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JP3536057B2 - 物質層形成装置 - Google Patents

物質層形成装置

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Publication number
JP3536057B2
JP3536057B2 JP2000040355A JP2000040355A JP3536057B2 JP 3536057 B2 JP3536057 B2 JP 3536057B2 JP 2000040355 A JP2000040355 A JP 2000040355A JP 2000040355 A JP2000040355 A JP 2000040355A JP 3536057 B2 JP3536057 B2 JP 3536057B2
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JP
Japan
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block
susceptor
temperature
heating coil
short time
Prior art date
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JP2000040355A
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Inventor
道一 武内
悟 田中
克信 青柳
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RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
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  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物質層形成装置に
関し、さらに詳細には、各種の材料からなる基板上など
に、例えば、半導体や金属などの薄膜や厚膜などのよう
な各種の物質の層を形成する際に用いて好適な物質層形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の物質層形成装置として、例えば、
気相成長法を用いて基板としての半導体ウエハー上に物
質層として半導体結晶薄膜を形成するようにした結晶成
長装置が知られている。
【0003】図1は、上記した従来の物質層形成装置と
しての結晶成長装置の概念構成説明図であり、この結晶
成長装置100は、RF加熱コイル102により周囲を
覆われた結晶成長反応炉104内に、基板としての半導
体ウエハー106を支持するとともに当該半導体ウエハ
ー106を加熱するためのサセプター108が配設され
ている。
【0004】また、RF加熱コイル102にはRF電源
110が接続されており、さらに、RF電源110には
マイクロ・コンピューターにより構成されたRF制御装
置112が接続されている。
【0005】そして、RF制御装置112によって、R
F電源110はその出力を制御される。即ち、RF制御
装置112によりRF電源110からRF加熱コイル1
02への給電が制御されるものであり、RF加熱コイル
102はRF電源110からの給電に応じてサセプター
108を加熱することになる。
【0006】即ち、この結晶成長装置100において
は、RF電源110からRF加熱コイル102への給電
による渦電流誘起加熱により、サセプター108が加熱
されるものである。
【0007】ここで、図2には従来のサセプター108
の概念構成斜視図が示されているが、サセプター108
は略長方体形状を備えていて、その上面108aには、
半導体ウエハー106を配置するための凹形状の保持部
108bが形成されている。
【0008】また、サセプター108内には、サセプタ
ー108の温度をモニターするための熱電対(図示せ
ず)が埋め込まれている。
【0009】なお、サセプター108は、例えば、カー
ボンなどにより形成されているものである。
【0010】一方、結晶成長反応炉104には、半導体
ウエハー106上に形成する半導体結晶薄膜の原料とな
る原料ガスやキャリアガスなどの各種のガスを導入する
ためのガス導入孔104aと、結晶成長反応炉104内
に導入された各種のガスを排出するためのガス排出孔1
04bとが形成されている。
【0011】以上の構成において、サセプター108の
保持部108bに配置された半導体ウエハー106上に
所望の半導体結晶薄膜を形成するためには、当該所望の
半導体結晶薄膜を形成するために必要な原料となる原料
ガスを、ガス導入孔104aから結晶成長反応炉104
内へ供給する。
【0012】この際に、サセプター108内に埋め込ま
れた熱電対(図示せず)のモニターに基づいて、RF制
御装置112により制御されたRF電源110からの給
電に応じてRF加熱コイル102によってサセプター1
08が加熱されており、加熱されたサセプター108か
らの熱伝導によって、半導体ウエハー106も結晶成長
により半導体結晶薄膜を形成するのに最適な温度(以
下、「結晶成長により半導体結晶薄膜を形成するのに最
適な温度」を「最適成長温度」と適宜に称する。)に加
熱されるものである。
【0013】このため、結晶成長反応炉104内に導入
された原料ガスは熱により分解、反応して、半導体ウエ
ハー106上に結晶成長により半導体結晶薄膜が形成さ
れることになる。
【0014】ここで、結晶成長装置100においては、
結晶成長の際に半導体ウエハー106の温度を最適成長
温度に安定に保つようにするために、サセプター108
を比較的大型に形成してその熱容量が大きくなるように
し、これによりサセプター108の温度の揺らぎを押さ
えて、サセプター108からの熱伝導により加熱される
半導体ウエハー106の温度が安定になるようにしてい
る。
