JP3587218B2 - 電子番組ガイド受信装置および方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電子番組ガイド伝送装置および方法並びに電子番組ガイド受信装置および方法に関し、特により短時間で電子番組ガイドを表示することができるようにした電子番組ガイド伝送装置および方法並びに電子番組ガイド受信装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、ビデオ信号をデジタル化し、放送衛星、あるいは通信衛星を介して、伝送するシステムが普及しつつある。このシステムにおいては、例えば80チャンネルといったように、多くの放送チャンネルを確保することができる。このため、このシステムにおいては、電子番組ガイド(EPG:Electrical Program Guide)を番組に重畳して伝送し、受信側において、その表示装置に、この電子番組ガイドを表示し、これを用いて番組を選択することが提案されている。
【0003】
本出願人も、このようなシステムを、例えば特願平6−325940号として、提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
EPGデータとしては、できるだけ広い範囲のものを伝送するようにすることが、使用者にとっては好ましい。しかしながら、EPGデータとして伝送する範囲を広くすると、それだけデータ量が多くなり、本来の番組を伝送するための容量が制限されてしまう。
【0005】
すなわち、このようなシステムにおいては、衛星を介して送出される電波の1つの周波数の搬送波が、衛星内の1つのトランスポンダに割り当てられ、1つの搬送波で、複数の放送チャンネルの番組がチャンネル毎にパケット化されて伝送される。また、異なる周波数の搬送波は、異なるトランスポンダに割り当てられている
【0006】
各トランスポンダに対応する搬送波を伝送チャンネルとして規定すると、1つの伝送チャンネルには、複数の番組(放送チャンネル)が多重化されて伝送される。
【0007】
どの伝送チャンネルを受信している場合においても、EPGデータが得られるようにするために、各伝送チャンネル(トランスポンダ)からは、同一のEPGデータが伝送される。このEPGデータには、自分の伝送チャンネルだけでなく、他のすべての伝送チャンネルの番組をガイドするデータが含まれている。したがって、1つの伝送チャンネルにおけるEPGの範囲を広げるということは、他の伝送チャンネルにおけるEPGの範囲も広げるということを意味し、システム全体でみると、相当量のデータの増加となる。
【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、番組のデータの伝送量の制限を少なくするとともに、かつ、できるだけ広い範囲の電子番組ガイドを伝送することができるようにするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電子番組ガイド受信装置は、伝送されてきた番組を選択する電子番組ガイドの表示をする場合に操作される操作手段と、第1の伝送チャンネルで伝送されてきた電子番組ガイドのうち第1の範囲のデータを受信する第1の受信手段と、第2の伝送チャンネルで伝送されてきた、第1の範囲より狭い第2の範囲のデータを受信する第2の受信手段と、第1または第2の受信手段により受信された第1の範囲のデータまたは第2の範囲のデータを所定の領域に記憶する記憶手段と、操作手段への操作に応じて、記憶手段に記憶された第1の範囲または第2の範囲のデータに基づいて、電子番組ガイドを表示する表示データを生成する生成手段と、生成手段により表示データが生成される場合、表示すべき電子番組ガイドのデータが第2の範囲のデータに含まれていないとき、第1の範囲のデータを受信するよう第1の受信手段を制御する受信制御手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
請求項10に記載の電子番組ガイド受信方法は、第1の伝送チャンネルで伝送されてきた電子番組ガイドのうち第1の範囲のデータの受信を制御し、第2の伝送チャンネルで伝送されてきた、第1の範囲より狭い第2の範囲のデータの受信を制御し、受信が制御された第1の範囲のデータまたは第2の範囲のデータを所定の領域に記憶し、操作手段への操作に応じて、記憶された第1の範囲または第2の範囲のデータに基づいて、電子番組ガイドを表示する表示データを生成し、表示データが生成される場合、表示すべき電子番組ガイドのデータが第2の範囲のデータに含まれていないとき、第1の範囲のデータの受信が制御されることを特徴とする。
【0015】
【作用】
請求項1に記載の電子番組ガイド受信装置においては、操作手段が、伝送されてきた番組を選択する電子番組ガイドの表示をする場合に操作され、第1の受信手段が、第1の範囲のデータを受信し、第2の受信手段が、第2の範囲のデータを受信し、記憶手段が、受信された第1の範囲のデータまたは第2の範囲のデータを所定の領域に記憶する。そして、生成手段は、記憶された第1の範囲または第2の範囲のデータに基づいて、電子番組ガイドを表示する表示データを生成し、受信制御手段が、表示データが生成される場合、表示すべき電子番組ガイドのデータが第2の範囲のデータに含まれていないとき、第1の範囲のデータを受信するよう第1の受信手段を制御する。
【0016】
請求項10に記載の電子番組ガイド受信方法においては、受信が制御された第1の範囲のデータまたは第2の範囲のデータが所定の領域に記憶され、記憶された第1の範囲または第2の範囲のデータに基づいて、電子番組ガイドを表示する表示データが生成され、表示データが生成される場合、表示すべき電子番組ガイドのデータが第2の範囲のデータに含まれていないとき、第1の範囲のデータの受信が制御される。
【0017】
【実施例】
図1は、本発明の電子番組ガイド伝送装置を応用した送信装置の構成例を表している。この送信装置は、スイッチャ301を備え、このスイッチャ301には、CNN、GAORA、朝日、STAR、TRY、MTV、スーパー、スポ、BBC、CSNI、グリーンなどの各放送局から供給されるビデオデータとオーディオデータがデジタルデータとして入力される。あるいはまた、このスイッチャ301には、図示せぬデジタルビデオテープレコーダ(DVTR)より再生されたデジタルビデオ信号とオーディオ信号が入力されるようになされている。スイッチャ301は、番組送出制御装置308に制御され、入力されたビデオ信号とオーディオ信号のうち、所定の複数のチャンネル(但し、この場合、ビデオ信号とオーディオ信号を1つのチャンネルとして数えている)を選択し、プロモーションチャンネル生成装置302に出力する。
【0018】
さらにまた、スイッチャ301は、入力された信号から所定の、5個の放送チャンネルを選択し、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1に出力する。同様に、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−2乃至303−7にも、所定の5チャンネル分の信号を選択し、出力する。
【0019】
プロモーションチャンネル生成装置302は、入力された複数の放送チャンネルの信号のうち、例えば16放送チャンネル分の信号を1つの画面の信号(1画面を16分割したマルチ画面の各子画面に16放送チャンネル分の各画像を縮小して配置した信号)に変換すると共に、他の16放送チャンネル分の信号を他の1つの画面の信号(1画面を16分割したマルチ画面の各子画面に16放送チャンネル分の各画像を縮小して配置した信号)に変換する処理を行う。さらにまた、別の2つのチャンネルの信号を、それぞれ独立に処理する。そして、合計4放送チャンネル分の信号とする。
【0020】
また、このプロモーションチャンネル生成装置302には、EPGデータ生成装置309が番組送出制御装置308の制御の下に発生した伝送すべきアイコン、ステーションロゴ、カテゴリロゴなどのビットマップデータが入力されている。プロモーションチャンネル生成装置302は、このビットマップデータをスイッチャ301より入力される各子画面のビデオ信号に重畳する。
【0021】
プロモーションチャンネル生成装置302は、処理したデータを、マルチプレクサ(MUX)304−1に出力する。なお、このプロモーションチャンネル生成装置302の詳細については、図2を参照して後述する。
【0022】
MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1乃至303−7は、スイッチャ301より入力された、それぞれ5放送チャンネル分ずつのビデオ信号とオーディオ信号をエンコードできるように、5チャンネル分の(5台の)MPEGビデオ/オーディオエンコーダを内蔵している。MPEGビデオ/オーディオエンコーダ303−1乃至303−7は、入力されたビデオデータとオーディオデータをエンコードし、対応するマルチプレクサ304−2乃至304−8に出力する。
【0023】
また、これらのマルチプレクサ304−2乃至304−8には、EPGデータ生成装置309により生成された第1のEPGデータ(EPG1)が供給されている。このEPG1は、比較的短い期間のEPGデータを含んでいる。また、マルチプレクサ304−1には、この他、EPG1のEPGデータと、それより後の期間のEPGデータを含む第2のEPGデータ(EPG2)が供給されている。
【0024】
マルチプレクサ304−2乃至304−8とマルチプレクサ304−1は、これらのEPG1またはEPG2を、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1乃至303−7、あるいはプロモーションチャンネル生成装置302より入力されるビデオデータおよびオーディオデータと多重化し、デジタル変調回路305−2乃至305−8またはデジタル変調回路305−1に出力する。デジタル変調回路305−1乃至305−8は、入力されたデジタルデータを所定の方式(例えばQPSK方式)でデジタル変調する。これらのデジタル変調回路305−1乃至305−8の出力が、それぞれ衛星のトランスポンダ(図示せず)に対応して割り当てられる。
【0025】
合成回路306は、デジタル変調回路305−1乃至305−8の出力を合成し、アンテナ307を介して衛星に向けて伝送する。
【0026】
