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JP3585037B2 - 定置式二重カーテン壁型消波堤およびその構築方法 - Google Patents

定置式二重カーテン壁型消波堤およびその構築方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、海岸線等に構築される定置式二重カーテン壁型消波堤およびその構築方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、海岸線等に構築される消波堤には、水深が浅く、海底地盤が良好である条件下では、複数の異形消波ブロックを積み上げて構築される築堤方式が用いられている。異形消波ブロックによる消波堤においては、波力に対する消波堤の安定性が、異形消波ブロックやプレキャスト部材の重量による抵抗力や構築された消波堤の斜面角度に依存している。
一方、軟弱な海底地盤の条件下では、例えば特開2000−154518号公報に開示されているような海底地盤の沖側と陸側とに2列に打設された杭に沿って配設した二重のカーテン壁からなる消波堤が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
異形消波ブロックを積み上げて構築される消波堤においては、消波堤の安定性を向上させるためには、消波堤の傾斜を緩傾斜とし、個々の異形消波ブロックの重量も大きくしなければならないため、大量の異形消波ブロックを積み上げなければならず、大型のクレーン等が必要であり、さらに、消波堤を設置するために多くの面積が必要であるため、その構築には、多くの時間と費用が必要である。
【0004】
一方、従来例として開示されている定置式二重カーテン壁型消波堤では、海側に配置された前面カーテン壁にブラインド形式の隙間を有する傾斜版を備えたものや、そのような隙間を有しないで閉鎖した前面カーテン壁を有し、上下方向に可動な浮体形のものが開示されているが、いずれも構造が複雑であるうえに杭打ちなど現場作業が多いため、その構築には、多くの時間と費用が必要である。また、従来の消波堤においては、消波堤の背後の港湾等の海域の海水交換機能を有するものは殆ど存在しなかった。
【0005】
そこで、本発明は、経済性に優れると共に、軽量で耐久性に優れ、消波機能、海水交換機能を十分発揮できる定置式二重カーテン壁型消波堤とその構築方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、次のように構成する。
第1発明は、連結用PC鋼棒が埋設された前面側コンクリート製支柱と背面側コンクリート製支柱がコンクリート製底板上に前後に間隔を明けて立設され、前面側コンクリート製支柱には横形ブラインド状に隙間を持って配列された複数の傾斜板を前面側に備えた海側の前面側カーテン壁部材が設けられ、背面側コンクリート製支柱の背面側には、下端部とコンクリート製底板との間に背後前記扉が透光板からなる扉であることを特徴とする請求項1の海域の海水交換機能が達せられる程度の隙間を残して上下方向に配列された複数のPCコンクリート板からなる垂直板を備えた背面側カーテン壁部材が設けられ、前面側カーテン壁部材と背面側カーテン壁部材の頂部間がコンクリート製桁部材で一体化されて定置式二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニットが構築され、該コンクリートユニットが設置場所において上方から吊り降ろされることで海底に設けられた基礎上に据付けられてなる定置式二重カーテン壁型消波堤を特徴とする。
【0007】
第2発明は、第1発明の定置式二重カーテン壁型消波堤において、前記隙間の前方または後方で、コンクリート製底板上に前記隙間より高い低減壁を設置することを特徴とする。
【0008】
