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JP3536610B2 - 浸漬型膜濾過装置 - Google Patents

浸漬型膜濾過装置

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Publication number
JP3536610B2
JP3536610B2 JP22812497A JP22812497A JP3536610B2 JP 3536610 B2 JP3536610 B2 JP 3536610B2 JP 22812497 A JP22812497 A JP 22812497A JP 22812497 A JP22812497 A JP 22812497A JP 3536610 B2 JP3536610 B2 JP 3536610B2
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JP
Japan
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membrane
membrane module
module
flat
water
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JPH1157426A (ja
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晃士 堀
幹夫 北川
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Activated Sludge Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、活性汚泥や凝集汚
泥等の懸濁液を固液分離して清澄な濾過水を取り出すた
めの浸漬型膜濾過装置に係り、従来装置に比べて装置の
設置面積・容積、及び運転動力が少なくなるように改良
された浸漬型膜濾過装置に関する。
【0002】
【従来の技術】懸濁液の固液分離手段として、複数枚の
平板状の膜エレメント(平膜エレメント)を膜面が互い
に平行となるように適当な間隔をおいて並列配置してな
る膜モジュールを、膜面が鉛直方向となるように被処理
水槽内に浸漬し、膜モジュールの下部から曝気を行って
膜面に平行な気液混層の上昇流を発生させ、この液流に
より膜面を洗浄しながら濾過水(膜透過水)を取り出す
浸漬型膜濾過装置が公知である(特開平5−27734
5号公報、特開平3−221198号公報)。
【0003】図11は、このような浸漬型膜濾過装置に
用いられる従来の平膜エレメントを示す正面図である。
この平膜エレメント50は、プラスチック製濾板51の
両面に布又はスポンジ状のスペーサーを介して平膜52
を張設して構成されており、膜を透過した透過水(濾過
水)は、濾板51の板面に設けられた溝状の流路及びス
ペーサー内部を通って、集水ノズル53より取り出され
る。54は取っ手である。
【0004】膜エレメントのサイズとしては、水深方向
の長さLが0.5〜1.5m程度、幅Wが0.5〜1m
程度で、厚み5〜10mm程度のものが一般的である。
【0005】このような浸漬型膜濾過装置は、被処理水
槽の上部開口から容易に膜エレメントを出し入れでき、
また、膜エレメントの長さも1m程度であるため、膜モ
ジュールの組み立てや膜エレメントの交換が容易である
という利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の浸漬型膜濾過装
置では、膜エレメントを水平方向に並設した膜モジュー
ルを被処理水槽に1段で浸漬するのみで、この膜モジュ
ールを上下2段又は3段以上の多段に積層した状態で被
処理水槽に浸漬することは検討されていなかった。しか
し、膜エレメントを並設した膜モジュールを被処理水槽
中に上下多段に浸漬した浸漬型膜濾過装置(以下、「多
段浸漬型装置」と称す。)であれば、膜モジュールを1
段で浸漬した浸漬型膜濾過装置「以下「従来装置」と称
す。)に対して、次のような利点が得られる。
【0007】 従来装置と同一の設置面積で、より多
くの膜エレメントを設置することができ、装置の設置面
積を削減することができる。例えば、膜モジュールを3
