JP3578648B2 - 増幅型固体撮像装置およびその駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、増幅型固体撮像装置およびその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
増幅型固体撮像装置ではCCD固体撮像装置と同様に電子絞りとして電子シャッター方式が採用されている。電子シャッター動作は、各画素内のフォトダイオードが光電変換によって生成した信号電荷の蓄積を開始する直前に信号電荷の蓄積部をリセットすることによってフォトダイオードの電荷蓄積時間を可変とするものである。画素に蓄積された信号電荷は水平同期信号に同期して行毎に読み出されるため、電子シャッター動作も行毎に実行される(フォーカルプレーン動作)。より詳細には、ある行について電子シャッター動作が行われた後、信号電荷の蓄積が開始され、所定期間経過後に信号読み出し動作が実行される。読み出し動作の期間において信号読み出し後にリセットが実行される。上記「所定期間」はフォトダイオードの電荷蓄積時間を規定し、どの行についても等しく設定される。その結果、同じ強度の光の照射を受けた画素は、どの行においても理論的には同じ量の電荷を蓄積することになる。
【0003】
図1は、従来の増幅型固体撮像装置100の概略構成を示している。
【0004】
装置100において、行列状に配列された複数の画素102が撮像部を構成している。各画素102内にはフォトダイオードが設けられており、受光量に応じた量の電荷を蓄積する。撮像部から画素行を順次選択するための行選択エンコーダ103が撮像部の横側に配置されている。図1の例では、画素行の数はmである(2≦m)。行選択エンコーダ103は直列に接続されたm個の行選択回路を含んでいる。行選択回路i(1≦i≦m)は所定のタイミングで電子シャッター動作のためのリセット信号を生成し、第i行に属する全ての画素102に送出する。行選択エンコーダ103が電子シャッター動作のためのリセット信号を出力するタイミングは行毎に異なっている。すなわち、リセット信号は第1行〜第m行の画素に対して順次出力される。
【0005】
一方、読み出しのための行選択(通常の行選択)も、m個の行選択回路によって順次実行される。電子シャッター動作と読み出し動作との間の期間は、各行について共通に設定される。選択された行から読み出された信号は、列選択駆動部107の働きで出力バッファ111に送られ、出力バッファ111から画素信号として出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
各画素102内におけるフォトダイオードの電位は、電子シャッター動作のためのリセットによって所定の電位(リセット電位)に強制的に復帰させられる。このリセット電位は各画素102で共通の値を示すべきである。しかしながら、ある行におけるリセット電位が他の行におけるリセット電位からシフトする現象が生じ、それによって画面上に水平ノイズが現れることを本願発明者は見いだした。この水平ノイズは、画面上において特定の複数行に常に現れ、画像のクォリティーを劣化させる。
【0007】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、電子シャッター動作に起因する水平ノイズの発生を抑制した増幅型固体撮像装置およびその駆動方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による増幅型固体撮像装置は、光電変換によって信号電荷を生成し、前記信号電荷に対応する信号情報を蓄積する信号蓄積手段と、前記信号蓄積手段から前記信号情報を検知し出力信号として出力する信号検出手段と、前記信号蓄積手段に蓄積された信号情報をリセット信号に応答してリセットするリセット手段とを備えた画素が行列状に配列された画素群と、前記画素群から少なくともひとつの行の第1の画素行を選択し、前記第1の画素行に含まれる前記信号検出手段から出力信号を読み出すための読み出し動作を実行させる行選択手段と、前記画素群から少なくともひとつの行の第2の画素行を選択し、前記第2の画素行に含まれる前記リセット手段に前記リセット信号を送出して前記第2の画素行における前記信号蓄積手段を第1の電源供給手段の電源電位にリセットするリセット信号送出手段とを備えた増幅型固体撮像装置であって、少なくとも列方向に並んだ複数の各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に接続された共通電源配線を備え、該共通電源配線を介して各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に前記第1の電源供給手段から電圧乃至電流が供給され、前記信号検出手段は、前記第1の電源供給手段と第2の電源供給手段との間に接続され、前記第1の電源供給手段と前記第2の電源供給手段との間に電流を流すことによって前記信号情報を検知して前記出力信号として出力するものであり、前記リセット信号送出手段は、前記行選択手段が前記第1の画素行を選択して読み出し動作をする期間と重複しない期間に、電子シャッター動作のための前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することを特徴とする。
【0009】
前記リセット信号送出手段は、前記行選択手段内に含まれていてもよい。
【0010】
前記画素毎に設けられた信号検出手段と、画素列毎に設けられた負荷手段とによって前記信号情報を増幅する増幅手段が構成されていることが好ましい。
【0011】
前記信号検出手段は、前記信号蓄積手段に接続されたゲート電極と、前記第1の電源供給手段に接続されたドレインと、前記負荷手段に接続されたソースとを備えたトランジスタであってもよい。