【0015】ところで、こうした結晶成長装置100を
用いて半導体ウエハー106上に半導体結晶薄膜を形成
する際には、異なる最適成長温度を持つ複数の半導体結
晶薄膜を交互に形成する場合がある。
【0016】この場合には、サセプター108内に埋め
込まれた熱電対(図示せず)のモニターに応じて、RF
制御装置112によりRF電源110の出力を制御し
て、RF電源110からRF加熱コイル102への給電
を制御することにより、サセプター108の温度を適宜
に変化させる必要があるが、サセプター108は熱容量
が大きいためにその温度を急激に変化させることは困難
であり、このため、半導体ウエハー106の温度を異な
る最適成長温度に急峻に変化させることも困難であった
(図5参照)。
【0017】即ち、サセプター108が昇温あるいは降
温する際の変化はなだらかであり、かなりの時間を要す
るものであった。
【0018】従って、結晶成長装置100において異な
る最適成長温度を持つ複数の半導体結晶薄膜を交互に形
成する際には、半導体ウエハー106の温度の切り換え
に時間がかかるため、全体の処理時間が長時間となると
いう問題点があった。
【0019】また、半導体ウエハー106の温度の切り
換えに時間がかかると、半導体ウエハー106上に形成
される半導体結晶薄膜の品質が劣化する恐れがあるとい
う問題点があった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記したよ
うな従来の技術の有する種々の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、基板の温度を短
時間で急峻に変化させることができるようにした物質層
形成装置を提供しようとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に記載の発明は、サセプター
の温度を昇温または降温することにより当該サセプター
に配置された基板の温度を適宜に変化させながら、当該
基板上に物質層を形成する物質層形成装置において、基
板を配置する所定の熱容量より小さな第1の熱容量を備
える第1のブロックと、基板を配置しない上記所定の熱
容量より大きな第2の熱容量を備える第2のブロックと
を有して構成され、上記第1のブロックと上記第2のブ
ロックとが所定の間隙を有して離隔して配置され、上記
第1のブロックと上記第2のブロックとは熱輻射により
緩やかに熱的結合されるサセプターと、上記サセプター
を加熱し、パルス状に温度を昇温及び降温可能なRF加
熱コイルと、上記サセプターの上記第1のブロックと上
記第2のブロックとの温度をそれぞれ個別に検出する検
出手段と、上記検出手段の検出結果に基づいて、上記R
F加熱コイルが連続加熱するように上記RF加熱コイル
への給電を制御し、上記RF加熱コイルの加熱力の大き
さがパルス状に大小変化するように上記RF加熱コイル
への給電を制御する制御手段とを有し、上記制御手段に
よって、上記検出手段の検出結果に基づいて上記RF加
熱コイルへの給電が制御され、上記RF加熱コイルが連
続加熱して定常加熱状態の場合は、上記サセプターの上
記第2のブロックからの熱輻射により上記第1のブロッ
クが加熱されて、系全体が熱輻射による緩い熱的結合を
介して温度制御され、上記RF加熱コイルの加熱力の大
きさがパルス状に大小変化し、上記RF加熱コイルの出
力を短時間で急峻に上昇させた場合には、上記サセプタ
ーの上記第1のブロックのみが上記第2のブロックより
先行的に短時間で加熱されて急峻に昇温し、一方、上記
RF加熱コイルの出力を短時間で急峻に下降させた場合
には、上記サセプターの上記第1のブロックのみが上記
第2のブロックにより先行的に短時間で降温して急峻に
降温し、上記RF加熱コイルの加熱力の大きさをパルス
状に大小変化させる切り換えタイミングに追随して、上
記サセプターの上記第1のブロックならびに上記第1の
ブロックに配置された上記基板の温度の高さがパルス状
に短時間で高低に変化されるようにしたものである。
【0022】また、本発明のうち請求項2に記載の発明
は、サセプターの温度を昇温または降温することにより
当該サセプターに配置された基板の温度を適宜に変化さ
せながら、当該基板上に物質層を形成する物質層形成装
置において、基板を配置する所定の熱容量より小さな第
1の熱容量を備える第1のブロックと、基板を配置しな
い上記所定の熱容量より大きな第2の熱容量を備える第
2のブロックとを有して構成され、上記第1のブロック
と上記第2のブロックとが所定の間隙を有して離隔して
配置され、上記第1のブロックと上記第2のブロックと
は熱輻射により緩やかに熱的結合されるサセプターと、
上記サセプターを加熱し、パルス状に温度を昇温及び降
温可能なRF加熱コイルとを有し、上記RF加熱コイル
が連続加熱して定常加熱状態の場合は、上記サセプター
の上記第2のブロックからの熱輻射により上記第1のブ
ロックが加熱されて、系全体が熱輻射による緩い熱的結
合を介して温度制御され、上記RF加熱コイルの加熱力
の大きさがパルス状に大小変化し、上記RF加熱コイル
の出力を短時間で急峻に上昇させた場合には、上記サセ
プターの上記第1のブロックのみが上記第2のブロック
より先行的に短時間で加熱されて急峻に昇温し、一方、
上記RF加熱コイルの出力を短時間で急峻に下降させた
場合には、上記サセプターの上記第1のブロックのみが
上記第2のブロックにより先行的に短時間で降温して急
峻に降温し、上記RF加熱コイルの加熱力の大きさをパ
ルス状に大小変化させる切り換えタイミングに追随し
て、上記サセプターの上記第1のブロックならびに上記
第1のブロックに配置された上記基板の温度の高さがパ
ルス状に短時間で高低に変化されるようにしたものであ
る。
【0023】また、本発明のうち請求項3に記載の発明
は、サセプターの温度を昇温または降温することにより
当該サセプターに配置された基板の温度を適宜に変化さ
せながら、当該基板上に物質層を形成する物質層形成装
置において、基板を配置する所定の熱容量より小さな第
1の熱容量を備える第1のブロックと、基板を配置しな
