JP3520584B2 - 高周波フィルター - Google Patents
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Description
れる高周波フィルターに関するものである。
振器等を用いた高周波フィルターは小型化される傾向に
ある。以下に図面を参照しながら、上記した高周波フィ
ルターの一例について説明する。
周波フィルターの回路構成図を示すものである。図8に
おいて、50〜52は4分の1波長先端短絡伝送線路で
構成される誘電体同軸共振器でその各々は段間が53、
54の結合コンデンサにより複数個縦続接続されてい
る。55、56は入出力用の端子57、58への結合コ
ンデンサである。以上により高周波帯域通過フィルター
を構成する。また59は前記高周波フィルターに減衰極
を形成するための結合インダクタで、少なくとも1個以
上の共振器に跨ってインダクタやキャパシタ等によるバ
イパス回路を設けることにより構成される。
波フィルターについて、以下その動作を説明する。
から送信される送信周波数と受信される受信周波数は一
定の周波数間隔をもって無線回路に存在し、また、受信
周波数とイメージ周波数も一定の周波数間隔になってい
る。ここで、受信回路における高周波フィルターは受信
周波数を通過させ送信周波数やイメージ周波数について
は減衰させなければならない。また、送信回路における
高周波フィルターについても同様である。
周波フィルターは広狭様々な帯域通過特性を有している
が、前記のような有極型高周波フィルターであっても、
ある程度広い帯域において必要な減衰量を確保するため
には縦続接続されている誘電体同軸共振器の段数を多く
しなければならない。
うな構成では、減衰量を大きくするために共振器の段数
を増加させると信号の通過帯域幅における損失が増加し
てしまう。この弊害の回避策として誘電体同軸共振器自
体の無負荷Qを大きくすることが考えられるが無負荷Q
を大きくするためには誘電体同軸共振器自体の容積を大
きくしなければならなく最近の高周波フィルターの小型
化傾向と相反している。
フィルターの形状を大きくすることなく、高減衰量かつ
低損失である高周波フィルターを提供することを目的と
する。
めに本発明の高周波フィルターは、入力端子と出力端子
と制御端子と共振素子とインピーダンス可変素子と、前
記共振素子の一端に電気的に接続された少なくとも2個
の結合素子と、前記少なくとも2個の結合素子に跨るバ
イパス結合回路を具備し、かつ、前記バイパス回路の一
端が前記入力端子と他端が前記出力端子と電気的に接続
されるとともに、前記共振素子と前記インピーダンス可
変素子を電気的もしくは磁気的に接続し、前記制御端子
に印加する制御信号により前記インピーダンス可変素子
のインピーダンスを変化させることによって、前記入出
力端子間の通過帯域内に減衰極をもたせるとともに、通
過帯域と減衰極の周波数が同期して制御するという構成
にしたものである。
数が同期して制御されるという構成にしたものである。
クターダイオード、または、PINダイオード、また
は、電界効果型トランジスタ(FET)にするという構
成にしたものである。
または、ストリップライン共振器にするという構成にし
たものである。
伝送線路で構成される複数個の共振素子と、前記共振素
子の一端に電気的に接続され、前段もしくは後段の共振
素子あるいは入力端子あるいは出力端子と接続する少な
くとも2個の結合素子と、前記少なくとも2個の結合素
子に跨る容量素子或いはインダクタンス素子等のバイパ
ス結合回路を設け、かつ、前記バイパス結合回路の一端
に前記入力端子を他端に前記出力端子を電気的に接続し
た多段有極型高周波フィルターにおいて、前記共振素子
の一端に可変容量素子と結合コンデンサの直列接続で構
成される周波数可変回路を並列接続し、前記周波数可変
回路に制御信号を与えることにより、通過帯域と減衰極
の両方を含む周波数特性を同期して変化させるように構
成したものである。
る外部印加電圧を可変容量素子やスイッチング素子など
のインピーダンス可変素子に与えることにより高周波フ
ィルターで大きな減衰量を与える有極点や通過帯域の周
波数を変化させることができる。また、可変容量素子と
スイッチング素子を両方使用しそれらに外部印加電圧を
与えることにより高周波フィルターの有極点、並びに通
過帯域幅をもっと大きく変化させることができる。さら
に、通過帯域と減衰極の周波数が同期して変化するよう
にできる。その結果、前述のように無線機の高周波フィ
ルタで必要な通過周波数と減衰周波数は通常同期して変
