JP3581321B2 - Walking sensation presentation device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば人間の歩行に関する能力を測定するときに用いる歩行感覚提示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
VR(Virtual Reality)またはVE(Virtual Environments)などの人工仮想空間技術に用いられるものに、使用者に歩行感覚を提示する歩行感覚提示装置がある。たとえば、トレッドミルを用いた歩行感覚提示装置が、特許第2923493号「歩行感覚生成装置」に開示されている。これに用いられるトレッドミルは、複数のローラに無端帯状のベルトを巻きかけて構成され、ベルト上に使用者が乗り、使用者の歩行に合わせてベルトを後方に移動させる。これによって、実際に歩行している状態を模擬することができる。また、トレッドミル全体を傾斜させるなどして、傾斜地を模擬することもできる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記先行技術では、路面状態が常に一定であり、岩場やコンクリートなどの硬い路面状態、あるいは砂地や沼地などの軟らかい路面状態を模擬することができない。
【0004】
したがって本発明の目的は、沼地を歩行するときのように使用者の足が沈み込むような路面状態を模擬できる歩行感覚提示装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、略水平に並列に配置される円筒状の複数のローラと、
各ローラに個別に備えられ、各ローラを個別に上下に移動可能に支持するシリンダと、
使用者からシリンダに与えられる荷重に応じて、予め定められる模擬すべき路面の硬度および粘度に応じた反発力を、使用者から荷重が与えられたローラに与えるように、各シリンダを制御して各ローラの上下方向の位置を制御する路面状態模擬手段とを含むこと特徴とする歩行感覚提示装置である。
【0006】
本発明に従えば、並列に配列された複数の円筒状のローラと、このローラに個別に備えられ、各ローラを個別に上下に移動可能に支持するシリンダとによって路面が模擬される。さらに路面状態模擬手段が、使用者から与えられる荷重に応じて、各シリンダを制御することによって、ローラの下降速度を調整することができる。たとえば使用者の荷重に応じてローラがゆっくり下降するようにシリンダを制御することによって、沼地などの粘度の高い路面を再現することができる。また使用者の荷重が作用してもローラが下降しないようにシリンダを制御することによって、コンクリートや岩場などの硬度の高い路面を再現できる。
【0007】
請求項2記載の本発明は、前記路面状態模擬手段は、使用者の歩行距離毎に、予め定める比例ゲインおよび微分ゲインがそれぞれ設定された路面状態テーブルと、
前記各ローラの上下位置の指令値と、各ローラの上下位置のフィードバック制御量と、前記路面状態テーブルからの比例ゲインおよび微分ゲインとが入力され、これに基づいて前記シリンダの操作量を出力する可変ゲインPID制御部とを含むことを特徴とする。
【0008】
本発明に従えば、路面状態模擬手段は、路面状態テーブルを有し、この路面状態テーブルには予め定める歩行距離毎に、予め定める比例ゲインと、予め定める微分ゲインとが設定されている。路面状態模擬手段は、さらに可変ゲインPID制御部を有し、この可変ゲインPID制御部には、使用者の歩行距離に応じた各ローラの上下位置の目標値が入力されるとともに、各ローラを支持するシリンダからの各ローラの上下位置の制御量とがフィードバックして入力される。また、可変ゲインPID制御部には、上記路面状態テーブルから、使用者の歩行距離に応じた比例ゲインと微分ゲインとが入力される。
【0009】
可変ゲインPID制御部は、目標値と制御量との差である制御偏差に比例ゲインを乗じた値と、制御偏差の積分値に積分ゲインを乗じた値と、制御偏差の微分値に微分ゲインを乗じた値との和である操作量を出力する。ここで、シリンダはバネとダッシュポットとによって構成されると見なせるので、比例ゲインをバネ定数に等価であるとして、比例ゲインを大きく設定しておくことによって硬度の高い路面を再現でき、微分ゲインを粘性減衰係数に等価であるとして、微分ゲインを大きく設定しておくことによって粘度の高い路面を再現できる。
【0010】
請求項3記載の本発明は、前記路面状態テーブルは、硬度の高い路面を模擬するときには、前記比例ゲインが高く設定され、粘度の高い路面を模擬するときには、前記微分ゲインが高く設定されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、路面状態テーブルの比例ゲインを大きく設定しておくことによって、使用者の足が沈み込まない岩場やコンクリートなどの硬度の高い路面を再現することができ、路面状態テーブルの微分ゲインを大きく設定しておくことによって、使用者の足がゆっくりと沈み込む沼地などの粘度の高い路面を再現することができる。
【0012】
請求項4記載の本発明は、前記シリンダを制御して各ローラの上下位置を制御することによって、路面の起伏を模擬する路面形状模擬手段を含むことを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、路面形状模擬手段によって各ローラの上下方向の位置を制御することによって、使用者が乗載される面を任意の形状にすることができる。このようにして、任意の路面形状を再現することができる。
【0014】
請求項5記載の本発明は、前記複数のローラを覆って巻き掛けられる無端帯状のベルトと、
前記ベルト上面が後方に移動するようにベルトを循環駆動させるベルト駆動手段とを有し、
前記路面形状模擬手段は、模擬された地面の起伏が、ベルトの移動速度と同じ速度で後方に移動するように、各ローラの上下位置を制御することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、ベルト上面は、設定した路面形状を保ち、ベルトの移動速度と同じ速度で後方に移動するように制御される。たとえば、ローラによって上下に複数の凹凸を形成してベルト上面を波状にし、各ローラを上下に移動させて凹凸の波を後方に送り出し、いわば進行波のようにローラが制御される。そして、この波の移動速度とベルトの移動速度が等速度となるように制御することによって、ベルトに乗り、ベルトに合わせて歩く使用者から見れば、波状の路面を歩いているかのように感じられる。つまり、任意の路面形状をベルトに合わせて後方に移動させることによって、任意の路面形状を歩く時の状態を模擬することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に示す本発明の実施の一形態である歩行感覚提示装置1の使用状態の斜視図を参照して、歩行感覚提示装置1の機械的構成について説明する。歩行感覚提示装置1は、トレッドミル2と、表示手段3と、これらを制御する制御手段4とから構成される。この歩行感覚提示装置1は、トレッドミル2に乗載される使用者12に歩行感覚を提示する装置であり、この歩行感覚提示装置1にさらに、音響装置、空調機器、降雨降雪模擬装置、日射模擬装置または風洞などを組み合わせて環境シミュレーションシステムが構築される。
