JP3584055B2 - 新規化合物b1371aまたはb1371bならびにそれらの製法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、システインプロテアーゼの酵素阻害活性を示す新規ペプチド系化合物B1371AまたはB1371B、それらの製法、生産菌及び用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
システインプロテアーゼの一種のカルパインは通常細胞内に存在し、中性条件下でCa2+により活性化される酵素であり、Ca2+要求性を異にする二つの分子種(I型(μカルパイン)、II型(mカルパイン))が存在する。通常、I型、II型ともに分子量約80K及び共通する30Kのサブユニットから成る不活性前駆体として存在するが、細胞内Ca2+濃度が上昇すると、前駆体はCa2+と結合し、活性型に変換する。しかし、何らかの原因、例えば虚血等により、Ca2+が細胞内に過剰流入すると、カルパインが無秩序に活性化される。その結果、細胞質内の蛋白質のプロセシングを必要以上に亢進させたり、細胞機能・構造維持に必須な酵素、蛋白質を不可逆的に切断・分解する。このようなカルパインの無秩序な活性化に基づく疾患として、筋ジストロフィー、脳梗塞、心筋梗塞、白内障、血栓、炎症などが挙げられる(Kawashima, S. ら,蛋白質核酸酵素,37巻,2144〜2160,(1992))。
【0003】
一方、システインプロテアーゼの一種カテプシンBは好中球やマクロファージ等の食細胞のリソゾーム中に多く含まれ、細胞内外の異物を分解・消化する役割を果たす。しかし、カテプシンBの活性が必要以上に亢進すると、異物だけでなく自己組織までも分解・消化する。このようなカテプシンB活性の亢進に基づく疾患としては、炎症、筋ジストロフィー、骨粗鬆症、癌転移等が挙げられる(Katsunuma, N. ら、実験医学,5巻,926〜930,(1987))。従って、これらの疾患に対してカルパイン、カテプシンB等のシステインプロテアーゼの酵素活性を阻害する物質を用いて、病状の進行を予防或いは治療することが可能である。
【0004】
従来知られているシステインプロテアーゼに対する低分子量阻害剤のうち代表的なものとしてロイぺプチン(Aoyagi,T. ら,J. Antibiot., vol.22,558−568,(1969))、E−64(Hanada, K.ら Agric. Biol. Chem., vol. 42(3),523〜528(1978))、カルペプチン(Tsujinaka, T. ら,Biochem. Biophys. Res. Commun.,vol. 153,1201〜1208(1988)),ストレピン(Ogura, K. ら, Agric. Biol. Chem., vol.49,799〜805,(1985)),スタッコピン(Saito, M. ら,Agric. Bilo. Chem, vol. 51(3),861〜868,(1987))等が知られており、いずれもC未満にアルデヒド基を有する。
【0005】
E−64の類縁化合物としては、E−64d(Tamai, M. ら,J.Pharmacobio−Dyn., vol.9,672−677,(1986)),NCO−700(Takano, H.ら,Biochem. Med. Metab. Biol., vol.45(1),41〜47,(1991))等が知られており、いずれもエポキシコハク酸を活性中心に持つ。これらの化合物はセリンプロテアーゼは阻害しないが、システインプロテアーゼに対する阻害活性は必ずしも強くない。
【0006】
このような観点から、システインプロテアーゼに対してロイペチン誘導体或いはE−64類縁体ではなく、新規構造を有し、またシステインプロテアーゼに特異的な強い阻害活性を示す生理活性物質が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、新規な構造を有し、システインプロテアーゼの一種カルパインの酵素阻害活性を示す生理活性物質を微生物代謝産物より見出すべく鋭意探索を行った。その結果、日本国宮城県牡鹿半島の海岸で採集したアオノリから分離した海洋細菌SANK70992株の培養液からシステインプロテアーゼに対して酵素阻害活性を示す新規生理活性物質B1371A及びB1371Bが産生されることを見出し本発明を完成させた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(1) 新規化合物B1371A、
(2) 新規化合物B1371B、
(3) 海洋細菌SANK70992を培養し、その培養物より新規化合物B1371AまたはB1371Bを採取することを特徴とするB1371AまたはB1371Bの製造方法、
(4) 海洋細菌SANK70992株に関する。
【0009】
本発明のB1371AまたはB1371Bは下記の構造式および性状を有する。
【0010】
[B1371A]
(1)構造式
【0011】
【化5】
【0012】
(2)物性
1)性質;中性脂溶性の白色、吸湿性粉末。アルカリ性溶液では室温で不安定。
