[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3506157B2 - 電動機の位置制御装置 - Google Patents

電動機の位置制御装置

Info

Publication number
JP3506157B2
JP3506157B2 JP05462395A JP5462395A JP3506157B2 JP 3506157 B2 JP3506157 B2 JP 3506157B2 JP 05462395 A JP05462395 A JP 05462395A JP 5462395 A JP5462395 A JP 5462395A JP 3506157 B2 JP3506157 B2 JP 3506157B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
model
electric motor
controller
deviation
command
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05462395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08249067A (ja
Inventor
正夫 尾島
龍一 小黒
信弘 梅田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yaskawa Electric Corp filed Critical Yaskawa Electric Corp
Priority to JP05462395A priority Critical patent/JP3506157B2/ja
Publication of JPH08249067A publication Critical patent/JPH08249067A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3506157B2 publication Critical patent/JP3506157B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボット、NC等の駆
動用電動機の位置制御装置に関し、特に制御対象の条件
の変動に対して正確で安定した制御を行うための電動機
の位置制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボット、NC等の電動機の位置
制御装置において、電動機による駆動系の制御性能の向
上を図るため、目標値追従性と外乱抑制特性をそれぞれ
独立に設計出来る、図5に示すような条件付きフィード
バック構造の2自由度制御系が提案されている(計測自
動制御学会、現代制御理論基礎講座中級テキスト 19
91年1月24,25日)。
【0003】図中51は位置指令発生器、52は目標値
応答を決定するモデル制御器CF 、53はフィードバッ
ク制御器C2 、54はモデル制御器CF と制御対象Pの
逆伝達関数からなるフィードフォワード制御器(CF
P)、55はモデル制御器52の出力y0 から回転検出
器59の検出値yを減算する減算器、56はフィードバ
ック制御器53の出力UFBにフィードフォワード制御器
54の出力UFFを加算する加算器、57はトルク制御器
を含む制御対象Pである。
【0004】ここで、この制御系の動作について説明す
る。位置指令発生器51の指令rをモデル制御器52に
入力し、モデル出力y0 を出力する。このモデル出力y
0 と制御対象57の出力yとの偏差が減算器55によっ
て求められてフィードバック制御器53に入力される
と、フィードバック指令UFBが出力される。またモデル
制御器52と制御対象57の逆伝達関数からなるフィー
ドフォワード制御器54にも指令rが入力されてフィー
ドフォワード指令UFFが出力される。
【0005】そしてフィードバック指令UFBとフィード
フォワード指令UFFの加算値が加算器56で求められ加
速度指令がトルク制御器を含む制御対象57に入力され
る構成となっている。
【0006】この図において、r→yとr→y0 の伝達
関数GyrとGy0rを計算すると、
【0007】
【数1】 のように表すことができる。
【0008】上式より、制御対象57がノミナル値でフ
ィードフォワード制御器54の制御対象モデルと一致し
ていれば、PPー1=1でフィードバック制御器53への
入力は0となり、フィードフォワード指令UFFにより制
御対象57は制御される。この時目標値応答である指令
rから出力yまでの伝達関数は、フィードバック制御器
53のC2 の選び方に関係なくフィードフォワード制御
器54のCF により決定される。
【0009】一方制御対象57がノミナル値より変動し
たり外乱等によってy≠y0 となった場合に対しては、
フィードバック制御器53のC2 によりフィードバック
特性を設計できる。
【0010】以上のようにこの制御系は、目標値応答特
性とフィードバック特性をそれぞれ独立に調整すること
