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JP3579351B2 - 日本語文字用ユーザインターフェースを実現するためのシステムおよび方法 - Google Patents

日本語文字用ユーザインターフェースを実現するためのシステムおよび方法 Download PDF

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JP3579351B2
JP3579351B2 JP2000517330A JP2000517330A JP3579351B2 JP 3579351 B2 JP3579351 B2 JP 3579351B2 JP 2000517330 A JP2000517330 A JP 2000517330A JP 2000517330 A JP2000517330 A JP 2000517330A JP 3579351 B2 JP3579351 B2 JP 3579351B2
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Description

【0001】
発明の背景
本発明は、一般に電子装置のユーザインターフェースに関し、さらに具体的には、日本語文字用ユーザインターフェースを実現するためのシステムと方法に関するものである。
【0002】
ユーザインターフェースを効率的に実現することは、電子装置や電子システムの設計者、製造者およびユーザが考慮すべき重要な問題である。最大限の効果を得ようとする場合、システムのユーザに対して、ユーザインターフェースがユーザの第一言語で情報を表示することができれば有利である。英語は、通常、ローマ字に由来する26文字のアルファベットを用いて書かれている。しかしながら、他の書き言葉において用いられている表記文字の数は極めて多い場合がある。相対的に多くの文字数を必要とする書き言葉の例としては、日本語が挙げられる。
【0003】
日本語は、通常それぞれが併用される数種類の異なる筆記体系を用い、一体化した書き言葉の体系を形成している。例えば、平仮名と片仮名は、それぞれ40を超える異なる文字を用いる並行表音体系である。平仮名は、主に日本固有の言葉を書くために用いられ、一方、片仮名は、主に外来の言語を書くために用いられている。また、漢字は、数千の異なる文字を用いる表意文字の体系であり、各文字は、通常、特定の日本語の単語に対応している。さらに、近代の日本語における表記には、上述した標準のローマ字のアルファベットで書かれた外来語が用いられることもある。
【0004】
前述の議論によって、日本語などの言語は、ローマ字のアルファベットを26文字のみを必要とする英語などの言語より、一般的に、極めて多くの文字を用いることは明らかである。従って、日本語のユーザインターフェースを実現し、多数の文字に対応するためには、効果的、且つ、効率的に表記情報をシステムユーザに伝達する特別なシステム設計の検討が必要である。
【0005】
例えば、従来の日本語のフォントは、一般的に、2バイトのデジタル符号化方式を用いて符号化し、多数の文字を処理していた。それに対して、ローマ字のみを使用するフォントでは、1バイトだけのデジタル情報を用いて符号化することが可能である。従って、2バイト符号化方式では、符号化された日本語のフォントを格納するために、かなり大きなシステムメモリが必要とされる。メモリに対する要求仕様が増大すると、システムの製造コストに対して、大きな経済的影響が発生する。また、メモリ容量の増加に伴う物理的な大きさの増大によって、小型の電子装置または携帯用電子装置を実現する際、設計上の問題が発生する。
【0006】
更に、コンピュータのプログラム言語(例えば、Cプログラム言語)の多くは、1バイトの文字列の符号化方式用として設計されている。その為、2バイト符号化方式では、ソフトウェアに互換性を持たせるために、標準のソフトウェア・ルーチンを書き換えなければならない部分が多くなるため、全体的な開発工程が極めて複雑になってしまう。
【0007】
小型の電子装置は、通常日本語文字を選択したり入力するためのキーボードや他の入力装置の機能が限られている。このような機能が限られている入力装置には、日本語文字における相当数の選択肢の中から、効率的に確認および選択するのに十分な入力キーや機能が無いことが多い。
【0008】
前述の問題に対する従来技術の解決策には、日本語文字数の多さに対応する電子装置が含まれていたが、上述した関連の問題が残るものであった。一方、他の従来技術の電子装置は、対応できる日本語文字の集合体を、一部の部分集合体のみ(例えば、平仮名のみ)に大幅に限定するものであった。従って、上記において述べた問題の対応策として、日本語文字用ユーザインターフェースを実現するための、改良を加えたシステムと方法が必要とされている。
