JP3582954B2 - Yellow dye for thermal transfer recording, ink composition for thermal transfer recording containing the dye, and thermal transfer sheet for thermal transfer recording - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写記録方式によるカラーハードコピー等に使用される感熱転写記録用色素、該色素を含有する感熱転写記録用インク組成物、及び感熱転写記録用熱転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
感熱転写記録用色素を用いた熱転写記録方式は、厚さが数ミクロンの薄いコンデンサー紙、またはPETフィルムにインク化した昇華性色素を塗布した転写シートを用い、これを感熱ヘッドで選択的に加熱し被記録材である記録紙に転写する熱転写プリント方式のひとつであり、現在種々の画像記録情報をイメージ記録(ハードコピー)する手段として使用されてきている。ここで用いる昇華性色素は、特徴として色が豊富で混色性に優れ、染着力が強く安定性が比較的高いことが要求される。上記記録方式では昇華する色素の量が熱エネルギーに依存し、染着後の色素濃度をアナログ的に制御できるという点で、他の印画方式にはない大きな特質を有する。
【0003】
従来のイエロー色系の感熱転写記録用色素としては、耐光、堅牢度の優れたキノフタロン系の化合物(特開昭60−53565号公報、特開昭63−189289号公報、特開昭63−182192号公報)あるいはヘテロ環アゾ化合物(特開昭61−12393号公報、特開昭61−12394号公報)あるいはジスアゾ化合物(特開昭60−180889号公報)等、数多く提案されているが、高い転写濃度や転写後の画像安定性をなどの点において実用的な性能に乏しく、満足いく画像が得られていない問題があった。
【0004】
また、黒色画像を得るために用いる配合用黄色色素として、オレンジ領域をも吸収するフラットに近い光吸収幅を持つ色素が必要である。例えば特開平5−185752号公報には、黒色配合用途に橙色アゾ化合物を使用しているが、高い転写濃度や転写後の画像安定性をなどの点において更なる改良を求められているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高い転写濃度、転写後の画像安定性を兼ね備え、且つ吸収幅の広い感熱転写記録用イエロー色素、該色素を含有する感熱転写記録用インク組成物、及び感熱転写記録用熱転写シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のイエロー色素を熱転写記録に用いることで、優れた転写濃度、画像安定性が得られることを見出し、本発明を見出した。すなわち、本発明は、可能な互変異性体の1つとして一般式(1)(化3)
【0007】
【化3】
【0008】
〔式中、R1およびR2は各々独立に、炭素数1〜10の置換または無置換のアルキル基、または炭素数3〜11の置換または無置換のアルコキシアルキル基を示し、R3およびR4は各々独立に水素またはメチル基を示し、R5は水素、ハロゲン原子、炭素数1〜4の置換または無置換のアルキル基、炭素数1〜4の置換または無置換のアルコキシ基を示す。nは0または1を示す。〕
で表される感熱転写記録用イエロー色素、該色素を含有することを特徴とする感熱転写記録用熱転写シート、及び感熱転写記録用インク組成物に関するものである。
【0009】
本発明者らの研究では、一般的に感熱転写記録用色素において、転写濃度に影響する転写時の転写速度は、同色素分子間の相互作用、色素分子とインク用バインダー樹脂との相互作用に関しているという知見が得られた。
【0010】
すなわち、感熱転写記録用色素のインク溶媒に対する良好な溶解性、インク用バインダー樹脂との相互作用がリボン製作後の保存安定性を損ねない程度に小さいものが最も良好な色素であることが明らかとなった。
【0011】
本発明の一般式(1)で示される感熱転写記録用色素は上記の諸条件を備え、極めて良好な熱転写濃度が得られるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
一般式(1)中、R1およびR2の炭素数1〜10の置換または無置換のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル、n−デシルなどの直鎖のアルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、2,2−ジメチル−1−プロピル基、1,1−ジメチル−1−プロピル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3,5,5,−トリメチルヘキシル基などの分岐のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基、4−イソプロピルシクロヘキシル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基などの環状のアルキル基等が挙げられる。さらに、直鎖または分鎖または環状の置換アルキル基として、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル基、2,2,2−トリクロロエチル基など該置換基がフッ素、塩素などのハロゲン化アルキル基、シアノエチル基などのシアノアルキル基、2−クロロ−1−シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0013】
また、一般式(1)中、R1およびR2の炭素数3〜11の置換または無置換のアルコキシ基の例として、メトキシエチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシエチル基、n−ブトキシエチル基、n−ペンチルオキシエチル基、n−ヘキシルオキシエチル基、n−ヘプチルオキシエチル基、n−オクチルオキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、エトキシ−n−プロピル基、n−プロポキシ−n−プロピル基、n−ブトキシ−n−プロピル基、n−ペンチルオキシ−n−プロピル基、n−ヘキシルオキシ−n−プロピル基、n−ヘプチルオキシ−n−プロピル基、n−オクチルオキシ−n−プロピル基などの直鎖のアルコキシアルキル基、イソプロポキシエチル基、イソブトキシエチル基、sec−ブトキシエチル基、tert−ブトキシエチル基、2−ペンチルオキシエチル基、3−ペンチルオキシエチル基、2−メチル−1−ブチルオキシエチル基、3−メチル−1−ブチルオキシエチル基、2,2−ジメチル−1−プロピルオキシエチル基、1,1−ジメチル−1−プロピルオキシエチル基、イソプロポキシ−n−プロピル基、イソブトキシ−n−プロピル基、sec−ブトキシ−n−プロピル基、tert−ブトキシ−n−プロピル基、2−ペンチルオキシ−n−プロピル基、3−ペンチルオキシ−n−プロピル基、2−メチル−1−ブチルオキシ−n−プロピル基、3−メチル−1−ブチルオキシ−n−プロピル基、2,2−ジメチル−1−プロピルオキシ−n−プロピル基、1,1−ジメチル−1−プロピルオキシ−n−プロピル基などの分岐のアルコキシアルキル基、シクロペンチルオキシエチル基、シクロヘキシルオキシエチル基、シクロヘキシルメトキシエチル基、シクロペンチルオキシ−n−プロピル基、シクロヘキシルオキシ−n−プロピル基、シクロヘキシルメトキシ−n−プロピル基、3,5−ジメチルシクロヘキシルオキシエチル基などの環状のアルコキシアルキル基等が挙げられる。また、直鎖または分鎖または環状の置換アルコキシアルキル基として、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ−1−エチル基、2,2,2−トリクロロエトキシエチル基など該置換基がフッ素、塩素などのハロゲン化アルコキシアルキル基、シアノエトキシエチル基などのシアノアルコキシアルキル基、2−クロロ−1−シクロヘキシルオキシブチル基等が挙げられる。
【0014】
一般式(1)中、R5のハロゲン原子の例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
【0015】
一般式(1)中、R5の炭素数1〜4の置換または無置換のアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基などの直鎖のアルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などの分岐のアルキル基、トリフルオロメチル基などの置換アルキル基が挙げられる。好ましくは、メタ位に置換のアルキル基、あるいは分岐のアルキル基である。
【0016】