第3発明は、定置式二重カーテン壁型消波堤の構築方法において、海底に捨石等で基盤を構築した後、陸上において、沖側と陸側に一定間隔を置いて連結PC鋼棒および波浪低減壁を立設したPCコンクリート製底版を設置し、予め工場等で製造される、横形ブラインド状に隙間を持って配列された複数の傾斜板を前面側に備えた前側支柱を有する前側カーテン壁部材と、下端部にのみ隙間を残して上下方向に配列された垂直板を背面側に備えた背面側支柱を有する背面側カーテン部材とを、前記前側および背面側支柱に設けた挿通孔に前記底版に立設した沖側および陸側の連結PC鋼棒をそれぞれ挿通し、プレストレスを負荷して固定した後、前記前側および背面側支柱の頂部間を桁部材で連結して一体にして二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニットを製作し、製作された二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニットを前記基盤に連設することを特徴とする。
【0009】
【作用】
上記のように構成された本発明においては、コンクリート製底版上に間隔をおいて、横形ブラインド状に隙間を持って配列された複数の傾斜板を前面側に備えた前側支柱からなる前側カーテン壁部材と、下端部のみに隙間を残し上下方向に配列された垂直板を背面側に備えた背面側支柱からなる背面側カーテン壁部材を立設して、前記前側および背面側支柱の頂部間を桁部材で連結して一体化してなる二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニットを予め構築し、海洋の設置現場において該コンクリートユニットを吊り降ろして海底に設置の基礎に据付けるものであるから、構成が簡潔であると共に、特に施工が容易で施工期間を短縮でき、設置した後は、干満による水位変動に対しても消波性能が高く、耐久性のある消波堤を実現できる。

【0010】
また、前側カーテン壁部材の最下端傾斜板と底版との間隔を、前記前面側カーテン部材から浸入した入射波が前記背面側カーテン壁部材の隙間を透過し、前記背面側カーテン壁部材の背後の海域の海水交換機能が発揮できる大きさとし、前記隙間の前方または後方に前記隙間より高い波浪低減壁を設置することにより、入射波浪は波浪低減壁を越波することによりそのエネルギーが吸収され、背面側カーテン壁部材の背後の海域の静穏度を保つとともに、海水交換機能を高める。
前側および背面側二重カーテン壁部材による消波堤の構成により、広範囲の波長の波浪に対して効果的であり、特に前側および背面側カーテン壁部材の設置間隔の5〜6倍程度の波長の波浪に対して効果的である。前記前側および背面側二重カーテン壁部材間でおこる波のピストン運動に伴う波浪共振を利用して減衰すると共に、前側カーテン壁部材の傾斜板の下端部で渦を発生させ、その渦形成による波のエネルギー消費を促進することにより、透過波および反射波を効率良く減衰することが可能となる。
さらに、前側カーテン壁部材と背面側カーテン壁部材間を連結する桁部材をPCコンクリート部材で構築することにより施工性が一層向上する。
また、陸上において、二重カーテン壁型消波堤ユニットを組立て製作した後、組立てられた二重カーテン壁消波堤ユニットを海底に形成された基礎上に連設する構築方法とすることにより、施工期間を大幅に短縮することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図1〜図11を参照して説明する。図1は本発明の定置式二重カーテン壁型消波堤を海側から見た場合の斜視図であり、図2は本発明の消波堤の横断面図である。
図1および図2に示すように、海岸線等に設置される定置式二重カーテン型消波堤は、海岸の海底地盤上に基礎となる捨石工2が施工される。捨石工2からなる基礎上に、岸壁で構築された定置式二重カーテン型消波堤用のコンクリートユニット1が据付される。定置式二重カーテン型消波堤用のコンクリートユニット1のコンクリート製底板3は、PCコンクリート製のものを用いるのがよい。コンクリートユニット1のコンクリート製底版3の周囲と前記捨石工2の上に、捨石被覆工4を施工して、コンクリート製底版3の波による洗掘を防止する。
【0012】
