JP3585916B1 - Power transmission device of hybrid vehicle - Google Patents
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Abstract
【課題】変速走行はもちろん、シリーズ型のEV走行を含むEV走行(電気走行)等の種々様々の形態での走行を、小型な構成で効率よく行うことができる動力伝達装置を提供する。
【解決手段】エンジン1から回転駆動力を伝達される動力分配器4,5のうち、動力分配器4の入力軸4rとエンジン1の出力軸1aとの間の回転伝達を断接するクラッチ8と、動力分配器5の2つの出力軸5c,5cのうちの出力軸5cと動力出力軸12との間の回転伝達を断接するクラッチ9と、動力分配器4の入力軸4rの回転および動力分配器5の出力軸5cの回転をそれぞれ適宜阻止する回転規制手段10,11とを備える。動力分配器4の出力軸4sと動力分配器5の出力軸5sにはそれぞれモータ6,7からトルクが付与される。
【選択図】図1The present invention provides a power transmission device capable of efficiently performing traveling in various forms such as EV traveling (electric traveling) including series EV driving as well as variable speed traveling with a small configuration.
A clutch (8) is connected and disconnected between rotation transmissions between an input shaft (4r) of a power distribution device (4) and an output shaft (1a) of the engine (1). , A clutch 9 for connecting and disconnecting rotation transmission between the output shaft 5c of the two output shafts 5c and 5c of the power distributor 5 and the power output shaft 12, rotation and power distribution of the input shaft 4r of the power distributor 4 And rotation regulating means 10 and 11 for appropriately blocking the rotation of the output shaft 5c of the vessel 5, respectively. Torque is applied to the output shaft 4s of the power distributor 4 and the output shaft 5s of the power distributor 5 from the motors 6, 7, respectively.
[Selected figure] Figure 1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンとモータと動力分配器とを備えるハイブリッド車両の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジンとモータ(電動モータ)と動力分配器とを備えるハイブリッド車両の動力伝達装置としては、例えば特開平11−301291号公報(特許文献1)に見られるものが知られている。このハイブリッド車両は、エンジンと、2つのモータと、2つの遊星歯車装置からなる動力分配器(差動歯車装置)とを備え、エンジンの回転駆動力が各動力分配器の入力軸にギヤを介して分配入力されるようになっている。また、各動力分配器の2つの出力軸のうちの一方は、それぞれ上記2つのモータのうちの各別のモータに連結されて、該モータから駆動トルク(力行トルク)又は回生トルクが付与されるようになっている。そして、車両の駆動輪に連接された1つの動力出力軸に、各動力分配器の他方の出力軸から並列的に回転駆動力が伝達されるようになっている。さらに、エンジンから一方の遊星歯車装置を経由して動力出力軸に至る回転伝達系の減速比と、他方の遊星歯車装置を経由して動力出力軸に至る回転伝達系の減速比とは互いに異なるものとされている。なお、上記各回転伝達系の減速比はより詳しくは、該回転伝達系の動力分配器の2つの出力軸のうちの、モータに連結された出力軸の回転速度を0としたときの減速比である。
【0003】
このように構成されたハイブリッド車両の動力伝達装置では、一方のモータを駆動状態(力行状態)とすると共に、他方のモータを回生状態(発電状態)とし、それらのモータの消費電力および発電電力がほぼ等しくなるようにすると、定常状態(車速がほぼ一定の状態)では、エンジンの回転速度ωeおよびトルクTeと、動力出力軸の回転速度ωvおよびトルクTvとの間には、Tv=(ωe/ωv)・Teという関係が成立する。また、このとき、エンジンから動力出力軸への減速比(ωe/ωv)は、各モータのトルクを制御することで、前記回転伝達系の一方の減速比と他方の減速比との間で任意の値に変更できる。
【0004】
従って、エンジンを車両の推進源として走行する場合に、両モータのトルクを制御することで、エンジンから動力出力軸への減速比(変速比)を連続的に変化させることができ、エンジンと動力出力軸との間にCVT等の無段変速装置を備えた場合と同等の機能を発揮することができる。つまり、CVT等の無段変速装置を備えることなく、エンジンと動力出力軸との間の変速を行いながら、エンジンの出力により車両を走行させることができる。
【0005】
また、駆動状態のモータの消費電力と回生状態のモータの発電電力とをほぼ等しい状態からずらすことで、モータによるアシスト駆動力を発生させたり、モータの電源としての蓄電器の充電を行うことも可能である。さらに、エンジンの負荷トルクが0になるように両モータのトルクを制御しつつ、両モータから動力出力軸にトルクを伝達することで、エンジンの出力を用いずに、モータの出力のみによる車両の走行(所謂EV走行)を行うこともできる。
【0006】
ところで、この種のハイブリッド車両のエネルギー効率を高める上では、例えば車速が比較的低い状態でのクルーズ走行において、エンジンの出力を用いずに、モータの出力のみにより車両を走行させるEV走行を行うことが好ましい。これは、低車速域でエンジンの出力により走行を行うと、該エンジンをエネルギー効率の高い動作点で運転させることが一般には困難であるからである。そして、このEV走行を行うときには、モータの電源たる蓄電器の電力を補充するために適宜、エンジンの出力により蓄電器の充電を行うことが好ましい。すなわち、低車速でのクルーズ走行等では、ハイブリッド車両のエネルギー効率を高める上で、エンジンの出力を蓄電器の充電に適宜利用しつつ、モータの出力により車両を走行させる所謂シリーズ型のEV走行を行うことが好ましい。
【0007】
しかしながら、前記特許文献1のハイブリッド車両では、エンジンを運転させているとき、そのエンジンの出力は常に動力分配器に入力されるため、車両の走行状態(車両の要求走行トルクや車速等)と無関係に(独立的に)いずれか一方のモータの発電をエンジンの出力により行って他方のモータの駆動力により車両を走行させるというようなことができない。すなわち、上記シリーズ型のEV走行を行うことができない。
【0008】
また、特許文献1のものでは、エンジンの出力を用いずにモータの駆動力により車両を走行させるEV走行を行うときには、エンジンの負荷トルクが0になるように、各モータからエンジンに伝達されるトルクを相殺しつつ、両モータのトルクを動力出力軸に伝達する。このため、EV走行を行うときに各モータに発生させなければならないトルクが大きくなりやすく、ひいては、各モータの容量が大型化しやすいと共に、各モータの電力損失も増大化しやすい。
【0009】
一方、本願出願人は、先に、特開2002−52944号公報(特許文献2)にて、動力分配器およびモータを2つずつ備えるハイブリッド車両において、特許文献1のものと同様の変速走行はもちろん、シリーズ型のEV走行等も可能としたものを提案した。この特許文献2の技術は、1つのモータとエンジンとの間の回転伝達を動力分配器を経由せずに行う回転伝達経路を備えると共に、他の1つのモータから動力分配器を経由せずに動力出力軸に回転伝達を行う回転伝達経路とを備え、それらの回転伝達経路と、各モータから動力分配器への回転伝達経路とにクラッチを備えたものである。そして、そのクラッチの断接の組合わせによって、シリーズ型のEV走行を含む種々様々の走行モードでの車両の走行を可能としたものである。しかし、この特許文献2の技術では、前記特許文献1のものに較べて回転伝達経路やクラッチが多くなるため、動力伝達装置全体の小型化の点で難点があった。
【0010】
【特許文献1】
特開平11−301291号公報
【特許文献2】
特開2002−52944号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、変速走行はもちろん、シリーズ型のEV走行を含むEV走行等の種々様々の形態での走行を、小型な構成で効率よく行うことができる動力伝達装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のハイブリッド車両の動力伝達装置の第1発明は、かかる目的を達成するために、エンジンの回転駆動力がそれぞれ入力軸に伝達される第1及び第2動力分配器と、前記第1動力分配器の2つの出力軸のうちの第1出力軸と前記第2動力分配器の2つの出力軸のうちの第1出力軸とから回転駆動力が伝達され、その伝達された回転駆動力を車両の駆動輪に出力する動力出力軸と、前記第1動力分配器の第2出力軸に駆動トルク又は回生トルクを付与する第1モータと、前記第2動力分配器の第2出力軸に駆動トルク又は回生トルクを付与する第2モータとを備え、前記エンジンから前記第1動力分配器を介して前記動力出力軸に至る回転伝達系の減速比が前記エンジンから前記第2動力分配器を介して前記動力出力軸に至る回転伝達系の減速比よりも大きい減速比になるように構成されたハイブリッド車両の動力伝達装置において、前記エンジンと前記第1動力分配器の入力軸との間の回転伝達を断接する第1クラッチ手段と、前記第2動力分配器の第1出力軸と動力出力軸との間の回転伝達を断接する第2クラッチ手段と、前記第1動力分配器の入力軸を回転自在とする開放状態と該入力軸の回転を阻止する制動状態とに動作する第1回転規制手段と、前記第2動力分配器の第1出力軸を回転自在とする開放状態と該第1出力軸の回転を阻止する制動状態とに動作する第2回転規制手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
かかる第1発明によれば、前記第1クラッチ手段を備えることで、適宜、エンジンと第1動力分配器との間の回転伝達、ひいてはエンジンと第1モータとの間のトルク伝達を遮断することが可能となる。さらに、第1回転規制手段を備えることで、第1動力分配器の入力軸の回転を阻止することができるので、第1クラッチ手段を切断状態としたときに、第1モータと動力出力軸との間の回転伝達(トルク伝達)を行うことが可能となる。また、第2クラッチ手段を備えることで、適宜、第2動力分配器の第1出力軸と動力出力軸との間の回転伝達、ひいては第2モータと動力出力軸との間のトルク伝達を遮断することができる。さらに、第2回転規制手段を備えることで、第2動力分配器の第1出力軸の回転を阻止することができるので、第2クラッチ手段を切断状態としたときに、第2モータとエンジンとの間の回転伝達(トルク伝達)を行うことが可能となる。また、詳細は後述するが、例えば、第1クラッチ手段および第2クラッチ手段を共に接続状態とし、且つ、第1回転規制手段および第2回転規制手段を開放状態とすれば、従来のハイブリッド車両の動力伝達装置と同様に、エンジンと第1モータと第2モータと動力出力軸との間の相互のトルク伝達を行うことが可能となる。この結果、第1発明によれば、シリーズ型電気走行等を行うための特別な回転伝達経路を備えることなく、小型な構成で、変速走行はもちろん、シリーズ型電気走行を含む電気走行(EV走行)等の種々様々の形態での車両の走行を行うことが可能となる。
【0014】
かかる第1発明では、前記第1および第2動力分配器は、それぞれ一般的には差動歯車装置により構成され、例えば遊星歯車装置により構成される(第2発明)。この場合、各動力分配器の入力軸、第1出力軸および第2出力軸を、例えばそれぞれ該動力分配器を構成する遊星歯車装置のリングギヤ、サンギヤおよびキャリアとする(第3発明)。
【0015】
また、第1〜第3発明において、第1回転規制手段は、前記第1動力分配器の入力軸の2つの回転方向のうちの所定の1方向の回転のみを阻止するワンウェイクラッチを備えることが好ましい(第4発明)。これによれば、第1動力分配器の所定の1方向の回転を阻止すべきとき(例えば前記第1クラッチ手段の切断状態で動力出力軸をある所定の方向に回転させるトルクを第1モータから動力出力軸に伝達する場合)に、アクチュエータを使用したりその動作制御を行なうことなく、第1回転規制手段のワンウェイクラッチにより第1動力分配器の入力軸の回転を阻止することが可能となる。また、ワンウェイクラッチはその動作用のエネルギー源を必要としないので、使用エネルギーを節減できる。
【0016】
この第4発明では、前記第1回転規制手段は、前記第1動力分配器の入力軸の回転をアクチュエータを介して阻止する強制制動手段をさらに備えることが好ましい(第5発明)。これにより、第1回転規制手段のワンウェイクラッチにより阻止する第1動力分配器の入力軸の回転方向と逆方向の回転を強制制動手段により阻止することも可能となる。
【0017】
また、前記第1〜第5発明では、前記第2回転規制手段は、前記第2動力分配器の第1出力軸の2つの回転方向のうちの所定の1方向の回転のみを阻止するワンウェイクラッチを備えることが好ましい(第6発明)。これによれば、第2動力分配器の第1出力軸の所定の1方向の回転を阻止すべきとき(例えば前記第2クラッチ手段の切断状態でエンジンを始動させるトルクを第2モータから動力出力軸に伝達する場合)に、アクチュエータを使用したりその動作制御を行なうことなく、第2回転規制手段のワンウェイクラッチにより第2動力分配器の第1出力軸の回転を阻止することが可能となる。また、ワンウェイクラッチはその動作用のエネルギー源を必要としないので、使用エネルギーを節減できる。
【0018】
この第6発明では、前記第2回転規制手段は、前記第2動力分配器の第1出力軸の回転をアクチュエータを介して阻止する強制制動手段をさらに備えることが好ましい(第7発明)。これにより、第2回転規制手段のワンウェイクラッチにより阻止する第2動力分配器の第1出力軸の回転方向と逆方向の回転を阻止することも可能となる。
【0019】
前記第1〜第3発明では、より具体的には、以下に説明するように各クラッチ手段、各回転規制手段を動作させることで変速走行、電気走行(EV走行)等、種々様々な形態での車両の走行を行うことが可能となる。
【0020】
すなわち、前記第1モータおよび第2モータにそれぞれ駆動トルクおよび回生トルクを発生させつつ、前記エンジンの回転駆動力を前記第1および第2動力分配器を介して前記動力出力軸に伝達して車両を走行させると共に、前記第1モータの駆動トルクおよび第2モータの回生トルクを制御することによりエンジンと動力出力軸との間の変速比を制御する変速走行モードを備える。そして、この変速走行モードでは、前記第1クラッチ手段および第2クラッチ手段を接続状態に動作させ、且つ、前記第1回転規制手段および第2回転規制手段を開放状態に動作させる(第8発明)。このように各クラッチ手段および各回転規制手段を動作させることで、エンジン、第1および第2モータ、並びに動力出力軸の間での相互のトルク伝達を行い得る状態となり、前記変速走行モードでの車両の走行が可能となる。
【0021】
そして、このように変速走行モードを備える第8発明において、前記第1モータの駆動トルクを前記動力出力軸に伝達して車両の発進および走行を行わせる電気走行モードをさらに備え、該電気走行モードでは、前記第1クラッチ手段および第2クラッチ手段を切断状態に動作させ、且つ、前記第1回転規制手段を制動状態に動作させる(第9発明)。
【0022】
すなわち、第1クラッチ手段および第2クラッチ手段を切断状態に動作させ、且つ第1回転規制手段を制動状態に動作させたときには、エンジンと動力出力軸との間の回転伝達は不能となる一方、第1モータと動力出力軸との間の回転伝達を第1動力分配器を介して行い得る状態となる。従って、エンジンの運転状態とは無関係に第1モータの駆動トルクを第1動力分配器を介して動力出力軸に伝達して、該第1モータの出力による車両の電気走行(EV走行)を行うことが可能となる。このとき、第1モータの駆動トルクが動力分配器を介して動力出力軸に機械的に伝達されて車両の走行が行われることとなるので、該第1モータの駆動トルクを駆動トルクを効率よく動力出力軸に伝達しつつ車両の走行を行うことができる。また、第1モータの駆動トルクの制御を行うだけで、車両の走行駆動力を操作することができるので、電気走行モードでの車両の走行制御を容易に行うことができる。
【0023】
この第9発明では、前記第1回転規制手段は、前記第1動力分配器の入力軸の2つの回転方向のうちの所定の1方向の回転のみを阻止するワンウェイクラッチと、前記第1動力分配器の入力軸の回転をアクチュエータを介して阻止する強制制動手段とを備え、前記電気走行モードにおける車両の前進走行時には、前記第1モータに車両を前進させる駆動トルクを発生させつつ、前記第1回転規制手段をそのワンウェイクラッチにより制動状態に動作させ、前記電気走行モードにおける車両の後進走行時には、前記第1モータに車両の前進走行時と逆方向の駆動トルクを発生させつつ、前記第1回転規制手段をその強制制動手段により制動状態に動作させることことが好ましい(第10発明)。
【0024】
これによれば、電気走行モードにおける車両の走行においては、前進走行および後進走行のうち、一般により頻度の高い前進走行時に、動作用のエネルギー源を必要としないワンウェイクラッチにより第1動力分配器の入力軸の回転を阻止する。そして、前進走行よりも頻度の低い後進走行時に、アクチュエータを有する強制制動手段により第1動力分配器の入力軸の回転を阻止する。このため、第1回転規制手段による使用エネルギーを最小限に留めることができる。また、前進走行時と後進走行時とで、第1モータに発生させる駆動トルクを互いに逆方向にすることで、後進専用の回転伝達経路を備えたりすることなく、電気走行モードでの車両の前進、後進を行うことができる。
