JP3586925B2 - Automotive air conditioners - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、加熱器への空気通路および冷風通路を横断する方向に摺動するスライド式ドアにより、加熱器と冷風通路への風量割合を調整する自動車用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のスライド式ドアを有する自動車用空調装置は、実開平6−71222号公報、特開平1−172014号公報等において提案されている。これらの従来装置では、複数のスライド式ドアを用いて、加熱器への空気通路と、これと並列に設けられた冷風通路への風量割合を調整するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、複数のスライド式ドアを駆動するリンク機構の構成がどうしても複雑になるという問題がある。
そこで、本発明者らは、1枚のスライド式ドアを用いて、加熱器への空気通路と、冷風通路への風量割合を調整する、構成が簡潔な装置を案出し、試作、検討してみた。
【0004】
この本発明者らの試作、検討した装置では、スライド式ドアを最大暖房位置(冷風通路全閉位置)から、暖房能力減少方向(冷風通路開方向)へ移動させる際、冷風量に比して温風量が急激に減少して、車室内への吹出空気温度が急激に低下してしまい、温度制御性が悪いという問題が生じた。
このような問題が生じる理由は次の通りである。すなわち、自動車用空調装置では、最大冷房時における冷房能力(冷風量)確保のために、冷風通路の断面積は極力大きくなるように設計している。一方、加熱器側の空気通路では、加熱器の熱交換部(通常、コルゲートフィンと偏平チューブとで構成されている)が介在することにより、どうしても、冷風通路より通風抵抗が大きくなってしまう。
【0005】
以上のごとき空気通路構成を備えているため、冷風通路側の通風抵抗が小で、加熱器側の空気通路の通風抵抗が大という関係が形成されることになり、その結果スライド式ドアを最大暖房位置から、暖房能力減少方向へ移動させる際、冷風量に比して温風量が急激に減少するという問題が生じる。
この問題を解消するためには、スライド式ドアを駆動するリンク機構の移動量に対して、スライド式ドアの移動量が小さくなるようにリンク機構を構成する対策が考えられる。この対策の具体化のためには、加熱器等を収納している空調ユニットケースの外部に、前記リンク機構の移動量を調整する連結リンクを追加することになるので、リンク部品の増加による空調ユニットスペースの増大、コストアップを招くという問題が生じる。
【0006】
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、1枚のスライド式ドアを用いて、加熱器への空気通路と、冷風通路への風量割合を調整する自動車用空調装置において、リンク部品の追加なしで、温風量の急激な減少を防止でき、温度制御性の良好な自動車用空調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1記載の発明では、空調ユニットケース(3)と、
この空調ユニットケース(3)内に設けられ、送風空気を加熱する加熱器(5)と、
この加熱器(5)と並列に設けられ、この加熱器(5)をバイパスして前記送風空気を流す冷風通路(6)と、
前記冷風通路(6)を通る空気と、前記加熱器(5)を通過して加熱された温風とを混合する冷温風混合空間(13)と、
この冷温風混合空間(13)の空気下流側に設けられ、この冷温風混合空間(13)からの空気を車室内吹出口に導く吹出空気通路(15、16、17、18)と、
前記加熱器(5)および前記冷風通路(6)の空気上流側に、前記加熱器(5)への空気通路(7)および前記冷風通路(6)を横断する方向に摺動可能に設けられ、前記加熱器(5)と前記冷風通路(6)への風量割合を調整する1枚のスライド式ドア(12)と、
前記空調ユニットケース(3)に設けられ、前記スライド式ドア(12)を前記横断方向に摺動可能に案内するガイド溝(33)と、
前記スライド式ドア(12)に連結され、前記スライド式ドア(12)を前記横断方向に摺動させるリンク機構(14)と、
このリンク機構(14)を作動させる温度調整機構(41、42)とを具備し、
前記ガイド溝(33)のうち、前記冷風通路(6)に対応する部位には、空気上流側へ湾曲した円弧状部分(33a)が設けられており、
この円弧状部分(33a)により、前記温度調整機構(41、42)が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、前記リンク機構(14)の前記横断方向への作動量よりも前記スライド式ドア(12)の前記横断方向への作動量を減少させる自動車用空調装置を特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明では、空調ユニットケース(3)と、
この空調ユニットケース(3)内に設けられ、送風空気を加熱する加熱器(5)と、
この加熱器(5)と並列に設けられ、この加熱器(5)をバイパスして前記送風空気を流す冷風通路(6)と、
前記冷風通路(6)を通る空気と、前記加熱器(5)を通過して加熱された温風とを混合する冷温風混合空間(13)と、
この冷温風混合空間(13)の空気下流側に設けられ、この冷温風混合空間(13)からの空気を車室内吹出口に導く吹出空気通路(15、16、17、18)と、
前記加熱器(5)および前記冷風通路(6)の空気上流側に、前記加熱器(5)への空気通路(7)および前記冷風通路(6)を横断する方向に摺動可能に設けられ、前記加熱器(5)と前記冷風通路(6)への風量割合を調整する1枚のスライド式ドア(12)と、
前記空調ユニットケース(3)に設けられ、前記スライド式ドア(12)を前記横断方向に摺動可能に案内するガイド溝(33)と、
前記スライド式ドア(12)に連結され、前記スライド式ドア(12)を前記横断方向に摺動させるリンク機構(14)と、
このリンク機構(14)を作動させる温度調整機構(41、42)とを具備し、
前記ガイド溝(33)は、前記温度調整機構(41、42)が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、前記リンク機構(14)の前記横断方向への作動量よりも前記スライド式ドア(12)の前記横断方向への作動量を減少させるとともに、前記スライド式ドア(12)を空気上流側へ傾斜させる形状に形成されている自動車用空調装置を特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1または2に記載の自動車用空調装置において、前記空調ユニットケース(3)には、前記加熱器(5)および前記冷風通路(6)の空気上流側に送風空気を冷却する冷却器(4)が備えられていることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の自動車用空調装置において、前記スライド式ドア(12)は、平板状の形状に形成されており、この平板状の両端面部に円柱状の保持部(32)を有し、この保持部(32)が前記ガイド溝(33)に摺動可能に嵌合していることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の自動車用空調装置において、前記リンク機構(14)は、
前記スライド式ドア(12)に設けられた第1のレバー片(23)と、
前記温度調整機構(41、42)により回動するように設けられた駆動軸(37)と、
この駆動軸(37)に一体に回動するように結合された第2のレバー片(35)とを有し、
この第2のレバー片(35)は、前記第1のレバー片(23)と回動可能に係合されていることを特徴とする。
【0011】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0012】
【発明の作用効果】
請求項1〜5記載の発明によれば、空調ユニットケースに設けたガイド溝の形状を工夫して、温度調整機構が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、リンク機構の冷風通路横断方向(図1上下方向)の作動量よりもスライド式ドアの冷風通路横断方向の作動量を減少させている。
【0013】
その結果、温度調整機構が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ移動するとき、温風量が急激に減少することを抑制できるので、車室内への吹出空気温度を温度調整機構の位置に対して直線的に変化する温度制御特性を得ることができる。従って、温度調整機構の操作による車室内の温度制御を容易に行うことができる。
【0014】
しかも、本発明では、リンク機構に特別のリンク部品を追加することなく、ガイド溝の形状の工夫により良好な温度制御特性を得ることができるので、リンク部品の増加による空調ユニットスペースの増大、コストアップといった不具合が発生しない。それ故、このことと、作動空間の極めて小さい1枚のスライド式ドアを使用することとが相まって、小型、安価な、温度制御性の良好な自動車用空調装置を提供できるという効果が大である。
【0015】
【実施例】
以下、本発明を図に示す実施例について説明する。
図1において、1は自動車用空調装置のうち、車室内計器盤の下方部に設置される空調ユニットで、2はその空気流入口である。この空気流入口2には、車室内計器盤の下方部で、助手席側前方に配設されている送風ユニット(図示せず)から空気が送風され、流入する。
