JP3583807B2 - コンストラクション装置付レバータンブラー錠 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、コンストラクション装置付レバータンブラー錠(以下単にコンス・タンブラー錠という)に係り、特に、コンストラクション装置を合鍵で解除できるようにしたコンス・タンブラー錠に関する。
【0002】
【従来の技術】
レバータンブラー錠は、内周面の母線にそってカム溝を形成した外筒と、この外筒に回転自在に嵌合し、間隙を介して中心軸線方向に積層された複数の仕切板を設けると共に、中心軸線に沿って鍵孔を貫通させた内筒と、この内筒の母線に沿って延在し、内筒の外周部において半径方向に移動可能に案内されると共に、上記カム溝と係合する外側縁が外方に突出する方向に付勢されたロッキングバーとを有し、上記仕切板の間の各スロットに、夫々全体の形状が略C字形で一端部を揺動自在に軸支され、鍵孔に挿通された鍵の側端縁と干渉する方向に付勢されると共に、常態では内筒を軸線方向に貫通するバックアップピンに係止され、且つ自由端部外側縁にロッキングバーの内側縁を受入れる解錠切り欠きを形成したタンブラーを挿設し、これらのタンブラー群の夫々が鍵孔に挿通された合鍵の対応する鍵溝と係合したとき、各タンブラーの解錠切り欠きがロッキングバーの内側縁と整合するようにしたもので、所謂シリンダー錠の一種である。
【0003】
又、コンストラクション装置とは、工事中はコンストラクションキー(工事専用鍵)という特殊な鍵で各住戸の錠前の施解錠を行い、工事完了後に、コンストラクション装置を解除すれば、コンストラクションキーは使用不能となり、以後施主又は入居者が使う合鍵(住戸鍵)だけが使えるようになる装置のことで、工事中における施工者の錠前施解錠作業及び鍵管理業務の合理化を図り、更に施主又は入居者のより一層の安全を確保するために案出されたものである。
【0004】
尚、ここで合鍵とは、所謂スペアキー(予備の鍵)のことではなく、一の錠前を解錠するための正規の鍵形状を有する鍵をいうものとする。
【0005】
従来のコンストラクション装置は、例えば、レバータンブラー錠内部の複数のタンブラーの内選択された少なくとも1個のタンブラーを係止部材で解錠可能位置に係止し、すなわちこれら選択されたタンブラーを工事中一時的に不作動状態にし、残余の作動状態にあるタンブラーだけを操作する合鍵とは異なる工事専用鍵をコンストラクションキーとして工事中用い、工事完了後は業者が特殊な工具を用いて上記選択されたタンブラーの係止を解いて作動状態に戻すようにしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、上記業者は、特殊工具と共にコンストラクション装置を解除したことを確認するために施主等に引き渡すべき合鍵も持参しなければならず、紛失や悪意あるものによる合鍵の複製の可能性が全く無いとは言い切れない。
【0007】
そこで、本出願人等は先に、特願昭59−9238号(特公平3−9988号)をもって、施主や入居者に手交された合鍵の最初の使用により、施主又は入居者が自ら、且つ直接に、コンストラクション装置を解除できるコンス・タンブラー錠を提案した。
【0008】
本発明は、上記本出願人等の先の提案に係るコンス・タンブラー錠を改良し、その作動の確実性、及び円滑性を向上させることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、レバータンブラー錠の少なくとも1個のタンブラーを休止タンブラーとして指定し、休止タンブラーの自由端部内側端縁に係止突起を形成して、コンストラクション装置作動時、この係止突起をバックアップピンに係合させることにより休止タンブラーを不作動状態に置き、もって休止タンブラーに臨む部分の側端縁部を切り欠いた工事専用のコンストラクションキーの使用を可能にし、一方、コンストラクション装置作動時上記休止タンブラーと係合する部分の近傍を切り欠いたバックアップピンを、軸線方向に一定距離移動可能に案内すると共に、上記切り欠き部分が休止タンブラーと整合する方向に付勢し、他方、コンストラクション装置作動時上記バックアップピンと係合してこれをコンストラクション装置作動位置に係止する作動板を内筒半径方向に移動可能に設けると共に、この作動板をバックアップピンと係合する方向に付勢し、また、この作動板に重合するように配設され、かつ、作動板と係合して共に内筒半径