JP3536033B2 - 鋼管杭圧入引抜機 - Google Patents
鋼管杭圧入引抜機Info
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Description
置して該鋼管杭の反力に基づいて新たな鋼管杭を地盤内
に圧入,引抜するとともに、連続して圧入引抜される鋼
管杭の圧入引抜ピッチの変更に対応し、更に圧入時の抵
抗力によって浮き上がった既設鋼管杭による圧入引抜機
本体の傾斜姿勢を修正して、その浮き上がった分だけ建
込用の鋼管杭を既設の鋼管杭の上端部よりも下方に下降
させることを可能にした静荷重型鋼管杭圧入引抜機に関
するものである。
管杭,例えば鋼管単杭とか鋼管矢板は大きな支持力が得
られるとともに経済性に優れているため、永久構造物の
外にも護岸工事及び山留め工事、締切り工事等の仮設工
事の支持杭として広く採用されている。従来からこれら
の鋼管杭の地盤への圧入,引抜工事は、例えば上空制限
のない場所ではバイブロハンマとかディーゼルハンマも
しくは中堀式などの工法や、静荷重型鋼管杭圧入機が用
いられており、また、上空制限のある場所では主として
静荷重型鋼管杭圧入引抜機が採用されている。
実公平6−21962号に示すように、既設の鋼管杭上
に定置された台座の下方に複数の反力掴み装置(クラン
プ)を設けて、この反力掴み装置により既設杭をクラン
プすることによって反力を取っており、この反力掴み装
置は台座の下面にあって進行方向先頭の反力掴み装置は
左右方向に摺動自在に設けられ、残りの反力掴み装置は
前後及び左右方向に摺動自在に取り付けられている。こ
れはカーブ施工において建込み杭の進行方向法線に対す
るクランプ装置の左右方向への「ずれ」に対する位置合
わせと、反力掴み装置が既設杭に圧接する際に発生する
クリアランス分の移動をスムーズに行わせるための機構
を構成している。
公平6−21962号に示す従来の鋼管杭圧入引抜機
は、進行方向先頭の反力掴み装置のみが左右方向に摺動
自在に設けられ、残りの反力掴み装置は全て前後及び左
右方向に摺動自在に配備されているため、圧入引抜機自
体が大型化するとともに、前後及び左右方向の双方の駆
動機構を組み込まなければならず、圧入引抜機自体の垂
直方向の寸法が高くなって機械重量も大きくなり、しか
も機構がきわめて複雑であって製作コストが高騰してし
まうという課題がある。
り、建設現場への圧入引抜機本体の搬入には大型のクレ
ーンを用いるか、該圧入引抜機本体を分割して搬入して
から現場で組み立てる作業が必要であり、大きな現場ス
ペースが要求されるとともに作業の煩雑化と効率低下を
招来し、施工計画がスムーズに進行しないケースが生じ
るという問題がある。
に、実公平7−6196号公報に記載されているように
チャックヘッド内に鋼管杭の外周を押圧挟持する挟持板
を内蔵させて、この挟持板をシリンダにより鋼管杭方向
に進退移動させてチャックするようにした機構が用いら
れている。このチャックヘッドは既設の鋼管杭の上端部
との干渉を避けるため下降可能な位置に制限があり、圧
入引抜施工時に挟持板の下端部で建込用の鋼管杭の上端
部を内接又は外接させるため、挟持板の下方を一方側に
延設する手段も知られているが、鋼管杭の圧入引抜時に
反力掴み装置にクランプされた既設の鋼管杭が浮き上が
る現象があるため、チャックヘッドと既設の鋼管杭の上
端部との干渉を完全に避けるには制約条件がある。
ンプされた既設の鋼管杭が浮き上がる現象に対処して、
圧入施工時には建込用の鋼管杭の上端部が既設の鋼管杭
の上端部よりも若干下方に位置するまで深く圧入を行わ
なければ打設された鋼管杭の上端部が水平にならないと
いう問題がある。しかし鋼管杭は外径を基準寸法として
