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JP3505593B2 - 熱間圧延仕上圧延機のレベリング零調方法 - Google Patents

熱間圧延仕上圧延機のレベリング零調方法

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Publication number
JP3505593B2
JP3505593B2 JP24993996A JP24993996A JP3505593B2 JP 3505593 B2 JP3505593 B2 JP 3505593B2 JP 24993996 A JP24993996 A JP 24993996A JP 24993996 A JP24993996 A JP 24993996A JP 3505593 B2 JP3505593 B2 JP 3505593B2
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JP
Japan
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roll
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zero adjustment
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leveling
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JP24993996A
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JPH1085810A (ja
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知毅 住永
益人 清水
貴夫 内山
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JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱延鋼板を圧延す
る仕上圧延機のレベリング零調方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的な熱間圧延の仕上圧延機の構成を
図1に示す。図において、Opはオペレータ側を示し、
Drはドライブ側を示す。1はオペレータ側の油圧圧下
シリンダであり、2はドライブ側の油圧圧下シリンダで
ある。又、5は上バックアップロール、6は上ワークロ
ール、7は下ワークロールであり、8は下バックアップ
ロールである。又、3はオペレータ側ロードセルであ
り、4はドライブ側ロードセルである。 【0003】熱間圧延において、目標の板厚に圧延する
ためには、仕上圧延機の上下ワークロール6、7間ギャ
ップの開度設定が必要である。この開度設定は通常上バ
ックアップロール5上のオペレータ側及びドライブ側の
油圧圧下リシンダ1、2により設定される。この油圧圧
下シリンダ1、2の位置(油柱位置)はシリンダ内のマ
グネスケールにより認識される。このとき、熱変形や摩
耗あるいはロールの取替えによりワークロール6、7の
形状が変化するとロール間開度が零となる油柱位置(マ
グネスケールの値)が変化する。 【0004】このため、ワークロール6、7のロール間
開度が零となる油柱位置を記憶し、その値を基準にして
油圧圧下シリンダ1、2の位置調整を行い、ロール間開
度の調整をしている。この基準となるロール間開度の油
柱位置を記憶する作業(ロール間開度と油柱位置の対応
を付ける作業)を圧下位置零調という。上に述べたよう
にロールが変化するとロール間開度が零となる油柱位置
が変化するため、ワークロール6、7を組み替えた際、
圧下位置零調を実施する必要がある。 【0005】又、ロール間開度がロール幅方向(バレル
方向)で平行(均一)でない場合は、オペレータ側及び
ドライブ側で圧下量に差が生じ、圧延材に蛇行が発生す
る虞れがある。従って、上に述べた圧下位置零調と同時
に、ロール間開度がロールバレル方向で平行な油柱差も
記憶する。この作業をレベリング零調という。通常のレ
ベリング零調においては、1500[t]圧下時の差荷
重(オペレータ側ロードセル3の荷重とドライブ側ロー
ドセル4の荷重の差)が目標差荷重と一致するようにオ
ペレータ側及びドライブ側の油圧圧下シリンダ1、2の
位置を調整し、その値を記憶する。 【0006】このとき一般に、ワークロール6、7は回
転しているが、ワークロール間、バックアップロール間
でロールがクロスしている場合、各ロール間の軸方向に
スラスト力が発生する。このスラスト力は実際の荷重に
対するスラスト力の大きさを表わすスラスト係数によっ
て決まる。 【0007】図2に、ロールのクロス角とスラスト係数
との関係を示す。零調時には、図中の符号Wで示すよう
な水冷の状態であり、微少なクロス角でもスラスト係数
が大きく変化する。従って、クロス角が僅かに増えただ
けでも、大きなスラスト力が発生する。 【0008】又、図3にロール10の平面図を示す。図
3に示すように、圧延機はハウジング(クロスヘッド)
9とロールチョック11との間にクリアランスdをもっ
ており、その分クロス角θが変化する。このクリアラン
スdによるクロス角θの変化は通常、制御不能である。
例えば図3に示す例ではθ=0.04°の微少クロス角