【0025】
この第10発明では、さらに前記電気走行モードにおける車両の後進走行を開始する前に、前記第1クラッチ手段および第2クラッチ手段を切断状態に動作させ、且つ、前記第2回転規制手段を制動状態に動作させた状態で、前記第2モータの駆動トルクを前記エンジンに伝達して該エンジンを始動することが好ましい(第11発明)。
【0026】
すなわち、第1クラッチ手段および第2クラッチ手段を切断状態に動作させ、且つ、前記第2回転規制手段を制動状態に動作させることにより、エンジンと第2モータとの間で、車両の走行状態や第1モータの動作状態と無関係に第2動力分配器を介して回転伝達(トルク伝達)を行い得る状態となる。従って、第2モータの駆動トルクをエンジンに伝達して該エンジンを始動することができる。そして、エンジンを始動することで、車両の後進走行を開始するときには、前記第1回転規制手段の強制制動手段は、エンジンの出力により動作する油圧ポンプ等を動力源(エネルギー源)として動作することが可能となる。その結果、電気走行モードにおける後進走行時に第1動力分配器の入力軸の回転を阻止する第1回転規制手段の強制制動手段のエネルギー源を確実に確保することができる。
【0027】
なお、エンジンの始動後に第2モータの通電を遮断して、該第2モータの発生トルクを0にすれば、エンジンのアイドリング状態となる。そして、このアイドリング状態では第2回転規制手段の制動状態を解除してもよい。
【0028】
さらに、第11発明では、前記第2回転規制手段は、前記第2動力分配器の第1出力軸の2つの回転方向のうちの所定の1方向の回転のみを阻止するワンウェイクラッチを備え、前記車両の後進走行の開始前に前記エンジンを始動するとき、該第2回転規制手段をそのワンウェイクラッチにより制動状態に動作させることが好ましい(第12発明)。これによれば、エンジンを始動するときに、第2回転規制手段は、エンジンの出力等の動作用のエネルギー源を必要としないワンウェイクラッチにより前記第2動力分配器の第1出力軸の回転を確実に阻止することができる。
【0029】
電気走行モードを備える第9発明では、前記電気走行モードは、前記エンジンの回転駆動力を前記第2モータに伝達して該第2モータの回生発電を行うシリーズ型電気走行モードを含み、該シリーズ型電気走行モードでは、前記第2回転規制手段を制動状態に動作させる(第13発明)。
【0030】
すなわち、電気走行モードで各クラッチ手段と第1回転規制手段とを前述の如く動作させることに加えて、第2回転規制手段を制動状態に制御すれば、前記第11発明でエンジンを始動する場合と同様に、車両の走行状態や第1モータの動作状態と無関係にエンジンと第2モータとの間で第2動力分配器を介して回転伝達(トルク伝達)を行い得る状態となる。従って、第1モータの出力による車両の電気走行を行いながら、エンジンの回転駆動力(エンジンの出力トルク)を第2動力分配器を介して第2モータに伝達して、該第2モータの回生発電(モータの電源たる蓄電器の充電)を行うことができる。すなわち、シリーズ型の電気走行(EV走行)を行うことができる。この場合、車両の走行状態と無関係にエンジンの回転駆動力を第2モータに機械的に伝達して第2モータの回生発電を行うこととなるので、エンジンを最良のエネルギー効率の動作点で動作させながら、第2モータの回生発電を効率よく行うことができる。その結果、車両のエネルギー節減を効果的に行うことができる。
【0031】
この第13発明では、前記シリーズ型電気走行モードを開始する前に、前記第1クラッチ手段および第2クラッチ手段を切断状態に動作させ、且つ、前記第2回転規制手段を制動状態に動作させた状態で、前記第2モータの駆動トルクを前記エンジンに伝達して該エンジンを始動する(第14発明)。
【0032】
これにより、前記第11発明で説明した場合と同様に、第2モータによるエンジンの始動を行うことができる。そして、この場合、第1および第クラッチ手段を切断状態とすることは、前記した電気走行モードと同様である。しかも、両クラッチ手段を切断状態としている状態では、第1モータおよび動力出力軸の間の回転伝達と、エンジンおよび第2モータの間の回転伝達とは独立的に行われるので、第1モータによる電気走行を行いながら、その走行状態に影響を及ぼすことなく、随時、第2モータによるエンジンの始動を円滑に行うことができる。さらに、エンジンを始動するときの第2回転規制手段の動作状態と、シリーズ型電気走行での第2回転規制手段の動作状態とは同じ(制動状態)であるから、エンジンの始動後、円滑且つ速やかに第2モータの回生発電を行うシリーズ型電気走行を開始することができる。
【0033】
かかる第14発明では、前記第2回転規制手段は、前記第2動力分配器の第1出力軸の2つの回転方向のうちの所定の1方向の回転のみを阻止するワンウェイクラッチと、前記第2動力分配器の第1出力軸の回転をアクチュエータを介して阻止する強制制動手段とを備え、前記シリーズ型電気走行モードの開始前に前記エンジンを始動するとき、前記第2回転規制手段をそのワンウェイクラッチにより制動状態に動作させ、前記シリーズ型走行モードでは、前記第2回転規制手段をその強制制動手段により制動状態に動作させることが好ましい(第15発明)。
【0034】
すなわち、第2モータから第2動力分配器を介してエンジンにトルクを伝達して該エンジンを始動するときと、エンジンから第2動力分配器を介して第2モータにトルクを伝達して該第2モータの回生発電を行うときとでは、第2動力分配器の第1出力軸に作用するトルクの向きが逆向きになる。この場合、エンジンを始動するときには、第2回転規制手段のワンウェイクラッチにより前記第2動力分配器の第1出力軸の回転を阻止することで、エンジンの出力等の動作用のエネルギー源を必要とすることなく、第2動力分配器の第1出力軸の回転を確実に阻止することができると共に、車両の使用エネルギーを節減できる。そして、エンジンの始動後のシリーズ型走行モードでは、動作用のエネルギー源を必要とする強制制動手段により第2動力分配器の第1出力軸の回転を阻止することとなるが、このときには、エンジンの出力により動作する油圧ポンプ等を動力源(エネルギー源)として強制制動手段を確実に動作させることができる。
【0035】
シリーズ型電気走行モードを備える前記第13〜第15発明では、前記第1モータの回転速度と第2モータの発生トルクとをほぼ0にし、且つ、前記第1クラッチ手段を接続状態に動作させ、且つ、前記第1回転規制手段を開放状態に動作させ、且つ、第2クラッチ手段および第2回転規制手段の動作状態の切換を行なう過渡モードを備え、前記シリーズ型電気走行モードと変速走行モードとの間の移行を前記過渡モードを介して行うことが好ましい(第16発明)。
【0036】
すなわち、シリーズ型電気走行モードでは、第1クラッチ手段および第2クラッチ手段は両者とも切断状態で、且つ第1回転規制手段および第2回転規制手段は両者とも制動状態であるのに対し、前記変速走行モードでは、第1クラッチ手段および第2クラッチ手段は両者とも接続状態で、且つ第1回転規制手段および第2回転規制手段は両者とも開放状態である。従って、シリーズ型電気走行モードと変速走行モードとの間の移行を行うときには、各クラッチ手段および各回転規制手段のいずれをも異なる動作状態に切換える必要がある。そして、それのらの動作状態の切換えを一度に行うと、車両の走行挙動が一時的にぎくしゃくしやすい。
【0037】
そこで、第16発明では、シリーズ型電気走行モードと変速走行モードとの間の移行を行うときに、前記過渡モードを介在させる。この過渡モードでは、前記第1モータの回転速度と第2モータの発生トルクとをほぼ0にし、且つ、前記第1クラッチ手段を接続状態に動作させ、且つ第1回転規制手段を開放状態に動作させるので、エンジンの回転駆動力(出力トルク)は、そのほぼ全部が第1動力分配器の入力軸および第1出力軸を介して動力出力軸に伝達される。そして、この状態では、エンジンの回転駆動力は第2動力分配器側にはほとんど伝達されないため、第2動力分配器側の第2回転規制手段と第2クラッチ手段の動作状態を変更しても、車両の走行状態に影響を及ぼさない。また、この過渡モードにおけるエンジンから動力出力軸への回転駆動力(トルク)の伝達形態は、変速走行モードにおいてエンジンから動力出力軸への減速比が最大となる状態に変速制御をした場合と同等である。従って、第2回転規制手段と第2クラッチ手段の動作状態の切換えを車両の走行状態に影響を及ぼすことなく、該過渡モードで行うことが可能となる。そして、過渡モードとシリーズ型電気走行モードとの間で第1クラッチ手段と第1回転規制手段の動作状態の切換えを行うこととなる。この場合、過渡モードとシリーズ型電気走行モードとの間では、動力出力軸へのトルクの伝達経路がエンジンからの伝達経路と、第1モータからの伝達経路との間で移行するだけなので、エンジンのスロットル制御(吸気系のスロットル弁の開度制御)と各モータのトルク制御を行ないつつ、第1クラッチ手段と第1回転規制手段の動作状態の切換えを徐々に行うことで、車両の走行状態を維持しつつ過渡モードとシリーズ型電気走行モードとの間の切換えを円滑に行うことができる。従って、前記過渡モードをシリーズ型電気走行モードと変速モードとの間に介在させることで、それらのモードの移行を円滑に行うことができる。
【0038】
なお、変速走行モードは、基本的には、車両の前進走行時にのみ行えば十分である。そして、前記第10発明のように、前記第1回転規制手段が、電気走行モードの前進走行時に第1動力分配器の入力軸の回転を阻止するワンウェイクラッチを備えた場合には、前記過渡モードとシリーズ型電気走行モードとの間での第1回転規制手段の動作状態の切換えは、該第1回転規制手段の特別な制御を行なうことなく、該ワンウェイクラッチにより自動的に行うことができる。
【0039】
前述の如くシリーズ型電気走行モードを備える第13〜第16発明において前記エンジンが複数気筒を有するエンジンであるときには、前記シリーズ型電気走行モードにおいて、該エンジンの全気筒のうちの一部の気筒を休止させる部分気筒休止モードを備えることが好ましい(第17発明)。
【0040】
すなわち、エンジンは所謂ポンピングロスを有するが、エンジンの要求出力が比較的低いとき等に、前記部分気筒休止モードを実行し、該エンジンの一部の気筒を休止させることにより、エンジンのポンピングロスを低減して、エンジンのエネルギー消費を低減できる。この場合、部分気筒休止モードは、エンジンの回転駆動力が動力出力軸に伝達されないシリーズ型電気走行モードにおいて行われるので、エンジンの一部の気筒を休止させても、車両の走行状態に影響を及ぼすことはない。従って、第17発明によれば、車両の走行状態に影響を及ぼすことなく、車両のエネルギーの使用効率を高めることができる。なお、エンジンの一部の気筒の休止は、より具体的には、その一部の気筒への燃料供給を停止すると共に、該一部の気筒の吸気弁および排気弁を全開状態あるいは全閉状態に維持することにより行われる。
【0041】
また、前記第8〜第17発明では、前記エンジンの回転駆動力と前記第1モータの回転駆動力とを並列的に前記動力出力軸に伝達して車両を走行させるパラレル型走行モードを備え、該パラレル型走行モードでは、前記第1クラッチ手段を切断状態に動作させ、且つ、前記第2クラッチ手段を接続状態に動作させ、且つ、前記第1回転規制手段を制動状態に動作させ、且つ、前記第2回転規制手段を開放状態に動作させ、且つ、第2モータに回生トルクを発生させることが好ましい(第18発明)。
【0042】
すなわち、第1クラッチ手段を切断状態、第1回転規制手段を制動状態に動作させることにより前記電気走行モードと同様に第1モータの駆動トルクを第1動力分配器を介して動力出力軸に伝達することができる。さらに、第2クラッチ手段を接続状態、第2回転規制手段を開放状態に動作させるとともに、第2モータに回生トルクを発生させることにより、エンジンの回転駆動力(エンジンの出力トルク)を第2動力分配器を介して動力出力軸に伝達することができる。従って、第1モータの駆動トルクとエンジンの回転駆動力とを並列的に動力出力軸に伝達することができる。その結果、車両の走行駆動力を高めることができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
本発明のハイブリッド車両の動力伝達装置の一実施形態を図1〜図8を参照して詳説する。図1は本実施形態の動力伝達装置を含むハイブリッド車両の全体構成を模式的に示すシステム構成図であり、1はエンジン、2,2は車両の駆動輪、3は動力伝達装置である。エンジン1は例えば4気筒エンジンである。
【0044】
動力伝達装置3は、第1動力分配器4、第2動力分配器5、第1モータ6、第2モータ7、第1クラッチ8(第1クラッチ手段)、第2クラッチ9(第2クラッチ手段)、第1回転規制手段10、第2回転規制手段11、および動力出力軸12を主要な機構的要素として備えている。動力出力軸12は、これと一体に回転自在に設けられたギヤ13と、このギヤ13に噛合する差動歯車装置14(差動傘歯車装置)とを介して駆動輪2,2に連接され、駆動輪2,2と連動して回転可能とされている。
【0045】
なお、本実施形態では、各動力分配器4,5は、いずれも差動歯車装置として機能する遊星歯車装置により構成されている。
【0046】
エンジン1の出力軸1aは、第1クラッチ8の入力部8aに連結されて該入力部8aと一体に回転自在とされている。この第1クラッチ8の出力部8bに、第1動力分配器4の入力軸としてのリングギヤ4rが連結されて該出力部8bと一体に回転自在とされている。従って、第1クラッチ8の接続状態(入力部8aおよび出力部8bを係合させて連結した状態)で、エンジン1の出力軸1aと第1動力分配器4のリングギヤ4rとの間の回転伝達が可能とされる。また、第1クラッチ8の切断状態(入力部8aおよび出力部8bを離反させた状態)では、エンジン1の出力軸1aと第1動力分配器4のリングギヤ4rとの間の回転伝達が遮断される。
【0047】
第1動力分配器4の2つの出力軸としてのキャリヤ4cおよびサンギヤ4sのうち、第1出力軸としてのキャリア4cは、リングギヤ4rおよびサンギヤ4sとの間のプラネタリギヤ4p(図では2つ)を回転自在に軸支して、サンギヤ4sおよびリングギヤ4rと同心の軸心回りに回転自在とされている。さらに該キャリア4cは、これと一体に回転自在に設けられたギヤ15aと、このギヤ15aに噛合して動力出力軸12に一体に回転自在に設けられたギヤ15bとからなる回転伝達手段15を介して動力出力軸12に連接されている。また、第1動力分配器4の第2出力軸としてのサンギヤ4sは、第1モータ6の回転軸6aに連結され、該回転軸6aと一体に回転自在とされている。
【0048】
第2動力分配器5の入力軸としてのリングギヤ5rは、これと一体に回転自在に設けられたギヤ16aと、第1クラッチ8の入力部8aと一体に回転自在(エンジン1の出力軸1aと一体に回転自在)に設けられたギヤ16cと、これらのギヤ16a,16cに噛合して回転自在に設けられたアイドルギヤ16bとから構成された回転伝達手段16を介してエンジン1の出力軸1aに連接されている。そして、第2動力分配器5の2つの出力軸としてのキャリア5cおよびサンギヤ5sのうち、第1出力軸としてのキャリア5cは、リングギヤ5rおよびサンギヤ5sとの間のプラネタリギヤ5p(図では2つ)を回転自在に軸支して、サンギヤ5sおよびリングギヤ5rと同心の軸心回りに回転自在とされていると共に、第2クラッチ9の入力部9aに連結されて該入力部9aと一体に回転自在とされている。この第2クラッチ9の出力部9bは、これと一体に回転自在に設けられたギヤ17aと、このギヤ17aに噛合して動力出力軸12に一体に回転自在に設けれられたギヤ17bとからなる回転伝達手段17を介して動力出力軸12に連接されている。従って、第2クラッチ9の接続状態(入力部9aおよび出力部9bを係合させて連結した状態)で、第2動力分配器5のキャリア5cと動力出力軸12との間の回転伝達が可能とされ、第2クラッチ9の切断状態(入力部9aおよび出力部9bを離反させた状態)では、その回転伝達が遮断される。また、第2動力分配器5の第2出力軸としてのサンギヤ5sは、第2モータ7の回転軸7aに連結され、該回転軸7aと一体に回転自在とされている。
【0049】
なお、前記第1クラッチ8および第2クラッチ9は、それぞれ、その接続動作および切断動作が後述する制御装置31により制御されるアクチュエータ18,19により行われる。
【0050】
ここで、本実施形態では、第1クラッチ8の接続状態でのエンジン1の出力軸1aから第1動力分配器4および回転伝達手段15を経由して動力出力軸12に至る回転伝達経路の減速比(詳しくは、第1動力分配器4のサンギヤ4sの回転速度を0としたときの減速比)は、エンジン1の出力軸1aから第2動力分配器5および回転伝達手段17を経由して動力出力軸12に至る回転伝達経路の減速比(詳しくは、第2動力分配器5のサンギヤ5sの回転速度を0としたときの減速比)よりも大きいものに設定されている。より具体的には、本実施形態では、エンジン1の出力軸1aから各動力分配器4,5のリングギヤ(入力軸)4r,5rまでの減速比は両者とも「1」で同一とされている。また、各動力分配器4,5のリングギヤ4r,5rとサンギヤ4s,5sとプラネタリギヤ4p,5pとのギヤ比は、両動力分配器4,5について同一とされている。このとき、エンジン1から第1動力分配器4および回転伝達手段15を経由して動力出力軸12に至る回転伝達経路(以下、第1分配器側回転伝達経路という)の減速比と、エンジン1から第2動力分配器5および回転伝達手段17を経由して動力出力軸12に至る回転伝達経路(以下、第2分配器側回転伝達経路という)の減速比との比率は、回転伝達手段15の減速比(ギヤ15aからギヤ15bへの減速比)と回転伝達手段17の減速比(ギヤ17aからギヤ17bへの減速比)との比率と同じになる。従って、本実施形態では、回転伝達手段15の減速比が、回転伝達手段17の減速比よりも大きいものとされている。減速比は、入力側回転速度を出力側回転速度で除算したものであるから、回転伝達手段15のギヤ15aに対するギヤ15bのギヤ比(歯数比)が、回転伝達手段17のギヤ17aに対するギヤ17bのギヤ比(歯数比)よりも大きい値に設定されていることとなる。
【0051】
