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JP3599239B2 - 変位センサ - Google Patents

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JP3599239B2
JP3599239B2 JP2001074046A JP2001074046A JP3599239B2 JP 3599239 B2 JP3599239 B2 JP 3599239B2 JP 2001074046 A JP2001074046 A JP 2001074046A JP 2001074046 A JP2001074046 A JP 2001074046A JP 3599239 B2 JP3599239 B2 JP 3599239B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光切断法を利用して物体の変位を計測し、その計測値をそのまま出力したり、或いは計測値と基準値との比較結果等を出力する変位センサに係り、特に、受光素子として細長い視野を有する二次元撮像素子を使用することにより、多様な計測を可能とした変位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式変位センサのセンサヘッドの光学系の従来例が図28に示されている。同図において、500はセンサヘッド部、501は光切断法における切断光を発するレーザダイオード、502は切断光の断面を線状にするためのスリット、503は投光レンズ、504は受光レンズ、505はPSDや一次元CCD等で構成される受光素子、600は計測対象物体、700はステージ、SPは計測対象物体600上の計測対象位置に形成された切断光の照射光像(線状輝線)である。
【0003】
このように従来の光学式変位センサの受光素子505としては、PSDや一次元CCDと言った一次元情報しか取得できない素子が使用されていたため、計測対象物体の領域計測を行うためには、図29に示されるように、センサヘッド500と計測対象物体600との間で相対移動を行わせるための複雑な走査機構が必要となり、コストアップに繋がると言う問題点が指摘されていた。
【0004】
昨今、受光素子として二次元撮像素子を使用する光学式変位センサも提案されてはいるが、斯かる変位センサで使用される二次元撮像素子としては、コストダウンの観点よりデジタルカメラやビデオカメラ等に使用される普及型の2次元CCDが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
変位センサの受光素子として二次元CCDを使用する場合、変位計測方向については精度乃至分解能を高めるために多くの画素数(例えば、数百画素程度)が必要であるが、計測方向と直交する方向については比較的に少ない画素数(例えば、数十〜百数十画素程度)で足りる。
【0006】
しかし、この種の普及型二次元CCDの画素配列は、図30に示されるように、縦横共に数百〜数千画素(縦横比3対4)もあるため、必然的に一回の撮影毎に受光電荷を読み出すのに時間が掛かり、その結果、計測応答性が悪くなると言う問題点がある。尚、OBはオプティカルブラック領域である。
【0007】
より高速な撮影を可能とするための一つの解決策として、発明者等はそのような計測用の細長い長方形視野に合うような、水平ライン総数の少ない(例えば、60〜70本程度)CCD撮像素子をこの用途のために製作して使用することの可能性を検討した。しかし、このようなCCD撮像素子は特注品となるため、開発費が大きいことに加えて、開発期間も長く、コストアップとなることは避けがたいことが判った。
【0008】
この発明は、上述の問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、細長い視野から必要な解像度で高速に画像データを取得して高速応答で多様な計測処理を実施することができ、しかも低コストに製造が可能な変位センサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の変位センサは、切断光の照射光像を有する計測対象物体表面を計測対象変位に応じて光像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部と、撮像部から得られる画像を処理することにより、計測対象変位を算出する画像処理部とを具備する。
【0010】
撮像部には、標準的な撮像装置の視野に対応してマトリクス状に配列された受光画素群、各列の垂直シフトレジスタ、並びに、各列の垂直シフトレジスタの出力を先頭から順に受け取る水平シフトレジスタを有し、かつ前段オプティカルブラック画素領域と後段オプティカルブラック画素領域とを設けることにより、それらに挟まれるようにして、総水平ライン幅よりも十分に幅の狭い特定水平ライン帯に光感応画素領域を形成してなる二次元撮像素子と、指令された電荷転送仕様に基づいて、受光画素群から各列の垂直シフトレジスタへの電荷取込動作、垂直シフトレジスタの転送動作、水平シフトレジスタの転送動作を制御する駆動制御部、とが含まれている。
【0011】
画像処理部には、撮像部の駆動制御部に対して画像処理内容に応じた電荷転送仕様を与える電荷転送仕様指令手段が含まれている。
【0012】
『標準的な撮像装置』には、少なくとも、一般用のデジタルスチルカメラやビデオカメラ等が含まれる。現行製品について見ると、デジタルスチルカメラ用の二次元撮像素子の一例としては、垂直方向788画素×水平方向1077画素の受光画素配列を有するものが存在する。同様にして、ビデオカメラ用の二次元撮像素子の一例としては、垂直方向500行×水平方向500〜700列の受光画素配列を有するものが存在する。
【0013】
『十分に幅の狭い』とは、本発明素子が使用される変位センサの細長い長方形視野を考慮して定義したものである。変位センサに必要な視野を想定すると、特定水平ライン帯を構成するライン本数は水平ライン総数の約20%以下で足りることが多い。このような細長い視野を長手方向の解像度を維持しつつ高速に撮影できれば、光切断法を基本原理とする変位センサの撮像素子として極めて好適なものとなる。
【0014】
『オプティカルブラック画素』とは、遮光マスクにより受光不能としたり、受光しても電荷が蓄積されないようにしたり、或いは受光により蓄積された電荷が取り出せないように改変した受光画素のことで、その出力は受光量に拘わらず常に規定の暗レベルとなる。一方、『光感応画素』とは、そのような特別の改変を加えていない通常の受光画素のことで、その出力は受光量に応じた明レベルとなる。
【0015】
以上の構成によれば、光感応画素領域に属する受光画素群は、撮影対象となる細長い被写体領域からの光像に感応して受光量に対応した電荷を生成する。前段および後段オプティカルブラック画素領域に属する受光画素群は、撮影対象となる細長い被写体領域以外から到来する光像には感応しないから、電荷を全く又は殆ど生成しない。
【0016】
各列の垂直シフトレジスタのステージのうちで、光感応画素領域に位置するステージには受光量に対応した電荷が転送格納される。前段および後段オプティカルブラック画素領域に位置するステージには全く又は殆ど電荷が転送格納されない。
【0017】
したがって、駆動制御部が動作し、前後オプティカルブラック画素領域に続いて光感応画素領域からの電荷が全て読み出された時点で、後段オプティカルブラック画素領域からの電荷の全部または一部について読み出しを省略するか高速に読み出すことにより、1画面分の電荷の読み出し所要時間を短縮し、コマ撮り周期を短縮して高速撮影を行うことが可能となる。加えて、二次元撮像素子それ自体は既存の素子に軽微な改造を加えるだけであるから、低コストに製造可能であり、撮像装置全体の価格を押し上げることもない。
【0018】
好ましい実施の形態では、計測対象物体表面に切断光の照射光像を形成するための切断光は断面線状の光線とされる。これにより、撮像素子の受光面上には、計測方向と直交する方向(投光光軸及び受光光軸を含む平面と直交する方向)へ延びる線状の光像(輝線)が描かれるから、領域計測に必要な情報を確実に得ることができる。
【0019】
好ましい実施の形態では、特定水平ライン帯が水平シフトレジスタに近接して配置された二次元撮像素子が使用される。
【0020】
水平シフトレジスタと特定水平ライン帯(光感応画素領域)との間に挟まれて存在する前段オプティカルブラック画素領域については、全ラインを一纏めにするにせよ、或いは複数ライン毎に何回かに分けるにせよ、その全てを必ず水平シフトレジスタに読み出さねばならない。したがって、前段オプティカルブラック画素領域のライン総数が少ないほど、有効画像読み出し開始に至る時間が短縮化される。また、十分に幅の狭い特定水平ライン帯が水平レジスタに近接して配置されているので、電荷読み出し時間の発生しない後段オプティカルブラック画素領域が水平ライン総数の大部分を占めることになり、1画面分の電荷の読み出し所要時間が大幅に短縮される。
【0021】
好ましい実施の形態では、特定水平ライン帯のライン総数が、水平ライン総数の20%以下または10%以下である二次元撮像素子が使用される。
【0022】
好ましい実施の形態では、受光画素群の配列が、デジタルスチルカメラ、或いはTV又はHDTVカメラの視野に対応したものとなっている。
【0023】
好ましい実施の形態では、オプティカルブラック画素が、光電変換素子を遮光マスクで覆った構造、光電変換素子を動作不能化した素子構造、および/または、光電変換素子から垂直シフトレジスタへの電荷転送路を切断した構造を有する二次元撮像素子が使用される。
【0024】
好ましい実施の形態では、二次元撮像素子の水平ラインが、計測対象変位に応じて二次元撮像素子上の光像位置が変化する方向に向けられている。
【0025】
