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JP3519111B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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Publication number
JP3519111B2
JP3519111B2 JP985694A JP985694A JP3519111B2 JP 3519111 B2 JP3519111 B2 JP 3519111B2 JP 985694 A JP985694 A JP 985694A JP 985694 A JP985694 A JP 985694A JP 3519111 B2 JP3519111 B2 JP 3519111B2
Authority
JP
Japan
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ultrasonic
signal
polarity
signals
transmitted
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JP985694A
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JPH07213524A (ja
Inventor
欣也 高見沢
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP985694A priority Critical patent/JP3519111B2/ja
Publication of JPH07213524A publication Critical patent/JPH07213524A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3519111B2 publication Critical patent/JP3519111B2/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B8/00Diagnosis using ultrasonic, sonic or infrasonic waves
    • A61B8/08Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings
    • A61B8/0808Detecting organic movements or changes, e.g. tumours, cysts, swellings for diagnosis of the brain

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体等の媒質内へ超音
波信号を送受信し、その受信信号に基づいて生体内の断
層像を表示する超音波診断装置に係り、特に、受信信号
を加算することによりS/N比を改善するようにした超
音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波パルスを生体内に放射し、各組織
からの反射波により生体内情報を得る超音波診断法は、
近年急速な進歩を遂げている。この診断法の一つとし
て、生体内からの反射波の強度を2次元的に表示するこ
とにより、生体組織の形状を診断する超音波断層法(B
モード法ともいう)がある。
【0003】図14は、Bモード法の原理を示したもの
である。電気音響変換素子(以下、振動子という)を
する超音波深触子(以下、超音波プローブという)6
0から放射された超音波ビーム(超音波信号ともいう)
は、音響インピーダンス(生体組織の音速と密度の積)
の異なる組織の境界面で反射され、その超音波プローブ
60により受信される。
【0004】この受信信号の振幅と受信時刻から、境界
面における反射強度(すなわち音響的性質)と反射部位
までの距離を知ることができる。また、このプローブ6
0を回転、又は図14に示すように体表面に沿ってY方
向に移動させて、プローブ60から放射される超音波ビ
ームを走査する。そして、その結果得られた受信信号を
輝度変調しながら走査に応じた表示をブラウン管59上
で行なうことにより、2次元画像として表示することが
できる。
【0005】ところで超音波ビームの走査方法として、
前述したプローブをマニュアルもしくは機械的に移動あ
るいは回転させて超音波ビームを走査する機械的走査方
式の他に、プローブの位置は固定したままで超音波ビー
ムの方向のみを高速で変える電子走査方式がある。特に
この電子走査方式により、心臓のように動きの速い臓器
をBモード法によりリアルタイムで観測することも可能
になった。
【0006】ここで、従来の機械的走査方式による超音
波診断装置の構成を図15に示す。
【0007】この超音波診断装置によれば、レート信号
発生器61から超音波信号の繰り返し周期を決定するレ
ートパルスが出力され、このレートパルスは、振動子駆
動回路(パルサ)62に送られる。このパルサ62では
送られたレートパルスに基づいて超音波振動子駆動用の
パルス(駆動パルス)が生成され、超音波プローブ60
内の超音波振動子63が駆動する。この結果、超音波プ
ローブ60から生体内へ超音波ビームが放射される。
【0008】生体内へ放射された超音波信号の一部は反
射し、再びプローブ60内の超音波振動子63に受信さ
れる。超音波振動子63に受信された受信信号は、増幅
器(受信アンプ)64により増幅された後包絡線検波回
路65にて検波される。包絡線検波回路65により検波
された受信信号は、ディジタルスキャンコンバータ(以
下DSCという)66により一旦はディジタル信号に変
換され、図示しないフレームメモリに保持される。
【0009】そして、機械走査機構67により振動子の
位置あるいは角度を機械的に変えて超音波ビームの送受
信方向を変えながら上述した一連の動作を繰り返すこと
により、フレームメモリには2次元の画像情報がメモリ
される。この2次元の画像情報は標準TVフォーマット
に変換され、断層像としてテレビモニタ68に表示され
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】今日臨床に用いられて
いる超音波診断装置のS/N比は十分でない場合が多
い。これは、例えば振動子や増幅器から発生する熱雑音
等の反射信号に同期していないノイズ(以下、ランダム
ノイズという)成分,及びレートパルスを生成する際の
分周回路からの飛び込みやA/D変換器のクロックパル
スの飛び込み等により生じる反射信号に同期したノイズ
(以下、システムノイズという)成分を効果的に削減す
ることが困難であるためである。
【0011】特に、超音波ビームが透過しにくい頭蓋骨
を介して検査せざるを得ない頭蓋内診断では、信号成分
の低下のため現行装置よりさらに20dB以上の感度改
善が必要とされている。また、生体内の深い部位の診断
や高い周波数を有する超音波信号を使用して診断を行な
う場合等においても、感度改善が必要とされている。
【0012】このような臨床面からの感度改善要求に対
し、受信回路の低ノイズ化(受信アンプの低ノイズ設計
等)に依存することはすでに限界にきていた。また送信
パワーを10倍以上あげて対処する方法も考えられてい
るが、生体に対する安全性やプローブの温度上昇等の点
からも現実的ではなかった。
【0013】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、検体の媒質で同一部位、すなわち同一走査方向に
おいて複数回の超音波送受信を行ない、その結果得られ
た受信信号を加算することによって、受信信号のノイズ
成分を低減してS/N比の改善を行なうようにした超音
波診断装置を提供することをその目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項1〜3に記載した発明に係る超音波診断装置は、
パルス状の超音波信号を送受信可能な超音波プローブ
と、この超音波プローブを駆動する駆動手段と、この駆
動手段を駆動させて前記媒質内の走査断面に沿った各走
査方向に複数回、前記超音波信号を前記超音波プローブ
から送信させるものであって、前記複数回送信される超
音波信号の極性を所定のシーケンスで反転させる送信極
性反転手段を備える送信手段と、この送信手段により各
走査方向に複数回送信された超音波信号のそれぞれに呼
応して前記媒質から反射されてくる複数の反射信号を受
信するものであって、前記送信極性反転手段により極性
が反転した超音波信号に呼応した前記反射信号の極性を
再反転させる受信極性反転手段を備えた受信手段と、こ
の受信手段により受信された複数の反射信号を相互に加
算する加算手段と、この加算手段により加算された反射
信号を検波する検波手段と、この検波手段により検波さ
れた信号に基づいて断層像を生成する生成手段とを備え
ている。
【0015】例えば、前記送信極性反転手段は、前記複
数回送信される超音波信号の略半分の極性を反転させる
ようにしている。
【0016】また例えば、前記送信極性反転手段は、前
記複数回送信される超音波信号の極性を一つおきに反転
させるようにしている。
