JP3570912B2 - 小型電動車 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高齢者や肢体不自由者等が搭乗運転して走行することのできる小型電動車に関し、詳しくは、ハンドルグリップに添えた手により共握り操作されるアクセルレバーを、前後軸芯周りでの下方揺動により増速側にアクセル操作可能に設けた小型電動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の小型電動車としては、前後軸芯周りで揺動自在に操縦ハンドルに設けられたアクセルレバーと、その揺動操作量を検出する検出手段(ポテンショメータ等)とを例えばリンク機構等を介して連係した構成となっており、アクセルレバーを下方に揺動操作するほど増速され、その揺動操作限界において最高速となるようにしていた。そして、そのアクセルレバーの人手操作部に、圧力検出スイッチを内蔵することによって、例えば目前に自転車等が飛び出してきたような不測の状況が生じて急停止する必要があるとき、操縦者が身体をこわばらせてアクセルレバーをハンドルグリップと共に握り込んでも、その握り込みを前記圧力センサで検出して、その検出結果に基づいて制動手段例えば電磁操作式ブレーキを作動させて急減速や走行停止を自動的に行えるようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の小型電動車にあっては、圧力センサをアクセルレバーの人手操作部に内蔵したものであるから、アクセルレバーの人手操作部を特別な構造にしなければならないとともに、アクセルレバーに電気配線等を施さなければならない等の理由で、比較的高価なものになるという課題を有していた。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、アクセルレバーを強く握り込むようなことがあっても比較的安価で簡易な構造によって自動的に走行停止できる小型電動車の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(構成) 本発明の請求項1にかかる小型電動車は、ハンドルグリップに添えた手により共握り操作されるアクセルレバーを、前後軸芯周りでの下方揺動により増速側にアクセル操作可能に設け、前記アクセルレバーの人手操作部を、アクセルレバーの基端部に対してレバー軸芯周りで回動可能に構成するとともに、この回動を前記変動として検出する検出手段を設け、該検出手段による前記変動の検出結果に基づいて、前記制動手段を作動するように構成してあることを特徴構成とする。
【0006】
(作用) 本発明の請求項1にかかる構成によれば、例えば高齢者等のように運動能力が低い操縦者が搭乗して操縦しているときに、走行時に緊急停止しなければならないにもかかわらず、体がこわばってアクセルレバーの人手操作部を握り込んだ場合でも、その握り込みによってアクセルレバーの人手操作部がアクセル操作方向とは異なる向きに変動し、その変動によって制動手段が作動することで、減速そして走行停止させることができるものとなっている。また、アクセルレバーの人手操作部の変動は機械的なものでなるから、従来のように人手操作部に圧力検出スイッチ等を内蔵させるものよりもアクセルレバーに配線を施さなくても良いこと等で構造的に簡単なものになる。
また、前記人手操作部を、アクセルレバーの基端部に対してレバー軸芯周りで回動可能に構成するとともに、この回動を変動として検出する検出手段を設け、該検出手段による変動の検出結果に基づいて、制動手段を作動するように構成してあるから、検出手段としては、人手操作部の基端部に対するレバー軸芯周りでの回動について検出する構造で良く、アクセルレバーの基端部側に配置できるものとなっている。
【0007】
(効果) 従って、本発明の請求項1にかかる構成によれば、緊急停止の必要があるときに、誤ってアクセルレバーの人手操作部を握り込んでも確実性高く車体を減速及び停止させることができるとともに、その自動的に制動させるための人手操作部側の構造を簡単にできるから安価に構成できる利点もある。
【0008】
【0009】
【0010】
また、請求項1にかかる構成によれば、検出手段をアクセルレバーの基端部側に配置できることで、電気的に検出するものでは配線を短くできる等の利点があるとともに、機械的に検出作動して機械的に制動手段に操作力を伝えるものについてもその伝達構造の簡単なものにできる。
【0011】
(構成) 本発明の請求項2にかかる小型電動車は、請求項1に記載のものにおいて、前記人手操作部の握り込み操作に伴い前記レバー軸芯周りで前記人手操作部が回動すると、前記人手操作部に設けたカム機構による押圧で変位するカムフォロワを設け、前記検出手段による前記カムフォロワの所定以上の変位検出に基づいて、前記制動手段を作動するように構成してあることを特徴構成とする。
