JP3579444B2 - クシ刃型自動旋盤 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はクシ刃型の刃物台を備えた自動旋盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ワークに対する複数種類の加工を自動的に行うため、主軸台の前方に、複数の工具を並べて配置した固定刃物台を設けておき、主軸台を所望の工具の前に移動させて加工を行う形式のクシ刃型自動旋盤が知られている(例えば、特開平1−228701号公報、特開平4−193401号公報参照)。このクシ刃型自動旋盤では、主軸に保持しているワークに対して、固定刃物台上の複数の工具を用いた複数の加工を自動的に行うことが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来の構成では、固定刃物台上の工具が摩耗し、交換を必要とした時には、手作業で交換する必要があった。また、ワークの種類を変え、従って加工の種類を変える時にも、固定刃物台上に取り付けている工具を所望のものに手作業で交換する必要があった。このような工具の手動による交換は、作業者に作業負担をかけるばかりでなく、旋盤の稼働率を低下させるという問題ともなっていた。
【0004】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みて為されたもので、工具の自動交換を行うことにより、作業者の負担を低減し、稼働率を向上させ得るクシ刃型自動旋盤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の問題点を解決すべくなされた本発明は、上下に向かい合うように配置された一対の主軸台であって、それぞれがワーク保持用の主軸を、その軸線方向即ちZ軸方向が垂直となるように保持した一対の主軸台と、それぞれの主軸台をZ軸方向及びそれに直角なX軸方向に移動させる主軸台送り装置と、前記一対の主軸台の間に配置されたパレット保持台と、該パレット保持台に着脱可能に保持され、複数の工具を前記X軸方向に並べて且つ一部の工具を一方の主軸台用として、残りを他方の主軸台用として取り付けた工具パレットと、前記パレット保持台のX軸方向の側方に配置され、複数の工具パレットを保持したパレットマガジンと、該パレットマガジンと前記パレット保持台との間で工具パレットを移載するパレット交換装置とを有し、前記パレット保持台が、工具パレットをX軸方向に抜き差しすることにより着脱可能なパレットホルダを備えており、前記パレットマガジンが、X軸方向に延びる中心軸線を中心として回転可能なロータと、該ロータに放射方向に形成された複数の支持板と、該複数の支持板にそれぞれ取り付けられ、前記工具パレットをX軸方向に抜き差しすることにより着脱可能なパレット支持具と、前記ロータを所望の回転位置に割り出すマガジン割り出し装置とを備えており、前記パレット支持具の各々は、前記ロータの割り出し回転により、前記パレット保持台のパレットホルダのX軸方向の延長線上に位置するパレット交換位置に割り出されるように、前記支持板に対する取り付け位置が定められていることを特徴とするクシ刃型自動旋盤を要旨とする。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【作用】
上記構成のクシ刃型自動旋盤では、通常の加工時には、工具パレットがパレット保持台に固定されており、その工具パレットの複数の工具を用いて複数種類の加工が自動的に行われる。工具が摩耗した時とか、加工の種類を変えるために工具交換の必要が生じた時には、パレット交換装置が、パレット保持台上の工具パレットをパレットマガジンに戻し、他の工具を保持した工具パレットをパレット保持台に取り付ける。かくして、工具の手動取替を行うことなく、直ちに次の加工を開始することができ、工具交換の手間を省くことができると共に、旋盤の稼働率を向上させることができる。なお、パレットマガジンに収容されている工具パレットに対する工具交換は手作業で行うが、この工具交換作業は、旋盤の加工動作を妨げることなく行うことができるので、旋盤の稼働率を低下させることはなく、また、作業者の手が空いた時に行えばよいので、作業者に対して大きい負担とはならない。