【0017】また、前記目的を達成するため請求項4〜
に記載した発明に係る超音波診断装置では、パルス状
の超音波信号を送受信可能な超音波プローブと、この超
音波プローブを駆動する駆動手段と、この駆動手段を駆
動させて前記媒質内の走査断面に沿った各走査方向に複
数回、前記超音波信号を前記超音波プローブから送信さ
せるものであって、前記媒質に対して前記超音波信号を
間欠的に複数回送信する送信手段と、この送信手段によ
り各走査方向に複数回送信された超音波信号のそれぞれ
に呼応して前記媒質から反射されてくる複数の反射信号
を受信するものであって、前記送信手段による超音波信
号の非送信時に前記受信信号の極性を反転させる受信極
性反転手段を備えた受信手段と、この受信手段により受
信された複数の反射信号を相互に加算する加算手段と、
この加算手段により加算された反射信号を検波する検波
手段と、この検波手段により検波された信号に基づいて
断層像を生成する生成手段とを備えている。
【0018】例えば、前記送信手段は、前記超音波信号
の送信数を、超音波信号の送信タイミングを決めるレー
ト信号の送信数の略半分としている。また例えば、前記
送信手段は、前記超音波信号の送信を、超音波信号の送
信タイミングを決めるレート信号に関して一つおきに行
なうようにしている。
【0019】さらに、前記目的を達成するために請求項
7〜9に記載した発明に係る超音波診断装置では、パル
ス状の超音波信号を送受信可能な超音波プローブと、こ
の超音波プローブを駆動する駆動手段と、この駆動手段
を駆動させて前記媒質内の走査断面に沿った各走査方向
に複数回、前記超音波信号を前記超音波プローブから送
信させるものであって、前記複数回送信される複数個の
超音波信号の内、少なくとも1個の超音波信号を残した
残りの超音波信号を所定時間だけ遅延させる送信信号遅
延手段を備える送信手段と、この送信手段により各走査
方向に複数回送信された超音波信号のそれぞれに呼応し
て前記媒質から反射されてくる複数の反射信号を受信す
るものであって、前記送信極性反転手段により極性が反
転した超音波信号に呼応した前記反射信号の極性を再反
転させる受信極性反転手段を備えた受信手段と、この受
信手段により受信された複数の反射信号を相互に加算す
る加算手段と、この加算手段により加算された反射信号
を検波する検波手段と、この検波手段により検波された
信号に基づいて断層像を生成する生成手段とを備えてい
る。例えば、前記送信周期遅延手段は、前記複数回送信
される超音波信号の略半分を前記所定時間だけ遅延させ
るようにしている。
【0020】また例えば、前記送信極性遅延手段は、前
記複数回送信される超音波信号を一つおきに前記所定
間だけ遅延させるようにしている。さらに、例えば、前
記所定時間は、前記超音波信号の中心周波数に基づく周
期の約半分の奇数倍である。
【0021】
【作用】本発明によれば、電気音響変換素子を有した超
音波プローブを備え、この電気音響変換素子を駆動させ
ることにより、このプローブを介して超音波信号を送受
信できるようになっている。
【0022】特に、請求項1〜3記載の超音波診断装置
では、送信手段により、検体の媒質である例えば生体の
頭蓋内等の動きの少ない部位に向けて、パルス状の超音
波信号が複数回(例えばN回)同一走査方向に送信され
る。頭蓋内の動きの少ない部位は、N回送信された超音
波信号に対応した略同相の複数の超音波信号を反射す
る。この複数の反射信号は、受信手段により受信され、
さらに、加算手段により加算された後、検波手段に送ら
れ検波される。この検波された信号は、生成手段により
断層像に生成される。このとき加算手段では、略同相の
反射信号を加算しているため、加算された後の反射信号
の信号成分は、略N倍となっている。一方、反射信号に
同期していないランダムノイズ成分は、位相がランダム
のためN1/2倍にしかならない。したがって、反射信
号のS/N比は、従来と比べてN1/2倍増加してい
る。
【0023】また、送信手段により、検体の媒質である
例えば生体の頭蓋内等の動きの少ない部位に向けて、超
音波信号が複数回(例えばN回)同一走査方向に送信さ
れる。また、その複数回の超音波信号の極性は、送信極
性反転手段により、例えば一つおきに正極性から負極性
へ反転される。
【0024】このN回送信された超音波信号は、頭蓋内
の動きの少ない部位により複数の超音波信号として反射
される。この複数の反射信号の信号成分は、一つおきに
正極性、負極性と極性が反転し、その反射信号のシステ
ムノイズ成分は、同位置、同極性(正極性)である。
【0025】複数の反射信号は、受信手段により受信さ
れる。そして、受信極性反転手段により、送られた複数
の反射信号のうち、正極性から負極性へ極性の反転した
反射信号の極性が再度反転される。したがって、受信極
性反転手段により極性が反転された後の複数の反射信号
の信号成分は、すべて同極性となり、システムノイズ成
分は、同位置であるが、その極性は、正極性から負極性
へ反転している。
【0026】受信極性反転手段から出力された複数の反
射信号は、それぞれ加算手段により加算される。このと
き、加算された後の反射信号の信号成分は、すべて同極
性であることからその振幅は略N倍となっている。一
方、システムノイズ成分は、同位置でその極性が反転し
ているため打ち消しあい、ほぼ消滅している。したがっ
て、反射信号のS/N比は、従来と比べて大幅に増加し
ている。また、請求項4〜6に記載した発明によれば、
送信手段により、検体の媒質である例えば生体の頭蓋内
等の動きの少ない部位に向けて、超音波信号が複数回間
欠的に同一走査方向に向けて送信される。例えば、レー
ト信号がN回出力されると、送信手段は、そのうち半分
の基準信号に同期して一つおきにN/2回超音波信号を
送信する。
【0027】このN/2回送信された超音波信号に対応
して生体内から反射されてきた複数の反射信号、すなわ
ち受信信号が受信手段に取り込まれる。このとき、受信
手段により取り込まれた受信信号には、超音波信号の送
信時に得られる反射信号の他に、超音波信号の送信時、
及び超音波信号の非送信時に関係なくレート信号に同期
したシステムノイズが含まれている。つまり、この受信
信号は、超音波信号の送信時には、反射信号(N/2
個)及びシステムノイズ(N/2個)からなり、超音波
信号非送信時には、システムノイズ(N/2個)からな
っている。そして、このシステムノイズは、同位置、同
極性(正極性)である。
【0028】そして、受信手段により取り込まれた受信
信号のうち、超音波信号の非送信時の受信信号(システ
ムノイズ)は、受信極性反転手段により、その極性が反
転される。
【0029】したがって、受信極性反転手段から出力さ
れた複数の出力信号の信号成分は、すべて同極性とな
り、システムノイズ成分は、同位置であるが、その極性
は、超音波信号非送信時に得られたN/2個が正極性か
ら負極性へ反転している。
【0030】この複数の出力信号は、それぞれ加算手段
により加算される。このとき、加算された後の反射信号
の信号成分は、すべて同極性であることからその振幅は
略N/2倍となっている。一方、システムノイズ成分
は、同位置でその極性が反転しているため打ち消しあ
い、ほぼ消滅している。したがって、反射信号のS/N
比は、従来と比べて大幅に増加している。
【0031】さらに、請求項〜10に記載した発明に
よれば、送信手段により、検体の媒質である例えば生体
の頭蓋内等の動きの少ない部位に向けて、中心周波数f
0の超音波信号が複数回(例えばN回)同一走査方向に
送信される。また、その複数個の超音波信号の内、少な
くとも1個の超音波信号を残した残りの超音波信号(例
えば、N/2個を残した残りのN/2個)は、送信周期
遅延手段により、一つおきに、例えば偶数番目だけが
「T=1/(2f0)×(2n−1){nは1、2、…
の内の任意数}」時間だけ遅延されている(ここでは、
nは1、つまりT=1/(2f0)として説明する)。
【0032】このN回送信された超音波信号は、頭蓋内
の動きの少ない部位により複数の超音波信号として反射
される。この複数の反射信号の信号成分のうち、奇数番
目の反射信号と偶数番目の反射信号との間には、T(1
/(2f0))時間の差が生じている。つまり、奇数番
目の反射信号と偶数番目の反射信号は、位相で考えれば
πの位相差を有していることになり、それぞれ逆相(逆
極性)になっている。一方、その反射信号のシステムノ
イズ成分は、同位置、同極性(正極性)である。
【0033】複数の反射信号は、受信手段により受信さ
れる。そして、受信極性反転手段により、送られた複数
の反射信号のうち、T時間だけ遅延した反射信号の極性
が反転される。したがって、受信極性反転手段により極
性が反転された後の複数の反射信号の信号成分は、すべ
て同極性(同相)となり、システムノイズ成分は、同位
置であるが、その極性は、正極性から負極性へ反転して
いる。
【0034】受信極性反転手段から出力された複数の反
射信号は、それぞれ加算手段により加算される。このと
き、加算された後の反射信号の信号成分は、すべて同極
性であることからその振幅は略N倍となっている。一
方、システムノイズ成分は、同位置でその極性が反転し
ているため打ち消しあい、ほぼ消滅している。したがっ
て、反射信号のS/N比は、従来と比べて大幅に増加し