が生じ得る。即ち、±0.04°の範囲でクロス角θが
変化する可能性がある。 【0009】又、図4に下ワークロール7と下バックア
ップロール8がクロスしている場合のクロス角と差荷重
及びスラスト力の関係を示す。図4に示すように、θ=
0.04°という微少クロス角において120[t]の
スラスト力が発生する。このスラスト力はモーメントバ
ランスによりオペレータ側及びドライブ側の差荷重を±
60[t]変化させる。その結果、レベリング量は±6
00[μm]変化する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなスラスト力により差荷重変化が生じる状態で、差荷
重が目標差荷重となるようにレベリングを調整する方法
では、クロス角によるスラスト力分だけ、真のレベリン
グ値(ロール間ギャップが平行な状態)より変化してし
まう。従って、この状態で圧延を実施した場合には、鋼
板に蛇行が発生し、ライントラブルを誘発し稼働率が低
下する虞れがあるという問題がある。 【0011】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、圧下位置零調及びレベリング零調の精度
を向上する技術を提供することを課題とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、熱間圧延仕上
圧延機のレベリング零調方法において、上下ワークロー
ルに周速差をつけることによりスラスト力のばらつきを
減少させ、レベリング零調の差荷重のばらつきを小さく
したことにより前記課題を解決したものである。 【0013】本発明によれば、レベリング零調時、上下
ワークロールにロールの周速差をつけ、ハウジングとロ
ールチョックのクリアランスを片側によせて、チョック
位置を安定化することによりクロス角を安定化し、差荷
重のばらつきを小さくするようにしたため、ロール間同
士のクロス角に起因するスラスト力による差荷重変化の
影響を受けることがなくなり、精度良くロール間ギャッ
プが平行な状態に設定することが可能となった。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の例を詳細に説明する。 【0015】本実施形態は、図1に示すような一般的な
熱間圧延の仕上圧延機に対し実施される。 【0016】前述したようにワークロール6、7を組替
えた際、レベリング零調を実施する。このとき、ワーク
ロール6、7は、回転状態である。ロールクロス角を安
定化するには、ロール10のチョック位置が、図5に示
すように常にハウジング9の入側9aに張り付くか、又
は、図6に示すように常にハウジング9の出側9bに張
り付いていればよい。このロール10のチョック位置が
ハウジング9の入側9a、出側9bのどちらか側に落ち
つくかは、ロール10及びロールチョック11に作用す
る力のバランスによって決まる。なお、図5、6におい
て符号12はチョックライナを表す。 【0017】以下、ワークロール6、7及びロールチョ
ック11に作用する力について図を用いて説明する。 【0018】図7に示すように、ワークロール6、7を
バックアップロール5、8より出側へオフセットする。
このオフセットによりワークロール6、7の出側方向
に、圧下荷重Pの出側方向への分力であるオフセット分
力Poが作用する。このとき、ワークロール6、7の直
径をDW、バックアップロール5、8の直径をDBと
し、オフセット量をdoとすると、オフセット分力Po
は次の(1)式で与えられる。 【0019】 Po=P×do/{(DW+DB)/2} …(1) 【0020】又、上下ワークロール6、7間に周速差が
あると、滑り摩擦に起因した力が上下ワークロール6、
7間で作用する。即ち、上ワークロール6の周速を下ワ
ークロール7の周速より大きくすると、図8に示すよう
に、上ワークロール6には、周速の遅い下ワークロール
7が抵抗となって入側に周速差力Pd1 が作用し、下ワ
ークロール7には、周速の速い上ワークロール6が下ワ
ークロール7を出側に押し出すため出側に周速差力Pd
2 が作用する。 【0021】又、図9に示すように、ロールチョック1
1には、ベンダーシリンダ13の摩擦力FBが作用す
る。これは、ベンダーシリンダ13とロールチョック1
1の摺動部位に作用する摺動抵抗によって生ずる力であ
り、常にロールチョック11の動きを止める方向に作用
する。 【0022】以上説明した上下ワークロール6、7及び
ロールチョック11に作用する力を図10にまとめて示
す。基本的には、これらの力のバランスによってロール
チョック11の位置が決まる。即ち、図9にQで示すチ
ョックに作用する力の総和が、ベンダーシリンダの摩擦
力FBより大きい場合には、ロールチョック11は、入
側、又は出側のハウジングに張り付くことになる。 【0023】しかし、一般にはベンダーシリンダ13に
よる摺動抵抗が大きいため、上下ワークロール6、7間
に周速差がない場合にはロールチョック11が入側又は
出側に張り付く前に中間位置になり、クロス角がその都
度変化してしまう。 【0024】そこで、本実施形態では、上に述べたよう
に上ワークロール6の周速を下ワークロール7の周速よ
り大きくし、上下ワークロール6、7間に周速差をつ
け、図8に示すような周速差力Pd1 、Pd2 を発生さ
せている。 【0025】図11に、上下ワークロール6、7の周速
差(%)とロールチョック11に作用する力の総和Qと
の関係を示す。 【0026】図11に示すように、周速差が0%〜0.
