JP3564018B2

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Publication number: JP3564018B2
Application number: JP30103399A
Authority: JP
Inventors: 薫央堀田; 佳紀富田; 諭吉原
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1999-10-22
Filing date: 1999-10-22
Publication date: 2004-09-08
Anticipated expiration: 2019-10-22
Also published as: JP2001115074A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット方式による画像表示装置に関し、更に詳しくはインクジェット方法による画像書き込み可能な表示媒体と、該表示媒体上に表示された画像を消去する消去手段とを有する画像表示装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、画像表示装置の中には、コンピューター等の表示装置であるＣＲＴや液晶ディスプレイに代表されるような、主として動画を表示するための装置がある。一方、同じ画像表示装置の中には、大画面の静止画をポスターや掲示板のように、主として表示・消去を繰り返す目的のための画像表示装置がある。この繰り返し表示可能な画像表示装置としては、例えば、駅構内の行き先や情報を表示するインフォメーションボード等が挙げられる。又、類似した装置として、会議や打ち合わせ等で用いられる電子黒板が挙げられる。
【０００３】
近年、紙の消費量の増大や画像表示のための消費電力の増大が、省資源化や環境破壊の点から問題となっている。これらの問題を解決するために電力消費量が少なく、紙の消費量を激減させる、上記のような静止画像表示装置が望まれている。静止画像表示装置として、従来の動画表示装置であるＣＲＴや液晶ディスプレイを応用する場合は、装置が大型になると装置価格が高くなるという問題点がある。又、静止画を長時間表示している間にも、表示状態を維持するために電力を使用することから、電力消費の点からも問題が多い。
【０００４】
最近、プラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）等に代表される、大型でありながら低消費電力型である表示装置も多く開発乃至製品化されているが、未だ高価で、しかもＣＲＴと同様に主に動画表示を考慮した表示装置であるため、静止画像を長時間表示する目的には適していない。
【０００５】
静止画像表示を同一媒体に繰り返し記録・消去を行う表示装置としては、コンピューター等から画像信号に対応した静電潜像記録を、磁気トナーにより特殊媒体上に現像し、表示を行うインフォメーションボードが製品化されている。これは、該特殊表示媒体上の静電像を除去すれば、該特殊表示媒体に付着現像された画像は消去されて、新しい画像を繰り返し表示することが可能である。このインフォメーションボードの唯一の問題点は、磁気トナーを用いるためカラー化が困難であることである。
【０００６】
一方、その使用方法や目的が上記の表示装置とは異なるが、手書きの静止画（文字等）を表示し、表示された内容をスキャナーにより読み取り、ハードコピーを取った後に表示された静止画を消去する装置として電子黒板装置がある。この装置は、紙の消費量の低減や消費電力の点から有益な装置である。しかし電子黒板装置は、コンピューター等に接続され静止画を記録し表示するものでなく、又、書き込まれた画像を自動的に消去できる製品は現在のところない。
【０００７】
画像消去機能付き電子黒板の開発は、従来から行われており、例えば、特開昭６１−９０７１号公報、特開平５−５９７号公報、特開平５−１４５６４号公報、特開平５−１６０９４０号公報、特開平５−１６２４９４号公報、特開平６−３２０９５号公報、特開平６−４８０９１号公報、特開平６−８７２９５号公報、特開平６−２４５００８号公報等に示されるような提案がなされている。上記先行技術に記載された発明によれば、従来の電子黒板の媒体上に電子黒板用筆記具により手書きされた文字や画像等を、クリーニング用ファーブラシやゴムブレート等の複写機で用いられる電子写真感光体クリーニング装置に類似する方法により、払拭消去する装置が提案されている。しかし、画像書き込み方法に関しては従来のごとく筆記用具で手書きで行う方法のみであった。
【０００８】
静止画の表示装置に望まれる条件は、電子黒板のように会議室にスタンドアロンとして存在するだけの装置ではなく、ネットワーク中の表示装置としての機能を有しており、遠隔からの情報を順次に表示することができること、又、複数の場所に表示できることが望まれている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
従来の静止画用画像表示装置にあっては、外部の画像入力装置からの情報に基づいた書き込み及び消去を行うことができる装置は、磁気記録方式のインフォメーションボードのみであった。しかし、上述したように磁気トナーを用いているためカラー化が困難であるので、カラー画像が表示でき、更に高画質な画像を記録表示できる画像表示装置が望まれていた。
【００１０】
そこで本出願人等は、カラー画像が表示できるシステムとして、電子黒板と類似の表示媒体にインクジェット記録装置を搭載し、媒体上に画像書き込みを行った後、表示を行い、更に画像消去ができる画像表示装置の試作検討を行った。インクジェット記録方式は、インクの小滴を飛翔させ、紙等の記録媒体にインクを付着させて記録を行うものである。従来のインクジェット記録方式に用いられるインクとしては、水を主成分とし、これに乾燥防止やノズルの目詰まり防止等の目的でグリコール等の水溶性高沸点溶剤が含有されたものが一般的であった。
【００１１】
従来の電子黒板と類似の表示媒体に、インクジェット方式によって記録を行った場合、従来のインクジェット用インクにて書き込み表示することは下記の理由から不可能であった。即ち、一般に、電子黒板に用いられる表示媒体は、乳白色のベースフィルム上にフッ素系化合物のフィルム等を貼りあわせたシートを用いている。水性インクを使用した電子黒板用ペンで、電子黒板に画像を書き込むと、水分が蒸発した後に剥離剤や顔料等を含む樹脂膜が残り、該画像を消去する場合は、布、フェルト、スポンジ等で容易に払拭消去できる構成となっている。又、消去しやすいように表示媒体表面の表面張力は小さく設定されている。
【００１２】
従って、従来のインクジェット用インクで記録を行うと、電子黒板の表示媒体上でインクが弾かれてしまい、画像表示が行えないという問題点があった。又、表示媒体表面の表面張力を従来より大きくしていくと、画像は表示可能であるが、該画像はブレード等の消去装置では十分に消去ができないという問題が生じていた。
【００１３】
ところで、インクジェット記録方式では、使用するインクが水性のため、紙等の記録媒体で耐水性が悪かったり、滲み（マイグレーション）等の問題が生じていた。このため、これらの問題を解決するため、インクの定着性を向上する開発が行われてきた。その中に、インクの噴射に先立ち、記録媒体上に予め特定の処理液を付着させておく方法が提案されている。特にカチオン性の有機化合物を含有する処理液を記録媒体に付着させた後、インク（含まれる染料の多くはアニオン性である。）で記録することにより、インクの定着性の向上が見られている。本発明は、上記のように表示媒体上に予め特定の処理液を付着させておく方法を用いることにより、表示媒体上でインクが弾かれることなく良好な表示を行うことを可能とするものである。
【００１４】
又、インクジェット方式で書きこまれた画像を消去する際に、画像を形成しているゲル化したインクを、ゴムのブレード等で払拭除去するわけであるが、かき集めたゲル化廃インクの処理や、消去し損ねたゲル化インクの処理が問題となっていた。そこで本発明は、画像を形成しているゲル化インクを確実に消去でき、且つ廃インクの回収を容易にする画像消去手段を採用することとした。
【００１５】
即ち、本発明は、ＣＲＴや液晶ディスプレイ等の従来の表示装置に比較して消費電力を抑え、又、紙等の消費量を減少させ、省資源化を達成することができる画像表示装置であり、なおかつ、高品位なカラー画像による表示を可能とし、更にネットワークに対応したシステムを形成することができる表示装置を提供することを目的とする。
【００１６】
更に本発明は、従来のインクジェット記録方式を改良して、従来のインクジェット記録方式では不可能であった上記の問題点を解決し、表示媒体に記録した画像を表示後、特定の消去手段にて容易に消去を行うことができる画像表示装置を提供することを目的とする。
【００１７】
【課題を解決するための手段】
本発明は、記録データに基づいて画像形成用の記録インクを吐出することにより、表示媒体に画像を形成するインクジェット画像表示装置において、
（Ａ）少なくともカチオン性物質を含む処理液を表示媒体上に付与する手段と特定色インクを吐出する手段を備えた画像書き込み手段と、
（Ｂ）表示媒体上にインク吸収能を有する微粉末を付与して、微粉末にインクを吸収させる微粉末付与手段とインクを吸収した微粉末を除去する手段を備えた画像消去手段とを備えることを特徴とする画像表示装置を提供する。
かかる画像表示装置の好ましい形態としては、上記において、微粉末が、天然又は合成の有機高吸水性高分子材料又は無機高吸水性材料であるもの、より具体的には、微粉末が、「きな粉」又は「炒りおから」或いはそれらの混合物であるもの、更には、これらの重量比が「きな粉」：「炒りおから」＝１：９〜９：１で混合した混合物であるもの、が挙げられる。又、上記において、微粉末の粒径が、５０μｍ以下であるのも好ましい形態である。他の好ましい形態としては、上記において、処理液が、更に微粉砕セルロースを含むもの、又、上記において、インクを吸収した微粉末を除去する手段として、スクラビングローラーを用いるもの、更には、該スクラビングローラーが、起毛ナイロンで作られているものが挙げられる。
【００１８】
【発明の実施の形態】
本発明の画像表示装置の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図１は、本発明の画像表示装置の概略正面図であり、図２は、その概略側面図である。
図１において、本発明の画像表示装置は、画像書き込み部１、表示媒体駆動部２、表示部３及び画像消去部４からなる。表示媒体１０（以下「シート」と記載する。）は、不図示の筐体側板に回転自在に軸支したローラー１１、１２によりエンドレス状に張られている。１３、１４はそれぞれのローラーのローラー軸である。２８ａ、２８ｂは、シートの斜行を防止するためのフランジである。
【００１９】
シート駆動部２は、ステッピングモータを内蔵し、ローラー軸１４に駆動力を伝達し、シート１０を矢印Ａ方向へ駆動する。画像書き込み部１は、記録へッドユニット２０、それを搭載するキャリッジ２１、及びガイド軸２２、２３の２つのガイド軸によって構成されている。キャリッジ２１が移動可能な領域の正面右端には、下部に回復系ユニット２６があり、非記録時に記録へッド２４（図２）の吐出部を不図示のキャップ部材でキャップを行うことや、記録へッド２４のノズル群２７（図４）（処理液用ノズル２７ａ、ブラック色インク用ノズル２７ｂ、シアン色インク用ノズル２７ｃ、マゼンタ色インク用ノズル２７ｄ、イエロー色インク用ノズル２７ｅ）、或いはノズル近傍のクリーニングを行うためのインク吸引手段やワイピング手段が搭載されている。
【００２０】
通常、図３に示すように、回復系ユニット２６上に記録ユニット２０がある位置を記録ヘッド２４のホームポジションという。画像書き込み部１で順次書き込まれた画像は、シート駆動部２の駆動によりシート１０が搬送されることにより図中矢印Ａ方向に移動する。よって、所望の画像が書き終わると、画像は表示部３の適当な表示位置に表示されることとなる。この表示位置では、電子黒板用ペンで追記することが可能である。
【００２１】
シート１０の裏面には、図２に示すように、シート１０が弛まぬよう支持板３３が設けられている。本発明においてはシート１０上に書き込まれた画像は随時消去されるため、シート１０はインクジェット方式による画像を書き込み易く、且つ消去し易い素材であることが望まれる。即ち、シート表面に染料が浸透するような多孔質形状を有するシートは本発明には適さず、表面が平滑なシートが適している。このようなシート表面材料としては、エチレン−メチル（メタ）アクリレート共重合体、セルローストリアセテート等の疎水性樹脂からなる材料が好ましい。又、シート１０の剛性上の要請から、ポリエチレンテレフタレート等の剛性基材上に上記表面材料をラミネートや塗工により形成することが好ましい。尚、符号５４は、装置外装である。
【００２２】
画像書き込み部１の概略図を図３に、記録へッド下方からの概略図を図４に示した。キャリッジ２１は、２つのガイド軸２２、２３によって定められた方向に移動可能な構成となっており、シート１０上の記録領域を往復走査する。キャリッジ２１には、複数色のインク及び処理液を吐出する記録ヘッド群２４（ａ〜ｅ）と、それぞれの記録へッド群２４にインクや処理液を供給するインクタンク群２５（ａ〜ｅ）を含む記録ヘッドユニット２０が搭載されている。この記録へッドユニット２０に搭載される複数色のインクは、ブラック色（Ｂｋ）、シアン色（Ｃ）、マゼンタ色（Ｍ）及びイエロー色（Ｙ）の４色である。
【００２３】
即ち、キャリッジ２１には、ブラック色（Ｂｋ）、シアン色（Ｃ）、マゼンタ色（Ｍ）及びイエロー色（Ｙ）の各色と処理液を吐出する記録へッド群２４（ａ〜ｅ）と、処理液用タンク２５ａ、Ｂｋインク用タンク２５ｂ、Ｃインク用タンク２５ｃ、Ｍインク用タンク２５ｄ及びＹインク用タンク２５ｅが搭載されている。各タンクは、記録へッド群２４との接続部を介して記録ヘッド群２４と接続し、吐出口にインクや処理液を供給する。
【００２４】
図４は、記録へッド群の前面の拡大図を示したものである。記録ヘッド群２４は、処理液を吐出させるへッド２４ａ、Ｂｋインクを吐出させるへッド２４ｂ、Ｃインクを吐出させるへッド２４ｃ、Ｍインクを吐出させるへッド２４ｄ及びＹインクを吐出させるへッド２４ｅの複数のへッドから構成されており、各へッドは記録ユニット２０に保持されている。各へッドはそれぞれ２５６個のノズル２７（ａ〜ｅ）から構成されている。即ち、図４に示した形態は、処理液をインクジェット方式によりシート１０上に吐出させるものである。
【００２５】
画像消去部４について詳細に説明する。図５は、画像消去部４を拡大した概略図である。画像消去部４は、主にシート１０上のゲル化インク（水性インクがカチオン性物質によって流動性を失ったもの）によって表示された画像に向けてインク吸収能を有する微粉末を吐出するノズル４０、及び微粉末の格納容器４１からなる微粉末吐出手段４５と、微粉末吐出手段４５によりシート１０上のゲル化インクを吸収した微粉末を除去するスクラビングローラー４３及びスクラビングローラー軸４４と、スクラビングローラー４３によりかき落とされたインク吸収微粉末を集積・蓄積する廃インク溜め４２とが設けられている。
【００２６】
インクジェット方式によって書き込まれた画像が微粉末の吐出ノズル４０上にきた時に、静電吸着や空気吹きつけ等の手段で該吐出ノズル４０から微粉末が吐出されることにより、微粉末とゲル化インク画像とが会合し、微粉末はゲル化インクを吸収し、シート１０上に定着する。そして、ゲル化インクを吸収した微粉末がスクラビングローラー４３下に移動した時点で、スクラビングローラー４３によってブラッシングされ、ゲル化インクを吸収した微粉末はシート１０から離接する。シート１０から離接したゲル化インクを吸収した微粉末は、廃インク溜め４２に集積・蓄積される。
【００２７】
スクラビングローラー４３は、起毛ナイロンベルベット等で作られており、シート１０の幅とほぼ等しい幅の円筒状の多孔質のローラー４３とローラー軸４４から構成されており、不図示のフレームに支えられ回転可能となっている。該スクラビングローラー４３の駆動は、シート駆動用ローラー１２を駆動する駆動部２から駆動力が伝達され、シート１０の進行方向（図１中の矢印Ａ方向）に対して対向する（カウンタ方向）方向に回転することにより、ゲル化インクを吸収した微粉末をかき落として画像を完全に消去する。
【００２８】
ここで使用することができる微粉末は、ゲル化インクを吸収する能力を持ったものであれば特に限定されない。例えば、ゼオラムＦ−９（商品名、東ソー製）、メトロース９０ＳＨ・１５０００／９０ＳＨ−１０００００（商品名、信越化学工業製）、メイプルガムＮＰ（商品名、三晶製）、サンプリントＳＡ（商品名、三晶製）等の合成吸収剤；上新粉、薄刃粉、片栗粉、粉砂糖、「きな粉」、「炒りおから」、道明寺粉等の天然吸収剤等が挙げられる。これらの微粉末の粒径は、５０μｍ以下であることが好ましい。
【００２９】
又、上記の微粉末の中でも、ゲル化インクを強く吸収し、且つシート１０からは容易に脱離し、スクラビングローラー４３によるかき落としによってもシート１０に殆ど傷をつけないことから、「きな粉」又は「炒りおから」が最も好ましい。
【００３０】
尚、本発明において「きな粉」とは、所謂「黄粉」、即ち、大豆を煎って微粉砕したものであり、例えば、２００℃以上に加熱された金属容器中で撹拌加熱された大豆を微粉砕することによって得ることができる。又、「炒りおから」とは、所謂「御殻」、即ち、豆腐を製造する際大豆の絞り粕を煎って微粉砕したものであり、例えば、２００℃以上に加熱された金属容器中で撹拌加熱された大豆の絞り粕を微粉砕することによって得ることができる。
【００３１】
又、「きな粉」は特にシアン又はマゼンタ色インクに対する吸収・脱離特性に優れ、「炒りおから」はイエロー色インクに対する吸収・脱離特性に優れていることから、両者を混合して使用することが好ましい。従って、インク吸収能を有する微粉末としては、「きな粉」と「炒りおから」を、重量比１：９〜９：１程度に混合して使用することが最も好ましい。
【００３２】
上記構成により、シート１０上にインクジェット記録方式により画像を形成した後、表示を行い、更に必要に応じて作成された画像を消去することができる。尚、図２の表示部下方には、装置に直接指示を与え、装置の状態をモニタ表示するための表示・操作パネル（不図示）が設けられている。
【００３３】
次に本発明の画像表示装置の動作について説明する。図６は、本発明の画像表示装置のブロック図である。ホストコンピューター１００から記録すべき文字や画像のデータ（以下「画像データ」という。）が記録装置の受信バッファー１０１に入力される。又、ホストコンピューター１００から受信バッファー１０１へ正しくデータが転送されているかを確認するデータや、表示装置の動作状態を知らせるデータ等が表示装置からホストコンピューター１００に帰される。受信バッファー１０１のデータは、ＣＰＵを有する制御部１０２の管理下の元で、メモリー部１０３に転送され、ＲＡＭ（ＲａｎｄｏｍＡｃｃｅｓｓｅｓＭｅｍｏｒｙ）に一時的に記憶される。メカコントロール部１０４は、制御部１０２からの司令によりキャリッジモーター、シートフィード用ステッピングモーター等を有するメカ部１０５を駆動する。
【００３４】
センサー・スイッチコントロール部１０６は、各種センサー及びスイッチからなるセンサー・スイッチ部１０７からの信号を制御部１０２に送る。表示素子コントロール部１０８は、制御部１０２からの司令により表示パネル群のＬＥＤや液晶表示素子等からなる表示素子部１０９を制御する。記録へッドコントロール部１１０は、制御部１０２からの司令により記録へッド１１１を制御する。又、記録へッド１１１の状態を示す温度情報等をセンシングし、制御部１０２に伝える。画像処理部１１２は、受信バッファー１０１に入力された画像データの処理を行い、又、記録のためのデータを生成する。
【００３５】
画像の表示及び消去動作について図７を用いて説明する。不図示の装置スイッチをＯＮにすることにより電源が投入されると（Ｓ１）、駆動部２のシート駆動モーターが稼動し（Ｓ２）、シート１０を図１中の矢印方向Ａに送る。シート１０の端部に設けてあるマーカー５２をセンサー５３が検知すると（Ｓ３）、シート１０は停止する（Ｓ４）。画像書き込み部１は、以下の書き込み部の初期動作を行う（Ｓ５）。即ち、回復系ユニット２６の回復系キャップ（不図示）を解除した後、へッドユニット２０のホームポジションを検知する。
【００３６】
へッドホームポジションを検知した後、回復系ユニット２６にて、ヘッドからインク吸引やワイピング動作による記録ヘッドの初期動作を行う。初期動作が終了すると、制御部１０２は、記録信号を待つ（Ｓ６）。記録信号の入力信号を制御部１０２が受けると、消去部４は、シート１０が初期動作を終えて停止したことを確認し（Ｓ７）、吐出ノズル４０からシート１０へ微粉末を吹きつけるように微粉末吐出手段４５に信号を送る（Ｓ８）。同時に、スクラビングローラー４３が回転をはじめる（Ｓ９）。
【００３７】
上記動作が終了した時点で書き込み準備となる。ホストコンピューター１００は、表示すべき画像をシート１０のサイズに補正を行い、画像信号を送信する。この時、装置正面から画像が観察できるように、通常のプリンタとは異なり画像下方から印字を行うように記録へッドに信号を送るよう画像展開を行う。記録信号が記録へッド群２４に送られると、記録へッドからそれぞれブラック色、シアン色、マゼンタ色及びイエロー色の各インクと、処理液が吐出される。又、処理液は前記のインクの吐出に先立ち、少なくとも各色のインクがシートに付着すべき部分に予め吐出付着させておいてもよい。
【００３８】
図３及び図４では、記録へッド群２４は、５つのヘッドよりなるものを使用したがこれに限定されるものでなく、１つの記録ヘッドで、各色インク及び処理液を液流路を分けて使用してもよい。又、図３及び図４のヘッド配列に限定されるものでなく、各色インク、処理液のへッド配置やその数は自由に選択することができる。
【００３９】
記録信号が送信されると、記録へッド２４はガイド軸２２、２３に沿ってシート１０上に印字を行う。記録へッド２４は、１往復毎に、シート１０は記録へッドの幅に応じてステップ送りされる。印字を開始すると、図１中のＡ方向へのシートの送り量に応じて、シート駆動モーターが駆動・停止を繰り返し、シート１０が停止している間に記録へッドのノズルからインクを吐出せしめ、シート１０上に印字を行う（Ｓ８）。
【００４０】
表示領域に画像印字を終了すると（Ｓ９）、以下の書き込み部終了動作を行う（Ｓ１０）。即ち、記録ヘッド２４はホームポジションに戻り、回復ユニット２６によりクリーニング動作を行ない、キャップ手段により記録へッド２４はキャップされる。又、同時にメカコントロール部よりソレノイド４７に信号が送られ、ブレード４０は、シート１０より離接する（Ｓ１１）。以上で画像記録（印字作業）が終了ならば（Ｓ１２）、電源をＯＦＦにして（Ｓ１３）、装置は停止する。更に新たな画像を記録表示するためには、Ｓ５に戻り新たに記録を開始する。
【００４１】
前回表示した画像を消去する方法は、記録へッド２４が記録することと同時に前回記録した画像を消去するモードと、前回記録された画像を消去するだけのモードとがあるが、この選択はホストコンピュータ１００に指示することにより選択が可能である。又、消去するだけのモードは、装置外装５４に取り付けられた表示・操作パネル（不図示）より消去モードを選択することが可能である。
【００４２】
本発明の別の実施形態を、図８〜１０を用いて説明する。図８は、画像書き込み部側面概略図である。画像書き込み部１は、記録へッドユニット２０と、それを搭載するキャリッジ２１、及びガイド軸２２、２３の２つのガイド軸によって構成されている。図１〜図５に示した前記実施形態においては、処理液は、シート上にインクジェット記録へッドを用いてインクジェット方式により吐出させた。本実施形態においては、インクによるインクジェット方式によりシート上に画像形成が行われる以前に、処理液をシート上に塗布する。
【００４３】
図８において、処理液塗布手段は、不図示の駆動モーターにより回転可能な塗布ローラー５８、処理液送りローラー５９、処理液６１の入った容器６０及びブレード６２よりなる。処理液は、貯蔵する容器６０から処理液送りローラー５９の回転により処理液送りローラー５９の表面に塗布される。ブレード６２は、処理液送りローラー５９の表面に接触して処理液送りローラー５９の表面の処理液の付着量を制御する。
【００４４】
処理液は、処理液送りローラー５９から、塗布ローラー５８に該２つのローラーの回転と共に移行し、更にシート１０の表面に塗布される。この後、シート１０上にインクジェット方式で画像を形成することにより、シート１０上には定着性が良好で、且つ消去部では容易に消去が可能な画像を形成することができる。本実施形態によれば、前記実施形態で説明したような、インクジェット方式によりシート上に処理液を吐出する場合より、より確実にシート上に処理液が存在するためにインクと処理液が確実に反応するので、シート上により適正にインクが定着し、なおかつ画像を簡単に消去することができる。
【００４５】
画像書き込み部１の概略図を図９に、記録ヘッド下方からの概略図を図１０に示した。図９及び図１０において、キャリッジ２１の動作は、前述の実施形態と同様である。キャリッジ２１には、複数の色インクを吐出する記録ヘッド群５５と、それぞれの記録へッド群５５にインクを供給するインクタンク群５６を含む記録へッドユニット２０が搭載されている。尚、上述したように本実施形態では処理液はインクジェット方式によりシート上に吐出させるものではないため、前記実施形態に存在する処理液を吐出する記録へッド等は存在しない。
【００４６】