【0013】
2)溶解性;メタノールに易溶、水、クロロホルム、ヘキサンに難溶。
【0014】
3)呈色試験;坂口反応、ニンヒドリン反応、Fluorescamine 反応に陰性。
【0015】
4)分子式;C46H67N5O11
5)分子量;LSI−MASS法により決定(M+H)+
866.4918(測定値)
866.4915(計算値)
6)比施光度(測定値);〔α〕D 25 −26.4°(C 0.27,メタノール)
7)紫外線吸収スペクトル;λmax nm( ε)
メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは以下に示す通りである。
227.4(3.45×103)
223.6(1.91×104)
8)赤外線吸収スペクトル;νmax(KBr)cm−1
KBr ディスクで測定した赤外線吸収スペクトルは以下の極大吸収を示す。
【0016】
1516.939,1536.626,1668.284,1747.731,2931.559,2962.582,3315.963
9)1 H−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMS(テトラメチルシラン)を使用して測定した1 H−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0017】
0.90(3H,t),0.95(6H,d),1.02(3H,d),1.07(3H,d),1.2−1.50(12H,m),1.98(1H,m),2.14(1H,m),2.25−2.50(4H,m),2.73(1H,dd),2.86(1H,dd),2.93(3H,s),3.21(2H,m),3.80−4.10(5H,m),4.20(1H,d),4.40(1H,d),4.52(1H,dd),4.79(1H,m),6.25(1H,d),6.45(1H,dd),6.70(2H,d),6.75(2H,d),7.02(2H,d),7.08(2H,d)
10)13C−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMSを使用して測定した13C−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0018】
14.4(1C,q),16.5 (1C,q),18.6 (1C,q),19.9 (1C,q),20.0 (1C,q),23.7 (1C,t),26.7 (1C,t),30.0 (1C,d),30.4 (1C,t),30.7 (1C,t),31.3 (1C,d),33.0 (1C,t),34.6 (1C,t),37.6 (1C,t),38.3 (1C,t),40.2 (1C,q),42.0 (1C,t),44.6 (1C,t),50.4 (1C,d),56.4 (1C,d),59.4 (1C,d),60.4 (1C,d),64.3 (1C,t),68.2 (1C,d),69.8 (1C,d),70.0 (1C,d),116.2(2C,d),116.6(2C,d),126.1(1C,d),129.9(1C,s),130.5(1C,s),131.2(4C,d),141.1(1C,d),155.5(1C,s),156.0(1C,s),169.0(1C,s),170.8(1C,s)171.5 (1C,s),171.7(1C,s),173.2(1C,s),173.6(1C,s)
11)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム;μBondasphere 5μC18−100A(カラムサイズ、Φ3.9×150mm,ウオーターズ社製)
溶媒; 37%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸
流速; 1.0ml/分
検出; UV220nm
保持時間; 9.68分
[B1371B]
1)構造式
【0019】
【化6】
【0020】
2)性質;中性脂溶性の白色、吸湿性粉末。アルカリ性溶液では室温で不安定。
【0021】
3)溶解性;メタノールに易溶、水、クロロホルム、ヘキサンに難溶。
【0022】
4)呈色試験;ニンヒドリン反応、坂口反応、Fluorescamine 反応に陰性。
【0023】
5)分子式;C56H83N7O14
6)分子量;LSI−MASS法により決定(M+H)+
1078.6083 (測定値)
1078.6076 (計算値)
7)比施光度(測定値);〔α〕D 25 −38.0°(C0.37,メタノール)
8)紫外線吸収スペクトル;λmax nm( ε)
メタノール中で測定した紫外線吸収スペクトルは以下に示す通りである。
【0024】
278.2(2.93×103)
223.5(2.16×104)
9)赤外線吸収スペクトル;νmax cm−1
臭化カリウム(KBr) ディスクで測定した赤外線吸収スペクトルは、以下の極大吸収を示す通りである。
【0025】
1516.694,1534.701,1642.775,1746.642,2929.240,2962.498,3310−3330,3360−3400