が可能で、条件付きでフィードバック効果があることか
ら条件付きフィードバック構造の2自由度制御系となっ
ている。
【0011】またこの従来例の応用形として図6に示す
構成のものもある。図6の符号の表示は図5に準ずる。
この構成の鎖線で囲まれた範囲を広義のモデル制御器と
する場合もある。
【0012】この基本的な制御装置に対し、例えば特開
平6−30578号公報で開示されたように位置制御の
追従性を改善したり、外乱や負荷装置の慣性モーメント
が運転中に変化した場合でも位置制御の応答周波数を一
定に保つために、機械系の模擬位置制御回路や模擬速度
制御回路を付加するなどの改善方法が行なわれている。
【0013】また、スライディング制御による制御方式
として特開平3−118618号公報で開示された制御
方式がある。これは電動機と負荷の偏差であるねじれ角
およびねじれ角速度からなるスライディングモード切換
面を設定し、その状態量が0となるように電動機の制御
を行なうものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の2自由度制御系
は、目標値応答特性を向上させるため指令をモデル制御
器と制御対象の逆伝達関数よりなるフィードフォワード
制御器とに入力し、フィードフォワード指令を制御対象
に入力している。
【0015】ここで、制御対象が正確に同定されている
場合には出力yを目標とするモデル制御器の伝達関数の
特性の応答に追従させることができる。
【0016】ところが、一般には制御対象を正確に同定
することは不可能で、また例えばロボットの様に姿勢の
変動によって負荷のイナーシャが変動する場合などは、
同定後に制御対象がノミナル値より変動するという問題
がある。このように従来の2自由度制御系では制御対象
の変動によって当初目標としていた応答に対して誤差が
発生するという問題があった。
【0017】こうした問題点に対し上述した模擬位置や
模擬速度を制御する改善方法も提案されているが、追従
性は改善できるものの、トルク伝達機構の剛性が低い場
合には負荷側が振動的になるという問題があり、また制
御対象の変動により電動機の出力が機械系模擬回路の出
力からずれるという問題も残っている。
【0018】また、上述したスライディングモード制御
による制御では、負荷側のダイナミックスが考慮されて
いないため、負荷の振動を完全に抑制することはできな
い。さらには電動機の位置決め時に、負荷側の重力外乱
等の影響でねじれ角が0になっていない場合には、スラ
イディングモード制御の切換えによるチャタリングが発
生するという問題がある。
【0019】本発明の目的は、制御対象が変動しても電
動機や負荷の状態量はモデル制御器の規範出力に追従
し、正確で安定した制御が可能な電動機の位置制御装置
を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明の電動機の位置制御装置では、負荷を駆動する
電動機の目標位置指令を出力する位置指令発生器と、指
令を入力しモデルフィードフォワード指令信号および前
記電動機のモデル状態値指令信号とを出力するモデル制
御器と、電動機の回転位置情報を検出する回転検出器
と、電動機への加速度指令と回転検出器で検出された電
動機の回転位置情報とより電動機と負荷の状態量を推定
するオブザーバと、モデル制御器より出力されたモデル
状態量と、回転検出器の検出した回転位置情報およびオ
ブザーバにより推定された推定状態量との偏差を入力し
てフィードバック指令を出力するフィードバック制御器
と、モデル制御器より出力されたモデルフィードフォワ
ード指令と、フィードバック制御器より出力されたフィ
ードバック指令を加算して電動機への加速度指令として
トルク制御器に出力する調整器と、調整器の加速度指令
によって電動機に所用の条件の電力を供給するトルク制
御器とを備えた電動機の位置制御装置において、モデル
制御器は負荷のモデルの状態値の指令を出力し、オブザ
ーバは電動機と負荷の状態量の推定を行ない、スライデ
ィングモード制御の切換面として予め選定された複数の
状態値からなる基準状態値面を用いて該複数の状態値よ
り計算された値の正負によって計算されたスライディン
グモード補償量を求め、モデル制御器より出力されたモ
デル状態量と、回転検出器で検出された回転位置情報お
よびオブザーバにより推定された推定状態量との偏差が
0に収束するように、スライディングモード補償量をフ
ィードバック制御器に加算するスライディングモード制
御器を有する。
【0021】スライディングモード制御の切換面を、モ
デル負荷位置と負荷位置との偏差、モデル負荷速度と負
荷速度との偏差、モデルねじれ角とねじれ角との偏差、
およびモデルねじれ角速度とねじれ角速度との偏差とし
てもよく、モデル電動機位置と電動機位置の偏差、モデ
ル電動機速度と電動機速度の偏差およびモデルねじれ角
とねじれ角の偏差としてもよい。
【0022】また、スライディングモード制御の切換面
を、モデル電動機位置と電動機位置の偏差、モデル電動
機速度と電動機速度の偏差、モデルねじれ角とねじれ角