一般式(1)中、R5の炭素数1〜4の置換または無置換のアルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピル基、n−ブチル基などの直鎖のアルコキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などの分岐のアルコキシ基、トリフルオロメトキシ基などの置換アルコキシ基が挙げられる。好ましくは、メタ位に置換のアルコキシ基、あるいは分岐のアルコキシ基である。
【0017】
R1とR2の少なくとも一方が分岐または環状のアルキル基またはアルコキシアルキルが良い。さらに好ましくは、一般式(2)(化4)
【化4】
【0018】
〔式中、R6およびR7は、炭素数3〜9の分岐アルキル基、炭素数5〜9の環状のアルキル基、または炭素数5〜11の分岐のアルコキシアルキル基または炭素数7〜10の環状のアルコキシアルキル基を示し、R3、R4、R5、nは、前記と同じ意味を示す。〕
で表されるイエロー色色素が感熱転写記録用色素として好適である。
【0019】
式(2)中、R6およびR7の炭素数3〜9の分岐アルキル基、または炭素数5〜9の環状のアルキル基の例として、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、2−メチル−1−ブチル基、3−メチル−1−ブチル基、2,2−ジメチル−1−プロピル基、1,1−ジメチル−1−プロピル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3,5,5,−トリメチル−1−ヘキシル基などの炭素数3〜9の分岐のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基、4−イソプロピルシクロヘキシル基、2,4,6−トリメチルシクロヘキシル基などの炭素数5〜9の環状のアルキル基等が挙げられる。さらに、分鎖または環状の置換アルキル基として、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基などのハロゲン化アルキル基、2−クロロ−1−シクロヘキシルイソプロピル基等が挙げられる。
【0020】
また式(2)中、R6およびR7の炭素数5〜11の分岐のアルコキシアルキル基または炭素数7〜10の環状のアルコキシアルキル基の例として、イソプロポキシエチル基、イソブトキシエチル基、sec−ブトキシエチル基、tert−ブトキシエチル基、2−ペンチルオキシエチル基、3−ペンチルオキシエチル基、2−メチル−1−ブチルオキシエチル基、3−メチル−1−ブチルオキシエチル基、2,2−ジメチル−1−プロピルオキシエチル基、1,1−ジメチル−1−プロピルオキシエチル基、2−エチル−1−ヘキシルオキシ−2−エチル基、3,5,5,−トリメチル−1−ヘキシルオキシ−2−エチル基、イソプロポキシ−n−プロピル基、イソブトキシ−n−プロピル基、sec−ブトキシ−n−プロピル基、tert−ブトキシ−n−プロピル基、2−ペンチルオキシ−n−プロピル基、3−ペンチルオキシ−n−プロピル基、2−メチル−1−ブチルオキシ−n−プロピル基、3−メチル−1−ブチルオキシ−n−プロピル基、2,2−ジメチル−1−プロピルオキシ−n−プロピル基、1,1−ジメチル−1−プロピルオキシ−n−プロピル基などの炭素数5〜11の分岐のアルコキシアルキル基、シクロペンチルオキシエチル基、シクロヘキシルオキシエチル基、シクロヘキシルメトキシエチル基、シクロペンチルオキシ−n−プロピル基、シクロヘキシルオキシ−n−プロピル基、シクロヘキシルメトキシ−n−プロピル基、4−エチルシクロヘキシルオキシエチル基などの炭素数7〜10環状のアルコキシアルキル基等が挙げられる。また、直鎖または分鎖または環状の置換アルコキシアルキル基として、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロポキシ−1−エチル基等のハロゲン化アルコキシアルキル基、1H,1H,5H−ペンタフルオロオクチルオキシエチル基等が挙げられる。
【0021】
本発明に係る一般式(1)で示される色素の製造法としては、アミノ安息香酸をジアゾ化した後に、式(3)(化5)
【化5】
【0022】
〔式中、R1、R5は前記と同じ意味を示す。〕
で示されるピラゾールとカップリングして式(4)(化6)
【化6】
【0023】
〔式中、R1、R5は前記と同じ意味を示す。〕
で示される化合物を製造し、さらに一般式(5)(化7)
【化7】
【0024】
〔式中、R2、R3、R4、nは前記と同じ意味を示す。また、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。〕
で示されるハロゲン化カルボン酸エステルと反応させることにより一般式(1)で示される化合物を製造することができる。
【0025】
本発明による染料は、一般式(1)、下記一般(6)および下記一般(7)の様な互変異性形で存在していてもよい。次に各互変異性体を示す。本発明に用いる色素はこれらの形の1つで表しているが、本発明は任意に可能な互変異性形の染料に関することは明らかである。
具体的な互変異性形として、一般式(1)(化8)
【0026】
【化8】
【0027】
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、nは、前記と同じ意味を示す。〕
ならびに一般式(6)(化9)
【化9】
【0028】
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、nは、前記と同じ意味を示す。〕
ならびに一般式(7)(化10)
【化10】
【0029】
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、nは、前記と同じ意味を示す。〕
などが挙げられる。
【0030】
本発明の色素を用いて感熱転写記録用インクを製造する方法としては、常法に従って色素を適当な樹脂、溶剤等と混合し、該記録用インクとすればよい。この場合の感熱転写記録用インクの量は通常1〜10重量%であり、好ましくは2〜5重量%である。
【0031】
また熱転写方法としては、上記方法で得られたインクを適当な基材上に塗布して転写シートを作製し、該シートを被記録材と重ね、次いでシートの背面から感熱記録ヘッドで記録パターンに従って加熱及び加圧する方法を挙げることができ、そのようにすればシート上の色素が被記録材料上に転写される。
【0032】
上記のインクを調整するための樹脂としては、通常の印刷インクに使用されるものでよく、ロジン系、フェノール系、キシレン系、石油系、ビニル系、ポリアミド系、アルキッド系、ニトロセルロース系、アルキルセルロース類等の油性系樹脂あるいはマレイン酸系、アクリル酸系、カゼイン、シェラック、ニカワ等の水性系樹脂が使用できる。
【0033】
また、インク調整のための溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール類のアルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、リグロイン、シクロヘキサン、ケロシン等の炭化水素類、ジメチルホルムアミド等が使用できる。
【0034】
インクを塗布する基材としては、コンデンサー紙、グラシン紙のような薄葉紙、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレナフタレートなどのポリエステル類、6,6−ナイロンや4,4’−メチレンジフェニルジイソシアネートとカルボン酸との重合体である芳香族ポリアミドなどのポリアミド類、ピロメリット酸とジアミノジフェニルエーテルを重合した熱可塑性のポリイミド類等の耐熱性の良好なプラスチックのフィルムが適しているが、これらの基材は感熱記録ヘッドから色素への伝熱効率を良くするため5〜50マイクロメーター程度の厚さが適当である。上記基材の表面に設ける色素担持層は、基材に上述のインクを塗布し作製しうる。
【0035】
また、被記録材としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポリビニールアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のビニルポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド等からなる繊維、織布、フィルム、シート、成形物等が挙げられる。特に好ましいものは、ポリエチレンテレフタレートからなる織布、シートまたはフィルムである。
【0036】
また、転写記録においては、上記被記録材用の樹脂にシリカゲル等の酸性微粒子を添加したものを普通紙にコーティングしたもの、含浸させたもの、あるいは樹脂のフィルムをラミネートしたものや、アセチル化処理した特殊な加工紙を使用することにより高温及び高湿下の画像安定性に優れた良好な記録ができる。また、各種樹脂のフィルムあるいはそれらから作られた合成紙を使用する事もできる。