このような構成によれば、計測対象変位に応じて二次元撮像素子上の光像位置が変化しても広い範囲に亘って光感応画素で光像を受けることができるので、変位センサの計測可能な変位範囲として大きな範囲を得ることができる。
【0026】
断面線状の計測光を使用する場合の好ましい実施の形態では、二次元撮像素子の水平ラインが、計測対象変位に応じて二次元撮像素子上の光像位置が変化する方向に対して垂直な方向に向けられている。
【0027】
このような構成によれば、断面線状の照射位置に沿った長い領域を視野に収めることができるので、この長い領域にける高さの分布を一挙に測定することができる。
【0028】
本発明の変位センサにおいて、画像処理部から指令される電荷転送仕様の内容としては、様々なものが考えられる。
【0029】
電荷転送仕様の1つでは、毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返す。このような電荷転送態様によれば、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮することができる。
【0030】
すなわち、駆動制御部が動作すると、前段オプティカルブラック画素領域に続いて光感応画素領域からの電荷が全て読み出された時点で、後段オプティカルブラック画素領域からの電荷読み出しを待つことなく、直ちにシャッタを開いて上書き露光が行なわれ、以後、前段オプティカルブラック画素領域および光感応画素領域からの電荷読み出しと後段オプティカルブラック画素領域からの電荷に対する上書き露光とが繰り返される。
【0031】
このとき、光感応画素領域の電荷を全て読み出してしまうと、後段オプティカルブラック画素領域に属する垂直シフトレジスタの各ステージの電荷は殆どゼロの状態となるから、その上から上書き露光を行っても、実質的に二重撮りの問題は生じない。
【0032】
そのため、後段オプティカルブラック画素領域の電荷読み出しを行わない分だけ1画面分の電荷の読み出し所要時間を短縮することで、コマ撮り周期を短縮して一層の高速撮影を行なうことが可能となる。
【0033】
上述の電荷転送仕様において、前段オプティカルブラック画素領域対応処理は、1水平期間内に複数段の連続垂直転送を行う動作を、1の水平期間に、若しくは2以上の水平期間に亘り繰り返し、行わせる処理を含むことができる。このとき、1水平期間内に複数段の連続垂直転送を行なう動作を、水平シフトレジスタの転送を当該水平期間中に亘り停止したままで行なうようにしてもよい。これにより、前段オプティカルブラック画素領域から得られる不要画像を水平シフトレジスタへと高速に排出することができる。上述の電荷転送仕様において、光感応画素領域対応処理は、1若しくは2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含むことができる。これにより、目的とする1若しくは複数ラインの落とし込み完了毎に、蓄積された電荷が映像信号中に出力されるため、映像信号に基づく画像処理が簡単となる。
【0034】
好ましい実施の形態では、二次元撮像素子の水平ラインが、計測対象変位に応じて二次元撮像素子上の光像位置が変化する方向に向けられており、画像処理部から指令される電荷転送仕様の内容が、毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返すものであり、それにより、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮するようにされる。
【0035】
加えて、光感応画素領域対応処理は、2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含む。
【0036】
このような電荷転送仕様によれば、二次元撮像素子の内部で複数の水平ラインに現れた光像位置情報の平均化処理を高速に行うことができる。この処理を計測対象物体表面が粗面であることの影響やノイズの影響を除去するために利用すれば、高精度な変位計測を安定して行うことができる。
【0037】
上の場合に、光感応画素領域対応処理は、1若しくは2以上の水平期間に亘り水平転送動作を停止させ、その間に光感応画素領域の全水平ラインの電荷を水平シフトレジスタに一括転送して、同一垂直列同士で画素電荷を重畳させるものとすることができる。これにより、光感応画素領域の全ライン一括平均化処理を二次元撮像素子内で行うことができる。すなわち、二次元撮像素子から水平シフトレジスタの内容が1回の撮像につき1回出力され、出力された信号のピーク位置が光感応画素領域に対応する計測対象物体表面の高さまたは変位の平均値を表している。
【0038】
電荷転送仕様の他の1つでは、毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出す光感応画素領域対応処理と、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理とを、繰り返し実行する。
【0039】
このような電荷転送仕様においては、駆動制御部が動作すると、前段および後段のオプティカルブラック画素領域の電荷については、複数水平ライン分を纏めて一括読み出しされる。このとき、各列の垂直シフトレジスタの前段および後段オプティカルブラック画素領域に属するステージの格納電荷は殆どゼロであるから、原理的には、水平シフトレジスタの各ステージにおいて何ライン分の電荷を加算しても、水平シフトレジスタのいずれかのステージにおいて電荷が飽和する虞はない。そのため、不要な水平ラインの電荷については一纏めに加算して可及的速やかに読み出す一方、光感応画素領域である特定水平ライン帯の電荷については1ライン乃至数ラインづつ好みの精度で読み出すことにより、1画面分の電荷の読み出し所要時間を短縮することで、コマ撮り周期を短縮して高速撮影を行うことが可能となる。
【0040】
上述の電荷転送仕様において、前段オプティカルブラック画素領域対応処理、および/または、後段オプティカルブラック画素領域対応処理は、1水平期間に複数段の連続垂直転送を行う動作を、1の水平期間に、若しくは2以上の水平期間に亘り繰り返し、行わせる処理を含むことができる。このとき、1水平期間に複数段の連続垂直転送を行う動作を、水平シフトレジスタの転送を当該水平期間中に亘り停止したままで行うことができる。
【0041】
上述の電荷転送仕様において、有効画像対応処理は、1若しくは2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含むことができる。
【0042】
好ましい実施の形態では、二次元撮像素子の水平ラインが計測対象変位に応じて二次元撮像素子の光像位置が変化する方向に向けられており、画像処理部から指令される電荷転送仕様の内容が、毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理と、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落とし込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理とを、繰り返し実行するものであり、それにより、前段並びに後段のオプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタに高速に落とし込ませる分だけ、1画面読出手記を短縮するようにされている。
【0043】
加えて、光感応画素領域対応処理は、2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含む。
【0044】
このような電荷転送仕様によれば、二次元撮像素子の内部で複数の水平ラインに現れた光像位置情報の平均化処理を高速に行うことができる。この処理を計測対象物体表面が粗面であることの影響やノイズの影響を除去するために利用すれば、高精度な変位計測を安定して行うことができる。
【0045】
上の場合に、光感応画素領域対応処理は、1若しくは2以上の水平期間に亘り水平転送動作を停止させ、その間に光感応画素領域の全水平ラインの電荷を水平シフトレジスタに一括転送して、同一垂直列同士で画素電荷を重畳させるものとすることができる。これにより、光感応画素領域の全ライン一括平均化処理を二次元撮像素子内で行うことができる。すなわち、二次元撮像素子から水平シフトレジスタの内容が1回の撮像につき1回出力され、出力された信号のピーク位置が光感応画素領域に対応する計測対象物体表面の高さまたは変位の平均値を表している。
【0046】
画像処理部で行われる基本的な画像処理は、各計測ラインの高さを算出することである。ここで計測ラインとは、二次元撮像素子の光感応画素領域の、1本の水平ライン、または垂直ライン方向に電荷情報が加算もしくは平均化された複数本の水平ラインをいう。また、計測ラインの高さとは、その計測ラインにおける電荷量のピーク位置に対応して算出される計測対象物体表面の高さまたは変位である。
【0047】
画像処理部で行われる画像処理の内容としては、各計測ラインの高さを算出してピーク間距離(peak to peak)を求めるか、或いは各計測ラインの分散を求めるものとすることができ、これにより傷の計測が可能となる。
【0048】
画像処理部で行われる画像処理の内容としては、各計測ラインの高さを算出し、それらのピークを求めるものとすることができ、これにより、突起の計測が可能となる。
【0049】
画像処理部で行われる画像処理の内容としては、各計測ラインの高さを算出し、それらのボトムを求めるものとすることができ、これにより、溝の計測か可能となる。
【0050】
画像処理部で行われる画像処理の内容としては、各計測ラインの高さを算出し、それらの傾きを求めるものとすることができ、それにより、面の傾きの計測が可能となる。
【0051】
画像処理部で行われる画像処理の内容としては、各計測ラインの高さを算出し、それらの時系列方向の平均値をとるものとすることができ、それにより、センサとワークとの相対移動により、コプラナリティの計測が可能となる。