の偏差およびモデルねじれ角速度とねじれ角速度の偏差
としてもよい。
【0023】
【作用】モデル制御器は負荷のモデルの状態値の指令を
出力し、オブザーバは負荷の状態量の推定を行ない、ス
ライディングモード制御の切換面として予め選定された
複数の状態値からなる基準状態値面を用いて該複数の状
態値より計算された値の正負によって計算されたスライ
ディングモード補償量を求め、モデル制御器より出力さ
れたモデル状態量と、回転検出器で検出された回転位置
情報およびオブザーバにより推定された推定状態量との
偏差が0に収束するように、スライディングモード補償
量をフィードバック制御器に加算するスライディングモ
ード制御器を有する。
【0024】従って電動機と負荷間の伝達機構の剛性が
低い場合においても負荷の出力を目標とする応答に追従
させることができる。制御対象である負荷の状態値がノ
ミナル値より変動しても、状態値の偏差は予め設定した
目標値を含む基準状態値面に拘束され、基準面と交差す
る毎に偏差値が縮小する方向に係数が切換わり、制御対
象のパラメータの変動の影響を受けることなく時間の経
過にしたがって漸近安定的に偏差値0に収束し、制御対
象の状態量を目標としたモデルの状態量に追従させるこ
とが可能となる。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。
【0026】図1は本発明のモデルを適用した2自由度
制御系の基本構成ブロック図である。
【0027】本発明の実施例の電動機の位置制御装置
は、位置指令発生器100、モデル制御器200、フィ
ードバック制御器300、オブザーバ400、スライデ
イングモード制御器500、調整器600、トルク制御
器700、回転検出器850から構成され、電動機80
0と減速器900を経由して負荷950を駆動制御す
る。トルク制御器700は図示の伝達関数を持ったトル
ク制御回路および電力変換器から構成される。
【0028】図中の伝達関数の、Ktはトルク定数、J
mはモータの慣性モーメント、JLは負荷の慣性モーメ
ント、Nは減速比、Kcは減速機バネ定数、状態値のθ
m はモータ位置、θL はアーム位置である。
【0029】図2はモデル制御器200の詳細な構成を
示すブロック図である。図においてモデル制御器200
は、位置制御器モデル201、速度制御器モデル20
2、フィードフォワード指令発生器203、トルク制御
器モデル204、電動機モデル205、減速機モデル2
06、負荷モデル207、ゲイン208、209、微分
器210、減算器211、加減算器212、213およ
び加算器214とから構成され、位置指令発生器100
と接続する入力端子221、フィードバック制御器30
0と接続する出力端子223、224、225、226
および調整器600と接続する出力端子222を有す
る。
【0030】図3はスライディングモード制御器500
の詳細な構成を示すブロック図である。図においてスラ
イディングモード制御器500は、スライディングモー
ド制御Sの正負判定機構501、Tcomp1〜6のゲイン
切換機構502および微分器503とから構成され、モ
デル制御器200と接続する入力端子521、522、
523、524、オブザーバ400と接続する入力端子
525、526、回転検出器850と接続する入力端子
527、フィードバック制御器300と接続する出力端
子528を有する。
【0031】図4はフィードバック制御器300の詳細
な構成を示すブロック図である。図においてフィードバ
ック制御器300は、位置制御器301、速度制御器3
02、微分器303、ゲイン304、305、減算器3
11、314、315、加減算器312および加算器3
13、316、317とから構成され、モデル制御器2
00と接続する入力端子321、322、323、32
5、オブザーバ400と接続する入力端子324、32
6、スライディングモード制御器500と接続する入力
端子327、回転検出器850と接続する入力端子32
8および調整器600と接続する出力端子329を有す
る。
【0032】オブザーバ400は調整器600の指令と
回転検出器850の情報を入力し、負荷950の状態や
電動機800と負荷950とのねじれ角およびねじれ角
速度を推定してフィードバック制御器300およびスラ
イディングモード制御器500に推定値を出力する。
調整器600は、フィードバック制御器からの指令とモ
デル制御器からのフィードフォワード指令を加算して加
速度指令としてオブザーバ400とトルク制御器700
に出力し、トルク制御器700は調整器からの加速度指
令に基づき加速に必要な電力を電動機800に供給し、
電動機800は減速機900を経由して負荷950を駆
動する。
【0033】電動機800には電動機軸の回転角度を計
測する回転検出器850が接続され、検出された回転位
置情報がフィードバック制御器300およびオブザーバ
400に出力される。
【0034】図2中の位置制御器モデル201、速度制
御器モデル202、フィードフォワード指令発生器20
3、トルク制御器モデル204、電動機モデル205、
減速機モデル206、負荷モデル207は制御系と制御