この画像表示装置に搭載される複数の色のインクは、ブラック色（Ｂｋ）、シアン色（Ｃ）、マゼンタ色（Ｍ）、イエロー色（Ｙ）、薄いシアン色（ＵＣ）及び薄いマゼンタ色（ＵＭ）の６色である。薄のシアン色及び薄いマゼンタ色は、シアン色及びマゼンタ色の濃度よりそれぞれ約１／４に希釈されている。このように、６色のインクを用いれば、４色のインクを用いる場合に比べて画像階調性が向上すると共にインクジェット記録に発生しやすい粒状性を抑えることが可能となり、画像品位が向上する。
【００４７】
ブラック色（Ｂｋ）、シアン色（Ｃ）、マゼンタ色（Ｍ）、イエロー色（Ｙ）、薄いシアン色（ＵＣ）及び薄いマゼンタ色（ＵＭ）の各色は、Ｂｋインク用タンク５６ａ、Ｃインク用タンク５６ｂ、Ｍインク用タンク５６ｃ、Ｙインク用タンク５６ｄ、ＵＣインク用タンク５６ｅ及びＵＭインク用タンク５６ｆが搭載される。各タンクは、記録へッド群５５との接続部を介して記録へッド群５５（Ｂｋインク用へッド５６ａ、Ｃインク用へッド５６ｂ、Ｍインク用へッド５６ｃ、Ｙインク用へッド５６ｄ、ＵＣインク用へッド５６ｅ及びＵＭインク用へッド５６ｆ）と対応して接続され、吐出口にインクを供給する。
【００４８】
２６は回復系ユニットであり、非記録時に記録ヘッド群の５５の吐出部を不図示のキャップ部材でキャップすることや、記録へッド群５５のノズル群５７（Ｂｋインク用ノズル５７ａ、Ｃインク用ノズル５７ｂ、Ｍインク用ノズル５７ｃ、Ｙインク用ノズル５７ｄ、ＵＣインク用ノズル５７ｅ及びＵＭインク用ノズル５７ｆ）或いはノズル近傍のクリーニングを行うためのインク吸引手段やワイピング手段が搭載されている。
【００４９】
本発明の画像表示装置自体の説明は以上である。次に、本発明で使用される処理液及びインクについて説明する。本発明で使用される処理液は、少なくともカチオン性物質を含むものである。更に、微粉砕セルロースが含有されていることが好ましい。処理液は、アニオン性化合物（例えば、色材としての染顔料）を含むインクとシート上で混合されると、反応の第一段階として、処理液に含まれているカチオン性物質のうち低分子量の成分と、インク中のアニオン性化合物とがイオン的相互作用により会合を起こし、インク中の染料が瞬間的に凝集し溶液相から分離を起こす。
【００５０】
次に、処理液中に微粉砕セルロースがある場合は、反応の第２段階として、アニオン性化合物と低分子量のカチオン性物質との会合体が、処理液中に含まれる微粉砕セルロースにより吸収されるために、上記した会合で生じた染料の凝集体のサイズが更に大きくなり、その結果、固液分離する。この状態で液体部分はシート上に定着する部分の役割と、画像消去を容易にするという特徴をもたらす。
【００５１】
更に、カチオン性物質の低分子量の成分とアニオン性染料と微粉砕セルロースとで形成される凝集体は、その粘性の上昇によりシート上に適度に定着するための条件を満たすだけでなく、シート上の画像の液だれによる像流れを起こすことがない。又、長時間放置しても、マイグレーションや隣接ドットが交じり合うことなく、異色画像の境界面でインクが滲む（ブリーディング）現象も生じない。即ち、通常用いられるインクジェット用インクを単に利用しただけでは不可能であった、消去可能で且つマイグレーションやブリーディング及び液だれを生じない、高品位な画像をシート上に形成することが可能となった。
【００５２】
上記処理液に含有されるカチオン性物質としては、好ましくは、分子量１，０００以下のものであれば何れのものでも好適に用いられるが、分子量１００〜７００の低分子量のカチオン性物質を用いることがより好ましい。分子量があまりにも小さいと耐水性向上効果が小さく、分子量があまりにも大きいと染料の種類によっては発色性低下の傾向があるためである。
【００５３】
このようなカチオン性物質としては、具体的には例えば、ラウリルアミン、ヤシアルキルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、牛脂アルキルアミン、ロジンアミン等の塩酸塩、リン酸塩又は酢酸塩等の１級、２級又は３級アミンの塩；ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ラウリルベンジルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムメトサルフェート、ベンジルトリブチルアンモニウムメトサルフェート、塩化ベンザルコニウム等の４級アンモニウム塩；セチルピリジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイド等のピリジニウム塩型化合物；２−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン等のイミダゾリン型カチオン性化合物；ジヒドロキシエチルステアリルアミン等の高級アルキルアミンのエチレンオキシド付加物等が挙げられる。
【００５４】
更にカチオン性物質として、特定のｐＨ領域においてカチオン性を示す両性界面活性剤も使用することができる。具体的には、例えば、アミノ酸型両性界面活性剤；Ｒ−ＮＨ−ＣＨ_２−ＣＨ_２−ＣＯＯＨ型の化合物；ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等のカルボキシベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤、ホスホベタイン型両性界面活性剤等の両性界面活性剤等が挙げられる。これらの両性界面活性剤を使用する場合には、それらの等電点以下のｐＨになるように処理液のｐＨを調整するか、シート上でインクと混合した場合に該等電点以下のｐＨになるように調整するかの何れかの方法をとることが好ましい。
【００５５】
又、処理液は更に微粉砕セルロースを含有することが好ましい。微粉砕セルロースとは、植物繊維を乾燥して得られる結晶セルロースを更に粉砕して、微粒子状或いは微細結晶状に加工したものであるが、本発明に使用される微粉砕セルロースの好適な粒子径は、レーザー散乱方式により測定される平均粒径が５．０μｍ以下である。５．０μｍより大きいと、インクジェット記録ヘッドのノズル近傍で固着が起こるおそれがあるためである。
【００５６】
又、処理液には、上記の微粉砕セルロースの他に、更に分子量２，０００以上のカチオン性ポリマーを含有させてもよい。カチオン性ポリマーとしては、例えば、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリアミンスルホン塩酸塩、ポリビニルアミン塩酸塩、キトサン酢酸塩、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
【００５７】
上記のカチオン性ポリマーとして、ノニオン性ポリマーの一部をカチオン化した化合物を用いてもよい。具体的には例えば、ビニルピロリドンとアミノアルキルアクリレート４級塩との共重合体、アクリルアミドとアミノメチルアクリルアミド４級塩との共重合体等が挙げられる。尚、本発明で述べる分子量とは、特に記載の無い限り、ＧＰＣにより求めたポリエチレンオキシド換算の重量平均分子量のことを指す。
【００５８】
本発明に使用する上記処理液中に含有されるこれらの成分の量としては、カチオン性物質と微粉砕セルロースとを合わせた含有量が、処理液全量に対して０．０５〜２０重量％が好適な範囲であり、より好ましくは０．５〜５重量％の範囲であるが、各々使用する物質の組み合わせにより、最適な範囲を決定する必要がある。又、処理液中のカチオン性物質と微粉砕セルロースの混合割合は、重量基準で１０：１〜１：１０、好ましくは５：１〜１：５の範囲である。この割合が１０：１を超えると印字物の耐水性が低下し易く、逆に１：１０以下ではブリーディングの抑制が不十分であり、画像のエッジシャープネスが低下し易い。
【００５９】
次に、処理液を構成するその他の成分について具体的に説明する。本発明に使用する処理液は、上記したカチオン性物質と微粉砕セルロースの他に通常、水、水溶性有機溶剤及びその他の添加剤からなる。水溶性有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類；アセトン、イソブチルケトン等のケトン類；テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類；ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類；エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、１，２，６−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のポリオール類；エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類；エタノール、イソプロピルアルコール、ｎ−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の１価アルコール類；その他、Ｎ−メチル−２−ピロリドン、１，３−ジメチル−イミダゾリジノン、トリエタノールアミン、スルホラン、ジメチルスルホキサイド等が挙げられる。上記水溶性有機溶剤の含有量について特に制限はないが、処理液全量に対して、好ましくは５〜６０重量％、更に好ましくは５〜４０重量％の範囲である。又、上記処理液には、更にこの他、必要に応じて粘度調整剤、ｐＨ調整剤、防腐剤、各種界面活性剤、酸化防止剤及び蒸発促進剤等の添加剤を適宜配合してもよい。
【００６０】
上記処理液は、無色であるのがより好ましいが、シート上でインクと混合された際に、各色インクの色調を変えない範囲であれば淡色のものでもよい。更に、以上の処理液の各種物性の好適な範囲としては、２５℃付近で、ｐＨが３〜１２、好ましくは３〜８、より好ましくは３〜５であり、表面張力が１０〜６０ｄｙｎ／ｃｍ、より好ましくは１０〜４０ｄｙｎ／ｃｍ、粘度が１〜３０ｃＰｓ程度である。尚、上記処理液の表面張力は、該処理液と共に使用されるインクの表面張力よりも低い方が好ましい。
【００６１】
次に、本発明で使用されるインクについて説明する。本発明で使用されるインクは、色材としてアニオン性基を含有する水溶性染料を用いるか、又は色材として顔料を用いる場合には、アニオン性化合物を併用させたものを用いるのが好ましい。本発明で使用される上記のインクには、更に水、水溶性有機溶剤及びその他の成分、例えば、粘度調整剤、ｐＨ調整剤、防腐剤、界面活性剤、酸化防止剤等が必要に応じて含まれる。
【００６２】
本発明で使用されるアニオン性基を含有する水溶性染料としては、カラーインデックス（ＣＯＬＯＵＲＩＮＤＥＸ）に記載されている水溶性の酸性染料、直接染料、反応性染料等であれば特に限定はない。又、カラーインデックスに記載のないものでも、アニオン性基、例えば、スルホキシル基又はカルボキシル基等を有するものであれば特に制限はない。ここでいう水溶性染料の中には、溶解度のｐＨ依存性があるものも当然に含まれる。
【００６３】
上記のような、色材として水溶性染料が含有されているインクに含有される水溶性有機溶剤としては、前記した処理液に使用される水溶性有機溶剤を同様に用いることができる。又、これらの水溶性有機溶剤のインク中の含有量の好適な範囲についても同様である。更に、インクの好適な物性範囲についても、前記の処理液の場合と全く同様である。但し、インクの表面張力については、インクの表面張力を前記の処理液の表面張力よりも高くした方が、画像形成をするにあたって有効な場合があり、好ましい。これは、両者の表面張力を調整すれば、例えば、印字プロセス上、先に打ち込まれた処理液が、後から打ち込まれるインクのシート上での濡れ性を均一にし得る効果を発揮する為であろうと考えられる。
【００６４】
本発明で使用されるインクの色材として顔料を用いる場合には、顔料の量は、インク全重量に対して、好ましくは１〜２０重量％、より好ましくは２〜１２重量％の範囲で用いる。上記インクにおいて使用される顔料としては、具体的には、黒色のインクに使用されるものとしてカーボンブラックが挙げられるが、例えば、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックであって、一次粒子径が１５〜４０ｍμ、ＢＥＴ法による比表面積が５０〜３００ｍ^２／ｇ、ＤＢＰ吸油量が４０〜１５０ｍｌ／１００ｇ、揮発分が０．５〜１０％、ｐＨ値が２〜９等の特性を有するものが好ましく用いられる。
【００６５】
このような物性を有する市販品としては、例えば、Ｎｏ．２３００、Ｎｏ．９００、ＭＣＦ８８、Ｎｏ．３３、Ｎｏ．４０、Ｎｏ．４５、Ｎｏ．５２、ＭＡ７、ＭＡ８、Ｎｏ．２２００Ｂ（以上、三菱化学製）、ＲＡＶＥＮ１２５５（コロンビア製）、ＲＥＧＡＬ４００Ｒ、ＲＥＧＡＬ３３０Ｒ、ＲＥＧＡＬ６６０Ｒ、ＭＯＧＵＬＬ（以上、キャボット製）、ＣｏｌｏｒＢｌａｃｋＦＷ１、ＣｏｌｏｒＢｌａｃｋＦＷ１８、ＣｏｌｏｒＢｌａｃｋＳ１７０、ＣｏｌｏｒＢｌａｃｋＳ１５０、Ｐｒｉｎｔｅｘ３５、ＰｒｉｎｔｅｘＵ（以上、デグッサ製）等があり、何れも好ましく使用することができる。
【００６６】
又、シアンのインクに使用される顔料としては、例えば、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＢｌｕｅ１、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＢｌｕｅ２、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＢｌｕｅ３、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＢｌｕｅ１５：３、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＢｌｕｅ１６、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＢｌｕｅ２２、Ｃ．Ｉ．ＶａｔＢｌｕｅ４、Ｃ．Ｉ．ＶａｔＢｌｕｅ６等が挙げられ、マゼンタのインクに使用される顔料としては、例えば、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ５、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ７、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ１２、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ４８（Ｃａ）、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ４８（Ｍｎ）、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ５７（Ｃａ）、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ１１２、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＲｅｄ１２２等が挙げられ、イエローのインクに使用される顔料としては、例えば、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＹｅｌｌｏｗ１、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＹｅｌｌｏｗ２、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＹｅｌｌｏｗ３、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＹｅｌｌｏｗ１３、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＹｅｌｌｏｗ１６、Ｃ．Ｉ．ＰｉｇｍｅｎｔＹｅｌｌｏｗ８３等が挙げられるが、これらに限られるものではない。又、以上の他、本発明のために新たに製造された顔料も勿論使用することが可能である。
【００６７】
又、顔料を使用する場合にインク中に含有させる分散剤としては、水溶性樹脂ならどのようなものでも使用することができるが、重量平均分子量が１，０００〜３０，０００の範囲のものが好ましく、３，０００〜１５，０００の範囲のものがより好ましく使用することができる。このような分散剤としては、具体的には、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α，β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも２つ以上の単量体（このうち少なくとも１つは親水性単量体）からなるブロック共重合体、或いはランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。或いは、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂も好ましく使用することができる。これらの樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶であるアルカリ可溶型樹脂である。尚、これらの顔料分散剤として用いられる水溶性樹脂は、インク全重量に対して０．１〜５重量％の範囲で含有させるのが好ましい。
【００６８】
特に、上記したような顔料が含有されているインクの場合には、インク全体が中性又はアルカリ性に調整されていることが好ましい。こうすれば、顔料分散剤として使用される水溶性樹脂の溶解性を向上させ、長期保存性に一層優れたインクとすることができるので好ましい。但し、この場合、インクジェット記録装置に使われている種々の部材の腐食の原因となる場合があるので、ｐＨは７〜１０の範囲とするのが望ましい。この際に使用されるｐＨ調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の各種有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等の無機アルカリ剤、有機酸や鉱酸等が挙げられる。上記したような顔料及び分散剤である水溶性樹脂は、水性液媒体中に分散又は溶解される。上記顔料が含有されたインクにおいて、好適な水性液媒体は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水（脱イオン水）を使用するのが好ましい。
【００６９】
水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、ｎ−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ｎ−ブチルアルコール、ｓｅｃ−ブチルアルコール、ｔｅｒｔ−ブチルアルコール等の炭素数１〜４のアルコール類；ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類；アセトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類；テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類；ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類；エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、１，２，６−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のポリオール類；エチレングリコールモノメチル（又はエチル）エーテル、ジエチレングリコールモノメチル（又はエチル）エーテル、トリエチレングリコールモノメチル（又はエチル）エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類；Ｎ−メチル−２−ピロリドン、２−ピロリドン、１，３−ジメチル−２−イミダゾリジノン等が挙げられる。
【００７０】
これらの多くの水溶性有機溶剤の中でもジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル（又はエチル）エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。上記の水溶性有機溶剤のインク中の含有量は、一般的にはインク全重量の３〜５０重量％の範囲が好ましく、３〜４０重量％の範囲がより好ましい。又、使用される水の含有量としては、インク全重量の１０〜９０重量％が好ましく、３０〜８０重量％の範囲がより好ましい。
【００７１】
上記のような顔料が含有されたインクは、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つインクとする為に、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等を適宜に添加することができる。又、色材として上記顔料の他に前記した様な水溶性染料等を適宜添加することもできる。又、前記と同様に、顔料が含有されているインクを用いる場合も、インクの表面張力が本発明で使用する処理液の表面張力よりも大きい方が好ましいため、インク中に含有させる界面活性剤等によりインクの表面張力をそのように調整するのが好ましい。
【００７２】
上記したような顔料が含有されたインクの作製方法としては、始めに、分散剤としての水溶性樹脂及び水が少なくとも含有された水性媒体に顔料を添加し、撹拌した後、後述の分散手段を用いて分散を行い、必要に応じて遠心分離処理を行って所望の分散液を得る。次に、この分散液にサイズ剤、及び、上記で挙げたような適宜に選択された添加剤成分を加え、撹拌してインクとする。
【００７３】
尚、分散剤として前記したようなアルカリ可溶型樹脂を使用する場合には、樹脂を溶解させる為に塩基を添加することが必要であるが、この際の塩基類としては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミンメチルプロパノール、アンモニア等の有機アミン、或いは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基が好ましく使用される。
【００７４】
又、顔料を含有するインクの作製方法においては、顔料を含む水性媒体を攪拌し分散処理する前に、プレミキシングを３０分間以上行うのが効果的である。即ち、この様なプレミキシング操作は、顔料表面の濡れ性を改善し、顔料表面への分散剤の吸着を促進することができるため、好ましい。
【００７５】
上記した顔料の分散処理の際に使用される分散機は、一般に使用される分散機なら、如何なるものでもよいが、例えば、ボールミル、ロールミル及びサンドミル等が挙げられる。その中でも、高速型のサンドミルが好ましく使用され、この様なものとしては、例えば、スーパーミル、サンドグラインダー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミル及びコボルミル（何れも商品名）等が挙げられる。
【００７６】
又、顔料を含有するインクをインクジェット記録に使用する場合には、耐目詰り性等の要請から、最適な粒度分布を有する顔料が用いられるが、所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、分散機の粉砕メディアのサイズを小さくすること、粉砕メディアの充填率を大きくすること、処理時間を長くすること、吐出速度を遅くすること、粉砕後フィルターや遠心分離機等で分級すること及びこれらの手法の組合せ等の手法が挙げられる。
【００７７】
本発明において、顔料を含有するインクを使用する場合には、インク中に上記で説明した各種成分の他に、アニオン性界面活性剤或いはアニオン性の高分子物質等、アニオン性化合物を添加するのが好ましい。特に、分散剤としてアニオン性化合物が用いられていない場合には、この様なアニオン性物質を添加することが必須である。この際の添加量としては、インク全量に対して好ましくは０．０５〜１０重量％、より好ましくは０．２〜５重量％である。又、両性界面活性剤をその等電点以下のｐＨに調整して含有させるのも好ましい形態である。
【００７８】
この際に使用されるアニオン性界面活性剤の例としては、例えばカルボン酸塩型、硫酸エステル塩型、スルホン酸塩型、燐酸エステル塩型等、一般に使用されているものを何れも好ましく使用することができる。又、アニオン性高分子の例としては、アルカリ可溶型の樹脂、具体的には、ポリアクリル酸ソーダ、或いは高分子の一部にアクリル酸を共重合したもの等を挙げることができる。
【００７９】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示して、本発明を更に具体的に説明する。尚、文中「部」及び「％」とあるのは、特に示さない限り重量基準とする。微粉砕セルロースの粒子径は、レーザー散乱方式により測定した。又、カチオン性物質の分子量は、ＧＰＣで測定したポリエチレンオキシド換算の重量平均分子量であり、顔料インクの分散剤の重量平均分子量については、スチレンポリマーを標準としたＧＣＰ法により測定した。
【００８０】
実施例１
エチレン含有量が９０％で、重量平均分子量が２０万のエチレン−メチルアクリレート共重合体（ＥＭＭＡ樹脂）をシート成形した後、白色ベースフィルム（ＰＥＴ）と貼りあわせ、ラミネートシートを作成した。このシートを図１に示す画像表示装置にシート（表示媒体）として設置した。
【００８１】
次に、以下に示す処理液ＡとインクＩを調整した。
＜＜処理液の作製＞＞
まず、下記の成分を混合溶解した後、更にポアサイズが０．２２μｍのメンブレンフィルター（商品名：フロロポアフィルター、住友電工製）にて加圧濾過し、ｐＨが４．８に調整されている処理液Ａを得た。

