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JP3537717B2 - フィルム型白金測温抵抗体およびその製造方法ならびに薄型表面センサ - Google Patents

フィルム型白金測温抵抗体およびその製造方法ならびに薄型表面センサ

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Publication number
JP3537717B2
JP3537717B2 JP29358799A JP29358799A JP3537717B2 JP 3537717 B2 JP3537717 B2 JP 3537717B2 JP 29358799 A JP29358799 A JP 29358799A JP 29358799 A JP29358799 A JP 29358799A JP 3537717 B2 JP3537717 B2 JP 3537717B2
Authority
JP
Japan
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platinum resistance
film
coating resin
resistance wire
flexible substrate
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP29358799A
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JP2001116625A (ja
Inventor
友亮 今村
和弘 木下
Original Assignee
株式会社ネツシン
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Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ネツシン filed Critical 株式会社ネツシン
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  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来よりも飛躍的
に小形化できるフィルム型白金測温抵抗体およびその製
造方法と、このフィルム型白金測温抵抗体を用いて表面
温度を高精度で測定可能な薄型表面センサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、表面センサとして使用される白金
測温抵抗体は、主に金属のブロックなどに白金抵抗線を
封入したタイプが主流である。この種のタイプは、柔軟
性に問題があり、曲面加工することが困難なため曲面の
表面温度を精度よく測定できなかった。また、その形状
が大きく微少曲面の表面温度の測定が困難であった。
【0003】但し、柔軟性を考慮した製品では、シリコ
ンラバー型センサがある。これは、柔軟性に関しての問
題はないが使用中に断線したり、抵抗値が変化してしま
い正確な温度測定ができないというトラブルが発生して
いた。これらの問題は、製作方法や構造に問題があった
と考えられる。また、フィルム型センサは、欧米諸国等
で製作されていることは確認されているが、厚さ0.5
mm、幅10mm、長さ100mm以上という大きさが
最小である。
【0004】これを図12によって簡単に説明する。図
12は従来のフィルム型センサの一例を示す平面図であ
る。1はフィルム型センサ全体を示す。2は全体のベー
スとなるポリイミドテープ、3はポリイミド芯、4は白
金抵抗線で、ポリイミド芯3に巻回され、その両端はリ
ード線5,6に接続される。7,8は前記リード線5,
6の被覆である。そしてポリイミド芯3は、ポリイミド
テープ2に接着される。リード線5,6もポリイミドテ
ープ2に接着され、全体として1個のフィルム型センサ
1が構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したフィルム型セ
ンサは小形とは云っても前述したように、厚さ0.5m
m,幅10mm,長さ100mm以上もあり、微少面の
温度測定には向かなかった。また、曲面加工ができない
ため、無理に測定しようとすると白金抵抗線4に無理な
力がかかり、断線事故となる不具合があった。
【0006】本発明の目的は、従来のものに比べて極め
て小型で、かつ曲面加工ができるフィルム型白金測温抵
抗体およびその製造方法ならびにこのフィルム型白金測