【0017】
トレッドミル2は、支持ローラ5、ベルト6、押し上げローラ7、および油圧シリンダ8を有し、これらは制御手段4によって制御される。支持ローラ5は、たとえば外径が50〜200mm程度であり、長さが1m程度の円筒状のローラである。この支持ローラ5が、複数、たとえば15〜20本(本実施形態では9本に略)が、略水平に等間隔、たとえば30mm程度の間隔を空けて並列に配置される。これらの複数の支持ローラ5を覆って、無端帯状のベルト6が巻き掛けられる。ベルト6は、たとえばゴムから成り、可撓性および弾発性を有し、各ローラ5に緊張状態で巻き掛けられる。また、複数の支持ローラ5のうち、本実施形態では最も後方に配置されるローラ5aが駆動ローラとなり、この駆動ローラ5aに接続される駆動源、たとえばサーボモータ17などによって駆動ローラ5aを回転駆動させることによって、ベルト上面6aが後方に移動するようにベルト6は循環駆動する。
【0018】
押上げローラ7は、支持ローラ5と同じ形状であり、各支持ローラ5に対応して1本ずつ設けられる。そして、それぞれ対応する支持ローラ5の方からベルト6を挟むように支持ローラ5に平行に配置される。対を成す支持ローラ5と押上げローラ7とは、それぞれ左右両端部に設けられるローラ保持具13によって軸支される。
【0019】
各ローラ保持具13の上端部には、押さえローラ10が設けられる。押さえローラ10は、支持ローラ5の回転軸線に平行な回転軸線を有する小型のローラであり、ベルト6の幅方向両側で支持ローラ5との間でベルト6を挟む。
【0020】
そして、ローラ保持具13を介して支持ローラ5および押し上げローラ7が、油圧シリンダ8によって上下に移動可能に支持される。油圧シリンダ8のストローク量は、100〜500mm程度であり、それぞれ基台15に立設して固定される。これらの複数の油圧シリンダ8が個別に上下に伸縮することによって、支持ローラ5および押上げローラ7の上下位置が個別に制御される。
【0021】
したがって、図2に示すように、支持ローラ5が波状に配置されるように支持ローラ5の高さを調整することによって、使用者12が乗るベルト上面6aの形状を波状とすることができる。このようにして、制御手段4に路面形状を設定することによって、トレッドミル2の路面形状を任意の形状とすることができる。また、図2に示すように、ベルト6の上面が波状となった場合であっても、前記押さえローラ10がベルト6の上面で幅方向両側を押さえることによって、ベルト6が支持ローラ5から浮上することが防がれ、路面となるベルト上面6aを確実に支持ローラ5に沿って走行させることができる。
【0022】
またベルト6の下側では、押上げローラ7によってベルト6が支持ローラ5に押付けられるので、支持ローラ5を上下させても、ベルト6を確実に支持ローラ5に当接させ、安定してベルト6を循環駆動させることができる。また、支持ローラ5の左右を支持する対をなす油圧シリンダ8は、同時に上下に移動する場合に限らず、左右個別に上下に移動することができ、これによって路面を左右に傾斜させることも可能である。このように左右の傾斜が許容できるように、油圧シリンダ8のピストンロッドとローラ保持具13とは、ヒンジまたはユニバーサルジョイントによって角変位が許容できるように接続される。
【0023】
図3は、制御手段4の制御構成を簡略化して示すブロック図である。なお、ここでは駆動ローラ5aを上下移動させる油圧シリンダ8についてのみ説明するが、他の油圧シリンダ8についても同様の制御構成である。
【0024】
油圧シリンダ8には、切換弁15を介して油圧ポンプPから作動油が供給され、排出された作動油はタンクTに戻される。制御手段4は切換弁15を制御して油の流路を切換え、油圧シリンダ8を伸縮させる。
【0025】
油圧シリンダ8には、油圧シリンダ8の伸縮量を検出するストロークセンサ16が取付けられている。制御手段4は、前記ストロークセンサ16の検出値に基づいて、駆動ローラ5aが所定の高さに配置されるように切換弁15を制御する。この駆動ローラ5aは、モータ17によって回転駆動され、駆動ローラ5aの回転速度はモータ17を制御する制御手段4によって制御される。また制御手段4は、グラフィックコントローラを制御することによって、表示手段3を制御する。
【0026】
表示手段3は、トレッドミル2に乗った使用者12の正面に表示画面を有し、使用者12が歩いているときに見える風景を、実写またはコンピュータグラフィックで、ベルト6の移動速度に合わせた動画として表示する。この表示手段3は、たとえば液晶ディスプレイ、CRT、または液晶プロジェクタによって実現される。
【0027】
図1に示されるように、歩行感覚提示装置1には、トレッドミル2上を歩行する使用者12のトレッドミル2上の位置を検出する位置検出器20が備えられる。この位置検出器20の一例として、使用者が所定の位置よりも前方に来たことを検出する前方位置検出器20、および所定の位置よりも後方に来たことを検出する後方位置検出器21が設けられる構成が挙げられる。これらの検出器20,21の検出出力に応答して、制御手段4はベルト6の速度を制御する。ベルト6の速度は、たとえば0〜20km/時の範囲で制御され、通常は人の歩行速度である3〜5km/時程度でベルト6が移動するように制御する。このように制御した状態で、たとえば使用者12の歩行速度が速くなり、トレッドミル2上で前方に移動し、前方位置検出器20によって検出されると、使用者12の歩行速度が速くなったものと判断し、制御手段4はベルト6の移動速度を速くする。逆に、使用者12の歩行速度が遅くなると使用者12の位置が後退し、後方位置検出器21でこれが検出される。制御手段4は、これに応答してベルト6の移動速度を低下させる。このように制御することによって、ベルト6は使用者12の歩行速度に合わせた最適な速度で制御される。
【0028】
また使用者12の位置を検出する位置検出器の他の例として、各支持ローラ5の回転軸線方向両端部に一対の発光素子と受光素子とを設け、使用者12の足によって発光素子から受光素子に向かう光線が遮断されたことを検出することによって、使用者12のトレッドミル2上の位置を検出する構成であっても良い。