【0012】
(作用) 本発明の請求項2にかかる構成によれば、人手操作部の握り込み操作に伴いレバー軸芯周りで人手操作部が回動すると、人手操作部に設けたカム機構による押圧で変位するカムフォロワを設け、検出手段によるカムフォロワの所定以上の変位検出に基づいて、制動手段を作動するように構成してあるから、例えば人手操作部の回動が直線運動等に変換されて、アクセルレバーから離れた位置においてもその直線運動等に変換された人手操作部の変動を検出手段で検出できることになる。
【0013】
(効果) 本発明の請求項2にかかる構成によれば、アクセルレバーから離れた位置での人手操作部の変動の検出がカム機構及びカムフォロワを利用して行えるから、アクセル操作レバーの人手操作部の変動を直接検出するものに比較して、アクセル操作レバーの回動部周りに検出手段を設けなくても良くなって、そのアクセル操作レバーの回動部近傍の構造を簡素化できることでメンテナンス作業もし易くなるとともに、電気的に検出するものでは配線を短くでき、機械的に検出作動して機械的に制動手段に操作力を伝えるものについてもその伝達構造を一層簡単なものにできる等利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、小型電動車の一例を示している。この小型電動車は、操縦ハンドル1で操向操作される単一輪の前車輪2と、電動モータ3で駆動される左右一対の後車輪4,4とで支持された車体フレーム5に、搭乗用の座席6、バッテリー7、制御装置8等を装備して構成している。
【0015】
そして、操縦ハンドル1には、図1乃至図5に示すように、操縦者が左右の手でそれぞれ添えて体の支えを行うための左右一対のハンドルグリップとしてのグリップ部9,9を設けている。この左右一対のグリップ部9,9によってほぼループ状のハンドルに構成している。そして、これらグリップ部9,9を設けるハンドル杆を左右に突出するように操縦ハンドル1の中心部に設けた操縦パネルケース部10の後面側には、アクセルレバー11を前後軸芯Y周りで揺動自在に支持しているとともに、該アクセルレバー11は、その人手によって操作される人手操作部12と、この人手操作部12を左右に差し替え可能に取り付ける基端部13とで構成されている。人手操作部12は、人手が直接握り操作される樹脂成形部12Aと、この樹脂成形部12Aに一体に設けた金属製の棒状部12Bと、該棒状部12Bの端部の差し込み穴14に嵌脱自在でビス15によって固定可能な中心棒部材12Cとで構成され、基端部13は、操縦パネルケース部10に前後軸芯Y周りで回動可能に支承される前後に長いボス体13Aと、該ボス体13Aの操縦パネルケース部10より突出した後端部にビス27で止め付けたレバー取付部13Bとで構成されている。そして、前記中心棒部材12Cは、予めレバー取付部13Bに形成される貫通孔16に該貫通孔16の長手方向に沿うレバー軸芯X周りで回動可能にかつ抜け止め状態で装着され、前記棒状部12Bの差し込み穴14に嵌合させる嵌合部17,17を貫通孔16の両端よりそれぞれ外方に突出させている。従って、右利き用に人手操作部12を装着する場合は、右側の嵌合部17に棒状部12Bを差し込み固定し(図9(イ)参照)、左利き用に人手操作部12を装着する場合は、左側の嵌合部17に棒状部12Bを差し込み固定する(図9(ロ)参照)ことになる。
【0016】
さらに、図8に示すように、ボス体13Aには、上下一対のアーム18,18が一体に設けられているとともに、両アーム18,18の選択された一方と、操縦パネルケース部10内に固定設置されているポテンショメータ19の操作軸19aと一体の操作アーム20とにわたってリンクアーム21を相対揺動操作可能に架設して、アクセルレバー11とこのアクセルレバー11の操作量検出用のポテンショメータ19とを連係している。尚、右利き用と左利き用とによって、リンクアーム21の両アーム18,18への取付を選択することによって、ボス体13Aの回転向きの相違をポテンショメータ19では解消できるよう修正する。
そして、図8に示すように、アクセルレバー11が非操作状態で零速に対応するようストッパ(図示せず)で規制される位置に待機するよう、スプリング22によって上方側にアクセルレバー11を弾性付勢している。
【0017】
図4、図5及び図7に示すように、ボス体13A内には、前後方向に摺動自在にカムフォロワとしての可動軸23を内嵌しているとともに、この可動軸23の後端部は、前記レバー取付部13Bにおける前記貫通孔16内に臨む接当端面23aを形成している。この接当端面23aと面接触するカム機構としてのカム面24を、前記中心棒部材12Cの貫通孔16内に位置する箇所に形成している。