い上記所定の熱容量より大きな第2の熱容量を備える第
2のブロックと、所定の厚さを備えたスペーサーとを有
して構成され、上記第1のブロックと上記第2のブロッ
クとが上記スペーサーを介して連結され、上記第1のブ
ロックと上記第2のブロックとは熱輻射により緩やかに
熱的結合されるサセプターと、上記サセプターを加熱
し、パルス状に温度を昇温及び降温可能なRF加熱コイ
ルとを有し、上記RF加熱コイルが連続加熱して定常加
熱状態の場合は、上記サセプターの上記第2のブロック
からの熱輻射により上記第1のブロックが加熱されて、
系全体が熱輻射による緩い熱的結合を介して温度制御さ
れ、上記RF加熱コイルの加熱力の大きさがパルス状に
大小変化し、上記RF加熱コイルの出力を短時間で急峻
に上昇させた場合には、上記サセプターの上記第1のブ
ロックのみが上記第2のブロックより先行的に短時間で
加熱されて急峻に昇温し、一方、上記RF加熱コイルの
出力を短時間で急峻に下降させた場合には、上記サセプ
ターの上記第1のブロックのみが上記第2のブロックに
より先行的に短時間で降温して急峻に降温し、上記RF
加熱コイルの加熱力の大きさをパルス状に大小変化させ
る切り換えタイミングに追随して、上記サセプターの上
記第1のブロックならびに上記第1のブロックに配置さ
れた上記基板の温度の高さがパルス状に短時間で高低に
変化されるようにしたものである。
【0024】
【0025】
【0026】従って、本発明のうち請求項1に記載の発
明、本発明のうち請求項2に記載の発明、本発明のうち
請求項3に記載の発明によれば、第1のブロックは熱容
量が小さいので、短時間で加熱されて急峻に昇温される
とともに、短時間で降温されることとなる。このため、
第1のブロックに配置された基板の温度を、短時間で急
峻に変化させることができるようになる。
【0027】
【0028】また、本発明のうち請求項4に記載の発明
のように、本発明のうち請求項1、請求項2または請求
項3のいずれか1項に記載の発明において、さらに、上
記第1のブロックに対して光を照射して加熱する光源と
を有するようにしてもよい。
【0029】ここで、上記光源は、本発明のうち請求項
5に記載の発明のように、パルス状に点灯または消灯す
ることができる。
【0030】また、本発明のうち請求項6に記載の発明
のように、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項
3、請求項4または請求項5のいずれか1項に記載の発
明において、上記第1のブロックと上記第2のブロック
とは、カーボンにより形成され、上記第1のブロックの
体積は、上記第2のブロックの体積より小さいものとす
ることができる。
【0031】また、本発明のうち請求項7に記載の発明
のように、本発明のうち請求項1、請求項2、請求項
3、請求項4、請求項5または請求項6のいずれか1項
に記載の発明において、上記第1のブロックと上記第2
のブロックとは、カーボンにより形成され、上記第1の
ブロックは薄板状に形成され、上記第2のブロックは厚
板状に形成されたものとすることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明による物質層形成装置の実施の形態の一例に
ついて詳細に説明するものとする。
【0033】なお、以下に説明する実施の形態において
は、本発明による物質層形成装置を、気相成長法を用い
て基板としての半導体ウエハー上に物質層としての半導
体結晶薄膜を形成する結晶成長装置として実施した場合
について説明する。
【0034】また、以下における図3乃至図9を参照し
ながらの説明においては、図1乃至図2に示す構成と同
一または相当する構成に関しては、図3乃至図9におい
て図1乃至図2において用いた符号と同一の符号を用い
て示すことにより、その詳細な構成ならびに作用の説明
は省略する。
【0035】まず、図3には、本発明による物質層形成
装置の第1の実施の形態の概念構成説明図が示されてい
る。この第1の実施の形態は、上記したように、本発明
による物質層形成装置を結晶成長装置として実施したも
のであるが、図1乃至図2に示す結晶成長装置とは、サ
セプターの構成が異なっている。
【0036】即ち、この第1の実施の形態における結晶
成長装置10のサセプター12は、図4に示すように、
第1ブロック12aと第2ブロック12bとに分割され
ており、これら第1ブロック12aと第2ブロック12
bとがスペーサー14を介して連結されていて、全体と
して略長方体形状を備えている。なお、第1ブロック1
2aと第2ブロック12bとスペーサー14とは、それ
ぞれカーボンなどにより形成されているものである。
【0037】ここで、サセプター12についてさらに詳
細に説明すると、第1ブロック12aは厚さの薄い薄板
形状(例えば、厚さは10mm以下である。)を備えて
おり、第2ブロック12bよりも熱容量が小さくなるよ
うに設定されている。
【0038】なお、第1ブロック12aの上面12aa
には、半導体ウエハー106を配置するための凹形状の
保持部12abが形成されている。
【0039】また、第1ブロック12a内には、第1ブ
ロック12aの温度をモニターするための熱電対(図示
せず)が埋め込まれている。
【0040】一方、第2ブロック12bは厚さの厚い厚
板形状(例えば、厚さは15mm以上である。)を備え
ており、第1ブロック12aよりも熱容量が大きくなる
ように設定されている。
【0041】なお、第1ブロック12aと第2ブロック
12bとの大きさは、例えば、第1ブロック12aの体
積が第2ブロック12bの体積の3分の1(1/3)以
下程度となるような大きさとすることが好ましい。この
ように、第1ブロック12aの体積を第2ブロック12
bの体積の3分の1(1/3)以下程度とすると、第1
ブロック12aの熱容量が第2ブロック12bの熱容量
の3分の1(1/3)以下程度の大きさとなる。
【0042】さらに、スペーサー14は、所定の厚さt
(例えば、厚さは10mm以下である。)を備えた四角
柱状体である。
【0043】そして、第1ブロック12aと第2ブロッ
