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JP3562516B2 - 画像印象評価装置、画像印象評価方法及び画像印象評価プログラム - Google Patents

画像印象評価装置、画像印象評価方法及び画像印象評価プログラム Download PDF

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JP3562516B2
JP3562516B2 JP2002187522A JP2002187522A JP3562516B2 JP 3562516 B2 JP3562516 B2 JP 3562516B2 JP 2002187522 A JP2002187522 A JP 2002187522A JP 2002187522 A JP2002187522 A JP 2002187522A JP 3562516 B2 JP3562516 B2 JP 3562516B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価装置、画像印象評価方法及び画像印象評価プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報処理の高速化及び大容量化に伴って、プレゼンテーション資料や各種のウェブサイトにおいて多数の色彩を施された画像が利用されるようになっている。これらの画像においては、画像中に用いられる色の選択、配置、面積及び面積比などによって、人間に与える視覚的な印象が大きく異なる。
【0003】
しかしながら、実際の画像作成の多くは一般的なユーザに委ねられている。画像作成に不慣れな一般的なユーザは、画像をいかに着色及び配色することによって、自分の意図する雰囲気、美観及び視認性が得ることができるか分からないことが多い。また、画像作成の専門家にとっても、作成した画像がユーザに与える印象を客観的に評価する手段が必要とされている。
【0004】
この問題を解決するために、人間の感性に基づいた画像処理や画像評価の研究が盛んに行われており、なかでも人間の感性を評価する感性評価手段と、その結果と画像の特徴とを解析する画像解析手段とを結びつけた感性的画像作成支援手段が数多く提案されている。
【0005】
特開平7−306935号公報及び特開平8−249441号公報には、対話型の配色支援方法及びそれを用いた配色支援装置が開示されている。この配色支援方法では、ユーザが画像データを編集する際に、画像の背景、文字又はグラフなどの配色の適正を具体的な数値として提示したり、配色に適した色彩を候補として提示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、画像の配色の適正を求める際の特徴の抽出が適切でなかったり、人間の感性と画像の特徴との対応にずれを生じたりすることが多く、ユーザの意図に沿った雰囲気、美観及び視認性を的確に評価できない問題があった。
【0007】
また、装置の操作が対話型であるために、ユーザからの指示が適切でない場合には、適切な評価結果を提示することができなかった。特に、画像作成の経験が少ないユーザほど支援を必要とするにも関わらず、適切な指示を行うことができないことが多く、利用上の問題を有していた。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題を鑑み、人間の感性に基づいて画像の印象を的確に評価できる画像印象評価装置、画像印象評価方法及び画像印象評価プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価装置であって、画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段と、評価対象となる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得手段と、前記取得した特徴量が満たす前記条件、と関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出手段と、前記抽出された表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する出力手段とを備える。
【0010】
また、上記課題を解決するための本発明の別の形態は、画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価装置であって、画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段と、評価対象となる画像を複数の画像領域として分割する領域分割手段と、前記画像領域に各々に含まれる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得手段と、前記データベースから、前記取得された特徴量が満たす前記条件に関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出手段と、前記抽出した表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する出力手段とを備える
【0011】
上記画像印象評価装置において、前記出力手段は、前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域に当該特徴量に対する条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する手段を含むことを特徴とする。
【0012】
また、上記画像印象評価装置において、前記特徴量は、明度、彩度、色相、平均色、面積又は位置に関する特徴量の少なくとも1つであることが好適である。
【0013】
また、上記画像印象評価装置において、前記特徴量は、前記画像領域間の視覚的な特徴の差異に関する特徴量を含むことが好適である。
【0014】
すなわち、上記画像印象評価装置において、前記特徴量は、画像全体と画像領域との色差、背景と画像領域との色差、又は画像領域と当該画像領域に隣接する画像領域との色差、に関する特徴量の少なくとも1つであることが好適である。
【0015】
さらに、上記画像印象評価装置において、前記出力手段は、前記出力画面の領域を複数の分割画面領域として分割し、前記分割画面領域に当該特徴量に対する条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割領域に前記抽出された表現情報を表示する手段を含むことが好適である。
【0016】
ここで、上記画像印象評価装置において、前記特徴量は平均色及び面積を含み、前記取得された特徴量に関する情報は、当該取得された特徴量の取得元である前記画像領域の面積に比例した出力画面の領域に、当該画像領域の平均色を表示する画像情報であることが好適である。
【0017】
また、上記画像印象評価装置において、前記特徴量は平均色及び面積を含み、前記出力手段は、前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、当該分割画面領域毎に異なる色を割り当て、前記画像領域毎に、当該画像領域の平均色に対応する前記分割画面領域内において、当該画像領域の面積に比例する領域に当該画像領域の平均色を表示する手段を含むことが好適である。