10)1 H−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMSを使用して測定した1 H−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0026】
0.89(3H,t),0.95(6H,d),0.98(6H,d),0.99(3H,d),1.04(3H,d),1.20−1.42(8H,m),1.95(1H,m),2.03(2H,m),2.10−2.25(2H,m),2.32−2.55(4H,m),2.71(1H,dd),2.82(1H,dd),2.92(3H,s),2.97(2H,d),3.16(1H,dd),3.22(1H,dd),3.56(1H,dd),3.66(1H,dd),3.90(1H,m),3.95(1H,dd),4.01(1H,dd),4.05−4.18(3H,m),4.21(1H,d),4.23(1H,m),4.42(1H,d),4.48(1H,dd),4.75(1H,m),5.42(1H,m),5.54(1H,m),6.25(1H,d),6.45(1H,dd),6.66(2H,d),6.70(2H,d),7.00(2H,d),7.04(2H,d)
11)13C−核磁気共鳴スペクトル;(δ:PPM)
重メタノール中、内部基準にTMSを使用して測定した13C−核磁気共鳴スペクトル(400 MHz)は、以下に示す通りである。
【0027】
14.4(1C,q),14.8(1C,q),16.6(1C,q),18.4(1C,q),18.6(1C,q),19.9(1C,q),20.0(1C,q),23.7(1C,t),28.4(1C,t),30.1(1C,t),30.1(1C,d),30.5(1C,t),31.2(1C,d),31.3(1C,d),32.9(1C,t),34.6(1C,t),35.6(1C,t),37.8(1C,t),40.2(1C,q),41.7(1C,t),41.8(1C,t),50.4(1C,d),56.0(1C,d),56.3(1C,d),59.3(1C,d),60.5(1C,d),61.3(1C,d),62.4(1C,t),64.2(1C,t),68.0(1C,d),68.5(1C,d),70.0(1C,d),116.2(2C,d),116.3(2C,d),123.1(1C,d),126.1(1C,d),129.8(1C,s),130.5(1C,s),131.3(4C,d),134.7(1C,d),141.1(1C,d),156.9(1C,s),157.6(1C,s),170.9(1C,s),173.1(1C,s)173.2(1C,s),173.3(1C,s),174.1(2C,s),174.5(1C,s),174.6(1C,s)
12)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム;μBondasphere 5μC18−100A(カラムサイズ、Φ3
.9×150mm,ウオーターズ社製)
溶媒; 37%アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸
流速; 1.0ml/分
検出; UV220nm
保持時間; 14.28分
本発明のペプチド系化合物B1371AまたはB1371Bを生産する上記SANK70992株は宮城県の牡鹿半島の海岸で採取したアオノリから分離した海洋細菌である。B1371AまたはB1371 Bの生産菌であるSANK70992株の菌学的性状は次の通りである。
【0028】
1.形態学的性状
マリンアガー(ディフコ社製)上で23℃、24時間培養後の観察では、細胞は直径0.3〜0.4μm、長さ1.5〜2.0μm、螺旋形である。単極毛を有し、運動する。大型球状細胞(coccoid body) を形成しない。胞子を形成せず、グラム染色は陰性である。
【0029】
2.マリンアガー上での生育状態
23℃で、48時間培養したコロニーはいくぶんピンク白をおびた灰白色、不透明で円形、全縁である。水溶性の色素を生成しない。
【0030】
3.生理学的性状
1)海水の要求性(プロテオースペプトンNo.3(ディフコ社製)0.1%、酵母エキス(ディフコ社製)0.1%、ファイトンペプトン(BBL社製)0.1%の組成の培地を用いた場合):生育に海水を要求する。
【0031】
2)O−F(オキシダティブ−ファーメンタティブ)テスト〔ヒュー・レイフソン(Hugh Leifson) 法、酵母エキス(ディフコ社製)0.05%添加、75%人工海水で調整]:グルコースを酸化的に分解する。
【0032】
3)カタラーゼ:+
4)酸素に対する挙動:好気的
5)硝酸塩の還元:−
6)デンプンの加水分解:−
7)寒天の分解:−
8)ゼラチンの液化:−
9)生育温度:8℃では微弱に生育し、12℃〜40℃では良好な生育を示す。50℃では生育しない。
【0033】
10)栄養要求性(ジャーナル オブ バクテリオロジー(Jounal of Bacteriology) ,107巻,268−294頁(1971年)記載の基礎培地を用いた場合):酵母エキスを要求する。