【0016】
この送風ユニットは周知のごとく、車室内または車室外の空気を切替導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱を通して導入された空気を送風する遠心多翼送風機とから構成されている。
3は空調ユニット1の樹脂製ケースで、車室内計器盤の下方部において車室内左右方向の略中央部に配置されている。このケース3内の空気上流側には、空気冷却手段をなす蒸発器4が配設され、空気下流側の下方側部位には空気加熱手段としてのヒータコア5が配設されている。
【0017】
また、ケース3内には、蒸発器4で冷却された冷風がヒータコア5をバイパスして流れる冷風通路6が蒸発器4空気下流側の上方側部位(ヒータコア5の上方側部位)に形成されている。
上記蒸発器4は図示しない圧縮機,凝縮器,受液器,減圧器とともに周知の冷凍サイクルを構成する冷却器であり、ケース3内の空気を除湿冷却する。上記圧縮機は自動車のエンジンにより電磁クラッチ(図示せず)を介して駆動される。また、上記ヒータコア5は自動車エンジンの冷却水を熱源とする加熱器であり、上記蒸発器4にて冷却された冷風を再加熱する。
【0018】
そして、蒸発器4の空気下流側部位におけるケース3内において、冷風通路6とヒータコア5への加熱用通路7の入口部には、それぞれ蒸発器4を通過した空気を送るための冷風用開口部8と加熱用開口部9が形成されている。
冷風用開口部8および加熱用開口部9は、図1に示すように同一平面上に開口しており、ケース3の内側壁から突出した突出壁部10とケース3内の略中央部に位置する仕切壁11とにより構成されている。
【0019】
そして、これらの冷風用開口部8および加熱用開口部9は、図1中矢印A方向から見ると開口形状が略長方形状で、上下方向に並列に形成されている。
仕切壁11は、前記両開口部8、9の中間部位から空気下流側に向かって水平に延びるように形成されており、冷風通路6と加熱用通路7とを区画するためのものである。これによって、加熱用開口部9から加熱用通路7に取り入れられた空気は、全てヒータコア5に送られるようになっている。また、逆に冷風用開口部8から冷風通路6に取り入れられた空気は、全てヒータコア5を迂回するようになっている。
【0020】
蒸発器4の空気下流側で、冷風用開口部8と加熱用開口部9の空気上流側には、蒸発器4を通過した空気のうち、冷風通路6と加熱用通路7のそれぞれに送られる空気量を調節するスライド式ドア12が配設されている。なお、このスライド式ドア12の詳細は、後述する。
冷風通路6および加熱用通路7の空気下流側部位には、この冷風通路6と加熱用通路7とを通過した冷風および温風を混合させるエアミックスチャンバー部(冷温風混合空間)13が設けられている。このエアミックスチャンバー部13にて冷風通路6を流れる冷風と、加熱用通路7を流れる温風が混合されることで、所望の空調風温度を得ることができる。
【0021】
そして、ケース3内の空間のうち、冷風通路6から上記エアミックスチャンバー部13に至る部位には、前記スライド式ドア12を作動させるリンク機構14が配設されており、このリンク機構14は冷風通路6および加熱用通路7から吹き出される冷風および温風の空気流れ方向を調節する役割を兼ねるものであって、このリンク機構14の詳細は、スライド式ドア12と同様に後述する。
【0022】
ケース3内において、エアミックスチャンバー部13の空気下流側部位は2つの吹出空気通路15、16に分岐しており、そして、一方の通路15は、図1に示すように上方に向かって延在しており、この通路15の空気下流側には、車室内の乗員の上半身に向かって空調風を吹き出すためのフェイス吹出口(図示せず)に接続されるフェイス吹出空気通路17と、車両のフロントガラスの内面に向かって空調風を吹き出すためのデフロスタ吹出口(図示せず)に接続されるデフロスタ吹出空気通路18が設けられている。
【0023】
また、前記他方の吹出空気通路16は、下方に向けて延在しており、この通路16の空気下流側には、乗員の下半身に向かって空調風を吹き出すためのフット吹出口19が設けられている。
そして、上記両通路15、16の分岐部には、ケース3内で空調された空調風を通路15に送風するか、通路16に送風するかを選択する第1切替ドア20aが設けられている。この第1切替ドア20aは、図1中aで示す回動位置である場合、空調風が全て通路15側に送られ、図1中bで示す回動位置である場合は、空調風が全て通路16に送られ、フット吹出口19から吹き出される。
【0024】
さらに、通路15の空気下流側部位には、第2切替ドア20bが配置されており、このドア20bによって通路15に送られた空調風をフェイス吹出空気通路17側に流すか、デフロスタ吹出空気通路18側に流すかを選択するようになっている。具体的には、第1切替ドア20aが図1中aで示す回動位置にあって、かつ第2切替ドア20bが図1中cで示す回動位置の場合は、空調風はデフロスタ吹出空気通路18側へ流れ、また第1切替ドア20aが図1中aで示す回動位置にあって、かつ第2切替ドア20bが図1中dで示す回動位置にある場合は、空調風がフェイス吹出空気通路17側へ流れる。
【0025】
次に、上述のスライド式ドア12およびリンク機構14について詳しく説明する。
図2にスライド式ドア12の分解図を示す。図3にスライド式ドア12の組付図を示す。図4にスライド式ドア12がケース3内に取り付けられた取付図を示す。
【0026】
スライド式ドア12は、支持部材21と、この支持部材21の空気下流側の一平面部21aを覆うように配設されるフィルム部材22とからなる。
支持部材21は、例えばポリプロピレンなどの樹脂材にて、外形が略長方形状に形成されている。そして、支持部材21には、図2に示すように4つの貫通穴(開口)24a〜24dが形成されていることから、支持部材21は、田の字のような枠体状を呈し、十字状の支持部21bを有している。
【0027】
支持部材21の両端部(図2中手前側と奥側における両端部)には、その全長にわたって前記一平面部21aから略垂直方向に折れ曲がった取付部25a、25bが一体形成されている。そして、この取付部25aおよび25bの外面には、それぞれ等間隔に突出した複数の円柱状の突起部26が一体形成されている。これら取付部25a、25bは、後述するが、フィルム部材22を支持部材21に取り付けるためのものである。これら取付部25a、25bは図1、4に示すようにスライド式ドア12の上端部および下端部に形成されている。
【0028】
一方、図2左右方向における支持部材21の両端面には、この両端面から突出し、支持部材21をケース3内に移動可能に保持するための円柱状の保持部32がそれぞれ複数個(2個)一体形成されている。さらに、支持部材21の支持部21bの上面には、U形状に形成された係合溝23aを有するレバー片23が形成されている。このレバー片23は図1に示すように支持部材21の空気下流側の一平面部21aから冷風通路6側へ突出すように形成されている。
【0029】
フィルム部材22は、可撓性(柔軟性)があって通気性がなく、しかも摩擦抵抗が小さい樹脂材料で形成することが好ましい。具体的には、例えば厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートで成形された樹脂フィルムからなり、略長方形状を呈している。
ここで、フィルム部材22の大きさについて述べると、フィルム部材22の幅Zは、支持部材21の幅Wと同等となっている。一方、フィルム部材22の高さYは、支持部材21の高さXと、取付部25a、25bの幅(図2中Vで示す幅の2倍)とを合わせた寸法よりも所定量大きく設定されている。
【0030】
フィルム部材22の両端部には、支持部材21に形成された複数の突起部26と同じ等間隔に複数の取付穴28が形成されている。また、フィルム部材22には、上述のレバー片23が挿入される挿入穴30が形成されている。
このようなフィルム部材22を支持部材21を取り付けるには、先ずフィルム部材22の一端側に等間隔に並んだ3つの取付穴28を、支持部材21の一端側の突起部26に嵌合(または遊嵌)させる。その後、支持部材21のレバー片23を挿入穴30に挿入させながら、他端側の3つの取付穴28を反対側の突起部26に嵌合(または遊嵌)させる。そして、例えば加熱装置(図示しない)にて突起部26を溶融させることで、支持部材21の取付部25a、25bにフィルム部材22を熱溶着させる。これにより、フィルム部材22が支持部材21に固定される(図3参照)。
【0031】
そして、上述したようにZ=Wの関係にフィルム部材22の幅Zを設定しているから、図3に示すように支持部材21とフィルム部材22の左右方向の幅(図3中Eで示す幅)は両者とも同一となり、丁度重なり合う。一方、図3中上下方向の高さ(図3中Fで示す寸法)は、フィルム部材22の寸法の方が大きいことから、支持部材21の平面部21aとフィルム部材22との間に空間ができるようにフィルム部材22が撓んだ状態となる。
【0032】
ここで、支持部材21およびフィルム部材22のケース3内への取付構造を簡単に説明する。
図1に示す樹脂製のケース3は、紙面表側と紙面裏側とで2つに分割されたケース体を金属クリップ、ねじ止め等の手段にて一体に結合することにより構成されており、そしてこのケース3の各分割ケース体の内壁には、図4に示すように断面長穴形状のガイド溝33がケース3の上下方向に形成されている。図4には、このガイド溝33として図1中紙面裏側に位置するものが1箇所のみ示されているが、実際には、このガイド溝33はケース3の各分割ケース体の内壁の対向する部位に2箇所設けられている。