ている。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。なお本実施例は、生体内の頭蓋内診断を行な
う場合であり、さらに超音波信号の走査方式として機械
的走査であるメカニカルセクタ走査を用いた場合につい
て説明している。
【0036】(第1実施例) 本実施例に係る超音波診断装置の構成を図1に示す。こ
の超音波診断装置は、電気音響変換素子である超音波振
動子1a、機械走査機構1bを有する超音波プローブ1
と、超音波振動子1a駆動用の振動子駆動回路(以下、
パルサという)2と、パルサ2駆動用の駆動信号(レー
ト信号)を発生するレート信号発生器3とを備えてい
る。なお、この超音波プローブ1、パルサ2、及びレー
ト信号発生器3で超音波信号送信系を形成する。
【0037】一方、超音波信号受信系として、超音波プ
ローブ1(超音波信号送信系と兼用する)と、超音波プ
ローブ1の超音波振動子1aに接続された信号増幅用の
増幅器4とを備え、この増幅器4の出力側に、A/D変
換器5、加算器6、D/A変換器7、及び包絡線検波回
路8を備えている。また、加算器6には、この加算器6
の加算結果等を一旦保持するためのメモリ9が接続され
ている。
【0038】包絡線検波回路8の出力側には、受信され
た超音波信号に基づくBモード断層像を表示するディジ
タルスキャンコンバータ(以下、DSCという)10、
テレビモニタ11を備えている。
【0039】さらに、超音波診断装置は、装置全体を制
御するコントローラ12を備えている。このコントロー
ラ12には、機械走査機構1b、レート信号発生器3、
加算器6、及びメモリ9が接続され、さらに、キーボー
ド等から構成された入力器13が接続されている。
【0040】超音波信号送信系におけるレート信号発生
器3の出力端は、パルサ2を介して超音波振動子1aに
至る。このレート信号発生器3では、コントローラ12
から送られる制御信号に基づいてレート信号(レートパ
ルス)が生成され、このレートパルスはパルサ2に送ら
れる。パルサ2では、送られたレートパルスに基づいて
超音波振動子1aを駆動する正極性の駆動パルスが生成
され、この駆動パルスは超音波振動子1aに送られる。
超音波振動子1aは、パルサ2に送られた駆動パルスに
より駆動して正極性の超音波信号(超音波ビーム)を放
射するようになっている。
【0041】超音波プローブ1の機械走査機構1bは、
例えばステッピングモータ、リンク装置等からなる。そ
して、コントローラ12による制御に基づいて、超音波
ビームが複数回(例えばN回)送受信される毎にステッ
ピングモータ及びリンク装置が駆動して、超音波振動子
1aを例えばΔθづつ扇形状に回転させるように構成さ
れている。
【0042】したがって超音波ビームは同一走査方向
N回送受信されながら扇形状に回転移動して、セクタ走
査が行なわれる。
【0043】また超音波信号受信系においては、増幅器
4の出力端は、A/D変換器5を介して加算器6に接続
されている。このため、超音波プローブ1に受信された
反射信号(以下、エコー信号という)は、増幅器4によ
り増幅された後A/D変換器5によりディジタル型のエ
コー信号に変換され、このエコー信号は、加算器6に送
られる。
【0044】加算器6では、コントローラ12の制御に
基づいて、A/D変換器5から順次送られるエコー信号
のうち、同一走査方向から送られたエコー信号をすべて
加算している。すなわち、同一走査方向から送られる最
初のエコー信号E1は直接メモリ9に保持され、続いて
2回目のエコー信号E2が送られると、このエコー信号
E2を一旦加算器6内のバッファに保持する。そして、
コントローラ12の制御に基づいてメモリ9に記憶され
たエコー信号E1を読み出し、このエコー信号E1とバ
ッファに保持されたエコー信号E2とを加算する。
【0045】そして、この加算されたエコー信号E1+
E2{=エコー信号EADD(1〜2)}をメモリ9に
記憶する。こうして加算器6は、順次A/D変換器5か
ら送られる同一走査方向のエコー信号E1〜ENを加算
している。
【0046】一方、加算器6の出力端は、D/A変換器
7、包絡線検波回路8を介してDSC10に至る。そし
て、加算器6によりN回の加算が終了すると、この加算
された結果{エコー信号EADD(1〜N)。以下、単
にエコー信号EADDという}は、D/A変換器7に送
られる。
【0047】D/A変換器7は、コントローラ12から
の制御信号に基づいて加算器6から出力されたエコー信
号EADDをアナログ型のエコー信号EADDに変換
し、このエコー信号EADDを包絡線検波回路8に送
る。包絡線検波回路8では、送られたエコー信号EAD
Dを包絡線検波し、DSC10に送るようになってい
る。
【0048】DSC10は、図示しないA/D変換器及
びフレームメモリを備え、送られたエコー信号EADD
をA/D変換器を介してディジタル型のBモード画像デ
ータに変換し、このBモード画像データをフレームメモ
リの適切なアドレスに記憶する。
【0049】このようにして同一走査方向にN回の超音
波信号の送受信が行なわれた後、コントローラ12は、
超音波振動子1aをΔθ回転させて上述した処理を繰り
返す。そして、1枚のフレーム画像を構成するに必要な
走査(超音波振動子1aの扇形回転)が終了した時点
で、フレームメモリ内に記憶された画像データは、DS
C10内にて標準TVフォーマットに変換されてテレビ
モニタ11に送られる。この結果、テレビモニタ11に
は、セクタ走査に基づいた断層像が表示されるようにな
っている。なお、この画像データを必要に応じて図示し
ないVTR等の記録装置に送ることにより、記録してお
くこともできる。
【0050】なお、本実施例におけるパルサ2は本発明
の構成要件に係る駆動手段に対応する。また、レート信
号発生器3、コントローラ12、及び入力器13が本発
明の構成要件に係る送信手段を機能的に形成し、増幅器
及びA/D変換器5が本発明の構成要件に係る受信手
段を機能的に形成する。また、加算器6及びコントロー
ラ12が本発明の構成要件に係る加算手段を形成し、D
/A変換器7及び包絡線検波回路8が本発明の構成要件
に係る検波手段を形成する。さらに、DSC10及びテ
レビモニタ11が本発明の構成要件である生成手段に対
応する。次に本実施例の全体動作を説明する。
【0051】診断を開始するにあたり、オペレータは、
入力器13で超音波信号の送受信を繰り返す回数(加算
器6において加算処理する回数N;ここではN=4とす
る)を設定する。この加算回数N=4は、コントローラ
12に送られる。
【0052】そして、コントローラ12の制御に基づい
て機械走査機構1bが駆動し超音波振動子1aの初期位
置が設定され、超音波振動子1aは所定の方向(走査方
向)に向けられる。
【0053】次いでコントローラ12の制御に基づいて
レート信号発生器3により超音波信号の繰り返し周波数
を決定するレートパルスrが出力され、このレートパル
スrは、パルサ2を介して駆動パルスpとなり、振動子
1aに供給される。このときのレートパルスr及び駆動
パルスpの出力波形並びに出力タイミングを図2(a)
及び(b)に示す。この駆動パルスにより超音波振動子
1aが駆動して生体の頭蓋内に超音波信号が放射され
る。
【0054】頭蓋内に放射された超音波信号の一部は反
射され、エコー信号E1として再び超音波プローブ1の
超音波振動子1aにより受信される。この時のエコー信
号E1の波形を図2(c)に示す。但し、ここでは理解
を容易にするために、頭蓋内における反射体は単一とし
ている。なお、実際には反射体はほぼ連続的に分布して
いるため、エコー信号も連続的に受信される。以下の実
施例の説明でも単一の反射体から反射されるエコー信号
の場合について行なう。
【0055】このエコー信号E1は増幅器4にて増幅さ
れた後A/D変換器5を介してディジタル信号に変換さ
れ加算器6に送られる。加算器6では、上述したよう
に、最初のエコー信号E1はメモリ9に保持される。
【0056】そしてコントローラ12からの制御に基づ
いて、超音波振動子1aを固定したままレート信号発生
器3から2回目のレートパルスrが出力され、このレー
トパルスrに基づく駆動パルスpにより超音波振動子1
aが駆動して2回目の超音波信号の送受信が行なわれ
る。この2回目の超音波信号に基づくエコー信号E2
は、上述した処理により加算器6に送られ、メモリ9に
保持されたエコー信号E1と加算される。この加算され
た結果であるエコー信号E1+E2{=エコー信号EA
DD(1〜2)}は、メモリ9に保持される。
【0057】このようにして同一走査方向における超音
波信号の送受信が設定された回数N(=4回)繰り返さ
れると、コントローラ12は加算器9に制御信号を送
り、4回目のエコー信号E4を加算した結果{エコー信
号EADD(1〜4)}は直接D/A変換器7を介して
ディジタル型のBモード画像データとなり、DSC10
のフレームメモリに記憶される。
【0058】このときのエコー信号EADD(1〜4)
の出力波形を図2(d)に示す。本実施例の場合、内部
の動きが非常に少ない頭蓋内診断であるため、エコー信
号E1〜E4の間に位相のずれがほとんどなく、この加
算器6からの出力信号EADD(1〜4)は、4倍の振
幅となっている。
【0059】一方、これに対して振動子1aや増幅器4
