JP3571891B2 - 記録装置、記録方法及びデータ供給方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は記録装置及び記録制御方法に関し、特に、例えば、インクジェット記録ヘッドを用いてインク液滴を記録媒体に吐出し、マルチパス記録方式に従って記録を行う記録装置及び記録制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在知られているカラー記録方式には、熱エネルギーによりインクリボンのインクを記録媒体に転写して記録する熱転写方式、或いは、インク液滴を飛翔させ、それを用紙等の記録媒体に付着させて記録を行うインクジェット記録方式などがある。中でも、インクジェット記録方式は記録時に騒音の発生がないノンインパクト記録方式であって、高速記録が可能であり、しかも普通紙に特別の定着処理を必要とせずに記録を行える特徴を有しているので注目を集めている。
【0003】
さて、このようなインクジェット記録方式を採用した記録ヘッドを往復走査しながら、記録媒体に対してインクを吐出し、複数回の走査によって画像を完成させるシリアルプリンタでは、記録用紙などの記録媒体の搬送精度や記録ヘッドの吐出性能によって、搬送精度の影響による濃度ムラや記録ヘッドの吐出動作のばらつきによるスジが記録画像に現れ、記録品質が劣化することがある。
【0004】
このような不具合を解消するため、記録ヘッドの異なる領域で記録媒体の同じ領域を複数回走査することでその領域に対する記録を完成させるマルチパス記録方式が提案されている。この方式は、元々の画像データに所定のサイズのマスクマトリクスをかけて(アンドして)1回の走査で記録する画素数を間引き、各走査毎にインク吐出を行うノズルを異ならせる。さらに、記録媒体の搬送単位を記録ヘッドの記録幅より短くして記録を行うので、記録ヘッドのノズル間の吐出性能のばらつきが記録媒体の特定の場所に集中することによる、また搬送精度の影響などによる濃度ムラやすじの発生が抑えられる。
【0005】
図12A,Bは、同一領域内を記録ヘッドによって2回走査することで画像記録を完成させる記録方式(2パス記録)に使用する8ドット×8ドットのマスクマトリクスの一例を示す図である。ここで、図12Aは1回目(1パス)の走査に用いるマスクマトリクスのパターン(以下、“MASK1”という)を示し、図12Bは2回目(2パス)の走査に用いるマスクマトリクスのパターン(以下、“MASK2”という)を示す。図では、太線で囲った4×4のパターンが繰り返されている。
【0006】
例えば、記録ヘッドのノズル数が“256”であるとし、そのノズルが記録媒体の搬送方向に1列に配列されているとすると、図12A,Bに示すようなマスクマトリクスを用いてマルチパス記録を行う場合、次のような記録制御がなされる。
【0007】
まず、1パス目の記録では、256ノズルに対応する原画像データとMASK1とのANDを演算し、その演算結果の内、上半分のデータを記録ヘッドの下半分の128ノズルに1パス目のデータとして出力する。その結果、記録ヘッドの256ノズル中の下半分128ノズルを使用して記録がなされる。
【0008】
次に、記録ヘッドのノズル数の半分の128ノズル分の記録幅に対する長さ分だけ記録用紙を搬送する。続いて、上記の256ノズルに対応する原画像データとMASK2とのANDを演算する。そして、その演算結果を2パス目のデータとして記録ヘッドに出力する。その結果、MASK2によってマスクされた画像データを用いて256ノズル分の記録幅での記録がなされる。これによって、その記録幅の上半分には1パス目の記録と2パス目の記録とが重畳される。
【0009】
さらに、記録ヘッドのノズル数の半分の128ノズル分の記録幅に対する長さ分だけ記録媒体を搬送する。そして、先程のMASK1と、下半分の128ノズル分のデータと次の256ノズル分に対応する原画像データの内、上128ノズル分に対応するデータとのAND演算の演算結果を記録ヘッドの256ノズルに3パス目のデータとして出力する。その結果、記録ヘッドの上半分128ノズルを使用してMASK1によってマスクされた画像と記録ヘッドの下半分128ノズルを使用してMASK1によってマスクされた次の256ノズル分の原画像データに対応した画像上半分の記録がなされる。これによって、記録ヘッドの記録幅の上半分には2パス目の記録と3パス目の記録とが重畳される。
【0010】
以上のようにして、記録ヘッドの256ノズルを記録幅とする画像の記録が完成する。
【0011】
さて、図12A,Bに示すようなマスクマトリクスを用いた場合には、記録ヘッドの移動方向である主走査方向と記録媒体の搬送方向である副走査方向に対して4ドット周期で同じノズルが同じタイミングで使用されることになる。ここで、プリンタの解像度が300(主走査方向)×300(副走査方向)DPIで、記録媒体としてA4サイズの記録用紙を縦長に用いる場合、主走査方向の記録ドット数は約2480ドットであるため、2480÷4回は、同一ノズルが同一タイミングで使用されることになる。従って、その周期で、各ノズル性能のばらつきが顕在化し、完全に濃度むらやスジを消すことが困難となる。また、マスクパターンが固定であるため、記録データがマスクパターンに同調した場合には、マルチパスの効果がなくなってしまう。
【0012】
従って、このような問題を解決するために、本出願人により特開平7−52390号公報にて所定のサイズ(例えば、2400×8ドット)の領域内でマスクパターンの分布がランダムであるマスクマトリクスを使用する方法が提案されている。このようなマスク(ランダムマスク)は、ROM内に予め所定のビット数のランダムな値を格納し、記録パス数に応じてこれを読み出してRAM上にそのパターンが生成される。このようなランダムマスクを使用すると、主/副走査方向に対して、吐出周期が不規則となるので、濃度ムラやスジの発生が防止される。また、マスクパターンがランダムであるので、記録データがマスクパターンに同調する可能性が極めて低くなる。
【0013】
しかしながら上記従来例では、プリンタの記録解像度が例えば1200×600DPIのように高くなってくると、ランダムマスクを用いたマルチパス記録方式による記録でも以下のような問題があることを本発明者らは見い出した。
【0014】