【0033】
また、このガイド溝33は、その溝の延在方向がケース3内を流れる空気流れ方向に対し略垂直、かつ冷風用開口部8および加熱用開口部9が開口した平面と平行となるように形成されている。また、このガイド溝33の形成位置は、冷風用開口部8および加熱用開口部9の空気上流側で、これら開口部の近傍に形成されている。
【0034】
また、このガイド溝33のうち、冷風通路6に対応する部位には、空気上流側へ湾曲した円弧状部分33a(図1、4参照)が設けられており、この円弧状部分33aは後述する温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、前記リンク機構14の作動量よりもスライド式ドア12の作動量を減少させるために形成されている。
【0035】
また、ガイド溝33に上記円弧状部分33aを設けることにより、前記温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、スライド式ドア12の冷風通路側部分(図1上方側部分)が空気上流側(蒸発器4側)へ傾斜させる役割も果たす。
そして、支持部材21の保持部32を、一方のケース体のガイド溝33内に挿入し、さらに反対側の保持部32を他方のケース体のガイド溝33内に挿入し、2つのケース体によって支持部材21が挟み込まれるようにして支持部材21をケース3内に収納するとともに、ガイド溝33の延在方向に支持部材21を摺動可能に保持する。
【0036】
この収納状態では、支持部材21の一平面部21aの延在方向が、ケース3内を流れる空気流れ方向と略垂直(換言すれば、空気流れを横断する方向)となるように配置され、支持部材21がガイド溝33に沿って移動することから、常に支持部材21は、この延在方向に移動することになる。また、図4に示すように取付部25a、25bは、支持部材21の移動方向の両端側に位置させるようにしてある。
【0037】
次に、前述したリンク機構14を図4に基づいて詳しく説明する。
リンク機構14は、両端がケース3に回動可能に支持される駆動軸37を有し、この駆動軸37はポリプロピレンなどの樹脂材より形成されている。この駆動軸37はケース3内のエアミックスチャンバー部13に水平方向(車両左右方向)に位置するように配設されている。この駆動軸37には、ケース3内のエアミックスチャンバー部13の空気流れ方向を調節する空気ガイド板34と、レバー片35が一体成形されている。このレバー片35はその一端側が駆動軸37に連結され、駆動軸37の部位から支持部材21のレバー片23側へ向かって延びるように配設されている。
【0038】
また、このレバー片35は、駆動軸37の軸方向におけるほぼ中間部位に形成され、その他端側には、円柱状の係合部(ピン)36が一体形成されており、この係合部36は、支持部材21のレバー片23のU字状係合溝23a内に遊嵌合により挿入されている。従って、レバー片35は支持部材21のレバー片23の係合溝23aに対して回動可能に係合している。
【0039】
また、レバー片35と、支持部材21のレバー片23との係合関係は次のように設定されている。すなわち、図8に示す最大冷房側の領域および図5に示す最大暖房側の領域では、この両レバー片23、35が図示するように屈折した位置関係で係合され、かつ図1に示す中間温度制御域では、この両レバー片23、35が図示するように略直線的に延在する位置関係で係合されている。
【0040】
また、駆動軸37の一端側(図4中図示されていない側)はケース3内で外部へ突出しないようにしてケース壁面に回動可能に支持されているが、他端側はケース3の外部に突出し、この駆動軸37を駆動する駆動手段としての駆動レバー27が連結されている。
前記空気ガイド板34は、駆動軸37の軸方向に沿った細長い長方形の平板状に形成されており、そして、駆動軸37と一体に回動してその向きが変更するようになっている。
【0041】
以上の構成により、駆動軸37を回転させるに伴って、空気ガイド板34と一体にレバー片35も回転し、レバー片35の係合部36の位置が図4中上下方向に移動する。この係合部36の移動によって、支持部材21がレバー片23を介して上下方向の力を受けてガイド溝33に沿い図4中上下方向(ケース3内を流れる空気流れ方向に対し略垂直な方向)に移動するようになっている。。
【0042】
前記した駆動レバー27の駆動機構は周知のものでよく、本例では、車室内計器盤部に設けられる空調制御パネル40に、手動操作可能な温度調整用操作レバー41を設け、この操作レバー41と駆動レバー27との間をコントロールケーブル42により連結している。
従って、温度調整用操作レバー41に加わる手動操作力をコントロールケーブル42を介して駆動レバー27に伝達して、駆動レバー27を回動させるようになっている。
【0043】
上記のように温度調整用操作レバー41の手動操作力によりコントロールケーブル42を介して駆動レバー27を回動させる機構の代わりに、空調用制御装置により自動制御されるサーボモータなどのアクチュエータにより駆動レバー27を回動させる機構を用いてもよい。
次に、上記した構成において本実施例の作動を説明する。先ず、図5に示すマックスホット(最大暖房状態)時について説明する。
【0044】
図5に示す状態は、支持部材21およびフィルム部材22が最も上方に位置する作動位置であり、この作動位置により加熱用開口部9を全開し、冷風用開口部8を全閉する。その結果、蒸発器4を通過して冷却された冷風が全てヒータコア5に送られる。この状態でのフィルム部材22の形状を図6および図7に模式的に示す。
【0045】
なお、図6は送風機停止時のフィルム部材22の状態を示すもので、図7は送風機作動時のフィルム部材22の状態を示すものである。
図6に示すように送風機停止時は、フィルム部材22は自然形状を維持し、冷風用開口部8の周縁部38とフィルム部材22との間には、若干ながらの隙間が存在する。しかしながら、図7に示すように送風機作動時においては、蒸発器4を通過した空気(図7中矢印D)が、支持部材21の貫通穴24a〜24dを通過してフィルム部材22の内面に吹き付けられ、この風圧によってフィルム部材22が図7中左方向に膨らむように撓み、冷風用開口部8の周縁部38の全周にわたって圧接する。
【0046】
これにより、冷風用開口部8がフィルム部材22により確実に閉塞され、閉塞のシール効果を充分高めることができる。
それ故、マックスホット時において冷風用開口部8から空気が漏れだすことが無くなり、蒸発器4を通過した冷風は、全て加熱用開口部9から加熱用通路7に送風されることになる。
【0047】
また、このマックスホット状態において、リンク機構14の空気ガイド板34は図5に示すように加熱用通路7の出口側の開口面積を最大限広げるような作動位置となる。
次に、スライド式ドア12により、冷風通路6および加熱用通路7の双方に蒸発器4を通過した空気が送られるエアミックス時(中間温度制御時)について、図1に基づき説明する。
【0048】
この場合、支持部材21およびフィルム部材22は、図1に示すようにケース3内の上下方向のほぼ中間部に位置し、冷風用開口部8と加熱用開口部9との開口面積の割合を調節し、この両開口部8、9を通過した空気をエアミックスチャンバー部13にて混合することにより、所望の空調風温度を得る。
ここで、もし、冷風用開口部8から取り入れられた空気が、仕切部11とフィルム部材22との間から漏れだし、加熱用通路7に入り込むと所望の混合割合が得られないという問題が生じる。また、逆に加熱用開口部9から取り入れられた空気が、仕切部11とフィルム部材22との間から漏れだし、冷風通路6に入り込むと、やはり所望の混合割合が得られないという問題が生じる。
【0049】
しかしながら、本実施例においては、蒸発器4を通過した空気は貫通穴24a〜24dを介して、フィルム部材22に吹き付けられることから、フィルム部材22が仕切部11側に膨らむように撓み、フィルム部材22が仕切部11の端面に風圧により圧接するので、上記の問題の発生を防止できる。
従って、フィルム部材22によって、冷風通路6および加熱用通路7の開口面積を調節して、所望の空調風温度を得ることができる。。
【0050】
また、この場合、リンク機構14の空気ガイド板34は、図5に示す状態から図1に示す状態まで矢印G方向に回動し、加熱用通路7の出口側の開口面積を小さくすると共に、空気ガイド板34により加熱用通路7のうち、通路16との隔壁16aに近接した部分を塞ぐような作動位置となる。これにより、加熱用通路7を通過した空気は、空気ガイド板34により流れ方向が変更されてフィルム部材22と空気ガイド板34との間(図1参照)を流通して、冷風通路6側へ流れる。
【0051】
従って、冷風通路6を流れる冷風に対して、フィルム部材22と空気ガイド板34との間から温風が直交方向ないし若干逆方向より衝突することになり、冷温風の混合がし易くなり、冷温風をエアミックスチャンバー部13において均一に混合することができる。
次に、図8に示すマックスクール(最大冷房状態)時について説明する。
【0052】
図8に示す状態は、支持部材21が最も下方に位置する状態であり、加熱用開口部9を全閉し、冷風用開口部8を全開するため、蒸発器4を通過した空気が全て冷風通路6に送られる。
このマックスクール時におけるフィルム部材22の状態は、上述のマックスホット時と同様なため説明を省略する。