化するので、それらを制御することにより通常の有極型
高周波フィルターより少ない段数で減衰量をとることが
できる。また、少ない段数なので通過帯域内における損
失も少なくでき、高周波フィルターの形状そのものを小
さくできるようになる。
ィルターについて、図面を参照しながら説明する。図1
は本発明の第1の実施例における高周波フィルターの回
路構成図を示すものである。図1において、1は4分の
1波長先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器
で入力端子2より出力端子3に至る伝送線路に前記誘電
体同軸共振器1の短絡端側が接地され、入出力の結合コ
ンデンサ4及び5によって入出力端子2、3に結合させ
ている。誘電体同軸共振器1と入出力のコンデンサ4及
び5に跨って有極化のためのバイパス回路をインダクタ
6にて構成している。8は一端が接地されている可変容
量素子で直流電圧阻止のための結合コンデンサ7を介し
て誘電体同軸共振器1の開放端9に接続されている。可
変容量素子8と結合コンデンサ7との接続点にはチョー
クコイル10及びバイパスコンデンサ11を介して12
の制御端子より外部電圧を与えて制御できるようにして
いる。ここで、高周波フィルターにおける結合コンデン
サ4及び5、7は高周波帯では数ピコファラッド程度で
よいが、低損失、高減衰量のためには無負荷Qが高いこ
とが望まれる。よって、結合コンデンサには、チップコ
ンデンサはもとより誘電体基板上に銀などを印刷、焼成
して作ったパターンによるコンデンサ等が用いられる。
また、有極化のためのインダクタ6も数ナノヘンリ程度
でよいが、低損失高減衰量のためには無負荷Qが高いこ
とが望まれ空心コイルはもとより基板上にマイクロスト
リップラインを用いたパターンインダクタ等が用いられ
る。可変容量素子8には、一般的にバラクタダイオード
が用いられ、できるだけ容量値と直列抵抗成分が小さ
く、容量変化比が大きいものが望ましい。
について、以下図1及び図2を用いてその動作について
説明する。
ターの通過特性を示すものである。入力端2より出力端
3に至る伝送線路に接地された誘電体同軸共振器1並び
に入出力の結合コンデンサ4及び5により帯域通過フィ
ルターを構成し、前記帯域通過フィルターのインピーダ
ンス特性とバイパス回路に用いているインダクタ6のイ
ンピーダンスにより減衰極が生まれる。図1の場合、バ
イパス回路のインピーダンスは等価的に誘導性なので、
帯域通過フィルターのインピーダンスが容量性のところ
にて減衰極が生まれる。つまり、図1の回路構成の場
合、帯域通過フィルターの中心周波数より高い周波数領
域で減衰極が生まれることになる。さらに、誘電体同軸
共振器1の開放端9には、直流電圧阻止のための結合コ
ンデンサ7と外部印加電圧により容量値が可変できるバ
ラクターダイオード8の直列接続で構成される周波数可
変回路が誘電体同軸共振器1と並列に構成されている。
外部印加電圧は12の制御端子より高周波帯遮断のため
チョークコイル10及びバイパスコンデンサ11を介し
て与えられる。従って、誘電体同軸共振器1の開放端9
における共振周波数は誘電体同軸共振器1自身のキャパ
シタンス成分及びインダクタンス成分と、ある電圧が外
部より印加された時のバラクターダイオード8のキャパ
シタンス成分と結合コンデンサ7の直列回路のキャパシ
タンス成分により決まる。また、有極点についてはイン
ダクタ6のインダクタンスと帯域通過フィルターのキャ
パシタンス成分により決まる。外部印加電圧が増加する
ことによりバラクターダイオード8のキャパシタンスが
減少し共振周波数を上げる。ついてはフィルターの中心
周波数を上げ通過帯域の周波数が高い方向に変化するこ
とになる。この場合、有極点もバラクターダイオード8
のキャパシタンスの減少により周波数が高い方向に変化
することになる。また、外部印加電圧が減少することに
よりバラクタダイオード8のキャパシタンスが増加し共
振周波数を下げ、フィルターの中心周波数を下げ、通過
帯域の周波数が低い方向に変化することになる。この場
合、有極点はバラクタダイオードのキャパシタンスの増
加により周波数が低い方向に変化することになる。つま
り、フィルターの中心周波数と減衰量を与える有極点を
同期して変化させることができ、高周波フィルターの重
要な要求性能である通過帯域と減衰極の周波数を外部印
加電圧により制御可能とする。
ヘルツの帯域通過周波数に対する減衰量との関係を調べ
ると図2のようになる。図2(b)は外部印加電圧が低
い場合で電圧を上げると図2(a)になる。外部印加電
圧を増加することにより(b)から(a)となり、高周