【0010】
更に、工具パレットの交換に当たっては、パレットマガジンのロータの割り出し回転によって、パレットマガジンの一つのパレット支持具をパレットホルダの延長線上に位置させることができ、この状態で、工具パレットを単にX軸方向に直線状に移動させることで、工具パレットをパレット支持具からパレットホルダに、或いはその逆に移載することができる。このため、パレット交換装置は単に工具パレットを直線状に移動させることができるものであればよく、簡単な構造のものとすることができる。
【0011】
また、上記したように、パレットマガジンをロータ方式としたことにより、単にロータの割り出し回転によって、パレット支持具を所定のパレット交換位置に割り出すことができ、敏速且つ正確な割り出しが可能となる。また、複数の(例えば、4個程度の)パレット支持具を小スペースに配置することができる。
【0012】
更に、パレット保持台をはさんでその上下に一対の主軸台を配置したことにより、2台の主軸台にそれぞれ保持したワークに対する並行加工が可能であり、加工能率を高めることができ、しかも、一方の主軸台で加工したワークを他方の主軸台に渡して背面加工することも可能である。
【0013】
また、主軸台を主軸軸線が垂直となるように配置した、いわゆる縦型クシ刃型自動旋盤であるので、設置場所を小さくできる。
【0014】
【実施例】
以下、図面に示す本発明の好適な実施例を説明する。
図1は本発明を縦型2スピンドル自動旋盤に適用した実施例によるクシ刃型自動旋盤を示す概略正面図、図2はその自動旋盤の旋盤部の概略縦断面図である。図1、図2において、1はワークに対する加工を行う旋盤部、1aはほぼ垂直に設けられたベッド、2A、2Bは上下に互いに向かい合って配置された一対の主軸台、3は各主軸台2A、2Bに設けられたワーク保持用の主軸である。主軸台2A、2Bはそれぞれの主軸3の軸線(Z軸)が垂直となるように配置されている。4は各主軸台2A、2Bを乗せたZ軸スライド、5はこのZ軸スライド4を主軸3の軸線方向であるZ軸方向に移動可能に保持したX軸スライドであり、ベッド1aに対してZ軸方向とは直角なX軸方向に移動可能に保持されている。6はZ軸スライド4をZ軸方向に移動させるためのねじ軸、7はそのねじ軸6を回転させるZ軸サーボモータ、8はX軸スライド5をX軸方向に移動させるためのねじ軸であり、X軸サーボモータ(図示せず)に駆動連結されている。このZ軸サーボモータ7及びX軸サーボモータを回転制御することにより、各主軸台2A、2Bを主軸軸線方向であるZ軸方向及びそれに直角なX軸方向に所望の位置に移動させることができる。従って、これらのZ軸スライド4、X軸スライド5、ねじ軸6、8、Z軸サーボモータ7及びX軸サーボモータ等は、主軸台をZ軸方向及びX軸方向に送るための主軸台送り装置を構成する。なお、主軸台送り装置の構成は図示のものに限らず、適宜変更可能である。
【0015】
上下に配置された主軸台2A、2Bの間には、即ち各主軸台2A、2Bの前方には、刃物台11が設けられている。この刃物台11は、複数の工具12をX軸方向に並べて備えた工具パレット13と、その工具パレット13を着脱可能に保持するパレット保持台14を有している。この工具パレット13は図3(a)、(b)、(c)に示すように、全体が長方形をなしており、その背面には、長手方向に延びる溝15、4個の位置決め穴16、2個の固定用穴17等が形成されている。この位置決め穴16は工具パレット13の中心点Oから等距離の位置に形成されている。工具パレット13の前面には、各種の工具12を取り付けるための溝18が形成されている。通常、工具パレット13には約半分の領域に主軸台2A用の工具が、他の半分の領域に主軸台2Bようの工具が取り付けられるものであり、前記した溝18はこれらの工具を取り付けうる位置に形成されている。工具パレット13の上端中央には、後述するパレット交換装置のフックを引っかけるための凹部19が形成されている。
【0016】
