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JP3560064B2 - Tab用接着剤付きテープ - Google Patents

Tab用接着剤付きテープ Download PDF

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JP3560064B2
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/386Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive

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  • Wire Bonding (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はTAB(テープオートメーテッドボンディング)方式と称する半導体集積回路実装用テープ(以下、「TAB用テープ」と略す)に使用される接着剤付きテープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
TABテープの基本構成は、通常図2に示す通り、ポリイミドなどの耐熱性有機絶縁フィルム1を基材とし、その上にポリアミドとエポキシの混合系(「ポリアミド/エポキシ系」と略す、以下同様に「□□□/△△△系」は、□□□と△△△の混合系を表すものとする)接着剤などの熱硬化型接着剤2を介して接着された銅箔などの導体4から成っている。これらの接着剤には、接着性・絶縁性・耐薬品性などの諸特性が要求される。
【0003】
液晶駆動用IC(以下、「ドライバーIC」と略す)を搭載したテープキャリヤパッケージ(以下、「TCP」と略す)を液晶表示パネルに接続するには、通常、異方導電性接着剤による熱圧着方式が採用されているが、この方式に用いるTAB用テープの接着剤には、上記の諸特性以外に新たな性能が必要である。すなわち、TCPのアウターリードと液晶表示パネルのガラス表面に形成された透明電極との間に電気的、機械的に十分な信頼性のある接続を得るために異方導電性接着剤は熱硬化型のタイプに移行しつつあり、このため熱圧着条件は温度、圧力、時間とも強い条件が必要となってきた。従来よりTABテープ用接着剤としてはポリアミド/エポキシ系、ポリアミド/エポキシ/フェノール系、さらに硬化剤を使用する例が知られている。またこれら各成分の代表的なものとしてポリアミドとしては、ナイロン、ダイマー酸ポリアミド、エポキシ樹脂としては、ビスフェノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、フェノール樹脂としては、ポリパラビニルフェノール、アルキルフェノール、硬化剤としては、イミダゾール、アミン、酸無水物が知られている。しかし、これらの従来の接着剤を使用したTCPでは、特に熱硬化型の異方導電性接着剤を用いて液晶パネルに熱圧着した場合、熱圧力によりTABテープの導体が接着剤中へ埋没するという重大な欠陥が生じるという問題がある。図3はモデル的に導体4が接着剤2中に埋没した状態を示したものである。このような状態になると、異方導電性接着剤に期待される本来の性能がまったく発揮できなくなる。
【0004】
また、TCPにおいてもICの信頼性向上、或いはQFP型などパッケージ形態を通常のワイヤボンディング方式によるものと同一とする考えからトランスファ成型方式による樹脂封止の検討が進んでいるが、この場合にも従来の接着剤を用いたTCPでは成型時の熱・圧力によりTABテープの導体が図3に示すように接着剤中に埋没してしまい本来の目的が達成できないという問題がある。
【0005】
TABテープは材料構成的にはフレキシブルプリント基板(FPC)と同一であり、FPC用接着剤としてナイロン(ポリアミド)/エポキシ系の接着剤が古くから知られている(「接着」Vol.17,No7,pp31 〜38(1973))。また、TABテープ用接着剤としてもポリアミド/エポキシ系(フェノール樹脂、ジシアンジアミド(DICY)などの硬化剤を含む)が優れた性能を発揮することはよく知られており(特開昭53−134365号公報、特公昭58−30755号公報、特公昭61−3101号公報)、また最近ではポリアミド/エポキシ/ポリパラビニルフェノール(イミダゾール系硬化剤を含む)系(特開平2−15664号公報)や、ポリアミド/エポキシ/フェノール樹脂系(イミダゾール系硬化剤を含む)(特開平2−143447号公報、特開平3−217035号公報)などについても提案されている。
【0006】
これらの接着剤は、ナイロン(ポリアミド)樹脂の優れた接着性、強靭性、耐薬品性をベースにエポキシ樹脂とポリアミド分子鎖の活性末端基(−NH、−COOH)との反応により、相互の架橋構造を形成させると同時に、DICYやイミダゾールなどのエポキシ硬化剤によりエポキシ樹脂自体の架橋密度を高めることにより耐熱性・耐薬品性・電気絶縁性などを目的とするレベルまで高めることが基本思想となっている。またフェノール樹脂あるいはポリパラビニルフェノールなどはその分子構造中に有するフェノール性水酸基がエポキシ樹脂の硬化剤として作用し、耐熱性や、電気絶縁性などに優れた硬化物を形成することがよく知られており、TAB用途の接着剤においてもポリアミド/エポキシ樹脂またはポリアミド/エポキシ/フェノール樹脂系の特性を更に改質する作用がある。