そして、可動軸23は、圧縮スプリング25により中心棒部材12Cに接当する側に弾性付勢されている。これにより、通常は、可動軸23の接当面23aとカム面24とが前後軸芯Yに直交する状態で互いに接当保持される。一方、可動軸23の前端部は、ボス体13Aの前端より前方に突出しているとともに、この可動軸23が前方に変位すると接当してオンする検出手段としてのリミットスイッチ26を配設している。
【0018】
アクセルレバー11の通常の使用時には、操縦者は、人手操作部12の樹脂成形部12Aを下方に押し下げる操作をする(図6(イ)参照)ことで、人手操作部12が前後軸芯Y周りで下方揺動操作され、その操作量をポテンショメータ19が検出し、その検出結果が前記制御装置8に入力されて、アクセルレバー11の操作量に見合った速度設定されるよう電動モータ3を駆動制御することになり、圧縮スプリング25による押圧保持力もあって、人手操作部12がレバー軸芯X周りで不当に回動することもないようになっている。また、そのアクセル操作しながらの走行時に不測の事態により体がこわばってアクセルレバー11を握り込む操作をした場合には、断面形状たまご型に形成されたアクセルレバー11の樹脂成形部12Aを操縦者が握り込み操作することで、圧縮スプリング25の付勢力に抗して人手操作部12をレバー軸芯X周りで回動操作する(図6(ロ)参照)ことになり、それによって、中心棒部材12Cひいてはカム面24が回動して、可動軸23の接当面23aを前方に押し出すことで、可動軸23を前方に変位させ、可動軸23の端部がリミットスイッチ26をオン状態にスイッチング操作することになる。このリミットスイッチ26の検出信号としてのオン操作信号は前記制御装置8に入力され、制御装置8はその信号が入力されることによって、電動モータ3と後車輪4との間の伝動系中に介装されている図示しない電磁操作式ブレーキを制動作動する操作信号を出力し、それによって、車体に制動を与え減速そして走行停止させる。
【0019】
〔別の実施の形態〕
(1) 図10に示すように、左右一対のハンドルグリップ9,9を左右に沿ったものとしてでなく、左右方向に対して平面視で5度乃至10度程度前側に傾いた状態にしても良い。このようにすると、ハンドルグリップが左右方向に沿ったものと比較して、操縦者にとってハンドル操作し易くなるとともに、長時間ハンドルグリップを握っていても人間工学的に無理な姿勢となっていないため疲労が少ない等の利点がある。
(2) 上記実施の形態では、アクセルレバーの人手操作部をレバー軸芯周りで回動するものを示したが、人手操作部を、アクセルレバーの基端部に対して、前後軸芯及びレバー軸芯と直交する方向例えば上下方向周りで回動可能及び通常位置で軽度な位置保持可能に構成しても良い。
(3) 上記実施の形態では、アクセルレバーの人手操作部の握り込みによる変動を電気的に検出して制動手段を作動させるものを示したが、その変動を機械的に伝達して制動手段を制動作動可能に構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型電動車を示す全体側面図
【図2】操縦ハンドルを示す平面図
【図3】操縦ハンドルを示す背面図
【図4】通常の操作状態のアクセルレバー等を示す一部破断平面図
【図5】通常と異なる操作状態のアクセルレバー等を示す一部破断平面図
【図6】アクセルレバーの通常の操作状態(イ)と通常と異なる操作状態(ロ)とを示す縦断側面図
【図7】アクセルレバーの通常操作と異なる操作を制動用の検出手段に作用させる連係構造を示す一部破断側面図
【図8】ポテンショメータ等を示す縦断背面図
【図9】右利き用(イ)と左利き用(ロ)のアクセルレバーの取付構造を示す縦断背面図
【図10】別の実施の形態の操縦ハンドルを示す平面図
【符号の説明】
9 ハンドルグリップ
11 アクセルレバー
12 人手操作部
13 基端部
23 カムフォロワ
24 カム機構
26 検出手段
X レバー軸芯
Y 前後軸芯