【0009】
発明の要約
本発明に基づき、日本語文字用ユーザインターフェースを実現するシステムと方法を開示する。さらに具体的には、本発明は、日本語文字を符号化し、電子装置に効率的に記憶するためのシステムおよび方法を含むものである。
【0010】
初めに、標準フォントは、ホストコンピュータを用いて、デジタルデータ形式で符号化されまた記憶される。選択された文字列は、コンピュータ・キーボードまたはそれに類する入力装置を用いて、ホストコンピュータに入力される。好適な実施例においては、まず、ホストコンピュータが、選択された文字列を受信すると、その文字列は、標準の2バイトのデジタルデータ形式で符号化される。
【0011】
次に、ホストコンピュータのフォント符号化コンパイラ・プログラムが、選択された文字列を順次に符号化し、対応する出力ファイルを生成する。その出力ファイルには、1バイトのデジタルデータ形式で符号化された文字列が含まれる。フォント符号化コンパイラはまた、本発明に基づいて、一連のカスタムフォントを生成する。
【0012】
実際には、フォント符号化コンパイラは、選択された文字列内の各文字を順次チェックし、各チェックされた文字が、標準フォント或いは既に生成されたカスタムフォント内に含まれているかどうかを判別する。チェックされた文字が既にリスト化されている場合、フォント符号化コンパイラは、チェックされた文字の既に生成されたフォント位置を指し示す位置の参照値を符号化し、選択された文字列の次の文字をチェックする。
【0013】
しかしながら、チェックされた文字が、標準フォント或いは既に作成されたカスタムフォント内にリスト化されていない場合、フォント符号化コンパイラは、その新しい文字をカスタムフォント内に記憶するための最適な位置を決定する。フォント符号化コンパイラは、既存のカスタムフォント内の空いている位置に新しい文字を追加するか、もしくは、新規にカスタムフォントを作成し、新しい文字および他のそれに続く新しい文字を格納することが可能である。次に、符号化された文字列、標準フォントおよびカスタムフォントは、電子装置に送られる。そして、電子装置内のフォントマネージャは、標準フォントおよびカスタムフォントに選択的にアクセスし、ユーザインターフェース上に符号化された文字列を表示する。
【0014】
また、本発明には、ユーザが文字を選択し、電子装置に入力できるためのシステムおよび方法が含まれている。実際には、まず、電子装置のユーザが、テキスト編集モードを入力し、ユーザインターフェース上に基本テキスト編集ダイアログを表示させる。次に、ユーザは、文字カテゴリを選択する。この文字カテゴリは、第1レベル選択メニューに表示されることが好ましい。好適な実施例において、文字カテゴリには、大文字および小文字のローマ字、アラビア数字、平仮名、片仮名、および漢字が含まれている。
【0015】
ユーザが、平仮名または片仮名を選択した場合、次に、所望の子音グループを第1レベル選択メニューから選択する。ユーザは、所望の子音グループを代表する文字が固定位置選択ウィンドウ内に現れるまで、第1レベル選択メニューをスクロールし、所望の子音グループを捜し出す。最後に、ユーザインターフェース上に表示される第2レベルの選択メニューに現れる選択された子音グループから、特定の文字を選択する。実際には、移動可能な選択ウィンドウを配置して所望の文字を選択しても良い。このようにして、本発明は、日本語文字用ユーザインターフェースを、より効率的且つ効果的に実現するものである。
【0016】
詳細な説明
本発明は、電子装置のユーザインターフェースの改善に関するものである。下記の説明は、当業者が、本発明を作成および利用できるように提示されるものであり、特許出願および特許要件を念頭に提示されるものである。好適な実施例に対して様々な変更が可能であることは、当業者にとって容易に明白であり、本明細書における一般的な原理は、他の実施例に対しても適用することが可能である。従って、本発明は、例示の実施例に限定されることを意図したものではなく、本明細書に記載されている原理および特徴に沿った最も広い範囲において、解釈されるべきものである。
【0017】
本発明は、例えば日本語のような階層化言語用ユーザインターフェースを実現するためのシステムおよび方法を含むものである。本発明は、選択された文字列を符号化し、ホストコンピュータ上にカスタムフォントを作成するためのシステムおよび方法を備えており、また、階層化言語からの文字をユーザが電子装置に入力することを可能するためのシステムおよび方法を備えている。
【0018】