図2は、プロモーションチャンネル生成装置302の構成例を表している。スイッチャ301より供給された16放送チャンネル分のデータは、マルチ画面生成装置331−1に入力され、16放送チャンネルの画面が、16分割された1枚の画面(マルチ画面)の子画面になるように変換される。従って、マルチ画面生成装置331−1より出力されるデータは、1放送チャンネル分のデータとなる。
【0027】
マルチ画面生成装置331−1より出力されたデータは、スーパーインポーザ333−1に入力され、EPGデータ生成装置309より供給されたアイコン等のビットマップデータが各子画面毎に重畳される。そして、スーパーインポーザ333−1より出力されたデータが、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1に入力され、エンコードされるようになされている。
【0028】
同様に、スイッチャ301より出力された他の16放送チャンネル分のデータが、マルチ画面生成装置331−2により1放送チャンネル分のマルチ画面とされ、スーパーインポーザ333−2に入力される。スーパーインポーザ333−2は、このデータにEPGデータ生成装置309より供給されたデータをスーパーインポーズし、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−2に出力している。
【0029】
一方、スイッチャ301より出力された他の1つの放送チャンネルのデータは、単独画面生成装置332−1により、単独の画面として処理される。そして、その出力は、スーパーインポーザ333−3に入力され、EPGデータ生成装置309より供給されたデータが、スーパーインポーズされる。そして、スーパーインポーザ333−3の出力が、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−3に出力されている。
【0030】
同様に、スイッチャ301より出力された、残りの1放送チャンネル分のデータは、単独画面生成装置332−2により単独で処理された後、スーパーインポーザ333−4に入力され、EPGデータ生成装置309より入力されたデータがスーパーインポーズされる。スーパーインポーザ333−4より出力されたデータは、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−4に入力され、エンコードされるようになされている。
【0031】
なお、オーディオデータはマルチ画面生成装置331−1,331−2に16チャンネル分取り込まれるが、これは、MPEGビデオ/オーディオエンコーダ334−1,334−2において、すべてエンコードされる。また、単独画面生成装置332−1,332−2に取り込まれた1チャンネルずつのオーディオデータは、MPEGビデオ/オーディオエンコーダ334−3,334−4で、それぞれエンコードされる。
【0032】
MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1乃至334−4より出力されたデータは、マルチプレクサ335により多重化され、マルチプレクサ304−1に出力されるようになされている。
【0033】
このようにして、衛星を介して、各家庭に配置された受信装置(後述するIRD)に向けて行われるデジタルビデオ放送の欧州規格が、欧州の放送事業者やメーカなどを中心に約150社が参加するプロジェクトDVB(Digital Video Broadcasting)によりまとめられたが、受信側においては、この規格に準じて、このようにして伝送されるEPGデータから電子番組ガイドの画面を生成し、モニタ装置に表示させることができる。
【0034】
図3乃至図5は、このようにして表示される電子番組ガイドの表示例を表している。
【0035】
図3は、全チャンネルの電子番組ガイド(全体番組表)を表しており、縦軸に放送局名が、横軸に時刻が表されており、その2つの軸で規定される位置に、その放送局で、その時刻に放送される番組のタイトルが表示されている。
【0036】
また、図4は、1つの放送局の電子番組ガイド(チャンネル番組表)の表示例を表している。この例においては、上から下に、その放送チャンネルで放送されている番組のタイトルと放送開始時刻が表示されている。
【0037】
図3の示す全体番組表と、図4に示すチャンネル番組表は、所望の番組を選択するのに最低限必要な情報(番組概略説明)である。これに対して、図5に示すように、所定の番組(あるいは、所定の放送局(放送チャンネル))の内容を解説する情報(番組詳細説明)は、番組を選択するのに、必ずしも必要としない情報であるが、番組を選択する上において、参考となる。そこで、この番組詳細説明も、EPGデータとして伝送される。
【0038】
この番組表(番組概略説明)と番組内容(番組詳細説明)の両方を、長時間分、各トランスポンダから伝送するようにすると、その分だけ、本来伝送すべきビデオデータとオーディオデータの伝送レートが悪化してしまうことになる。そこで、通常の番組のデータを伝送する伝送チャンネルの各トランスポンダ(マルチプレクサ304−2乃至304−8)には、EPGデータ生成装置309より、EPG1として、図6(A)に示すように、最大80放送チャンネル分(1トランスポンダにつき、10放送チャンネル分とし、1個の衛星には、8個のトランスポンダを割り当てるとすると、80放送チャンネルとなる。但し、図1の実施例の場合、39(=5×7+4)放送チャンネル分とされている)の24時間分の番組表データと、80チャンネル分(39チャンネル分)の現在(その時刻において)放送されている番組、およびその次の番組に関する番組内容データを伝送するようにする。
【0039】
これにより、各トランスポンダにおいて、本来伝送すべきビデオ信号とオーディオデータの伝送レートが悪化することを防止する。
【0040】
一方、プロモーションチャンネル生成装置302の伝送チャンネル(デジタル変調回路305−1に対応する伝送チャンネル)は、そのとき、他の伝送チャンネル(デジタル変調回路305−2乃至305−8に対応する伝送チャンネル)において放送されている番組の紹介、放送の受信を奨励する番組、番組提供者の宣伝といったプロモーション的な番組を主に(優先的に)伝送するためのチャンネルとされている。このプロモーションチャンネルの情報を伝送するトランスポンダ(以下、ガイドトランスポンダと称する)は、他の通常のトランスポンダと異なり、通常の番組は伝送したとしても、その数は少ないので、番組表データと番組内容データをより多く伝送することが可能である。そこで、このプロモーションチャンネルでは、EPGデータ生成装置309より、EPG2として、図6(B)に示すように、より長時間の番組表データと番組内容データを伝送するようにする。この実施例においては、番組表データは、150時間分のデータとされ、番組内容データは、70時間分のデータとされている。
【0041】
このため、図7に示すように、ガイドトランスポンダ(トランスポンダ1)においては、80チャンネルの各チャンネルの150時間分の番組表データと、80チャンネルの70時間分の番組内容データが伝送される。
【0042】
これに対して、通常のトランスポンダ(トランスポンダ2乃至トランスポンダ8)においては、80チャンネルの24時間分の番組表データと、現在の番組と次の番組までの80チャンネル分の番組内容データとが伝送される。
【0043】
次に、図1と図2に示した実施例の動作について説明する。スイッチャ301は、番組送出制御装置308に制御され、プロモーション用として放送すべき最大34チャンネル分の信号を選択し、プロモーションチャンネル生成装置302に出力する。
【0044】
プロモーションチャンネル生成装置302においては、マルチ画面とすべき16チャンネル分の信号が、マルチ画面生成装置331−1に入力され、1枚の画面を16分割して生成された各子画面の画像に変換される。図8は、このマルチ画面の表示例を表している。この表示例においては、15放送チャンネルの画面が子画面としてマルチ画面に配置されている。
【0045】
一方、EPGデータ生成装置309は、各子画面に重畳して表示するデータを出力する。このデータは、図8の表示例においては、各子画面に表示されている放送局の名称(あるいはロゴ)とされている(例えば図8におけるCNN,GAORAなどのステーションロゴ)。
【0046】
なお、これらのロゴデータをOSDデータとして、後述するIRD側において生成する場合には、送信側から伝送する必要がない。
【0047】
スーパーインポーザ333−1は、マルチ画面生成装置331−1より入力されたマルチ画面の各子画面に対してこれらのロゴデータをスーパーインポーズした後、そのデータをMPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1に出力する。MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1は、入力されたデータをMPEG2方式に従ってエンコードし、出力する。
【0048】
同様の処理が、マルチ画面生成装置331−2、スーパーインポーザ333−2、およびMPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−2においても行われる。従って、この実施例においては、マルチ画面のプロモーションチャンネルが2個生成されることになる。
【0049】
一方、スイッチャ301より出力された1つのチャンネルのデータは、単独画面生成装置332−1において、所定の処理が施された後、スーパーインポーザ333−3に入力される。この単独画面の番組は、例えば所定の番組を宣伝するために、その番組の一部を紹介するものである。図9は、このプロモーション番組の表示例を表している。
【0050】
スーパーインポーザ333−3は、このビデオデータに、EPGデータ生成装置309より入力されるデータをスーパーインポーズする。図9の表示例においては、左上に表示されている項目名としての「プロモーションチャンネル1 CNN」の文字、項目内容としての「番組紹介」の文字、および、この番組を実際に放送している放送局(ステーション)のロゴ(この実施例の場合、「CNN」)を重畳する。
【0051】
そして、スーパーインポーザ333−3の出力が、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−3に入力され、MPEG2方式でエンコードされる。