【００８２】
＜＜インクＩの作製＞＞
次に、下記の成分を混合し、更にポアサイズが０．２２μｍのメンブレンフィルター（商品名：フロロポアフィルター、住友電工製）にて加圧濾過して、アニオン性基を含む染料が含有されているブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色インクＢｋ１、Ｃ１、Ｍ１及びＹ１を得た。このＢｋ１、Ｃ１、Ｍ１及びＹ１をインクＩとした。尚、各液のｐＨは４．８に調整した。
【００８３】
＜ブラックインクＢｋ１＞
・Ｃ．Ｉ．フードブラック２４．０部
・チオジグリコール１０部
・アセチレノールＥＨ０．０５部
・イオン交換水８５．９５部
＜シアンインクＣ１＞
・Ｃ．Ｉ．アシッドブルー９２．５部
・チオジグリコール１０部
・アセチレノールＥＨ０．０５部
・イオン交換水８７．４５部
【００８４】
＜マゼンタインクＭ１＞
・Ｃ．Ｉ．アシッドレッド２８９２．５部
・チオジグリコール１０部
・アセチレノールＥＨ０．０５部
・イオン交換水８７．４５部
＜イエローインクＹ１＞
・Ｃ．Ｉ．ダイレクトイエロー８６２部
・チオジグリコール１０部
・アセチレノールＥＨ０．０５部
・イオン交換水８７．９５部
【００８５】
上記のようにして得られた処理液Ａ及びインクＩを、図３に示すインクジェット記録ヘッドユニットに収納し、図３及び図４に示す画像書き込み手段及び図５に示す消去手段を搭載した図１に示す画像表示装置を用いてカラー画像を表示し、その後に消去処理を行なった。
尚、図５に示す消去手段において、微粉末としては、「きな粉」と「炒りおから」を５：５で混合したものを使用した。スクラビングローラー４３としては、ステンレスドラムに起毛ベルベット（商品名：ＮＦ―７７、ヒロキ製）が貼り付けられたものを使用した。起毛ベルベットはナイロンフィラメントを静電植毛したもので、フィラメントは１．５デニールであった。パイルの長さは、約１．０ｍｍであった。
【００８６】
その結果、画像の表示に際してはシート（表示媒体）上でインクが弾かれたり、流れたり、隣接ドットが混じり合うこともなく定着性が良好であり、良好な画像表示を行うことができた。又、画像の消去に際しては、微粉末を吐出してゲル化インクを吸収させ、それをスクラビングローラーでかき落とす消去手段により、良好なクリーニングが可能となり、消去後のシート面には消去残りのインク片が認められなかった。
【００８７】
実施例２
実施例１で使用した処理液Ａを図８に示す処理液塗布手段に、インクＩを図９に示すインクジェット記録ヘッドユニットに収納し、図９及び図１０に示す画像書き込み手段、図８に示す処理液塗布手段及び、実施例１で使用した消去手段を搭載した図１に示す画像表示装置を用いてカラー画像を表示した。尚、微粉末としては、「きな粉」と「炒りおから」を３：７で混合したものを使用した。
【００８８】
その結果、画像の表示に際してはシート（表示媒体）上でインクが弾かれたり、流れたり、隣接ドットが混じり合うこともなく定着性が良好であり、良好な画像表示を行うことができた。又、画像の消去に際しては、微粉末を吐出してゲル化インクを吸収させ、それをスクラビングローラーでかき落とす消去手段により、良好なクリーニングが可能となり、消去後のシート面には消去残りのインク片が認められなかった。
【００８９】
実施例３
実施例１の処理液Ａと同様にして下記の成分からなる処理液Ｂを作製した。