方向に移動可能に案内されたリセットタンブラーの自由端部外側縁に、コンストラクションキーが鍵孔に挿入された時ロッキングバーと整合する解錠切り欠きを形成し、もってコンストラクションキー使用時ロッキングバーのリセットタンブラーの切り欠きへの係入を許して作動板をバックアップピン係止位置に保持し、リセットタンブラーに臨む部分の側端縁にコンストラクションキーとは異なる鍵溝を形成した住戸鍵の操作時、内筒の回動に起因するロッキングバーの内筒半径方向の移動を利用し、ロッキングバーとリセットタンブラーの自由端外側端縁との係合、並びに、リセットタンブラー及びリセットタンブラーと作動板との係合部を介してロッキングバーにより作動板を動かし、作動板によるバックアップピンの係止を解いてバックアップピンを解放し、もってバックアップピンの切り欠き部分と休止タンブラーとを整合させて、コンストラクション装置を解除するようにしたことを特徴とする。
【0010】
【作用】
上記のように構成された請求項1に記載の発明によるコンス・タンブラー錠は、コンストラクション装置が作動しているときには、バックアップピンが、作動板により、その付勢力に抗して、コンストラクション装置作動位置に係止されている。
【0011】
バックアップピンがコンストラクション装置作動位置にあるときには、休止タンブラーの係止突起がバックアップピンによって不作動位置に係止される。
【0012】
換言すれば、休止タンブラーの夫々に対応する合鍵の鍵溝の深さに応じて、係止突起がバックアップピンに係止された状態において、休止タンブラーの自由端部外側縁に形成された解錠切り欠きがロッキングバーと整合するように、解錠切り欠きの形成位置が設定されている。
【0013】
したがって、休止タンブラーは予め解錠位置に係止されているから、通常この休止タンブラーに臨む部分を切り欠いて細くしたコンストラクションキーを鍵孔に挿入すると、休止タンブラー以外のタンブラーに臨む部分に合鍵と同じ鍵溝を形成してあれば、このコンストラクションキーは全タンブラーを解錠位置に揃えることができ、したがって工事専用鍵として使用できる。
【0014】
ちなみに、コンストラクションキーの鍵違いは、休止タンブラー以外のタンブラーの組合せにより得るわけである。
【0015】
一方、鍵孔にコンストラクションキーを挿入した時、リセットタンブラーの自由端部外側縁に形成された解錠切り欠きもロッキングバーと整合しているから、コンストラクション装置作動時リセットタンブラーもその解錠切り欠きへのロッキングバーの係入を許容し、リセットタンブラーとロッキングバーとの干渉は生じない。
【0016】
しかして、工事終了後住戸鍵となる合鍵を鍵孔へ挿入すると、合鍵のリセットタンブラー以外のタンブラーに臨む部分の鍵溝は、正規の鍵溝形状(深さ)となっているから、リセットタンブラー以外のタンブラーは全部解錠位置にあり、各々の自由端部外足縁の解錠切り欠きはロッキングバーに整合している。
【0017】
しかしながら、リセットタンブラーに臨む合鍵の側端縁の鍵溝深さはコンストラクションキーのそれとは異なっているから、リセットタンブラーの解錠切り欠きはロッキングバーとは整合しなくなる。
【0018】
この状態で合鍵を回すと、外筒のカム溝とロッキングバーとの間に生じる楔作用により、ロッキングバーは内筒半径方向に移動する。
【0019】
このとき、ロッキングバーは、リセットタンブラーの自由端部を移動方向に押動し、リセットタンブラー及びリセットタンブラーと作動板との係合部を介して作動板を内筒半径方向に移動させる。
【0020】
すると、作動板とバックアップピンとの係合が解け、バックアップピンが解放される結果、バックアップピンは、その付勢力により、休止タンブラーとバックアップピンの切り欠き部分とが整合する方向に移動する。
【0021】
休止タンブラーとバックアップピンの切り欠き部分が整合すると、休止タンブラーの係止突起はこの切り欠き部分を潜り抜けるから、休止タンブラーは作動状態に戻る。このようにしてコンストラクション装置は解除される。
【0022】
一方、作動板のバックアップピンとの係合部はバックアップピンに乗り上がり、作動板及び係合部を介してこれと一体的に連結されたリセットタンブラーは移動終了状態を安定に保つ。
【0023】
この移動終了状態は、次にコンストラクションキーを挿入しても変ることは無く、要するにこのコンストラクション装置の解除は不可逆的に行われる。