【0012】
前記信号検出手段および前記負荷手段がソースフォロワー回路を形成していることが好ましい。
【0013】
前記信号蓄積手段が、光電変換を行うフォトダイオードと、前記フォトダイオードが生成した電荷を蓄積する容量素子と、前記フォトダイオードと前記容量素子との間の電気的導通と非導通とを選択するトランジスタとを備えていてもよい。
【0014】
本発明による増幅型固体撮像装置の駆動方法は、光電変換によって信号電荷を生成し、前記信号電荷に対応する信号情報を蓄積する信号蓄積手段と、前記信号蓄積手段から前記信号情報を検知し出力信号として出力する信号検出手段と、前記信号蓄積手段に蓄積された信号情報をリセット信号に応答してリセットするリセット手段とを備えた画素が行列状に配列された画素群と、前記画素群から少なくともひとつの行の第1の画素行を選択し、前記第1の画素行に含まれる前記信号検出手段から出力信号を読み出すための読み出し動作を実行させる行選択手段と、前記画素群から少なくともひとつの行の第2の画素行を選択し、前記第2の画素行に含まれる前記リセット手段に前記リセット信号を送出して前記第2の画素行における前記信号蓄積手段を第1の電源供給手段の電源電位にリセットするリセット信号送出手段とを備えた増幅型固体撮像装置の駆動方法であって、少なくとも列方向に並んだ複数の各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に接続された共通電源配線を備え、該共通電源配線を介して各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に前記第1の電源供給手段から電圧乃至電流が供給され、前記信号検出手段は、前記第1の電源供給手段と第2の電源供給手段との間に接続され、前記第1の電源供給手段と前記第2の電源供給手段との間に電流を流すことによって前記信号情報を検知して前記出力信号として出力するものであり、前記リセット信号送出手段は、前記行選択手段が前記第1の画素行を選択して読み出し動作をする期間と重複しない期間に、電子シャッター動作のための前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することを特徴とする。
【0015】
本発明による他の増幅型固体撮像装置の駆動方法は、光電変換によって信号電荷を生成し、前記信号電荷に対応する信号情報を蓄積する信号蓄積手段と、前記信号蓄積手段から前記信号情報を検知し出力信号として出力する信号検出手段と、前記信号蓄積手段に蓄積された信号情報をリセット信号に応答してリセットするリセット手段とを備えた画素が行列状に配列された画素群と、前記画素群から少なくともひとつの行の第1の画素行と少なくともひとつの行の第2の画素行とをそれぞれ選択し、前記第1の画素行に含まれる前記信号検出手段と前記第2の画素行に含まれる前記信号検出手段とからそれぞれ出力信号を読み出すための読み出し動作を実行させる行選択手段と、前記画素群から前記第2の画素行を選択し、前記第2の画素行に含まれる前記リセット手段に前記リセット信号を送出して前記第2の画素行における前記信号蓄積手段を第1の電源供給手段の電源電位にリセットするリセット信号送出手段とを備えた増幅型固体撮像装置の駆動方法であって、少なくとも列方向に並んだ複数の各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に接続された共通電源配線を備え、該共通電源配線を介して各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に前記第1の電源供給手段から電圧乃至電流が供給され、前記信号検出手段は、前記第1の電源供給手段と第2の電源供給手段との間に接続され、前記第1の電源供給手段と前記第2の電源供給手段との間に電流を流すことによって前記信号情報を検知して前記出力信号として出力するものであり、第1の水平同期期間において、前記行選択手段が前記第1の画素行を選択して読み出し動作をする期間と重複しない期間において、前記リセット信号送出手段が、電子シャッター動作のための前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することによって、前記第2の画素行の前記信号蓄積手段を第1の電位状態とし、前記第1の水平同期期間のあとの第2の水平同期期間であって、前記第2の画素行の読み出し動作期間中に、前記第2の画素行の光電変換によって蓄積された電荷量に応じた前記信号蓄積手段の第2の電位状態を読み出した後、前記リセット信号送出手段が、前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することによって前記第2の画素行をリセットした後に前記信号蓄積手段を第3の電位状態とし、前記第2の電位状態と前記第3の電位状態との差を信号情報として用いる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本願発明者は、ある行において電子シャッター動作のためのリセットが行われるときに、他の行において読み出し動作が行われる場合と行われない場合とが存在していることに起因してリセット電位が変動することを見いだした。例えば、第1行〜第100行について電子シャッター動作のためのリセットが行われるときには他の何れかの行について読み出し動作が実行されるが、第101行から第105行について電子シャッター動作のためのリセットが行われるときには他の何れの行についても読み出し動作は実行されないということが起こりうる。その場合、第1行〜第100行のリセット電位と第101行〜第105行のリセット電位との間に差が生じ、その差が水平ノイズの発生原因となる。そこで、本発明による増幅型固体撮像装置では、電子シャッター動作のためのリセット信号を生成・送出するタイミングを従来のタイミングからずらし、それによって電子シャッター動作のためのリセット信号の印加タイミングを読み出し動作のために画素行を選択する期間とは重複しないようにした。