【0007】
しかしながら、従来知られているこれらの接着剤では熱硬化型の異方導電性接着剤の熱圧着条件や、トランスファ成型条件には十分耐えられず導体が接着剤中へ埋没してしまい初期の目的が達成できない欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、従来よりTABテープ用接着剤として必要とされた接着性、絶縁性、耐薬品性などを有するとともに、熱硬化型異方導電性接着剤によるTCPと液晶パネルの接続、あるいはTAB方式ICのトランスファ成型などの熱圧力に耐え、該工程において導体が接着剤中へ埋没することのない高性能なTAB用接着剤付きテープを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、基本構成が、有機絶縁フィルムと接着剤層、もしくは有機絶縁フィルム、接着剤層および保護フィルムをこの順に積層してなるTAB用接着剤付きテープにおいて、該接着剤層が、(a)ポリアミド樹脂、(b)エポキシ樹脂、および(c)フェノール樹脂を必須成分として含むものであり、該エポキシ樹脂が一般式(1)
【化3】
Figure 0003560064
(式中、R、Rは、水素または炭素数1〜6の炭化水素基を表す。Gは、グリシジル基を表す。nは、0〜100の整数を表す。)
で表されるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂を必須成分として含むことを特徴とするTAB用接着剤付きテープにより達成される。
【0010】
本発明において使用される有機絶縁フィルムとしては、ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリアミドなどからなるいわゆる耐熱性フィルム、ポリエチレンテレフタレートまたはフレキシブルエポキシ/ガラスクロスなどからなる複合材料などが好ましく使用できる。
【0011】
接着剤の(a)成分であるポリアミド樹脂は、酸とジアミンの混合物を熱重合することによって得られるもので、メタノールなどのアルコール類を主要成分とする混合溶剤に溶解可能なものがすべて使用できるが、とりわけ、ポリアミド樹脂の原料の酸成分として炭素数が36であるジカルボン酸(いわゆる「ダイマー酸」)を含むもの(いわゆる「ダイマー酸系ポリアミド」)が好ましい。ポリアミド樹脂は一般的に吸水率が大きいため絶縁抵抗が低くなる傾向があるが、ダイマー酸を使用することによって、吸水率を小さくし電気絶縁性を高くすることが可能となるためである。
【0012】
ダイマー酸系ポリアミドは、ダイマー酸とジアミンの等モル混合物を熱重合することによって得ることができる。ジカルボン酸成分としてダイマー酸だけではなく、アゼライン酸、セバシン酸などの他のジカルボン酸を共重合成分として含有していてもかまわない。このときダイマー酸が、酸成分中で70mol%以上であることがより好ましい。ダイマー酸系ポリアミドの中では、高重合度のものの方が、吸水率が比較的低く、高湿度の雰囲気でも電気絶縁性が高くなりやすいので好ましい。
【0013】
ジアミン成分としては、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン、ピペラジン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ,1,2−メチルシクロヘキシル)メタンなどがあげられるが、特に好ましいものは、ヘキサメチレンジアミンである。ヘキサメチレンジアミンを主成分としたダイマー酸系ポリアミドは、総合性能において優れた特性を発揮するため特に好ましい。また、ジアミン成分も一種だけではなく、二種以上混合したものも使用することができる。
【0014】
接着剤の(b)成分であるエポキシ樹脂は、一般式(1)
【化4】
Figure 0003560064
(式中、R、Rは、水素または炭素数1〜6の炭化水素基を表す。Gは、グリシジル基を表す。nは、0〜100の整数を表す。)
で表されるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂を必須成分として含む。R、Rの炭素数としては、多くなるほど構造が剛直となり接着力がでにくくなるため少ないほど好ましく、水素であるときが特に好ましい。かかるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂としては例えば油化シェル製Ep1032S50、Ep1032H60や日本化薬製EPPN501H、502H等として容易に入手しうる。
【0015】
また、(a)成分のポリアミド樹脂との相溶性を高めるため、一般式(3)
【化5】
Figure 0003560064
(式中、R、Rは、フッ素、水素または炭素数1〜6の炭化水素を表す。Gは、グリシジル基を表す。mは、0〜100の整数を表す。)