【0024】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。尚、以下の説明において、ロータリーディスクシリンダー錠とも称されるレバータンブラー錠の構造は周知であるから、以下に極簡単に説明する。
【0025】
図1及び図2において符号1は回り止めの凸条2、2を一体的に結合した外筒であって、この外筒1の内周面の例えば2ヵ所には、カム溝3が形成されている。
【0026】
上記外筒1の内孔内には、全体を符号4で示す内筒が回転自在に嵌合している。この内筒4は、図1に示すように、扉等の外面側に露出するフランジ付盤状のキーガイド5と、尾栓6との間に、複数の仕切板7、7が間隙を介して内筒軸線方向に積層されて配設されている。図示の実施例では、第1及至第7仕切板7−1〜7−7が設けられている。
【0027】
各仕切板7は、例えば図3に示すように、全体の形状が略円形の板状体であり、図3で左右両側には円弧状の挿入片7a,7aが一体に形成され、中央部には例えば略W字形の鍵挿通孔7bと、台形と矩形とを組合せた六角形のバックアップピン挿通孔7cとが開口している。
【0028】
又、図3において上端部には、円形の支軸孔7dが開口している。更に又、鍵挿通孔7bに関して支軸孔7dと反対側の外周部は図示のように凸字形に切り欠かれ、後述のロッキングバーを内筒の半径方向に移動可能に案内するための案内溝7eが形成されている。
【0029】
上記のように構成された例えば7枚の仕切板7−1〜7−7、後述の作動板、前記キーガイド5及び尾栓6は、図1及び図8に示すリテーナ8、8を介して相互に一体的に結合され、内筒4を構成している。
【0030】
上記リテーナ8は、円筒の一部をその母線に沿って一定の幅で切り欠いた形状の、湾曲した板状体で(図示せず)、その長さ方向に沿って、仕切板7の挿入片7aと嵌合する矩形の開口が列設されており、これら一対のリテーナ8、8は、仕切板7、7を介して相互に結合されるのだが、その構造は既に周知であるから、更に詳細な説明は省略する。
【0031】
上記のように構成された内筒4の一の仕切板7と、隣接する他の仕切板7との間に形成されたスロットには、図4に示すように、全体の形状が略C字形のタンブラー9が挿設されている。
【0032】
各タンブラー9は、内筒4を鍵孔11と平行に貫通する支軸12(図1参照)により、スロット内で揺動可能に軸支され、一端をばね受け溝9aに係合させたタンブラーばね13(図7参照)の弾力により、その中央部が鍵孔11(図1、図2及び図7参照)に近接する方向に付勢されているが、鍵孔11に鍵が挿入されていない常態においては、内筒4を鍵孔11と平行に貫通するバックアップピン14に係止されるのは通常のレバータンブラー錠と同様である。
【0033】
尚、レバータンブラー9の自由端部外側縁には、図4に示すように、解錠切り欠き9bが形成されており、この解錠切り欠きの形成位置は対応する合鍵の鍵溝の深さに応じて変えられている。
【0034】
要するに、合鍵が鍵孔11に挿入され、このレバータンブラー9に対応する鍵溝がレバータンブラーの中央部と係合した時、その解錠切り欠き9bが、常態において前記カム溝中に定座するロッキングバー15(図1参照)と整合する。
【0035】
この状態で合鍵を介して内筒4を回すと、仕切板7(図3参照)の前記案内溝7eに係合しているロッキングバー15も内筒4と一体に回動し、その外側縁が外筒のカム溝3の斜面に押圧される結果、ロッキングバー15とカム溝3の斜面との間に生じる楔作用により、ロッキングバー15は内筒4の半径方向で鍵孔11に近接する方向に移動する。
【0036】
この場合、レバータンブラー9、9の解錠切り欠き9b、9bがロッキングバー15に整合していれば、ロッキングバー15の内側縁はレバータンブラーの解錠切り欠き9bに係入し、ロッキングバーとレバータンブラーとの干渉が生じないので、内筒4の更なる回動が可能になる。すなわち、このレバータンブラー錠は解錠状態となる。
【0037】
上記複数のレバータンブラーの内一つでも、その解錠切り欠き9bがロッキングバー15と整合していない時には、ロッキングバー15はそのレバータンブラー9の自由端部外側端縁と干渉し、以後更なる内筒4の回動は不可能となる。すなわち、この場合レバータンブラー錠は解錠されない。
【0038】
以上述べたのは所謂レバータンブラー錠の代表的な構成であるが、本発明によるコンス・タンブラー錠は、上記したレバータンブラー錠の一部を変更してコンストラクション装置を組込んでいる。