02%の範囲では、ベンダーシリンダ13の摺動抵抗に
よりチョック位置は入側と出側の中間位置になり、いわ
ば状態不明となる。又、周速差が大きくなると入側方向
の作用力が大きくなり、0.02%以上差がつくと、周
速の大きいロール(本実施形態では上ワークロール6)
は入側に張り付き、周速の小さいロール(本実施形態で
は下ワークロール7)は出側に張り付き、それぞれチョ
ック位置が安定する。 【0027】このように、チョック位置を安定化する
と、クロス角のばらつきが小さくなり差荷重のばらつき
も小さくなる。その結果、零調値も安定する。 【0028】図12に実際に周速差をつけて零調を実施
した場合と、周速差をつけないで実施した場合とを比較
して示す。図12からもわかるように、周速差をつけた
場合の方が油柱差のばらつきが小さくなっていることが
わかる。 【0029】又、図13に、実際の熱間仕上圧延機にお
いて、ロール間ギャップが平行な状態で圧延した時の油
柱差と、本実施形態による零調値を比較して示す。図1
3に示すように、油柱差のばらつきは小さく、目標差荷
重の調整により圧延時の油柱差に一致している。 【0030】このように、本実施形態によれば、上下ワ
ークロール間に、周速差をつけたため、チョック位置を
安定させ、差荷重のばらつきを小さくすることができ
た。 【0031】 【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
レベリング零調時、上下ワークロール間にロール周速差
をつけ、チョック位置を安定化したため、ロール間のク
ロス角に起因するスラスト力による差荷重変化の影響を
受けることがなくなり、目標差荷重に設定することで精
度良くロール間ギャップが平行な状態に設定することが
可能となり、レベリング零調の精度を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】一般的な熱間圧延仕上圧延機を示す概略構成図 【図2】ロールクロス角とスラスト係数の関係を示す線
図 【図3】クリアランスにより生じる微少クロス角の状態
を示すワークロールの平面図 【図4】微少クロス角により生じるスラスト力と差荷重
の関係を示す線図 【図5】チョック位置がハウジング入側に張り付いてい
る様子を示す平面図 【図6】チョック位置がハウジング出側に張り付いてい
る様子を示す平面図 【図7】上下ワークロールの出側オフセットを示す側面
図 【図8】上下ワークロールの周速差力を示す説明図 【図9】ベンダーシリンダによる摩擦力を示す説明図 【図10】上下ワークロール及びチョックに働く力を示
す説明図 【図11】ロール周速差とチョックに作用する力の関係
を示す線図 【図12】レベリング零調のばらつきを示す説明図 【図13】レベリング零調値と圧延時の油柱差を比較し
て示す説明図 【符号の説明】 1…オペレータ側油圧圧下シリンダ 2…ドライブ側油圧圧下シリンダ 3…オペレータ側ロードセル 4…ドライブ側ロードセル 5…上バックアップロール 6…上ワークロール 7…下ワークロール 8…下バックアップロール 9…ハウジング 10…ロール 11…ロールチョック 13…ベンダーシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−85811(JP,A) 特開 平10−85812(JP,A) 特開 平7−80521(JP,A) 特開 昭55−156609(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78 B21B 31/32

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】熱間圧延仕上圧延機のレベリング零調方法
    において、 上下ワークロールに周速差をつけることによりスラスト
    力のばらつきを減少させ、レベリング零調の差荷重のば
    らつきを小さくしたことを特徴とする熱間圧延仕上圧延
    機のレベリング零調方法。
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