【0018】
上記課題を解決するための本発明は、画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価方法であって、画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段を用いて、評価対象となる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得工程と、前記取得した特徴量が満たす前記条件、と関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出工程と、前記抽出された表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する出力工程とを備える
【0019】
また、上記課題を解決するための本発明の別の形態は、画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価方法であって、画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段を用いて、評価対象となる画像を複数の画像領域として分割する領域分割工程と、前記画像領域に各々に含まれる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得工程と、前記データベースから、前記取得された特徴量が満たす前記条件に関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出工程と、前記抽出した表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する出力工程とを備える
【0020】
上記画像印象評価方法において、前記出力工程は、前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域に当該特徴量に対する条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する工程を含むことを特徴とする。
【0021】
また、上記画像印象評価方法において、前記特徴量は、明度、彩度、色相、平均色、面積又は位置に関する特徴量の少なくとも1つであることが好適である
【0022】
また、上記画像印象評価方法において、前記特徴量は、前記画像領域間の視覚的な特徴の差異に関する特徴量を含むことが好適である。
【0023】
すなわち、上記画像印象評価方法において、前記特徴量は、画像全体と画像領域との色差、背景と画像領域との色差、又は画像領域と当該画像領域に隣接する画像領域との色差、に関する特徴量の少なくとも1つであることが好適である。
【0024】
さらに、上記画像印象評価方法において、前記出力工程は、前記出力画面の領域を複数の分割画面領域として分割し、前記分割画面領域に当該特徴量に対する条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割領域に前記抽出された表現情報を表示する工程を含むことが好適である。
【0025】
ここで、上記画像印象評価方法において、前記特徴量は平均色及び面積を含み、前記取得された特徴量に関する情報は、当該取得された特徴量の取得元である前記画像領域の面積に比例した出力画面の領域に、当該画像領域の平均色を表示する画像情報であることが好適である。
【0026】
また、上記画像印象評価方法において、前記特徴量は平均色及び面積を含み、前記出力工程は、前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、当該分割画面領域毎に異なる色を割り当て、前記画像領域毎に、当該画像領域の平均色に対応する前記分割画面領域内において、当該画像領域の面積に比例する領域に当該画像領域の平均色を表示する工程を含むことが好適である。
【0027】
上記課題を解決するための本発明は、画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価プログラムであって、画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段を用いて、コンピュータに、評価対象となる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得工程と、前記取得した特徴量が満たす前記条件、と関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出工程と、前記抽出された表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する工程であって、前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域に当該特徴量に対する条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する出力工程とを含む処理を実行させることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図を参照して詳細に説明する。本発明の実施の形態における印象評価装置は、図1のように、制御部10、内部記憶部12、大容量記憶部14、出力部16、標準入力部18及び画像入力部20から基本的に構成される。制御部10、内部記憶部12、大容量記憶部14、出力部16、標準入力部18及び画像入力部20はバス24を介して情報(データ)伝達可能に接続される。
【0029】
印象評価装置は、さらに、インターフェース部22を含んでなることが好適である。インターフェース部22は、他の構成要素とバス24を介して情報(データ)伝達可能に接続される。インターフェース部22は、ネットワーク26を介して、印象評価装置の外部のサーバからウェブページ等の画像データを読み込むために用いることができる。
【0030】
制御部10は、内部記憶部12に保持されている画像印象評価プログラムを実行し、大容量記憶部14に格納されている画像データ又はネットワーク26を介して画像データを適宜読み込んで、その画像データにより表現される画像の印象評価を行う。印象評価の結果は、出力部16又は内部記憶部12へ出力される。制御部10には、一般的なコンピュータのCPUを用いることができる。
【0031】
内部記憶部12は、制御部10で実行される印象評価プログラム、評価処理に用いられる各パラメータ及び処理結果である印象評価値等を格納及び保持する。内部記憶部12に保持されたデータは、バス24を介して、制御部10から適宜参照することができる。内部記憶部12は、一般的な半導体メモリ、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置等を適宜選択して用いることができる。
【0032】