【0037】
さらに、転写記録後、転写記録面に例えばポリエステルフィルムを熱プレスし、ラミネートすることにより、色素の発色を改良し、記録の保存安定化を図ることができる。
【0038】
また、本発明の感熱転写記録用インク組成物、ならびに感熱転写記録用熱転写シートは、本発明の色素と本発明以外の色素と併用して使用することも可能である。本発明以外の色素として、キノフタロン系色素、アントラキノン系色素、ナフトキノン系色素、インドアニリン系色素、インドフェノール系色素、ピリドンアゾ等のヘテロ環アゾやフェニルアゾなどのアゾ系色素が挙げられ、これらの色素や感熱転写記録用途に使用可能な色素について、フルカラー転写記録を行うことができる。また、優れた黒色転写画像を与えることもでき、高転写濃度を持つ化合物を選択して用いることで優れた画像を得ることができる。
【0039】
【実施例】
以下に実施例にて本発明を具体的に説明する。例中の部は重量部を示す。%は重量%を示す。
【0040】
合成例1
35%塩酸131g、水560g、p−アミノ安息香酸38gを混ぜて、45℃に昇温後、1時間攪拌してp−アミノ安息香酸を溶解した。続いて、0℃に冷却した。氷240部を装入し、21.4%亜硝酸ナトリウム水溶液21.8gを0〜5℃で滴下後、1時間反応させ、次いでスルファミン酸5gを加えて過剰の亜硝酸ナトリウムを分解して、ジアゾ溶液とした。次に水1400g、炭酸ナトリウム60g、重炭酸ナトリウム12gを混合した溶液を用意し、10℃に冷却後、1−フェニル−3−エトキシカルボニル−5−ヒドロキシピラゾール65gを加えて、さらに0℃に冷却した。この溶液の中に先程調製したジアゾ液を0〜5℃で1時間かけて滴下装入した。0〜5℃で2時間反応後、10%塩酸水を用いて反応マスのpHが2〜3となるように中和し、濾過・洗浄し、下式(a)(化11)
【0041】
【化11】
の化合物を105gを得た。
【0042】
続いて、N,N−ジメチルホルムアミド78g、式(a)の化合物30g、炭酸ナトリウム、ヨウ化カリウム2gを混ぜて、攪拌しながら50℃に昇温する。クロル酢酸エチル13gを滴下後、80℃に昇温し、2時間保温した。この反応マスをメタノール250gに排出して25℃で2時間攪拌後、濾過・洗浄して乾燥し、合成例1の化合物(A)(化12)を得た。
【0043】
【化12】
【0044】
該化合物のトルエン中における吸収極大波長(λmax)は、416nmであった。
【0045】
実施例1
以下に感熱転写記録用インク組成物ならびに感熱転写記録用熱転写シートの作製方法について述べる。
(1)インク組成物の調製方法
上記式(A)の色素 3部
ポリブチラール樹脂 4.5部
メチルエチルケトン 46.25部
トルエン 46.25部
上記組成の色素混合物をガラスビーズを使用し、ペイントコンディショナーで約30分間混合処理することにより該インクを調製した。
【0046】
(2)転写シートの作製方法
グラビア校正機(版深30μm)を用い、背面に耐熱処理を施した9μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、上記インクを乾燥塗布量が1.0g/m2になるよう塗布、乾燥した。
【0047】
(3)被記録材の作製
ポリエステル樹脂 0.8部
(vylon 103 東洋紡製)
EVA系高分子可塑剤 0.2部
(エルバロイ 741p 三井・デュポンポリケミカル製)
アミノ変成シリコーン 0.04部
(KF−857 信越化学工業製)
エポキシ変成シリコーン 0.04部
(KF−103 信越化学工業製)
メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサン 9.0部
(重量比4:4:2)
【0048】
以上を混合し、塗工液を調製し、合成紙(王子油化製、ユポFPG 150)にバーコーター(RK Print Coat Instruments社製造、No.1)を用いて乾燥時4.5g/m2になる割合で塗布し、100℃で15分間乾燥した。
【0049】
(4)転写記録
上記転写シートと上記被記録材とを、それぞれのインク塗布面と塗工液塗布面とを対向させて重ね合わせ、転写シートの裏面から感熱ヘッド印加電圧10V、印字時間4.0ミリ秒の条件で記録を行い、色濃度1.9のイエロー色の記録を得た。
【0050】
なお、色濃度は米国マクベス社製造デンシトメーターRD−514型(フィルター:ラッテンNo.58)を用いて測定した。
【0051】
色濃度は下記式により計算した。
【0052】
【数1】
色濃度=log10(I0/I)
I0=標準白色反射板からの反射光の強さ
I=試験物体からの反射光の強さ
【0053】
また、得られた記録の耐光性試験をキセノンフェードメーター(スガ試験機株式会社製造)を用いてブラックパネル温度63±2℃で実施したが、40時間の照射でほとんど変色せず、高温(50℃)および高湿(80%)下での画像の安定性にも優れていた。
【0054】
次に、作製した転写シートを25℃2ヵ月間放置した後に転写記録を行い、転写シート作製直後の転写記録濃度と比較したところ、色濃度2.1と全く同じ値が得られ、良好な結果を示した。
【0055】
また、堅牢度は得られた記録画像を50℃の雰囲気中に48時間放置した後、画像の鮮明さ、及び表面を白紙で摩擦した際の着色により判定したところ、画像の鮮明さは変化せず、また、白紙も着色せず記録画像の堅牢度は良好であった。
【0056】
合成例2
合成例1でクロル酢酸エチルエステルの代わりに、2−クロロプロピオン酸 2’−エトキシエチルエステルを用いた以外は、合成例1と同様に反応を行い、化合物(B)(化13)を得た。
【0057】
【化13】
該化合物のトルエン中における吸収極大波長(λmax)は、416nmであった。
【0058】
実施例2
実施例1で用いた式(A)の代わりに、式(B)の化合物を用いて、実施例1と同様にインクの調製、転写シート、被記録材の作製、転写記録を行い、色濃度1.9のイエロー色の記録を得た。
【0059】
これらの記録は全て実施例1と同様の方法により耐光性試験を行ったところ、該記録は殆ど変化せず、高温及び高湿下の画像の安定性にも優れていた。
【0060】
また、実施例1と同様に堅牢度試験を行ったが、画像の鮮明さは変化せず、また白紙も着色せず、記録画像の堅牢度は良好であった。
【0061】
合成例3
合成例1で、式(a)の代わりに、化合物(c)(化14)
【化14】
を用いた以外は、合成例1と同様に反応を行い、化合物(C)(化15)
【0062】
【化15】
を得た。
【0063】
該化合物のトルエン中における吸収極大波長(λmax)は、416nmであった。
【0064】
実施例3
実施例1と同様に化合物(C)を用いて、インクの調製、転写シート、被記録材の作製、転写記録を行い、色濃度1.9のイエロー色の記録を得た。
【0065】
これらの記録は全て実施例1と同様の方法により耐光性試験を行ったところ、該記録は殆ど変化せず、高温及び高湿下の画像の安定性にも優れていた。
【0066】
また、実施例1と同様に堅牢度試験を行ったが、画像の鮮明さは変化せず、また白紙も着色せず、記録画像の堅牢度は良好であった。
【0067】
合成例4
35%塩酸131g、水560g、p−アミノ安息香酸38gを混ぜて、45℃に昇温後、1時間攪拌してp−アミノ安息香酸を溶解した。続いて、0℃に冷却した。氷240部を装入し、21.4%亜硝酸ナトリウム水溶液21.8gを0〜5℃で滴下後、1時間反応させ、次いでスルファミン酸5gを加えて過剰の亜硝酸ナトリウムを分解して、ジアゾ溶液とした。次に水1400g、炭酸ナトリウム60g、重炭酸ナトリウム12gを混合した溶液を用意し、10℃に冷却後、1−フェニル−3−(2−イソプロポキシエトキシ)カルボニル−5−ヒドロキシピラゾール82gを加えて、さらに0℃に冷却した。この溶液の中に先程調製したジアゾ液を0〜5℃で1時間かけて滴下装入した。0〜5℃で2時間反応後、10%塩酸水を用いて反応マスのpHが2〜3となるように中和し、濾過・洗浄し、下式(d)(化16)
【0068】
【化16】
の化合物を132gを得た。
【0069】
続いて、N,N−ジメチルホルムアミド78g、式(d)の化合物35g、炭酸ナトリウム、ヨウ化カリウム2gを混ぜて、攪拌しながら50℃に昇温する。クロル酢酸イソアミル17gを滴下後、80℃に昇温し、2時間保温した。この反応マスをメタノール250gに排出して25℃で2時間攪拌後、濾過・洗浄して乾燥し、合成例1の化合物(D)(化17)を得た。
【0070】
【化17】
該化合物のトルエン中における吸収極大波長(λmax)は、416nmであった。
【0071】
実施例4
実施例1と同様に化合物(D)を用いて、インクの調製、転写シート、被記録材の作製、転写記録を行い、色濃度2.0のイエロー色の記録を得た。
【0072】
これらの記録は全て実施例1と同様の方法により耐光性試験を行ったところ、該記録は殆ど変化せず、高温及び高湿下の画像の安定性にも優れていた。