【0052】
スイッチャ301により選択された他の残りの1つのチャンネルの信号に対しても、単独画面生成装置332−2、スーパーインポーザ333−4およびMPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−4により、同様の処理が行われる。従って、単独画面で番組を紹介するプロモーションチャンネルが、この実施例の場合2つ生成されることになる。
【0053】
なお、図8において、右下の子画面に表示されている3つのアイコン(数字2、文字P1,P2が表示されているアイコン)は、後述する受信側において、生成表示されるものである。
【0054】
また、図9における右側に1列に表示されたアイコンI1乃至I6、アイコン上を移動するカーソルおよび、カーソルの位置に対応して表示されるメッセージ(この実施例の場合「マルチch1を選局します。選択ボタンで選局」の文字)は、受信側において、生成表示されるものである。
【0055】
マルチプレクサ335は、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック334−1乃至334−4より出力された2つのマルチ画面のプロモーションチャンネルのデータと、2つの単独画面よりなるプロモーションチャンネルのデータとを多重化し、マルチプレクサ304−1に出力する。
【0056】
マルチプレクサ304−1は、プロモーションチャンネル生成装置302より入力されたデータに、EPGデータ生成装置309より入力されたEPGデータEPG2を多重化し、パケット化して出力する。デジタル変調回路305−1は、マルチプレクサ304−1より入力されたデータをデジタル変調する。このデジタル変調回路305−1より出力されたデータが、衛星のガイドトランスポンダ(図7のトランスポンダ1)に割り当てられる。
【0057】
一方、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−1は、スイッチャ301より入力された5放送チャンネル分のビデオデータとオーディオデータをエンコードして、マルチプレクサ304−2に出力する。マルチプレクサ304−2は、これらの5放送分のデータをパケット化し、多重化して、デジタル変調回路305−2に出力する。デジタル変調回路305−2は、マルチプレクサ304−2より入力されたデータをデジタル変調する。このデジタル変調回路305−2によりデジタル変調されたデータが、トランスポンダのうちの通常のトランスポンダのうちの第1のトランスポンダ(図7のトランスポンダ2)に割り当てられる。
【0058】
以下、同様にして、マルチプレクサ304−3乃至304−8が、MPEGビデオ/オーディオエンコーダブロック303−2乃至303−7によりエンコードされた、他の5ずつのチャンネルのデータをパケット化して多重化し、対応するデジタル変調回路305−3乃至305−8に入力する。デジタル変調回路305−3乃至305−8は、入力されたデータをデジタル変調する。これらのデジタル変調回路305−3乃至305−8により変調されたデータ号が、残りの6個の通常のトランスポンダ(トランスポンダ3乃至8)のそれぞれに割り当てられる。
【0059】
合成回路306は、デジタル変調回路305−1乃至305−8より出力されたデータを合成し、アンテナ307を介して衛星に向けて出力する。衛星は、このデータを8個のトランスポンダで処理し、各受信装置(IRD)に向けて伝送する。
【0060】
次に、EPGデータの詳細についてさらに説明する。EPGデータは、他の付随データと共に、サービス情報SI(Service Information)の一種として、DVBシステムにおいて伝送されるのであるが、このEPGデータから電子番組表を作成するのに必要なデータは、図10に示すデータである。
【0061】
サービス(放送チャンネル)を供給する供給者を特定するサービス供給者、サービスの名称を表すサービス名、サービスのタイプを表すサービス型(サービスタイプ)は、それぞれEPGデータ中のSDT(Service Description Table)に記述されている。このサービスタイプには、例えば、上述した16分割のマルチ画面(mosaic_service)であるのか、あるいは単独画面(promotion_service)であるのかの区別を表す記述が行われる。
【0062】
番組名を表すタイトルは、EIT(Event Inforation Tabl)のShort Event Desciptorのevent_nameとして規定される。サブタイトル(型)は、EITのComponent Descriptorに記述される。
【0063】
現在日時は、TDT(Time and Date Table)にUTC_timeとして規定される。
【0064】
番組開始時刻は、EITのstart_timeとして記述される。番組時間長は、EITのdurationとして記述される。
【0065】
さらに、例えば、所定の年齢以上の者のみの視聴を許容するような場合において、その年齢を規定するパレンタルレート(Parental Rate)は、EITのParental Rating Descriptorに記述される。
【0066】
映像モードは、EITのComponent Descriptorに記述され、提供言語は、PMTのISO639 language Descriptorに記述される。また、提供音声モードは、EITのComponent Descriptorに記述される。
【0067】
カテゴリは、EITのContent Descriptorに記述される。
【0068】
また、上述した番組概略説明は、EITのShort Event Descriptorに記述され、番組詳細説明は、EITのExtended Event Descriptorに記述される。
【0069】
さらに、図9を参照して説明した項目名(プロモーションチャンネル1 CNN)、項目内容(番組紹介)、およびステーションロゴ(CNN)などのプロモーション情報は、SDTのPromotion Descriptorに記述される。
【0070】
図11は、SDTの構成を表している。このSDTは、サービス名、サービス提供者などのシステム内のサービスについて記述するデータを含んでいる。なお図において、括弧内の数字はバイト数を表している。
【0071】
その先頭の10バイトは、ヘッダとされ、共通構造1(3)、トランスポートストリームID(transport_stream_id(2))、共通構造2(3)、およびオリジナルネットワークID(original_network_id(2))から構成されている。トランスポートストリームIDは、SDTが情報を与えるところのトランスポートストリーム(transport stream)を、同じデリバリシステム内で多重化されているその他のトランスポートストリームから識別するためのラベルを提供する。
【0072】
オリジナルネットワークIDは、デリバリシステムの生成元であるネットワークIDを識別するラベルである。
【0073】
ヘッダの次には、サービスデスクリプタループ(service descriptors loop)[0]乃至service descriptorsloop[N]が配置され、最後に、誤り訂正用のCRC_32(4)が配置されている。
【0074】
各サービスデスクリプタループには、service_id(2)、EIT_schedule_flag,EIT_pre/fol_flag,running_status,free_CA_modeが配置されている。
【0075】
service_idは、サービスを同じトランスポートストリーム内の他のサービスから識別するためのラベルを提供する。service_idは、対応するプログラムマップセクション(program_map_section)におけるプログラムナンバー(program_number)と同一である。
【0076】
EIT_schedule_flagは、自らのトランスポートストリーム内のEIT_schedule informationの有無を示す。
【0077】
EIT_present/following_flagは、自らのトランスポートストリーム内のEIT_present/following informationの有無を示す。
【0078】
running_statusは、サービスがまだ開始していないか、数分後に始まるのか(VCRの録画準備のため)、すでに始まっているのか、それともすでに開始しているのか、あるいは現在中断中であるのか、などを示す。
【0079】
free_CA_modeは、サービスが無料でアクセスできるのか、それともコンディショナルアクセス(conditional access)システムにより制御されているのかを表す。
【0080】
その次には、discriptor_loop_lengthが配置されている。これは、続くdescriptors全バイト長を示す。
【0081】
次のservice_descriptor[i]は、service_provider(サービス提供者)名と、service名をテキスト形式で、service_typeとともに供給する。
【0082】
次のcountry_availability_descriptor[i]は、許可国リスト、不許可国リストを表し、最大2回挿入が可能である。
【0083】
次には、descriptorsが配置され、ここに上述したpromotion descriptorなどが含まれる。
【0084】
図12は、EITの構成を表している。先頭の10バイトのヘッダには、共通構造1(3)、service_id(2)、共通構造2(3)、およびtransport_stream_id(2)が配置されている。
【0085】
その次には、original_network_id(2)が配置され、次に、last_table_id(1)が配置されている。このlast_table_id(1)は、最終(=最大)table_idを識別する。1つのテーブルのみが用いられている場合においては、このテーブルのtable_idが設定される。table_idが連続値を取るとき、情報も日付順に保たれる。以下、event descriptors loop[0]乃至eventdescriptors loop[N]が配置され、最後に、CRC_32(4)が配置される。
【0086】