ク12bとの間にスペーサー14を挟むようにして、第
1ブロック12aと第2のブロック12bとスペーサー
14とを連結するものである。なお、スペーサー14
は、第1ブロック12a(第2ブロック12b)の対向
する2つの端辺部に配置される。
【0044】従って、このサセプター12においては、
第1ブロック12aと第2ブロック12bとが所定の間
隙g(所定の間隙g=所定の厚さt)を有するように離
隔して配置されるものであり、第1ブロック12aと第
2ブロック12bとは熱輻射により緩やかに熱的結合さ
れるものである。
【0045】以上の構成において、サセプター12の第
1ブロック12aの保持部12abに配置された半導体
ウエハー106上に所望の半導体結晶薄膜を形成するた
めには、当該所望の半導体結晶薄膜を形成するために必
要な原料となる原料ガスを、ガス導入孔104aから結
晶成長反応炉104内へ供給する。
【0046】この際に、第1ブロック12a内ならびに
第2ブロック12b内に埋め込まれた熱電対(図示せ
ず)のモニターに基づいて、RF制御装置112により
制御されたRF電源110からの給電に応じて、RF加
熱コイル102によって、サセプター12の第1ブロッ
ク12aおよび第2ブロック12bは加熱されている。
【0047】ここで、サセプター12においては、RF
加熱コイル102の連続加熱による定常加熱状態におい
ては、第2ブロック12bからの熱輻射により第1ブロ
ック12aが加熱されて、系全体が熱輻射という弱い熱
的結合を介して温度制御されることとなり、「従来の技
術」の項において説明した従来のサセプターと同様な温
度安定性を備えているものである。
【0048】こうしたサセプター12の第1ブロック1
2aからの熱伝導によって、半導体ウエハー106も最
適成長温度に加熱されることになる。
【0049】このため、結晶成長反応炉104内に導入
された原料ガスは熱により分解、反応されて、半導体ウ
エハー106上に結晶成長により半導体結晶薄膜が形成
されることになる。
【0050】ここで、この結晶成長装置10を用いて半
導体ウエハー106上に異なる最適成長温度を持つ複数
の半導体結晶薄膜を交互に形成するために、第1ブロッ
ク12a内ならびに第2ブロック12b内に埋め込まれ
た熱電対(図示せず)のモニターに基づいて、RF制御
装置112によりRF電源110の出力を制御して、R
F電源110からRF加熱コイル102への給電を制御
することにより、サセプター12の第1ブロック12a
および第2ブロック12bの温度を一旦比較的低温状態
に保持するものとする。
【0051】そして、その後に、再びRF制御装置11
2によりRF電源110の出力を制御して、RF電源1
10からRF加熱コイル102への給電を制御すること
により、RF加熱コイル102の出力を短時間で急峻に
上昇させた場合には、サセプター12に関しては熱容量
の小さな第1ブロック12aのみが先行的に短時間で加
熱されて急峻に昇温されることとなり、熱容量の大きな
第2ブロック12bは「従来の技術」の項において説明
した従来のサセプターと同様にゆっくり昇温されること
になる。
【0052】このため、第1ブロック12aのみがその
温度を短時間で急激に昇温させ、これにより半導体ウエ
ハー106の温度を異なる最適成長温度に短時間で急峻
に変化させることができるようになる(図5参照)。
【0053】即ち、第1ブロック12aが昇温する際の
変化は短時間かつ急峻であり、「従来の技術」の項にお
いて説明した従来のサセプターと比較すると、格段に短
い時間で第1ブロック12aを昇温することができるも
のである。
【0054】一方、第1ブロック12aを急激に短時間
で昇温した後において、第2ブロック12bの温度がそ
れほど上昇しないうちに、再びRF制御装置112によ
りRF電源110の出力を制御して、RF電源110か
らRF加熱コイル102への給電を制御することによ
り、RF加熱コイル102の出力を短時間で急峻に下降
させた場合には、第2ブロック12bの温度がそれほど
上昇していなくて第1ブロック12aへの熱輻射が弱い
ことと、第1ブロック12aの熱容量が小さいことか
ら、第1ブロック12aのみが先行的に短時間で降温さ
れることとなり、第1ブロック12aのみがその温度を
短時間で急激に降温させ、これにより半導体ウエハー1
06の温度を異なる最適成長温度に短時間で急峻に変化
させることができるようになる(図5参照)。
【0055】即ち、第1ブロック12aが降温する際の
変化も短時間かつ急峻であり、「従来の技術」の項にお
いて説明した従来のサセプターと比較すると、格段に短
い時間で第1ブロック12aを降温することができる。
【0056】従って、RF制御装置112によりRF電
源110の出力の大きさをパルス状に大小交互に切り換
えて、RF加熱コイル102の加熱力の大きさをパルス
状に大小変化させることにより、こうした切り換えタイ
ミングに極めて追従するようにして、第1ブロック12
aならびに半導体ウエハー106の温度の高さをパルス
状に短時間で高低に変化させることができるものであ
る。
【0057】なお、第1ブロック12aならびに半導体
ウエハー106の温度制御を行う際には、上記したよう
に第1ブロック12aと第2ブロック12bとにはそれ
ぞれ熱電対(図示せず)が埋め込まれているので、これ
らの熱電対をそれぞれ個別にモニターすることにより第
1ブロック12aと第2ブロック12bとの温度をそれ
ぞれ個別に検出し、その検出結果に基づいてRF制御装
置112によりRF電源110の出力を制御して、適宜
の温度制御を行うようにすればよい。
【0058】次に、図6には、本発明による物質層形成
装置の第2の実施の形態の概念構成説明図が示されてい
る。この第2の実施の形態による結晶成長装置20は、
第1ブロック12aならびに半導体ウエハー106を加
熱する加熱手段として、RF加熱コイル102に加え
て、光を照射する外部加熱用光源たる光源22を設ける
ようにしたものである。
【0059】この光源22は、点灯/消灯制御装置24
によって、その点灯ならびに消灯が制御されるものであ
る。
【0060】なお、光源24としては、例えば、レーザ