なお、本実施形態では、上記の如く、回転伝達手段15,17の減速比を異ならせることで、第1および第2分配器側回転伝達経路の減速比を異ならせるようにしたが、各動力分配器4,5のリングギヤ4r,5rとサンギヤ4s,5sとプラネタリギヤ4p,5pとのギヤ比をそれぞれの動力分配器4,5で異ならせるようにしたり、あるいは、エンジン1から各動力分配器4,5の入力軸への減速比を互いに異なるようにしてもよい。以下の説明では、第1分配器側回転伝達経路の減速比を低車速側減速比と称し、第2分配器側回転伝達経路の減速比を高車速側減速比という。低車速側減速比と高車速側減速比とは、それぞれ後述するCVT走行モードでエンジン1の出力軸1aと動力出力軸12との間で変速を行うときの最大減速比、最小減速比であり、それぞれ車両の一般的な変速装置のローギヤ、ハイギヤに相当するものである。
【0052】
前記第1回転規制手段10は、第1動力分配器4の入力軸たるリングギヤ4rの回転を適宜阻止するためのものであり、該リングギヤ4rの所定の一方向の回転のみを阻止するワンウェイクラッチ20と、アクチュエータ21の駆動力によりリングギヤ4rと係脱する係止機構22を介してリングギヤ4rの回転を阻止する強制制動手段23とから構成されている。この場合、ワンウェイクラッチ20は、図1中の矢印Y1の方向のリングギヤ4rの回転は許容するが、これと逆方向のリングギヤ4rの回転は図示しないラッチ機構により阻止するものである。従って、ワンウェイクラッチ20の動作状態は、リングギヤ4rが矢印Y1の方向に回転しようとするときには、その回転を許容する開放状態となり、矢印Y1の方向と逆方向に回転しようとするときには、その回転を阻止する制動状態となる。このワンウェイクラッチ20が許容するリングギヤ4rの回転方向(矢印Y1)は、エンジン1の運転を行いつつ第1クラッチ8を接続状態に動作させたときに該エンジン1からの回転伝達によって該リングギヤ4rが回るべき方向(エンジン1の出力軸1aからリングギヤ4rに伝達されるトルクの方向)であり、本実施形態ではエンジン1の出力軸1aの回転方向と同一である。
【0053】
また、強制制動手段23の係止機構22は、リングギヤ4rとの摩擦係合あるいは凹凸嵌合などにより該リングギヤ4rの回転を阻止するものである。この強制制動手段23の動作状態は、アクチュエータ21の駆動力により係止機構22をリングギヤ4rに係合させることで、リングギヤ4rの回転を阻止する制動状態となり、アクチュエータ21の駆動力を解除して係止機構22とリングギヤ4rとの係合を解除することで、リングギヤ4rの回転を許容する開放状態となる。この場合、強制制動手段23の制動状態では、リングギヤ4rの回転をいずれの方向でも阻止することが可能であるが、図1の矢印Y1の方向と逆方向の回転は、常に前記ワンウェイクラッチ20により阻止される。このため、強制制動手段23は、矢印Y1の方向のリングギヤ4rの回転を阻止する場合に用いられる。
【0054】
第2回転規制手段11は、第2動力分配器5の第1出力軸たるキャリア5cの回転を適宜阻止するためのものであり、該キャリア5cの所定の一方向の回転のみを阻止するワンウェイクラッチ24と、アクチュエータ25の駆動力によりキャリア5cに係脱する係止機構26を介して該キャリア5cの回転を阻止する強制制動手段27とから構成されている。これらのワンウェイクラッチ24および強制制動手段27の係止機構26の機構的な構造は、それぞれ前記第1回転規制手段10のワンウェイクラッチ20、強制制動手段23の係止機構22と同様である。この場合、第2回転規制手段11のワンウェイクラッチ24の動作状態は、第2動力分配器5のキャリア5cが図1中の矢印Y2の方向に回転しようとするとき、その回転を許容する開放状態となり、矢印Y2の方向と逆方向に回転しようとするとき、その回転を阻止する制動状態となる。このワンウェイクラッチ24が許容するキャリア5cの回転方向(矢印Y2)は、車両の前進走行を行いつつ、第2クラッチ9を接続状態に動作させたときに駆動輪2,2に連動して回転する動力出力軸12とキャリア5cとの間の回転伝達によって該キャリア5cが回るべき方向であり、これと逆方向のキャリア5cの回転がワンウェイクラッチ24により阻止される。
【0055】
また、第2回転規制手段11の強制制動手段27の動作状態は、アクチュエータ25の駆動力により係止機構26をキャリア5cに係合させることで、キャリア5cの回転を阻止する制動状態となり、アクチュエータ25の駆動力を解除して係止機構26とキャリア5cとの係合を解除することで、キャリア5cの回転を許容する開放状態となる。この強制制動手段27は、矢印Y2の方向のキャリア5cの回転を阻止する場合に用いられる。
【0056】
なお、前記各アクチェエータ18,19,21,25は、電動式、油圧式のいずれでもよいが、本実施形態ではエンジン1の運転状態で該エンジン1により駆動される油圧ポンプ(図示省略)の圧油を利用し、油圧式のものを採用した。油圧ポンプはアクチュエータ18,19,21,25に専用的なものである必要はなく、車両の各種の油圧装置の油圧源として車両に一般的に搭載されるものでよい。
【0057】
本実施形態の装置は、前述した機構的な構成の他、以下に説明する電気的構成を備えている。すなわち、前記第1および第2モータ6,7の電源としての蓄電器28と、第1および第2モータ6,7のそれぞれと蓄電器28との間で電力授受を行うモータ駆動回路29,30(パワードライブユニット)と、マイクロコンピュータ等を含む電子回路により構成された制御装置31とを備えている。制御装置31は、図示しないセンサから、エンジン1の回転数NE、エンジン1のスロットル弁の開度TH(以下、スロットル開度THという)、車両の車速V、車両のアクセルペダルの操作量AP(以下、アクセル操作量APという)等の検出データが入力されるようになっている。そして、制御装置31は、それらの入力データやあらかじめ記憶保持したプログラムに基づいてエンジン1、第1および第2モータ6,7、並びにアクチュエータ18,19,21,25を制御する。この場合、エンジン1の運転制御は、該エンジン1の図示しない燃料噴射装置、スロットル弁、点火装置、各気筒の吸排気バルブの駆動装置を介して行われる。また、第1モータ6および第2モータ7の制御は、それぞれモータ駆動回路29,30を介して各モータ6,7の通電電流を制御することで行われる。なお、蓄電器28は、充電可能な二次電池、あるいは、電気二重層コンデンサ等の大容量型のコンデンサから構成されたものである。
【0058】
次に、前記動力伝達装置3の作動を含めて本実施形態のハイブリッド車両の作動を図2〜図8を参照して説明する。図2は車両の走行モードを説明するためのグラフであり、図3〜図8は各走行モードに係わる動力伝達装置3の動作を説明するための図である。まず、図2を参照して車両の走行モードと、これらの各走行モードでの車両の走行動作の概要とを説明する。
【0059】
本実施形態のハイブリッド車両では、主要な走行モードとして、図2に示すように、前記低車速側減速比と高車速側減速比との間の変速比でエンジン1の出力軸1aと動力出力軸12との間の減速比の変更(変速)を連続的に行いつつ、エンジン1の出力により車両を走行させるCVT走行モード(変速走行モード)と、エンジン1の出力トルクを動力出力軸12に伝達することなく第1モータ6の駆動トルクにより車両を走行させるEV走行モード(電気走行モード)と、エンジン1の出力トルクと第1モータ6の駆動トルクとを並列的に動力出力軸12に伝達して車両を走行させるパラレル型走行モードとを備えている。そして、車両の走行は、基本的には車両の要求走行トルクと車速Vとに応じた走行モードで行われる。なお、車両の要求走行トルクは、車両のアクセル操作量AP(検出値)と車速V(検出値)とからマップ等により決定されるものである。
【0060】
この場合、CVT走行モードは、基本的には車速Vが中高速域にあるときに行われる走行モードであり、EV走行モードは、基本的には車速Vおよび要求走行トルクが比較的低い領域にあるとき(車両の発進時を含む)に行われる走行モードであり、パラレル型走行モードは、基本的には車速Vが低中速域にあると共に要求走行トルクが高トルク域にあるときに行われる走行モードである。また、EV走行モードには、第1モータ6の出力により車両の走行を行いながら、エンジン1の出力により第2モータ7の回生発電を行うシリーズ型EV走行モードが含まれる。また、車両の後進走行は、EV走行モードで行われる。
【0061】
なお、図2中の曲線aは、CVT走行モードで、エンジン1の出力軸1aと動力出力軸12との間の変速比を前記低車速側減速比に固定して車両の走行を行った場合の車両の最大走行トルクと車速Vとの関係を示す曲線、曲線bは、CVT走行モードで、エンジン1の出力軸1aと動力出力軸12との間の変速比を前記高車速側減速比に固定して車両の走行を行った場合の車両の最大走行トルクと車速Vとの関係を示す曲線である。曲線aと図2中の二点鎖線とで囲まれた領域がCVT走行モードでの走行が可能な領域である。
【0062】
図2に示した各走行モードの領域は、車両の要求される走行性能(加速性能等)を満たしつつ、可能な限り車両のエネルギー効率(エンジン1のエネルギ効率や各モータ6,7のエネルギー効率)が良好なものとなるように設定された領域である。但し、これらの各走行モードは車両の要求走行トルクと車速Vとに応じて厳密に区分されるわけではなく、要求走行トルクと車速Vとの組が同じであっても、前記蓄電器28の充電状態等によって適宜、走行モードが変更される。また、特に、各走行モードの領域の境界付近(各走行モードの移行が行われる領域)では、走行要求トルクと車速Vとに応じて直ちに走行モードが切換えられるわけではなく、走行モードが頻繁に代わったりすることがないようにヒステリシス的な走行モードの移行が行われたり、車両の走行状態(走行トルク等)の変化ができるだけ小さくなるように各走行モード間の移行が行われる。
【0063】
各走行モードでの動力伝達装置3の作動、並びに各走行モード間の相互の移行時の動力伝達装置3の作動を以下に説明する。
【0064】
まず、EV走行モードについて説明する。EV走行モードには、車両の前進走行時のEV走行モード(以下、前進側EV走行モードという)と、車両の後進走行時のEV走行モード(以下、後進側EV走行モードという)とがあり、前進側EV走行モードをまず説明する。前進側EV走行モードには、エンジン1の運転を停止した状態で、第1モータ6の出力により車両を走行させる基本EV走行モードと、エンジン1を運転させて該エンジン1の出力により第2モータ7の回生発電(蓄電器28の充電)を行いつつ、第1モータ6の出力により車両を走行させるシリーズ型EV走行モードと、これらの基本EV走行モードおよびシリーズ型EV走行モードの間の移行時等に一時的に用いられるエンジン始動/アイドリングEV走行モードとがある。そして、前進側EV走行モードでの車両の走行を行う領域では、基本的には、蓄電器28の充電状態(残容量)に応じて、前記制御装置31により、基本EV走行モード又はシリーズ型EV走行モードが選択され、その選択された走行モードでの車両の走行が行われる。例えば、蓄電器28の残容量が所定の第1閾値よりも大きい状態(残容量が多い状態)では、基本EV走行モードでの走行が行われ、蓄電器28の残容量が第1閾値よりも小さい所定の第2閾値よりも小さい状態(残容量が少ない状態)では、シリーズ型EV走行モードでの車両の走行が行われる。そして、基本EV走行モードでの走行中に、蓄電器28の残容量が第1閾値を下回って第2閾値まで低下するとシリーズ型EV走行モードでの走行に移行する。さらに、シリーズ型EV走行モードでの走行中に、残容量が第2閾値を越えて第1閾値まで上昇すると、基本EV走行モードでの走行に移行する。
【0065】
図3(a),(b)は、それぞれ上記基本EV走行モード、エンジン始動/アイドリングEV走行モードにおける動力伝達装置3の動作状態を示す、図4はシリーズ型EV走行モードにおける動力伝達装置3の動作状態を示している。これらの各図において、前記第1クラッチ8および第2クラッチ9については、それが切断状態であることを白抜きで表しており、接続状態であることを黒塗りで表している。同様に、各回転規制手段10,11のワンウェイクラッチ20,24は、その動作状態が制動状態であることを黒塗りで表し、開放状態であることを白抜きで表している。さらに、各回転規制手段10,11の強制制動手段23,27は、その動作状態が制動状態であることをそれぞれの係止機構22,26の黒塗りで表し、開放状態であることをそれぞれの係止機構22,26の白抜きで表している。上記の黒塗り、白抜きが意味するものは、後述する図5〜図8においても同様である。
【0066】
基本EV走行モードでは、図3(a)に示すように、第1および第2クラッチ8,9は切断状態とされ、エンジン1は運転停止状態とされる。そして、第1モータ6は、制御装置31により、その回転軸6aに図中の矢印Y3の向きに駆動トルクを発生する駆動状態(力行状態)に制御される。この状態では、第2動力分配器5のリングギヤ5r、キャリア5cおよびサンギヤ5sは回転しないので、第2回転規制手段11のワンウェイクラッチ24の動作状態は開放状態であり、また、第2モータ7は通電停止状態(トルクを発生しない状態)とされる。また、エンジン1の運転停止状態であるので、各回転規制手段10,11の強制制動手段23,27の動作状態は開放状態である。
【0067】
第1モータ6の回転軸6aに矢印Y3の向きの駆動トルクを発生させることで、図中の破線矢印R1で示すように、第1モータ6の回転軸6aから第1動力分配器4のサンギヤ4s、プラネタリギヤ4p、キャリア4s、回転伝達手段15を順に介して動力出力軸12にトルクが伝達され、車両の前進走行(発進を含む)が行われる。このとき、第1動力分配器4のリングギヤ4rには、サンギヤ4sの回転方向(=第1モータ6の回転軸6aの回転方向)と逆方向に回転させようとするトルクが作用するため、第1回転規制手段10のワンウェイクラッチ20が自動的に制動状態となり、リングギヤ4rの回転が阻止される。換言すれば、このようにリングギヤ4rの回転が阻止されるので、上記のように第1モータ6から動力出力軸12にトルクが伝達されることとなる。また、このとき、第1動力分配器4のキャリア4cはサンギヤ4sと同方向に回転する。
【0068】
なお、前進側EV走行モードでの第1モータ6から動力出力軸12への回転伝達は、詳細を後述するエンジン始動/アイドリングEV走行モードおよびシリーズ型EV走行モードを含めて、上記基本EV走行モードと同じであり、第1モータ6の回転軸6aから動力出力軸12への減速比は一定である。従って、第1モータ6の回転軸6aの回転速度は、車速Vによって定まる(車速Vに比例する)。そして、前進側EV走行モードでの第1モータ6の駆動トルクは、制御装置31によって、車両の要求走行トルクに対応したトルク(車両の駆動輪2,2に要求走行トルクを発生させるときに要する第1モータ6のトルク)に制御される。
【0069】
エンジン始動/アイドリングEV走行モードでは、前記基本EV走行モードの状態からエンジン1を始動するとき、図3(b)に示すように、両クラッチ8,9の動作状態が切断状態に維持されたまま、制御装置31により、第2モータ7がその回転軸7aに矢印Y4の向きの駆動トルクを発生する駆動状態(力行状態)に制御される。なお、両クラッチ8,9、第1回転規制手段10、第1モータ6、および第2回転規制手段11の強制制動手段27の動作状態は、基本EV走行モードと同じである。
【0070】
第2モータ7の回転軸7aに矢印Y4の向きの駆動トルクを発生させることで、図中の破線の矢印R2で示すように、第2モータ7の回転軸7aから第2動力分配器5のサンギヤ5s、プラネタリギヤ5p、リングギヤ5r、回転伝達手段16を順に介してエンジン1の出力軸1aにトルクが伝達され、該出力軸1aが回転駆動される。すなわち、エンジン1のクランキングが行われる。そして、この状態で、制御装置31により、エンジン1の所定の始動制御(エンジン1の燃料噴射制御、点火制御、並びに第2モータ7の回転速度制御)が行われ、エンジン1が始動される。このとき、第2動力分配器5のキャリア5cには、サンギヤ5cの回転方向(=第2モータ7の回転軸7aの回転方向)と同方向に回転させようとするトルクが作用するため、第2回転規制手段11のワンウェイクラッチ24が自動的に制動状態となり、キャリア5cの回転が阻止される。換言すれば、このキャリア5cの回転の阻止によって、第2モータ7からエンジン1の出力軸1aにトルクが伝達される。
【0071】
エンジン1が始動すると、制御装置31は第2モータ7の通電を停止して、該モータ7の発生トルクを0とし、エンジン1のアイドリング運転を行わせる。なお、このアイドリング運転を行っている状態では、第2回転規制手段11のワンウェイクラッチ24は開放状態となる。また、エンジン1のアイドリング運転状態から該エンジン1の運転を停止することで、前記基本EV走行モードに移行することとなる。
【0072】
シリーズ型EV走行モードでは、制御装置31は、図4に示すように、前記エンジン始動/アイドリングEV走行モードでエンジン1のアイドリング運転を行っている状態(図3(b)を参照)から、前記アクチュエータ25を介して第2回転規制手段11の強制制動手段27を制動状態に動作させる。さらに、エンジン1に第2モータ7の回生発電を行わせる所要の出力を発生させつつ、第2モータ7の通電電流(回生トルク)を制御する。なお、両クラッチ8,9、第1回転規制手段10、および第1モータ6の動作状態は、基本EV走行モードと同じである。
【0073】
これにより、エンジン1の出力をエネルギー源として第2モータ7の回生発電が行われ、その発電電力によって蓄電器28が充電される。このとき、第2動力分配器5のリングギヤ5rとサンギヤ5sの回転方向は、前記エンジン始動/アイドリングEV走行モードでのエンジン1の始動の場合と同じであるが、エンジン1から回転伝達手段16を介してリングギヤ5rにトルクが付与される。このため、第2動力分配器5のキャリア5cには、リングギヤ5rの回転方向と同方向(これはワンウェイクラッチ24が許容する回転方向である)に回転させようとするトルクが作用するが、第2回転規制手段11の強制制動手段27によって、リングギヤ5rの回転が阻止される。これにより、図中の破線の矢印R3で示すように、エンジン1の出力軸1aから回転伝達手段16、第2動力分配器5のリングギヤ5r、プラネタリギヤ5p、サンギヤ5sを順に介して第2モータ7の回転軸7aにトルクが伝達され、第2モータ7の回生発電が行われる。
【0074】
