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JP3593845B2 - Power output device and control method thereof - Google Patents

Power output device and control method thereof Download PDF

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JP3593845B2
JP3593845B2 JP11442397A JP11442397A JP3593845B2 JP 3593845 B2 JP3593845 B2 JP 3593845B2 JP 11442397 A JP11442397 A JP 11442397A JP 11442397 A JP11442397 A JP 11442397A JP 3593845 B2 JP3593845 B2 JP 3593845B2
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Abstract

PROBLEM TO BE SOLVED: To smoothly shift to an operating state that makes the operation state of a prime mover a target when a target driving power that should be outputted to a driving shaft is changed in a motive power output device which performs torque conversion of motive power outputted from the prime mover to desired motive power and outputted to the driving shaft. SOLUTION: Torque Td* that should be outputted to a driving shaft is calculated based on a driving shaft revolution speed Nd and the actuating amount AP of an accelerator pedal (S100 to S104), and the target revolution speed Ne* of an engine and target torque Te* are set based on the torque Td* (S106 to S110). When the deviation ΔNe between the set target revolution speed Ne* and an engine revolution speed Ne does not exist in the prescribed range where the engine smoothly is shifted, the speed Ne* and the torque Te* are reset so that it may exist in the prescribed range (S116 to S124). As a result, even though a target revolution speed Ne* that is considerably different from a revolution speed Ne is set, it is possible to smoothly shift an engine to a target operation point.

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動力出力装置およびその制御方法に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこうした動力出力装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の動力出力装置としては、車両に搭載される装置であって、原動機の出力軸と電動機のロータに結合された駆動軸とを電磁継手により電磁的に結合して原動機の動力を駆動軸に出力するものが提案されている(例えば、特開昭53−133814号公報等)。この動力出力装置では、電動機により車両の走行を開始し、電動機の回転数が所定の回転数になったら、電磁継手へ励磁電流を与えて原動機をクランキングすると共に原動機への燃料供給や火花点火を行なって原動機を始動する。原動機が始動した後は、原動機からの動力を電磁継手の電磁的な結合により駆動軸に出力して車両を走行させる。電動機は、電磁継手により駆動軸に出力される動力では駆動軸に必要な動力が不足する場合に駆動され、この不足分を補う。電磁継手は、駆動軸に動力を出力している際、その電磁的な結合の滑りに応じた電力を回生する。この回生された電力は、走行の開始の際に用いられる電力としてバッテリに蓄えられたり、駆動軸の動力の不足分を補う電動機の動力として用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の動力出力装置は、駆動軸の回転数が大きくなると、装置全体の効率が低下する場合を生じるという問題があった。上述の動力出力装置では、駆動軸の回転数が大きくなったときでも電磁継手により駆動軸に動力を出力しようとすると、原動機の回転数を駆動軸の回転数以上にしなければならない。原動機の効率のよい運転ポイントの領域は、その回転数と負荷トルクとにより範囲が定まっているのが通常であるから、その範囲を超える回転数で駆動軸が回転しているときには、原動機は効率のよい運転ポイントの範囲外で運転しなければならず、この結果、装置全体の効率が低下することとなる。
【0004】
出願人は、こうした問題に対する解決策の1つとして、既に出願した特願平7−266475号において、電磁継手に代えて原動機の出力軸と駆動軸とにそれぞれ結合される2つのロータを有し発電動作が可能な対ロータ電動機を用い、駆動軸の回転数が大きくなったときには、この対ロータ電動機をモータとして制御して、原動機の出力軸に結合されたロータに対して駆動軸に結合されたロータを相対的に回転駆動させることにより、駆動軸の回転数より小さな回転数で原動機を運転可能とするものを提案している。こうした動力出力装置は、更に原動機の出力軸や駆動軸に電動機を設け、原動機から出力される動力を対ロータ電動機と電動機とによりトルク変換して所望の動力として駆動軸に出力する。
【0005】
しかし、従来の動力出力装置や提案の動力出力装置では、原動機や対ロータ電動機,電動機の制御は、定常運転状態における制御としているため、駆動軸に出力すべき目標動力に変更が生じると、変更された目標動力に対する原動機の応答時間が対ロータ電動機や電動機の応答時間に比して遅いことから、対ロータ電動機により原動機を強制的に回転させたり、対ロータ電動機により原動機に高負荷のトルクを作用させて原動機を失速させ、ときには、原動機の運転を停止させてしまうおそれがあった。こうした原動機の不的確な運転制御は、動力出力装置から出力される動力にも大きな影響を与えてしまう。このため、動力出力装置が車両や船舶などの動力源に用いられている場合、そのドライバビリティには、なお改善の余地があった。
【0006】
本発明の動力出力装置およびその制御方法は、こうした問題を解決し、駆動軸に出力すべき目標動力が変更されたときに、原動機の運転状態を目標とする運転状態にスムーズに移行させることを目的の一つとする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の動力出力装置およびその制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
出力軸を有する原動機と、
前記出力軸に結合される第1の回転軸と前記駆動軸に結合される第2の回転軸とを有し、前記第1の回転軸に入出力される動力と前記第2の回転軸に入出力される動力とのエネルギ偏差を、対応する電気エネルギの入出力により調整するエネルギ調整手段と、
前記出力軸または前記駆動軸と動力のやり取りをする電動機と、
前記駆動軸に出力する目標動力を設定する目標動力設定手段と、
前記原動機を、その運転状態が、該原動機の運転効率が高い領域を通って予め定められた動作曲線上の目標運転状態に一致するよう運転すると共に、該目標運転状態で運転される該原動機から出力される動力がエネルギ変換されて前記駆動軸に前記目標動力が出力されるよう、前記エネルギ調整手段と前記電動機とを制御する駆動制御手段と、
前記設定された目標動力が変化したとき、該変化に対応した前記原動機の目標運転状態の変化量を求める目標運転状態変化量演算手段と、
前記求められた目標運転状態の変化量が前記原動機の前記動作曲線に沿って過渡的な運転条件を満足するよう予め定められた範囲からはずれているとき、前記目標運転状態の変化量を制限して、前記駆動制御手段における目標運転状態とする目標運転状態設定手段と
を備えることを要旨とする。
【0009】
また、この動力出力装置に対応した動力出力装置の制御方法は、
出力軸を有する原動機と、
前記出力軸に結合される第1の回転軸と前記駆動軸に結合される第2の回転軸とを有し、前記第1の回転軸に入出力される動力と前記第2の回転軸に入出力される動力とのエネルギ偏差を対応する電気エネルギの入出力により調整するエネルギ調整手段と、
前記出力軸または前記駆動軸と動力のやり取りをする電動機と
を備える動力出力装置の制御方法であって、
(a)前記駆動軸に出力する目標動力を設定し、
(b)前記原動機を、その運転状態が、該原動機の運転効率が高い領域を通って予め定められた動作曲線上の目標運転状態に一致するよう運転すると共に、該目標運転状態で運転される該原動機から出力される動力がエネルギ変換されて前記駆動軸に前記目標動力が出力されるよう、前記エネルギ調整手段と前記電動機とを制御し、
(c)前記設定された目標動力が変化したとき、該変化に対応した前記原動機の目標運転状態の変化量を求め、
(d)前記求められた目標運転状態の変化量が前記原動機の前記動作曲線に沿って過渡的な運転条件を満足するよう予め定められた範囲からはずれているとき、前記目標運転状態の変化量を制限して、前記駆動制御手段における目標運転状態とすること
を要旨としている。
【0010】
これら動力出力装置およびその制御方法によれば、原動機を、原動機をその目標運転状態で運転するのに合わせて、原動機から出力される動力がエネルギ変換されて駆動軸に目標動力が出力されるよう、エネルギ調整手段と電動機を制御している。この状態で、駆動軸の目標動力が変化して原動機の目標運転状態が変化すると、原動機は、この変化した目標運転状態に一致するよう運転されるが、目標運転状態の変化量が、原動機の運転状態に基づく過渡的な運転条件を満足するよう定められた範囲からはずれている場合には、目標運転条件の変化量が制限される。したがって、原動機は、その運転状態に基づく過渡的な運転条件を満足するよう制限された変化量から定まる目標運転状態により運転される。この結果、原動機は、目標動力が大きく変化しても、原動機の運転状態に基づく過渡的な運転条件を常に満足して運転されることになり、原動機の運転状態をスムーズに目標運転状態へ移行させることができる。しかも、この過渡的な運転条件は、原動機の運転状態に基づくから、目標運転状態の変化量が一律に制限されることがなく、例えば高出力域では過渡的な運転条件を満足する範囲は広くとることができ、例えば大きな加速の要求があった場合などでも、原動機の出力を短期間のうちに増大して、その動力を滑らかに駆動軸に出力することができる。この結果、この原動機を用いた車輌等のドライバビリティは良好なものとなる。
【0011】
なお、ここでいう「動力」は、軸に作用するトルクとその軸の回転数との積の形態で表わされるエネルギを意味する。したがって、動力としてのエネルギの大きさが同じでも、トルクと回転数とが異なれば、動力としての形態が異なるから、異なる動力となる。
【0012】
原動機の運転状態は、通常、出力軸の回転数と原動機から出力しているトルクとによって表わされるから、本発明の動力出力装置において、前記原動機の前記目標運転状態の変化量として目標回転数の変化量や目標トルクの変化量を用いることができる。トルクの変化量を用いて制御を行なう場合には、この装置を用いた車輌等に対する運転者の出力要求に対して、原動機の運転状態を問わず、良好なレスポンスが得られる。目標トルクの変化量を用いて上記制御を行なうことは、車輌のドライバビリティを良好なものとする上で好ましい。もとより目標トルクの変化量の代わりに目標回転数の変化量を用いても良い。原動機から出力されるエネルギは、トルク×回転数として表わせるから、目標動力が変化したとき、これに対応して行なわれる原動機の運転状態の制御は、目標トルクおよびその変化量で行なっても良いし、目標回転数およびその変化量で行なっても良い。原動機の運転状態の変更を回転数を中心行なっても、原動機から取り出されるエネルギは、トルクを用いて制御を行なった場合と同様変更されるからである。更に、両者を組み合わせて原動機の制御を行なうことも何ら差し支えない。
【0013】
目標回転数や目標トルクの変化量を考える場合には、原動機の過渡的な運転条件を満足する範囲としては、原動機の運転状態によらず同じ範囲を用いることができる。目標回転数(あるいは目標トルク)の変化量が同じであれば、原動機の出力が大きい場合には原動機の出力変化は大きくなるからである。原動機の目標運転状態として原動機の出力するエネルギを考える場合には、出力が大きな運転領域では、その変化量が制限されることがない範囲を広くとり、出力が小さな運転領域では、その範囲を狭く取ることも可能である。もとりより、原動機の様々な運転状態に合わせて、この範囲を設定することも差し支えない。
【0014】
また、本発明の動力出力装置において、前記エネルギ調整手段は、前記第1の回転軸に結合された第1のロータと、前記第2の回転軸に結合され該第1のロータに対して相対的に回転可能な第2のロータとを有し、該両ロータ間の電磁的な結合を介して該両回転軸間の動力のやり取りをする対ロータ電動機であるものとすることもできる。
【0015】
あるいは、本発明の動力出力装置であって、前記エネルギ調整手段は、前記第1の回転軸および前記第2の回転軸と異なる第3の回転軸を有し、前記3つの回転軸のうちいずれか2つの回転軸へ入出力される動力を決定したとき、該決定された動力に基づいて残余の回転軸へ動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記第3の回転軸と動力のやり取りをする回転軸電動機と、を備えるものとすることもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。図1は本発明の第1の実施例としての動力出力装置20の概略構成を示す構成図、図2は図1の第1実施例の動力出力装置20を組み込んだ車両の概略構成を示す構成図である。説明の都合上、まず図2を用いて、車両全体の構成から説明する。
【0017】
図2に示すように、この車両には、動力源であるエンジン50としてガソリンにより運転されるガソリンエンジンが備えられている。このエンジン50は、吸気系からスロットルバルブ66を介して吸入した空気と燃料噴射弁51から噴射されたガソリンとの混合気を燃焼室52に吸入し、この混合気の爆発により押し下げられるピストン54の運動をクランクシャフト56の回転運動に変換する。ここで、スロットルバルブ66はアクチュエータ68により開閉駆動される。点火プラグ62は、イグナイタ58からディストリビュータ60を介して導かれた高電圧によって電気火花を形成し、混合気はその電気火花によって点火されて爆発燃焼する。
【0018】
このエンジン50の運転は、電子制御ユニット(以下、EFIECUと呼ぶ)70により制御されている。EFIECU70には、エンジン50の運転状態を示す種々のセンサが接続されている。例えば、スロットルバルブ66の開度(ポジション)を検出するスロットルバルブポジションセンサ67、エンジン50の負荷を検出する吸気管負圧センサ72、エンジン50の水温を検出する水温センサ74、ディストリビュータ60に設けられクランクシャフト56の回転数と回転角度を検出する回転数センサ76および回転角度センサ78などである。なお、EFIECU70には、この他、例えばイグニッションキーの状態STを検出するスタータスイッチ79なども接続されているが、その他のセンサ,スイッチなどの図示は省略した。
【0019】
エンジン50のクランクシャフト56には、後述するクラッチモータ30およびアシストモータ40を介して駆動軸22が結合されている。駆動軸22は、ディファレンシャルギヤ24に結合されており、動力出力装置20からのトルクは最終的に左右の駆動輪26,28に伝達される。このクラッチモータ30およびアシストモータ40は、制御装置80により制御されている。制御装置80の構成は後で詳述するが、内部には制御CPUが備えられており、シフトレバー82に設けられたシフトポジションセンサ84やアクセルペダル64に設けられたアクセルペダルポジションセンサ64a,ブレーキペダル65に設けられたブレーキペダルポジションセンサ65aなども接続されている。また、制御装置80は、上述したEFIECU70と通信により、種々の情報をやり取りしている。これらの情報のやり取りを含む制御については、後述する。
【0020】
図1に示すように、実施例の動力出力装置20は、大きくは、エンジン50と、エンジン50のクランクシャフト56にアウタロータ32が結合されると共に駆動軸22にインナロータ34が結合されたクラッチモータ30と、駆動軸22に結合されたロータ42を有するアシストモータ40と、クラッチモータ30およびアシストモータ40を駆動制御する制御装置80とから構成されている。
【0021】
クラッチモータ30は、図1に示すように、アウタロータ32の内周面に永久磁石35を備え、インナロータ34に形成されたスロットに三相のコイル36を巻回する同期電動機として構成されている。この三相コイル36への電力は、スリップリング38を介して供給される。インナロータ34において三相コイル36用のスロットおよびティースを形成する部分は、無方向性電磁鋼板の薄板を積層することで構成されている。なお、クランクシャフト56には、その回転角度θeを検出するレゾルバ39が設けられているが、このレゾルバ39は、ディストリビュータ60に設けられた回転角度センサ78と兼用することも可能である。
【0022】
他方、アシストモータ40も同期電動機として構成されているが、回転磁界を形成する三相コイル44は、ケース45に固定されたステータ43に巻回されている。このステータ43も、無方向性電磁鋼板の薄板を積層することで形成されている。ロータ42の外周面には、複数個の永久磁石46が設けられている。アシストモータ40では、この永久磁石46により磁界と三相コイル44が形成する磁界との相互作用により、ロータ42が回転する。ロータ42が機械的に結合された軸は、動力出力装置20のトルクの出力軸である駆動軸22であり、駆動軸22には、その回転角度θdを検出するレゾルバ48が設けられている。また、駆動軸22は、ケース45に設けられたベアリング49により軸支されている。
【0023】
係るクラッチモータ30とアシストモータ40とは、クラッチモータ30のインナロータ34がアシストモータ40のロータ42、延いては駆動軸22に機械的に結合されている。したがって、エンジン50と両モータ30,40との関係を簡略に言えば、エンジン50からクランクシャフト56に出力された軸トルクがクラッチモータ30のアウタロータ32およびインナロータ34を介して駆動軸22に出力され、アシストモータ40からのトルクがこれに加減算されるということになる。
【0024】
アシストモータ40は、通常の永久磁石型三相同期モータとして構成されているが、クラッチモータ30は、永久磁石35を有するアウタロータ32も三相コイル36を備えたインナロータ34も、共に回転するよう構成されている。そこで、クラッチモータ30の構成の詳細について、さらに説明する。クラッチモータ30のアウタロータ32はクランクシャフト56に、インナロータ34は駆動軸22に結合されており、アウタロータ32に永久磁石35が設けられていることは既に説明した。この永久磁石35は、実施例では8個(N極が4個でS極が4個)設けられており、アウタロータ32の内周面に貼付されている。その磁化方向はクラッチモータ30の軸中心に向かう方向であり、一つおきに磁極の方向は逆向きになっている。この永久磁石35と僅かなギャップにより対向するインナロータ34の三相コイル36は、インナロータ34に設けられた計12個のスロット(図示せず)に巻回されており、各コイルに通電すると、スロットを隔てるティースを通る磁束を形成する。各コイルに三相交流を流すと、この磁界は回転する。三相コイル36の各々は、スリップリング38から電力の供給を受けるよう接続されている。このスリップリング38は、駆動軸22に固定された回転リング38aとブラシ38bとから構成されている。なお、三相(U,V,W相)の電流をやり取りするために、スリップリング38には三相分の回転リング38aとブラシ38bとが用意されている。
【0025】
隣接する一組の永久磁石35が形成する磁界と、インナロータ34に設けられた三相コイル36が形成する回転磁界との相互作用により、アウタロータ32とインナロータ34とは種々の振る舞いを示す。通常は、三相コイル36に流す三相交流の周波数は、クランクシャフト56に直結されたアウタロータ32の回転数とインナロータ34の回転数との偏差の4倍の周波数としている。
【0026】
次に、クラッチモータ30およびアシストモータ40を駆動制御する制御装置80について説明する。制御装置80は、クラッチモータ30を駆動する第1の駆動回路91と、アシストモータ40を駆動する第2の駆動回路92と、両駆動回路91,92を制御する制御CPU90と、二次電池であるバッテリ94とから構成されている。制御CPU90は、1チップマイクロプロセッサであり、内部に、ワーク用のRAM90a、処理プログラムを記憶したROM90b、入出力ポート(図示せず)およびEFIECU70と通信を行なうシリアル通信ポート(図示せず)を備える。この制御CPU90には、レゾルバ39からのエンジン50の回転角度θe、レゾルバ48からの駆動軸22の回転角度θd、アクセルペダルポジションセンサ64aからのアクセルペダルポジション(アクセルペダル64の踏込量)AP、ブレーキペダルポジションセンサ65aからのブレーキペダルポジション(ブレーキペダル65の踏込量)BP、シフトポジションセンサ84からのシフトポジションSP、第1の駆動回路91に設けられた2つの電流検出器95,96からのクラッチ電流値Iuc,Ivc、第2の駆動回路に設けられた2つの電流検出器97,98からのアシスト電流値Iua,Iva、残容量検出器99からのバッテリ94の残容量BRMなどが、入力ポートを介して入力されている。なお、残容量検出器99は、バッテリ94の電解液の比重またはバッテリ94の全体の重量を測定して残容量を検出するものや、充電・放電の電流値と時間を演算して残容量を検出するものや、バッテリの端子間を瞬間的にショートさせて電流を流し内部抵抗を測ることにより残容量を検出するものなどが知られている。
【0027】
また、制御CPU90からは、第1の駆動回路91に設けられたスイッチング素子である6個のトランジスタTr1ないしTr6を駆動する制御信号SW1と、第2の駆動回路92に設けられたスイッチング素子としての6個のトランジスタTr11ないしTr16を駆動する制御信号SW2とが出力されている。第1の駆動回路91内の6個のトランジスタTr1ないしTr6は、トランジスタインバータを構成しており、それぞれ、一対の電源ラインL1,L2に対してソース側とシンク側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続点に、クラッチモータ30の三相コイル(UVW)36の各々が、スリップリング38を介して接続されている。電源ラインL1,L2は、バッテリ94のプラス側とマイナス側に、それぞれ接続されているから、制御CPU90により対をなすトランジスタTr1ないしTr6のオン時間の割合を制御信号SW1により順次制御し、各コイル36に流れる電流を、PWM制御によって擬似的な正弦波にすると、三相コイル36により、回転磁界が形成される。
【0028】
他方、第2の駆動回路92の6個のトランジスタTr11ないしTr16も、トランジスタインバータを構成しており、それぞれ、第1の駆動回路91と同様に配置されていて、対をなすトランジスタの接続点は、アシストモータ40の三相コイル44の各々に接続されている。従って、制御CPU90により対をなすトランジスタTr11ないしTr16のオン時間を制御信号SW2により順次制御し、各コイル44に流れる電流を、PWM制御によって擬似的な正弦波にすると、三相コイル44により、回転磁界が形成される。
【0029】
以上構成を説明した第1実施例の動力出力装置20の動作について説明する。第1実施例の動力出力装置20の動作原理、特にトルク変換の原理は以下の通りである。エンジン50がEFIECU70により運転され、エンジン50の回転数Neが値N1で回転しているとする。このとき、制御装置80がスリップリング38を介してクラッチモータ30の三相コイル36に何等電流を流していないとすれば、即ち第1の駆動回路91のトランジスタTr1,3,5をオフとしトランジスタTr2,4,6をオンとした状態であれば、三相コイル36には何等の電流も流れないから、クラッチモータ30のアウタロータ32とインナロータ34とは電磁的に全く結合されていない状態となり、エンジン50のクランクシャフト56は空回りしている状態となる。
【0030】
制御装置80の制御CPU90が制御信号SW1を出力してトランジスタをオンオフ制御すると、エンジン50のクランクシャフト56の回転数Neと駆動軸22の回転数Ndとの偏差(言い換えれば、クラッチモータ30におけるアウタロータ32とインナロータ34の回転数差Nc(Ne−Nd))に応じて、クラッチモータ30の三相コイル36に電流が流れ、クラッチモータ30は発電機として機能し、電流が第1の駆動回路91を介して回生され、バッテリ94が充電される。このとき、アウタロータ32とインナロータ34とは滑りが存在する電磁的な結合状態となり、インナロータ34は、エンジン50の回転数Ne(クランクシャフト56の回転数)より低い回転数Ndで回転する。この状態で、回生される電気エネルギと等しいエネルギがアシストモータ40で消費されるように、制御CPU90が第2の駆動回路92を制御すると、アシストモータ40の三相コイル44に電流が流れ、アシストモータ40においてトルクが発生する。
【0031】
図3に照らせば、エンジン50の回転数Neが値N1でトルクTeが値T1の運転ポイントP1で運転しているときに、クラッチモータ30で値T1のトルクを駆動軸22に伝達すると共に領域G1で表わされるエネルギを回生し、この回生されたエネルギを領域G2で表わされるエネルギとしてアシストモータ40に供給することにより、値N2の回転数で回転する駆動軸22に値T2のトルクを出力することができる。
【0032】
次に、エンジン50の回転数Neが値N2でトルクTeが値T2の運転ポイントP2で運転されており、駆動軸22の回転数Ndが値N2より大きな値N1で回転している場合を考える。この状態では、クラッチモータ30のインナロータ34は、アウタロータ32に対して回転数差Nc(Ne−Nd)の絶対値で示される回転数で駆動軸22の回転方向に回転するから、クラッチモータ30は、通常のモータとして機能し、バッテリ94からの電力により駆動軸22に回転エネルギを与える。一方、制御CPU90によりアシストモータ40により電力を回生するよう第2の駆動回路92を制御すると、アシストモータ40のロータ42とステータ43との間の滑りにより三相コイル44に回生電流が流れる。ここで、アシストモータ40により回生される電力がクラッチモータ30により消費されるよう制御CPU90により第1および第2の駆動回路91,92を制御すれば、クラッチモータ30を、バッテリ94に蓄えられた電力を用いることなく駆動することができる。
【0033】