【００９０】
上記のようにして得られた処理液Ｂ及びインクＩを、図３に示すインクジェット記録ヘッドユニットに収納し、図３及び図４に示す画像書き込み手段及び、実施例１で使用した消去手段を搭載した図１に示す画像表示装置を用いてカラー画像を表示した。尚、微粉末としては、「きな粉」と「炒りおから」を７：３で混合したものを使用した。
【００９１】
その結果、画像の表示に際してはシート（表示媒体）上でインクが弾かれたり、流れたり、隣接ドットが混じり合うこともなく定着性が良好であり、良好な画像表示を行うことができた。又、画像の消去に際しては、微粉末を吐出してゲル化インクを吸収させ、それをスクラビングローラーでかき落とす消去手段により、良好なクリーニングが可能となり、消去後のシート面には消去残りのインク片が認められなかった。
【００９２】
実施例４
実施例３で使用した処理液Ｂを図８に示す処理液塗布手段に、インクＩを図９に示すインクジェット記録ヘッドユニットに収納し、図９及び図１０に示す画像書き込み手段、図８に示す処理液塗布手段及び、実施例１で使用した消去手段を搭載した図１に示す画像表示装置を用いてカラー画像を表示した。尚、微粉末としては、「きな粉」と「炒りおから」を５：５で混合したものを使用した。
【００９３】
その結果、画像の表示に際してはシート（表示媒体）上でインクが弾かれたり、流れたり、隣接ドットが混じり合うこともなく定着性が良好であり、良好な画像表示を行うことができた。又、画像の消去に際しては、微粉末を吐出してゲル化インクを吸収させ、それをスクラビングローラーでかき落とす消去手段により、良好なクリーニングが可能となり、消去後のシート面には消去残りのインク片が認められなかった。
【００９４】
実施例５
下記の条件でそれぞれ顔料及びアニオン性化合物を含むブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色インクＢｋ２、Ｃ２、Ｍ２及びＹ２を得た。このＢｋ２、Ｃ２、Ｍ２及びＹ２をインクＩＩとた。

【００９５】
上記成分を混合し、ウォーターバスで７０℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。この溶液に新たに試作されたカーボンブラック（ＭＣＦ８８、三菱化学製）１０部、イソプロピルアルコール１部を加え、３０分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機：サンドグラインダー（五十嵐機械製）
・粉砕メディア：ジルコニウムビーズ、１ｍｍ径
・粉砕メディアの充填率：５０％（体積比）
・粉砕時間：３時間
【００９６】
更に、遠心分離処理（条件：１２，０００ｒｐｍ．、２０分間）を行い、粗大粒子を除去して分散液とした。上記の分散液を使用し、下記の組成比を有する成分を混合し、顔料を含有するインクを作製し、これをブラックインクＢｋ２とした。
・上記顔料分散液３０．０部
・グリセリン１０．０部
・エチレングリコール５．０部
・Ｎ−メチルピロリドン５．０部
・エチルアルコール２．０部
・イオン交換水４８．０部
【００９７】
＜シアンインクＣ２＞
ブラックインクＢｋ２の調製の際に使用したカーボンブラック（ＭＣＦ８８、三菱化学製）１０部をピグメントブルー１５に代えたこと以外は、ブラックインクＢｋ２の調製と同様にしてシアンインクＣ２を調製した。
＜マゼンタインクＭ２＞
ブラックインクＢｋ２の調製の際に使用したカーボンブラック（ＭＣＦ８８、三菱化学製）１０部をピグメントレッド７に代えたこと以外は、ブラックインクＢｋ２の調製と同様にしてマゼンタインクＭ２を調製した。
＜イエローインクＹ２＞
ブラックインクＢｋ２の調製の際に使用したカーボンブラック（ＭＣＦ８８、三菱化学製）１０部をピグメントイエロー７４に代えたこと以外は、ブラックインクＢｋ２の調製と同様にしてイエローインクＹ２を調製した。
【００９８】
実施例１で使用した処理液Ａ及び上記のようにして得られたインクＩＩを、図３に示すインクジェット記録ヘッドユニットに収納し、図３及び図４に示す画像書き込み手段及び、実施例１で使用した消去手段を搭載した図１に示す画像表示装置を用いてカラー画像を表示した。尚、微粉末としては、「きな粉」と「炒りおから」を５：５で混合したものを使用した。
【００９９】
その結果、画像の表示に際してはシート（表示媒体）上でインクが弾かれたり、流れたり、隣接ドットが混じり合うこともなく定着性が良好であり、良好な画像表示を行うことができた。又、画像の消去に際しては、微粉末を吐出してゲル化インクを吸収させ、それをスクラビングローラーでかき落とす消去手段により、良好なクリーニングが可能となり、消去後のシート面には消去残りのインク片が認められなかった。
【０１００】
実施例６
実施例１で使用した処理液Ａを図８に示す処理液塗布手段に、上記のようにして得られたインクＩＩを図９に示すインクジェット記録ヘッドユニットに収納し、図９及び図１０に示す画像書き込み手段、図８に示す処理液塗布手段及び、実施例１で使用した消去手段を搭載した図１に示す画像表示装置を用いてカラー画像を表示した。尚、微粉末としては、「きな粉」と「炒りおから」を５：５で混合したものを使用した。
【０１０１】
その結果、画像の表示に際してはシート（表示媒体）上でインクが弾かれたり、流れたり、隣接ドットが混じり合うこともなく定着性が良好であり、良好な画像表示を行うことができた。又、画像の消去に際しては、微粉末を吐出してゲル化インクを吸収させ、それをスクラビングローラーでかき落とす消去手段により、良好なクリーニングが可能となり、消去後のシート面には消去残りのインク片が認められなかった。
【０１０２】
【発明の効果】
本発明の提供する画像表示装置は、ネットワークに対応した高品位なカラー画像表示を提供するだけでなく、省資源化や環境問題に対応する装置である。上記のようにカチオン性化合物を含む処理液及び該処理液塗布手段を用いることにより、シートがインクをはじくことなく良好な表示を行うことが可能となった。又、シートへの定着性の向上だけでなく、インク吸収能を有する微粉末を利用した消去手段により、シートから画像を良好にクリーニングすることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の画像表示装置の概略正面図。
【図２】本発明の画像表示装置の概略側面図。
【図３】本発明の画像表示装置の画像書き込み部の詳細な概略図。
【図４】本発明の画像表示装置の記録へッド下方からの該略図。
【図５】本発明の画像表示装置の画像消去部４を拡大した概略図。
【図６】本発明の画像表示装置のブロック図。
【図７】本発明の画像表示装置の表示及び消去動作についてのフローチャート。
【図８】本発明の画像表示装置の画像書き込み部の側面概略図。
【図９】本発明の画像表示装置の画像書き込み部の詳細な概略図。
【図１０】本発明の画像表示装置の記録へッド下方からの該略図。
【符号の説明】
１：画像書き込み部
２：表示媒体駆動部
３：表示部
４：画像消去部
１０：表示媒体（シート）
１１、１２：ローラー
１３、１４：ローラー軸
２８ａ、２８ｂ：フランジ
１５：シート駆動部
２０：記録へッドユニット
２１：キャリッジ
２２、２３：ガイド軸
２４：記録へッド群
２５：インクタンク群
２６：回復系ユニット
２７：ノズル群
３３：支持板
４０：ノズル
４１：微粉末格納容器
４２：廃インク溜め
４３：スクラビングローラー
４４：スクラビングローラー軸
４５：微粉末吐出手段
５２：マーカー
５３：センサー
５４：装置外装
５５：記録へッド群
５６：インクタンク群
５７：ノズル群
５８：塗布ローラー
５９：処理液送りローラー
６０：容器
６１：処理液
６２：ブレード
１００：ホストコンピュータ
１０１：受信バッファー
１０２：制御部
１０３：メモリー部
１０４：メカコントロール部
１０５：メカ部
１０６：センサー・スイッチコントロール部
１０７：センサー・スイッチ部
１０８：表示素子コントロール部
１０９：表示素子部
１１０：記録へッドコントロール部
１１１：記録へッド
１１２：画像処理部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an image display device using an ink jet method, and more particularly, to an image display device having a display medium on which an image can be written by an ink jet method and erasing means for erasing an image displayed on the display medium.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Generally, among image display devices, there are devices mainly for displaying moving images, such as CRTs and liquid crystal displays, which are display devices such as computers. On the other hand, among the same image display devices, there is an image display device mainly for repeating display and deletion of a large-screen still image, such as a poster or a bulletin board. As an image display device that can be repeatedly displayed, for example, an information board or the like for displaying a destination or information in a station yard is cited. Further, as a similar device, there is an electronic blackboard used for a meeting or a meeting.
[0003]
In recent years, an increase in paper consumption and an increase in power consumption for image display have become problems in terms of resource saving and environmental destruction. In order to solve these problems, there is a demand for a still image display apparatus as described above, which consumes less power and drastically reduces paper consumption. When a conventional moving image display device such as a CRT or a liquid crystal display is applied as a still image display device, there is a problem that as the size of the device increases, the price of the device increases. Further, since power is used to maintain a display state even while a still image is displayed for a long time, there are many problems in terms of power consumption.
[0004]
Recently, many large-sized, low-power-consumption display devices such as plasma display panels (PDPs) have been developed or commercialized. However, they are still expensive and are mainly used for displaying moving images like CRTs. Is not suitable for the purpose of displaying a still image for a long time.
[0005]
As a display device that repeatedly records and deletes still image display on the same medium, an information board that develops an electrostatic latent image record corresponding to the image signal from a computer etc. on a special medium with magnetic toner and displays it Has been This is because if the electrostatic image on the special display medium is removed, the image adhered and developed on the special display medium is erased, and a new image can be repeatedly displayed. The only problem with this information board is that it is difficult to colorize it because it uses magnetic toner.
[0006]
On the other hand, although the usage and purpose are different from those of the above-described display device, a still image (characters, etc.) that is handwritten is displayed, the displayed content is read by a scanner, and the displayed still image is obtained after taking a hard copy. There is an electronic blackboard device as an erasing device. This device is useful in terms of reducing paper consumption and power consumption. However, the electronic blackboard device is not connected to a computer or the like to record and display a still image, and there is currently no product that can automatically erase a written image.
[0007]
Development of an electronic blackboard with an image erasing function has been conventionally performed. For example, JP-A-61-9071, JP-A-5-597, JP-A-5-14564, and JP-A-5-160940. Japanese Patent Laid-Open Publication Nos. Hei 5-162494, Hei 6-32095, Hei 6-48091, Hei 6-87295, Hei 6-245008, and the like have been proposed. ing. According to the invention described in the above prior art, a character or an image handwritten by a writing instrument for an electronic blackboard on a medium of a conventional electronic blackboard can be used in an electrophotographic photosensitive member used in a copying machine such as a cleaning fur brush or a rubber plate. A device for wiping and erasing has been proposed by a method similar to a body cleaning device. However, as for the image writing method, only the method of handwriting with a writing instrument as in the related art has been used.
[0008]
The condition desired for a still image display device is not only a device that only exists in a conference room as a stand-alone such as an electronic blackboard, but also has a function as a display device in a network, and sequentially transmits information from a remote place. It is desired that it can be displayed and that it can be displayed at a plurality of places.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
In conventional image display devices for still images, the only device capable of performing writing and erasing based on information from an external image input device is a magnetic recording type information board. However, as described above, colorization is difficult because magnetic toner is used. Therefore, an image display device capable of displaying a color image and recording and displaying a high-quality image has been desired.
[0010]
Therefore, the present applicants have developed a system capable of displaying a color image by mounting an ink jet recording device on a display medium similar to an electronic blackboard, writing an image on the medium, displaying the image, and further deleting the image. A prototype of the display device was studied. In the ink jet recording method, recording is performed by flying small ink droplets and attaching the ink to a recording medium such as paper. Ink used in the conventional ink jet recording method is generally an ink containing water as a main component and a water-soluble high-boiling solvent such as glycol for the purpose of preventing drying and preventing nozzle clogging. Was.
[0011]
When recording is performed on a display medium similar to a conventional electronic blackboard by an inkjet method, it is impossible to write and display with a conventional inkjet ink for the following reasons. That is, in general, as a display medium used for an electronic blackboard, a sheet in which a film of a fluorine-based compound or the like is attached to a milky white base film is used. When an image is written on an electronic blackboard with an electronic blackboard pen using water-based ink, a resin film containing a release agent or a pigment remains after moisture evaporates, and when erasing the image, a cloth, felt, sponge, or the like is used. And can be easily wiped and erased. In addition, the surface tension of the display medium surface is set small so as to facilitate erasing.
[0012]
Therefore, when recording is performed using the conventional ink jet ink, the ink is repelled on the display medium of the electronic blackboard, and there is a problem that an image cannot be displayed. Further, when the surface tension of the display medium surface is made larger than before, an image can be displayed, but there has been a problem that the image cannot be sufficiently erased by an erasing device such as a blade.
[0013]
By the way, in the ink jet recording method, since the ink used is water-based, there have been problems such as poor water resistance and blurring (migration) in a recording medium such as paper. Therefore, in order to solve these problems, development for improving the fixing property of the ink has been performed. Among them, there has been proposed a method in which a specific processing liquid is attached to a recording medium in advance before ink is ejected. In particular, by applying a treatment liquid containing a cationic organic compound to a recording medium and then recording with an ink (many of the dyes contained are anionic), the fixability of the ink is improved. I have. The present invention makes it possible to perform a good display without repelling ink on a display medium by using a method in which a specific processing liquid is previously attached to a display medium as described above. is there.
[0014]
Also, when erasing an image written by an inkjet method, the gelled ink forming the image is wiped off with a rubber blade or the like. However, the treatment of the gelled ink that has failed to be erased has been a problem. Therefore, the present invention employs an image erasing means which can surely erase gelled ink forming an image and facilitate collection of waste ink.
[0015]
That is, the present invention is an image display device that can reduce power consumption, reduce consumption of paper and the like, and achieve resource saving as compared with conventional display devices such as CRTs and liquid crystal displays. It is still another object of the present invention to provide a display device capable of displaying a high-quality color image and forming a network-compatible system.
[0016]
Further, the present invention improves the conventional ink jet recording method, solves the above-mentioned problems that were impossible with the conventional ink jet recording method, and displays an image recorded on a display medium, and then uses a specific erasing means. It is an object of the present invention to provide an image display device that can be easily erased.
[0017]
[Means for Solving the Problems]
The present invention provides an inkjet image display device that forms an image on a display medium by discharging recording ink for image formation based on recording data.
(A) Image writing means provided with means for applying a treatment liquid containing at least a cationic substance onto a display medium and means for discharging a specific color inkWhen,
(B) Fine powder applying means for applying fine powder having an ink absorbing ability on a display medium and absorbing the ink into the fine powder, and fine powder absorbing the inkEquipped with means for removingPictureImage eraserWith stepsToAn image display device is provided.
In a preferred embodiment of such an image display device, in the above, the fine powder is a natural or synthetic organic superabsorbent polymer material or inorganic superabsorbent material, more specifically, Or "roasted okara" or a mixture thereof, and further, a mixture of these in a weight ratio of "kina flour": "roasted okara" = 1: 9 to 9: 1. Can be In the above, it is also a preferable embodiment that the particle size of the fine powder is 50 μm or less. In another preferred embodiment, the treatment liquid further contains finely pulverized cellulose, and in the above, a means using a scrubbing roller as a means for removing the fine powder that has absorbed the ink, Rollers are made of brushed nylon.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Preferred embodiments of the image display device of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic front view of the image display device of the present invention, and FIG. 2 is a schematic side view thereof.
1, the image display device of the present invention includes an image writing unit 1, a display medium driving unit 2, a display unit 3, and an image erasing unit 4. The display medium 10 (hereinafter, referred to as “sheet”) is endlessly stretched by

rollers

11 and 12 rotatably supported on a housing side plate (not shown). 13 and 14 are roller shafts of the respective rollers.

Reference numerals

28a and 28b are flanges for preventing the sheet from skewing.
[0019]
The sheet driving unit 2 has a built-in stepping motor, transmits a driving force to the roller shaft 14, and drives the sheet 10 in the direction of arrow A. The image writing unit 1 includes a recording head unit 20, a carriage 21 on which the recording head unit 20 is mounted, and two guide shafts of

guide shafts

22 and 23. A recovery system unit 26 is provided at the lower right of the front right end of the area in which the carriage 21 can move, and the ejection unit of the recording head 24 (FIG. 2) can be capped with a cap member (not shown) during non-recording. Nozzle group 27 of recording head 24 (FIG. 4) (processing liquid nozzle 27a, black ink nozzle 27b, cyan ink nozzle 27c, magenta ink nozzle 27d, yellow ink nozzle 27e), or An ink suction unit and a wiping unit for cleaning the vicinity of the nozzle are mounted.
[0020]
Usually, as shown in FIG. 3, the position where the recording unit 20 is located on the recovery system unit 26 is called the home position of the recording head 24. The images sequentially written by the image writing unit 1 move in the direction of arrow A in the figure as the sheet 10 is conveyed by the driving of the sheet driving unit 2. Therefore, when the desired image is written, the image is displayed at an appropriate display position on the display unit 3. At this display position, it is possible to perform additional writing with the electronic blackboard pen.
[0021]
As shown in FIG. 2, a support plate 33 is provided on the back surface of the sheet 10 so that the sheet 10 does not loosen. In the present invention, since the image written on the sheet 10 is erased at any time, the sheet 10 is desirably made of a material which is easy to write and erase the image by the ink jet method. That is, a sheet having a porous shape such that a dye penetrates into the sheet surface is not suitable for the present invention, and a sheet having a smooth surface is suitable. As such a sheet surface material, a material made of a hydrophobic resin such as an ethylene-methyl (meth) acrylate copolymer and cellulose triacetate is preferable. Further, from the viewpoint of the rigidity of the sheet 10, it is preferable to form the surface material on a rigid base material such as polyethylene terephthalate by lamination or coating. Reference numeral 54 denotes an exterior of the apparatus.
[0022]
FIG. 3 is a schematic diagram of the image writing unit 1, and FIG. 4 is a schematic diagram of the image writing unit 1 from below the recording head. The carriage 21 is configured to be movable in a direction determined by the two

guide shafts

22 and 23, and reciprocally scans a recording area on the sheet 10. The carriage 21 has a recording head group 24 (a to e) for ejecting a plurality of colors of ink and processing liquid, and an ink tank group 25 (a to e) for supplying ink and processing liquid to each recording head group 24. ) Is mounted. The plural colors of ink mounted on the recording head unit 20 are four colors of black (Bk), cyan (C), magenta (M), and yellow (Y).
[0023]
That is, on the carriage 21, each of the black (Bk), cyan (C), magenta (M), and yellow (Y) colors, and a recording head group 24 (a to e) for ejecting the processing liquid. , A processing liquid tank 25a, a Bk ink tank 25b, a C ink tank 25c, an M ink tank 25d, and a Y ink tank 25e. Each tank is connected to the recording head group 24 via a connection to the recording head group 24, and supplies ink and processing liquid to the ejection ports.
[0024]
FIG. 4 is an enlarged view of the front surface of the recording head group. The recording head group 24 discharges the head 24a for discharging the processing liquid, the head 24b for discharging the Bk ink, the head 24c for discharging the C ink, the head 24d for discharging the M ink, and the Y ink. The recording head 20 is composed of a plurality of heads 24e, each of which is held. Each head is composed of 256 nozzles 27 (a to e). That is, the embodiment shown in FIG. 4 discharges the processing liquid onto the sheet 10 by an ink jet method.
[0025]
The image erasing unit 4 will be described in detail. FIG. 5 is an enlarged schematic view of the image erasing unit 4. The image erasing unit 4 is a nozzle 40 that mainly discharges a fine powder having an ink absorbing ability toward an image displayed by a gelled ink (aqueous ink whose fluidity has been lost due to a cationic substance) on the sheet 10. And a scrubbing roller 43 and a scrubbing roller shaft 44 for removing the fine powder having absorbed the gelled ink on the sheet 10 by the fine powder ejection means 45, and a scrubbing roller. A waste ink reservoir 42 for accumulating and accumulating the ink-absorbing fine powder scraped off by 43 is provided.
[0026]
When an image written by the ink jet method reaches the fine powder discharge nozzle 40, the fine powder is discharged from the discharge nozzle 40 by means such as electrostatic adsorption or air blowing, so that the fine powder and the gelled ink are discharged. The image associates and the fine powder absorbs the gelled ink and settles on sheet 10. Then, when the fine powder that has absorbed the gelled ink has moved below the scrubbing roller 43, the fine powder that has been brushed by the scrubbing roller 43 is separated from the sheet 10. The fine powder that has absorbed the gelled ink separated from the sheet 10 is accumulated and accumulated in the waste ink reservoir 42.
[0027]
The scrubbing roller 43 is made of a brushed nylon velvet or the like, and includes a cylindrical porous roller 43 having a width substantially equal to the width of the sheet 10 and a roller shaft 44, and is supported by a frame (not shown) to rotate. It is possible. The driving force of the scrubbing roller 43 is transmitted from the driving unit 2 that drives the sheet driving roller 12, and the scrubbing roller 43 is opposed to the traveling direction of the sheet 10 (the direction of arrow A in FIG. 1) (counter direction). , The fine powder that has absorbed the gelled ink is scraped off and the image is completely erased.
[0028]
The fine powder that can be used here is not particularly limited as long as it has the ability to absorb the gelled ink. For example, Zeoram F-9 (trade name, manufactured by Tosoh), Metroose 90SH / 15000 / 90SH-100,000 (trade name, manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.), Maple Gum NP (trade name, manufactured by Sanshin), Sunprint SA (trade name) , Sanshin) and natural absorbents such as Kamishin powder, thin blade powder, potato starch, powdered sugar, "kina flour", "roasted okara", and Domyoji flour. The particle size of these fine powders is preferably 50 μm or less.
[0029]
Also, among the fine powders described above, the gelled ink is strongly absorbed and easily detached from the sheet 10 and scarcely damages the sheet 10 even when scraped off by the scrubbing roller 43. Roasted okara is most preferred.
[0030]
In the present invention, "kina flour" is a so-called "yellow powder", that is, a soybean that is roasted and finely pulverized. For example, a soybean that is stirred and heated in a metal container heated to 200 ° C. or more is finely pulverized. Can be obtained. In addition, "roasted okara" is a so-called "shell", that is, roasted soybean cake in the manufacture of tofu and finely pulverized, for example, in a metal container heated to 200 ℃ or more It can be obtained by finely pulverizing the soybean cake that has been stirred and heated.
[0031]
In addition, "kina powder" is particularly excellent in absorption and desorption characteristics for cyan or magenta ink, and "roasted okara" is excellent in absorption and desorption characteristics for yellow ink. Is preferred. Therefore, as the fine powder having an ink absorbing ability, it is most preferable to use "kina powder" and "roasted okara" in a weight ratio of about 1: 9 to 9: 1.
[0032]
According to the above configuration, after an image is formed on the sheet 10 by an ink jet recording method, display is performed, and the created image can be erased as necessary. A display / operation panel (not shown) for directly giving an instruction to the apparatus and displaying the state of the apparatus on a monitor is provided below the display unit in FIG.
[0033]
Next, the operation of the image display device of the present invention will be described. FIG. 6 is a block diagram of the image display device of the present invention. Character or image data to be recorded (hereinafter, referred to as “image data”) is input from the host computer 100 to the reception buffer 101 of the recording device. Further, data for confirming whether data is correctly transferred from the host computer 100 to the reception buffer 101, data for notifying the operation state of the display device, and the like are returned from the display device to the host computer 100. The data in the reception buffer 101 is transferred to the memory unit 103 under the control of the control unit 102 having a CPU, and is temporarily stored in a RAM (Random Accesses Memory). The mechanical control unit 104 drives a mechanical unit 105 having a carriage motor, a sheet feed stepping motor, and the like according to a command from the control unit 102.
[0034]
The sensor / switch control unit 106 sends a signal from the sensor / switch unit 107 including various sensors and switches to the control unit 102. The display element control unit 108 controls a display element unit 109 including a LED of a display panel group, a liquid crystal display element, and the like according to a command from the control unit 102. The recording head control unit 110 controls the recording head 111 according to a command from the control unit 102. Further, temperature information indicating the state of the recording head 111 is sensed and transmitted to the control unit 102. The image processing unit 112 processes the image data input to the reception buffer 101, and generates data for recording.
[0035]
The operation of displaying and erasing an image will be described with reference to FIG. When the power is turned on by turning on a device switch (not shown) (S1), the sheet drive motor of the drive unit 2 operates (S2), and the sheet 10 is fed in the direction of arrow A in FIG. When the sensor 53 detects the marker 52 provided at the end of the sheet 10 (S3), the sheet 10 stops (S4). The image writing unit 1 performs the following initial operation of the writing unit (S5). That is, after the recovery system cap (not shown) of the recovery system unit 26 is released, the home position of the head unit 20 is detected.
[0036]
After detecting the head home position, the recovery system unit 26 performs an initial operation of the recording head by suctioning ink from the head and wiping operation. When the initial operation is completed, the control unit 102 waits for a recording signal (S6). When the control unit 102 receives the input signal of the recording signal, the erasing unit 4 confirms that the sheet 10 has finished the initial operation and has stopped (S7), and sprays the fine powder from the discharge nozzle 40 onto the sheet 10. A signal is sent to the fine powder discharging means 45 (S8). At the same time, the scrubbing roller 43 starts rotating (S9).
[0037]
When the above operation is completed, preparation for writing is completed. The host computer 100 corrects the image to be displayed to the size of the sheet 10, and transmits an image signal. At this time, unlike a normal printer, an image is developed so that a signal is sent to a recording head so that printing is performed from below the image so that the image can be observed from the front of the apparatus. When a recording signal is sent to the recording head group 24, black, cyan, magenta, and yellow inks and a processing liquid are respectively ejected from the recording head. In addition, prior to the ejection of the ink, the treatment liquid may be ejected and attached to at least a portion where the ink of each color should adhere to the sheet.
[0038]
In FIGS. 3 and 4, the recording head group 24 is composed of five heads. However, the recording head group 24 is not limited to this. You may use it separately. Further, the arrangement of the heads is not limited to the head arrangements shown in FIGS. 3 and 4, and the arrangement and the number of the heads of the inks and the processing liquids can be freely selected.
[0039]
When the recording signal is transmitted, the recording head 24 performs printing on the sheet 10 along the

guide shafts

22 and 23. The recording head 24 is fed stepwise according to the width of the recording head for each reciprocation. When printing is started, the sheet driving motor repeats driving and stopping according to the amount of sheet feeding in the direction A in FIG. 1, and ink is ejected from the nozzles of the recording head while the sheet 10 is stopped. In short, printing is performed on the sheet 10 (S8).
[0040]
When the printing of the image on the display area is completed (S9), the following write unit ending operation is performed (S10). That is, the recording head 24 returns to the home position, the cleaning operation is performed by the recovery unit 26, and the recording head 24 is capped by the cap unit. At the same time, a signal is sent from the mechanical control unit to the solenoid 47, and the blade 40 is separated from the sheet 10 (S11). When the image recording (printing operation) is completed (S12), the power is turned off (S13), and the apparatus stops. In order to record and display a new image, the process returns to S5 to start recording anew.
[0041]
There are two methods for deleting the previously displayed image: a mode for deleting the previously recorded image at the same time as the recording head 24 records, and a mode for simply deleting the previously recorded image. Selection is possible by instructing the host computer 100. In addition, as for the mode only for erasing, the erasing mode can be selected from a display / operation panel (not shown) attached to the apparatus exterior 54.
[0042]
Another embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 8 is a schematic side view of the image writing unit. The image writing unit 1 includes a recording head unit 20, a carriage 21 on which the recording head unit 20 is mounted, and two guide shafts, namely, guide