シリーズ型EV走行モードでの第2モータ7の回生発電を行う際には、制御装置31は、例えば次のようにエンジン1および第2モータ7を制御する。すなわち、制御装置31は、エンジン1の目標出力(≒第2モータ7の目標発電出力)を第1モータ6の出力(あるいは要求走行トルクおよび車速V)、蓄電器28の残容量等に応じて設定する。この場合、基本的には第1モータ6の出力(消費電力)が大きいほど、エンジン1の目標出力が大きな値に決定される。また、蓄電器28の残容量が少ないほど、エンジン1の目標出力が大きな値に決定される。そして、制御装置31は、エンジン1の目標出力を発生させる上で最も燃料消費量が少なくなる動作点(エンジン1の目標出力トルクおよび目標回転数の組)、すなわち、エンジン1のエネルギー効率が最良となる動作点を決定し、その動作点の目標出力トルクに応じてエンジン1のスロットル開度THを制御する。さらに、決定した動作点の目標回転数にエンジン1の実回転数NE(検出値)を一致させるように、第2モータ7の回生トルク(通電電流)を制御する。これにより、エンジン1を最良のエネルギー効率の動作点で運転させながら、第2モータ7の回生発電を行って、蓄電器28の充電を効率よく行うことができる。
【0075】
さらに、制御装置31は、エンジン1の目標出力が比較的小さいような場合(目標出力が所定値以下の場合)には、エンジン1のポンピングロスを低減するために、エンジン1の全気筒(本実施形態では4気筒)のうちの一部の気筒(例えば2気筒)を休止させる。この一部の気筒の休止は、休止させる気筒への燃料噴射を停止すると共に、該気筒の吸気弁および排気弁の両者を開弁状態に維持し、あるいは、その両者を閉弁状態に維持することにより行われる。これにより、エンジン1のポンピングロスが低減して、エンジン1を高いエネルギー効率で運転させながら第2モータ7の回生発電を行うことができる。
【0076】
なお、シリーズ型EV走行モードから、基本EV走行モードに移行する際には、第2モータ7の通電電流をほぼ0まで減らすと共に、エンジン1のスロットル開度を最小開度にして、該エンジン1をアイドリング状態にする。これにより、前記エンジン始動/アイドリングEV走行モードとなり、この状態で、エンジン1の運転を停止することで、基本EV走行モードに移行することとなる。
【0077】
以上のようにEV走行モードでは、第1および第2クラッチ8,9を共に切断状態とすることで、第1モータ6の駆動トルクのみにより車両を走行させつつ、その走行状態に影響を及ぼすことなくエンジン1と第2モータ7との間の回転伝達(トルク伝達)を行うことができる。その結果、車両の走行状態に影響を及ぼすことなく、エンジン1に第2モータ7の駆動トルクを伝達して該エンジン1を始動したり(エンジン始動/アイドリングEV走行モード)、エンジン1の出力トルクを第2モータ7に伝達して、該第2モータ7の回生発電(蓄電器28の充電)を行うシリーズ型EV走行モードでの車両の走行を行うことができる。そして、シリーズ型EV走行モードでは、車両の走行状態と無関係に、エンジン1の出力による第2モータ7の回生発電を行うことができることから、エンジン1を確実に高効率の動作点で運転させることができ、車両のエネルギー効率を高めることができる。また、第1回転規制手段10にワンウェイクラッチ20を備えることで、エンジン1の運転を停止した状態(エンジン1の出力によるエネルギー供給ができない状態)でも、アクチュエータを使用することなく(エネルギーを必要とすることなく)、第1動力分配器4のリングギヤ4rの回転を阻止して、第1モータ6の駆動トルクを動力出力軸12に伝達することができる。同様に、第2回転規制手段11にもワンウェイクラッチ24を備えることで、エンジン1の始動時に、アクチュエータを使用することなく(エネルギーを必要とすることなく)、第2動力分配器5のキャリア5cの回転を阻止して、第2モータ7の駆動トルクをエンジン1の出力軸1aに伝達することができる。
【0078】
次に、後進側EV走行モードについて図5(a),(b)を参照して説明する。車両の後進を行う後進側EV走行モードでは、この走行モードでの車両の走行を開始する前に、車両の停車状態でエンジン1を始動しておく。これは、後述するように後進側EV走行モードでは、各回転規制手段10,11のアクチュエータ21,25を使用するためである。図5(a)はそのエンジン1の始動時の動作状態を示しており、図5(b)はそれに続く後進側EV走行モードでの動作状態を示している。
【0079】
図5(a)を参照して、エンジン1の始動時の動力伝達装置3の動作状態は、前記図3(b)のエンジン始動/アイドリングEV走行モードでエンジン1を始動するときに、第1モータ6の通電を停止した場合(第1モータ6の駆動トルクを0とした場合)と同じである。従って、第1および第2クラッチ8,9は切断状態である。なお、この場合、車両は停車しているので第1動力分配器4のリングギヤ4rは回転せず、第1回転規制手段10のワンウェイクラッチ20は開放状態である。そして、エンジン1の始動およびこれに続くエンジン1のアイドリング運転がエンジン始動/アイドリングEV走行モードの場合と全く同様に行われる。このとき、第2回転規制手段11のワンウェイクラッチ24はエンジン1の始動時(第2モータ7からエンジン1へのトルクの伝達時)には制動状態となり、それに続くエンジン1のアイドリング運転時には開放状態となる。
【0080】
エンジン1を始動した後、後進側EV走行モードでの走行を開始するときには、図5(b)に示すように、制御装置31は、各回転規制手段10,11の強制制動手段23,27をそれぞれのアクチュエータ21,25を介して制動状態に動作させる。そして、第1および第2クラッチ8,9が切断状態に維持されたまま、制御装置31により、第1モータ6がその回転軸6aに図中の矢印Y5の向きの駆動トルクを発生する駆動状態(力行状態)に制御される。この場合の第1モータ6の駆動トルクの向きは、前記基本EV走行モードの場合と逆向きであり、その向きは、第1回転規制手段10のワンウェイクラッチ20が許容する回転方向である。そして、第1モータ6の駆動トルクの向きに、第1動力分配器4のリングギヤ4rを回転させようとするトルクが該リングギヤ4rに作用するが、該リングギヤ4rの回転が強制制動手段23により阻止される。これにより、図中に破線の矢印R4で示すように、第1モータ6の回転軸6aから、第2動力分配器4のサンギヤ4s、プラネタリギヤ4p、キャリア4c、回転伝達手段15を順に介して動力出力軸12にトルク(車両の後進方向のトルク)が伝達され、車両の後進走行が行われる。なお、第1モータ6の駆動トルクは、前記基本EV走行モードと同様、車両の要求走行トルクに応じて制御される。
【0081】
さらに、後進側EV走行モードでは、制御装置31は、前記シリーズ型EV走行モードの場合と同様に、エンジン1に第2モータ7の回生発電を行わせる所要の出力を発生させつつ、第2モータ7の通電電流(回生トルク)を制御し、該第2モータ7の回生発電(蓄電器28の充電)を行わせる。このとき、第2動力分配器5のキャリア5cの回転(リングギヤ5rと同方向の回転)が第2回転規制手段11の強制制動手段27によって阻止され、エンジン1の出力トルクが第2モータ7に伝達される。この場合、第2モータ7の回生発電時のエンジン1および第2モータ7の制御はシリーズ型EV走行モードと同様であり、エンジン1は高効率の動作点で運転される。このように、後進側EV走行モードでの走行は、前記シリーズ型EV走行モードでの走行と同様に行われる。
【0082】
なお、本実施形態の後進側EV走行モードでは、第2モータ7の回生発電を行うようにしたが、第2モータ7の回生発電を行わずに、エンジン1のアイドリング運転を行うようにしてもよい。この場合には、第2回転規制手段11の強制制動手段27を制動状態に動作させる必要はない。
【0083】
また、前記前進側EV走行モードでは、基本EV走行モードでの走行中にエンジン始動/アイドリングEV走行モードで、エンジン1を始動するようにしたが、後進側EV走行モードでの走行開始前にエンジン1を始動する場合と同様に、基本EV走行モードで発進する前の車両の停車状態でエンジン1を始動しておくようにしてもよい。この場合には、前記後進側EV走行モードと同様に、エンジン1の出力による第2モータ7の回生発電を行いながら、車両の前進走行を開始することもでき、換言すれば、前記シリーズ型EV走行モードで車両の発進を行うこともできる。
【0084】
次に、前記CVT走行モード(変速走行モード)を図6を参照して説明する。図6はCVT走行モードでの動力伝達装置3の動作状態を示している。このCVT走行モードでは、エンジン1の運転状態で、第1および第2クラッチ8,9がそれぞれ制御装置31によりアクチュエータ18,19を介して接続状態に動作される。また、各回転規制手段10,11の強制制動手段23,27はいずれも開放状態とされる。なお、第1クラッチ8を接続状態とすることで、第1動力分配器4のリングギヤ4rは、エンジン1の出力軸1aと共に回転するので、第1回転規制手段10のワンウェイクラッチ20は開放状態となる。また、第2クラッチ9を接続状態とすることで、第2動力分配器5のキャリア5cは、動力出力軸12と連動して回転するので、第2回転規制手段11のワンウェイクラッチ24も開放状態となる。
【0085】
この状態で、次のようにエンジン1および各モータ6,7の運転制御が制御装置31により行なわれる。すなわち、制御装置31は、車両の要求走行トルクと車速Vとから、それに対応したエネルギーを車両の駆動輪2,2に供給し得るエンジン1の目標出力を決定する。さらに、その目標出力を発生させる上で最もエネルギー効率が高い(燃料消費量が小さい)エンジン1の動作点に対応するエンジン1の目標出力トルクと目標回転数との組を決定する。上記目標出力、目標出力トルク、目標回転数は、マップ等を用いて決定される。そして、制御装置31は、目標出力トルクに応じてエンジン1のスロットル開度THを制御すると共に、エンジン1の実回転数NE(検出値)を目標回転数に収束させるようにエンジン1の目標負荷トルクを決定する。この目標負荷トルクは、例えばエンジン1の実回転数NEと目標回転数との偏差から、PI制御則等のフィードバック制御則により求めた操作量により前記目標出力トルクを補正することで決定される。
【0086】
さらに、制御装置31は、車両の要求走行トルクに応じて、その要求走行トルクを駆動輪2,2に発生させる動力出力軸12の目標駆動トルク(これは要求走行トルクに比例する)を決定する。そして、上記のように決定したエンジン1の目標負荷トルクと、動力出力軸12の目標駆動トルクとから、第1および第2モータ6,7の目標トルクを以下に説明するように決定する。
【0087】
ここで、エンジン1の負荷トルクをTe、動力出力軸12の駆動トルクをTv、各モータ6,7の発生トルクをそれぞれT1、T2とすると、定常状態では、次の関係式(1),(2)が成立する。
【0088】
Te=(1/k1)・T1+(1/k2)・T2 ……(1)
Tv=k3・T1+k4・T2 ……(2)
これらの式(1)、(2)において、k1はエンジン1の出力軸1aから第1モータ6への減速比、k2はエンジン1の出力軸1aから第2モータ7への減速比、k3は第1モータ6の回転軸6aから動力出力軸12への減速比、k4は第2モータ7の回転軸7aから動力出力軸12への減速比である。本実施形態の構成の動力伝達装置3では、上記減速比k1,k2,k3,k4のうち、減速比k1,k2は、各動力分配器4,5におけるリングギヤ4r,5rとサンギヤ4s,5sとのギヤ比により定まる定数であり、減速比k3,k4は、各動力分配器4,5におけるリングギヤ4r,5rとサンギヤ4s,5sとのギヤ比と各回転伝達手段15,17のギヤ比とによって定まる定数である。より具体的には、各動力分配器4,5におけるリングギヤ4r,5rに対するサンギヤ4s,5sのギヤ比(ギヤの歯数比)をa(本実施形態ではこれは両動力分配器4,5について同一である)、回転伝達手段15のギヤ15aに対するギヤ15bのギヤ比(ギヤ15aからギヤ15bへの減速比)をα、回転伝達手段17のギヤ17aに対するギヤ17bのギヤ比(ギヤ17aからギヤ17bへの減速比)をβ(<α)とおくと、k1=k2=a、k3=((1+a)/a)・α、k4=((1+a)/a)・βである。なお、前記低車速側減速比および高車速側減速比は、上記a、α、βを用いて表すと、それぞれ(1+a)・α、(1+a)・βとなる。
【0089】
CVT走行モードで前記各モータ6,7の目標トルクを決定するときには、制御装置31は、前述の通り決定したエンジン1の目標負荷トルク(これは式(1)のTeに相当)と、動力出力軸12の目標駆動トルク(これは式(2)のTvに相当)とから式(1)、(2)に基づき各モータ6,7の目標トルクT1,T2を決定する。そして、制御装置31は、その目標トルクT1,T2に応じて各モータ6,7の通電制御を行なう。
【0090】
上記のようにエンジン1および各モータ6,7を制御したとき、基本的には第1モータ6は上記目標トルクT1の駆動トルク(力行トルク)を発生する駆動状態、第2モータ7は上記目標トルクT2の回生トルクを発生する回生状態(発電状態)に制御される。そして、定常的には、駆動状態となる第1モータ6の消費電力と、回生状態となる第2モータ7の発電電力とはバランスする(消費電力≒発電電力となる)。このとき、エンジン1と動力出力軸12との間では、前記低車速側減速比と高車速側減速比との間の変速比で変速動作が行なわれつつ、エンジン1の出力が動力出力軸12に伝達され、CVT走行モードでの車両の走行が行われる。この場合、図6中の破線の矢印R5で示すように、エンジン1の出力トルクは、第1クラッチ8で各動力分配器4,5に分配され、第1動力分配器4に分配されたトルクは、第1動力分配器4のリングギヤ4r、ピニオンギヤ4p、キャリア4c、回転伝達手段15を順番に介して動力出力軸12に伝達される。また、第2動力分配器5に分配されたトルクは、第2動力分配器5のリングギヤ5r、ピニオンギヤ5p、キャリア5c、回転伝達手段17を順番に介して動力出力軸12に伝達される。そして、それらの伝達されたトルクが動力出力軸12で合流して、該動力出力軸12から駆動輪2,2側に出力されることとなる。
【0091】
次に、CVT走行モードと前記シリーズ型EV走行モードとの間の移行時の動作について、前記図4および図6と、図7(a),(b)を参照して説明する。図7(a),(b)は、この移行時の過渡的な動作状態を示している。図4のシリーズ型EV走行モードから図6のCVT走行モードに移行するとき、図7(a)で示す動作状態を経て図7(b)の動作状態(本発明における過渡モードに相当)に移行し、さらにこの動作状態から図6のCVT走行モードに移行する。ここで、図7(b)の動作状態(以下、過渡モード状態という)では、第1クラッチ8および第2クラッチ9はそれぞれ接続状態、切断状態とされ、第1回転規制手段10の強制制動手段23および第2回転規制手段11の強制制動手段27はそれぞれ開放状態、制動状態とされている。また、第1モータ6は、シリーズ型EV走行モードと同等の駆動トルク(矢印Y3の向きの駆動トルク)を発生しつつ、該第1モータ6の回転速度がほぼ0となっている状態であり、第2モータ6は、通電電流をほぼ0としてトルクを発生していない状態である。なお、各回転規制手段10,11のワンウェイクラッチ20,24は開放状態である。この過渡モード状態では、エンジン1の出力トルクは、図中の破線の矢印R6で示すように、出力軸1aから第1クラッチ8、第1動力分配器4のリングギヤ4r、ピニオンギヤ4p、キャリア4c、回転伝達手段15を順に介して動力出力軸12に伝達される。この状態は、前記CVT走行モードにおいて変速比を前記低車速側減速比(=(1+a)・α)にした場合に相当するものである。
【0092】
シリーズ型EV走行モードから、上記過渡モード状態に移行するときの作動を図7(a)を参照して説明すると、制御装置31は、第2クラッチ9と第2回転規制手段11の強制制動手段27とをそれぞれ切断状態、制動状態(シリーズ型EV走行モードと同じ状態)に維持したまま、第1クラッチ8をアクチェエータ18を介して徐々に接続させる。従って、図7(a)の状態では、第1クラッチ8は、切断状態と接続状態との中間状態であり、その意味で、同図では、第1クラッチ8に斜線を付している。このとき、制御装置31は、第1モータ5の駆動トルクをシリーズ型EV走行モードでの走行時のトルク(車両の要求走行トルクに応じた駆動トルク)に維持する。また、エンジン1の目標出力トルクを、第1モータ5の駆動トルクと釣り合うトルク(第1モータ5から第1動力分配器4のリングギヤ4rに伝達されるトルクと等しいトルク)よりも若干大きいトルクに設定して、その目標出力トルクに応じてエンジン1のスロットル開度THを制御する。同時に、制御装置31は、エンジン1の目標回転数を過渡モード状態での現在車速Vに対応した回転数(エンジン1と動力出力軸12との間の変速比を前記低車速側減速比に固定して現在車速Vで車両を走行させたとした場合のエンジン1の回転数)に設定し、その目標回転数にエンジン1の実回転数NE(検出値)が維持されるように第2モータ7の回生トルクを制御する。このように、第1クラッチ8の接続を行いつつ、エンジン1並びに各モータ6,7を制御したとき、エンジン1から第1動力分配器4のリングギヤ4rに回転トルクが徐々に伝達されて、該リングギヤ4rがワンウェイクラッチ20の回転許容方向(エンジン1の出力軸1aの回転方向と同方向)に回転し始める(ワンウェイクラッチ20の動作状態が自動的に開放状態になる)。これに伴い、第1モータ6の回転軸6aの回転速度は低下していく。また、エンジン1の出力トルクが第1動力分配器4側に徐々に伝達されていくことで、第2モータ7の回生トルクは、エンジン1の実回転数NEを目標回転数に維持するために徐々に低下していく。そして、制御装置31は、第1モータ6の回転速度が0に近い状態になると、該第1モータ6の回転速度を0に維持するようにエンジン1のスロットル開度THを調整する。このとき、第2モータ6は、その発生トルクがほぼ0の状態となり、該2モータ6の通電が停止される。これにより、最終的に図7(b)の過渡モード状態に移行することとなる。
【0093】
上記の如く移行した過渡モード状態では、エンジン1の出力トルクが第1動力分配器4のみを介して動力出力軸12に伝達されて、車両の走行が行われる。このため、該過渡モード状態では、第2クラッチ9や、第2回転規制手段11の強制制動手段27の動作状態の切換えを行っても、第2動力分配器5にトルクが作用せず、車両の走行状態に影響を及ぼさない。そこで、制御装置31は、次に、この過渡モード状態において、第2クラッチ9の動作状態をアクチュエータ19を介して切断状態から接続状態に切換えると共に、第2回転規制手段11の強制制動手段27の動作状態をアクチュエータ25を介して制動状態から開放状態に切換える。これにより、各クラッチ8,9並びに各回転規制手段10,11の動作状態は、前記図6に示したCVT走行モードと同じ動作状態となる。そして、制御装置31は、前述したCVT走行モードでのエンジン1および各モータ6,7の制御を開始し、CVT走行モードでの車両の走行を行わせる。