で表されるビスフェノール型エポキシ樹脂を本発明の必須成分であるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂に混合することができる。相溶性は接着剤の透明性に影響し、相溶性が高くなるほど接着剤が透明になるため、TABテープ加工時における加工性を向上させる。かかるビスフェノール型エポキシ樹脂と本発明の必須成分であるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂との配合割合としては、トリスヒドロキシフェニルメタン型:ビスフェノール型が20:80〜80:20が好ましく、より好ましくは、30:70〜70:30である。かかるビスフェノール型エポキシ樹脂としては、例えば油化シェル製Ep828が使用しうる。
【0016】
接着剤の(c)成分のフェノール樹脂としては、アルキルフェノール樹脂、パラフェニルフェノール樹脂等のノボラックフェノール樹脂、レゾールフェノール樹脂等、公知のフェノール樹脂があげられる。特に、常温固体の熱硬化型のものが好ましく、これらの中でも、一般式(2)
【化6】
Figure 0003560064
(式中、Rは、水素または炭素数1〜9の炭化水素を表す。)
で表される構造単位を含むものが本発明の目的をより向上させるため特に好ましい。一般式(2)で表される構造単位が多くなるほど熱押圧性が良くなるため、フェノール樹脂中で35重量%以上含有していることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。また、Rの炭素数としては、多くなるほどポリアミド樹脂、エポキシ樹脂との相溶性が高くなるが、多くなりすぎると熱押圧性が低下するためRが4(ブチル基)であるときがさらに好ましい。また、入手のしやすさからt−ブチル基であることが特に好ましい。
【0017】
各々の成分比としては、(a)成分のポリアミド樹脂を100重量部とした場合、(b)成分のエポキシ樹脂は10〜80重量部が好ましく、より好ましくは20〜60重量部である。エポキシ樹脂が少なすぎると、熱圧着に弱くなりやすい。また、エポキシ樹脂が多すぎると接着力がでにくくなる。(c)成分のフェノール樹脂は5〜70重量部が好ましく、より好ましくは、10〜60重量部である。フェノール樹脂を追加的に含めることにより熱圧着はさらに強くなる。また、フェノール樹脂が多すぎると、熱圧着が弱くなり好ましくない。
【0018】
上述の各成分を溶媒に溶解することにより、接着剤樹脂混合物溶液を得る。接着剤各成分を溶解する溶媒としては、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ベンジルアルコールなどの芳香族系溶媒とメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール系溶媒との混合溶媒が適している。
【0019】
また、本発明においては、必要に応じ、接着剤層の上に、保護フィルムが形成される。保護フィルムは防塵あるいは取扱性の目的から使用されるもので、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンサイファイドなどが好ましく使用される。
【0020】
TAB用接着剤付きテープは、通常、次に示す(1)、(2)のいずれかの方法で作られる。
【0021】
(1)有機絶縁フィルムに、上記接着剤樹脂混合物溶液を塗布・乾燥する。このとき、乾燥後の膜厚が10〜25μm程度になるように塗布することが好ましい。また、乾燥条件としては、通常、100〜200℃、1〜5分の範囲である。これに必要に応じて、離型性のある保護フィルムを張り合わせ、目的とする幅にスリットする。その幅は通常、35〜158mm程度である。
【0022】
(2)保護フィルムとなるべき離型性フィルム上に、上記接着剤樹脂混合物溶液を上記(1)と同様に塗布・乾燥する。該接着剤層上に必要に応じ第2の離型フィルムを張り合わせ、上記(1)と同様に目的とする幅にスリットする。これをあらかじめ目的の幅にスリットされたポリイミドなどの有機絶縁フィルムに、第2の離型フィルムを剥がして接着剤面を張り合わせる。通常、基材である有機絶縁フィルムの幅は、接着剤の幅より広く設定されている。
【0023】
本発明にかかるTAB用接着剤付きテープの模式的断面図を図1に示す。有機絶縁フィルム1からなる基材と、その上に接着剤2を介して接着された保護フィルム3からなっている。
【0024】
IC搭載用のTABテープは、上記TAB用接着剤付きテープを使用して、概略次の工程を経て造られる。
【0025】
▲1▼スプロケット穴・デバイス穴などのパンチング工程、
▲2▼保護フィルム除去・銅箔ラミネート工程、
▲3▼接着剤加熱キュア工程、
▲4▼フォトレジスト塗布・パターン露光・現像工程、
▲5▼銅箔パターンエッチング工程、
▲6▼フォトレジスト剥離工程、
▲7▼(必要によりソルダーレジスト塗布工程)、
▲8▼メッキ工程(スズ、半田、金など)。
【0026】
かくして得られたTABテープにICが搭載される。
【0027】
以下に、本発明の作用について説明する。
【0028】
実施例並びに比較例で詳しく示す通り、例えばTABテープ用接着剤として提案されている従来のポリアミド樹脂/エポキシ樹脂系およびポリアミド樹脂/エポキシ樹脂/フェノール樹脂(またはポリパラビニルフェノール樹脂)系接着剤では25kg/cmの圧力でTABテープの導体を押圧した場合、100〜120℃の温度で導体が接着剤中へ埋没するのに対し、本発明の一般式(1)
【化7】
Figure 0003560064
で表されるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂を使用した場合は160℃でも埋没が発生しないという劇的な作用が認められるのである。