即ち、記録ヘッドから吐出されるインク液滴の記録媒体上における吐出位置がマスクの解像度である1200×600DPI単位でずれてしまい、そのずれが記録画像上で人間の目に認識されやすい高い空間周波数の濃度ムラとなって現れる。これらの濃度ムラの発生を防ぐためには、主・副走査方向ともに記録ヘッドの移動や記録媒体の搬送制御の点で高精度の機械的制御が求められるとともに、記録ヘッドの吐出性能にも高い基準が要求される。しかし、機械的制御の精度や記録ヘッドの吐出性能を向上するには限度があり、またある程度それが向上できたとしても、装置全体のコストアップにつながる。
【0015】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、濃度ムラやスジやテキスチャのない高品位な高解像度の画像を記録することができる記録装置及び記録制御方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、複数の記録素子を有する記録ヘッドを記録媒体の所定領域に対して少なくとも1回の副走査を介して複数回主走査させつつ、間引き画像を補完的に記録することにより、記録媒体へ画像を形成する記録装置において、乱数を発生する乱数発生手段と、この乱数発生手段によって発生された乱数および記録解像度に対応した領域毎のマスク比率に基づいて、前記主走査方向と前記副走査方向の少なくとも1の解像度が前記記録解像度よりも低いマスクパターンを、前記複数回の主走査に対応させて生成するマスク生成手段と、このマスク生成手段によって生成されたマスクパターンを用いて、前記複数回の主走査で記録される前記間引き画像を生成する間引き手段とを有し、前記マスク生成手段は、複数の領域を1単位とした単位毎に異なるマスク比率を設定し、前記複数回の主走査での前記領域に対する最大記録回数を前記単位毎に異ならせ、前記同じマスク比率が設定される単位内の複数の領域それぞれが少なくとも1回の同じ主走査で記録可能なようにして、前記記録解像度よりも低いマスクパターンを生成することを特徴とする。
【0017】
また、本発明は、複数の記録素子を有する記録ヘッドを記録媒体の所定領域に対して少なくとも1回の副走査を介して複数回主走査させつつ、間引き画像を補完的に記録することにより、記録媒体へ画像を形成する記録方法において、乱数を発生する工程と、前記発生された乱数および記録解像度に対応した領域毎のマスク比率に基づいて、前記主走査方向と前記副走査方向の少なくとも1の解像度が記録解像度よりも低いマスクパターンを、前記複数回の主走査に対応させて生成する工程と、前記生成されたマスクパターンを用いて、前記複数回の主走査で記録される前記間引き画像を生成する工程とを有し、前記マスク生成工程では、複数の領域を1単位とした単位毎に異なるマスク比率を設定し、前記複数回の主走査での前記領域に対する最大記録回数を前記単位毎に異ならせ、前記同じマスク比率が設定される単位内の複数の領域それぞれが少なくとも1回の同じ主走査で記録可能なようにして、前記記録解像度よりも低いマスクパターンを生成することを特徴とする。
【0018】
また、本発明は、複数の記録素子を有する記録ヘッドを記録媒体の所定領域に対して少なくとも1回の副走査を介して複数回主走査させつつ、間引き画像を補完的に記録することにより、記録媒体へ画像を形成する記録装置に画像データを供給するデータ供給方法において、乱数を発生する工程と、前記発生された乱数および記録解像度に対応した領域毎のマスク比率に基づいて、前記主走査方向と前記副走査方向の少なくとも1の解像度が記録解像度よりも低いマスクパターンを、前記複数回の主走査に対応させて生成する工程と、前記生成されたマスクパターンを用いて、前記複数回の主走査で記録される前記間引き画像を生成する工程とを有し、前記マスク生成工程では、複数の領域を1単位とした単位毎に異なるマスク比率を設定し、前記複数回の主走査での前記領域に対する最大記録回数を前記単位毎に異ならせ、前記同じマスク比率が設定される単位内の複数の領域それぞれが少なくとも1回の同じ主走査で記録可能なようにして、前記記録解像度よりも低いマスクパターンを生成することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0023】
ここでは、本発明の代表的な実施形態として、インクジェット方式に従ってカラー記録を行う記録ヘッドを備えたカラー記録装置を取り上げる。
【0024】
以下にいくつかの実施形態を説明するが、まず、これらの実施形態に共通的に用いられる装置の構成について説明する。
【0025】
(1)装置の概要説明
図1は、本発明の代表的な実施形態であるマルチパス記録方式によって記録を行うカラー記録装置(以下、記録装置という)の概略構成を示す外観斜視図である。
【0026】
図1において、201はインクジェット方式に従って記録を行う記録ヘッド、202は4色のカラーインク(ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y))がそれぞれ入れられたインクタンクである。記録ヘッド201には4色のインクに対応して、それぞれの色のインクを吐出する4つのノズル群が備えられている。また、この実施形態では、記録ヘッド201とインクタンク202とが一体となったインクカートリッジを構成している。
【0027】
また、紙送りローラ103は補助ローラ104とともに記録用紙107を押えながら図中の矢印方向に回転し、記録用紙107の給紙・搬送を行うとともに記録用紙107を押さえる役割も果たしている。また、ローラ105は記録用紙107の搬送方向とは逆方向に紙送りローラ103の回転力よりは弱い力で記録用紙107を引っ張るように回転し、常に記録用紙107が展張されるようにしている。キャリッジ106は、インクカートリッジを搭載し、x軸方向(主走査方向)に往復移動させる。キャリッジ106は、記録装置が記録動作を実行していない時、あるいは記録ヘッドの回復動作を行う時には図の点線で示したホームポジションに待機するように制御される。
【0028】
さて、記録動作開始前、ホームポジションに位置するキャリッジ106は、ホスト(図1では不図示)から記録開始命令がくると、x軸方向に移動しながら記録ヘッド201に設けられた記録素子を駆動して、記録用紙107に記録ヘッド201の記録幅に対応した領域の記録を行う。キャリッジ106の走査方向に沿って、紙面端部までの記録が終了すると、キャリッジ106は元のホームポジションに戻り、再びx軸方向への記録を行う。前回の記録走査が終了してから、続く記録走査が始まる前に紙送りローラ103が図に示した矢印方向へ回転して必要な幅だけy軸方向(副走査方向)への紙送りが行われる。
【0029】