【0034】
11)炭素化合物の利用性(ジャーナル オブ バクテリオロジー(Jounal of Bacteriology) ,107巻,268−294頁(1971年)記載の基礎培地に酵母エキスを0.02%加え、7日間静置培養を行った場合):L−アラビノース −,蔗糖 −,D−キシロース −,コハク酸ソーダ +,D−グルコース +,酢酸ソーダ +,麦芽糖 −,グリセロール +
4.化学分類学的性状
1)DNAのG+C(グアニン+シトシン)含量:49.8モル%(HPLC法)
2)キノン系:ユビキノンQ−10
以上の菌学的性状を有するSANK70992株はバージーズ マニュアル オブ システマティック バクテリオロジー(Bergey’s Manual of Systematic Bacteriology) ,1巻(1984年)の分類にしたがえば、海洋環境から分離され、生育に海水を要求、細胞が螺旋状、DNAのG+Cの含量が49.8%であることからオーシャノスピリレム(Oceanospirillum)属にもっとも近いと考えられる。しかし、SANK70992の鞭毛は単極毛で細胞の一方の極のみ着生されるのに対し、オーシャノスピリレム属細菌の鞭毛は多極毛、稀に単極毛であるが細胞の両極に着生される。また、SANK70992株は糖から好気的に酸を生成するのに対し、オーシャノスピリレム属細菌は酸を生成しない。さらに、SANK70992株にはオーシャノスピリレム属細菌に観察される大型球状細胞はみられない。それ故、本発明者らは本菌をオーシャノスピリレム属に近い新属、新種の海洋細菌SANK70992株(寄託機関、工業技術院生命工学工業技術研究所:寄託番号、微工研条寄第4158(FERM BP−4158)号:寄託日、平成5年(1993年)1月5日)とした。
【0035】
以上、SANK70992株について説明したが、海洋細菌の諸性質は一定したものではなく、自然的、人工的に容易に変化することは周知の通りであり、本発明で使用しうる菌株は海洋細菌に属するB1371AまたはB1371Bを生産する全ての菌株を包含するものである。
【0036】
本発明の化合物B1371AまたはB1371Bの効率的な工業的製造法は該化合物の生産能を有するSANK70992株を好適な培地で培養し、その培養物から分離する方法である。
【0037】
本発明物質を製造するのに使用される培地は、液体培地による振盪培養または通気攪拌培養が最も適しているが、これに限定されない。培地はB1371AまたはB1371B生産菌が生育して培地中に該化合物を蓄積するものが望ましい。例えば、炭素源としてはグルコース、グリセリン、糖蜜、有機酸類などが使用できる。また窒素源としては、例えばバクトトリプトン、イーストエキストラクト、ペプトン、アミノ酸類、アンモニウム塩、硝酸塩その他の各種有機あるいは無機窒素化合物が用いられる。無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムや、各種燐酸塩等を添加してもよい。また、菌の成育及びB1371AまたはB1371Bの生産を促進するようなビタミン類、補酵素類等を添加してもよい。
【0038】
B1371AまたはB1371B生産菌の培養における培養温度、培養期間、攪拌速度、通気量、培養液のpHなどの条件は、B1371AまたはB1371Bの蓄積量が最大となるように適当に選択、調節される。例えば、通常の通気攪拌培養の場合、培養温度23℃〜30℃、1〜3日間の培養が好ましく、また培養液のpHはpH5.0〜8.5に調節するのが好ましい。
【0039】
培養の経過に伴って培養液中に蓄積されるB1371AまたはB1371Bの量の経時変化は、後述の阻害活性或いは逆相HPLCにより測定することができる。通常は、48時間から72時間の培養でその生産量は最大に達する。培養終了後、主としてその液体部分に蓄積するB1371AまたはB1371Bは、菌体その他の固形部分を濾過操作または遠心分離によって除去し、その濾液または上清液から分離するのが好ましいが、必要に応じて菌体を除去することなく培養液から該化合物を分離することも可能である。培養液からのB1371AまたはB1371Bの分離、精製には、その物理化学的特性に基づく種々の方法を用いることができる。例えば、濾液または上清中に存在するB1371AまたはB1371Bは、中性pH条件下で水と混和しない有機溶媒、例えば酢酸エチル、n−ブタノール、ジクロロメタン、クロロホルム、塩化エチレン、塩化メチレンなどの単独またはそれらの組み合わせにより抽出精製することができる。あるいは吸着剤として、例えばダイヤイオンHP−20(三菱(株)製)等が使用される。B1371AまたはB1371Bを含む含む画分を、上記の吸着剤の層を通過させて不純物を吸着させて取り除くか、または、B1371AまたはB1371Bを吸着させた後、メタノール水、アセトン水などを用いて溶出させることにより該化合物を得ることができる。更にシリカゲル、フロリジルのような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフィー、セファデックスLH−20(ファルマシア社製)、トヨパールHW−40(東ソー(株)製)などを用いた分配カラムクロマトグラフィー、セファデックスG25(ファルマシア社製)などを用いたゲル濾過クロマトグラフィー、および順相、逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーなどでB1371AまたはB1371Bを精製することができる。