初めに、図1において、通常の母音‐子音マトリクス710の図が示されている。母音‐子音マトリクス710は、日本語の平仮名を、子音グループと呼ばれる個々の部分集合体に再分割した階層化システムを示している。マトリクス710は、日本語の教育において用いられているものであり、対応する音声上の音節に文字グループを対応付けするために効果的に組織的な構造を提供しており、これによって、日本語の仮名体系を容易に学ぶことができる。
【0019】
図1において、マトリクス710は、平仮名に対応しているものであるが、片仮名にも同様なシステムを、容易に適用することができる。マトリクス710には、母音a、i、u、eおよびoを含む母音見出し欄714、並びに、子音−(子音無し)、k、s、t、n、h、m、y、rおよびwを含む子音見出し行712が、含まれている。従って、各平仮名の音声上の音節は、見出し712から子音を探し、見出し714からの母音を追加することによって、特定することができる。例えば、マトリクス710において、平仮名752は、音声上の音節“ha”に対応し、平仮名754は、音声上の音節“he”に対応している。
【0020】
また、マトリクス710には、縦列726乃至748に示される一連の子音グループが含まれている。それぞれの子音グループは、子音見出し行712にある10個の代表子音の内、一個の子音と対応している。それぞれの子音グループには、最高で5個の文字が含まれており、それぞれの文字は、母音見出し列714にある5個の母音の内、一個の母音と対応している。例示として、子音グループの一例が、図1において、丸で囲み番号750を付してある。もう一つの例として、文字752および754はいずれも、縦列736の子音グループ内に位置している。従って、マトリクス710の縦列726乃至748は、それぞれ、個々に独立した子音グループを形成している。
【0021】
本発明は、入力キーの数が少ないユーザインターフェースの装置を用いつつ、階層的手法を利用して比較的数の多い文字からの選択を行っている。基本的に、文字は、一次の選択工程で子音グループに分割され、文字数がより少なく処理しやすい選択肢から最後の選択が行われる。他の実施例においては、本発明を適用して、この好適な実施例と共に検討される平仮名以外の様々な選択肢から選択するようにすることは容易に可能である。
【0022】
次に、図2において、本発明に基づき、電子装置110用の一実施例のブロック図が示されている。図2の実施例において、電子装置110は、中央演算装置(CPU)112、入出力インターフェース(I/O)116、メモリ118およびユーザインターフェース120を備えている。電子装置110の各々の構成要素は、一般的なシステムバス122に接続された入力装置および出力装置を有していることが好ましい。
【0023】
一方、メモリ118は、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、およびフロッピィディスクやハードディスク・ドライブのような非揮発性記憶装置など、種々の記憶装置の構成を備えていても良い。好適な実施例において、電子装置110は、デジタルカメラまたはパーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)などの小型の携帯用電子装置である。また他の実施例において、電子装置110を、ユーザインターフェース120を含むあるいはこれを用いる如何なる形式あるいは如何なる大きさの電子装置あるいはシステムとして、実現しても良い。
【0024】
次に、図3において、図2に示されるメモリ118の一実施例がブロック図で示されている。電子装置110が、デジタルカメラまたはPDAである実施例において、メモリ118には、アプリケーション・コントローラ210、フォントマネージャ212、メニュー・ダイアログ・マネージャ214、選択されたフォント216およびオペレーティング・システム218が含まれていることが好ましい。図3の実施例において、アプリケーション・コントローラ210は、電子装置110の高レベルの操作および機能を制御するソフトウェア・プログラムである。
【0025】
フォントマネージャ212は、CPU112によって実行されるソフトウェア・モジュールであり、本発明に基づき、ユーザインターフェース120上に日本語文字を表示する。フォントマネージャ212については、図7と併せて、さらに以下で議論する。メニュー・ダイアログ・マネージャ214は、電子装置110内のユーザインターフェース120の操作方法や動作を制御および調整するソフトウェア・モジュールである。
【0026】
フォント216には、電子装置110のユーザインターフェース120上に表示される文字集合体が含まれている。フォント216の生成および構造は、図4、図5A、図5Bおよび図7と併せて、さらに以下で議論する。オペレーティング・システム218は、電子装置110の初期化および基本的な低レベルの機能を制御するソフトウェア・ルーチンである。
