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JP3588056B2 - 移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法、管理サーバシステム - Google Patents

移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法、管理サーバシステム Download PDF

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JP3588056B2
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  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サービスエリアの通信品質維持を効率良く行うために、実際にユーザが使用している移動通信端末装置から位置情報とともに電界強度等の品質情報を現地に赴くことなく取得することのできる、移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法管理サーバシステム、および同方法がプログラムされ記録された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報化社会の進展に伴い、社会構造、人々の行動範囲が多様化、拡大し、移動通信の果たす役割がますます重要になってきている。携帯電話やPHS(簡易型携帯電話システム)、PDA(Personal Digital Assistants)の普及拡大により、移動通信に対する電波の需要が急速に伸びている。
ところで、上記した移動通信におけるサービスエリアは、無線区間の周辺環境による品質への影響が大きく、絶えずその品質確認を行い維持していく必要がある。従来、この品質維持は、ユーザからの苦情、および無線ネットワークから得られる品質情報から割り出すことによって行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ユーザからの苦情は極一部の情報でしかなく、その位置についても曖昧なものであり、実際に現地に赴くことによりその真意を確認する必要があった。また、ネットワークから得られる情報は、当然、ネットワークとの通信ができたものに関する情報であり、ネットワークと通信できない状態の把握はできていないことになる。
従って、品質改善による効果についても定量的な判断ができない状況にあり、効率的なサービスエリアの展開、および品質の維持管理を行っていくことは困難な状況にあった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、サービスエリアの維持管理を効率的に行うために、実際にユーザが使用している端末装置から位置情報と共に電界強度等の品質情報を現地に赴くことなく取得することにより、サービスエリアの品質維持のための各種計測ポイントの選定ならびにサービスエリアの拡張に関する基礎情報の収集を可能とした、移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法管理サーバシステム、および同方法がプログラムされ記録された記録媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために本発明は、移動通信端末装置が無線通信ネットワークを介して管理サーバシステムに接続されて成る移動通信システムによるサービスエリアの通信品質維持方法であって、前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信し、前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出し、前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、移動通信端末装置と管理サーバシステムが無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法であって、前記移動通信端末装置にて通信異常となったとき、該通信異常の要因を示すエラー情報を記憶装置に蓄積し、発信に成功したときに前記蓄積されたエラー情報を前記無線通信ネットワーク経由で管理サーバシステムへ転送し、前記管理サーバシステムにて、前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信し、前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出し、前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出することを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、前記エラー情報は、少なくとも、時間情報、通信異常時における通信品質情報、ならびにGPS(全地球測位システム)により計測された位置情報とを含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記エラー情報の蓄積において、前記GPSにより位置情報が計測できなかった場合、前記移動通信端末は、前記位置情報を蓄積しないか、あるいは、位置情報を定期的に収集し、位置情報を計測できなくなった直前の位置情報を前記エラー情報として蓄積することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、前記通信異常時における通信品質情報は、通信異常発生のタイミングが発信時かあるいは通信中かを示す情報、通信異常時における電界強度のレベル情報、および発信時における制御チャネルの有無の情報であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、移動通信端末装置と無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおける管理サーバシステムであって、前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信するエラー情報受信部と、前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出し、前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出するチャンネル数演算部とを備えたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、移動通信端末装置と無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおける管理サーバシステムに、前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信する処理と、前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出する処理と、前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出する処理とを実行させるための管理サーバプログラムである。
【0014】
また、本発明は、移動通信端末装置と無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおける管理サーバシステムに、前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信する処理と、前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出する処理と、前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出する処理とを実行させるための管理サーバプログラムを記録した記録媒体である。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明における移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法を実現する移動通信システムの接続形態を説明するために引用した図である。
【0022】
図1において、1は、GPSを内蔵した携帯電話やPHS等に代表される移動通信端末装置(以下、単に移動機1と称する)であって、無線通信ネットワーク2を介して交換機4および管理サーバシステム3に接続される。
【0023】
上記した接続形態において概略動作を説明すると以下のようになる。すなわち、まず、移動機1は、サービスエリア外もしくは複数基地による干渉地点で通信異常となった場合、その時間、位置、要因種別を示すエラー情報eを移動機1が内蔵する記憶装置に蓄積する(▲1▼)。記憶装置の記憶容量としては、複数地点において上記通信異常時のエラー情報eを記憶可能なレベルとし、容量が不足した場合は最古のデータに上書きを行うものとする。
その後、同一移動機1が通信可能なサービスエリアへ移動して発信を行い(▲2▼)、通信が正常に行われる場合、先の通信異常時に蓄積したエラー情報eを通信ネットワーク2、交換機4等のネットワーク設備を通じて管理サーバシステム3へ転送する(▲3▼)。管理サーバシステム3へエラー情報の転送が終了した時点で、移動機1は移動機1側にあるエラー情報eを消去する。
【0024】
管理サーバシステム3では、移動機1から取得したエラー情報に基づいて分析を行い、問題のある場所と改善によるチャネル需要数の予測を行う(▲4▼)。これら分析により、改善すべき場所を選定し、然るべき対応が行われる。
【0025】
図2は、図1における移動機1の内部構成を示すブロック図である。
図2において、11は、移動機1の制御中枢となるCPUであり、メモリ12に記録されたプログラムを逐次読み出し実行することによって後述する各ブロックを制御する。13は、入出力制御部であり、CPU11の管理下にあって接続されるキースイッチおよび表示器の入出力制御を行う。また、音声の入力制御も行う。14はGPS受信部であり、GPS衛星による電波を受信し、移動機1の現在位置情報(緯度/経度)をCPU11に出力する。15は、発着信の制御を行う送受信制御部、16はタイマLSIである。
【0026】
CPU11は、GPS受信部14を介して取得される移動機1の現在位置情報と、タイマLSI16によって計時される現在時刻、そして、通信異常が発生した場合の要因、例えば電界強度のレベル等の品質情報をパラメータとするエラー情報を生成し、メモリ12に蓄積する。エラー情報のフォーマットを図3に示す。
【0027】
図3に示すように、エラー情報は、現在時刻情報、緯度/経度情報、要因種別情報、品質情報(基地局識別情報、電界強度レベル等)で構成され、これがメモリ容量Xn分蓄積される。現在時刻は上記したようにタイマLSI16から得られ、緯度/経度情報はGPS受信部14を介して得られる。また、種別情報としては、ここでは3種類存在するものとし、それぞれ、(a)通信異常発生のタイミングが発信時かあるいは通信中かを示す情報、(b)電界強度が0かあるいは低いレベルにあることを示す情報、(c)制御チャネルの有無に関する情報である。なお、電界強度が0以外の場合は、基地局識別情報と電界強度のレベル情報が品質情報として付加される。
【0028】
説明を図2に戻し、上記したCPU11、メモリ12、入出力制御部13、GPS受信部14、送受信制御部15、タイマLSI16は、アドレス、データ、コントロールのためのラインが複数本で構成される内部バス17に共通接続される。