段に積層すれば、装置の設置面積はほぼ1/3にするこ
とができる。 従来装置では、膜を洗浄するための曝気空気はその
まま放散していたが、膜モジュールを多段に積層すれ
ば、下段の膜モジュールを洗浄し、この膜モジュールの
上部に上昇した空気を上段の膜モジュールの洗浄に用い
ることができるため、膜モジュール当り使用する空気量
を大幅に削減できる。このため、空気を供給するブロワ
が小型化でき、ブロワを駆動する電力費も削減できる。
例えば、膜モジュールを3段に積層すれば、使用空気量
はほぼ1/3にでき、ブロワのコスト、電力費とも約1
/3に削減できる。
【0008】このように、膜モジュールを多段に積層し
て浸漬することには、大きな利点があるが、本発明者ら
は、検討の結果、このような多段浸漬型装置を実現する
ためには次のような課題があることを知見した。
【0009】(1) 従来の平膜エレメントは、図11に示
す如く、集水ノズル53が濾板51の上面に設けられて
いるため、これを並設してモジュール化した場合、各膜
エレメントの集水ノズルから濾過水を集水するヘッダー
管も膜モジュール上部に配置されることとなる。このた
め、このような膜モジュールをそのまま上下に積層する
と図12に示す如く、上段の膜モジュール60Aと下段
の膜モジュール60Bとの間にこれらの配管類を配設し
なければならないために、装置構造が複雑になり、装置
組み立ての手数もかかり、大幅なコストアップにつなが
る。特に、膜モジュール上部から容易に膜エレメントを
抜き差しできるという従来装置の特徴を損なうことにな
り、膜モジュールの組み立てや膜エレメント交換の際の
作業は著しく困難となる。なお、図中、50A,50B
は膜エレメント、60A,60Bは膜モジュールを示
し、55は集水ヘッダー管、56は処理水(濾過水)導
出管、57は連結チューブを示す。他の符号は図11と
同義である。
【0010】また、全体の膜モジュールが上下方向に長
くなるため、膜モジュールを被処理水槽外に取り出すこ
とが著しく困難となる。膜モジュールの組み立ての際に
は、被処理水槽内で作業を行うことも考えられるが、従
来に比べて作業は著しく煩雑となり、やはりコストアッ
プを招くことになる。さらに、薬品洗浄のために膜モジ
ュールを取り出す際や、膜エレメントを交換する際も、
膜モジュールの取り出しが困難であるため、作業は著し
く困難となり、薬品洗浄コスト、膜交換コストが大幅に
高くなる。
【0011】(2) 集水ノズル53からヘッダー管55に
つながるチューブ57、及びヘッダー管55自身が気泡
を導くガイドの役割を果たし、上昇する気液混層流に大
幅な偏流を生じさせるため、上部に配置されたモジュー
ルに均一に気泡が当たらず、有効に洗浄効果を発揮でき
ない。即ち、図13に示す如く、下段の膜エレメント5
0Bの集水ノズル53、チューブ57、ヘッダー管55
により、液流Fの一部が側方へそれ、この液流FA が上
昇しないために、下段の膜エレメント50Bと上段の膜
エレメント50Aとの間において、下段の膜エレメント
50Bの集水ノズル53等の上方位置に、気泡の少ない
領域Xが生じる。このために、上段の膜エレメント50
Aの、この領域Xの上方部分では気泡が当たらず、十分
な膜面洗浄が行われなくなり、部分的に汚染が激しく、
濾過機能を発揮し得ない領域Yが生じる。
【0012】(3) 図14に示す如く、集水ノズル53を
膜エレメント50の側面に設け、ヘッダー管を膜モジュ
ールの側面に配置することにより、上述のような液流の
偏流を無くして上記(2) の問題を解決しようとすると、
膜エレメント50内部(膜透過水側)の集水ノズル53
設置位置上部に空気だまりSが生じ、膜エレメント50
が本来の性能を発揮できなくなるという新たな課題が生
じる。即ち、膜エレメントは製作当初は乾燥状態にあ
り、水中に浸漬して膜透過水が内部に流入することでエ
レメント内部は均一に膜透過水で満たされていく。しか
し、図14に示すように、膜エレメント50の側部に集
水ノズル53を設けると、この集水ノズル53より上部
にある空気が膜エレメント外に排出されなくなるため、
空気だまりSとして膜エレメント50内部に残り続け、
性能低下を引き起こす。
【0013】(4) 気液混層流が上昇するに従って、気泡
が膜モジュール中央部に吸い寄せられるため、上段の膜
モジュールの膜エレメントの端部は急速に汚染が進行し