【0073】
また、実施例1と同様に堅牢度試験を行ったが、画像の鮮明さは変化せず、また白紙も着色せず、記録画像の堅牢度は良好であった。
【0074】
実施例5〜42
合成例5〜42の化合物を用いて、実施例1と同様の方法に従ってインクの調製、熱転写シートの作製、被記録材の作製、および転写記録を行い、表1に示す各々の記録を得た。
【0075】
これらの記録について、全て実施例1と同様な方法により耐光性試験を行ったところ、該記録は殆ど変化せず、高温及び高湿下の画像の安定性にも優れていた。また、実施例1と同様に堅牢度試験を行ったが、画像の鮮明さは変化せず、また白紙も着色せず、記録画像の堅牢度は良好であった。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】
【表7】
【0083】
【表8】
【0084】
転写濃度1.8以上のものを可、1.8未満を不可とした。また、耐光性、高温及び高湿下での画像安定性、堅牢度各々の判定結果は良好なものについて○、不良なものについては×で示した。
【0085】
比較例1〜6
実施例1と同様の方法に従って、表2に示すイエロー色色素を使用し、インクの調製、転写シートの作製、被記録材の作製、および転写記録を行った。また、実施例1と同様に耐光性試験、堅牢度試験を行った。結果を併せて表2に示す。判定結果は表1と同様に示した。
【0086】
その結果、表2に示すように、最大転写濃度、耐光性及び堅牢度の条件を同時に満足させるものは得られず、さらに画像が不鮮明となり、白紙が著しく着色し不良であった。
【0087】
【表9】
【0088】
実施例43
合成例1の色素4部、下式(E)
【0089】
【化18】
で示される青色色素6部、下式(F)
【0090】
【化19】
で示される赤色色素3部、ならびに、ポリブチラール樹脂4.5部、メチルエチルケトン46.25部、トルエン46.25部の混合物をガラスビーズを使用し、ペイントコンディショナーで約30分間混合処理することにより該インクを調製した。
実施例1と同様にして、転写シート、被記録材を作製し、転写記録を行った結果、色濃度2.1の黒色の記録を得た。また、得られた記録の耐光性試験をキセノンフェードメーター(スガ試験機株式会社製造)を用いてブラックパネル温度63±2℃で実施したが、40時間の照射でほとんど変色せず、高温および高湿下での画像の安定性にも優れていた。
【0091】
次に、作製した転写シートを25℃2ヵ月環放置した後に転写記録を行い、転写シート作製直後の転写記録濃度と比較したところ、色濃度2.1と全く同じ値が得られ、良好な結果を示した。
【0092】
また、堅牢度は得られた記録画像を50℃の雰囲気中に48時間放置した後、画像の鮮明さ、及び表面を白紙で摩擦した際の着色により判定したところ、画像の鮮明さは変化せず、また、白紙も着色せず記録画像の堅牢度は良好であった。
【0093】
実施例44〜45
実施例43で用いた色素の代わりに表3に示す色素を用いて、実施例43と同様の方法に従ってインクの調製、熱転写シートの作製、被記録材の作製、および転写記録を行い、表3に示す各々の記録を得た。
【0094】
これらの記録について、全て実施例1と同様な方法により耐光性試験を行ったところ、該記録は殆ど変化せず、高温及び高湿下の画像の安定性にも優れていた。また、実施例1と同様に堅牢度試験を行ったが、画像の鮮明さは変化せず、また白紙も着色せず、記録画像の堅牢度は良好であった。
【0095】
比較例7〜8
実施例43と同様の方法に従って、表4に示す色素を使用し、インクの調製、転写シートの作製、被記録材の作製、および転写記録を行った。また、実施例1と同様に耐光性試験、堅牢度試験を行った。
【0096】
比較例7では色素(ア)及び(イ)の溶解度が低く、またお互いに昇華性が異なるため、得られた画像は黒色にならず、暗色の赤色であった。
【0097】
また比較例8では色素(エ)の溶解度は高かったが、400〜550nmの波長光における吸収がシャープであり、また色素(オ)の溶解度は低く、得られた転写画像は赤色で色濃度は低かった。
【0098】
【表10】
【0099】
【表11】
【0100】
【発明の効果】
本発明の一般式(1)で示されるイエロー色色素を熱転写記録用シートに用いることで、熱転写時に、感熱ヘッドに与えるエネルギーを変えることにより、色素の感熱転写量を制御することができ、階調記録が容易であり、フルカラー記録に適している。また、本発明のイエロー色素は、380nm〜500nmの領域にわたり、幅広い光吸収能を持つため、黒色画像を得るための配合染料用黄色成分として優れた性能を有している。
【0101】
さらに、熱、光、湿気、薬品などに対して安定であるため、転写記録中に熱分解することなく、得られた記録の保存性も優れている。
【0102】
また、本発明の色素は有機溶剤に対する溶解性が良好であるため、均一に溶解あるいは分散した高濃度のインクを調製することが容易であり、その結果、色濃度の良好な記録を得る熱転写シートを作製できるので、実用上価値あるインク組成物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1のイエロー色素の吸光スペクトルである。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a dye for thermal transfer recording used for color hard copy and the like by a transfer recording method, an ink composition for thermal transfer recording containing the dye, and a thermal transfer sheet for thermal transfer recording.
[0002]
[Prior art]
The thermal transfer recording method using a dye for thermal transfer recording uses a thin condenser paper with a thickness of several microns or a transfer sheet coated with an ink-sublimated dye on a PET film and selectively heats it with a thermal head. This is one of the thermal transfer printing methods for transferring to recording paper as a recording material, and is currently used as a means for image recording (hard copy) various image recording information. The sublimable dye used here is required to be rich in color, excellent in color mixing, strong in dyeing power and relatively high in stability. The recording method described above has a large characteristic not found in other printing methods in that the amount of dye sublimated depends on thermal energy and the dye concentration after dyeing can be controlled in an analog manner.
[0003]
Conventional yellow color thermal transfer recording dyes include quinophthalone compounds having excellent light fastness and fastness (JP-A-60-53565, JP-A-63-189289, JP-A-63-182192). And a heterocyclic azo compound (JP-A-61-12393 and JP-A-61-12394) and a disazo compound (JP-A-60-180889). Practical performance was poor in terms of transfer density and image stability after transfer, and there was a problem that satisfactory images could not be obtained.