【0053】
このマックスクール状態において、リンク機構12の空気ガイド板34は、図1に示す回動位置より矢印Gで示す方向にさらに回動し、加熱用通路7の出口側の開口面積を最大限狭めるような作動位置となる。ここで、加熱用通路7には空気は流れないが、ヒータコア5からの放熱(ヒータコア5内にエンジン冷却水が常時循環しているので自然対流による放熱がある)によって、若干ながら暖められた温風が、図8中矢印Kで示すようにエアミックスチャンバー部13に混じり込み、冷房性能を低下させるという不具合が生じる。
【0054】
しかしながら、空気ガイド板34が加熱用通路7の出口側の開口面積を最大限狭めるような作動位置となり、さらに空気ガイド板34がヒータコア5にて暖められた温風がエアミックスチャンバー部13に混入することを抑制する遮断壁の役割を果たすことから、ヒータコア5からの放熱による冷房性能の低下を最小限に抑えることができる。
【0055】
また、図1に示すように空気ガイド板34が、左上がりにて傾斜(エアミックスチャンバー部13の空気下流側が上方となる傾斜)していることから、冷風通路6を通過した空気が加熱用通路7に流入しないように遮断すると共に、通路15または通路16側へこの空気を導くガイドの役割も果たしている。
さらに、本実施例においては、温度制御特性に関して、次に述べるような特徴を有している。
【0056】
すなわち、本実施例においては、ケース3に設けるガイド溝33のうち、冷風通路6に対応する部位には、空気上流側(蒸発器4側)へ湾曲した円弧状部分33aを設け、この円弧状部分33aによって、温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、リンク機構14の係合部(ピン)36の冷風通路横断方向(図1上下方向)の作動量よりもスライド式ドア12の冷風通路横断方向の作動量を減少させている。
【0057】
つまり、リンク機構14の係合部(ピン)36の冷風通路横断方向の作動量に対して、スライド式ドア12はその保持部(ピン)32が空気上流側(蒸発器4側)へ湾曲した円弧状部分33a内に嵌合しているので、空気上流側(蒸発器4側)へ傾斜した動きを行う。その結果、スライド式ドア12の冷風通路横断方向(図1上下方向)の作動量がリンク機構14の係合部(ピン)36の冷風通路横断方向の作動量より減少することになる。
【0058】
図9(a)、(b)は、上記ガイド溝33に円弧状部分33aを設けることによる効果を説明する図であって、温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動し、(a)のL1、L2の位置に到達すると、ガイド溝33を直線形状とした比較例の場合には、スライド式ドア12の保持部(ピン)32が(b)に示すようにマックスホット位置(最上方位置)からM1、M2位置にそれぞれ到達し、その結果、車室内への吹出空気温度は(a)のM1、M2点まで大幅に低下する。この大幅な温度低下は、前述したように冷風通路6が加熱用通路7に比して通風抵抗が充分小さいため発生する。
【0059】
これに反し、本発明の実施例では、温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へL1、L2の位置まで移動したとき、前記ガイド溝33の円弧状部分33aの存在により、スライド式ドア12の保持部(ピン)32が(b)に示すM1′、M2′の位置までしか移動せず、冷風通路横断方向の作動量が比較例の場合より減少する。
【0060】
その結果、温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ移動するとき、温風量が急激に減少することを抑制できるので、車室内への吹出空気温度は(a)のM1′、M2′の点までしか低下せず、(a)に示すように本発明の実施例によれば、温度調整用操作レバー41の操作位置に対して直線的に変化する温度制御特性を得ることができる。
【0061】
従って、温度調整用操作レバー41の操作による車室内の温度制御を容易に行うことができる。
また、ガイド溝33に上記円弧状部分33aを設けることにより、前記温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、スライド式ドア12を空気上流側(蒸発器4側)へ傾斜させることができるので、このスライド式ドア12の傾斜により送風空気を加熱用通路7側へ案内して、温風量をより一層増加でき、温度制御特性をさらに改善できる。
【0062】
また、リンク機構14において、レバー片35と、支持部材21のレバー片23とを、図8に示す最大冷房側および図5に示す最大暖房側の領域では、図示する屈折した位置関係で係合し、かつ図1に示す中間温度制御の領域ではこの両レバー片23、35を図示するように略直線的に延在する位置関係で係合している。
【0063】
このため、図8に示す最大冷房側および図5に示す最大暖房側の領域では、温度調整レバー41の操作量(レバー片35の移動量)に対するレバー片23の移動量、すなわちスライド式ドア12の移動量がほぼ零となり、吹出空気温度をほぼ一定に維持できる。一方、図1に示す中間温度制御の領域では上記両レバー片23、35が略直線的に延在する位置関係で係合しているため、温度調整レバー41の操作量(レバー片35の移動量)に対してレバー片23の移動量が1対1の関係で直線的に変化する。
【0064】
上記のごときレバー片23、35の係合関係を設定することにより、図9(a)に示す最大冷房側の領域▲1▼および最大暖房側の領域▲2▼で吹出空気温度がほぼ一定となる温度制御パターンが得られる。この制御パターンによれば、最大冷房側の領域▲1▼および最大暖房側の領域▲2▼において、温度調整レバー41の操作量に対して吹出空気温度が一定になるので、リンク機構14、温度調整レバー41、コントロールケーブル42等の寸法バラツキが多少あっても、温度調整レバー41を最大冷房位置または最大暖房位置に操作したときに、上記の所定幅を持った領域▲1▼、▲2▼の存在によりスライド式ドア12を確実に最大冷房位置(加熱用通路7の全閉位置)または最大暖房位置(冷風通路6の全閉位置)に位置させることができ、最大冷房能力および最大暖房能力を確実に設定できる。
また、中間温度制御の領域では温度調整レバー41の操作量(レバー片35の回動量)に対してレバー片23の移動量が1対1の関係で直線的に変化して、吹出空気温度を直線的に変化させることに貢献する。
【0065】
以上、まとめると平板状の支持部材21およびフィルム部材22が、平板の延在方向と同じ方向であり、ケース3内の空気流れ方向に対し略垂直な方向に移動することにより、支持部材21およびフィルム部材22の作動スペースを小さくすることが可能となる。具体的には、従来のような回動式のエアミックスドアに比べ、図1中左右方向(車両前後方向)の幅を大幅に短くすることが可能となる。
【0066】
しかも、支持部材21を作動させるリンク機構14を、ケース3内の冷風通路6からエアミックスチャンバー部13に至る空間に設置しているから、支持部材21と蒸発器4とのクリアランスを必要最小限に縮小できる。また、リンク機構14を、ケース3内に内蔵しているから、ケース3外部にリンク機構14の設置スペースを確保する必要もない。
【0067】
その結果、車両用空調装置の体格を大幅に小さくすることができる。
また、フィルム部材22を風圧によって撓ませ、周縁部38および仕切壁11に圧接させることで確実にシールすることができる。
また、温度調整用操作レバー41が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ移動するとき、温風量が急激に減少することを、ケース3のガイド溝33形状の改善により効果的に抑制することができ、吹出空気温度を直線的に制御できる。
【0068】
また、リンク機構14におけるレバー片23、35の係合関係を工夫することにより、リンク機構14等の寸法バラツキに影響されることなく、確実に最大冷房能力および最大暖房能力を設定できる、良好な温度制御特性が得られる。
次に、図10〜図12は本発明の他の実施例を示すもので、本例ではスライド式ドア12のシール構造として、フィルム部材22を使用せずに、弾性に富んだゴム製のパッキン120を使用して構成している。
【0069】
すなわち、図11に詳細に示すように、開口部を持たない平板状のドア本体121において、長方形の外周縁部にロの字形状をしたパッキン120を接着等により固着し、このパッキン120をマックスホット時(最大暖房時)には冷風用開口部8の周縁部に圧着させて、冷風用開口部8を全閉するためのシール効果を得る。
【0070】
一方、マックスクール時(最大冷房時)には、ドア本体121のパッキン120を加熱用開口部9の周縁部に圧着させて、加熱用開口部9を全閉するためのシール効果を得る。
そして、ドア本体121のパッキン120をケース3の内壁面に圧着したまま摺動させると、パッキン120の摺動抵抗の発生によりスライド式ドア12の操作力が非常に増大するという不具合が生じる。
【0071】
そこで、本実施例においては、ケース3に設けるガイド溝33のうち、冷風通路6に対応する部位に、空気上流側(蒸発器4側)へ湾曲した円弧状部分33aを設けるとともに、加熱用通路7に対応する部位に、空気上流側(蒸発器4側)へ湾曲した円弧状部分33bを設ける。