ーやランプなどを用いることができる。
【0061】従って、この結晶成長装置20において
は、第1ブロック12aならびに半導体ウエハー106
の温度を短時間で急激に昇温させる際に、点灯/消灯制
御装置24の制御によって光源22を点灯すると、その
光源22の光照射に伴う熱エネルギーが相乗されること
によって、第一の実施の形態の場合よりも第1ブロック
12aならびに半導体ウエハー106を一層短時間で昇
温させることができる。
【0062】なお、上記した第1の実施の形態ならびに
第2の実施の形態においては、第1ブロック12aは熱
容量が小さい分、温度安定性は低下することになるが、
量子井戸などの薄膜形成時における瞬時の温度変化が必
要とされる際には、そうした温度の不安定性は薄膜形成
に大きな影響を与えることはない。
【0063】また、通常の定常状態による薄膜形成の際
には、上記したように、第1ブロック12aは第2ブロ
ック12bとの熱輻射による熱的結合により温度制御さ
れるので、十分な温度安定性を得ることができる。
【0064】ここで、上記した各実施の形態を用いて、
実際に半導体の結晶成長させる場合の処理について説明
する。
【0065】まず、InGaN/AlGaN系量子井戸
構造を形成する場合について、図7を参照しながら説明
する。
【0066】即ち、緑色LEDや青色LEDなどの活性
層に利用されるInGaN層は、Inの取り込み率の確
保のために、InGaN層よりもバンドエネルギーが大
きなGaN層ならびにAlGaN層よりかなり低温で結
晶成長させる必要がある。即ち、InGaN層の最適成
長温度は、GaN層ならびにAlGaN層のそれよりも
かなり低温である。
【0067】さらに、InGaN層に関しての結晶成長
後における昇温プロセスは、量子井戸層、障壁層間の原
子の相互拡散を誘発するため望ましくない。
【0068】このため、従来には、InGa1−x
層の結晶成長に最適な温度で結晶成長は行われ、キャリ
ア閉じ込め層たるGaN層、AlGaN層に対しては決
して最適な成長温度で結晶成長が行われてはいなかっ
た。
【0069】従って、従来においては、キャリア閉じ込
め層として、InGa1−yN(y<x)なる最適成
長温度が低いキャリア閉じ込め層を用いるか、最適温度
をはずしてGaNあるいはAlGaNによりキャリア閉
じ込め層を結晶成長させるといった手法をとらざるを得
なかった。
【0070】しかしながら、キャリア閉じ込め層として
InGa1−yN(y<x)を用いる場合には、組成
変化の度合いが少ないために閉じ込めエネルギー差が少
なく温度特性が悪化し、また、キャリア閉じ込め層とし
てGaNあるいはAlGaNを用いる場合には、結晶品
質が悪化し所望の特性を出せないという問題を生じてい
る。
【0071】ところが、上記した第1の実施の形態ある
いは第2の実施の形態を用いて、基板の温度制御を瞬時
に行う場合には、高温における滞在時間が上記した従来
の手法より格段に短くなり、量子井戸層、障壁層間の原
子の相互拡散が抑制でき、所望の構造が保たれた形でな
おかつ最適成長温度が実現でき高品質化が望める。
【0072】次に、Mgドーピング層を形成する場合に
ついて、図8を参照しながら説明する。
【0073】即ち、Mgによるp型ドーピングにはCp
Mgという有機金属ガスが用いられる。この分解を促
進するには比較的高温の成長条件が要求されるが、一般
的にLED、レーザーなどの発光素子では、既に下地に
InAlGaN系量子井戸構造が存在する。そのため、
量子井戸構造内での原子の相互拡散を抑制する必要があ
り、Mgドープ層の成長温度を十分に上げることができ
ない。
【0074】従来においては、成長後ポストアニールと
いった形で、昇温プロセスを経てデバイス化するのだ
が、上記した第1の実施の形態あるいは第2の実施の形
態を用いて、基板の温度制御を結晶成長中において瞬時
に行う場合には、ポストアニールのプロセスを行う必要
がなくなるとともに、p型層の高品質化を図ることがで
きるようになる。
【0075】次に、本願出願人が特願平11−3545
63号「半導体層の形成方法」として出願した、GaN
などのIII族窒化物半導体の貫通転移を抑制する転移
抑制物質であるTESiを供給する場合について、図9
を参照しながら説明する。
【0076】即ち、本願出願人が特願平11−3545
63号「半導体層の形成方法」として出願したように、
III族窒化物半導体の貫通転位を抑制するには、転移
抑制物質たるTESiの供給量の制御を非常に厳密に行
う必要がある。
【0077】ところで、下地層の成長温度と同じ温度で
TESiが供給されると、TESiの温度による分解を
経てSiが結晶表面に取り込まれることとなってしま
う。
【0078】しかしながら、基板上におけるSiの取り
込み量の微妙な違いが面分布として生じると、結晶品質
の安定を妨げることになる。
【0079】こうした基板上におけるSiの取り込み量
の違いが面分布として生じないようにするためには、い
ったん低温(例えば、600℃以下)まで基板温度を下
げてTESiを吸着させるようにすればよい。この場合
には、Siは1個のエチル基がくっついた状態で基板表
面に吸着し、このエチル基のせいでSiが2モノレイヤ
ー以上付着しないという現象(自己終端作用)が起こ
る。この状態から、基板温度を上昇させると、残留して
いたエチル基がはずれてSiの1モノレイヤー吸着が完
了する。しかし、昇温プロセスに時間がかかると、下地
層より窒素の脱離が生じ結晶の品質が著しく劣化してし
まう。
【0080】ところが、上記した第1の実施の形態ある
いは第2の実施の形態を用いて、基板の昇温プロセスを
瞬時に行う場合には、この窒素抜けを防ぎながらTES
iの分解を促すので、結晶の品質を保持したまま高度に
転位抑制物質の吸着量を均質に制御することが可能とな
る。
【0081】なお、上記した実施の形態は、以下の
(1)乃至(11)に説明するように変形することがで
きる。
【0082】(1)上記した実施の形態においては、本
発明による物質層形成装置を結晶成長装置として実施し
た場合について説明したが、これに限られるものではな