[0004]
In addition, as a compounding yellow dye used to obtain a black image, a dye having a light absorption width near flat which absorbs an orange region is required. For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-185,752, an orange azo compound is used for a black compounding purpose, but further improvement is required in terms of high transfer density and image stability after transfer. It is the current situation.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a yellow dye for thermal transfer recording, which has high transfer density and image stability after transfer, and has a wide absorption range, an ink composition for thermal transfer recording containing the dye, and a thermal transfer for thermal transfer recording. To provide a seat.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to solve the above-described problems, and as a result, have found that by using a specific yellow dye for thermal transfer recording, excellent transfer density and image stability can be obtained, and have found the present invention. . That is, the present invention provides a compound represented by the general formula (1) as one of possible tautomers.
[0007]
Embedded image
[0008]
[Wherein, R 1 And R 2 Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 10 carbon atoms or a substituted or unsubstituted alkoxyalkyl group having 3 to 11 carbon atoms; 3 And R 4 Each independently represents hydrogen or a methyl group; 5 Represents a hydrogen atom, a halogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, or a substituted or unsubstituted alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms. n represents 0 or 1. ]
The present invention relates to a yellow dye for thermal transfer recording represented by the formula (1), a thermal transfer sheet for thermal transfer recording containing the dye, and an ink composition for thermal transfer recording.
[0009]
In the study of the present inventors, generally, in a thermal transfer recording dye, the transfer speed at the time of transfer, which affects the transfer density, is related to the interaction between the dye molecules and the interaction between the dye molecules and the binder resin for ink. Was obtained.
[0010]
In other words, it is clear that a dye having good solubility in a thermal transfer recording dye in an ink solvent, and a dye having the smallest interaction with the binder resin for the ink so as not to impair the storage stability after ribbon production is the best dye. became.
[0011]
The dye for thermal transfer recording represented by the general formula (1) of the present invention satisfies the above-described conditions and can obtain an extremely good thermal transfer density.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the general formula (1), R 1 And R 2 Examples of the substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 10 carbon atoms include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an n-butyl group, an n-pentyl group, an n-hexyl group, an n-heptyl group, linear alkyl groups such as n-octyl group, n-nonyl and n-decyl, isopropyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, 2-pentyl group, 3-pentyl group and 2-methyl- 1-butyl group, 3-methyl-1-butyl group, 2,2-dimethyl-1-propyl group, 1,1-dimethyl-1-propyl group, 2-ethyl-1-hexyl group, 3,5,5 Branched alkyl groups such as, -trimethylhexyl, cyclopentyl, cyclohexyl, cyclohexylmethyl, 2-cyclohexylethyl, 4-isopropylcyclohexyl, 2,4,6-trimethyl And cyclic alkyl groups such as Le cyclohexyl group. Further, as a linear, branched or cyclic substituted alkyl group, 2,2,3,3-tetrafluoropropyl group, 1,1,1,3,3,3-hexafluoro-2-propyl group, 1H, 1H, 5H-octafluoropentyl group, 2,2,2-trichloroethyl group or the like, wherein the substituent is a halogenated alkyl group such as fluorine or chlorine, a cyanoalkyl group such as a cyanoethyl group, a 2-chloro-1-cyclohexyl group, or the like Is mentioned.
[0013]
In the general formula (1), R 1 And R 2 Examples of the substituted or unsubstituted alkoxy group having 3 to 11 carbon atoms include methoxyethyl, ethoxyethyl, n-propoxyethyl, n-butoxyethyl, n-pentyloxyethyl, n-hexyloxyethyl Group, n-heptyloxyethyl group, n-octyloxyethyl group, methoxy-n-propyl group, ethoxy-n-propyl group, n-propoxy-n-propyl group, n-butoxy-n-propyl group, n- Linear alkoxyalkyl group such as pentyloxy-n-propyl group, n-hexyloxy-n-propyl group, n-heptyloxy-n-propyl group, n-octyloxy-n-propyl group, isopropoxyethyl group , Isobutoxyethyl group, sec-butoxyethyl group, tert-butoxyethyl group, 2-pentyloxyethyl Group, 3-pentyloxyethyl group, 2-methyl-1-butyloxyethyl group, 3-methyl-1-butyloxyethyl group, 2,2-dimethyl-1-propyloxyethyl group, 1,1-dimethyl- 1-propyloxyethyl group, isopropoxy-n-propyl group, isobutoxy-n-propyl group, sec-butoxy-n-propyl group, tert-butoxy-n-propyl group, 2-pentyloxy-n-propyl group, 3-pentyloxy-n-propyl group, 2-methyl-1-butyloxy-n-propyl group, 3-methyl-1-butyloxy-n-propyl group, 2,2-dimethyl-1-propyloxy-n-propyl group A branched alkoxyalkyl group such as a 1,1-dimethyl-1-propyloxy-n-propyl group, a cyclopentyloxyethyl group Cyclic alkoxyalkyl groups such as cyclohexyloxyethyl group, cyclohexylmethoxyethyl group, cyclopentyloxy-n-propyl group, cyclohexyloxy-n-propyl group, cyclohexylmethoxy-n-propyl group, 3,5-dimethylcyclohexyloxyethyl group And the like. Further, as a linear, branched or cyclic substituted alkoxyalkyl group, 1,1,1,3,3,3-hexafluoro-2-propoxy-1-ethyl group, 2,2,2-trichloroethoxyethyl group Examples of the substituent include a halogenated alkoxyalkyl group such as fluorine and chlorine, a cyanoalkoxyalkyl group such as a cyanoethoxyethyl group, and a 2-chloro-1-cyclohexyloxybutyl group.
[0014]
In the general formula (1), R 5 Examples of the halogen atom include a fluorine atom, a chlorine atom, and a bromine atom.
[0015]
In the general formula (1), R 5 Examples of the substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 4 carbon atoms include straight-chain alkyl groups such as methyl group, ethyl group, n-propyl group, n-butyl group, isopropyl group, isobutyl group, sec- Examples include a branched alkyl group such as a butyl group and a tert-butyl group, and a substituted alkyl group such as a trifluoromethyl group. Preferably, it is an alkyl group substituted at the meta position or a branched alkyl group.
[0016]
In the general formula (1), R 5 Examples of the substituted or unsubstituted alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms include linear alkoxy groups such as methoxy group, ethoxy group, n-propyl group and n-butyl group, isopropoxy group, isobutoxy group, sec. A branched alkoxy group such as -butoxy group and tert-butoxy group; and a substituted alkoxy group such as trifluoromethoxy group. Preferably, it is an alkoxy group substituted at the meta position or a branched alkoxy group.
[0017]
R 1 And R 2 Is preferably a branched or cyclic alkyl group or alkoxyalkyl. More preferably, general formula (2)
Embedded image
[0018]
[Wherein, R 6 And R 7 Represents a branched alkyl group having 3 to 9 carbon atoms, a cyclic alkyl group having 5 to 9 carbon atoms, or a branched alkoxyalkyl group having 5 to 11 carbon atoms or a cyclic alkoxyalkyl group having 7 to 10 carbon atoms, R 3 , R 4 , R 5 , N have the same meaning as described above. ]
Is suitable as a dye for thermal transfer recording.