【0029】
図4は、図1に示す管理サーバシステムの内部構成を機能展開して示したブロック図である。ここに示される各ブロックは、具体的にはCPUならびにメモリを含む周辺LSIで構成され、CPUがメモリに記録されたプログラムを読み出し逐次実行することによりそのブロックが持つ機能を実現するものである。
【0030】
管理サーバシステム3は、機能的には、インタフェース部31、エラー情報受信部32、チャネル需要数演算部33で構成される。
インタフェース部31は、無線通信ネットワーク2とのプロトコル制御を司る部分である。エラー情報受信部32は、移動機1から通信正常時に送信される、通信異常時のエラー情報を取得し、エラー情報テーブル34に保存する機能を持つ。チャネル需要数演算部33は、エラー情報テーブル34に保存されたエラー情報を参照することによって後述する統計処理を行い、交換機4等のネットワーク設備から得られる各サービスエリアのチャネルの使用率(ρ)とから適正なチャネル需要数の算出を行う機能を持つ。
なお、交換機4等のネットワーク設備から得られるチャネルの使用率は、ネットワークデータテーブル35に格納されるものとする。
【0031】
図5から図8は、図1から図4に示す本発明実施形形態の動作を説明するために引用した図であり、移動機1による発信時の処理手順、移動機1−交換機4−管理サーバシステム3間のデータ交換手順、管理サーバシステム3による処理手順のそれぞれを示す。
以下、図5から図8に示すフローチャートを参照しながら本発明実施形態の動作について詳細に説明する。
【0032】
まず、移動機1の動作について、図5、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。図5は発信失敗時、図6は発信成功時における処理手順を示す。図5において、ユーザは、まず、移動機1のキースイッチを操作することにより、入出力制御部13、送受信制御部15を介して発信操作を行う(ステップS51)。ここでCPU11は、発信可否の判断を行い(ステップS52)、発信ができなかった場合、タイマLSI16を介して現在時刻を取り込み、また、GPS受信部14を介して現在位置情報(緯度/経度)を取り込み、更に、その要因種別、および品質情報を生成する(ステップS57)。
【0033】
そして、一定時間内で同一地区内の蓄積情報の有無をチェックすると共に、メモリ12の空き領域を確認して(ステップS58、S59)先に取り込んだエラー情報をその空き領域に蓄積保存する(ステップS61)。
なお、空き領域が存在しなかった場合は最古データに対して上書きすることによって現在時刻と現在位置情報等を含むエラー情報を蓄積する(ステップS60)。
ここで、ステップS58による処理において一定時間内で同一地区内の蓄積情報の有無を判断しているのは、無意味な繰り返し発信によるエラー情報の蓄積を防止するための措置であり、ここでは、例えば、30分以内であって、かつ、半径100メートル以内のものを規準にスクリーニングするものとする。
なお、地下等、GPSによる位置情報計測できなかった場合には位置情報を蓄積しないか、あるいは、位置情報を定期的に収集し、位置情報を計測できなくなった直前の位置情報を含むエラー情報を蓄積するものとする。
【0034】
一方、発信可であった場合、呼を確立して通信状態に設定する(ステップS53、S54)。そして、通信途中に通信異常が発生し切断された場合には(ステップS55)、その切断事由の判定を行い(ステップS56)、意図的に切断された場合は正常終了し、そうでなかった場合にはステップS58以降の処理を実行する。
【0035】
次に図6を用いて、メモリ12に蓄積されたエラー情報の移動機1からの送信につい説明する。まず、ユーザは移動機1を操作して発信操作を行う(ステップS62)。CPU11は、発信可否の判断を行い(ステップS63)、発信可となったときに、メモリ12を参照してエラー情報の有無をチェックする(ステップS64)。エラー情報があった場合はそのエラー情報を転送し(ステップS65)、転送済みのエラー情報をクリアする(ステップS66)。そして、通常の通信状態に設定する。なお、エラー情報の有無チェックの結果、エラー情報の存在が見つからなかった場合は直接通信状態に設定する。
なお、エラー情報の移動機1からの送信は、発信時に限らず着信時であってもよい。すなわち、通信が正常に行われる状態において移動機1は、蓄積したエラー情報を送信する。
【0036】
図7は、上記した移動機1と、交換機4および管理サーバシステム1とのデータ交換の流れを説明するために引用したシーケンスチャートである。
ここでは、まず、移動機1が上記した手順にて発信が成功時あるいは着信時において、呼の設定を行うと共に、エラー情報を送信する(ステップS71)。エラー情報の送信の仕方、およびタイミングについては特に規定しないが、呼の確立シーケンス中にエラー情報を含めて転送するか、呼の確立シーケンスとは別の転送シーケンスを設けることによって交換機4経由管理サーバシステム3へ転送されるものとする。
【0037】
交換機4では、受信したエラー情報および端末識別情報を管理サーバシステム3へ転送する(ステップS72、S73)。管理サーバシステム3では、エラー情報受信部32にて移動機1から交換機4経由でエラー情報ならびに端末識別情報を受信し(ステップS74)、エラー情報テーブル34に蓄積保存する(ステップS75)。
次に、管理サーバシステム3は、交換機4等のネットワーク設備から各サービスエリアにおけるチャネル使用率(ρ)をネットワークデータとして得、チャネル需要数演算部33にて分析のためのチャネル需要数予測を行う(ステップS76)。チャネル需要数の予測については後述する。