図3に照らせば、クランクシャフト56の回転数Neが値N2でトルクTeが値T2の運転ポイントP2で運転しているときに、領域G1と領域G3との和として表わされるエネルギをクラッチモータ30に供給して駆動軸22に値T2のトルクを出力すると共に、クラッチモータ30に供給するエネルギを領域G2と領域G3との和として表わされるエネルギとしてアシストモータ40から回生して賄うことにより、値N1の回転数で回転する駆動軸22に値T1のトルクを出力することができる。
【0034】
なお、第1実施例の動力出力装置20では、こうしたエンジン50から出力される動力のすべてをトルク変換して駆動軸22に出力する動作の他に、エンジン50から出力される動力(トルクTeと回転数Neとの積)を駆動軸22に要求される動力(トルクTdと回転数Ndとの積)より大きくして余剰の電気エネルギを見い出し、バッテリ94の充電を伴う動作としたり、逆にエンジン50から出力される動力を駆動軸22に要求される動力より小さくして電気エネルギが不足するものし、バッテリ94から放電を伴う動作とすることもできる。
【0035】
次に、実施例の動力出力装置20におけるトルク制御について図4に例示するトルク制御ルーチンに基づき具体的に説明する。トルク制御ルーチンは、動力出力装置が起動されてから所定時間毎(例えば、20msec毎)に繰り返し実行される。本ルーチンが実行されると、制御装置80の制御CPU90は、まず、駆動軸22の回転数Ndを読み込む処理を実行する(ステップS100)。駆動軸22の回転数Ndは、レゾルバ48により検出される駆動軸22の回転角度θdから求めることができる。
【0036】
続いて、アクセルペダルポジションセンサ64aにより検出されるアクセルペダル64の踏込量であるアクセルペダルポジションAPを読み込む処理を行なう(ステップS102)。アクセルペダル64は運転者が出力トルクが足りないと感じたときに踏み込まれるものであり、したがって、アクセルペダルポジションAPの値は運転者の欲している出力トルク(すなわち、駆動軸22に出力すべきトルク)に対応するものである。次に、読み込んだアクセルペダルポジションAPと駆動軸22の回転数Ndとに基づいてTd*を導出する処理を行なう(ステップS104)。実施例では、各アクセルペダルポジションAPと回転数Ndとの組み合わせに対して対応するトルク指令値Td*を定め、これを予めマップとしてROM90bに記憶しておき、駆動軸22の回転数NdとアクセルペダルポジションAPが読み込まれると、ROM90bに記憶したマップを参照して対応するトルク指令値Td*を導出するものとした。なお、このマップの一例を図5に示す。
【0037】
こうしてトルク指令値Td*を導出すると、導出したトルク指令値Td*と読み込まれた駆動軸22の回転数Ndとから、駆動軸22に出力すべきエネルギPdを計算(Pd=Nd×Td*)により求めると共に(ステップS106)、求めたエネルギPdを伝達効率ηtで割ってエンジン50から出力すべきエネルギPeを算出する(ステップS108)。そして、このエネルギPeに基づいてエンジン50の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する処理を行なう(ステップS110)。ここで、エンジン50から出力されるエネルギPeはエンジン50の回転数NeとトルクTeとの積に等しいから、エネルギPeと目標回転数Ne*および目標トルクTe*との関係はPe=Ne*×Te*となる。しかし、かかる関係を満足する目標回転数Ne*と目標トルクTe*との組合せは無数に存在する。そこで、実施例では、実験などにより各エネルギPeに対してエンジン50ができる限り効率の高い状態で運転され、かつエネルギPeの変化に対してエンジン50の運転状態が滑らかに変化する運転ポイントを目標回転数Ne*と目標トルクTe*との組み合わせとして求め、これを予めROM90bにマップとして記憶しておき、エネルギPeに対応する目標回転数Ne*と目標トルクTe*との組み合わせをこのマップから導出するものとした。このマップについて、更に説明する。
【0038】
図6は、エンジン50の運転ポイントとエンジン50の効率との関係を示すグラフである。図中曲線Bはエンジン50の運転可能な領域の境界を示す。エンジン50の運転可能な領域には、その特性に応じて効率が同一の運転ポイントを示す曲線α1ないしα6のような等効率線を描くことができる。また、エンジン50の運転可能な領域には、トルクTeと回転数Neとの積で表わされるエネルギが一定の曲線、例えば曲線C1−C1ないしC3−C3を描くことができる。こうして描いたエネルギ一定の曲線C1−C1ないしC3−C3に沿って各運転ポイントの効率をエンジン50の回転数Neを横軸として表わすと図7のグラフのようになる。
【0039】
図示するように、出力するエネルギが同じでも、どの運転ポイントで運転するかによってエンジン50の効率は大きく異なる。例えばエネルギ一定の曲線C1−C1上では、エンジン50を運転ポイントA1(トルクTe1,回転数Ne1)で運転することにより、その効率を最も高くすることができる。このような効率が最も高い運転ポイントは、出力エネルギ一定の曲線C2−C2およびC3−C3ではそれぞれ運転ポイントA2およびA3が相当するように、各エネルギ一定の曲線上に存在する。図6中の曲線(動作曲線)Aは、これらのことに基づき各エネルギPeに対してエンジン50の効率ができる限り高くなる運転ポイントを連続する線で結んだものである。実施例では、この動作曲線A上の各運転ポイント(回転数Ne,トルクTe)とエネルギPeとの関係をマップとしたものを用いてエンジン50の目標回転数Ne*と目標回転数Ne*とを設定した。
【0040】
ここで、動作曲線Aを連続する曲線で結ぶのは、エネルギPeの変化に対して不連続な曲線によりエンジン50の運転ポイントを定めると、エネルギPeが不連続な運転ポイントを跨いで変化するときにエンジン50の運転状態が急変することになり、その変化の程度によっては、目標の運転状態にスムースに移行できずノッキングを生じたり停止してしまう場合があるからである。したがって、このように動作曲線Aを連続する曲線で結ぶと、動作曲線A上の各運転ポイントがエネルギ一定の曲線上で最も効率が高い運転ポイントとならない場合もある。なお、図6中、回転数NeminとトルクTeminとにより表わされる運転ポイントAminは、エンジン50から出力可能な最小エネルギの運転ポイントである。
【0041】
こうしてエンジン50の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定すると、次にエンジン50の回転数Neを読み込む処理を実行する(ステップS112)。エンジン50の回転数Neは、クランクシャフト56に取り付けられたレゾルバ39により検出されるクランクシャフト56の回転角度θeから求めることもできるし、ディストリビュータ60に設けられた回転数センサ76により検出される値をEFIECU70からの通信により得るものとしてもよい。続いて、エンジン50の目標回転数Ne*と読み込んだ回転数Neとの偏差△Neを算出し(ステップS116)、算出した偏差△Neが閾値NR1と閾値NR2とによって表わされる移行可能範囲内となっているか否かを判定する(ステップS116)。ここで、閾値NR1と閾値NR2とによって表わされる移行可能範囲は、エンジン50の運転ポイントを現在のポイントからスムーズに移行することができる範囲として設定されるものであり、エンジン50の性能やこのルーチンの起動間隔などによって定められるものである。したがって、閾値NR1は負の値として設定され、閾値NR2は正の値として設定される。実施例では、エンジン50の運転ポイントを回転数Neによって代表させているが、これは、前述したように、エンジン50の運転ポイントは図6に例示する動作曲線A上を移行させるものとしているから、回転数NeとトルクTeの一方によって代表させることができるからである。
【0042】
偏差△Neが移行可能範囲外となっているときには、偏差△Neが範囲内となるようエンジン50の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを再設定する(ステップS118〜S124)。即ち、偏差△Neが閾値NR1より小さいときには、現在のエンジン50の回転数Neに負の値の閾値NR1を加えた値をエンジン50の目標回転数Ne*として再設定すると共に(ステップS118)、再設定された目標回転数Ne*と図6の動作曲線Aとから目標回転数Ne*に対応するトルクTeを導出し、これを目標トルクTe*として再設定し(ステップS120)、逆に、偏差△Neが閾値NR2より大きいときには、エンジン50の回転数Neに正の値の閾値NR2を加えた値を目標回転数Ne*として再設定すると共に(ステップS122)、再設定された目標回転数Ne*と図6の動作曲線Aとを用いて目標トルクTe*を再設定するのである(ステップS124)。
【0043】
こうしてエンジン50の目標回転数Ne*や目標トルクTe*が設定されると、これらの設定した値を用いてクラッチモータ30,アシストモータ40およびエンジン50の各制御を行なう(ステップS126ないしS129)。実施例では、図示の都合上、クラッチモータ30,アシストモータ40およびエンジン50の各制御を本ルーチンの別々のステップとして記載したが、実際には、これらの制御は本ルーチンとは別個独立にかつ総合的に行なわれる。例えば、制御CPU90が割り込み処理を利用して、クラッチモータ30とアシストモータ40の制御を本ルーチンとは異なるタイミングで平行して実行すると共に、通信によりEFIECU70に指示を送信して、EFIECU70によりエンジン50の制御も平行して行なわせるのである。
【0044】
クラッチモータ30の制御(図4のステップS126)は、図8に例示するクラッチモータ制御ルーチンによってなされる。このルーチンが実行されると、制御装置80の制御CPU90は、まず、エンジン50の回転数Neを読み込む処理を実行する(ステップS130)。エンジン50の回転数Neは、クランクシャフト56に取り付けられたレゾルバ39により検出されるクランクシャフト56の回転角度θeから求めることもできるし、ディストリビュータ60に設けられた回転数センサ76により検出される値をEFIECU70からの通信により得るものとしてもよい。続いて、読み込んだエンジン50の回転数Neと目標回転数Ne*とに基づいて次式(1)により算出される値をクラッチモータ30のトルク指令値Tc*に設定する(ステップS132)。ここで、式(1)中の右辺第1項は前回このルーチンが起動されたときにこのステップで設定されたクラッチモータ30のトルク指令値Tc*であり、右辺第2項は回転数Neの目標回転数Ne*からの偏差を打ち消す比例項であり、右辺第3項は定常偏差をなくすための積分項である。また、K1とK2は比例定数である。このようにクラッチモータ30のトルク指令値Tc*をエンジン50の回転数Neに基づいて設定しクラッチモータ30のトルクTcを制御することにより、エンジン50を目標回転数Ne*で運転することができるのである。このようにクラッチモータ30のトルク指令値Tc*をエンジン50の回転数Neに基づいて設定しクラッチモータ30のトルクTcを制御することにより、エンジン50を目標回転数Ne*で運転することができるのである。
【0045】
【数1】

Figure 0003593845
【0046】
次に、駆動軸22の回転角度θdをレゾルバ48から、エンジン50のクランクシャフト56の回転角度θeをレゾルバ39から入力する処理を行ない(ステップS134,S136)、クラッチモータ30の電気角θcを両軸の回転角度θe,θdから求める処理を行なう(ステップS138)。実施例では、クラッチモータ30として4極対の同期電動機を用いているから、θc=4(θe−θd)を演算することになる。
【0047】
30の電気角θcを算出すると、電流検出器95,96により検出されるクラッチモータ30の三相コイル36のU相とV相に流れている電流Iuc,Ivcを読み込む処理を行なう(ステップS140)。電流はU,V,Wの三相に流れているが、その総和はゼロなので、二つの相に流れる電流を測定すれば足りる。こうして得られた三相の電流を用いて座標変換(三相−二相変換)を行なう(ステップS142)。座標変換は、永久磁石型の同期電動機のd軸,q軸の電流値に変換することであり、次式(2)を演算することにより行なわれる。ここで座標変換を行なうのは、永久磁石型の同期電動機においては、d軸及びq軸の電流が、トルクを制御する上で本質的な量だからである。もとより、三相のまま制御することも可能である。
【0048】
【数2】
Figure 0003593845
【0049】
次に、2軸の電流値に変換した後、クラッチモータ30におけるトルク指令値Tc*から求められる各軸の電流指令値Idc*,Iqc*と実際各軸に流れた電流Idc,Iqcと偏差を求め、各軸の電圧指令値Vdc,Vqcを求める処理を行なう(ステップS144)。即ち、まず以下の式(3)の演算を行ない、次に次式(4)の演算を行なうのである。ここで、Kp1,2及びKi1,2は、各々係数である。これらの係数は、適用するモータの特性に適合するよう調整される。なお、電圧指令値Vdc,Vqcは、電流指令値I*との偏差△Iに比例する部分(式(4)右辺第1項)と偏差△Iのi回分の過去の累積分(右辺第2項)とから求められる。
【0050】
【数3】
Figure 0003593845
【0051】
【数4】
Figure 0003593845
【0052】
その後、こうして求めた電圧指令値をステップS142で行なった変換の逆変換に相当する座標変換(二相−三相変換)を行ない(ステップS146)、実際に三相コイル36に印加する電圧Vuc,Vvc,Vwcを求める処理を行なう。各電圧は、次式(5)により求める。
【0053】
【数5】
Figure 0003593845
【0054】
実際の電圧制御は、第1の駆動回路91のトランジスタTr1ないしTr6のオンオフ時間によりなされるから、式(5)によって求めた各電圧指令値となるよう各トランジスタTr1ないしTr6のオン時間をPWM制御する(ステップS148)。
【0055】
なお、クラッチモータ30の制御は、トルク指令値Tc*の符号を駆動軸22にクランクシャフト56の回転方向に正のトルクが作用するときを正とすると、正の値のトルク指令値Tc*が設定されても、エンジン50の回転数Neが駆動軸22の回転数Ndより大きいとき(正の値の回転数差Nc(Ne−Nd)が生じるとき)には、回転数差Ncに応じた回生電流を発生させる回生制御がなされ、回転数Neが回転数Ndより小さいとき(負の値の回転数差Nc(Ne−Nd)が生じるとき)には、クランクシャフト56に対して相対的に回転数差Ncの絶対値で示される回転数で駆動軸22の回転方向に回転する力行制御がなされる。クラッチモータ30の回生制御と力行制御は、トルク指令値Tc*が正の値であれば、共にアウタロータ32に取り付けられた永久磁石35と、インナロータ34の三相コイル36に流れる電流により生じる回転磁界とにより正の値のトルクが駆動軸22に作用するよう第1の駆動回路91のトランジスタTr1ないしTr6を制御するものであるから、同一のスイッチング制御となる。即ち、トルク指令値Tc*の符号が同じであれば、クラッチモータ30の制御が回生制御であっても力行制御であっても同じスイッチング制御となる。したがって、図8のクラッチモータ制御ルーチンで回生制御と力行制御のいずれも行なうことができる。また、トルク指令値Tc*が負の値のとき、即ち駆動軸22を制動しているときや車両を後進させているときは、ステップS128のクラッチモータ30の電気角θcの変化の方向が逆になるから、この際の制御も図8のクラッチモータ制御ルーチンにより行なうことができる。
【0056】
次に、アシストモータ40の制御(図4のステップS128)について図9に例示するアシストモータ制御ルーチンに基づき説明する。アシストモータ制御ルーチンが実行されると、制御装置80の制御CPU90は、まず、駆動軸22に出力すべきトルクの指令値Td*からクラッチモータ30のトルク指令値Tc*を減じてアシストモータ40のトルク指令値Ta*を設定する(ステップS152)。このようにアシストモータ40のトルク指令値Ta*を設定することにより、駆動軸22にトルク指令値Td*に相当するトルクを出力することができるのである。
【0057】
次に、駆動軸22の回転角度θdをレゾルバ48を用いて検出し(ステップS156)、検出した駆動軸22の回転角度θdからアシストモータ40の電気角θaを求める処理を行なう(ステップS158)。実施例では、アシストモータ40にも4極対の同期電動機を用いているから、θa=4θdを演算することになる。そして、アシストモータ40の各相電流を電流検出器97,98を用いて検出する処理(ステップS160)を行なう。その後、クラッチモータ30と同様の座標変換(ステップS162)および電圧指令値Vda,Vqaの演算を行ない(ステップS164)、更に電圧指令値の逆座標変換(ステップS166)を行なって、アシストモータ40の第2の駆動回路92のトランジスタTr11ないしTr16のオンオフ制御時間を求め、PWM制御を行なう(ステップS168)。これらのステップS160ないしステップS168の処理は、クラッチモータ30の制御として説明した図8のステップS140ないしS148の処理と同一である。
【0058】
ここで、アシストモータ40のトルク指令値Ta*は、アシストモータ40が力行駆動されるか回生駆動されるかにより正の値となったり負の値となったりする。しかし、アシストモータ40の力行制御と回生制御は、クラッチモータ30の制御と同様に、共に図9のアシストモータ制御ルーチンで行なうことができる。また、駆動軸22がクランクシャフト56の回転方向と逆向きに回転しているときも同様である。なお、アシストモータ40のトルク指令値Ta*の符号は、駆動軸22にクランクシャフト56の回転方向に正のトルクが作用するときを正とした。
【0059】
次に、エンジン50の制御(図4のステップS129)について説明する。エンジン50は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とにより表わされる運転ポイントで定常運転状態となるようその回転数NeとトルクTeとが制御される。具体的には、エンジン50が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とで表わされる運転ポイントで運転されるよう、制御CPU90から通信により目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したEFIECU70によってスロットルバルブ66の開度制御,燃料噴射弁51からの燃料噴射制御および点火プラグ62による点火制御が行なわれると共に、制御装置80の制御CPU90によりエンジン50の負荷トルクとしてのクラッチモータ30のトルクTcを制御が行なわれるのである。エンジン50は、その負荷トルクにより出力トルクTeと回転数Neとが変化するから、EFIECU70による制御だけでは目標トルクTe*および目標回転数Ne*の運転ポイントで運転することはできず、負荷トルクを与えるクラッチモータ30のトルクTcの制御も必要となるからである。なお、クラッチモータ30のトルクTcの制御は、前述したクラッチモータ30の制御で説明した。
【0060】
以上説明した第1実施例の動力出力装置20によれば、アクセルペダル64が大きく踏み込まれたり、踏み込まれていたアクセルペダル64を急に戻したりして、駆動軸22に出力すべきトルクを急変させても、エンジン50の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジン50がスムーズに移行できる移行可能範囲内に設定し、これに基づいてエンジン50の運転制御を行なうから、エンジン50をスムーズに目的とする運転ポイントに移行させることができる。この結果、エンジン50を失速させたり、逆にエンジン50を過剰にモータリングするといった不都合を回避することができる。しかも、目標回転数Ne*や目標トルクTe*を変更しても、トルク指令値Td*に相当するトルクが駆動軸22に出力されるようアシストモータ40のトルク指令値Ta*を設定するから、駆動軸22にはトルク指令値Td*に相当するトルクを出力することができる。
【0061】
もとより、エンジン50から出力する動力をクラッチモータ30とアシストモータ40とによりトルク変換して駆動軸22に出力するから、動力出力装置20をより効率のよいものにすることができる。
【0062】
第1実施例の動力出力装置20では、エンジン50の運転ポイントを回転数Neで代表させたが、トルクTeで代表させるものとしてもよい。この場合、図4のトルク制御ルーチンにおけるステップS112ないしS124の処理に代えて図10に例示するトルク制御ルーチンにおけるステップS170ないしS186の処理を実行すればよい。以下、エンジン50の運転ポイントをトルクTeで代表させる場合の処理について簡単に説明する。
【0063】
図10のトルク制御ルーチンが実行されると、制御装置80の90は、まず、図4のトルク制御ルーチンと同様の処理によってエンジン50の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS100ないしS110)。続いて、エンジン50に吸入される吸入空気量Gaを読み込む処理を実行する(ステップS170)。吸入空気量Gaは、吸気管に設けられた吸気管負圧センサ72により検出される吸気管負圧から求めることができる。続いて、エンジン50の回転数Neを読み込み(ステップS172)、読み込んだ吸入空気量Gaと回転数Neとに基づいてエンジン50からクランクシャフト56に出力していると推定されるトルク(推定トルク)Teeを導出する(ステップS174)。エンジン50の燃料噴射弁51から噴射される燃料は、吸入空気量Gaに対してストイキとなるよう制御されるから、エンジン50から出力しているエネルギPeと吸入空気量Gaとはリニアな関係を持つ。また、エンジン50から出力しているトルクTeは、エンジン50から出力しているエネルギPeをその回転数Neで割ったものである。したがって、吸入空気量Gaに関係付けられたエネルギPeを回転数Neで割ることによりエンジン50から出力しているトルクTeを推定することができる。実施例では、各吸入空気量Gaに対するエンジン50から出力しているエネルギPeを実験により求め、これをマップとして予めROM90bに記憶しておき、吸入空気量Gaが与えられると、与えられた吸入空気量Gaに対応するエネルギPeを導出し、これを回転数Neで割って推定トルクTeeとして導出するものとした。なお、エンジン50の制御によっては、例えば、空燃比を理論空燃比より燃料の比率が小さいリーン側で制御する場合や或いは理論空燃比より燃料の比率が大きいリッチ側で制御する場合などでは、吸入空気量Gaに対して必ずしもリニアな関係になっていない場合もある。
【0064】
次に、エンジン150の目標トルクTe*と推定トルクTeeの偏差△Teを算出し(ステップS176)、算出した偏差△Teが閾値TR1と閾値TR2とによって表わされる移行可能範囲内にあるか否かを判定する(ステップS178)。ここで、閾値TR1と閾値TR2とによって表わされる移行可能範囲は、エンジン50の運転ポイントを現在のポイントからスムーズに移行することができる範囲として設定されるものであり、前述した回転数Neを代表させて目標回転数Ne*や目標トルクTe*を再設定する場合の閾値NR1と閾値NR2とによって表わされる移行可能範囲に対応する範囲である。したがって、閾値TR1は負の値として設定され、閾値TR2は正の値として設定される。
【0065】
偏差△Teが移行可能範囲外となっているときには、偏差△Teが範囲内となるようエンジン50の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを再設定する(ステップS180ないしS186)。即ち、偏差△Teが閾値TR1より小さいときには、推定トルクTeeに負の値の閾値TR1を加えた値をエンジン50の目標トルクTe*として再設定すると共に(ステップS180)、再設定された目標トルクTe*と図6の動作曲線Aとから目標トルクTe*に対応する回転数Neを導出し、これを目標回転数Ne*として再設定し(ステップS182)、逆に、偏差△Teが閾値TR2より大きいときには、推定トルクTeeに正の値の閾値TR2を加えた値を目標トルクTe*として再設定すると共に(ステップS184)、再設定された目標トルクTe*と図6の動作曲線Aとを用いて目標回転数Ne*を再設定するのである(ステップS186)。
【0066】
こうして設定されたエンジン50の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを用いてエンジン50やクラッチモータ30,アシストモータ40を制御することにより、エンジン50の運転ポイントを回転数Neで代表させて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを再設定する場合と同様な効果を奏することができる。
【0067】
第1実施例の動力出力装置20では、クラッチモータ30とアシストモータ40とをそれぞれ別個に駆動軸22に取り付けたが、図11に例示する変形例の動力出力装置20Aのように、クラッチモータとアシストモータとが一体となるよう構成してもよい。この変形例の動力出力装置20Aの構成について以下に簡単に説明する。図示するように、変形例の動力出力装置20Aのクラッチモータ30Aは、クランクシャフト56に結合したインナロータ34Aと、駆動軸22に結合したアウタロータ32Aとから構成され、インナロータ34Aには三相コイル36Aが取り付けられており、アウタロータ32Aには永久磁石35Aがその外周面側の磁極と内周面側の磁極とが異なるよう嵌め込まれている。なお、図示しないが、永久磁石35Aの外周面側の磁極と内周面側の磁極との間には、非磁性体により構成された部材が嵌挿されている。一方、アシストモータ40Aは、このクラッチモータ30Aのアウタロータ32Aと、三相コイル44が取り付けられたステータ43とから構成される。すなわち、クラッチモータ30Aのアウタロータ32Aがアシストモータ40Aのロータを兼ねる構成となっている。なお、クランクシャフト56に結合したインナロータ34Aに三相コイル36Aが取り付けられているから、クラッチモータ30Aの三相コイル36Aに電力を供給するスリップリング38は、クランクシャフト56に取り付けられている。
【0068】
この変形例の動力出力装置20Aでは、アウタロータ32Aに嵌め込まれた永久磁石35Aの内周面側の磁極に対してインナロータ34Aの三相コイル36Aに印加する電圧を制御することにより、クラッチモータ30とアシストモータ40とを駆動軸22に別個に取り付けた前述の動力出力装置20のクラッチモータ30と同様に動作する。また、アウタロータ32Aに嵌め込まれた永久磁石35Aの外周面側の磁極に対してステータ43の三相コイル44に印加する電圧を制御することにより実施例の動力出力装置20のアシストモータ40と同様に動作する。したがって、変形例の動力出力装置20Aは、上述した実施例の動力出力装置20が行なうすべての動作について同様に動作する。
【0069】
こうした変形例の動力出力装置20Aによれば、アウタロータ32Aがクラッチモータ30Aのロータの一方とアシストモータ40Aのロータとを兼ねるから、動力出力装置の小型化および軽量化を図ることができる。
【0070】
また、第1実施例の動力出力装置20では、アシストモータ40を駆動軸22に取り付けたが、図12の変形例の動力出力装置20Bに示すように、アシストモータ40をエンジン50とクラッチモータ30との間のクランクシャフト56に取り付けてもよい。こうした変形例の動力出力装置20は次のように動作する。いま、エンジン50が、図3のトルクと回転数とにより表わされる出力エネルギ一定の曲線上の回転数Neが値N1でトルクTeが値T1の運転ポイントP1で運転されており、駆動軸22が値N2の回転数Ndの回転数で回転しているとする。クランクシャフト56に取り付けられたアシストモータ40からクランクシャフト56にトルクTa(Ta=T2−T1)を出力すれば、図3の領域G2と領域G3の和で表わされるエネルギがクランクシャフト56に与えられて、クランクシャフト56のトルクは値T2(T1+Ta)となる。一方、クラッチモータ30のトルクTcを値T2として制御すれば、駆動軸22にこのトルクTc(T1+Ta)が出力されると共に、エンジン50の回転数Neと駆動軸22の回転数Ndとの回転数差Ncに基づく電力(領域G1と領域G3との和で表わされるエネルギ)が回生される。したがって、アシストモータ40のトルクTaをクラッチモータ30により回生される電力により丁度賄えるよう設定し、この回生電力を電源ラインL1,L2を介して第2の駆動回路92に供給すれば、アシストモータ40は、この回生電力により駆動することになる。