各event descriptorsには、記述するイベントの識別番号を提供するevent_id(2)が配置され、その次に、イベントの開始時刻をUTCとMJD表示するstart_time(5)が配置されている。このフィールドは、16ビットでMJDの16LSBを与え、続く24ビットで4−BITのBCDによる6桁分を表す。例えば、93/10/12 12:45:00は、0XC078124500と符号化される。
【0087】
その次のduration(3)は、イベント(番組)の継続時間を、時、分、秒で表している。
【0088】
次には、running_statusが配置され、さらに、free_CA_modeが配置されている。
【0089】
さらにその次には、descriptor_loop_length(1.5)が配置され、その次には、Short_event_descriptor[i](7+α)が配置されている。これは、イベント名とイベントの短い記述(番組表)をテキスト形式で提供する。
【0090】
次のExtended_event_descriptor[i](11+α)は、上述したShort event descriptorで提供されているものよりさらに詳細なイベント記述(番組内容)を提供する。
【0091】
さらに、audio_component_descriptor[i](6),video_component_descriptor[i](3),subtitle_component_descriptor[i](6)が記述されている。
【0092】
次のCA_identifier_descriptor[i](4)は、スクランブルされているか否か、課金などの限定受信が条件付けされているか否かなどを記述する。
【0093】
さらにその下に、その他のdescriptorsが記述されている。
【0094】
図13は、TDTの構成を表している。同図に示すように、TDTは、共通構造1(3)と、UTC_time(5)から構成されてる。
【0095】
以上のテーブルの他、SIには、次の図14のPAT(Program Association Table)と、図15に示すPMT(Program Map Table)が含まれている。
【0096】
PATは、図14に示すように、共通構造1(3)、transport_stream_id(2)、共通構造2(3)の他、program_map_id_loop[0](4)乃至program_map_id_loop[N](4)により構成され、最後に、CRC_32(4)が配置されている。
【0097】
各program_map_id_loop[i](4)は、program_number[i](2)と、program_map_PID[i](2)(または、network_PID)で構成されている。
【0098】
program_numberは、対応するprogram_map_PIDが有効なプログラムを表している。これが、0x0000にセットされている場合には、次に参照するPIDが、network_PIDとなる。他のすべての場合、このフィールドの値は、ユーザ定義とされる。このフィールドは、PATの1バージョンでは、同じ値を2度以上取ることはない。例えば、program_numberは、放送チャンネル指定として用いられる。
【0099】
network_PIDは、NIT(Network Information Table)を含むtransport streamパケットのPIDを規定する。network_PIDの値は、ユーザ定義(DVPでは0x0010)されるが、他の目的のために予約されている値を取ることはできない。network_PIDの有無は、オプションである。
【0100】
program_map_PIDは、program_numberにより規定されるプログラムに対して有効なPMTを含むtransport streamパケットのPIDを規定する。1以上のprogram_map_PID割当のあるprogram_numberはない。program_map_PIDの値は、ユーザにより定義されるが、他の目的のために予約されている値を取ることはできない。
【0101】
PMTには、図15に示すように、共通構造1(3)、program_number(2)、共通構造2(3)、PCR_PID(1.375)からなる10バイトのヘッダが先頭に配置されている。PCR_PIDは、program_numberで規定されるプログラムに対して有効なPCRフィールドを含むtransport streamパケットのPIDを示す。privade streamに対して、プログラム定義と関連付けられたPCRがない場合には、このフィールドは、0x1FFFの値を取る。
【0102】
次には、program_info_length(1.5)が配置される。これは、このフィールドの直後に続くdescriptorのバイト数を規定する。
【0103】
その次のprogram info descriptorsは、CA_descriptor,Copyright_descriptor,Max_bitrate_descriptorなどが記述される。
【0104】
その次には、stream type loop[0](5+α)乃至stream type loop[N](5+α)と、CRC_32(4)が配置される。
【0105】
各stream type loopは、stream_type(1)、elementary_PID(2)を有している。stream_typeは、elementary_PIDで規定された値を取るPIDをもつパケットで運ばれるelementary stream、またはペイロードの型を規定する。stream_typeの値は、MPEG2にて規定されている。
【0106】
elementary_stream−PIDは、関連するelementary streamや、データを運ぶtransport streamパケットのPIDを規定する。
【0107】
その次には、ES_info_lenght(1.5)が配置され、これは12ビットフィールドで、最初の2ビットは00であり、このフィールドの直後に続く関連するelementary streamのdescriptorのバイト数を規定する。
【0108】
その次に、ES info descriptors[N]が規定される。ここには、CA_descriptor、その他のdescriptorが記述される。
【0109】
図16は、本発明を応用したAV(Audio Video)システムの構成例を示している。この実施例の場合、AVシステム1は、図1の送信装置より伝送された電波を、パラボラアンテナ3で図示せぬ衛星(放送衛星または通信衛星)を介して受信した信号を復調するIRD(Integrated Receiver/Decoder)2と、モニタ装置4により構成されている。モニタ装置4とIRD2は、AVライン11とコントロールライン12により、相互に接続されている。
【0110】
IRD2に対しては、リモートコマンダ5により赤外線(IR:Infrared)信号により指令を入力することができるようになされている。即ち、リモートコマンダ5のボタンスイッチの所定のものを操作すると、それに対応する赤外線信号がIR発信部51から出射され、IRD2のIR受信部39(図19)に入射されるようになされている。
【0111】
図17は、図1のAVシステム1の電気的接続状態を表している。パラボラアンテナ3は、LNB(Low Noise Block downconverter)3aを有し、衛星からの信号を所定の周波数の信号に変換し、IRD2に供給している。IRD2は、その出力を、例えば、コンポジットビデオ信号線、オーディオL信号線、オーディオR信号線の3本の線により構成されるAVライン11を介してモニタ装置4に供給している。
【0112】
さらに、IRD2はAV機器制御信号送受信部2Aを、モニタ装置4はAV機器制御信号送受信部4Aを、それぞれ有している。これらは、ワイヤードSIRCS(Wired Sony Infrared Remote Control System)よりなるコントロールライン12により、相互に接続されている。
【0113】
図18は、IRD2の正面の構成例を表している。IRD2の左側には、電源ボタンスイッチ111が設けられている。この電源ボタンスイッチ111は、電源をオンまたはオフするとき操作される。電源がオンされたときLED112が点灯するようになされている。LED112の右側のLED114は、衛星を介して、このIRD2に対して、所定のメッセージが伝送されてきたとき、点灯するようになされている。ユーザがこのメッセージをモニタ装置4に出力し表示させ、これを確認したとき、LED114は消灯される。
【0114】
メニューボタンスイッチ121は、モニタ装置4にメニューを表示させるとき操作される。
【0115】
セレクトボタンスイッチ116の上下左右には、それぞれアップボタンスイッチ117、ダウンボタンスイッチ118、レフトボタンスイッチ119およびライトボタンスイッチ120が配置されている。これらのアップボタンスイッチ117、ダウンボタンスイッチ118、レフトボタンスイッチ119およびライトボタンスイッチ120は、カーソルを上下左右方向に移動するとき操作される。また、セレクトボタンスイッチ116は、選択を確定するとき(セレクトするとき)操作される。
【0116】
図19は、前述したDSSを受信するためのIRD2の内部の構成例を示している。パラボラアンテナ3のLNB3aより出力されたRF信号は、フロントエンド20のチューナ21に供給され、復調される。チューナ21の出力は、QPSK復調回路22に供給され、QPSK復調される。QPSK復調回路22の出力は、エラー訂正回路23に供給され、エラーが検出、訂正され、必要に応じて補正される。
【0117】
CPU、ROMおよびRAM等からなるICカードにより構成されているCAM(Conditional Access Module)33には、暗号を解読するのに必要なキーが、解読プログラムとともに格納されている。衛星を介して送信される信号が暗号化されている場合、この暗号を解読するにはキーと解読処理が必要となる。そこで、カードリーダインタフェース32を介してCAM33からこのキーが読み出され、デマルチプレクサ24に供給される。デマルチプレクサ24は、このキーを利用して、暗号化された信号を解読する。
【0118】
尚、このCAM33には、暗号解読に必要なキーと解読プログラムの他、課金情報なども格納されている。
【0119】
