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JP3558508B2 - Control device for NC machine tool - Google Patents

Control device for NC machine tool Download PDF

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JP3558508B2
JP3558508B2 JP29581597A JP29581597A JP3558508B2 JP 3558508 B2 JP3558508 B2 JP 3558508B2 JP 29581597 A JP29581597 A JP 29581597A JP 29581597 A JP29581597 A JP 29581597A JP 3558508 B2 JP3558508 B2 JP 3558508B2
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倫雄 松本
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、NC工作機械の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マシニングセンタや旋盤などの工作機械において、切削工具と被加工物とを相対移動させて被加工物を切削加工する際に、刃物と被加工物との間にいわゆるビビリ(chattering) が発生することがある。
ビビリは、一定の規則性をもったうねりが刃物と被加工物との間に発生する自励振動である。
このビビリが発生すると、徐々に機械の振動が増加し、この振動によって被加工物の切削面が不良となってしまったり、駆動系に過大な負荷がかかったりするため、好ましくない。
【0003】
一般的に、上記のビビリの有する振動周波数は、工作機械、切削工具および被加工物などを含む機械系のもつ固有周波数に応じた大きさとなる。
例えば、フライス加工のように切削工具を主軸に取り付けて回転させる場合には、主軸の回転速度が上記の機械系の固有周波数に接近したような場合などにビビリが増大する。
また、切削工具に対する被加工物の送り速度をある速度にしたような場合にも、ビビリが誘発される。
従来においては、ビビリが発生した場合あるいはビビリが発生すると予想される場合には、作業者が経験的にビビリが抑制される程度まで主軸の回転速度を低下させたり、切削工具に対する被加工物の送り速度を低下させたりしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のビビリを抑制するために、主軸の回転数のみまたは送り速度のみを変更すると、主軸の回転数または送り速度の変更前と変更後では、切削面の状態も変わってしまう。
例えば、フライスやエンドミルなどの複数の刃を有する切削工具では、主軸の回転速度および送り速度のいずれか一方が変更されると、一刃当たりの被加工物に対する送り量が変更されることになり、切削面の状態にバラツキが生じ、同一の被加工物において切削面の品位にバラツキが生じることになる。
また、従来においては常に、加工中にビビリが発生しないかを作業者が監視して、主軸の回転速度および送り速度を作業者が決定する必要があるため、加工の自動化が難しかった。
【0005】
本発明は、かかる従来の不利益を解消すべくなされたものであって、NC工作機械における切削工具と被加工物との間に発生するビビリ振動の抑制が可能で、切削面の状態を均一に近づけることが可能で、加工の自動化を可能とするNC工作機械の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、工具または被加工物を回転させる主軸と、前記被加工物と前記工具とを相対移動させる送り軸とを有するNC工作機械の制御装置であって、前記主軸の回転速度および前記送り軸の送り速度を変化させることにより、前記工具による前記被加工物の加工により前記工具と前記被加工物との間に発生する振動を抑制する振動抑制手段と、前記工具による前記被加工物の加工による前記主軸および送り軸にかかる負荷を、前記主軸の回転速度と前記送り軸の送り速度を変化させることにより予め定められた範囲に収める負荷一定範囲制御手段と、を有し、前記振動抑制手段および前記負荷一定範囲制御手段は、前記主軸の回転速度および前記送り軸の送り速度を一定に保ちながら前記主軸の回転速度および送り軸の送り速度を変化させる手段を有する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