このようなキャリッジ走査と紙送りとを繰り返すことにより、記録用紙107への記録が完了する。記録ヘッド201からインクを吐出する記録動作は、記録制御手順に従って後述する制御回路からの制御に基づいて行われる。
【0030】
尚、以上のような構成の他に、記録速度を高めるため、キャリッジ106の往復移動において、ホームポジションから離れる方向へキャリッジ106が移動する時のみに記録を行うのではなく、キャリッジ106をホームポジションへ戻す方向に移動する際にも記録を行う構成であってもよい。
【0031】
また、記録ヘッド201とインクタンク202の構成では、上記のような一体型のインクカートリッジを構成しているものの他に、記録ヘッド201とインクタンク202とが分離可能になってキャリッジ106に搭載されるような構成でも良い。さらに、記録ヘッドの構成も、この実施形態のような主走査方向に4色のインクに対応した4つのノズル群各々が並ぶような構成でも良いし、或は、副走査方向に4色のインクに対応した4つのノズル群が一列に配列されている構成でもよい。
【0032】
また、記録ヘッドの回復動作を行うホームポジションには、記録ヘッドの前面(吐出口面)をキャップするキャップ(不図示)や、そのキャップ状態で記録ヘッド内の粘性を増したインクや気泡を除去する等のヘッド回復動作を行う回復ユニット(不図示)が設けられている。また、キャップの側方には、クリーニングブレード(不図示)等が設けられ記録ヘッド201に向けて突出可能に支持され、記録ヘッドの前面との当接が可能となっている。これにより、回復動作後にクリーニングブレードを記録ヘッドの移動経路中に突出させ、記録ヘッドの移動に伴って記録ヘッド前面に付着した不要なインク滴や汚れ等の払拭が行われる。
【0033】
(2)記録ヘッドの説明
図2は、図1に示した記録ヘッド201の構成を示す斜視図である。
【0034】
記録ヘッド201には、図2に示すようにそれぞれが所定のピッチで複数の吐出口300が形成されており、共通液室301と各吐出口300とを連結する各液路302の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための発熱素子303が配設されている。発熱素子303とその回路はシリコン基板上に半導体製造技術を利用して形成されている。これらの電気配線が形成されたシリコンプレート308を加熱用のアルミベースプレート307に接着される。
【0035】
また、シリコンプレート301上の回路接続部311とプリント板309とは超極細ワイヤー310により接続され、記録装置本体からの信号は信号回路312を通して受信する。液路302及び共通液室301は射出成形により作られたプラスチックカバー306で形成されている。共通液室301は、インクタンク202とジョイントパイプ304とインクフィルタ305を介して連結しており、共通液室301にはインクタンク202からインクが供給される構成となっている。
【0036】
インクタンクから共通液室301に供給されて一時的に貯えられたインクは、毛管現象により液路302に侵入し、吐出口300でメニスカスを形成して液路302を満たした状態を保つ。この時、電極(不図示)を介して発熱素子303が通電されて発熱すると、発熱素子303上のインクが急激に加熱されて液路302内に気泡が発生し、この気泡の膨張により吐出口300からインク滴313が吐出される。
【0037】
(3)制御回路の説明
図3は記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同図において、400はホストコンピュータ(以下、ホストという)1000から所定の記録解像度の画像データを入力するインタフェース、401はMPU、402はMPU401が実行する制御プログラムを格納するROM、403は各種データ(画像データや記録ヘッドに供給される記録信号等)を保存しておくDRAMであり、記録ドット数やインクカートリッジの交換回数等も記憶できる。従って、DRAM403はMPU401によってビットマップ展開された画像データを一時的に格納するバッファともなる。また、404は記録ヘッド201に対する記録信号の供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インタフェース400、MPU401、DRAM403間のデータの転送制御も行う。405は記録用紙を搬送するための紙送りモータ、406はキャリッジ106を移動させるキャリッジモータである。407、408は夫々、紙送りモータ405、キャリッジモータ406を駆動するモータドライバである。409は記録ヘッド201を駆動するヘッドドライバである。
【0038】
また、410はキャリッジ106に装着されたインクカートリッジ或は記録ヘッドの種類に従って、それがカラー記録用のものであるか或は白黒記録用のものであるかをMPU401に通知するヘッド種別信号発生回路である。この種類は、例えば、キャリッジ106に設けられた電気接点と装着されるインクカートリッジ或は記録ヘッドの電気接点との接続状態によって判別される。
【0039】
さらに、1001はMPU401からの指示に基づいて乱数を発生する乱数発生器、1002は乱数発生器1001によって発生した所定のビット数の乱数配列を格納するEEPROMである。そして、MPU401はEEPROM1002に格納された乱数配列を読み出して記録パス数に対応したランダムマスクを生成し、これを用いてDRAM403に格納された画像データに対してマスク処理を行う。
【0040】
以上の構成の記録装置において、記録ヘッドには各インク毎に256個のノズルが600DPIの密度で備えられ、主走査方向に1200DPI、副走査方向に600DPIの解像度で記録が実行される。また、ランダムマスクの解像度は記録解像度よりも低い主走査方向に300DPI、副走査方向に300DPIとする。
【0041】
次に、どのようにランダムマスクを生成して、これをどのように上記の構成に記録装置で実行されるマルチパス記録に用いるかについて、いくつかの実施形態を説明する。
【0042】
なお上記の記録装置はカラー記録可能な装置であるが、説明を簡単にするために、以下の説明は、モノクロ記録或は1色のインクを用いた記録とする。
【0043】
(第1実施形態)
ここでは、マルチパス記録におけるパス数は“4”とする。
【0044】
まず、EEPROM1002に格納する乱数の発生方法について説明する。
【0045】
図4A,Bは乱数発生の方法を説明する図である。
【0046】