shafts

22 and 23. In the embodiment shown in FIGS. 1 to 5, the treatment liquid was discharged onto the sheet by an ink jet method using an ink jet recording head. In the present embodiment, the processing liquid is applied to the sheet before an image is formed on the sheet by an ink-jet method using ink.
[0043]
In FIG. 8, the processing liquid application unit includes an application roller 58 that can be rotated by a drive motor (not shown), a processing liquid feed roller 59, a container 60 containing a processing liquid 61, and a blade 62. The processing liquid is applied to the surface of the processing liquid feed roller 59 by rotating the processing liquid feed roller 59 from the storage container 60. The blade 62 comes into contact with the surface of the processing liquid feed roller 59 to control the amount of the processing liquid deposited on the surface of the processing liquid feed roller 59.
[0044]
The processing liquid is transferred from the processing liquid feed roller 59 to the application roller 58 with the rotation of the two rollers, and is further applied to the surface of the sheet 10. Thereafter, by forming an image on the sheet 10 by an ink jet method, it is possible to form an image on the sheet 10 which has good fixability and can be easily erased in the erasing section. According to the present embodiment, since the processing liquid is more reliably present on the sheet than when the processing liquid is ejected onto the sheet by the ink jet method as described in the above-described embodiment, the ink and the processing liquid are more reliably formed. Since the reaction occurs, the ink is more appropriately fixed on the sheet, and the image can be easily erased.
[0045]
FIG. 9 is a schematic diagram of the image writing unit 1, and FIG. 10 is a schematic diagram of the image writing unit 1 from below the recording head. 9 and 10, the operation of the carriage 21 is the same as in the above-described embodiment. On the carriage 21, a recording head unit 20 including a recording head group 55 for discharging a plurality of color inks and an ink tank group 56 for supplying ink to the respective recording head groups 55 is mounted. Note that, as described above, in the present embodiment, the processing liquid is not discharged onto a sheet by an ink jet method, and therefore, there is no recording head or the like that discharges the processing liquid in the above-described embodiment.
[0046]
The plurality of color inks mounted on the image display device include black (Bk), cyan (C), magenta (M), yellow (Y), light cyan (UC), and light magenta ( UM). The light cyan and light magenta colors are each diluted to about １／ of the density of the cyan and magenta colors. As described above, when the six color inks are used, the image gradation can be improved as compared with the case where the four color inks are used, and the granularity that easily occurs in inkjet recording can be suppressed, and the image quality is improved. .
[0047]
The black (Bk), cyan (C), magenta (M), yellow (Y), light cyan (UC) and light magenta (UM) colors are the Bk ink tank 56a and the C ink A tank 56b, an M ink tank 56c, a Y ink tank 56d, a UC ink tank 56e, and a UM ink tank 56f are mounted. Each of the tanks is connected to a recording head group 55 (a head 56a for Bk ink, a head 56b for C ink, a head 56c for M ink, a head 56c for Y ink, Head 56d, a head 56e for UC ink and a head 56f for UM ink) to supply ink to the ejection openings.
[0048]
Numeral 26 denotes a recovery system unit which caps the ejection portion of the recording head group 55 with a cap member (not shown) at the time of non-recording, and a nozzle group 57 of the recording head group 55 (Bk ink nozzle 57a, C ink Nozzles 57b, M ink nozzles 57c, Y ink nozzles 57d, UC ink nozzles 57e and UM ink nozzles 57f) or ink suction means and wiping means for cleaning the vicinity of the nozzles.
[0049]
This is the end of the description of the image display device of the present invention. Next, the processing liquid and the ink used in the present invention will be described. The treatment liquid used in the present invention contains at least a cationic substance. Further, it is preferable that finely divided cellulose is contained. When the treatment liquid is mixed on a sheet with an ink containing an anionic compound (for example, a dye or pigment as a colorant), as a first step of the reaction, the low molecular weight of the cationic substances contained in the treatment liquid is reduced. Is associated with the anionic compound in the ink by ionic interaction, and the dye in the ink is instantaneously aggregated and separated from the solution phase.
[0050]
Next, when there is finely ground cellulose in the processing liquid, as a second stage of the reaction, the aggregate of the anionic compound and the low molecular weight cationic substance is absorbed by the finely ground cellulose contained in the processing liquid. As a result, the size of the aggregate of the dye formed in the above-mentioned association is further increased, and as a result, solid-liquid separation is performed. In this state, the liquid portion has a role of a portion to be fixed on the sheet and a feature of facilitating image erasure.
[0051]
Furthermore, the aggregate formed by the low molecular weight component of the cationic substance, the anionic dye, and the finely divided cellulose not only satisfies the condition for properly fixing on the sheet due to the increase in viscosity, but also on the sheet. The image does not flow due to the dripping of the image. Further, even if left for a long period of time, there is no occurrence of bleeding (bleeding) of ink at the boundary surface between images of different colors without migration or adjacent dots intermingling. In other words, high-quality images that are erasable and do not cause migration, bleeding, or dripping, which cannot be obtained by simply using a commonly used inkjet ink, can be formed on a sheet. .
[0052]
As the cationic substance contained in the treatment liquid, any substance having a molecular weight of 1,000 or less is preferably used, but a low molecular weight cationic substance having a molecular weight of 100 to 700 is preferably used. Is more preferred. If the molecular weight is too small, the effect of improving the water resistance is small, and if the molecular weight is too large, the coloring property tends to be reduced depending on the type of the dye.
[0053]
Specific examples of such cationic substances include primary and secondary such as hydrochloride such as laurylamine, cocoalkylamine, stearylamine, oleylamine, tallowalkylamine and rosinamine, phosphate and acetate. Or a salt of a tertiary amine; lauryl trimethyl ammonium chloride, lauryl benzyl trimethyl ammonium chloride, lauryl dimethyl benzyl ammonium chloride, benzyl tributyl ammonium chloride, lauryl trimethyl ammonium methosulfate, lauryl benzyl trimethyl ammonium methosulfate, lauryl dimethyl benzyl ammonium methosulfate, benzyl Quaternary ammonium salts such as tributylammonium methosulfate and benzalkonium chloride; cetylpyridinium Chloride, pyridinium salt type compounds such as cetylpyridinium bromide; 2-heptadecenyl - imidazoline type cationic compounds of hydroxyethyl imidazoline and the like; ethylene oxide adducts of higher alkyl amines such as dihydroxyethyl stearylamine, and the like.
[0054]
Further, as the cationic substance, an amphoteric surfactant showing cationicity in a specific pH range can be used. Specifically, for example, an amino acid type amphoteric surfactant; R-NH-CH₂-CH₂-COOH-type compounds; carboxybetaine-type amphoteric surfactants such as stearyldimethylbetaine and lauryldihydroxyethylbetaine; amphoteric surfactants such as sulfobetaine-type amphoteric surfactants and phosphobetaine-type amphoteric surfactants; When using these amphoteric surfactants, adjust the pH of the processing solution so that the pH is equal to or lower than their isoelectric point, or adjust the pH below the isoelectric point when mixed with ink on a sheet. It is preferable to take any method of adjusting so that
[0055]
Further, the treatment liquid preferably further contains finely pulverized cellulose. Finely pulverized cellulose is obtained by further pulverizing crystalline cellulose obtained by drying a plant fiber and processing it into fine particles or fine crystals, and a suitable particle size of the finely pulverized cellulose used in the present invention. Has an average particle size of 5.0 μm or less as measured by a laser scattering method. If it is larger than 5.0 μm, sticking may occur near the nozzles of the inkjet recording head.
[0056]
In addition, the treatment liquid may further contain a cationic polymer having a molecular weight of 2,000 or more, in addition to the above-mentioned finely pulverized cellulose. Examples of the cationic polymer include polyallylamine hydrochloride, polyamine sulfone hydrochloride, polyvinylamine hydrochloride, chitosan acetate, polydimethyldiallylammonium chloride, and the like.
[0057]
As the above-mentioned cationic polymer, a compound obtained by partially cationizing a nonionic polymer may be used. Specific examples thereof include a copolymer of vinylpyrrolidone and a quaternary salt of aminoalkyl acrylate, and a copolymer of acrylamide and a quaternary salt of aminomethylacrylamide. The molecular weight described in the present invention means a weight average molecular weight in terms of polyethylene oxide determined by GPC, unless otherwise specified.
[0058]
The amount of these components contained in the treatment liquid used in the present invention is preferably 0.05 to 20% by weight based on the total amount of the treatment liquid and the total amount of the cationic substance and the finely ground cellulose. It is in a suitable range, more preferably in the range of 0.5 to 5% by weight, but it is necessary to determine the optimum range depending on the combination of the substances used. The mixing ratio of the cationic substance and the finely ground cellulose in the treatment liquid is in the range of 10: 1 to 1:10, preferably 5: 1 to 1: 5 on a weight basis. If this ratio exceeds 10: 1, the water resistance of the printed matter tends to decrease. Conversely, if the ratio is 1:10 or less, bleeding is not sufficiently suppressed, and the edge sharpness of the image tends to decrease.
[0059]
Next, other components constituting the treatment liquid will be specifically described. The treatment liquid used in the present invention usually comprises water, a water-soluble organic solvent and other additives in addition to the above-mentioned cationic substance and finely ground cellulose. Examples of the water-soluble organic solvent include amides such as dimethylformamide and dimethylacetamide; ketones such as acetone and isobutyl ketone; ethers such as tetrahydrofuran and dioxane; polyalkylene glycols such as polyethylene glycol and polypropylene glycol; ethylene glycol Polyols such as propylene glycol, butylene glycol, 1,2,6-hexanetriol, thiodiglycol, hexylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, glycerin; ethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, triethylene glycol monomethyl ether Lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as ethanol, isopropyl alcohol, n-butyl Alcohol, monohydric alcohols such as isobutyl alcohol; other, N- methyl-2-pyrrolidone, 1,3-dimethyl - imidazolidinone, triethanolamine, sulfolane, dimethyl sulfoxide and the like. The content of the water-soluble organic solvent is not particularly limited, but is preferably 5 to 60% by weight, more preferably 5 to 40% by weight, based on the total amount of the processing solution. In addition, the treatment liquid may further optionally contain additives such as a viscosity adjuster, a pH adjuster, a preservative, various surfactants, an antioxidant, and an evaporation accelerator, if necessary. .
[0060]
The treatment liquid is more preferably colorless, but may be a light color as long as the color tone of each color ink is not changed when mixed with the ink on the sheet. Further, as a suitable range of various physical properties of the above-mentioned treatment liquid, at around 25 ° C., the pH is 3 to 12, preferably 3 to 8, more preferably 3 to 5, and the surface tension is 10 to 60 dyn / cm. , More preferably 10 to 40 dyn / cm, and a viscosity of about 1 to 30 cPs. The surface tension of the treatment liquid is preferably lower than the surface tension of the ink used with the treatment liquid.
[0061]
Next, the ink used in the present invention will be described. As the ink used in the present invention, it is preferable to use a water-soluble dye having an anionic group as a coloring material, or in the case of using a pigment as a coloring material, to use an anionic compound in combination. The ink used in the present invention may further include water, a water-soluble organic solvent and other components, for example, a viscosity adjuster, a pH adjuster, a preservative, a surfactant, an antioxidant, and the like as required. included.
[0062]
The water-soluble dye containing an anionic group used in the present invention is not particularly limited as long as it is a water-soluble acid dye, a direct dye, a reactive dye, or the like described in Color Index (COLOUR INDEX). In addition, there is no particular limitation on those not described in the color index as long as they have an anionic group such as a sulfoxyl group or a carboxyl group. The water-soluble dyes mentioned here include those having a pH dependency of solubility.
[0063]
As the water-soluble organic solvent contained in the ink containing a water-soluble dye as a coloring material as described above, the water-soluble organic solvent used in the above-described treatment liquid can be used similarly. The same applies to the preferred range of the content of these water-soluble organic solvents in the ink. Further, the preferable physical property range of the ink is exactly the same as in the case of the treatment liquid. However, regarding the surface tension of the ink, it is preferable that the surface tension of the ink is higher than the surface tension of the treatment liquid in some cases, which is effective in forming an image. This is because, if the surface tension of the two is adjusted, for example, in the printing process, the treatment liquid that has been driven first has an effect of making the wettability of the ink that is subsequently driven on the sheet uniform. It is thought.
[0064]
When a pigment is used as the coloring material of the ink used in the present invention, the amount of the pigment is preferably in the range of 1 to 20% by weight, more preferably 2 to 12% by weight based on the total weight of the ink. . As the pigment used in the ink, specifically, carbon black may be used as the one used in the black ink.For example, furnace black, carbon black manufactured by a channel method, and primary particles may be used. Diameter 15-40mμ, BET specific surface area 50-300m²/ G, DBP oil absorption of 40 to 150 ml / 100 g, volatile matter of 0.5 to 10%, and pH of 2 to 9 are preferably used.
[0065]
As a commercially available product having such physical properties, for example, 2300, no. 900, MCF88, No. 33, no. 40, no. 45, no. 52, MA7, MA8, No. 2200B (manufactured by Mitsubishi Chemical), RAVE1255 (manufactured by Columbia), REGAL400R, REGAL330R, REGAL660R, MOGUL L (manufactured by Cabot), Color Black FW 1, Color Black FW 18, Color Black S 170, Color Scor Printex 35 and Printex U (all manufactured by Degussa) and the like can be preferably used.
[0066]
Examples of pigments used for cyan ink include C.I. I. Pigment Blue 1, C.I. I. Pigment Blue 2, C.I. I. Pigment Blue 3, C.I. I. Pigment Blue 15: 3, C.I. I. Pigment Blue 16, C.I. I. Pigment Blue 22, C.I. I. Vat Blue 4, C.I. I. Vat Blue 6 and the like. Examples of the pigment used in the magenta ink include C.I. I. Pigment Red 5, C.I. I. Pigment Red 7, C.I. I. Pigment Red 12, C.I. I. Pigment Red 48 (Ca), C.I. I. Pigment Red 48 (Mn), C.I. I. Pigment Red 57 (Ca), C.I. I. Pigment Red 112, C.I. I. Pigment Red 122 and the like. Examples of the pigment used for the yellow ink include C.I. I. Pigment Yellow 1, C.I. I. Pigment Yellow 2, C.I. I. Pigment Yellow 3, C.I. I. Pigment Yellow 13, C.I. I. Pigment Yellow 16, C.I. I. Pigment Yellow 83 and the like, but are not limited thereto. In addition to the above, of course, pigments newly produced for the present invention can also be used.
[0067]
As the dispersant to be contained in the ink when using a pigment, any water-soluble resin can be used, but those having a weight average molecular weight in the range of 1,000 to 30,000 can be used. Preferably, those having a range of 3,000 to 15,000 can be used more preferably. Specific examples of such a dispersant include styrene, styrene derivatives, vinyl naphthalene, vinyl naphthalene derivatives, aliphatic alcohol esters of α, β-ethylenically unsaturated carboxylic acids, acrylic acid, acrylic acid derivatives, At least two or more monomers selected from maleic acid, maleic acid derivatives, itaconic acid, itaconic acid derivatives, fumaric acid, fumaric acid derivatives, vinyl acetate, vinylpyrrolidone, acrylamide, and derivatives thereof; One is a block copolymer comprising a hydrophilic monomer), a random copolymer, a graft copolymer, or a salt thereof. Alternatively, natural resins such as rosin, shellac and starch can also be preferably used. These resins are alkali-soluble resins that are soluble in an aqueous solution in which a base is dissolved. The water-soluble resin used as a pigment dispersant is preferably contained in the range of 0.1 to 5% by weight based on the total weight of the ink.
[0068]
In particular, in the case of an ink containing the above-described pigment, it is preferable that the entire ink is adjusted to be neutral or alkaline. This is preferable because the solubility of the water-soluble resin used as the pigment dispersant can be improved, and an ink having more excellent long-term storage properties can be obtained. However, in this case, the pH is desirably in the range of 7 to 10 because it may cause corrosion of various members used in the ink jet recording apparatus. Examples of the pH adjusting agent used in this case include, for example, diethanolamine, various organic amines such as triethanolamine, sodium hydroxide, lithium hydroxide, inorganic alkali agents such as hydroxides of alkali metals such as potassium hydroxide, Organic acids, mineral acids and the like can be mentioned. The water-soluble resin as a pigment and a dispersant as described above is dispersed or dissolved in an aqueous liquid medium. In the ink containing the pigment, a suitable aqueous liquid medium is a mixed solvent of water and a water-soluble organic solvent, and the water is not general water containing various ions, but deionized water (deionized water). ) Are preferably used.
[0069]
Examples of the water-soluble organic solvent used by being mixed with water include, for example, methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, sec-butyl alcohol, tert-butyl alcohol, etc. Amides such as dimethylformamide and dimethylacetamide; ketones or keto alcohols such as acetone, methyl isobutyl ketone and diacetone alcohol; ethers such as tetrahydrofuran and dioxane; polyalkylenes such as polyethylene glycol and polypropylene glycol Glycols: ethylene glycol, propylene glycol, butylene glycol, 1,2,6-hexanetriol, thiodiglycol, hexylene glycol, diethylene glycol Polyols such as triethylene glycol and glycerin; lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as ethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, diethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether and triethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether; N-methyl -2-pyrrolidone, 2-pyrrolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone and the like.
[0070]
Among these many water-soluble organic solvents, polyhydric alcohols such as diethylene glycol and lower alkyl ethers of polyhydric alcohols such as triethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether are preferable. In general, the content of the water-soluble organic solvent in the ink is preferably in the range of 3 to 50% by weight of the total weight of the ink, and more preferably in the range of 3 to 40% by weight. Further, the content of water used is preferably from 10 to 90% by weight, more preferably from 30 to 80% by weight, based on the total weight of the ink.
[0071]
Inks containing pigments as described above, in addition to the above-mentioned components, surfactants, defoamers, preservatives, etc. are appropriately added in order to obtain inks having desired physical properties as needed. can do. Further, in addition to the above pigment, a water-soluble dye as described above or the like can be appropriately added as a coloring material. Also, as described above, when an ink containing a pigment is used, it is preferable that the surface tension of the ink is larger than the surface tension of the treatment liquid used in the present invention. It is preferable to adjust the surface tension of the ink in such a manner.
[0072]
As a method for producing an ink containing a pigment as described above, first, a pigment is added to an aqueous medium containing at least a water-soluble resin and water as a dispersant, and after stirring, a dispersing unit described below is used. And a centrifugation treatment is performed as necessary to obtain a desired dispersion. Next, a sizing agent and appropriately selected additive components as described above are added to the dispersion, and the mixture is stirred to form an ink.
[0073]
When using the alkali-soluble resin as described above as a dispersing agent, it is necessary to add a base to dissolve the resin. In this case, as the bases, for example, monoethanolamine Organic amines such as diethanolamine, triethanolamine, amine methylpropanol and ammonia, and inorganic bases such as potassium hydroxide and sodium hydroxide are preferably used.
[0074]
Further, in the method for producing an ink containing a pigment, it is effective to carry out premixing for 30 minutes or more before stirring and dispersing an aqueous medium containing the pigment. That is, such a premixing operation is preferable because the wettability of the pigment surface can be improved and the adsorption of the dispersant on the pigment surface can be promoted.
[0075]
The dispersing machine used in the above-mentioned pigment dispersion treatment may be any commonly used dispersing machine, and examples thereof include a ball mill, a roll mill, and a sand mill. Among them, a high-speed sand mill is preferably used, and examples of such a mill include a super mill, a sand grinder, a bead mill, an agitator mill, a Glen mill, a Dyno mill, a pearl mill, and a Kobol mill (all trade names).
[0076]
When an ink containing a pigment is used for ink-jet recording, a pigment having an optimal particle size distribution is used due to requirements for clogging resistance and the like.However, as a method for obtaining a pigment having a desired particle size distribution, , Reducing the size of the grinding media of the disperser, increasing the filling rate of the grinding media, increasing the processing time, slowing the discharge speed, classifying with a filter or centrifugal separator after grinding, and Techniques such as a combination of these techniques are exemplified.
[0077]
In the present invention, when an ink containing a pigment is used, in addition to the various components described above, an anionic compound such as an anionic surfactant or an anionic polymer is added to the ink. Is preferred. In particular, when an anionic compound is not used as a dispersant, it is essential to add such an anionic substance. The amount added at this time is preferably 0.05 to 10% by weight, more preferably 0.2 to 5% by weight, based on the total amount of the ink. It is also a preferred embodiment that the amphoteric surfactant is contained after being adjusted to a pH below its isoelectric point.
[0078]
Examples of the anionic surfactant used in this case include, for example, carboxylate type, sulfate ester type, sulfonate type, phosphate ester type and the like, and any commonly used ones are preferably used. be able to. Examples of the anionic polymer include an alkali-soluble resin, specifically, sodium polyacrylate or a polymer obtained by copolymerizing a part of a polymer with acrylic acid.
[0079]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples. In the following description, “parts” and “%” are based on weight unless otherwise specified. The particle size of the finely ground cellulose was measured by a laser scattering method. Further, the molecular weight of the cationic substance is a weight average molecular weight in terms of polyethylene oxide measured by GPC, and the weight average molecular weight of the dispersant of the pigment ink was measured by a GCP method using a styrene polymer as a standard.
[0080]
Example 1
A sheet was formed from an ethylene-methyl acrylate copolymer (EMMA resin) having an ethylene content of 90% and a weight average molecular weight of 200,000, and then laminated with a white base film (PET) to form a laminate sheet. This sheet was set as a sheet (display medium) in the image display device shown in FIG.
[0081]
Next, the following treatment liquid A and ink I were prepared.
<< Preparation of treatment liquid >>
First, after mixing and dissolving the following components, the mixture was filtered under pressure through a membrane filter having a pore size of 0.22 μm (trade name: Fluoropore Filter, manufactured by Sumitomo Electric Industries, Ltd.), and the pH was adjusted to 4.8. Liquid A was obtained.