第1実施形態
NC装置の説明
図1は、本発明が適用されたNC装置の構成を示す説明図である。なお、NC装置NCは主軸およびX,Y,Z軸の3軸の送り軸を制御可能なものとして説明する。
図1において、本実施形態に係るNC装置1は、NCプログラム解析・指令分配部4と、補助制御部6と、X,Y,Z軸の各サーボ制御部12〜14と、X,Y,Z軸の各軸サーボドライバ15〜17と、主軸制御部21と、主軸ドライバ22とを有している。
X,Y,Z軸サーボドライバ15〜17には、X,Y,Z軸サーボモータ18〜20が接続されている。X,Y,Z軸サーボモータ18〜20には、例えば光学式のロータリエンコーダなどの回転位置検出器18a〜20aが備わっている。
主軸ドライバ22には、主軸モータ23が接続されている。主軸モータ23には、例えばタコジェネレータ、光学式エンコーダなどの回転速度検出器23aが備わっている。
また、補助制御部6には、振動検出器31および起動停止スイッチ33が接続されている。
【0017】
NCプログラム解析処理・指令分配部4は、NCプログラム35を解析(解読)処理して軌跡データを各送り軸の移動すべき位置指令に変換するとともに、必要な制御情報、たとえば送り速度Fや加速度情報などをブロック単位(コード単位)で出力する。また、NCプログラム35において指定された主軸モータ23の回転速度Sや加速度情報などを制御情報としてブロック単位で出力する。
【0018】
補助制御部6は、NCプログラム解析処理・指令分配部4から出力されたブロック単位の制御情報を所定の形態に変更または新たな制御情報を付加して出力する。なお、補助制御部6の詳しい処理内容は後述する。
【0019】
NCプログラム35は、一般的には、CADシステムや自動プログラミングシステムによって作成され、所定の記憶媒体を介して、または、通信手段によってNC装置1にダウンロードされる。
【0020】
X,Y,Z軸の各サーボ制御部12〜14は、位置ループ、速度ループおよび電流ループから構成される。
位置ループは、たとえば、ブロック単位の制御情報である、たとえば位置指令(移動量)を受けて、これらを単位時間あたりの位置指令に換算し、この単位時間当たりの位置指令と各サーボモータ18〜20の回転位置を検出する回転位置検出器18a〜20aからの位置フィードバック信号との偏差に比例動作を施して(位置ループゲインをかける)、これを速度ループに対する速度指令として出力する。
速度ループは、たとえば、前記速度指令と回転位置検出器18a〜20aからの位置フィードバック信号のサンプリング時間毎の差分値(速度フィードバック信号)との偏差に比例動作および積分動作を施してトルク指令とし、これを電流ループに出力する。
電流ループは、たとえば、各軸サーボモータ18〜20の駆動電流から換算した各サーボモータ18〜20の出力トルク信号と上記トルク指令との偏差に比例動作を施して電流指令とし、これを各軸サーボドライバ15〜17に所定の電気信号に変換して出力する。
各軸サーボ制御部12〜14は、本実施形態ではソフトウエアによって実現されるが、ハードウエアによっても実現可能である。
【0021】
各軸サーボドライバ15〜17は、各軸サーボ制御部12〜14からの電流指令を増幅した駆動電流を各軸サーボモータ18〜20に出力する。
各軸サーボモータ18〜20は、各軸サーボドライバ15〜17の出力する駆動電流に応じて駆動される。
【0022】
各軸サーボモータ18〜20に備わった回転位置検出器18a〜20aは、各軸サーボモータ18〜20の回転量に応じた検出パルスを各軸サーボ制御部12〜14に対して出力する。
回転位置検出器18a〜20aとしては、例えば、インクリメンタル方式のロータリエンコーダまたはアブソリュート方式のロータリエンコーダを用いることができる。インクリメンタル方式のロータリエンコーダを用いた場合には、当該ロータリエンコーダは1回転毎の位置信号を回転パルス信号として出力することから、回転パルス信号の数を各軸サーボ制御部12〜14において管理することにより、各軸サーボモータ18〜20の絶対位置が管理できる。
以上のような構成により、各軸サーボモータ18〜20の回転位置制御が可能となる。
【0023】
主軸制御部21は、速度ループおよび電流ループから構成される。すなわち、主軸制御部21は、NCプログラム解析処理・指令分配部4から得られた主軸モータ23の回転速度指令と回転速度検出器23aからの回転速度信号との偏差を算出し、これに比例動作および積分動作を施してトルク指令とし、これを電流ループに出力する。
電流ループは、たとえば、主軸モータ23の駆動電流から換算した主軸モータ23の出力トルク信号と上記トルク指令との偏差に比例動作を施して電流指令とし、これを主軸ドライバ22に出力する。