波フィルターの通過帯域と減衰極の周波数を同期して変
化させている。
電圧にて高周波フィルターの有極点及び通過帯域の周波
数を制御することができ、フィルターの段数を増やすこ
となく減衰量をとるこができる。また段数が少なくてよ
いため損失が減少する。ついては、高周波フィルター自
体の形状も小型化できる。
例について図面を参照しながら説明する。図3は本発明
の第2の実施例における高周波フィルターの回路構成図
を示すものである。図3において、13は4分の1波長
先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器で入力
端子14より出力端子15に至る伝送線路に前記誘電体
同軸共振器13の短絡端側が接地され、入出力の結合コ
ンデンサ16及び17によって入出力端子14、15に
結合させている。誘電体共振器13と入出力のコンデン
サ16及び17に跨って有極化のためのバイパス回路を
インダクタ18にて構成している。19はスイッチング
素子で、直列電圧阻止のための結合コンデンサ20と高
周波的に接地するためのコンデンサ21の直列接続によ
り周波数シフト回路を構成し、誘電体同軸共振器13の
開放端22に並列接続されている。スイッチング素子1
9と接地用コンデンサ21との接続点にはバイアス電圧
を与えられるように抵抗23、24が備えられ25のバ
イアス端子によりバイアス電圧を与えられるようになっ
ている。スイッチング素子19と結合コンデンサ20と
の接続点には制御端子26よりバイパスコンデンサ27
及びチョークコイル28を介してバンドを切り換えるた
めのシフト電圧を与えて制御できるようにしている。こ
こで、高周波フィルターにおける結合コンデンサ16及
び17、18、20とインダクタ18は第1の実施例と
同じものが用いられる。スイッチング素子19について
はスイッチングダイオードやPINダイオード等のダイ
オード類はもとよりトランジスタ等が用いられる。
電界効果型トランジスタ(FET)81を用いた第2の
実施例の変形である。FETのゲート電極はインダクタ
82を介して制御端子80に接続される。
るだけ容量値と直列抵抗成分が小さいものが望ましい。
PINダイオードを用いる場合はカソード側へのバイア
ス電圧の供給は必要なくカソード側をそのままアースに
接地すればよい。28のチョークコイルについては数キ
ロオーム程度の抵抗でも代用できるが高周波素子とアイ
ソレーションを良くするためにインダクタが用いられ、
コンデンサとの並列回路にし並列共振とする場合もあ
る。
について、以下図3を用いてその動作について説明す
る。
に接地された誘電体同軸共振器13並びに入出力の結合
コンデンサ16及び17により帯域通過フィルターを構
成し、前記帯域通過フィルターのインピーダンス特性と
バイパス回路に用いているインダクタ18のインピーダ
ンスにより減衰極が生まれる。図3の場合、バイパス回
路のインピーダンスは等価的に誘導性なので、帯域通過
フィルターのインピーダンスが容量性のところにて減衰
極が生まれる。つまり、図3の回路構成の場合、帯域通
過フィルターの中心周波数より高い周波数領域で減衰極
が生まれることになる。誘電体同軸共振器13の開放端
22には、結合コンデンサ20とスイッチングダイオー
ド19と一端が接地されているコンデンサ21の直列接
続で構成される周波数シフト回路が並列に接続されてい
る。バイアス端子25より与えられるスイッチングダイ
オード19へのバイアス電圧はダイオードの安定化のた
めである。制御端子26より与えられるシフト電圧はス
イッチングダイオード19をON/OFFするためのも
のである。カソード側に与えたバイアス電圧より高いあ
る一定の電圧を加えることによりスイッチングダイオー
ドには順方向電流が流れ非常に小さい抵抗値をもつこと
になりONすることになる。逆に、0Vもしくはオープ
ンにすることにより順方向電流は流れなくなり非常に大
きい抵抗値をもつことになりOFFすることになる。
2における共振周波数は誘電体同軸共振器13自身のキ
ャパシタンス成分及びインダクタンス成分とONもしく
はOFF時の周波数シフト回路のキャパシタンスにより
決まる。また、有極点についてはインダクタ18のイン
ダクタンスと帯域通過フィルターのキャパシタンス成分
により決まる。26の制御端子に与えられる外部印加電
圧により、スイッチングダイオード19がONした場合
キャパシタンス成分の増加に伴い22における共振周波
数を下げ、ついてはフィルターの中心周波数を下げるこ
とになり通過帯域幅を周波数の低い方向に移動する。有
極点についてもキャパシタンスの増加に伴い周波数の低