【0027】
次に、図4において、図3のフォント216の一実施例をブロック図で示す。図4の実施例において、フォント214には、図5Aと併せてさらに以下で説明される標準フォント310、および、図5Bと併せてさらに以下で説明される修飾子フォント312が含まれている。また、フォント214には、図4において、カスタムフォント1(314(a))乃至カスタムフォント“N”314(b)として示されている一連のカスタムフォント314が含まれることが好ましい。図4のカスタムフォント314は、図7と併せてさらに以下で説明する。
【0028】
図5Aにおいて、図5Aの標準フォント310の好適な実施例を示す。標準フォント310には、電子装置110内で標準フォントとしてサポートされている文字が含まれていることが好ましい。好適な実施例において、標準フォント310は、最高で255文字まで含むことが可能であり、各々の文字は、1バイトのデジタル情報として符号化することが可能である。
【0029】
図5Aにおいて、標準フォント310は、縦列位置見出し410および横列位置見出し412と共に示されている。実際には、すべての文字の位置は、縦列位置見出し410および横列位置見出し412からの文字を用いて特定できる。例えば、大文字“O”の位置は、縦列位置見出し410からの番号“4”および横列位置見出し412からの文字“F”によって特定される。
【0030】
図5Aの実施例において、標準フォント310には、平仮名および選択された記号を含む2つの縦列セクション414と、アルファベット、アラビア数字および選択された記号を含む6つの縦列セクション416と、その他の平仮名および選択された記号を含む2つの縦列セクション418と、片仮名および選択された記号を含む4つの縦列セクション420と、選択された記号を含む1つの縦列セクション422、並びに、選択された漢字424を含む1つの縦列セクションと、が含まれている。他の実施例において、標準フォント310は、本発明に基づいて、他の文字および記号を用いて容易に実現することが可能である。
【0031】
次に、図5Bにおいて、図4の修飾子フォント用の好適な実施例を示す。また、図5Aと共に上記において述べたように、修飾子フォント312は、縦列位置見出し410および横列位置見出し412と共に示されている。好適な実施例において、修飾子フォント312の各々の位置は、標準フォント310上の対応する位置と対応付けされている。実際には、修飾子フォント312の各々の文字は、標準フォント310において対応する文字を僅かに変更したことを特徴とするものである。従って、標準フォント310の標準文字と比較した場合、修飾子フォント312の各々の変更された文字は、変更された文字の発音が僅かに違うことを示している。修飾子フォント312の変更された文字には、濁音、半濁音および拗音形式の修飾子が含まれている。
【0032】
次に、図6において、図2のユーザインターフェース用の一実施例を示す立面図を示す。図6の実施例において、ユーザインターフェース120には、4方向ナビゲーションコントロールボタン510と、表示部512と、1組のキー514、516および518が含まれている。4方向ナビゲーションコントロールボタン510には、上ボタン520、左ボタン522、右ボタン524および下ボタン526が含まれていることが好ましい。好適な実施例において、表示部512は、液晶表示装置(LCD)である。しかしながら、他の実施例において、表示部512は、他の適切で効果的な形式の表示装置技術を用いて実現しても良い。同様に、ユーザインターフェース120の入力コントロール部は、図6に示される構成以外の他の様々な構成を用いて容易に実現することが可能である。
【0033】
次に、図7において、本発明に基づく、日本語文字用ユーザインターフェース120を実現するための方法の段階をフローチャートで示す。初めに、段階610において、標準フォント310および修飾子フォント312は、ホストコンピュータ上に作成される。また、各々のフォントは、デジタルデータ形式で符号化および記憶されることが好ましい。好適な実施例において、標準フォント310は、既に図6Aと併せて説明されたように実現され、修飾子フォント312は、既に図6Bと併せて説明されたように実現される。しかしながら、他の実施例において、標準フォント310および修飾子フォント312は、他の様々な効果的なフォント構成を用いて容易に実現することが可能である。
【0034】