【0040】
本発明は、B1371AまたはB1371Bを有効成分とする、抗脳梗塞剤、抗心筋梗塞剤、抗血栓症剤、抗白内障剤、抗筋ジストロフィー剤、抗炎症剤、抗骨粗鬆症剤または癌転移防止剤に関するものである。
【0041】
本発明のB1371AまたはB1371Bを抗脳梗塞剤、抗心筋梗塞剤、抗血栓症剤、抗白内障剤、抗筋ジストロフィー剤、抗炎症剤、抗骨粗鬆症剤または癌転移防止剤として用いる場合、種々の形態で投与される。その投与形態としては例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロップ剤等による経口投与また注射剤(静脈内、筋肉内、皮下)、点眼剤、座薬等による非経口投与を挙げることができる。
【0042】
これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、矯味矯臭剤、溶解補助剤、縣濁剤、コーティング剤等既知の医薬製剤技術分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。その使用量は症状、年齢、体重、投与方法および剤形等によって異なるが通常は成人に対して1日50mg乃至1000mgを投与することができる。
【0043】
【実施例】
次に実施例、及び製剤例をあげて本発明を更に具体的に説明する。
【0044】
(実施例1)B1371AまたはB1371Bの精製
(A)培養
SANK70992株を滅菌した後述の組成の培地1リットルを含む5リットルの三角フラスコ(種フラスコ)に接種した。次いでこれを26℃で3日間、200rpmのロータリー振盪機で前培養した。更に同培地100 リットルを含む200 リットルタンクに、この種培養液を1 リットル入れ、26℃で47時間、通気量1.0vvmで攪拌速度を110rpmにして攪拌培養した。
【0045】
【表1】
培地組成
バクトトリプトン(ディフコ社製) 16g
イーストエキストラクト(ディフコ社製) 10g
……………………………………………………………………………………………
人工海水 Jamarin S (ジャーマリン・ラボラトリー製) 1000ml
pH6.8
(B)単離
Ishiguro, H.らの方法(Biochemistry, vol. 26,2863−2870(1987))に準じ、ウシ腎臓より調製したII型カルパインに対する阻害活性を測定することにより、B1371AまたはB1371Bを単離精製した。
【0046】
II型カルパインの活性はYoshimura,N らの方法(J. Biol. Chem.,vol.258,8883−8889(1983))に準じた下記の方法により測定した。
【0047】
0.25%カゼイン、5mMシステイン、5mM CaCl2 、100mM Imidazol−HCl(pH7.5)を含む溶液に酵素標品を添加し、反応を開始した。最終液量は500μlとした。30℃、30分間反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。5mM CaCl2 の代わりにEDTAを5mMとして反応させたものをブランクとして差し引き、II型カルパイン活性とした。この方法で測定し、A280 を1増加させるII型カルパイン活性を1酵素単位と定義した。
【0048】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、0.1酵素単位を含む上記反応液に、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加して同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。
【0049】
50%阻害に必要なB1371AまたはB1371Bの濃度を算出し、IC50(μg/ml)値とした。
【0050】
200 リットルタンク2基分の培養液200 リットルを連続遠心分離し、得られた上清190 リットルを塩酸でpH7.0に調整した後、200 リットルの酢酸エチルエステルを添加し、抽出操作を行った。酢酸エチルエステル層を無水硫酸ナトリウムによる脱水後、濃縮し、107gの黒色シロップ状物質を得た。この黒色シロップ状物質をジクロロメタンに溶解し、ジクロロメタンで平衡化したシリカゲルを充填した400mlのカラムに供与し、ジクロロメタンで洗浄後、ジクロロメタン/メタノール(75/25:v/v )の混合液で溶出した。カルパイン阻害活性画分を集め濃縮し、43gの黒色シロップ状物質を得た。