ここでは、最大16パスのマルチパス記録を想定し、4ビット(0000(b:2進表示)〜1111(b))で表現される0〜15までの値を昇順で、図4Aに示すように、3K(=3×1024)個づつ、アドレスが連続するDRAM403の所定領域に一時的に書き込む。このようにして、DRAM403には合計4ビット×48Kの初期配列が格納される。その初期配列は4ビット単位にその相対先頭アドレスを“0000(H:16進表示)”とするアドレス“0000(H)”〜“BFFF(H)”に格納される。ここでいうアドレスが指定されると、4ビットの値が読み出される。
【0047】
続いて、図4Aに示すように、乱数発生器1001或は乱数発生関数を用いてMPU401から0〜48Kの中から任意の値を2個発生させる。そして、これら2つの値に対応するDRAM403の相対アドレスに格納されている値を入れ替える(シャッフル)。このシャッフル処理を所定の回数(ここでは、200000回)繰り返す。シャッフルの結果、4ビット×48Kの乱数配列が生成される。この生成された乱数配列はEEPROM1002に格納しておく。
【0048】
次に、ランダムマスクを生成する方法について説明する。
【0049】
図5A〜Dはランダムマスク生成方法を説明する図である。図5Aに示すように、DRAM403に確保されるランダムマスクのメモリサイズが4ビット×48K、即ち24Kバイトとすると、4パスで画像記録を完成させるマルチパス記録であれば、1パス分のマスクサイズは24÷4=6Kバイトとなる。そして、この実施形態ではこのマスク領域を、図5Bに示すように、主走査方向に6Kビット、副走査方向に8ビットとなるように構成する。
【0050】
4パス分のランダムマスクの生成では、各画素の記録をどのパスで行うかを決定し、記録を行うように決められたパスの対応画素のビットの値を“1”にする。具体的には、その生成は、次のように行う。
【0051】
まず、図5Aに示す4ビット×48Kの乱数配列をその先頭から4ビット単位に読み出す。次に、その読み出した値を4で割った余りを求める。剰余は0,1,2,3のいずれかとなるので、その剰余が“0”であれば1パス目の記録に用いるランダムマスクの先頭ビットを“1”にする。一方、2パス〜4パス目までの記録に用いるランダムマスクの先頭ビットには“0”をセットする。また、その剰余が“1”であれば2パス目の記録に用いるランダムマスクの先頭ビットを“1”に、その他のパスの記録に用いるランダムマスクの先頭ビットには“0”をセットする。同様に、その剰余が“2”であれば3パス目の記録に用いるランダムマスクの先頭ビットを“1”に、その他のパスの記録に用いるランダムマスクの先頭ビットには“0”をセットする。さらに、その剰余が“3”であれば4パス目の記録に用いるランダムマスクの先頭ビットを“1”に、その他のパスの記録に用いるランダムマスクの先頭ビットには“0”をセットする。
【0052】
続いて、次の4ビット分の乱数情報を読み出し、その読み出した値を4で割った剰余に従って、4パス分のランダムマスクの次のビットの値を設定する。以下、同様にして、4ビット×48Kの乱数配列に対して、4ビット単位に全て同様に処理を行っていくと、図5Bに示す6Kビット×8ビットサイズの4パス分のランダムマスクが完成する。
【0053】
この実施形態では上述のように、主走査方向に1200DPI、副走査方向に600DPIの解像度で記録を行うので、図5に示すように、生成されたランダムマスクは主走査方向に4倍、副走査方向に2倍に拡大(ボールド)する。この拡大されたマスクデータと、実際の画像データとのAND処理演算を実行することによって、各パス毎の記録データを生成する。これによって、生成されるマスクされた画像データは、ランダムマスクが有しているパターンの周波数を反映するものとなる。
【0054】
以上の例では、4パス記録時のランダムマスクの生成方法を説明したが、同様な方法で2パス、8パス、16パスのランダムマスクを生成することが可能であることは言うまでもない。2パスの場合、図5Aの乱数配列が読み出した値を2で割った余り、即ち“0”又は“1”に基づいて、2パス分のランダムマスクを作成する。
【0055】
次に、以上のようにして生成されるランダムマスクを用いたマルチパス記録の記録制御について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0056】
まず、ステップS101では、ホスト1000より送られたコマンドに基づいて、記録パス数(例えば、“4”)を決定する。続いて、ステップS102では、記録パス数に応じて、上記のような記録解像度に対して主走査方向に4倍、副走査方向に2倍に拡大したランダムマスクを生成する。
【0057】
次にステップS103では、インタフェース400を介して受信した画像データをMPU401は、1200×600DPIの記録解像度のビットマップデータに展開してDRAM403の所定領域に一時的に格納し、1パス目の記録に用いるランダムマスクとAND演算を実行する。ビットマップ展開されたデータの主走査方向のサイズが10Kビット、副走査方向のサイズが256ビットであるとすると、6Kビット×8ビットのランダムマスクは主走査方向に4倍、副走査方向に2倍に拡大されるので、副走査方向には16ライン毎に、主走査方向には1走査当り0.42回(=10K÷24K)で繰り返され、マスクの先頭から使用することになる。
【0058】
ステップS104において、AND演算処理したデータを記録ヘッドに転送して、1パス目の記録を行う。このとき、記録ヘッドの下の64個のノズルに対応するマスクされた画像データを転送して記録が実行される。続いて、ステップS105では記録用紙107を64のノズルによる記録幅分だけ搬送する。このとき搬送にあわせてビットマップに展開されたデータも64ラスタ分フィードする。
【0059】
そして、処理はステップS106において、次のパスの記録に用いるランダムマスクを用いてステップS103と同様な画像データにマスク処理を施す。さらに、ステップS107では、マスクされた画像データを用いて、i番目のパスの記録を行う。なお、5パス目では1パス目と同じマスクを用いる。最初から4パス目以降で最終パスから4パス目以前までは、記録ヘッド201の256個のノズル全てに対応するマスクされた画像データを転送して記録が実行される。それ以外のパスでは、使用されるノズルの数を順次増加させまた順次減少させて、対応したマスクされた画像データを記録ヘッドに転送して記録を行う。さらに、ステップS108では、全てのパスの記録が終了したかどうかを調べる。ここで、全てのパスの記録が未終了である場合には、処理はステップS106に戻るが、全てのパスの記録が終了したと判断されれば処理は終了する。