をはじめとする装置内から発生する熱雑音等のランダム
ノイズは、4回のエコー信号間で位相がランダムである
ため、ほぼ41/2倍の増加にしかならない。すなわ
ち、同一走査方向にN回超音波信号を送受信し、そのN
回の受信信号を加算処理することにより、S/N比は、
N1/2倍改善されている。
【0060】そして、同一走査方向にN(=4)回の超
音波信号の送受信が行なわれた後、コントローラ12の
制御に基づいて超音波振動子1aをΔθづつ回転させて
上述した処理を繰り返すことにより、DSC10のフレ
ームメモリ内に記憶された画像データは、通常の画像デ
ータと比べてS/N比がN1/2倍向上している。した
がって、テレビモニタ11に表示される断層像は、従来
と比較して感度が向上する。
【0061】(第2実施例) 本実施例の構成を図3に示す。本実施例では、ランダム
ノイズの削減に加えて、規則的な周期を持った装置等の
ノイズ(以下、システムノイズという)を削減すること
を可能にしたものである。
【0062】本実施例では、第1実施例の構成に加え
て、超音波信号送信系においては、レート信号発生器3
からの出力が分岐し、この分岐された出力側の一方にパ
ルサ2aを備え、他方にパルサ2aとは出力極性が異な
るパルサ2bを備えている。また、これらのパルサ2a
及びパルサ2bのどちらか一方の出力を選択して超音波
振動子1aに送る電子スイッチ回路14を備えている。
さらに、超音波受信系においては、加算器6の前段に極
性反転回路15を備えている。この電子スイッチ回路1
4及び極性反転回路15は、コントローラ12に接続さ
れている。
【0063】パルサ2a及びパルサ2bは、レート信号
発生器3からレートパルスが送られると、それぞれ互い
に極性が異なる駆動パルスを生成し電子スイッチ回路1
4に出力するように構成されている。例えば、図4に示
すように、パルサ2aは100ボルト(V)をピークと
した正極性のインパルス型駆動パルスpaを出力し、ま
たパルサ2bは−100Vをピークとした負極性のイン
パルス型駆動パルスpbを出力するようになっている。
【0064】電子スイッチ回路14は、例えば超音波振
動子1aの入力端子に対するパルサ2aの出力端子及び
パルサ2bの出力端子の接続を、コントローラ12から
の制御に基づいて切り換えることにより、パルサ2a及
びパルサ2bのどちらか一方の出力を選択している。
【0065】極性反転回路15は、例えば補数回路を備
え、A/D変換器5から送られるディジタル信号の補数
をとることにより、その極性をコントローラ12からの
制御信号に応じて反転させるようになっている。なお、
その他の構成は第1実施例と同様である。
【0066】また、本実施例における電子スイッチ回路
14、及びコントローラ12が本発明の構成要件である
送信極性反転手段を機能的に形成し、極性反転器15及
びコントローラ12が本発明の構成要件である受信極性
反転手段を機能的に形成する。次に、本実施例の全体動
作を説明する。なお、第1実施例と同様の動作を行なっ
ている部分については、その説明を省略又は簡略化して
いる。
【0067】診断を開始するにあたり、第1実施例と同
様にオペレータは入力器13で超音波信号の送受信を繰
り返す回数(加算器6において加算処理する回数N;こ
こではN=4とする)を設定する。この加算処理する回
数N=4は、コントローラ12に送られる。
【0068】そして、コントローラ12の制御に基づい
て機械走査機構1bが駆動し超音波振動子1aの初期位
置が設定され、超音波振動子1aは所定の方向(走査方
向)に向けられる。
【0069】次いでコントローラ12の制御に基づいて
レート信号発生器3により超音波信号の繰り返し周波数
を決定するレートパルスr1が出力され、このレートパ
ルスr1は、パルサ2a及びパルサ2bに送られる。
【0070】パルサ2a及びパルサ2bでは、上述した
ように正極性のインパルス型駆動パルスpa(以下、単
に駆動パルスpaという)及び負極性のインパルス型駆
動パルスpb(以下、単に駆動パルスpbという)が生
成され、この駆動パルスpa及び駆動パルスpbは電子
スイッチ回路14に送られる。
【0071】このときコントローラ12からの制御信号
に基づいて、電子スイッチ回路14ではパルサ2a及び
パルサ2bから出力される駆動パルスpa及び駆動パル
スpbをある周期毎に切り換える。すなわちコントロー
ラ12は、例えばレートパルス発生回路3から出力され
るレートパルスの周期に同期させて交互に駆動パルスp
a及び駆動パルスpbを超音波振動子1aへ出力するよ
うに電子スイッチ回路14を制御する。この結果電子ス
イッチ回路14から超音波振動子1aに送られる駆動パ
ルスpa,pbは、図5(b)のようになっている。
【0072】この駆動パルスpa,pbにより超音波振
動子1aが駆動して生体の頭蓋内に超音波信号が放射さ
れる。この超音波信号の一部は反射され、再び超音波プ
ローブ1の超音波振動子1aにより受信される。この時
のエコー信号の波形を図5(c)に示す。
【0073】図5(c)に示すように、このエコー信号
には、レートパルスを生成する際の分周回路からの飛び
込み、あるいはA/D変換器5のクロックパルスからの
飛び込み等のように、いずれも超音波信号、さらには超
音波エコー信号と同期したノイズ(システムノイズ)n
が混入している(なお、ここでは、1つのノイズで代表
して以下の説明を行なうが、実際には極めて多くのノイ
ズがほぼ連続的に出現している)。
【0074】つまり、このエコー信号の特徴は、その極
性が駆動パルスpa,pbの極性に対応してレートパル
スの周期毎に反転し(駆動パルスpaに基づく奇数番目
のエコー信号(E1、E3)は正極性、駆動パルスpb
に基づく偶数番目のエコー信号(E2、E4)は負極
性)、周期性のシステムノイズの極性と位置は、常に同
じとなる。
【0075】このエコー信号E1〜E4は増幅器4にて
増幅された後A/D変換器5を介してディジタル信号に
変換され、極性反転回路15に送られる。
【0076】極性反転回路15では、コントローラ12
からの制御に基づき、電子スイッチ回路14による正極
性から負極性への切り換えのタイミングと同期させて極
性の切り換えが行なわれる。つまり、最初のエコー信号
E1が送られたときは非反転であり、続いて2回目のエ
コー信号E2(正極性から負極性へ極性が反転してい
る)が送られたときは、その極性を反転させる。そし
て、3回目のエコー信号E3(負極性から正極性へ極性
が反転している)が送られたときは、非反転であり、4
回目のエコー信号E4(正極性から負極性へ極性が反転
している)が送られたときは、その極性を反転させる。
【0077】このときの極性反転回路15の出力を図5
(d)に示す。図5(d)によれば、エコー信号E1〜
E4は同相であり、その極性はすべて正極性となる。一
方システムノイズは、その位置は変わらないが、その極
性は、奇数番目のエコー信号E1、E3に混入したシス
テムノイズは正極性、偶数番目のエコー信号E2、E4
に混入したシステムノイズは負極性となっている。
【0078】極性反転回路15から出力した超音波エコ
ー信号E1〜E4は、第1実施例と同様に、コントロー
ラ12の制御に基づいて加算器6により加算処理され
る。この加算処理されたエコー信号EADD(1〜4)
の出力を図5(e)に示す。図5(e)によれば、エコ
ー信号EADDの信号成分は、同相且つ同極性の加算で
あるため4倍の振幅となる。また、システムノイズは、
同位置で極性が交互に反転したものの加算のため、ほぼ
消滅している(なお、ランダムノイズは第1実施例と同
様に約41/2倍にしか増加していない)。
【0079】そして、同一走査方向にN(=4)回の超
音波信号の送受信が行なわれた後、コントローラ12の
制御に基づいて超音波振動子1aをΔθづつ回転させて
上述した処理を繰り返すことにより、DSC10のフレ
ームメモリ内に記憶された画像データは、信号成分がN
倍、システムノイズ成分がほぼ零であるため、通常の画
像データと比べてS/N比が大幅に向上している。した
がって、テレビモニタ11に表示される断層像は、従来
と比較して感度が大幅に向上する。
【0080】なお、本実施例において、Nは偶数であ
り、超音波信号の反転(非反転)の数はN/2であるこ
とが望ましいが、本発明はこれに限定されるものではな
く、Nの数が大きいときは厳密に等しくする必要はな
い。
【0081】また、本実施例では、電子スイッチ回路1
4による駆動パルスの極性の切り換えをレートパルスの
周期に同期させて行ない、さらに、極性反転回路15に
よる極性の切り換えを駆動パルスが正極性から負極性に
切り替わるタイミングと同期させて行なったが、本発明
はこれに限定されるものではなく、電子スイッチ回路1
4による極性の切り換えを、例えば1〜N/2回目のレ
ートパルスでは正極性のままで、N/2+1回目のレー
トパルスで正極性から負極性へ切り換え、N/2+2〜
N回目のレートパルスでは負極性のままとすると共に、
極性反転回路15による極性の反転を、例えば1〜N/
2回目のレートパルスでは非反転、N/2〜N回目のレ
ートパルスでは反転させる等してもよい。この際、非反
転、反転の順番、組み合わせについては限定する必要は
ない。
【0082】要は、駆動パルスの極性が所定の極性(例