コンクリート製底版3上に、海側の前面側カーテン壁部材5と、陸側の背面側カーテン部材6とを所定の間隔を置いて設置する。前側カーテン壁部材5は、前面側コンクリート製支柱7の前側(海側)の面に複数のPCコンクリート板からなる傾斜板8が、横形ブラインド状に隙間を持って海側に向かって下方に傾斜するように配設する。前側カーテン壁部材5の最下端の傾斜板8とコンクリート製底版3との間には、所定間隔の隙間が形成される。
【0013】
背面側カーテン壁部材6は、背面側コンクリート製支柱9の背面側(陸側)の面に複数のPCコンクリート板からなる垂直板10が上下方向に隙間なく配置される。背面側カーテン壁部材6の最下端の垂直板10とコンクリート製の底版3との間には、背面側カーテン壁部材の背後の海域の海水交換機能が達せられる程度の高さの隙間が形成される。前記隙間の前方又は後方に前記隙間の高さより高い波浪低減壁24が立設される。
【0014】
前側カーテン壁部材5の前面側コンクリート製支柱7と背面側カーテン壁部材6の背面側コンクリート製支柱9の頂部間を、コンクリート製桁部材11で連結して一体化する。このようにして、消波堤設置箇所全長に沿って定置式二重カーテン型消波堤用のコンクリートユニット1を連設し、定置式ニ重カーテン壁型消波堤を構築して行く。
【0015】
図3によりコンクリート製底版3の構築方法について説明する。均しコンクリートを打設して平らにし、その上に底版3を成形する型枠12を設置する。前記型枠12の前側(海側)と背面側(陸側)には、連結用PC鋼棒14の下端を連結するための結合用PC鋼棒13が取付けられる。結合用PC鋼棒13は、下端部にアンカープレートを取付け、上端部に連結用PC鋼棒14を連結するためのカップラーが取付けられる。また、背面側の結合用PC鋼棒の前方又は後方にPCコンクリート板からなる波浪低減壁24を設置する。連結用PC鋼棒14を結合用鋼棒13のカップラーに連結した後に、型枠12内にコンクリートが打設され、コンクリート製底版3が製作される。
【0016】
図4〜図6により、前面側カーテン壁部材5および背面側カーテン壁部材6の製作方法を説明する。図4は、前面側カーテン壁部材5および背面側カーテン壁部材6のPCコンクリート板からなる傾斜板8と垂直板10を示すもので、その背面には、前面側および背面側コンクリート支柱7、9との一体化のためのジベル15を突出させる。
【0017】
図5(a)、(b)により前側カーテン壁部材5の製作手順を説明する。
支持台16の上面は鋸歯状の段部が形成され、支持台16の鋸歯状段部にPCコンクリート板からなる傾斜板8をジベル15を突出させた裏面が上になるように載置し、前面側コンクリート支柱7を成形するための鉄筋と連結用PC鋼棒14を挿通するための挿通孔を形成するためのシースを配置し、型枠17を組立て、コンクリートを打設する。コンクリート固化後、脱型して、クレーンにより搬送する。
【0018】
図6(a)、(b)により背面側カーテン壁部材6の製作手順を説明する。
支持台18上に、PCコンクリート板からなる垂直板10をジベル15を突出させた裏面が上になるように載置し、背面側コンクリート支柱9を成形するための鉄筋と連結用PC鋼棒14を挿通するための挿通孔を形成するシースを配置し、型枠19を組立て、コンクリートを打設する。コンクリート固化後、脱型して、クレーンにより搬送する。
図5および図6では、前面側カーテン壁部材5と背面側カーテン壁部材6を2つに分割して成形しているが、これは各部材を分割することにより、重量を軽くすることにより、搬送・組立てを容易にするためであるが、分割せず一体として成形してもよい。
【0019】
図7〜図10により、本願発明の定置式二重カーテン壁消波堤用のコンクリートユニット1の製作方法の手順を説明する。
図7に示されるように、消波堤構築予定地の近くの陸上において、予め製作されたコンクリート製底版3上に作業用足場20を設置する。コンクリート製底版3には、海側と陸側に所定間隔をおいて連結用PC鋼棒14が立設されている。連結用鋼棒14の表面に腐食防止のため樹脂を塗布する。
【0020】