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明による増幅型固体撮像装置の実施形態を説明する。図2は、本実施形態にかかる増幅型固体撮像装置1の構成を示している。
【0018】
この固体撮像装置1は、シリコン基板などの半導体基板にマトリクス(行列)状に配列された複数の画素2を備えている。図2では、2行2列の画素2が記載されているが、実際には、多数の画素行および画素列が形成される。本願明細書では、画素信号を形成するための有効画素領域内に設けられた画素の行数をmとし、列数をlとする(mおよびlはともに2以上の整数)。固体撮像装置の場合、例えばmは50〜2000であり、lは50〜2000である。本実施形態では、mは480、lは640とする。
【0019】
各画素2は信号蓄積部を有し、信号蓄積部内にはフォトダイオードなどの光電変換素子が設けられている。各信号蓄積部は、その中の光電変換素子に入射した光の強度に応じた情報を「電位または電荷量」として蓄積することができる。光電変換素子は、リセット時において第1の電位状態(リセット電位)にあるが、その後の光入射によって電荷を生成・蓄積し、第2の電位状態に遷移する。第2の電位状態は、入射光の強度に応じて異なるレベルを示す。本願明細書における「第2の電位状態」は、電子シャッター動作のためのリセットがなされた後、画素2に入射した光の総量に依存して変化する。なお、各画素2の内部構成については、あとで詳細に説明する。
【0020】
増幅型固体撮像装置1は、複数の画素2から特定の画素を選択して、その画素にアクセスするための複数の配線および回路を有している。これらの配線および回路ならびに各画素を構成するトランジスタ素子などは、公知の半導体集積回路における製造技術と同様の技術を用いて半導体基板上に形成される。本実施形態では、行選択エンコーダ3がリセット配線4および行選択線5を介して全ての画素2に電気的に接続されている。ひとつのリセット配線4は、それに対応するひとつの行内の複数の画素2のすべてに接続されている。同様に、ひとつの行選択線5は、それに対応するひとつの行内の複数の画素2のすべてに接続されている。行選択エンコーダ3からは、リセット配線4および行選択線5の組が画素2の行数に等しい数だけ延びている。
【0021】
複数の行の中から特定の行を選択するために、行選択エンコーダ3は、特定行に割り当てられた行選択線5の電位を例えば論理「Low」から論理「High」に選択的に変化させる。このとき、他の行に対応する行選択線5の電位は論理「Low」にする。その結果、論理「High」に相当する電位が、その特定行に含まれる全ての画素2内のスイッチング素子の制御端子部に供給され、そのスイッチング素子を導通させる。スイッチング素子の導通によって、選択された行内の各信号蓄積部に蓄積されていた情報に応じた電位が、対応する垂直信号線6上に現れることになる。このとき、選択された行以外の行においては、各画素2内の信号蓄積部とそれに対応する垂直信号線との間は非導通状態にある。なお、情報検知のための回路およびその動作については、あとで詳細に説明する。
【0022】
このようにして、ある選択された行に含まれる全ての画素2から対応する全ての垂直信号線6に、それぞれ、信号蓄積部内の情報が読み出された後、各列の情報が水平シフトレジスタ(列選択駆動部)7の働きによってひとつづつ順番に読み出されて行く。情報は、最終的には、出力バッファ(出力アンプ)11を介して信号出力される。
【0023】
次に、本実施形態における画素2の構成を詳細に説明する。
【0024】
画素2は、図2に示されるように、信号蓄積部として機能するフォトダイオード21と、ゲート電極22がフォトダイオード21に接続されたMOSトランジスタ23とを含んでいる。フォトダイオード21は、たとえば、シリコン基板内に形成されたpn接合ダイオードなどである。MOSトランジスタ23は、例えば、シリコン基板内にチャネル領域およびソース/ドレイン領域を有する通常のMOS構造を有している。MOSトランジスタ23は、信号読み出し用検知回路内の増幅素子(駆動素子)として機能し、その検知回路がフォトダイオード21の電位状態の微小な変化を増幅して読み出すうえで重要な働きを行う。MOSトランジスタ23を以下「増幅素子」と呼ぶ。本実施形態では、増幅素子23のゲート電極22とフォトダイオード21との間に、特別の容量素子は挿入されていないが、ここにキャパシタ等の容量素子を挿入しても良い。
【0025】
画素2は、他に、リセット素子24とスイッチング素子25とを含んでいる。リセット素子24は、リセット配線4に接続されたゲート電極を有するMOSトランジスタ(リセットトランジスタ)である。このMOSトランジスタのドレインは電源配線260を介して第1電源端子(VDD)26に接続されており、ソースはフォトダイオード21に接続されている。行選択エンコーダ3によって選択行のリセット配線4の電位が論理「Low」から論理「High」に選択的に変化させられると、その選択行内のリセット素子24が導通し、その結果、第1電源端子(VDD)26へ電源配線260を介してフォトダイオード21に蓄積されていた電荷が排出される。フォトダイオード21の電位状態、すなわち、増幅素子23のゲート電極22の電位状態は、第1電源端子26の電源電位(VDD)によって定まるある値に強制的に復帰させられる(「リセット」される)。リセット動作完了後、画素2が受け取る光の強度に応じて、フォトダイオード21の電位は徐々に変化する。光の照射によってフォトダイオード21の電位状態が変化するのは、フォトダイオード21の持つ光電変換機能によってキャリアが生成され、生成されたキャリアがフォトダイオード21内に蓄積されるからである。