えば正極性)から反転した極性(例えば負極性)へ切り
換わるタイミングと同期させて超音波エコー信号の極性
を反転させること等を行なうことにより、所定の極性か
ら反転した極性の送信信号に基づくエコー信号の極性を
反転させればよい。この際、反転したエコー信号と非反
転したエコー信号の数は、できるだけ等しいことが望ま
しい。
【0083】(第3実施例) 第3実施例は、本発明を血流計測に適用したものであ
る。
【0084】本実施例の構成を図6に示す。図6によれ
ば、超音波信号送信系の構成は第2実施例と同様であ
り、その説明は省略又は簡略化する。
【0085】超音波受信系においては、増幅器4からの
出力は2系統に分岐されている。そして、増幅器4の出
力側には、ミキサ(図6中Xで表す)16a,16b、
ローパスフィルタ(以下、LPFという)17a,17
b、A/D変換器5a,5bを備えている。
【0086】また、超音波信号受信系には、超音波信号
の中心周波数近傍の周波数を有した連続波(基準信号)
を2系統に分けて出力する基準信号発生器18と、この
基準信号発生器18から出力された基準信号のうち一方
の位相をπ/2(90度)だけシフトする移相器(図6
中π/2で表す)19とを備え、移送器19から出力さ
れる基準信号(π/2移送がシフトしている)はミキサ
16aに送られ、基準信号発生器18から出力される基
準信号はミキサ16bに送られるようになっている。
【0087】ミキサ16aは、移相器19から送られた
基準信号(位相シフト無し)と増幅器4から出力された
エコー信号とを乗算してLPF17aに送っている。ま
た、ミキサ16bは、移相器22から送られたπ/2だ
け位相のシフトした基準信号と増幅器4から出力された
エコー信号とを乗算してLPF17bに送っている。
【0088】LPF17a,17bでは、入力した信号
成分のうち、和の周波数成分が除去され、差の周波数成
分(ドプラ周波数成分)が抽出される。LPF17a,
17bから出力されたドプラ周波数成分を有する信号
(以下、ドプラ信号という)は、A/D変換器(A/
D)5a,5bによってディジタル型のドプラ信号に変
換される。
【0089】また、A/D変換器5a,5bの出力側に
は、極性反転器15a,15b、加算器6a,6b、M
TIフィルタ18a,18bを備えている。また、加算
器6a,6bには、メモリ9が接続されている。
【0090】加算器6a,6bは、A/D変換器5a,
5bから順次送られるドプラ信号のうち、同一走査方向
から送られたドプラ信号をすべて加算している。すなわ
ち、同一走査方向から送られる最初のドプラ信号D1は
直接メモリ9に保持され、続いて2回目のドプラ信号D
2が送られると、このドプラ信号D2を一旦加算器6内
のバッファに保持する。そして、コントローラ12の制
御に基づいてメモリ9に記憶されたドプラ信号D1を読
み出し、このドプラ信号D1とバッファに保持されたド
プラ信号D2とを加算する。
【0091】そして、この加算されたドプラ信号D1+
D2{=ドプラ信号DADD(1〜2)}をメモリ9に
記憶する。こうして加算器6は、コントローラ12の制
御の基で順次A/D変換器5から送られる同一走査方向
のドプラ信号D1〜DNを加算している。
【0092】加算器6によりN回の加算が終了すると、
この加算された結果{エコー信号DADD(1〜N)。
以下、単にエコー信号DADDという}は、MTIフィ
ルタ18a、18bに入力される。MTIフィルタ18
a、18bでは、送られたドプラ信号DADDから血流
情報以外のドプラ信号成分が除去される。
【0093】そして、MTIフィルタ18a、18bの
出力端は、それぞれ演算回路19に接続され、この演算
回路19の出力側には、DSC10、TVモニタ11を
備えている。
【0094】演算回路19は、MTIフィルタ18a、
18bから出力されたドプラ信号DADDに基づいて、
血流の速度、方向、分散等が計測される。そして、演算
回路19により演算された結果(ドプラデータ)は、D
SC10に送られる。
【0095】DSC10は、送られたドプラデータをフ
レームメモリの適切なアドレスに記憶し、このDSC1
0内にて標準TVフォーマットに変換されてTVモニタ
11に送られる。この結果、TVモニタ11には、対象
とした血流の速度データ等のドプラデータが表示される
ようになっている。
【0096】次に本実施例の全体動作を説明する。な
お、第1実施例及び第2実施例と同様の動作を行なって
いる部分については、必要に応じてその説明を簡略化し
ている。
【0097】本実施例の血流計測では、周期性のノイズ
の低減を特に目的としているため、加算回数(N)は、
2あるいは4が適当であると考えられる(本実施例で
は、N=2とする)。
【0098】まず、コントローラ12の制御に基づいて
機械走査機構1bが駆動し超音波振動子1aの初期位置
が設定され、超音波振動子1aは対象となる血流の方向
(走査方向)に向けられる。
【0099】そして、第2実施例と同様に、超音波振動
子1aに送られる駆動パルスpa,pbは、レートパル
スr1の周期毎にスイッチ回路14により出力端子が切
り換えられることにより、図7(b)に示すように、正
極性及び負極性となっている。
【0100】この駆動パルスpa,pbにより超音波振
動子1aが駆動して生体の頭蓋内のある血流に向けて超
音波信号が放射される。この超音波信号の一部は反射さ
れ、再び超音波プローブ1の超音波振動子1aにより受
信される。この時のエコー信号の波形を図7(c)に示
す。
【0101】図7(c)に示すように、このエコー信号
は、システムノイズn(1つのノイズで代表)が混入
し、また、その信号成分の極性が駆動パルスpa,pb
の極性に対応してレートパルスの周期毎に反転し(駆動
パルスpaに基づく最初のエコー信号E1は正極性、駆
動パルスpbに基づく2回目のエコー信号E2は負極
性)、周期性のシステムノイズnの極性と位置は、常に
同じとなる。
【0102】このエコー信号E1、E2は、増幅器4に
て増幅された後分岐し、ミキサ16a,16b、ローパ
スフィルタ17a,17b、及びA/D変換器5a,5
bを介してドプラ信号D1,D2となり、極性反転回路
15a,15bに送られる。
【0103】極性反転回路15a,15bでは、コント
ローラ12からの制御に基づき、スイッチ回路14によ
る正極性から負極性への切り換えのタイミングと同期さ
せて極性の切り換えが行なわれる。つまり、最初のドプ
ラ信号D1が送られたときは非反転であり、続いて2回
目のドプラ信号D2(正極性から負極性へ極性が反転し
ている)が送られたときは、その極性を反転させる。
【0104】この際の極性反転回路15の出力を図7
(d)に示す。第2実施例と同様、最初のドプラ信号及
び2回目のドプラ信号の信号成分は共に正極性となり、
ノイズ成分は、最初のドプラ信号が正極性、2回目のド
プラ信号が負極性となっている。
【0105】したがって、第1及び第2実施例と同様の
方法で、加算器6により極性反転回路15から出力した
ドプラ信号D1及びドプラ信号D2を加算処理すれば、
その出力(ドプラ信号DADD)は、図7(e)に示す
ように、信号成分の振幅は2倍となり、システムノイズ
成分はほぼ消滅している。
【0106】以上の方式によりドプラ信号の信号成分の
振幅を2倍にし、システムノイズ成分を除去したが、こ
の後は、従来と全く同様のドプラ信号計測を行なってい
る。例えば、所定の部位でのドプラ成分を計測するため
に10回の超音波信号送受信を行なっていたとすれば、
本発明では20回(N=2)の送受信が必要となる。
【0107】しかしながら、近年は並列同時受信技術が
確率され、単位時間あたりの超音波信号送受信回数は従
来の2倍から4倍に改善されつつある。したがって、本
発明の適用により計測のリアルタイム性が著しく劣化す
る恐れはない。
【0108】また、体内の血流分布を画像化する場合に
は、機械走査機構1bにより振動子1aを微小角度づつ
回転させながら上述したドプラ計測を2次元あるいは3
次元的に行なえばよい。
【0109】なお、本実施例による極性反転回路15
a,15bの極性の反転の順番は、逆であっても差支え
ないし、またパルサ2a,2bの極性についても逆であ
ってもかまわない。要は、駆動パルスの極性が所定の極
性(例えば正極性)から反転した極性(例えば負極性)
へ切り換わるタイミングと同期させて超音波エコー信号
の極性を反転させること等を行なうことにより、所定の
極性から反転した極性の送信信号に基づくエコー信号の
極性を反転させればよい。
【0110】また、図8及び図9は、第2及び第3実施
例における超音波信号送信系の変形例である。すなわ
ち、第2及び第3実施例では、超音波信号の極性を正負
両方形成してやることが要求され、その実現方法の一つ
として振動子1a駆動パルスの出力極性を制御する方法
を示したが、他の実現方法として振動子1aの電極の接
続方法を変えることによっても実現できる。
【0111】すなわち、図8に示すように、第2及び第
3実施例におけるスイッチ回路14と同様に、振動子1
aのアース側、信号側を、スイッチ20により極性反転
回路15の極性の反転と同期して切り換えられる。この
結果、振動子1aからは、第2及び第3実施例と同様に
正負両極性の超音波信号が送信される。この場合、パル
サ2は、単一の極性を有するものでよい。