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば高齢者や肢体不自由者等が搭乗運転して走行することのできる小型電動車に関し、詳しくは、ハンドルグリップに添えた手により共握り操作されるアクセルレバーを、前後軸芯周りでの下方揺動により増速側にアクセル操作可能に設けた小型電動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の小型電動車としては、前後軸芯周りで揺動自在に操縦ハンドルに設けられたアクセルレバーと、その揺動操作量を検出する検出手段(ポテンショメータ等)とを例えばリンク機構等を介して連係した構成となっており、アクセルレバーを下方に揺動操作するほど増速され、その揺動操作限界において最高速となるようにしていた。そして、そのアクセルレバーの人手操作部に、圧力検出スイッチを内蔵することによって、例えば目前に自転車等が飛び出してきたような不測の状況が生じて急停止する必要があるとき、操縦者が身体をこわばらせてアクセルレバーをハンドルグリップと共に握り込んでも、その握り込みを前記圧力センサで検出して、その検出結果に基づいて制動手段例えば電磁操作式ブレーキを作動させて急減速や走行停止を自動的に行えるようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の小型電動車にあっては、圧力センサをアクセルレバーの人手操作部に内蔵したものであるから、アクセルレバーの人手操作部を特別な構造にしなければならないとともに、アクセルレバーに電気配線等を施さなければならない等の理由で、比較的高価なものになるという課題を有していた。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、アクセルレバーを強く握り込むようなことがあっても比較的安価で簡易な構造によって自動的に走行停止できる小型電動車の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(構成) 本発明の請求項1にかかる小型電動車は、ハンドルグリップに添えた手により共握り操作されるアクセルレバーを、前後軸芯周りでの下方揺動により増速側にアクセル操作可能に設け、前記アクセルレバーの人手操作部を、アクセルレバーの基端部に対してレバー軸芯周りで回動可能に構成するとともに、この回動を前記変動として検出する検出手段を設け、該検出手段による前記変動の検出結果に基づいて、前記制動手段を作動するように構成してあることを特徴構成とする。
【0006】
(作用) 本発明の請求項1にかかる構成によれば、例えば高齢者等のように運動能力が低い操縦者が搭乗して操縦しているときに、走行時に緊急停止しなければならないにもかかわらず、体がこわばってアクセルレバーの人手操作部を握り込んだ場合でも、その握り込みによってアクセルレバーの人手操作部がアクセル操作方向とは異なる向きに変動し、その変動によって制動手段が作動することで、減速そして走行停止させることができるものとなっている。また、アクセルレバーの人手操作部の変動は機械的なものでなるから、従来のように人手操作部に圧力検出スイッチ等を内蔵させるものよりもアクセルレバーに配線を施さなくても良いこと等で構造的に簡単なものになる。
また、前記人手操作部を、アクセルレバーの基端部に対してレバー軸芯周りで回動可能に構成するとともに、この回動を変動として検出する検出手段を設け、該検出手段による変動の検出結果に基づいて、制動手段を作動するように構成してあるから、検出手段としては、人手操作部の基端部に対するレバー軸芯周りでの回動について検出する構造で良く、アクセルレバーの基端部側に配置できるものとなっている。
【0007】
(効果) 従って、本発明の請求項1にかかる構成によれば、緊急停止の必要があるときに、誤ってアクセルレバーの人手操作部を握り込んでも確実性高く車体を減速及び停止させることができるとともに、その自動的に制動させるための人手操作部側の構造を簡単にできるから安価に構成できる利点もある。
【0008】
【0009】
【0010】
また、請求項1にかかる構成によれば、検出手段をアクセルレバーの基端部側に配置できることで、電気的に検出するものでは配線を短くできる等の利点があるとともに、機械的に検出作動して機械的に制動手段に操作力を伝えるものについてもその伝達構造の簡単なものにできる。
【0011】
(構成) 本発明の請求項2にかかる小型電動車は、請求項1に記載のものにおいて、前記人手操作部の握り込み操作に伴い前記レバー軸芯周りで前記人手操作部が回動すると、前記人手操作部に設けたカム機構による押圧で変位するカムフォロワを設け、前記検出手段による前記カムフォロワの所定以上の変位検出に基づいて、前記制動手段を作動するように構成してあることを特徴構成とする。
【0012】
(作用) 本発明の請求項2にかかる構成によれば、人手操作部の握り込み操作に伴いレバー軸芯周りで人手操作部が回動すると、人手操作部に設けたカム機構による押圧で変位するカムフォロワを設け、検出手段によるカムフォロワの所定以上の変位検出に基づいて、制動手段を作動するように構成してあるから、例えば人手操作部の回動が直線運動等に変換されて、アクセルレバーから離れた位置においてもその直線運動等に変換された人手操作部の変動を検出手段で検出できることになる。