デマルチプレクサ24は、フロントエンド20のエラー訂正回路23の出力する信号の入力を受け、これをデータバッファメモリ(DRAM(DynamicRandom Access Memory)またはSRAM(StaticRandom Access Memory))35に一旦記憶させる。そして、適宜これを読み出し、解読したビデオ信号をMPEGビデオデコーダ25に供給し、解読したオーディオ信号をMPEGオーディオデコーダ26に供給する。
【0120】
MPEGビデオデコーダ25は、入力されたデジタルビデオ信号をDRAM25aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているビデオ信号のデコード処理を実行する。デコードされたビデオ信号は、NTSCエンコーダ27に供給され、NTSC方式の輝度信号(Y)、クロマ信号(C)、およびコンポジット信号(V)に変換される。輝度信号とクロマ信号は、バッファアンプ28Y,28Cを介して、それぞれSビデオ信号として出力される。また、コンポジット信号は、バッファアンプ28Vを介して出力される。
【0121】
なお、このMPEGビデオデコーダ25としては、SGS−Thomson Microelectronics社のMPEG2復号化LSI(STi3500)を用いることができる。その概略は、例えば、日経BP社「日経エレクトロニクス」1994.3.14(no.603)第101頁乃至110頁に、Martin Bolton氏により紹介されている。
【0122】
また、MPEG2−Transportstreamに関しては、アスキー株式会社1994年8月1日発行の「最新MPEG教科書」第231頁乃至253頁に説明がなされている。
【0123】
MPEGオーディオデコーダ26は、デマルチプレクサ24より供給されたデジタルオーディオ信号をDRAM26aに適宜記憶させ、MPEG方式により圧縮されているオーディオ信号のデコード処理を実行する。デコードされたオーディオ信号は、D/A変換器30においてD/A変換され、左チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Lを介して出力され、右チャンネルのオーディオ信号は、バッファアンプ31Rを介して出力される。
【0124】
RFモジュレータ41は、NTSCエンコーダ27が出力するコンポジット信号と、D/A変換器30が出力するオーディオ信号とをRF信号に変換して出力する。また、このRFモジュレータ41は、TVモードが設定されたとき、ケーブルボックス等のAV機器から入力されるNTSC方式のRF信号をスルーして、VCRや他のAV機器(いずれも図示せず)にそのまま出力する。
【0125】
この実施例の場合、これらのビデオ信号およびオーディオ信号が、モニタ装置4に供給されることになる。
【0126】
CPU(Central Processor Unit)29は、ROM37に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。例えば、チューナ21、QPSK復調回路22、エラー訂正回路23などを制御する。また、AV機器制御信号送受信部2Aを制御し、コントロールライン12を介して、他のAV機器(この実施例の場合、モニタ装置4)に所定のコントロール信号を出力し、また、他のAV機器からのコントロール信号を受信する。
【0127】
このCPU29に対しては、フロントパネル40の操作ボタンスイッチ(図18)を操作して、所定の指令を直接入力することができる。また、リモートコマンダ5(図20)を操作すると、そのIR発信部51より赤外線信号が出射され、この赤外線信号がIR受信部39により受光され、受光結果がCPU29に供給される。従って、リモートコマンダ5を操作することによっても、CPU29に所定の指令を入力することができる。
【0128】
また、デマルチプレクサ24は、フロントエンド20から供給されるMPEGビデオデータとオーディオデータ以外にEPGデータなどを取り込み、データバッファメモリ35のEPGエリア35Aに供給し、記憶させる。EPG情報は現在時刻から最大150時間後までの各放送チャンネルの番組に関する情報(例えば、番組のチャンネル、放送時間、タイトル、カテゴリ等)を含んでいる。このEPG情報は、頻繁に伝送されてくるため、EPGエリア35Aには常に最新のEPGを保持することができる。
【0129】
EEPROM(Electrically Erasable Programable Read Only Memory)38には、電源オフ後も保持しておきたいデータ(例えばチューナ21の4週間分の受信履歴、電源オフの直前に受信していたチャンネル番号(ラストチャンネル))などが適宜記憶される。そして、例えば、電源がオンされたとき、ラストチャンネルと同一のチャンネルを再び受信させる。ラストチャンネルが記憶されていない場合においては、ROM37にデフォルトとして記憶されているチャンネルが受信される。また、CPU29は、スリープモードが設定されている場合、電源オフ時であっても、フロントエンド20、デマルチプレクサ24、データバッファメモリ35など、最低限の回路を動作状態とし、受信信号に含まれる時刻情報から現在時刻を計時し、所定の時刻に各回路に所定の動作をさせる制御なども実行する。例えば、外部のVCRと連動して、タイマ自動録画を実行する。
【0130】
さらに、CPU29は、所定のOSD(On−Screen Display)データを発生したいとき、MPEGビデオデコーダ25を制御する。MPEGビデオデコーダ25は、この制御に対応して所定のOSDデータを生成して、DRAM25aのOSDエリア25aA(図25)に書き込み、さらに読み出して、出力する。これにより、所定の文字、図形など(例えば図3乃至図5の番組表、番組内容、アイコン)などを適宜モニタ装置4に出力し、表示させることができる。
【0131】
SRAM36はCPU29のワークメモリとして使用される。モデム34は、CPU29の制御の下に、電話回線を介してデータを授受する。
【0132】
図20は、リモートコマンダ5のボタンスイッチの構成例を表している。セレクトボタンスイッチ131は、上下左右方向の4つの方向の他、その中間の4つの斜め方向の合計8個の方向に操作(方向操作)することができるばかりでなく、リモートコマンダ5の上面に対して垂直方向にも押下操作(セレクト操作)することができるようになされている。メニューボタンスイッチ134は、モニタ装置4にメニュー画面を表示させるとき操作される。キャンセルボタンスイッチ135は、元の通常の画面に戻る場合などに操作される。
【0133】
チャンネルアップダウンボタンスイッチ133は、受信する放送チャンネルの番号を、アップまたはダウンするとき操作される。ボリウムボタンスイッチ132は、ボリウムをアップまたはダウンさせるとき操作される。
【0134】
0乃至9の数字が表示されている数字ボタン(テンキー)スイッチ138は、表示されている数字を入力するとき操作される。エンタボタンスイッチ137は、数字ボタンスイッチ138の操作が完了したとき、数字入力終了の意味で、それに続いて操作される。チャンネルを切り換えたとき、新たなチャンネルの番号、コールサイン(名称)、ロゴ、メイルアイコンからなるバーナ(banner)が、3秒間表示される。このバーナには、上述したものからなる簡単な構成のものと、これらの他に、さらに、プログラム(番組)の名称、放送開始時刻、現在時刻なども含む、より詳細な構成のものの2種類があり、ディスプレイボタン136は、この表示されるバーナの種類を切り換えるとき操作される。
【0135】
テレビ/ビデオ切換ボタンスイッチ139は、モニタ装置4の入力を、内蔵されているテレビジョンチューナまたはビデオ入力端子からの入力(VCRなど)に切り換えるとき操作される。数字ボタンスイッチ138を操作してチャンネルを切り換えると、切り換え前のチャンネルが記憶され、ジャンプボタンスイッチ141は、この切り換え前の元のチャンネルに戻るとき操作される。
【0136】
ランゲージボタン142は、2カ国語以上の言語により放送が行われている場合において、所定の言語を選択するとき操作される。ガイドボタンスイッチ156は、プロモーションチャンネルを受信するとき操作される。
【0137】
テレビボタンスイッチ146およびDSSボタンスイッチ147はファンクション切り換え用、すなわち、リモートコマンダ5から出射される赤外線信号のコードの機器カテゴリを切り換えるためのスイッチである。テレビボタンスイッチ146は、モニタ装置4に内蔵されているテレビジョンチューナにより受信した信号を表示させるとき操作される。DSSボタンスイッチ147は、衛星を介して受信した信号をIRD2で受信し、モニタ装置4に表示させるとき操作される。LED149,150は、それぞれテレビボタンスイッチ146またはDSSボタンスイッチ147がオンされたとき点灯される。これにより、各種ボタンが押されたときに、どのカテゴリの機器に対して、コードが送信されたのかが示される。
【0138】
テレビ電源ボタンスイッチ152、DSS電源ボタンスイッチ153がそれぞれ操作されたとき、モニタ装置4、またはIRD2の電源がオンまたはオフされる。
【0139】
ミューティングボタンスイッチ154は、モニタ装置4のミューティング状態を設定または解除するとき操作される。スリープボタンスイッチ155は、所定の時刻になったとき、または所定の時間が経過したとき、自動的に電源をオフするスリープモードを設定または解除するとき操作される。
【0140】
図21は、セレクトボタンスイッチ131として用いられる小型スティックスイッチの構成例を表している。この小型スティックスイッチは、本体161からレバー162が突出している構造とされている。そしてセレクトボタンスイッチ131を水平面内における8個の方向に方向操作したとき、その操作方向に対応して回動し、またセレクトボタンスイッチ131をセレクト操作(垂直操作)したとき、レバー162が垂直方向に押し下げられるようになされている。
【0141】
なお、この小型スティックスイッチとしては、例えばアルプス電気株式会社製のモデルRKJXL1004を用いることができる。この小型スティックスイッチの本体161の厚さは、約6.4mmとされている。
【0142】
図22は、レバー162の水平面内における8個の操作方向を表している。同図に示すようにレバー162は、A乃至Hで示す8個の水平面内の方向に方向操作することができるようになされている。
【0143】