肉厚を変化させた多品種の製品があり、同一現場におい
ても肉厚の異なる鋼管杭を連続して圧入施工するケース
も多く、前記したチャックヘッド内に鋼管杭の外周を押
圧挟持する挟持板を設けた構成では、該挟持板を内接さ
せるために予め多種類の挟持板を準備しなければならな
いという問題点がある。
鋼管杭方向に進退移動させているシリンダ装置が対向配
置されているため、既設の鋼管杭の上端部位置よりも下
方に下降できないチャックヘッドに内蔵された挟持板を
進退移動させるシリンダ装置も既設の鋼管杭の上端部よ
りも上方部に配置しなければならない。また、挟持板の
下方を一方側に延設すると、挟持板が延設部からの負荷
を受けて大きな曲げ力が作用するので、挟持板として強
度が大きな材料を使用しなければならず、シリンダ装置
自体も偏荷重に耐える強度と機構が要求されるという課
題がある。
入引抜機が有している課題を解消して、圧入引抜機自体
の大型化を防止するとともに機構を簡易化して垂直方向
の寸法を低くし、機械重量も低減して建設現場での搬入
と操作を容易にするとともに、圧入時の抵抗力によって
浮き上がった既設鋼管杭による圧入引抜機本体の傾斜姿
勢を修正して、鋼管杭の上端部との干渉をさけながら浮
き上がった分だけ建込用の鋼管杭を既設の鋼管杭の上端
部よりも下方に下降させることができる鋼管杭圧入引抜
機を提供することを目的とするものである。
するために、下方に反力掴み装置を配設して既設の鋼管
杭上に定置される台座と、該台座上にスライド自在に配
備されたスライドベースの上方にあって縦軸を中心とし
て回動自在に立設されたガイドフレームと、該ガイドフ
レームに昇降自在に装着されて杭圧入引抜シリンダが取
り付けられた昇降体と、昇降体の下方に配備された旋回
自在な杭掴み装置とを備えた鋼管杭圧入引抜機におい
て、上記反力掴み装置を、前部反力掴み装置と後部反力
掴み装置に分割構成し、前部反力掴み装置は台座の下面
に固定するとともに後部反力掴み装置に一端が台座に固
定されて前部反力掴み装置に対して相対的に前後方向に
摺動させるシリンダ装置を配設してある。
て摺動自在にスライドベースを配備して、このスライド
ベース上に支持アームを縦軸を中心として回動自在に軸
支し、該支持アームの前部に設けた軸受部を中心として
ガイドフレームを傾動自在に立設する。また、杭掴み装
置の内壁面に、固定側チャック爪と該固定側チャック爪
と対向する位置にあってチャックシリンダの押圧力によ
り建込用鋼管杭の外周を円筒方向から固定側チャック爪
方向に押動する可動側チャック爪を配置してある。
爪の下側部に、建込用の鋼管杭との間に所定長の間隙を
形成する段部を形成するとともに、杭掴み装置の下面
に、既設の鋼管杭の上面との間に所定長の間隙を形成す
る切欠部を形成する。
地盤に圧入する際の基本操作は前部反力掴み装置と後部
反力掴み装置の各クランプシリンダを用いて既設の鋼管
杭をクランプしてから杭掴み装置に内蔵されたチャック
シリンダにより可動側チャック爪を固定側チャック爪方
向に押動して建込用鋼管杭の外周をチャックし、杭圧入
引抜シリンダの駆動により鋼管杭の圧入を行う。建込用
の鋼管杭を所定の深度まで地盤に圧入してから可動側チ
ャック爪と固定側チャック爪の下側部に形成された段部
を鋼管杭の上面に押し当て、チャックシリンダにより前
記間隙がなくなるまで締め付けてから杭圧入引抜シリン
ダを駆動して建込用の鋼管杭の上端面が既設の鋼管杭の
上端面よりも若干降下するようにして地盤へ圧入する。
この圧入時には杭掴み装置の下面に形成された切欠部に
よって杭掴み装置の下面が既設の鋼管杭の上面に干渉す
ることがない。
み装置と既設の鋼管杭とのクランプを解除してから後部