【0060】
以上説明した実施形態では、比較的高い記録解像度(例えば、1200×600DPI)より低い解像度(例えば、300×300DPI)でランダムマスクを生成し、この生成されたランダムマスクを使用して高い解像度の画像データをマスクすることによって、マルチパス記録を行う。つまり4×2ドットの領域に対しては同じマスクが使用されるため、その領域に対してはインク液の吐出バラツキは生じない。このため、記録ヘッドや吐出特性とキャリッジ制御や記録媒体の搬送制御といった機械的制御の精度に起因する高周波のインク液滴の吐出のばらつきを、人間の目にとって敏感ではない低周波のそれにすることができる。これによって、記録画像の濃度ムラ、スジ、テクスチャなどを大幅に低減することが可能となる。
【0061】
なお、上記実施形態では記録装置に適用した場合について説明したが、ホストコンピュータ上で実行されるプリンタドライバにも適用できる。この場合、ホストコンピュータからは上述の処理によって間引かれた画像データが記録装置に供給される。
【0062】
(第2実施形態)
ここでは、各画素について3レベル以上の階調を表現する多値データを受信し、その多値データに基づいて同一画素に2つ以上のインク液滴を吐出して記録を行う場合に用いられるランダムマスクについて説明する。
【0063】
以下に説明する実施形態の前提として、記録装置はホスト1000から解像度300DPIで表現される画素毎に9レベルの階調情報を持つ画像データを受信し、マルチパス記録におけるパス数は“4”とする。
【0064】
図7は、ホスト1000から転送される9レベルの階調情報を持つ画像データの構造を模式的に示す図である。
【0065】
ホスト1000は、元々、1画素を8ビット(0〜255)で表現する256階調の多値データを生成するが、この多値データを記録装置に送信するに当り、記録装置の記録解像度(1200(主走査方向)×600(副走査方向)DPI)に対応した1ビットの画素データを、図7に示すように、主走査方向に4つ、副走査方向に2つ集め、4×2のドットマトリクスを構成し、その1つ1つのマトリクスで解像度300DPIの階調情報を生成する。なお、4×2ドットのマトリックス内の打ち込み数(マスクのオン比率)を2×1ドット単位(600×600dpi)に予め設定してある。
【0066】
1つのマトリクスは8ビットで表現するので、図7に示すように、各ビットの“0”或は“1”の組み合わせによって、LevellからLevel9までの9レベルの階調を表現するように量子化する。
【0067】
図8は、ホスト1000から送られてきた解像度300DPIの画像データのマスク確率を表わす図である。
【0068】
既に述べたように、記録装置は(1200(主走査方向)×600(副走査方向DPI)の解像度で記録可能であるので、記録解像度300DPIの各画素は、図8に示すような画素マトリクスで表現される。一方、この実施形態では、記録装置は4パス記録を行うので、各画素は記録ヘッド201によって最大4回インク吐出が行われる機会がある。
【0069】
そこで、この実施形態では、1200(主走査方向)×600(副走査方向)DPIで表現される各画素に関して、図8に示すような確率でインク吐出が行われるように、ランダムマスクを生成する。
【0070】
即ち、25%とは、4回の走査の内最大1回だけインク吐出がなされるように、50%とは4回の走査で最大2回だけインク吐出がなされることを意味する。また、図8には示していないが、75%、100%とは夫々、4回の走査の内最大3、4回だけインク吐出がなされることを意味する。
【0071】
ホスト1000から転送され、図7に示す9レベルの階調情報、Level1〜Level9各々に、各画素マトリクスに対するインク吐出回数として、0、1、2、3、4、5、7、9、12回を設定している。
【0072】
図7に示す1200(主走査方向)×600(副走査方向)DPIで表現される各画素の値と、図8に示す各画素のインク吐出との積を画素マトリクス全体にわたって加算した値が、その画素マトリクスに対するインク吐出回数となる。例えば、Level9の場合、画素マトリクスの右上2つの画素と左下2つの画素には2回づつインク吐出がなされる。
【0073】
このようなマスク処理をすることで、4×2の画素マトリクスに最大で12のインク液滴を吐出することができ、記録装置が表現する濃度のダイナミックレンジが拡大する。つまり、高濃度部においては、インク吐出数の増加に対する濃度の増加が頭打ちになるところ、より多くのインク吐出が行なえるからである。
【0074】
なお、ホスト1000における記録装置への多値データの量子化や、記録装置における画像データのマスク比率は、上記の例以外にも、ホスト及び記録装置の性能や特性等に従って、量子化されたデータの階調数やマスク比率を変えても良いことは言うまでもない。
【0075】
次に、この実施形態におけるランダムマスクの生成方法について説明する。
【0076】
図9は、図8に示すマスク確率に従うランダムマスク生成方法を説明する図である。ここでは、第1実施形態で生成した4ビット×48Kの乱数配列を用いてランダムマスクを生成している。
【0077】
まず、4パス記録において、最大50%のマスク確率を考慮して、1200(主走査方向)8×600(副走査方向)DPIで表現される1画素に2ドット吐出されるのは、▲1▼1パス目と2パス目、▲2▼1パス目と3パス目、▲3▼1パス目と4パス目、▲4▼2パス目と3パス目、▲5▼2パス目と4パス目、或は、▲6▼3パス目と4パス目という6通りのインク吐出が考えられる。そこで、これらの組み合わせをそれぞれ0、1、2、3、4、5という数値に対応付ける。
【0078】
50%オン比率の画素用に、図9Aに示す4ビット×48Kの乱数配列を先頭から4ビット単位に読み出し、その読み出した値を6で割った余りを求める。剰余は0,1,2,3,4,5のいずれかとなるので、その剰余に従って、ランダムマスクを生成する。
【0079】