【0026】
画素2のスイッチング素子25は、行選択線5に接続されたゲート電極を有するMOSトランジスタから構成されている。このMOSトランジスタのドレインは増幅素子23のソースに接続されており、ソースは垂直信号線6に接続されている。行選択エンコーダ3によって、図示されている行選択線5の電位が論理「Low」から論理「High」に選択的に変化させられると、スイッチング素子25が導通し、その結果、第1電源端子(V DD )26から増幅素子23、スイッチング素子25、垂直信号線6および負荷素子27を介して第2電源端子(VSS)28に電流が流れる。このとき、垂直信号線6の電位は、フォトダイオード21の電位状態(増幅素子23のゲート電極22の電位)に依存して変化する。その結果、垂直信号線6の電位は、画素2の信号蓄積部の第2の電位状態に応じたレベルを持つことになる。
【0027】
ある1つの列に着目した場合、選択された行に属する増幅素子23とそれに対応する負荷素子27とは、第1電源端子(VDD)26と第2電源端子(VSS)28との間において直列的に接続され、ソースフォロワー回路を形成している。各列には、1つの負荷素子27が割り当てられており、選択された行の増幅素子23がスイッチング素子25を介して対応する負荷素子27に電気的に接続される。このようなソースフォロワー回路は、各画素に蓄積された信号電荷の量を増幅して電位信号として出力することができる。なお、本願明細書では、全ての列の負荷素子27を全体として「負荷回路30」と称することがある。
【0028】
素子面積の有効利用のため、フォトダイオード21のリセット用電源、およびソースフォロワー回路用電源は、第1電源端子(VDD)26から共通の電源配線260を介して供給される。
【0029】
以下、本実施形態において水平ノイズが消失する理由を詳細に説明する。
【0030】
図3は、ある任意の行である第i行(1≦i≦m)と、それ以外の行である第n行(n≠i)とに関する制御信号の一部を示すタイミングチャートである。
【0031】
最上段のパルスHDは水平同期信号である。時刻aでは、行選択信号SLiは「Low」のままであるため、第i行のスイッチング素子25はOFF状態のままである。リセット信号RS i も「Low」のままである。図3の例では、この時刻aにおいて、後述するように他の行(第n行)で読み出し動作が実行されている。しかし、時刻aにおいて、何れかの行に対する読み出し動作が実行されている必要はない。
【0032】
時刻a’では、第i行で電子シャッター動作のためのリセットが行われる。すなわち、行選択信号SLiは「Low」のままであるが、リセット信号RS i が「High」に変化する。このため、第i行のスイッチング素子25はOFF状態のままであるが、第i行のリセット素子24として機能するMOSトランジスタはON状態に変化し導通する。その結果、第1電源端子(VDD)26とフォトダイオード21とが電気的に接続され、フォトダイオード21に蓄積されていた電荷が第1電源端子(VDD)26に排出される。このようなリセット動作によって、フォトダイオード21の電荷蓄積領域の電位は第1の電位状態に強制的に復帰される。従来、この電子シャッター動作のためのリセットを行うタイミングは、他の行で読み出し動作を行うタイミングと重複していた。言い換えると、電子シャッター動作のためのリセットは時刻a’ではなく時刻aにおいて行われていた。電子シャッター動作のためのリセットと読み出し動作期間におけるリセットとを同じタイミングで実行していた理由は、その方が別々に実行するよりも容易だからであり、別々に実行することの利点が特に認識されていなかったからである。
【0033】
時刻bでは、第i行で読み出し動作が実行される。読み出し動作は、まず、行選択信号SLiが「Low」から「High」に変化し、第i行のスイッチング素子25をON状態に変化させることによって開始される。第i行のスイッチング素子25が導通すると、前述のように、第1電源端子(VDD)26から垂直信号線6を介して第2電源端子(VSS)28に電流が流れる。その結果、電子シャッター動作のためのリセット(時刻a’)から時刻bまでの間に第i行の画素で生成・蓄積されていた電荷の量に対応する信号電位が垂直信号線6上に出力される。
【0034】
時刻cでは、リセット信号RSiが「Low」から「High」に変化し、第i行のリセット素子24をON状態に変化させる。第i行のスイッチング素子25はON状態のままである。リセット信号RS i が「High」になるため、第i行のリセット素子24として機能するMOSトランジスタもON状態に変化し、導通する。その結果、第1電源端子(VDD)26とフォトダイオード21とが電気的に接続され、フォトダイオード21に蓄積されていた電荷が第1電源端子(VDD)26に排出される。
【0035】
時刻dでは、リセット後のフォトダイオード21の電位状態が検知される。この検知は、時刻bにおけるリセット前のフォトダイオード21の電位状態検知と同様に実行される。時刻cのリセット前後で生じるフォトダイオード21の電位状態の変化に基づいて、画素に蓄積されていた情報が信号として再生されることになる。
【0036】
上述のように本実施形態によれば、第i行での電子シャッター動作のためのリセットが時刻a’において行われ、時刻a’は他の行(例えば第n行)について行われ得る読み出し動作の期間から外れている。すなわち、電子シャッター動作のためのリセット信号を生成・送出するタイミングを従来のタイミングからずらし、それによって電子シャッター動作のためのリセット信号の印加タイミングを読み出し動作のために画素行を選択する期間とは重複しないようにしている。
【0037】