段階612において、選択された文字列は、コンピュータ・キーボードまたは他の入力装置を用いて、ホストコンピュータに入力される。一般的に、この文字列は、この後、ユーザインターフェース120上に表示されるために選択されるものであり、ユーザが、電子装置110と効果的に通信できることを意図しているものである。好適な実施例において、初めに、ホストコンピュータが、選択された文字列を受信する際、文字列は、2バイトのデジタルデータ形式で符号化される。次に、段階614において、ホストコンピュータのフォント符号化コンパイラは、選択された文字列を順次に符号化し、1バイトのデジタルデータ形式に符号化される文字列を含む対応する出力ファイルを生成する。当業者にとって、かかるフォント符号化コンパイラの生成方法は理解可能であろう。また、フォント符号化コンパイラは、本発明に基づき、一連のカスタムフォント314(図4)を生成する。
【0035】
実際には、フォント符号化コンパイラは、選択された文字列内の各文字を順次にチェックし、各々のチェックされた文字が、フォント216(標準フォント310、修飾子フォント312、或いは既に作成されたカスタムフォント314)内に含まれているかどうかを判別する。チェックされた文字が、既に、フォント216内に記録されている場合、フォント符号化コンパイラは、チェックされた文字の既に作成されたフォント位置を指し示す位置の参照値を符号化し、選択された文字列の次の文字を順次チェックする。好適な実施例において、フォント符号化コンパイラは、前述の位置の参照値を符号化し、指定されたフォント内に、特定のフォント識別子番号および個々の文字位置を格納することが可能である。
【0036】
しかしながら、チェックされた文字が、標準フォント310、修飾子フォント312、或いは既に作成されたカスタムフォント314内にリスト化されていない場合、フォント符号化コンパイラは、新しい文字をカスタムフォント314内に記憶するため、次の利用できる位置を決定する。既存のカスタムフォント314内に空いている位置がない場合、フォント符号化コンパイラは、フォント216内に含まれていない新しい文字および他のそれに続く文字を格納するため、新しいカスタムフォント314を生成する。従って、前述の工程によって、都合良く、フォント216内に文字が二重に記憶されることが防止され、メモリ118内の記憶スペースが大幅に節約される。
【0037】
段階616において、符号化された文字列は、ホストコンピュータから電子装置110に転送される。好適な実施例において、符号化された文字列を、メモリ118内のフォントマネージャ212に記憶することが可能である。標準フォント310、修飾子フォント312およびカスタムフォント314もまた、ホストコンピュータから電子装置110に転送される。好適な実施例において、標準フォント310、修飾子フォント312およびカスタムフォント314を、メモリ118内のフォント216に記憶することが可能である。段階618において、電子装置110は、フォントマネージャ212を用いて、電子装置110のユーザインターフェース120上に符号化された文字列を表示する。また電子装置110は、ユーザインターフェース120を介して、ユーザが選択した文字を受信し、ユーザインターフェース120上に選択された文字を瞬時に表示する。前述のユーザ入力の方法論は、図10と併せて、さらに以下に述べる。
【0038】
実際には、フォントマネージャ212は、メニュー・ダイアログ・マネージャ214から、特定の文字列の要求を受信することが好ましい。これに応答して、フォントマネージャ212は、順次、対応する符号化された文字列(初めに、フォント符号化コンパイラから受信された文字列)を読み取り、フォント216内の適切な一つのフォントから符号化された文字列の各文字にアクセスし検索する。上述したように、各々の符号化された文字列には、各々の文字の位置情報が含まれており、標準フォント310、修飾子フォント312およびカスタムフォント314内の固有の文字位置を特定する。次に、フォントマネージャ212は、要求された文字列の検索された文字をメニュー・ダイアログ・マネージャ214に供給し、電子装置110のユーザインターフェース120上に表示する。
【0039】
次に、図10において、本発明に基づく、日本語文字を選択するための方法の段階をフローチャートで示す。また、図10の以下の説明をする過程において、図8A乃至図8Dおよび図9A乃至9Dを定期的に参照する。
【0040】
段階1010において、電子装置110のユーザは、初めに、テキスト編集モードを選択しまた入力し、ユーザインターフェース120の表示部512上に基本テキスト編集ダイアログ(図8A)を表示させる。テキスト編集ダイアログには、第1レベルの選択メニュー812および固定位置選択ウィンドウ814が含まれている。
【0041】