即ち、図9Bに示すように、その剰余が“0”であれば、1パス目と2パス目の4×2マトリックスの50%に対応する位置が、その剰余が“1”であれば1パス目と3パス目の4×2マトリックスの50%に対応する位置が、その剰余が“2であれば1パス目と4パス目の4×2マトリックスの50%に対応する位置が、その剰余が“3であれば2パス目と3パス目の4×2マトリックスの50%に対応する位置が、その剰余が“4であれば2パス目と4パス目の4×2マトリックスの50%に対応する位置が、その剰余が“5であれば3パス目と4パス目の4×2マトリックスの50%に対応する位置が画像データの値を反映するようにビットをオン(“1”)にする。ここでは、300DPI(4×2)内の50%オン比率のドットは、同一パスで記録される。
【0080】
例えば、その剰余が“0”である場合、図9Dに示すように、1パス目と2パス目で50%に対応する位置つまり、、4×2の画素マトリックスの右上4分の1と左下4分の1のマトリクス値を“1”とする。
【0081】
続いて、25%オン比率の画素用に先に取り出した乱数を4で割った余りを求める。剰余は0、1、2、3のいずれかとなるので、“0”であれば図9Cに示すように1パス目の4×2の画素マトリックスの25%に対応する位置、つまり左上の4分の1と右下の4分の1のマトリックス値を“1”とする。ここでも、300DPI内の25%オン比率のドットは、同一パスで記録される。このような画素マトリクスの各要素が主走査方向に1200DPI、副走査方向に600DPIの記録解像度に対応することになる。なお、3、4パス目では“1”は全くセットされていないので、4×2の画素マトリックスのマトリクス値を全て“0”とするマスクパターンを生成する。
【0082】
その剰余が“1”〜“5”又は“1”〜“3”の場合にも同様にして、4×2の画素マトリックスを単位としたマスクパターンを生成する。
【0083】
続いて、次の4ビットを4ビット×48Kの乱数配列から読み出し、上記と同様にしてマスクパターンを生成する。
【0084】
このような処理を4ビット×48Kの乱数配列を全てに関し同様に実行すると、記録装置の記録解像度で4(主走査方向)×2(副走査方向)のドットを組み合わせ、9レベルの多値表面を行うために用いられる4パス分のランダムマスクが完成する。
【0085】
そして、実際の記録動作ではホスト1000から転送される図7に示す構成の画像データと生成したランダムマスクとのAND演算を行い、マスク処理された画像データを用いて4パス記録を実行する。
【0086】
従って、実質的に1200×600DPIの画像データに対して、図9に示す画素マトリクスの構成から考えると、即ち、25%オン比率と50%オン比率のドットを別々に考えると実質的には600×600DPIのランダムマスクの処理が行われることになる。つまり、2×1ドットの領域に対しては同じマスクが使用されるため、その領域に対してはインク液の吐出バラツキは生じない。
【0087】
以上のようなランダムマスク生成処理は、第1実施形態と同様に、MPU401と乱数発生器1001とDRAM403とEEPROM102とを用いることで実行される。なお、この生成処理を機能ブロックで示せば、図10のとおりである。即ち、図10において、本実施例のインクジェット記録装置は、ホスト1000から所定解像度のデータを受信する受信バッファ1003、受信バッファのデータを画像展開用RAM1004に展開処理し、記録ヘッド201で記録可能な記録用データに変換する画像展開処理手段1005、所定のビット数の乱数配列を格納する乱数格納手段1006、前記乱数配列から記録パス数に対応したランダムマスクを生成するとともに、記録用データとの解像度の違いを吸収する為にデータ量を走査方向、副走査方向にボールドし、解像度変換した前記ランダムマスク内の各画素の打ち込みドッド数(=マスクオン比率)を設定したマスクオン比率格納手段1007と、記録用データにマスク処理を行うランダムマスク生成処理手段1008から構成される。
【0088】
なお、以上の説明では、4パス記録時のランダムマスク生成方法を説明したが同様にして2パス、8パス、16パスの記録のためのランダムマスクを生成することが可能である。
【0089】
従って、以上説明した実施形態に従えば、階調表現をするために用いる記録解像度1200×600DPIよりも低い600×600DPIの解像度でのランダムマスク処理を行うので、記録ヘッドの吐出性能のばらつきや装置の機械的精度に起因する濃度ムラ、スジ、テキスチャの発生を抑え、高品位な記録が可能になる。また、3値以上の多値データを受信して、同一画素に2回以上のインク吐出が発生するようにしているので、マルチパス記録によって階調表現のためのダイナミックレンジを拡大することができる。
【0090】
(第3実施形態)
ここでは、記録ヘッドの駆動周波数をあげることなく、キャリッジ走査速度を記録ヘッドの駆動周波数に同期した通常の速度の倍に高速化して、スループット向上を図るマルチパス記録において用いるマスク処理について説明する。なお、この実施形態では、4パスで画像記録を完成させるマルチパス記録を考え、ホスト1000からは解像度1200×600DPIの画像データが転送され、1回の走査時(1パス記録)の記録解像度を実質的に600×600DPIとする。
【0091】
従って、この実施形態に従う記録制御では、画像データをランダムマスクを用いて主走査方向に関し、1画素ごとに間引き、その間引かれた画像データについては別のパスにおいて記録させるようにする。そして、このような考えかたに基づき、ランダムマスクは生成される。
【0092】
この実施形態では、4パス記録の内、1パス目と3パス目では主走査方向に関し、ある基準点から数えて奇数カラムに対応する画素でのみ記録が可能なようにランダムマスクを生成し、2パス目と4パス目では偶数カラムに対応する画素でのみ記録が可能なようにランダムマスクを生成する。このようにすることで、画像は▲1▼1パス目(奇数カラム)と2パス目(偶数カラム)、▲2▼1パス目(奇数カラム)と4パス目(偶数カラム)、▲3▼2パス目(偶数カラム)と3パス目(奇数カラム)、或は▲4▼3パス目(奇数カラム)と4パス目(偶数カラム)での記録によって形成されることになる。
【0093】
図11A〜Cは具体的にランダムマスク生成方法を説明する図である。ここでも、第1実施形態と同様に、ランダムマスクの生成には、第1実施形態で生成した4ビット×48Kの乱数配列を用いることとする。
【0094】
この乱数配列を用いることで、4パスの内の、どの2つのパスで記録を行うかを決定する。詳細には、奇数カラムを1パス目又は3パス目のどちらで記録するかと、偶数カラムを2パス目又は4パス目のどちらで記録するかを決定する。
【0095】