対象(ここではロボットのダイナミクス)の疑似モデル
である。このモデル制御器201の端子221に位置指
令Xref が位置指令発生器100から入力され、ロボッ
トのダイナミクスを考慮したフィードフォワード指令U
FFが計算され端子222から調整器600に出力されて
電動機の加速度項へフィードフォワード補償を行う。ま
たモデル制御器200より、規範となるモデル電動機位
置θMm、モデル電動機速度
【0035】
【外1】 、モデルねじれ角θMS、モデルねじれ角速度
【0036】
【外2】 が計算されて端子223〜226からフィードバック制
御器300に出力される。(以下モデル制御器の出力で
ある各要素には単語の前に’モデル’Mを付けて表
す)。このとき、目標値応答特性は、モデル制御器20
0のパラメータにより決定される。
【0037】一方、図4のフィードバック制御系におい
て、Kpは位置ゲイン、Kvは速度ゲイン、K1はねじ
り角フィードバックゲイン、K2はねじれ角速度フィー
ドバックゲインである。
【0038】モデル制御器200の出力であるモデル電
動機位置θMmと電動機位置θm との偏差に位置ゲインk
pを乗算し速度指令とし、この速度指令にモデル電動機
速度
【0039】
【外3】 と電動機速度
【0040】
【外4】 との偏差を加算した値に速度ゲインkvを乗算し加速度
指令とする。この加速度指令に、モデルねじれ角θMS
オブザーバ400により推定されたねじれ角
【0041】
【外5】 との偏差にフィードバックゲインK1を乗算した値と、
モデルねじれ角速度
【0042】
【外6】 とオブザーバ400により推定されたねじれ角速度
【0043】
【外7】 との偏差にフィードバックゲインK2を乗算した値が加
算され、さらにスライディングモード制御器500から
出力された補償値Tcompが加算され、端子329から調
整器600に出力される。
【0044】調整器600ではフィードバック制御器3
00から出力された加速度指令に、モデル制御器200
からのフィードフォワード指令UFFが加算され最終的な
電動機加速度指令Uref として、トルク制御器700の
トルク制御回路に出力される。
【0045】この時モデル制御器200において、制御
対象であるロボットダイナミクスのモデル化誤差がな
く、また外乱がなければこの制御系はフィードフォワー
ド指令UFFのみにより制御され、目標値応答はモデル制
御器のパラメータにより決定されたモデルの状態量に一
致する。しかし、パラメータ誤差や外乱がある場合には
制御対象の状態量はモデル制御器の状態量に対し追従誤
差を生ずることとなる。一方外乱に対する応答性はモデ
ル制御器200と制御対象との状態量の偏差に乗算する
フィードバック制御器のゲインにより決定することがで
きる。このようにこの制御系は目標値応答特性と外乱抑
制特性をそれぞれ独立に設計できる2自由度の制御系と
なっている。
【0046】ところがロボットの制御において、その姿
勢により負荷の慣性モーメントJLや減速機バネ定数K
cが変動するため、上記の2自由度の制御系のみでは実
機の状態量は目標としたモデルの状態量とずれるという
問題があるので、これに対応するため以下のようなスラ
イディングモード制御を行うスライディングモード制御
器500が設けられている。
【0047】スライディングモード制御の理論面につい
ては、例えば使える非線形制御の理論3、スライディン
グモード制御(橋本秀紀著、システム制御情報学会、1
993年37巻6号)等で公知である。
【0048】スライディングモードの切換面を、モデル
制御器の出力であるモデル負荷位置θMLと負荷位置θL
との偏差と、モデル負荷速度
【0049】
【外8】 と負荷速度
【0050】
【外9】 との偏差と、モデルねじれ角θMSとねじれ角θS との偏
差と、モデルねじれ角速度
【0051】
【外10】 とねじれ角速度
【0052】
【外11】 との偏差で定義する。 上記の定義によってスライディ
ングモード位相面は、次式で表される。
【0053】
【数2】 C、Dは正の定数である。
【0054】この(1)式の位相面とすることにより、
負荷の位置、速度、ねじれ角、ねじれ角速度はモデルの
出力に追従するので、制御対象の変動に対しても正確で
安定的な制御が可能となる。なお、負荷の位置θL 、負
荷の速度
【0055】
【外12】 、ねじれ角θS 、ねじれ角速度
【0056】
【外13】 はオブザーバ400による推定値を用いて求めるものと
する(不図示)。
【0057】ところで、減速機や負荷側に外乱が加わら
ないとすれば、ねじれ角θS と電動機位置θm、負荷位
置θL 、減速比Nとには次の関係がある。
【0058】
【数3】 ここで、図3に示すようにオブザーバにより推定した状
態量を、ねじれ角、ねじれ角速度とすれば、(2)式と
その微分値より(1)式は以下のように変形できる。
【0059】
【数4】 (3)式において切換面Sはモデル電動機位置θMmと電
動機位置θm との偏差、モデル電動機速度
【0060】
【外14】 と電動機速度
【0061】