一方、パレット保持台14は、図4、図5に示すように、X軸方向に延びる上下の端縁20aを備え、工具パレット13を保持するパレットホルダ20と、パレットホルダ20の背面に、該パレットホルダ20に対して直角方向となるように固定された支持軸21と、その支持軸21を軸線方向に移動可能に保持し且つシリンダ室22aを形成した支持台22と、支持軸21に固定されたピストン23等を備えており、シリンダ室22aのピストン23の後ろ側に圧油を供給することにより、パレットホルダ20を前進させ、ピストン23の前側に圧油を供給することにより、パレットホルダ20を後退させる構成となっている。支持台22はベッド1aに固定されている。パレットホルダ20の端縁20aは、工具パレット13の溝15に嵌合可能であり、従って、工具パレット13をX軸方向に抜き差しすることにより工具パレット13をパレットホルダ20に対して着脱させることができる。ここで、ピストン23によって前進、後退させられるパレットホルダ20の前進位置は、パレットホルダ20に対して工具パレット13を着脱するためのパレット交換位置P1であり、後退位置は、工具パレット13に設けている工具12を用いて加工を行うための作動位置P2である。なお、パレットホルダ20は2本の支持軸21で保持されており、この2本の支持軸21が同時に同一速度で前進、後退を行うよう、各支持軸21の後端がレバー25及び回転軸26を介して連結されている。
【0017】
ベッド1aの前面の且つパレットホルダ20の上下側縁の近傍には、ストッパピン28と位置決めピン29が設けられている。ストッパピン28は、パレットホルダ20に工具パレット13を保持させた状態でパレットホルダ20が後退した時に、保持されている工具パレット13の裏面に突き当たって工具パレット13の前後方向の位置を規制するものである。また、位置決めピン29は、パレットホルダ20に工具パレット13を保持させた状態でパレットホルダ20が後退した時に、保持されている工具パレット13の裏面の位置決め穴16に嵌合する位置に配置されている。図6はこの位置決めピン29の取付部分の断面を示すものであり、位置決めピン29はホルダー30に軸線方向に移動可能に保持され、且つ常時先端が突出するように、その後端をばね31によって押されている。この構成により、工具パレット13が後退した時に、位置決めピン29の先端が位置決め穴16にスムーズに嵌合して工具パレット13の位置決めを行うことができる。位置決めピン29の先端形状は、図7に示しているように、工具パレット13の中心点Oに対する放射方向の内外側は位置決め穴16に嵌合する円弧状であるが、それに直角方向には位置決め穴16内面との間に隙間32が形成される構成となっている。かくして、4個の位置決めピン29が工具パレット13の位置決め穴16に嵌合する際、位置決めピン29は前記した放射方向に対する直角方向には微小量変位でき、従って、工具パレット13はその中心点Oのまわりに微小量なら回転でき、4個の位置決めピン29によって良好な位置決めを行うことができる。
【0018】
図1、図4において、33は旋盤部1のパレット保持台14のX軸方向の側方に設けられたパレットマガジンである。このパレットマガジン33は、図8にも示すように、X軸方向に延びる中心軸線を中心として回転可能なロータ35と、このロータ35に放射方向に形成された4個の支持板36と、各支持板36に取り付けられたパレット支持具37と、ロータ35を各支持板36が垂直となる位置(図8に示す位置)に割り出し回転させるマガジン割り出し装置(図示せず)等を備えている。パレット支持具37は、パレットホルダ20と同様に、工具パレット13の溝15に嵌合可能な側縁37aを備えており、且つその側縁37aがX軸方向となるようにロータ35の支持板36に取り付けられている。かくして、パレット支持具37に対して工具パレット13をX軸方向に抜き差しすることにより着脱させることができる。なお、パレット支持具37の前面には、外面の一部がパレット支持具37の前面から突出するようにばねによって付勢されたボール38が設けられており、工具パレット13が送り込まれてくると、その工具パレット13の裏面に形成している固定用穴17(図3参照)に嵌合して工具パレット13を、或る程度の大きい力が作用しない限り動かないように固定する構成となっている。
【0019】