図23は、リモートコマンダ5の内部の構成例を表している。同図に示すように、小型スティックスイッチの本体161の内部の接点A乃至Hは、図22に示した8個の方向A乃至Hにそれぞれ対応しており、レバー162をA乃至Dの方向に操作したとき、端子A乃至Dのいずれかと、端子C1が導通するようになされている。また方向E乃至Hのいずれかの方向に、レバー162を回動したとき、これらの端子E乃至Hのいずれか1つと、端子C2とが導通するようになされている。また、HとAの間、およびDとEの間においては、端子C1とC2がともに導通するようになされている。さらに、レバー162を垂直方向に操作したとき、端子1と端子2が導通状態になるようになされている。
【0144】
本体161のこれらの端子の導通状態が、マイコン71を構成するCPU72によりモニタされるようになされている。これによりCPU72は、セレクトボタンスイッチ131の方向操作とセレクト操作を検知することができる。
【0145】
CPU72はまた、ボタンスイッチマトリックス82を常時スキャンして、図20に示したリモートコマンダ5の、他のボタンスイッチの操作を検知する。
【0146】
CPU72は、ROM73に記憶されているプログラムにしたがって、各種の処理を実行し、適宜必要なデータをRAM74に記憶させる。
【0147】
CPU72は、赤外線信号を出力するとき、LEDドライバ75を介して、LED76を駆動し、赤外線信号を出力させる。
【0148】
図24は、ビデオデータ、オーディオデータおよびSIデータ(EPGデータを含む)がパケット化され、伝送された後、IRD2で復調される様子を模式的に表している。送信側のエンコーダにおいては、図24に示すように、SIデータ、ビデオデータ、オーディオデータをパケット化し、衛星に搭載されている12.25GHz〜12.75GHzのBSS帯用高出力トランスポンダに対して伝送する。この場合、各トランスポンダに割り当てられている所定の周波数の信号に、複数(最大10個)のチャンネルのパケットを多重化して伝送する。すなわち、各トランスポンダは1つの搬送波で複数のチャンネルの信号を伝送することになる。したがって、例えばトランスポンダの数が23個あれば、最大230(=10×23)チャンネルのデータの伝送が可能となる。
【0149】
IRD2においては、フロントエンド20で所定の1つのトランスポンダに対応する1つの周波数の搬送波を受信し、これを復調する。これにより最大10個のチャンネル(実施例の場合、5個のチャンネル)のパケットデータが得られる。そして、デマルチプレクサ24は、この復調出力から得られる各パケットを、データバッファメモリ35に一旦記憶させて読み出す。EPGデータを含むSIパケットに関しては、ヘッダを除くデータ部分をEPGエリア35Aに記憶させる。ビデオパケットは、MPEGビデオデコーダ25に供給されてデコード処理される。オーディオパケットは、MPEGオーディオデコーダ26に供給されてデコード処理される。
【0150】
各トランスポンダにおいては、転送レートが同一になるようにスケジューリングを行う。各トランスポンダに割り当てられている1つの搬送波当りの伝送速度は、30Mbits/secである。
【0151】
例えばスポーツ番組のように、動きの激しい画像の場合、MPEGビデオデータは、多くのパケットを占有する。このため、このような番組が多くなると、1個のトランスポンダで伝送可能な番組の数は少なくなる。
【0152】
これに対して、ニュース番組のアナウンスの場面などのように、動きの少ない画像のMPEGビデオデータは、少ないパケットで伝送することができる。このため、このような番組が多い場合においては、1個のトランスポンダで伝送可能な番組の数は大きくなる。
【0153】
図25は、モニタ装置4に番組表の画面を表示するまでのデータの処理を、模式的に表している。
【0154】
CPU29は、デマルチプレクサ24に内蔵されているレジスタ24aに、フロントエンド20より入力されるデータの転送先を予め設定しておく。そしてフロントエンド20より供給されたデータは、データバッファメモリ35に一旦記憶された後、デマルチプレクサ24により読み出されれ、レジスタ24aに設定されている転送先に転送される。
【0155】
上述したように各パケットにはヘッダが付加されており、デマルチプレクサ24は、このヘッダを参照してMPEGビデオデータをMPEGビデオデコーダ25に供給し、MPEGオーディオデータをMPEGオーディオデコーダ26に転送する。またそのヘッダに含まれるPID(Packet ID)が、SDT,EITである場合においては、これらのEPGデータ(SIデータ)は、レジスタ24aに設定されているEPGエリア35Aの所定のアドレスに記憶される。
【0156】
なお、ヘッダはこの転送が完了したとき不要となるため、廃棄される。
【0157】
このようにして、例えば通常のトランスポンダからの電波を受信しているとき、80(39)チャンネル分の現在時刻から24時間後までの番組概略説明データ(番組表)と、現在の番組および次の番組の番組詳細説明(番組内容)をEPGエリア35Aに取り込むのであるが、このEPGデータは、通常のどのトランスポンダからも受信することが可能とされている。すなわち、通常のどのトランスポンダからも同一のEPGデータが伝送されてくる。
【0158】
これに対して、ガイドトランスポンダからの電波を受信しているとき(プロモーションチャンネルを受信しているとき)、80(39)チャンネル分の現在時刻から150時間後までの番組概略説明データと、70時間後までの番組詳細説明データが取り込まれる。
【0159】
CPU29は、この全EPGテーブル240から所定の表示領域250のチャンネル(例えば図3の例においては、15個のチャンネル)の所定の範囲の時間(図3の例においては、現在時刻から約4時間後までの時間)の番組のデータをEPGエリア35Aから読み出し、DRAM25aのOSDエリア25aAに、ビットマップデータとして書き込ませる。そして、MPEGビデオデコーダ25がOSDエリア25aAのビットマップデータを読み出して、モニタ装置4に出力することで、モニタ装置4に、全体番組表(図3)などのEPGを表示させることができる。
【0160】
OSDデータとして文字などを表示する場合、EPGエリア35Aに記憶されている文字データは圧縮されているため、辞書を使って元に戻す処理を行う。このためROM37には、圧縮コード変換辞書が記憶されている。
【0161】
ROM37にはまた、文字コードとフォントのビットマップデータの格納位置との対応表(アドレス変換テーブル)が記憶されている。この変換テーブルを参照することで、所定の文字コードに対応するビットマップデータを読み出し、OSDエリア25aAに書き込むことができる。勿論ROM37には、このビットマップデータ自体も所定のアドレスに記憶されている。
【0162】
さらにROM37には、Logo(ロゴ)を表示するためのLogoデータが記憶されているとともに(カテゴリロゴを含む各種のロゴデータ。但し、ステーションロゴのデータは必要に応じて記憶される)、Logo IDと、そのIDに対応するLogoデータ(ビットマップデータ)を呼び出すためのアドレスの変換テーブルが記憶されている。Logo IDが判ったとき、そのIDに対応するアドレスに記憶されているLogoデータを読み出し、OSDエリア25aAに書き込むことにより、各番組のカテゴリを表すLogoなどをモニタ装置4に表示することができるようになされている。ステーションLogoは、図2のスーパーインポーザ333−1乃至333−4によりスーパーインポーズされ、送信側から伝送されるが、伝送されてこないようにした場合は、そのID伝送し、IDに対応するビットマップデータをROM37から読み出すようにする。
【0163】
次に図26のフローチャートを参照して、モニタ装置4に番組表を表示させる処理例について説明する。最初にステップS21において、リモートコマンダ5の所定のボタンスイッチが操作されたか否かが判定され、操作されるまで待機する。
【0164】
すなわちリモートコマンダ5のCPU72は、ボタンスイッチマトリックス82またはセレクトボタンスイッチ131の本体161を介して、所定のボタンスイッチが操作されたことを検出すると、LEDドライバ75を介して、LED76を駆動し、操作されたボタンスイッチに対応する赤外線信号を出力する。
【0165】
IRD2のCPU29は、IR受信部39を介して、この赤外線信号の入力を受け、入力された信号からリモートコマンダ5のいずれのボタンスイッチが操作されたのかを判定する。
【0166】
そして、ステップS21で所定のボタンスイッチが操作されたと判定された場合においてはステップS22に進み、操作されたのがメニューボタンスイッチ134であるか否かが判定される。メニューボタンスイッチ134が操作されたと判定された場合においては、ステップS23に進み、CPU29はメニュー表示処理を実行する。
【0167】
すなわちCPU29は、EPGエリア35Aに記憶されているEPGデータに対応して、DRAM25aのOSDエリア25aAに、例えば図27に示すような、メインメニューのビットマップデータを書き込ませる。そしてこのビットマップデータがDRAM25aAより読み出され、MPEGビデオデコーダ25からNTSCエンコーダ27に入力され、NTSC方式のデータに変換される。このNTSC方式のデータが、Sビデオ信号またはコンポジット信号として、AVライン11を介して、モニタ装置4に供給され表示される。これにより、例えば図27に示すように、メインメニューが、そのとき受信表示されているチャンネルの画像に重畳して、ウインドウとしてモニタ装置4のCRTに表示される。これはMPEGビデオデコーダ25が、MPEG方式により圧縮されているビデオデータのデコード処理の過程で、予め決められたウィンドウ表示領域のデータを読み出す期間毎に、DRAM25a内のOSDエリアaAからビットマップデータを読み出して出力することで実現される。
【0168】
図27のメインメニュー画面においては、ウインドウが9つの領域に区分され、各領域に所定のモードを選択するためのボタンアイコン(ソフトボタン)が表示されている。ユーザは、セレクトボタンスイッチ131を水平面内において、8個の方向のいずれかの方向に方向操作することで、カーソル(この実施例の場合所定のボタンアイコンを、他のボタンアイコンと異なる輝度(明るさ)、色またはブリンク(点滅)で表示するか、あるいは枠で表示して、これをカーソルとしており、図27の場合、中央上の全体番組表のボタンアイコン上にカーソルが位置している)を、いずれかの方向に移動させることができる。