主軸制御部21は、本実施形態ではソフトウエアによって実現されるが、ハードウエアによっても実現可能である。
主軸ドライバ22は、たとえば、PWM(パルス幅変調)インバータ回路による電流制御回路を有しており、主軸制御部21から出力される電流指令に従って主軸モータ23の速度制御を行う。
なお、本実施形態では、主軸制御部21がNC装置1の内部に設けられている構成の場合について説明したが、本発明は主軸制御部21がNC装置1とは別に設けられている場合であっても適用可能である。
【0024】
振動検出器31は、主軸モータ23によって駆動される工具と被加工物との間に発生する振動を検出する。
振動検出器31には、たとえば、加速度センサ、AE(acoustic emission)センサ、音センサなどを用いることが可能である。
起動・停止スイッチ33は、NC装置1に具備された作業者によって操作されるスイッチである。
【0025】
図1に示したNC装置1の各機能は、たとえば、図2に示すような構成のハードウエアによって実現される。
図2において、マイクロプロセッサ41は、ROM(Read Only Memory) 42、RAM(Random Access Memory) 43、インターフェース回路44,45,46、グラフィック制御回路47、表示装置48、キーボード49、ソフトウエアキー50等とバスを介して接続されている。
マイクロプロセッサ41は、ROM42に格納されたシステムプログラムにしたがって、NC装置1全体を制御する。
【0026】
ROM42には、上記したNCプログラム解析・指令分配部4、補助制御部6、各軸サーボ制御部12〜14、主軸制御部21などを実現するプログラムや、NC装置1全体を制御するためのプログラムが格納される。
RAM43は、ROM42に格納されたプログラムがダウンロードされたり、各種のNCプログラム、データなどが格納される。
【0027】
グラフィック制御回路47は、ディジタル信号を表示用の信号に変換し、表示装置48に与える。
表示装置48には、例えば、CRT表示装置や液晶表示装置が使用される。表示装置48は、ソフトウェアキー50またはキーボード49を用いて作業者が対話形式で加工プログラムを作成していくときに、形状、加工条件および生成された加工プログラム等を表示する。
作業者は、表示装置48に表示される内容(対話形データ入力画面)にしたがってデータを入力することができる。
表示装置48の画面には、その画面で受けられる作業またはデータがメニュー形式で表示される。メニューのうちどの項目を選択するかは、メニューの下のソフトウエアキー50を押すことにより行う。
キーボード49は、NC装置1に必要なデータを入力するのに使用される。
上述した、起動停止スイッチ33は、たとえば、ソフトウエアキー50またはキーボード49によって実現される。
【0028】
インターフェース回路44は、マイクロプロセッサ41から出力された位置指令等の制御指令を所定の信号に変換して各軸サーボドライバ15〜17に出力する。
また、インターフェース回路44は、各軸サーボモータ18〜20に備わった位置検出器18a〜20aからの検出パルスを逐次カウントし、このカウント値をマイクロプロセッ41に出力する。
インターフェース回路45は、マイクロプロセッサ41から出力された速度指令等の制御指令を所定の信号に変換して主軸ドライバ22に出力する。
インターフェース回路46は、振動検出器31の検出したアナログ信号をディジタル信号に変換して、マイクロプロセッサ41に出力する。
【0029】
NC工作機械の一例
ここで、上述したNC装置1の補助制御部6を詳述する前に、本実施形態のNC装置が適用されうるNC工作機械としてのマシニングセンタの一例について説明する。
図3は、本実施形態のNC装置が適用されうるマシニングセンタの一例を示す構成図である。
図3に示すマシニングセンタは、いわゆる門型のマシニングセンタであって、門型のコラム38の各軸によって両端部を移動可能に支持されたクロスレール37に、クロスレール37上を移動可能に支持された可動部材54を介して主軸台55が鉛直方向(Z軸方向)に移動可能に設けられている。
【0030】
可動部材44には、水平方向にクロスレール37内を通じて図示しない雌ねじ部が形成されており、これにボールねじ61がねじ込まれている。ボールねじ61の端部には、Y軸サーボモータ19が設けられており、ボールねじ61はY軸サーボモータ19によって回転駆動される。
ボールねじ61の回転駆動によって、可動部材54はY軸方向に移動可能となり、これによって主軸台55のY軸方向の移動が行われる。
【0031】