【0029】
前述したように設定した路面が進行波のように進行するように、油圧シリンダ8を制御している場合には、ベルト6の走行速度に合わせて路面が移動するように油圧シリンダ8の移動速度も制御する。また、表示手段3で表示する映像もベルト6の速度に合わせて変化させる。
【0030】
またトレッドミル2は、3自由度あるいは6自由度のモーションベース・ターンテーブル上に乗載されていてもよい。これによって、トレッドミル2を鉛直方向に平行な軸線まわりに回転させることが可能に成るとともに、トレッドミル2のベルト上面6aの姿勢を任意の角度に保持して斜面を形成することができる。また、このモーションベース・ターンテーブルも、制御手段4によって制御される。
【0031】
次に歩行感覚提示装置1の制御系50について、図4に示すブロック図を参照して詳細に説明する。制御系50は、トレッドミル2のベルト上面6aの後方への進行速度を制御するために、モータ17の回転速度を制御するベルト走行制御系52と、トレッドミル2のベルト上面6aに、凹凸や傾斜などの路面形状、および岩場や沼地などの路面状態を模擬するために、油圧シリンダ8の上下位置を制御するための路面形状・路面状態制御系51とから構成される。
【0032】
ベルト走行制御系52は、減算器66と、PID制御部67と、急動作防止フィルタ68と、使用者位置演算部69と、切換スイッチ70とを含む。まず図4に示すように、切換スイッチ70の第1接点70aと第2接点70bとが接続されて、PID制御部67の出力端とモータ17の入力端とが接続されている場合について説明する。
【0033】
位置検出器20によって、使用者12のトレッドミル2上の位置が検出され、この検出値が使用者位置演算部69および非常停止制御部71に与えられる。使用者位置演算部69によって、位置検出器20の検出値から使用者12のトレッドミル2上の位置が演算され、トレッドミル2上の使用者12が位置している実際の座標値が、急動作防止フィルタ68、路面形状・路面状態制御系51の加算器61、および非常停止制御部71に与えられる。
【0034】
非常停止制御部71は、位置検出器20による検出値、または使用者位置演算部によって算出された座標値に基づいて、使用者12がトレッドミル2上の所定の歩行範囲内に位置しているか否かを判断し、所定の歩行範囲内に位置していないと判断すると、トレッドミル2を停止させる。
【0035】
急動作防止フィルタ68は、モータ17の急動作防止用の伝達関数を有しており、座標値を代入して急動作防止伝達関数を演算して得られる座標値を減算器66に与える。これによって、PID制御部67から出力されるモータ速度指令値によって制御されるモータ17が急動作することが防止される。
【0036】
減算器66には、使用者12のトレッドミル2上の最適な座標値が指令値として常に入力される。減算器66は、上記最適な座標値から、急動作防止フィルタ68を通った座標値を減算して、制御偏差をPID制御部67に与える。なお、上記最適な座標値とは、たとえばトレッドミル2の中心位置などを指す。
【0037】
PID制御部67は、所定の制御伝達関数を有しており、制御偏差を代入して制御伝達関数を演算し、この制御偏差を補正するためのモータ速度指令値を算出し、このモータ速度指令値をモータ17に出力する。モータ17は、モータ速度指令値に基づいて回転速度を変化させる。このようにして、モータ17の回転速度が制御され、トレッドミル2のベルト上面6aの後方への移動速度が制御される。
【0038】
従って使用者12の歩行速度が速くなって、使用者が最適な座標位置よりも前方に位置されると、PID制御部67は、使用者12が最適な座標位置に位置されるようにベルト上面6aの後方への移動速度が速くなるようにモータ17を制御する。また、使用者12の歩行速度が遅くなって、使用者12が最適な座標位置よりも後方に位置されると、PID制御部67は、使用者12が最適な座標位置に位置されるようにベルト上面6aの後方への移動速度が遅く成るように、モータ17を制御する。これによって、使用者12が歩行速度を変化させたとしても、使用者12はトレッドミル2の最適座標位置に常に位置することになる。
【0039】
また、切換スイッチ70の第2接点70bと第3接点70cとが接続されている場合には、モータ17の入力端に、モータ17の回転速度を手動で入力するための外部入力手段(図示せず)とが接続され、このとき、モータ17は外部入力手段から入力される強制歩行速度指令値に基づいて、回転駆動する。
【0040】
路面形状・路面状態制御系51は、積分器60と、加算器61と、路面形状・路面状態データテーブル記憶部62と、路面形状演算部63と、減算器64と、可変ゲインPID制御部65とを含む。
【0041】
積分器60は、ベルト走行制御系52のPID制御部67から出力されるモータ速度指令値をサンプリングして、逐次加算することによって、モータ17の駆動開始からの総回転数を算出して、ベルト上面6aの後方への総走行距離値を算出し、この総走行距離値を、加算器61および路面形状演算部63に与える。
【0042】
加算器61には、上記ベルト上面6aの総走行距離値と、ベルト走行制御系52の使用者位置演算部69からの座標値とが与えられ、この加算器61は、総走行距離値と座標値とを加算する。つまり、加算器61が上記ベルト6の総走行距離値と使用者12の座標値とを加算することによって、使用者12の歩行開始時からの総歩行距離値が算出されることになり、この総歩行距離値が、たとえば表示手段3のグラフィックコントローラに入力される。従って、グラフィックコントローラが総歩行距離値に基づいて、表示手段3に風景などの画像を表示させることによって、使用者12に、実際に歩いている感覚を与えることができる。
【0043】
路面形状・路面状態データテーブル記憶部62には、路面形状データテーブルと路面状態データテーブルとが、予め記憶されている。路面形状データテーブルには、予め定める走行距離毎に、それぞれ個別に対応した路面形状データが設定されている。この路面形状データとしては、油圧シリンダ8の伸縮量(路面の凹凸)およびモーション・ターンテーブルの傾斜量(路面の傾き)などが路面形状データとして設定されている。従って、積分器60から総走行距離値が路面形状演算部63に入力されると、路面形状演算部63は路面形状データテーブルから、入力された総走行距離に対応する路面形状データを読み出し、この読み出した路面形状データに基づいて油圧シリンダ8の指令値、つまり支持ローラ5の高さ位置の指令値を減算器64に与える。これによって、路面形状を模擬することができる。上記路面形状データテーブルと路面形状演算部63とによって、路面形状模擬手段が構成される。