上記の両円弧状部分33a、33bを設けることにより、スライド式ドア12がマックスホット時(最大暖房時)およびマックスクール時(最大冷房時)以外の位置に移動するときには、上記の両円弧状部分33a、33bの蒸発器4側への湾曲部分にドア本体121の保持部(ピン)32が移行し、ドア本体121が冷風用開口部8および加熱用開口部9の周縁部のケース内壁面から離れる。
【0072】
従って、スライド式ドア12の移動に際して、パッキン120の摺動抵抗が発生せず、スライド式ドア12を軽快に作動させることができる。
なお、上述した実施例では、空調ユニットケース3内に蒸発器3を備える場合について説明したが、本発明は、蒸発器(冷却器)4を持たず、送風空気がそのまま、ヒータコア(加熱器)5および冷風通路6側へ流入するタイプの自動車用空調装置にも適用できることはもちろんである。このタイプの自動車用空調装置における最大冷房状態は、送風空気の全量がヒータコア5で加熱されることなく、冷風通路6を通過する状態をいう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例におけるエアミックス時の状態を示す概略構成断面図である。
【図2】図1に示すスライド式ドアにおける支持部材とフィルム部材との分解斜視図である。
【図3】図2に示す支持部材とフィルム部材との組付状態の斜視図である。
【図4】スライド式ドアのケース内での収納保持状態を示す斜視図である。
【図5】本発明装置の一実施例におけるマックスホット時の状態を示す概略構成断面図である。
【図6】送風機停止時におけるフィルム部材の状態を示す部分構造図である。
【図7】送風機作動時におけるフィルム部材の状態を示す部分構造図である。
【図8】本発明装置の一実施例におけるマックスクール時の状態を示す概略構成断面図である。
【図9】(a)は本発明装置の一実施例と比較例の温度制御特性を示すグラフ、(b)はスライド式ドアの作動量を比較して示す説明図である。
【図10】本発明装置の他の実施例におけるマックスホット時の状態を示す概略構成断面図である。
【図11】図10に示すスライド式ドアのケース内での収納保持状態を示す斜視図である。
【図12】図10に示すスライド式ドアのケース内での収納保持状態を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1…空調ユニット、3…ケース、4…蒸発器、5…ヒータコア、
6…冷風通路、7…加熱用通路、12…スライド式ドア、
13…エアミックスチャンバー部、14…リンク機構、
15、16、17、18…吹出空気通路、21…支持部材、22…フィルム部材、23…第1のレバー片、33…ガイド溝、33a、33b…円弧状部分、
35…第2のレバー片、37…駆動軸、41…温度調整レバー。[0001]
[Industrial applications]
TECHNICAL FIELD The present invention relates to an air conditioner for an automobile, which adjusts the ratio of air flow to a heater and a cool air passage by a sliding door that slides in a direction crossing an air passage and a cool air passage to a heater.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, an air conditioner for a vehicle having a sliding door of this kind has been proposed in Japanese Utility Model Laid-Open No. 6-71222, Japanese Patent Laid-Open No. 1-12014, and the like. In these conventional devices, a plurality of sliding doors are used to adjust the air flow ratio to the air passage to the heater and the cool air passage provided in parallel with the heater.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Therefore, there is a problem that the configuration of the link mechanism for driving the plurality of sliding doors is necessarily complicated.
Therefore, the present inventors devised a device with a simple configuration that uses a single sliding door to adjust the air flow rate to the heater and the air flow rate to the cool air flow path, prototyped it, and studied it. saw.
[0004]
In the apparatus manufactured and examined by the inventors of the present invention, when the sliding door is moved from the maximum heating position (cold air passage fully closed position) to the heating capacity decreasing direction (cold air passage opening direction), the sliding door is compared with the amount of cold air. The amount of hot air suddenly decreases, and the temperature of the air blown into the vehicle interior suddenly drops, resulting in a problem of poor temperature controllability.
The reason why such a problem occurs is as follows. That is, in the automotive air conditioner, the cross-sectional area of the cool air passage is designed to be as large as possible in order to secure the cooling capacity (the amount of cool air) during the maximum cooling. On the other hand, in the air passage on the heater side, the heat exchange part of the heater (usually composed of corrugated fins and flat tubes) is interposed, so that the ventilation resistance inevitably becomes greater than that of the cool air passage.
[0005]
With the air passage configuration as described above, a relationship is formed in which the ventilation resistance on the cold air passage side is small and the ventilation resistance on the air passage on the heater side is large. When moving from the heating position in the heating capacity decreasing direction, there is a problem that the amount of warm air is sharply reduced as compared with the amount of cool air.