【0094】
CVT走行モードからシリーズ型EV走行モードに移行する際には、制御装置31は、図6のCVT走行モードにおいて、各クラッチ8,9および各回転規制手段10,11の動作状態を維持したまま、エンジン1の目標出力トルクを、前記過渡モード状態で車両の要求走行トルクを発生させ得るトルクに設定すると共に、エンジン1の目標回転数を過渡モード状態での現在車速Vに対応した回転数(エンジン1と動力出力軸12との間の変速比と前記低車速側減速比に固定して現在車速Vで車両を走行させたとした場合のエンジン1の回転数)に設定する。そして、その設定したエンジン1の目標出力トルクと目標回転数とに応じて前記CVT走行モードで説明した如くエンジン1のスロットル開度THと各モータ6,7のトルクとを制御する。これにより、第1モータ6の回転速度はほぼ0になると共に、該第1モータ6の発生トルク(駆動トルク)は、エンジン1の出力トルクと釣り合うようなトルクに制御される。さらに、第2モータ7はその通電電流がほぼ0になってトルクを発生しない状態となる。そして、この状態で、制御装置31は、第2クラッチ9の動作状態を接続状態から切断状態に切換えると共に、第2回転規制手段11の強制制動手段27の動作状態を開放状態から制動状態に切換える。これにより、図6のCVT走行モードから図7(b)の過渡モード状態への移行が行われる。
【0095】
次いで、制御装置31は、図7(a)の動作を行わせる。すなわち、第1モータ6の駆動トルクを前記過渡モード状態でのトルク(これは車両の走行要求トルクに対応したトルクになる)に維持しつつ、第1クラッチ9の動作状態を接続状態から徐々に切断状態に切換える。このとき、制御装置31は、エンジン1の回転数NEを過渡モード状態での回転数に維持するように第2モータ7の回生トルクを増加させる。なお、第1モータ6の回転速度は、第1クラッチ8の切断に伴い上昇していく。また、第1動力分配器4のリングギヤ4rには、第1クラッチ8の動作状態が切断状態に近い状態になったときに、第1モータ6側から、ワンウェイクラッチ20が許容する回転方向と逆方向に回転させようとするトルクが作用するようになり、その結果、該ワンウェイクラッチ20が自動的に制動状態になる。そして、第1クラッチ9が完全に切断状態となると、前記図4のシリーズ型EV走行モードの状態となり、その後は、制御装置31は、前述のシリーズ型EV走行モードで説明したエンジン1および各モータ6,7の制御を行う。
【0096】
以上説明したように、シリーズ型走行モードとCVT走行モードとの間の移行に際して、第2動力分配器5にトルクが作用しな過渡状態モードを介在させることで、車両の走行状態を保ちつつ、円滑に走行モードの移行を行うことができる。また、特に、シリーズ型EV走行モードと過渡モード状態との間の移行時(図7(a))の状態では、第1動力分配器4のリングギヤ4rの回転の制動や開放を、格別な制御を必要とすることなく、ワンウェイクラッチ20により自動的に行うことができる。
【0097】
次に、前記パラレル型走行モードを図8を参照して説明する。パラレル型走行モードでは、図8に示すように、第1クラッチ8および第2クラッチ9はそれぞれ、前記制御装置31により、切断状態、接続状態に制御される。また、各回転規制手段10,11の強制制動手段23,24は開放状態とされる。さらに、第1モータ6は、車両を走行させる駆動トルクを発生する駆動状態に制御され、第2モータ7は回生トルクを発生する回生状態に制御される。なお、第1回転規制手段10のワンウェイクラッチ20は、基本EV走行モードの場合と同様に制動状態となる。また、第2回転規制手段11のワンウェイクラッチ24は、第2クラッチ9が接続状態であるため、開放状態となる。このパラレル型走行モードの動作状態では、図中の破線の矢印R6で示すように、第1モータ5の駆動トルクが第1動力分配器4のサンギヤ4s、ピニオンギヤ4p、キャリア4c、回転伝達手段15を順番に介して動力出力軸12に伝達される。同時に、エンジン1の出力トルクが、破線の矢印R7で示すように、動力伝達手段16、第2動力分配器5のリングギヤ5r、ピニオンギヤ5p、キャリア5c、第2クラッチ9、回転伝達手段17を順番に介して動力出力軸12に伝達される。そして、第1モータ5からのトルクとエンジン1からのトルクとが動力出力軸12で合流して、駆動輪2,2側に出力される。
【0098】
この場合、パラレル型走行モードでのエンジン1および各モータ6,7の制御はより詳しくは、次のように行なわれる。すなわち、車両の要求走行トルクと車速Vとに応じてマップ等を用いてエンジン1の目標出力が決定される。なお、この目標出力は、車両の要求走行トルクと車速Vとに対応して発生させるべき車両のトータルのエネルギーのうち、エンジン1が分担する出力である。そして、エンジン1の目標出力を発生させる上で、エンジン1の燃料効率が最良となる動作点に対応するエンジン1の目標出力トルクおよび目標回転数が決定される。さらに、第2モータ7の目標トルクT1がエンジン1の目標出力トルクTeと、エンジン1から第2モータ7への減速比(=a)とから、次式(3)により決定される。なお、式(3)は前記式(1)でT1=0とした式と等価である。
【0099】
T2=a・Te ……(3)
さらに、走行要求トルクに応じて定まる動力出力軸12の目標駆動トルクTvと、式(3)により決定した第2モータ7の目標トルクT2とから、前記式(2)に基づいて、第1モータ6の目標トルクT1が決定される。
【0100】
そして、エンジン1の目標出力トルクTeに応じてエンジン1のスロットル開度が制御されると共に、各モータ6,7がそれぞれの目標トルクT1,T2に応じて通電制御される。
【0101】
以上説明したパラレル型走行モードの作動により、エンジン1の出力トルクと、第1モータ6の駆動トルクとを並列的に動力出力軸12に伝達しつつ車両の走行が行われる。このパラレル型走行モードでは、一般には、前記EV走行モードやCVT走行モードよりもエネルギー効率は低下するが、EV走行モードやCVT走行モードよりも大きな走行トルクを発生させることができるので、前記図2に示したごとく、基本的には比較的低車速で大きな走行トルクが要求される領域に使用される。
【0102】
パラレル型走行モードと前記EV走行モード(前進側EV走行モード)との間の移行は、前記図3(b)に示したエンジン始動/アイドリングEV走行モード(詳しくはエンジン1をアイドリング状態としたモード)を介して行われる。すなわち、EV走行モードからパラレル型走行モードに移行するときには、前記基本EV走行モード又はシリーズ型EV走行モードから図3(b)に示したエンジン始動/アイドリングEV走行モードに移行してエンジン1をアイドリング状態にした後、制御装置31は、第2クラッチ9を接続状態に動作させる。このとき、第2モータ7は通電を停止してトルクを発生していない状態であるので、第2クラッチ9を接続しても車両の走行状態が変化することはなく、第2動力分配器5のキャリア5cが動力出力軸12の回転と連動して、ワンウェイクラッチ24の回転許容方向に回転するようになる。そして、このように第2クラッチ9を接続した状態から、制御装置31は、前記したパラレル型走行モードの制御を開始する。
【0103】
また、パラレル型走行モードからEV走行モードへの移行の際には、パラレル型走行モードにおける要求走行トルクの低下に伴い、制御装置31は、車両の要求走行トルクと車速Vとに対応して発生させるべき車両のトータルのエネルギーのうち、エンジン1が分担する目標出力を低下させる。そして、最終的にエンジン1の目標出力を0にし、エンジン1をアイドリング状態で動作させるようにエンジン1のスロットル開度THが最小開度に制御される。このとき、前記したパラレル型走行モードの制御によって、第2モータ7のトルクは0になる。また、第1モータ6のトルクは、車両の要求走行トルクに対応したトルクに制御されることとなる。そして、この状態から、第2クラッチ9を切断状態に動作させることで、車両の走行状態を変化させることなく、前記エンジン始動/アイドリングEV走行モードの動作状態(エンジン1のアイドリング状態)に移行することとなる。以後は、前記した基本EV走行モードあるいはシリーズ型EV走行モードでの車両の走行が行われる。
【0104】
パラレル型走行モードからCVT走行モードへの移行も、前記エンジン始動/アイドリングEV走行モードを介して行われる。すなわち、まず、前記パラレル型走行モードからEV走行モードへの移行の場合と同様に、エンジン始動/アイドリングEV走行モードへの移行が行われる。そして、このエンジン始動/アイドリングEV走行モードで、制御装置31は第2クラッチ9の動作状態を接続状態から切断状態に切換えると共に、第2回転規制手段11の強制制動手段27の動作状態を開放状態から制動状態に切換える。この切換え後の状態は、前記シリーズ型EV走行モードの状態と同等である。そこで、以後は、制御装置31は、前記したシリーズ型EV走行モードからCVT走行モードへの移行の場合と同様に、前記図7(a),(b)の動作状態を介してCVT走行モードへの移行を行う。
【0105】
また、CVT走行モードからパラレル型走行モードへの移行の際には、まず、前記したCVT走行モードからシリーズ型EV走行モードへの移行が行われる。そして、該シリーズ型EV走行モードでエンジン1のスロットル弁を閉じると共に、第2モータ9の通電を遮断して、該第2モータ9の発生トルクを0にした後、第2回転規制手段11の強制制動手段27を切断状態に動作させることで、エンジン始動/アイドリングEV走行モードに移行する。以後は、EV走行モードからパラレル型走行モードへの移行の場合と同様に、エンジン始動アイドリングEV走行モードからパラレル型走行モードへの移行が行われる。
【0106】
以上説明したように、本実施形態の動力伝達装置3では、第1および第2クラッチ8,9、並びに第1および第2回転規制手段10,11を備えることで、シリーズ型EV走行モードを含むEV走行モード、CVT走行モード、パラレル型走行モードでの車両の走行を選択的に行うことができ、車両の走行性能を満たしながら、エネルギー効率を高めることができる。また、各走行モードの移行を円滑に行うことができる。
【0107】
なお、以上説明した実施形態では、動力分配器として遊星歯車装置を備えた例を示したが、例えば差動傘歯車装置を動力分配器として用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動力伝達装置の一実施形態を備えたハイブリッド車両の全体構成を模式的に示すシステム構成図。
【図2】実施形態のハイブリッド車両の走行モードを示すグラフ。
【図3】(a)は車両の前進側のEV走行モード(電気走行モード)での動力伝達装置の動作状態を示す図、(b)はEV走行モードでのエンジンの始動時の動力伝達装置の動作状態を示す図。
【図4】車両の前進側のシリーズ型EV走行モードでの動力伝達装置の動作状態を示す図。
【図5】(a)は車両の後進側のEV走行モードを開始する前のエンジンの始動時における動力伝達装置の動作状態を示す図、(b)は後進側のEV走行モードでの動力伝達装置の動作状態を示す図。
【図6】CVT走行モード(変速走行モード)での動力伝達装置の動作状態を示す図。
【図7】(a),(b)はシリーズ型EV走行モードとCVT走行モードとの間の移行時の動力伝達装置の動作状態を示す図。
【図8】パラレル型走行モードでの動力伝達装置の動作状態を示す図。
【符号の説明】
1…エンジン、2…駆動輪、3…動力伝達装置、4…第1動力分配器(遊星歯車装置)、5…第2動力分配器(遊星歯車装置)、4r,5r…入力軸(リングギヤ)、4c,5c…第1出力軸(キャリア)、4s,5s…第2出力軸(サンギヤ)、6…第1モータ、7…第2モータ、8…第1クラッチ、9…第2クラッチ、10…第1回転規制手段、11…第2回転規制手段、20,24…ワンウェイクラッチ、23,27…強制制動手段、21,25…アクチュエータ。[0001]
Field of the Invention
The present invention relates to a power transmission system of a hybrid vehicle including an engine, a motor and a power distributor.
[0002]
[Prior Art]
As a power transmission device of a hybrid vehicle provided with an engine, a motor (electric motor), and a power distributor, for example, one known in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-3101291 (Patent Document 1) is known. This hybrid vehicle includes an engine, two motors, and a power distributor (differential gear unit) consisting of two planetary gear units, and the rotational driving force of the engine is through gears on the input shaft of each power distributor. It is designed to be distributed and input. In addition, one of the two output shafts of each power distributor is connected to each of the two motors respectively, and a drive torque (powering torque) or regenerative torque is applied from the motor. It is supposed to be. The rotational drive force is transmitted in parallel from the other output shaft of each power distributor to one power output shaft connected to the drive wheels of the vehicle. Furthermore, the reduction ratio of the rotation transmission system from the engine via the one planetary gear set to the power output shaft is different from the reduction ratio of the rotation transmission system from the engine to the power output shaft via the other planetary gear set It is supposed to be. More specifically, the reduction ratio of each rotation transmission system is the reduction ratio when the rotational speed of the output shaft connected to the motor out of the two output shafts of the power distribution device of the rotation transmission system is 0. It is.
[0003]
In the power transmission device of the hybrid vehicle configured as described above, one of the motors is driven (powering state) and the other is in the regenerative state (power generation state), and the consumed power and generated power of those motors are If they are made approximately equal, in the steady state (the vehicle speed is almost constant), Tv = (ωe / t) between the rotation speed ωe of the engine and the torque Te, and the rotation speed ωv of the power output shaft and the torque Tv. The relationship of ωv) · Te is established. At this time, the reduction ratio (ωe / ωv) from the engine to the power output shaft is arbitrary between the reduction ratio of one of the rotation transmission systems and the reduction ratio of the other by controlling the torque of each motor. It can be changed to the value of.
[0004]
Therefore, when traveling with the engine as a propulsion source of the vehicle, by controlling the torque of both motors, it is possible to continuously change the reduction ratio (gear ratio) from the engine to the power output shaft, and the engine and power The same function as in the case of providing a CVT or other continuously variable transmission with the output shaft can be exhibited. That is, the vehicle can be driven by the output of the engine while performing a shift between the engine and the power output shaft without providing a continuously variable transmission such as a CVT.
