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JP3505968B2 - 偏光フィルムの製造方法 - Google Patents

偏光フィルムの製造方法

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Publication number
JP3505968B2
JP3505968B2 JP20615397A JP20615397A JP3505968B2 JP 3505968 B2 JP3505968 B2 JP 3505968B2 JP 20615397 A JP20615397 A JP 20615397A JP 20615397 A JP20615397 A JP 20615397A JP 3505968 B2 JP3505968 B2 JP 3505968B2
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JP
Japan
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polarizing film
film
boric acid
aqueous solution
weight
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JP20615397A
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JPH1149878A (ja
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浩二 松元
成年 林
信行 蔵田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏光フィルムの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、偏光フィルムの製造方法とし
ては、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに
ヨウ素または二色性染料を吸着配向させたフィルムをほ
う酸水溶液に浸漬する方法が知られている。しかし、か
かる偏光フィルムは、屋外で使用される液晶表示装置や
低消費電力の液晶表示装置に求められるより高いコント
ラストを満足することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
より高いコントラストの偏光フィルムを製造し得る方法
を開発するべく鋭意検討した結果、ほう酸水溶液中で特
定の倍率に延伸処理することによって、高コントラスト
の偏光フィルムが得られることを見出し、本発明に至っ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
ビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸したのちヨ
ウ素または二色性染料を吸着配向させたフィルムを、ほ
う酸水溶液に浸漬しながら1.1〜1.8倍に延伸するこ
とによって偏光フィルムを製造する方法を提供するもの
である。
【0005】
【発明の実施の形態】ポリビニルアルコール系樹脂と
は、ポリビニルアルコールホモポリマーや、ビニルアル
コールを主な共重合単位とする他の単量体との共重合体
である。その重合度は、通常1000〜10000、好
ましくは1500〜10000の範囲である。また、ポ
リビニルアルコール系樹脂のケン化度は、通常85〜1
00モル%、好ましくは98〜100モル%程度であ
る。ポリビニルアルコール系樹脂を通常の方法で製膜す
ることによって、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム
が得られるが、その厚みは通常50〜150μm程度で
ある。
【0006】かかるポリビニルアルコール系樹脂フィル
ムの一軸延伸は、通常、乾式で行われる。具体的には、
熱ロールを用いて一軸延伸する方法、加熱オーブン内に
設置されたロール間で引張力を加えながら延伸を行うロ
ール間一軸延伸法などが挙げられる。延伸倍率は、通常
4〜8倍程度である。
【0007】一軸延伸後にヨウ素または二色性染料を吸
着配向させる方法自体は、特に限定されないが、例え
ば、緊張状態を保ったままヨウ素およびヨウ化カリウム
の水溶液に浸漬する方法、二色性染料および芒硝の水溶
液に浸漬する方法などが挙げられる。ヨウ素およびヨウ
化カリウムの水溶液に浸漬する場合、その組成は通常、
水100重量部あたり、ヨウ素0.01〜0.5重量部、
ヨウ化カリウム0.5〜10重量部であり、水溶液の温
度は通常20〜50℃の範囲である。一方、二色性染料
および芒硝の水溶液を用いる場合、その組成は通常、水
100重量部あたり、二色性染料0.001〜1重量
部、芒硝1〜10重量部であり、水溶液の温度は通常3
0〜80℃程度である。一軸延伸後のポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムは、ヨウ素または二色性染料を吸着
配向させる前に、水への浸漬処理が施されてもよい。
【0008】かくしてヨウ素または二色性染料が吸着配
向されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、本発