【0112】一方、図9は所定の極性(例えば正極性)
の駆動パルスを出力するパルサ2と、その駆動パルスの
極性を、(第1の)極性反転回路15の極性の反転と同
期して所定の極性から反転させる第2の極性反転回路2
1とを用いて行なうものである。この場合、第2の極性
制御回路21は、図3及び図6におけるスイッチ回路1
4内、あるいは極性反転回路15を制御するコントロー
ラ12内に含める構成も可能である。
【0113】(第4実施例) 本実施例の構成を図10に示す。本実施例において、超
音波送信系ではパルサ2は単一であり、正極性の駆動パ
ルスを出力する。また、このパルサ2の出力端子と超音
波振動子1aの入力端子を接続あるいはその接続を遮断
する電子スイッチ回路22を備えている。
【0114】電子スイッチ回路22は、コントローラ1
2からの制御に基づいて、例えばパルサ2から奇数番目
のレートパルスに基づく駆動パルスが送られた場合は、
パルサ2の出力端子と超音波振動子1aの入力端子を接
続して(以下、電子スイッチ回路22がON状態である
という)、その駆動パルスを超音波振動子1aに送る。
また偶数番目のレートパルスに基づく駆動パルスが送ら
れた場合は、超音波振動子1aの入力端子をグランド端
子に接続して(以下、電子スイッチ回路22がOFF状
態であるという)、その駆動パルスを超音波振動子1a
には送らないように制御する。なお、超音波送信系のそ
の他の構成、及び超音波受信系の構成は第2実施例と同
様であり、その説明は省略又は簡略化する。 次に本実施
例の全体動作について説明する。なお、第1及び第2実
施例と同様の動作については、その説明を省略又は簡略
化する。
【0115】第1及び第2実施例と同様にオペレータは
入力器13で超音波信号の送受信を繰り返す回数(加算
器6において加算処理する回数N;ここではN=4とす
る)を設定する。この加算処理する回数N=4は、コン
トローラ12に送られる。
【0116】次いでコントローラ12の制御に基づいて
レート信号発生器3により超音波信号の繰り返し周波数
を決定するレートパルスr1、r2、r3、r4が出力
され、このレートパルスr1〜r4は、パルサ2に送ら
れる。
【0117】パルサ2では、送られたレートパルスr1
〜r4に基づいて正極性の駆動パルスp1〜p4が生成
され、この駆動パルスp1〜p4は電子スイッチ回路2
2に送られる。
【0118】このときコントローラ12からの制御信号
に基づいて、電子スイッチ回路22は、送られるレート
パルスが奇数番目の場合はON状態となり、偶数番目の
場合には、OFF状態となる。
【0119】ここで、レート信号発生器3から出力され
るレートパルスr1〜r4とパルサ2から電子スイッチ
回路22を介して振動子1aに送られる駆動パルスp1
〜4との関係を図11(a)及び(b)に示すと、奇数
番目のレートパルスr1、r3がパルサ2に送られたと
きだけ電子スイッチ回路22はON状態となり、パルサ
2の出力端子と超音波振動子1aの入力端子が接続され
る。この結果、振動子1aに駆動パルスp1、p3が送
られるようになっている。
【0120】この駆動パルスp1、p3により駆動した
振動子1aから超音波信号が送信され、この超音波信号
に基づいて振動子1aに受信された受信信号の出力波形
は、図11(c)のようになっている。
【0121】すなわち、受信信号のうち、超音波信号に
基づくエコー信号E1、E3は、スイッチ回路22のO
N/OFF動作に対応してレートパルスの2周期に一回
の割合で受信される。またシステムノイズn1〜n4
(本実施例においても1つのノイズで代表して以下の説
明を行なうが、実際には極めて多くのノイズがほぼ連続
的に出現する)は、レートパルスの周期毎に存在し、そ
の極性と位置は同じである。
【0122】これらの受信信号は、増幅器4にて増幅さ
れた後A/D変換器5を介してディジタル信号に変換さ
れ、極性反転回路15に送られる。
【0123】極性反転回路15ではコントローラ12か
らの制御に基づき、電子スイッチ回路22のON状態か
らOFF状態への切り換えのタイミングと同期させて極
性の切り換えが行なわれる。つまり、1回目のレートパ
ルスr1に基づく駆動パルスp1が送られたときは、電
子スイッチ回路22はON状態であり、エコー信号E1
及びノイズn1の極性は反転しない、続いて2回目のレ
ートパルスr2に基づく駆動パルスp2が送られたとき
は、電子スイッチ回路22は、ON状態からOFF状態
へ切り替わり、レートパルスr2に同期して存在するノ
イズn2は、その極性が正極性から負極性へ反転する。
【0124】そして、3回目のレートパルスr3に基づ
く駆動パルスp3が送られたときは、電子スイッチ回路
22は、OFF状態からON状態へ切り替わり、エコー
信号E3及びノイズn3の極性は反転しない。さらに、
4回目のレートパルスr4に基づく駆動パルスp4が送
られたときは、電子スイッチ回路22は、ON状態から
OFF状態へ切り替わり、レートパルスr4に同期して
存在するノイズn4は、その極性が正極性から負極性へ
反転する。
【0125】この際の極性反転回路15の出力を図11
(d)に示す。図11(d)によれば、エコー信号E
1、E3の極性はすべて正極性であり、システムノイズ
は、その位置は変わらないが、その極性は、レートパル
スr1、r3に同期して奇数番目のエコー信号E1、E
3に混入したシステムノイズn1、n3は正極性、レー
トパルスr2、r4に同期したシステムノイズn2、n
4は負極性となっている。
【0126】極性反転回路15からの出力信号(エコー
信号の信号成分E1,E3、及びシステムノイズ成分n
1,n3(正極性)、並びにシステムノイズ成分n2,
n4(負極性))は、第1及び第2実施例と同様に、コ
ントローラ12の制御に基づいて加算器6により加算処
理される。加算器6により加算処理された加算信号OA
DD(1〜4)の出力を図11(e)に示す。図11
(e)によれば、加算信号OADD(1〜4)の信号成
分は同じ極性の加算(E1+E3)であるため2倍の振
幅となる。また、システムノイズ成分は、n1,n3
(正極性)+n2,n4(負極性)と極性が交互に反転
したものの加算のため、ほぼ消滅している(なお、ラン
ダムノイズは第1実施例と同様に約41/2倍にしか増
加していない)。
【0127】そして、同一走査方向にN/2(=2)回
の超音波信号の送受信が行なわれた後、コントローラ1
2の制御に基づいて超音波振動子1aをΔθづつ回転さ
せて上述した処理を繰り返すことにより、DSC10の
フレームメモリ内に記憶された画像データは、信号成分
がN/2倍、システムノイズ成分がほぼ零であるため、
通常の画像データと比べてS/N比が大幅に向上してい
る。したがって、テレビモニタ11に表示される断層像
は、従来と比較して感度が大幅に向上する。
【0128】なお、本実施例において、Nは偶数であ
り、超音波信号の反転(非反転)の数はN/2であるこ
とが望ましいが、本発明はこれに限定されるものではな
く、Nの数が大きいときは厳密に等しくする必要はな
い。
【0129】さらに、本実施例では、レート信号発生器
3から出力されるレートパルスの順番(奇数番目か偶数
番目か)に応じて電子スイッチ回路22のON状態から
OFF状態へ切り換える周期を決定し、この切り換えの
周期に同期させて、極性反転回路15による極性の切り
換えを行なったが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、電子スイッチ回路22によるON状態からOFF
状態への切り換えを、例えば1〜N/2回目のレートパ
ルスではON状態のままで、N/2+1回目のレートパ
ルスでOFF状態に切り換え、N/2+2回目〜N回目
のレートパルスではOFF状態ままとすると共に、極性
反転回路15による極性の反転を、例えば1〜N/2回
目のレートパルスに対応する受信信号は非反転、N/2
+1〜N回目のレートパルスに対応する受信信号では反
転させる等してもよい。この際、非反転、反転の順番、
組み合わせについては限定する必要はない。
【0130】要は、超音波信号の非送信時の受信信号の
極性を反転させればよい。この際、反転した受信信号と
非反転した受信信号の数は、できるだけ等しいことが望
ましい。
【0131】(第5実施例) 本実施例の構成を図12に示す。本実施例では、超音波
送信系においてパルサ2は単一であり、正極性の駆動パ
ルスを出力する。また、このパルサ2とレート信号発生
器3との間に遅延回路23を備えている。
【0132】遅延回路23は、コントローラ12の制御
に基づき、レート信号発生器3から送られるレートパル
スの順番に応じて、時間的に異なる2種類のパルサトリ
ガ信号を出力する。この2種類のパルサトリガ信号の時
間差Tは、超音波振動子1aから放射される超音波信号
の送信周波数f0によって決定される周期T0(1/f
0)の略1/2である。
【0133】例えば、レート信号発生器3から出力した
奇数番目のレートパルスr1、r3、…は、遅延回路2
3を介してパルサ2に入力するにあたり、レート信号発
生器3から出力した出力タイミングからτだけ遅延した
パルサトリガ信号pt1、pt3、…となる。一方、偶
数番目のレートパルスr2、r4、…は、レート信号発
生器3から出力した出力タイミングからτ+T0/2時
間だけ遅延したパルサトリガ信号pt2、pt4、…と