【外15】 との偏差およびモデルねじれ角θMSとねじれ角θS の偏
差で定義されるので、以下は第3の請求項に基づく位相
面について説明する。
【0062】スライディングモードの存在条件は、上述
の文献にも明らかなごとく、
【0063】
【数5】 となり、大域的なスライディングモードの存在条件は、
【0064】
【数6】 となる。(3)式を微分すると、
【0065】
【数7】 また(3)式より、
【0066】
【数8】 図1より、
【0067】
【数9】 となる。図1より軸ねじれトルクが電動機側へ作用する
ため電動機への加速度指令Uref は、
【0068】
【数10】 ただし、UFFはフィードフォワード指令、Tcompはスラ
イディングモード制御入力(補償量) となるので、(6)式は(7)、(8)、(9)式より
以下のように表すことができる。
【0069】
【数11】 よって、
【0070】
【外16】 は次式のようになる。
【0071】
【数12】 ここで、通常C<kvと設計するため、(11)式第1
項は常に負となる。故に(5)式が成立するためには、
【0072】
【数13】 となればよいので、Sの正負により(12)式が成立す
るようにスライディングモード入力Tcompを切換える。
【0073】まず、S<0の場合、 (θMm−θm )について (θMm−θm )>0の時 −C2+kv(C−kp) > Tcomp1 (θMm−θm )≦0の時 −C2+kv(C−kp) < Tcomp1 (θMS−θS )について (θMS−θS )>0の時 N(D-C)(kv-C)-k1 > Tcomp2 (θMS−θS )≦0の時 N(D-C)(kv-C)-k1 < Tcomp2
【0074】
【数14】
【0075】
【数15】 FFについて UFF>0の時 −1 > Tcomp5 UFF≦0の時 −1 < Tcomp5 θS について
【0076】
【数16】 従って〜に示した条件を満足すればスライディング
モード制御が成立する。
【0077】なおS>0の時は、上記各変数の正負を入
れ換えた値とする。スライディングモード制御入力Tco
mpを、
【0078】
【数17】 として、電動機への加速度指令に加算して出力すればよ
い。
【0079】このように、本発明では電動機、負荷およ
び相互の関係の状態量がスライディングモード切換面に
拘束されるので制御対象のパラメータが変動しても電動
機位置や負荷位置はモデル制御器の規範出力に追従し、
正確で安定した制御が可能となる。
【0080】請求項4の切換面とした場合にも上述した
スライディングモード存在条件を満足するように切換ゲ
インを設定すれば、電動機位置や負荷位置はモデル制御
器の規範出力に追従させることは可能となる。
【0081】本実施例ではスライディングモードの切換
面に用いた状態量には推定値を用いたが検出器を用いて
実測した値を用いても構わない。
【0082】また電動機の速度制御は比例制御として説
明したが、比例、積分制御の場合においてもスライディ
ングモード制御を行なうことは可能である。
【0083】電動機は直流電動機を用いた場合を説明し
たが、誘導電動機や同期電動機を用いても、公知のベク
トル制御を用いることによってスライディングモード制
御を行ない、高速応答性をもって制御可能である。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
動機の位置制御装置にスライディングモード制御器を有
し、モデル制御器より出力されたモデル状態量と、検出
された状態量あるいはオブザーバにより推定された状態
量との偏差を切換面としたスライディングモード制御を
行っているので、電動機と負荷間の伝達機構の剛性が低
い場合においても、負荷の出力を目標とする応答に追従
させることができる。さらに制御対象のパラメータがノ
ミナル値より変動しても電動機や負荷の状態量はモデル
制御器の規範出力に追従し、正確で安定した制御が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモデルを適用した2自由度制御系の基
本構成ブロック図である。
【図2】モデル制御器の詳細な構成を示すブロック図で
ある。
【図3】スライディングモード制御器の詳細な構成を示
すブロック図である。
【図4】フィードバック制御器の詳細な構成を示すブロ
ック図である。
【図5】従来例における2自由度制御系の基本構成ブロ
ック図である。
【図6】第2の従来例における2自由度制御系の基本構
成ブロック図である。
【符号の説明】
51、61 位置指令発生器 52、62 モデル制御器 53、63 フィードバック制御器 54、64 フィードフォワード制御器 55、65 減算器 56、66 加算器 57、67 制御対象 100 位置指令発生器 200 モデル制御器 201 位置制御器モデル 202 速度制御器モデル 203 フィードフォワード指令発生器 204 トルク制御器モデル 205 電動機モデル 206 減速機モデル 207 負荷モデル 208、209 ゲイン 210 微分器 211 減算器 212、213 加減算器 214 加算器 221 入力端子 222、223、224、225、226 出力端子 300 フィードバック制御器 301 位置制御器 302 速度制御器 303 微分器 304、305 ゲイン 311、314、315 減算器 312 加減算器 313、316、317 加算器 321、322、323、325、326、327、3