【0013】
(効果) 本発明の請求項2にかかる構成によれば、アクセルレバーから離れた位置での人手操作部の変動の検出がカム機構及びカムフォロワを利用して行えるから、アクセル操作レバーの人手操作部の変動を直接検出するものに比較して、アクセル操作レバーの回動部周りに検出手段を設けなくても良くなって、そのアクセル操作レバーの回動部近傍の構造を簡素化できることでメンテナンス作業もし易くなるとともに、電気的に検出するものでは配線を短くでき、機械的に検出作動して機械的に制動手段に操作力を伝えるものについてもその伝達構造を一層簡単なものにできる等利点がある。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に、小型電動車の一例を示している。この小型電動車は、操縦ハンドル1で操向操作される単一輪の前車輪2と、電動モータ3で駆動される左右一対の後車輪4,4とで支持された車体フレーム5に、搭乗用の座席6、バッテリー7、制御装置8等を装備して構成している。
【0015】
そして、操縦ハンドル1には、図1乃至図5に示すように、操縦者が左右の手でそれぞれ添えて体の支えを行うための左右一対のハンドルグリップとしてのグリップ部9,9を設けている。この左右一対のグリップ部9,9によってほぼループ状のハンドルに構成している。そして、これらグリップ部9,9を設けるハンドル杆を左右に突出するように操縦ハンドル1の中心部に設けた操縦パネルケース部10の後面側には、アクセルレバー11を前後軸芯Y周りで揺動自在に支持しているとともに、該アクセルレバー11は、その人手によって操作される人手操作部12と、この人手操作部12を左右に差し替え可能に取り付ける基端部13とで構成されている。人手操作部12は、人手が直接握り操作される樹脂成形部12Aと、この樹脂成形部12Aに一体に設けた金属製の棒状部12Bと、該棒状部12Bの端部の差し込み穴14に嵌脱自在でビス15によって固定可能な中心棒部材12Cとで構成され、基端部13は、操縦パネルケース部10に前後軸芯Y周りで回動可能に支承される前後に長いボス体13Aと、該ボス体13Aの操縦パネルケース部10より突出した後端部にビス27で止め付けたレバー取付部13Bとで構成されている。そして、前記中心棒部材12Cは、予めレバー取付部13Bに形成される貫通孔16に該貫通孔16の長手方向に沿うレバー軸芯X周りで回動可能にかつ抜け止め状態で装着され、前記棒状部12Bの差し込み穴14に嵌合させる嵌合部17,17を貫通孔16の両端よりそれぞれ外方に突出させている。従って、右利き用に人手操作部12を装着する場合は、右側の嵌合部17に棒状部12Bを差し込み固定し(図9(イ)参照)、左利き用に人手操作部12を装着する場合は、左側の嵌合部17に棒状部12Bを差し込み固定する(図9(ロ)参照)ことになる。
【0016】
さらに、図8に示すように、ボス体13Aには、上下一対のアーム18,18が一体に設けられているとともに、両アーム18,18の選択された一方と、操縦パネルケース部10内に固定設置されているポテンショメータ19の操作軸19aと一体の操作アーム20とにわたってリンクアーム21を相対揺動操作可能に架設して、アクセルレバー11とこのアクセルレバー11の操作量検出用のポテンショメータ19とを連係している。尚、右利き用と左利き用とによって、リンクアーム21の両アーム18,18への取付を選択することによって、ボス体13Aの回転向きの相違をポテンショメータ19では解消できるよう修正する。
そして、図8に示すように、アクセルレバー11が非操作状態で零速に対応するようストッパ(図示せず)で規制される位置に待機するよう、スプリング22によって上方側にアクセルレバー11を弾性付勢している。
【0017】
図4、図5及び図7に示すように、ボス体13A内には、前後方向に摺動自在にカムフォロワとしての可動軸23を内嵌しているとともに、この可動軸23の後端部は、前記レバー取付部13Bにおける前記貫通孔16内に臨む接当端面23aを形成している。この接当端面23aと面接触するカム機構としてのカム面24を、前記中心棒部材12Cの貫通孔16内に位置する箇所に形成している。
そして、可動軸23は、圧縮スプリング25により中心棒部材12Cに接当する側に弾性付勢されている。これにより、通常は、可動軸23の接当面23aとカム面24とが前後軸芯Yに直交する状態で互いに接当保持される。一方、可動軸23の前端部は、ボス体13Aの前端より前方に突出しているとともに、この可動軸23が前方に変位すると接当してオンする検出手段としてのリミットスイッチ26を配設している。
【0018】