各パレット支持具37は支持板36に対して、ロータ35を所定位置に割り出した時に、パレット支持具37が、パレット交換位置P1(図5参照)にあるパレットホルダ20のX軸方向の延長線上のパレット交換位置P3(図8参照)に位置するように、取り付けられている。従って、パレットホルダ20とパレット支持具37とを共にパレット交換位置に位置決めすると、図1、図4に示すように、両者がX軸方向に一直線状に並び、工具パレット13をX軸方向に移動させることにより、その工具ホルダ20をパレットホルダ20からパレット支持具37に、或いはその逆に移載することができる。なお、40はパレットホルダ20とパレット支持具37との間に配置され、工具パレット13を案内するパレットガイドである。
【0020】
パレットマガジン33とパレット保持台14の中間で且つそれらの上方には、パレットマガジンとパレット保持台との間で工具パレットを移載するパレット交換装置42が設けられている。このパレット交換装置42は、図9、図10に示すように、中央に垂直に配置された一対の案内44と、その案内44に上下動可能に設けられた昇降ブロック45と、その昇降ブロック45を上下動させる上下シリンダ46と、昇降ブロック45に水平に取り付けられたラックガイド47と、このラックガイド47に水平に移動可能に保持されたラック48と、ラック48に取り付けられたフック49と、昇降ブロック45に保持され、ラック48に噛み合うピニオン50と、そのピニオン50を回転駆動するモータ51等を有している。かくして、昇降ブロック45を図4に示す位置に降下させ、フック49をパレットマガジン33に保持されている工具パレット13の上端の凹部19に係合させ、その状態で、ラック48をパレット保持台14に向かう方向に移動させることにより、工具パレット13をパレットマガジン33からパレット保持台14に移載することができ、また、その逆の動作により、工具パレット13をパレット保持台14からパレットマガジン33に移載することができる。工具パレット13をパレットマガジン33に移載した後は、昇降ブロック45を上昇させることにより、フック49が工具パレット13の凹部19から外れ、パレットマガジン33のロータ35が支障なく回転可能となる。なお、図9において、54はパレット保持台14の上方に送り出されたラック48の先端を案内する補助ガイド、55はラック48のX軸方向のストッパである。また、図示していないが、ストッパ55に当たる前に近接センサ等でラック48の到達を検出するようになっている。
【0021】
次に、上記構成のクシ刃型自動旋盤の動作を説明する。なお、以下の動作は制御装置により、あらかじめプログラムしたシーケンスに沿って自動的に行われるものである。
今、パレットマガジン33の4個のマガジン支持具37には、図8に示すように、それぞれ工具パレット13が取り付けられており、且つ図示は省略しているが各工具パレット13にはそれぞれ所望の工具が取り付けられているものとする。また、この時には、図4に示すように、旋盤部1のパレットホルダ20には工具パレット13は取り付けられていない。
【0022】
まず、パレット交換装置42の上下シリンダ46が作動して昇降ブロック45を上昇させ、フック49を工具パレット13に干渉しない位置に退避させる。次に、パレットマガジン33の割り出し装置がロータ35を割り出し回転させて所望の工具パレット13を、パレット交換位置P3に割り出す。次に昇降ブロック45が降下し、フック49をパレット交換位置P3にある工具パレット13の凹部19に係合させる。この時の状態が図4に示す状態である。一方、この動作と並行して旋盤部1側では、支持軸21が前進して、パレットホルダ20をパレット交換位置P1(図5参照)に前進させる。
【0023】