なお、図3の例では、時刻aにおいて行選択信号SLnが「Low」から「High」に変化しており、第1電源端子(VDD)26から垂直信号線6を介して第2電源端子(VSS)28に電流が流れている。
【0038】
以下、図4〜図7を参照しながら、上記動作を実行しているときの第i行のフォトダイオード21の電位状態を説明する。
【0039】
まず、図4を参照する。図4は、時刻a’における第i行内の画素の等価回路、リセット素子24の模式断面構造およびその表面ポテンシャル分布を示している。図4に示されている例において、リセット素子24はnチャネル型MOSトランジスタから構成されており、フォトダイオード21のn型不純物拡散領域はリセット素子24のソース領域を兼ねている。リセット素子24の周囲はLOCOS膜などからなる素子分離33によって囲まれている。素子分離33の下にはp型不純物がドープされたチャネルストップ32が形成されている。
【0040】
時刻a’において、電子シャッター動作のためのリセットが行われるため、フォトダイオード21の電位(正確には、フォトダイオード21のn型不純物拡散領域の表面電位)は、リセット素子24のドレイン領域(リセットドレイン)31の電位にほぼ等しくなる。リセットドレイン31は電源配線260を介して第1電源端子(VDD)26に接続されている。本実施形態によれば、第n行で読み出し動作が行われる場合であっても、その読み出し動作は時刻a’では完了している。
【0041】
第n行での読み出し動作が行われているとき、電源配線260をソースフォロワー電流Idが流れる。この電流Idは、フォトダイオード21のリセットによって第1電源端子(VDD)26から第i行のフォトダイオード21に流れる電流(リセットドレイン電流)よりも遙かに大きい。例えば、負荷回路30を流れるソースフォロワー電流Idは数μA〜数百μAであり、リセットドレイン電流は数fA〜数百fAである。電源配線の主要抵抗をRiとすると、リセットドレイン31に供給される電源にId×Riの電圧降下が生じるため、リセットドレイン31の電位はVDD’=VDD−Id×Riで表現される値になる。
【0042】
共通電源配線260の配線抵抗は、そのレイアウトに依存して異なるが、通常、数十Ω〜数kΩの値を示す。ここで仮に、1画素あたりのソースフォロワー電流Idが10μA、リセットドレイン電流が10fA、共通電源配線260の配線抵抗が1kΩであるとする。その場合、リセットドレイン電流が流れたときの画素部の電源電圧降下は10fA×1kΩ=10pVとなり、ソースフォロワー電流が流れた場合の画素部の電源電圧降下は10μA×1kΩ=10mVとなる。このように、リセットドレイン電流はソースフォロワー電流に比較して無視できるため、その電圧降下の影響も無視できる。
【0043】
時刻aでは、第n行のスイッチング素子25を介して上記ソースフォロワー電流が流れるが、時刻a’では、何れのスイッチング素子25も導通していない。そのため、時刻a’におけるリセットドレイン31の電位はVDDと実質的に等しい値になる。このことは、時刻aで他の行について読み出し動作が実行されているか否かに影響されない。
【0044】
図5を参照する。時刻bではフォトダイオード21に電荷が蓄積され、その電位はリセット時のVDDからVsigだけ変位し、(VDD−Vsig)という値を示している。Vsigの大きさは、光電変換によって生成・蓄積された電荷の量に応じて決まる。この電位(VDD−Vsig)は増幅素子23のゲート電極に与えられている。第i行での読み出し動作の開始によって、電源配線260をソースフォロワー電流Idが流れる。この電流I d は、第1電源端子(VDD)26から第i行の増幅素子23およびスイッチング素子25を介して負荷回路30へと流れる。第i行以外の行については、読み出し動作が行われていないため、ソースフォロワー電流I d の大きさは、時刻aのときの大きさにほぼ等しい。このとき、リセット素子24はOFF状態にあるため、リセットドレイン電流は流れない。
【0045】
図6を参照する。時刻cでは、読み出し動作期間におけるリセットが実行されるため、リセット素子24はOFF状態からON状態に遷移し、フォトダイオード21の電荷は第1電源端子(VDD)26に排出される。その結果、フォトダイオード21の電位はリセットドレイン31の電位VDD’=VDD−Id×Riと等しくなる。電位VDD’は増幅素子23のゲート電極に与えられる。このため、この電位VDD’に応じた信号電位が垂直信号線6上に現れ始める。
【0046】
図7を参照する。時刻dでは、リセット素子24がON状態からOFF状態に復帰する。リセット直後において、電位VDD’は増幅素子23のゲート電極に与えられている。このため、電位VDD’に応じた信号電位が垂直信号線6上に現れる。
【0047】
こうして任意の第i行の画素から検知される信号情報は、VDD’−(VDD−Vsig)に対応した大きさをもつことになる。
【0048】
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、電子シャッター動作のためのリセットによってフォトダイオード21の電位はVDDに強制復帰される。各画素を分離するアルミニウムからなる金属遮光膜を電源配線260として使用することによって、この電位VDDは、各行でほぼ共通の大きさを示す。言い換えると、ある画素行におけるリセット電位が他の画素行におけるリセット電位からシフトするような現象の発生が防止される。その結果、水平ノイズの抑制されたハイクォリティの画像を提供することができる。
【0049】
上述のように、本実施形態では、読み出し動作のために画素行を選択するタイミング(時刻a)と電子シャッター動作のためのリセットのタイミング(時刻a’)とを時間軸上でシフトさせている。以下、このような動作を実行するための行選択エンコーダ3について説明する。