28 入力端子 329 出力端子 400 オブザーバ 500 スライデイングモード制御器 501 スライディングモード制御器Sの正負判定機
構 502 Tcomp1〜6のゲイン切換機構 503 微分器 521、522、523、524、525、526、5
27 入力端子 528 出力端子 600 調整器 700 トルク制御器 800 電動機 850 回転検出器 900 減速器 950 負荷
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G05B 13/04 G05B 13/04 (56)参考文献 特開 平5−216504(JP,A) 特開 平3−110606(JP,A) 特開 平6−95708(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05D 3/00 - 3/20 G05B 11/00 - 13/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷を駆動する電動機の目標位置指令を
    出力する位置指令発生器と、 前記指令を入力しモデルフィードフォワード指令信号お
    よび前記電動機のモデル状態値指令信号とを出力するモ
    デル制御器と、 前記電動機の回転位置情報を検出する回転検出器と、 前記電動機への加速度指令と前記回転検出器で検出され
    た前記電動機の回転位置情報とより、前記電動機と前記
    負荷の状態量を推定するオブザーバと、 前記モデル制御器より出力されたモデル状態量と、前記
    回転検出器の検出した回転位置情報および前記オブザー
    バにより推定された推定状態量との偏差を入力してフィ
    ードバック指令を出力するフィードバック制御器と、 前記モデル制御器より出力されたモデルフィードフォワ
    ード指令と、前記フィードバック制御器より出力された
    フィードバック指令を加算して電動機への加速度指令と
    してトルク制御器に出力する調整器と、 前記調整器の加速度指令によって前記電動機に所用の条
    件の電力を供給するトルク制御器とを備えた電動機の位
    置制御装置において、 前記モデル制御器は前記負荷のモデルの状態値の指令を
    出力し、 前記オブザーバは前記電動機と前記負荷の状態量の推定
    を行ない、 スライディングモード制御の切換面として予め選定され
    た複数の状態値からなる基準状態値面を用いて該複数の
    状態値より計算された値の正負によって計算されたスラ
    イディングモード補償量を求め、前記モデル制御器より
    出力されたモデル状態量と、前記回転検出器で検出され
    た回転位置情報および前記オブザーバにより推定された
    推定状態量との偏差が0に収束するように、前記スライ
    ディングモード補償量を前記フィードバック制御器に加
    算するスライディングモード制御器を有することを特徴
    とする電動機の位置制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電動機の位置制御装置にお
    いて、 前記スライディングモード制御の切換面を、モデル負荷
    位置と負荷位置との偏差、モデル負荷速度と負荷速度と
    の偏差、モデルねじれ角とねじれ角との偏差、およびモ
    デルねじれ角速度とねじれ角速度との偏差としたことを
    特徴とする請求項1記載の電動機の位置制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の電動機の位置制御装置にお
    いて、 前記スライディングモード制御の切換面を、モデル電動
    機位置と電動機位置の偏差、モデル電動機速度と電動機
    速度の偏差およびモデルねじれ角とねじれ角の偏差とし
    たことを特徴とする請求項1記載の電動機の位置制御装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の電動機の位置制御装置にお
    いて、 前記スライディングモード制御の切換面を、モデル電動
    機位置と電動機位置の偏差、モデル電動機速度と電動機
    速度の偏差、モデルねじれ角とねじれ角の偏差およびモ
    デルねじれ角速度とねじれ角速度の偏差としたことを特
    徴とする請求項1記載の電動機の位置制御装置。