[0005]
In addition, by shifting the power consumption of the motor in the driven state and the generated power of the motor in the regenerative state from being substantially equal, it is possible to generate an assist driving force by the motor or charge a capacitor as a power supply of the motor. It is. Furthermore, by controlling the torque of both motors so that the load torque of the engine becomes zero, by transmitting the torque from both motors to the power output shaft, it is possible to use only the output of the motor without using the output of the engine. Traveling (so-called EV traveling) can also be performed.
[0006]
By the way, in order to enhance the energy efficiency of this type of hybrid vehicle, for example, in cruise travel with a relatively low vehicle speed, EV travel is performed such that the vehicle travels only with the output of the motor without using the output of the engine. Is preferred. This is because it is generally difficult to drive the engine at an energy efficient operating point when traveling by the output of the engine in a low vehicle speed region. Then, when performing the EV traveling, it is preferable to charge the capacitor by the output of the engine, as needed, in order to supplement the electric power of the capacitor which is the power source of the motor. That is, in cruise driving at low vehicle speeds, etc., so-called series EV driving is performed, in which the vehicle is driven by the output of the motor while appropriately utilizing the output of the engine for charging the capacitor, in order to improve the energy efficiency of the hybrid vehicle. Is preferred.
[0007]
However, in the hybrid vehicle of Patent Document 1, when the engine is operated, the output of the engine is always input to the power distributor, so it is irrelevant to the traveling state of the vehicle (the required traveling torque, the vehicle speed, etc. of the vehicle). It is impossible to (independently) generate electric power of one of the motors by the output of the engine and make the vehicle travel by the driving force of the other motor. That is, the above-described series EV driving can not be performed.
[0008]
In addition, in the case of Patent Document 1, when performing EV traveling in which the vehicle is driven by the driving force of the motor without using the output of the engine, each motor is transmitted to the engine so that the load torque of the engine becomes zero. The torque of both motors is transmitted to the power output shaft while canceling the torque. For this reason, the torque which must be generated in each motor when performing EV traveling tends to be large, and thus, the capacity of each motor is likely to be large and the power loss of each motor is also likely to be large.
[0009]
On the other hand, the applicant of the present application previously described in JP-A-2002-52944 (Patent Document 2), in a hybrid vehicle provided with two power distributors and two motors, the same speed change traveling as that of Patent Document 1 is Of course, we proposed a system that made possible the series EV driving etc. The technology of this
[0010]
[Patent Document 1]
JP-A-11-301291
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-52944
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above background, and is capable of efficiently performing traveling in various forms such as EV traveling including series EV traveling, as well as shift traveling, with a small configuration. The purpose is to provide a transmission device.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
According to a first invention of a power transmission system of a hybrid vehicle of the present invention, in order to achieve the above object, first and second power distributors in which rotational driving force of an engine is transmitted to an input shaft, and the first power The rotational driving force is transmitted from the first output shaft of the two output shafts of the distributor and the first output shaft of the two output shafts of the second power distributor, and the transmitted rotational driving force is A power output shaft for output to a drive wheel of a vehicle, a first motor for applying a drive torque or regenerative torque to a second output shaft of the first power distributor, and a drive for a second output shaft of the second power distributor And a second motor for applying a torque or regenerative torque, wherein a reduction ratio of a rotation transmission system from the engine to the power output shaft via the first power distributor via the second power distributor from the engine Transmission system leading to the power output shaft A power transmission device of a hybrid vehicle configured to have a reduction gear ratio larger than the reduction gear ratio, the first clutch means for interrupting and transmitting the rotational transmission between the engine and the input shaft of the first power distributor; A second clutch means for interrupting rotation transmission between the first output shaft of the second power distributor and the power output shaft, an open state in which the input shaft of the first power distributor is rotatable, and A first rotation restricting means operating in a braking state preventing rotation, an open state rotating the first output shaft of the second power distributor, and a braking state preventing rotation of the first output shaft And a second rotation restricting means that operates.
[0013]
According to the first aspect of the invention, by providing the first clutch means, the transmission of rotation between the engine and the first power distributor and, accordingly, the transmission of torque between the engine and the first motor can be cut off as appropriate. Is possible. Furthermore, since the rotation of the input shaft of the first power distributor can be blocked by providing the first rotation restricting means, when the first clutch means is in the disconnected state, the first motor and the power output shaft Rotation transmission (torque transmission) can be performed. Further, by providing the second clutch means, the transmission of rotation between the first output shaft of the second power distributor and the power output shaft, and hence the transmission of torque between the second motor and the power output shaft can be cut off as appropriate. can do. Furthermore, by providing the second rotation restricting means, it is possible to prevent the rotation of the first output shaft of the second power distributor. Therefore, when the second clutch means is in the disconnected state, the second motor and the engine Rotation transmission (torque transmission) can be performed. Further, although details will be described later, for example, if both the first clutch means and the second clutch means are in the connection state, and the first rotation restriction means and the second rotation restriction means are in the release state, the conventional hybrid vehicle can Similar to the power transmission device, mutual torque transmission between the engine, the first motor, the second motor, and the power output shaft can be performed. As a result, according to the first aspect of the invention, without providing a special rotation transmission path for performing series-type electric traveling or the like, electric traveling (EV traveling including series-type electric traveling) as well as shift traveling is possible with a small configuration. Etc.) can be performed.
[0014]
In the first invention, each of the first and second power distributors is generally constituted by a differential gear device, for example, by a planetary gear device (second invention). In this case, the input shaft, the first output shaft and the second output shaft of each power distributor are, for example, the ring gear, the sun gear and the carrier of a planetary gear device that constitutes the power distributor (third invention).