【0169】
例えば、全体番組表のボタンアイコンから左方向にセレクトボタンスイッチ131を操作すると、カーソルはチャンネル番組表のボタンアイコン上に移動する。また、左斜め下方向に操作すると全体番組表のボタンアイコン上から映画リストのボタンアイコン上に移動する。
【0170】
例えば、セレクトボタンスイッチ131が上下左右の4方向にしか方向操作できない場合においては、全体番組表のボタンアイコンから映画リストのボタンアイコンにカーソルを移動させるには、カーソルを一旦左側に移動させた後、さらに下側に移動させるか、あるいは一旦下側に移動させた後、さらに左側に移動させる必要がある。すなわちこの場合においては、2回の操作が必要になる。これに対して、図20の実施例のようにセレクトボタンスイッチ131を上下左右方向だけでなく、斜め方向にも操作できるように構成しておけば、1回の操作でカーソルを全体番組表のボタンアイコンから映画リストのボタンアイコン上に移動させることができる。
【0171】
ユーザは、カーソルを所定のボタンアイコン上に移動させることで、所定のモード選択し、さらにセレクトボタンスイッチ131を垂直に押下するセレクト操作(垂直操作)を行うことで、その選択を確定する。
【0172】
ステップS24においては、番組表(全体番組表またはチャンネル番組表)のボタンアイコンが選択され、確定されたか否かが判定される。番組表のボタンアイコンが選択確定(セレクト)された場合においてはステップS25に進み、番組表表示処理を実行する。この番組表表示処理の詳細については、図28を参照して後述する。
【0173】
ステップS24において、番組表のボタンアイコンが選択されていないと判定された場合においてはステップS27に進み、その他のボタンアイコンが選択されたか否かが判定され、選択されていなければ、ステップS23に戻りメニュー表示を継続する。
【0174】
そしてステップS27において、番組表以外のボタンアイコンが選択確定されたと判定された場合においては、ステップS28に進み、その選択確定されたボタンアイコンに対応する処理が実行される。
【0175】
一方ステップS22において、リモートコマンダ5からの入力が、メニューボタンスイッチ134を操作したものではないと判定された場合においては、ステップS26に進み、ガイドボタンスイッチ156が操作されたのであるか否かが判定される。ガイドボタンスイッチ156が操作されたと判定された場合においてはステップS25に進み、番組表表示処理(但し、この場合は、全体番組表の表示処理)が実行される。
【0176】
これに対してステップS26において、ガイドボタンスイッチ156以外のボタンスイッチが操作されたと判定されたと場合においては、ステップS28に進み、その操作されたボタンスイッチに対応する処理が実行される。
【0177】
以上のように、全体番組表は、メニューを介して表示させることもできるし、ガイドボタンスイッチ156を操作して、直接表示させることもできる。但し、チャンネル番組表は、メニューを介してのみ表示される。
【0178】
図28は、図26のステップS25における番組表表示処理のより詳細な処理例を表している。ステップS41においては、番組表表示処理が行われる。すなわち、メニューから全体番組表が選択されるか、リモートコマンダ5のガイドボタンスイッチ156が操作された場合、図3に示すような、全体番組表が表示される。
【0179】
次に、ステップS42において、リモートコマンダ5のセレクトボタンスイッチ131がセレクト操作されたか否かが判定され、セレクト操作されていないと判定された場合、ステップS43に進み、方向操作されたか否かが判定される。方向操作もされていない場合においては、ステップS42に戻り、再びセレクト操作されたか否かが判定される。このようにして、セレクト操作または方向操作されるまで待機する。
【0180】
ステップS43において、セレクトボタンスイッチ131が方向操作されたと判定された場合においては、ステップS44に進み、カーソルを移動させた場合における番組が、現在時刻から24時間を超える範囲の位置にあるか否かが判定される。24時間以内の番組である場合においては、ステップS48に進み、その位置にカーソルが移動される。そして、ステップ42に戻り、新たな操作が行われるまで待機する。
【0181】
このようにして、使用者は、セレクトボタンスイッチ131を方向操作することで、所定の番組上にカーソルを移動させることができる。
【0182】
ステップS44において、カーソルの移動後の番組が、現在時刻から24時間を超える範囲に位置する番組であると判定された場合においては、ステップS44からステップS45に進み、現在時刻から150時間以内の番組であるか否かが判定される。上述したように、EPGデータとして伝送されてくるEPGに含まれる範囲は、最大150時間であるから、150時間を超える位置にカーソルが移動されたような場合においては、ステップS46に進み、「情報なし」のメッセージをモニタ装置4に表示する。
【0183】
ステップS45において、カーソルの位置が150時間以内の位置であると判定された場合(すなわち、24時間を超える範囲であって、150時間以内の範囲であると判定された場合)、ステップS47に進み、トランスポンダを通常のトランスポンダからガイドトランスポンダに変更する。
【0184】
そして、ステップS48に進み、カーソルを移動させる。カーソルが画面の端部に達しているときは、event_idを取得し、そのEITよりshort_event_descriptorを取得し、番組表を表示する。その後、ステップS42に戻り、新たな操作が行われるまで待機する。
【0185】
すなわち、このようにして、カーソルの移動位置に対応して、全体番組表またはチャンネル番組表が、図3または図4に示すように、表示される。
【0186】
一方、ステップS42において、カーソルが所定の番組上に位置する状態で、セレクトボタンスイッチ131がセレクト操作されたと判定された場合、ステップS49に進み、その番組が、現在時刻の番組またはその次の番組のいずれかであるかが判定される。現在の番組または次の番組である場合においては、ステップS53に進み、その番組のevent_idが取得される。そして、ステップS54に進み、ステップS53で取得したevent_idのEITよりextended_event_descriptorを得る。そして、ステップS55において、extended_event_descriptorに対応する番組内容を表示する。
【0187】
これにより、例えば、全体番組表を表示している際にセレクト操作が行われれば、図29に示すように、そのときカーソルが位置する番組の番組内容が表示される。また、図30に示すように、チャンネル番組表の所定の番組上にカーソルが位置する状態においてセレクト操作が行われると、その番組の内容が表示される。
【0188】
次に、ステップS56およびS57において、それぞれセレクト操作または方向操作がされるまで待機し、方向操作がされたと判定された場合、ステップS57からステップS48に戻り、カーソルを新たな番組上に移動させる。このとき、それまでカーソルが位置していた番組の番組内容は消去される。
【0189】
ステップS56において、セレクト操作が行われたと判定された場合、ステップS58に進み、そのときカーソルが位置する番組の受信処理が実行される。すなわち、CPU29は、チューナ21を制御し、その番組の受信を指令する。これにより、モニタ装置4にその番組が表示されることになる。
【0190】
ステップS49において、セレクト操作された番組が次の番組よりさらに先の番組であると判定された場合、その番組内容のデータは、ガイドトランスポンダの伝送チャンネルのEPGデータにのみ含まれている。そこで、この場合においては、ステップS50に進み、その番組が現在時刻から70時間以内の番組であるか否かが判定される。その番組が70時間を超える位置の番組である場合においては、上述したように、このシステムにおいては、その時間帯の番組の番組内容は、EPGデータとして伝送されてきていない。したがって、この場合においては、ステップS46に進み、「情報なし」のメッセージを表示する。
【0191】
その番組の位置が現在時刻から70時間以内の位置にある場合においては、ステップS50からステップS51に進み、現在のトランスポンダはガイドトランスポンダであるか否かが判定され、現在のトランスポンダがガイドトランスポンダに切り替えられていない場合においては、ステップS52に進み、トランスポンダをガイドトランスポンダに変更する処理が行われる。すでにガイドトランスポンダに切り替えられている場合においては、ステップS52の処理はスキップされる。
【0192】
そして、ガイドトランスポンダより伝送されてくるEPGデータから、ステップS53において、event_idを取得し、ステップS54において、それに対応するextended_event_descriptorを取得する。そして、さらにステップS55において、それに対応する番組内容を表示する。
【0193】
このようにして、最大70時間までの番組内容を確認することができる。
【0194】
図31は、全体番組表における図28に示した処理を模式的に表している。ガイドトランスポンダ以外のトランスポンダを受信している場合においては、EPGデータには80チャンネル分の現在時刻から24時間経過した時刻までの範囲が含まれている。したがって、カーソルを上下方向に移動することで、80チャンネルのうちの所定の数のチャンネルを表示させることができる。
【0195】
これに対して、カーソルを左右方向に移動させると、カーソルの位置が24時間を超える位置に進入するときがある。このとき、24時間を超えるEPGデータは、ガイドトランスポンダにおいてのみ伝送されているので、この場合においては、トランスポンダの切り替えが行われ、プロモーションチャンネルのEPGデータ(すなわち、現在時刻から150時間分までのEPGデータ)が取り込まれる。そして、その範囲内において、カーソルで指定される番組が表示される。
【0196】
チャンネル番組表の場合においては、図33に示すように、カーソルを移動することができる範囲が時間方向だけであるため、所定のチャンネルの現在時刻から24時間の範囲、あるいはさらに150時間の範囲までの間の番組が表示される。
【0197】