大容量記憶部14は、制御部10での印象評価の対象となる画像(以下、被評価画像という)の画像データを格納及び保持する。画像データは、ビットマップ形式、jpeg形式、tiff形式、HTML形式などの様々なデータ形式で保持される。大容量記憶部14に保持された画像データは、バス24を介して、制御部10から適宜参照することができる。大容量記憶部14は、一般的なハードディスク装置、光磁気ディスク装置等の大容量の記憶装置を選択して用いることができる。
【0033】
出力部16は、制御部10から出力された処理結果をユーザが確認可能な情報として出力する。また、印象評価の処理に必要な制御コマンドやパラメータをユーザが入力する際のユーザインターフェースとしても用いられる。出力部16は、ディスプレイ装置、プリンタ又はタッチパネル等を適宜選択して用いることができる。
【0034】
標準入力部18は、画像の評価を行う際の制御コマンドやパラメータをユーザが入力するために用いられる。例えば、制御部10に対して、内部記憶部12に保持された印象評価プログラムの実行開始を命令する制御コマンドを入力する際に用いられる。標準入力部18は、キーボード、マウス又はタッチパネル等を適宜選択して用いることができる。
【0035】
画像入力部20は、印象評価の対象となる画像データの入力を行う。画像入力部20から入力された画像データは、大容量記憶部14又は内部記憶部12に格納及び保持される。画像入力部20は、スキャナ、デジタルカメラ又はデジタルビデオなどの一般的な画像入力装置を適宜選択して用いることができる。
【0036】
本実施の形態の印象評価装置は、一般的なコンピュータによって基本的に構成することができる。また、上記構成に限定されるものではなく、適宜構成要素を付加、削除又は変更することが好適である。
【0037】
<第1の画像印象評価方法>
以下に、上記印象評価装置を用いた画像の印象評価の処理方法について、図を参照して説明する。図2に、第1の画像の印象評価方法におけるフローチャートを示す。
【0038】
本印象評価方法は、図2のように、被評価画像の入力(ステップS1)、画像領域の分割(ステップS2)、物理的特徴量を取得するサブルーチン(ステップS3)、印象評価の抽出(ステップS4)及び評価結果の出力(ステップS5)を含み、各ステップを順次行うことによって実行される。具体的には、各ステップをコンピュータで実行可能な印象評価プログラムとして内部記憶部12に格納及び保持し、制御部10によってその印象評価プログラムを実行することによって行われる。
【0039】
ユーザが、標準入力部18から印象評価プログラムの実行開始の制御コマンドを入力することによって、制御部10は内部記憶部12に保持された印象評価プログラムを実行する。その結果、直ちにステップS1へ処理が移行される。
【0040】
ステップS1では、画像入力部20を用いて、印象の評価対象となる画像の画像データが取得される。または、ネットワーク26を介して、ウェブページなどの画像データを取得しても良い。画像データは、大容量記憶部14又は内部記憶部12に格納及び保持され、制御部10によって適宜読み出されて処理に供される。
【0041】
ステップS2では、被評価画像を複数の画像領域に分割する。画像領域への分割は、一般的な画像リタッチャ方法を用いて行うことができる。このとき、被評価画像を出力部16を用いて表示し、ユーザはその画像を確認しながら標準入力部18を用いて、画像中の任意の領域を選択して分割する。
【0042】
また、被評価画像がビットマップ形式の画像データである場合には、良く知られたK平均アルゴリズムによるクラスタリング等に代表される画像領域分割アルゴリズムを適用した画像処理方法を用いて、画像を自動的に領域分割することも好適である。
【0043】
分割された画像領域は、それぞれ大容量記憶部14又は内部記憶部12に格納及び保持される。
【0044】
例えば、図3に示すように、被評価画像がウェブページから取り込まれた画像である場合には、画像データはヘッダ部30、タイトル部31、見出し部32、リンクボタン部33、イメージ画像部34及びテキスト部35等に領域分割される。
【0045】
ステップS3では、画像領域ごとに物理的な特徴量が算出される。ここで、物理的な特徴量とは、画像領域の面積、画像領域の幅w及び高さh、左上の位置x,y、画像領域全体の色平均、L成分の平均値、a成分の平均値、b成分の平均値、画像全体の色平均と画像領域全体の色平均の色差ΔL、画像領域と近接する画像領域との色平均の色差Δ、背景と画像領域との色平均の色差Δ、画像領域内における色の分散、同色数などの画像の特徴をいう。
【0046】
ステップS3は、図4に示すように、サブルーチンとして処理される。
【0047】
ステップS31では、分割された各画像領域の画像データの色空間がRGB空間からL空間に変換される。通常、コンピュータで利用される画像データは、不均等色空間であるRGB色空間によって表現されていることが多く、人の感覚に近い分析ができない。そこで、不均等色空間であるRGB色空間から均等色空間であるL色空間に変換することによって、画像をより人の感性に近い印象として分析・評価することができる。勿論、画像データが既にL色空間で表現されている場合には変換をする必要はない。
【0048】
図5に、均等色空間を一般的なマンセル色相環として表現した例を示す(図面上において、異なる色は、異なるハッチングによって表現する)。通常、マンセル色相環はさらに多色の色分類を行っているが、図5にはその一部を示した。以下、色空間を色相及び明度ともに10分割したマンセル色相環を用いて説明する。勿論、さらに色空間を細分化したカラーパレットを用いることが好適である。
【0049】
ステップS32では、色空間変換された各画像領域の画像データを大容量記憶部14又は内部記憶部12に格納及び保持する。
【0050】
ステップS33では、各画像領域に対して位置、面積、色平均、色の分散及び色数の特徴量の抽出を行う。大容量記憶部14又は内部記憶部12に保持されている各画像領域の画像データを順次選択し、それぞれの画像領域に対する各特徴量を求める。このとき、全画像領域の中において最大面積を有する画像領域を背景領域と定義する。
【0051】
例えば、位置は、各画像領域に対して左上の画素の位置x,yを求めることにより決定する。面積は、各画像領域の幅w及び高さhを抽出することによって決定する。色平均及び色の分散は、各画像領域内の全画素のL成分、a成分及びb成分に対して、それぞれ算術平均及び分散値を求めることによって決定する。また、色数は、各画像領域内の全画素に対して、L成分、a成分及びb成分の全てが異なる色の数を累積することによって決定する。
【0052】
同様に、画像全体及び背景領域の色平均、色の分散及び色数を求めることができる。
【0053】
ステップS34では、各画像領域と画像全体及び背景領域との色差を求める。
まず、各画像領域について画像全体との各色成分の差ΔL ,Δa 及びΔb を求める。各色成分の差ΔL ,Δa 及びΔb は数式(1)で表される。
【数1】
ΔL =画像領域iのL成分の色平均−画像全体のL成分の色平均
Δa =画像領域iのa成分の色平均−画像全体のa成分の色平均
Δb =画像領域iのb成分の色平均−画像全体のb成分の色平均
ここで、iは画像領域の識別符号 ・・・・・・・・・・・・・(1)
【0054】