反力掴み装置と台座間に配設されたシリンダ装置を伸長
することによって圧入引抜機本体がシリンダ装置のスト
ローク分だけ前方にスライドし、前部反力掴み装置に内
蔵されたクランプシリンダの伸長により前部反力掴み装
置と既設の鋼管杭とをクランプし、次に後部反力掴み装
置と既設の鋼管杭とのクランプを解除してから上記シリ
ンダ装置の短縮により後部反力掴み装置を前方にスライ
ドさせて再度既設の鋼管杭にクランプして1ステップの
前進工程が完了する。
設の鋼管杭に沿って走行しながら順次圧入するには、杭
掴み装置を昇降体に対して旋回して進行方向を転回させ
ながら既設の鋼管杭を前部反力掴み装置と後部反力掴み
装置により強固にクランプして反力を取り、前記したよ
うに杭掴み装置の可動側チャック爪と固定側チャック爪
を用いて鋼管杭をチャックして杭圧入引抜シリンダを駆
動して鋼管杭を地盤へ圧入する。
としてガイドフレームが後傾するモーメントが生じて既
設の鋼管杭の上端面が浮き上がった場合には、傾動シリ
ンダを伸長駆動することによってガイドフレームが前傾
するモーメントが生じて後傾モーメントを打ち消すこと
ができて、建込用の鋼管杭の姿勢を垂直に維持すること
ができる。
る鋼管杭圧入引抜機の具体的な実施形態を説明する。図
1は本発明を適用した鋼管杭の圧入引抜機本体1を全体
的に示す側面図、図2は同平面図であり、2は台座、3
は台座2の下部に配設されて既設の鋼管杭をクランプす
る反力掴み装置である。この反力掴み装置3は前部反力
掴み装置3aと後部反力掴み装置3bとに分割構成され
ている。詳細は後述するように、前部反力掴み装置3a
は台座2の下面に固定されており、後部反力掴み装置3
bは台座2の下面にあって進行方向に対して前後方向に
摺動自在に配設されている。Fは圧入引抜機本体1の進
行方向を示す。
に沿って摺動自在にスライドベース4が配備されてお
り、このスライドベース4上には支持アーム5が縦軸を
中心として回動自在に軸支され、この支持アーム5の前
部に設けた軸受部6aを中心として回動可能なガイドフ
レーム6が立設されている。このガイドフレーム6は、
一端が支持アーム5に軸支された傾動シリンダ7の伸縮
によって軸受部6aを中心として傾動可能となってい
る。
自在に装着されている。該昇降体8の両側には左右一対
の杭圧入引抜シリンダ9,9が取り付けられていて、こ
の杭圧入引抜シリンダ9,9の一端が前記軸受部6aに
軸支されており、昇降体8を上下駆動するように構成さ
れている。
昇降体8に対して旋回自在に配備されている。この杭掴
み装置10の内壁面には2個の固定側チャック爪10
a,10aと、該固定側チャック爪10a,10aと対
向する位置に2個の可動側チャック爪10b,10bと
が配置されていて、杭掴み装置10に内蔵されたチャッ
クシリンダ11,11の押圧力により可動側チャック爪
10b,10bを用いて建込用鋼管杭の外周を円筒方向
から固定側チャック爪10a,10a方向に押動して該
鋼管杭を4方向からチャックし、地盤への圧入と引抜を
行う。
り、後部反力掴み装置3bと台座2との間に、一端が台
座2側に固定されて後部反力掴み装置3bを進行方向F
に対して前後方向に摺動させるシリンダ装置12が配設
されている。尚、前記したように前部反力掴み装置3a
は台座2に固定されている。
図、図5は図4のB−B線に沿う断面図であり、該反力
掴み装置3a(3b)内にはクランプシリンダ13が内
蔵されている。該クランプシリンダ13の一端が杭掴み
装置3a(3b)の一方側に固定されているとともに他
方側が半円形部分に固定されていて、このクランプシリ
ンダ13の伸長に伴って既設の鋼管杭の内面に反力掴み
装置3a(3b)が圧接して、摩擦抵抗により建込用鋼