以上のように、この実施例によれば、通常のトランスポンダに対応する伝送チャンネルにおいては、比較的短い範囲のEPGデータを伝送し、プロモーション番組を伝送するガイドトランスポンダの伝送チャンネルにおいては、より広い(長い)範囲のEPGデータを伝送するようにしたので、通常のトランスポンダが対応する伝送チャンネルにおいては、番組の伝送容量が少なくなることが防止される。また、プロモーションチャンネルにおいては、本来伝送されるべき番組は少ないから、他の通常の伝送チャンネルにおける場合と異なり、本来伝送されるべき番組のデータ量は、他の伝送チャンネルにおける場合に比べて少ない。そこで、このプロモーションチャンネルにおいて、EPGデータを他の伝送チャンネルより多くしても、実質的にはほとんど支障が発生しない。
【0198】
また、所定の番組を見ている状態において、他の番組に切り替えるとき、その他の番組も同一の伝送チャンネル内の番組である場合においては、迅速に切り替えることが可能である。しかしながら、他の伝送チャンネル(他のトランスポンダから伝送されてくる番組)である場合においては、番組の切り替えに若干の時間を要する。
【0199】
したがって、通常の所定の番組を見ている状態において、より広い範囲の電子番組ガイドを見る必要性が生じた場合においては、プロモーションチャンネルにトランスポンダを切り替える必要があるため、若干の切り替え時間を必要とする。しかしながら、この切り替えは、いま見ている番組の受信を中断し、プロモーションチャンネルの番組を見る状態に切り替えるのであるから、通常の番組を切り替える場合と同様となり、使用者にとって、さほど精神的な負担にはならない。
【0200】
プロモーションチャンネルにおいては、EPGデータの量が他の伝送チャンネルにおける場合より多くなるため、その伝送周期も他の伝送チャンネルにおける場合より長くなる。しかしながら、プロモーションチャンネルを受信している限り、短時間で広い範囲の所望の電子番組ガイドを得ることができるので、使用者に対し、与えるストレスは殆どない。また、これにより、IRD2において、通常の伝送チャンネルにおけるEPGデータを処理するために必要なメモリの容量と処理時間が軽減される。
【0201】
以上、本発明をIRD2に応用した場合を例として説明したが、このIRDは実質的にモニタ装置4(テレビジョン受像機)に内蔵させることも可能である。
【0203】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の電子番組ガイド受信装置および請求項10に記載の電子番組ガイド受信方法によれば、第1の伝送チャンネルで伝送されてきた第1の範囲のデータまたは第2の伝送チャンネルで伝送されてきた第2の範囲のデータを記憶し、これに基づいて、電子番組ガイドを表示する表示データを生成するとともに、表示データを生成する場合に表示すべき電子番組ガイドのデータが第2の範囲のデータに含まれていないとき、第1の範囲のデータを受信するよう制御するようにしたので、迅速かつ確実に所望の番組を選択することが可能になる。また、番組表を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子番組ガイド伝送装置を応用した送信装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】図1のプロモーションチャンネル生成装置302の構成例を示すブロック図である。
【図3】全体番組表の表示例を示す図である。
【図4】チャンネル番組表の表示例を示す図である。
【図5】番組詳細説明(番組内容)の表示例を示す図である。
【図6】番組表と番組内容の範囲を説明する図である。
【図7】トランスポンダにおけるEPG情報の伝送を説明する図である。
【図8】マルチ画面の表示例を示す図である。
【図9】マルチ画面を選択する場合の表示例を示す図である。
【図10】EGPデータを説明する図である。
【図11】SDTの構成を説明する図である。
【図12】EITの構成を説明する図である。
【図13】TDTの構成を説明する図である。
【図14】PATの構成を説明する図である。
【図15】PMTの構成を説明する図である。
【図16】本発明を応用したAVシステムの構成例を示す斜視図である。
【図17】図16のAVシステムの電気的接続状態を示すブロック図である。
【図18】図16のIRD2の正面の構成例を示す正面図である。
【図19】図16のIRD2の内部の構成例を示すブロック図である。
【図20】図16のリモートコマンダ5の上面の構成例を示す平面図である。
【図21】図20のセレクトボタンスイッチ131を構成する小型スティックスイッチの構成例を示す斜視図である。
【図22】図21のレバー162の水平面内における操作方向を示す図である。
【図23】図20のリモートコマンダ5の内部の構成例を示すブロック図である。
【図24】送信側のエンコーダにおける処理とその出力を受信するIRD2の処理の概略を説明する図である。
【図25】図19のEPGエリア35Aに記憶されるEPGデータを説明する図である。
【図26】番組表を表示させる処理を説明するフローチャートである。
【図27】図26のステップS23におけるメニュー画面の表示例を示す図である。
【図28】図26のステップS25における番組表表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】全体番組表に番組内容を表示した例を示す図である。
【図30】チャンネル番組表に番組内容を表示した例を示す図である。
【図31】全体番組表の表示範囲を説明する図である。
【図32】チャンネル番組表の表示範囲を説明する図である。
【符号の説明】
1 AVシステム
2 IRD
3 パラボラアンテナ
4 モニタ装置
5 リモートコマンダ
21 チューナ
23 エラー訂正回路
24 デマルチプレクサ
25 MPEGビデオデコーダ
25a DRAM
26 MPEGオーディオデコーダ
26a DRAM
29 CPU
35 データバッファメモリ
35A EPGエリア
36 SRAM
37 ROM
38 EEPROM
39 IR受信部
131 セレクトボタンスイッチ
156 ガイドボタンスイッチ
Claims (10)
- 伝送されてきた番組を選択する電子番組ガイドの表示をする場合に操作される操作手段と、
第1の伝送チャンネルで伝送されてきた電子番組ガイドのうち第1の範囲のデータを受信する第1の受信手段と、
第2の伝送チャンネルで伝送されてきた、前記第1の範囲より狭い第2の範囲のデータを受信する第2の受信手段と、
前記第1または第2の受信手段により受信された前記第1の範囲のデータまたは第2の範囲のデータを所定の領域に記憶する記憶手段と、
前記操作手段への操作に応じて、前記記憶手段に記憶された前記第1の範囲または第2の範囲のデータに基づいて、前記電子番組ガイドを表示する表示データを生成する生成手段と、
前記生成手段により表示データが生成される場合、表示すべき電子番組ガイドのデータが前記第2の範囲のデータに含まれていないとき、前記第1の範囲のデータを受信するよう前記第1の受信手段を制御する受信制御手段と
を備えることを特徴とする電子番組ガイド受信装置。 - 前記第1の範囲は、前記第2の範囲を含む広い範囲である
ことを特徴とする請求項1に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 前記生成手段は、前記操作手段への操作により前記第1の範囲のデータおよび前記第2の範囲のデータに含まれていない電子番組ガイドの表示が指令された場合、電子番組ガイドの情報がないことを示す表示データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 前記第1の受信手段は、前記第1の範囲のデータを、前記番組のプロモーション番組を主に受信する前記第1の伝送チャンネルから受信する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 前記第2の受信手段は、前記第2の範囲のデータを、前記番組を受信する複数の前記第2の伝送チャンネルから受信する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 前記電子番組ガイドは、前記番組とその放送時刻を表す番組概略説明と、前記番組の内容を紹介する番組詳細説明とを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 前記番組概略説明として、前記第1の伝送チャンネルと第2の伝送チャンネルから受信される全ての放送チャンネルの番組の全体番組表と、所定の放送チャンネルの番組のチャンネル番組表とを作成する作成手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項6に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 前記全体番組表とチャンネル番組表の一方を選択する選択手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項7に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 前記生成手段により生成された表示データに基づき、前記電子番組ガイドを表示する表示手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項8に記載の電子番組ガイド受信装置。 - 伝送されてきた番組を選択する電子番組ガイドの表示をする場合に操作される操作手段を備える電子番組ガイド受信装置の電子番組ガイド受信方法において、
第1の伝送チャンネルで伝送されてきた電子番組ガイドのうち第1の範囲のデータの受信を制御し、
第2の伝送チャンネルで伝送されてきた、前記第1の範囲より狭い第2の範囲のデータの受信を制御し、
受信が制御された前記第1の範囲のデータまたは第2の範囲のデータを所定の領域に記憶し、
前記操作手段への操作に応じて、記憶された前記第1の範囲または第2の範囲のデータに基づいて、前記電子番組ガイドを表示する表示データを生成し、
表示データが生成される場合、表示すべき電子番組ガイドのデータが前記第2の範囲のデータに含まれていないとき、前記第1の範囲のデータの受信が制御される
ことを特徴とする電子番組ガイド受信方法。
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