次に、図8に示されるように、コンクリート製底版3の陸側の連結用鋼棒14に、予め工場等で製作された背面側カーテン壁部材6の背面側コンクリート製支柱9に形成した挿通孔を挿通し、連結用鋼棒14の端部に緊張ジャッキ21を連結して、緊張用ジャッキ21を用いて、前記連結用PC鋼棒14に引張荷重を負荷して、背面側コンクリート製支柱9にプレストレスを付与して固定する。
【0021】
次に、図9に示されるように、コンクリート製底版3の海側の連結用鋼棒14に、予め工場等で製作された前面側カーテン壁部材5の前面側コンクリート製支柱7に形成した挿通孔を挿通し、連結用鋼棒14の端部に緊張ジャッキ21を連結して、緊張用ジャッキ21を用いて、前記連結用PC鋼棒14に引張荷重を負荷して、前面側コンクリート製支柱7にプレストレスを付与して固定する。
【0022】
続いて、図10に示されるように、前面側カーテン壁部材5の前面側コンクリート製支柱7の頂部と、背面側カーテン壁部材5の背面側コンクリート製支柱9の頂部間を、作業用足場20上から実施される配筋作業、型枠25の設置、コンクリートの打設という現場打ちコンクリート施工で構築される桁部材11で連結して一体化して二重カーテン壁型消波堤ユニットとする。桁部材11はPCコンクリート製の部材を用いて連結してもよい。その後、底版3上の作業用足場20を撤去する。
【0023】
図11に示されるように、製作された二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニット1を、クレーン等で吊り上げ、台船に積み込み、海底に構築された捨石工2の基礎上に設置する。クレーンの吊り金具22として、連結用PC鋼棒14の端部を利用する。図1に示されるように、複数の二重カーテン壁消波堤用のコンクリートユニット1を連設して、コンクリート製桁部材11上に床版23を固定して定置式二重カーテン壁型消波堤を構築する。
【0024】
【発明の効果】
上記のように構成された本願発明においては、 上記のように構成された本発明においては、コンクリート製底版上に間隔をおいて、横形ブラインド状に隙間を持って配列された複数の傾斜板を前面側に備えた前側支柱からなる前側カーテン壁部材と、下端部のみに隙間を残し上下方向に配列された垂直板を背面側に備えた背面側支柱からなる背面側カーテン壁部材を立設して、前記前側および背面側支柱の頂部間を桁部材で連結して一体化してなる二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニットを予め構築し、海洋の設置現場において該コンクリートユニットを吊り降ろして海底に設置の基礎に据付けるものであるから、構成が簡潔であると共に、特に施工が容易で施工期間を短縮でき、設置した後は、干満による水位変動に対しても消波性能が高く、耐久性のある消波堤を実現できる。
【0025】
また、前側カーテン壁部材の最下端傾斜板と底版との間隔を、前記前面側カーテン部材から浸入した入射波が前記背面側カーテン壁部材の隙間を透過し、前記背面側カーテン壁部材の背後の海域の海水交換機能が発揮できる大きさとし、前記隙間の前方または後方に前記隙間より高い波浪低減壁を設置することにより、入射波浪は波浪低減壁を越波することによりそのエネルギーが吸収され、背面側カーテン壁部材の背後の海域の静穏度を保つとともに、海水交換機能を高める。
前側および背面側二重カーテン壁部材による消波堤の構成により、広範囲の波長の波浪に対して効果的であり、特に前側および背面側カーテン壁部材の設置間隔の5〜6倍程度の波長の波浪に対して効果的である。前記前側および背面側二重カーテン壁部材間でおこる波のピストン運動に伴う波浪共振を利用して減衰すると共に、前側カーテン壁部材の傾斜板の下端部で渦を発生させ、その渦形成による波のエネルギー消費を促進することにより、透過波および反射波を効率良く減衰することが可能となる。
さらに、前側カーテン壁部材と背面側カーテン壁部材間を連結する桁部材をPCコンクリート部材で構築することにより施工性が一層向上する