【0052】
以上説明した変位センサは、画像処理部の電荷転送仕様指令手段が撮像部の駆動制御部に電荷転送仕様を指令するものであった。このようにすると、画像処理部が画像処理内容に応じて電荷転送仕様を変えることができるから、多様な内容の画像処理を実行することが容易である利点がある。しかし、電荷転送仕様を固定して変位センサを構成しても、高速撮影が可能であるという特徴に変わりはない。この場合には、電荷転送仕様についての撮影部と画像処理部との間の動的な連携は必要でなく、あらかじめ撮像部と画像処理部とに同じ電荷転送仕様を採用しておけばよい。
【0053】
また、撮像部および画像処理部の外部から電荷転送仕様を随時与えることにより、撮影部と画像処理部とに同じ電荷転送仕様を採用させるようにすることもできる。
【0054】
これらの観点から、本発明は次のように表現することもできる。すなわち、本発明の変位センサは、切断光の照射光像を有する計測対象物体表面を計測対象変位に応じて光像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部と、撮像部から得られる画像を処理することにより、計測対象変位を算出する画像処理部とを具備する。
【0055】
撮像部には、標準的な撮像装置の視野に対応してマトリクス状に配列された受光画素群、各列の垂直シフトレジスタ、並びに、各列の垂直シフトレジスタの出力を先頭から順に受け取る水平シフトレジスタを有し、かつ前段オプティカルブラック画素領域と後段オプティカルブラック画素領域とを設けることにより、それらに挟まれるようにして、総水平ライン幅よりも十分に幅の狭い特定水平ライン帯に光感応画素領域を形成してなる二次元撮像素子と、所定の電荷転送仕様に基づいて、受光画素群から各列の垂直シフトレジスタへの電荷取込動作、垂直シフトレジスタの転送動作、水平シフトレジスタの転送動作を制御する駆動制御部、とが含まれている。
【0056】
さらに、画像処理部は、撮像部の駆動制御部に採用されている電荷転送仕様と同じ電荷転送仕様に基づいた画像処理を行うように構成されている。
【0057】
画像処理部が撮像部に電荷転送仕様を指令する場合の変位センサについて先に説明したような、光学配置、二次元撮像素子の構成、電荷転送仕様の内容等のいずれの特徴事項もこの発明に適用することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施形態である変位センサの電気的なハードウェア構成を示すブロック図が図1に示されている。
【0059】
同図に示されるように、この変位センサ1は、切断光の照射光像を有する計測対象物体300の表面を計測対象変位に応じて光像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部であるセンサヘッド部200と、センサヘッド部200から得られる画像を処理することにより、計測対象変位を算出して変位データとして出力する画像処理部であるセンサ本体部100とを、主要構成として備えている。
【0060】
センサヘッド部200は、発振器(OSC201)と、センサ本体部100内のレジスタ109に格納される転送仕様設定データに基づいて、必要なタイミング信号を発生し、これをCCDドライブ203並びにスリット光源206へと送り出す。スリット光源206は、後述するように、レーザダイオード207とスリット208とから構成されており、いわゆる光切断法における切断光を発生して計測対象物体300へと照射する。この計測用の光切断光によって検出対象物体300の表面には切断光の照射光像(ライン状輝線)が形成される。このようにしてライン状輝線が形成された検出対象物体の表面は、二次元撮像素子であるCCD205によって撮影される。このCCD205は後述するように、CCDドライブ203から送られてくる転送パルスTP1〜TP3によって転送動作が制御される。CCD205から読み出された映像信号は、サンプルホールド回路204にて滑らかに整形され映像信号としてセンサ本体100へと送り出される。
【0061】
センサヘッド部の光学系が図2に示されている。同図において、207はレーザダイオード、208はスリット、209は投光レンズ、210は切断光の照射光像、211は受光レンズ、205はCCD、300は計測対象物体、400は計測対象物体の置かれたステージである。このようにレーザダイオード207から発せられたレーザビームはスリット208を通して断面線状の光線(いわゆるラインビーム)に成形された後、投光レンズ209を介して計測対象物体300の表面に照射される。一方、この照射により生じた切断光の照射光像210は、所定の角度から受光レンズ211を介してCCD205で撮影される。よく知られているように、CCD205の撮影角度は、計測対象物体300の高さ変化によって、光像210のCCD212上への結像位置が変化するように位置決めされている。
【0062】
本発明の撮像装置を光切断法を検出原理とする変位センサに使用した応用例が図31に概略的に示されている。同図(a)は変位センサヘッド部の模式的斜視図、同図(b)は変位センサヘッド部の模式的断面図である。
【0063】
図において、91は測定対象物、92は測定用のラインビーム(断面ライン状のビーム)、93は反射光、94はレンズ系、95は二次元撮像素子、96は二次元撮像素子の水平走査方向、97は二次元撮像素子の垂直走査方向、98は二次元撮像素子の受光面上における特定水平ライン帯である。なお、ラインビーム92としては、この例では、0.1×5mmの線幅規格のものが使用されている。測定対象物91の高さ変位は、二次元撮像素子97の水平走査方向におけるラインビーム反射光の光像位置の変位として表れる。特定水平ライン帯98で構成される細長い視野はこの変位に沿った方向へと向けられている。
【0064】
CCD212は、本発明者が提案した新規な構成を有する。CCD撮像素子の受光面の画素配列の一例が図3に模式的に示されている。なお、この例にあっても、画素の大きさは実際よりもかなり誇張して描かれていることに注意されたい。
【0065】
同図において、Phは標準的な撮像装置であるデジタルスチルカメラの視野に対応して垂直方向788行×水平方向1077列のマトリクス状に配列された受光画素群を構成する各受光画素、VRは受光画素群を構成する各受光画素Phの出力を各列毎に垂直方向へと移送する垂直シフトレジスタ、HRは各列の垂直シフトレジスタVRから移送されてくる電荷を受け取ると共にこれを水平方向へと移送する水平シフトレジスタ、Aoutは水平シフトレジスタHRから移送されてくる電荷を外部へ出力するための出力バッファである。
【0066】
受光画素Phの中で図中ハッチングにて塗りつぶされた受光画素Ph2は所謂オプティカルブラック画素(OB画素)であり、図中ハッチングにて塗りつぶされていない白抜きの受光画素Ph1は光感応画素である。それらの受光画素Ph1,Ph2はいずれもフォトダイオードを基本とする素子構造を有する。垂直並びに水平シフトレジスタVR,HRはCCDを基本とする素子構造を有する。
【0067】
先に述べたように、オプティカルブラック画素Ph2とは遮光マスクにより受光不能としたり、受光しても電荷が蓄積されないようにしたり、或いは、受光により蓄積された電荷が取り出せないようにした受光画素のことで、その出力は受光量に拘わらず常に規定の暗レベル(殆どゼロ電荷相当)に固定されている。光感応画素Ph1とはそのような特別の構造を採用しない通常の受光画素のことで、その出力は受光量に応じた明レベルとなる。
【0068】
目的とする画素を、光感応画素Ph1ではなくて、オプティカルブラック画素Ph2とするための方法としては、様々な方法が考えられる。第1の方法としては、目的とする受光画素を構成する光電変換素子(例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタ等)を遮光マスクで覆った構造とすることが挙げられる。具体的には、半導体製造プロセスにおいて、受光画素を構成するフォトダイオードの上に光を透過しないメタルマスクを形成することで遮光マスクを実現することができる。半導体製造プロセスの終了後の段階(例えば、製品購入後の段階)において、デバイスの受光面上に光を透過しないマスク(例えば、アルミ箔等)を張り付けることによっても、遮光マスクを実現することができる。ただし、遮光マスクを半導体製造プロセスの終了後に張り付けると、画素との位置合わせに誤差が生じやすかったり、画素とマスクとの間に距離があるためにオプティカルブラック画素領域と光感応画素領域との境界に沿って不完全に遮光される画素領域が生じることがあるので、半導体製造プロセスにおいて遮光マスクを形成する方が好ましい。
【0069】
第2の方法としては、半導体製造プロセスにおいて、目的とする受光画素を構成するフォトダイオードの素子構造それ自体を改変することで、当該素子を受光不可乃至光電変換作用不能とすることが挙げられる。
【0070】
第3の方法としては、半導体製造プロセスにおいて、目的とする受光画素を構成するフォトダイオードから垂直シフトレジスタへの電荷移動路を切断することが挙げられる。
【0071】
第1乃至第3のいずれの方法を採用したとしても、計測用の細長い長方形視野に合うような、水平ライン総数の少ない(例えば、60〜70本程度)専用のCCD撮像素子を初めから設計し直す場合よりは、設計費用と設計時間を大幅に節減することができる。なお、第1乃至第3の方法の併用も可能であることは言うまでもない。
【0072】
図3に戻って、マトリクス状に配列された受光画素群は、水平ライン総数(788本)に比べて十分に少ないライン本数(60本)の特定水平ライン帯HLBに属する第1の画素群と、特定水平ライン帯HLBに属さない第2の画素群とに分けられている。
【0073】