次に、パレット交換装置42のモータ51が回転し、ピニオン50を介してラック48をパレット保持台14に向かう方向に所定位置まで移動させる(ラック48がストッパ55によって停止)。かくして、パレットマガジン33に保持されていた工具パレット13がパレットガイド40を経てパレット保持台14のパレットホルダ20に差し込まれる。工具パレット13がパレットホルダ20に対する所定位置に差し込まれた後、パレットホルダ20を保持している支持軸21が、図5に実線で示す作動位置P2に後退する。この後退により、パレットホルダ20に保持された工具パレット13がストッパピン28に突き当たるまで後退し、且つ位置決めピン29が工具パレット13の背面の位置決め穴16に嵌合する(図6参照)。かくして、工具パレット13は前後方向の位置をストッパピン28で規制され、上下左右方向の位置を位置決めピン29によって規制され、所定の作動位置に固定されることとなる。
【0024】
図5に示すように、パレットホルダ20に保持された工具パレット13の後退により、工具パレット13の凹部19からパレット交換装置42のフック49が外れるので、その後、フック49及びそれを保持したラック48がモータ51によって元のパレットマガジン33の上方に戻る。この状態が図1に示す状態である。その後、パレット保持台14に固定された工具パレット13の工具12を用いて複数種類の加工が自動的に行われる。すなわち、一方の主軸台2AがX軸方向、Z軸方向に移動して所望の工具12を選択し、ワークWに対する所望の加工を行い、また、この加工動作に並行して他方の主軸台2BがX軸方向、Z軸方向に移動して所望の工具12を選択し、ワークWに対する所望の加工を行う。必要に応じ、一方の主軸台2Aで加工を行ったワークWを他方の主軸台2Bに渡し、そのワークWの背面加工を行うこともある。なお、主軸台2A、2Bに対するワークの供給、排出はワーク供給排出装置(図示せず)により行われる。
【0025】
次に、ワークの種類が替わり、別の工具による加工を行う必要が生じた時、或いは工具が摩耗して取替えを必要とした時には、パレット交換装置42のラック48及びフック49が再びパレット保持台14上方に移動し、次いでパレット保持台14の支持軸21が前進して工具パレット13をパレット交換位置P1に前進させる(図5参照)。これにより、フック49が工具パレット13の凹部19に係合する。次いで、ラック48及びフック49が、そのフック49に工具パレット13を引っかけたままパレットマガジン33に向けて移動し、フック49に引っかけている工具パレット13をパレットマガジン33のパレット支持具37に差し込んで保持させる。その後、昇降ブロック45が上昇し、フック49を工具パレット13から外し、次いで、ロータ35が割り出し回転して、所望の工具パレット13をパレット交換位置P3に割り出す。その後は、前記したのと同様にして、パレット交換装置42がパレットマガジン33の工具パレット13を、旋盤部1のパレット保持台14に供給し、その工具パレット13の工具を用いた加工が開始される。かくして、旋盤部1における工具交換がきわめて敏速に行われ、旋盤の可動率を低下させることがない。
【0026】
パレットマガジン33に収容している工具パレットの工具は必要に応じ、旋盤本体における加工動作の継続中に手作業で交換する。しかし、この工具交換作業は、旋盤の加工動作を妨げることなく行うことができるので、旋盤の稼働率を低下させることはなく、また、作業者の手が空いた時に行えばよいので、作業者に対して大きい負担とはならない。
【0027】
上記した実施例において工具パレット13に取り付ける工具12は、通常バイト、ドリル等の固定工具であるが、必要に応じ回転ドリル、フライス等の回転工具を取り付けることも可能である。この場合には、回転工具の駆動モータも工具パレットに取り付けることとなる。なお、駆動モータに対する電源供給のためには、工具パレット13の一端に駆動モータに連結された接続端子を設けておき、その工具パレット13をパレット保持台14に取り付けた時に、その接続端子が旋盤部のベッド側に設けている電源接続用の接続端子に接続される構成とすればよい。
【0028】
【0029】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、複数の工具を備えた工具パレットを、主軸台の前方に設けられたパレット保持台に対して着脱可能とし、そのパレット保持台の側方には複数の工具パレットを備えたパレットマガジンを配置し、更に、パレットマガジンとパレット保持台との間で工具パレットを移載するパレット交換装置を設けているので、ワークの加工を行う旋盤部での加工に用いる工具の交換が必要となった時には、単に、パレット交換装置によってパレット保持台上の工具パレットをパレットマガジンに戻し、別の工具パレットをパレットマガジンからパレット保持台上に移載することにより、極めて敏速に工具交換を行うことができ、旋盤の稼働率を向上させることができるという効果を有している。