[0015]
In the first to third aspects of the invention, the first rotation restricting means may include a one-way clutch that only prevents rotation in a predetermined one direction of two rotation directions of the input shaft of the first power distributor. Preferred (fourth invention). According to this, when rotation of the first power distributor is to be prevented from rotating in a predetermined one direction (for example, torque for rotating the power output shaft in a predetermined direction from the first motor when the first clutch means is disconnected) In the case of transmission to the power output shaft, it is possible to prevent the rotation of the input shaft of the first power distributor by the one-way clutch of the first rotation restricting means without using an actuator or performing operation control thereof. . Also, the one-way clutch does not require an energy source for its operation, thus saving energy consumption.
[0016]
In the fourth invention, preferably, the first rotation restricting means further includes a forced braking means for blocking the rotation of the input shaft of the first power distributor via an actuator (fifth invention). As a result, it becomes possible to block the rotation in the direction opposite to the rotational direction of the input shaft of the first power distributor, which is blocked by the one-way clutch of the first rotation regulating means, by the forced braking means.
[0017]
In the first to fifth aspects of the invention, the second rotation restricting means is a one-way clutch that prevents rotation only in a predetermined one direction of two rotation directions of the first output shaft of the second power distributor. It is preferable to provide (Sixth invention). According to this, when the rotation of the first output shaft of the second power distributor should be prevented in a predetermined one direction (for example, the torque output for starting the engine with the second clutch means disconnected is output from the second motor In the case of transmission to the shaft), it is possible to prevent the rotation of the first output shaft of the second power distributor by the one-way clutch of the second rotation restricting means without using an actuator or performing its operation control. . Also, the one-way clutch does not require an energy source for its operation, thus saving energy consumption.
[0018]
In the sixth invention, preferably, the second rotation restricting means further includes a forcible braking means for blocking the rotation of the first output shaft of the second power distributor via an actuator (seventh invention). Accordingly, it is also possible to prevent the rotation of the first output shaft of the second power distributor in the direction opposite to the rotation direction of the second power distributor, which is blocked by the one-way clutch of the second rotation restricting means.
[0019]
More specifically, in the first to third inventions, the various clutch modes and the electric travel (EV travel), etc. are operated by operating the respective clutch means and the respective rotation restricting means as described below. It is possible to drive the vehicle.
[0020]
That is, while generating the driving torque and the regenerative torque in the first motor and the second motor, respectively, the rotational driving force of the engine is transmitted to the power output shaft via the first and second power distributors to thereby produce a vehicle. And a shift travel mode for controlling the transmission gear ratio between the engine and the power output shaft by controlling the drive torque of the first motor and the regenerative torque of the second motor. And, in this shift traveling mode, the first clutch means and the second clutch means are operated in the connection state, and the first rotation restriction means and the second rotation restriction means are operated in the release state (eighth invention) . By operating each clutch means and each rotation restricting means in this manner, it becomes possible to mutually transmit torque between the engine, the first and second motors, and the power output shaft. The vehicle can travel.
[0021]
And, in the eighth invention having the speed change traveling mode as described above, the electric traveling mode further comprising transmitting the driving torque of the first motor to the power output shaft to start and run the vehicle, the electric travel mode Then, the first clutch means and the second clutch means are operated in the disconnected state, and the first rotation restricting means is operated in the braking state (ninth invention).
[0022]
That is, when the first clutch means and the second clutch means are operated in the disconnected state and the first rotation restricting means is operated in the braking state, rotation transmission between the engine and the power output shaft is disabled, In this state, rotation transmission between the first motor and the power output shaft can be performed via the first power distributor. Therefore, the driving torque of the first motor is transmitted to the power output shaft via the first power distributor regardless of the operating state of the engine, and the vehicle is electrically traveled (EV traveling) by the output of the first motor. It becomes possible. At this time, since the driving torque of the first motor is mechanically transmitted to the power output shaft via the power distributor to cause the vehicle to travel, the driving torque of the first motor is efficiently used as the driving torque. The vehicle can travel while being transmitted to the power output shaft. Further, since the traveling driving force of the vehicle can be operated only by controlling the driving torque of the first motor, the traveling control of the vehicle in the electric traveling mode can be easily performed.
[0023]
In the ninth aspect of the invention, the first rotation restricting means includes a one-way clutch that prevents rotation of only a predetermined one of two rotation directions of the input shaft of the first power distributor, and the first power distribution. Braking means for blocking the rotation of the input shaft of the motor via an actuator, and, when the vehicle travels forward in the electric travel mode, the first motor is caused to generate a driving torque to move the vehicle forward; The rotation restricting means is operated in the braking state by the one-way clutch, and when the vehicle travels in reverse in the electric travel mode, the first motor generates a driving torque in the opposite direction to that in forward traveling of the vehicle. It is preferable to operate the restricting means in the braking state by the forced braking means (10th invention).
[0024]
According to this, in the traveling of the vehicle in the electric traveling mode, during forward traveling and reverse traveling, during the forward traveling generally more frequently, the one-way clutch that does not require an energy source for operation performs the first power distributor Prevent rotation of the input shaft. Then, during reverse travel less frequently than forward travel, forced braking means having an actuator prevents rotation of the input shaft of the first power distributor. Therefore, the energy used by the first rotation control means can be minimized. Further, by setting the drive torques generated by the first motor in opposite directions for forward travel and reverse travel, the vehicle travels forward in the electric travel mode without providing a reverse rotation transmission path. , Can go backwards.
[0025]
In the tenth aspect of the present invention, the first clutch means and the second clutch means are operated in the disconnected state before the vehicle starts reverse travel in the electric travel mode, and the second rotation restricting means is engaged in the braking state It is preferable that the drive torque of the second motor is transmitted to the engine to start the engine in the state of being operated to (11th invention).
[0026]
That is, by operating the first clutch means and the second clutch means in the disconnected state and operating the second rotation restricting means in the braking state, the traveling state of the vehicle between the engine and the second motor The rotation transmission (torque transmission) can be performed via the second power distributor regardless of the operation state of the first motor. Therefore, the drive torque of the second motor can be transmitted to the engine to start the engine. And, when starting reverse traveling of the vehicle by starting the engine, the forcible braking means of the first rotation restricting means operates using a hydraulic pump or the like operated by the output of the engine as a power source (energy source) Is possible. As a result, the energy source of the forcible braking means of the first rotation regulating means for blocking the rotation of the input shaft of the first power distributor during reverse traveling in the electric traveling mode can be reliably secured.
[0027]
If the second motor is de-energized after the start of the engine and the generated torque of the second motor is set to 0, the engine is in an idling state. Then, in the idling state, the braking state of the second rotation restricting means may be released.
[0028]
Further, in the eleventh aspect of the invention, the second rotation restricting means includes a one-way clutch that prevents rotation of only a predetermined one of two rotation directions of the first output shaft of the second power distributor. When the engine is started before the start of reverse travel of the vehicle, it is preferable to operate the second rotation restricting means into a braking state by its one-way clutch (12th invention). According to this, when the engine is started, the second rotation restricting means rotates the first output shaft of the second power distributor by the one-way clutch that does not require an energy source for operation such as the output of the engine. It can be reliably stopped.
[0029]
In a ninth aspect of the invention, the electric traveling mode includes a series type electric traveling mode in which the rotational driving force of the engine is transmitted to the second motor to perform regenerative power generation of the second motor. In the mold electric traveling mode, the second rotation restricting means is operated in a braking state (a thirteenth invention).
[0030]
That is, in the case of starting the engine according to the eleventh aspect of the invention, if the second rotation restricting means is controlled to be in the braking state in addition to operating each clutch means and the first rotation restricting means in the electric traveling mode as described above. Similarly, regardless of the traveling state of the vehicle or the operating state of the first motor, rotation transmission (torque transmission) can be performed between the engine and the second motor via the second power distributor. Therefore, while performing electric travel of the vehicle by the output of the first motor, the rotational driving force of the engine (output torque of the engine) is transmitted to the second motor via the second power distributor to regenerate the second motor. Power generation (charging of a capacitor, which is a power source of a motor) can be performed. That is, series-type electric traveling (EV traveling) can be performed. In this case, since the rotational driving force of the engine is mechanically transmitted to the second motor regardless of the traveling state of the vehicle to perform regenerative power generation of the second motor, the engine operates at the operating point with the best energy efficiency. It is possible to efficiently perform regenerative power generation of the second motor while As a result, energy saving of the vehicle can be effectively performed.
[0031]
In the thirteenth aspect of the present invention, the first clutch means and the second clutch means are operated in the disconnection state and the second rotation restriction means is operated in the braking state before the series type electric travel mode is started. In the state, the drive torque of the second motor is transmitted to the engine to start the engine (14th invention).
[0032]
Thus, the engine can be started by the second motor as in the case of the eleventh aspect of the invention. And, in this case, the first and the second clutch means are disconnected as in the electric travel mode described above. Moreover, in the state where both clutch means are in the disconnected state, the rotation transmission between the first motor and the power output shaft and the rotation transmission between the engine and the second motor are performed independently, so that the first motor While the electric traveling is performed, the engine start by the second motor can be smoothly performed as needed without affecting the traveling state. Furthermore, since the operation state of the second rotation restriction means at the time of starting the engine and the operation state of the second rotation restriction means in the series type electric travel are the same (braking state), smooth after starting the engine It is possible to start series-type electric travel which performs regenerative power generation of the second motor promptly.
[0033]
In the fourteenth aspect of the present invention, the second rotation restricting means is a one-way clutch that prevents rotation only in a predetermined one direction of two rotation directions of the first output shaft of the second power distributor. And a forced braking means for blocking the rotation of the first output shaft of the power distributor via the actuator, and when starting the engine before the start of the series type electric travel mode, the second It is preferable to operate the clutch in the braking state, and in the series type traveling mode, operate the second rotation restricting means in the braking state by the forced braking means (a fifteenth invention).
[0034]
That is, when torque is transmitted from the second motor to the engine via the second power distributor to start the engine, torque is transmitted from the engine to the second motor via the second power distributor. The direction of the torque acting on the first output shaft of the second power distributor is opposite to that at the time of performing the regenerative power generation of the two motors. In this case, when the engine is started, the one-way clutch of the second rotation restriction means prevents the rotation of the first output shaft of the second power distributor, thereby requiring an energy source for operation such as the output of the engine. As a result, the rotation of the first output shaft of the second power distributor can be reliably prevented, and the energy used for the vehicle can be saved. And, in the series type traveling mode after the start of the engine, the rotation of the first output shaft of the second power distributor is prevented by the forced braking means requiring the energy source for operation. The forced braking means can be reliably operated with a hydraulic pump or the like operated by the output of the power source as a power source (energy source).
[0035]
In the thirteenth to fifteenth inventions provided with the series type electric travel mode, the rotational speed of the first motor and the generated torque of the second motor are made substantially zero, and the first clutch means is operated in the connected state, And a transition mode for operating the first rotation restricting means in the open state and switching the operating states of the second clutch means and the second rotation restricting means, and the series type electric travel mode and the shift travel mode It is preferable that the transition between them be performed via the transient mode (sixteenth invention).
[0036]
That is, in the series type electric travel mode, while the first clutch means and the second clutch means are both in the disconnected state, and the first rotation restricting means and the second rotation restricting means are both in the braking state, In the running mode, the first clutch means and the second clutch means are both in the connected state, and the first rotation restricting means and the second rotation restricting means are both in the released state. Therefore, when transitioning between the series type electric travel mode and the shift travel mode, it is necessary to switch each of the clutch means and the rotation restricting means to different operating states. And if switching of those operation states is performed at once, the running behavior of the vehicle is likely to be temporarily jerky.
[0037]
Therefore, in the sixteenth aspect of the invention, the transition mode is interposed when transitioning between the series type electric travel mode and the shift travel mode. In this transient mode, the rotational speed of the first motor and the generated torque of the second motor are made substantially zero, and the first clutch means is operated in the connected state, and the first rotation restricting means is operated in the open state. As a result, the rotational driving force (output torque) of the engine is transmitted to the motive power output shaft through the input shaft and the first output shaft of the first power distributor. Then, in this state, the rotational drive force of the engine is hardly transmitted to the second power distributor side, so even if the operation state of the second rotation restricting means and the second clutch means on the second power distributor side is changed , Does not affect the running condition of the vehicle. Further, the transmission mode of the rotational drive force (torque) from the engine to the power output shaft in this transient mode is the same as in the case where the speed reduction ratio from the engine to the power output shaft is maximized in the shift travel mode. It is. Therefore, it is possible to perform the switching of the operating state of the second rotation restricting means and the second clutch means in the transient mode without affecting the traveling state of the vehicle. Then, the operating states of the first clutch means and the first rotation restricting means are switched between the transient mode and the series type electric travel mode. In this case, between the transient mode and the series type electric travel mode, the transmission path of the torque to the power output shaft only shifts between the transmission path from the engine and the transmission path from the first motor. Running state of the vehicle by gradually switching the operating states of the first clutch means and the first rotation restricting means while performing the throttle control of the engine (opening control of the throttle valve of the intake system) and the torque control of each motor. It is possible to smoothly switch between the transient mode and the series type electric traveling mode while maintaining the. Therefore, by interposing the transient mode between the series type electric travel mode and the shift mode, transition of those modes can be smoothly performed.
[0038]
In addition, it is sufficient that the shift travel mode is basically performed only when the vehicle is traveling forward. And, as in the tenth invention, when the first rotation regulating means includes a one-way clutch for blocking the rotation of the input shaft of the first power distributor during forward traveling in the electric traveling mode, the transient mode The switching of the operating state of the first rotation regulating means between the second electric traveling mode and the series type electric traveling mode can be automatically performed by the one-way clutch without performing any special control of the first rotation regulating means.
[0039]
As described above, when the engine is a multi-cylinder engine according to the thirteenth to sixteenth aspects of the present invention having a series type electric travel mode, in the series type electric travel mode, some cylinders of all the cylinders of the engine are used. It is preferable to provide a partial cylinder deactivation mode in which the engine is deactivated (seventeenth invention).
[0040]
That is, although the engine has a so-called pumping loss, when the required output of the engine is relatively low, etc., the partial cylinder halt mode is executed to halt the engine pumping loss by halting some cylinders of the engine. This can reduce the energy consumption of the engine. In this case, since the partial cylinder deactivation mode is performed in the series type electric traveling mode in which the rotational drive force of the engine is not transmitted to the power output shaft, the operation state of the vehicle is affected even if some cylinders of the engine are deactivated. It has no effect. Therefore, according to the seventeenth aspect of the present invention, it is possible to enhance the energy use efficiency of the vehicle without affecting the traveling state of the vehicle. More specifically, the deactivation of a part of the cylinders of the engine is to stop the fuel supply to the part of the cylinders and to fully open or close the intake and exhaust valves of the part of the cylinders. It is done by keeping
[0041]
In the eighth to seventeenth inventions, there is provided a parallel travel mode in which the rotational drive force of the engine and the rotational drive force of the first motor are transmitted in parallel to the power output shaft to travel the vehicle. In the parallel type traveling mode, the first clutch means is operated in the disconnection state, the second clutch means is operated in the connection state, and the first rotation restricting means is operated in the braking state, and It is preferable to operate the second rotation restricting means in the open state and to cause the second motor to generate regenerative torque (18th invention).
[0042]
That is, by operating the first clutch means in the disconnected state and the first rotation restricting means in the braking state, the drive torque of the first motor is transmitted to the power output shaft through the first power distributor as in the electric travel mode. can do. Further, by operating the second clutch means in the connected state and the second rotation restricting means in the open state, and by causing the second motor to generate regenerative torque, the rotational driving force of the engine (output torque of the engine) It can be transmitted to the power output shaft via the distributor. Therefore, the drive torque of the first motor and the rotational drive force of the engine can be transmitted in parallel to the power output shaft. As a result, the traveling drive force of the vehicle can be increased.