すなわち、この例では、画面最上段から第8番目の水平ラインから第67番目の水平ラインに至る60本の水平ラインが特定水平ライン帯HLBとされ、この特定水平ライン帯HLBに含まれる画素群が第1の画素群とされている。また、第1番目の水平ラインから第7番目の水平ラインに至る7本の水平ライン帯、並びに、第68番目の水平ラインから最下段である第788番目の水平ラインに至る721本の水平ライン帯に含まれる画素群が第2の画素群とされている。
【0074】
第1の画素群を構成する画素Phの全部又は大部分は光感応画素Ph1とされており、かつ前記第2の画素群を構成する画素Phの全部又は大部分(この例では、全部)はオプティカルブラック画素Ph2とされている。
【0075】
より厳密に言えば、特定水平ライン帯HLBを構成する60本の水平ラインに属する画素の中で、画面左縁部近傍の3本の垂直ラインに属する画素と画面右縁部近傍の40本の垂直ラインに属する画素は全てオプティカルブラック画素Ph2とされている。それら左縁部3本の垂直ライン並びに右縁部40本の垂直ラインに挟まれた中央部に位置する1034本の垂直ラインに属する画素は全て光感応画素Ph1とされている。その結果、光感応画素領域(60行×1034列)は、その周囲をオプティカルブラック画素領域により囲まれ、有効画像領域の輪郭が明確化される。
【0076】
同CCD撮像素子における光感応画素領域とオプティカルブラック画素領域との大小関係が実際の画面縦横比で図4に示されている。同図に示されるように、光感応画素領域(60行×1034列)は、受光面全体(788行×1077列)のほんの一部を占めるに過ぎないことが理解される。また、光感応画素領域を構成する特定水平ライン帯HLBは、水平シフトレジスタHRの存在する画面最上段に近接して配置されていることも理解される。さらに、受光面全体(788行×1077列)の大部分はオプティカルブラック画素領域により占められていることも理解される。
【0077】
このようなCCD撮像素子において、図5に示されるように外部から第1の転送パルスTP1が与えられると、各垂直ラインに属する受光画素Phの出力(光感応画素Ph1の場合は電子シャッタ開期間の蓄積電荷、又オプティカルブラック画素Ph2の場合には規定の暗レベル相当のほぼゼロ電荷)は隣接する垂直シフトレジスタVR1〜nの該当ステージへと転送される。外部から第2の転送パルスTP2が与えられると、各垂直シフトレジスタVR1〜nは図中上方へ1ステージ分だけシフトされ、各垂直シフトレジスタVR1〜nの先頭ステージに格納された電荷は水平シフトレジスタHRの該当ステージへと転送される。外部から第3の転送パルスTP3が与えられると、水平シフトレジスタHRは1ステージ分だけ図中左方へシフトされ、水平シフトレジスタHRの先頭ステージに格納された電荷は出力部Aoutを介して外部へと出力される。
【0078】
以上説明したCCD撮像素子の駆動制御部の構成について説明する。この駆動制御部は、図1に示されるように、タイミング信号発生部202とCCDドライブ203とを含んでいる。タイミング信号発生部202内には、転送パルス発生部と転送制御部(図示せず)とが含まれている。
【0079】
転送制御部は、1水平期間内に何ライン分の画像データを転送するか、並びに、各水平期間において第3の転送パルスTP3を1水平ライン画素相当数だけ出力して外部へ画像データを出力するかを設定するためのもので、設定された転送ライン数は2ビット構成の転送ライン数信号L1,L2に変換され、又外部出力の有無は出力有無制御信号OEに変換され、転送パルス発生部2に出力される。
【0080】
転送ライン数信号L1,L2並びに外部出力有無制御信号OEのデータ構成が図9(a),(b)にそれぞれ示されている。同図に示されるように、1,2,4,7の各転送ライン数について、それぞれ「00」,「10」,「01」,「11」のコードが割り当てられており、そのコードの上位ビットがL1として、下位ビットがL2として、それぞれ設定されている。また、出力有無制御信号OEについては、TP3出力無しが「0」又TP3出力有りが「1」に設定されている。
【0081】
転送パルス発生部2における第1、第2、第3の転送パルスTP1、TP2、TP3の生成部の内部構成が図6に示されている。そのうち、第1の転送パルス生成部には、外部から与えられる垂直期間開始指令XVDに応答して画素電荷転用の第1の転送パルスTP1を生成出力するタイミング発生部21が含まれている。
【0082】
第2の転送パルス生成部には、4個のタイミング発生部22a,22b,22c,22dと、各タイミング発生部22a〜22dからのパルス列を選択的に出力するマルチプレクサ23とが含まれている。
【0083】
各タイミング発生部22a〜22dは、それぞれ1,2,4,7ライン分の転送用に用いられるもので、通常のビデオ規格の水平期間と同じ長さの期間内に、対応する転送ライン数分の第2の転送パルスTP2を出力する。各タイミング発生部22a〜22dからの転送パルスTP2の出力態様が図7に示されている。
【0084】
同図に示されるように、1ライン転送用のタイミング発生部22aは、水平ブランキング期間内に1個のパルスを出力する。
【0085】
2ライン転送用のタイミング発生部22bは、水平ブランキング期間内に2個のパルスを出力する。
【0086】
4ライン転送用のタイミング発生部22cは、水平ブランキング期間内に2個のパルスを、また水平ブランキング期間外に2個のパルスを出力する。
【0087】
7ライン転送用のタイミング発生部22dは、水平ブランキング期間内に2個のパルスを、また水平ブランキング期間外に5個のパルスを出力する。
【0088】
マルチプレクサ23は、これらタイミング発生部22a〜22dの中から転送ライン数信号L1,L2の示す転送ライン数用のタイミング発生部を選択し、その信号の入力経路をCCD撮像素子205への出力経路に接続する。これにより選択されたタイミング発生部の出力パルスが転送パルスTP2として採用され、CCD撮像素子205へと与えられる。
【0089】
第3の転送パルス生成部には、1ライン画素相当数分の第3の転送パルスTP3を生成出力するタイミング発生部24と、出力有無信号OEに応答して第3の転送パルスTP3の外部出力可否を制御するゲート回路25が含まれている。出力有無制御信号OEが「1」のときにゲート25は開き、出力有無信号OEが「0」のとき、ゲート25は閉じる。
【0090】
図3を参照して先に説明したように、この実施形態のCCD撮像素子205にあっては、受光面上の8〜67ラインの60ラインが光感応画素領域(有効画像領域と)とされ、1〜7ラインの7ライン並びに68〜788の721ラインが前段及び後段のオプティカルブラック画素領域(不要画像領域)とされる。応答性の良好なビジュアル計測装置を実現するためには、このような一画面分の画像データ(信号電荷)を、有効画像領域のデータを壊すことなく、できる限り速やかに読み出す必要がある。そのための高速画像読出方式としては、2種類の方式が考えられる。
【0091】
第1の高速画像読出方式では、前記駆動制御部は、毎垂直期間の初めに、受光画素Phから各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnの転送と水平シフトレジスタHRの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返すように構成され、それにより、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮する。
【0092】
第2の高速画像読出方式では、前記駆動制御部は、毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと高速に落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnの転送と水平シフトレジスタHRの転送とを適宜に連繋して外部に読み出す光感応画素領域対応処理と、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと高速に落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理とを、繰り返し実行するように構成されており、それにより、前段並びに後段のオプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRに高速に落とし込ませる分だけ、1画面読出周期を短縮する。
【0093】
第1の高速画像読出方式の具体的な一例を図7〜図14を参照して説明する。この例にあっては、駆動制御部(転送パルス発生部2と図10のフローチャートで示される転送制御部3とで構成される)は、信号電荷取込処理(A)と前段オプティカルブラック画素対応処理(B)と光感応画素領域対応処理(C)とを、後段オプティカルブラック画素領域対応処理(D)を途中に挟むことなく繰り返す。
【0094】
ここで、信号電荷取込処理(A)とは、毎垂直期間の初めに、受光画素Ph(m,n)から各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnへと信号電荷を取り込ませる処理である。
【0095】
また、前段オプティカルブラック画素対応処理(B)とは、前段オプティカルブラック画素領域(1〜7ライン)から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる処理である。
【0096】
また、光感応画素領域対応処理(C)とは、光感応画素領域(8〜67ライン)から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnの転送と水平シフトレジスタHRの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理である。
【0097】
さらに、後段オプティカル画素領域対応処理(D)とは、後段オプティカルブラック画素領域(68〜788ライン)から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる後処理である。