て有効に濾過機能を発揮することができなくなり、有効
膜面積が減少する。このため、上段の膜モジュールは下
段の膜モジュールよりも性能が低下する。
【0014】本発明は上記した課題を解決する多段浸漬
型膜濾過装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の浸漬型膜濾過装
置は、複数の平膜エレメントを膜面が互いに平行となる
ように所定間隔をあけて並列配置してなる膜モジュール
が、該膜面が略鉛直方向となるように水槽内に浸漬配置
された浸漬型膜濾過装置において、該水槽内に該膜モジ
ュールを上下方向に多段に設置し、各膜エレメントの膜
透過水を処理水として取り出すようにした浸漬型膜濾過
装置であって、該平膜エレメントは、膜透過水の取り出
し部が該平膜エレメントの側面上部に設けられており、
各膜モジュールは他の膜モジュールと分離可能であり、
かつ、上段の膜モジュールの膜エレメントの下部と、該
上段の膜モジュールの直下に設けられた膜モジュールの
膜エレメントの上部との間隔が50cm以下であること
を特徴とする。請求項1の浸漬型膜濾過装置は、更に、
上下方向に隣接する膜モジュール間に散気する散気手段
を設けたことを特徴とする。請求項2の浸漬型膜濾過装
置は、更に、上下方向に隣接する膜モジュール間に整流
板を設けたことを特徴とする。
【0016】かかる本発明の浸漬型膜濾過装置では、膜
透過水の取り出し部が平膜エレメントの側面上部に設け
られているため、上下の膜モジュール間に透過水の集水
のための配管類を設置する必要が無くなり、装置構造を
シンプルにすることができる。また、各々の膜モジュー
ルが取り外し自由で、個々の膜モジュールは従来装置と
同様に、容易に膜エレメントを抜き差しできる構造とす
ることができるため、膜モジュールの組み立てや膜エレ
メント交換の際の作業性が悪化することはない。さら
に、膜モジュールの上下方向の長さも従来装置と同等に
することができるため、膜モジュールの被処理水槽内へ
の設置や槽外への取り出しも容易に行うことができる。
【0017】本発明装置では、膜透過水の取り出し部が
平膜エレメントの側面上部に設けられ、上下の膜モジュ
ール間から透過水集水のための配管類を排除することが
できることから、これらに起因する気液混層流の偏流及
びこれによる上段膜モジュールの膜汚染の問題は解決す
る。
【0018】また、膜透過水の取り出し部を膜エレメン
ト側面上部に設けることにより、空気だまりが生ずる部
分を削減し、実際上問題ないレベルまで空気だまりをな
くすことができる。この結果、膜エレメントの性能は従
来装置と同等に保つことができる。
【0019】上段側の膜モジュールの膜エレメントの下
部と、膜モジュールの膜エレメントの上部との間隔を5
0cm以下とすることによって、上下の膜モジュール間
で気泡が膜モジュール中央部に集中する前に上段の膜モ
ジュールに入り、この膜モジュール内で再び気泡が均一
化される作用を受けるようになる。このため、膜モジュ
ール中央部への気泡の集中を防止して、上段の膜モジュ
ールの端部での汚染を軽減することができる。
【0020】なお、気液混層流が膜モジュールの平膜エ
レメントに沿って上昇する場合、上昇流速の大きな膜モ
ジュール中央側に気泡が吸い寄せられるようにして集ま
る傾向がある。従って、最下段の膜モジュールの下側だ
けから散気した場合、上段側の膜モジュールにおいては
気泡が膜モジュールの中央側に集まってきて気泡流通領
域が偏在化し、平膜エレメントに気泡との接触が不十分
になる部分が生じるおそれがある。請求項1の浸漬型膜
濾過装置では、膜モジュール同士の間にも散気手段を設
け、各膜モジュール内の全域に十分に気泡が供給される
ようにする。このように気泡を全域に十分に供給するこ
とにより、膜モジュールの全域において平膜エレメント
の汚染(汚れ付着)を確実に防止することができる。
【0021】また、請求項2の浸漬型膜濾過装置におい
ては、上下膜モジュール間に整流板を設けることによ
り、上下膜モジュール間で生ずる気泡の集中が防止さ
れ、気泡が均一に分布した状態で次の上段の膜モジュー
ルに入るようになり、気泡の集中による上段膜モジュー
ル端部の汚染を防止できる。また、気泡の集中は、膜モ
ジュール同士の間に被処理水が側方から流入することに
より促進されるため、膜モジュール同士の間へ側方から
被処理水が流入するのを阻止することにより、気泡の集