【0029】
高温での押圧力により導体の埋没現象が起こらないと同時に、TABテープ用接着剤に必要とされる接着性、耐薬品性、電気絶縁性などがバランスよく保持されていなければならないが、本発明の接着剤はこれらの性能についても満足すべきレベルにあることが確認され、TAB実装分野において工業的にも非常に重要な役割を果たし得ることがわかった。
【0030】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0031】
なお、本実施例における各試験は、次のようにして行なった。
【0032】
Figure 0003560064
ヘッド圧力を25kg、加圧時間を6秒にセットし、ヒータ温度を10℃きざみで変えながら熱押圧テストを行い、導体が接着剤中へ埋没し始める温度(この温度を「熱変形温度」とする)を測定する。実用的には、熱変形温度が150℃以上が好ましく、180℃以上であることがより好ましい。
【0033】
<接着力測定方法>
性能検討用TABテープ:導体幅 200μm
測定機:オリエンテック製 引っ張り試験機
導体を90°方向に速度50mm/minでひきはがし、そのときの応力を測定する。一般的には、1.0kg/cm以上が必要である。
【0034】
Figure 0003560064
TABテープを130℃、85%、2atm、100V印加下で短絡するまでの時間を測定する。短絡までの時間としては、100時間以上が好ましく、500時間以上が特に好ましい。
【0035】
実施例1
厚さ75μmのポリイミドフィルム(宇部興産製“ユーピレックス”75S)に、下記組成物を固形分濃度20重量%となるようにメタノール/モノクロルベンゼン混合溶液に溶解した後、得られた接着剤溶液を乾燥膜厚が18μmとなるように塗布し、エヤオーブンを使用し100℃で1分、150℃で2分乾燥した。
【0036】
<接着剤組成>
ポリアミド樹脂 100重量部
(Unichema社製ナイロン6・36“PRIADIT”2053、
ダイマー酸とヘキサメチレンジアミンが主成分、重量平均分子量10万、
175℃でのMI値10gr/分)
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂 60重量部
(油化シェル社製Ep1032S60、R=R=水素、n=0.7)
熱硬化型アルキルフェノール樹脂 40重量部
(群栄化学社製PS2780)
4,4´−ジアミノジフェニルメタン 5重量部
上記で得られた接着剤付きポリイミドフィルムに厚さ35μmの電解銅箔をロールラミネート法によって張り合わせた。続いてエヤオーブン中で、80℃×3時間、100℃×5時間、150℃×5時間の条件で加熱処理し、接着剤を硬化させた。
【0037】
得られたTAB用接着剤付きテープを用いて、常法により銅箔面にフォトレジスト塗布、パターン露光、現像、銅箔パターンエッチング、フォトレジスト剥離工程を経てクシ型パターンを形成した。さらに浸漬スズメッキ液を用いて0.5μm厚みのメッキを施し性能検討用のTABテープを作成した。
【0038】
得られたTABテープについて、熱押圧性、接着力および絶縁性について上述の方法でテストを行った。結果を表1に示す。
【0039】
実施例2
離型処理を施した厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに、実施例1と同じ接着剤溶液を実施例1と同じ方法で塗布、乾燥した。該フィルムの接着面を厚さ125μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製“カプトン”500V)にロールラミネート方式により120℃の温度で張り合わせて、接着剤付きポリイミドフィルムを作成した。これを用いて実施例1と全く同じ方法で性能検討用のTABテープを作成した。
【0040】
得られたTABテープについて、熱押圧性、接着力および絶縁性について上述の方法でテストを行った。結果を表1に示す。
【0041】
実施例3
接着剤成分が下記の通りである以外は、実施例2と同じ方法で性能検討用TABテープを作成した。
【0042】
<接着剤組成>
ポリアミド樹脂 100重量部
(ヘンケル社製ナイロン“MACROMELT”6901、
アゼライン酸を約10モル%共重合成分として含む以外は実施例1のポリ
アミド樹脂と同じ)
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェル社製Ep1032S60)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェル社製Ep828)
熱硬化型アルキルフェノール樹脂 50重量部
(群栄化学社製PS2780)
得られたTABテープについて、熱押圧性、接着力および絶縁性について上述の方法でテストを行った。結果を表1に示す。
【0043】
実施例4
接着剤成分が下記の通りである以外は、実施例2と同じ方法で性能検討用TABテープを作成した。
【0044】
<接着剤組成>
ポリアミド樹脂 100重量部
(ヘンケル社製ナイロン“MACROMELT”6901)
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェル社製Ep1032S60)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェル社製Ep828)