【0098】
前段オプティカルブラック画素領域対応処理(B)は、この例では、1水平期間に7段の連続垂直転送を行う動作を含んでいる。そして、この1水平期間に7段の連続垂直転送を行う動作は、水平シフトレジスタの転送を当該水平期間中に停止したまで行なわれる(図11参照、図12参照)。
【0099】
光感応画素領域対応処理(C)は、この例では、2段の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含んでいる。後述するように、この例では、2段の連続垂直転送動作は水平ブランキング期間内に行われる(図11、図13参照)。
【0100】
この第1の高速画像読出方式にて使用される転送仕様テーブル(後述するレジスタ109に格納される)の設定例が図8に示されている。同図に示されるように、この転送仕様テーブルには、何番目の水平期間であるかを示す水平期間カウンタ値に対応させて、それぞれその水平期間における転送ライン数並びに出力有無の設定値が、転送ライン数信号L1,L2の形式により記憶されている。
【0101】
この例は、前段オプティカルブラック画素領域に対応する映像信号を1水平期間に7ライン連続して転送し、続く光感応画素領域に対応する映像信号を1水平期間毎に2ラインずつ転送するように設定した例であって、最初の1番目の水平期間における転送ライン数を7ライン(L2,L1=1,1)とした後、2〜31番目の水平期間における転送ラインを2ライン(L2,L1=1,0)に設定している。また、水平転送による出力の有無については、最初の1回の水平期間における出力有無は『無し』(OE=0)、その後、2〜31番目の水平期間における出力有無は『有り』(OE=1)とされる。
【0102】
転送制御部(図10のフローチャートにその動作が示される)は、各水平期間毎に転送仕様テーブルに記憶された各転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値を読み込んで、各転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEをその設定値に応じたレベルに設定し、転送パルス発生部2に出力する。転送パルス発生部2は、転送仕様テーブルにセットされた水平期間カウンタのMAX値(図8では「31」)に基づき第1の転送パルスの出力タイミングを設定する(すなわち、ビデオ規格の垂直期間の31/788の時間間隔で転送パルスTP1を出力することになる)。
【0103】
転送パルス発生部2は、各水平期間毎に、転送制御部より与えられた転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEに基づき第2の転送パルスTP2の出力回数並びに第3の転送パルスTP3の出力有無を設定して、CCD撮像素子205に対する一連の制御を実施する。
【0104】
なお、センサ本体部100(図1参照)は、必要に応じて転送仕様テーブルの各転送ライン数並びに出力有無の値をレジスタ109を介して設定するように構成される。
【0105】
転送制御部において実行される転送制御処理の概略が図10のフローチャートに示されている。なお、この転送制御処理は、転送パルス発生部2から到来する水平期間開始信号HD(図11参照)の到来に応答して起動される。その後の一連の動作は、転送制御部に内蔵される水平期間カウンタLCの値に基づき周期的に繰り返される。
【0106】
今仮に、水平期間カウンタLCがクリアされていると想定する。この状態において、水平期間開始信号HDが到来すると、図10の処理が起動されて、水平期間カウンタLCの値は「0」から「1」へとカウントアップされる(ステップ1001)。
【0107】
水平期間カウンタLCの値が「1」になると、カウント値「1」を引数として転送仕様テーブルが参照され、これにより転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値が読み出される。図9の換算表から明らかように、このとき、転送ライン数は「7」となり、水平転送による外部出力は「無し」とされる(ステップ1002)。
【0108】
転送仕様テーブルから読み出された設定値の内容に応じて、転送ライン数信号L1,L2並びに水平転送有無信号OEの値は、L1=1,L2=1,OE=0にそれぞれ設定される(ステップ1003)。すると、図11並びに図12に示されるように、カウント値「1」に対応する最初の水平期間では、水平転送用の第3の転送パルスTP3を出力することなく、垂直転送用の第2の転送パルスTP2だけが7個連続して転送パルス発生部2から出力される。その結果、映像信号中にはなにも出力されない(空状態)ものの、水平シフトレジスタHRの各ステージには、1〜7ラインの7ライン分の空の電荷が落とし込まれて重畳される。その後、処理は終了して(ステップ1004NO)、次の水平期間開始信号HDの到来を待機する状態となる。
【0109】
2番目の水平期間開始信号HDが到来すると、図10の処理が起動されて、水平期間カウンタLCの値は「1」から「2」へとカウントアップされる(ステップ1001)。
【0110】
水平期間カウンタLCの値が「2」になると、カウント値「2」を引数として転送仕様テーブルが参照され、これにより転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値が読み出される。図8の換算表から明らかように、このとき、転送ライン数は「2」となり、水平転送による外部出力は「有り」とされる(ステップ1002)。
【0111】
転送仕様テーブルから読み出された設定値の内容に応じて、転送ライン数信号L1,L2並びに水平転送有無信号OEの値は、L1=0,L2=1,OE=1にそれぞれ設定される(ステップ803)。すると、図11並びに図13に示されるように、カウント値「2」に対応する2番目の水平期間では、転送パルス発生部2からは、垂直転送用の第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されたのち、水平ブランキング期間の終了を待って、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力される。
【0112】
第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されると、水平シフトレジスタHRの各ステージに蓄積された1〜7ラインの7ライン分の電荷の上に、さらに、8,9ラインの2ライン分の電荷が落とし込まれ、全体として1〜9ラインの9ライン分の電荷が重畳される。その後、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力されると、上記の重畳された9ライン分の電荷は映像信号中に出力される。図11にハッチングにて又図13に点線で囲んで示されるように、この9ライン分の電荷が重畳された映像信号部分は、OB不要映像信号となる。結果として、映像信号中の最初の2ラインは無効画像部分となる。その後、処理は終了して(ステップ1004NO)、次の水平期間開始信号HDの到来を待機する状態となる。
【0113】
3番目の水平期間開始信号HDが到来すると、図10の処理が起動されて、水平期間カウンタLCの値は「2」から「3」へとカウントアップされる(ステップ1001)。
【0114】
水平期間カウンタLCの値が「3」になると、カウント値「3」を引数として転送仕様テーブルが参照され、これにより転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値が読み出される。図9の換算表から明らかように、このときも転送ライン数は「2」となり、水平転送による外部出力は「有り」とされる(ステップ1002)。
【0115】
転送仕様テーブルから読み出された設定値の内容に応じて、転送ライン数信号L1,L2並びに水平転送有無信号OEの値は、L1=0,L2=1,OE=1にそれぞれ設定される(ステップ1003)。すると、図11並びに図13に示されるように、カウント値「3」に対応する3番目の水平期間では、転送パルス発生部2からは、垂直転送用の第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されたのち、水平ブランキング期間の終了を待って、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力される。
【0116】
第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されると、水平シフトレジスタHRの空の状態にある各ステージには、10,11ラインの2ライン分の電荷が落とし込まれて重畳される。このとき、水平シフトレジスタHRの各ステージ上の電荷は、2ライン分が重畳されているとは言え、未だ、原画像の特徴を十分に残している。その後、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力されると、上記の重畳された2ライン分の電荷は映像信号中に出力される。図11および図13に示されるように、この10〜11の2ライン分の電荷が重畳された映像信号部分は、有効映像信号となる。
【0117】
以後、4番目〜31番目の水平期間開始信号HDが到来したときの動作は、3番目の垂直期間開始信号HDが到来したときの動作と同様である。そのため、4番目〜31番目の垂直期間開始信号HDの到来に際しては、図11および図13に示されるように、12,13ライン、14,15ライン、〜66,67ラインの各2ラインが重畳された映像信号が順次に出力される。
【0118】