【0050】
これに対して従来の増幅型固体撮像装置では、時刻aと時刻a’との間に差がなく、電子シャッター動作のためのリセットのタイミングと、他の行の読み出し動作のタイミングとが重複していた。図10は、従来の増幅型固体撮像装置における各種制御信号のタイミングチャートを示している。図10からわかるように、特定の行においては電子シャッター動作のためのリセットと他の何れかの行での読み出し動作とが同じタイミングで生じているが、他の特定の行では電子シャッター動作のためのリセットが行われるとき他の行では読み出し動作が行われない。例えば、時刻(I)では、第1行で電子シャッター動作のためのリセットが行われるとともに、第4行では読み出し動作が行われている。一方、時刻(II)では、第m行で電子シャッター動作のためリセットが行われているが、他の何れの行においても読み出し動作は行われていない。このため、行によってリセット電位にVDD’−VDDの差が生じ、その差に相当する変動が出力信号に生じる。これが水平ノイズとなる。なお、時刻(III)では、読み出し動作は実行されているが、電子シャッター動作のためのリセットは実行されていない。このことは、水平ノイズの原因とはなっていない。
【0051】
図8は、本実施形態で好適に使用することが可能な行選択エンコーダ3内の第i行の行選択回路を示している。各々が図8に示されるような構成を持つ第1行〜第m行の行選択回路が直列的に接続され、それによって行選択エンコーダ3が構成されている。行選択エンコーダ3は、2列の垂直シフトレジスタを有している。各垂直シフトレジスタ(第1および第2シフトレジスタ)は、直列接続された複数のフリップフロップ回路50から構成されている。
【0052】
図8に示されているVSINは、読み出し動作のための行選択動作を行選択エンコーダ3に開始させるための信号である。VSSINは電子シャッター動作のための行選択動作を行選択エンコーダ3に開始させる信号である。VSIN信号およびVSSIN信号は各フレーム期間内に1回の割合で行選択エンコーダ3に入力される。CSLは読み出し動作のタイミングを規定する選択同期信号を示し、CRSは読み出し動作のためのリセットのタイミングを規定するリセット同期信号を示している。CRSSは、電子シャッター動作のためのリセットのタイミングを規定するリセット同期信号を示しており、そのタイミングはCRSのタイミングとはずれている。行選択エンコーダ3は、これらの信号を受け取り、水平同期信号HDに同期しながら、各種の制御信号を生成し、電子シャッター動作と行選択動作とを実行する。
【0053】
第1シフトレジスタの第1行部分は、水平同期信号HDと読み出し動作のためのスタートパルス信号VSINとを受け取る。第1シフトレジスタの第i行部分の出力Qiは、第(i+1)行部分のフリップフロップ回路50の端子Dに与えられる。このようにして、第1シフトレジスタの出力動作は、水平同期信号HDに同期しながら第1行から最終行まで実行される。
【0054】
一方、第2シフトレジスタの第1行部分は、水平同期信号HDと電子シャッター動作のためのスタートパルス信号VSSINとを受け取る。第2シフトレジスタの第i行部分の出力QSiは、第(i+1)行部分のフリップフロップ回路50の端子Dに与えられる。このようにして、第2シフトレジスタの出力動作も、水平同期信号HDに同期しながら第1行から最終行まで実行される。
【0055】
第1および第2のシフトレジスタの出力(QiおよびQSi)と、選択同期信号CSLと、リセット同期信号CRSおよびCRSSとを用いて、行選択エンコーダ3は図9に示されるようなタイミングで行選択信号SLiおよびリセット信号RSiを生成し、これらの制御信号を各行の行選択配線5およびリセット配線4を介して各行の画素に供給する。図9の最上部には、水平同期信号HDが示されている。各行選択回路は水平同期信号HDに同期しながら行選択信号SL1〜SLmおよびリセット信号RS1〜RSmを対応する行に送出する。なお、時間は図中右方向に沿って進行する。
【0056】
図9において不図示のVSINが「High」に立ち上がっている間に供給された水平同期信号HDが、当該フレーム期間の第1HDとなる。その後、順次水平同期信号HDが供給され、第525HDが供給されると、そのフレーム期間が終了する。もう一度VSINが「High」に立ち上がると、次のフレーム期間が開始される。
【0057】
行選択エンコーダ3は第1HDに同期して行選択信号SL1およびリセット信号RS1を生成し、第1行の画素に送出する。これによって、第1行の画素で読み出し動作が実行されることになる。その後、行選択エンコーダ3は第2HDに同期して行選択信号SL2およびリセット信号RS2を生成し、第2行の画素に送出する。これによって、第2行の画素で読み出し動作が実行されることになる。同様の動作が他の行に対しても順次実行されて行く。
【0058】
一方、VSSINが「High」に立ち上がっている間に供給された水平同期信号HDに同期して、行選択エンコーダ3はリセット信号RS1を生成し、第1行の画素に送出する。これによって、第1行の画素で電子シャッター動作のためのリセットが実行されることになる。その後、行選択エンコーダ3は次のHDに同期してリセット信号RS2を生成し、第2行の画素に送出する。これによって、第2行の画素で電子シャッター動作のためのリセットが実行されることになる。同様の動作が他の行に対しても順次実行されて行く。
【0059】
このように、電子シャッター動作のためのリセット信号と読み出し動作のためのリセット信号とを異なるタイミングで生成・送出する機構を採用することによって、従来技術で問題になっていた水平ノイズは簡単に解消される。
【0060】