中を防止できる。これら2種類の整流板は、併用するこ
とが望ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、以下で参照する図1
〜図10においては、同一機能を奏する部材には同一符
号を付してある。
【0023】まず、図1を参照して浸漬型膜濾過装置に
用いられる平膜エレメントを説明する。
【0024】図1(a),(b)は平膜エレメント1,
1’を示す正面図である。図1(a)の平膜エレメント
1は、濾板2の厚さ方向の側面上部に膜透過水の集水ノ
ズルを設けた点のみが図11に示す従来の平膜エレメ
ント50と異なり、その他は同様の構成とされている。
また、図1(b)に示す平膜エレメント1’は、集水ノ
ズルの代りに、膜面の上端部近傍に膜透過水の集水チュ
ーブ4を直接取り付けた点が図1(a)の平膜エレメン
ト1と異なり、その他は同様の構成とされている。な
お、図1(a),(b)において、5は平膜、6は取っ
手を示す。
【0025】このような平膜エレメント1,1’であれ
ば、平膜エレメントの上部ではなく、側部に集水のため
の配管類を配設すれば良く、膜モジュール上部の配管設
備類を無くして簡略な構造とすると共に、液流の偏流を
引き起こさない構造とすることができる。また、空気だ
まりを形成せずに、従来装置と同等の性能を発揮させる
ことができる。
【0026】次に、図2〜5を参照してこのような平膜
エレメント1,1’を用いた膜モジュール15を説明す
る。
【0027】図2は平膜エレメント固定用枠体を示す斜
視図、図3は図2の−線に沿う断面図、図4,5は
この固定用枠体に平膜エレメントを固定した状態を示す
断面図(図4は図3の−線に沿う断面図に相当し、
図5は図3の−線に沿う断面図に相当する。)であ
る。
【0028】この固定用枠体7は、上下が開放した角筒
形状であり、上下の開放端には、他の膜モジュールと接
続するためのフランジ8A,8Bが設けられている。
【0029】この固定用枠体7の対向する一対の内壁面
には、平膜エレメントを所定の間隔で並列できるよう
に、平膜エレメントの側端部を支持するガイド9が設け
られ、このガイド9の上下位置には、平膜エレメント1
の上下方向の位置を固定するためのストッパ10A,1
0Bがボルトで固定されている。また、この上部ストッ
パ10Aの直下部分には、平膜エレメント1の集水ノズ
ル3の挿通孔11が設けられている。
【0030】平膜エレメント1は、上部ストッパ10A
をはずした状態で固定用枠体7の上方からガイド9,9
間に挿入され、その後、上部ストッパ10Aを固定する
ことにより、ストッパ10A,10B間、及びガイド
9,9間で固定される。平膜エレメント1の集水ノズル
3は、固定用枠体7の挿通孔11に挿通され、集水チュ
ーブ12を介して集水ヘッダー管13に連続される。1
4は処理水導出管である。
【0031】固定用枠体7のフランジ8A,8Bは、上
下の膜モジュールを安定に支えられる形状及び強度であ
れば良く、その構成に制限はない。なお、フランジ以外
の構成によって固定用枠体7同士を連結しても良い。
【0032】また、固定用枠体は、図2〜5に示すよう
な筒状に限らず、棒状の支持部材を枠状に組み立てたも
のでも良い。ただし、図示のような筒状の固定用枠体7
とした場合には、固定用枠体7の側面部が膜モジュール
の外面部の整流板としての機能を果たし、外部からの被
処理水の流入による気泡の集中を防止して、気泡の集中
による上段膜モジュールの端部の汚染を防止することが
できるという効果が奏される。
【0033】なお、隣接する平膜エレメント同士の間隔
は、平膜エレメントの厚みの1〜2倍とするのが好適で
ある。
【0034】次に、このような膜モジュールを複数個上
下方向に多段に配置して水槽内に浸漬した本発明の浸漬
型膜濾過装置について、図6〜10を参照して説明する
(図6〜10において、固定用枠体7のガイド9やスト
ッパ10A,10B、その他、集水ノズル3等は省略さ
れていることがある。)。なお、図6〜10において
は、膜モジュールを2段に設置した例を示すが、本発明
の浸漬型膜濾過装置は、2段浸漬型装置に限らず、膜モ
ジュールを3段以上に配置しても良い。
【0035】図6に示す如く、膜モジュール15(15
A,15B)を上下2段に設置し、固定用枠体7のフラ
ンジ8A,8Bを連結して一体化し、膜モジュール連結