31番目の水平期間開始信号が到来すると、ラインカウンタLCの値が最大値に達して(ステップ1004YES)、垂直期間開始指令XVDが出力され(ステップ1005)、その後、水平期間カウンタLCの内容は「0」にクリアされる(ステップ1006)。この垂直期間開始指令XVDを受けて、転送パルス発生部12から画素電荷取込用の第1の転送パルスTP1が出力され、以後、68〜788ラインの信号電荷は垂直シフトレジスタVR1〜VRn上に取り残したまま、以上説明した1番目乃至31番目の水平期間開始信号到来時の処理が繰り返される。
【0119】
2番目以降の画素電荷取込用の転送パルスTP1が出力されると、各受光画素Ph(m,n)から各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnに対して、再び、信号電荷が取り込まれる。このとき、光感応画素領域に位置する垂直シフトレジスタVR1〜VRnの各ステージには、後段オプティカルブラック画素領域から転送されてきた電荷が存在する筈である。しかし、この後段オプティカルブラック画素領域からの電荷は極めて僅か若しくはゼロに等しいものであるから、その上に有効画像電荷が取り込まれて重畳されたとしても、所謂二重撮り現象のために有効画像が劣化する虞はない。すなわち、後段オプティカルブラック画素領域からの電荷の上に上書きしても二重撮り現象は生じないのである。
【0120】
したがって、この第1の高速画像読出方式によれば、68〜788ラインの信号電荷を垂直シフトレジスタVR1〜VRn上に取り残したまま、次の撮影に移ることができるため、単位時間毎の撮影コマ数を増加させて、所謂高速撮影が可能となる。
【0121】
第1の高速画像読出方式を採用して取得された1画面分の画像データが図14に表にして示されている。同図に示されるように、1〜2ラインの2ライン分が無効画像とされ、3〜31ラインの29ライン分が有効画像とされる。
【0122】
つぎに、第2の高速画像読出方式の具体的な一例を図15〜図17を参照して説明する。この例にあっては、駆動制御部(図6に示す転送パルス発生部2と図10に動作を示す転送制御部とで構成される)は、信号電荷取込処理(A)と前段オプティカルブラック画素領域対応処理(B)と光感応画素領域対応処理(C)と後段オプティカルブラック画素領域対応処理(D)とを、繰り返し実行するように構成されており、それにより、前段並びに後段のオプティカルブラック画素領域(B),(D)から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRに高速に落とし込ませる分だけ、1画面読出周期を短縮する。
【0123】
ここで、信号電荷取込処理(A)とは、毎垂直期間の初めに、受光画素Ph(m,n)から各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnへと信号電荷を取り込ませる処理である。
【0124】
前段オプティカルブラック画素領域対応処理(B)とは、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと高速に落し込ませる処理である。
【0125】
光感応画素領域対応処理(C)とは、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnの転送と水平シフトレジスタHRの転送とを適宜に連繋して外部に読み出す処理である。
【0126】
後段オプティカルブラック画素領域対応処理(D)とは、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと高速に落し込ませる処理である。
【0127】
前段オプティカルブラック画素領域対応処理(B)、および/または、後段オプティカルブラック画素領域対応処理(D)は、この例では、1水平期間に7段の連続垂直転送を行う動作を、1の水平期間に、若しくは2以上の水平期間に亘り繰り返し、行わせる処理を含んでいる。そして、この1水平期間に7段の連続垂直転送を行う動作は、水平シフトレジスタHRの転送を当該水平期間中に亘り停止したまで行われる(図16参照)。
【0128】
光感応画像領域対応処理(C)は、2段の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含んでいる(図16参照)。
【0129】
この第2の高速画像読出方式にて使用される転送仕様テーブルの設定例が図15に示されている。同図に示されるように、この転送仕様テーブルには、何番目の水平期間であるかを示す水平期間カウンタ値に対応させて、それぞれその水平期間における転送ライン数並びに出力有無の設定値が、転送ライン数信号L1,L2の形式により記憶されている。
【0130】
この例は、前段オプティカルブラック画素領域に対応する映像信号を1水平期間に7ライン連続して転送し、続く光感応画素領域に対応する映像信号を1水平期間毎に2ラインずつ転送するように設定し、続く後段オプティカルブラック画素領域を1水平期間に7ライン連続して転送した例であって、最初の1回の水平期間における転送ライン数を7ラインとした後、2〜31番目の水平期間における転送ラインを2ラインに設定し、さらに、32〜134番目の水平期間における転送ラインを7ラインに設定している。また、水平転送による出力の有無については、最初の1回の水平期間における出力有無は『無し』、その後、2〜31番目の水平期間における出力有無は『有り』、その後、32〜134番目の水平期間における出力有無は再び『無し』とされる。
【0131】
転送制御部において実行される転送制御処理は、基本的には図10のフローチャートに示されているものと同様である。そのため、再度同フローチャートを参照しつつ、第2の高速画像読出方式について説明する。
【0132】
水平期間カウンタLCのカウント値「1」〜「31」に至る間の動作は、第1の高速画像読出処理と同様である。すなわち、カウント値「1」,「2」に対応する水平期間(主として、前段オプティカルブラック画素領域)では、水平シフトレジスタHRの各ステージに蓄積された1〜7ラインの7ライン分の電荷の上に、さらに、8,9ラインの2ライン分の電荷が落とし込まれ、全体として1〜9ラインの9ライン分の電荷が重畳され、映像信号中のカウント値「2」の垂直期間に出力される。この9ライン分の電荷が重畳された映像信号部分は、OB不要映像信号となり、結果として、映像信号中の最初の2ラインは無効画像部分となる(図16のカウント値「1」,「2」参照)。
【0133】
カウント値「3」〜「31」に対応する3番目〜31番目の水平期間(主として、光感応画素領域)では、10,11ライン、12,13ライン、14,15ライン、〜66,67ラインの各2ラインが重畳された映像信号が順次に出力される。これらの2ライン分の電荷が重畳された映像信号部分は、有効映像信号となる(図16のカウント値「3」〜「31」参照)。
【0134】
カウント値「32」〜「134」に対応する32番目〜134番目の水平期間(主として、後段オプティカルブラック画素領域)では、転送パルス発生部12からは、水平期間毎に垂直転送用の第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されるものの、水平ブランキング期間が終了しても、水平転送用の第3の転送パルスTP3は出力されず、その結果、映像信号中にはなにも出力されない(図16のカウント値「32」〜「134」参照)。
【0135】
第2の高速画像読出方式を採用して取得された1画面分の画像データが図17に表にして示されている。同図に示されるように、1〜2ラインの2ライン分が前段無効画像とされ、3〜31ラインの29ライン分が有効画像とされ、32〜134ラインの103ライン分が後段無効画像とされる。
【0136】
上述のセンサヘッド部200を構成するCCD撮像素子205のベースとなる画素配列としては、標準的なデジタルスチルカメラの画面縦横比に対応した普及型CCD撮像素子の画素配列をそのまま採用することができる。そのため、特別な画素配列を新たに設計し直す必要はないことから、開発費用乃至開発期間を節減することができ、低コストに提供することができる。
【0137】
次にセンサ本体部100で行われる画像処理の内容について図1を参照して説明する。センサ本体部100は、ワンチップマイコンであるCPU101と、表示用LED102と、操作スイッチ103と、入出力回路(I/O)104と、演算部105と、メモリ制御部106と、フレームバッファ107と、D/A変換器108と、レジスタ109と、同期信号発生部110と、発振器(OSC)111とを備えている。なお、BUS1は同期バス、BUS2はCPUバスである。
【0138】
ワンチップマイコンを構成するCPU101は、センサ本体部100の全体を統括制御するものである。演算部105は画像処理に必要な各種の演算を行う専用のハードウェア回路であり、この演算部105ではA/D変換器112を介して取り込まれた画像データに対し各種の処理が行われる。ここで処理された画像は、メモリ制御部106を介してフレームバッファ107に格納され、必要に応じてD/A変換器108を介してNTSC画像として外部のCRTディスプレイ等に送られる。レジスタ109は、センサヘッド部200の動作に必要とされる転送仕様テーブルを格納するものであり、この転送仕様テーブルの内容は先に図8並びに図15を参照して説明したように、各水平期間カウンタ値に対応させてL1,L2,OEを設定したものである。表示用LED102は、センサ本体部100の動作状態を外部に表示するものであり、操作スイッチ103はセンサ本体部100に対して各種の指示を与えるためのものである。又、入出力回路(I/O)104は、センサ本体部100にて計測された変位データを外部へと出力するものである。なお、この変位データには計測値そのものの他に、計測値と基準値との比較結果を示すスイッチング信号も含まれる。なお、センサ本体部100の動作は、発振器(OSC)111及び同期信号発生部110を介して得られる同期信号によって制御される。
【0139】
次に、以上の構成よりなる変位センサ1における各種の計測処理を具体的な例を挙げて説明する。
【0140】