【0071】
また、エンジン50が、図3中の回転数Neが値N2でトルクTeが値T2の運転ポイントP2で運転されており、駆動軸22が値N2の回転数Ndで回転しているときを考える。このとき、アシストモータ40のトルクTaをT2−T1で求められる値として制御すれば、アシストモータ40は回生制御され、図3中の領域G2で表わされるエネルギ(電力)をクランクシャフト56から回生する。一方、クラッチモータ30は、インナロータ34がアウタロータ32に対して回転数差Nc(N1−N2)の回転数で駆動軸22の回転方向に相対的に回転するから、通常のモータとして機能し、回転数差Ncに応じた領域G1で表わされるエネルギを駆動軸22に回転エネルギとして与える。したがって、アシストモータ40のトルクTaを、アシストモータ40により回生される電力でクラッチモータ30により消費される電力を丁度賄えるよう設定すれば、クラッチモータ30は、アシストモータ40により回生される電力によって駆動することになる。
【0072】
したがって、変形例の動力出力装置20Bでも、第1実施例の動力出力装置20と同様に、アシストモータ40のトルクTaおよびクラッチモータ30のトルクTcを、次式(6)および式(7)が成り立つよう制御すれば、エンジン50から出力されるエネルギを自由にトルク変換して駆動軸22に付与することができる。また、変形例の動力出力装置20Bでも、第1実施例の動力出力装置20と同様に、こうしたエンジン50から出力される動力のすべてをトルク変換して駆動軸22に出力する動作の他に、エンジン50から出力される動力(トルクTeと回転数Neとの積)を駆動軸22に要求される動力(トルクTdと回転数Ndとの積)より大きくして余剰の電気エネルギを見い出し、バッテリ94の充電を伴う動作としたり、逆にエンジン50から出力される動力を駆動軸22に要求される動力より小さくして電気エネルギが不足するものし、バッテリ94から放電を伴う動作とすることもできる。
【0073】
Te×Ne=Tc×Nd …(6)
Te+Ta=Tc=Td …(7)
【0074】
したがって、変形例の動力出力装置20Bでも、第1実施例の動力出力装置20と同様に図4のトルク制御ルーチンや図10のトルク制御ルーチンを実行することができ、第1実施例の動力出力装置20が奏する効果と同様に効果を奏することができる。なお、変形例の動力出力装置20Bでは、アシストモータ40がクランクシャフト56に取り付けられていることから、クラッチモータ30の制御は図8のクラッチモータ制御ルーチンのステップS130およびS132の処理に代えて図13に例示するクラッチモータ制御ルーチンに例示するステップS190の処理を行ない、アシストモータ40の制御は図9のアシストモータ制御ルーチンのステップS152の処理に代えて図14に例示するアシストモータ制御ルーチンのステップS192およびS194の処理を行なう必要がある。即ち、クラッチモータ30の制御では、クラッチモータ30から駆動軸22にトルク指令値Td*に相当するトルクを出力する必要から、クラッチモータ30のトルク指令値Tc*にトルク指令値Td*をそのまま設定する必要があり(ステップS190)、アシストモータ40の制御では、エンジン50の回転数Neを目標回転数Ne*とするために、エンジン50の回転数Neを読み込み(ステップS192)、読み込んだ回転数Neと目標回転数Ne*とを用いて次式(8)により算出される値をアシストモータ40のトルク指令値Ta*に設定する必要があるからである(ステップS194)。なお、式(8)中の右辺第1項は前回このルーチンが起動されたときにこのステップで設定されたアシストモータ40のトルク指令値Ta*であり、右辺第2項は回転数Neの目標回転数Ne*からの偏差を打ち消す比例項であり、右辺第3項は定常偏差をなくすための積分項である。また、K3とK4は比例定数である。
【0075】
【数6】
Figure 0003593845
【0076】
こうした変形例の動力出力装置20Bでは、アシストモータ40をエンジン50とクラッチモータ30との間のクランクシャフト56に取り付けたが、図15に例示する変形例の動力出力装置20Cのように、アシストモータ40とクラッチモータ30とでエンジン50を挟持する配置としてもよい。
【0077】
また、変形例の動力出力装置20Bを、図16に例示する変形例の動力出力装置20Dのように、クラッチモータとアシストモータとを一体となるよう構成してもよい。こうした変形例の動力出力装置20Dでは、図示するように、クラッチモータ30Dのアウタロータ32Dがアシストモータ40Dのロータを兼ねる構成となっており、アウタロータ32Dに嵌め込まれた永久磁石35Dの内周面側の磁極に対してインナロータ34Dの三相コイル36に印加する電圧を制御することにより、変形例の動力出力装置20Bのクラッチモータ30と同様の動作が可能となる。また、アウタロータ32Dに嵌め込まれた永久磁石35Dの外周面側の磁極に対してステータ43の三相コイル44に印加する電圧を制御することにより、変形例の動力出力装置20Bのアシストモータ40と同様の動作が可能となる。したがって、変形例の動力出力装置20Dは、変形例の動力出力装置20Bのすべての動作について全く同様に動作することができる。この変形例の動力出力装置20Dによれば、変形例の動力出力装置20Bが奏する効果、即ち第1実施例の動力出力装置20が奏する効果の他に動力出力装置の小型化および軽量化を図ることができるという効果も奏する。
【0078】
こうした第1実施例の動力出力装置20や変形例の動力出力装置20Bは、アシストモータ40が駆動軸22かクランクシャフト56のいずれかに取り付けられていたが、図17の変形例の動力出力装置20Eに示すように、アシストモータ40Eを、クラッチCL1,CL2により駆動軸22に取り付けた構成としたり、クランクシャフト56に取り付ける構成としたりするものとしてもよい。変形例の動力出力装置20Eは、図示するように、クランクシャフト56に取り付けられたインナロータ32Eと駆動軸22に取り付けられたアウタロータ34Eにより構成されるクラッチモータ30Eと、クランクシャフト56と同軸上で中空の回転軸41に取り付けられたアシストモータ40Eと、クランクシャフト56と回転軸41との接続および接続の解除を行なうクラッチCL1と、クラッチモータ30Eのアウタロータ34Eを介して駆動軸22と回転軸41との接続および接続の解除を行なうクラッチCL2とを備える。クラッチCL1,CL2は、図示しない油圧回路等の駆動手段により駆動され、この駆動手段は、信号ラインを介して制御装置80の制御CPU90によって駆動制御を受けるようになっている。なお、回転軸41には、アシストモータ40Eの制御に必要な回転軸41の回転角度を検出するレゾルバ41aが設けられている。
【0079】
変形例の動力出力装置20Eは、クラッチCL1をオフ(接続の解除状態)とすると共にクラッチCL2をオン(接続状態)とすることにより、アシストモータ40Eが駆動軸22に取り付けられた構成となり、第1実施例の動力出力装置20と同一の構成となる。また、変形例の動力出力装置20Eは、クラッチCL1をオンとすると共にクラッチCL2をオフとすることにより、アシストモータ40Eがクランクシャフト56に取り付けられた構成となり、変形例の動力出力装置20Bと同一の構成になる。したがって、変形例の動力出力装置20Eは、クラッチCL1をオフとすると共にクラッチCL2をオンとすることにより、第1実施例の動力出力装置20により実行される図4のトルク制御ルーチンや図10のトルク制御ルーチン,図8のクラッチモータ制御ルーチン,図9のアシストモータ制御ルーチンによる制御を行なうことができ、クラッチCL1をオンとすると共にクラッチCL2をオフとすることにより、変形例の動力出力装置20Bにより実行される図4のトルク制御ルーチンや図10のトルク制御ルーチン,図13のクラッチモータ制御ルーチン,図14のアシストモータ制御ルーチンによる制御を行なうことができる。この結果、変形例の動力出力装置20Eは、第1実施例の動力出力装置20が奏する効果や変形例の動力出力装置20Bが奏する効果を同様に奏することができる。
【0080】
第1実施例の動力出力装置20やその変形例では、FR型あるいはFF型の車両に動力出力装置を搭載したが、図18に例示する変形例の動力出力装置20Fのように、4輪駆動車(4WD)に適用してもよい。この構成では、駆動軸22に機械的に結合していたアシストモータ40を駆動軸22より分離して、車両の後輪部に独立して配置し、このアシストモータ40によって後輪部の駆動輪27,29を駆動する。一方、駆動軸22の先端はギヤ23を介してディファレンシャルギヤ24に結合されており、この駆動軸22によって前輪部の駆動輪26,28を駆動する。このような構成の下においても、前述した第1実施例を実現することは可能である。
【0081】
また、第1実施例の動力出力装置20では、クラッチモータ30に対する電力の伝達手段として回転リング38aとブラシ38bとからなるスリップリング38を用いたが、回転リング−水銀接触、磁気エネルギの半導体カップリング、回転トランス等を用いることもできる。
【0082】
次に、本発明の第2の実施例としての動力出力装置110について説明する。図19は第2実施例としての動力出力装置110の概略構成を示す構成図、図20は第2実施例の動力出力装置110の部分拡大図、図21は第2実施例の動力出力装置110を組み込んだ車両の概略構成を示す構成図である。
【0083】
第2実施例の動力出力装置110が組み込まれた車両は、図21に示すように、クランクシャフト156にクラッチモータ30とアシストモータ40とが取り付けられている代わりにプラネタリギヤ120,モータMG1およびモータMG2が取り付けられている点を除いて第1実施例の動力出力装置20が組み込まれた車両(図2)と同様の構成をしている。したがって、第2実施例の動力出力装置110の構成のうち第1実施例の動力出力装置20と同一の構成については、値100を加えた符号を付し、その説明は省略する。なお、第2実施例の動力出力装置110の説明でも、明示しない限り第1実施例の動力出力装置20の説明の際に用いた符号はそのまま同じ意味で用いる。
【0084】
図19に示すように、第2実施例の動力出力装置110は、大きくは、エンジン150、エンジン150のクランクシャフト156にプラネタリキャリア124が機械的に結合されたプラネタリギヤ120、プラネタリギヤ120のサンギヤ121に結合されたモータMG1、プラネタリギヤ120のリングギヤ122に結合されたモータMG2およびモータMG1,MG2を駆動制御する制御装置180から構成されている。
【0085】
図20に示すように、プラネタリギヤ120は、クランクシャフト156に軸中心を貫通された中空のサンギヤ軸125に結合されたサンギヤ121と、クランクシャフト156と同軸のリングギヤ軸126に結合されたリングギヤ122と、サンギヤ121とリングギヤ122との間に配置されサンギヤ121の外周を自転しながら公転する複数のプラネタリピニオンギヤ123と、クランクシャフト156の端部に結合され各プラネタリピニオンギヤ123の回転軸を軸支するプラネタリキャリア124とから構成されている。このプラネタリギヤ120では、サンギヤ121,リングギヤ122およびプラネタリキャリア124にそれぞれ結合されたサンギヤ軸125,リングギヤ軸126およびプラネタリキャリア124(クランクシャフト156)の3軸が動力の入出力軸とされ、3軸のうちいずれか2軸へ入出力される動力が決定されると、残余の1軸に入出力される動力は決定された2軸へ入出力される動力に基づいて定まる。なお、このプラネタリギヤ120の3軸への動力の入出力についての詳細は後述する。
【0086】
リングギヤ122には、動力の取り出し用の動力取出ギヤ128がモータMG1側に結合されている。この動力取出ギヤ128は、チェーンベルト129により動力伝達ギヤ111に接続されており、動力取出ギヤ128と動力伝達ギヤ111との間で動力の伝達がなされる。図21に示すように、この動力伝達ギヤ111はディファレンシャルギヤ114にギヤ結合されている。したがって、動力出力装置110から出力された動力は、最終的に左右の駆動輪116,118に伝達される。
【0087】
モータMG1は、同期電動発電機として構成され、外周面に複数個(実施例では、N極が4個でS極が4個)の永久磁石135を有するロータ132と、回転磁界を形成する三相コイル134が巻回されたステータ133とを備える。ロータ132は、プラネタリギヤ120のサンギヤ121に結合されたサンギヤ軸125に結合されている。ステータ133は、無方向性電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、ケース115に固定されている。このモータMG1は、永久磁石135による磁界と三相コイル134によって形成される磁界との相互作用によりロータ132を回転駆動する電動機として動作し、永久磁石135による磁界とロータ132の回転との相互作用により三相コイル134の両端に起電力を生じさせる発電機として動作する。なお、サンギヤ軸125には、その回転角度θsを検出するレゾルバ139が設けられている。
【0088】
モータMG2も、モータMG1と同様に同期電動発電機として構成され、外周面に複数個(実施例では、N極が4個でS極が4個)の永久磁石145を有するロータ142と、回転磁界を形成する三相コイル144が巻回されたステータ143とを備える。ロータ142は、プラネタリギヤ120のリングギヤ122に結合されたリングギヤ軸126に結合されており、ステータ143はケース115に固定されている。モータMG2のステータ143も無方向性電磁鋼板の薄板を積層して形成されている。このモータMG2もモータMG1と同様に、電動機あるいは発電機として動作する。なお、リングギヤ軸126には、その回転角度θrを検出するレゾルバ149が設けられている。
【0089】
図19に示すように、第2実施例の動力出力装置110が備える制御装置180は、第1実施例の動力出力装置20が備える制御装置80と同様に構成されている。すなわち、制御装置180は、モータMG1を駆動する第1の駆動回路191、モータMG2を駆動する第2の駆動回路192、両駆動回路191,192を制御する制御CPU190、二次電池であるバッテリ194から構成されており、制御CPU190は、内部に、ワーク用のRAM190a、処理プログラムを記憶したROM190b、入出力ポート(図示せず)およびEFIECU170と通信を行なうシリアル通信ポート(図示せず)を備える。この制御CPU190には、第1実施例の制御CPU90と同様に、レゾルバ139からのサンギヤ軸125の回転角度θs、レゾルバ149からのリングギヤ軸126の回転角度θr、アクセルペダルポジションセンサ164aからのアクセルペダルポジションAP、ブレーキペダルポジションセンサ165aからのブレーキペダルポジションBP、シフトポジションセンサ184からのシフトポジションSP、第1の駆動回路191に設けられた2つの電流検出器195,196からの電流値Iu1,Iv2、第2の駆動回路192に設けられた2つの電流検出器197,198からの電流値Iu2,Iv2、残容量検出器199からのバッテリ194の残容量BRMなどが、入力ポートを介して入力されている。
【0090】
また、制御CPU190からは、第1の駆動回路191に設けられたスイッチング素子である6個のトランジスタTr1ないしTr6を駆動する制御信号SW1と、第2の駆動回路192に設けられたスイッチング素子としての6個のトランジスタTr11ないしTr16を駆動する制御信号SW2とが出力されている。この第1の駆動回路191および第2の駆動回路192内の各々6個のトランジスタTr1ないしTr6,トランジスタTr11ないしTr16は、それぞれトランジスタインバータを構成しており、それぞれ、一対の電源ラインL1,L2に対してソース側とシンク側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続点に、第1の駆動回路191ではモータMG1の三相コイル134の各々が、第2の駆動回路192ではモータMG2の三相コイル144の各々が接続されている。電源ラインL1,L2は、バッテリ194のプラス側とマイナス側に、それぞれ接続されている。したがって、制御CPU190により対をなすトランジスタTr1ないしTr6,トランジスタTr11ないしTr16のオン時間の割合を制御信号SW1,SW2により順次制御し、三相コイル134,144に流れる電流をPWM制御によって擬似的な正弦波にすると、三相コイル134,144により、回転磁界が形成される。
【0091】
次に、第2実施例の動力出力装置110の動作について説明する。第2実施例の動力出力装置110の動作原理、特にトルク変換の原理は以下の通りである。エンジン150を回転数NeとトルクTeとで表わされる運転ポイントP1で運転し、このエンジン150から出力されるエネルギPeと同一のエネルギであるが異なる回転数NrとトルクTrとで表わされる運転ポイントP2でリングギヤ軸126を運転する場合、即ち、エンジン150から出力される動力をトルク変換してリングギヤ軸126に作用させる場合について考える。この時のエンジン150とリングギヤ軸126の回転数およびトルクの関係は、図22に示されている。
【0092】
プラネタリギヤ120の3軸(サンギヤ軸125,リングギヤ軸126およびプラネタリキャリア124)における回転数やトルクの関係は、機構学の教えるところによれば、図23および図24に例示する共線図と呼ばれる図として表わすことができ、幾何学的に解くことができる。なお、プラネタリギヤ120における3軸の回転数やトルクの関係は、上述の共線図を用いなくても各軸のエネルギを計算することなどにより数式的に解析することもできる。第2実施例では説明の容易のため共線図を用いて説明する。
【0093】
図23における縦軸は3軸の回転数軸であり、横軸は3軸の座標軸の位置の比を表わす。すなわち、サンギヤ軸125とリングギヤ軸126の座標軸S,Rを両端にとったとき、プラネタリキャリア124の座標軸Cは、軸Sと軸Rを1:ρに内分する軸として定められる。ここで、ρは、リングギヤ122の歯数に対するサンギヤ121の歯数の比であり、次式(9)で表わされる。
【0094】
【数7】
Figure 0003593845
【0095】
いま、エンジン150が回転数Neで運転されており、リングギヤ軸126が回転数Nrで運転されている場合を考えているから、エンジン150のクランクシャフト156が結合されているプラネタリキャリア124の座標軸Cにエンジン150の回転数Neを、リングギヤ軸126の座標軸Rに回転数Nrをプロットすることができる。この両点を通る直線を描けば、この直線と座標軸Sとの交点で表わされる回転数としてサンギヤ軸125の回転数Nsを求めることができる。以下、この直線を動作共線と呼ぶ。なお、回転数Nsは、回転数Neと回転数Nrとを用いて比例計算式(次式(10))により求めることができる。このようにプラネタリギヤ120では、サンギヤ121,リングギヤ122およびプラネタリキャリア124のうちいずれか2つの回転を決定すると、残余の1つの回転は、決定した2つの回転に基づいて決定される。
【0096】
【数8】
Figure 0003593845
【0097】
次に、描かれた動作共線に、エンジン150のトルクTeをプラネタリキャリア124の座標軸Cを作用線として図中下から上に作用させる。このとき動作共線は、トルクに対してはベクトルとしての力を作用させたときの剛体として取り扱うことができるから、座標軸C上に作用させたトルクTeは、向きが同じで異なる作用線への力の分離の手法により、座標軸S上のトルクTesと座標軸R上のトルクTerとに分離することができる。このときトルクTesおよびTerの大きさは、次式(11)および式(12)によって表わされる。
【0098】
【数9】
Figure 0003593845
【0099】
動作共線がこの状態で安定であるためには、動作共線の力の釣り合いをとればよい。すなわち、座標軸S上には、トルクTesと大きさが同じで向きが反対のトルクTm1を作用させ、座標軸R上には、リングギヤ軸126に出力するトルクと同じ大きさで向きが反対のトルクTrとトルクTerとの合力に対し大きさが同じで向きが反対のトルクTm2を作用させるのである。このトルクTm1はモータMG1により、トルクTm2はモータMG2により作用させることができる。このとき、モータMG1では回転の方向と逆向きにトルクを作用させるから、モータMG1は発電機として動作することになり、トルクTm1と回転数Nsとの積で表わされる電気エネルギPm1をサンギヤ軸125から回生する。モータMG2では、回転の方向とトルクの方向とが同じであるから、モータMG2は電動機として動作し、トルクTm2と回転数Nrとの積で表わされる電気エネルギPm2を動力としてリングギヤ軸126に出力する。
【0100】
ここで、電気エネルギPm1と電気エネルギPm2とを等しくすれば、モータMG2で消費する電力のすべてをモータMG1により回生して賄うことができる。このためには、入力されたエネルギのすべてを出力するものとすればよいから、エンジン150から出力されるエネルギPeとリングギヤ軸126に出力されるエネルギPrとを等しくすればよい。すなわち、トルクTeと回転数Neとの積で表わされるエネルギPeと、トルクTrと回転数Nrとの積で表わされるエネルギPrとを等しくするのである。図22に照らせば、運転ポイントP1で運転されているエンジン150から出力されるトルクTeと回転数Neとで表わされる動力を、トルク変換して、エネルギが同一でトルクTrと回転数Nrとで表わされる動力としてリングギヤ軸126に出力するのである。前述したように、リングギヤ軸126に出力された動力は、動力取出ギヤ128および動力伝達ギヤ111により駆動軸112に伝達され、ディファレンシャルギヤ114を介して駆動輪116,118に伝達される。したがって、リングギヤ軸126に出力される動力と駆動輪116,118に伝達される動力とにはリニアな関係が成立するから、駆動輪116,118に伝達される動力を、リングギヤ軸126に出力される動力を制御することにより制御することができる。
【0101】
図23に示す共線図ではサンギヤ軸125の回転数Nsは正であったが、エンジン150の回転数Neとリングギヤ軸126の回転数Nrとによっては、図24に示す共線図のように負となる場合もある。このときには、モータMG1では、回転の方向とトルクの作用する方向とが同じになるから、モータMG1は電動機として動作し、トルクTm1と回転数Nsとの積で表わされる電気エネルギPm1を消費する。一方、モータMG2では、回転の方向とトルクの作用する方向とが逆になるから、モータMG2は発電機として動作し、トルクTm2と回転数Nrとの積で表わされる電気エネルギPm2をリングギヤ軸126から回生することになる。この場合、モータMG1で消費する電気エネルギPm1とモータMG2で回生する電気エネルギPm2とを等しくすれば、モータMG1で消費する電気エネルギPm1をモータMG2で丁度賄うことができる。
【0102】
以上の説明から解るように、第2実施例の動力出力装置110では、リングギヤ軸126の回転数Nrに拘わらず、エンジン150から出力される動力のすべてをトルク変換してリングギヤ軸126に出力することができる。このことは、第1実施例の動力出力装置20と同様に、プラネタリギヤ120,モータMG1およびモータMG2とによるトルク変換の効率を100%とすれば、エンジン150の運転ポイントは、リングギヤ軸126に出力すべきエネルギPrと同一のエネルギを出力する運転ポイントであれば如何なるポイントであってもよいこととなり、リングギヤ軸126に出力すべきエネルギPrと同一のエネルギを出力することを条件にリングギヤ軸126の回転数Nrに拘わらず自由に定めることができることを意味する。したがって、第2実施例の動力出力装置110は、第1実施例の動力出力装置20と同様に、エンジン150から出力される動力のすべてをトルク変換してリングギヤ軸126に出力する動作の他に、エンジン150から出力される動力(トルクTeと回転数Neとの積)をリングギヤ軸126に要求される動力(トルクTrと回転数Nrとの積)より大きくして余剰の電気エネルギを見い出し、バッテリ194の充電を伴う動作としたり、逆にエンジン150から出力される動力をリングギヤ軸126に要求される動力より小さくして電気エネルギが不足するものし、バッテリ194から放電を伴う動作とすることもできる。
【0103】
こうした第2実施例の動力出力装置110は、上述したように、プラネタリギヤ120の動作を考慮する必要があるが、エンジン150の運転ポイントとリングギヤ軸126の運転ポイントとを独立に設定できるから、第1実施例の動力出力装置20と同様な処理、即ち図4のトルク制御ルーチンや図10のトルク制御ルーチンと同様な処理を行なうことができる。図4のトルク制御ルーチンに対応する第2実施例の動力出力装置110において実行されるトルク制御ルーチンの一例を図25に示す。図示するように、図25のトルク制御ルーチンは、図4のトルク制御ルーチンと比較すると、駆動軸22の回転数Ndや駆動軸22に出力すべきトルクの指令値Td*,駆動軸22に出力すべきエネルギPdなどをリングギヤ軸126の回転数Nrやリングギヤ軸126に出力すべきトルクの指令値Tr*,リングギヤ軸126に出力すべきエネルギPrなどに変更し(ステップS200〜S210)、設定されたエンジン150の目標回転数Ne*を回転数Neに代えて上述した式(10)を用いてサンギヤ軸125の目標回転数Ns*を設定する処理(ステップS225)を追加し、更に、クラッチモータ30およびアシストモータ40の制御をモータMG1およびモータMG2の制御(ステップS226およびS228)に変更したものである。第2実施例の動力出力装置110のリングギヤ軸126は、動力取出ギヤ128,チェーンベルト129,動力伝達ギヤ111およびディファレンシャルギヤ114を介して駆動輪116,118に接続されているから、第1実施例の動力出力装置20の駆動軸22に相当する。したがって、サンギヤ軸125の目標回転数Ns*の設定とモータMG1およびモータMG2の制御を除けば、図25のトルク制御ルーチンは、図4のトルク制御ルーチンと同一の処理ということができる。以下、モータMG1およびモータMG2の制御について説明する。なお、ステップS200のリングギヤ軸126の回転数Nrの読み込みは、リングギヤ軸126に設けられたレゾルバ149により検出されるリングギヤ軸126の回転角度θrから求めることができる。
【0104】
モータMG1の制御(図25のステップS226)は、図26に例示するモータMG1の制御ルーチンにより行なわれる。このルーチンが実行されると、制御装置180の制御CPU190は、まず、サンギヤ軸125の回転数Nsを読み込む処理を実行する(ステップS230)。サンギヤ軸125の回転数Nsは、レゾルバ139により検出されるサンギヤ軸125の回転角度θsから求めることができる。続いて、読み込んだ回転数Nsとサンギヤ軸125の目標回転数Ns*とを用いて次式(13)により算出される値をモータMG1のトルク指令値Tm1*に設定する(ステップS232)。ここで、式(13)中の右辺第1項は前回このルーチンが起動されたときにこのステップで設定されたモータMG1のトルク指令値Tm1*であり、右辺第2項は回転数Nsの目標回転数Ns*からの偏差を打ち消す比例項であり、右辺第3項は定常偏差をなくすための積分項である。このようにモータMG1のトルク指令値Tm1*をサンギヤ軸125の回転数Nsに基づいて設定しモータMG1のトルクTm1を制御することにより、サンギヤ軸125を目標回転数Ns*で回転させることができる。この結果、上述の式(10)の関係から、エンジン150を目標回転数Ne*で運転することができるのである。
【0105】
【数10】
Figure 0003593845
【0106】
こうしてモータMG1のトルク指令値Tm1*を設定すると、図9のアシストモータ制御ルーチンのステップS156ないしS168の処理と同様であるステップS236ないしS248の処理を実行する。これらの処理についての詳細な説明は既にしているから、ここでは省略する。
【0107】