【0039】
すなわち、図1に示すコンス・タンブラー錠においては、複数のレバータンブラー9、9の内少なくとも1個のタンブラーを休止タンブラー90として指定する。図1に示す実施例においては、鍵穴11の外側の開口から見て奥の5個のレバータンブラーが休止タンブラー90−1〜90−5として指定されている。
【0040】
上記休止タンブラー90は、図5に示すように、通常のレバータンブラー9と同様の形状であり、その自由端部外側縁には解錠切り欠き9bも形成されている。異なるところは、その自由端部内側縁に係止突起90aが形成されている点のみである。
【0041】
尚、図5に示す実施例においては、係止突起90aが長くなっており、あたかも突起ではなく段部のような形状であるが、それは設計上の問題であって、実際には段部である必要はなく、突起で良い。
【0042】
又、係止突起90aの形成箇所と解錠切り欠き9bとの位置関係は、鍵孔11に鍵が挿入されていない常態において、係止突起90aがバックアップピン14に当接してその角度位置に係止されているとき、解錠切り欠き9bがロッキングバー15に整合するように設定するものとする。
【0043】
一方、各休止タンブラー90の近傍におけるバックアップピン14の部分は、休止タンブラー90、90に対応して断続的に切り欠かれ、少なくとも休止タンブラーと同数の切り欠き部分14a、14aが形成されている。
【0044】
上記バックアップピン14の各切り欠き部分14aの形成箇所は、そのロッキングバー15に対向する側面部分で、且つ、対応する休止タンブラー90より鍵孔11の開口に近い部分である。
【0045】
又、バックアップピン14の各切り欠き部分14aのロッキングバー15から見た切込み深さは、この切り欠き部分14aと休止タンブラー90とが内筒軸線方向において整合したとき、後者の係止突起90aがこの切り欠き部分を潜り抜けることができる程度に設定されている。
【0046】
更に又、バックアップピン14は、図1に示すように、圧縮コイルばねとしてのリセットばね16の弾力により、切り欠き部分が対応する休止タンブラー90と整合する方向に付勢されている。
【0047】
他方、図1はコンストラクション装置が作動している状態を示し、この状態では、バックアップピンの切り欠き部分14aが対応する休止タンブラー90と整合しない位置にバックアップピン14が係止されている。
【0048】
上記バックアップピン14を作動位置に係止し、コンストラクション装置を作動させるため、内筒最奥の仕切板がバックアップピン14を作動位置に係止する作動板70として指定されている。
【0049】
この作動板70の形状構造は、図6に示すように、概ね、他の仕切板7(図3参照)と同様である。異なるところの第一点は、支軸12が挿通される支軸孔70dが長孔となっていて、作動板70が内筒の半径方向に移動できることである。
【0050】
又、バックアップピン挿通孔70cと案内溝70eとが矩形になっているのは技術的には別に意味は無いが、バックアップピン挿通孔70cの両側、及び案内溝70eの両側の計4ヵ所のハッチングを施した部分は、図面手前側に突出してリセット突起70fを構成している。
【0051】
尚、図示の実施例では、このリセット突起70f、70fは図7に示すように後述のリセットタンブラー18を挟むように配設されているが、実際にはリセットタンブラー18の自由端部内側端縁に臨むもの(図7で上側のもの)だけあれば作動に支障はない。
【0052】
そして、この作動板70は、図1に示すように、作動板ばね17、17(図7参照)の弾力により、バックアップピンの内端部の切り欠き部分14aとは反対側の側面に形成された係止切り欠き(付番せず)と係合する方向に付勢されている。
【0053】
一方、この作動板70に重合するようにして、作動板70と尾栓6との間に形成されたスロットにリセットタンブラー18が挿設されている。
【0054】
このリセットタンブラー18は、図7に示すように、その支軸挿通孔18dが長孔になっていて、作動板70と同様に、全体として内筒半径方向に移動できる点が他のレバータンブラー9とは異なっている。
【0055】
その他の点は、例えばタンブラーばね13の弾力によりその中央部が鍵孔11に近接する方向に付勢されている点、或いは自由端部外側縁に解錠切り欠き9bが形成されている点等は、他のレバータンブラー9と同様である。
【0056】