以下において、電波は届いてもチャネルが不足して通信ができなかった移動機1の数をkとする。なお、チャネルが不足して通信ができない状態とは、チャネルが不足したサービスエリアにおいて発信を行おうとした場合、通信中に他のサービスエリアからチャネルが不足したサービスエリアにハンドオーバした場合等が想定される。
【0038】
管理サーバシステム3による分析の一例、ここではチャネル需要数の予測について図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
トラフィック需要の予測は、対象とするサービスエリアにおけるチャネルの使用率(ρ)と、チャネルが不足して通信ができなかった移動機1の数kにより算出することができる。
また、本発明では、電波は届いても制御チャネルが不足して通信ができなかった移動機1の数kがエラー情報テーブル34に蓄積されたエラー情報を利用することにより分かる。そこで、対象とするサービスエリアにおけるチャネルの使用率(ρ)と、そのサービスエリアにおいてチャネルが不足して通信ができなかった移動機1の数kを用いて、必要とされるチャネル数を算出する。
【0039】
すなわち、管理サーバシステム3のチャネル需要数演算部33は、まず、エラー情報テーブル34の内容を参照することにより、エラー情報受信部32を介し移動機1から取得したエラー情報を統計処理する。具体的には、位置(適当なサービスエリアα)、制御チャネル不足で通信不可等の要因種別で集計する(ステップS81)。
そして、移動機1の現在位置情報から既設のサービスエリア(SA)内外の判断を行う(ステップS82)。ここで、既設のサービスエリア内にあった場合、更に、そのサービスエリアにおいて、ネットワークの故障、工事等の特殊事情に関する情報がある場合(ステップS83)、対応する時間帯、位置に関連したkの数をその特殊事情を考慮して補正する(ステップS84)。
【0040】
次に、チャネル需要数演算部33は、ネットワークデータテーブル35に格納されたそのサービスエリアにおけるチャネルの使用率(ρ)と、そのサービスエリアで利用可能なチャネル数と、先に得られたkの件数とから必要なチャネル数を算出する(ステップS86)。
一方、既設サービスエリア外の場合、サービスエリア外におけるエラー情報の件数自体が必要とされる需要数とみなすことができることから、その需要数よりサービスエリア外における必要なチャネル数を算出し、ネットワーク設備(基地局の数)の使用率が最適と成るエリア設定をαの包含関係を変更することによって求める(ステップS88)。サービスエリア圏外の需要数によっては、基地局の増設等によるサービスエリアの最適化も考えられる。
【0041】
以上説明のように、本発明は、サービスエリアの維持管理を効率的に行うために、実際にユーザが使用している移動機1から位置情報と共に電界強度等の品質情報を現地に赴くことなく取得することにより、サービスエリアの品質維持のための各種計測ポイントの選定ならびにサービスエリアの拡張に関する基礎情報の収集を可能とするものである。
【0042】
なお、図4における、インタフェース部31、エラー情報受信部32、チャネル需要数演算部33が持つ機能を実現するためのプログラムを、それぞれコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムを、管理サーバシステム3を構成するコンピュータシステムに読み込ませ、当該コンピュータが上記プログラムを逐次読み出し実行することによって、本発明の移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法を実現するシステムが構築される。また、ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0043】
更に、コンピュータシステムは、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらにコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0044】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0045】
以上、本発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明のように本発明は、サービスエリアの維持管理を効率的に行うために、実際にユーザが使用している移動通信端末装置から位置情報と共に電界強度等の品質情報を現地に赴くことなく取得することにより、サービスエリアの品質維持のための各種計測ポイントの選定ならびにサービスエリアの拡張に関する基礎情報の収集を可能とするものであり、このことにより、品質改善による効果についての定量的な判断を可能とし、効率的なサービスエリアの展開、および品質の維持管理をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法を実現する移動通信システムの接続形態を説明するために引用した図である。
【図2】図1における移動通信端末装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明において使用されるエラー情報のデータフォーマットを説明するために引用した図である。
【図4】図1における管理サーバシステムの内部構成を機能展開して示したブロック図である。
【図5】本発明実施形態の動作を説明するために引用した図であり、図1における移動通信端末装置の発信失敗時における処理手順をフローチャートで示した図である。
【図6】本発明実施形態の動作を説明するために引用した図であり、図1における移動通信端末装置の発信成功時における処理手順をフローチャートで示した図である。
【図7】本発明実施形態の動作を説明するために引用した図であり、移動通信端末装置−交換機−管理サーバシステム間のデータ交換手順をシーケンスチャートで示した図である。