モータMG2の制御(図25のステップS268)は、図27に例示するモータMG2の制御ルーチンによって行なわれる。このルーチンが実行されると、制御装置180の制御CPU190は、まず、次式(14)によって算出される値をモータMG2のトルク指令値Tm2*に設定する(ステップS250)。ここで、式(14)は、図23や図24の共線図における動作共線の釣り合いから求めることができる。そして、図9のアシストモータ制御ルーチンのステップS156ないしS168の処理と同様であるステップS256ないしS268の処理を実行する。
【0108】
【数11】
Figure 0003593845
【0109】
以上説明した第2実施例の動力出力装置110によれば、アクセルペダル164が大きく踏み込まれたり、踏み込まれていたアクセルペダル164を急に戻したりして、リングギヤ軸126に出力すべきトルクを急変させても、エンジン150の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジン150がスムーズに移行できる移行可能範囲内に設定し、これに基づいてエンジン150の運転制御を行なうから、エンジン150をスムーズに目的とする運転ポイントに移行させることができる。この結果、エンジン150を失速させたり、逆にエンジン150を過剰にモータリングするといった不都合を回避することができる。しかも、目標回転数Ne*や目標トルクTe*を変更しても、トルク指令値Tr*に相当するトルクがリングギヤ軸126に出力されるようモータMG2のトルク指令値Tm2*を設定するから、リングギヤ軸126にはトルク指令値Tr*に相当するトルクを出力することができる。
【0110】
もとより、エンジン150から出力する動力をプラネタリギヤ120,モータMG1およびモータMG2によりトルク変換してリングギヤ軸126、延いては駆動輪116,118に出力するから、動力出力装置110をより効率のよいものにすることができる。
【0111】
また、第2実施例の動力出力装置110においても、エンジン150の運転ポイントを回転数Neで代表させたが、図10のトルク制御ルーチンに示すように、トルクTeで代表させるものとしてもよい。
【0112】
第2実施例の動力出力装置110では、リングギヤ軸126に出力された動力をリングギヤ122に結合された動力取出ギヤ128を介してモータMG1とモータMG2との間から取り出したが、図28の変形例の動力出力装置110Aに示すように、リングギヤ軸126を延出してケース115から取り出すものとしてもよい。また、図29の変形例の動力出力装置110Bに示すように、エンジン150側からプラネタリギヤ120,モータMG2,モータMG1の順になるよう配置してもよい。この場合、サンギヤ軸125Bは中空でなくてもよく、リングギヤ軸126Bは中空軸とする必要がある。こうすれば、リングギヤ軸126Bに出力された動力をエンジン150とモータMG2との間から取り出すことができる。
【0113】
第2実施例の動力出力装置110では、モータMG2をリングギヤ軸126に取り付けたが、図30に例示する変形例の動力出力装置110Cのように、モータMG2をクランクシャフト156に取り付けるものとしてもよい。この変形例の動力出力装置110Cでは、図30に示すように、プラネタリギヤ120のサンギヤ121に結合されたサンギヤ軸125CにはモータMG1のロータ132が取り付けられており、プラネタリキャリア124には、第2実施例の動力出力装置110と同様に、エンジン150のクランクシャフト156が取り付けられている。このクランクシャフト156には、モータMG2のロータ142と、クランクシャフト156の回転角度θeを検出するレゾルバ157とが取り付けられている。プラネタリギヤ120のリングギヤ122に取り付けられたリングギヤ軸126Cは、その回転角度θrを検出するレゾルバ149が取り付けられているだけで、動力取出ギヤ128に結合されている。
【0114】
この変形例の動力出力装置110Cは次のように動作する。エンジン150を回転数NeとトルクTeとで表わされる運転ポイントP1で運転し、エンジン150から出力されるエネルギPe(Pe=Ne×Te)と同じエネルギPr(Pr=Nr×Tr)となる回転数NrとトルクTrとで表わされる運転ポイントP2でリングギヤ軸126Cを運転する場合、すなわち、エンジン150から出力される動力をトルク変換してリングギヤ軸126Cに作用させる場合について考える。この状態の共線図を図31および図32に例示する。
【0115】
図31の共線図における動作共線の釣り合いを考えると、次式(15)ないし式(16)が導き出される。即ち、式(15)はエンジン150から入力されるエネルギPeとリングギヤ軸126Cに出力されるエネルギPrの釣り合いから導き出され、式(16)はクランクシャフト156を介してプラネタリキャリア124に入力されるエネルギの総和として導き出される。また、式(17)および式(18)はプラネタリキャリア124に作用するトルクを座標軸Sおよび座標軸Rを作用線とするトルクに分離することにより導出される。
【0116】
【数12】
Figure 0003593845
【0117】
この動作共線がこの状態で安定であるためには、動作共線の力の釣り合いがとれればよいから、トルクTm1とトルクTcsとを等しく、かつ、トルクTrとトルクTcrとを等しくすればよい。以上の関係からトルクTm1およびトルクTm2を求めれば、次式(19)および式(20)のように表わされる。
【0118】
【数13】
Figure 0003593845
【0119】
したがって、モータMG1により式(19)で求められるトルクTm1をサンギヤ軸125Cに作用させ、モータMG2により式(20)で求められるトルクTm2をクランクシャフト156に作用させれば、エンジン150から出力されるトルクTeおよび回転数Neで表わされる動力をトルクTrおよび回転数Nrで表わされる動力にトルク変換してリングギヤ軸126Cに出力することができる。なお、この共線図の状態では、モータMG1は、ロータ132の回転の方向とトルクの作用方向が逆になるから、発電機として動作し、トルクTm1と回転数Nsとの積で表わされる電気エネルギPm1を回生する。一方、モータMG2は、ロータ142の回転の方向とトルクの作用方向が同じになるから、電動機として動作し、トルクTm2と回転数Nrとの積で表わされる電気エネルギPm2を消費する。
【0120】
図31に示す共線図ではサンギヤ軸125Cの回転数Nsは正であったが、エンジン150の回転数Neとリングギヤ軸126Cの回転数Nrとによっては、図32に示す共線図のように負となる場合もある。このときには、モータMG1は、ロータ132の回転の方向とトルクの作用する方向とが同じになるから、電動機として動作し、トルクTm1と回転数Nsとの積で表わされる電気エネルギPm1を消費する。一方、モータMG2は、ロータ142の回転の方向とトルクの作用する方向とが逆になるから、発電機として動作し、トルクTm2と回転数Nrとの積で表わされる電気エネルギPm2をリングギヤ軸126Cから回生することになる。
【0121】
以上説明したように、変形例の動力出力装置110Cでも、第2実施例の動力出力装置110と同様に、図25のトルク制御ルーチンや図10のトルク制御ルーチンを実行することができ、第2実施例の動力出力装置110が奏する効果と同様に効果を奏することができる。なお、変形例の動力出力装置110Cでは、モータMG2がクランクシャフト156に取り付けられていることから、モータMG1の制御は図26のモータMG1の制御ルーチンのステップS230およびS232の処理に代えて図33に例示するモータMG1の制御ルーチンに例示するステップS290の処理を行ない、モータMG2の制御は図27のモータMG2の制御ルーチンのステップS250の処理に代えて図34に例示するモータMG2の制御ルーチンのステップS292およびS294の処理を行なう必要がある。即ち、モータMG1の制御では、図31や図32の共線図における動作共線の釣り合いから、モータMG1のトルク指令値Tm1*に動作共線の釣り合いから求められる値(次式(21))を設定する必要があり(ステップS290)、モータMG2の制御では、エンジン150の回転数Neを目標回転数Ne*とするために、エンジン150の回転数Neを読み込み(ステップS292)、読み込んだ回転数Neと目標回転数Ne*とを用いて次式(22)により算出される値をモータMG2のトルク指令値Tm2*に設定する必要があるからである(ステップS294)。なお、式(22)中の右辺第1項は前回このルーチンが起動されたときにこのステップで設定されたモータMG2のトルク指令値Tm2*であり、右辺第2項は回転数Neの目標回転数Ne*からの偏差を打ち消す比例項であり、右辺第3項は定常偏差をなくすための積分項である。また、K7とK8は比例定数である。
【0122】
【数14】
Figure 0003593845
【0123】
以上説明したように、変形例の動力出力装置110Cは、モータMG1とモータMG2の役割が異なるものの、第2実施例の動力出力装置110と同様に動作することができるから、第2実施例の動力出力装置110が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
【0124】
変形例の動力出力装置110Cでは、エンジン150とモータMG1とによりモータMG2を挟持する配置としたが、図35の変形例の動力出力装置110Dに示すように、モータMG1とモータMG2とでエンジン150を挟持する配置としてもよい。また、変形例の動力出力装置110Cでは、リングギヤ軸126Cに出力された動力をリングギヤ122に結合された動力取出ギヤ128を介してモータMG1とモータMG2との間から取り出したが、図36の変形例の動力出力装置110Eに示すように、リングギヤ軸126Eを延出してケース115から取り出すものとしてもよい。
【0125】
第2実施例の動力出力装置110やその変形例では、FR型あるいはFF型の2輪駆動の車両に動力出力装置を搭載するものとしたが、図37の変形例の動力出力装置110Fに示すように、4輪駆動の車両に適用するものとしてもよい。この構成では、リングギヤ軸126に結合していたモータMG2をリングギヤ軸126より分離して、車両の後輪部に独立して配置し、このモータMG2によって後輪部の駆動輪117,119を駆動する。一方、リングギヤ軸126は動力取出ギヤ128および動力伝達ギヤ111を介してディファレンシャルギヤ114に結合されて前輪部の駆動輪116,118を駆動する。このような構成の下においても、第2実施例を実行することは可能である。
【0126】
また、第2実施例の動力出力装置110やその変形例では、3軸式動力入出力手段としてプラネタリギヤ120を用いたが、一方はサンギヤと他方はリングギヤとギヤ結合すると共に互いにギヤ結合しサンギヤの外周を自転しながら公転する2つ1組の複数組みのプラネタリピニオンギヤを備えるダブルピニオンプラネタリギヤを用いるものとしてもよい。この他、3軸式動力入出力手段として3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力を決定すれば、この決定した動力に基づいて残余の1軸に入出力される動力を決定されるものであれば如何なる装置やギヤユニット等、例えば、ディファレンシャルギヤ等を用いることもできる。
【0127】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0128】
例えば、上述した第1実施例の動力出力装置20やその変形例のエンジン50、あるいは第2実施例の動力出力装置110やその変形例のエンジン150としてガソリンエンジンを用いたが、その他に、ディーゼルエンジンや、タービンエンジンや、ジェットエンジンなど各種の内燃あるいは外燃機関を用いることもできる。
【0129】
また、第1実施例の動力出力装置20やその変形例のクラッチモータ30やアシストモータ40、あるいは第2実施例の動力出力装置110やその変形例のモータMG1やモータMG2にPM形(永久磁石形;Permanent Magnet type)同期電動機を用いたが、回生動作および力行動作の双方が可能なものであれば、その他にも、VR形(可変リラクタンス形;Variable Reluctance type)同期電動機や、バーニアモータや、直流電動機や、誘導電動機や、超電導モータや、ステップモータなどを用いることもできる。
【0130】
あるいは、第1実施例の動力出力装置20やその変形例あるいは第2実施例の動力出力装置110やその変形例では、第1および第2の駆動回路91,92,191,192としてトランジスタインバータを用いたが、その他に、IGBT(絶縁ゲートバイポーラモードトランジスタ;Insulated Gate Bipolar mode Transistor)インバータや、サイリスタインバータや、電圧PWM(パルス幅変調;Pulse Width Modulation)インバータや、方形波インバータ(電圧形インバータ,電流形インバータ)や、共振インバータなどを用いることもできる。
【0131】
また、バッテリ94,194としては、Pbバッテリ,NiMHバッテリ,Liバッテリなどを用いることができるが、バッテリ194に代えてキャパシタを用いることもできる。
【0132】
以上の実施例では、動力出力装置を車両に搭載する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、船舶,航空機などの交通手段や、その他各種産業機械などに搭載することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例としての動力出力装置20の概略構成を示す構成図である。
【図2】第1実施例の動力出力装置20を組み込んだ車両の概略構成を示す構成図である。
【図3】第1実施例の動力出力装置20の動作原理を説明するためのグラフである。
【図4】第1実施例の制御装置80により実行されるトルク制御ルーチンを例示するフローチャートである。
【図5】アクセルペダルポジションAPと回転数Ndとトルク指令値Td*との関係を例示するマップである。
【図6】エンジン50の運転ポイントと効率の関係を例示するグラフである。
【図7】エネルギ一定の曲線に沿ったエンジン50の運転ポイントの効率とエンジン50の回転数Neとの関係を例示するグラフである。
【図8】第1実施例の制御装置80により実行されるクラッチモータ制御ルーチンを例示するフローチャートである。
【図9】第1実施例の制御装置80により実行されるアシストモータ制御ルーチンを例示するフローチャートである。
【図10】変形例のトルク制御ルーチンを例示するフローチャートである。
【図11】第1実施例の変形例の動力出力装置20Aの概略構成を示す構成図である。
【図12】第1実施例の変形例の動力出力装置20Bの概略構成を示す構成図である。
【図13】変形例の動力出力装置20Bにより実行されるクラッチモータ制御ルーチンの一部を例示するフローチャートである。
【図14】変形例の動力出力装置20Bにより実行されるアシストモータ制御ルーチンの一部を例示するフローチャートである。
【図15】第1実施例の変形例の動力出力装置20Cの概略構成を示す構成図である。
【図16】第1実施例の変形例の動力出力装置20Dの概略構成を示す構成図である。
【図17】第1実施例の変形例の動力出力装置20Eの概略構成を示す構成図である。
【図18】第1実施例の変形例である動力出力装置20Fの概略構成を示す構成図である。
【図19】第2実施例としての動力出力装置110の概略構成を示す構成図である。
【図20】第2実施例の動力出力装置110の部分拡大図である。
【図21】第2実施例の動力出力装置110を組み込んだ車両の概略の構成を例示する構成図である。
【図22】第2実施例の動力出力装置110の動作原理を説明するためのグラフである。
【図23】第2実施例におけるプラネタリギヤ120に結合された3軸の回転数とトルクの関係を示す共線図である。
【図24】第2実施例におけるプラネタリギヤ120に結合された3軸の回転数とトルクの関係を示す共線図である。
【図25】第2実施例の制御装置180により実行されるトルク制御ルーチンを例示するフローチャートである。
【図26】第2実施例の制御装置180により実行されるモータMG1の制御ルーチンを例示するフローチャートである。
【図27】第2実施例の制御装置180により実行されるモータMG2の制御ルーチンを例示するフローチャートである。
【図28】第2実施例の変形例である動力出力装置110Aの概略構成を示す構成図である。
【図29】第2実施例の変形例である動力出力装置110Bの概略構成を示す構成図である。
【図30】第2実施例の変形例である動力出力装置110Cの概略構成を示す構成図である。
【図31】変形例の動力出力装置110Cにおけるプラネタリギヤ120に結合された3軸の回転数とトルクの関係を示す共線図である。
【図32】変形例の動力出力装置110Cにおけるプラネタリギヤ120に結合された3軸の回転数とトルクの関係を示す共線図である。
【図33】変形例の動力出力装置110Cにより実行されるモータMG1の制御ルーチンの一部を例示するフローチャートである。
【図34】変形例の動力出力装置110Cにより実行されるモータMG2の制御ルーチンの一部を例示するフローチャートである。
【図35】第2実施例の変形例である動力出力装置110Dの概略構成を示す構成図である。
【図36】第2実施例の変形例である動力出力装置110Dの概略構成を示す構成図である。
【図37】第2実施例の変形例である動力出力装置110Dの概略構成を示す構成図である。
【符号の説明】
20…動力出力装置
20A〜20F…動力出力装置
22…駆動軸
23…ギヤ
24…ディファレンシャルギヤ
26,28…駆動輪
27,29…駆動輪
30…クラッチモータ
32…アウタロータ
34…インナロータ
35…永久磁石
36…三相コイル
38…スリップリング
38a…回転リング
38b…ブラシ
39…レゾルバ
40…アシストモータ
41…回転軸
41a…レゾルバ
42…ロータ
43…ステータ
44…コイル
44…三相コイル
45…ケース
46…永久磁石
48…レゾルバ
49…ベアリング
50…エンジン
51…燃料噴射弁
52…燃焼室
54…ピストン
56…クランクシャフト
58…イグナイタ
60…ディストリビュータ
62…点火プラグ
64…アクセルペダル
64a…アクセルペダルポジションセンサ
65…ブレーキペダル
65a…ブレーキペダルポジションセンサ
66…スロットルバルブ
67…スロットルバルブポジションセンサ
68…アクチュエータ
70…EFIECU
72…吸気管負圧センサ
74…水温センサ
76…回転数センサ
78…回転角度センサ
79…スタータスイッチ
80…制御装置
82…シフトレバー
84…シフトポジションセンサ
90…制御CPU
90a…RAM
90b…ROM
91…第1の駆動回路
92…第2の駆動回路
94…バッテリ
95,96…電流検出器
97,98…電流検出器
99…残容量検出器
110…動力出力装置
110A〜110F…動力出力装置
111…動力伝達ギヤ
112…駆動軸
114…ディファレンシャルギヤ
115…ケース
116,118…駆動輪
117,119…駆動輪
120…プラネタリギヤ
121…サンギヤ
122…リングギヤ
123…プラネタリピニオンギヤ
124…プラネタリキャリア
125…サンギヤ軸
126…リングギヤ軸
128…動力取出ギヤ
129…チェーンベルト
132…ロータ
133…ステータ
134…三相コイル
135…永久磁石
139…レゾルバ
142…ロータ
143…ステータ
144…三相コイル
145…永久磁石
149…レゾルバ
150…エンジン
156…クランクシャフト
157…レゾルバ
164…アクセルペダル
164a…アクセルペダルポジションセンサ
165a…ブレーキペダルポジションセンサ
170…EFIECU
180…制御装置
184…シフトポジションセンサ
190…制御CPU
190a…RAM
190b…ROM
191…第1の駆動回路
192…第2の駆動回路
194…バッテリ
195,196…電流検出器
197,198…電流検出器
199…残容量検出器
CL1…クラッチ
CL2…クラッチ
L1,L2…電源ライン
MG1…モータ
MG2…モータ
Tr1〜Tr6…トランジスタ
Tr11〜Tr16…トランジスタ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a power output device and a control method thereof, and more particularly to a power output device that outputs power to a drive shaft and a control method of such a power output device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a power output device of this type is a device mounted on a vehicle, and electromagnetically couples an output shaft of a prime mover and a drive shaft coupled to a rotor of an electric motor by an electromagnetic joint to output power of the prime mover. A device that outputs a signal to a drive shaft has been proposed (for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 53-133814). In this power output device, a vehicle starts running by an electric motor, and when the number of revolutions of the electric motor reaches a predetermined number of revolutions, an exciting current is applied to an electromagnetic coupling to crank the prime mover and supply fuel to the prime mover and spark ignition. To start the prime mover. After the prime mover is started, power from the prime mover is output to a drive shaft by electromagnetic coupling of an electromagnetic joint to drive the vehicle. The electric motor is driven when the power required for the drive shaft is insufficient with the power output to the drive shaft by the electromagnetic coupling, and makes up for this shortfall. When outputting power to the drive shaft, the electromagnetic coupling regenerates electric power according to slippage of the electromagnetic coupling. This regenerated electric power is stored in a battery as electric power used at the start of traveling, or used as power for an electric motor that compensates for a shortage of power of a drive shaft.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, such a conventional power output device has a problem that when the rotational speed of the drive shaft increases, the efficiency of the entire device may decrease. In the above-described power output device, even when the rotation speed of the drive shaft becomes large, in order to output power to the drive shaft by the electromagnetic coupling, the rotation speed of the prime mover must be equal to or higher than the rotation speed of the drive shaft. Since the range of the efficient operating point of the prime mover is usually determined by the rotational speed and the load torque, when the drive shaft rotates at a rotational speed exceeding the range, the prime mover operates at a high efficiency. The operation must be performed outside the range of good operating points, which results in a reduction in the efficiency of the entire apparatus.
[0004]
As one of the solutions to such a problem, the applicant has previously filed Japanese Patent Application No. 7-266475, which has two rotors respectively connected to the output shaft and the drive shaft of the prime mover instead of the electromagnetic coupling. When the rotation speed of the drive shaft is increased by using a paired rotor motor capable of generating power, the paired rotor motor is controlled as a motor, and the rotor connected to the output shaft of the prime mover is coupled to the drive shaft. A motor that can operate the prime mover at a rotation speed smaller than the rotation speed of the drive shaft by relatively rotating the driven rotor is proposed. In such a power output device, an electric motor is further provided on the output shaft or the drive shaft of the prime mover, and the power output from the prime mover is converted into torque by the paired rotor electric motor and the electric motor, and is output to the drive shaft as desired power.