温抵抗体を用いた薄型表面センサを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるフィルム
型白金測温抵抗体は、高耐熱性で可撓性を有するフィル
ムの両面に、このフィルムより低融点のコーティング樹
脂が被覆された上部基材ならびに下部基材と、さらに前
記上部基材と下部基材の前記コーティング樹脂の融着に
より形成された可撓性基板に支持される少なくとも2本
のリード線と、前記可撓性基板に形成された白金抵抗線
の収納室と、この収納室に収納され両端が前記リード線
に接続された白金抵抗線と、前記コーティング樹脂と白
金抵抗線とは接着しない前記白金抵抗線の外力によるず
れを防止する弾力性絶縁充填物とを備えたものである。
【0008】また、本発明にかかるフィルム型白金測温
抵抗体の製造方法は、高耐熱性で可撓性を有するフィル
ムの両面に、このフィルムより低融点のコーティング樹
脂が被覆された上部基材と下部基材との間に、所要数の
リード線を配置し、全体を加熱しながら加圧して前記コ
ーティング樹脂を溶融し、一体化して可撓性基板を形成
して前記リード線を固定し、次いで前記可撓性基板の一
部を切り欠いて白金抵抗線の収納室を形成し、この収納
室内に所定の抵抗値を有する白金抵抗線を収納してその
両端を所要の前記リード線に接続し、その後、前記コー
ティング樹脂と白金抵抗線とは接着しない弾力性絶縁充
填物を、前記収納室内に充填して固化させるものであ
る。
【0009】さらに、本発明にかかる薄型表面センサ
は、上記フィルム型白金測温抵抗体と、被測定物の表面
形状に合わせて曲面加工が施されるとともに、前記可撓
性基板が接着される熱検出板とからなるものである。
【0010】そして、熱検出板は、1枚の板を2つ折り
するか、または2枚の板を溶接もしくは張り合わせ、そ
の隙間に可撓性基板が挿入されたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】はじめに、本発明にかかるフィル
ム型白金測温抵抗体の実施形態について図1,図2を用
いて説明する。
【0012】図1は本発明にかかるフィルム型白金測温
抵抗体の平面図,図2は、図1のA−A線による断面拡
大図である。なお、図1では点線となる部分もわかり易
くするため実線で示してある。
【0013】図1,図2において、11はフィルム型白
金測温抵抗体(以下、単に測温抵抗体という)を示す。
12,15はそれぞれ高耐熱性で可撓性を有する例えば
ポリイミドのような材料からなるフィルム、13,16
はこれらのフィルム12,15の両面に被覆された例え
ば0.05mm以下の厚みのコーティング樹脂で、フィ
ルム12,15より低融点の材料、例えばフッ素樹脂が
用いられ、それぞれ上部基材14と下部基材17を構成
している。18は可撓性基板で、上部基材14と下部基
材17とを加熱,加圧することでコーティング樹脂1
3,16が溶融し、一体化したものである。19,20
はリード線で、そのうちリード線20は短く切って中継
端子として用いている。そして、可撓性基板18の形成
時に上部基材14と下部基材17との間で各リード線1
9,20は支持される形となる。
【0014】21は白金抵抗線の収納室で、可撓性基板
18の一部を切り欠いて形成される。22は白金抵抗線
で、2本が収納室21に収納され、その両端はそれぞれ
リード線19,20に接続される。23は弾力性絶縁充
填物で、コーティング樹脂13,16や白金抵抗線22
と接着しない材料、例えばシリコンゴムが用いられる。
なお、24,25はポリイミドのような材料からなるフ
ィルムである。
【0015】上記構成の測温抵抗体11は、白金抵抗線
22が弾力性絶縁充填物23やコーティング樹脂13,
16に接触はしているが接着していないので自由度が大
きく、外力が加わっても断線等を起こすことがない。
【0016】次に、図1,図2に示す測温抵抗体11の
製造方法を図3〜図8を参照して説明する。なお、図
1,図2と同じ箇所には同一符号を付してある。
【0017】はじめに、図3に示すように、リード線1
9,20となるニッケル平板(例えば厚さ0.05m
m、幅2mm)を3本並べて上部基材14と下部基材1
7の間に配置する。なお、リード線19,20にはニッ
ケル平板の他に、白金平板などの他の金属を用いること
もできる。
【0018】次にポリイミドフィルムの融点に近い温度
で圧力をかけると、図4に示すように上部基材14と下
部基材17とは張合わせられて一体化し、可撓性基板1
8が形成される。
【0019】その後、リード線20となるニッケル平板
だけ短く切断する。