【0044】
また路面形状データは、モーションベース・ターンテーブルにも与えられる。この路面形状データに基づいて、モーションベース・ターンテーブルの鉛直方向に平行な軸線まわりの回転位置が制御されるとともに、その姿勢が所定の角度に制御される。従って、モーションベース・ターンテーブル上のトレッドミル2の回転位置が制御され、さらにベルト上面6aの姿勢が任意の角度に制御されて、斜面を模擬することができる。
【0045】
また減算器64には、上述した油圧シリンダ指令値の他に、ストロークセンサ16による油圧シリンダ8の伸縮量、つまり支持ローラ5の高さ位置の検出量がフィードバックして入力される。減算器64は、指令値から検出量を減算して、制御偏差を可変ゲインPID制御部65に与える。
【0046】
路面状態テーブルには、予め定める走行距離毎に、予め定める比例ゲインKPと予め定める積分ゲインKIと予め定める微分ゲインKDとが、それぞれ設定されている。可変ゲインPID制御部65に入力された制御偏差に、比例ゲインを乗じた値と、制御偏差の積分値に積分ゲインを乗じた値と、制御偏差の微分値に微分ゲインを乗じた値との和である操作量を算出し、この操作量を油圧シリンダ8に出力する。上記操作量に基づいて、油圧シリンダ8のストローク量が変化する。路面状態模擬手段は、上記可変PID制御部65と、路面状態テーブルとによって構成される。
【0047】
可変ゲインPID制御部65について、図5を参照してさらに詳細に説明する。図5は、可変ゲインPID制御部65を詳細に示すブロック図である。図5に示すように、可変ゲインPID制御部65は、比例ゲイン乗算器83と、積分器81と、積分ゲイン乗算器84と、微分器82と、微分ゲイン乗算器85と、加算器86とを含む。
【0048】
減算器64を出た制御偏差は比例ゲイン乗算器83に与えられる。比例ゲイン乗算器83は、路面形状・路面状態データテーブル記憶部62に記憶された路面状態テーブルから、図4の加算器61によって算出された使用者12の総歩行距離に対応する比例ゲインKPを読み出し、与えられた制御偏差に、読み出した比例ゲインKPを乗算し、その出力値を加算器86に与える。この比例ゲインKPを大きく設定しておくことによって、岩場やアスファルトなどの硬度の高い路面状態を再現できる。
【0049】
また減算器64を出た制御偏差は積分器81に与えられ、この積分器81によって積分された後、積分ゲイン乗算器84に与えられる。積分ゲイン乗算器84は、路面状態テーブルから使用者12の総歩行距離に対応する積分ゲインKIを読み出し、積分器81からの出力値に読み出した積分ゲインKIを乗算して、加算器86に与える。
【0050】
また、減算器64を出た制御偏差は微分器82に与えられ、この微分器81によって微分された後、微分ゲイン乗算器85に与えられる。この微分ゲイン乗算器85は、路面状態テーブルから使用者12の総歩行距離に対応する微分ゲインKDを読み出し、微分器82からの出力値に読み出した微分ゲインKDを乗算して、加算器86に与える。この微分ゲインKDの値を大きく設定しておくことによって、沼地などの粘度の高い路面状態を再現することができる。
【0051】
比例ゲイン乗算器83、積分ゲイン乗算器84および微分ゲイン乗算器85を出た各出力値は、加算器86によって加算され、その操作量が油圧シリンダ8に与えられ、油圧シリンダ8は、この与えられた操作量に基づいて、ストロークの伸縮量を変化させる。
【0052】
パラメータである比例ゲインKPおよび微分ゲインKDは、以下に説明するようにして決定される。油圧シリンダ8は、バネとダンパとによって構成されると見なせるので、粘性減衰のある場合の振動における減衰比ξ=c/√(m・k)を使用して、比例ゲインKPおよび微分ゲインKDを決定する。なお上記式において、cは粘性減衰係数であり、kはバネ定数であり、mは荷重である。
【0053】
路面の硬度は、位置フィードバックゲインである比例ゲインKP(バネ定数と等価)で表現し、路面の粘度は、速度フィードバックゲインである微分ゲインKD(粘性減衰係数cと等価)で表現する。
【0054】
つまり、比例ゲインKPの値を大きく設定して、加算器86から出力される操作量うちの比例項の割合を大きくすることによって、コンクリートやアスファルトなどの硬度の高い路面状態を再現することができる。前述したように、油圧シリンダ8はバネとダンパとによって構成されると見なせるので、比例ゲインKP、つまりバネ定数kを大きくすることによって、使用者12が支持ローラ5に乗載して、油圧シリンダ8のピストンが縮退すると、支持ローラ5の高さ方向の位置偏差に比例した力で反発するように、油圧シリンダ8が制御され、硬度の高い路面を模擬することができる。
【0055】
また、微分ゲインKDの値を大きく設定して、加算器86から出力される操作量のうちの微分項の割合を大きくすることによって、沼地などの粘度の高い路面状態を再現することができる。前述したように、油圧シリンダ8がバネとダンパとによって構成されると見なせるので、微分ゲインKD、つまり粘性減衰係数cを大きくすることによって、使用者12が支持ローラ5に乗載して、油圧シリンダ8のピストンが縮退すると、支持ローラ5の高さ方向の速度偏差に比例した力で反発するように、油圧シリンダ8が制御されるので、支持ローラ5がゆっくりと沈み込むようになり、粘度の高い路面を再現することができる。
【0056】
次に図6を参照して支持ローラ5の動きについて説明する。本発明の歩行感覚提示装置1は、支持ローラ5の高さを調整することによって任意の路面形状を生成することができ、さらに制御手段4によって、生成した路面を進行波のように送ることによって、使用者12はあたかも起伏のある路面を歩いているように感じることができる。
【0057】
図6では、たとえばサインカーブ状に続く路面を生成するときの支持ローラ5およびベルト6の動きについて説明する。なお、ベルト6では同時に1周期分のサインカーブが再現されるものとする。
【0058】
まず初期状態では、(a)に示すように、両端部が盛り上がった1周期のサインカーブ生成されるように各支持ローラ5が配置されているものとする。また、このときベルト6の前端の頂点の位置をAとする。制御手段4は、このようなサインカーブ状の路面が後方に進行するように、油圧シリンダ8によって支持ローラ5の上下位置を制御するとともに、路面の進行速度に合わせて、ベルト6を循環駆動する。
【0059】