[0082]
<<< Preparation of Ink I >>>
Next, the following components were mixed, and the mixture was filtered under pressure through a membrane filter having a pore size of 0.22 μm (trade name: Fluoropore Filter, manufactured by Sumitomo Electric Industries, Ltd.) to contain a dye containing an anionic group. Black, cyan, magenta, and yellow color inks Bk1, C1, M1, and Y1 were obtained. These Bk1, C1, M1 and Y1 were used as ink I. The pH of each solution was adjusted to 4.8.
[0083]
<Black ink Bk1>
・ C. I. Food Black 2 4.0 parts
・ Thiodiglycol 10 parts
・ Acetylenol EH 0.05 parts
・ 85.95 parts of ion exchange water
<Cyan ink C1>
・ C. I. Acid Blue 9 2.5 parts
・ Thiodiglycol 10 parts
・ Acetylenol EH 0.05 parts
・ 87.45 parts of ion exchange water
[0084]
<Magenta ink M1>
・ C. I. Acid Red 289 2.5 parts
・ Thiodiglycol 10 parts
・ Acetylenol EH 0.05 parts
・ 87.45 parts of ion exchange water
<Yellow ink Y1>
・ C. I. Direct Yellow 86 2 copies
・ Thiodiglycol 10 parts
・ Acetylenol EH 0.05 parts
・ 87.95 parts of ion exchange water
[0085]
The processing liquid A and the ink I obtained as described above are accommodated in the ink jet recording head unit shown in FIG. 3, and the image writing unit shown in FIGS. 3 and 4 and the erasing unit shown in FIG. A color image was displayed using the image display device shown in FIG.
In the erasing means shown in FIG. 5, as the fine powder, a mixture of "kina flour" and "roasted okara" at a ratio of 5: 5 was used. A brushed velvet (trade name: NF-77, manufactured by Hiroki) was attached to a stainless steel drum as the scrubbing roller 43. The brushed velvet was obtained by electrostatically planting nylon filaments, and the filaments had 1.5 denier. The length of the pile was about 1.0 mm.
[0086]
As a result, when displaying the image, the ink was not repelled or flown on the sheet (display medium), the adjacent dots were not mixed, and the fixing property was good, so that a good image display could be performed. When erasing an image, erasing means that ejects fine powder to absorb gelled ink and scrapes it off with a scrubbing roller enables good cleaning. No pieces were found.
[0087]
Example 2
The processing liquid A used in Example 1 is stored in the processing liquid application unit shown in FIG. 8, and the ink I is stored in the ink jet recording head unit shown in FIG. 9, and the image writing unit shown in FIGS. A color image was displayed using the image display device shown in FIG. 1 equipped with the processing liquid application unit and the erasing unit used in Example 1. As the fine powder, a mixture of "kina flour" and "roasted okara" at 3: 7 was used.
[0088]
As a result, when displaying the image, the ink was not repelled or flown on the sheet (display medium), the adjacent dots were not mixed, and the fixing property was good, so that a good image display could be performed. When erasing an image, erasing means that ejects fine powder to absorb gelled ink and scrapes it off with a scrubbing roller enables good cleaning. No pieces were found.
[0089]
Example 3
A processing solution B comprising the following components was prepared in the same manner as the processing solution A of Example 1.

[0090]
The processing liquid B and the ink I obtained as described above are stored in the ink jet recording head unit shown in FIG. 3, and the image writing unit shown in FIGS. 3 and 4 and the erasing unit used in the first embodiment are mounted. A color image was displayed using the image display device shown in FIG. As the fine powder, a mixture of "kina flour" and "roasted okara" at 7: 3 was used.
[0091]
As a result, when displaying the image, the ink was not repelled or flown on the sheet (display medium), the adjacent dots were not mixed, and the fixing property was good, so that a good image display could be performed. When erasing an image, erasing means that ejects fine powder to absorb gelled ink and scrapes it off with a scrubbing roller enables good cleaning. No pieces were found.
[0092]
Example 4
The processing liquid B used in Example 3 is stored in the processing liquid application unit shown in FIG. 8, and the ink I is stored in the ink jet recording head unit shown in FIG. 9, and the image writing unit shown in FIGS. A color image was displayed using the image display device shown in FIG. 1 equipped with the processing liquid application unit and the erasing unit used in Example 1. As the fine powder, a mixture of "kina flour" and "roasted okara" at a ratio of 5: 5 was used.
[0093]
As a result, when displaying the image, the ink was not repelled or flown on the sheet (display medium), the adjacent dots were not mixed, and the fixing property was good, so that a good image display could be performed. When erasing an image, erasing means that ejects fine powder to absorb the gelled ink and scrapes it off with a scrubbing roller enables good cleaning. No pieces were found.
[0094]
Example 5
Under the following conditions, black, cyan, magenta, and yellow color inks Bk2, C2, M2, and Y2 containing a pigment and an anionic compound, respectively, were obtained. These Bk2, C2, M2 and Y2 were used as ink II.

[0095]
The above components were mixed and heated to 70 ° C. in a water bath to completely dissolve the resin component. 10 parts of newly prepared carbon black (MCF88, manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) and 1 part of isopropyl alcohol were added to this solution, and after premixing for 30 minutes, dispersion treatment was performed under the following conditions.
・ Dispersing machine: Sand grinder (made by Igarashi Kikai)
・ Pulverizing media: zirconium beads, 1mm diameter
-Filling ratio of grinding media: 50% (volume ratio)
・ Pulverization time: 3 hours
[0096]
Further, centrifugation treatment (conditions: 12,000 rpm, 20 minutes) was performed to remove coarse particles to obtain a dispersion. Using the above dispersion, components having the following composition ratios were mixed to prepare an ink containing a pigment, which was designated as black ink Bk2.
・ 30.0 parts of the above pigment dispersion
・ Glycerin 10.0 parts
・ Ethylene glycol 5.0 parts
・ N-methylpyrrolidone 5.0 parts
・ Ethyl alcohol 2.0 parts
・ 48.0 parts of ion exchange water
[0097]
<Cyan ink C2>
A cyan ink C2 was prepared in the same manner as in the preparation of the black ink Bk2, except that Pigment Blue 15 was used instead of 10 parts of carbon black (MCF88, manufactured by Mitsubishi Chemical) used in the preparation of the black ink Bk2.
<Magenta ink M2>
A magenta ink M2 was prepared in the same manner as in the preparation of the black ink Bk2, except that Pigment Red 7 was used instead of 10 parts of carbon black (MCF88, manufactured by Mitsubishi Chemical) used in the preparation of the black ink Bk2.
<Yellow ink Y2>
A yellow ink Y2 was prepared in the same manner as in the preparation of the black ink Bk2, except that Pigment Yellow 74 was used instead of 10 parts of carbon black (MCF88, manufactured by Mitsubishi Chemical) used in the preparation of the black ink Bk2.
[0098]
The treatment liquid A used in Example 1 and the ink II obtained as described above were housed in the ink jet recording head unit shown in FIG. 3, and the image writing means shown in FIGS. A color image was displayed using the image display device shown in FIG. 1 equipped with the used erasing means. As the fine powder, a mixture of "kina flour" and "roasted okara" at a ratio of 5: 5 was used.
[0099]
As a result, when displaying the image, the ink was not repelled or flown on the sheet (display medium), the adjacent dots were not mixed, and the fixing property was good, so that a good image display could be performed. When erasing an image, erasing means that ejects fine powder to absorb gelled ink and scrapes it off with a scrubbing roller enables good cleaning. No pieces were found.
[0100]
Example 6
The processing liquid A used in Example 1 was stored in the processing liquid applying means shown in FIG. 8, and the ink II obtained as described above was stored in the ink jet recording head unit shown in FIG. 9, and shown in FIGS. 9 and 10. A color image was displayed using the image display device shown in FIG. 1 equipped with the image writing means, the treatment liquid applying means shown in FIG. 8, and the erasing means used in Example 1. As the fine powder, a mixture of "kina flour" and "roasted okara" at a ratio of 5: 5 was used.
[0101]
As a result, when displaying the image, the ink was not repelled or flown on the sheet (display medium), the adjacent dots were not mixed, and the fixing property was good, so that a good image display could be performed. When erasing an image, erasing means that ejects fine powder to absorb gelled ink and scrapes it off with a scrubbing roller enables good cleaning. No pieces were found.
[0102]
【The invention's effect】
The image display device provided by the present invention is a device that not only provides a high-quality color image display compatible with a network, but also addresses resource saving and environmental issues. By using the treatment liquid containing the cationic compound and the treatment liquid application means as described above, it has become possible to perform good display without repelling the ink on the sheet. Further, not only the fixing property to the sheet is improved, but also the image can be satisfactorily cleaned from the sheet by the erasing means using the fine powder having the ink absorbing ability.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic front view of an image display device according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic side view of the image display device of the present invention.
FIG. 3 is a detailed schematic diagram of an image writing unit of the image display device of the present invention.
FIG. 4 is a schematic diagram of the image display device of the present invention as viewed from below a recording head.
FIG. 5 is an enlarged schematic view of an image erasing section 4 of the image display device of the present invention.
FIG. 6 is a block diagram of the image display device of the present invention.
FIG. 7 is a flowchart showing a display and erasing operation of the image display device of the present invention.
FIG. 8 is a schematic side view of an image writing section of the image display device of the present invention.
FIG. 9 is a detailed schematic diagram of an image writing unit of the image display device of the present invention.
FIG. 10 is a schematic view of a recording head of the image display device of the present invention from below.
[Explanation of symbols]
1: Image writing unit
2: Display medium drive
3: Display section
4: Image deletion unit
10: Display medium (sheet)
11, 12: Roller
13, 14: Roller shaft
28a, 28b: flange
15: Seat drive unit
20: Recording head unit
21: Carriage
22, 23: guide shaft
24: Record head group
25: Ink tank group
26: Recovery unit
27: Nozzle group
33: Support plate
40: Nozzle
41: Fine powder storage container
42: Waste ink reservoir
43: Scrubbing roller
44: Scrubbing roller shaft
45: means for discharging fine powder
52: Marker
53: Sensor
54: Equipment exterior
55: Record head group
56: Ink tank group
57: Nozzle group
58: Application roller
59: Processing liquid feed roller
60: Container
61: Treatment liquid
62: Blade
100: Host computer
101: Receive buffer
102: control unit
103: Memory section
104: Mechanical control unit
105: Mechanical unit
106: Sensor / switch control unit
107: Sensor switch unit
108: display element control unit
109: display element section
110: Recording head control section
111: Record head
112: Image processing unit

Claims

In an inkjet image display device that forms an image on a display medium by discharging recording ink for image formation based on recording data,
(A) and the image writing means comprising means for ejecting specific color ink and means for applying on a display medium a treatment liquid containing at least a cationic substance,
(B) by applying a fine powder having an ink absorbing ability on a display medium, and fine powder supplying means and the ink images erase hand stage with means for removing fine powder having absorbed to absorb the ink to a fine powder an image display device characterized by Ru with a.

Fine powder, an image display apparatus according to claim 1 which is natural or organic superabsorbent polymer material or inorganic superabsorbent material synthesis.

The image display device according to claim 1, wherein the fine powder is “kinako”, “roasted okara”, or a mixture thereof.

The image display device according to claim 1, wherein the fine powder is a mixture of “kina flour” and “roasted okara” in a weight ratio of “kina flour”: “roasted okara” = 1: 9 to 9: 1.

The image display device according to claim 1, wherein the fine powder has a particle size of 50 μm or less.

The image display device according to any one of claims 1 to 5, wherein the treatment liquid further contains finely pulverized cellulose.

As a means of divided absorbed the fine powder of the ink, the image display apparatus according to claim 1, Ru with scrubbing rollers.

Scrubbing roller, an image display apparatus according to claim 7 that is made of brushed nylon.