なお、上記実施形態では、電子シャッター動作のためのリセット信号を読み出し動作のための行選択エンコーダ3の内部で生成し、出力している。しかし、本発明はこの方式に限定されない。例えば、電子シャッター動作のためのリセット信号生成回路を図2の撮像部の左側に配置し、撮像部の右側に読み出し動作のための制御信号出力回路(行選択回路)を配置しても良い。また、それらの回路を左右反転させて配置しても良い。
【0061】
また、各画素として、図11に示す構成を有する画素を採用しても良い。図11の画素は、信号蓄積部としてフォトダイオード21以外にトランスファゲート56を含んでおり、信号蓄積ノードに接続された容量素子55の電位が増幅素子23のゲート電極に与えられる。言い換えると、ソースフォロワー回路は信号蓄積ノードの電位を検知することになる。このように本発明は実施形態の画素構成によって限定されない。
【0062】
また、本発明は、画素に蓄積された信号電荷を、負荷回路に電流を流すことによって増幅・検知するタイプのMOS型固体撮像装置に広く適用できる。例えば、ソースフォロワー回路の代わりにインバータ回路を用いて信号検知回路を構成しても良い。重要な点は、検知回路がリセットの前後において画素内信号電荷量を検知し、増幅して出力する機能を有していることにある。
【0063】
なお、上記実施形態では、2列の垂直シフトレジスタを用いて行選択エンコーダ3を形成している。そのため、行選択は物理的空間において順番に実行される。しかし、物理的にランダムな位置に存在する行に順次アクセスできる行選択エンコーダを使用してもよい。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、電子シャッター動作に起因する水平ノイズの発生を抑制した増幅型固体撮像装置およびその駆動方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の増幅型固体撮像装置100の概略構成を示す図面である。
【図2】本発明の実施形態にかかる増幅型固体撮像装置1の画素の構成を詳細に示す図面である。
【図3】増幅型固体撮像装置1の第i行(1≦i≦m)と第n行(n≠i)に関する制御信号の一部を示すタイミングチャートである。
【図4】増幅型固体撮像装置1について、時刻a’における第i行内の画素の等価回路、リセット素子24の模式断面構造およびその表面ポテンシャル分布を示す図面である。
【図5】増幅型固体撮像装置1について、時刻bにおける第i行内の画素の等価回路、リセット素子24の模式断面構造およびその表面ポテンシャル分布を示す図面である。
【図6】増幅型固体撮像装置1について、時刻cにおける第i行内の画素の等価回路、リセット素子24の模式断面構造およびその表面ポテンシャル分布を示す図面である。
【図7】増幅型固体撮像装置1について、時刻dにおける第i行内の画素の等価回路、リセット素子24の模式断面構造およびその表面ポテンシャル分布を示す図面である。
【図8】本発明に好適に採用される行選択エンコーダ内の第i行用の行選択回路の構成を示す回路図である。
【図9】増幅型固体撮像装置1の第i行(1≦i≦m)と第n行(n≠i)に関する制御信号等の一部を示すタイミングチャートである。
【図10】従来の増幅型固体撮像装置において行選択エンコーダが送出する制御信号等のタイミングチャートである。
【図11】本発明に使用され得る画素の他の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 本発明の実施形態にかかる増幅型固体撮像装置
2 画素
3 行選択エンコーダ
4 リセット配線
5 行選択線
6 垂直信号線
7 列選択駆動部
21 フォトダイオード
22 ゲート電極
23 増幅素子(増幅用MOSトランジスタ)
24 リセット素子
25 スイッチング素子
26 第1電源端子(VDD)
27 負荷素子
28 第2電源端子(VSS)
30 負荷回路
31 リセットドレイン
32 チャネルストップ
33 LOCOS素子分離領域
50 フリップフロップ回路
55 容量素子
56 トランスファゲート
100 従来の増幅型固体撮像装置
103 従来の行選択エンコーダ
107 列選択駆動部
260 電源配線
Claims (8)
- 光電変換によって信号電荷を生成し、前記信号電荷に対応する信号情報を蓄積する信号蓄積手段と、前記信号蓄積手段から前記信号情報を検知し出力信号として出力する信号検出手段と、前記信号蓄積手段に蓄積された信号情報をリセット信号に応答してリセットするリセット手段とを備えた画素が行列状に配列された画素群と、
前記画素群から少なくともひとつの行の第1の画素行を選択し、前記第1の画素行に含まれる前記信号検出手段から出力信号を読み出すための読み出し動作を実行させる行選択手段と、
前記画素群から少なくともひとつの行の第2の画素行を選択し、前記第2の画素行に含まれる前記リセット手段に前記リセット信号を送出して前記第2の画素行における前記信号蓄積手段を第1の電源供給手段の電源電位にリセットするリセット信号送出手段と、
を備えた増幅型固体撮像装置であって、
少なくとも列方向に並んだ複数の各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に接続された共通電源配線を備え、該共通電源配線を介して各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に前記第1の電源供給手段から電圧乃至電流が供給され、
前記信号検出手段は、前記第1の電源供給手段と第2の電源供給手段との間に接続され、前記第1の電源供給手段と前記第2の電源供給手段との間に電流を流すことによって前記信号情報を検知して前記出力信号として出力するものであり、