尚、リセットタンブラー18は、その自由端部が前記作動板70のリセット突起70f、70fの間に挟まれた状態でスロット内に組込まれる。
【0057】
上記のように構成された本発明の一実施例によるコンス・タンブラー錠は、コンストラクション装置作動時には、図1及び図7に示すように、バックアップピン14が作動板70によって、コンストラクション装置作動位置に係止されている。
【0058】
工事中、図7に示すように、リセットタンブラー18に対応する部分を細くしたコンストラクションキーCKを鍵孔に挿入すると、コンストラクションキーCKはリセットタンブラー18に接触せず、したがってリセットタンブラー18の解錠切り欠き9bはロッキングバー15と整合している。
【0059】
このとき内筒を回せば、ロッキングバー15はリセットタンブラーとは干渉せずに内筒半径方向に移動するから、他のレバータンブラー9、9も解錠角度位置に置かれることを条件として、このレバータンブラー錠は工事期間中コンストラクションキーによって施解錠できる。
【0060】
尚、図示の実施例では、コンストラクションキーCKのリセットタンブラー18に臨む部分が細くなっており、リセットタンブラーに接触しないが故に、予め解錠切り欠き9bをロッキングバー15と整合させてあるリセットタンブラーをロッキングバー15と干渉させないような構造であるが、これは、コンストラクションキーCKによりリセットタンブラーを強制的に押動し、その押動の結果解錠切り欠き9bがロッキングバー15と整合するようにしてもよい。
【0061】
しかして、工事完了後最初に合鍵LKを鍵孔11に挿入すると、図8に示すように、合鍵LKがリセットタンブラー18を外側に押動し、その結果、リセットタンブラーの解錠切り欠き9bがロッキングバー15と整合しなくなる。
【0062】
この状態で内筒4を回動させると、図9に示すように、楔作用により外筒のカム溝3から外筒1の内周面に乗り上がるロッキングバー15が、その過程において、内筒半径方向に移動してリセットタンブラー18の自由端部と干渉し、これをロッキングバー15の移動方向と同方向に押動する。
【0063】
このとき、リセットタンブラー18と作動板70とは、後者に形成された突起を介して一体的に結合されているから、両者は内筒の半径方向、すなわち図8で上方に移動し、その結果作動板70とバックアップピン14との係合が解かれ、後者は前者から解放される。
【0064】
すると、バックアップピン14はリセットばね16(図1参照)の弾力によりその切り欠き部分14aが対応する休止タンブラー90と整合する方向に移動し、このようにしてコンストラクション装置が解除される。
【0065】
尚、図示の実施例では、リセットタンブラー18の動きを作動板70に伝達するため、作動板70に突起を形成し、これをリセットタンブラー18に係合させるようにしたが、これは、例えばリセットタンブラー18の作動板側の面に係合ピンを突設し、これを作動板70に形成した長穴に係合させるようにしてもよい(図示せず)。この場合、長穴の形状は、合鍵LKによるリセットタンブラーの移動と同様の円弧状となる。
【0066】
図10及び図11はこの発明の別の実施例を示し、この実施例は、作動板70として、仕切板の図における下半分のみを用いるようにしたものである。その他の点については、上記した実施例と変るところはないから、更に詳細な説明は省略する。
【0067】
尚、図10及び図11において、図7及至図9と等符号を付した部分は、図7及至図9と均等な部分を示す。
【0068】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、選択された少なくとも1個のタンブラーを休止タンブラーとして指定し、これら休止タンブラーに係止突起を形成して、コンストラクション装置作動時、この係止突起をバックアップピンに係合させて休止タンブラーを不作動状態に置き、もってこの休止タンブラーに臨む部分を細くしたコンストラクションキーを使用可能とし、一方、工事完了後最初の合鍵の使用により、バックアップピンを内筒軸線方向に移動させ、休止タンブラーをバックアップピンの切り欠き部分を潜らせて自由にし、もってコンストラクション装置を専門の工具や技術無しに解除できるようにしたので、コンストラクション装置の解錠作業を格段に合理化することができる。
【0069】
又、同じ理由により、合鍵を取り扱う者の数を最小にすることができ、錠前の安全性をより一層高めることができる。
【0070】