さらに、可動部材54には、鉛直方向に方向に図示しない雌ねじ部が形成されており、これにボールねじ62がねじ込まれている。ボールねじ62の端部には、Z軸サーボモータ20が設けられている。Z軸サーボモータ20によってボールねじ62が回転駆動され、これにより可動部材54に移動可能に設けられた主軸台55のZ軸方向の移動が行われる。
【0032】
主軸台55内には、主軸モータ31が内蔵され、主軸モータ31は、主軸台55の先端に設けられるエンドミルなどの工具Tを回転駆動する。
主軸55の下方には、X軸テーブル35がX軸方向に移動可能に設けられており、X軸テーブル35には、ボールネジおよび雌ねじ等から構成される送り機構を介してX軸サーボモータ18が接続されている。
X軸テーブル35は、X軸サーボモータ18の回転駆動によってX軸方向の移動が行われる。
【0033】
上記のX,Y,Z軸サーボモータ18,19,20の駆動制御は、上述したNC装置1によって行われる。
また、門型コラム38には、図示しない雌ねじ部がそれぞれ形成されており、これにねじ込まれるボールねじ32aをクロスレール昇降用モータ32によって回転駆動することによりクロスレール37は昇降する。
さらに、工具Tは自動工具交換装置(ATC)39によって種々のものに交換可能になっており、各種アタッチメントの交換も自動交換装置(AAC)40によって種々のものに交換可能になっている。
主軸台55には、上述した振動検出器31が設置されており、工具Tによる加工中にビビリ振動が発生した場合には、ビビリ振動を検出可能となっている。
【0034】
次に、上述したNC装置1およびマシニングセンタによる被加工物の切削加工の一例について説明する。
図4は、エンドミルTによって被加工物Wの上端面を仕上げ切削している様子を示す図であって、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。
図4に示す被加工物Wは、支柱部R1とこの支柱部R1に連続して形成された鍔部R2とを有するものである。
このような形状の被加工物Wの鍔部R2の上端面Fwを回転するエンドミルTによって仕上げ切削するには、エンドミルTを、Z軸方向に所定の切り込み量でエンドミルTをX−Y平面上で一定の送り速度で移動させることにより行う。
【0035】
このとき、エンドミルTが上端面Fw上で位置PA のように被加工物Wの鍔部R2上に位置する状態と、位置PB のように被加工物Wの支柱部R1上に位置する状態が発生する。
上述の形状の被加工物Wでは、鍔部R2の機械的剛性は、支柱部R1に比較して低い。したがって、エンドミルTが鍔部R2上に位置する場合と、支柱部R1上に位置する場合とでは、切削時に発生するビビリ振動の周波数は異なる。
このため、たとえば、エンドミルTが被加工物Wの鍔部R2上から支柱部R1上へ移動したり、支柱部R1上から鍔部R2へ移動したような場合には、急にビビリ振動の振幅が大きくなることがある。
これは、エンドミルTの回転速度が、エンドミルTや被加工物Wを含む切削系の固有周波数に近づくためと考えられる。
図4に示した被加工物Wの形状は、単なる一例であり、被加工物Wが複雑な形状になるほど上述のようなビビリ振動が発生しやすくなる。
【0036】
従来においては、ビビリ振動が急に大きくなった場合には、作業者がエンドミルTの回転速度を低下させて、切削系の固有周波数から離すことによりビビリ振動を抑制していた。
しかしながら、エンドミルTの回転速度を低下させる際に、エンドミルTのX軸、Y軸方向の送り速度は変更していなかった。
このため、エンドミルTの回転速度の変更前と変更後ではエンドミルTによる被加工物Wの切削面の状態が異なり、切削面の品質を一定にすることが難しく、均一にしたいという課題があった。
【0037】
本発明の制御方法
ここで、上述の問題を解決するために、本実施形態に係るNC装置1の行う制御について説明する。
エンドミルTを所定の送り軸方向に送りながら被加工物Wの切削加工を行なっている際に、ビビリ振動が発生または増大した場合に、これを抑制するために、図6に示すように、エンドミルT(主軸モータ23)の回転速度Sを、所定の値まで低下させる。これと同時に、切削中に駆動している送り軸の送り速度FをエンドミルTの回転速度Sとの比を一定に保つように低下させる。
なお、図6は、主軸制御部21および各軸サーボ制御部12〜14における速度指令パターンを示している。
【0038】
図6に示す例では、主軸モータ23の回転速度Sおよび送り速度Fを時刻t1 において50%まで低下させ、時刻t2 において変更前の送り速度Fに復帰させている。
このような制御によって、エンドミルTの回転速度が切削系の有する固有周波数から離隔されるため、ビビリ振動が抑制される。