[0019]
In the formula (2), R 6 And R 7 Examples of the branched alkyl group having 3 to 9 carbon atoms or the cyclic alkyl group having 5 to 9 carbon atoms include isopropyl, isobutyl, sec-butyl, tert-butyl, 2-pentyl, and 3-pentyl. Group, 2-methyl-1-butyl group, 3-methyl-1-butyl group, 2,2-dimethyl-1-propyl group, 1,1-dimethyl-1-propyl group, 2-ethyl-1-hexyl group , 3,5,5, -trimethyl-1-hexyl group and the like, a branched alkyl group having 3 to 9 carbon atoms, a cyclopentyl group, a cyclohexyl group, a cyclohexylmethyl group, a 2-cyclohexylethyl group, a 4-isopropylcyclohexyl group, And a cyclic alkyl group having 5 to 9 carbon atoms such as a 4,4,6-trimethylcyclohexyl group. Further, examples of the branched or cyclic substituted alkyl group include a halogenated alkyl group such as a 1,1,1,3,3,3-hexafluoro-2-propyl group and a 2-chloro-1-cyclohexylisopropyl group. Can be
[0020]
In the formula (2), R 6 And R 7 Examples of a branched alkoxyalkyl group having 5 to 11 carbon atoms or a cyclic alkoxyalkyl group having 7 to 10 carbon atoms include an isopropoxyethyl group, an isobutoxyethyl group, a sec-butoxyethyl group, a tert-butoxyethyl group, 2-pentyloxyethyl group, 3-pentyloxyethyl group, 2-methyl-1-butyloxyethyl group, 3-methyl-1-butyloxyethyl group, 2,2-dimethyl-1-propyloxyethyl group, 1 , 1-dimethyl-1-propyloxyethyl group, 2-ethyl-1-hexyloxy-2-ethyl group, 3,5,5, -trimethyl-1-hexyloxy-2-ethyl group, isopropoxy-n- Propyl group, isobutoxy-n-propyl group, sec-butoxy-n-propyl group, tert-butoxy-n-propyl group, -Pentyloxy-n-propyl group, 3-pentyloxy-n-propyl group, 2-methyl-1-butyloxy-n-propyl group, 3-methyl-1-butyloxy-n-propyl group, 2,2-dimethyl A -1-propyloxy-n-propyl group, a branched alkoxyalkyl group having 5 to 11 carbon atoms such as a 1,1-dimethyl-1-propyloxy-n-propyl group, a cyclopentyloxyethyl group, a cyclohexyloxyethyl group, C7-10 cyclic alkoxyalkyl groups such as cyclohexylmethoxyethyl group, cyclopentyloxy-n-propyl group, cyclohexyloxy-n-propyl group, cyclohexylmethoxy-n-propyl group and 4-ethylcyclohexyloxyethyl group. No. As a linear, branched or cyclic substituted alkoxyalkyl group, halogenated alkoxyalkyl groups such as 1,1,1,3,3,3-hexafluoro-2-propoxy-1-ethyl group, 1H, 1H , 5H-pentafluorooctyloxyethyl group and the like.
[0021]
As a method for producing the dye represented by the general formula (1) according to the present invention, after diazotizing aminobenzoic acid, the compound represented by the formula (3)
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[0022]
[Wherein, R 1 , R 5 Has the same meaning as described above. ]
And coupling with a pyrazole represented by the formula (4)
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[0023]
[Wherein, R 1 , R 5 Has the same meaning as described above. ]
A compound represented by the general formula (5)
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[0024]
[Wherein, R 2 , R 3 , R 4 , N have the same meaning as described above. X represents a chlorine atom, a bromine atom or an iodine atom. ]
The compound represented by the general formula (1) can be produced by reacting with a halogenated carboxylic acid ester represented by the following formula:
[0025]
The dyes according to the present invention may exist in tautomeric forms as in general formula (1), general formula (6) below and general formula (7) below. Next, each tautomer is shown. Although the dyes used in the present invention are represented in one of these forms, it is clear that the present invention relates to any possible tautomeric form of the dye.
As specific tautomeric forms, general formula (1)
[0026]
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[0027]
[Wherein, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , N have the same meaning as described above. ]
And the general formula (6)
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[0028]
[Wherein, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , N have the same meaning as described above. ]
And the general formula (7)
Embedded image
[0029]
[Wherein, R 1 , R 2 , R 3 , R 4 , R 5 , N have the same meaning as described above. ]
And the like.
[0030]
As a method for producing a thermal transfer recording ink using the dye of the present invention, the dye may be mixed with an appropriate resin, solvent, or the like according to a conventional method to obtain the recording ink. In this case, the amount of the thermal transfer recording ink is usually 1 to 10% by weight, preferably 2 to 5% by weight.
[0031]
Further, as a thermal transfer method, the ink obtained by the above method is applied on a suitable base material to prepare a transfer sheet, the sheet is superimposed on a recording material, and then from the back surface of the sheet according to a recording pattern with a thermal recording head. Heating and pressurizing methods can be used, in which case the dye on the sheet is transferred onto the recording material.
[0032]
As the resin for adjusting the above ink, those used in ordinary printing inks may be used, and rosin, phenol, xylene, petroleum, vinyl, polyamide, alkyd, nitrocellulose, and alkyl An oil-based resin such as celluloses or an aqueous resin such as maleic acid, acrylic acid, casein, shellac, glue and the like can be used.
[0033]
Examples of the solvent for adjusting the ink include alcohols such as methanol, ethanol, propanol and butanols, cellosolves such as methyl cellosolve and ethyl cellosolve, aromatics such as benzene, toluene and xylene, ethyl acetate and butyl acetate. Esters, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone and cyclohexanone, hydrocarbons such as ligroin, cyclohexane and kerosene, and dimethylformamide.
[0034]
Examples of the substrate on which the ink is applied include thin papers such as condenser paper and glassine paper, polyesters such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, and polyethylene terephthalate, and 6,6-nylon and 4,4′-methylenediphenyl diisocyanate and carboxylic acid. Suitable heat-resistant plastic films such as polyamides such as aromatic polyamide which is a polymer with acid, and thermoplastic polyimides obtained by polymerizing pyromellitic acid and diaminodiphenyl ether are suitable. A thickness of about 5 to 50 micrometers is appropriate for improving the efficiency of heat transfer from the thermal recording head to the dye. The dye-carrying layer provided on the surface of the substrate can be prepared by applying the above-described ink to the substrate.
[0035]
Examples of the recording material include, for example, polyethylene, polyolefin resins such as polypropylene, polyvinyl chloride, halogenated polymers such as polyvinylidene chloride, polyvinyl alcohol, polyvinyl acetate, vinyl polymers such as polyacrylester, polyethylene terephthalate, Polyester resins such as polybutylene terephthalate, polystyrene resins, polyamide resins, copolymer resins of olefins such as ethylene and propylene and other vinyl monomers, ionomers, cellulose diacetate, cellulose resins such as cellulose triacetate, polycarbonate, Fibers, woven fabrics, films, sheets, molded products and the like made of polysulfone, polyimide and the like can be mentioned. Particularly preferred are woven fabrics, sheets or films made of polyethylene terephthalate.
[0036]
Further, in the transfer recording, the above-mentioned resin for recording material to which acidic fine particles such as silica gel are added is coated on plain paper, impregnated, or laminated with a resin film, or acetylated. By using such specially processed paper, good recording with excellent image stability under high temperature and high humidity can be performed. Also, films of various resins or synthetic papers made from them can be used.
[0037]
Further, after the transfer recording, for example, a polyester film is hot-pressed and laminated on the transfer recording surface, whereby the coloring of the dye can be improved and the storage stability of the recording can be achieved.