管杭の圧入引抜時の反力を得るように構成されている。
置3aと後部反力掴み装置3bの前記クランプシリンダ
13を用いて既設の鋼管杭14をクランプすることによ
り反力を取りながら建込用の鋼管杭15を地盤に圧入す
る際の初期状態を示す要部縦断面図であり、予め可動側
チャック爪10b及び固定側チャック爪10aの下側部
には、建込用の鋼管杭15との間に所定長の間隙を形成
する段部16b,16aが形成され、杭掴み装置10の
下面には既設の鋼管杭14の上面との間に所定長の間隙
を形成する平行な切欠部10cが形成されている。な
お、図示の鋼管杭14,15は雄型の継ぎ手と雌型の継
ぎ手を係合させた各種のセクション部Sによって相互に
噛合した状態で圧入されるものである(図9〜図12参
照)。
を地盤に圧入する際の基本操作として、先ず前部反力掴
み装置3aと後部反力掴み装置3bの各クランプシリン
ダ13を用いて既設の鋼管杭14をクランプしてから杭
掴み装置10に内蔵されたチャックシリンダ11,11
により可動側チャック爪10bを固定側チャック爪10
a方向に押動して建込用鋼管杭15の外周を4方向から
チャックし、杭圧入引抜シリンダ9,9を駆動して鋼管
杭15の地盤への圧入を行う。そして、杭圧入引抜シリ
ンダ9,9のストローク分だけ圧入すると、チャックシ
リンダ11,11を開放し、チャックシリンダ11,1
1を上昇させ、再び前記同様の操作を繰り返して所定の
深度まで圧入を行うものである。
15を所定の深度まで地盤に圧入してから可動側チャッ
ク爪10bと固定側チャック爪10aの下側部に形成さ
れた段部16b,16aを鋼管杭15の上面に押し当
て、チャックシリンダ11,11により前記間隙がなく
なるまで締め付けてから再度杭圧入引抜シリンダ9,9
を駆動して建込用の鋼管杭15の上端面が既設の鋼管杭
14の上端面よりも寸法Eだけ降下するようにして地盤
へ圧入する。この圧入時には杭掴み装置10の下面に形
成された切欠部10cにより、該杭掴み装置10の下面
が既設の鋼管杭14の上面に干渉することがない。
後部反力掴み装置3bの当接部17を支点としてスライ
ドベース4と支持アーム5が上方へ回動し、ガイドフレ
ーム6が後傾するモーメントが生じて、既設の鋼管杭1
4の上端面が寸法Fだけ浮き上がった場合には、ガイド
フレーム6の一端が支持アーム5に軸支された傾動シリ
ンダ7の伸縮によって軸受部6aを中心として傾動可能
となっているため、該傾動シリンダ7を伸長駆動するこ
とによってガイドフレーム6が前傾するモーメントが生
じて前記した後傾モーメントを打ち消すことができて、
建込用の鋼管杭15の姿勢を垂直に維持することができ
る。
管杭14上を走行しながら建込用の鋼管杭15を打設す
る際の作業姿勢を示す概略図であり、図9は建込用の鋼
管杭15を直線状に圧入する作業姿勢を、図10は曲線
状にカーブしている既設の鋼管杭14に沿って走行しな
がら建込用の鋼管杭15を圧入する作業姿勢を夫々示し
ている。図9に示したように建込用の鋼管杭15を直線
上に順次地盤に圧入するには、既設の鋼管杭14を前部
反力掴み装置3aと後部反力掴み装置3bの各クランプ
シリンダ13の伸長に伴って強固にクランプして反力を
取りながら、杭掴み装置10に内蔵されたチャックシリ
ンダ11,11の押圧力により可動側チャック爪10b
と固定側チャック爪10aを用いて鋼管杭15を4方向
からチャックして、左右一対の杭圧入引抜シリンダ9,
9の駆動により昇降体8をガイドフレーム6に沿って下
降することにより、鋼管杭15を地盤へ順次圧入する。
反力掴み装置3aと既設の鋼管杭14とのクランプを解
除してから後部反力掴み装置3bと台座2との間に配設
されたシリンダ装置12を伸長することにより、圧入引