次に、段階1012において、ユーザは、文字カテゴリを選択する。選択された文字カテゴリは、第1レベルの選択メニュー812に表示されることが好ましい。好適な実施例において、ユーザインターフェース120のキー514は、文字カテゴリを変更するために使用することが可能である。次に、図8Bにおいて、初期値の文字カテゴリは、大文字のローマ字812(a)であることが好ましい。好適な実施例において、キー514を一度押すと、第1レベルの選択メニュー810が小文字のローマ字812(b)に変わり、キー514を二度押すと、第1レベルの選択メニュー810がアラビア数字812(c)に変わる。キー514を三度押すと、第1レベルの選択メニュー810は、平仮名812(d)に変わり、キー514を四度押すと、第1レベルの選択メニュー810は、片仮名812(e)に変わり、キー514を五度押すと、第1レベルの選択メニュー810は、漢字812(f)に変わる。同様に、他の実施例においても、他の様々な文字グループやグループの選択順序も同じように行い、文字カテゴリを効果的に選択することが可能である。
【0042】
次に、図10の段階1014において、ユーザは、所望の子音グループを選択する。この段階および図10の残りの段階において、例証の目的のために、段階1012において、図8Cに示されるように、平仮名が所望の文字として選択されるものと仮定する。従って、図8Cの第1レベルの選択メニュー812には、平仮名カテゴリが表示されている。実際には、ユーザが平仮名カテゴリを選択した後、一つの代表文字が、各々の平仮名子音グループから、第1レベル選択メニュー812を介して、選択可能となる。好適な実施例において、第1レベルの選択メニュー812を介して選択できる代表文字は、また、母音‐子音マトリクス710(図1)の横列716に示される文字である。前述の例示のように、図8Cの固定位置選択ウィンドウ814には、母音‐子音マトリクス710(図1)の音声上の音節“a”に相当する平仮名が含まれている。
【0043】
従って、ユーザは、所望の子音グループを代表する文字が固定位置選択ウィンドウ814内に現れるまで、第1レベル選択メニュー812をスクロールすることによって、所望の子音グループを捜し出すことができる。実際には、第1レベル選択メニュー812の内容は、上ボタン520を使用して、第1レベル選択メニュー812の上部に向かってスクロールすることが可能であり、また、ユーザインターフェース120(図6)の下ボタン526を使用して、第1レベル選択メニュー812の下部に向かってスクロールすることが可能である。
【0044】
第1レベルィンドウ812の上部に向かって文字をスクロールする工程は、図8Cに示されており、第1レベルメニュー812(d)の固定位置ウィンドウ814(a)には、初めに、音節“a”に相当する文字が含まれている。好適な実施例において、上ボタン520を一度押すと、固定位置ウィンドウ814(b)内に音節“ka”に相当する文字が配置される。上ボタン520を二度押すと、固定位置ウィンドウ814(c)内に音節(sa)に相当する文字が配置される。上ボタン520を三度押すと、固定位置ウィンドウ814(d)内に音節(ta)に相当する文字が配置される。所望の子音グループが、固定位置ウィンドウ814内に配置された文字によって代表して表示されたら、ユーザインターフェース120の右ボタン524を使用して、選択された子音グループを選択するようにしても良い。
【0045】
段階1016において、ユーザは、選択された子音グループから特定の文字を選択する。好適な実施例において、所望の子音グループが、段階1014において選択されたら、図9Aに例示される通り、第2レベル選択メニューが、ユーザインターフェース120上のテキスト編集ダイアログに追加される。第2レベル選択メニュー912は、選択された子音グループ(図1と併せて既に説明された平仮名子音グループの内の一子音グループ)の全ての文字を表示することが好ましい。第2レベル選択メニュー912には、移動可能な選択ウィンドウ914が含まれていることが好ましい。
【0046】
ユーザは、次に、移動可能な選択ウィンドウ914内に、特定の所望の文字を位置合わせし、右ボタン524を押して、所望の文字を選択することが可能である。実際には、移動可能な選択メニュー914は、上ボタン520を使用して、第2レベルメニュー912の上部に向かってスクロールできることが好ましく、また、ユーザインターフェース120(図6)の下ボタン526を使用して、第2レベルメニュー912の下部に向かってスクロールできることが好ましい。
【0047】
例えば、図9Bには、第2レベル選択メニュー912内の上部の文字周辺に位置合わせしてある移動可能な選択ウィンドウ914(a)が示されている。下ボタン526を一度押すと、移動可能な選択ウィンドウ914(b)の位置が一つ下にスクロールし、音節“ti”に相当する文字を取り囲む。下ボタン526を二度押すと、移動可能な選択ウィンドウ914(c)の位置がもう一つ下にスクロールし、音節“tu”に相当する文字を取り囲む。