[0005]
However, in the conventional power output device and the proposed power output device, the control of the prime mover, the anti-rotor motor, and the motor are performed in a steady operation state, so that when the target power to be output to the drive shaft is changed, the change is performed. The response time of the prime mover to the set target power is slower than the response time of the rotor motor or the motor, so the prime mover is forced to rotate by the rotor rotor motor or a high load torque is applied to the prime mover by the rotor rotor motor. There is a possibility that the prime mover will stall and cause the prime mover to stop operating. Such improper operation control of the prime mover has a great influence on the power output from the power output device. Therefore, when the power output device is used for a power source such as a vehicle or a ship, there is still room for improvement in drivability.
[0006]
A power output device and a control method thereof according to the present invention solve such a problem, and when the target power to be output to the drive shaft is changed, smoothly shift the operation state of the prime mover to the target operation state. One of the purposes.
[0007]
[Means for Solving the Problems and Their Functions and Effects]
The power output apparatus and the control method of the present invention employ the following means in order to achieve at least a part of the above object.
[0008]
The power output device of the present invention,
A power output device that outputs power to a drive shaft,
A prime mover having an output shaft;
A first rotating shaft coupled to the output shaft and a second rotating shaft coupled to the drive shaft, wherein the power input to and output from the first rotating shaft and the second rotating shaft Energy adjustment means for adjusting the energy deviation from the input and output power by inputting and outputting the corresponding electric energy;
An electric motor that exchanges power with the output shaft or the drive shaft,
Target power setting means for setting a target power to be output to the drive shaft,
The operating state of the prime mover is Through a region where the operation efficiency of the prime mover is high, on a predetermined operation curve. The energy adjusting means and the energy adjusting means are operated such that the power output from the prime mover operated in the target operation state is converted into energy and the target power is output to the drive shaft, while operating to match the target operation state. Drive control means for controlling the electric motor;
When the set target power changes, target operating state change amount calculating means for obtaining a change amount of a target operating state of the prime mover corresponding to the change,
The amount of change in the determined target operating state is determined by the Along the operation curve of Satisfy transient operating conditions In advance A target operation state setting means for limiting a change amount of the target operation state when the deviation from the predetermined range is set to a target operation state in the drive control means;
The gist is to provide
[0009]
In addition, the control method of the power output device corresponding to the power output device is as follows.
A prime mover having an output shaft;
A first rotating shaft coupled to the output shaft and a second rotating shaft coupled to the drive shaft, wherein the power input to and output from the first rotating shaft and the second rotating shaft Energy adjusting means for adjusting the energy deviation from the input and output power by inputting and outputting the corresponding electric energy;
An electric motor that exchanges power with the output shaft or the drive shaft;
A method for controlling a power output device comprising:
(A) setting a target power to be output to the drive shaft;
(B) The operation state of the prime mover is Through a region where the operation efficiency of the prime mover is high, on a predetermined operation curve. The energy adjusting means and the energy adjusting means are operated such that the power output from the prime mover operated in the target operation state is converted into energy and the target power is output to the drive shaft, while operating to match the target operation state. Control the motor and
(C) when the set target power changes, determining a change amount of a target operation state of the prime mover corresponding to the change;
(D) the obtained amount of change in the target operating state is the Along the operation curve of Satisfy transient operating conditions In advance Limiting the amount of change in the target operation state when it is out of the predetermined range to set the target operation state in the drive control means;
The gist is.
[0010]
According to the power output apparatus and the control method thereof, the power output from the prime mover is converted into energy and the target power is output to the drive shaft in accordance with the driving of the prime mover in the target operation state. Controlling the energy adjusting means and the electric motor. In this state, when the target power of the drive shaft changes and the target operation state of the prime mover changes, the prime mover is operated so as to match the changed target operation state. If the value is out of the range determined to satisfy the transient operation condition based on the operation state, the amount of change in the target operation condition is limited. Therefore, the prime mover is operated in the target operation state determined from the variation limited to satisfy the transient operation condition based on the operation state. As a result, even if the target power greatly changes, the prime mover will always operate under the transient operating conditions based on the operational state of the prime mover, and the operating state of the prime mover will smoothly transition to the target operating state. Can be done. Moreover, since these transient operating conditions are based on the operating state of the prime mover, the amount of change in the target operating state is not uniformly limited, and for example, in a high power range, the range that satisfies the transient operating conditions is wide. For example, even when a large acceleration is requested, the output of the prime mover can be increased in a short period of time, and the power can be smoothly output to the drive shaft. As a result, the drivability of a vehicle or the like using the prime mover is improved.
[0011]
Here, the term “power” means energy expressed in the form of a product of a torque acting on a shaft and a rotation speed of the shaft. Therefore, even if the magnitude of the energy as the power is the same, if the torque and the rotation speed are different, the form of the power is different, and the power is different.
[0012]
Since the operating state of the prime mover is usually represented by the rotational speed of the output shaft and the torque output from the prime mover, in the power output device of the present invention, the target rotational speed of the prime mover is calculated as the amount of change in the target operating state. The change amount and the change amount of the target torque can be used. When control is performed using the amount of change in torque, a good response can be obtained to a driver's output request for a vehicle or the like using this device, regardless of the operating state of the prime mover. It is preferable to perform the above-described control using the change amount of the target torque in order to improve the drivability of the vehicle. Of course, the change amount of the target rotation speed may be used instead of the change amount of the target torque. Since the energy output from the prime mover can be expressed as torque × rotational speed, when the target power changes, the control of the operating state of the prime mover corresponding to the change may be performed with the target torque and the change amount thereof. Alternatively, it may be performed based on the target rotation speed and the change amount thereof. This is because even if the operation state of the prime mover is changed centering on the rotational speed, the energy extracted from the prime mover is changed in the same manner as when the control is performed using the torque. Further, there is no problem in controlling the prime mover by combining the two.
[0013]
When considering the amount of change in the target rotation speed and the target torque, the same range that satisfies the transient operation conditions of the prime mover can be used regardless of the operation state of the prime mover. This is because, if the change amount of the target rotation speed (or the target torque) is the same, the output change of the prime mover becomes large when the output of the prime mover is large. When considering the energy output from the prime mover as the target operating state of the prime mover, the range in which the amount of change is not limited is widened in an operation region where the output is large, and the range is narrowed in an operation region where the output is small. It is also possible to take. This range may be set according to various operating conditions of the prime mover.
[0014]
Further, in the power output device according to the present invention, the energy adjusting means may include a first rotor coupled to the first rotating shaft and a first rotor coupled to the second rotating shaft. It is also possible to provide a paired rotor motor having a second rotatable rotor and exchanging power between the two rotating shafts via an electromagnetic coupling between the two rotors.
[0015]
Alternatively, in the power output device according to the present invention, the energy adjustment unit has a third rotation shaft different from the first rotation shaft and the second rotation shaft, and any one of the three rotation shafts When the power to be input to or output from the two rotary shafts is determined, a three-axis power input / output means for inputting and outputting power to the remaining rotary shafts based on the determined power; A rotary shaft electric motor that exchanges power.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described based on examples. FIG. 1 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 20 as a first embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a configuration showing a schematic configuration of a vehicle incorporating the power output device 20 of the first embodiment of FIG. FIG. For convenience of explanation, the configuration of the entire vehicle will be described first with reference to FIG.
[0017]
As shown in FIG. 2, this vehicle is provided with a gasoline engine driven by gasoline as an engine 50 as a power source. The engine 50 sucks into the combustion chamber 52 an air-fuel mixture of the air sucked from the intake system via the throttle valve 66 and the gasoline injected from the fuel injection valve 51, and the piston 54 is pushed down by the explosion of the air-fuel mixture. The movement is converted into a rotational movement of the crankshaft 56. Here, the throttle valve 66 is driven to open and close by an actuator 68. The spark plug 62 forms an electric spark by the high voltage guided from the igniter 58 via the distributor 60, and the air-fuel mixture is ignited by the electric spark to explode and burn.
[0018]
The operation of the engine 50 is controlled by an electronic control unit (hereinafter, referred to as EFIECU) 70. Various sensors indicating the operating state of the engine 50 are connected to the EFIECU 70. For example, a throttle valve position sensor 67 for detecting the opening (position) of the throttle valve 66, an intake pipe negative pressure sensor 72 for detecting the load on the engine 50, a water temperature sensor 74 for detecting the water temperature of the engine 50, and the distributor 60 are provided. A rotation speed sensor 76 and a rotation angle sensor 78 for detecting the rotation speed and rotation angle of the crankshaft 56 are provided. In addition, the EFIECU 70 is also connected to, for example, a starter switch 79 for detecting the state ST of the ignition key, but illustration of other sensors and switches is omitted.
[0019]
The drive shaft 22 is connected to the crankshaft 56 of the engine 50 via a clutch motor 30 and an assist motor 40 described later. The drive shaft 22 is connected to a differential gear 24, and the torque from the power output device 20 is finally transmitted to the left and right drive wheels 26, 28. The clutch motor 30 and the assist motor 40 are controlled by the control device 80. Although the configuration of the control device 80 will be described in detail later, a control CPU is provided therein, and a shift position sensor 84 provided on the shift lever 82, an accelerator pedal position sensor 64a provided on the accelerator pedal 64, a brake A brake pedal position sensor 65a provided on the pedal 65 is also connected. Further, the control device 80 exchanges various information with the above-mentioned EFIECU 70 by communication. Control including the exchange of such information will be described later.
[0020]
As shown in FIG. 1, the power output device 20 of the embodiment mainly includes an engine 50 and a clutch motor 30 in which an outer rotor 32 is connected to a crankshaft 56 of the engine 50 and an inner rotor 34 is connected to the drive shaft 22. And an assist motor 40 having a rotor 42 coupled to the drive shaft 22, and a control device 80 for controlling the drive of the clutch motor 30 and the assist motor 40.
[0021]
As shown in FIG. 1, the clutch motor 30 includes a permanent magnet 35 on the inner peripheral surface of the outer rotor 32, and is configured as a synchronous motor that winds a three-phase coil 36 around a slot formed in the inner rotor 34. The power to the three-phase coil 36 is supplied via a slip ring 38. Portions of the inner rotor 34 where slots and teeth for the three-phase coil 36 are formed are formed by laminating thin non-oriented electromagnetic steel sheets. Although the crankshaft 56 is provided with a resolver 39 for detecting the rotation angle θe, the resolver 39 can also be used as a rotation angle sensor 78 provided in the distributor 60.
[0022]
On the other hand, the assist motor 40 is also configured as a synchronous motor, but a three-phase coil 44 that forms a rotating magnetic field is wound around a stator 43 fixed to a case 45. The stator 43 is also formed by laminating thin sheets of non-oriented electromagnetic steel sheets. A plurality of permanent magnets 46 are provided on the outer peripheral surface of the rotor 42. In the assist motor 40, the rotor 42 rotates by the interaction between the magnetic field generated by the permanent magnet 46 and the magnetic field formed by the three-phase coil 44. The shaft to which the rotor 42 is mechanically coupled is the drive shaft 22 that is the torque output shaft of the power output device 20, and the drive shaft 22 is provided with a resolver 48 that detects the rotation angle θd. The drive shaft 22 is supported by a bearing 49 provided on the case 45.
[0023]
In the clutch motor 30 and the assist motor 40, the inner rotor 34 of the clutch motor 30 is mechanically coupled to the rotor 42 of the assist motor 40, and further to the drive shaft 22. Therefore, in brief, the relationship between the engine 50 and the motors 30 and 40 is such that the shaft torque output from the engine 50 to the crankshaft 56 is output to the drive shaft 22 via the outer rotor 32 and the inner rotor 34 of the clutch motor 30. That is, the torque from the assist motor 40 is added to or subtracted from this.
[0024]
Although the assist motor 40 is configured as a normal permanent magnet type three-phase synchronous motor, the clutch motor 30 is configured so that both the outer rotor 32 having the permanent magnet 35 and the inner rotor 34 having the three-phase coil 36 rotate together. Have been. Thus, the details of the configuration of the clutch motor 30 will be further described. As described above, the outer rotor 32 of the clutch motor 30 is connected to the crankshaft 56, the inner rotor 34 is connected to the drive shaft 22, and the outer rotor 32 is provided with the permanent magnet 35. In the embodiment, eight permanent magnets 35 (four N poles and four S poles) are provided, and are attached to the inner peripheral surface of the outer rotor 32. The magnetization direction is a direction toward the axial center of the clutch motor 30, and the direction of the magnetic pole is reversed every other direction. The three-phase coil 36 of the inner rotor 34 facing the permanent magnet 35 with a slight gap is wound around a total of twelve slots (not shown) provided in the inner rotor 34. To form a magnetic flux passing through the teeth separating the two. When a three-phase alternating current flows through each coil, this magnetic field rotates. Each of three-phase coils 36 is connected to receive power supply from slip ring 38. The slip ring 38 includes a rotating ring 38a fixed to the drive shaft 22 and a brush 38b. In order to exchange three-phase (U, V, W-phase) currents, the slip ring 38 is provided with a rotating ring 38a and a brush 38b for three phases.
[0025]
The outer rotor 32 and the inner rotor 34 exhibit various behaviors due to the interaction between the magnetic field formed by a pair of adjacent permanent magnets 35 and the rotating magnetic field formed by the three-phase coil 36 provided on the inner rotor 34. Usually, the frequency of the three-phase alternating current flowing through the three-phase coil 36 is four times the frequency of the deviation between the rotation speed of the outer rotor 32 and the rotation speed of the inner rotor 34 directly connected to the crankshaft 56.
[0026]
Next, the control device 80 for controlling the drive of the clutch motor 30 and the assist motor 40 will be described. The control device 80 includes a first drive circuit 91 that drives the clutch motor 30, a second drive circuit 92 that drives the assist motor 40, a control CPU 90 that controls both the drive circuits 91 and 92, and a secondary battery. And a certain battery 94. The control CPU 90 is a one-chip microprocessor, and includes a work RAM 90a, a ROM 90b storing a processing program, an input / output port (not shown), and a serial communication port (not shown) for communicating with the EFIECU 70. . The control CPU 90 includes a rotation angle θe of the engine 50 from the resolver 39, a rotation angle θd of the drive shaft 22 from the resolver 48, an accelerator pedal position (depressed amount of the accelerator pedal 64) AP from an accelerator pedal position sensor 64a, and a brake. The brake pedal position (the amount of depression of the brake pedal 65) BP from the pedal position sensor 65a, the shift position SP from the shift position sensor 84, and the clutch from the two current detectors 95 and 96 provided in the first drive circuit 91. Input ports include the current values Iuc and Ivc, the assist current values Iua and Iva from the two current detectors 97 and 98 provided in the second drive circuit, the remaining capacity BRM of the battery 94 from the remaining capacity detector 99, and the like. Has been entered through. The remaining capacity detector 99 measures the specific gravity of the electrolyte of the battery 94 or the total weight of the battery 94 to detect the remaining capacity, or calculates the current value and time of charging / discharging to determine the remaining capacity. There are known ones that detect the remaining capacity and a method that instantaneously shorts the terminals of the battery to allow a current to flow and measure the internal resistance to detect the remaining capacity.
[0027]
Further, the control CPU 90 outputs a control signal SW1 for driving six transistors Tr1 to Tr6, which are switching elements provided in the first drive circuit 91, and a control signal SW1 provided as a switching element provided in the second drive circuit 92. A control signal SW2 for driving the six transistors Tr11 to Tr16 is output. The six transistors Tr1 to Tr6 in the first drive circuit 91 constitute a transistor inverter, and each of the transistors Tr1 to Tr6 is paired with a pair of power lines L1 and L2 so as to be on the source side and the sink side, respectively. Each of the three-phase coils (UVW) 36 of the clutch motor 30 is connected to the connection point via a slip ring 38. Since the power supply lines L1 and L2 are connected to the positive side and the negative side of the battery 94, respectively, the control CPU 90 sequentially controls the ratio of the on-time of the paired transistors Tr1 to Tr6 by the control signal SW1, and When the current flowing through the 36 is converted into a pseudo sine wave by PWM control, a rotating magnetic field is formed by the three-phase coil 36.
[0028]
On the other hand, the six transistors Tr11 to Tr16 of the second drive circuit 92 also constitute a transistor inverter, and are each arranged in the same manner as the first drive circuit 91, and the connection point of the paired transistors is , And three-phase coils 44 of the assist motor 40. Therefore, when the control CPU 90 sequentially controls the on-time of the paired transistors Tr11 to Tr16 by the control signal SW2 and makes the current flowing through each coil 44 a pseudo sine wave by PWM control, the three-phase coil 44 A magnetic field is formed.
[0029]
The operation of the power output device 20 of the first embodiment having the above-described configuration will be described. The operation principle of the power output device 20 of the first embodiment, particularly, the principle of torque conversion is as follows. It is assumed that the engine 50 is operated by the EFIECU 70 and the engine speed Ne of the engine 50 is rotating at the value N1. At this time, assuming that the control device 80 does not supply any current to the three-phase coil 36 of the clutch motor 30 via the slip ring 38, that is, the transistors Tr1, 3, and 5 of the first drive circuit 91 are turned off, If the Trs 2, 4, and 6 are turned on, no current flows through the three-phase coil 36, and the outer rotor 32 and the inner rotor 34 of the clutch motor 30 are not electromagnetically coupled at all. The crankshaft 56 of the engine 50 is idle.
[0030]
When the control CPU 90 of the control device 80 outputs the control signal SW1 to perform on / off control of the transistor, a deviation between the rotation speed Ne of the crankshaft 56 of the engine 50 and the rotation speed Nd of the drive shaft 22 (in other words, the outer rotor of the clutch motor 30). A current flows through the three-phase coil 36 of the clutch motor 30 according to the rotation speed difference Nc (Ne−Nd) between the inner motor 32 and the inner rotor 34, the clutch motor 30 functions as a generator, and the current is supplied to the first drive circuit 91. And the battery 94 is charged. At this time, the outer rotor 32 and the inner rotor 34 are in an electromagnetic coupling state in which a slip exists, and the inner rotor 34 rotates at a rotation speed Nd lower than the rotation speed Ne of the engine 50 (the rotation speed of the crankshaft 56). In this state, when the control CPU 90 controls the second drive circuit 92 so that energy equal to the regenerated electric energy is consumed by the assist motor 40, a current flows through the three-phase coil 44 of the assist motor 40, A torque is generated in the motor 40.
[0031]
According to FIG. 3, when the engine 50 is operating at the operating point P1 where the rotation speed Ne of the engine 50 is the value N1 and the torque Te is the value T1, the torque of the value T1 is transmitted to the drive shaft 22 by the clutch motor 30 and the region By regenerating the energy represented by G1 and supplying the regenerated energy to the assist motor 40 as energy represented by the area G2, a torque of the value T2 is output to the drive shaft 22 rotating at the rotation speed of the value N2. be able to.
[0032]
Next, it is assumed that the engine 50 is operated at the operating point P2 where the rotation speed Ne is the value N2 and the torque Te is the value T2, and the rotation speed Nd of the drive shaft 22 is rotating at the value N1 larger than the value N2. . In this state, the inner rotor 34 of the clutch motor 30 rotates in the rotation direction of the drive shaft 22 at the rotation speed indicated by the absolute value of the rotation speed difference Nc (Ne-Nd) with respect to the outer rotor 32. , Functions as a normal motor, and applies rotational energy to the drive shaft 22 by electric power from the battery 94. On the other hand, when the control CPU 90 controls the second drive circuit 92 to regenerate electric power by the assist motor 40, a regenerative current flows through the three-phase coil 44 due to slippage between the rotor 42 and the stator 43 of the assist motor 40. Here, if the first and second drive circuits 91 and 92 are controlled by the control CPU 90 so that the electric power regenerated by the assist motor 40 is consumed by the clutch motor 30, the clutch motor 30 is stored in the battery 94. It can be driven without using electric power.
[0033]
According to FIG. 3, when the rotation speed Ne of the crankshaft 56 is operating at the operating point P2 where the torque Te is the value N2 and the torque Te is the value T2, the energy expressed as the sum of the area G1 and the area G3 is transferred to the clutch motor 30. To output the torque of the value T2 to the drive shaft 22 and regenerate the energy supplied to the clutch motor 30 from the assist motor 40 as energy expressed as the sum of the area G2 and the area G3. The torque of the value T1 can be output to the drive shaft 22 that rotates at the rotation speed of N1.
[0034]
In the power output device 20 of the first embodiment, in addition to the operation of converting all of the power output from the engine 50 into a torque and outputting the torque to the drive shaft 22, the power output from the engine 50 (the torque Te and The surplus electric energy is found by making the product of the rotation speed Ne (the product of the rotation speed Ne) and the power required for the drive shaft 22 (the product of the torque Td and the rotation speed Nd), and the operation involving the charging of the battery 94 is performed. The power output from the engine 50 is made smaller than the power required for the drive shaft 22 so that the electric energy is insufficient, and an operation involving discharge from the battery 94 can also be performed.
[0035]
Next, the torque control in the power output device 20 of the embodiment will be specifically described based on a torque control routine illustrated in FIG. The torque control routine is repeatedly executed every predetermined time (for example, every 20 msec) after the power output device is started. When this routine is executed, the control CPU 90 of the control device 80 first executes a process of reading the rotation speed Nd of the drive shaft 22 (step S100). The rotation speed Nd of the drive shaft 22 can be obtained from the rotation angle θd of the drive shaft 22 detected by the resolver 48.
[0036]
Subsequently, a process of reading the accelerator pedal position AP, which is the depression amount of the accelerator pedal 64 detected by the accelerator pedal position sensor 64a, is performed (step S102). The accelerator pedal 64 is depressed when the driver feels that the output torque is insufficient. Therefore, the value of the accelerator pedal position AP is determined by the output torque desired by the driver (that is, the output torque should be output to the drive shaft 22). Torque). Next, a process of deriving Td * based on the read accelerator pedal position AP and the rotation speed Nd of the drive shaft 22 is performed (step S104). In the embodiment, a corresponding torque command value Td * is determined for each combination of the accelerator pedal position AP and the rotation speed Nd, and this is stored in advance in the ROM 90b as a map, and the rotation speed Nd of the drive shaft 22 and the accelerator speed Nd are determined. When the pedal position AP is read, the corresponding torque command value Td * is derived with reference to the map stored in the ROM 90b. FIG. 5 shows an example of this map.
[0037]
When the torque command value Td * is derived in this manner, the energy Pd to be output to the drive shaft 22 is calculated from the derived torque command value Td * and the read rotation speed Nd of the drive shaft 22 (Pd = Nd × Td *). (Step S106), and the energy Pe to be output from the engine 50 is calculated by dividing the obtained energy Pd by the transmission efficiency ηt (step S108). Then, a process of setting a target rotation speed Ne * and a target torque Te * of the engine 50 based on the energy Pe is performed (step S110). Here, the energy Pe output from the engine 50 is equal to the product of the rotation speed Ne of the engine 50 and the torque Te. Therefore, the relationship between the energy Pe and the target rotation speed Ne * and the target torque Te * is Pe = Ne ** × Te *. However, there are countless combinations of the target rotation speed Ne * and the target torque Te * that satisfy this relationship. Therefore, in the embodiment, the operating point is set such that the engine 50 is operated in the highest possible efficiency with respect to each energy Pe through experiments and the operating state of the engine 50 changes smoothly with changes in the energy Pe. A combination of the rotation speed Ne * and the target torque Te * is obtained, stored in advance in the ROM 90b as a map, and a combination of the target rotation speed Ne * and the target torque Te * corresponding to the energy Pe is derived from this map. To do. This map will be further described.
[0038]
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the operating point of the engine 50 and the efficiency of the engine 50. The curve B in the figure indicates the boundary of the operable region of the engine 50. In the operable region of the engine 50, iso-efficiency lines such as curves α1 to α6 indicating operating points having the same efficiency can be drawn according to the characteristics. In the operable region of the engine 50, a curve having a constant energy represented by a product of the torque Te and the rotation speed Ne, for example, curves C1-C1 to C3-C3 can be drawn. The efficiency of each operating point along the constant energy curves C1-C1 through C3-C3 thus drawn is represented by the graph of FIG. 7 when the rotation speed Ne of the engine 50 is represented on the horizontal axis.