まず、図11Aに示す4ビット×48Kの乱数配列を先頭から4ビット単位に読み出し、その読み出した値を4で割った余りを求める。剰余は図11Bに示すように、0,1,2,3のいずれかとなるので、その剰余に従って、図10に示すように、その2つのパスで記録を行うのかを決定する。例えば、その剰余が“0”であれば、1パス目に奇数カラムの記録を、2パス目に偶数カラムの記録を行うようにする。
【0096】
さて、このときのマスクパターンは4×2画素マトリックスを単位として生成する。剰余が“0”の場合、図11Cに示すように1パス目のマスクパターンとなる4×2画素マトリックスは、主走査方向について奇数カラムには“1”がセットされ、偶数カラムには“0”がセットされ、2パス目のマスクパターンとなる4×2画素マトリックスは、主走査方向について偶数カラムには“1”が、奇数カラムには“0”がセットされる。これに対して、3、4パス目のマスクパターンとなる4×2画素マトリックスの全ての要素は“0”がセットされる。
【0097】
以下、同様に、剰余が“1”、“2”、“3”の場合についても4×2画素マトリックスの単位でマスクパターンが決められる。
【0098】
続いて、次の4ビットを4ビット×48Kの乱数配列から読み出し、上記と同様にしてマスクパターンを生成する。
【0099】
このような処理を4ビット×48Kの乱数配列を全てに関し同様に実行すると、一走査において実質的に記録解像度600×600DPIで記録を行うために用いられる4パス分のランダムマスクが完成する。このランダムマスクによって、主走査方向は1/1200インチ毎に別のノズルが使いられ、副走査方向は1/300インチ毎にドットのオン・オフが制御される。従って、ランダムマスクの解像度は1200×300dpiとなり、記録解像度1200×600dpiよりも低解像度ということができる。
【0100】
そして、実際の記録動作ではホスト1000から転送される画像データと生成したランダムマスクとのAND演算を行い、マスク処理された画像データを用いて4パス記録を実行する。このとき、記録ヘッドの駆動周波数に同期したキャリッジ移動速度は2倍に高めて記録を行う。しかしながら、主走査方向(即ち、キャリッジ移動方向)には画像データが偶数カラム或は奇数カラムごとに間引かれているので、キャリッジ移動速度が2倍であっても実質的に、駆動周波数は変化しないので、画像形成に不都合は生じない。従って、1200×600DPIの画像データに対して、図10に示す画素マトリクスの構成から考えて実質的には600×600DPIの解像度となるようなランダムマスクの処理が行われて画像記録が行われることになる。
【0101】
以上のようなランダムマスク生成処理は、第1〜第2実施形態と同様に、MPU401と乱数発生器1001とDRAM403とEEPROM1002とを用いることで実行される。
【0102】
なお、以上の説明では、4パス記録時のランダムマスクの生成方法を説明したが同様にして2パス、8パス、16パス記録のためのランダムマスクを生成することが可能である。
【0103】
従って、以上説明した実施形態に従えば、たとえ、記録ヘッドの駆動周波数に同期したキャリッジ移動速度を2倍に高めて、主走査方向に関して特定のカラムに対応する画素の画像データを高周波のパターンが発生しないようなランダムマスクを用いて間引き記録を行うので、スループットを向上させながらも、記録画像における濃度ムラ、スジ、テクスチャなどの発生を大幅に低減し、高品位な記録を行うことが可能となる。
【0104】
以上の実施形態は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いることにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0105】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0106】
このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0107】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成としても良い。
【0108】
加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
【0109】
また、以上説明した記録装置の構成に、記録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加することは記録動作を一層安定にできるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などがある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0110】
以上説明した実施の形態においては、インクが液体であることを前提として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化もしくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであればよい。
【0111】
加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のような、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0112】
さらに加えて、本発明に係る記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けられるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を取るものであっても良い。
【0113】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0114】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0115】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0116】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0117】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0118】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、濃度むらが人間の目には感知しづらい程度の低い解像度でマスクを生成してマスク処理をしているので、それより高い解像度でいわゆるマルチパス記録を行なっても、濃度むらは比較的人間の目に認識しずらい低周波数にしか現れないようにできる。