この黒色シロップ状物質をメタノールに溶解した後、30%メタノール溶液になるように調製し、同じ組成の溶媒で平衡化したCosmosil 140C18−OPN(ナカライテスク(株)製)カラムに供与し、同じ溶媒で洗浄後、60%メタノールで溶出した。カルパイン阻害活性画分を集め濃縮し、23.6gの褐色シロップ状物質を得た。この褐色シロップ状の物質をアセトニトリルに溶解した。この画分を30%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸溶液になるように調製し、同じ組成の溶媒で平衡化したCosmosil 140C18−OPN(ナカライテスク(株)製)カラムにこの画分を供与し、同じ溶媒で洗浄後、50%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸で溶出した。阻害活性画分を集め濃縮し、褐色シロップ状物質17.6gを得た。このものを分取用逆相HPLCでさらに精製した。すなわち、一回の操作において約2gの上述の褐色シロップ状物質をメタノールに溶解した後、分取用逆相HPLC(TSKgel ODS−120T,直径21.5mm×長さ300mm,東ソー(株)製)に供与し、室温、流速9.9ml/分,30%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸で洗浄後、37%アセトニトリル−0.1%トリフルオロ酢酸で溶出し、保持時間が54分(B1371Aが溶出)、及び96分(B1371Bが溶出)前後の画分をそれぞれ集めた。残りの褐色シロップ状物質についても同様な操作を行い、採取した溶出液をそれぞれプールした。それぞれの溶出液を減圧下において濃縮、凍結乾燥し、B1371Aは9.1mg、B1371Bは27.3mgの白色粉末を得た。
【0051】
(製剤例1)経口用カプセル剤
【0052】
【表2】
上記処方の粉末を混合し、30メッシュのふるいを通したのち、この粉末350mgをゼラチンカプセルにいれ、カプセル剤とした。
【0053】
【発明の効果】
次に試験例を挙げて本発明の効果を説明する。
【0054】
(試験例1)B1371AまたはB1371BのII型カルパインに対する阻害活性
実施例1で得られたB1371AまたはB1371Bについて、II型カルパインに対する阻害活性を実施例1に記載した方法で測定した。
【0055】
0.25%カゼイン、5mMシステイン、5mM CaCl2 、100mM
イミダゾール塩酸(Imidazol−HCl:pH7.5)を含む溶液に0.1酵素単位II型カルパインを添加し、反応を開始した。最終液量は500μlとした。30℃、30分反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。5mM CaCl2 の代わりにEDTAを5mMとして反応させたものをブランクとして差し引き、II型カルパイン活性とした。
【0056】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加し、最終液量を500μlとして同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。ロイペプチン、及びE−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0057】
【表3】
II型カルパイン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.038
B1371B 0.080
ロイペプチン 0.119
E−64 0.300
B1371AまたはB1371BはII型カルパインに対して、ロイペプチン及びE−64より強い阻害活性を示した。
【0058】
(試験例2)B1371AまたはB1371BのI型カルパインに対する阻害活性
I型カルパインはウシ腎臓より、Inomata, M. らの方法(J. Biochem., vol. 93,291−294(1983))に準じて調製した。
【0059】
I型カルパインの活性はYoshimura,N らの方法(J. Biol.Chem., vol. 258,8883−8889(1983))に準じた下記の方法により測定した。
【0060】
0.25%カゼイン、5mMシステイン、5mM CaCl2 、100mM
イミダゾール塩酸(Imidazol−HCl:pH7.5)を含む溶液に0.1酵素単位I型カルパインを添加し、反応を開始した。最終液量は500μlとした。30℃、30分反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。5mM CaCl2 の代わりにEDTAを5mMとして反応させたものをブランクとして差し引き、I型カルパイン活性とした。
【0061】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加し、最終液量を500μlとして同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。E−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0062】