[0038]
The thermal transfer recording ink composition and the thermal transfer recording thermal transfer sheet of the present invention can be used in combination with the dye of the present invention and a dye other than the present invention. Examples of the dyes other than the present invention include quinophthalone-based dyes, anthraquinone-based dyes, naphthoquinone-based dyes, indoaniline-based dyes, indophenol-based dyes, azo-based dyes such as heterocyclic azo such as pyridoneazo, and phenylazo, and the like. Full-color transfer recording can be performed on dyes that can be used for thermal transfer recording. Further, an excellent black transfer image can be given, and an excellent image can be obtained by selecting and using a compound having a high transfer density.
[0039]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described specifically with reference to Examples. Parts in the examples indicate parts by weight. % Indicates% by weight.
[0040]
Synthesis Example 1
131 g of 35% hydrochloric acid, 560 g of water and 38 g of p-aminobenzoic acid were mixed, heated to 45 ° C., and stirred for 1 hour to dissolve p-aminobenzoic acid. Subsequently, it was cooled to 0 ° C. 240 parts of ice was charged, 21.8 g of a 21.4% aqueous sodium nitrite solution was added dropwise at 0 to 5 ° C., and the mixture was reacted for 1 hour. Then, 5 g of sulfamic acid was added to decompose excess sodium nitrite. This was a diazo solution. Next, a solution prepared by mixing 1400 g of water, 60 g of sodium carbonate, and 12 g of sodium bicarbonate was prepared. After cooling to 10 ° C, 65 g of 1-phenyl-3-ethoxycarbonyl-5-hydroxypyrazole was added, and further cooled to 0 ° C. did. The diazo solution prepared above was dropped into this solution at 0 to 5 ° C. over 1 hour. After reacting at 0 to 5 ° C. for 2 hours, the reaction mass is neutralized with 10% aqueous hydrochloric acid so that the pH of the reaction mass becomes 2 to 3, filtered and washed, and the following formula (a) is obtained.
[0041]
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105 g of the compound was obtained.
[0042]
Subsequently, 78 g of N, N-dimethylformamide, 30 g of the compound of the formula (a), sodium carbonate and 2 g of potassium iodide are mixed and heated to 50 ° C. with stirring. After dropping 13 g of ethyl chloroacetate, the temperature was raised to 80 ° C. and kept for 2 hours. The reaction mass was discharged into 250 g of methanol, stirred at 25 ° C. for 2 hours, filtered, washed and dried to obtain the compound (A) of Synthesis Example 1 (Chemical Formula 12).
[0043]
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[0044]
The maximum absorption wavelength (λmax) of the compound in toluene was 416 nm.
[0045]
Example 1
The method for producing the thermal transfer recording ink composition and the thermal transfer recording thermal transfer sheet will be described below.
(1) Method for preparing ink composition
3 parts of the dye of the formula (A)
4.5 parts of polybutyral resin
46.25 parts of methyl ethyl ketone
46.25 parts of toluene
The ink was prepared by mixing the dye mixture having the above composition with glass beads using a paint conditioner for about 30 minutes.
[0046]
(2) Transfer sheet manufacturing method
Using a gravure calibrator (plate depth 30 μm), the above ink was applied to a 9 μm-thick polyethylene terephthalate film whose back surface was heat-treated at a dry coating amount of 1.0 g / m 2. 2 And dried.
[0047]
(3) Production of recording material
0.8 parts of polyester resin
(Vylon 103 Toyobo)
EVA polymer plasticizer 0.2 parts
(Elvaloy 741p, manufactured by Mitsui / Dupont Polychemical)
Amino-modified silicone 0.04 parts
(KF-857 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.)
Epoxy modified silicone 0.04 parts
(KF-103 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.)
Methyl ethyl ketone / toluene / cyclohexane 9.0 parts
(Weight ratio 4: 4: 2)
[0048]
The above components were mixed to prepare a coating liquid, and dried on a synthetic paper (manufactured by Oji Yuka, YUPO FPG 150) using a bar coater (manufactured by RK Print Coat Instruments, No. 1) at 4.5 g / m2. 2 And dried at 100 ° C. for 15 minutes.
[0049]
(4) Transfer recording
The transfer sheet and the recording material are superposed on each other with the ink-coated surface and the coating liquid-coated surface facing each other, and a condition of a voltage of 10 V applied to the thermal head and a printing time of 4.0 ms from the back surface of the transfer sheet. And a yellow color record having a color density of 1.9 was obtained.
[0050]
The color density was measured using a densitometer RD-514 manufactured by Macbeth Corporation (filter: Ratten No. 58).
[0051]
The color density was calculated by the following equation.
[0052]
(Equation 1)
Color density = log 10 (I 0 / I)
I 0 = Intensity of light reflected from standard white reflector
I = intensity of light reflected from test object
[0053]
The light resistance test of the obtained recording was performed using a xenon fade meter (manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd.) at a black panel temperature of 63 ± 2 ° C., but the color hardly changed after irradiation for 40 hours. C) and high humidity (80%).
[0054]
Next, the prepared transfer sheet was left for 2 months at 25 ° C., and transfer recording was performed. When compared with the transfer recording density immediately after the transfer sheet was prepared, the same value as the color density of 2.1 was obtained. showed that.
[0055]
The robustness was determined by leaving the obtained recorded image in an atmosphere of 50 ° C. for 48 hours, and then determining the sharpness of the image and the coloring when the surface was rubbed with white paper. Also, the white paper was not colored and the fastness of the recorded image was good.
[0056]
Synthesis Example 2
The reaction was carried out in the same manner as in Synthesis Example 1 except that 2-chloropropionic acid 2′-ethoxyethyl ester was used instead of chloroacetic acid ethyl ester in Synthesis Example 1, and compound (B) (Formula 13) was obtained. .
[0057]
Embedded image
The maximum absorption wavelength (λmax) of the compound in toluene was 416 nm.
[0058]
Example 2
Using the compound of formula (B) instead of formula (A) used in Example 1, preparation of ink, preparation of transfer sheet and recording material, and transfer recording were performed in the same manner as in Example 1, and color density was measured. A 1.9 yellow record was obtained.
[0059]
All of these records were subjected to a light resistance test in the same manner as in Example 1. As a result, the records hardly changed, and the stability of images under high temperature and high humidity was excellent.
[0060]
A fastness test was conducted in the same manner as in Example 1, but the sharpness of the image did not change, the white paper was not colored, and the fastness of the recorded image was good.
[0061]
Synthesis Example 3
In Synthesis Example 1, instead of formula (a), compound (c)
Embedded image
The reaction was carried out in the same manner as in Synthesis Example 1 except that Compound (C) was used.
[0062]
Embedded image
Got.
[0063]
The maximum absorption wavelength (λmax) of the compound in toluene was 416 nm.
[0064]
Example 3
Preparation of an ink, preparation of a transfer sheet and a recording material, and transfer recording were performed using compound (C) in the same manner as in Example 1 to obtain a yellow recording having a color density of 1.9.
[0065]
All of these records were subjected to a light resistance test in the same manner as in Example 1. As a result, the records hardly changed, and the stability of images under high temperature and high humidity was excellent.
[0066]
A fastness test was conducted in the same manner as in Example 1, but the sharpness of the image did not change, the white paper was not colored, and the fastness of the recorded image was good.