更に又、原理上、コンストラクションキーの形状を合鍵のそれとは全く異なったものにすることができるので、コンストラクションキーから合鍵を複製される恐れが全く無い、等種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるコンス・タンブラー錠の縦断面図で、コンストラクション装置が作動している状態を示す。
【図2】そのコンス・タンブラー錠の正面図。
【図3】仕切板の平面図。
【図4】タンブラーの平面図。
【図5】休止タンブラーの平面図。
【図6】作動板の平面図。
【図7】図1に示すコンス・タンブラー錠の横断面図で、コンストラクション装置が作動している状態を示す。
【図8】図7と同様の横断面図で、合鍵が鍵孔に挿入された状態を示す。
【図9】図8と同様の横断面図で、コンストラクション装置が解除された状態を示す。
【図10】本発明の別の実施例によるコンス・タンブラー錠の図7と同様の横断面図で、合鍵が鍵孔に挿入された状態を示す。
【図11】図10と同様の横断面図で、コンストラクション装置が解除された状態を示す。
【符号の説明】
1 外筒
4 内筒
7 仕切板
9 タンブラー
9b 解錠切り欠き
12 支軸
14 バックアップピン
14a 切り欠き部分
15 ロッキングバー
16 リセットばね
18 リセットタンブラー
70 作動板
70f リセット突起
90 休止タンブラー
90a 係止突起
CK コンストラクションキー
LK 合鍵
Claims (3)
- レバータンブラー錠の少なくとも1個のタンブラーを休止タンブラーとして指定し、休止タンブラーの自由端部内側端縁に係止突起を形成して、コンストラクション装置作動時、この係止突起をバックアップピンに係合させることにより休止タンブラーを不作動状態に置き、もって休止タンブラーに臨む部分の側端縁部を切り欠いた工事専用のコンストラクションキーの使用を可能にし、一方、コンストラクション装置作動時上記休止タンブラーと係合する部分の近傍を切り欠いたバックアップピンを、軸線方向に一定距離移動可能に案内すると共に、上記切り欠き部分が休止タンブラーと整合する方向に付勢し、他方、コンストラクション装置作動時上記バックアップピンと係合してこれをコンストラクション装置作動位置に係止する作動板を内筒半径方向に移動可能に設けると共に、この作動板をバックアップピンと係合する方向に付勢し、また、この作動板に重合するように配設され、かつ、作動板と係合して共に内筒半径方向に移動可能に案内されたリセットタンブラーの自由端部外側縁に、コンストラクションキーが鍵孔に挿入された時ロッキングバーと整合する解錠切り欠きを形成し、もってコンストラクションキー使用時ロッキングバーのリセットタンブラーの切り欠きへの係入を許して作動板をバックアップピン係止位置に保持し、リセットタンブラーに臨む部分の側端縁にコンストラクションキーとは異なる鍵溝を形成した住戸鍵の操作時、内筒の回動に起因するロッキングバーの内筒半径方向の移動を利用し、ロッキングバーとリセットタンブラーの自由端外側端縁との係合、並びに、リセットタンブラー及びリセットタンブラーと作動板との係合部を介してロッキングバーにより作動板を動かし、作動板によるバックアップピンの係止を解いてバックアップピンを解放し、もってバックアップピンの切り欠き部分と休止タンブラーとを整合させて、コンストラクション装置を解除するようにしたことを特徴とするコンストラクション装置付レバータンブラー錠。
- 上記リセットタンブラーと作動板との係合部が、作動板のリセットタンブラーに対向する面に突設され、リセットタンブラーの自由端部の内側端縁に臨むリセット突起である請求項1記載のコンストラクション装置付レバータンブラー錠。
- 上記リセットタンブラーと作動板との係合部が、リセットタンブラーの作動板に対向する面に突設され、作動板に開口したピン孔と嵌合したリセットピンである請求項1記載のコンストラクション装置付レバータンブラー錠。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12696694A JP3583807B2 (ja) | 1994-05-17 | 1994-05-17 | コンストラクション装置付レバータンブラー錠 |
Applications Claiming Priority (1)
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