[0039]
As shown in the figure, even if the output energy is the same, the efficiency of the engine 50 greatly differs depending on at which operating point the vehicle is operated. For example, on the constant energy curve C1-C1, the efficiency can be maximized by operating the engine 50 at the operation point A1 (torque Te1, rotation speed Ne1). Such operating points having the highest efficiency are present on the constant energy curves such that the operating points A2 and A3 correspond to the constant output energy curves C2-C2 and C3-C3, respectively. A curve (operation curve) A in FIG. 6 is obtained by connecting operating points at which the efficiency of the engine 50 is as high as possible with respect to each energy Pe based on these facts by a continuous line. In the embodiment, the target rotation speed Ne * and the target rotation speed Ne * of the engine 50 are determined by using a map of the relationship between each operating point (rotation speed Ne and torque Te) on the operation curve A and the energy Pe. It was set.
[0040]
Here, the operation curve A is connected by a continuous curve when the operating point of the engine 50 is determined by a discontinuous curve with respect to the change of the energy Pe, when the energy Pe changes over the discontinuous operating point. This is because the operating state of the engine 50 suddenly changes, and depending on the degree of the change, it is not possible to smoothly shift to the target operating state and knocking or stopping may occur. Therefore, when the operation curve A is connected by a continuous curve in this manner, each operation point on the operation curve A may not be the highest efficiency operation point on the constant energy curve. In FIG. 6, an operation point Amin represented by the rotation speed Nemin and the torque Temin is an operation point having the minimum energy that can be output from the engine 50.
[0041]
After setting the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 50 in this way, a process of reading the rotation speed Ne of the engine 50 is executed (step S112). The rotation speed Ne of the engine 50 can be obtained from the rotation angle θe of the crankshaft 56 detected by the resolver 39 attached to the crankshaft 56, or a value detected by a rotation speed sensor 76 provided in the distributor 60. May be obtained by communication from the EFIECU 70. Subsequently, a deviation △ Ne between the target rotation speed Ne * of the engine 50 and the read rotation speed Ne is calculated (step S116), and the calculated deviation △ Ne falls within a shiftable range represented by the threshold NR1 and the threshold NR2. It is determined whether or not it is set (step S116). Here, the shiftable range represented by the threshold value NR1 and the threshold value NR2 is set as a range in which the operating point of the engine 50 can be shifted smoothly from the current point, and the performance of the engine 50 and this routine are set. It is determined by the start interval of the data. Therefore, threshold NR1 is set as a negative value, and threshold NR2 is set as a positive value. In the embodiment, the operating point of the engine 50 is represented by the rotation speed Ne. However, this is because the operating point of the engine 50 shifts on the operation curve A illustrated in FIG. 6 as described above. This is because it can be represented by one of the rotational speed Ne and the torque Te.
[0042]
When the deviation ΔNe is out of the shiftable range, the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 50 are reset so that the deviation ΔNe falls within the range (steps S118 to S124). That is, when the deviation ΔNe is smaller than the threshold value NR1, a value obtained by adding a negative threshold value NR1 to the current rotational speed Ne of the engine 50 is reset as the target rotational speed Ne * of the engine 50 (step S118). A torque Te corresponding to the target rotation speed Ne * is derived from the reset target rotation speed Ne * and the operation curve A in FIG. 6, and this is reset as the target torque Te * (step S120). When the deviation ΔNe is larger than the threshold value NR2, a value obtained by adding a positive threshold value NR2 to the rotation speed Ne of the engine 50 is reset as the target rotation speed Ne * (step S122), and the reset target rotation speed is also set. The target torque Te * is reset using Ne * and the operation curve A of FIG. 6 (step S124).
[0043]
When the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 50 are set in this manner, the control of the clutch motor 30, the assist motor 40, and the engine 50 is performed using these set values (steps S126 to S129). In the embodiment, each control of the clutch motor 30, the assist motor 40, and the engine 50 is described as a separate step of this routine for convenience of illustration, but actually, these controls are performed independently and independently of this routine. It is performed comprehensively. For example, the control CPU 90 executes the control of the clutch motor 30 and the assist motor 40 in parallel at a different timing from the present routine by using an interrupt process, transmits an instruction to the EFIECU 70 by communication, and transmits Is also performed in parallel.
[0044]
The control of the clutch motor 30 (Step S126 in FIG. 4) is performed by a clutch motor control routine illustrated in FIG. When this routine is executed, the control CPU 90 of the control device 80 first executes a process of reading the rotation speed Ne of the engine 50 (step S130). The rotation speed Ne of the engine 50 can be obtained from the rotation angle θe of the crankshaft 56 detected by the resolver 39 attached to the crankshaft 56, or a value detected by a rotation speed sensor 76 provided in the distributor 60. May be obtained by communication from the EFIECU 70. Subsequently, a value calculated by the following equation (1) based on the read engine speed Ne and the target engine speed Ne * is set as the torque command value Tc * of the clutch motor 30 (step S132). Here, the first term on the right side of the equation (1) is the torque command value Tc * of the clutch motor 30 set in this step when this routine was started last time, and the second term on the right side is the rotation speed Ne. This is a proportional term that cancels the deviation from the target rotation speed Ne *, and the third term on the right side is an integral term for eliminating the steady-state deviation. K1 and K2 are proportional constants. Thus, by setting the torque command value Tc * of the clutch motor 30 based on the rotation speed Ne of the engine 50 and controlling the torque Tc of the clutch motor 30, the engine 50 can be operated at the target rotation speed Ne *. It is. Thus, by setting the torque command value Tc * of the clutch motor 30 based on the rotation speed Ne of the engine 50 and controlling the torque Tc of the clutch motor 30, the engine 50 can be operated at the target rotation speed Ne *. It is.
[0045]
(Equation 1)
Figure 0003593845
[0046]
Next, a process of inputting the rotation angle θd of the drive shaft 22 from the resolver 48 and the rotation angle θe of the crankshaft 56 of the engine 50 from the resolver 39 is performed (steps S134 and S136), and the electrical angle θc of the clutch motor 30 is determined. A process is performed from the rotation angles θe and θd of the shaft (step S138). In the embodiment, since a 4-pole pair synchronous motor is used as the clutch motor 30, θc = 4 (θe−θd) is calculated.
[0047]
After calculating the electrical angle θc of the electric motor 30, the processing for reading the electric currents Iuc and Ivc flowing through the U-phase and the V-phase of the three-phase coil 36 of the clutch motor 30 detected by the current detectors 95 and 96 is performed (step S140). . The current flows in the three phases U, V, and W, but since the sum is zero, it is sufficient to measure the current flowing in the two phases. Coordinate conversion (three-phase to two-phase conversion) is performed using the three-phase current thus obtained (step S142). The coordinate conversion is to convert d-axis and q-axis current values of the permanent magnet type synchronous motor, and is performed by calculating the following equation (2). The coordinate conversion is performed here because, in the permanent magnet type synchronous motor, the d-axis and q-axis currents are essential amounts for controlling the torque. Of course, it is also possible to control with three phases.
[0048]
(Equation 2)
Figure 0003593845
[0049]
Next, after the current values are converted into two-axis current values, the deviation between the current command values Idc * and Iqc * of each axis obtained from the torque command value Tc * in the clutch motor 30 and the currents Idc and Iqc actually flowing through each axis are calculated. Then, a process of obtaining the voltage command values Vdc and Vqc of each axis is performed (step S144). That is, the operation of the following equation (3) is performed first, and then the operation of the following equation (4) is performed. Here, Kp1,2 and Ki1,2 are coefficients, respectively. These coefficients are adjusted to suit the characteristics of the motor to be applied. The voltage command values Vdc and Vqc are a portion proportional to the deviation ΔI from the current command value I * (the first term on the right side of the equation (4)) and the past cumulative amount of the deviation ΔI (i. Section).
[0050]
(Equation 3)
Figure 0003593845
[0051]
(Equation 4)
Figure 0003593845
[0052]
After that, the voltage command value thus obtained is subjected to coordinate conversion (two-phase to three-phase conversion) corresponding to the inverse conversion of the conversion performed in step S142 (step S146), and the voltage Vuc, which is actually applied to the three-phase coil 36, is calculated. Processing for obtaining Vvc and Vwc is performed. Each voltage is obtained by the following equation (5).
[0053]
(Equation 5)
Figure 0003593845
[0054]
Since the actual voltage control is performed by the on / off time of the transistors Tr1 to Tr6 of the first drive circuit 91, the on time of each of the transistors Tr1 to Tr6 is controlled by PWM so that the voltage command value obtained by the equation (5) is obtained. (Step S148).
[0055]
The clutch motor 30 is controlled by assuming that the sign of the torque command value Tc * is positive when a positive torque acts on the drive shaft 22 in the rotation direction of the crankshaft 56. Even if it is set, when the rotation speed Ne of the engine 50 is higher than the rotation speed Nd of the drive shaft 22 (when a positive rotation speed difference Nc (Ne-Nd) occurs), the rotation speed Ne according to the rotation speed difference Nc is determined. When the regenerative control for generating a regenerative current is performed and the rotational speed Ne is smaller than the rotational speed Nd (when a negative value of the rotational speed difference Nc (Ne−Nd) is generated), the rotation relative to the crankshaft 56 is performed. Power running control is performed in which the drive shaft 22 rotates in the rotation direction at the rotation speed indicated by the absolute value of the rotation speed difference Nc. When the torque command value Tc * is a positive value, the regenerative control and the power running control of the clutch motor 30 are performed by the rotating magnetic field generated by the current flowing through the permanent magnet 35 attached to the outer rotor 32 and the three-phase coil 36 of the inner rotor 34. Since the transistors Tr1 to Tr6 of the first drive circuit 91 are controlled so that a torque having a positive value acts on the drive shaft 22, the same switching control is performed. That is, if the sign of the torque command value Tc * is the same, the same switching control is performed regardless of whether the control of the clutch motor 30 is the regenerative control or the powering control. Therefore, both the regenerative control and the power running control can be performed in the clutch motor control routine of FIG. When the torque command value Tc * is a negative value, that is, when the drive shaft 22 is being braked or the vehicle is moving backward, the change direction of the electric angle θc of the clutch motor 30 in step S128 is reversed. Therefore, the control at this time can also be performed by the clutch motor control routine of FIG.
[0056]
Next, the control of the assist motor 40 (step S128 in FIG. 4) will be described based on the assist motor control routine illustrated in FIG. When the assist motor control routine is executed, the control CPU 90 of the control device 80 first subtracts the torque command value Tc * of the clutch motor 30 from the torque command value Td * to be output to the drive shaft 22, and controls the assist motor 40. The torque command value Ta * is set (step S152). By setting the torque command value Ta * of the assist motor 40 in this manner, a torque corresponding to the torque command value Td * can be output to the drive shaft 22.
[0057]
Next, the rotation angle θd of the drive shaft 22 is detected using the resolver 48 (step S156), and a process for obtaining the electrical angle θa of the assist motor 40 from the detected rotation angle θd of the drive shaft 22 is performed (step S158). In the embodiment, since a 4-pole pair synchronous motor is also used for the assist motor 40, θa = 4θd is calculated. Then, a process (step S160) of detecting each phase current of the assist motor 40 using the current detectors 97 and 98 is performed. Thereafter, the same coordinate conversion as that of the clutch motor 30 (step S162) and the calculation of the voltage command values Vda and Vqa are performed (step S164), and the inverse coordinate conversion of the voltage command value (step S166) is performed. The on / off control time of the transistors Tr11 to Tr16 of the second drive circuit 92 is obtained, and PWM control is performed (step S168). The processing in steps S160 to S168 is the same as the processing in steps S140 to S148 in FIG.
[0058]
Here, the torque command value Ta * of the assist motor 40 becomes a positive value or a negative value depending on whether the assist motor 40 is driven by power or regenerated. However, both the power running control and the regenerative control of the assist motor 40 can be performed by the assist motor control routine of FIG. 9 similarly to the control of the clutch motor 30. The same applies when the drive shaft 22 is rotating in the direction opposite to the rotation direction of the crankshaft 56. Note that the sign of the torque command value Ta * of the assist motor 40 is positive when a positive torque acts on the drive shaft 22 in the rotation direction of the crankshaft 56.
[0059]
Next, control of the engine 50 (step S129 in FIG. 4) will be described. The engine speed Ne and the torque Te of the engine 50 are controlled such that the engine 50 enters a steady operation state at an operation point represented by the target speed Ne * and the target torque Te *. More specifically, the EFIECU 70 that has received the target rotation speed Ne * and the target torque Te * from the control CPU 90 via communication so that the engine 50 is operated at an operation point represented by the target rotation speed Ne * and the target torque Te *. The opening degree control of the throttle valve 66, the fuel injection control from the fuel injection valve 51, and the ignition control by the spark plug 62 are performed by the control CPU 90 of the control device 80, and the torque Tc of the clutch motor 30 as the load torque of the engine 50 Is controlled. Since the output torque Te and the rotation speed Ne change depending on the load torque, the engine 50 cannot be operated at the operation point of the target torque Te * and the target rotation speed Ne * only by the control by the EFIECU 70. This is because it is necessary to control the torque Tc of the clutch motor 30 to be applied. The control of the torque Tc of the clutch motor 30 has been described in the control of the clutch motor 30 described above.
[0060]
According to the power output device 20 of the first embodiment described above, the accelerator pedal 64 is greatly depressed, or the accelerator pedal 64 that has been depressed is suddenly returned, so that the torque to be output to the drive shaft 22 changes suddenly. Even if this is done, the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 50 are set within a shiftable range in which the engine 50 can smoothly shift, and the operation of the engine 50 is controlled based on this. Can be shifted to the target operation point. As a result, inconveniences such as stall of the engine 50 and conversely, excessive motoring of the engine 50 can be avoided. Moreover, even if the target rotation speed Ne * and the target torque Te * are changed, the torque command value Ta * of the assist motor 40 is set so that a torque corresponding to the torque command value Td * is output to the drive shaft 22. The drive shaft 22 can output a torque corresponding to the torque command value Td *.
[0061]
Naturally, the power output from the engine 50 is converted into torque by the clutch motor 30 and the assist motor 40 and output to the drive shaft 22, so that the power output device 20 can be made more efficient.
[0062]
In the power output device 20 of the first embodiment, the operating point of the engine 50 is represented by the rotation speed Ne, but may be represented by the torque Te. In this case, the processes of steps S170 to S186 in the torque control routine illustrated in FIG. 10 may be performed instead of the processes of steps S112 to S124 in the torque control routine of FIG. Hereinafter, a process in a case where the operating point of the engine 50 is represented by the torque Te will be briefly described.
[0063]
When the torque control routine of FIG. 10 is executed, first, 90 of the control device 80 sets the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 50 by the same processing as the torque control routine of FIG. 4 ( Steps S100 to S110). Subsequently, a process of reading the intake air amount Ga taken into the engine 50 is executed (step S170). The intake air amount Ga can be obtained from the intake pipe negative pressure detected by the intake pipe negative pressure sensor 72 provided in the intake pipe. Subsequently, the engine speed Ne of the engine 50 is read (step S172), and the torque (estimated torque) estimated to be output from the engine 50 to the crankshaft 56 based on the read intake air amount Ga and the engine speed Ne. Tee is derived (step S174). Since the fuel injected from the fuel injection valve 51 of the engine 50 is controlled to be stoichiometric with respect to the intake air amount Ga, the energy Pe output from the engine 50 and the intake air amount Ga have a linear relationship. Have. The torque Te output from the engine 50 is obtained by dividing the energy Pe output from the engine 50 by the rotation speed Ne. Therefore, the torque Te output from the engine 50 can be estimated by dividing the energy Pe related to the intake air amount Ga by the rotation speed Ne. In the embodiment, the energy Pe output from the engine 50 for each intake air amount Ga is obtained by an experiment, and this is stored in advance in the ROM 90b as a map, and when the intake air amount Ga is given, the given intake air amount Ga is given. The energy Pe corresponding to the quantity Ga is derived, and this is divided by the rotational speed Ne to derive the estimated torque Tee. Depending on the control of the engine 50, for example, when the air-fuel ratio is controlled on the lean side where the fuel ratio is smaller than the stoichiometric air-fuel ratio, or when the air-fuel ratio is controlled on the rich side where the fuel ratio is larger than the stoichiometric air-fuel ratio, etc. In some cases, the relationship is not always linear with respect to the air amount Ga.
[0064]
Next, a difference ΔTe between the target torque Te * of the engine 150 and the estimated torque Tee is calculated (step S176), and it is determined whether the calculated difference ΔTe is within a shiftable range represented by the threshold value TR1 and the threshold value TR2. Is determined (step S178). Here, the shiftable range represented by the threshold value TR1 and the threshold value TR2 is set as a range in which the operating point of the engine 50 can smoothly shift from the current point, and is representative of the rotation speed Ne described above. This is a range corresponding to the shiftable range represented by the threshold NR1 and the threshold NR2 when the target rotation speed Ne * and the target torque Te * are reset. Therefore, threshold value TR1 is set as a negative value, and threshold value TR2 is set as a positive value.
[0065]
When the deviation ΔTe is out of the shiftable range, the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 50 are reset so that the deviation ΔTe is within the range (steps S180 to S186). That is, when the deviation ΔTe is smaller than the threshold value TR1, a value obtained by adding the negative threshold value TR1 to the estimated torque Tee is reset as the target torque Te * of the engine 50 (step S180), and the reset target torque is also set. A rotation speed Ne corresponding to the target torque Te * is derived from Te * and the operation curve A of FIG. 6 and is reset as the target rotation speed Ne * (step S182). If it is larger, the value obtained by adding the positive value threshold value TR2 to the estimated torque Tee is reset as the target torque Te * (step S184), and the reset target torque Te * and the operation curve A in FIG. Then, the target rotation speed Ne * is reset (step S186).
[0066]
By controlling the engine 50, the clutch motor 30, and the assist motor 40 using the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 50 set in this manner, the operating point of the engine 50 is represented by the rotation speed Ne. The same effect as in the case where the target rotation speed Ne * and the target torque Te * are reset can be obtained.
[0067]
In the power output device 20 of the first embodiment, the clutch motor 30 and the assist motor 40 are separately mounted on the drive shaft 22. However, as in the power output device 20A of a modified example illustrated in FIG. You may comprise so that an assist motor may be integrated. The configuration of a power output device 20A of this modification will be briefly described below. As shown, the clutch motor 30A of the power output device 20A of the modified example includes an inner rotor 34A connected to the crankshaft 56 and an outer rotor 32A connected to the drive shaft 22, and the inner rotor 34A has a three-phase coil 36A. The permanent magnet 35A is fitted into the outer rotor 32A such that the magnetic pole on the outer peripheral surface side is different from the magnetic pole on the inner peripheral surface side. Although not shown, a member made of a nonmagnetic material is inserted between the magnetic pole on the outer peripheral surface side and the magnetic pole on the inner peripheral surface side of the permanent magnet 35A. On the other hand, the assist motor 40A includes an outer rotor 32A of the clutch motor 30A and a stator 43 to which a three-phase coil 44 is attached. That is, the outer rotor 32A of the clutch motor 30A also serves as the rotor of the assist motor 40A. Since the three-phase coil 36A is attached to the inner rotor 34A connected to the crankshaft 56, the slip ring 38 that supplies electric power to the three-phase coil 36A of the clutch motor 30A is attached to the crankshaft 56.
[0068]
In the power output device 20A of this modified example, the voltage applied to the three-phase coil 36A of the inner rotor 34A is controlled with respect to the magnetic poles on the inner peripheral surface side of the permanent magnet 35A fitted into the outer rotor 32A, so that the clutch motor 30 The operation is similar to that of the clutch motor 30 of the above-described power output device 20 in which the assist motor 40 and the drive shaft 22 are separately mounted. Further, by controlling the voltage applied to the three-phase coil 44 of the stator 43 with respect to the magnetic pole on the outer peripheral surface side of the permanent magnet 35A fitted into the outer rotor 32A, similarly to the assist motor 40 of the power output device 20 of the embodiment. Operate. Therefore, the power output device 20A of the modified example operates similarly for all the operations performed by the power output device 20 of the above-described embodiment.
[0069]
According to the power output device 20A of such a modified example, the outer rotor 32A serves as one of the rotors of the clutch motor 30A and the rotor of the assist motor 40A, so that the power output device can be reduced in size and weight.
[0070]
Further, in the power output device 20 of the first embodiment, the assist motor 40 is attached to the drive shaft 22. However, as shown in the power output device 20B of the modified example of FIG. May be attached to the crankshaft 56 between the two. The power output device 20 of such a modified example operates as follows. Now, the engine 50 is operating at the operating point P1 where the rotational speed Ne on the constant output energy curve represented by the torque and the rotational speed shown in FIG. It is assumed that the rotation is performed at the rotation speed Nd of the value N2. When torque Ta (Ta = T2−T1) is output from the assist motor 40 attached to the crankshaft 56 to the crankshaft 56, energy represented by the sum of the areas G2 and G3 in FIG. Thus, the torque of the crankshaft 56 becomes a value T2 (T1 + Ta). On the other hand, if the torque Tc of the clutch motor 30 is controlled as the value T2, this torque Tc (T1 + Ta) is output to the drive shaft 22, and the rotation speed Ne of the engine 50 and the rotation speed Nd of the drive shaft 22 is controlled. Electric power (energy represented by the sum of the area G1 and the area G3) based on the difference Nc is regenerated. Therefore, if the torque Ta of the assist motor 40 is set to be just covered by the electric power regenerated by the clutch motor 30 and the regenerated electric power is supplied to the second drive circuit 92 via the power supply lines L1 and L2, the assist motor 40 Are driven by this regenerative electric power.
[0071]
Further, it is assumed that the engine 50 is operating at the operation point P2 where the rotation speed Ne in FIG. 3 is the value N2 and the torque Te is the value T2, and the drive shaft 22 is rotating at the rotation speed Nd having the value N2. . At this time, if the torque Ta of the assist motor 40 is controlled as a value determined by T2−T1, the assist motor 40 is regeneratively controlled, and regenerates energy (electric power) represented by a region G2 in FIG. . On the other hand, the clutch motor 30 functions as a normal motor because the inner rotor 34 rotates relative to the outer rotor 32 in the rotation direction of the drive shaft 22 at a rotation speed of a rotation speed difference Nc (N1−N2). Energy represented by an area G1 corresponding to the number difference Nc is given to the drive shaft 22 as rotational energy. Therefore, if the torque Ta of the assist motor 40 is set so as to cover the power consumed by the clutch motor 30 with the power regenerated by the assist motor 40, the clutch motor 30 is driven by the power regenerated by the assist motor 40. Will do.
[0072]
Therefore, in the power output device 20B of the modified example, similarly to the power output device 20 of the first embodiment, the torque Ta of the assist motor 40 and the torque Tc of the clutch motor 30 are calculated by the following equations (6) and (7). By controlling so as to be satisfied, the energy output from the engine 50 can be freely converted into torque and applied to the drive shaft 22. Also, in the power output device 20B of the modified example, similarly to the power output device 20 of the first embodiment, in addition to the operation of converting all the power output from the engine 50 into torque and outputting the torque to the drive shaft 22, The power output from the engine 50 (the product of the torque Te and the rotation speed Ne) is made larger than the power (the product of the torque Td and the rotation speed Nd) required for the drive shaft 22, and surplus electric energy is found. The operation involving the charging of the battery 94 or the power output from the engine 50 may be made smaller than the power required for the drive shaft 22 so that the electric energy is insufficient, and the operation involving the discharging from the battery 94 may be performed. it can.
[0073]
Te × Ne = Tc × Nd (6)
Te + Ta = Tc = Td (7)
[0074]
Therefore, the power output device 20B of the modified example can execute the torque control routine of FIG. 4 and the torque control routine of FIG. 10 similarly to the power output device 20 of the first embodiment. The same effects as the effects of the device 20 can be obtained. In the power output device 20B of the modified example, since the assist motor 40 is attached to the crankshaft 56, the control of the clutch motor 30 is performed instead of the processes of steps S130 and S132 of the clutch motor control routine of FIG. The process of step S190 illustrated in the clutch motor control routine illustrated in FIG. 13 is performed, and the control of the assist motor 40 is performed in the steps of the assist motor control routine illustrated in FIG. 14 instead of the process in step S152 of the assist motor control routine in FIG. It is necessary to perform the processing of S192 and S194. That is, in the control of the clutch motor 30, since it is necessary to output a torque corresponding to the torque command value Td * from the clutch motor 30 to the drive shaft 22, the torque command value Td * of the clutch motor 30 is set as it is. In step S190, the control of the assist motor 40 reads the rotation speed Ne of the engine 50 in order to set the rotation speed Ne of the engine 50 to the target rotation speed Ne * (step S192). This is because it is necessary to set a value calculated by the following equation (8) using Ne and the target rotation speed Ne * as the torque command value Ta * of the assist motor 40 (step S194). Note that the first term on the right side of the equation (8) is the torque command value Ta * of the assist motor 40 set in this step when this routine was started last time, and the second term on the right side is the target of the rotation speed Ne. This is a proportional term that cancels the deviation from the rotation speed Ne *, and the third term on the right side is an integral term for eliminating the steady-state deviation. K3 and K4 are proportional constants.