【0020】次いで、可撓性基板18の中央部分を切り
欠いて白金抵抗線の収納室21を図5(図1も参照)の
ように形成する。
【0021】次いで、図6のように可撓性基板18の下
面に上面側のみがコーティング樹脂で被覆されたフィル
ム24を融着する。
【0022】次に、アニールされコイル状になった2本
の白金抵抗線22を図7のように収納室21内に配置す
る。
【0023】次いで2本の白金抵抗線22の両端をそれ
ぞれリード線19,20に接続し、2本のリード線19
端からみて2本の白金抵抗線22が直列になるようにす
る。(図1を参照)。
【0024】その後、弾力性絶縁充填物23として、例
えばシリコンゴムを収納室21内に流し込み、固化させ
て図8のように白金抵抗線22を固定する。
【0025】最後に、可撓性基板18の上面に下面側の
みがコーティング樹脂で被覆されたフィルム25を融着
して(図2参照)工程を終了する。
【0026】この製作方法により、素子の導線形式は2
導線式、3導線式、4導線式に対応できる構造である。
また、ポリイミドフィルムの板厚の選択により、現在の
ところ最小厚さ0.2mmまでの製作が可能であり、最
小の大きさは、幅3.0mm長さ4.0mmの製作が可
能である。また、口出し線の本数を増やすことでダブル
及びトリプル等の製作も可能である。
【0027】従って、板厚、幅及び長さの数値がこれよ
り大きければ製作に関しての問題はない。また、使用温
度に関係なく使用される場合、シリコンゴムと白金抵抗
線との相性の良さから、ポリイミドフィルム以外にガム
テープ、ビニールテープ、紙テープなどの各種テープ類
での製作も可能である。
【0028】図9に本発明の他の実施形態を示す。図9
では図1と同様にわかり易くするために点線となる部分
も実線で示してある。この実施形態では白金抵抗線22
は1本とし、リード線20は用いていない。他は図1,
図2の実施形態と同様である。
【0029】図10は、本発明の薄型表面センサの一実
施形態を示す平面図である。この実施形態では測温に上
述した測温抵抗体11を用い、これに熱検出板31を取
り付けて薄型表面センサ30としたものである。
【0030】熱検出板31の構造は、図11に示すよう
に例えば、板厚0.05mmのステンレスの板を2枚折
り合わせ、その隙間32にフィルム型白金測温抵抗体を
入れる構造である。ステンレスの板にかえてその他の金
属又は樹脂でも製作はできる。また、板厚、幅及び長さ
等における制限はない。
【0031】製作方法は、まずステンレスの板を指定さ
れた寸法に切断する。その後、片側を溶接するか、又は
折り曲げてからフィルム型白金測定抵抗体を挟み込み曲
面加工した後に反対側を溶接する。この製造工程におい
て指定された曲面加工が自由自在に可能である。この時
の最小の大きさは板厚0.3mm、隙間0.2mmであ
り、幅10mm、長さ10mmの製作が可能である。従
って、板厚、幅及び長さの数値がこれにより大きければ
製作に関しての問題はない。
【0032】その後、隙間32にエポキシ樹脂等を充填
してフィルム型白金測温抵抗体11を固定し完成する。
【0033】なお、上記実施形態では、コイル状の白金
抵抗線22を用いたが、これは直線状のものであっても
よい。
【0034】
【発明の効果】本発明にかかるフィルム型白金測温抵抗
体によれば、白金抵抗線が弾力性絶縁充填物やコーティ
ング樹脂に接着していないので外力が加わっても断線を
起こすことがなく、したがって曲面加工を施すことがで
きる。また、外力によって抵抗値及び温度係数の変化を
殆ど起こさない。
【0035】また、本発明の製造方法によればフィルム
型白金測温抵抗体を同一品質で生産することができる。
【0036】さらに本発明にかかる薄型表面センサは、
上述のフィルム型白金測温抵抗体を用い、これに熱検出
板を取り付けたので、フィルム型白金測温抵抗体の最小
板厚0.2mm以上開いていれば組込むことが可能であ
る。これは、使用用途により加工が自由自在に可能であ
り、その曲面を付けた状態で使用できることが利点であ
る。例えば、配管などの表面温度を測定したいとき、配
管の外径は殆どが異なっている。このとき曲率が指定さ
れれば、それなりの曲面加工をしてから使用することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる測温抵抗体の一実施形態を示す
平面図である。
【図2】図1におけるA−A線による断面拡大図であ
る。
【図3】本発明にかかる測温抵抗体の製造方法を説明す
るための断面図である。
【図4】本発明にかかる測温抵抗体の製造方法を説明す
るための断面図である。