【図8】本発明実施形態の動作を説明するために引用した図であり、図1における管理サーバシステムの処理手順をフローチャートで示した図である。
【符号の説明】
1…移動通信端末装置(移動機) 2…無線通信ネットワーク
3…管理サーバシステム 4…交換機
11…CPU 12…メモリ
13…入出力制御部 14…GPS受信部
15…送受信制御部 16…タイマLSI
17…内部バス
31…インタフェース部 32…エラー情報受信部
33…チャネル需要数演算部 34…エラー情報テーブル
35…ネットワークデータテーブル

Claims (8)

  1. 移動通信端末装置が無線通信ネットワークを介して管理サーバシステムに接続されて成る移動通信システムによるサービスエリアの通信品質維持方法であって、
    前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信し、
    前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出し、
    前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出する
    ことを特徴とする移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法。
  2. 移動通信端末装置と管理サーバシステムが無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法であって、
    前記移動通信端末装置にて通信異常となったとき、該通信異常の要因を示すエラー情報を記憶装置に蓄積し、
    発信に成功したときに前記蓄積されたエラー情報を前記無線通信ネットワーク経由で管理サーバシステムへ転送し、
    前記管理サーバシステムにて、前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信し、
    前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出し、
    前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出する
    ことを特徴とする移動体通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法。
  3. 前記エラー情報は、少なくとも、時間情報、通信異常時における通信品質情報、ならびにGPS(全地球測位システム)により計測された位置情報とを含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法。
  4. 前記エラー情報の蓄積において、前記GPSにより位置情報が計測できなかった場合、前記移動通信端末は、前記位置情報を蓄積しないか、あるいは、位置情報を定期的に収集し、位置情報を計測できなくなった直前の位置情報を前記エラー情報として蓄積する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法。
  5. 前記通信異常時における通信品質情報は、通信異常発生のタイミングが発信時かあるいは通信中かを示す情報、通信異常時における電界強度のレベル情報、および発信時における制御チャネルの有無の情報である
    ことを特徴とする請求項3に記載の移動通信システムにおけるサービスエリアの通信品質維持方法。
  6. 移動通信端末装置と無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおける管理サーバシステムであって、
    前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信するエラー情報受信部と、
    前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出し、前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出するチャンネル数演算部と
    を備えたことを特徴とする移動通信システムにおける管理サーバシステム。
  7. 移動通信端末装置と無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおける管理サーバシステムに、
    前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信する処理と、
    前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出する処理と、
    前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出する処理と
    を実行させるための管理サーバプログラム。
  8. 移動通信端末装置と無線通信ネットワークに接続されて成る移動通信システムにおける管理サーバシステムに、
    前記移動通信端末装置から通信正常時に送信される、通信異常時におけるその位置情報および通信品質を示すエラー情報を受信する処理と、
    前記移動通信端末装置から受信したエラー情報を、そのパラメータである時間、位置、要因種別の各情報に基づき、既設サービスエリア毎に集計し、前記既設サービスエリアにおいて、電波が届いていながらも空チャネルがなくて通信異常となった移動通信端末装置数を抽出する処理と、
    前記無線通信ネットワークから得られるチャネルの使用率および前記移動通信端末装置数から、前記既設サービスエリアで必要なチャネル数を算出する処理と
    を実行させるための管理サーバプログラムを記録した記録媒体。
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