JP05462395A 1995-03-14 1995-03-14 電動機の位置制御装置 Expired - Fee Related JP3506157B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05462395A JP3506157B2 (ja) 1995-03-14 1995-03-14 電動機の位置制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05462395A JP3506157B2 (ja) 1995-03-14 1995-03-14 電動機の位置制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08249067A JPH08249067A (ja) 1996-09-27
JP3506157B2 true JP3506157B2 (ja) 2004-03-15

Family

ID=12975879

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05462395A Expired - Fee Related JP3506157B2 (ja) 1995-03-14 1995-03-14 電動機の位置制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3506157B2 (ja)

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3473363B2 (ja) * 1997-02-27 2003-12-02 株式会社デンソー システム制御装置
JP3981773B2 (ja) * 1997-05-28 2007-09-26 株式会社安川電機 ロボット制御装置
JP2002315375A (ja) * 2001-04-18 2002-10-25 Yaskawa Electric Corp 電動機制御装置
JP4086199B2 (ja) * 2005-05-24 2008-05-14 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 操縦システム
DE102006004685A1 (de) * 2006-02-02 2007-08-09 Zf Lenksysteme Gmbh Verfahren und Regelungsstruktur zur Regelung eines Stellwinkels und eines abgegebenen Moments eines Überlagerungswinkelstellers
JP2009017706A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Aisin Seiki Co Ltd モータ制御装置とモータ制御方法
JP5124311B2 (ja) * 2008-03-07 2013-01-23 富士機械製造株式会社 作動装置
JP2009303432A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd モータによる位置制御装置
JP5424762B2 (ja) * 2009-07-24 2014-02-26 三菱電機株式会社 電動機の電流制御装置
US8264192B2 (en) 2009-08-10 2012-09-11 Emerson Climate Technologies, Inc. Controller and method for transitioning between control angles
US8508166B2 (en) 2009-08-10 2013-08-13 Emerson Climate Technologies, Inc. Power factor correction with variable bus voltage
US8264860B2 (en) 2009-08-10 2012-09-11 Emerson Climate Technologies, Inc. System and method for power factor correction frequency tracking and reference generation
US8358098B2 (en) 2009-08-10 2013-01-22 Emerson Climate Technologies, Inc. System and method for power factor correction
US8344706B2 (en) 2009-08-10 2013-01-01 Emerson Climate Technologies, Inc. System and method for rejecting DC current in power factor correction systems
US8406021B2 (en) 2009-08-10 2013-03-26 Emerson Climate Technologies, Inc. System and method for reducing line current distortion
CN103180790B (zh) * 2010-10-27 2016-04-20 株式会社牧野铣床制作所 数值控制方法