ここで、図6(b)は初期状態(a)から位相が90°後方に進んだ状態を示し、(c)は180°進んだ状態を示し、(d)は270°進んだ状態を示し、(e)は360°進んだ状態を示す。これらの図に示されるように、制御手段4によって、路面が順次後方に送られるように、支持ローラ5は制御され、この路面の進行に合わせてベルト6も移動する。つまり、ベルト6のAで示す位置は常にサインカーブの頂点にある。
【0060】
このように、支持ローラ5が移動するように各油圧シリンダ8および駆動源17を制御することによって、使用者12はあたかも起伏のある路面を実際に歩いていたかのように感じることができる。また、路面状態として沼地を模擬する場合には、前述したように微分ゲインKDを大きく設定しておくことによって、使用者12に、あたかも沈み込むような粘度の高い路面状態を提示することができる。また、路面状態として岩場やコンクリートを模擬する場合には、前述したように比例ゲインKPを大きく設定しておくことによって、使用者12に硬度の高い路面状態を提示することができる。また路面形状は、サインカーブに限らず、任意の形状に設定することができる。
【0061】
また、本発明では、このような進行波を形成する場合に限らず、たとえば図7(a)に示すように、前方になるにつれて支持ローラ5の高さが高くなるように各支持ローラ5を固定的に配置し、ベルト6のみ駆動することによって、使用者12はあたかも坂道を上っているように感じることができる。
【0062】
また、図7(b)に示すように、前方になるにつれて支持ローラ5が低くなるように固定的配置することによって、下り坂を形成することができる。
【0063】
またさらに、図7(c)に示すように、各支持ローラ5を交互に上下固定的に配置させた状態でベルト6のみを駆動するようにしてもよい。
【0064】
また、この歩行感覚提示装置1は、このようなトレッドミル2と表示手段3との組み合わせだけでなく、たとえば複数のスピーカを設けて、表示する画像に応じた音響を提供し、さらに本装置を風洞内に設置し、雨や風などの人工的な環境を提示し、さらに空調機器によって温度を管理することによって、より現実の環境に近い環境シミュレーションシステムを構築することができる。
【0065】
また、本実施形態では、表示手段として使用者12の前面に表示画面が設けられる構成としたが、本発明はこのような形態に限らず、たとえば使用者12の頭部に装着するHMDによって構成してもよい。
【0066】
また、上述した歩行感覚提示装置1では、表示手段3とトレッドミル2とを組み合わせ、環境を提示する装置として説明したが、本発明はこのような適用に限らず、たとえばトレッドミル2のみを用いて、たとえば使用者の体力を測定するために用いてもよい。この場合にも、設定した路面形状を進行波のように移動させることによって、起伏のある路面を走行するときの体力測定などを行うことができる。
【0067】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、路面状態模擬手段が、使用者の荷重に応じてローラが下降するようにシリンダを制御することによって、沼地などの粘度の高い路面を再現することができ、使用者の荷重が作用してもローラが下降しないようにシリンダを制御することによって、コンクリートや岩場などの硬度の高い路面を再現できる。
【0068】
請求項2記載の本発明によれば、可変ゲインPID制御部は、指令値と制御量との差である制御偏差に比例ゲインを乗じた値と、制御偏差の積分値に積分ゲインを乗じた値と、制御偏差の微分値に微分ゲインを乗じた値との和である操作量を出力する。シリンダをバネとダッシュポットとに見なして制御すると、比例ゲインはバネ定数に等価であるので、比例ゲインを大きく設定しておくことによって硬度の高い路面を再現でき、微分ゲインは粘性減衰係数に等価であるので、微分ゲインを大きく設定しておくことによって粘度の高い路面を再現できる。
【0069】
請求項3記載の本発明によれば、路面状態テーブルの比例ゲインを大きく設定しておくことによって、使用者の足が沈み込まない岩場やコンクリートなどの硬度の高い路面を再現することができ、路面状態テーブルの微分ゲインを大きく設定しておくことによって、使用者の足がゆっくりと沈み込む沼地などの粘度の高い路面を再現することができる。
【0070】
請求項4記載の本発明によれば、路面形状模擬手段によって各ローラの上下方向の位置を制御することによって、使用者が乗載される面を任意の路面形状を再現することができる。
【0071】
請求項5記載の本発明によれば、任意の路面形状をベルトに合わせて後方に移動させることによって、任意の路面形状を歩く時の状態を模擬することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の歩行感覚提示装置1の使用状態を示す斜視図である。
【図2】トレッドミル2を示す斜視図である。
【図3】歩行感覚提示装置1の制御構成を示すブロック図である。
【図4】歩行感覚提示装置1の制御系50を示すブロック図である。
【図5】可変ゲインPID制御部65を示すブロック図である。
【図6】支持ローラ5およびベルト6の動作を示す図である。
【図7】支持ローラ5の配置状態の例を示す図である。
【符号の説明】
1 歩行感覚提示装置
2 トレッドミル
3 表示手段
4 制御手段
5 支持ローラ
6 ベルト
7 押上げローラ
8 油圧シリンダ
17 モータ
51 路面形状・路面状態制御系
52 ベルト走行制御系
62 路面形状・路面状態データテーブル記憶部
63 路面形状演算部
65 可変ゲインPID制御部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a walking sensation presentation device used, for example, when measuring the ability of a person to walk.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART A walking sensation presentation device that presents a walking sensation to a user is used in an artificial virtual space technology such as VR (Virtual Reality) or VE (Virtual Environments). For example, a walking sensation presentation device using a treadmill is disclosed in Japanese Patent No. 2923493, “A walking sensation generation device”. The treadmill used for this is configured by winding an endless belt around a plurality of rollers. A user rides on the belt and moves the belt backward in accordance with the user's walking. Thereby, it is possible to simulate the state of actually walking. In addition, it is also possible to simulate an inclined ground by inclining the entire treadmill.