[0075]
(Equation 6)
Figure 0003593845
[0076]
In the power output device 20B of such a modified example, the assist motor 40 is attached to the crankshaft 56 between the engine 50 and the clutch motor 30. However, as in the power output device 20C of the modified example illustrated in FIG. The engine 50 may be disposed between the clutch motor 40 and the clutch motor 30.
[0077]
Further, the power output device 20B of the modified example may be configured such that the clutch motor and the assist motor are integrated like a power output device 20D of the modified example illustrated in FIG. In the power output device 20D of such a modified example, as shown, the outer rotor 32D of the clutch motor 30D also serves as the rotor of the assist motor 40D, and the inner peripheral surface of the permanent magnet 35D fitted in the outer rotor 32D. By controlling the voltage applied to the three-phase coil 36 of the inner rotor 34D with respect to the magnetic pole, the same operation as that of the clutch motor 30 of the power output device 20B of the modification can be performed. Further, by controlling the voltage applied to the three-phase coil 44 of the stator 43 with respect to the magnetic poles on the outer peripheral surface side of the permanent magnet 35D fitted into the outer rotor 32D, the same as the assist motor 40 of the power output device 20B of the modification example Operation becomes possible. Therefore, the power output device 20D of the modification can operate in exactly the same manner for all operations of the power output device 20B of the modification. According to the power output device 20D of this modification, in addition to the effect of the power output device 20B of the modification, that is, the effect of the power output device 20 of the first embodiment, the size and weight of the power output device are reduced. It also has the effect of being able to do so.
[0078]
In the power output device 20 of the first embodiment and the power output device 20B of the modification, the assist motor 40 is attached to either the drive shaft 22 or the crankshaft 56, but the power output device of the modification of FIG. As shown in 20E, the assist motor 40E may be configured to be attached to the drive shaft 22 by the clutches CL1 and CL2, or may be configured to be attached to the crankshaft 56. As shown in the figure, a power output device 20E according to a modification includes a clutch motor 30E including an inner rotor 32E attached to a crankshaft 56 and an outer rotor 34E attached to a drive shaft 22, and a hollow coaxial motor with the crankshaft 56. , An assist motor 40E attached to the rotary shaft 41, a clutch CL1 for connecting and disconnecting the crankshaft 56 and the rotary shaft 41, and a drive shaft 22 and a rotary shaft 41 via an outer rotor 34E of the clutch motor 30E. And a clutch CL2 for performing connection and release of connection. The clutches CL1 and CL2 are driven by a drive unit such as a hydraulic circuit (not shown), and the drive unit is controlled by a control CPU 90 of the control device 80 via a signal line. The rotation shaft 41 is provided with a resolver 41a for detecting a rotation angle of the rotation shaft 41 necessary for controlling the assist motor 40E.
[0079]
The power output device 20E of the modified example has a configuration in which the clutch CL1 is turned off (disconnected state) and the clutch CL2 is turned on (connected state), whereby the assist motor 40E is attached to the drive shaft 22. It has the same configuration as the power output device 20 of the first embodiment. The power output device 20E of the modified example has a configuration in which the assist motor 40E is attached to the crankshaft 56 by turning on the clutch CL1 and turning off the clutch CL2, and is the same as the power output device 20B of the modified example. Configuration. Therefore, the power output device 20E of the modified example turns off the clutch CL1 and turns on the clutch CL2, thereby executing the torque control routine of FIG. 4 executed by the power output device 20 of FIG. A torque control routine, a clutch motor control routine shown in FIG. 8, and an assist motor control routine shown in FIG. 9 can be performed. By turning on the clutch CL1 and turning off the clutch CL2, the power output device 20B of the modified example can be controlled. 4, the torque control routine shown in FIG. 10, the torque control routine shown in FIG. 10, the clutch motor control routine shown in FIG. 13, and the assist motor control routine shown in FIG. As a result, the power output device 20E of the modified example can exhibit the same effects as the power output device 20 of the first embodiment and the effects of the power output device 20B of the modified example.
[0080]
In the power output device 20 of the first embodiment and its modified example, the power output device is mounted on the FR type or FF type vehicle. However, as in the power output device 20F of the modified example illustrated in FIG. It may be applied to a car (4WD). In this configuration, the assist motor 40 mechanically coupled to the drive shaft 22 is separated from the drive shaft 22 and is independently disposed on the rear wheel portion of the vehicle. 27 and 29 are driven. On the other hand, the tip of the drive shaft 22 is connected to a differential gear 24 via a gear 23, and the drive shaft 22 drives the drive wheels 26, 28 of the front wheel portion. Even under such a configuration, it is possible to realize the first embodiment described above.
[0081]
Further, in the power output device 20 of the first embodiment, the slip ring 38 including the rotating ring 38a and the brush 38b is used as a means for transmitting electric power to the clutch motor 30, but the rotating ring-mercury contact and the semiconductor cup of magnetic energy are used. A ring, a rotary transformer, or the like can also be used.
[0082]
Next, a power output device 110 according to a second embodiment of the present invention will be described. 19 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 110 as a second embodiment, FIG. 20 is a partially enlarged view of the power output device 110 of the second embodiment, and FIG. 21 is a power output device 110 of the second embodiment. FIG. 1 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a vehicle in which is incorporated.
[0083]
As shown in FIG. 21, the vehicle incorporating the power output device 110 of the second embodiment has a planetary gear 120, a motor MG1, and a motor MG2 instead of the clutch motor 30 and the assist motor 40 attached to the crankshaft 156. It has the same configuration as the vehicle (FIG. 2) in which the power output device 20 of the first embodiment is incorporated except that the power output device 20 is attached. Accordingly, among the configurations of the power output device 110 according to the second embodiment, the same configurations as those of the power output device 20 according to the first embodiment are denoted by the reference numerals to which the value 100 is added, and description thereof is omitted. In the description of the power output device 110 of the second embodiment, the same reference numerals used in the description of the power output device 20 of the first embodiment have the same meaning unless otherwise specified.
[0084]
As shown in FIG. 19, the power output device 110 of the second embodiment mainly includes an engine 150, a planetary gear 120 in which a planetary carrier 124 is mechanically coupled to a crankshaft 156 of the engine 150, and a sun gear 121 of the planetary gear 120. The motor MG1 is coupled to the motor MG1, the motor MG2 is coupled to the ring gear 122 of the planetary gear 120, and the control device 180 controls driving of the motors MG1 and MG2.
[0085]
As shown in FIG. 20, the planetary gear 120 includes a sun gear 121 connected to a hollow sun gear shaft 125 penetrating the center of the crankshaft 156, and a ring gear 122 connected to a ring gear shaft 126 coaxial with the crankshaft 156. A plurality of planetary pinion gears 123 disposed between the sun gear 121 and the ring gear 122 and revolving around the outer periphery of the sun gear 121 while rotating around the sun gear 121; And a carrier 124. In this planetary gear 120, three axes of a sun gear shaft 125, a ring gear shaft 126, and a planetary carrier 124 (crankshaft 156) respectively connected to a sun gear 121, a ring gear 122, and a planetary carrier 124 are used as power input / output shafts. When the power to be input / output to any two axes is determined, the power to be input / output to the remaining one axis is determined based on the determined power to be input / output to / from the two axes. The details of input and output of power to the three shafts of the planetary gear 120 will be described later.
[0086]
A power takeoff gear 128 for taking out power is connected to the ring gear 122 on the motor MG1 side. The power extraction gear 128 is connected to the power transmission gear 111 by a chain belt 129, and power is transmitted between the power extraction gear 128 and the power transmission gear 111. As shown in FIG. 21, the power transmission gear 111 is gear-coupled to a differential gear 114. Therefore, the power output from power output device 110 is finally transmitted to left and right drive wheels 116 and 118.
[0087]
The motor MG1 is configured as a synchronous motor generator, has a rotor 132 having a plurality of (in the embodiment, four N poles and four S poles) permanent magnets 135 on the outer peripheral surface, and a rotor 132 that forms a rotating magnetic field. And a stator 133 around which the phase coil 134 is wound. The rotor 132 is connected to a sun gear shaft 125 connected to the sun gear 121 of the planetary gear 120. Stator 133 is formed by laminating thin sheets of non-oriented electrical steel sheets, and is fixed to case 115. The motor MG1 operates as an electric motor that rotationally drives the rotor 132 by the interaction between the magnetic field of the permanent magnet 135 and the magnetic field formed by the three-phase coil 134, and the interaction between the magnetic field of the permanent magnet 135 and the rotation of the rotor 132. Accordingly, the three-phase coil 134 operates as a generator that generates an electromotive force at both ends. The sun gear shaft 125 is provided with a resolver 139 for detecting the rotation angle θs.
[0088]
The motor MG2 is also configured as a synchronous motor generator similarly to the motor MG1, and has a rotor 142 having a plurality of (in the embodiment, four N poles and four S poles) permanent magnets 145 on the outer peripheral surface, And a stator 143 around which a three-phase coil 144 that forms a magnetic field is wound. The rotor 142 is connected to a ring gear shaft 126 connected to the ring gear 122 of the planetary gear 120, and the stator 143 is fixed to the case 115. The stator 143 of the motor MG2 is also formed by laminating thin sheets of non-oriented electrical steel sheets. This motor MG2 also operates as a motor or a generator similarly to the motor MG1. The ring gear shaft 126 is provided with a resolver 149 for detecting the rotation angle θr.
[0089]
As shown in FIG. 19, a control device 180 included in the power output device 110 of the second embodiment is configured similarly to the control device 80 included in the power output device 20 of the first embodiment. That is, control device 180 includes first drive circuit 191 for driving motor MG1, second drive circuit 192 for driving motor MG2, control CPU 190 for controlling both drive circuits 191, 192, and battery 194 as a secondary battery. The control CPU 190 includes a work RAM 190a, a ROM 190b storing a processing program, an input / output port (not shown), and a serial communication port (not shown) for communicating with the EFIECU 170. Like the control CPU 90 of the first embodiment, the control CPU 190 includes a rotation angle θs of the sun gear shaft 125 from the resolver 139, a rotation angle θr of the ring gear shaft 126 from the resolver 149, and an accelerator pedal from the accelerator pedal position sensor 164a. The position AP, the brake pedal position BP from the brake pedal position sensor 165a, the shift position SP from the shift position sensor 184, and the current values Iu1 and Iv2 from the two current detectors 195 and 196 provided in the first drive circuit 191. , The current values Iu2 and Iv2 from the two current detectors 197 and 198 provided in the second drive circuit 192, the remaining capacity BRM of the battery 194 from the remaining capacity detector 199, and the like are input via the input port. ing.
[0090]
In addition, the control CPU 190 outputs a control signal SW1 for driving the six transistors Tr1 to Tr6, which are switching elements provided in the first driving circuit 191 and a switching element provided as a switching element provided in the second driving circuit 192. A control signal SW2 for driving the six transistors Tr11 to Tr16 is output. Each of the six transistors Tr1 to Tr6 and the transistors Tr11 to Tr16 in the first drive circuit 191 and the second drive circuit 192 constitutes a transistor inverter, respectively, and is connected to a pair of power supply lines L1 and L2, respectively. In the first drive circuit 191, each of the three-phase coils 134 of the motor MG1 is connected, and at the connection point, each of the three-phase coils 134 is connected to the motor MG2 in the second drive circuit 192. Of the three-phase coils 144 are connected. The power lines L1 and L2 are connected to the positive and negative sides of the battery 194, respectively. Accordingly, the control CPU 190 sequentially controls the ratio of the on-time of the transistors Tr1 to Tr6 and the transistors Tr11 to Tr16 forming a pair by the control signals SW1 and SW2, and controls the current flowing through the three-phase coils 134 and 144 by a pseudo sine by PWM control. When a wave is formed, a rotating magnetic field is formed by the three-phase coils 134 and 144.
[0091]
Next, the operation of the power output device 110 according to the second embodiment will be described. The operation principle of the power output device 110 of the second embodiment, particularly, the principle of torque conversion is as follows. The engine 150 is operated at an operating point P1 represented by the rotational speed Ne and the torque Te, and an operating point P2 represented by the rotational speed Nr and the torque Tr which is the same energy as the energy Pe output from the engine 150 but is different. In this case, the case where the ring gear shaft 126 is operated, that is, the case where the power output from the engine 150 is torque-converted and applied to the ring gear shaft 126 will be considered. The relationship between the rotation speed and torque of the engine 150 and the ring gear shaft 126 at this time is shown in FIG.
[0092]
According to the teaching of the mechanics, the relationship between the rotational speed and the torque of the three axes (the sun gear shaft 125, the ring gear shaft 126, and the planetary carrier 124) of the planetary gear 120 is called a collinear diagram illustrated in FIGS. 23 and 24. And can be solved geometrically. The relationship between the rotation speed and the torque of the three axes in the planetary gear 120 can be mathematically analyzed by calculating the energy of each axis without using the above-mentioned alignment chart. The second embodiment will be described with reference to a nomographic chart for ease of explanation.
[0093]
In FIG. 23, the vertical axis is the three rotation speed axes, and the horizontal axis is the ratio of the positions of the three coordinate axes. That is, when the coordinate axes S and R of the sun gear shaft 125 and the ring gear shaft 126 are set at both ends, the coordinate axis C of the planetary carrier 124 is determined as an axis that internally divides the axis S and the axis R into 1: ρ. Here, ρ is a ratio of the number of teeth of the sun gear 121 to the number of teeth of the ring gear 122, and is expressed by the following equation (9).
[0094]
(Equation 7)
Figure 0003593845
[0095]
Now, it is considered that the engine 150 is operating at the rotation speed Ne and the ring gear shaft 126 is operating at the rotation speed Nr. Therefore, the coordinate axis C of the planetary carrier 124 to which the crankshaft 156 of the engine 150 is coupled is assumed. , The rotation speed Ne of the engine 150 and the rotation speed Nr on the coordinate axis R of the ring gear shaft 126 can be plotted. By drawing a straight line passing through these two points, the rotation speed Ns of the sun gear shaft 125 can be obtained as the rotation speed represented by the intersection of the straight line and the coordinate axis S. Hereinafter, this straight line is referred to as a motion collinear line. The rotation speed Ns can be obtained by a proportional calculation formula (the following expression (10)) using the rotation speed Ne and the rotation speed Nr. As described above, in the planetary gear 120, when any two rotations of the sun gear 121, the ring gear 122, and the planetary carrier 124 are determined, the remaining one rotation is determined based on the determined two rotations.
[0096]
(Equation 8)
Figure 0003593845
[0097]
Next, the torque Te of the engine 150 is applied from the bottom to the top in the drawing with the coordinate axis C of the planetary carrier 124 as an action line on the drawn operation collinear line. At this time, the motion collinear can be treated as a rigid body when a force as a vector is applied to the torque. Therefore, the torque Te applied on the coordinate axis C is applied to the different action lines having the same direction but different directions. By the method of separating the force, the torque can be separated into the torque Tes on the coordinate axis S and the torque Ter on the coordinate axis R. At this time, the magnitudes of the torques Tes and Ter are expressed by the following equations (11) and (12).
[0098]
(Equation 9)
Figure 0003593845
[0099]
In order for the operating collinear to be stable in this state, the forces of the operating collinear may be balanced. That is, on the coordinate axis S, a torque Tm1 having the same magnitude and opposite direction as the torque Tes is applied, and on the coordinate axis R, a torque Tr having the same magnitude as the torque output to the ring gear shaft 126 and having the opposite direction is applied. The torque Tm2 having the same magnitude and opposite direction acts on the resultant force of the torque Tm and the torque Ter. The torque Tm1 can be applied by the motor MG1, and the torque Tm2 can be applied by the motor MG2. At this time, since the motor MG1 applies a torque in a direction opposite to the direction of rotation, the motor MG1 operates as a generator, and the electric energy Pm1 represented by the product of the torque Tm1 and the number of revolutions Ns is transmitted to the sun gear shaft 125. Regenerate from. In the motor MG2, the direction of rotation and the direction of torque are the same, so that the motor MG2 operates as an electric motor and outputs electric energy Pm2 represented by the product of the torque Tm2 and the number of revolutions Nr to the ring gear shaft 126 as power. .
[0100]
Here, if the electric energy Pm1 is made equal to the electric energy Pm2, all of the electric power consumed by the motor MG2 can be supplied by being regenerated by the motor MG1. For this purpose, all of the input energy may be output, and therefore, the energy Pe output from the engine 150 and the energy Pr output to the ring gear shaft 126 may be made equal. That is, the energy Pe expressed by the product of the torque Te and the rotation speed Ne is made equal to the energy Pr expressed by the product of the torque Tr and the rotation speed Nr. According to FIG. 22, the power expressed by the torque Te and the rotation speed Ne output from the engine 150 operated at the operation point P1 is converted into a torque, and the energy is the same and the torque Tr and the rotation speed Nr are converted. It is output to the ring gear shaft 126 as the expressed power. As described above, the power output to the ring gear shaft 126 is transmitted to the drive shaft 112 by the power takeoff gear 128 and the power transmission gear 111, and is transmitted to the drive wheels 116 and 118 via the differential gear 114. Therefore, since the power output to the ring gear shaft 126 and the power transmitted to the drive wheels 116, 118 have a linear relationship, the power transmitted to the drive wheels 116, 118 is output to the ring gear shaft 126. The power can be controlled by controlling the power.
[0101]
In the alignment chart shown in FIG. 23, the rotation speed Ns of the sun gear shaft 125 is positive, but depending on the rotation speed Ne of the engine 150 and the rotation speed Nr of the ring gear shaft 126, as shown in the alignment chart of FIG. May be negative. At this time, in the motor MG1, the direction of rotation and the direction in which the torque acts are the same, so that the motor MG1 operates as an electric motor and consumes electric energy Pm1 represented by the product of the torque Tm1 and the number of revolutions Ns. On the other hand, in the motor MG2, the direction of rotation and the direction in which the torque acts are opposite, so that the motor MG2 operates as a generator, and transfers the electric energy Pm2 represented by the product of the torque Tm2 and the rotational speed Nr to the ring gear shaft 126 It will be regenerated from. In this case, if the electric energy Pm1 consumed by the motor MG1 is made equal to the electric energy Pm2 regenerated by the motor MG2, the electric energy Pm1 consumed by the motor MG1 can be exactly covered by the motor MG2.
[0102]
As can be understood from the above description, in the power output device 110 according to the second embodiment, all the power output from the engine 150 is converted into torque and output to the ring gear shaft 126 regardless of the rotation speed Nr of the ring gear shaft 126. be able to. This means that, as in the case of the power output device 20 of the first embodiment, if the efficiency of torque conversion by the planetary gear 120, the motor MG1, and the motor MG2 is 100%, the operating point of the engine 150 is output to the ring gear shaft 126. Any point may be used as long as it is an operation point that outputs the same energy as the energy Pr to be output. The condition that the same energy as the energy Pr to be output to the ring gear shaft 126 is output on the condition of the ring gear shaft 126 This means that it can be freely set regardless of the rotation speed Nr. Therefore, the power output device 110 of the second embodiment is similar to the power output device 20 of the first embodiment, in addition to the operation of torque-converting all of the power output from the engine 150 and outputting it to the ring gear shaft 126. The surplus electric energy is found by making the power output from the engine 150 (the product of the torque Te and the rotation speed Ne) larger than the power (the product of the torque Tr and the rotation speed Nr) required for the ring gear shaft 126, An operation that involves charging of the battery 194 or, conversely, an operation that causes the power output from the engine 150 to be smaller than the power required for the ring gear shaft 126 to cause a shortage of electric energy, and causes an operation that involves discharging from the battery 194. You can also.
[0103]
As described above, in the power output device 110 of the second embodiment, it is necessary to consider the operation of the planetary gear 120. However, since the operation point of the engine 150 and the operation point of the ring gear shaft 126 can be set independently, Processing similar to that of the power output device 20 of the first embodiment, that is, processing similar to the torque control routine of FIG. 4 or the torque control routine of FIG. 10 can be performed. FIG. 25 shows an example of a torque control routine executed in the power output device 110 of the second embodiment corresponding to the torque control routine of FIG. 25, the torque control routine of FIG. 25 is different from the torque control routine of FIG. 4 in that the rotational speed Nd of the drive shaft 22, the command value Td * of the torque to be output to the drive shaft 22, and the output to the drive shaft 22 The energy Pd to be output is changed to the rotational speed Nr of the ring gear shaft 126, the command value Tr * of the torque to be output to the ring gear shaft 126, the energy Pr to be output to the ring gear shaft 126, and the like (steps S200 to S210). A process of setting the target rotation speed Ns * of the sun gear shaft 125 using the above-described equation (10) instead of the target rotation speed Ne * of the engine 150 instead of the rotation speed Ne is added (step S225). The control of the motor 30 and the assist motor 40 is changed to the control of the motor MG1 and the motor MG2 (steps S226 and S228). It is. Since the ring gear shaft 126 of the power output device 110 of the second embodiment is connected to the drive wheels 116 and 118 via the power take-off gear 128, the chain belt 129, the power transmission gear 111 and the differential gear 114, the first embodiment. It corresponds to the drive shaft 22 of the power output device 20 of the example. Therefore, except for the setting of the target rotation speed Ns * of the sun gear shaft 125 and the control of the motors MG1 and MG2, the torque control routine of FIG. 25 can be said to be the same processing as the torque control routine of FIG. Hereinafter, control of motor MG1 and motor MG2 will be described. The reading of the rotation speed Nr of the ring gear shaft 126 in step S200 can be obtained from the rotation angle θr of the ring gear shaft 126 detected by the resolver 149 provided on the ring gear shaft 126.
[0104]
The control of the motor MG1 (step S226 in FIG. 25) is performed by a control routine of the motor MG1 illustrated in FIG. When this routine is executed, the control CPU 190 of the control device 180 first executes a process of reading the rotation speed Ns of the sun gear shaft 125 (step S230). The rotation speed Ns of the sun gear shaft 125 can be obtained from the rotation angle θs of the sun gear shaft 125 detected by the resolver 139. Subsequently, a value calculated by the following equation (13) using the read rotation speed Ns and the target rotation speed Ns * of the sun gear shaft 125 is set as a torque command value Tm1 * of the motor MG1 (step S232). Here, the first term on the right side of the equation (13) is the torque command value Tm1 * of the motor MG1 set in this step when this routine was started last time, and the second term on the right side is the target of the rotation speed Ns. The third term on the right side is an integral term for eliminating the steady-state error. Thus, by setting the torque command value Tm1 * of the motor MG1 based on the rotation speed Ns of the sun gear shaft 125 and controlling the torque Tm1 of the motor MG1, the sun gear shaft 125 can be rotated at the target rotation speed Ns *. . As a result, the engine 150 can be operated at the target rotation speed Ne * from the relationship of the above equation (10).
[0105]
(Equation 10)
Figure 0003593845
[0106]
When the torque command value Tm1 * of the motor MG1 is set in this way, the processes of steps S236 to S248 which are the same as the processes of steps S156 to S168 of the assist motor control routine of FIG. 9 are executed. Since the detailed description of these processes has already been made, it is omitted here.
[0107]
The control of motor MG2 (step S268 in FIG. 25) is performed by a control routine of motor MG2 illustrated in FIG. When this routine is executed, control CPU 190 of control device 180 first sets a value calculated by the following equation (14) as torque command value Tm2 * of motor MG2 (step S250). Here, equation (14) can be obtained from the balance of the operating collinear lines in the collinear diagrams of FIGS. Then, the processing of steps S256 to S268, which is the same as the processing of steps S156 to S168 of the assist motor control routine of FIG. 9, is executed.