抜機本体1がシリンダ装置12のストローク分だけ前方
にスライドするので、そこで前部反力掴み装置3aに内
蔵されたクランプシリンダ13の伸長により前部反力掴
み装置3aと既設の鋼管杭14とをクランプし、次に後
部反力掴み装置3bと既設の鋼管杭14とのクランプを
解除してから上記シリンダ装置12の短縮により後部反
力掴み装置3bを前方にスライドさせて再度既設の鋼管
杭14にクランプすることにより、1ステップの前進工
程が行われる。
曲線Mのようにカーブしている既設の鋼管杭14に沿っ
て走行しながら順次圧入するには、杭掴み装置10を昇
降体8に対して旋回して進行方向を転回させながら既設
の鋼管杭14を前部反力掴み装置3aと後部反力掴み装
置3bにより強固にクランプして反力を取り、前記説明
したように杭掴み装置10の可動側チャック爪10bと
固定側チャック爪10aを用いて鋼管杭15を4方向か
らチャックして、杭圧入引抜シリンダ9,9の駆動によ
り昇降体8をガイドフレーム6に沿って下降することに
より、鋼管杭15を地盤へ圧入する。圧入引抜機本体1
を前進させる操作は、前記の鋼管杭15を直線状に圧入
する場合の操作と一致している。
鋼管杭14上を走行しながら建込用の鋼管杭15を直角
方向に打設する際の作業姿勢を示す概略図であり、先ず
図11に示したように、既設の鋼管杭14を前部反力掴
み装置3aと後部反力掴み装置3bの各クランプシリン
ダ13の伸長に伴って強固にクランプして反力を取りな
がら、杭掴み装置10に内蔵されたチャックシリンダ1
1,11の押圧力により前記図9により説明した操作方
法に基づいて鋼管杭15aをチャックして直進方向に該
鋼管杭15aを圧入する。鋼管杭15aの圧入が終了し
てから杭掴み装置10を昇降体8に対して旋回して、進
行方向と直角方向で鋼管杭15aと隣接する位置に別の
鋼管杭15bを同様な操作方法により圧入し、必要に応
じて該鋼管杭15bと逆方向に隣接する位置にも鋼管杭
15cを圧入する。尚、鋼管杭15cは圧入引抜機本体
1の自走後に後部反力掴み装置3bの支持力が不足する
ことが予測されたケースで打設すれば良く、該鋼管杭1
5cの圧入は省略しても良い。
5bの圧入工程を一時停止して、杭掴み装置10に内蔵
されたチャックシリンダ11,11により鋼管杭15b
をチャックしたまま前部反力掴み装置3a及び後部反力
掴み装置3bと既設の鋼管杭14間の各クランプを解除
し、図12に示すように鋼管杭15bを回動中心として
圧入引抜機本体1を直角方向に転回してから既設の鋼管
杭15aと鋼管杭15cに前部反力掴み装置3aと後部
反力掴み装置3bの各クランプシリンダ13を用いて強
固にクランプして反力を取り、以下同様な操作方法に基
づいて新たな建込用の鋼管杭15の圧入を継続する。
鋼管杭15の圧入引抜方向及びピッチの変更があった場
合には、後部反力掴み装置3bと台座2との間に配設さ
れたシリンダ装置12の伸長による後部反力掴み装置3
bのピッチを変更することで対処可能である。また、鋼
管杭15の圧入のみでなく、引抜時の動作態様も略同一
である。
かる鋼管杭圧入引抜機によれば、建込用の鋼管杭を地盤
に圧入するには前部反力掴み装置と後部反力掴み装置を
用いて既設の鋼管杭をクランプしてから杭掴み装置に内
蔵された可動側チャック爪を固定側チャック爪方向に押
動して建込用鋼管杭をチャックし、該鋼管杭の圧入を行
うことが可能であり、鋼管杭を所定の深度まで地盤に圧
入してから可動側チャック爪と固定側チャック爪の下側
部に形成された段部を鋼管杭の上面に押し当てて間隙が
なくなるまで締め付けてから建込用の鋼管杭の上端面が
既設の鋼管杭の上端面よりも若干降下するようにして地