前記リセット信号送出手段は、前記行選択手段が前記第1の画素行を選択して読み出し動作をする期間と重複しない期間に、電子シャッター動作のための前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することを特徴とする増幅型固体撮像装置。 - 前記リセット信号送出手段は、前記行選択手段内に含まれていることを特徴とする請求項1に記載の増幅型固体撮像装置。
- 前記画素毎に設けられた信号検出手段と、画素列毎に設けられた負荷手段とによって前記信号情報を増幅する増幅手段が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の増幅型固体撮像装置。
- 前記信号検出手段は、前記信号蓄積手段に接続されたゲート電極と、前記第1の電源供給手段に接続されたドレインと、前記負荷手段に接続されたソースとを備えたトランジスタであることを特徴とする請求項3に記載の増幅型固体撮像装置。
- 前記信号検出手段および前記負荷手段がソースフォロワー回路を形成していることを特徴とする請求項3または4に記載の増幅型固体撮像装置。
- 前記信号蓄積手段が、光電変換を行うフォトダイオードと、前記フォトダイオードが生成した電荷を蓄積する容量素子と、前記フォトダイオードと前記容量素子との間の電気的導通と非導通とを選択するトランジスタとを備えていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の増幅型固体撮像装置。
- 光電変換によって信号電荷を生成し、前記信号電荷に対応する信号情報を蓄積する信号蓄積手段と、前記信号蓄積手段から前記信号情報を検知し出力信号として出力する信号検出手段と、前記信号蓄積手段に蓄積された信号情報をリセット信号に応答してリセットするリセット手段とを備えた画素が行列状に配列された画素群と、
前記画素群から少なくともひとつの行の第1の画素行を選択し、前記第1の画素行に含まれる前記信号検出手段から出力信号を読み出すための読み出し動作を実行させる行選択手段と、
前記画素群から少なくともひとつの行の第2の画素行を選択し、前記第2の画素行に含まれる前記リセット手段に前記リセット信号を送出して前記第2の画素行における前記信号蓄積手段を第1の電源供給手段の電源電位にリセットするリセット信号送出手段と、
を備えた増幅型固体撮像装置の駆動方法であって、
少なくとも列方向に並んだ複数の各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に接続された共通電源配線を備え、該共通電源配線を介して各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に前記第1の電源供給手段から電圧乃至電流が供給され、
前記信号検出手段は、前記第1の電源供給手段と第2の電源供給手段との間に接続され、前記第1の電源供給手段と前記第2の電源供給手段との間に電流を流すことによって前記信号情報を検知して前記出力信号として出力するものであり、
前記リセット信号送出手段は、前記行選択手段が前記第1の画素行を選択して読み出し動作をする期間と重複しない期間に、電子シャッター動作のための前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することを特徴とする増幅型固体撮像装置の駆動方法。 - 光電変換によって信号電荷を生成し、前記信号電荷に対応する信号情報を蓄積する信号蓄積手段と、前記信号蓄積手段から前記信号情報を検知し出力信号として出力する信号検出手段と、前記信号蓄積手段に蓄積された信号情報をリセット信号に応答してリセットするリセット手段とを備えた画素が行列状に配列された画素群と、
前記画素群から少なくともひとつの行の第1の画素行と少なくともひとつの行の第2の画素行とをそれぞれ選択し、前記第1の画素行に含まれる前記信号検出手段と前記第2の画素行に含まれる前記信号検出手段とからそれぞれ出力信号を読み出すための読み出し動作を実行させる行選択手段と、
前記画素群から前記第2の画素行を選択し、前記第2の画素行に含まれる前記リセット手段に前記リセット信号を送出して前記第2の画素行における前記信号蓄積手段を第1の電源供給手段の電源電位にリセットするリセット信号送出手段と、
を備えた増幅型固体撮像装置の駆動方法であって、
少なくとも列方向に並んだ複数の各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に接続された共通電源配線を備え、該共通電源配線を介して各画素の前記リセット手段および前記信号検出手段に前記第1の電源供給手段から電圧乃至電流が供給され、
前記信号検出手段は、前記第1の電源供給手段と第2の電源供給手段との間に接続され、前記第1の電源供給手段と前記第2の電源供給手段との間に電流を流すことによって前記信号情報を検知して前記出力信号として出力するものであり、
第1の水平同期期間において、前記行選択手段が前記第1の画素行を選択して読み出し動作をする期間と重複しない期間において、前記リセット信号送出手段が、電子シャッター動作のための前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することによって、前記第2の画素行の前記信号蓄積手段を第1の電位状態とし、
前記第1の水平同期期間のあとの第2の水平同期期間であって、前記第2の画素行の読み出し動作期間中に、前記第2の画素行の光電変換によって蓄積された電荷量に応じた前記信号蓄積手段の第2の電位状態を読み出した後、前記リセット信号送出手段が、前記リセット信号を前記第2の画素行に送出することによって前記第2の画素行をリセットした後に前記信号蓄積手段を第3の電位状態とし、前記第2の電位状態と前記第3の電位状態との差を信号情報として用いる増幅型固体撮像装置の駆動方法。
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