DE112012004278T5 (de) 2011-10-13 2014-07-10 Mitsubishi Electric Corp. Servosterungsvorrichtung
US9634593B2 (en) 2012-04-26 2017-04-25 Emerson Climate Technologies, Inc. System and method for permanent magnet motor control
JP5868266B2 (ja) * 2012-05-30 2016-02-24 株式会社神戸製鋼所 多関節ロボットの弾性変形補償制御装置および制御方法
EP2883302B1 (en) 2012-08-10 2020-09-30 Emerson Climate Technologies, Inc. Motor drive control using pulse-width modulation pulse skipping
CN103962199A (zh) * 2013-01-30 2014-08-06 三一重型装备有限公司 双齿辊破碎机、双齿辊破碎机相位同步跟踪控制方法
CN104238572B (zh) * 2014-07-23 2017-06-27 南京理工大学 基于扰动补偿的电机伺服系统无抖动滑模位置控制方法
CN108803325B (zh) * 2018-06-06 2021-01-12 黄山学院 永磁同步电机伺服系统鲁棒有限时间控制方法
CN113238481B (zh) * 2021-04-13 2022-08-16 安徽工程大学 一种基于滑模自抗扰控制的转镜伺服控制系统

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08249067A (ja) 1996-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3506157B2 (ja) 電動機の位置制御装置
US5691615A (en) Adaptive PI control method
US5341078A (en) Sliding mode control method for a machine having an operating section operatively coupled to a servomotor and wherein a switching variable is determined based on a torsion amount and a torsion speed
EP0012620A2 (en) Closed loop type numerical-controlled machine tool
EP0463934A1 (en) Time delay controlled processes
JPH05216504A (ja) バネ系を含む制御対象に対する適応的スライディングモード制御方式
EP1023973B1 (en) Robot control method and device
JP4697139B2 (ja) サーボ制御装置
JPH07104856A (ja) 振動制御方法
JP3239789B2 (ja) 制御装置および制御方法
JP3656663B2 (ja) 電動機の位置決め制御方法
WO1992014195A1 (en) Oscillation damper
JP2002091570A (ja) サーボ制御方法
JPH09212203A (ja) ロボット制御装置
JPH06282305A (ja) コントローラ
JP4183057B2 (ja) 数値制御システム
KR970002259B1 (ko) 서보모터의 제어방법
CN117464661A (zh) 基于动力学转矩补偿的控制方法及控制装置
JPH07121239A (ja) ロボット装置の制御方法
JPH08202405A (ja) ロバスト適応制御方法
JPH04112690A (ja) サーボモータの制御方式
JP3582541B2 (ja) スライディングモード制御による位置決め制御方法
EP0605909B1 (en) Controller
JP3200496B2 (ja) 多関節型ロボット制御装置
JPS62126403A (ja) 速度制御方式

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081226

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091226

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091226

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101226

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111226

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees