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JP3570677B2 - Magnetic head - Google Patents

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JP3570677B2
JP3570677B2 JP2001345434A JP2001345434A JP3570677B2 JP 3570677 B2 JP3570677 B2 JP 3570677B2 JP 2001345434 A JP2001345434 A JP 2001345434A JP 2001345434 A JP2001345434 A JP 2001345434A JP 3570677 B2 JP3570677 B2 JP 3570677B2
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賢二 飯島
博 榊間
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録または光磁気記録用の磁気抵抗素子、磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置に関し、特に磁性体基板を用いた磁気抵抗素子、磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送を初めとする画像情報の増大等により、磁気記録密度のさらなる向上が求められている。特に磁気テ−プを用いた磁気ヘッドの分野では、磁気ギャップの近傍において飽和磁束密度が高いメタル磁性膜を用いた、MIG(メタル・イン・ギャップ)ヘッドが広く用いられている。
【0003】
一方、記録情報の高転送レート化の要求は100MHzに近づきつつある。MIGヘッドを初めとするインダクティブ型磁気ヘッドでは、渦電流損失と強磁性共鳴の限界から、高周波になるに従い、再生能力の著しい低下が課題となってきている。
【0004】
この課題を克服するヘッドとして、GMR素子を用いたヨ−ク型の薄膜磁気ヘッドの研究が進められている。このヨ−ク型の薄膜磁気ヘッドは、高飽和磁束密度材料によってヨ−クを形成しているために、高周波における損失が少ないという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、薄膜化した磁性材料を用いた磁気ヘッドをテ−プメディアに応用する場合、耐摩耗性が著しく悪いという課題がある。この耐摩耗性は、ヘッド寿命に影響を及ぼす。
【0006】
また高飽和磁束密度材料によって形成されたヨ−クを用い、GMR素子を磁気抵抗素子に用いたヘッドでは、ヨ−クに設けたギャップ中に置かれたGMR素子の自由層が数nmの厚さであるために、磁気飽和しやすいので、ヨ−クによって形成される磁気回路の磁気抵抗が大きくなる結果、ヘッド効率が低下するという課題がある。
【0007】
本発明は、優れた耐摩耗性とヘッド効率とを持つ磁気抵抗効果素子、磁気ヘッドおよび磁気記録再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る磁気ヘッドは、第1電極として作用する磁性体基板と、前記磁性体基板の表面の一部に形成された多層膜と、前記多層膜の側面を覆う層間絶縁膜と、前記多層膜および前記層間絶縁膜の表面に形成されたフラックスガイドと、前記フラックスガイドの表面に形成された非磁性導電層と、前記非磁性導電層の表面に形成された第2電極とを備えた磁気ヘッドであって、前記多層膜は、前記磁性体基板の表面の一部に形成され、固定層を含んでいる第1磁性層と、前記第1磁性層の表面に形成された非磁性層と、前記非磁性層の表面に形成され、自由層を含んでいる第2磁性層とを備え、前記磁気ヘッドにより読みとられる磁気記録媒体からの外部磁界は、前記フラックスガイドを経由して前記第2磁性層に含まれる自由層の磁化方向を変化させ、これにより前記第1磁性層と前記第2磁性層との間の磁化相対角が変化し、前記磁性相対角の変化を電流の変化として前記第1電極として作用する磁性体基板と前記第2電極とにより検出し、前記層間絶縁膜の少なくとも一部は、前記フラックスガイドと前記磁性体基板との間に位置し、前記多層膜が2つ以上設けられており、そのことにより上記目的が達成される
【0059】
本発明によれば、磁性体基板の軟磁気特性を生かした磁気抵抗素子ができる。
【0060】
また磁性体基板が例えば酸化物であるとき、マグネタイトが拡散しにくい。また磁性体基板が酸化物単結晶であるときエピタキシャル成長が可能になる。
【0061】
磁性層がO、N、P、C、Bから選ばれた少なくとも1種の元素を含む磁性体であることで、特に磁性体基板が酸化物であるとき相互拡散などの磁気特性を劣化させる反応が抑制される
本発明の磁気抵抗素子の非磁性層がトンネル層であるトンネル磁気抵抗効果を用いた素子であるとき、例えば磁性体基板が導電性を持つ場合でも、従来のGMR素子のようにシャント効果によるMRの低下が起こらない。また磁性体基板の磁気特性を生かしたトンネル磁気抵抗素子ができる。
【0062】
また本発明の磁気抵抗素子の非磁性層が金属非磁性体でGMR効果を用いた素子であるとき、例えば磁性体基板が高抵抗であるとき、シャント効果によるMRの低下がなく、また磁性体基板の磁気を生かしたGMR型の磁気抵抗素子ができる。
【0063】
また本発明の磁気ヘッドによれば、磁性体基板の優れた磁気特性をヨ−クに用いるので磁性体基板特有の耐摩耗性をもたせた磁気ヘッドができる。
【0064】
また本発明の磁気ヘッドによれば、記録ギャップ近傍に高飽和磁束密度材料を用いるので、電磁コイルより発生させた記録磁界で磁気媒体に記録できるとともに、再生特性に優れた磁気抵抗素子を用いながら、耐摩耗性に優れた磁気ヘッドを実現できる。
【0065】
また本発明の磁気記録再生装置によれば、漏れ電流を高抵抗化処理するDLC膜により磁気記録再生装置への電流の分流がないために、電流分流による磁気抵抗効果の低下が抑制される。
【0066】
【発明の実施の形態】
図1は、実施の形態に係る磁気ヘッド100の構成を示す。磁気ヘッド100は、ヨーク111を備えている。このヨーク111は、一対の磁性体基板201Aおよび201Bによって構成されている。各磁性体基板201Aおよび201Bは、凹部が形成されたC型形状になっており、各凹部が対向するように配置されている。各磁性体基板201Aおよび201Bは、フェライトによって形成されている。各磁性体基板201Aおよび201Bは、酸化物および酸化物単結晶のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。一対の磁性体基板201Aおよび201Bにおける磁気記録媒体121側の一端には、非磁性体によって形成された磁気ギャップ204が設けられている。磁性体基板201Aにおける磁性体基板201Bの反対側の表面の一部には、多層膜113が設けられている。
【0067】
図2は、この多層膜113によって構成される磁気抵抗素子150の断面図である。磁性体基板201Aにおける磁性体基板201Bの反対側の表面と多層膜113との間には、磁性体基板201Aの表面に形成された高飽和磁束密度軟磁性層212と高飽和磁束密度軟磁性層212上の一部に形成された反強磁性層233とが、この順番に積層されている。この高飽和磁束密度軟磁性層212は、1.0テスラ(T)以上の飽和磁束密度を有している。磁性体基板201Aは、外部磁界に対して磁化回転が容易な自由層を含んでいる。反強磁性層233の上の一部および反強磁性層233から露出した高飽和磁束密度軟磁性層212を覆うように、非磁性層213が形成されている。この非磁性層213は、トンネル層によって形成されている。非磁性層213は、金属非磁性体によって形成されていてもよい。この非磁性層213の上には磁性層214と反強磁性層215とがこの順番で積層されている。この磁性層214は、反強磁性層215からの交換バイアスにより外部磁界に対する磁化回転が自由層よりも困難になる。磁性層214は、マグネタイトを含んでいてもよいし、O、N、P、C、Bから選ばれた少なくとも1種の元素によって形成されていてもよい。この非磁性層213、磁性層(固定層)214および反強磁性層215とによって多層膜113が構成されている。
【0068】
反強磁性層233の上の他の一部には、多層膜113の側面を覆うように層間絶縁膜217が形成されている。この多層膜113は、層間絶縁膜217内に埋設した状態に形成されている。層間絶縁膜217の上面には、ほぼ全面にわたって電極216が積層されており、これにより、層間絶縁膜217から露出した多層膜113の上面と電極216とが接触される。このように電極216を形成することにより、この多層膜113の膜面に対して垂直な方向に電流が流れる構成となり、非磁性層214がトンネル層からなるとTMR素子となり、金属非磁性体からなると垂直電流型GMR素子となる。これらの磁性体基板201A、高飽和磁束密度軟磁性層212、反強磁性層233、多層膜113、層間絶縁膜217および電極216によって、磁気抵抗素子150が構成されている。この磁気抵抗素子150を構成する磁性体基板201Aは磁気ヘッド100のヨーク111の一部を兼ねている。反強磁性層215の替わりにCoPt合金、CoPtCr合金、FePt合金等の磁気異方性の大きな高保持力磁性層219(例えば、保持力として100エルステッド以上)を用いてもよい。また、2つの磁性層が非磁性層を介して積層された多層膜を含む積層フェリ218を用いてもよい。ここで、積層フェリとは、非磁性層を介して反強磁性的交換結合により2つの磁性層の磁化が反平行を向くのが安定な積層体のことである。また、さらに、図2において、反強磁性層215と磁性層214との間に積層フェリ218を挿入した構造としてももちろんよい。
【0069】
このような構成を有する磁気抵抗素子150においては、磁気記録媒体121から発生した外部磁界は、磁気ギャップ204を通って磁性体基板201Aに到達する。この磁性体基板201Aは、外部磁界に対して磁化回転が可能な自由層を含んでいるので、この外部磁界の変化に応じてその磁化方向が変化する。磁性層214は、外部磁界に対して自由層よりも困難な固定層を含んでいるので、この外部磁界が変化しても、その磁化方向が変化しない。従って、この磁性体基板201Aと磁性層214との間の磁化相対角が変化し、この磁化相対角の変化に応じて、磁気抵抗素子150の磁気抵抗が変化する。
【0070】
電極216と下部電極として作用する磁性体基板201Aとの間に、多層膜113の膜面に対して垂直な方向に沿って電流を流すと、この磁性体基板201Aと磁性層214との間の磁化相対角の変化に応じた電圧の変化が検出される。電極216と磁性体基板201Aとの間に、多層膜113の膜面に対して垂直な方向に沿って電圧を印加すると、磁化相対角の変化に応じた電流の変化が検出される。
【0071】
図3は、実施の形態に係る他の磁気ヘッド200の構成を示す。図1および図2で説明した磁気ヘッド100の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0072】
磁気ヘッド200は、ヨーク111を備えている。このヨーク111は、一対の磁性体基板201Aおよび201Bによって構成されている。各磁性体基板201Aおよび201Bは、凹部が形成されたC型形状になっており、各凹部が対向するように配置されている。
【0073】
一対の磁性体基板201Aおよび201Bにおける磁気記録媒体121側の一端には、非磁性体によって形成された磁気ギャップ204が設けられている。磁性体基板201Aにおける磁性体基板201Bの反対側の表面には、磁性層102が設けられている。この磁性層102に対して磁性体基板201Aの反対側には、多層膜203が設けられている。
【0074】
図4は、この多層膜203によって構成される磁気抵抗素子250の断面図である。図3において説明した磁気ヘッド200の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0075】
磁性体基板201Aにおける磁性体基板201Bの反対側の表面には、高飽和磁束密度軟磁性層212が積層されている。この高飽和磁束密度軟磁性層212の上の一部には、高飽和磁束密度軟磁性層212の上の他の一部を露出するように反強磁性層233が積層されている。磁性層102は、この反強磁性層233および露出された高飽和磁束密度軟磁性層212を覆うように、積層されている。この磁性層102は、外部磁界に対して磁化回転が容易な自由層を含んでいる。この磁性層102と磁性体基板201Aとは、磁気的に結合しており、磁性体基板201Aの磁化方向と磁性層102の磁化方向とが互いに平行な強磁性的結合により結合している。磁性層102と磁性体基板201Aとは、磁性体基板201Aの磁化方向と磁性層102の磁化方向とが互いに反平行な反強磁性的結合により結合していてもよく、静磁性的結合により結合していてもよい。
【0076】
磁性層102の上の一部には、非磁性層213Aが積層されている。この非磁性層213Aの上には、磁性層214と反強磁性層215とがこの順番に積層されている。この磁性層214は、反強磁性層215からの交換バイアスにより外部磁界に対する磁化回転が自由層よりも困難になる。自由層214は、マグネタイトを含んでいてもよいし、O、N、P、C、Bから選ばれた少なくとも1種の元素によって形成されていてもよい。この非磁性層213A、磁性層(固定層)214および反強磁性層215によって多層膜203が構成されている。この多層膜203上に図4のように電極216を形成することにより、その膜面に対して垂直な方向に沿って電流を流す構成とすることができる。反強磁性層215の替わりにCoPt合金、CoPtCr合金、FePt合金等の磁気異方性の大きな高保持力磁性層219(例えば、保持力として100エルステッド以上)を用いてもよい。また、2つの磁性層が非磁性層を介して積層された多層膜を含む積層フェリ218を用いてもよい。ここで積層フェリとは、非磁性層を介して反強磁性的交換結合により2つの磁性層の磁化が反平行を向くのが安定な積層体のことである。また、さらに、図4において、反強磁性層215と磁性層214との間に積層フェリ218を挿入した構造としてももちろんよい。
【0077】
磁性層102の上の他の一部には、多層膜203の側面を覆うように層間絶縁膜217が形成されている。この多層膜203は、層間絶縁膜217内に埋設した状態に形成されている。層間絶縁膜217の上面には、ほぼ全面にわたって電極216が積層されており、これにより、層間絶縁膜217から露出した多層膜203の上面と電極216とが接触される。これらの磁性体基板201A、高飽和磁束密度軟磁性層212、反強磁性層233、磁性層102、多層膜203、層間絶縁膜217および電極216によって、磁気抵抗素子250が構成されている。この磁気抵抗素子250を構成する磁性体基板201Aは磁気ヘッド200のヨーク111の一部を兼ねている。
【0078】
このTMR素子によって構成される多層膜203の替わりに、GMR素子によって構成される多層膜を図1、図3、図7および図9の磁気ヘッドに用いてもよい。図5は、GMR素子の多層膜403によって構成される磁気抵抗素子350の斜視図であり、図6は、図5に示される面Aに沿って見た断面図である。図3および図4において説明した磁気ヘッド200および磁気抵抗素子250の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0079】
磁性体基板201Aおよび201Bは、フェライトによって形成されている。磁性体基板201Aにおける磁性体基板201Bの反対側の表面には、高飽和磁束密度軟磁性層212が積層されている。この高飽和磁束密度軟磁性層212の上の一部には、GMR素子によって構成される多層膜403が設けられている。この多層膜403の両側には、ハードバイアス層220が多層膜403の側面を覆うように形成されている。各ハードバイアス層220の上には、電極216がそれぞれ設けられている。多層膜403は、自由層として作用する磁性層402を有している。この磁性層402(自由層)は、高飽和磁束密度軟磁性層212の上に形成されている。この磁性層402(自由層)の上には、非磁性層413、固定層として作用する磁性層414および反強磁性層415が、この順番に積層されている。磁性層414と反強磁性層415との間には、交換バイアス磁界が生じている。
【0080】
この構成により、一方の電極216から流入した電流は一方のハードバイアス層220を介して、多層膜403の膜面に対して平行な方向に沿って多層膜403を流れ、他方のハードバイアス層220を介して他方の電極216へ流出する。このように、この多層膜403は、その膜面に対して平行な方向に沿って電流が流れるGMR素子である。これらの磁性体基板201A、高飽和磁束密度軟磁性層212、多層膜403、ハードバイアス層220、および電極216によって磁気抵抗素子350が構成されている。この磁気抵抗素子350を構成する磁性体基板201Aは磁気ヘッド200のヨーク111の一部を兼ねている。
【0081】
磁性層414に対して磁性体基板201Aの反対側には、反強磁性層415と磁気的に結合する積層フェリをさらに設ける構成としてもよい。磁性体基板201Aおよび201Bは、酸化物および酸化物単結晶のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。磁性層402(自由層)は、マグネタイトを含んでいてもよく、O、N、P、C、Bから選ばれた少なくとも1種の元素を含んでいてもよい。非磁性層413は、金属非磁性体によって形成されていてもよい。高飽和磁束密度軟磁性層212と電極216との間には、図5に示すように、絶縁層221が形成されていてもよい。高飽和磁束密度軟磁性層212とハードバイアス層220との間に絶縁層221が形成されていてもよい。
【0082】
図7は、実施の形態に係るさらに他の磁気ヘッド300の構成を示す。図3および図4において説明した磁気ヘッド200の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0083】
磁気ヘッド300は、ヨーク307を備えている。このヨーク307は、磁性体基板301および306によって構成されている。磁性体基板(C形状コア)301は、凹部が形成されたC型形状になっており、磁性体基板(I形状コア)306は、I型形状になっている。I型形状の磁性体基板306は、C型形状の磁性体基板301に形成された凹部と対向する位置に配置されている。磁性体基板301および306は、フェライト基板によってそれぞれ形成されている。
【0084】
一対の磁性体基板301および306における磁気記録媒体121側の一端には、非磁性体によって形成された磁気ギャップ304が設けられている。I型形状の磁性体基板306におけるC型形状の磁性体基板301に対向する面およびC型形状の磁性体基板301におけるI型形状の磁性体基板306に対向する面には、高飽和磁束密度軟磁性膜212がそれぞれ形成されている。
【0085】
I型形状の磁性体基板306に形成された高飽和磁束密度軟磁性膜212におけるC型形状の磁性体基板301に形成された凹部に対応する位置には、多層膜203が設けられている。C型形状の磁性体基板301の凹部に対応する部分には、電磁コイル305が巻かれている。
【0086】
図8は、図7に示す磁気ヘッド300に形成された磁気ギャップ304を磁気記録媒体121の側(図7の矢印122に沿った方向)から見た図である。
【0087】
図8に示すように、磁気ヘッド300をギャップ304側から見ると、ギャップ304の近部では、C型形状の磁性体基板301およびI型形状の磁性体基板306の形状が絞り込まれている。磁性体基板301に形成されたギャップ面301Aおよび側面301Bならびに磁性体基板306に形成されたギャップ面306Aおよび側面306Bには高飽和磁束密度軟磁性膜212がそれぞれ形成されている。この高飽和磁束密度軟磁性膜212は、磁性体基板301および306の飽和磁束密度よりも高い飽和磁束密度を有している。
【0088】
図9は、実施の形態に係るさらに他の磁気ヘッド400の構成を示す。図3および図4で説明した磁気ヘッド200の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。
【0089】
磁気ヘッド400は、ヨーク111を備えている。このヨーク111は、一対の磁性体基板201Aおよび201Bによって構成されている。各磁性体基板201Aおよび201Bは、凹部が形成されたC型形状になっており、各凹部が対向するように配置されている。
【0090】
一対の磁性体基板201Aおよび201Bにおける磁気記録媒体121側の一端には、非磁性体によって形成された磁気ギャップ204が設けられている。磁性体基板201Aにおける磁性体基板201Bの反対側の表面には、絶縁層701が設けられている。この絶縁層701に対して磁性体基板201Aの反対側には、多層膜203が設けられている。
【0091】
図10は、実施の形態に係る他の多層膜203Aによって構成される磁気抵抗素子250Aの断面図である。磁性体基板201Aの表面の一部には、第1磁性層601が積層されている。この第1磁性層601の上には、非磁性層602および第2磁性層603がこの順番で積層されている。この第2磁性層603は、外部磁界に対して磁化回転が容易な自由層を含んでおり、第1磁性層601は、外部磁界に対して磁化回転が第2磁性層603よりも困難な固定層を含んでいる。この第1磁性層601と非磁性層602と第2磁性層603とによって、多層膜203Aが構成されている。磁性体基板201Aの表面の他の一部には、この多層膜203Aの両側面を覆うように層間絶縁膜607が形成されている。第1磁性層601と非磁性層602と第2磁性層603とによって構成される多層膜203Aは、外部磁界の変化に応じて磁気抵抗が変化する。この多層膜203Aは、図10のように1つ形成されていてもよいが、紙面に対して垂直な方向に沿って2つ以上独立に形成されていてもよい。このように2つ以上の多層膜203Aを用いると、これらの多層膜203Aは、外部磁界から実質的に等しい距離にあるために、磁気抵抗素子内に発生するノイズ成分を互いにキャンセルすることができるので、より高いS/N比を有する磁気ヘッドを得ることができる。
【0092】
多層膜203Aおよび層間絶縁膜607の上には、フラックスガイド604が積層されている。このフラックスガイド604は、透磁率が10以上の軟磁性材料、例えばNiFe、FeSiAl、CoNiFeによって形成されている。フラックスガイド604の好ましい厚みは、フラックスがデプスまたは高さ方向(多層膜203Aの膜面に対して垂直な方向)に沿って多層膜203Aの内部にまで進入することができるように、1ミクロン以下である。
【0093】
このフラックスガイド604の上には、非磁性導電層605と上部電極606とがこの順番に積層されている。上部電極606は、NiFe等の磁性体によって形成することが好ましく、蒸着法またはメッキ法を用いて作製される。この磁性体によって形成される上部電極606と下部電極として作用する磁性体基板201Aとは、好ましくない外部磁界(例えば、読取るべき磁気記録媒体121の記録ビットから発生するフラックス以外のフラックスに基づく外部磁界)をシールドする働きを持つ。フラックスガイド604と上部電極606との間に設けられた非磁性導電層605は、好ましくない外部磁界とフラックスガイド604によって導かれる好ましい外部磁界(読取るべき磁気記録媒体の記録ビットから発生するフラックスに基づく外部磁界)とを完全に分離する働きを持つ。
【0094】
このような構成を有する磁気抵抗素子250Aにおいては、磁気記録媒体121から発生した外部磁界は、層間絶縁膜607と非磁性導電層605とによって挟まれたフラックスガイド604を通って、第2磁性層603に到達する。この第2磁性層603は、外部磁界に対して磁化回転が容易な自由層を含んでいるので、この外部磁界の変化に応じてその磁化方向が変化する。第1磁性層601は、外部磁界に対して磁化回転が第2磁性層603よりも困難な固定層を含んでいるので、この外部磁界が変化しても、その磁化方向が変化しない。従って、この第1磁性層601と第2磁性層603との間の磁化相対角が変化し、この磁化相対角の変化に応じて、多層膜203Aの磁気抵抗が変化する。
【0095】
上部電極606と下部電極として作用する磁性体基板201Aとの間に、多層膜203Aの膜面に対して垂直な方向に沿って電流を流すと、この第1磁性層601と第2磁性層603との間の磁化相対角の変化に応じた電圧の変化が検出される。上部電極606と磁性体基板201Aとの間に、多層膜203Aの膜面に対して垂直な方向に沿って電圧を印加すると、磁化相対角の変化に応じた電流の変化が検出される。
【0096】
なお、第1磁性層601と下部電極として作用する磁性体基板201Aとの間に非磁性導電層を設けても良い。また、図10では再生素子部のみを示しているが、上部電極606の上面に、この上部電極606を記録磁極の一部として用いる記録素子部が形成されていてもよい。
【0097】
図11は、図10に示す磁気抵抗素子250Aの詳細な断面図であり、磁性層601の構成を詳細に示している。第1磁性層601は、非磁性層804を有しており、この非磁性層804は、磁性体基板201Aの表面の一部に積層されている。この非磁性層804の上には、反強磁性材料802と反強磁性交換結合用磁性層803と反強磁性交換結合用非磁性層801と高スピン分極材料磁性層805とがこの順番に積層されている。高スピン分極材料磁性層805の上には、非磁性層602が積層されている。
【0098】
この反強磁性材料802は、下部電極として作用する磁性体基板201Aと磁気的な結合することを防ぐ目的、および反強磁性材料802の結晶性を高める目的などのために、非磁性層(下地層)804を介して下部電極として作用する磁性体基板201Aと接している。この高スピン分極材料磁性層805は、反強磁性交換結合用非磁性層801を介して、反強磁性材料802と接した反強磁性交換結合用磁性層803と反強磁性的に結合することによって磁気的に固定されている。
【0099】
反強磁性交換結合用非磁性層801は、例えばRu、Ir、Cu、Rh等によって構成されており、特にRuによって構成されるときは、その厚みが0.6nm以上0.9nm以下になっている。反強磁性材料802は、例えば、PtMn,IrM等をはじめとするネール温度が300K以上の材料によって構成されている。反強磁性交換結合用磁性層803は、Fe,Co,Niからなるグループから選ばれた金属磁性元素を50%以上含んでいる。
【0100】
図12は、実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子250Bの断面図である。図10で説明した磁気抵抗素子250Aの構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。この磁気抵抗素子250Bにおいては、フラックスガイド604が多層膜203Aに対して磁性体基板201A側に形成されている。
【0101】
磁性体基板201Aの表面には、非磁性導電層605が積層されている。この非磁性導電層605の上には、このこの非磁性導電層605の全面を覆うようにフラックスガイド604が積層されている。このフラックスガイド604の上の一部には、第2磁性層603が積層されている。この第2磁性層603の上には、非磁性層602と第1磁性層601とがこの順番に積層されている。この第1磁性層601、非磁性層602および第2磁性層603によって、多層膜203Aが構成されている。フラックスガイド604の上の他の一部には、この多層膜203Aの側面を覆うように層間絶縁層607が積層されている。多層膜203Aを構成する第1磁性層601および層間絶縁層607の上には、上部電極606が積層されている。
【0102】
図13は、実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子250Cの断面図である。図10で説明した磁気抵抗素子250Aの構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。磁気抵抗素子250Cでは、2つの多層膜203A(第1磁性層601と非磁性層602と第2磁性層603)が、フラックスガイド604の長手方向に沿って並んで形成されている。この2つの磁気抵抗素子部203Aのフラックスガイド604からの磁気的な距離は実質的に同じである。図13では、2つの多層膜203Aが、フラックスガイド604の長手方向に沿って並んで形成されている例を示しているが、本発明はこれに限定されない。3つ以上の多層膜203Aがフラックスガイド604の長手方向に沿って並んで形成されてもよい。
【0103】
図14は、実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子250Dの断面図である。図10で説明した磁気抵抗素子250Aの構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。これらの構成要素についての詳細な説明は省略する。磁気抵抗素子250Dでは、2つの多層膜203A(第1磁性層601と非磁性層602と第2磁性層603)が、フラックスガイド604の長手方向に対して垂直な方向に沿って形成されている。図14では、2つの多層膜203Aがフラックスガイド604の長手方向に対して垂直な方向に沿って形成されている例を示してるが、本発明はこれに限定されない。3つ以上の多層膜203Aがフラックスガイド604の長手方向に対して垂直な方向に沿って形成されてもよい。
【0104】
本実施の形態に係る磁気抵抗素子を構成する反強磁性層、磁性層および電極は、IBD(イオンビ−ムデポジション)、スパッタリング、MBEおよびイオンプレ−ティング法を始めとする真空蒸着法によって容易に作製することができる。本実施の形態に係る磁気抵抗素子を構成する非磁性層が化合物であるときは、その化合物そのものをタ−ゲットにして成膜する。あるいはこの非磁性層を構成する化合物は、反応性蒸着法、反応性スパッタリング法、イオンアシスト、CVD、あるいは適当な分圧の反応ガス雰囲気に反応すべき元素を適当な温度で所定時間放置する方法など、通常の化合物作製方法によって容易に作製することができる。
【0105】
本実施の形態に係る磁気抵抗素子は、通常の半導体プロセスにおいて用いられるイオンミリング、RIE、EB、FIB等の物理的あるいは化学的エッチング方法を用いて作製することができる。微細プロセス中において成膜した膜表面を平坦化する必要があれば、CMP法、または必要な線幅に応じた微細加工を用いたフォトリソグラフィ−法を用いて作製することができる。また、成膜時に、成膜した膜表面を平坦にするために真空中においてクラスタ−イオンビ−ムエッチングを用いて、引き続いて成膜することも、MR比を向上させるために効果的である。
【0106】
さらに本実施の形態に係る磁気抵抗素子を構成する磁性体基板は、MCL(メカノケミカルラッピング)等のラッピング技術を用いて、基板の表面を平滑化することができる。ダイシングソ−、レ−ザ−加工、放電加工などの微細加工技術を用いると、磁性体基板の形状を整形することができる。またヘッドを形成するために一対のコアとして一対の磁性体基板を接着するときには、低融点ガラスまたは低融点金属合金を用いた接着技術によって張り合わせることができる。
【0107】
図15は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子を備えた磁気ヘッドを用いた磁気記録再生装置700の斜視図である。本実施の形態に係る磁気ヘッドを用いてHDD等の磁気記録再生装置を構成することができる。図15に示すように、磁気記録再生装置700は、磁気記録媒体703に情報を記録再生する磁気ヘッド701と、磁気ヘッド701を搭載したアーム705と、アーム705を駆動する駆動部702と、磁気ヘッド701によって磁気記録媒体703から再生された信号および磁気ヘッド701によって磁気記録媒体703へ記録する信号を処理する信号処理部704とを備えている。磁気記録媒体703の表面には、DLC(ダイアモンド・ライク・カ−ボン)膜により表面処理が施されている。
【0108】
駆動部702は、磁気記録媒体703上の所定の位置に磁気ヘッド701を位置決めするようにアーム705を駆動する。再生動作においては、磁気ヘッド701は、磁気記録媒体703に記録された信号を読み出す。信号処理部704は、磁気ヘッド701によって磁気記録媒体703から読み出された信号を再生処理する。記録動作においては、信号処理部704は磁気記録媒体703に記録すべき信号を記録処理する。磁気ヘッド701は、信号処理部704によって記録処理された信号を磁気記録媒体703に記録する。
【0109】
図16は、本実施の形態に係る磁気抵抗素子を備えた磁気ヘッドを用いた他の磁気記録再生装置800の構成図である。本実施の形態に係る磁気ヘッドを用いてVTR等の磁気記録再生装置を構成することができる。磁気記録再生装置800は、回転ドラム装置813と供給リール807と巻き取りリール822と回転ポスト808、810、811、816、817および819と傾斜ポスト812および815とキャプスタン818とピンチローラ820とテンションポストを支持するテンションアーム809とを備えている。回転ドラム装置813の外周面には、本発明に係る磁気ヘッド805が配置されている。
【0110】
図17は、この回転ドラム装置813の斜視図である。この回転ドラム装置813は、下ドラム806および上回転ドラム802を有している。上回転ドラム802の外周面には、磁気ヘッド805が設けられている。下ドラム806には、リード804が形成されている。図17に示していない磁気テープは、このリード804に沿って上回転ドラム802の回転軸に対して傾斜して走行している。磁気ヘッド805は、磁気テープの走行方向に対して傾斜して回転する。上回転ドラム802の外周面には、磁気テープが上回転ドラム802と密着しながら安定して走行するように、複数の溝801が形成されている。磁気テープと上回転ドラム802との間に巻き込まれた空気は、この溝801から排出される。
【0111】
供給リール807に巻かれた磁気テープ821は、キャプスタン818と、このキャプスタン818に圧着されたピンチローラ820とによって駆動されて走行し、傾斜ポスト812および815によって案内されて、回転ドラム装置813に搭載された磁気ヘッド805に押し付けられ、ピンチローラ820とキャプスタン818との間を通って巻き取りリール822に巻き取られていく。回転ドラム装置813は、上回転ドラム方式であり、本発明にかかる磁気ヘッド805は、回転ドラム装置813の外周面から20ミクロン程度突き出すように取り付けられている。
【0112】
実施の形態に係る磁気記録再生装置においては、本発明に係るヨーク型磁気ヘッドを使用しているために、ヘリカルスキャン方式において問題になる磨耗によるMR素子の形状変化が起こらない。また、接触摺動によるMR素子の静電破壊、および磁気テープ、大気中等からの化学反応物質によるMR素子の腐食等のおそれが極めて少ないために、高い信頼性を確保することができる。さらに、従来の磁気ヘッドよりも優れた性能を持つ巨大磁気抵抗効果膜あるいはトンネル磁気抵抗効果膜を利用した磁気ヘッドを搭載しているために、高い記録密度を達成することができる。
【0113】
【実施例】
(実施例1)
図18(a)〜(f)は、本発明に係る磁気ヘッドの製造工程の説明図である。図18(a)に示すフェライト基板101にトラック加工を施して、図18(b)に示すフェライト基板101Aを形成した。パイレックス(登録商標)ガラスとCrとを成膜することによって、磁気ギャップを形成し、図18(c)に示すように、2個のフェライト基板101Aを、500℃においてガラスボンディングによって貼り合わせた。
【0114】
そして、図18(d)に示すように、フェライト基板101Aの一方の表面上に、RFマグネトロンスパッタリングを用いて、マグネタイト(Fe)によって構成される磁性層102を30nmの厚みに成膜した。フェライト基板101Aの基板温度は、300℃であった。
【0115】
そして、マグネタイトによって構成される磁性層102上にアルミナを1nmの厚みに形成し、さらにそのアルミナの上に、
FeCo(3)/Ru(0.7)/FeCo(3)/PtMn(30)/Ta(5)、 (以下、かっこ内の数値は膜厚を示し、単位はnmである)
によって構成される多層膜を形成した。マグネタイトによって構成される磁性層102を20nmの厚みだけ残すように、フォトリソグラフィ技術を用いて、この多層膜をメサ型にミリングし、層間絶縁膜としてアルミナを成膜した後、Taの上に設けられたレジストをリフトオフし、Taをミリングによって除去した後、上部電極としてTa(3)/Cu(500)/Pt(5)を成膜し、図18(e)に示すように多層膜203(TMR素子)を形成した。
【0116】
そして、280℃の真空中において、ヨ−ク磁路方向に沿って5KOeの大きさの磁場中においてPtMnを着磁したのち、図18(e)に示される多層膜203が形成されたフェライト基板101Aをダイシングソ−を用いてチップに切り出すことによって、フェライト基板201Aおよび201Bをヨ−クとする図18(f)および図3に示すような磁気ヘッド200を作製した。
【0117】
また同様のプロセスによって、マグネタイトによって構成される磁性層102を成膜せずに、フェライト基板101A上に直接アルミナを1nmの厚みに成膜して作製したフェライト基板201Aおよび201Bをヨ−クとする磁気ヘッド200Aを作製した。なお、磁気ヘッド200、磁気ヘッド200Aともにフェライト基板201A自身が電極も兼ねている。
【0118】
従来例として、磁気ヘッド200、磁気ヘッド200Aと同様の形状を有しており、多層膜のない従来例磁気ヘッドを作製した。この磁気ヘッド200、磁気ヘッド200Aおよび従来例磁気ヘッドのヨ−ク窓に巻き線を10タ−ンそれぞれ巻き、DLCコ−ティングを施した磁気テ−プの再生特性を測定した。尚、何れの磁気ヘッドの磁気ギャップも200nmとした。
【0119】
再生信号の周波数20MHz〜40MHzの範囲において、ビット誤り率を測定したところ、従来例磁気ヘッドではビット誤り率が10−5であった。一方、本実施例のフェライト基板をヨ−クに用いた磁気ヘッド200、200Aともにビット誤り率は、従来例磁気ヘッドのビット誤り率よりも2桁小さい10−7レベルであった。また、本実施例の磁気ヘッド200、200Aは、従来例磁気ヘッドよりも良好な耐摩耗性を示した。なお、本実施例の磁気ヘッド200、200Aにおける磁気テープに対向する面には、DLC膜による表面処理(DLCコーティング)が施されてもよい。
【0120】
(実施例2)
図7に示すように、I型形状の磁性体基板306とC型形状の磁性体基板301とよりなるヨーク307を用いて、多層膜203にTMR素子を用いた磁気ヘッド300を作製した。C型形状の磁性体基板301とI型形状の磁性体基板306とのそれぞれの内側に、反応防止膜(下地層)としてのアルミナを2nmの厚みに成膜した。そして、磁路方向に対して垂直な方向、すなわち図7では紙面に対して垂直な方向に沿って100Oeの大きさを有する磁場中において、高飽和磁束密度軟磁性膜212としてFeTaN膜(1.9T)をこのアルミナの上に5μmの厚みにそれぞれ成膜した。
【0121】
さらに、I型形状の磁性体基板306上に成膜した高飽和磁束密度軟磁性膜212であるFeTaN膜の上に、CoFe(3)/Al(0.4)を成膜した。そして、酸素雰囲気200Torrにおいて1分間酸化し、さらに、Al(0.3)を成膜した後、酸素雰囲気200Torrにおいて1分間酸化し、その上にCoFe(3)/Ru(0.7)/CoFe(3)/PtMn(30)/Ta(3)/Pt(20)を成膜した。そして、磁路方向に沿ってPtMnを着磁した後、高飽和磁束密度軟磁性膜212であるFeTaN膜を残すようにこの多層膜をミリングすることによってメサ形状にした。
【0122】
次に、I型形状の磁性体基板(I形状コア)306とC型形状の磁性体基板(C形状コア)301とをメタル接合によって接合し、さらにC形状コア301に電磁コイル305を巻き、高飽和磁束密度軟磁性膜212であるFeTaNを形成したC形状コア301とI形状コア306とをヨーク307とする磁気ヘッド300を作製した。この磁気ヘッド300をギャップ304側から矢印122に沿って見た構成は図8に示すように、ギャップ304の近部ではフェライト(C形状コア301およびI形状コア306)が絞り込まれた形で、ギャップ面301Aと側面301Bには高飽和磁束密度軟磁性膜212が形成されている。
【0123】
従来例として、磁気ヘッド300と同様の形状を有しており、高飽和磁束密度軟磁性膜212にFeTaNを用いたMIGヘッドを作製した。磁気ヘッド300および従来例のMIGヘッドについて、DLCコ−ティングを施した磁気テ−プの記録再生特性を測定した。尚、何れのヘッドの磁気ギャップも200nmとした。測定周波数20MHz〜40MHzの範囲においてそれぞれのヘッドのビット誤り率を測定した。従来例のMIGヘッドでは、ビット誤り率は10−5.5であった。一方、本実施例のC形状コア301とI形状コア306とをヨーク307とする磁気ヘッド300では、ビット誤り率は従来例のMIGヘッドよりも小さい10−8であった。また、本実施例の磁気ヘッドは、従来例のMIGヘッドよりも良好な耐摩耗性を示した。なお本実施例における磁気ヘッドの磁気テープに対向する面には、DLCコ−ティングが施されてもよい。
【0124】
(実施例3)
実施例2と同様に、図7に示すI形状コア306とC形状コア301よりなるヨーク307を用い、多層膜203にTMR素子を用いた磁気ヘッド300を作製した。
【0125】
C形状コア301の内側には、反応防止膜(下地層)としてアルミナを2nmの厚みに成膜した。そして、磁路方向に対して垂直な方向、すなわち図7では紙面に対して垂直な方向に沿って100Oeの大きさを有する磁場中において、このアルミナの上に高飽和磁束密度軟磁性膜212としてFeAlN(2.0T)を基板温度200℃において5μmの厚みに成膜した。
【0126】
I形状コア306の内側にも、C形状コア301と同様に、反応防止膜(下地層221)としてアルミナを2nmの厚みに成膜した。そして、高飽和磁束密度軟磁性膜212としてFeAlNを基板温度200℃、磁場中において5μmの厚みに成膜した。そして、EB露光を用いたパタ−ンニングとリフトオフとにより、ハードバイアス膜としてCoPtCrを形成した。引き続いてCoFe(3)/Al(0.4)を成膜した後、酸素雰囲気200Torrにおいて1分間酸化し、さらに、Al(0.3)を成膜した後、酸素雰囲気200Torrにおいて1分間酸化し、引き続き、CoFe(3)/Ru(0.7)/CoFe(3)/PtMn(30)/Ta(3)/Pt(20)を成膜した。280℃、5kOeにおいてI形状コア306にPtMnを磁路方向に沿って着磁した後、磁場の向きを90度変え、200℃、200Oeの磁場中においてCoPtCrに着磁して直交化アニ−ルを行った。次に、この多層膜を、高飽和磁束密度軟磁性膜212であるFeAlN層を残すようにミリングすることによってメサ加工し、図4に示すような磁気抵抗素子(TMR素子)に加工した。図4において、紙面に対して垂直な方向が磁路方向であり、PtMnは紙面に対して垂直な方向に沿って異方性を形成しており、CoPtCrは紙面に対して左右方向に沿って異方性を形成している。次にI形状コア306とC形状コア301とをメタル接合によって接合し、さらにC形状コア301に電磁コイル305を巻き、磁気ヘッド300とした。
【0127】
従来例として、磁気ヘッド300と同様の形状で多層膜のないFeAlNを用いたMIGヘッドを作製した。磁気ヘッド300および従来例のMIGヘッドについて、DLCコ−ティングを施した磁気テ−プの記録再生特性を測定した。尚、何れの磁気ギャップも200nmとした。測定周波数20MHz〜40MHzの範囲においてそれぞれのヘッドのビット誤り率を測定した。従来例のMIGヘッドでは、ビット誤り率は、10−5.5であった。また、本実施例のC形状コア301とI形状コア306とをヨーク307とする磁気ヘッド300では、ビット誤り率は、従来例のMIGヘッドよりも小さい10−8.5であった。また、本実施例の磁気ヘッドは、従来例のMIGヘッドよりも良好な耐摩耗性を示した。なお本実施例の磁気ヘッドのテープに対向する面には、DLCコ−ティングが施されてもよい。
【0128】
実施例2及び3では、磁性層(高飽和磁束密度軟磁性膜212)として窒化物磁性体(FeTaN、FeAlN)を用い、また実施例1では磁性層として酸化物磁性体であるマグネタイトを用いているが、FeTaC,FeHfC、FeHfPtCの様な炭化物磁性体、またはFeSiB等の硼化物磁性体、あるいは燐化物磁性体などを用いることによっても、プロセス熱処理時の基板と磁性層との反応による磁気劣化が少ない磁気ヘッドを作製することができた。
【0129】
また実施例2及び3では、反応防止膜(下地層)として2nmの厚みのアルミナを用いたが、0.5nm以上、50nm以下の厚みの非磁性層、反強磁性層、または高保持力をもつ強磁性層を下地層として用いてもよい。
【0130】
本実施例では磁性層102のサイドに反強磁性層233を形成したが、磁性層102の直下に反強磁性層233を形成することでも、磁化方向を磁路方向に対して直交化することができ、本実施例と同様に優れたビット誤り率を得た。
【0131】
また磁性層102の下に高飽和磁束密度軟磁性層212を形成した場合、この高飽和磁束密度軟磁性層212の厚みが0.5〜2nm以下のときは、磁性体基板201Aと磁性層102との間に反強磁性カップリングを生じることによって磁性層102において単磁区化が起こった。一方、2nm〜50nmの厚みのときは、磁性体基板201Aと磁性層102との間に静磁結合が発生することによって磁性層102において単磁区化が起こった。これらの高飽和磁束密度軟磁性層212を用いた磁気抵抗素子を用いた磁気ヘッドは、従来のMIGヘッドよりも優れたビット誤り率を得ることができた。
【0132】
また、本実施例では、非磁性層(トンネル層)213としてアルミナを用いたが、酸化物、窒化物、炭素化物、硼化物、あるいは半導体を用いても、良好なヘッド特性を得た。
【0133】
また本実施例では磁性体基板201Aにスピネル型酸化物を用いたフェライトを用いたが、ガ−ネット型酸化物を用いた場合でも良好なヘッド特性を得た。またフェライトの中では特にMnZnフェライトが良好であった。
【0134】
(実施例4)
実施例2と同様に、図7に示すI形状コア306とC形状コア301よりなるヨーク307を用い、多層膜203の替わりに、図5および図6に示すGMR素子によって構成された多層膜403を用いた磁気ヘッドを作製した。
【0135】
C形状コア301の内側には、反応防止膜(下地膜)としてアルミナを1.5nmの厚みに成膜した。そして、磁路方向に対して垂直な方向、すなわち図7では紙面に対して垂直な方向に沿って100Oeの大きさを有する磁場中において、高飽和磁束密度軟磁性膜212としてFeAlN(1.6T)をこのアルミナの上に5μmの厚みに成膜した。
【0136】
I型形状コア306の内側には、高飽和磁束密度軟磁性膜212としてFeAlNを成膜した。そして、その表面を約50オングストロームだけECRエッチングによってエッチングして、その表面を平坦化した。そして、マグネトロンスパッタリング法によって、
NiFe(5)/CoFe(1)/Cu(3)/CoFe(3)/Ru(0.8)/CoFe(3)/PtMn(20)/Ta(3)、
によって構成される多層膜(GMR素子)を成膜した。このGMR素子を成膜した後、280℃において約5時間、磁路方向に沿って5kOeの大きさを有している磁界中においてアニールして、CoFe/PtMnに異方性を付与した。そして、200℃において約1時間、磁路方向に対して直交する方向に沿って100Oeの大きさを有する磁界を印加して、NiFe/CoFeに異方性を付与した。フォトリソグラフィー法およびアルゴンミリング法によって、高飽和磁束密度軟磁性膜212であるFeAlNを残すように、図6に示すような台形のメサ形状に多層膜(GMR素子)を加工した。磁路方向に対して直交する方向に沿って300Oeの磁界を印加しながら、ハードバイアス層220としてCoPtCrを作製した。そして、電極216としてCr/Auを形成した。図6において、磁路方向は、紙面に対して垂直な方向である。CoFe/PtMnは、この紙面に対して垂直な方向に沿って異方性を有しており、CoPtCrは、紙面に対して左右方向に沿って異方性を有している。次にI形状コア306とC形状コア301とをメタル接合によって接合し、さらにC形状コア301に電磁コイル305を巻き、磁気ヘッド300を完成する。
【0137】
従来例として、実施例に係る磁気ヘッドと同様の形状で多層膜のないFeAlNを用いたMIGヘッドを作製した。この実施例に係る磁気ヘッドおよび従来例のMIGヘッドについて、DLCコ−ティングを施した磁気テ−プの記録再生特性を測定した。尚、何れの磁気ギャップも200nmとした。測定周波数20MHz〜40MHzの範囲においてそれぞれのヘッドのビット誤り率を測定した。従来例のMIGヘッドでは、ビット誤り率は、10−6であった。また、本実施例の磁気ヘッドでは、ビット誤り率は、従来例のMIGヘッドよりも小さい10−8であった。また、本実施例の磁気ヘッドは、従来例のMIGヘッドよりも良好な耐摩耗性を示した。なお本実施例の磁気ヘッドのテープに対向する面には、DLCコ−ティングが施されてもよい。
【0138】
(実施例5)
図9に示すように、C型形状を有しておりフェライトによって形成された磁性体基板201Aおよび201Bを用い、多層膜203にTMR素子を用いた磁気ヘッド400を作製した。フェライトによって形成される磁性体基板201Aに、この磁性体基板201Aと多層膜203とを絶縁するために、アルミナからなる絶縁層701を、IBDを用いて20nmの厚みに成膜した。そして、その上に、TMR素子では、NiFe(6)/Co(1)/Al(0.4)を成膜した後、酸素雰囲気200Torrで1分間酸化し、さらにAl(0.3)を成膜した後、酸素雰囲気200Torrで1分間酸化してAl−Oトンネル層を形成して、引き続きCoFe(2.5)/PtMn(20)/Ta(3)/Pt(20)を成膜した。GMR素子の膜構成はNiFe(6)/CoFe(1)/Cu(2.5)/CoFe(2.5)/PtMn(20)/Ta(3)である。次に、260℃、5kOeの条件下においてPtMnの磁気異方性を付与する熱処理を行い、引き続いて、200℃、およびPtMnに付与した磁界とは直交するような100Oeの磁界を印加する条件下において、直交化熱処理を行った。この多層膜203をフォトリソグラフィーとイオンミリング等により素子のパターニングを行い、図9に示すような多層膜203によって構成されるTMR素子およびGMR素子を用いた磁気ヘッド400を作製した。なお、ここで、TMR素子は膜面に垂直に電流を流す構造とし、GMR素子は、膜面に平行に電流を流す構造となるように電極を配置した。この磁気ヘッド400と、多層膜203がなく、磁気ヘッド400と同様の形状を有しており、ヨ−ク窓に電磁コイルを10タ−ン巻いた従来例のフェライトヘッドとの再生特性を比較した。
【0139】
本実施例の磁気ヘッド400と従来例のフェライトヘッドとについて、DLCコ−ティングを施した磁気テ−プの再生特性を測定した。尚、何れのヘッドの磁気ギャップも200nmとした。
【0140】
周波数20MHz〜40MHzの範囲においてビット誤り率を測定したところ、従来例のフェライトヘッドにおいては、ビット誤り率は10−5であった。一方、本実施例に係るフェライトによって形成される磁性体基板をヨ−クに用いた磁気ヘッド400においては、ビット誤り率は従来例のフェライトヘッドよりも小さい10−7レベルであった。また、本実施例の磁気ヘッド400は、従来例のフェライトヘッドよりも良好な耐摩耗性を示した。なお本実施例の磁気ヘッドにおける磁気テープに対向する面には、DLCコ−ティングが施されてもよい。
【0141】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、磁性体基板上に磁気抵抗素子を形成することで優れた耐摩耗性とヘッド特性を持つ磁気抵抗素子、磁気ヘッドおよび磁気記録装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る磁気ヘッドの構成図
【図2】実施の形態に係る磁気抵抗素子の断面図
【図3】実施の形態に係る他の磁気ヘッドの構成図
【図4】実施の形態に係る他の磁気抵抗素子の断面図
【図5】実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子の斜視図
【図6】実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子の断面図
【図7】実施の形態に係るさらに他の磁気ヘッドの構成図
【図8】実施の形態に係るさらに他の磁気ヘッドの磁気ギャップを媒体方向から見た図
【図9】実施の形態に係るさらに他の磁気ヘッドの構成図
【図10】実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子の断面図
【図11】実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子の詳細な断面図
【図12】実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子の断面図
【図13】実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子の断面図
【図14】実施の形態に係るさらに他の磁気抵抗素子の断面図
【図15】実施の形態に係る磁気記録再生装置の斜視図
【図16】実施の形態に係る他の磁気記録再生装置の構成図
【図17】実施の形態に係る他の磁気記録再生装置の回転ドラム装置の斜視図
【図18】実施の形態に係る磁気ヘッドの製造工程の説明図
(a)フェライト基板の斜視図
(b)トラック加工を施したフェライト基板の斜視図
(c)ガラスボンディングによって貼り合わせられたフェライト基板の斜視図
(d)磁性層を成膜したフェライト基板の斜視図
(e)多層膜を形成したフェライト基板の斜視図
(f)ダイシングソーを用いてチップに切り出した実施の形態に係る磁気ヘッドの斜視図
【符号の説明】
102 磁性層
201A 磁性体基板
213 非磁性層
214 磁性層
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a magnetoresistive element, a magnetic head, and a magnetic recording / reproducing device for magnetic recording or magneto-optical recording, and more particularly to a magnetoresistive element, a magnetic head, and a magnetic recording / reproducing device using a magnetic substrate.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the increase of image information such as digital broadcasting, further improvement in magnetic recording density has been demanded. Particularly in the field of magnetic heads using magnetic tapes, MIG (metal-in-gap) heads using a metal magnetic film having a high saturation magnetic flux density near a magnetic gap are widely used.
[0003]
On the other hand, the demand for a higher transfer rate of recording information is approaching 100 MHz. With an inductive magnetic head such as a MIG head, there is a problem that as the frequency becomes higher, the reproducibility is significantly reduced due to eddy current loss and the limit of ferromagnetic resonance.
[0004]
As a head for overcoming this problem, research on a yoke-type thin-film magnetic head using a GMR element has been advanced. This yoke-type thin-film magnetic head has an advantage that the loss at high frequencies is small because the yoke is formed of a high saturation magnetic flux density material.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, when a magnetic head using a thinned magnetic material is applied to a tape medium, there is a problem that the wear resistance is extremely poor. This wear resistance affects the head life.
[0006]
In a head using a yoke formed of a high saturation magnetic flux density material and using a GMR element as a magnetoresistive element, the free layer of the GMR element placed in the gap provided in the yoke has a thickness of several nm. As a result, the magnetic circuit is liable to be magnetically saturated, so that the magnetic resistance formed in the magnetic circuit formed by the yoke increases, resulting in a problem that the head efficiency decreases.
[0007]
An object of the present invention is to provide a magnetoresistive element, a magnetic head, and a magnetic recording / reproducing apparatus having excellent wear resistance and head efficiency.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The magnetic head according to the present invention includes: a magnetic substrate acting as a first electrode; a multilayer film formed on a part of the surface of the magnetic substrate; an interlayer insulating film covering a side surface of the multilayer film; A magnetic flux comprising: a flux guide formed on the surface of the film and the interlayer insulating film; a nonmagnetic conductive layer formed on the surface of the flux guide; and a second electrode formed on the surface of the nonmagnetic conductive layer. A head, wherein the multilayer film is formed on a part of the surface of the magnetic substrate and includes a first magnetic layer including a fixed layer; and a non-magnetic layer formed on a surface of the first magnetic layer. A second magnetic layer formed on a surface of the non-magnetic layer, the second magnetic layer including a free layer. An external magnetic field from a magnetic recording medium read by the magnetic head is transmitted to the second magnetic layer via the flux guide. 2 Magnetization of free layer included in magnetic layer And thereby the relative angle of magnetization between the first magnetic layer and the second magnetic layer changes, and the change in the relative magnetic angle is used as a change in current to act as the first electrode. Detected by the second electrode, at least a part of the interlayer insulating film is positioned between the flux guide and the magnetic substrate.And two or more multilayer films are providedTo achieve the above objectives.
[0059]
According to the present invention, a magnetoresistive element utilizing the soft magnetic characteristics of a magnetic substrate can be obtained.
[0060]
When the magnetic substrate is, for example, an oxide, magnetite is hardly diffused. When the magnetic substrate is an oxide single crystal, epitaxial growth is possible.
[0061]
Since the magnetic layer is a magnetic material containing at least one element selected from O, N, P, C, and B, a reaction that deteriorates magnetic characteristics such as mutual diffusion particularly when the magnetic substrate is an oxide. Is suppressed
When the non-magnetic layer of the magnetoresistive element of the present invention is an element using the tunnel magnetoresistive effect in which the tunnel layer is a tunnel layer, for example, even if the magnetic substrate has conductivity, the MR by the shunt effect as in the conventional GMR element Does not decrease. Also, a tunnel magnetoresistive element utilizing the magnetic characteristics of the magnetic substrate can be obtained.
[0062]
Further, when the non-magnetic layer of the magnetoresistive element of the present invention is a metal non-magnetic element using the GMR effect, for example, when the magnetic substrate has a high resistance, there is no reduction in MR due to the shunt effect, A GMR type magnetoresistive element utilizing the magnetism of the substrate can be obtained.
[0063]
Further, according to the magnetic head of the present invention, since the excellent magnetic properties of the magnetic substrate are used for the yoke, a magnetic head having the wear resistance peculiar to the magnetic substrate can be obtained.
[0064]
According to the magnetic head of the present invention, since a high saturation magnetic flux density material is used in the vicinity of the recording gap, it is possible to record on a magnetic medium with a recording magnetic field generated by an electromagnetic coil and to use a magnetoresistive element having excellent reproduction characteristics. And a magnetic head having excellent wear resistance can be realized.
[0065]
Further, according to the magnetic recording / reproducing apparatus of the present invention, since the current is not shunted to the magnetic recording / reproducing apparatus by the DLC film for increasing the resistance of the leakage current, the reduction of the magnetoresistance effect due to the current shunt is suppressed.
[0066]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 shows a configuration of a magnetic head 100 according to the embodiment. The magnetic head 100 has a yoke 111. The yoke 111 is composed of a pair of magnetic substrates 201A and 201B. Each of the magnetic substrates 201A and 201B has a C-shape in which a concave portion is formed, and is arranged such that the concave portions face each other. Each of the magnetic substrates 201A and 201B is formed of ferrite. Each of magnetic substrates 201A and 201B may include at least one of an oxide and an oxide single crystal. At one end of the pair of magnetic substrates 201A and 201B on the side of the magnetic recording medium 121, a magnetic gap 204 formed of a non-magnetic material is provided. A multilayer film 113 is provided on a part of the surface of the magnetic substrate 201A opposite to the magnetic substrate 201B.
[0067]
FIG. 2 is a sectional view of the magnetoresistive element 150 constituted by the multilayer film 113. A high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 and a high saturation magnetic flux density soft magnetic layer formed on the surface of the magnetic substrate 201A are provided between the surface of the magnetic substrate 201A opposite to the magnetic substrate 201B and the multilayer film 113. The antiferromagnetic layer 233 formed on a part of the layer 212 is laminated in this order. The high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 has a saturation magnetic flux density of 1.0 Tesla (T) or more. The magnetic substrate 201A includes a free layer in which magnetization rotation is easy with respect to an external magnetic field. The nonmagnetic layer 213 is formed so as to cover a part of the antiferromagnetic layer 233 and the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 exposed from the antiferromagnetic layer 233. This nonmagnetic layer 213 is formed by a tunnel layer. The non-magnetic layer 213 may be formed of a metal non-magnetic material. On this nonmagnetic layer 213, a magnetic layer 214 and an antiferromagnetic layer 215 are laminated in this order. The magnetization rotation of the magnetic layer 214 with respect to an external magnetic field becomes more difficult than that of the free layer due to the exchange bias from the antiferromagnetic layer 215. The magnetic layer 214 may include magnetite, or may be formed of at least one element selected from O, N, P, C, and B. The non-magnetic layer 213, the magnetic layer (fixed layer) 214, and the antiferromagnetic layer 215 form the multilayer film 113.
[0068]
On another part of the antiferromagnetic layer 233, an interlayer insulating film 217 is formed so as to cover the side surface of the multilayer film 113. The multilayer film 113 is formed so as to be embedded in the interlayer insulating film 217. An electrode 216 is laminated almost entirely on the upper surface of the interlayer insulating film 217, whereby the upper surface of the multilayer film 113 exposed from the interlayer insulating film 217 is in contact with the electrode 216. By forming the electrode 216 in this manner, a current flows in a direction perpendicular to the film surface of the multilayer film 113. When the nonmagnetic layer 214 is formed of a tunnel layer, it becomes a TMR element, and when it is formed of a metal nonmagnetic material. It becomes a vertical current type GMR element. The magnetic substrate 201A, the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212, the antiferromagnetic layer 233, the multilayer film 113, the interlayer insulating film 217, and the electrode 216 constitute a magnetoresistive element 150. The magnetic substrate 201A constituting the magnetoresistive element 150 also serves as a part of the yoke 111 of the magnetic head 100. Instead of the antiferromagnetic layer 215, a high coercive force magnetic layer 219 having a large magnetic anisotropy such as a CoPt alloy, a CoPtCr alloy, or a FePt alloy (for example, a coercive force of 100 Oe or more) may be used. Alternatively, a laminated ferrimagnetic layer 218 including a multilayer film in which two magnetic layers are laminated via a nonmagnetic layer may be used. Here, the laminated ferri is a stable laminated body in which the magnetizations of the two magnetic layers are oriented antiparallel by antiferromagnetic exchange coupling via the nonmagnetic layer. Further, in FIG. 2, a structure in which a laminated ferrimagnetic member 218 is inserted between the antiferromagnetic layer 215 and the magnetic layer 214 may of course be used.
[0069]
In the magnetoresistive element 150 having such a configuration, the external magnetic field generated from the magnetic recording medium 121 reaches the magnetic substrate 201A through the magnetic gap 204. Since the magnetic substrate 201A includes a free layer that can rotate the magnetization with respect to an external magnetic field, the magnetization direction changes according to the change of the external magnetic field. Since the magnetic layer 214 includes a fixed layer that is more difficult for the external magnetic field than the free layer, the magnetization direction does not change even if the external magnetic field changes. Therefore, the relative magnetization angle between the magnetic substrate 201A and the magnetic layer 214 changes, and the magnetic resistance of the magnetoresistive element 150 changes according to the change in the relative magnetization angle.
[0070]
When a current is passed between the electrode 216 and the magnetic substrate 201A acting as a lower electrode in a direction perpendicular to the film surface of the multilayer film 113, the current between the magnetic substrate 201A and the magnetic layer 214 is reduced. A change in voltage according to a change in the relative magnetization angle is detected. When a voltage is applied between the electrode 216 and the magnetic substrate 201A in a direction perpendicular to the film surface of the multilayer film 113, a change in current according to a change in relative magnetization angle is detected.
[0071]
FIG. 3 shows a configuration of another magnetic head 200 according to the embodiment. The same components as those of the magnetic head 100 described with reference to FIGS. 1 and 2 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted.
[0072]
The magnetic head 200 has a yoke 111. The yoke 111 is composed of a pair of magnetic substrates 201A and 201B. Each of the magnetic substrates 201A and 201B has a C-shape in which a concave portion is formed, and is arranged such that the concave portions face each other.
[0073]
At one end of the pair of magnetic substrates 201A and 201B on the side of the magnetic recording medium 121, a magnetic gap 204 formed of a non-magnetic material is provided. The magnetic layer 102 is provided on the surface of the magnetic substrate 201A opposite to the magnetic substrate 201B. A multilayer film 203 is provided on the side opposite to the magnetic substrate 201A with respect to the magnetic layer 102.
[0074]
FIG. 4 is a cross-sectional view of the magnetoresistive element 250 constituted by the multilayer film 203. The same components as those of the magnetic head 200 described in FIG. 3 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted.
[0075]
A high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 is laminated on the surface of the magnetic substrate 201A opposite to the magnetic substrate 201B. An antiferromagnetic layer 233 is laminated on a part of the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 so as to expose another part of the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212. The magnetic layer 102 is laminated so as to cover the antiferromagnetic layer 233 and the exposed high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212. The magnetic layer 102 includes a free layer whose magnetization can easily be rotated with respect to an external magnetic field. The magnetic layer 102 and the magnetic substrate 201A are magnetically coupled, and the magnetization direction of the magnetic substrate 201A and the magnetic direction of the magnetic layer 102 are coupled by ferromagnetic coupling parallel to each other. The magnetic layer 102 and the magnetic substrate 201A may be coupled by antiferromagnetic coupling in which the magnetization direction of the magnetic substrate 201A and the magnetization direction of the magnetic layer 102 are antiparallel to each other, or may be coupled by magnetostatic coupling. It may be.
[0076]
A non-magnetic layer 213A is laminated on a part of the magnetic layer 102. On this nonmagnetic layer 213A, a magnetic layer 214 and an antiferromagnetic layer 215 are laminated in this order. The magnetization rotation of the magnetic layer 214 with respect to an external magnetic field becomes more difficult than that of the free layer due to the exchange bias from the antiferromagnetic layer 215. The free layer 214 may include magnetite or may be formed of at least one element selected from O, N, P, C, and B. The non-magnetic layer 213A, the magnetic layer (fixed layer) 214, and the antiferromagnetic layer 215 form a multilayer film 203. By forming the electrode 216 on the multilayer film 203 as shown in FIG. 4, a configuration can be made in which a current flows in a direction perpendicular to the film surface. Instead of the antiferromagnetic layer 215, a high coercive force magnetic layer 219 having a large magnetic anisotropy such as a CoPt alloy, a CoPtCr alloy, or a FePt alloy (for example, a coercive force of 100 Oe or more) may be used. Alternatively, a laminated ferrimagnetic layer 218 including a multilayer film in which two magnetic layers are laminated via a nonmagnetic layer may be used. Here, the laminated ferri is a laminated body in which the magnetizations of the two magnetic layers are antiparallel by antiferromagnetic exchange coupling via the nonmagnetic layer. Further, in FIG. 4, a structure in which a laminated ferrimagnetic member 218 is inserted between the antiferromagnetic layer 215 and the magnetic layer 214 may of course be used.
[0077]
On another part of the magnetic layer 102, an interlayer insulating film 217 is formed so as to cover the side surface of the multilayer film 203. The multilayer film 203 is formed so as to be buried in the interlayer insulating film 217. An electrode 216 is laminated almost entirely on the upper surface of the interlayer insulating film 217, whereby the upper surface of the multilayer film 203 exposed from the interlayer insulating film 217 is in contact with the electrode 216. The magnetic substrate 201A, the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212, the antiferromagnetic layer 233, the magnetic layer 102, the multilayer film 203, the interlayer insulating film 217, and the electrode 216 constitute a magnetoresistive element 250. The magnetic substrate 201A constituting the magnetoresistive element 250 also serves as a part of the yoke 111 of the magnetic head 200.
[0078]
Instead of the multilayer film 203 constituted by the TMR element, a multilayer film constituted by the GMR element may be used for the magnetic heads shown in FIGS. 1, 3, 7 and 9. FIG. 5 is a perspective view of a magnetoresistive element 350 constituted by a multilayer film 403 of a GMR element, and FIG. 6 is a cross-sectional view taken along a plane A shown in FIG. The same components as those of the magnetic head 200 and the magnetoresistive element 250 described in FIGS. 3 and 4 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted.
[0079]
The magnetic substrates 201A and 201B are formed of ferrite. A high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 is laminated on the surface of the magnetic substrate 201A opposite to the magnetic substrate 201B. On a part of the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212, a multilayer film 403 constituted by a GMR element is provided. On both sides of the multilayer film 403, hard bias layers 220 are formed so as to cover the side surfaces of the multilayer film 403. An electrode 216 is provided on each hard bias layer 220. The multilayer film 403 has a magnetic layer 402 acting as a free layer. This magnetic layer 402 (free layer) is formed on the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212. On this magnetic layer 402 (free layer), a nonmagnetic layer 413, a magnetic layer 414 acting as a fixed layer, and an antiferromagnetic layer 415 are laminated in this order. An exchange bias magnetic field is generated between the magnetic layer 414 and the antiferromagnetic layer 415.
[0080]
With this configuration, a current flowing from one electrode 216 flows through the multilayer film 403 via one hard bias layer 220 in a direction parallel to the film surface of the multilayer film 403, and the other hard bias layer 220 Through the other electrode 216. As described above, the multilayer film 403 is a GMR element in which a current flows in a direction parallel to the film surface. The magnetic substrate 201 </ b> A, the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212, the multilayer film 403, the hard bias layer 220, and the electrode 216 form a magnetoresistive element 350. The magnetic substrate 201A constituting the magnetoresistive element 350 also serves as a part of the yoke 111 of the magnetic head 200.
[0081]
On the side opposite to the magnetic substrate 201A with respect to the magnetic layer 414, a laminated ferrimagnetically coupled to the antiferromagnetic layer 415 may be further provided. The magnetic substrates 201A and 201B may include at least one of an oxide and an oxide single crystal. The magnetic layer 402 (free layer) may include magnetite, and may include at least one element selected from O, N, P, C, and B. The non-magnetic layer 413 may be formed of a metal non-magnetic material. As shown in FIG. 5, an insulating layer 221 may be formed between the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 and the electrode 216. An insulating layer 221 may be formed between the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 and the hard bias layer 220.
[0082]
FIG. 7 shows a configuration of still another magnetic head 300 according to the embodiment. The same components as those of the magnetic head 200 described in FIGS. 3 and 4 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted.
[0083]
The magnetic head 300 has a yoke 307. The yoke 307 includes the magnetic substrates 301 and 306. The magnetic substrate (C-shaped core) 301 has a C-shaped shape with a recess formed therein, and the magnetic substrate (I-shaped core) 306 has an I-shaped shape. The I-shaped magnetic substrate 306 is arranged at a position facing a concave portion formed on the C-shaped magnetic substrate 301. The magnetic substrates 301 and 306 are each formed of a ferrite substrate.
[0084]
At one end of the pair of magnetic substrates 301 and 306 on the side of the magnetic recording medium 121, a magnetic gap 304 formed of a non-magnetic material is provided. The surface of the I-shaped magnetic substrate 306 facing the C-shaped magnetic substrate 301 and the surface of the C-shaped magnetic substrate 301 facing the I-shaped magnetic substrate 306 have a high saturation magnetic flux density. Soft magnetic films 212 are respectively formed.
[0085]
The multilayer film 203 is provided at a position corresponding to the concave portion formed on the C-shaped magnetic substrate 301 in the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 formed on the I-shaped magnetic substrate 306. An electromagnetic coil 305 is wound around a portion corresponding to the concave portion of the C-shaped magnetic substrate 301.
[0086]
FIG. 8 is a view of the magnetic gap 304 formed in the magnetic head 300 shown in FIG. 7 as viewed from the side of the magnetic recording medium 121 (the direction along arrow 122 in FIG. 7).
[0087]
As shown in FIG. 8, when the magnetic head 300 is viewed from the gap 304, the shapes of the C-shaped magnetic substrate 301 and the I-shaped magnetic substrate 306 are narrowed near the gap 304. A high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 is formed on each of the gap surface 301A and side surface 301B formed on the magnetic substrate 301 and the gap surface 306A and side surface 306B formed on the magnetic substrate 306. The high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 has a higher saturation magnetic flux density than the saturation magnetic flux densities of the magnetic substrates 301 and 306.
[0088]
FIG. 9 shows a configuration of still another magnetic head 400 according to the embodiment. The same components as those of the magnetic head 200 described with reference to FIGS. 3 and 4 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted.
[0089]
The magnetic head 400 has a yoke 111. The yoke 111 is composed of a pair of magnetic substrates 201A and 201B. Each of the magnetic substrates 201A and 201B has a C-shape in which a concave portion is formed, and is arranged such that the concave portions face each other.
[0090]
At one end of the pair of magnetic substrates 201A and 201B on the side of the magnetic recording medium 121, a magnetic gap 204 formed of a non-magnetic material is provided. An insulating layer 701 is provided on the surface of the magnetic substrate 201A opposite to the surface of the magnetic substrate 201B. On the opposite side of the magnetic substrate 201A from the insulating layer 701, a multilayer film 203 is provided.
[0091]
FIG. 10 is a cross-sectional view of a magnetoresistive element 250A constituted by another multilayer film 203A according to the embodiment. A first magnetic layer 601 is laminated on a part of the surface of the magnetic substrate 201A. On the first magnetic layer 601, a non-magnetic layer 602 and a second magnetic layer 603 are laminated in this order. The second magnetic layer 603 includes a free layer whose magnetization rotation is easy with respect to an external magnetic field, and the first magnetic layer 601 has a fixed layer whose magnetization rotation is more difficult with respect to an external magnetic field than the second magnetic layer 603. Includes layers. The first magnetic layer 601, the nonmagnetic layer 602, and the second magnetic layer 603 form a multilayer film 203A. On another part of the surface of the magnetic substrate 201A, an interlayer insulating film 607 is formed so as to cover both side surfaces of the multilayer film 203A. The multilayer film 203A composed of the first magnetic layer 601, the nonmagnetic layer 602, and the second magnetic layer 603 has a magnetoresistance that changes according to a change in an external magnetic field. One of the multilayer films 203A may be formed as shown in FIG. 10, or two or more of the multilayer films 203A may be independently formed along a direction perpendicular to the paper surface. When two or more multilayer films 203A are used as described above, since these multilayer films 203A are at substantially equal distances from an external magnetic field, noise components generated in the magnetoresistive element can be canceled each other. Therefore, a magnetic head having a higher S / N ratio can be obtained.
[0092]
A flux guide 604 is stacked on the multilayer film 203A and the interlayer insulating film 607. The flux guide 604 is formed of a soft magnetic material having a magnetic permeability of 10 or more, for example, NiFe, FeSiAl, or CoNiFe. The preferred thickness of the flux guide 604 is 1 micron or less so that the flux can enter the inside of the multilayer film 203A along the depth or height direction (the direction perpendicular to the film surface of the multilayer film 203A). It is.
[0093]
On the flux guide 604, a nonmagnetic conductive layer 605 and an upper electrode 606 are laminated in this order. The upper electrode 606 is preferably formed of a magnetic material such as NiFe, and is manufactured using a vapor deposition method or a plating method. The upper electrode 606 formed of the magnetic material and the magnetic substrate 201A acting as a lower electrode are provided with an undesired external magnetic field (for example, an external magnetic field based on a flux other than the flux generated from the recording bits of the magnetic recording medium 121 to be read). ) Has the function of shielding. The non-magnetic conductive layer 605 provided between the flux guide 604 and the upper electrode 606 is formed by a non-preferred external magnetic field and a preferable external magnetic field guided by the flux guide 604 (based on a flux generated from recording bits of a magnetic recording medium to be read). (External magnetic field).
[0094]
In the magnetoresistive element 250A having such a configuration, the external magnetic field generated from the magnetic recording medium 121 passes through the flux guide 604 sandwiched between the interlayer insulating film 607 and the nonmagnetic conductive layer 605, and passes through the second magnetic layer. 603 is reached. Since the second magnetic layer 603 includes a free layer whose magnetization can be easily rotated with respect to an external magnetic field, its magnetization direction changes according to the change of the external magnetic field. Since the first magnetic layer 601 includes a fixed layer in which magnetization rotation with respect to an external magnetic field is more difficult than that of the second magnetic layer 603, the magnetization direction does not change even when the external magnetic field changes. Therefore, the relative magnetization angle between the first magnetic layer 601 and the second magnetic layer 603 changes, and the magnetic resistance of the multilayer film 203A changes according to the change in the relative magnetization angle.
[0095]
When a current flows between the upper electrode 606 and the magnetic substrate 201A acting as a lower electrode in a direction perpendicular to the film surface of the multilayer film 203A, the first magnetic layer 601 and the second magnetic layer 603 are formed. A change in the voltage corresponding to the change in the relative magnetization angle is detected. When a voltage is applied between the upper electrode 606 and the magnetic substrate 201A in a direction perpendicular to the film surface of the multilayer film 203A, a change in current according to a change in the relative magnetization angle is detected.
[0096]
Note that a nonmagnetic conductive layer may be provided between the first magnetic layer 601 and the magnetic substrate 201A acting as a lower electrode. Although FIG. 10 shows only the reproducing element portion, a recording element portion using the upper electrode 606 as a part of the recording magnetic pole may be formed on the upper surface of the upper electrode 606.
[0097]
FIG. 11 is a detailed cross-sectional view of the magnetoresistance element 250A shown in FIG. 10 and shows the configuration of the magnetic layer 601 in detail. The first magnetic layer 601 has a non-magnetic layer 804, and the non-magnetic layer 804 is laminated on a part of the surface of the magnetic substrate 201A. On this nonmagnetic layer 804, an antiferromagnetic material 802, an antiferromagnetic exchange coupling magnetic layer 803, an antiferromagnetic exchange coupling nonmagnetic layer 801 and a high spin polarization material magnetic layer 805 are laminated in this order. Have been. On the high spin polarization material magnetic layer 805, a non-magnetic layer 602 is laminated.
[0098]
The antiferromagnetic material 802 is used to prevent magnetic coupling with the magnetic substrate 201A acting as a lower electrode and to enhance the crystallinity of the antiferromagnetic material 802. It is in contact with a magnetic substrate 201A acting as a lower electrode via a (base layer) 804. The high spin polarization material magnetic layer 805 is antiferromagnetically coupled to the antiferromagnetic exchange coupling magnetic layer 803 in contact with the antiferromagnetic material 802 via the antiferromagnetic exchange coupling nonmagnetic layer 801. Is fixed magnetically.
[0099]
The non-magnetic layer 801 for antiferromagnetic exchange coupling is made of, for example, Ru, Ir, Cu, Rh or the like. In particular, when it is made of Ru, the thickness becomes 0.6 nm or more and 0.9 nm or less. I have. The antiferromagnetic material 802 is made of, for example, a material having a Neel temperature of 300 K or more, such as PtMn and IrM. The antiferromagnetic exchange coupling magnetic layer 803 contains at least 50% of a metal magnetic element selected from the group consisting of Fe, Co, and Ni.
[0100]
FIG. 12 is a sectional view of still another magnetoresistive element 250B according to the embodiment. The same components as those of the magnetoresistive element 250A described in FIG. 10 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted. In this magnetoresistive element 250B, the flux guide 604 is formed on the magnetic substrate 201A side with respect to the multilayer film 203A.
[0101]
A non-magnetic conductive layer 605 is laminated on the surface of the magnetic substrate 201A. A flux guide 604 is laminated on the non-magnetic conductive layer 605 so as to cover the entire surface of the non-magnetic conductive layer 605. A second magnetic layer 603 is laminated on a part of the flux guide 604. On the second magnetic layer 603, a non-magnetic layer 602 and a first magnetic layer 601 are laminated in this order. The first magnetic layer 601, the non-magnetic layer 602, and the second magnetic layer 603 form a multilayer film 203A. On another part of the flux guide 604, an interlayer insulating layer 607 is laminated so as to cover the side surface of the multilayer film 203A. An upper electrode 606 is stacked on the first magnetic layer 601 and the interlayer insulating layer 607 constituting the multilayer film 203A.
[0102]
FIG. 13 is a sectional view of still another magnetoresistive element 250C according to the embodiment. The same components as those of the magnetoresistive element 250A described in FIG. 10 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted. In the magnetoresistive element 250C, two multilayer films 203A (the first magnetic layer 601, the nonmagnetic layer 602, and the second magnetic layer 603) are formed side by side along the longitudinal direction of the flux guide 604. The magnetic distance between the two magnetoresistive elements 203A from the flux guide 604 is substantially the same. FIG. 13 shows an example in which the two multilayer films 203A are formed side by side along the longitudinal direction of the flux guide 604, but the present invention is not limited to this. Three or more multilayer films 203A may be formed side by side along the longitudinal direction of the flux guide 604.
[0103]
FIG. 14 is a cross-sectional view of yet another magnetoresistive element 250D according to the embodiment. The same components as those of the magnetoresistive element 250A described in FIG. 10 are denoted by the same reference numerals. A detailed description of these components will be omitted. In the magnetoresistive element 250D, two multilayer films 203A (the first magnetic layer 601, the nonmagnetic layer 602, and the second magnetic layer 603) are formed along a direction perpendicular to the longitudinal direction of the flux guide 604. . FIG. 14 shows an example in which the two multilayer films 203A are formed along a direction perpendicular to the longitudinal direction of the flux guide 604, but the present invention is not limited to this. Three or more multilayer films 203A may be formed along a direction perpendicular to the longitudinal direction of the flux guide 604.
[0104]
The antiferromagnetic layer, the magnetic layer, and the electrodes constituting the magnetoresistive element according to the present embodiment are easily formed by vacuum deposition methods such as IBD (ion beam deposition), sputtering, MBE, and ion plating. can do. When the nonmagnetic layer constituting the magnetoresistive element according to the present embodiment is a compound, a film is formed by using the compound itself as a target. Alternatively, the compound constituting the non-magnetic layer may be formed by a reactive vapor deposition method, a reactive sputtering method, ion assist, CVD, or a method in which an element to be reacted in a reaction gas atmosphere of a suitable partial pressure is left at a suitable temperature for a predetermined time. For example, it can be easily prepared by an ordinary compound preparation method.
[0105]
The magnetoresistive element according to the present embodiment can be manufactured by using a physical or chemical etching method such as ion milling, RIE, EB, or FIB used in a normal semiconductor process. If it is necessary to planarize a film surface formed in a fine process, the film can be formed by a CMP method or a photolithography method using fine processing corresponding to a required line width. Further, it is also effective to improve the MR ratio by successively forming a film by using cluster ion beam etching in a vacuum to flatten the surface of the formed film at the time of film formation.
[0106]
Further, the surface of the magnetic substrate constituting the magnetoresistive element according to the present embodiment can be smoothed by using a lapping technique such as MCL (mechanochemical lapping). By using a fine machining technique such as dicing saw, laser machining, electric discharge machining or the like, the shape of the magnetic substrate can be shaped. When a pair of magnetic substrates are bonded as a pair of cores to form a head, they can be bonded by a bonding technique using low melting point glass or low melting point metal alloy.
[0107]
FIG. 15 is a perspective view of a magnetic recording / reproducing apparatus 700 using a magnetic head having a magnetoresistive element according to the present embodiment. A magnetic recording and reproducing device such as an HDD can be configured using the magnetic head according to the present embodiment. As shown in FIG. 15, a magnetic recording / reproducing apparatus 700 includes a magnetic head 701 for recording / reproducing information on / from a magnetic recording medium 703, an arm 705 on which the magnetic head 701 is mounted, a driving unit 702 for driving the arm 705, The signal processing unit 704 processes a signal reproduced from the magnetic recording medium 703 by the head 701 and a signal recorded on the magnetic recording medium 703 by the magnetic head 701. The surface of the magnetic recording medium 703 has been subjected to a surface treatment with a DLC (diamond-like carbon) film.
[0108]
The drive unit 702 drives the arm 705 so as to position the magnetic head 701 at a predetermined position on the magnetic recording medium 703. In the reproducing operation, the magnetic head 701 reads a signal recorded on the magnetic recording medium 703. The signal processing unit 704 reproduces a signal read from the magnetic recording medium 703 by the magnetic head 701. In the recording operation, the signal processing unit 704 records a signal to be recorded on the magnetic recording medium 703. The magnetic head 701 records, on the magnetic recording medium 703, a signal that has been recorded by the signal processing unit 704.
[0109]
FIG. 16 is a configuration diagram of another magnetic recording / reproducing device 800 using a magnetic head including a magnetoresistive element according to the present embodiment. A magnetic recording / reproducing device such as a VTR can be configured using the magnetic head according to the present embodiment. The magnetic recording / reproducing device 800 includes a rotating drum device 813, a supply reel 807, a take-up reel 822, rotating posts 808, 810, 811, 816, 817 and 819, inclined posts 812 and 815, a capstan 818, a pinch roller 820, and a tension. And a tension arm 809 for supporting the post. A magnetic head 805 according to the present invention is disposed on the outer peripheral surface of the rotary drum device 813.
[0110]
FIG. 17 is a perspective view of the rotary drum device 813. The rotating drum device 813 has a lower drum 806 and an upper rotating drum 802. A magnetic head 805 is provided on the outer peripheral surface of the upper rotating drum 802. A lead 804 is formed on the lower drum 806. A magnetic tape not shown in FIG. 17 runs along the lead 804 while being inclined with respect to the rotation axis of the upper rotating drum 802. The magnetic head 805 rotates while being inclined with respect to the running direction of the magnetic tape. A plurality of grooves 801 are formed on the outer peripheral surface of the upper rotary drum 802 so that the magnetic tape runs stably while being in close contact with the upper rotary drum 802. Air trapped between the magnetic tape and the upper rotary drum 802 is discharged from the groove 801.
[0111]
The magnetic tape 821 wound around the supply reel 807 runs while being driven by a capstan 818 and a pinch roller 820 pressed against the capstan 818, and is guided by the inclined posts 812 and 815 to be rotated by the rotating drum device 813. Is wound on a take-up reel 822 through a space between a pinch roller 820 and a capstan 818. The rotating drum device 813 is of an upper rotating drum type, and the magnetic head 805 according to the present invention is mounted so as to protrude from the outer peripheral surface of the rotating drum device 813 by about 20 microns.
[0112]
In the magnetic recording / reproducing apparatus according to the embodiment, since the yoke type magnetic head according to the present invention is used, a change in the shape of the MR element due to wear, which is a problem in the helical scan system, does not occur. In addition, since there is very little risk of electrostatic destruction of the MR element due to contact sliding and corrosion of the MR element due to a magnetic tape, a chemical reaction substance from the atmosphere, or the like, high reliability can be ensured. Further, since a magnetic head using a giant magnetoresistive film or a tunnel magnetoresistive film having better performance than the conventional magnetic head is mounted, a high recording density can be achieved.
[0113]
【Example】
(Example 1)
FIGS. 18 (a) to 18 (f) are explanatory views of the manufacturing process of the magnetic head according to the present invention. Track processing was performed on the ferrite substrate 101 shown in FIG. 18A to form a ferrite substrate 101A shown in FIG. 18B. A magnetic gap was formed by forming a film of Pyrex (registered trademark) glass and Cr, and as shown in FIG. 18C, two ferrite substrates 101A were bonded at 500 ° C. by glass bonding.
[0114]
Then, as shown in FIG. 18D, magnetite (Fe) is formed on one surface of the ferrite substrate 101A by using RF magnetron sputtering.3O4) Was formed to a thickness of 30 nm. The substrate temperature of the ferrite substrate 101A was 300 ° C.
[0115]
Then, alumina is formed to a thickness of 1 nm on the magnetic layer 102 made of magnetite, and further on the alumina,
FeCo (3) / Ru (0.7) / FeCo (3) / PtMn (30) / Ta (5) (Hereinafter, the value in parentheses indicates the film thickness, and the unit is nm.)
Was formed. This multilayer film was milled into a mesa shape using photolithography technology to leave a magnetic layer 102 composed of magnetite with a thickness of 20 nm, alumina was formed as an interlayer insulating film, and then provided on Ta. After the resist thus formed is lifted off and Ta is removed by milling, a film of Ta (3) / Cu (500) / Pt (5) is formed as an upper electrode, and as shown in FIG. (TMR element).
[0116]
Then, after magnetizing PtMn in a magnetic field of 5 KOe along the yoke magnetic path direction in a vacuum of 280 ° C., a ferrite substrate on which a multilayer film 203 shown in FIG. By cutting 101A into chips using a dicing saw, a magnetic head 200 as shown in FIGS. 18 (f) and 3 was manufactured using the ferrite substrates 201A and 201B as jokes.
[0117]
In a similar process, the ferrite substrates 201A and 201B produced by depositing a 1 nm-thick alumina film directly on the ferrite substrate 101A without forming the magnetic layer 102 made of magnetite are used as yokes. A magnetic head 200A was manufactured. The ferrite substrate 201A itself also serves as an electrode in both the magnetic head 200 and the magnetic head 200A.
[0118]
As a conventional example, a conventional magnetic head having the same shape as the magnetic head 200 and the magnetic head 200A and having no multilayer film was manufactured. The winding characteristics of the magnetic head 200, the magnetic head 200A, and the yoke window of the conventional magnetic head were each turned by 10 turns, and the reproduction characteristics of the magnetic tape subjected to DLC coating were measured. The magnetic gap of each magnetic head was set to 200 nm.
[0119]
When the bit error rate was measured in the frequency range of the reproduced signal from 20 MHz to 40 MHz, the bit error rate was 10-5Met. On the other hand, the bit error rate of each of the magnetic heads 200 and 200A using the ferrite substrate of this embodiment as a yoke is two orders of magnitude smaller than the bit error rate of the conventional magnetic head.-7Level. Further, the magnetic heads 200 and 200A of the present example exhibited better wear resistance than the conventional magnetic head. The surfaces of the magnetic heads 200 and 200A of this embodiment facing the magnetic tape may be subjected to a surface treatment (DLC coating) with a DLC film.
[0120]
(Example 2)
As shown in FIG. 7, a magnetic head 300 using a TMR element for the multilayer film 203 was manufactured using a yoke 307 including an I-shaped magnetic substrate 306 and a C-shaped magnetic substrate 301. A 2 nm-thick alumina film was formed as a reaction prevention film (underlying layer) inside each of the C-shaped magnetic substrate 301 and the I-shaped magnetic substrate 306. Then, in a magnetic field having a magnitude of 100 Oe along a direction perpendicular to the direction of the magnetic path, that is, a direction perpendicular to the plane of FIG. 7 in FIG. 7, the FeTaN film (1. 9T) was formed into a film having a thickness of 5 μm on this alumina.
[0121]
Further, CoFe (3) / Al (0.4) was formed on the FeTaN film which is the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 formed on the I-shaped magnetic substrate 306. Then, the film is oxidized for 1 minute in an oxygen atmosphere of 200 Torr, and further, after a film of Al (0.3) is formed, the film is oxidized for 1 minute in an oxygen atmosphere of 200 Torr, and CoFe (3) / Ru (0.7) / CoFe (3) / PtMn (30) / Ta (3) / Pt (20) was formed. Then, after PtMn was magnetized along the direction of the magnetic path, the multilayer film was milled so as to leave the FeTaN film as the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212, thereby forming a mesa shape.
[0122]
Next, an I-shaped magnetic substrate (I-shaped core) 306 and a C-shaped magnetic substrate (C-shaped core) 301 are joined by metal bonding, and an electromagnetic coil 305 is wound around the C-shaped core 301. A magnetic head 300 was manufactured in which a C-shaped core 301 and an I-shaped core 306 formed of FeTaN, which is a high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212, were used as a yoke 307. As shown in FIG. 8, the configuration of the magnetic head 300 viewed from the gap 304 side along the arrow 122 is such that ferrite (C-shaped core 301 and I-shaped core 306) is narrowed in the vicinity of the gap 304. A high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 is formed on the gap surface 301A and the side surface 301B.
[0123]
As a conventional example, a MIG head having the same shape as the magnetic head 300 and using FeTaN for the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 was manufactured. With respect to the magnetic head 300 and the conventional MIG head, the recording / reproducing characteristics of the magnetic tape subjected to DLC coating were measured. The magnetic gap of each head was set to 200 nm. The bit error rate of each head was measured in the measurement frequency range of 20 MHz to 40 MHz. In the conventional MIG head, the bit error rate is 10-5.5Met. On the other hand, in the magnetic head 300 using the C-shaped core 301 and the I-shaped core 306 of the present embodiment as the yoke 307, the bit error rate is smaller than that of the conventional MIG head.-8Met. Further, the magnetic head of the present example exhibited better wear resistance than the conventional MIG head. It should be noted that the surface of the magnetic head of this embodiment facing the magnetic tape may be coated with DLC.
[0124]
(Example 3)
Similarly to the second embodiment, a yoke 307 having an I-shaped core 306 and a C-shaped core 301 shown in FIG.
[0125]
Alumina was formed to a thickness of 2 nm as a reaction prevention film (base layer) inside the C-shaped core 301. Then, in a magnetic field having a magnitude of 100 Oe along a direction perpendicular to the direction of the magnetic path, that is, in FIG. 7, along a direction perpendicular to the plane of the drawing, a high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 is formed on this alumina. FeAlN (2.0 T) was formed to a thickness of 5 μm at a substrate temperature of 200 ° C.
[0126]
As in the case of the C-shaped core 301, alumina was formed to a thickness of 2 nm on the inside of the I-shaped core 306 as a reaction prevention film (base layer 221). Then, FeAlN was formed as a high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 to a thickness of 5 μm in a magnetic field at a substrate temperature of 200 ° C. Then, CoPtCr was formed as a hard bias film by patterning and lift-off using EB exposure. Subsequently, after forming a film of CoFe (3) / Al (0.4), the film is oxidized for 1 minute in an oxygen atmosphere of 200 Torr. Further, after forming a film of Al (0.3), the film is oxidized for 1 minute in an oxygen atmosphere of 200 Torr. Subsequently, a film of CoFe (3) / Ru (0.7) / CoFe (3) / PtMn (30) / Ta (3) / Pt (20) was formed. After magnetizing PtMn on the I-shaped core 306 in the direction of the magnetic path at 280 ° C. and 5 kOe, the direction of the magnetic field is changed by 90 °, and magnetized on CoPtCr in a magnetic field of 200 ° C. and 200 Oe to make the annealed anion. Was done. Next, the multi-layer film was mesa-processed by milling so as to leave the FeAlN layer as the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212, and processed into a magnetoresistive element (TMR element) as shown in FIG. In FIG. 4, the direction perpendicular to the plane of the paper is the magnetic path direction, PtMn forms anisotropy along the direction perpendicular to the plane of the paper, and CoPtCr extends along the horizontal direction relative to the plane of the paper. Form anisotropy. Next, the I-shaped core 306 and the C-shaped core 301 were joined by metal bonding, and an electromagnetic coil 305 was wound around the C-shaped core 301 to obtain a magnetic head 300.
[0127]
As a conventional example, a MIG head using FeAlN having the same shape as the magnetic head 300 and having no multilayer film was manufactured. With respect to the magnetic head 300 and the conventional MIG head, the recording / reproducing characteristics of the magnetic tape subjected to DLC coating were measured. Each magnetic gap was set to 200 nm. The bit error rate of each head was measured in the measurement frequency range of 20 MHz to 40 MHz. In the conventional MIG head, the bit error rate is 10-5.5Met. In the magnetic head 300 of the present embodiment using the C-shaped core 301 and the I-shaped core 306 as the yoke 307, the bit error rate is smaller than that of the conventional MIG head.-8.5Met. Further, the magnetic head of the present example exhibited better wear resistance than the conventional MIG head. The surface of the magnetic head of the present embodiment facing the tape may be coated with DLC.
[0128]
In Examples 2 and 3, a nitride magnetic material (FeTaN, FeAlN) is used as the magnetic layer (high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212), and in Example 1, magnetite which is an oxide magnetic material is used as the magnetic layer. However, by using a carbide magnetic material such as FeTaC, FeHfC, or FeHfPtC, or a boride magnetic material such as FeSiB, or a phosphide magnetic material, magnetic degradation due to the reaction between the substrate and the magnetic layer during the process heat treatment is also possible. A magnetic head with a small number was produced.
[0129]
In Examples 2 and 3, alumina having a thickness of 2 nm was used as the reaction prevention film (underlayer). However, a nonmagnetic layer, antiferromagnetic layer, or high coercive force having a thickness of 0.5 nm or more and 50 nm or less was used. The ferromagnetic layer may be used as a base layer.
[0130]
In this embodiment, the antiferromagnetic layer 233 is formed on the side of the magnetic layer 102. However, by forming the antiferromagnetic layer 233 directly below the magnetic layer 102, the magnetization direction can be made orthogonal to the direction of the magnetic path. And an excellent bit error rate was obtained as in the present embodiment.
[0131]
When the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 is formed under the magnetic layer 102, and the thickness of the high saturation magnetic flux density soft magnetic layer 212 is 0.5 to 2 nm or less, the magnetic substrate 201A and the magnetic layer 102 , A single magnetic domain was formed in the magnetic layer 102. On the other hand, when the thickness was 2 nm to 50 nm, a single magnetic domain occurred in the magnetic layer 102 due to generation of magnetostatic coupling between the magnetic substrate 201 </ b> A and the magnetic layer 102. A magnetic head using a magnetoresistive element using these high saturation magnetic flux density soft magnetic layers 212 could obtain a bit error rate better than a conventional MIG head.
[0132]
In this example, alumina was used for the nonmagnetic layer (tunnel layer) 213. However, good head characteristics were obtained even when oxides, nitrides, carbides, borides, or semiconductors were used.
[0133]
In this example, ferrite using a spinel oxide was used for the magnetic substrate 201A, but good head characteristics were obtained even when a garnet oxide was used. Among ferrites, MnZn ferrite was particularly good.
[0134]
(Example 4)
Similarly to the second embodiment, a yoke 307 including an I-shaped core 306 and a C-shaped core 301 shown in FIG. 7 is used, and instead of the multilayer film 203, a multilayer film 403 constituted by a GMR element shown in FIGS. The magnetic head using was manufactured.
[0135]
On the inside of the C-shaped core 301, alumina was formed to a thickness of 1.5 nm as a reaction prevention film (base film). Then, in a magnetic field having a magnitude of 100 Oe along a direction perpendicular to the direction of the magnetic path, that is, a direction perpendicular to the paper surface in FIG. 7, FeAlN (1.6T) is formed as the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212. ) Was formed into a film having a thickness of 5 μm on this alumina.
[0136]
FeAlN was formed as the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212 inside the I-shaped core 306. Then, the surface was etched by about 50 angstroms by ECR etching to flatten the surface. And, by magnetron sputtering method,
NiFe (5) / CoFe (1) / Cu (3) / CoFe (3) / Ru (0.8) / CoFe (3) / PtMn (20) / Ta (3),
(GMR element) was formed. After this GMR element was formed, it was annealed at 280 ° C. for about 5 hours in a magnetic field having a magnitude of 5 kOe along the magnetic path direction to give CoFe / PtMn anisotropy. Then, a magnetic field having a magnitude of 100 Oe was applied at 200 ° C. for about 1 hour along a direction perpendicular to the direction of the magnetic path to give NiFe / CoFe anisotropy. The multilayer film (GMR element) was processed into a trapezoidal mesa shape as shown in FIG. 6 by photolithography and argon milling so as to leave FeAlN as the high saturation magnetic flux density soft magnetic film 212. CoPtCr was formed as the hard bias layer 220 while applying a magnetic field of 300 Oe along a direction perpendicular to the direction of the magnetic path. Then, Cr / Au was formed as the electrode 216. In FIG. 6, the magnetic path direction is a direction perpendicular to the paper surface. CoFe / PtMn has anisotropy along the direction perpendicular to the plane of the paper, and CoPtCr has anisotropy along the horizontal direction relative to the plane of the paper. Next, the I-shaped core 306 and the C-shaped core 301 are joined by metal bonding, and an electromagnetic coil 305 is wound around the C-shaped core 301 to complete the magnetic head 300.
[0137]
As a conventional example, a MIG head using FeAlN without a multilayer film and having the same shape as the magnetic head according to the example was manufactured. With respect to the magnetic head according to this embodiment and the conventional MIG head, the recording / reproducing characteristics of the magnetic tape on which DLC coating was performed were measured. Each magnetic gap was set to 200 nm. The bit error rate of each head was measured in the measurement frequency range of 20 MHz to 40 MHz. In the conventional MIG head, the bit error rate is 10-6Met. The bit error rate of the magnetic head of this embodiment is smaller than that of the conventional MIG head by 10%.-8Met. Further, the magnetic head of the present example exhibited better wear resistance than the conventional MIG head. The surface of the magnetic head of the present embodiment facing the tape may be coated with DLC.
[0138]
(Example 5)
As shown in FIG. 9, a magnetic head 400 was manufactured using magnetic substrates 201A and 201B having a C-shape and made of ferrite, and using a TMR element in a multilayer film 203. An insulating layer 701 made of alumina was formed on the magnetic substrate 201A formed of ferrite to a thickness of 20 nm using IBD in order to insulate the magnetic substrate 201A from the multilayer film 203. Then, on the TMR element, a film of NiFe (6) / Co (1) / Al (0.4) is formed and then oxidized in an oxygen atmosphere at 200 Torr for 1 minute to further form Al (0.3). After the film was formed, it was oxidized in an oxygen atmosphere at 200 Torr for 1 minute to form an Al-O tunnel layer, and subsequently, a film of CoFe (2.5) / PtMn (20) / Ta (3) / Pt (20) was formed. The film configuration of the GMR element is NiFe (6) / CoFe (1) / Cu (2.5) / CoFe (2.5) / PtMn (20) / Ta (3). Next, a heat treatment for imparting magnetic anisotropy of PtMn is performed at 260 ° C. and 5 kOe, and subsequently, a condition of 200 ° C. and a magnetic field of 100 Oe perpendicular to the magnetic field applied to PtMn is applied. , An orthogonal heat treatment was performed. The multilayer film 203 was subjected to element patterning by photolithography, ion milling, or the like, thereby producing a magnetic head 400 using a TMR element and a GMR element constituted by the multilayer film 203 as shown in FIG. Here, the TMR element has a structure in which current flows perpendicular to the film surface, and the GMR element has electrodes arranged so as to have a structure in which current flows parallel to the film surface. Comparison of reproduction characteristics between the magnetic head 400 and a conventional ferrite head having the same shape as the magnetic head 400 without the multilayer film 203 and having an electromagnetic coil wound around the yoke window by 10 turns. did.
[0139]
With respect to the magnetic head 400 of the present embodiment and the ferrite head of the conventional example, the reproduction characteristics of the magnetic tape subjected to DLC coating were measured. The magnetic gap of each head was set to 200 nm.
[0140]
When the bit error rate was measured in the frequency range of 20 MHz to 40 MHz, the bit error rate was 10-5Met. On the other hand, in the magnetic head 400 using the magnetic substrate formed of ferrite according to the present embodiment for the yoke, the bit error rate is smaller than that of the conventional ferrite head.-7Level. Further, the magnetic head 400 of the present example showed better wear resistance than the ferrite head of the conventional example. The surface of the magnetic head of the present embodiment facing the magnetic tape may be coated with DLC.
[0141]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a magnetoresistive element, a magnetic head, and a magnetic recording device having excellent wear resistance and head characteristics can be realized by forming a magnetoresistive element on a magnetic substrate.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a magnetic head according to an embodiment;
FIG. 2 is a sectional view of the magnetoresistive element according to the embodiment;
FIG. 3 is a configuration diagram of another magnetic head according to the embodiment;
FIG. 4 is a sectional view of another magnetoresistive element according to the embodiment;
FIG. 5 is a perspective view of still another magnetoresistive element according to the embodiment.
FIG. 6 is a sectional view of still another magnetoresistive element according to the embodiment;
FIG. 7 is a configuration diagram of still another magnetic head according to the embodiment;
FIG. 8 is a diagram illustrating a magnetic gap of still another magnetic head according to the embodiment when viewed from a medium direction.
FIG. 9 is a configuration diagram of still another magnetic head according to the embodiment.
FIG. 10 is a sectional view of still another magnetoresistive element according to the embodiment.
FIG. 11 is a detailed sectional view of still another magnetoresistive element according to the embodiment.
FIG. 12 is a sectional view of still another magnetoresistive element according to the embodiment;
FIG. 13 is a sectional view of still another magnetoresistive element according to the embodiment.
FIG. 14 is a sectional view of still another magnetoresistive element according to the embodiment;
FIG. 15 is a perspective view of a magnetic recording / reproducing apparatus according to the embodiment;
FIG. 16 is a configuration diagram of another magnetic recording / reproducing apparatus according to the embodiment.
FIG. 17 is a perspective view of a rotary drum device of another magnetic recording / reproducing apparatus according to the embodiment.
FIG. 18 is an explanatory diagram of the manufacturing process of the magnetic head according to the embodiment.
(A) Perspective view of ferrite substrate
(B) Perspective view of a ferrite substrate subjected to track processing
(C) Perspective view of ferrite substrate bonded by glass bonding
(D) Perspective view of a ferrite substrate on which a magnetic layer is formed
(E) Perspective view of ferrite substrate on which multilayer film is formed
(F) Perspective view of magnetic head according to embodiment cut out into chips using dicing saw
[Explanation of symbols]
102 magnetic layer
201A Magnetic substrate
213 Non-magnetic layer
214 magnetic layer

Claims (1)

第1電極として作用する磁性体基板と、
前記磁性体基板の表面の一部に形成された多層膜と、
前記多層膜の側面を覆う層間絶縁膜と、
前記多層膜および前記層間絶縁膜の表面に形成されたフラックスガイドと、
前記フラックスガイドの表面に形成された非磁性導電層と、
前記非磁性導電層の表面に形成された第2電極と
を備えた磁気ヘッドであって、
前記多層膜は、
前記磁性体基板の表面の一部に形成され、固定層を含んでいる第1磁性層と、
前記第1磁性層の表面に形成された非磁性層と、前記非磁性層の表面に形成され、自由層を含んでいる第2磁性層と
を備え、
前記磁気ヘッドにより読みとられる磁気記録媒体からの外部磁界は、前記フラックスガイドを経由して前記第2磁性層に含まれる自由層の磁化方向を変化させ、これにより前記第1磁性層と前記第2磁性層との間の磁化相対角が変化し、前記磁性相対角の変化を電流の変化として前記第1電極として作用する磁性体基板と前記第2電極とにより検出し、
前記層間絶縁膜の少なくとも一部は、前記フラックスガイドと前記磁性体基板との間に位置しており、
前記多層膜が2つ以上設けられている、磁気ヘッド。
A magnetic substrate acting as a first electrode;
A multilayer film formed on a part of the surface of the magnetic substrate,
An interlayer insulating film covering a side surface of the multilayer film;
A flux guide formed on the surface of the multilayer film and the interlayer insulating film;
A nonmagnetic conductive layer formed on the surface of the flux guide,
A second electrode formed on the surface of the non-magnetic conductive layer,
The multilayer film,
A first magnetic layer formed on a part of the surface of the magnetic substrate and including a fixed layer;
A nonmagnetic layer formed on the surface of the first magnetic layer; and a second magnetic layer formed on the surface of the nonmagnetic layer and including a free layer,
The external magnetic field from the magnetic recording medium read by the magnetic head changes the magnetization direction of the free layer included in the second magnetic layer via the flux guide, thereby changing the first magnetic layer and the second magnetic layer. The relative angle of magnetization between the two magnetic layers changes, and the change in the relative magnetic angle is detected as a change in current by the magnetic substrate acting as the first electrode and the second electrode;
At least a part of the interlayer insulating film is located between the flux guide and the magnetic substrate ,
A magnetic head comprising two or more of the multilayer films .
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