[0108]
(Equation 11)
Figure 0003593845
[0109]
According to the power output device 110 of the second embodiment described above, the accelerator pedal 164 is greatly depressed, or the accelerator pedal 164 that has been depressed is suddenly returned, so that the torque to be output to the ring gear shaft 126 changes suddenly. Even if this is done, the target rotation speed Ne * and the target torque Te * of the engine 150 are set within a shiftable range in which the engine 150 can smoothly shift, and the operation control of the engine 150 is performed based on this. Can be shifted to the target operation point. As a result, it is possible to avoid inconveniences such as stall of the engine 150 and conversely, excessive motoring of the engine 150. Moreover, even if the target rotation speed Ne * and the target torque Te * are changed, the torque command value Tm2 * of the motor MG2 is set so that the torque corresponding to the torque command value Tr * is output to the ring gear shaft 126. The shaft 126 can output a torque corresponding to the torque command value Tr *.
[0110]
Of course, the power output from the engine 150 is torque-converted by the planetary gear 120, the motor MG1, and the motor MG2 and output to the ring gear shaft 126 and, consequently, the drive wheels 116, 118, so that the power output device 110 is more efficient. can do.
[0111]
Also, in the power output device 110 of the second embodiment, the operating point of the engine 150 is represented by the rotational speed Ne, but may be represented by the torque Te as shown in the torque control routine of FIG.
[0112]
In the power output device 110 of the second embodiment, the power output to the ring gear shaft 126 is taken out from between the motor MG1 and the motor MG2 via the power take-out gear 128 connected to the ring gear 122. As shown in the example power output device 110A, the ring gear shaft 126 may be extended and taken out of the case 115. 29, the planetary gear 120, the motor MG2, and the motor MG1 may be arranged in this order from the engine 150 side. In this case, the sun gear shaft 125B does not have to be hollow, and the ring gear shaft 126B needs to be a hollow shaft. In this way, the power output to ring gear shaft 126B can be taken out between engine 150 and motor MG2.
[0113]
In the power output device 110 of the second embodiment, the motor MG2 is attached to the ring gear shaft 126, but the motor MG2 may be attached to the crankshaft 156 as in a power output device 110C of a modification illustrated in FIG. . In a power output device 110C of this modified example, as shown in FIG. 30, a rotor 132 of a motor MG1 is attached to a sun gear shaft 125C coupled to a sun gear 121 of a planetary gear 120, and a second Like the power output device 110 of the embodiment, the crankshaft 156 of the engine 150 is attached. Attached to the crankshaft 156 are a rotor 142 of the motor MG2 and a resolver 157 that detects the rotation angle θe of the crankshaft 156. The ring gear shaft 126C attached to the ring gear 122 of the planetary gear 120 is connected to the power take-off gear 128 only with the attachment of a resolver 149 for detecting the rotation angle θr.
[0114]
Power output device 110C of this modified example operates as follows. The engine 150 is operated at the operation point P1 represented by the rotation speed Ne and the torque Te, and the rotation speed at which the energy Pr (Pr = Nr × Tr) is equal to the energy Pe (Pe = Ne × Te) output from the engine 150. Consider a case where the ring gear shaft 126C is operated at an operation point P2 represented by Nr and a torque Tr, that is, a case where the power output from the engine 150 is converted into a torque and applied to the ring gear shaft 126C. The alignment chart in this state is illustrated in FIGS. 31 and 32.
[0115]
Considering the balance of the operation collinear in the collinear diagram of FIG. 31, the following equations (15) to (16) are derived. That is, Expression (15) is derived from the balance between the energy Pe input from the engine 150 and the energy Pr output to the ring gear shaft 126C, and Expression (16) is the energy input to the planetary carrier 124 via the crankshaft 156. Is derived as the sum of Expressions (17) and (18) are derived by separating the torque acting on the planetary carrier 124 into a torque having the coordinate axis S and the coordinate axis R as an action line.
[0116]
(Equation 12)
Figure 0003593845
[0117]
In order for the operating collinear to be stable in this state, the forces of the operating collinear need only be balanced, so that the torque Tm1 and the torque Tcs may be equal, and the torque Tr and the torque Tcr may be equal. . When the torque Tm1 and the torque Tm2 are obtained from the above relationship, they are expressed as the following equations (19) and (20).
[0118]
(Equation 13)
Figure 0003593845
[0119]
Therefore, if the torque Tm1 obtained by the expression (19) is applied to the sun gear shaft 125C by the motor MG1 and the torque Tm2 obtained by the expression (20) is applied to the crankshaft 156 by the motor MG2, the output from the engine 150 is obtained. The power represented by the torque Te and the rotation speed Ne can be converted into the power represented by the torque Tr and the rotation speed Nr and output to the ring gear shaft 126C. In the state of the alignment chart, the motor MG1 operates as a generator since the direction of rotation of the rotor 132 and the direction of action of the torque are opposite, and the motor MG1 operates as a generator, and is expressed by the product of the torque Tm1 and the number of rotations Ns. Regenerate energy Pm1. On the other hand, the motor MG2 operates as an electric motor because the direction of rotation of the rotor 142 and the direction of action of torque become the same, and consumes electric energy Pm2 represented by the product of the torque Tm2 and the number of revolutions Nr.
[0120]
In the alignment chart shown in FIG. 31, the rotation speed Ns of the sun gear shaft 125C is positive, but depending on the rotation speed Ne of the engine 150 and the rotation speed Nr of the ring gear shaft 126C, as shown in the alignment chart of FIG. May be negative. At this time, motor MG1 operates as an electric motor because the direction of rotation of rotor 132 and the direction in which torque acts are the same, and consumes electric energy Pm1 represented by the product of torque Tm1 and rotational speed Ns. On the other hand, the motor MG2 operates as a generator because the direction of rotation of the rotor 142 and the direction in which the torque acts are opposite, and the electric energy Pm2 represented by the product of the torque Tm2 and the number of revolutions Nr is transmitted to the ring gear shaft 126C. It will be regenerated from.
[0121]
As described above, the power output device 110C of the modified example can execute the torque control routine of FIG. 25 and the torque control routine of FIG. 10 similarly to the power output device 110 of the second embodiment. The same effects as the effects of the power output device 110 of the embodiment can be obtained. In the power output device 110C of the modified example, since the motor MG2 is attached to the crankshaft 156, the control of the motor MG1 is performed in place of the processes in steps S230 and S232 of the control routine of the motor MG1 in FIG. The process of step S290 illustrated in the control routine of the motor MG1 illustrated in FIG. 27 is performed, and the control of the motor MG2 is performed in the control routine of the motor MG2 illustrated in FIG. 34 instead of the process of step S250 in the control routine of the motor MG2 in FIG. Steps S292 and S294 need to be performed. That is, in the control of the motor MG1, a value obtained from the balance of the operating collinear in the torque command value Tm1 * of the motor MG1 based on the balance of the operating collinear in the alignment charts of FIGS. 31 and 32 (the following equation (21)). Must be set (step S290). In the control of the motor MG2, in order to set the rotation speed Ne of the engine 150 to the target rotation speed Ne *, the rotation speed Ne of the engine 150 is read (step S292), and the read rotation speed is read. This is because it is necessary to set a value calculated by the following equation (22) using the number Ne and the target rotation speed Ne * as the torque command value Tm2 * of the motor MG2 (step S294). The first term on the right side of the equation (22) is the torque command value Tm2 * of the motor MG2 set in this step when this routine was started last time, and the second term on the right side is the target rotation speed Ne. This is a proportional term for canceling the deviation from the number Ne *, and the third term on the right side is an integral term for eliminating the steady-state deviation. K7 and K8 are proportional constants.
[0122]
[Equation 14]
Figure 0003593845
[0123]
As described above, the power output device 110C of the modified example can operate in the same manner as the power output device 110 of the second embodiment, although the roles of the motor MG1 and the motor MG2 are different. The same effect as that provided by power output device 110 can be obtained.
[0124]
In the power output device 110C of the modified example, the motor MG2 is interposed between the engine 150 and the motor MG1, but as shown in the power output device 110D of the modified example of FIG. May be arranged. In the power output device 110C of the modified example, the power output to the ring gear shaft 126C is taken out from between the motor MG1 and the motor MG2 via the power take-out gear 128 coupled to the ring gear 122. As shown in the example power output device 110E, the ring gear shaft 126E may be extended and taken out of the case 115.
[0125]
In the power output device 110 of the second embodiment and its modified example, the power output device is mounted on a FR-type or FF-type two-wheel drive vehicle. As described above, the present invention may be applied to a four-wheel drive vehicle. In this configuration, the motor MG2 coupled to the ring gear shaft 126 is separated from the ring gear shaft 126 and is independently disposed on the rear wheel portion of the vehicle, and the drive wheels 117 and 119 of the rear wheel portion are driven by the motor MG2. I do. On the other hand, the ring gear shaft 126 is coupled to the differential gear 114 via a power take-out gear 128 and a power transmission gear 111 to drive the drive wheels 116 and 118 of the front wheel. Even under such a configuration, it is possible to execute the second embodiment.
[0126]
Further, in the power output device 110 of the second embodiment and its modifications, the planetary gear 120 is used as the three-axis power input / output means, but one is gear-coupled to the sun gear and the other is gear-coupled to the ring gear, and is gear-coupled to each other. A double pinion planetary gear including a plurality of sets of planetary pinion gears that revolve while rotating around the outer periphery may be used. In addition, if the power input / output to any two of the three axes is determined as the three-axis power input / output means, the power input / output to the remaining one axis is determined based on the determined power. Any device or gear unit, such as a differential gear, can be used.
[0127]
As described above, the embodiments of the present invention have been described. However, the present invention is not limited to these embodiments at all, and it is needless to say that the present invention can be implemented in various forms without departing from the gist of the present invention. It is.
[0128]
For example, a gasoline engine is used as the power output device 20 of the first embodiment or the engine 50 of the modified example thereof, or the power output device 110 of the second embodiment or the engine 150 of the modified example. Various internal combustion or external combustion engines such as an engine, a turbine engine, and a jet engine can also be used.
[0129]
The power output device 20 of the first embodiment or the clutch motor 30 or the assist motor 40 of the modified example thereof, or the power output device 110 of the second embodiment or the motor MG1 or the motor MG2 of the modified example thereof is a PM type (permanent magnet). Although a Permanent Magnet type synchronous motor is used, a VR (variable reluctance type) synchronous motor, a vernier motor, Alternatively, a DC motor, an induction motor, a superconducting motor, a step motor, or the like can be used.
[0130]
Alternatively, in the power output device 20 of the first embodiment or its modified example or the power output device 110 of the second embodiment or its modified example, a transistor inverter is used as the first and second drive circuits 91, 92, 191, 192. In addition, IGBT (Insulated Gate Bipolar Mode Transistor) inverter, thyristor inverter, voltage PWM (Pulse Width Modulation) inverter, and square wave inverter (voltage inverter, It is also possible to use a current-source inverter or a resonant inverter.
[0131]
Further, as the batteries 94 and 194, a Pb battery, a NiMH battery, a Li battery, or the like can be used, but a capacitor can be used instead of the battery 194.
[0132]
In the above embodiments, the case where the power output device is mounted on a vehicle has been described. However, the present invention is not limited to this, and the power output device may be mounted on transportation means such as a ship, an aircraft, and other various industrial machines. Is also possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 20 as a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a vehicle incorporating the power output device 20 of the first embodiment.
FIG. 3 is a graph for explaining the operation principle of the power output device 20 of the first embodiment.
FIG. 4 is a flowchart illustrating a torque control routine executed by a control device 80 of the first embodiment.
FIG. 5 is a map illustrating a relationship among an accelerator pedal position AP, a rotation speed Nd, and a torque command value Td *.
FIG. 6 is a graph illustrating a relationship between an operating point of the engine 50 and efficiency.
FIG. 7 is a graph illustrating the relationship between the efficiency of the operating point of the engine 50 and the rotational speed Ne of the engine 50 along a constant energy curve.
FIG. 8 is a flowchart illustrating a clutch motor control routine executed by the control device 80 of the first embodiment.
FIG. 9 is a flowchart illustrating an assist motor control routine executed by the control device 80 of the first embodiment.
FIG. 10 is a flowchart illustrating a torque control routine according to a modified example.
FIG. 11 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 20A according to a modified example of the first embodiment.
FIG. 12 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 20B according to a modification of the first embodiment.
FIG. 13 is a flowchart illustrating a part of a clutch motor control routine executed by a power output device 20B of a modified example.
FIG. 14 is a flowchart illustrating a part of an assist motor control routine executed by a power output device 20B according to a modification.
FIG. 15 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 20C according to a modification of the first embodiment.
FIG. 16 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 20D according to a modified example of the first embodiment.
FIG. 17 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 20E according to a modified example of the first embodiment.
FIG. 18 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 20F that is a modification of the first embodiment.
FIG. 19 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 110 as a second embodiment.
FIG. 20 is a partially enlarged view of a power output device 110 according to a second embodiment.
FIG. 21 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a vehicle incorporating the power output device 110 of the second embodiment.
FIG. 22 is a graph for explaining the operation principle of the power output device 110 according to the second embodiment.
FIG. 23 is an alignment chart showing a relationship between the rotation speed and the torque of the three shafts coupled to the planetary gear 120 in the second embodiment.
FIG. 24 is an alignment chart showing a relationship between a rotation speed and a torque of three shafts coupled to the planetary gear 120 in the second embodiment.
FIG. 25 is a flowchart illustrating a torque control routine executed by the control device 180 of the second embodiment.
FIG. 26 is a flowchart illustrating a control routine of a motor MG1 executed by the control device 180 of the second embodiment.
FIG. 27 is a flowchart illustrating a control routine of the motor MG2 executed by the control device 180 of the second embodiment.
FIG. 28 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 110A that is a modification of the second embodiment.
FIG. 29 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 110B that is a modification of the second embodiment.
FIG. 30 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 110C that is a modification of the second embodiment.
FIG. 31 is an alignment chart showing a relationship between a rotation speed and a torque of three shafts coupled to planetary gear 120 in power output device 110C according to a modification.
FIG. 32 is an alignment chart showing a relationship between a rotation speed and a torque of three shafts coupled to planetary gear 120 in power output device 110C of a modified example.
FIG. 33 is a flowchart illustrating a part of a control routine of motor MG1 executed by power output device 110C according to a modification.
FIG. 34 is a flowchart illustrating a part of a control routine of motor MG2 executed by power output device 110C according to a modification.
FIG. 35 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 110D that is a modification of the second embodiment.
FIG. 36 is a configuration diagram showing a schematic configuration of a power output device 110D which is a modification of the second embodiment.
FIG. 37 is a configuration diagram illustrating a schematic configuration of a power output device 110D that is a modification of the second embodiment.
[Explanation of symbols]
20 Power output device
20A to 20F: Power output device
22 ... Drive shaft
23 ... Gear
24… Differential gear
26, 28 ... drive wheels
27,29 ... Drive wheels
30 ... Clutch motor
32 ... Outer rotor
34 ... Inner rotor
35 ... permanent magnet
36 ... Three-phase coil
38 ... Slip ring
38a ... Rotating ring
38b ... brush
39 ... Resolver
40 ... Assist motor
41 ... Rotary axis
41a ... Resolver
42 ... rotor
43 ... Stator
44 ... coil
44… Three-phase coil
45… Case
46 ... permanent magnet
48… Resolver
49… Bearing
50 ... Engine
51 ... fuel injection valve
52: Combustion chamber
54 ... Piston
56 ... Crankshaft
58… Ignite
60 ... Distributor
62 ... Spark plug
64 ... accelerator pedal
64a: accelerator pedal position sensor
65… Brake pedal
65a: brake pedal position sensor
66 ... Throttle valve
67 ... Throttle valve position sensor
68 ... actuator
70 ... EFI ECU
72 ... intake pipe negative pressure sensor
74 ... water temperature sensor
76 ... Rotation speed sensor
78 ... Rotation angle sensor
79 ... Starter switch
80 ... Control device
82 ... Shift lever
84 ... Shift position sensor
90 ... Control CPU
90a RAM
90b… ROM
91: first drive circuit
92... Second driving circuit
94… battery
95, 96 ... current detector
97, 98 ... current detector
99… Remaining capacity detector
110 ... Power output device
110A to 110F: Power output device
111 ... power transmission gear
112 ... Drive shaft
114… Differential gear
115… Case
116, 118 ... drive wheels
117, 119 ... drive wheels
120 ... planetary gear
121 ... Sun gear
122 ... Ring gear
123 ... Planetary pinion gear
124 ... Planetary carrier
125 ... Sun gear shaft
126 ... Ring gear shaft
128 Power take-out gear
129… Chain belt
132 ... rotor
133 ... Stator
134 ... three-phase coil
135 ... permanent magnet
139 ... Resolver
142 ... rotor
143 ... stator
144: three-phase coil
145: permanent magnet
149 ... Resolver
150 ... Engine
156 ... Crankshaft
157 ... Resolver
164: accelerator pedal
164a: accelerator pedal position sensor
165a: brake pedal position sensor
170 ... EFIECU
180 ... Control device
184: Shift position sensor
190 ... Control CPU
190a RAM
190b ROM
191... First drive circuit
192: second drive circuit
194 ... battery
195,196… Current detector
197, 198 ... current detector
199 ... Remaining capacity detector
CL1… Clutch
CL2… Clutch
L1, L2 ... power supply line
MG1… Motor
MG2: Motor
Tr1 to Tr6: transistors
Tr11 to Tr16: transistors

Claims (6)

駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
出力軸を有する原動機と、
前記出力軸に結合される第1の回転軸と前記駆動軸に結合される第2の回転軸とを有し、前記第1の回転軸に入出力される動力と前記第2の回転軸に入出力される動力とのエネルギ偏差を、対応する電気エネルギの入出力により調整するエネルギ調整手段と、
前記出力軸または前記駆動軸と動力のやり取りをする電動機と、
前記駆動軸に出力する目標動力を設定する目標動力設定手段と、
前記原動機を、その運転状態が、該原動機の運転効率が高い領域を通って予め定められた動作曲線上の目標運転状態に一致するよう運転すると共に、該目標運転状態で運転される該原動機から出力される動力がエネルギ変換されて前記駆動軸に前記目標動力が出力されるよう、前記エネルギ調整手段と前記電動機とを制御する駆動制御手段と、
前記設定された目標動力が変化したとき、該変化に対応した前記原動機の目標運転状態の変化量を求める目標運転状態変化量演算手段と、
前記求められた目標運転状態の変化量が前記原動機の前記動作曲線に沿って過渡的な運転条件を満足するよう予め定められた範囲からはずれているとき、前記目標運転状態の変化量を制限して、前記駆動制御手段における目標運転状態とする目標運転状態設定手段と
を備える動力出力装置。
A power output device that outputs power to a drive shaft,
A prime mover having an output shaft;
A first rotating shaft coupled to the output shaft and a second rotating shaft coupled to the drive shaft, wherein the power input to and output from the first rotating shaft and the second rotating shaft Energy adjustment means for adjusting the energy deviation from the input and output power by inputting and outputting the corresponding electric energy;
An electric motor that exchanges power with the output shaft or the drive shaft,
Target power setting means for setting a target power to be output to the drive shaft,
The prime mover is operated such that its operation state matches a target operation state on a predetermined operation curve through a region where the operation efficiency of the prime mover is high, and from the prime mover operated in the target operation state. Drive control means for controlling the energy adjusting means and the electric motor such that the output power is converted into energy and the target power is output to the drive shaft;
When the set target power changes, target operating state change amount calculating means for obtaining a change amount of a target operating state of the prime mover corresponding to the change,
When the obtained change amount of the target operation state is out of a predetermined range to satisfy the transient operation condition along the operation curve of the prime mover , the change amount of the target operation state is limited. And a target operation state setting means for setting a target operation state in the drive control means.
請求項1記載の動力出力装置であって、
前記原動機の運転状態は、前記出力軸の回転数と前記原動機から出力するトルクであり、
前記目標運転状態は、前記出力軸の目標回転数と前記原動機から出力する目標トルクであ
動力出力装置。
The power output device according to claim 1,
The operating state of the prime mover is a rotation speed of the output shaft and a torque output from the prime mover ,
The target operating state, Ru target torque der <br/> power output apparatus that outputs the target rotation speed from the prime mover of the output shaft.
前記エネルギ調整手段は、前記第1の回転軸に結合された第1のロータと、前記第2の回転軸に結合され該第1のロータに対して相対的に回転可能な第2のロータとを有し、該両ロータ間の電磁的な結合を介して該両回転軸間の動力のやり取りをする対ロータ電動機である請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置。The energy adjusting means includes a first rotor coupled to the first rotation shaft, and a second rotor coupled to the second rotation shaft and rotatable relative to the first rotor. The power output device according to any one of claims 1 to 3, further comprising a paired rotor motor that exchanges power between the two rotating shafts via an electromagnetic coupling between the two rotors. 請求項1また2記載の動力出力装置であって、
前記エネルギ調整手段は、
前記第1の回転軸および前記第2の回転軸と異なる第3の回転軸を有し、前記3つの回転軸のうちいずれか2つの回転軸へ入出力される動力を決定したとき、該決定された動力に基づいて残余の回転軸へ動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、
前記第3の回転軸と動力のやり取りをする回転軸電動機とを備える
動力出力装置。
The power output device according to claim 1 or 2 ,
The energy adjusting means includes:
A third rotating shaft different from the first rotating shaft and the second rotating shaft; and determining power input / output to any two of the three rotating shafts. A three-axis power input / output means for inputting / outputting power to the remaining rotary shaft based on the generated power;
A power output device comprising: a rotating shaft electric motor that exchanges power with the third rotating shaft.
出力軸を有する原動機と、
前記出力軸に結合される第1の回転軸と前記駆動軸に結合される第2の回転軸とを有し、前記第1の回転軸に入出力される動力と前記第2の回転軸に入出力される動力とのエネルギ偏差を対応する電気エネルギの入出力により調整するエネルギ調整手段と、
前記出力軸または前記駆動軸と動力のやり取りをする電動機と
を備える動力出力装置の制御方法であって、
(a)前記駆動軸に出力する目標動力を設定し、
(b)前記原動機を、その運転状態が、該原動機の運転効率が高い領域を通って予め定められた動作曲線上の目標運転状態に一致するよう運転すると共に、該目標運転状態で運転される該原動機から出力される動力がエネルギ変換されて前記駆動軸に前記目標動力が出力されるよう、前記エネルギ調整手段と前記電動機とを制御し、
(c)前記設定された目標動力が変化したとき、該変化に対応した前記原動機の目標運転状態の変化量を求め、
(d)前記求められた目標運転状態の変化量が前記原動機の前記動作曲線に沿って過渡的な運転条件を満足するよう予め定められた範囲からはずれているとき、前記目標運転状態の変化量を制限して、前記駆動制御手段における目標運転状態とする
動力出力装置の制御方法。
A prime mover having an output shaft;
A first rotating shaft coupled to the output shaft and a second rotating shaft coupled to the drive shaft, wherein the power input to and output from the first rotating shaft and the second rotating shaft Energy adjusting means for adjusting the energy deviation from the input and output power by inputting and outputting the corresponding electric energy;
A control method of a power output device including an electric motor that exchanges power with the output shaft or the drive shaft,
(A) setting a target power to be output to the drive shaft;
(B) operating the prime mover such that its operation state matches a target operation state on a predetermined operation curve through a region where the operation efficiency of the prime mover is high , and is operated in the target operation state; Controlling the energy adjusting means and the electric motor such that the power output from the prime mover is converted into energy and the target power is output to the drive shaft;
(C) when the set target power changes, determining a change amount of a target operation state of the prime mover corresponding to the change;
(D) the amount of change in the target operating state when the determined amount of change in the target operating state deviates from a predetermined range along the operation curve of the prime mover so as to satisfy transient operating conditions; And controlling the power output device to set the target operation state in the drive control means.
請求項1記載の動力出力装置であって、
前記目標運転状態変化量演算手段は、前記目標運転状態の変化量として、前記原動機の出力するエネルギの変化量を求める手段であり、
前記目標運転状態設定手段は、前記原動機の過渡的な運転条件を満足するよう定められた範囲として、該原動機の出力するエネルギの大きさに応じた範囲を用いる手段である
動力出力装置。
The power output device according to claim 1,
The target operating state change amount calculating means is a means for obtaining, as the target operating state change amount, a change amount of energy output by the prime mover,
The power output device, wherein the target operation state setting means uses a range according to the magnitude of energy output from the prime mover as a range determined so as to satisfy transient operating conditions of the prime mover.
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