盤へ圧入して打設された鋼管杭の上端部を水平にするこ
とができる。圧入時には杭掴み装置の下面に形成された
切欠部によって杭掴み装置の下面が既設の鋼管杭の上面
に干渉することが防止される。
ばかりでなく、曲線状にカーブしている既設の鋼管杭に
沿って走行しながら順次圧入する場合にも対処可能であ
るとともに前部反力掴み装置と後部反力掴み装置間の前
後方向平行距離は可変自在であるため、既設の鋼管杭上
を走行しながら建込用の鋼管杭を直角方向に打設する等
の使用形態をとることができる。特に従来の鋼管杭圧入
引抜機のように台座の下方に配設された複数の反力掴み
装置の全てを前後方向及び左右方向に摺動自在にする必
要がなくなり、圧入引抜機自体を小型化するとともに機
構が簡易化されて製作コストが低廉化され、しかも圧入
引抜機自体の垂直方向の寸法と重量を下げたことによ
り、大きな現場スペースは要求されずに建設現場への搬
入が可能であり、作業の効率を高めて施工計画をスムー
ズに進行させることができる。
を支点としてガイドフレームが後傾するモーメントが生
じた場合には、傾動シリンダを伸長駆動することによっ
てガイドフレームに前傾するモーメントが生じて、上記
後傾モーメントを打ち消すことができて、建込用の鋼管
杭の姿勢を垂直に維持することができる。
大型化を防止するとともに機構を簡易化して垂直方向の
寸法を低くし、連続して圧入引抜される鋼管杭の圧入引
抜ピッチの変更に対応するとともに圧入時の抵抗力によ
って浮き上がった既設鋼管杭による圧入引抜機本体の傾
斜姿勢を修正して、その浮き上がった分だけ建込用の鋼
管杭を既設の鋼管杭の上端部よりも下方に下降させるこ
とを可能にした静荷重型鋼管杭圧入引抜機を提供するこ
とができる。
示す側面図。
部縦断面図。
部縦断面図。
面図。
示す概略図。
設の鋼管杭に沿って圧入する作業姿勢を示す概略図。
業姿勢を示す概略図。
の作業姿勢を示す概略図。
Claims (4)
- 【請求項1】 下方に反力掴み装置を配設して既設の鋼
管杭上に定置される台座と、該台座上にスライド自在に
配備されたスライドベースの上方にあって縦軸を中心と
して回動自在に立設されたガイドフレームと、該ガイド
フレームに昇降自在に装着されて杭圧入引抜シリンダが
取り付けられた昇降体と、昇降体の下方に配備された旋
回自在な杭掴み装置とを備えた鋼管杭圧入引抜機におい
て、 上記反力掴み装置を、前部反力掴み装置と後部反力掴み
装置に分割構成し、前部反力掴み装置は台座の下面に固
定するとともに後部反力掴み装置に一端が台座に固定さ
れて前部反力掴み装置に対して相対的に前後方向に摺動
させるシリンダ装置を配設したことを特徴とする鋼管杭
圧入引抜機。 - 【請求項2】 圧入引抜機本体の台座上に進行方向に沿
って摺動自在にスライドベースを配備して、このスライ
ドベース上に支持アームを縦軸を中心として回動自在に
軸支し、該支持アームの前部に設けた軸受部を中心とし
てガイドフレームを傾動自在に立設した請求項1に記載
の鋼管杭圧入引抜機。 - 【請求項3】 杭掴み装置の内壁面に、固定側チャック
爪と該固定側チャック爪と対向する位置にあってチャッ
クシリンダの押圧力により建込用鋼管杭の外周を円筒方
向から固定側チャック爪方向に押動する可動側チャック
爪を配置した請求項1又は2に記載の鋼管杭圧入引抜
機。 - 【請求項4】 可動側チャック爪及び固定側チャック爪
の下側部に、建込用の鋼管杭との間に所定長の間隙を形
成する段部を形成するとともに、杭掴み装置の下面に、
既設の鋼管杭の上面との間に所定長の間隙を形成する切
欠部を形成した請求項3に記載の鋼管杭圧入引抜機。
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