体16とする。この膜モジュール連結体16を図7に示
す如く水槽17に浸漬する。
【0036】水槽17内には、膜モジュール連結体16
が前後左右に動かないように保持するためのガイドレー
ル21A,21Bが渡してあり、膜モジュール連結体1
6はこのガイドレール21A,21Bに沿って上部から
吊し降ろして設置される。この連結体16は、通常、そ
の自重で水槽17内に固定される。膜モジュール15A
はその接続用フランジ8Aに設けたフックにチェーンを
つなげてあり(共に図示せず。)、このチェーンによっ
て連結体16全体をつり上げることができる。
【0037】なお、下段の膜モジュール15Bの下部に
は散気管18が設けられている。本実施の形態では、散
気管18の取付部としての枠体19が膜モジュール15
Bの下部に接続され、更にその下部に脚部としての枠体
20が接続されている。これら枠体19,20はいずれ
も、上下の開放端部に接続用フランジが設けられた角筒
体である。
【0038】散気管18の枠体19及び脚部としての枠
体20はそれぞれ独立して上部から吊り降ろして設置し
てもよいし、下部の膜モジュール15Bと一体型にして
もよく、或いは、予め被処理水槽17内に固定しておい
ても良い。
【0039】散気管18は散気孔の目詰まりを清掃して
取り除く必要があるため、膜モジュール15A,15B
と同様、容易に被処理水槽17内から取り出せる構造が
望ましい。
【0040】本発明においては、上段側の膜モジュール
15Aの平膜エレメント1の下部と下段側の膜モジュー
ル15Bの平膜エレメント1の上部との上下間隔Dを5
0cm以下とする。このように上下間隔Dを50cm以
下と小さくすることにより、上下膜モジュール間で気泡
が膜モジュール中央部に集中する前に上段の膜モジュー
ルに入り、この膜モジュール内で再び気泡が均一化され
る作用を受けるため、膜モジュール中央部への気泡の集
中を防止して、上段の膜モジュールの端部での汚染を軽
減することができる。なお、上下間隔Dは、設計上及び
気泡の均一化の面から、特に30〜40cmとするのが
好ましい。
【0041】本発明の浸漬型膜濾過装置においては、被
処理水槽17の膜モジュール設置部以外の部分の面積
(S2 +S3 )を、膜モジュール設置部の面積(S1
と同等以上にとることが望ましい。S2 +S3 を大きく
することにより、水槽17内を被処理水が安定して上下
に循環するようになる。そして、これにより、気泡の偏
流が生じにくくなり、膜面に均一に気泡が当たりやすく
なって、膜の局部的な汚染が防止される。
【0042】なお、枠体19,20の合計の高さL1
び上段側膜モジュール15Aの水深L2 は、それぞれ3
0cm〜1m程度とするのが好ましい。
【0043】膜モジュール下部の散気管18は外部から
空気供給配管を通じてブロワ等から供給される空気を膜
モジュール全体に均一に散気するためのものであり、公
知のいずれの散気装置でもよい。好ましくは、直径5〜
10mmの散気孔を下向きに開けたもので、空気の噴出
速度(散気孔単位断面積当たり空気量)が5〜15m/
sとなるよう、散気孔の数を設定したものが良い。
【0044】このような浸漬型膜濾過装置であれば、各
膜モジュールは、枠体のフランジの連結部をはずすこと
により容易に取り出すことができ、取り出した膜モジュ
ールから、容易に個々の平膜エレメントを取り出すこと
ができるため、膜モジュールの洗浄又は交換或いは平膜
エレメントの交換、膜モジュールの組み立て等を極めて
容易に行える。
【0045】述の如く、膜透過水の取出部を平膜エレ
メントの側面に設け、膜モジュールの上下間隔を50c
m以下とすることにより、気泡の集中による膜汚染を防
止できるが、この気泡の集中による膜汚染をより一層確
実に防止するために、請求項1の浸漬型膜濾過装置で
は、上下膜モジュール間にも散気管を設ける。
【0046】即ち、最下段の膜モジュール15Bの下側
だけから散気した場合、上段側膜モジュール15Aにあ
っては枠体7の内壁面の近傍部分における気泡上昇量が
中央付近に比べ相対的に少なくなり、平膜エレメントの
汚染が進行し易い。
【0047】上下膜モジュール間にも散気管を設けるこ
とにより、上段側の膜モジュールにおいても全域にわた
って気泡を十分に供給し、膜汚染をきわめて確実に防止
することができる。