同様に、各画像領域について背景領域との各色成分の差ΔL ,Δa 及びΔb を求める。各色成分の差ΔL ,Δa 及びΔb は数式(2)で表される。
【数2】
ΔL =画像領域jのL成分の色平均−背景領域のL成分の色平均
Δa =画像領域jのa成分の色平均−背景領域のa成分の色平均
Δb =画像領域jのb成分の色平均−背景領域のb成分の色平均
ここで、jは画像領域の識別符号 ・・・・・・・・・・・・(2)
【0055】
各画像領域と画像全体との色差Δ及び各画像領域と背景領域との色差Δbjは数式(3)を用いて求めることができる。
【数3】
Δ={ΔL *2+Δa *2+Δb *21/2
Δbi={ΔL *2+Δa *2+Δb *21/2
ここで、i,jは画像領域の識別子 ・・・・・・・・・・・・・(3)
【0056】
ステップS35では、各画像領域とその領域に隣接する画像領域との色差を求める。画像領域iが画像領域jと隣接していた場合には、数式(4)を用いて各色成分の差ΔLij ,Δaij 及びΔbij を求める。
【数4】
ΔLij =画像領域iのL成分の色平均−画像領域jのL成分の色平均
Δaij =画像領域iのa成分の色平均−画像領域jのa成分の色平均
Δbij =画像領域iのb成分の色平均−画像領域jのb成分の色平均
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
【0057】
画像領域iが画像領域jとの色差Δniは、数式(5)を用いて求めることができる。
【数5】
Δni={ΔLij *2+Δaij *2+Δbij *21/2 ・・・(5)
【0058】
画像領域が複数の画像領域と隣接していた場合には、隣接する全ての画像領域に対する各色成分の差ΔLij ,Δaij 及びΔbij を求め、それらの算術平均を行うことによって色差を求めることが好適である。
【0059】
図6に、各画像領域に対して各特徴量を求めた結果を例示する。これらの特徴量は、各画像領域と対応付けられて大容量記憶部14又は内部記憶部12に格納及び保持される。各特徴量の抽出を終了すると、メインルーチンのステップS4に処理を移行する。
【0060】
ステップS4では、ステップS3で抽出された各特徴量に基づいて画像の印象に対する評価を求める。具体的には、画像領域間で各特徴量の値を比較し、所定の条件を満たす画像領域の特徴量を選択し、その値に基づいて予めデータベース化しておいた画像の印象を表現する表現情報を抽出する。表現情報は、テキスト情報のみならず、画像情報や音声情報とすることも好適である。
【0061】
データベースは、内部記憶部12又は大容量記憶部14に格納及び保持される。データベースには、すくなくとも1つの特徴量に関する条件と、画像が人間に与える印象、すなわち画像を見た人間が感じる印象に関する表現情報とが関連付けて保持される。
【0062】
本実施の形態では、例として、図7に示すデータベースを用いて説明を行う。本データベースでは、背景領域の色平均(L成分、a成分及びb成分)、背景領域からの色差が所定値以上で面積が最も大きい画像領域(メイン領域)の色成分に関する特徴量、面積が所定値以下で背景領域からの色差が最も大きい画像領域(アクセント領域)の色成分に関する特徴量に関する条件と、画像の印象に関するテキスト情報が関連付けられている。
【0063】
但し、画像の印象に関する情報を抽出するために用いることができる特徴量はこれらに限られるものではなく、さらに背景領域からの色差が所定値以上で面積が2番目に大きい面積を有する画像領域の色成分に関する特徴量を用いる等、より多くの特徴量を組み合わせて表現情報を関連付けることがより好適である。
【0064】
例えば、背景領域(面積が最も大きい画像領域)のL成分が3、a成分が0.3及びb成分が0.1であり、メイン領域のL成分が3、a成分が0.3及びb成分が0.1であり、アクセント領域のL成分が3、a成分が0.3及びb成分が0.1である場合には、条件1に合致するため、「風格がある」というテキスト情報が抽出される。取得した特徴量が他の条件に合致する場合には、その条件に関連付けられたテキスト情報を抽出することができる。
【0065】
また、さらに多くの特徴量の値を組み合わせた多次元のデータベースを用いても良い。このように、出来る限り多くの特徴量を組み合わせることにより、画像が人間に与える印象をより詳細なものとすることができる。特に、画像領域間の色差など、異なる画像領域間の特徴量の差異を含んだ条件を用いることにより、被評価画像の中で強いコントラストを持つ箇所等から受ける印象を表す表現情報を抽出することも可能となる。
【0066】
また、図8に示すデータベースのように、特徴量に対する条件と表現情報との関連付けを複数用いても良い。この場合、取得した特徴量が満足する条件が複数となり、それぞれに関連付けられた複数のテキスト情報が抽出される。
【0067】
例えば、図8のデータベースでは、背景領域(面積が最も大きい画像領域)のL成分が3、a成分が0.3及びb成分が0.1である場合には、条件1に合致するため、「風格がある」というテキスト情報が抽出される。同時に、背景領域からの色差が所定値以上で面積が最も大きい画像領域(メイン領域)のL成分が55、a成分が0.3及びb成分が0.1である場合には、条件102に合致するため、「ナチュラルな」というテキスト情報が抽出される。さらに、面積が所定値以下で背景領域からの色差が最も大きい画像領域(アクセント領域)のL成分が65、a成分が0.3及びb成分が0.15である場合には、条件202に合致するため、「平和な」というテキスト情報が抽出される。
【0068】
ステップS5では、出力部16において、取得された特徴量に関する情報及び抽出された表現情報を表示する。出力は、画像に関する情報がユーザに把握し易い態様で行うことが好適である。
【0069】
例えば、図9に示すように、被評価画像90、被評価画像に含まれる各画像領域の面積及び平均色の分布を示す画像色彩情報表示部91、特徴量に基づいて抽出された表現情報を示すカラーイメージ92及び主な画像領域の平均色を示す表示部93を含むことが好適である。
【0070】
画像色彩情報表示部91は、図10(a)に示すように、画像領域毎に、各画像領域の平均色に最も近似するカラーパレット上の色を求め、カラーパレットの色毎に、その色に近似する平均色を有する画像領域の合計面積を求め、その面積に比例した領域をそのカラーパレットの色で塗り潰して表示する。
【0071】
具体的には、図10(b)に示すように、画像色彩情報表示部91の画面位置とカラーパレットに含まれる色成分範囲の条件とを関連付けたデータベースを内部記憶部12又は大容量記憶部14に格納及び保持しておき、内部記憶部12又は大容量記憶部14に保持された各画像領域の平均色の各色成分(L成分、a成分及びb成分)及び面積を参照して、各色成分範囲の条件と一致する平均色を有する画像領域の合計面積を求め、その色成分範囲の条件に関連付けられた画面位置に、その合計面積に比例する領域をそのカラーパレットの色で塗り潰した画像情報を表示する。
【0072】
この画像色彩情報表示部91によって、ユーザは、評価対象となった画像に含まれる色(平均色)の分布を一見して確認することができる。
【0073】
カラーイメージ92は、図11(a)に示すように、出力画面の領域を複数の分割画面領域95として分割し、分割画面領域95毎にステップ4のデータベースに含まれる特徴量に対する条件を予め割り当てておき、ステップ4において画像の印象に関する情報を抽出する際に用いた条件が割り当てられた分割画面領域95に、その条件から抽出された表現情報を表示する。
【0074】
具体的には、図11(b)に示すように、各分割画面領域95の位置情報と、図7又は図8に示すデータベースに含まれる特徴量に対する条件と、を対応付けたデータベースを予め内部記憶部12又は大容量記憶部14に保持しておき、このデータベースを参照して、一致する条件の画面の位置に表現情報を表示する。
【0075】
このとき、分割画面領域95に条件を割り当てる際に、人間が画像から感じる印象が近い条件ほど、互いに近接する分割画面領域95に割り当てることが好適である。
【0076】
図11のカラーイメージ92の例では、“暖かい”印象を与える条件ほどカラーイメージ92の左側に割り当て、逆に、“冷たい”印象を与える条件ほどカラーイメージ92の右側に割り当てている。また、“柔らかい”印象を与える条件ほどカラーイメージ92の上側に割り当て、逆に、“硬い”印象を与える条件ほどカラーイメージ92の下側に割り当てている。但し、これらに限られるものではなく、ユーザが必要とする情報に応じて割り当てを変更しても良い。
【0077】
例えば、画面領域の左側から右側に向けてa成分が増加し、画面領域の下側から上側に向けてb成分が増加するような条件を割り当てることによって、人間に与える印象が近い条件を、より近接する分割画面領域95に割り当てることができる。他の特徴量についても同様である。
【0078】
このように、条件を傾向付けて割り当てることによって、カラーイメージ92に表示された情報の位置や集中度から評価対象となった画像の印象に対する傾向を知ることができる。
【0079】
例えば、取得した特徴量が図8の条件1、条件102及び条件202に合致して「風格がある」「ナチュラルな」及び「平和な」というテキスト情報が抽出された場合、図12に示すように、カラーイメージ92の条件1、条件102及び条件202が割り当てられた分割画面領域96,97,98にそれぞれ「風格がある」「ナチュラルな」及び「平和な」が表示される。
【0080】
さらに、条件に合致した特徴量を示す情報を同時に表示することが好適である。例えば、図12に示すように、条件1に合致した背景領域の面積に比例した領域96を背景領域の平均色で塗り潰して表示する。同様に、条件102及び条件202に合致した各々の画面領域の面積に比例した領域97及び領域98をその画面領域の平均色で塗り潰して表示する。
【0081】
このように、カラーイメージ92上に画像の印象を示すテキスト情報と特徴量を示す情報とを同時に表示することによって、ユーザは、どのような特徴量に基づいて画像の印象が評価されたかを、その特徴量に対応付けて容易に認識することが可能となる。
【0082】
また、ステップS4において、図7のように、複数の特徴量の組合せからなる条件を用いて表現情報を抽出した場合には、図11の各分割画面領域95に割り当てる条件を複数の特徴量の組合せからなる条件とすることが好適である。
【0083】
この場合、組み合わされた特徴量の抽出元の画像領域の平均色を一緒に表示しても良い。例えば、図13のように、図7の条件1により抽出された表現情報「風格がある」と、その抽出に用いられた背景領域、メイン領域及びアクセント領域の平均色をカラーイメージ92上に同時に表示する。
【0084】
主な画像領域の平均色を示す表示部93は、背景領域、メイン領域及びアクセント領域の各々の平均色を表示する。
【0085】
このように、評価対象となった画像の主要な画像領域の特徴量を抽出した結果を提示することにより、ユーザは、カラーイメージ92の表示と比較し、各画像領域の特徴量によってどのような印象が与えられるかを明確に知ることができる。
【0086】
<第2の画像印象評価方法>
第2の画像印象評価方法を以下に説明する。第2の画像印象評価方法では、予め複数の色を含んだカラーパレットを準備し、そのカラーパレットに含まれる各色を組み合わせた条件に画像の印象の表現情報を割り当てたデータベースを準備し、被評価画像から色に関する特徴量を抽出し、その特徴量に対応するカラーパレット上の色に割り当てられた表現情報を選択して表示する。
【0087】
以下に、カラーパレットを用いた画像の印象評価の処理方法について、図を参照して説明する。上記第1の画像印象評価方法と同様に、図2に示すように、被評価画像の入力(ステップS1)、画像領域の分割(ステップS2)、物理的特徴量を取得するサブルーチン(ステップS3)、印象評価の抽出(ステップS4)及び評価結果の出力(ステップS5)を含み、各ステップを順次行うことによって実行される。
【0088】
ステップS1及びS2では、上記第1の画像印象評価方法と同様に処理が行われるため、説明を省略する。
【0089】
ステップS3では、画像領域毎に特徴量が算出され、その中の色に関する特徴量とカラーパレット上の色への対応付けが行われる。ステップS3は、図14に示すように、サブルーチンとして処理される。
【0090】
ステップS31では、各画像領域の画像データの色空間がRGB空間からL空間に変換される。この処理は、上記第1の画像印象評価方法と同様であるため、説明は省略する。
【0091】
ステップS32では、色空間変換された各画像領域の画像データを大容量記憶部14又は内部記憶部12に格納及び保持する。
【0092】
ステップS37では、各画像領域に対して位置、面積、色の分散及び色数の特徴量の抽出を行うと共に、さらに各画像領域の色平均の特徴量に最も近似するカラーパレット上の色を特徴量として求める。
【0093】
各画像領域の位置、面積、色の分散及び色数についての特徴量の算出方法は、上記第1の画像印象評価方法と同様であるので、説明は省略する。
【0094】
カラーパレット上の色の特徴量は、上記第1の画像印象評価方法と同様に算出した各画像領域の色平均に基づいてパターンマッチングを行うことによって、その色平均に最も近似するカラーパレット上の色を求める。
【0095】
ステップS38では、画像領域毎に求められたカラーパレット上の色と、その画像領域の面積に基づいて、ベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーを算出する。ここで、ベースカラーとは、被評価画像の中で最大面積用いられている色をいう。サブカラーとは、ベースカラーからの色差が所定値以上であり、かつ、より広い面積に用いられている色を順に2色選択したものをいう。アクセントカラーとは、用いられている面積が被評価画像の面積に対して所定割合以下であり、かつベースカラーからのより色差が大きいものから順に2色選択したものをいう。図15に、選択されたベースカラー1色、サブカラー2色及びアクセントカラー2色を例示する。但し、色の選択条件はこれらに限られるものではなく、被評価画像の特徴を明確に示す色であれば良い。
【0096】