熱可塑型フェノール樹脂 50重量部
(群栄化学社製PSM4326)
4,4´−ジアミノジフェニルメタン 5重量部
得られたTABテープについて、熱押圧性、接着力および絶縁性について上述の方法でテストを行った。結果を表1に示す。
【0045】
比較例1
接着剤成分が下記組成のものを用いた以外は実施例1と全く同じ内容の性能検討用TABテープを作成した。
【0046】
<接着剤組成>
ポリアミド樹脂 100重量部
(Unichema社製ナイロン6・36“PRIADIT”2053)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 60重量部
(油化シェル社製Ep152)
熱可塑型フェノール樹脂 40重量部
(群栄化学社製PSM4326)
4,4´−ジアミノジフェニルメタン 5重量部
得られたTABテープについて、熱押圧性、接着力および絶縁性について上述の方法でテストを行った。結果を表1に示す。
【0047】
比較例2
接着剤成分が下記組成のものを用いた以外は実施例1と全く同じ内容の性能検討用TABテープを作成した。
【0048】
<接着剤組成>
ポリアミド樹脂 100重量部
(Unichema社製ナイロン6・36“PRIADIT”2053)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 60重量部
(油化シェル社製Ep828)
熱硬化型アルキルフェノール樹脂 40重量部
(昭和高分子社製CKM1282)
2−エチルイミダゾール 5重量部
得られたTABテープについて、熱押圧性、接着力および絶縁性について上述の方法でテストを行った。結果を表1に示す。
【0049】
比較例3
接着剤成分が下記組成のものを用いた以外は実施例1と全く同じ内容の性能検討用TABテープを作成した。
【0050】
<接着剤組成>
ポリアミド樹脂 100重量部
(ヘンケル社製ナイロン“MACROMELT”6901)
フェノールノボラック型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェル社製Ep152)
ビスフェノールA型エポキシ樹脂 20重量部
(油化シェル社製Ep828)
熱可塑型フェノール樹脂 50重量部
(群栄化学社製PSM4326)
得られたTABテープについて、熱押圧性、接着力および絶縁性について上述の方法でテストを行った。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0003560064
【0052】
【発明の効果】
本発明にかかるTAB用接着剤付きテープを原料とするTABテープは、従来と同様の接着性、絶縁性、耐薬品性を有し、かつドライバーICなどのICをTAB方式により実装したTCPを液晶表示パネルに熱硬化型異方導電性接着剤により接続する場合や、TAB方式により搭載されたICをトランスファ成型方式により樹脂封止する場合などの熱応力に耐えることができるので、導体が接着剤中に埋没することがなく、高品位なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるTAB用接着剤付きテープの模式的断面図である。
【図2】TABテープの模式的断面図である。
【図3】TABテープの導体が接着剤中へ埋没した状態を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
1:有機絶縁フィルム
2:接着剤
3:保護フィルム
4:導体

Claims (4)

  1. 基本構成が、有機絶縁フィルムと接着剤層、もしくは有機絶縁フィルム、接着剤層および保護フィルムをこの順に積層してなるTAB用接着剤付きテープにおいて、該接着剤層が、(a)ポリアミド樹脂、(b)エポキシ樹脂、および(c)フェノール樹脂を必須成分として含むものであり、該エポキシ樹脂が一般式(1)
    Figure 0003560064
    (式中、R、Rは、水素または炭素数1〜6の炭化水素基を表す。Gは、グリシジル基を表す。nは、0〜100の整数を表す。)
    で表されるトリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂を必須成分として含むことを特徴とするTAB用接着剤付きテープ。
  2. ポリアミド樹脂が、炭素数36のジカルボン酸を必須成分として含むことを特徴とする請求項1記載のTAB用接着剤付きテープ。
  3. フェノール樹脂が、常温固体の熱硬化型のフェノール樹脂を必須成分として含むことを特徴とする請求項1または2記載のTAB用接着剤付きテープ。
  4. 常温固体の熱硬化型のフェノール樹脂が、一般式(2)
    Figure 0003560064
    (式中、Rは、水素または炭素数1〜9の炭化水素を表す。)
    で表される構造単位を含むことを特徴とする請求項3記載のTAB用接着剤付きテープ。
JP33284792A 1992-12-14 1992-12-14 Tab用接着剤付きテープ Expired - Lifetime JP3560064B2 (ja)

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