【0048】上下膜モジュール間にも散気管を設置する
には、上段側に配置する膜モジュールの下部(平膜エレ
メント群の下方部分)に散気管を設けておくのが簡便で
ある。
【0049】図8はこのように下部に散気管を設けた上
段側膜モジュール15Aの構成図であり、図8(a)は
縦断面図、図8(b),(c)は図8(a)のB−B
線、C−C線に沿う断面図である。
【0050】図示の如く、上段側となる膜モジュール1
5Aの平膜エレメント1の両端の下部に、平膜エレメン
ト1の並設方向に延在する散気管22A,22Bを設
け、この散気管22A,22Bを連通管23で連結す
る。この散気管22A,22Bに空気供給配管24から
空気を供給して散気を行うことにより、上段側の膜モジ
ュール15Aの全域に気泡が十分に供給され膜モジュー
ル15Aの平膜エレメントの汚染をより一層確実に防止
することができる。
【0051】この散気管としては、例えば、最下段の膜
モジュールの下部に設ける散気管18と同様に、直径5
〜10mmの散気孔を下向きに開けたもので、空気の噴
出速度が5〜15m/s程度のものを用いることができ
る。
【0052】また、請求項2の浸漬型膜濾過装置では、
気泡の偏在による膜汚染を防止する観点から、上下膜モ
ジュール間に整流板を設ける。整流板は更に膜モジュー
ル外面部に設ても良い。
【0053】図9は、上下膜モジュール間に整流板30
を設けた膜モジュール積層体16Aを示す模式図であ
り、上段の膜モジュール15Aの固定用枠体7内の平膜
エレメント1の下方に整流板30が設けられている。
【0054】この整流板30としては、板状の整流板部
材31を水平方向に適当な間隔をおいて並設したものが
好ましく、例えば、図10(a)に示すように、整流板
部材31を適当な間隔で並設した平行型整流板30A
や、図10(b)に示すように、整流板部材31に対し
て直交方向に仕切部材32を設けた格子型整流板30B
等が好ましい。
【0055】これら整流板30A,30Bは、図9に示
す如く、固定用枠体7内に組み込んで膜モジュール内に
一体化するのが、取り扱い性等の面で好ましい。
【0056】この場合、平膜エレメント1と整流板30
(30A,30B)との間隔Tは30cm以下とするの
が好ましい。また、整流板部材31の厚みは3〜10m
m程度とするのが好ましく、隣接する整流板部材31同
士の間隔は、平均して整流板部材31の厚みの1.5倍
以上となるようにするのが好ましい。
【0057】図10(c)は、膜モジュール同士の間の
部分に側方から被処理水が流入することを阻止するため
の枠形の整流板30Cを示す。ただし、前述の如く、筒
状の固定用枠体7を用いることにより、この固定用枠体
7で、膜モジュール外面部の整流板30Cを兼ねること
ができる。
【0058】これら整流板30(30A,30B,30
C)の材質には特に制限はなく、鋼板、ステンレス板、
プラスチック板等を用いることができる。
【0059】このように、上下膜モジュール間に整流板
を設けることにより、上下の膜モジュール間において気
泡が中央側へ集中することが防止され、気泡が均一に分
散した状態で上段側の膜モジュール内に入るようにな
る。
【0060】なお、整流板30Cを設けると、膜モジュ
ールの側方から被処理水が膜モジュール内に流入するこ
とが防止され、気泡が中央側へ集まることが防止され
る。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の浸漬型膜濾
過装置によれば、膜モジュールの設置や取り外し、膜交
換の際の作業性を全く損なうことなく、また個々の膜モ
ジュールも従来装置と同等の性能を維持させた上で、膜
モジュールを上下多段に積層して被処理水槽中に浸漬し
た多段浸漬型装置を実現できる。従って、本発明によれ
ば、膜モジュールを上下多段に積層したことにより、装
置の設置面積、膜浸漬槽容積、ブロワ容量、ブロワ駆動
の電気量を削減することが可能な浸漬型膜濾過装置が提
供され、従来装置に比べて装置設置コスト、膜交換コス
ト、運転コスト等を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浸漬型膜濾過装置に用いられる平膜エ
レメントの実施の形態を示す正面図である。
【図2】本発明の浸漬型膜濾過装置に用いられる平膜エ
レメント固定用枠体の実施の形態を示す斜視図である。