【表4】
I型カルパイン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.040
B1371B 0.091
E−64 0.295
B1371AまたはB1371BはI型カルパインに対して、E−64より強い阻害活性を示した。
【0063】
(試験例3)B1371AまたはB1371Bのカテプシンに対する阻害活性
カテプシンBの活性はBarrett,A.J.らの方法(Methods in Enzymology,vol.80,535−561(1981))に準じて測定した。
【0064】
1mM EDTA、75mMリン酸緩衝液(pH6.0)、0.045%Brij35、2mM DTT,1μg/mlカテプシンBを含む溶液に、10μM Carbobenzoxy−L−Arginyl−L−Argine−4−Methyl−Coumaryl−7−Amide(Cbz−Arg−Arg−MCA)を添加し、最終液量を1000μlとして反応を開始した。30℃、30分間反応させた後、50%トリクロロ酢酸100μlを加えて反応を停止させた。遊離したアミノメチルクマリンを蛍光光度計にて測定した(Excitation: 370nm、Emmission:460nm)。
【0065】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、上記反応液よりCbz−Arg−Arg−MCA を除いたものに、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μl を添加し30℃、5分間インキュベートした後、Cbz−Arg−Arg−MCA を添加し、同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。ロイペプチン、E−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0066】
【表5】
カテプシンB阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.0034
B1371B 0.0121
ロイペプチン 0.0070
E−64 0.0189
B1371AまたはB1371BはカテプシンBに対して、E−64より強い阻害活性を示した。
【0067】
(試験例4)B1371AまたはB1371Bのパパインに対する阻害活性
パパインの活性はOgura,K.らの方法(Agric. Biol. Chem,vol.49,799−805(1985))に準じて測定した。
【0068】
0.25%カゼイン、50mM Tris−HCl(pH8.0),2mM EDTA,5mMシステインを含む溶液に、0.1酵素単位パパインを添加し、最終液量は500μlとして反応を開始した。37℃、10分間反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。なお、この方法で測定し、A280 を1増加させるパパイン活性を1酵素単位と定義した。
【0069】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、該化合物を含まないDMSO溶液のみを加えたときの比較によって求めた。対照としてロイペプチン、E−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0070】
【表6】
パパイン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A 0.27
B1371B 0.40
ロイペプチン 0.22
E−64 0.09
(試験例5)B1371AまたはB1371Bのトリプシンに対する阻害活性
トリプシンの活性はOgura,K.らの方法(Agric. Biol. Chem,vol.49,799−805(1985))に準じて測定した。
【0071】
0.25%カゼイン、50mM Tris−HCl(pH8.0)を含む溶液に、0.1酵素単位トリプシンを添加し、最終液量は500μlとして反応を開始した。37℃、10分間反応させた後、10%トリクロロ酢酸500μlを加えて反応を停止させ、4℃で30分間放置後遠心し、上清のA280 を測定した。なお、この方法で測定し、A280 を1増加させるトリプシン活性を1酵素単位と定義した。
【0072】
B1371AまたはB1371Bの阻害活性は、B1371AまたはB1371BのDMSO溶液5μlを添加し、最終液量を500μlとして同様に測定し、対照(DMSO)との比較により求めた。ロイペプチン、及びE−64の阻害活性も同時に測定した。結果(IC50値で表す)を以下に示す。
【0073】
【表7】
トリプシン阻害活性(IC50;μg/ml)
B1371A >250
B1371B >350
ロイペプチン 0.86
E−64 >360
B1371AまたはB1371Bはロイペプチンと異なり、トリプシンに対して阻害活性を示さなかった。
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