[0067]
Synthesis Example 4
131 g of 35% hydrochloric acid, 560 g of water and 38 g of p-aminobenzoic acid were mixed, heated to 45 ° C., and stirred for 1 hour to dissolve p-aminobenzoic acid. Subsequently, it was cooled to 0 ° C. 240 parts of ice was charged, 21.8 g of a 21.4% aqueous sodium nitrite solution was added dropwise at 0 to 5 ° C., and the mixture was reacted for 1 hour. Then, 5 g of sulfamic acid was added to decompose excess sodium nitrite. This was a diazo solution. Next, a solution prepared by mixing 1400 g of water, 60 g of sodium carbonate and 12 g of sodium bicarbonate was prepared, and after cooling to 10 ° C., 82 g of 1-phenyl-3- (2-isopropoxyethoxy) carbonyl-5-hydroxypyrazole was added. And further cooled to 0 ° C. The diazo solution prepared above was dropped into this solution at 0 to 5 ° C. over 1 hour. After reacting at 0 to 5 ° C for 2 hours, the reaction mass is neutralized with 10% hydrochloric acid so that the pH of the reaction mass becomes 2 to 3, filtered and washed, and the following formula (d)
[0068]
Embedded image
132 g of the compound was obtained.
[0069]
Subsequently, 78 g of N, N-dimethylformamide, 35 g of the compound of the formula (d), sodium carbonate and 2 g of potassium iodide are mixed and heated to 50 ° C. while stirring. After 17 g of isoamyl chloroacetate was added dropwise, the temperature was raised to 80 ° C. and kept for 2 hours. The reaction mass was discharged into 250 g of methanol, stirred at 25 ° C. for 2 hours, filtered, washed and dried to obtain the compound (D) of Synthesis Example 1 (Formula 17).
[0070]
Embedded image
The maximum absorption wavelength (λmax) of the compound in toluene was 416 nm.
[0071]
Example 4
Preparation of an ink, preparation of a transfer sheet and a recording material, and transfer recording were performed using compound (D) in the same manner as in Example 1 to obtain a yellow recording having a color density of 2.0.
[0072]
All of these records were subjected to a light resistance test in the same manner as in Example 1. As a result, the records hardly changed, and the stability of images under high temperature and high humidity was excellent.
[0073]
A fastness test was conducted in the same manner as in Example 1, but the sharpness of the image did not change, the white paper was not colored, and the fastness of the recorded image was good.
[0074]
Examples 5 to 42
Using the compounds of Synthesis Examples 5 to 42, preparation of an ink, preparation of a thermal transfer sheet, preparation of a recording material, and transfer recording were performed in the same manner as in Example 1, and each record shown in Table 1 was obtained. .
[0075]
All of these recordings were subjected to a light resistance test in the same manner as in Example 1. As a result, the recordings hardly changed, and the stability of images under high temperature and high humidity was excellent. A fastness test was conducted in the same manner as in Example 1, but the sharpness of the image did not change, the white paper was not colored, and the fastness of the recorded image was good.
[0076]
[Table 1]
[0077]
[Table 2]
[0078]
[Table 3]
[0079]
[Table 4]
[0080]
[Table 5]
[0081]
[Table 6]
[0082]
[Table 7]
[0083]
[Table 8]
[0084]
Those with a transfer density of 1.8 or more were acceptable, and those with a transfer density of less than 1.8 were not acceptable. In addition, the evaluation results of light fastness, image stability under high temperature and high humidity, and fastness were indicated by に つ い て for good ones and × for poor ones.
[0085]
Comparative Examples 1 to 6
In accordance with the same method as in Example 1, the preparation of ink, the preparation of a transfer sheet, the preparation of a recording material, and the transfer recording were performed using the yellow dyes shown in Table 2. Further, a light resistance test and a fastness test were performed in the same manner as in Example 1. Table 2 also shows the results. The judgment results are shown in the same manner as in Table 1.
[0086]
As a result, as shown in Table 2, a sheet which simultaneously satisfied the conditions of the maximum transfer density, light fastness and fastness was not obtained, the image became unclear, and the white paper was markedly colored and defective.
[0087]
[Table 9]
[0088]
Example 43
4 parts of the dye of Synthesis Example 1, the following formula (E)
[0089]
Embedded image
6 parts of a blue dye represented by the following formula (F)
[0090]
Embedded image
And a mixture of 4.5 parts of a polybutyral resin, 46.25 parts of methyl ethyl ketone, and 46.25 parts of toluene, mixed with glass beads using a paint conditioner for about 30 minutes. An ink was prepared.
A transfer sheet and a recording material were prepared in the same manner as in Example 1, and transfer recording was performed. As a result, black recording with a color density of 2.1 was obtained. The light resistance test of the obtained recording was carried out using a xenon fade meter (manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd.) at a black panel temperature of 63 ± 2 ° C. The image stability under moisture was also excellent.
[0091]
Next, transfer recording was performed after leaving the prepared transfer sheet at 25 ° C. for 2 months and compared with the transfer recording density immediately after preparation of the transfer sheet. As a result, exactly the same value as the color density of 2.1 was obtained. showed that.
[0092]
The robustness was determined by leaving the obtained recorded image in an atmosphere of 50 ° C. for 48 hours, and then determining the sharpness of the image and the coloring when the surface was rubbed with white paper. Also, the white paper was not colored and the fastness of the recorded image was good.
[0093]
Examples 44 to 45
Using the dyes shown in Table 3 in place of the dyes used in Example 43, the preparation of ink, the preparation of a thermal transfer sheet, the preparation of a recording material, and the transfer recording were performed in the same manner as in Example 43. Were obtained.
[0094]
All of these recordings were subjected to a light resistance test in the same manner as in Example 1. As a result, the recordings hardly changed and the stability of images under high temperature and high humidity was excellent. A fastness test was conducted in the same manner as in Example 1, but the sharpness of the image did not change, the white paper was not colored, and the fastness of the recorded image was good.
[0095]
Comparative Examples 7 and 8
According to the same method as that of Example 43, using the dyes shown in Table 4, preparation of ink, preparation of a transfer sheet, preparation of a recording material, and transfer recording were performed. Further, a light resistance test and a fastness test were performed in the same manner as in Example 1.
[0096]
In Comparative Example 7, since the dyes (A) and (A) had low solubility and different sublimability from each other, the obtained image was not black but rather a dark red.
[0097]
In Comparative Example 8, although the solubility of the dye (d) was high, the absorption at a wavelength of 400 to 550 nm was sharp, and the solubility of the dye (e) was low. It was low.
[0098]
[Table 10]
[0099]
[Table 11]
[0100]
【The invention's effect】
By using the yellow colorant represented by the general formula (1) of the present invention in a thermal transfer recording sheet, the amount of thermal transfer of the colorant can be controlled by changing the energy applied to the thermal head during thermal transfer. Tone recording is easy and suitable for full color recording. Further, since the yellow dye of the present invention has a wide light absorption capability over a range of 380 nm to 500 nm, it has excellent performance as a yellow component for a compounding dye for obtaining a black image.
[0101]
Further, since it is stable against heat, light, moisture, chemicals, and the like, it does not undergo thermal decomposition during transfer recording, and has excellent storage stability of the obtained recording.
[0102]
In addition, since the dye of the present invention has good solubility in organic solvents, it is easy to prepare a high-concentration ink that is uniformly dissolved or dispersed, and as a result, a thermal transfer sheet that provides good color density recording Thus, the ink composition is practically valuable.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an absorption spectrum of a yellow dye of Synthesis Example 1.
Claims (4)
で表される感熱転写記録用イエロー色素。Formula (1) as one of the possible tautomers
A yellow dye for thermal transfer recording represented by:
で表される請求項1記載の感熱転写記録用イエロー色素。One of the possible tautomers is represented by the general formula (2)
The yellow dye for thermal transfer recording according to claim 1, which is represented by the following formula:
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