【図3】図2の−線に沿う断面図である。
【図4】図2,3に示す平膜エレメント固定用枠体に平
膜エレメントを固定した状態を示す断面図である。
【図5】図2,3に示す平膜エレメント固定用枠体に平
膜エレメントを固定した状態を示す断面図である。
【図6】図4,5に示す膜モジュールを上下方向に2段
に積層した状態を示す模式的断面図である。
【図7】図4,5に示す膜モジュールを上下方向に2段
に積層して被処理水槽に浸漬した状態を示す模式的断面
図である。
【図8】上下膜モジュール間に散気管を設ける場合の実
施の形態を示す模式図であって、図8(a),(b)は
縦断面図、図8(c)は横断面図である。
【図9】膜モジュール内に整流板を設けた膜モジュール
積層体を示す模式的断面図である。
【図10】本発明に係る整流板の実施の形態を示す斜視
図である。
【図11】従来の平膜エレメントの正面図である。
【図12】図11に示す従来の膜エレメントを並設した
膜モジュールを用いて多段浸漬型装置としたものを示す
模式的な断面図である。
【図13】図12の多段浸漬型装置の問題点を説明する
模式図である。
【図14】集水ノズルを側面に設けた膜エレメントの問
題点を説明する正面図である。
【符号の説明】
1,1’ 平膜エレメント 2 濾板 3 集水ノズル 4 集水チューブ 5 平膜 6 取っ手 7 固定用枠体 8A,8B フランジ 9 ガイド 10A,10B ストッパ 11 挿通孔 12 集水チューブ 13 集水ヘッダー管 14 処理水取出管 15(15A,15B) 膜モジュール 16 膜モジュール連結体 17 被処理水槽 18,22A,22B 散気管 19,20 枠体 21A,21B 膜モジュール固定用ガイドレール 30,30A,30B,30C 整流板 50,50A,50B 膜エレメント 51 濾板 52 平膜 53 集水ノズル 60A,60B 膜モジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 63/08,65/02 C02F 1/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の平膜エレメントを膜面が互いに平
    行となるように所定間隔をあけて並列配置してなる膜モ
    ジュールが、該膜面が略鉛直方向となるように水槽内に
    浸漬配置された浸漬型膜濾過装置において、 該水槽内に該膜モジュールを上下方向に多段に設置し、
    各膜エレメントの膜透過水を処理水として取り出すよう
    にした浸漬型膜濾過装置であって、 該平膜エレメントは、膜透過水の取り出し部が該平膜エ
    レメントの側面上部に設けられており、 各膜モジュールは他の膜モジュールと分離可能であり 上段の膜モジュールの膜エレメントの下部と、該上段の
    膜モジュールの直下に設けられた膜モジュールの膜エレ
    メントの上部との間隔が50cm以下であり、かつ、 上下方向に隣接する膜モジュール間に散気する散気手段
    を設けた ことを特徴とする浸漬型膜濾過装置。
  2. 【請求項2】 複数の平膜エレメントを膜面が互いに平
    行となるように所定間隔をあけて並列配置してなる膜モ
    ジュールが、該膜面が略鉛直方向となるように水槽内に
    浸漬配置された浸漬型膜濾過装置において、 該水槽内に該膜モジュールを上下方向に多段に設置し、
    各膜エレメントの膜透過水を処理水として取り出すよう
    にした浸漬型膜濾過装置であって、 該平膜エレメントは、膜透過水の取り出し部が該平膜エ
    レメントの側面上部に設けられており、 各膜モジュールは他の膜モジュールと分離可能であり、 上段の膜モジュールの膜エレメントの下部と、該上段の
    膜モジュールの直下に設けられた膜モジュールの膜エレ
    メントの上部との間隔が50cm以下であり、かつ、 上下方向に隣接する膜モジュール間に整流板を設けたこ
    とを特徴とする浸漬型膜濾過装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上下の膜モジ
    ュール同士の間に側方から被処理水が流入することを阻
    止する手段を設けたことを特徴とする浸漬型膜濾過装
    置。
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