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-mentioned prior art, the road surface condition is always constant, and it is not possible to simulate a hard road surface condition such as a rocky shore or concrete, or a soft road surface condition such as a sandy shore or a swamp.
[0004]
Therefore, an object of the present invention is to provide a walking sensation presentation device that can simulate a road surface condition in which a user's feet sink, such as when walking in a swamp.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 includes a plurality of cylindrical rollers arranged substantially horizontally in parallel,
A cylinder that is individually provided for each roller and supports each roller so that it can be individually moved up and down,
According to the load applied to the cylinder from the user, the resilience according to the predetermined hardness and viscosity of the road surface to be simulated, to control each cylinder so as to apply to the roller to which the load is applied by the user. A walking sensation presentation device including: a road surface state simulation unit that controls a vertical position of each roller.
[0006]
According to the present invention, the road surface is simulated by a plurality of cylindrical rollers arranged in parallel and cylinders individually provided for the rollers and individually supporting the rollers so as to be vertically movable. Further, the road surface state simulating means controls each cylinder according to the load given by the user, so that the descending speed of the roller can be adjusted. For example, by controlling the cylinder so that the roller descends slowly according to the load of the user, a highly viscous road surface such as a swamp can be reproduced. In addition, by controlling the cylinder so that the roller does not descend even when a load of the user acts, it is possible to reproduce a road surface having high hardness such as concrete or rocky terrain.
[0007]
According to a second aspect of the present invention, the road surface state simulating means includes a road surface state table in which a predetermined proportional gain and a differential gain are set for each walking distance of the user,
A command value of the vertical position of each roller, a feedback control amount of the vertical position of each roller, and a proportional gain and a differential gain from the road surface state table are input, and the operation amount of the cylinder is output based on the input. And a variable gain PID control unit.