まず、表面にヘアラインを有する金属板を対象として、その高さの計測を行う場合を図18〜図21を参照して説明する。このような場合、図18に示されるように、全ライン一括平均化処理を実行する。この場合の転送仕様テーブルの内容が図19に、撮像素子の駆動例が図20にそれぞれ示されている。図19に示されるように、この場合水平期間カウンタの値が「1」のときは転送段数は「7」、水平カウンタの値が「2」〜「31」のときは転送段数は「2」とされる。一方、水平カウンタの値が「1」〜「30」の間、水平転送は「なし」とされる。このような転送仕様テーブルに従って、先に説明した図10の処理が実行される結果、図20に示されるように、29ライン分の電荷加算結果が垂直周期ごとに一括して出力される。その結果、図21(a)に示されるように、表面にヘアラインを有する物体を計測すると、同図(b)に示されるように物体表面には切断光の照射光像であるジグザグ状のラインビームが表れるが、同図(c)に示されるように、撮像素子の受光面上においては、そのようなデータはエリア効果で平均化されるため、ヘアラインの影響が低減されて正確な計測が可能となるのである。このように本発明においては、CCD撮像素子から1ラインづつ画像データを読み出した後にメモリ上で平均化処理を行うのではなく、CCDの多段垂直動作と水平転送停止制御とを組み合わせてCCD素子内部で平均化処理を実行しているため、平均化処理を高速に行うことができ、またその分特別な平均化演算回路を外部に設ける必要もない。
【0141】
次に、CCD撮像素子から読み出されたデータに対してメモリ上で各種の画像処理演算を行うことにより様々な計測を行う過程を説明する。尚、それらの計測処理においても、レジスタ109に格納された転送仕様テーブルの内容を計測種別に応じて適宜に置き換えることが行なわれる。
【0142】
まず、図23を参照して傷の計測処理について説明する。図23(a)に示されるように、表面に傷を有する物体をセンサヘッド部で撮影すると、同図(b)に示されるように物体表面には傷の深さに応じた大きな波形輝線となるラインビーム像が表れる。そこで、同図(c)に示されるように、各計測ラインの高さを検出し、P−P(peak to peak)を求める。又は、各計測ラインの高さの分散を求める。すると、このような傷の幅や深さを計測値として得ることができる。
【0143】
次に、突起の計測について図24を参照して説明する。同図(a)に示されるように、突起物を有する計測物体をセンサヘッド部で撮影すると、同図(b)に示されるように物体表面には弧状の輝線からなるラインビーム像が表れる。そこで、同図(c)に示されるように、各計測ラインの高さを検出し、P−P(peak to peak)を求める。すると、このような突起物の高さを計測値として得ることができる。
【0144】
次に、溝の計測を図25を参照して説明する。同図(a)に示されるように、表面にV字溝を有する物体の表面をセンサヘッド部で撮影すると、同図(b)に示されるように物体表面には傷の深さに応じた大きなV字波形輝線となるラインビーム像が表れる。そこで、同図(c)に示されるように、各計測ラインの高さを検出し、ボトムを求める。すると、このような溝の深さを計測値として得ることができる。
【0145】
次に、傾きの計測を図26を参照して説明する。同図(a)に示されるように、表面が傾いた物体に対してその上方から計測を行うと、同図(b)に示されるように、物体の表面には傾き角度θを有するラインビーム像が表れる。そこで同図(c)に示されるように、このようにして得られた画像データから各計測ラインの高さを算出し、その傾きを求めることによって、表面が傾いた物体の傾きを計測値として得ることができる。同時にこの機能を使うことによって、センサの取付状態の確認も行うことができる。
【0146】
次に、コプラナリティ(高さの均一性)の計測を図27を参照して説明する。同図(a)に示されるように、表面にBGA(Ball Grid Array)を有する物体に対してその上方から計測を行うと、同図(b)に示されるように、物体の表面には半円状の輝線であるラインビーム像が表れる。そこで同図(c)に示されるように、このような物体を移動させながら、各計測ラインの高さを算出してピークを求めることにより、BGAのコプラナリティ、すなわち複数のBGAの頂点の高さがどれだけそろっているかについての計測が可能になる。
【0147】
以上述べた処理と計測対象物との関係を図22のフローチャートにまとめて示す。同図に示されるように、傷の計測の場合には(ステップ2201YES)、各計測ラインの高さを算出し、P−Pを求める。又は、各計測ラインの高さの分散を求める(ステップ2202)。
【0148】
突起の計測の場合には(ステップ2203YES)、各計測ラインの高さを算出し、ピークを求める(ステップ2204)。
【0149】
溝の計測の場合には(ステップ2205YES)、各計測ラインの高さを算出し、ボトムを求める(ステップ2206)。
【0150】
傾きの計測の場合には(ステップ2207YES)、各計測ラインの高さを算出し、傾きを求める(ステップ2208)。
【0151】
コプラナリティの計測の場合には(ステップ2209YES)、各計測ラインの高さを算出しピークを求める。ワークを移動させながら計測することでリード、BGAなどのコプラナリティーの計測が可能となる(ステップ2210)。
【0152】
以上説明した実施の形態では、撮像素子の水平ラインの方向を計測対象変位に応じて撮像素子受光面上に結像されるラインビーム像の位置が変化する方向に向けていたが、撮像素子の方向はその受光面内で90度回転させた向きにしてもよい。すなわち、撮像素子の水平ラインの方向を計測対象変位に応じて撮像素子受光面上に結像されるラインビーム像の位置が変化する方向に対して垂直な方向に向けるようにしてもよい。このようにすれば、ラインビームの照射位置に沿った長い領域を視野に収めることができるので、この長い領域における高さの分布を一挙に測定することができる。例えば、複数のリードやBGAを視野に収め、それらの高さのばらつきを一挙に測定することができる。
【0153】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の変位センサによれば、細長い視野から必要な解像度で高速に画像データを取得して高速応答で多様な計測処理を実施することができ、しかも低コストに製造が可能な変位センサを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明変位センサの電気的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の変位センサのセンサヘッド部の光学系を示す図である。
【図3】センサヘッド部の撮像素子における受光綿上の画素配列を模式的に示す図である。
【図4】センサヘッド部の撮像素子における光感応画素領域とオプティカルブラック画素領域との関係を実際の画面縦横比で示す図である。
【図5】撮像素子における電荷移送回路を説明するためのブロック図である。
【図6】転送パルス発生部の内部構成を示す図である。
【図7】水平転送用パルス(TP2)の出力態様を示すタイムチャートである。
【図8】転送仕様テーブルの内容を示す図(第1の高速画像読出方式)である。
【図9】L1,L2,OEの意味内容を示す図である。
【図10】転送制御部の動作を示すフローチャートである。
【図11】撮像素子の一駆動例を示すタイムチャート(第1の高速画像読出方式)である。
【図12】図11のタイムチャートの要部を説明する図である。
【図13】図11のタイムチャートの要部を説明する図である。
【図14】撮像素子の一駆動例における1画面分のデータ構成を表にして示す図(第1の高速画像読出方式)である。
【図15】転送仕様テーブルの内容を示す図(第2の高速画像読出方式)である。
【図16】撮像素子の一駆動例を示すタイムチャート(第2の高速画像読出方式)である。
【図17】本発明素子の一駆動例における1画面分のデータ構成を表にして示す図(第2の高速画像読出方式)である。
【図18】撮像素子上で行なわれる全ライン一括平均化処理を説明する概念図である。
【図19】全ライン一括平均化処理のための転送仕様テーブルの内容を示す図である。
【図20】全ライン一括平均化処理時の撮像素子の一駆動例を示すタイムチャートである。
【図21】全ライン一括平均化処理の応用例を示す図である。
【図22】センサ本体部で実行される画像処理の全体を示すフローチャートである。
【図23】傷計測のための画像処理の説明図である。
【図24】突起計測のための画像処理の説明図である。
【図25】溝計測のための画像処理の説明図である。
【図26】傾き計測のための画像処理の説明図である。
【図27】コプラナリティー計測のための画像処理の説明図である。
【図28】従来の変位センサのセンサヘッド部の光学系を示す図である。
【図29】従来の変位センサを用いて領域計測を行なう場合の動作を模式的に示す図である。
【図30】従来の2次元CCDの光感応領域を説明する図である。
【図31】撮像装置の一応用例を示す図である。
【図32】ビジュアル計測装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 変位センサ
7 撮像装置
8 画像処理装置
71 CCD
72 転送パルス発生部
73 転送制御部
74 アンプ
75 転送仕様テーブル
81 画像入力部
82 画像処理部
83 出力部
91 計測対象物
92 測定用のラインビーム
93 反射光
94 レンズ系
95 二次元撮像素子
96 二次元撮像素子の水平走査方向
97 二次元撮像素子の垂直操作方向
98 特定水平ライン帯
100 センサ本体部
101 CPU(ワンチップマイコン)
102 表示用LED
103 操作スイッチ
104 入出力(I/O)回路
105 演算部
106 メモリ制御部
107 フレームバッファ
108 D/A変換器
109 レジスタ
110 同期信号発生部
111 発振器(OSC)