また、陸上において、二重カーテン壁型消波堤ユニットを組立て製作した後、組立てられた二重カーテン壁消波堤ユニットを海底に形成された基礎上に連設する構築方法とすることにより、施工期間を大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の斜視図である。
【図2】(a)背面側カーテン壁部材の前方に波浪低減壁を設けた本発明の一実施形態の横断面図、(b)背面側カーテン壁部材の後方に波浪低減壁を設けた本発明の一実施形態の横断面図である。
【図3】本発明の一実施形態における底版の製作状態を示す側面図。
【図4】本発明の一実施形態のPC版の斜視図。
【図5】(a)は本発明の一実施形態の前面壁の製作状態を示す側面図、(b)は同平面図。
【図6】(a)は本発明の一実施形態の背面壁の製作状態を示す側面図、(b)は同平面図。
【図7】本発明の一実施例のコンクリート製底版の設置状態を示す図。
【図8】本発明の一実施形態の背面壁の建込状態を示す説明図。
【図9】本発明の一実施形態の前面壁の建込状態および緊張状態を示す説明図。
【図10】本発明の一実施形態の前面壁と背面壁とを連結する状態を示す説明図。
【図11】本発明の一実施形態の堤体ユニットの台船への積込状態を示す説明図。
【符号の説明】
1:定置式二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニット
2:捨石工
3:コンクリート製底版
4:捨石被覆工
5:前面側カーテン壁部材
6:背面側カーテン壁部材
7:前面側コンクリート製支柱
8:傾斜板
9:背面側コンクリート支柱
10:垂直板
11:コンクリート製桁部材
12:型枠
13:結合用PC鋼棒
14:連結用PC鋼棒
15:ジベル
16:支持台
17:型枠
18:支持台
19:型枠
20:作業用足場
21:緊張ジャッキ
22:吊り金具
23:床版
24:波浪低減壁

Claims (3)

  1. 連結用PC鋼棒が埋設された前面側コンクリート製支柱と背面側コンクリート製支柱がコンクリート製底板上に前後に間隔を明けて立設され、前面側コンクリート製支柱には横形ブラインド状に隙間を持って配列された複数の傾斜板を前面側に備えた海側の前面側カーテン壁部材が設けられ、背面側コンクリート製支柱の背面側には、下端部とコンクリート製底板との間に背後の海域の海水交換機能が達せられる程度の隙間を残して上下方向に配列された複数のPCコンクリート板からなる垂直板を備えた背面側カーテン壁部材が設けられ、前面側カーテン壁部材と背面側カーテン壁部材の頂部間がコンクリート製桁部材で一体化されて定置式二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニットが構築され、該コンクリートユニットが設置場所において上方から吊り降ろされることで海底に設けられた基礎上に据付けられてなる定置式二重カーテン壁型消波堤。
  2. 前記隙間の前方または後方において、コンクリート製底板上に前記隙間より高い低減壁を設置することを特徴とする請求項1記載の定置式二重カーテン壁型消波堤。
  3. 海底に捨石等で基盤を構築した後、陸上において、沖側と陸側に一定間隔を置いて連結用PC鋼棒および波浪低減壁を立設したPCコンクリート製底版を設置し、予め工場等で製造される、横形ブラインド状に隙間を持って配列された複数の傾斜板を前面側に備えた前側支柱を有する前側カーテン壁部材と、下端部にのみ隙間を残して上下方向に配列された垂直板を背面側に備えた背面側支柱を有する背面側カーテン壁部材とを、前記前側および背面側支柱に設けた挿通孔に前記底版に立設した沖側および陸側の連結PC鋼棒をそれぞれ挿通し、プレストレスを負荷して固定した後、前記前側および背面側支柱の頂部間を桁部材で連結して一体にして二重カーテン壁型消波堤用のコンクリートユニットを製作し、製作された二重カーテン壁型消波堤ユニット用のコンクリートユニットを前記基盤に連設することを特徴とする定置式二重カーテン型消波堤の構築方法。
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