【0048】
好適な実施例において、移動可能な選択ウィンドウ914に含まれる文字は、ユーザインターフェース120の右ボタン524を押すことによって、装置110に入力することが可能である。また、選択された文字920は、図9Cに示されるように、ユーザインターフェース120上に、瞬時に表示される。
【0049】
最後に、段階1018において、ユーザが、さらに他の文字を入力したい場合、図10の工程は、段階1012に戻る。好適な実施例において、ユーザが、左ボタン522を押して、さらに他の文字を入力すると、第2レベル選択メニュー914は、図9Dに示されるように、ユーザインターフェース120のテキスト編集ダイアログから消える。左ボタン522をもう一度押すと、入力された文字920が消去される。しかしながら、文字の入力がそれ以上なされない場合、図10の工程は終了する。
【0050】
本発明の他の機能は、図10の段階1016において利用可能である。選択された子音グループが、一旦、第2レベル選択メニュー912内に表示されると、ユーザインターフェース120のキー516を用いて、標準文字を、選択された子音グループから、修飾子フォント312から変更された対応するフォントへ変更することが可能である。実際には、キー516を一度押すと、選択された子音グループに相当する標準文字は、一般的な濁音文字に変わる。キー516を二度押すと、標準文字は、一般的な半濁音文字に変わり、キー516を三度押すと、標準文字は、一般的な拗音(撥音)文字に変わる。
【0051】
このように、図10の方法は、ある程度機能が限定されているユーザインターフェースの装置を用いつつ、比較的数の多い文字からの選択を行うために、階層手法を利用している。基本的に、文字は、一次の選択工程で子音グループに分割され、最後は、より文字数が少なく処理しやすい数の文字から選択が行われる。他の実施例において、本発明を利用して、図10と併せて説明された平仮名以外の様々な選択肢からの選択が容易に可能である。
【0052】
本発明は、以上の通り、好適な実施例を参照して説明したが、他の実施例が、この開示内容に照らして可能なことは、当業者にとって明白である。例えば、本発明は、上述の好適な実施例に説明された例以外の構成を用いて、容易に実現することが可能である。さらに、好適な実施例として上述した例以外のシステムや言語と併せて、効果的に使用することが可能である。従って、好適な実施例に対するこれらの変更およびそれ以外の変更は、本発明に包含されるものとし、また、本発明は、添付の請求の範囲のみによって制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の母音‐子音マトリクスを示す図である。
【図2】本発明に基づく、電子装置用の一実施例を示すブロック図である。
【図3】図2のメモリ用の一実施例を示すブロック図である。
【図4】図3のフォント用の一実施例を示すブロック図である。
【図5A】図4の標準フォント用の好適な実施例を示す図である。
【図5B】図4の修飾子フォント用の好適な実施例を示す図である。
【図6】図2のユーザインターフェース用の一実施例を示す立面図である。
【図7】本発明による、日本語文字用ユーザインターフェースを実現するための方法の段階を示すフローチャートである。
【図8A】本発明による、テキスト編集ダイアログの一実施例を示す図である。
【図8B】本発明による、第1レベルの選択メニューの順序を示す図である。
【図8C】本発明による、テキスト編集ダイアログの一実施例を示す図である。
【図8D】本発明による、第1レベルの選択メニューの順序を示す図である。
【図9A】本発明による、テキスト編集ダイアログの一実施例を示す図である。
【図9B】本発明による、第1レベルおよび第2レベルの選択メニューの順序を示す図である。
【図9C】本発明による、テキスト編集ダイアログの一実施例を示す図である。
【図9D】本発明による、テキスト編集ダイアログの一実施例を示す図である。
【図10】本発明による、図6のユーザインターフェースにおける日本語文字を選択するための方法の段階を示すフローチャートである。

Claims (8)

  1. 表示装置を有する携帯電子装置に階層言語から選択された文字を表示するためのユーザインターフェースを実現するためのシステムであって、
    前記携帯電子装置上に表示されるべき標準文字標準フォントと、
    前記携帯電子装置の前記ユーザインターフェースに表示されるべき、2バイト形態にある選択されたテキスト列と、
    ストコンピュータにおけるフォント符号化コンパイラであって、
    前記選択されたテキスト列における各文字を調査して文字が、前記携帯電子装置にダウンロードされるべき前記フォント内にすでに存在するか否かを決定し、