いことは勿論であり、基板の温度を適宜に変化させなが
ら当該基板上に物質層を形成する各種の装置、例えば、
分子線エピタキシー装置、ハイドライド気相エピタキシ
ー装置などとして実施してもよいことは勿論である。
【0083】(2)上記した実施の形態においては、サ
セプター12の第1ブロック12a、サセプター12の
第2ブロック12bならびにスペーサー14はカーボン
により形成されるものとしたが、これに限られるもので
はないことは勿論であり、サセプター12の第1ブロッ
ク12a、サセプター12の第2ブロック12bならび
にスペーサー14を、それぞれ適宜の材料、例えば、高
融点金属材料であるタングステン、モリブデン、タンタ
ルなどにより形成してもよいことは勿論である。
【0084】(3)上記した実施の形態においては、サ
セプター12の第1ブロック12aとサセプター12の
第2ブロック12bとスペーサー14とをそれぞれ別体
として形成して連結するようにしたが、これに限られる
ものではないことは勿論であり、サセプター12の第1
ブロック12aとサセプター12の第2ブロック12b
とスペーサー14とを一体成形してもよいし、また、サ
セプター12の第1ブロック12aあるいはサセプター
12の第2ブロック12bのいずれかにスペーサー14
を突出形成するようにして、スペーサー14を突出形成
されたサセプター12の第1ブロック12aあるいはサ
セプター12の第2ブロック12bと、スペーサー14
を突出形成されていないサセプター12の第1ブロック
12aあるいはサセプター12の第2ブロック12bと
を、それぞれ連結するようにしてもよい。
【0085】(4)上記した実施の形態においては、サ
セプター12はスペーサー14を介して第1ブロック1
2aと第2ブロック12bとが所定の間隙を有して連結
されるようにしたが、これに限られるものではないこと
は勿論であり、スペーサー14を用いることなしに、外
部の支持部材によって第1ブロック12aと第2ブロッ
ク12bとを所定の間隙を有して支持するようにしても
よい。サセプター14は、要するに、基板を配置する所
定の熱容量より小さな熱容量の第1ブロック12aと、
基板を配置しない所定の熱容量より大きな熱容量の第2
ブロック12bとが、所定の間隙を有するように離隔し
て配置され、第1ブロック12aと第2ブロック12b
との間が熱輻射により弱く熱結合をしているようになさ
れていればよい。
【0086】また、第1ブロック12aの熱容量の基準
となる所定の熱容量と、第2ブロック12bの熱容量の
基準となる所定の熱容量とは、それぞれ同一の値であっ
てもよいし、それぞれ異なる値であってよいが、これら
所定の熱容量は、装置の規模によって適宜に変化するも
のである。
【0087】なお、第1ブロック12aの熱容量の基準
となる所定の熱容量とは、第1ブロック12aを所望の
短時間で急峻に昇温ならびに降温可能なほどの熱容量で
ある。
【0088】一方、第2ブロック12bの熱容量の基準
となる所定の熱容量とは、第2ブロック12bを所望の
短時間で急峻に昇温ならびに降温可能なほどの熱容量で
もよいが、第2ブロック12bを所望の時間(例えば、
第1ブロック12aが急峻に昇温ならびに降温する時間
よりも長い時間である。)で昇温ならびに降温可能なほ
どの熱容量であることが好ましい。
【0089】(5)上記した実施の形態においては、サ
セプター12の第1ブロック12aとサセプター12の
第2ブロック12bとを同一の材料により形成し、第1
ブロック12aを薄板状に形成するとともに第2ブロッ
ク12bを厚板状に形成して、第1ブロック12aを第
2ブロック12bよりも薄く形成して小型化することに
より、第1ブロック12aの体積が第2ブロック12b
の体積よりも小さくなるようにしてそれぞれの体積を異
ならせ、これにより第1ブロック12aの熱容量を第2
ブロック12bの熱容量よりも小さくしたが、これに限
られるものではないことは勿論であり、材料を適宜に選
択することにより、第1ブロック12aの熱容量を第2
ブロック12bの熱容量よりも小さくするようにしても
よい。
【0090】この場合には、第2ブロック12bの材料
としてカーボンを用いれば、第1ブロック12aの材料
として、例えば、タングステン、モリブデン、タンタル
などを用いればよい。
【0091】また、この際にも、第1ブロック12aの
熱容量の基準となる所定の熱容量と、第2ブロック12
bの熱容量の基準となる所定の熱容量とは、それぞれ同
一の値であってもよいし、それぞれ異なる値であってよ
いが、これら所定の熱容量は、装置の規模によって適宜
に変化するものである。
【0092】なお、第1ブロック12aの熱容量の基準
となる所定の熱容量とは、第1ブロック12aを所望の
短時間で急峻に昇温ならびに降温可能なほどの熱容量で
ある。
【0093】一方、第2ブロック12bの熱容量の基準
となる所定の熱容量とは、第2ブロック12bを所望の
短時間で急峻に昇温ならびに降温可能なほどの熱容量で
もよいが、第2ブロック12bを所望の時間(例えば、
第1ブロック12aが急峻に昇温ならびに降温する時間
よりも長い時間である。)で昇温ならびに降温可能なほ
どの熱容量であることが好ましい。
【0094】(6)上記した実施の形態においては、サ
セプター12は全体として略長方体形状として形成した
が、これに限られるものではないことは勿論であり、サ
セプター12は全体として種々の形状(例えば、略立方
体形状、略円柱体形状など)として形成してもよい。
【0095】(7)上記した実施の形態においては、サ
セプター12の第1ブロック12aとサセプター12の
第2ブロック12bとを同一の材料により形成し、第1
ブロック12aを薄板状に形成するとともに第2ブロッ
ク12bを厚板状に形成するようにしてそれぞれの厚さ
を変化させて、第1ブロック12aの厚さを第2ブロッ
ク12bの厚さよりも薄く形成して小型化することによ
り、第1ブロック12aの体積が第2ブロック12bの
体積よりも小さくなるようにしてそれぞれの体積を異な
らせ、これにより第1ブロック12aの熱容量を第2ブ
ロック12bの熱容量よりも小さくしたが、これに限ら
れるものではないことは勿論である。
【0096】即ち、第1ブロック12aの厚さと第2ブ
ロック12bの厚さとを同一の厚さとするが、第1ブロ
ック12aの縦方向や横方向の長さを第2ブロック12
bの縦方向や横方向の長さより小さくすることにより、
第1ブロック12aの体積が第2ブロック12bの体積
よりも小さくなるようにしてそれぞれの体積を異なら
せ、これにより第1ブロック12aの熱容量を第2ブロ
ック12bの熱容量よりも小さくしてもよい。
【0097】また、第1ブロック12aの厚さならびに
縦方向や横方向の長さを、第2ブロック12bの厚さな
らびに縦方向や横方向の長さより小さくすることによ
り、第1ブロック12aの体積が第2ブロック12bの
体積よりも小さくなるようにしてそれぞれの体積を異な
らせ、これにより第1ブロック12aの熱容量を第2ブ
ロック12bの熱容量よりも小さくしてもよい。
【0098】(8)上記した実施の形態においては、ス
ペーサー12は、第1ブロック12a(第2ブロック1
2b)の対向する2つの端辺部にのみ配置したが、これ
に限られるものではないことは勿論であり、例えば、第
1ブロック12a(第2ブロック12b)の4つの端辺
部にスペーサー12をそれぞれ配置してもよいし、ま
た、第1ブロック12a(第2ブロック12b)の4つ
の角部に小型のスペーサー12をそれぞれ配置してもよ
い。
【0099】(9)上記した実施の形態においては、加
熱手段としてRF加熱コイルを用いた渦電流誘起加熱法
の手法を用いたが、これに限られるものではないことは
勿論であり、加熱手段としては、例えば、抵抗加熱法な
どの手法を用いてもよい。
【0100】(10)上記した第2の実施の形態におい
ては、サセプターならびに半導体ウエハーの加熱手段と
してRF加熱コイルと光源との両方を備えるようにした
が、これに限られるものではないことは勿論であり、R
F加熱コイルを備えることなく光源のみを備えるように
してもよい。
【0101】なお、RF加熱コイルを備えないようにし
た場合には、当然のことながら、RF電源やRF電源を
制御するRF制御装置も設ける必要はない。
【0102】(11)上記した実施の形態ならびに上記
(1)乃至(10)に示す変形例は、適宜に組み合わせ
るようにしてもよい。
【0103】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、基板の温度を短時間で急峻に変化させるこ
とができるようにした物質層形成装置を提供することが
できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の物質層形成装置としての結晶成長装置の
概念構成説明図である。
【図2】従来のサセプターの概念構成斜視図である。
【図3】本発明による物質層形成装置の第1の実施の形
態の概念構成説明図である。
【図4】本発明におけるサセプターの概念構成斜視図で
ある。
【図5】サセプターの温度変化を示す模式図である。
【図6】本発明による物質層形成装置の第2の実施の形
態の概念構成説明図である。
【図7】InGaN/AlGaN系量子井戸構造を形成
する際のシーケンスを示す説明図である。
【図8】Mgドーピング層を形成する際のシーケンスを
示す説明図である。
【図9】窒化ガリウムの貫通転移を抑制する転移抑制物
質であるTESiを供給する際のシーケンスを示す説明
図である。
【符号の説明】
10、20、100 結晶成長装置 12、108 サセプター 12a 第1ブロック 12b 第2ブロック 12aa、108a 上面 12ab、108b 保持部 14 スペーサー 22 光源 24 点灯/消灯制御装置 102 RF加熱コイル 104 結晶成長反応炉 104a ガス導入孔 104b ガス排出孔 106 半導体ウエハー 110 RF電源 112 RF制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−135582(JP,A) 特開 平7−277885(JP,A) 特開 平5−315263(JP,A) 特開 平3−145123(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/205

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サセプターの温度を昇温または降温する
    ことにより該サセプターに配置された基板の温度を適宜
    に変化させながら、該基板上に物質層を形成する物質層
    形成装置において、 基板を配置する所定の熱容量より小さな第1の熱容量を
    備える第1のブロックと、基板を配置しない前記所定の
    熱容量より大きな第2の熱容量を備える第2のブロック
    とを有して構成され、前記第1のブロックと前記第2の
    ブロックとが所定の間隙を有して離隔して配置され、前
    記第1のブロックと前記第2のブロックとは熱輻射によ
    り緩やかに熱的結合されるサセプターと、 前記サセプターを加熱し、パルス状に温度を昇温及び降
    温可能なRF加熱コイルと、 前記サセプターの前記第1のブロックと前記第2のブロ
    ックとの温度をそれぞれ個別に検出する検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて、前記RF加熱コイ
    ルが連続加熱するように前記RF加熱コイルへの給電を
    制御し、前記RF加熱コイルの加熱力の大きさがパルス
    状に大小変化するように前記RF加熱コイルへの給電を
    制御する制御手段とを有し、 前記制御手段によって、前記検出手段の検出結果に基づ
    いて前記RF加熱コイルへの給電が制御され、 前記RF加熱コイルが連続加熱して定常加熱状態の場合
    は、前記サセプターの前記第2のブロックからの熱輻射
    により前記第1のブロックが加熱されて、系全体が熱輻
    射による緩い熱的結合を介して温度制御され、 前記RF加熱コイルの加熱力の大きさがパルス状に大小
    変化し、前記RF加熱コイルの出力を短時間で急峻に上
    昇させた場合には、前記サセプターの前記第1のブロッ
    クのみが前記第2のブロックより先行的に短時間で加熱
    されて急峻に昇温し、一方、前記RF加熱コイルの出力
    を短時間で急峻に下降させた場合には、前記サセプター
    の前記第1のブロックのみが前記第2のブロックにより
    先行的に短時間で降温して急峻に降温し、前記RF加熱
    コイルの加熱力の大きさをパルス状に大小変化させる切
    り換えタイミングに追随して、前記サセプターの前記第
    1のブロックならびに前記第1のブロックに配置された
    前記基板の温度の高さがパルス状に短時間で高低に変化
    されるものである物質層形成装置。
  2. 【請求項2】 サセプターの温度を昇温または降温する
    ことにより該サセプターに配置された基板の温度を適宜
    に変化させながら、該基板上に物質層を形成する物質層
    形成装置において、 基板を配置する所定の熱容量より小さな第1の熱容量を
    備える第1のブロックと、基板を配置しない前記所定の
    熱容量より大きな第2の熱容量を備える第2のブロック
    とを有して構成され、前記第1のブロックと前記第2の
    ブロックとが所定の間隙を有して離隔して配置され、前
    記第1のブロックと前記第2のブロックとは熱輻射によ
    り緩やかに熱的結合されるサセプターと、 前記サセプターを加熱し、パルス状に温度を昇温及び降
    温可能なRF加熱コイルとを有し、 前記RF加熱コイルが連続加熱して定常加熱状態の場合
    は、前記サセプターの前記第2のブロックからの熱輻射
    により前記第1のブロックが加熱されて、系全体が熱輻
    射による緩い熱的結合を介して温度制御され、 前記RF加熱コイルの加熱力の大きさがパルス状に大小
    変化し、前記RF加熱コイルの出力を短時間で急峻に上
    昇させた場合には、前記サセプターの前記第1のブロッ
    クのみが前記第2のブロックより先行的に短時間で加熱
    されて急峻に昇温し、一方、前記RF加熱コイルの出力
    を短時間で急峻に下降させた場合には、前記サセプター
    の前記第1のブロックのみが前記第2のブロックにより
    先行的に短時間で降温して急峻に降温し、前記RF加熱
    コイルの加熱力の大きさをパルス状に大小変化させる切
    り換えタイミングに追随して、前記サセプターの前記第
    1のブロックならびに前記第1のブロックに配置された
    前記基板の温度の高さがパルス状に短時間で高低に変化
    されるものである物質層形成装置。
  3. 【請求項3】 サセプターの温度を昇温または降温する
    ことにより該サセプターに配置された基板の温度を適宜
    に変化させながら、該基板上に物質層を形成する物質層
    形成装置において、 基板を配置する所定の熱容量より小さな第1の熱容量を
    備える第1のブロックと、基板を配置しない前記所定の
    熱容量より大きな第2の熱容量を備える第2のブロック
    と、所定の厚さを備えたスペーサーとを有して構成さ
    れ、前記第1のブロックと前記第2のブロックとが前記
    スペーサーを介して連結され、前記第1のブロックと前
    記第2のブロックとは熱輻射により緩やかに熱的結合さ
    れるサセプターと、 前記サセプターを加熱し、パルス状に温度を昇温及び降
    温可能なRF加熱コイルとを有し、 前記RF加熱コイルが連続加熱して定常加熱状態の場合
    は、前記サセプターの前記第2のブロックからの熱輻射
    により前記第1のブロックが加熱されて、系全体が熱輻
    射による緩い熱的結合を介して温度制御され、 前記RF加熱コイルの加熱力の大きさがパルス状に大小
    変化し、前記RF加熱コイルの出力を短時間で急峻に上
    昇させた場合には、前記サセプターの前記第1のブロッ
    クのみが前記第2のブロックより先行的に短時間で加熱
    されて急峻に昇温し、一方、前記RF加熱コイルの出力
    を短時間で急峻に下降させた場合には、前記サセプター
    の前記第1のブロックのみが前記第2のブロックにより
    先行的に短時間で降温して急峻に降温し、前記RF加熱
    コイルの加熱力の大きさをパルス状に大小変化させる切
    り換えタイミングに追随して、前記サセプターの前記第
    1のブロックならびに前記第1のブロックに配置された
    前記基板の温度の高さがパルス状に短時間で高低に変化
    されるものである物質層形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3のい
    ずれか1項に記載の物質層形成装置において、さらに、
    前記第1のブロックに対して光を照射して加熱する光源
    とを有するものである物質層形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の物質層形成装置におい
    て、 前記光源は、パルス状に点灯または消灯するものである
    物質層形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4または請求項5のいずれか1項に記載の物質層形成装
    置において、 前記第1のブロックと前記第2のブロックとは、カーボ
    ンにより形成され、 前記第1のブロックの体積は、前記第2のブロックの体
    積より小さいものである物質層形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5または請求項6のいずれか1項に記載の物
    質層形成装置において、 前記第1のブロックと前記第2のブロックとは、カーボ
    ンにより形成され、 前記第1のブロックは薄板状に形成され、 前記第2のブロックは厚板状に形成されたものである物
    質層形成装置。
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