[0008]
According to the present invention, the road surface state simulation means has a road surface state table in which a predetermined proportional gain and a predetermined differential gain are set for each predetermined walking distance. The road surface state simulating means further includes a variable gain PID control unit. The variable gain PID control unit receives a target value of a vertical position of each roller according to a walking distance of a user, and controls each roller. The control amount of the vertical position of each roller from the supporting cylinder is fed back and input. Further, the proportional gain and the differential gain according to the walking distance of the user are input to the variable gain PID control unit from the road surface state table.
[0009]
The variable gain PID control unit calculates a value obtained by multiplying a control deviation, which is a difference between a target value and a control amount, by a proportional gain, a value obtained by multiplying an integral value of a control deviation by an integral gain, and a differential gain by a differential value of the control deviation. The manipulated variable is output as the sum of the value and the value obtained by multiplying by. Here, since the cylinder can be considered to be composed of a spring and a dashpot, the proportional gain is equivalent to the spring constant, and by setting the proportional gain large, a road surface with high hardness can be reproduced, and the differential gain can be reduced. Assuming that the differential gain is equivalent to the viscous damping coefficient, a high-viscosity road surface can be reproduced by setting a large differential gain.
[0010]
According to a third aspect of the present invention, in the road surface state table, when simulating a road surface with high hardness, the proportional gain is set high, and when simulating a road surface with high viscosity, the differential gain is set high. It is characterized by the following.
[0011]
According to the present invention, by setting the proportional gain of the road surface state table to be large, it is possible to reproduce a hard surface such as a rocky place or concrete where the user's feet do not sink, and to differentiate the road surface state table from the differential. By setting a large gain, it is possible to reproduce a high-viscosity road surface such as a swamp where the user's feet slowly sink.
[0012]
The present invention according to claim 4 is characterized in that it includes a road surface shape simulating means for simulating the undulation of the road surface by controlling the vertical position of each roller by controlling the cylinder.
[0013]
According to the present invention, the surface on which the user rides can be formed in an arbitrary shape by controlling the position of each roller in the vertical direction by the road surface shape simulation means. In this way, an arbitrary road surface shape can be reproduced.
[0014]
The present invention according to
Belt driving means for circulating the belt so that the belt upper surface moves rearward,
The road surface shape simulation means controls the vertical position of each roller so that the simulated undulation of the ground moves backward at the same speed as the movement speed of the belt.
[0015]
According to the present invention, the belt upper surface is controlled so as to maintain the set road surface shape and move backward at the same speed as the belt moving speed. For example, a plurality of irregularities are formed up and down by a roller to make the upper surface of the belt wavy, and each roller is moved up and down to send out a wave of the irregularity, so that the roller is controlled like a traveling wave. By controlling the moving speed of the waves and the moving speed of the belt to be equal, the user who rides on the belt and walks along with the belt feels as if walking on a wavy road surface. Can be That is, by moving an arbitrary road surface shape rearward in accordance with the belt, it is possible to simulate a state of walking on an arbitrary road surface shape.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The mechanical configuration of the walking sensation presentation device 1 will be described with reference to the perspective view of the usage state of the walking sensation presentation device 1 according to the embodiment of the present invention shown in FIG. The walking sensation presentation device 1 includes a
[0017]
The
[0018]
The push-up
[0019]
A
[0020]
The
[0021]
Therefore, as shown in FIG. 2, by adjusting the height of the
[0022]
Further, since the
[0023]
FIG. 3 is a simplified block diagram showing the control configuration of the control means 4. Here, only the
[0024]
The
[0025]
A
[0026]
The display means 3 has a display screen in front of the
[0027]
As shown in FIG. 1, the walking sensation presentation device 1 includes a
[0028]
As another example of a position detector for detecting the position of the
[0029]
When the
[0030]
The
[0031]
Next, the
[0032]
The belt running
[0033]
The position of the
[0034]
The emergency
[0035]
The sudden
[0036]
The optimum coordinate value of the
[0037]
The
[0038]
Therefore, when the walking speed of the
[0039]
When the
[0040]
The road shape / road
[0041]
The
[0042]
The
[0043]
The road surface shape / road surface data
[0044]
The road surface shape data is also given to the motion base turntable. Based on the road surface shape data, the rotational position of the motion base turntable about an axis parallel to the vertical direction is controlled, and the posture is controlled to a predetermined angle. Therefore, the rotational position of the
[0045]
In addition to the above-described hydraulic cylinder command value, the amount of expansion and contraction of the
[0046]
The road surface state table contains a predetermined proportional gain K for each predetermined traveling distance. P And a predetermined integral gain K I And the predetermined differential gain K D Are set respectively. The value obtained by multiplying the control deviation input to the variable gain
[0047]
The variable gain
[0048]
The control deviation output from the
[0049]
The control deviation output from the
[0050]
Further, the control deviation output from the
[0051]
The output values output from the
[0052]
Proportional gain K which is a parameter P And differential gain K D Is determined as described below. Since the
[0053]
The hardness of the road surface is determined by a proportional gain K which is a position feedback gain. P (Equivalent to a spring constant), and the viscosity of the road surface is represented by a differential gain K which is a speed feedback gain. D (Equivalent to the viscous damping coefficient c).