い方向に移動する。また、スイッチングダイオード19
がOFFした場合キャパシタンス成分の減少に伴い誘電
体同軸共振器13の開放端22における共振周波数を上
げる。ついてはフィルターの中心周波数を上げることに
なり通過帯域幅を周波数の高い方向に移動する。有極点
についてもキャパシタンスの減少に伴い周波数の高い方
向へ移動する。つまり、フィルターの中心周波数と減衰
量を与える有極点を同期して可変することができ、高周
波フィルターの重要な要求性能である通過帯域幅と減衰
量を外部印加電圧により制御可能とする。
例について図面を参照しながら説明する。図5は本発明
の第3の実施例を示す高周波フィルターの回路構成図で
ある。図5において、29は4分の1波長先端短絡伝送
線路で構成される誘電体同軸共振器で、入力端子30よ
り出力端子31に至る伝送線路に接地され、入出力の結
合コンデンサ32及び33により結合されている。誘電
体同軸共振器29と入出力のコンデンサ32及び33に
跨って有極化のためのバイパス回路をインダクタ34に
て構成している。35は一端が接地されている可変容量
素子で、直流電圧阻止のための結合コンデンサ36との
直列接続により周波数可変回路を構成し、誘電体同軸共
振器29の開放端37に並列に接続されている。可変容
量素子35と結合コンデンサ36との接続点にはチョー
クコイル38及びバイパスコンデンサ39を介して40
の第1の制御端子より外部印加電圧を与えて制御できる
ようにしている。また、41はスイッチング素子で、直
流電圧阻止のための結合コンデンサ42と高周波の接地
用コンデンサ43の直列接続で周波数シフト回路を構成
し、誘電体同軸共振器29の開放端37に並列に接続さ
れている。スイッチング素子41と接地用のコンデンサ
43の接続点にはバイアス端子44より抵抗45及び4
6を介してバイアス電圧を与えられるようになってい
る。スイッチング素子41と結合コンデンサ42の接続
点には47の第2の制御端子より48のチョークコイル
及び49のバイパスコンデンサを介してバンドを切り換
えるためのシフト電圧を与えて制御できるようにしてい
る。ここで、高周波フィルターにおける各素子について
は第1及び第2の実施例の通りである。
について、以下図5及び図6を用いてその動作について
説明する。
の通過特性を示すものである。入力端30より出力端3
1に至る伝送線路に接地された誘電体同軸共振器29並
びに入出力の結合コンデンサ32及び33により帯域通
過フィルターを構成し、前記帯域通過フィルターのイン
ピーダンスとバイパス回路に用いているインダクタ34
のインピーダンスにより有極が生まれる。図5の場合、
バイパス回路のインピーダンスは等価的に誘導性なの
で、帯域通過フィルターのインピーダンスが容量性のと
ころにて減衰極が生まれる。つまり、図5の回路構成の
場合、帯域通過フィルターの中心周波数より高い周波数
領域で減衰極が生まれることになる。さらに、誘電体同
軸共振器29の開放端37には、直流電圧阻止のための
結合コンデンサ36と外部印加電圧により容量値が変化
するバラクターダイオード35が誘電体共振器29と並
列に構成されている。外部印加電圧は第1の制御端子4
0より高周波帯遮断のためチョークコイル38及びバイ
パスコンデンサ39を介して与えられる。また、誘電体
同軸共振器29の開放端37には結合コンデンサ42と
スイッチングダイオード41と一端が接地されているコ
ンデンサ43とで構成される直列回路がさらに誘電体同
軸共振器29と並列に接続されている。バイアス端子4
4より与えられるスイッチングダイオード41へのバイ
アス電圧はダイオードの安定化のためである。第2の制
御端子47より与えられるシフト電圧はスイッチングダ
イオード41をON/OFFするためのものである。カ
ソード側に与えたバイアス電圧より高いある一定の電圧
を加えることによりスイッチングダイオード41には順
方向電流が流れ非常に小さい抵抗値をもつことになりO
Nすることになる。逆に、0Vもしくはオープンにする
ことにより順方向電流は流れなくなり非常に大きい抵抗
値をもつことになりOFFすることになる。従って、誘
電体同軸共振器29の開放端37における共振周波数は
誘電体同軸共振器29自身のキャパシタンス成分及びイ
ンダクタンス成分と、ある電圧が外部より印加されてい
るバラクターダイオード35のキャパシタンス成分と結
合コンデンサ36により構成される直列回路のキャパシ
タンス成分、さらにはONもしくはOFF時のシフト回
路のキャパシタンス成分により決まる。また、有極点に
ついてはインダクタ34のインダクタンス成分と帯域通