ステップS4では、選択された色、すなわちベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーに基づいて、被評価画像が人間に与える印象に関する情報を抽出する。具体的には、予めベースカラー、サブカラー又はアクセントカラーを組み合わせた条件と、その組合せから人間が受ける印象に関する表現情報とを関連付けたデータベースを作成しておき、選択されたベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーの組合せと一致する条件に関連付けられた表現情報を抽出する。
【0097】
ここでは、図16に示すデータベースを用いて説明する。本データベースでは、ベースカラーとサブカラー2色の組合せを条件としてデータベースと、アクセントカラー2色の組合せを条件としたデータベースを含んでいる。但し、ベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーの組合せの条件はこれらに限られるものではなく、その他の組合せを条件としても良い。
【0098】
これらのデータベースを参照すると、例えば図14において、被評価画像から選択されたベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーからは、「大胆な」及び「明瞭な」というテキスト情報を抽出することができる。
【0099】
ステップS5では、出力部16において、選択されたベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーや抽出された表現情報を表示する。出力は、画像に関する情報がユーザに把握し易い態様で行うことが好適である。
【0100】
例えば、図17のように、被評価画像160、被評価画像に含まれるカラーパレット上の色の面積を示す画像色彩情報表示部161、選択されたカラーから抽出された表現情報を表示するカラーイメージ162及び選択されたカラーを表示する表示部163を含むことが好適である。
【0101】
画像色彩情報表示部161は、上記第1の画像印象評価方法と同様に、被評価画像内に含まれるカラーパレット上の色の面積を、その面積に比例した画面領域をそのカラーパレット上の色で塗り潰して表示される。
【0102】
カラーイメージ162は、出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、分割画面領域毎にベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーの組合せからなる条件を割り当て、表現情報を抽出するときに用いた条件と一致する条件が割り当てられた領域に、その条件から抽出された表現情報を表示する。また、併せて、表現情報の抽出に用いられたベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーを表示することも好適である。
【0103】
具体的な、表示方法は、上記第1の画像印象評価方法と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0104】
以上のように、第1及び第2の画像印象評価方法によれば、画像が人間に与える印象を評価するために適した特徴量及びその組合せが満たす条件から、画像が人間に与える印象に関する情報を自動で提示することができる。
【0105】
したがって、画像作成の経験が少ないユーザであっても、画像データを入力するだけで、的確な印象に関する情報を得ることができる。
【0106】
また、画像が人間に与える印象に関する情報のみならず、評価に用いられた特徴量等を、ユーザが把握し易い態様で提示することができ、ユーザは画像に関する全般的な情報を容易に把握することができる。
【0107】
<第3の画像印象評価方法>
ハイパーテキスト形式等のコンテンツが構造化された画像やドキュメントの場合には、それらを構成しているテキスト情報の構文を解析することによって、画像の領域分割及び特徴量の抽出を自動で行うことができる。
【0108】
以下に、構造化された画像の印象評価の処理方法について、図を参照して説明する。上記第1の画像印象評価方法と同様に、被評価画像の入力(ステップS1)、画像領域の分割(ステップS2)、物理的特徴量を取得するサブルーチン(ステップS3)、印象評価の抽出(ステップS4)及び評価結果の出力(ステップS5)を含み、各ステップを順次行うことによって実行される。
【0109】
ステップS1は、上記第1の画像印象評価方法と同様に処理するため、ここでの説明は省略する。
【0110】
ステップS2では、評価対象となる画像を複数の領域に分割する。このとき、構造化された画像データを解析し、構造化されているコンテンツ毎に分割画像領域として分割する。
【0111】
ネットワーク26から読み込まれたHTML形式で記述された画像が評価対象である場合は、その画像データに含まれる各タグで括られるコンテンツを1つの分割画像領域とする。例えば、<head>タグと</head>タグの間をヘッダ部として分割することができる。
【0112】
ステップS3では、ステップS2で分割された各画像領域から特徴量を抽出する。すなわち、各画像領域として分割されたコンテンツ毎の色、大きさ、配置等の情報を特徴量として抽出する。
【0113】
以下、ステップS4及びステップS5では、上記第1の画像印象評価方法と同様に処理を行うため、説明を省略する。
【0114】
以上のように、第3の画像印象評価方法によれば、ハイパーテキスト形式等の構造化された画像データから特徴量を抽出し、その画像が人間に与える印象に関する情報を提示することができる。さらに、被評価画像のビットマップ形式の画像データと、上記構文解析を組み合わせることによって、より正確な領域分割を行うこともできる。
【0115】
【発明の効果】
本発明によれば、評価対象となる画像から複数の視覚的な特徴量を取得し、その特徴量の組合せに基づいて、その画像が人間に与える印象に関する情報を把握し易い形態で提示することができる。
【0116】
また、ユーザは、評価対象となる画像の画像データを入力するだけで、上記の情報を得ることができる。したがって、画像作成等の経験が少ないユーザであっても、画像の印象に関する情報を正確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における画像印象評価装置の構成のブロック図である。
【図2】本実施の形態における第1の画像印象評価方法のフローチャートを示す図である。
【図3】評価対象となる画像を画像領域に分割した例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法のステップS3のフローチャートを示す図である。
【図5】均等色空間におけるマンセル色相環を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法で取得された特徴量の例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法で用いられる表現情報抽出用データベースの例を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法で用いられる表現情報抽出用データベースの別の例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法の評価結果の出力例を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法の画像色彩情報表示部を表示する方法の説明図である。