    もし調査された文字がすでに存在するならば、前記調査された文字の予め創成されたフォント場所を指し示す場所参照を符号化し、
    もし前記選択されたテキスト列における前記調査された文字が存在しないならば、次に、前記調査された文字を記憶するため次の利用できる位置を決定する
    ことにより、前記標準フォント及び前記選択されたテキスト列から文字の1つ以上のカスタムフォントを創成し、これにより重複文字の記憶を避けるようにしたカスタムフォント手段、及び
    前記カスタムフォントを用いて単一のバイトで符号化された列として前記選択されたテキスト列を符号化するための手段、
    を含む前記フォント符号化コンパイラと、
    を備え、それにおいて、前記標準フォント、前記1つ以上のカスタムフォント及び前記符号化された列が表示のために前記携帯電子装置に記憶されるシステム。
  2. 前記階層言語は日本語であり、また前記標準フォントには平仮名の全てと、片仮名の全てと、ローマ字の全てと、漢字の一部が含まれていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. さらに、前記標準フォントからの修正された文字を含む修飾子フォントから構成されていることを特徴とする請求項2に記載のシステム。
  4. 前記携帯電子装置における前記ユーザインターフェースは、デジタルカメラ装置用であることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  5. 表示装置を有する携帯電子装置に階層言語から選択された文字を表示するためのユーザインターフェースを実現するための方法であって、
    前記携帯電子装置上に表示されるべき標準文字標準フォントを提供する段階と、
    前記携帯電子装置の前記ユーザインターフェースに表示されるべき、2バイト形態にあるテキスト列を選択する段階と、
    前記標準フォント及び前記選択されたテキスト列を、標準フォントを創成するホストコンピュータ内のフォント符号化コンパイラに入力する段階と、
    前記選択されたテキストにおける各文字を調査各文字が、前記携帯電子装置にダウンロードされるべき前記フォント内にすでに存在するか否かを決定することにより、前記テキスト列に含まれる文字のカスタムフォントを創成するよう、前記フォント符号化コンパイラを用いる段階と、
    もし調査された文字がすでに存在するならば、前記調査された文字の予め創成されたフォント場所を指し示す場所参照を符号化するよう、前記フォント符号化コンパイラを用いる段階と、
    もし前記選択されたテキスト列における前記調査された文字が存在しないならば、次に、前記調査された文字を記憶するための次の利用できる位置を決定し、それにより重複文字の記憶を避けるようにした段階と、
    前記カスタムフォントを用いて前記選択されたテキスト列を単一のバイトで符号化された列として符号化する段階と、
    前記携帯電子装置に記憶するために、前記標準フォント、前記カスタムフォント及び前記符号化された列を提供する段階と、
    を含む方法。
  6. 前記標準フォントには、平仮名の全てと、片仮名の全てと、ローマ字の全てと、漢字の一部が含まれていることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. さらに、前記標準フォントからの修正された文字を含む修飾子フォントから構成されていることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. さらに、前記標準文字及び前記カスタム文字に選択的にアクセスにして前記ユーザインターフェース上に前記テキスト列を表示するためのフォントマネージャを前記携帯電子装置に設ける段階を含み、
    前記階層言語からの前記文字の選択可能なアクセスは、
    前記ユーザインターフェース上のテキスト編集ダイアログをユーザが選択するのを許容し、
    第1レベルの選択メニューから文字カテゴリを前記ユーザが選ぶのを許容し、ここに、前記文字カテゴリは、ローマ字、アラビア数字、平仮名文字、片仮名文字及び漢字のうちの少なくとも2つを含んでおり、
    所望の子音グループを表す文字が固定位置選択窓内に来るまで第1レベルの選択メニューを通してスクローリングすることにより、前記文字カテゴリ内から子音グループを前記ユーザが選択するのを許容し、
    第2レベルの選択メニューから前記子音グループ内から特定の文字を前記ユーザが選ぶのを許容する、
    ことにより、前記階層構造の連続メニューレベルにアクセスすることにより為される請求項7に記載の方法。
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