[0054]
That is, the proportional gain K P Is set to a large value and the proportion of the proportional term in the manipulated variable output from the
[0055]
Also, the differential gain K D Is set to be large and the ratio of the differential term in the manipulated variables output from the
[0056]
Next, the movement of the
[0057]
FIG. 6 illustrates the movement of the
[0058]
First, in the initial state, as shown in (a), it is assumed that each
[0059]
Here, FIG. 6B shows a state in which the phase has advanced 90 ° from the initial state (a), FIG. 6C shows a state in which the phase has advanced 180 °, and FIG. 6D shows a state in which the phase has advanced 270 °. , (E) shows a state advanced by 360 °. As shown in these figures, the
[0060]
As described above, by controlling the
[0061]
The present invention is not limited to the case where such a traveling wave is formed. For example, as shown in FIG. 7A, each
[0062]
In addition, as shown in FIG. 7B, a downward slope can be formed by fixedly disposing the
[0063]
Further, as shown in FIG. 7C, only the
[0064]
Further, the walking sensation presentation device 1 provides not only the combination of the
[0065]
Further, in the present embodiment, the display screen is provided in front of the
[0066]
Further, in the walking sensation presentation device 1 described above, the display means 3 and the
[0067]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, the road surface state simulating means can reproduce a high viscosity road surface such as a swamp by controlling the cylinder so that the roller descends according to the load of the user. By controlling the cylinder so that the roller does not descend even when the load of the user acts, it is possible to reproduce a hard surface such as concrete or rocky road.
[0068]
According to the second aspect of the present invention, the variable gain PID control unit multiplies a value obtained by multiplying the control deviation, which is a difference between the command value and the control amount, by the proportional gain, and a value obtained by multiplying the integral value of the control deviation by the integral gain. An operation amount that is the sum of the value and the value obtained by multiplying the differential value of the control deviation by the differential gain is output. If the cylinder is controlled as a spring and a dashpot, the proportional gain is equivalent to the spring constant.Therefore, setting a large proportional gain can reproduce a hard road surface, and the differential gain is equivalent to the viscous damping coefficient. Therefore, a road surface with high viscosity can be reproduced by setting a large differential gain.
[0069]
According to the third aspect of the present invention, by setting the proportional gain of the road surface state table to be large, it is possible to reproduce a hard road surface such as a rocky place or concrete where a user's feet do not sink, By setting a large differential gain in the road surface state table, a highly viscous road surface such as a swamp where the user's feet slowly sink can be reproduced.
[0070]
According to the present invention, by controlling the vertical position of each roller by the road surface shape simulating means, it is possible to reproduce an arbitrary road surface shape on the surface on which the user rides.
[0071]
According to the fifth aspect of the present invention, it is possible to simulate a state of walking on an arbitrary road surface shape by moving the arbitrary road surface shape rearward according to the belt.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing a use state of a walking sensation presentation device 1 according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing a
FIG. 3 is a block diagram illustrating a control configuration of the walking sensation presentation device 1.
FIG. 4 is a block diagram showing a
FIG. 5 is a block diagram showing a variable gain
FIG. 6 is a diagram showing the operation of a
FIG. 7 is a diagram illustrating an example of an arrangement state of a
[Explanation of symbols]
1 Walking sensation presentation device
2 Treadmill
3 Display means
4 control means
5 Support rollers
6 belt
7 Push-up roller
8 Hydraulic cylinder
17 Motor
51 Road surface shape / road surface condition control system
52 Belt running control system
62 Road surface shape / road surface data table storage unit
63 Road surface shape calculation unit
65 Variable gain PID control unit
Claims (5)
各ローラに個別に備えられ、各ローラを個別に上下に移動可能に支持するシリンダと、
使用者からシリンダに与えられる荷重に応じて、予め定められる模擬すべき路面の硬度および粘度に応じた反発力を、使用者から荷重が与えられたローラに与えるように、各シリンダを制御して各ローラの上下方向の位置を制御する路面状態模擬手段とを含むこと特徴とする歩行感覚提示装置。A plurality of cylindrical rollers arranged substantially horizontally in parallel,
A cylinder that is individually provided for each roller and supports each roller so that it can be individually moved up and down,
According to the load applied to the cylinder from the user, the resilience according to the predetermined hardness and viscosity of the road surface to be simulated, to control each cylinder so as to apply to the roller to which the load is applied by the user. A walking sensation presentation device, comprising: road surface state simulation means for controlling the vertical position of each roller.
前記各ローラの上下位置の指令値と、各ローラの上下位置のフィードバック制御量と、前記路面状態テーブルからの比例ゲインおよび微分ゲインとが入力され、これに基づいて前記シリンダの操作量を出力する可変ゲインPID制御部とを含むことを特徴とする請求項1記載の歩行感覚提示装置。The road surface state simulation means, for each walking distance of the user, a road surface state table in which a predetermined proportional gain and differential gain are set, respectively,
A command value of the vertical position of each roller, a feedback control amount of the vertical position of each roller, and a proportional gain and a differential gain from the road surface state table are input, and the operation amount of the cylinder is output based on the input. The walking sensation presentation device according to claim 1, further comprising a variable gain PID control unit.
前記ベルト上面が後方に移動するようにベルトを循環駆動させるベルト駆動手段とを有し、
前記路面形状模擬手段は、模擬された地面の起伏が、ベルトの移動速度と同じ速度で後方に移動するように、各ローラの上下位置を制御することを特徴とする請求項4記載の歩行感覚提示装置。An endless belt shaped to be wound around the plurality of rollers,
Belt driving means for circulating the belt so that the belt upper surface moves rearward,
5. The walking sensation according to claim 4, wherein the road surface shape simulation means controls the vertical position of each roller so that the simulated undulation of the ground moves rearward at the same speed as the movement speed of the belt. Presentation device.
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