【図5】本発明にかかる測温抵抗体の製造方法を説明す
るための断面図である。
【図6】本発明にかかる測温抵抗体の製造方法を説明す
るための断面図である。
【図7】本発明にかかる測温抵抗体の製造方法を説明す
るための断面図である。
【図8】本発明にかかる測温抵抗体の製造方法を説明す
るための断面図である。
【図9】本発明にかかる測温抵抗体の他の実施形態を示
す平面図である。
【図10】本発明にかかる薄型表面センサの一実施形態
を示す平面図である。
【図11】図10における熱検出板の側面図である。
【図12】従来のフィルム型センサの一例を示す平面図
である。
【符号の説明】
11 フィルム型白金測温抵抗体(測温抵抗体) 12,15 フィルム 13,16 コーティング樹脂 14 上部基材 17 下部基材 18 可撓性基板 19,20 リード線 21 収納室 22 白金抵抗線 23 弾力性絶縁充填物 24,25 フィルム 30 薄型表面センサ 31 熱検出板 32 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−105683(JP,A) 特開 平7−333073(JP,A) 特開 昭57−211028(JP,A) 実開 平7−333073(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01K 7/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高耐熱性で可撓性を有するフィルムの両
    面に、このフィルムより低融点のコーティング樹脂が被
    覆された上部基材ならびに下部基材と、さらに前記上部
    基材と下部基材の前記コーティング樹脂の融着により形
    成された可撓性基板に支持される少なくとも2本のリー
    ド線と、前記可撓性基板に形成された白金抵抗線の収納
    室と、この収納室に収納され両端が前記リード線に接続
    された白金抵抗線と、前記コーティング樹脂と白金抵抗
    線とは接着しない前記白金抵抗線の外力によるずれを防
    止する弾力性絶縁充填物とを備えたことを特徴とするフ
    ィルム型白金測温抵抗体。
  2. 【請求項2】 高耐熱性で可撓性を有するフィルムの両
    面に、このフィルムより低融点のコーティング樹脂が被
    覆された上部基材と下部基材との間に、所要数のリード
    線を配置し、全体を加熱しながら加圧して前記コーティ
    ング樹脂を溶融し、一体化して可撓性基板を形成して前
    記リード線を固定し、次いで前記可撓性基板の一部を切
    り欠いて白金抵抗線の収納室を形成し、この収納室内に
    所定の抵抗値を有する白金抵抗線を収納してその両端を
    所要の前記リード線に接続し、その後、前記コーティン
    グ樹脂と白金抵抗線とは接着しない弾力性絶縁充填物
    を、前記収納室内に充填して固化させることを特徴とす
    るフィルム型白金測温抵抗体の製造方法。
  3. 【請求項3】 高耐熱性で可撓性を有するフィルムの両
    面に、このフィルムより低融点のコーティング樹脂が被
    覆された上部基材ならびに下部基材と、さらに前記上部
    基材と下部基材の前記コーティング樹脂の融着により形
    成された可撓性基板に支持される少なくとも2本のリー
    ド線と、前記可撓性基板に形成された白金抵抗線の収納
    室と、この収納室に収納され両端が前記リード線に接続
    された白金抵抗線と、前記コーティング樹脂と白金抵抗
    線とは接着しない前記白金抵抗線の外力によるずれを防
    止する弾力性絶縁充填物とを備えたフィルム型白金測温
    抵抗体と、被測定物の表面形状に合わせて曲面加工が施
    されるとともに、前記可撓性基板が接着される熱検出板
    とからなることを特徴とする薄型表面センサ。
  4. 【請求項4】 熱検出板は、1枚の板を2つ折りする
    か、または2枚の板を溶接もしくは張り合わせ、その隙
    間に可撓性基板が挿入されたものであることを特徴とす
    る請求項3に記載の薄型表面センサ。
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KR101625386B1 (ko) * 2014-05-15 2016-05-31 한국산업기술대학교 산학협력단 유연한 고온, 고절연 백금 온도 센서와 그 제조방법
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