112 A/D変換器
200 センサヘッド部
201 発振器(OSC)
202 タイミング信号発生部
203 CCDドライブ
204 サンプルホールド回路
205 CCD(二次元撮像素子)
206 スリット光源
207 レーザダイオード
208 スリット
209 投光レンズ
210 切断光跡
211 受光レンズ
300 計測対象物体
400 ステージ
500 センサヘッド部
501 レーザダイオード
502 スリット
503 投光レンズ
504 受光レンズ
505 受光素子
600 計測対象物体
700 ステージ
800 画像処理装置
SP 切断光跡
Ph1 光感応画素
Ph2 オプティカルブラック画素
HR 水平シフトレジスタ
VR 垂直シフトレジスタ
Aout 出力バッファ
HLB 特定水平ライン帯

Claims (10)

  1. 断面線状の切断光の照射光像を有する計測対象物体表面を計測対象変位に応じて光像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部と、撮像部から得られる画像を処理することにより、計測対象変位を算出する画像処理部とを具備し、
    撮像部には、
    標準的な撮像装置の視野に対応してマトリクス状に配列された受光画素群、各列の垂直シフトレジスタ、並びに、各列の垂直シフトレジスタの出力を先頭から順に受け取る水平シフトレジスタを有し、かつ半導体プロセスにおいて形成された前段オプティカルブラック画素領域と後段オプティカルブラック画素領域とを設けることにより、それらに挟まれるようにして、その全部又は大部分が光感応画素領域であり、総水平ライン幅よりも十分に幅の狭い特定水平ライン帯を具備してなり、計測対象変位に応じて受光面上の光像位置が変化する方向に水平ラインが向けられている二次元撮像素子と、
    指令された電荷転送仕様に基づいて、受光画素群から各列の垂直シフトレジスタへの電荷取込動作、垂直シフトレジスタの転送動作、水平シフトレジスタの転送動作を制御する駆動制御部、とが含まれ、かつ
    画像処理部には、
    撮像部の駆動制御部に対して画像処理内容に応じた電荷転送仕様を与える電荷転送仕様指令手段が含まれている、変位センサ。
  2. 画像処理部から指令される電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返すものであり、
    それにより、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含む、請求項1に記載の変位センサ。
  3. 画像処理部から指令される電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返すものであり、
    それにより、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、1若しくは2以上の水平期間に亘り水平転送動作を停止させ、その間に光感応画素領域の全水平ラインの電荷を水平シフトレジスタに一括転送して、同一垂直列同士で画素電荷を重畳させるものであり、
    それにより、光感応画素領域の全ライン一括平均化処理を二次元撮像素子内で行う、請求項1に記載の変位センサ。
  4. 画像処理部から指令される電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出す光感応画素領域対応処理と、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理とを、
    繰り返し実行するものであり、
    それにより、前段並びに後段のオプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタに高速に落とし込ませる分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含む、請求項1に記載の変位センサ。
  5. 画像処理部から指令される電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出す光感応画素領域対応処理と、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理とを、
    繰り返し実行するものであり、
    それにより、前段並びに後段のオプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタに高速に落とし込ませる分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、1若しくは2以上の水平期間に亘り水平転送動作を停止させ、その間に光感応画素領域の全水平ラインの電荷を水平シフトレジスタに一括転送して、同一垂直列同士で画素電荷を重畳させるものであり、
    それにより、光感応画素領域の全ライン一括平均化処理を二次元撮像素子内で行う、請求項1に記載の変位センサ。
  6. 断面線状の切断光の照射光像を有する計測対象物体表面を計測対象変位に応じて光像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部と、撮像部から得られる画像を処理することにより、計測対象変位を算出する画像処理部とを具備し、
    撮像部には、
    標準的な撮像装置の視野に対応してマトリクス状に配列された受光画素群、各列の垂直シフトレジスタ、並びに、各列の垂直シフトレジスタの出力を先頭から順に受け取る水平シフトレジスタを有し、かつ半導体プロセスにおいて形成された前段オプティカルブラック画素領域と後段オプティカルブラック画素領域とを設けることにより、それらに挟まれるようにして、その全部又は大部分が光感応画素領域であり、総水平ライン幅よりも十分に幅の狭い特定水平ライン帯を具備してなり、計測対象変位に応じて撮像面上の光像位置が変化する方向に水平ラインが向けられている二次元撮像素子と、
    所定の電荷転送仕様に基づいて、受光画素群から各列の垂直シフトレジスタへの電荷取込動作、垂直シフトレジスタの転送動作、水平シフトレジスタの転送動作を制御する駆動制御部、とが含まれ、かつ
    画像処理部は、
    撮像部の駆動制御部に採用されている電荷転送仕様と同じ電荷転送仕様に基づいた画像処理を行う、変位センサ。
  7. 前記所定の電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返すものであり、
    それにより、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含む、請求項6に記載の変位センサ。
  8. 前記所定の電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返すものであり、
    それにより、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、1若しくは2以上の水平期間に亘り水平転送動作を停止させ、その間に光感応画素領域の全水平ラインの電荷を水平シフトレジスタに一括転送して、同一垂直列同士で画素電荷を重畳させるものであり、
    それにより、光感応画素領域の全ライン一括平均化処理を二次元撮像素子内で行う、請求項6に記載の変位センサ。
  9. 前記所定の電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出す光感応画素領域対応処理と、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理とを、
    繰り返し実行するものであり、
    それにより、前段並びに後段のオプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタに高速に落とし込ませる分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、2以上の段数の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含む、請求項6に記載の変位センサ。
  10. 前記所定の電荷転送仕様の内容が、
    毎垂直期間の初めに、受光画素から各列の垂直シフトレジスタへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、
    前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、
    光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタの転送と水平シフトレジスタの転送とを適宜に連繋して外部に読み出す光感応画素領域対応処理と、
    後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタへと高速に落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理とを、
    繰り返し実行するものであり、
    それにより、前段並びに後段のオプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタ上の信号電荷を水平シフトレジスタに高速に落とし込ませる分だけ、1画面読出周期を短縮するものであり、
    光感応画素領域対応処理は、1若しくは2以上の水平期間に亘り水平転送動作を停止させ、その間に光感応画素領域の全水平ラインの電荷を水平シフトレジスタに一括転送して、同一垂直列同士で画素電荷を重畳させるものであり、
    それにより、光感応画素領域の全ライン一括平均化処理を二次元撮像素子内で行う、請求項6に記載の変位センサ。
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