明に従って、ほう酸水溶液に浸漬しながら延伸される。
ほう酸水溶液としては通常、水100重量部あたり、ほ
う酸を2〜18重量部、好ましくは5〜12重量部程度
含有する水溶液が用いられる。ヨウ素を吸着配向させた
場合には、ほう酸水溶液はさらにヨウ化カリウムを含有
していてもよく、ヨウ化カリウムを使用する場合、その
使用量は、水100重量部あたり通常2〜20重量部で
ある。ほう酸水溶液の温度は、通常50℃以上でフィル
ム切れを起こさない範囲であり、好ましくは50〜90
℃程度である。かかるほう酸水溶液への浸漬時間は特に
限定されないが、通常100〜1200秒、好ましくは
150〜600秒、より好ましくは200〜500秒程
度である。
【0009】ヨウ素または二色性染料を吸着配向させた
ポリビニルアルコール系樹脂フィルムをほう酸水溶液に
浸漬しながら延伸するには、例えば、該フィルムをほう
酸水溶液中で延伸すればよい。延伸方法は特に限定され
るものでなく、例えば、フィルムに付与する張力を適宜
調整することにより延伸することができる。張力は、ほ
う酸水溶液の温度や濃度などに応じて調整される。
【0010】本発明の方法において、ほう酸水溶液中で
の延伸倍率は重要であり、この延伸倍率を1.1〜1.8
倍の範囲とする。このときの延伸倍率が1.1倍未満ま
たは1.8倍を超えると、コントラストの向上が十分で
はなく、また1.8倍を超えると、フィルム切れを起こ
しやすくもなるため、好ましくない。ほう酸水溶液中で
延伸処理された後、通常と同様に、水洗し、乾燥する方
法によって、目的の偏光フィルムを得ることができる。
【0011】かくして得られる偏光フィルムは、通常の
偏光フィルムと同様に、その一方の面または両面に保護
層が貼合されて、偏光板として使用することができる。
保護層としては、例えば、セルロースアセテート系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルサ
ルホン系樹脂の、それぞれ板、シートまたはフィルムな
どが挙げられる。
【0012】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高コントラスト
の偏光フィルムを容易に製造することができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるも
のではない。
【0014】なお、偏光フィルムのコントラストを表す
指数Cr は、以下の方法により求めた。 (1)平行位透過率(Tp)および直交位透過率(Tc
の測定 得られた偏光フィルム2枚をその吸収軸が互いに平行に
なるように重ね合せた場合の透過率を平行位透過率(T
p)、吸収軸が互いに直交するように重ね合せた場合の
透過率を直交位透過率(Tc)とした。透過率Tは、分
光光度計(島津UV−2200)を用いて、波長領域4
00〜700nmで10nm毎に測定した分光透過率〔τ
(λ)、ここでλは波長を表す。〕から、計算式(1) 〔式中、P(λ)は標準光(C光源)の分光分布、y
(λ)は2度視野等色関数をそれぞれ表す。〕により算
出した。 (2)コントラスト指数Cr の計算 平行位透過率(Tp)および直交位透過率(Tc)から、
計算式(2) Cr=Tp/Tc (2) により算出した。
【0015】実施例1 ポリビニルアルコールのフィルム(厚み75μm、重合
度2400、ケン化度99.9%以上)を乾式で一軸延
伸し(延伸倍率5倍)、緊張状態を保ったままヨウ素お
よびヨウ化カリウムの水溶液〔ヨウ素:ヨウ化カリウ
ム:水=0.05:5:100(重量比)〕に28℃で
60秒間浸漬した。次いで、ほう酸水溶液(ほう酸7.
5重量部、ヨウ化カリウム6重量部、水100重量部)
に76℃で300秒間浸漬しながら延伸倍率1.3倍に
延伸した。その後、15℃の純水で10秒間水洗し、5
0℃で乾燥して、偏光フィルム(Cr=1800)を得
た。
【0016】実施例2 ほう酸水溶液中での延伸倍率を1.7倍とした以外は、
実施例1と同様に操作して、偏光フィルム(Cr=20
00)を得た。
【0017】比較例1 ほう酸水溶液中での延伸倍率を1.05倍とした以外
は、実施例1と同様に操作して、偏光フィルム(Cr
1000)を得た。
【0018】比較例2 ほう酸水溶液中での延伸倍率を2.0倍にしようと試み
たが、フィルム切れを起こして、延伸できなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−84203(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 7/00 C08J 7/12 - 7/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを乾
    式の熱ロールで4〜8倍に一軸延伸したのちヨウ素また
    は二色性染料を吸着配向させたフィルムを、水100重
    量部あたりほう酸を5〜12重量部含有する50℃以上
    ほう酸水溶液に100〜1200秒間浸漬しながら
    1.1〜1.8倍に延伸することを特徴とする偏光フィル
    ムの製造方法。
  2. 【請求項2】ポリビニルアルコール系樹脂の重合度が1
    000〜10000である請求項1に記載の偏光フィル
    ムの製造方法。
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