過フィルターのキャパシタンス成分により決まる。第1
の制御端子40より与えられる外部印加電圧によるフィ
ルターの中心周波数と有極点の可変については第1の実
施例と同様である。また、第2の制御端子47より与え
られる外部印加電圧によるフィルターの中心周波数と有
極点の移動については第2の実施例と同様である。つま
り、バラクタダイオード35の制御とスイッチングダイ
オード41のON/OFFによる制御とを合わせた構成
を持ち、通過帯域と減衰極の周波数を第1の実施例や第
2の実施例よりも広い帯域で可変することを可能にす
る。
ガヘルツの帯域通過周波数に対する減衰量(デシベル)
との関係を調べると図6(a)〜(d)のようになる。
図6(a)はバラクタダイオード35に電圧を外部端子
40より与えず、かつシフト端子47がONの場合であ
る。図6(b)はバラクタダイオード35にある一定の
外部電圧を端子40より与え、かつシフト端子47がO
Nの場合である。また、図6(c)はバラクタダイオー
ド35に電圧を与えず、かつシフト端子47がOFFの
場合である。さらに図6(d)はバラクタダイオード3
5にある一定の電圧を与え、かつシフト端子がOFFの
場合である。第1の制御端子40及び第2の制御端子4
7を用いて外部印加電圧を与えることにより最大で図6
(a)から図6(d)までフィルターの通過帯域と減衰
極の周波数を同期して変化させることができる。
電圧にて高周波フィルターの減衰極及び通過帯域の周波
数をより広い範囲で制御することができ、フィルターの
段数を増やすことなく減衰量をとるこができ、また段数
が少なくてよいため損失が減少する。ついては、高周波
フィルター自体の形状も小型化できる。
例について図面を参照しながら説明する。図7は本発明
の第4の実施例における高周波フィルターの回路構成図
を示すものである。図4において、63、64は4分の
1波長先端短絡伝送線路で構成される誘電体同軸共振器
で入力端子60より出力端子61に至る伝送線路に前記
誘電体同軸共振器63、64が接地され、入力側の結合
インダクタ67及び出力側の結合コンデンサ69によっ
て入出力端子60、61に結合させている。誘電体同軸
共振器63、64は段間結合コンデンサ68により縦続
接続されている。誘電体同軸共振器63、64と結合イ
ンダクタ67及び段間結合コンデンサ68に跨って有極
化のためのバイパス回路をコンデンサ70にて構成して
いる。65、66はスイッチング素子で、直列電圧阻止
を行いかつ高周波的に接地するためのコンデンサ71、
72と直列回路を構成し、誘電体同軸共振器63、64
の開放端に接続されている。スイッチング素子65、6
6とコンデンサ71、72との接続点にはバイアス電圧
を与えられるようにインダクタ73、74とコンデンサ
75、76の並列接続による高周波チョーク回路と、抵
抗77、78及びバイパスコンデンサ79が備えられ6
2の制御端子よりバイアス電圧を与えられるようになっ
ている。ここで、高周波フィルターにおけるコンデンサ
68、69、70、71及び72とインダクタ67は第
1の実施例と同じものが用いられる。スイッチング素子
65、66については本実施例ではPINダイオードが
用いられている。
列抵抗成分が小さいものが望ましい。本実施例のように
PINダイオードを用いる場合は、第2の実施例の場合
と異なり、カソード側へのバイアス電圧の供給は必要な
くカソード側をそのままアースに接地すればよい。7
3、74のチョークコイルについては数キロオーム程度
の抵抗でも代用できるが高周波素子とアイソレーション
を良くするためにインダクタが用いられ、コンデンサ7
5、76と並列接続し並列共振させることにより高周波
での大きなアイソレーションを得ている。
について、以下図7を用いてその動作について説明す
る。
に接地された誘電体同軸共振器63、64並びに入出力
の結合インダクタ67及び結合コンデンサ69及び段間
コンデンサ68により帯域通過フィルターを構成し、前
記帯域通過フィルターのインピーダンス特性とバイパス
回路に用いているコンデンサ70のインピーダンスによ
り減衰極が生まれる。図7の場合、バイパス回路のイン
ピーダンスは等価的に容量性であり、結合インダクタ6
7と段間コンデンサ68の直列インピーダンスが誘導性
のところにて減衰極が生まれる。図7の回路構成の場合
は、帯域通過フィルターの中心周波数より高い周波数領
域で減衰極が生まれることになる。誘電体同軸共振器6
3、64の開放端にはそれぞれ結合コンデンサ71、7
2とPINダイオード65、66の直列接続で構成され
るシフト回路が誘電体同軸共振器63、64とそれぞれ
並列に接続されている。制御端子62より与えられる制
御信号はPINダイオード65、66をON/OFFす
るためのものである。ある一定の電圧を加えることによ
りPINダイオード65、66には順方向電流が流れ非
常に小さい抵抗値をもつことになりONすることにな
る。逆に、0Vもしくはオープンにすることにより順方
向電流は流れなくなり非常に大きい抵抗値をもつことに
なりOFFすることになる。
放端における共振周波数は誘電体同軸共振器63、64
自身のキャパシタンス成分及びインダクタンス成分とO
NもしくはOFF時のシフト回路のキャパシタンス成分
により決まる。また、有極点についてはコンデンサ70
のキャパシタンス成分と帯域通過フィルターの結合イン
ダクタ67と段間コンデンサ68のキャパシタンス成分
により決まる。制御端子62に与えられる外部印加電圧
により、PINダイオード65、66がONした場合、
キャパシタンス成分の増加に伴い誘電体同軸共振器6
3、64の開放端における共振周波数を下げ、ついては
フィルターの中心周波数を下げることになり通過帯域幅
を周波数の低い方向に移動する。有極点についてもキャ
パシタンスの増加に伴い周波数の低い方向に移動する。
また、PINダイオード65、66がOFFした場合、
キャパシタンス成分の減少に伴い誘電体同軸共振器6
3、64の開放端における共振周波数を上げ、ついては
フィルターの中心周波数をを上げることになり通過帯域
幅を周波数の高い方向に移動する。有極点についてもキ
ャパシタンスの減少に伴い周波数の高い方向へ移動す
る。つまり、フィルターの中心周波数と減衰量を与える
有極点を同期して可変することができ、高周波フィルタ
ーの重要な要求性能である通過帯域と減衰極の周波数を
外部印加電圧により制御可能とする。
子は誘電体同軸共振器を例にとって説明したがストリッ
プライン共振器など他の形式の共振器でも構わない。も
ちろん一体型ブロック構造の誘電体フィルターなどが含
まれることはいうまでもない。
ィルターに可変容量素子やスイッチング素子を加えるこ
とにより、外部からの制御にてフィルターの中心周波数
と有極点を同期して可変可能とし、フィルターの重要な
要求性能である減衰極と通過帯域の周波数を制御するこ
ができ、通常の有極型高周波フィルターより少ない段数
で大きな減衰量をとることができる。また、少ない段数
なので通過帯域内における損失も少なくでき、高周波フ
ィルターの形状そのものを小さくできるようになる。
ーの回路構成図
ーの周波数特性を示すグラフ
ーの回路構成図
ィルターの回路構成図
ーの回路構成図
ーの周波数特性を示すグラフ
ーの回路構成図
Claims (9)
- 【請求項1】 入力端子と出力端子と制御端子と共振素
子とインピーダンス可変素子と、前記共振素子の一端に
電気的に接続された少なくとも2個の結合素子と、前記
少なくとも2個の結合素子に跨るバイパス結合回路を具
備し、かつ、前記バイパス回路の一端が前記入力端子と
他端が前記出力端子と電気的に接続されるとともに、前
記共振素子と前記インピーダンス可変素子を電気的もし
くは磁気的に接続し、前記制御端子に印加する制御信号
により前記インピーダンス可変素子のインピーダンスを
変化させることによって、前記入出力端子間の通過帯域
内に減衰極をもたせるとともに、通過帯域と減衰極の周
波数が同期して制御されることを特徴とする高周波フィ
ルター。 - 【請求項2】 インピーダンス可変素子がバラクターダ
イオードであることを特徴とする請求項1記載の高周波
フィルター。 - 【請求項3】インピーダンス可変素子がPINダイオー
ドであることを特徴とする請求項1記載の高周波フィル
ター。 - 【請求項4】インピーダンス可変素子が電界効果型トラ
ンジスタ(FET)であることを特徴とする請求項1記
載の高周波フィルター。 - 【請求項5】共振素子が誘電体同軸共振器であることを
特徴とする請求項1記載の高周波フィルター。 - 【請求項6】共振素子がストリップライン共振器である
ことを特徴とする請求項1記載の高周波フィルター。 - 【請求項7】 4分の1波長先端短絡伝送線路で構成さ
れる複数個の共振素子と、前記共振素子の一端に電気的
に接続され、前段もしくは後段の共振素子あるいは入力
端子あるいは出力端子と接続する少なくとも2個の結合
素子と、前記少なくとも2個の結合素子に跨る容量素子
或いはインダクタンス素子等のバイパス結合回路を設
け、かつ、前記バイパス結合回路の一端に前記入力端子
を他端に前記出力端子を電気的に接続した多段有極型高
周波フィルターにおいて、前記共振素子の一端に可変容
量素子と結合コンデンサの直列接続で構成される周波数
可変回路を並列接続し、前記周波数可変回路に制御信号
を与えることにより、通過帯域と減衰極の両方を含む周
波数特性を同期して変化させることを特徴とする高周波
フィルター。 - 【請求項8】 4分の1波長先端短絡伝送線路で構成さ
れる複数個の共振素子と、前記共振素子の一端に電気的
に接続され、前段もしくは後段の共振素子あるいは入力
端子あるいは出力端子と接続する少なくとも2個の結合
素子と、前記2個の結合素子に跨る容量素子或いはイン
ダクタンス素子等のバイパス結合回路を設け、かつ、前
記バイパス結合回路の一端に前記入力端子を他端に前記
出力端子を電気的に接続した多段有極型高周波フィルタ
ーにおいて、前記共振素子の一端に結合コンデンサとス
イッチング素子の直列接続で構成される周波数可変回路
を並列接続し、前記周波数可変回路に制御信号を与え、
もしくは電気的にオープンにすることにより、通過帯域
と減衰極の両方を含む周波数特性を同期して変化させる
ことを特徴とする高周波フィルター。 - 【請求項9】 4分の1波長先端短絡伝送線路で構成さ
れる複数個の共振素子と、前記共振素子の一端に電気的
に接続され、前段もしくは後段の共振素子あるいは入出
力端子と接続する少なくとも2個の結合素子と、前記2
個の結合素子に跨る容量素子或いはインダクタンス素子
等のバイパス結合回路を設け、かつ、前記バイパス結合
回路の一端に前記入力端子を他端に前記出力端子を電気
的に接続した多段有極型高周波フィルターにおいて、前
記共振素子の一端に、可変容量素子と結合コンデンサの
直列接続で構成される第1の回路と、結合コンデンサと
スイッチング素子の直列接続で構成される第2の回路を
並列接続し、前記第1ならびに前記第2の回路の制御端
子に制御信号を与え、もしくは電気的にオープンにする
ことにより、通過帯域と減衰極の両方を含む周波数特性
を同期して変化させることを特徴とする高周波フィルタ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31448794A JP3520584B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 高周波フィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31448794A JP3520584B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 高周波フィルター |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003417797A Division JP3788460B2 (ja) | 2003-12-16 | 2003-12-16 | 高周波フィルター |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08172333A JPH08172333A (ja) | 1996-07-02 |
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ID=18053900
Family Applications (1)
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JP31448794A Expired - Fee Related JP3520584B2 (ja) | 1994-12-19 | 1994-12-19 | 高周波フィルター |
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JP (1) | JP3520584B2 (ja) |
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JP4442052B2 (ja) | 2001-05-11 | 2010-03-31 | パナソニック株式会社 | 適応型高周波フィルタおよび適応型高周波アンテナ共用器およびそれらを用いた無線装置 |
DE102014102699B4 (de) * | 2014-02-28 | 2018-03-01 | Snaptrack, Inc. | Front-end Schaltung |
-
1994
- 1994-12-19 JP JP31448794A patent/JP3520584B2/ja not_active Expired - Fee Related
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