【図11】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法のカラーイメージを表示する方法の説明図である。
【図12】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法のカラーイメージの表示例を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態における第1の画像印象評価方法の評価結果の別の表示例を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態における第2の画像印象評価方法のフローチャートを示す図である。
【図15】本発明の実施の形態における第2の画像印象評価方法で取得されたベースカラー、サブカラー及びアクセントカラーの例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態における第2の画像印象評価方法で用いられる表現情報抽出用データベースの例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態における第2の画像印象評価方法の評価結果の出力例を示す図である。
【符号の説明】
10 制御部、12 内部記憶部、14 大容量記憶部、16 出力部、18標準入力部、20 画像入力部、22 インターフェース部、24 バス、26 ネットワーク、30 ヘッダ部、31 タイトル部、32 見出し部、33リンクボタン部、34 イメージ画像部、35 テキスト部、90 評価対象画像(被評価画像)、91 画像色彩情報表示部、92 カラーイメージ、93主な領域のカラー表示部。

Claims (17)

  1. 画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価装置であって、
    画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段と、
    評価対象となる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得手段と、
    前記取得した特徴量が満たす前記条件、と関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出手段と、
    前記抽出された表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する手段であって
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域毎に前記条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する出力手段と、
    を含むことを特徴とする画像印象評価装置。
  2. 画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価装置であって、
    画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段と、
    評価対象となる画像を複数の画像領域として分割する領域分割手段と、
    前記画像領域に各々に含まれる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得手段と、
    前記データベースから、前記取得された特徴量が満たす前記条件に関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出手段と、
    前記抽出した表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する手段であって
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域毎に前記条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する出力手段と、
    を含むことを特徴とする画像印象評価装置。
  3. 請求項2に記載の画像印象評価装置において、
    前記特徴量は、前記画像領域間の視覚的な特徴の差異に関する特徴量を含むことを特徴とする画像印象評価装置。
  4. 請求項3に記載の画像印象評価装置において、
    前記特徴量は、画像全体と画像領域との色差、背景と画像領域との色差、又は画像領域と当該画像領域に隣接する画像領域との色差、に関する特徴量の少なくとも1つであることを特徴とする画像印象評価装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載の画像印象評価装置において、
    前記出力手段は、
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域として分割し、
    前記分割画面領域毎に前記条件を割り当て、
    前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割領域に前記抽出された表現情報を表示する手段を含むことを特徴とする画像印象評価装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1に記載の画像印象評価装置において、
    前記特徴量は平均色及び面積を含み、
    前記取得された特徴量に関する情報は、当該取得された特徴量の取得元である前記画像領域の面積に比例した出力画面の領域に、当該画像領域の平均色を表示する画像情報であることを特徴とする画像印象評価装置。
  7. 画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価装置であって、
    画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じ る印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段と、
    評価対象となる画像を複数の画像領域として分割する領域分割手段と、
    前記画像領域に各々に含まれる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得手段と、
    前記データベースから、前記取得された特徴量が満たす前記条件に関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出手段と、
    前記抽出した表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する出力手段と、を備え、
    前記特徴量は平均色及び面積を含み、
    前記出力手段は、
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、