アクセルレバー11の通常の使用時には、操縦者は、人手操作部12の樹脂成形部12Aを下方に押し下げる操作をする(図6(イ)参照)ことで、人手操作部12が前後軸芯Y周りで下方揺動操作され、その操作量をポテンショメータ19が検出し、その検出結果が前記制御装置8に入力されて、アクセルレバー11の操作量に見合った速度設定されるよう電動モータ3を駆動制御することになり、圧縮スプリング25による押圧保持力もあって、人手操作部12がレバー軸芯X周りで不当に回動することもないようになっている。また、そのアクセル操作しながらの走行時に不測の事態により体がこわばってアクセルレバー11を握り込む操作をした場合には、断面形状たまご型に形成されたアクセルレバー11の樹脂成形部12Aを操縦者が握り込み操作することで、圧縮スプリング25の付勢力に抗して人手操作部12をレバー軸芯X周りで回動操作する(図6(ロ)参照)ことになり、それによって、中心棒部材12Cひいてはカム面24が回動して、可動軸23の接当面23aを前方に押し出すことで、可動軸23を前方に変位させ、可動軸23の端部がリミットスイッチ26をオン状態にスイッチング操作することになる。このリミットスイッチ26の検出信号としてのオン操作信号は前記制御装置8に入力され、制御装置8はその信号が入力されることによって、電動モータ3と後車輪4との間の伝動系中に介装されている図示しない電磁操作式ブレーキを制動作動する操作信号を出力し、それによって、車体に制動を与え減速そして走行停止させる。
【0019】
〔別の実施の形態〕
(1) 図10に示すように、左右一対のハンドルグリップ9,9を左右に沿ったものとしてでなく、左右方向に対して平面視で5度乃至10度程度前側に傾いた状態にしても良い。このようにすると、ハンドルグリップが左右方向に沿ったものと比較して、操縦者にとってハンドル操作し易くなるとともに、長時間ハンドルグリップを握っていても人間工学的に無理な姿勢となっていないため疲労が少ない等の利点がある。
(2) 上記実施の形態では、アクセルレバーの人手操作部をレバー軸芯周りで回動するものを示したが、人手操作部を、アクセルレバーの基端部に対して、前後軸芯及びレバー軸芯と直交する方向例えば上下方向周りで回動可能及び通常位置で軽度な位置保持可能に構成しても良い。
(3) 上記実施の形態では、アクセルレバーの人手操作部の握り込みによる変動を電気的に検出して制動手段を作動させるものを示したが、その変動を機械的に伝達して制動手段を制動作動可能に構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型電動車を示す全体側面図
【図2】操縦ハンドルを示す平面図
【図3】操縦ハンドルを示す背面図
【図4】通常の操作状態のアクセルレバー等を示す一部破断平面図
【図5】通常と異なる操作状態のアクセルレバー等を示す一部破断平面図
【図6】アクセルレバーの通常の操作状態(イ)と通常と異なる操作状態(ロ)とを示す縦断側面図
【図7】アクセルレバーの通常操作と異なる操作を制動用の検出手段に作用させる連係構造を示す一部破断側面図
【図8】ポテンショメータ等を示す縦断背面図
【図9】右利き用(イ)と左利き用(ロ)のアクセルレバーの取付構造を示す縦断背面図
【図10】別の実施の形態の操縦ハンドルを示す平面図
【符号の説明】
9 ハンドルグリップ
11 アクセルレバー
12 人手操作部
13 基端部
23 カムフォロワ
24 カム機構
26 検出手段
X レバー軸芯
Y 前後軸芯
Claims (2)
- ハンドルグリップに添えた手により共握り操作されるアクセルレバーを、前後軸芯周りでの下方揺動により増速側にアクセル操作可能に設け、
前記アクセルレバーの人手操作部を、アクセルレバーの基端部に対してレバー軸芯周りで回動可能に構成するとともに、この回動を前記変動として検出する検出手段を設け、該検出手段による前記変動の検出結果に基づいて、前記制動手段を作動するように構成してある小型電動車。 - 前記人手操作部の握り込み操作に伴い前記レバー軸芯周りで前記人手操作部が回動すると、前記人手操作部に設けたカム機構による押圧で変位するカムフォロワを設け、前記検出手段による前記カムフォロワの所定以上の変位検出に基づいて、前記制動手段を作動するように構成してある請求項1記載の小型電動車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05415299A JP3570912B2 (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 小型電動車 |
Applications Claiming Priority (1)
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