In order to solve this problem, it is conceivable to configure the link mechanism so that the moving amount of the sliding door is smaller than the moving amount of the link mechanism that drives the sliding door. To implement this measure, a connecting link for adjusting the movement amount of the link mechanism is added to the outside of the air conditioning unit case housing the heater and the like. There is a problem that the unit space increases and the cost increases.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above points, and in a vehicle air conditioner that adjusts an air passage to a heater and a flow rate to a cool air passage by using a single sliding door, an additional link component is added. It is an object of the present invention to provide an automotive air conditioner that can prevent a rapid decrease in the amount of hot air without having to do so and has good temperature controllability.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention employs the following technical means to achieve the above object. In the invention according to
A heater (5) provided in the air-conditioning unit case (3) for heating the blast air;
A cool air passage (6) that is provided in parallel with the heater (5) and bypasses the heater (5) to flow the blast air;
A cold / hot air mixing space (13) for mixing air passing through the cold air passage (6) and hot air heated by passing through the heater (5);
An outlet air passage (15, 16, 17, 18) that is provided downstream of the cool / hot air mixing space (13) and guides air from the cool / hot air mixing space (13) to a vehicle interior outlet;
An air upstream side of the heater (5) and the cool air passage (6) is provided slidably in a direction crossing the air passage (7) to the heater (5) and the cool air passage (6). Adjusting the air flow rate to the heater (5) and the cool air passage (6).OneA sliding door (12),
A guide groove (33) provided in the air conditioning unit case (3) for guiding the sliding door (12) slidably in the transverse direction;
A link mechanism (14) coupled to the sliding door (12) for sliding the sliding door (12) in the transverse direction;
A temperature adjusting mechanism (41, 42) for operating the link mechanism (14);
In the guide groove (33), a portion corresponding to the cold air passage (6) is provided with an arc-shaped portion (33a) curved toward the air upstream side,
With this arc-shaped portion (33a),When the temperature adjustment mechanisms (41, 42) are operated from the maximum heating position in the heating capacity decreasing direction, the transverse direction of the sliding door (12) is smaller than the transverse operation amount of the link mechanism (14). Operation amount toLetIt features an automotive air conditioner.
[0008]
In the invention according to
A heater (5) provided in the air-conditioning unit case (3) for heating the blast air;
A cool air passage (6) that is provided in parallel with the heater (5) and bypasses the heater (5) to flow the blast air;
A cold / hot air mixing space (13) for mixing air passing through the cold air passage (6) and hot air heated by passing through the heater (5);
An outlet air passage (15, 16, 17, 18) that is provided downstream of the cool / hot air mixing space (13) and guides air from the cool / hot air mixing space (13) to a vehicle interior outlet;
An air upstream side of the heater (5) and the cool air passage (6) is provided slidably in a direction crossing the air passage (7) to the heater (5) and the cool air passage (6). One sliding door (12) for adjusting the air flow rate to the heater (5) and the cold air passage (6);
A guide groove (33) provided in the air conditioning unit case (3) for guiding the sliding door (12) slidably in the transverse direction;
A link mechanism (14) coupled to the sliding door (12) for sliding the sliding door (12) in the transverse direction;
A temperature adjusting mechanism (41, 42) for operating the link mechanism (14);
When the temperature adjusting mechanism (41, 42) operates in the direction of decreasing heating capacity from the maximum heating position, the guide groove (33) is smaller than the amount of operation of the link mechanism (14) in the transverse direction by the sliding type. The present invention is characterized in that an air conditioner for a vehicle is formed so as to reduce the amount of operation of the door (12) in the transverse direction and to incline the sliding door (12) toward the air upstream side.