なる。
【0134】したがって、パルサ2から出力される、偶
数番目のレートパルスに対応した駆動パルスは、奇数番
目のレートパルスに対応した駆動パルスに比べてT0/
2時間(以下、単にT0/2という)遅延している。
【0135】なお、超音波送信系のその他の構成、及び
超音波受信系の構成は第2実施例と同様であり、その説
明は省略又は簡略化する。
【0136】また、本実施例における遅延回路23及び
コントローラ12が本発明の構成要件である送信信号遅
延手段を機能的に形成する。 次に本実施例の全体動作に
ついて説明する。なお、第1及び第2実施例と同様の動
作については、その説明を省略又は簡略化する。
【0137】第1及び第2実施例と同様にオペレータ
は、入力器13で超音波信号の送受信を繰り返す回数
(加算器6において加算処理する回数N;ここではN=
4とする)を設定する。この加算処理する回数N=4
は、コントローラ12に送られる。
【0138】次いでコントローラ12の制御に基づい
て、レート信号発生器3により超音波信号の繰り返し周
波数を決定するレートパルスr1〜r4が出力され、こ
のレートパルスr1〜r4は遅延制御回路23に送られ
る。
【0139】遅延制御回路23では、コントローラ12
からの制御に基づいて、送られたレートパルスr1〜r
4のうち、奇数番目のレートパルスr1、r3からパル
サトリガ信号pt1、pt3を生成してパルサ2に送
り、偶数番目のレートパルスr2、r4からパルサトリ
ガ信号pt2、pt4を生成してパルサ2に送る。
【0140】ここで、奇数番目のパルサトリガ信号を代
表して例えば1回目のレートパルスr1に対応した1回
目のパルサトリガ信号pt1と、偶数番目のパルストリ
ガ信号を代表して例えば2回目のレートパルスr2に対
応した2回目のパルサトリガ信号pt2との時間差(遅
延時間)を図13(c)〜(e)に示す。
【0141】図13(c)〜(e)からわかるように、
奇数番目のパルサトリガ信号pt1、pt3に対して偶
数番目のパルサトリガ信号pt2、pt4はT0/2遅
延している。つまり、このパルサトリガ信号pt1〜p
t4に基づいてパルサ2により生成される駆動パルスp
1〜p4も、その奇数番目の駆動パルスp1、p3に対
して偶数番目の駆動パルスp2、p4がT0/2遅延す
ることになる。
【0142】この駆動パルスp1〜p4により駆動した
振動子1aから超音信号が送信され、この超音波信号に
基づいて振動子1aに受信されたエコー信号の出力波形
は、図13(f)及び(g)のようになっている。
【0143】すなわち、このエコー信号の特徴は、奇数
番目の駆動パルスp1、p3に対応したエコー信号En
(図13(f)に示す)と偶数番目の駆動パルスp2、
p4に対応したエコー信号Em(図13(e)に示す)
とがT0/2だけ相対的に遅延差を有してレートパルス
の周期毎に繰り返し受信される。したがって、エコー信
号Enとエコー信号Emとの波形は、遅延差T0/2に
相当してπだけ位相差を有する(エコー信号Enの山の
部分がエコー信号Emの谷の部分に対応している)。一
方、周期性のシステムノイズn1及びn2の極性と位置
は、常に同じとなる。
【0144】これらのエコー信号En及びEmは、増幅
器4にて増幅された後A/D変換器5を介してディジタ
ル信号に変換され、極性反転回路15に送られる。
【0145】極性反転回路15ではコントローラ12か
らの制御に基づき、奇数番目のレート信号に基づくエコ
ー信号En及びノイズn1が送られたときは、その極性
(正極性)を反転させずに、偶数番目のレートパルスに
基づくエコー信号Em及びノイズn2が送られたとき
は、その極性を正極性から負極性へ反転させる。
【0146】この際の極性反転回路15の出力を図13
(h)に示す。図13(h)によれば、エコー信号E
n、ノイズn1は変化しないが、エコー信号Em′は、
極性が反転しているため、同相の波形となる(エコー信
号Enの山の部分がエコー信号Emの山の部分に対応す
る)。
【0147】また、システムノイズn2′はその位置は
変わらないが、その極性は、正極性から負極性へ反転し
ている。
【0148】極性反転回路15からの出力信号(エコー
信号の信号成分En,Em、及びシステムノイズ成分n
1(正極性)、並びにシステムノイズ成分n2(負極
性))は、第1及び2実施例と同様に、コントローラ1
2の制御に基づいて加算器6により加算処理される。加
算器6により加算処理された加算信号OADD(1〜
4)の出力を図13(e)に示す。図13(e)によれ
ば、加算信号OADD(1〜4)の信号成分は、エコー
信号の信号成分En,Emが同相であるため4倍の振幅
となる。また、システムノイズ成分は、n1(正極性)
+n4(負極性)と極性が交互に反転したものの加算の
ため、ほぼ消滅している(なお、ランダムノイズは第1
実施例と同様に約41/2倍にしか増加していない)。
【0149】そして、同一走査方向にN(=4)回の超
音波信号の送受信が行なわれた後、コントローラ12の
制御に基づいて超音波振動子1aをΔθずつ回転させて
上述した処理を繰り返すことにより、DSC10のフレ
ームメモリ内に記憶された画像データは、信号成分がN
倍、システムノイズ成分がほぼ零であるため、通常の画
像データと比べてS/N比が大幅に向上している。した
がって、テレビモニタ11に表示される断層像は、従来
と比較して感度が大幅に向上する。
【0150】なお、本発明における遅延時間Tは、使用
される超音波中心周波数f0に基づく周期T0の約半分
(T0/2)としたが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、遅延時間Tは、例えばT0/2の奇数倍であ
ればよい。つまり、奇数番目のエコー信号Enと、極性
の反転した偶数番目のエコー信号Emとが同相になるよ
うな遅延時間を与えればよい。
【0151】また、本実施例において、Nは偶数であ
り、送信超音波信号の遅延、非遅延の数はN/2である
ことが望ましいが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、Nの数が大きいときは厳密に等しくする必要はな
い。
【0152】さらに本実施例では、遅延回路23におい
て、奇数番目のレートパルス対応した超音波信号(非遅
延)に対し偶数番目のレートパルスに対応した超音波信
号をT0/2遅延させ、さらに、極性反転回路15によ
る極性の切り換えを偶数番目のレートパルスに対応する
遅延したエコー信号について行なったが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、例えば1〜N/2回目のレ
ートパルスでは非遅延で、N/2+1回目〜N回目のレ
ートパルスではT0/2遅延させると共に、極性反転回
路15による極性の反転を、例えば1〜N/2回目のレ
ートパルスでは非反転、N/2+1〜N回目のレートパ
ルスでは反転させる等してもよく、要は、遅延した超音
波信号に対応するエコー信号の極性を反転させればよ
い。この際、遅延したエコー信号と非遅延したエコー信
号との数はできるだけ等しいことが望ましい。
【0153】また、本実施例における遅延時間Tは、送
信される超音波信号の周期T0の約半分であることは前
述の通りであるが、超音波診断装置において使用される
超音波は、一般的には数波長分のパルス波であり、広範
囲の周波数帯域を有する。このようなパルス状の超音波
を使用した場合には、生体内での周波数依存減衰(高周
波数成分ほど生体内での減衰が大きい)を受け、受信信
号の中心周波数は、送信時の中心周波数とは異なり、遅
延回路23で設定される遅延時間T0/2は受信信号の
半波長分とは異なることが考えられる。このような場合
には、加算器6における加算が十分に行なわれず、S/
N比劣化の原因ともなる。
【0154】このような問題点を解決するためには、超
音波信号の送信周波数を狭帯域とし、送信時と受信時で
の中心周波数に大きな差が生じないようにしてやればよ
い。すなわち、本実施例では、通常の超音波断層像を観
測する場合より波数の多い駆動信号(バースト信号)に
より超音波振動子を駆動することが望ましい。このよう
なバースト信号は、前記レート信号発生器3、遅延回路
23、あるいはパルサ2のいずれかで形成することも可
能であるが、レート信号発生器3の出力側から超音波振
動子1bの入力側までの間に、新たにバースト信号発生
回路を加えてもよい。
【0155】さらに、第2乃至第5実施例において、超
音波信号受信系における極性反転は、極性反転器15に
よりA/D変換器5から送られるディジタル信号の補数
をとることにより行なっているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば、A/D変換器5の前段に
アナログ型の極性反転回路を備え、このアナログ型の極
性反転回路において極性反転を行なうようにしてもよ
い。
【0156】また、第1乃至第5実施例では、診断対象
を生体の頭蓋内としたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、例えば、生体内の深い部位や骨を介して超
音波信号を送受信せざるを得ない部位等にも適用でき
る。
【0157】さらにまた、第1乃至第5実施例では、超