    当該分割画面領域毎に異なる色を割り当て、
    前記画像領域毎に、当該画像領域の平均色に対応する前記分割画面領域内において、当該画像領域の面積に比例する領域に当該画像領域の平均色を表示する手段を含むことを特徴とする画像印象評価装置。
  8. 請求項1又は2に記載の画像印象評価装置において、
    前記特徴量は、明度、彩度、色相、平均色、面積又は位置に関する特徴量の少なくとも1つであることを特徴とする画像印象評価装置。
  9. 画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価方法であって、
    画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段を用いて、
    評価対象となる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得工程と、
    前記取得した特徴量が満たす前記条件、と関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出工程と、
    前記抽出された表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する工程であって
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域毎に前記条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する出力工程と、
    を含む処理を行うことを特徴とする画像印象評価方法。
  10. 画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価方法であって、
    画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段を用いて、
    評価対象となる画像を複数の画像領域として分割する領域分割工程と、
    前記画像領域に各々に含まれる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得工程と、
    前記データベースから、前記取得された特徴量が満たす前記条件に関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出工程と、
    前記抽出した表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する工程であって
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域毎に前記条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する工程と、
    を含む処理を行うことを特徴とする画像印象評価方法。
  11. 請求項10に記載の画像印象評価方法において、
    前記特徴量は、前記画像領域間の視覚的な特徴の差異に関する特徴量を含むことを特徴とする画像印象評価方法。
  12. 請求項11に記載の画像印象評価方法において、
    前記特徴量は、画像全体と画像領域との色差、背景と画像領域との色差、又は画像領域と当該画像領域に隣接する画像領域との色差、に関する特徴量の少なくとも1つであることを特徴とする画像印象評価方法。
  13. 請求項9〜12のいずれか1に記載の画像印象評価方法において、
    前記出力工程は、
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域として分割し、
    前記分割画面領域毎に前記条件を割り当て、
    前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割領域に前記抽出された表現情報を表示する工程を含むことを特徴とする画像印象評価方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1に記載の画像印象評価方法において、
    前記特徴量は平均色及び面積を含み、
    前記取得された特徴量に関する情報は、当該取得された特徴量の取得元である前記画像領域の面積に比例した出力画面の領域に、当該画像領域の平均色を表示する画像情報であることを特徴とする画像印象評価方法。
  15. 画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価方法であって、
    画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段を用いて、
    評価対象となる画像を複数の画像領域として分割する領域分割工程と、
    前記画像領域に各々に含まれる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得工程と、
    前記データベースから、前記取得された特徴量が満たす前記条件に関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出工程と、
    前記抽出した表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する出力工程と、を備え、
    前記特徴量は平均色及び面積を含み、
    前記出力工程は、
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、
    当該分割画面領域毎に異なる色を割り当て、
    前記画像領域毎に、当該画像領域の平均色に対応する前記分割画面領域内において、当該画像領域の面積に比例する領域に当該画像領域の平均色を表示する工程を含むことを特徴とする画像印象評価方法。
  16. 請求項9又は10に記載の画像印象評価方法において、
    前記特徴量は、明度、彩度、色相、平均色、面積又は位置に関する特徴量の少なくとも1つであることを特徴とする画像印象評価方法。
  17. 画像から取得される視覚的情報に基づいて、当該画像が人間に与える印象に関する情報を提示する画像印象評価プログラムであって、
    画像に関する少なくとも1つの視覚的な特徴量に対する条件と、画像を見た人間が感じる印象を表す表現情報と、を関連付けたデータベースを保持する記憶手段を用いて、
    コンピュータに、
    評価対象となる画像から少なくとも1つの特徴量を取得する特徴量取得工程と、
    前記取得した特徴量が満たす前記条件、と関連付けられた前記表現情報を抽出する表現情報抽出工程と、
    前記抽出された表現情報を、前記評価対象となる画像が人間に与える印象に関する情報として出力画面に表示する工程であって
    前記出力画面の領域を複数の分割画面領域に分割し、前記分割画面領域毎に前記条件を割り当て、前記取得された特徴量が満たす前記条件に対応する前記分割画面領域に当該取得された特徴量に関する情報を表示する出力工程と、
    を含む処理を実行させることを特徴とする画像印象評価プログラム。
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