【0030】
また、本発明の自動旋盤は、一対の主軸台を上下に向かい合わせ、主軸台を主軸軸線が垂直となるように配置し、両者の間にパレット保持台を設けて工具パレットを保持させる構成とした、いわゆる縦型クシ刃型自動旋盤であるので、設置場所を小さくできると共に、2台の主軸台にそれぞれ保持したワークに対する並行加工を行って加工能率を高めることができ、更に、パレットマガジンを、複数のパレット支持具を備えたロータ方式とした ことにより、単にロータの割り出し回転によって、パレット支持具を所定のパレット交換位置に割り出すことができ、敏速且つ正確な割り出しが可能となると共に複数のパレット支持具を小スペースに配置することができるという効果も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるクシ刃型自動旋盤の概略正面図
【図2】上記実施例の自動旋盤における旋盤部の概略縦断面図
【図3】(a)上記実施例に用いる工具パレットの概略正面図
(b)その概略背面図
(c)その端面を拡大して示す概略端面図
【図4】上記実施例の自動旋盤を、工具パレットを旋盤部に供給する前の状態で示す概略正面図
【図5】上記実施例に設けているパレット保持台の概略断面図
【図6】上記パレット保持台の位置決めピンの取付部分を示す概略断面図
【図7】その位置決めピンの断面と位置決め穴の形状を示す概略断面図
【図8】上記実施例に設けているパレットマガジンの概略縦断面図
【図9】上記実施例に設けているパレット交換装置の概略正面図
【図10】そのパレット交換装置の概略縦断面図
【符号の説明】
1 旋盤部
1a ベッド
2A、2B 主軸台
3 主軸
11 刃物台
12 工具
13 工具パレット
14 パレット保持台
20 パレットホルダ
21 支持軸
28 ストッパピン
29 位置決めピン
33 パレットマガジン
35 ロータ
36 支持板
37 パレット支持具
40 パレットガイド
42 パレット交換装置
45 昇降ブロック
48 ラック
49 フック
Claims (1)
- 上下に向かい合うように配置された一対の主軸台であって、それぞれがワーク保持用の主軸を、その軸線方向即ちZ軸方向が垂直となるように保持した一対の主軸台(2A、2B)と、それぞれの主軸台をZ軸方向及びそれに直角なX軸方向に移動させる主軸台送り装置と、前記一対の主軸台の間に配置されたパレット保持台(14)と、該パレット保持台(14)に着脱可能に保持され、複数の工具を前記X軸方向に並べて且つ一部の工具を一方の主軸台用として、残りを他方の主軸台用として取り付けた工具パレット(13)と、前記パレット保持台のX軸方向の側方に配置され、複数の工具パレットを保持したパレットマガジン(33)と、該パレットマガジン(33)と前記パレット保持台(14)との間で工具パレット(13)を移載するパレット交換装置(42)とを有し、前記パレット保持台(14)が、工具パレット(13)をX軸方向に抜き差しすることにより着脱可能なパレットホルダ(20)を備えており、前記パレットマガジン(33)が、X軸方向に延びる中心軸線を中心として回転可能なロータ(35)と、該ロータに放射方向に形成された複数の支持板(36)と、該複数の支持板にそれぞれ取り付けられ、前記工具パレットをX軸方向に抜き差しすることにより着脱可能なパレット支持具(37)と、前記ロータを所望の回転位置に割り出すマガジン割り出し装置とを備えており、前記パレット支持具(37)の各々は、前記ロータの割り出し回転により、前記パレット保持台(14)のパレットホルダ(20)のX軸方向の延長線上に位置するパレット交換位置に割り出されるように、前記支持板(36)に対する取り付け位置が定められていることを特徴とするクシ刃型自動旋盤。
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