音波走査方式として機械的走査であるメカニカルセクタ
走査を用いた場合を示したが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えばメカニカルリニア走査等の他の
機械的走査や電子セクタ走査等の電子的走査を用いても
よい。
【0158】
【0159】
【発明の効果】上述したように請求項1乃至3記載の発
明によれば、同一走査方向に複数回送信した超音波信号
の極性を例えば一つおき等所定のシーケンスで反転させ
ると共に、その複数回送信した超音波信号に対応した複
数の反射信号のうち、極性の反転した超音波信号に対応
した反射信号の極性を再反転させたうえでそれぞれ加算
するようにしたため、反射信号に含まれる信号成分は、
その振幅がその加算回数倍(N倍)になり、システムノ
イズは消滅する(ランダムノイズは相対的に低減す
る)。
【0160】また、請求項4乃至6記載の発明によれ
ば、同一走査方向に複数回間欠的に送信した超音波信号
に対応した複数の反射信号である受信信号を取り込み、
さらに、その受信信号のうち、超音波信号の非送信時に
得られる受信信号の極性を反転させたうえでそれぞれ加
算するようにしたため、受信信号に含まれる信号成分
は、その振幅がその加算回数倍(N倍)になり、システ
ムノイズは消滅する(ランダムノイズは相対的に低減す
る)。
【0161】さらにまた、請求項乃至10記載の発明
によれば、同一走査方向に複数回送信される複数個の超
音波信号の内少なくとも1個の超音波信号を残した残り
の超音波信号を所定時間だけ遅延させると共に、その複
数回送信した超音波信号に対応する複数の反射信号のう
ち、遅延させた超音波信号に対応した反射信号の極性を
反転させたうえで、それぞれ加算するようにしたため、
反射信号に含まれる信号成分は、その振幅がその加算回
数倍(N倍)になり、システムノイズは消滅する(ラン
ダムノイズは相対的に低減する)。
【0162】以上のように請求項2乃至請求項10記載
の発明では、信号成分の増大及びノイズ成分(ランダム
ノイズ成分及びシステムノイズ成分)の低減により、受
信信号のS/N比がさらに向上する。この結果、S/N
比の優れた高感度・高画質の超音波診断像を観察するこ
とができる。特に、従来感度が著しく不足していた頭蓋
内の診断において有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例における超音波診断装置の概略構成
を示すブロック図。
【図2】図1の構成におけるタイムチャート。
【図3】第2実施例における超音波診断装置の概略構成
を示すブロック図。
【図4】図3のパルサから出力される正極性の駆動パル
ス及び負極性の駆動パルスの一例を示す図。
【図5】図3の構成におけるタイムチャート。
【図6】第3実施例における超音波診断装置の概略構成
を示すブロック図。
【図7】図6の構成におけるタイムチャート。
【図8】第2及び第3実施例における超音波信号送信系
のその他の構成例を示す図。
【図9】第2及び第3実施例における超音波信号送信系
のその他の構成例を示す図。
【図10】第4実施例における超音波診断装置の概略構
成を示すブロック図。
【図11】図10の構成におけるタイムチャート。
【図12】第5実施例における超音波診断装置の概略構
成を示すブロック図。
【図13】図12の構成におけるタイムチャート。
【図14】Bモード法の原理を説明する図。
【図15】従来の機械走査式超音波診断装置の概略構成
を示すブロック図。
【符号の説明】
1 超音波プローブ 1a 超音波振動子 1b 機械走査機構 2 パルサ 3 レート信号発生器 4 増幅器 5 A/D変換器(A/D) 6 加算器 7 D/A変換器(D/A) 8 包絡線検波回路(包絡線検波) 9 メモリ 10 DSC 11 テレビモニタ 12 コントローラ 13 入力器 14 電子スイッチ回路 15 極性反転器 22 電子スイッチ回路 23 遅延回路

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルス状の超音波信号を送受信可能な超
    音波プローブと、 この超音波プローブを駆動する駆動手段と この駆動手段を駆動させて前記媒質内の走査断面に沿っ
    た各走査方向に複数回、前記超音波信号を前記超音波プ
    ローブから送信させるものであって、前記複数回送信さ
    れる超音波信号の極性を所定のシーケンスで反転させる
    送信極性反転手段を備える送信手段と、 この送信手段により各走査方向に複数回送信された超音
    波信号のそれぞれに呼応して前記媒質から反射されてく
    る複数の反射信号を受信するものであって、前記送信極
    性反転手段により極性が反転した超音波信号に呼応した
    前記反射信号の極性を再反転させる受信極性反転手段を
    備えた受信手段と、 この受信手段により受信された複数の反射信号を相互に
    加算する加算手段と、この加算手段により加算された反
    射信号を検波する検波手段と、この検波手段により検波
    された信号に基づいて断層像を生成する生成手段とを備
    えたことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 前記送信極性反転手段は、前記複数回送
    信される超音波信号の略半分の極性を反転させるように
    した請求項記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記送信極性反転手段は、前記複数回送
    信される超音波信号の極性を一つおきに反転させるよう
    にした請求項又は記載の超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 パルス状の超音波信号を送受信可能な超
    音波プローブと、 この超音波プローブを駆動する駆動手段と、 この駆動手段を駆動させて前記媒質内の走査断面に沿っ
    た各走査方向に複数回、前記超音波信号を前記超音波プ
    ローブから送信させるものであって、前記媒質に対して
    前記超音波信号を間欠的に複数回送信する送信手段と、 この送信手段により各走査方向に複数回送信された超音
    波信号のそれぞれに呼応して前記媒質から反射されてく
    る複数の反射信号を受信するものであって、前記送信手
    段による超音波信号の非送信時に前記受信信号の極性を
    反転させる受信極性反転手段を備えた受信手段と、 この受信手段により受信された複数の反射信号を相互に
    加算する加算手段と、この加算手段により加算された反
    射信号を検波する検波手段と、この検波手段により検波
    された信号に基づいて断層像を生成する生成手段とを備
    えたことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 前記送信手段は、前記超音波信号の送信
    数を、超音波信号の送信タイミングを決めるレート信号
    の送信数の略半分とした請求項記載の超音波診断装
    置。
  6. 【請求項6】 前記送信手段は、前記超音波信号の送信
    を、超音波信号の送信タイミングを決めるレート信号に
    関して一つおきに行なうようにした請求項4記載の超音
    波診断装置。
  7. 【請求項7】 パルス状の超音波信号を送受信可能な超
    音波プローブと、 この超音波プローブを駆動する駆動手段と、 この駆動手段を駆動させて前記媒質内の走査断面に沿っ
    た各走査方向に複数回、前記超音波信号を前記超音波プ
    ローブから送信させるものであって、前記複数回送信さ
    れる複数個の超音波信号の内、少なくとも1個の超音波
    信号を残した残りの超音波信号を所定時間だけ遅延させ
    る送信信号遅延手段を備える送信手段と、 この送信手段により各走査方向に複数回送信された超音
    波信号のそれぞれに呼応して前記媒質から反射されてく
    る複数の反射信号を受信するものであって、前記送信極
    性反転手段により極性が反転した超音波信号に呼応した
    前記反射信号の極性を再反転させる受信極性反転手段を
    備えた受信手段と、 この受信手段により受信された複数の反射信号を相互に
    加算する加算手段と、この加算手段により加算された反
    射信号を検波する検波手段と、この検波手段により検波
    された信号に基づいて断層像を生成する生成手段とを備
    えたことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 【請求項8】 前記送信信号遅延手段は、前記複数回送
    信される超音波信号の略半分を前記所定時間だけ遅延さ
    せるようにした請求項記載の超音波診断装置。
  9. 【請求項9】 前記送信極性遅延手段は、前記複数回送
    信される超音波信号を一つおきに前記所定時間だけ遅延
    させるようにした請求項又は記載の超音波診断装
    置。
  10. 【請求項10】 前記所定時間は、前記超音波信号の中
    心周波数に基づく周期の約半分の奇数倍である請求項7
    乃至9記載の超音波診断装置。
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