Claim3In the described invention, claim 1Or 2In the automotive air conditioner, the air conditioning unit case (3) is provided with a cooler (4) for cooling the blown air upstream of the heater (5) and the cool air passage (6). Characterized by.
[0009]
According to a fourth aspect of the present invention, in the vehicle air conditioner according to any one of the first to third aspects, the sliding door (12) is formed in a flat plate shape. It is characterized in that a columnar holding portion (32) is provided at both end portions, and the holding portion (32) is slidably fitted in the guide groove (33).
According to a fifth aspect of the present invention, in the vehicle air conditioner according to any one of the first to fourth aspects, the link mechanism (14) includes:
A first lever piece (23) provided on the sliding door (12);
A drive shaft (37) provided to be rotated by the temperature adjustment mechanism (41, 42);
A second lever piece (35) coupled to the drive shaft (37) so as to rotate integrally therewith;
The second lever piece (35) is rotatably engaged with the first lever piece (23).
[0011]
The reference numerals in the parentheses of the above means indicate the correspondence with specific means described in the embodiments described later.
[0012]
Operation and Effect of the Invention
Claim 15According to the invention described above, the shape of the guide groove provided in the air conditioning unit case is devised so that when the temperature adjustment mechanism operates from the maximum heating position to the heating capacity decreasing direction, the cold air passage crossing direction of the link mechanism (FIG. Direction), the operation amount of the sliding door in the cross direction of the cold air passage is reduced.
[0013]
As a result, when the temperature adjustment mechanism moves from the maximum heating position to the heating capacity decreasing direction, it is possible to suppress a rapid decrease in the amount of hot air, so that the temperature of the air blown into the vehicle compartment is linearly adjusted with respect to the position of the temperature adjustment mechanism. It is possible to obtain a temperature control characteristic which changes gradually. Therefore,Temperature control mechanism, The temperature inside the vehicle compartment can be easily controlled.
[0014]
Moreover, in the present invention, a special link component is used for the link mechanism.add toWithout this, good temperature control characteristics can be obtained by devising the shape of the guide groove, so that problems such as an increase in space for the air conditioning unit and an increase in cost due to an increase in link components do not occur. Therefore, this, combined with the use of a single sliding door having an extremely small working space, has a great effect of being able to provide a small, inexpensive automotive air conditioner with good temperature controllability. .
[0015]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
In FIG. 1,
[0016]
As is well known, the blower unit includes an inside / outside air switching box for switching and introducing air inside or outside the vehicle, and a centrifugal multi-blade fan for blowing air introduced through the inside / outside air switching box.
[0017]
In the
The
[0018]
Then, in the
The cooling
[0019]
The cooling
The
[0020]
Downstream of the air from the
An air mix chamber section (cold / hot air mixing space) 13 for mixing the cold air and the hot air that have passed through the
[0021]
A
[0022]
In the
[0023]
The other
A
[0024]
Further, a
[0025]
Next, the above-mentioned sliding
FIG. 2 is an exploded view of the sliding
[0026]
The sliding
The
[0027]
At both ends of the support member 21 (both front and rear ends in FIG. 2), mounting
[0028]
On the other hand, at both end surfaces of the
[0029]
The
Here, the size of the
[0030]
At both ends of the
In order to attach the
[0031]
Since the width Z of the
[0032]
Here, the mounting structure of the
The
[0033]
The
[0034]
In the
[0035]
By providing the arc-shaped
Then, the holding
[0036]
In this stored state, the
[0037]
Next, the above-described
The
[0038]
The
[0039]
The engagement relationship between the
[0040]
One end (not shown in FIG. 4) of the
The
[0041]
With the above configuration, as the
[0042]
The drive mechanism of the
Therefore, the manual operation force applied to the temperature
[0043]
Instead of the mechanism for rotating the
Next, the operation of this embodiment in the above configuration will be described. First, the case of the max hot (maximum heating state) shown in FIG. 5 will be described.
[0044]
The state shown in FIG. 5 is an operation position where the
[0045]
FIG. 6 shows a state of the
As shown in FIG. 6, when the blower is stopped, the
[0046]
Thereby, the
Therefore, the air does not leak out from the
[0047]
Further, in this max hot state, the
Next, a description will be given based on FIG. 1 of the time of air mixing (at the time of intermediate temperature control) in which the air that has passed through the
[0048]
In this case, the
Here, if the air taken in from the
[0049]
However, in the present embodiment, since the air that has passed through the
Therefore, the desired air-conditioned air temperature can be obtained by adjusting the opening areas of the
[0050]
In this case, the
[0051]
Therefore, the warm air collides with the cool air flowing through the
Next, the case of the Mac school (maximum cooling state) shown in FIG. 8 will be described.
[0052]
The state shown in FIG. 8 is a state in which the
The state of the
[0053]
In this mac school state, the
[0054]
However, the
[0055]
Further, as shown in FIG. 1, the
Further, the present embodiment has the following features regarding the temperature control characteristics.
[0056]
That is, in the present embodiment, in the
[0057]
That is, the holding portion (pin) 32 of the sliding
[0058]
FIGS. 9A and 9B are diagrams illustrating the effect of providing the arc-shaped
[0059]
On the contrary, in the embodiment of the present invention, when the temperature adjusting
[0060]
As a result, when the temperature adjusting
[0061]
Therefore, it is possible to easily control the temperature in the vehicle interior by operating the
Further, by providing the arc-shaped
[0062]
Further, in the
[0063]
Therefore, in the region of the maximum cooling side shown in FIG. 8 and the maximum heating side shown in FIG. 5, the movement amount of the
[0064]
By setting the engagement relationship between the
Further, in the range of the intermediate temperature control, the movement amount of the
[0065]
In summary, the
[0066]
In addition, since the
[0067]
As a result, the physique of the vehicle air conditioner can be significantly reduced.
In addition, the
Further, when the temperature adjusting
[0068]
Further, by devising the engagement relationship between the
Next, FIGS. 10 to 12 show another embodiment of the present invention. In this embodiment, the sealing structure of the sliding
[0069]
That is, as shown in detail in FIG. 11, in a
[0070]
On the other hand, at the time of mac school (maximum cooling), the packing 120 of the door
When the packing 120 of the
[0071]
Therefore, in the present embodiment, an arc-shaped
By providing the two
[0072]
Therefore, when the sliding
In the above-described embodiment, the case in which the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a state during air mixing in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an exploded perspective view of a support member and a film member in the sliding door shown in FIG.