【0120】
これによって、高解像度で記録を行なっても、人間の目に濃度むらやスジやテキスチャが感知されない高品位な画像を記録することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態であるマルチパス記録方式によって記録を行うカラー記録装置の概略構成を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示した記録ヘッド201の構成を示す斜視図である。
【図3】記録装置の制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】乱数発生の方法を説明する図である。
【図5】第1実施形態に従うランダムマスク生成方法を説明する図である。
【図6】マルチパス記録の記録制御を示すフローチャートである。
【図7】ホスト1000から転送される9レベルの階調情報を持つ画像データの構造を模式的に示す図である。
【図8】ホスト1000から送られてきた解像度300DPIの画像データのマスク確率を表わす図である。
【図9】第2実施形態に従う図8に示すマスク確率に従うランダムマスク生成方法を説明する図である。
【図10】実施例12に従う機能ブロック図である。
【図11】第3実施形態に従うランダムマスク生成方法を説明する図である。
【図12】同一領域に記録ヘッドを2回走査することで画像記録を完成させる記録方法(2パス記録)に使用する8ドット×8ドットのマスクマトリクスの一例を示す図である。
【符号の説明】
201 記録ヘッド
401 MPU
403 DRAM
1000 ホストコンピュータ
1001 乱数発生器
1002 EEPROM
Claims (9)
- 複数の記録素子を有する記録ヘッドを記録媒体の所定領域に対して少なくとも1回の副走査を介して複数回主走査させつつ、間引き画像を補完的に記録することにより、記録媒体へ画像を形成する記録装置において、
乱数を発生する乱数発生手段と、
この乱数発生手段によって発生された乱数および記録解像度に対応した領域毎のマスク比率に基づいて、前記主走査方向と前記副走査方向の少なくとも1の解像度が前記記録解像度よりも低いマスクパターンを、前記複数回の主走査に対応させて生成するマスク生成手段と、
このマスク生成手段によって生成されたマスクパターンを用いて、前記複数回の主走査で記録される前記間引き画像を生成する間引き手段とを有し、
前記マスク生成手段は、複数の領域を1単位とした単位毎に異なるマスク比率を設定して、前記複数回の主走査での前記領域に対する最大記録回数を前記単位毎に異ならせ、且つ同じマスク比率が設定される前記単位内の複数の領域それぞれが少なくとも1回の同じ主走査で記録可能なようにして、前記記録解像度よりも低いマスクパターンを生成することを特徴とする記録装置。 - 前記マスク生成手段は、同一領域に対して前記複数回の主走査で少なくとも1回の記録がなされるマスクパターンを生成することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- データを受信する受信手段と、
この受信手段によって受信した多値の画像データを階調パターンに展開する展開手段とを更に有し、
前記間引き手段は、前記展開手段によって展開された階調パターンと前記マスク生成手段によって生成されたマスクパターンによって、前記間引き画像を生成することを特徴とする請求項1記載の記録装置。 - 前記受信手段によって受信される多値の画像データの解像度は前記記録解像度より低いことを特徴とする請求項3記載の記録装置。
- 前記乱数発生手段は、所定のビット数からなる任意の数値がランダムに配列された格納手段を有することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- 前記記録ヘッドの記録素子は、インクを吐出させることを特徴とする請求項1記載の記録装置。
- 前記記録ヘッドの記録素子は、熱エネルギーによってインクを吐出させることを特徴とする請求項6記載の記録装置。
- 複数の記録素子を有する記録ヘッドを記録媒体の所定領域に対して少なくとも1回の副走査を介して複数回主走査させつつ、間引き画像を補完的に記録することにより、記録媒体へ画像を形成する記録方法において、
乱数を発生する工程と、
前記発生された乱数および記録解像度に対応した領域毎のマスク比率に基づいて、前記主走査方向と前記副走査方向の少なくとも1の解像度が記録解像度よりも低いマスクパターンを、前記複数回の主走査に対応させて生成する工程と、
前記生成されたマスクパターンを用いて、前記複数回の主走査で記録される前記間引き画像を生成する工程とを有し、
前記マスク生成工程では、複数の領域を1単位とした単位毎に異なるマスク比率を設定して、前記複数回の主走査での前記領域に対する最大記録回数を前記単位毎に異ならせ、且つ同じマスク比率が設定される単位内の複数の領域それぞれが少なくとも1回の同じ主走査で記録可能なようにして、前記記録解像度よりも低いマスクパターンを生成することを特徴とする記録方法。 - 複数の記録素子を有する記録ヘッドを記録媒体の所定領域に対して少なくとも1回の副走査を介して複数回主走査させつつ、間引き画像を補完的に記録することにより、記録媒体へ画像を形成する記録装置に画像データを供給するデータ供給方法において、
乱数を発生する工程と、
前記発生された乱数および記録解像度に対応した領域毎のマスク比率に基づいて、前記主走査方向と前記副走査方向の少なくとも1の解像度が記録解像度よりも低いマスクパターンを、前記複数回の主走査に対応させて生成する工程と、
前記生成されたマスクパターンを用いて、前記複数回の主走査で記録される前記間引き画像を生成する工程とを有し、
前記マスク生成工程では、複数の領域を1単位とした単位毎に異なるマスク比率を設定して、前記複数回の主走査での前記領域に対する最大記録回数を前記単位毎に異ならせ、且つ同じマスク比率が設定される単位内の複数の領域それぞれが少なくとも1回の同じ主走査で記録可能なようにして、前記記録解像度よりも低いマスクパターンを生成することを特徴とするデータ供給方法。
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