[0043]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
One embodiment of a power transmission device for a hybrid vehicle according to the present invention will be described in detail with reference to FIGS. FIG. 1 is a system configuration diagram schematically showing the overall configuration of a hybrid vehicle including the power transmission device of the present embodiment, wherein 1 is an engine, 2 and 2 are drive wheels of the vehicle, and 3 is a power transmission device. The engine 1 is, for example, a four-cylinder engine.
[0044]
The power transmission device 3 includes a
[0045]
In the present embodiment, each of the
[0046]
The output shaft 1a of the engine 1 is connected to the input portion 8a of the
[0047]
Of the
[0048]
A
[0049]
The
[0050]
Here, in the present embodiment, the reduction of the rotation transmission path from the output shaft 1a of the engine 1 to the
[0051]
In the present embodiment, as described above, the reduction ratios of the first and second distributor-side rotation transmission paths are made different by making the reduction ratios of the rotation transmission means 15 and 17 different. The gear ratios of the ring gears 4r and 5r of the
[0052]
The first rotation restricting means 10 is for appropriately blocking the rotation of the ring gear 4r, which is the input shaft of the
[0053]
In addition, the
[0054]
The second rotation regulating means 11 is for appropriately blocking the rotation of the
[0055]
Further, the operating state of the forcible braking means 27 of the second rotation restricting means 11 is brought into a braking state for blocking the rotation of the
[0056]
Each of the
[0057]
The apparatus according to the present embodiment includes the electrical configuration described below, in addition to the above-described mechanical configuration. That is,
[0058]
Next, the operation of the hybrid vehicle of the present embodiment including the operation of the power transmission device 3 will be described with reference to FIGS. FIG. 2 is a graph for explaining the traveling mode of the vehicle, and FIGS. 3 to 8 are diagrams for explaining the operation of the power transmission 3 related to each traveling mode. First, the travel modes of the vehicle and the outline of the travel operation of the vehicle in each of these travel modes will be described with reference to FIG.
[0059]
In the hybrid vehicle of this embodiment, as shown in FIG. 2 as the main traveling mode, the output shaft 1a and the power output shaft of the engine 1 at a transmission ratio between the low vehicle speed reduction ratio and the high vehicle speed reduction ratio. The CVT travel mode (shift travel mode) for causing the vehicle to travel by the output of the engine 1 while continuously changing the speed reduction ratio between 12 and 12 (transmission), and the output torque of the engine 1 are transmitted to the
[0060]
In this case, the CVT drive mode is basically a drive mode performed when the vehicle speed V is in the middle to high speed region, and the EV drive mode is basically set in a region where the vehicle speed V and the required travel torque are relatively low. The parallel travel mode is basically performed when the vehicle speed V is in the low to middle speed range and the required travel torque is in the high torque range. Driving mode. Further, the EV travel mode includes a series-type EV travel mode in which regenerative power generation of the
[0061]
Curve a in FIG. 2 is the case where the vehicle is run with the transmission ratio between the output shaft 1a of the engine 1 and the
[0062]
The region of each traveling mode shown in FIG. 2 satisfies the required traveling performance (acceleration performance etc.) of the vehicle, while as much as possible of the energy efficiency of the vehicle (energy efficiency of the engine 1 and energy efficiency of each motor 6, 7 ) Is an area set to be good. However, these traveling modes are not strictly classified according to the required traveling torque of the vehicle and the vehicle speed V, and even if the combination of the required traveling torque and the vehicle speed V is the same, charging of the
[0063]
The operation of the power transmission device 3 in each traveling mode and the operation of the power transmission device 3 at the time of mutual transition between the respective traveling modes will be described below.
[0064]
First, the EV travel mode will be described. The EV travel mode includes an EV travel mode during forward travel of the vehicle (hereinafter referred to as forward EV travel mode) and an EV travel mode during reverse travel of the vehicle (hereinafter referred to as reverse EV travel mode). The forward EV driving mode will be described first. In the forward EV driving mode, the basic EV driving mode in which the vehicle is driven by the output of the first motor 6 in a state where the operation of the engine 1 is stopped, and the second motor by operating the engine 1 and the output of the engine 1 Series EV driving mode in which the vehicle is driven by the output of the first motor 6 while performing regenerative power generation (charging of the capacitor 28) of 7, and transition between the basic EV driving mode and the series EV driving mode The engine start / idling EV drive mode is used temporarily. Then, in the region where the vehicle travels in the forward EV driving mode, basically, the
[0065]
3 (a) and 3 (b) show the operating state of the power transmission 3 in the basic EV travel mode and the engine start / idling EV travel mode, respectively. FIG. 4 shows the power transmission 3 in the series EV travel mode. The operating state is shown. In each of these drawings, the
[0066]
In the basic EV travel mode, as shown in FIG. 3A, the first and
[0067]
By generating a driving torque in the direction of arrow Y3 on the rotation shaft 6a of the first motor 6, as indicated by the broken arrow R1 in the figure, the sun gear of the
[0068]
The rotation transmission from the first motor 6 to the
[0069]
In the engine start / idling EV drive mode, when starting the engine 1 from the basic EV drive mode, as shown in FIG. 3B, the operating states of both the
[0070]
By generating a driving torque in the direction of the arrow Y4 in the rotation shaft 7a of the
[0071]
When the engine 1 is started, the
[0072]
In the series type EV drive mode, as shown in FIG. 4, the
[0073]
As a result, regenerative power generation of the
[0074]
When performing regenerative power generation of the
[0075]
Furthermore, when the target output of the engine 1 is relatively small (when the target output is less than or equal to a predetermined value), the
[0076]
When transitioning from the series EV driving mode to the basic EV driving mode, the current supplied to the
[0077]
As described above, in the EV travel mode, by causing both the first and
[0078]
Next, the reverse EV driving mode will be described with reference to FIGS. 5 (a) and 5 (b). In the reverse EV driving mode in which the vehicle reverses, the engine 1 is started with the vehicle stopped before starting traveling of the vehicle in this traveling mode. This is because the
[0079]
Referring to FIG. 5 (a), the operation state of power transmission device 3 at the start of engine 1 is the first when engine 1 is started in the engine start / idling EV travel mode of FIG. 3 (b). This is the same as the case where the energization of the motor 6 is stopped (when the driving torque of the first motor 6 is 0). Therefore, the first and
[0080]
After starting the engine 1, when starting traveling in the reverse EV driving mode, as shown in FIG. 5 (b), the
[0081]
Furthermore, in the reverse EV driving mode, the
[0082]
In the reverse EV driving mode of the present embodiment, the regenerative generation of the
[0083]
In the forward EV driving mode, the engine 1 is started in the engine start / idling EV driving mode while traveling in the basic EV driving mode. However, the engine 1 is started before starting the driving in the reverse EV driving mode. As in the case of starting 1, the engine 1 may be started in the stop state of the vehicle before starting in the basic EV travel mode. In this case, as in the reverse EV driving mode, while the regenerative power generation of the
[0084]
Next, the CVT travel mode (a shift travel mode) will be described with reference to FIG. FIG. 6 shows the operating state of the power transmission 3 in the CVT drive mode. In the CVT travel mode, the first and
[0085]
In this state, operation control of the engine 1 and the
[0086]
Further, the
[0087]
Here, assuming that the load torque of the engine 1 is Te, the drive torque of the
[0088]
Te = (1 / k1) · T1 + (1 / k2) · T2 (1)
Tv = k3 · T1 + k4 · T2 (2)
In these equations (1) and (2), k1 is the reduction ratio from the output shaft 1a of the engine 1 to the first motor 6, k2 is the reduction ratio from the output shaft 1a of the engine 1 to the
[0089]
When the target torque of each of the
[0090]
When the engine 1 and the
[0091]
Next, the operation at the time of transition between the CVT drive mode and the series EV drive mode will be described with reference to FIGS. 4 and 6 and FIGS. 7 (a) and 7 (b). FIGS. 7 (a) and 7 (b) show the transient operation state at the time of this transition. When shifting from the series EV driving mode of FIG. 4 to the CVT driving mode of FIG. 6, the operating state shown in FIG. 7A is transferred to the operating state of FIG. 7B (corresponding to the transient mode in the present invention). Then, the operation state is shifted to the CVT drive mode shown in FIG. Here, in the operating state of FIG. 7B (hereinafter referred to as transient mode state), the
[0092]
The operation when transitioning from the series EV driving mode to the transient mode state will be described with reference to FIG. 7A. The
[0093]
In the transient mode state shifted as described above, the output torque of the engine 1 is transmitted to the
[0094]
When shifting from the CVT drive mode to the series EV drive mode, the
[0095]
Next, the
[0096]
As described above, at the time of transition between the series travel mode and the CVT travel mode, the
[0097]
Next, the parallel travel mode will be described with reference to FIG. In the parallel travel mode, as shown in FIG. 8, the
[0098]
In this case, the control of the engine 1 and the
[0099]
T2 = a · Te (3)
Further, from the target drive torque Tv of the
[0100]
Then, the throttle opening degree of the engine 1 is controlled according to the target output torque Te of the engine 1, and the
[0101]
The operation of the parallel travel mode described above travels the vehicle while transmitting the output torque of the engine 1 and the drive torque of the first motor 6 to the
[0102]
The transition between the parallel travel mode and the EV travel mode (forward EV travel mode) is performed in the engine start / idling EV travel mode shown in FIG. Through). That is, when shifting from the EV running mode to the parallel running mode, the basic EV running mode or the series EV running mode shifts to the engine start / idling EV running mode shown in FIG. After being put into the state, the
[0103]
Further, at the time of transition from the parallel travel mode to the EV travel mode, the
[0104]
The transition from the parallel drive mode to the CVT drive mode is also performed via the engine start / idling EV drive mode. That is, first, as in the case of the transition from the parallel travel mode to the EV travel mode, the transition to the engine start / idling EV travel mode is performed. Then, in the engine start / idling EV drive mode, the
[0105]
In addition, at the time of transition from the CVT travel mode to the parallel travel mode, first, the transition from the CVT travel mode to the series EV travel mode is performed. Then, the throttle valve of the engine 1 is closed in the series type EV travel mode, and the energization of the second motor 9 is cut off to reduce the generated torque of the second motor 9 to 0. By operating the forcible braking means 27 in the disconnected state, the engine start / idling EV drive mode is entered. Thereafter, as in the case of transition from the EV travel mode to the parallel travel mode, transition from the engine start idling EV travel mode to the parallel travel mode is performed.
[0106]
As described above, the power transmission device 3 according to the present embodiment includes the series EV driving mode by including the first and
[0107]
In the embodiment described above, an example in which the planetary gear device is provided as the power distributor has been described. However, for example, a differential bevel gear device may be used as the power distributor.
Brief Description of the Drawings
FIG. 1 is a system configuration diagram schematically showing an entire configuration of a hybrid vehicle provided with an embodiment of a power transmission device according to the present invention.
FIG. 2 is a graph showing a traveling mode of the hybrid vehicle of the embodiment.
3 (a) is a diagram showing the operating state of the power transmission device in an EV travel mode (electric travel mode) on the forward side of the vehicle, and FIG. 3 (b) is a power transmission device at engine startup in EV travel mode FIG.
FIG. 4 is a diagram showing an operating state of the power transmission device in a series EV driving mode on the forward side of the vehicle.
FIG. 5 (a) is a diagram showing the operating state of the power transmission device at the start of the engine before starting the EV traveling mode on the reverse side of the vehicle, and FIG. 5 (b) is a power transmission in the EV traveling mode on the reverse side The figure which shows the operation state of an apparatus.
FIG. 6 is a diagram showing an operating state of the power transmission device in a CVT travel mode (a shift travel mode).
FIGS. 7A and 7B are diagrams showing an operating state of the power transmission device at the time of transition between a series type EV drive mode and a CVT drive mode.
FIG. 8 is a view showing an operating state of the power transmission device in the parallel travel mode.
[Description of the code]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Engine, 2 ... Drive wheel, 3 ... Power transmission device, 4 ... 1st power distributor (planet gear apparatus), 5 ... 2nd power distributor (planet gear apparatus), 4r, 5r ... Input shaft (ring gear) , 4c, 5c ... 1st output shaft (carrier), 4s, 5s ... 2nd output shaft (sun gear), 6 ... 1st motor, 7 ... 2nd motor, 8 ... 1st clutch, 9 ... 2nd clutch, 10 ... 1st rotation control means, 11 ... 2nd rotation control means, 20, 24 ... one-way clutch, 23, 27 ... forced braking means, 21, 25 ... actuator.
Claims (18)
前記エンジンと前記第1動力分配器の入力軸との間の回転伝達を断接する第1クラッチ手段と、前記第2動力分配器の第1出力軸と動力出力軸との間の回転伝達を断接する第2クラッチ手段と、前記第1動力分配器の入力軸を回転自在とする開放状態と該入力軸の回転を阻止する制動状態とに動作する第1回転規制手段と、前記第2動力分配器の第1出力軸を回転自在とする開放状態と該第1出力軸の回転を阻止する制動状態とに動作する第2回転規制手段とを備えたことを特徴とするハイブリッド車両の動力伝達装置。First and second power distributors for transmitting the rotational drive force of the engine to the input shaft, and two of the first output shaft of the two output shafts of the first power distributor and the second power distributor And a second output shaft of the first power distributor, the power output shaft transmitting the rotational driving force from the first output shaft of the two output shafts and outputting the transmitted rotational driving force to the drive wheels of the vehicle And a second motor for applying a driving torque or regenerative torque to a second output shaft of the second power distributor, the first power distributor from the engine The reduction gear ratio of the rotation transmission system leading to the power output shaft via the second power divider is greater than the reduction gear ratio of the rotation transmission system leading to the power output shaft from the engine via the second power distributor Power transmission system of a hybrid vehicle Stomach,
The first clutch means for connecting and disconnecting the rotational transmission between the engine and the input shaft of the first power distributor, and the rotational transmission between the first output shaft of the second power distributor and the power output shaft Second clutch means in contact with each other, a first rotation restricting means operating in an open state for freely rotating the input shaft of the first power distributor, and a braking state for blocking the rotation of the input shaft, and the second power distribution Transmission device for a hybrid vehicle, comprising: a second rotation restricting means operable in an open state in which the first output shaft of the gear is rotatable and in a braking state in which the rotation of the first output shaft is blocked .
前記電気走行モードにおける車両の前進走行時には、前記第1モータに車両を前進させる駆動トルクを発生させつつ、前記第1回転規制手段をそのワンウェイクラッチにより制動状態に動作させ、前記電気走行モードにおける車両の後進走行時には、前記第1モータに車両の前進走行時と逆方向の駆動トルクを発生させつつ、前記第1回転規制手段をその強制制動手段により制動状態に動作させることを特徴とする請求項9記載のハイブリッド車両の動力伝達装置。The first rotation restricting means includes a one-way clutch that prevents rotation of only a predetermined one of two rotation directions of the input shaft of the first power distributor, and rotation of the input shaft of the first power distributor. And forcible braking means for blocking the
During forward traveling of the vehicle in the electric traveling mode, the first rotation regulating means is operated in a braking state by the one-way clutch while generating driving torque for advancing the vehicle forward with the first motor, and the vehicle in the electric traveling mode During reverse travel of the vehicle, the first rotation restricting means is operated in the braking state by the forced braking means while causing the first motor to generate driving torque in the opposite direction to that in forward traveling of the vehicle. The power transmission device of the hybrid vehicle according to 9.
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