FIG. 3 is a perspective view showing an assembled state of a support member and a film member shown in FIG. 2;
FIG. 4 is a perspective view showing a state in which a sliding door is stored and held in a case.
FIG. 5 is a schematic cross-sectional view showing the state of the apparatus according to the embodiment of the present invention at the time of max hot.
FIG. 6 is a partial structural view showing a state of a film member when a blower is stopped.
FIG. 7 is a partial structural view showing a state of a film member when a blower is operated.
FIG. 8 is a schematic sectional view showing a state at the time of a mac school in an embodiment of the present invention.
9A is a graph showing temperature control characteristics of an embodiment of the present invention device and a comparative example, and FIG. 9B is an explanatory diagram showing a comparison of the operation amount of a sliding door.
FIG. 10 is a schematic cross-sectional view showing a state at the time of max hot in another embodiment of the apparatus of the present invention.
11 is a perspective view showing a state in which the sliding door shown in FIG. 10 is stored and held in a case.
FIG. 12 is a partial cross-sectional view showing a state where the sliding door shown in FIG. 10 is stored and held in a case.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
6 ... cold air passage, 7 ... heating passage, 12 ... sliding door,
13 ... air mix chamber part, 14 ... link mechanism,
15, 16, 17, 18: blow-out air passage, 21: support member, 22: film member, 23: first lever piece, 33: guide groove, 33a, 33b: arc-shaped portion,
35: second lever piece, 37: drive shaft, 41: temperature adjusting lever.
Claims (5)
この空調ユニットケース内に設けられ、送風空気を加熱する加熱器と、
この加熱器と並列に設けられ、この加熱器をバイパスして前記送風空気を流す冷風通路と、
前記冷風通路を通る空気と、前記加熱器を通過して加熱された温風とを混合する冷温風混合空間と、
この冷温風混合空間の空気下流側に設けられ、この冷温風混合空間からの空気を車室内吹出口に導く吹出空気通路と、
前記加熱器および前記冷風通路の空気上流側に、前記加熱器への空気通路および前記冷風通路を横断する方向に摺動可能に設けられ、前記加熱器と前記冷風通路への風量割合を調整する1枚のスライド式ドアと、
前記空調ユニットケースに設けられ、前記スライド式ドアを前記横断方向に摺動可能に案内するガイド溝と、
前記スライド式ドアに連結され、前記スライド式ドアを前記横断方向に摺動させるリンク機構と、
このリンク機構を作動させる温度調整機構とを具備し、
前記ガイド溝のうち、前記冷風通路に対応する部位には、空気上流側へ湾曲した円弧状部分が設けられており、
この円弧状部分により、前記温度調整機構が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、前記リンク機構の前記横断方向への作動量よりも前記スライド式ドアの前記横断方向への作動量を減少させることを特徴とする自動車用空調装置。Air conditioning unit case,
A heater that is provided in the air conditioning unit case and heats the blown air;
A cool air passage that is provided in parallel with the heater and that allows the air to flow, bypassing the heater;
Air passing through the cold air passage, and a cold / hot air mixing space for mixing the hot air heated by passing through the heater.
An outlet air passage that is provided downstream of the cold / hot air mixing space and guides air from the cold / hot air mixing space to a vehicle interior outlet;
An air upstream side of the heater and the cool air passage is provided so as to be slidable in a direction crossing the air passage to the heater and the cool air passage, and adjusts an air volume ratio to the heater and the cool air passage. One sliding door,
A guide groove provided in the air conditioning unit case, for guiding the sliding door slidably in the transverse direction;
A link mechanism coupled to the sliding door and sliding the sliding door in the transverse direction;
A temperature adjusting mechanism for operating the link mechanism,
Among the guide grooves, a portion corresponding to the cold air passage is provided with an arc-shaped portion curved toward the air upstream side,
Due to this arc-shaped portion, when the temperature adjustment mechanism is operated from the maximum heating position in the heating capacity decreasing direction, the operation amount of the sliding door in the transverse direction is smaller than the operation amount of the link mechanism in the transverse direction. motor-vehicle air-conditioning apparatus characterized by causing decreased.
この空調ユニットケース内に設けられ、送風空気を加熱する加熱器と、
この加熱器と並列に設けられ、この加熱器をバイパスして前記送風空気を流す冷風通路と、
前記冷風通路を通る空気と、前記加熱器を通過して加熱された温風とを混合する冷温風混合空間と、
この冷温風混合空間の空気下流側に設けられ、この冷温風混合空間からの空気を車室内吹出口に導く吹出空気通路と、
前記加熱器および前記冷風通路の空気上流側に、前記加熱器への空気通路および前記冷風通路を横断する方向に摺動可能に設けられ、前記加熱器と前記冷風通路への風量割合を調整する1枚のスライド式ドアと、
前記空調ユニットケースに設けられ、前記スライド式ドアを前記横断方向に摺動可能に案内するガイド溝と、
前記スライド式ドアに連結され、前記スライド式ドアを前記横断方向に摺動させるリンク機構と、
このリンク機構を作動させる温度調整機構とを具備し、
前記ガイド溝は、前記温度調整機構が最大暖房位置から暖房能力減少方向へ作動するとき、前記リンク機構の前記横断方向への作動量よりも前記スライド式ドアの前記横断方向への作動量を減少させるとともに、前記スライド式ドアを空気上流側へ傾斜させる形状に形成されていることを特徴とする自動車用空調装置。 Air conditioning unit case,
A heater that is provided in the air conditioning unit case and heats the blown air;
A cool air passage that is provided in parallel with the heater and that allows the air to flow, bypassing the heater;
Air passing through the cold air passage, and a cold / hot air mixing space for mixing the hot air heated by passing through the heater.
An outlet air passage that is provided downstream of the cold / hot air mixing space and guides air from the cold / hot air mixing space to a vehicle interior outlet;
An air upstream side of the heater and the cool air passage is provided so as to be slidable in a direction crossing the air passage to the heater and the cool air passage, and adjusts an air volume ratio to the heater and the cool air passage. One sliding door,
A guide groove provided in the air conditioning unit case, for guiding the sliding door slidably in the transverse direction;
A link mechanism coupled to the sliding door and sliding the sliding door in the transverse direction;
A temperature adjusting mechanism for operating the link mechanism,
The guide groove, when the temperature adjustment mechanism is operated from the maximum heating position in the heating capacity decreasing direction, reduces the amount of operation of the sliding door in the transverse direction than the amount of operation of the link mechanism in the transverse direction. An air conditioner for an automobile, wherein the air conditioner is formed in such a manner that the sliding door is inclined toward the air upstream side .
この第2のレバー片は、前記第1のレバー片と回動可能に係合されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の自動車用空調装置。The link mechanism is connected to a first lever piece provided on the sliding door, a drive shaft provided to rotate by the temperature adjustment mechanism, and to rotate integrally with the drive shaft. A second lever piece,
The vehicle air conditioner according to any one of claims 1 to 4, wherein the second lever piece is rotatably engaged with the first lever piece.
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