これに加えて、エンドミルTの回転速度Sと送り軸の送り速度Fとの比が一定に保たれているため、エンドミルTの一刃当たりの被加工物Wに対する送り量が回転速度Sおよび送り速度Fの速度の変更前と変更後とで同じに保たれる。
この結果、エンドミルTの回転速度の変更前と変更後とで、エンドミルTによる被加工物Wの切削面の状態は略同様とすることができ、被加工物Wの切削面の品質を一定にすることが可能となる。
【0039】
また、他の制御方法として、エンドミルTを所定の送り軸方向に送りながら被加工物Wの切削加工を行なっている際に、ビビリ振動が発生または増大した場合に、これを抑制するために、例えば図7に示すように、主軸モータ23の回転速度Sを正弦波状に変調させることにより、ビビリ振動を抑制することも可能である。
例えば、主軸モータ23を駆動する回転速度Sを2000rpmとし、送り軸の送り速度Fを1000mm/minとしている場合に、2000rpmの回転速度指令に振幅が±200rpmで周期Tの正弦波指令を付加するとともに、1000mm/minの送り速度指令に振幅が±100mm/minで周期Tの正弦波指令を付加する。なお、各々の正弦波指令は位相が等しくなるように送り速度指令および回転速度指令に付加する。
これにより、主軸モータ23の回転速度Sと駆動される送り軸の送り速度Fとの比は常に一定となる。
なお、送り軸の位置ずれを防ぐために、送り速度指令および回転速度指令に付加する正弦波指令の積分値が零になるように、正弦波指令の長さは常に一周期の整数倍とする。また、正弦波指令の周期および振幅の情報は、たとえば、予めNC装置1における所定のパラメータで指定しておくことが可能である。
この結果、エンドミルTの回転速度の変調前と変調後とで、エンドミルTによる被加工物Wの切削面の状態は略同様とすることができ、被加工物Wの切削面の品質を一定にすることが可能となる。
【0040】
また、図6および図7の時間t2 の決定方法は、たとえば、予めNC装置1における所定のパラメータにおいて設定された時間を経過すると回転速度Sおよび送り速度Fの変調を停止したり、振動が所定の大きさよりも低下した場合に回転速度Sおよび送り速度Fの変調を停止したり、NCプログラムのブロック毎の処理が完了したら回転速度Sおよび送り速度Fの変調を停止するなど、種々考えられる。
さらに、本発明では、図6および図7の時間t2 を設定せずに、所定の加工が終了するまで、回転速度Sおよび送り速度Fを変調したままとすることも可能である。
【0041】
補助制御部の説明
ここで、図5は、NC装置1の補助制御部6の構成を示す説明図である。
図5において、補助制御部6は、制御情報変更部6aと、データ記憶部6bと、入力部6cとを有している。
【0042】
制御情報変更部6aは、上述した切削加工中のビビリ振動を抑制し、かつ切削面の品質を一定に保つための制御情報を、NCプログラム解析処理・指令分配部4から出力されたブロック単位の制御情報を変更補正または新たに制御情報を付加して各軸サーボ制御部12〜14および主軸制御部21に出力する。
【0043】
データ記憶部6bは、制御情報変更部6aにおける制御情報の変更補正または新たに制御情報を付加するのに必要なデータを保持している。
【0044】
入力部6cは、起動停止スイッチ33から制御信号33sが入力されると、これに応じて制御情報変更部6aへの起動信号ST1がオン状態となる。したがって、作業者が起動停止スイッチ33を適宜操作することにより、入力部6cから出力される起動信号6sはオン/オフする。
また、入力部6cには、振動検出器31の検出信号31sが入力される。
たとえば、図8に示すように、ビビリ振動が増大して振動検出器31の検出信号31sの振幅が所定のしきい値Vthの範囲を越えると、入力部6cは制御情報変更部6aへの起動信号ST1をオン状態とする。
【0045】
ここで、補助制御部6の処理内容を、図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、制御情報変更部6aはNCプログラム解析処理・指令分配部4からのブロック単位の制御情報を取得する(ステップS1)。
制御情報変更部6aに入力されるNCプログラム解析処理・指令分配部4からのブロック単位の制御情報は、たとえば、X〜Z軸の各送り軸の送り量(移動量)、送り速度F、主軸モータ23の回転速度Sなどである。この制御情報は、直線切削送りの指令コードなどのコード単位(ブロック単位)にNCプログラム解析処理・指令分配部4から出力される。
【0046】
次いで、制御情報変更部6aでは、入力部6aからの起動信号ST1がオンしているか否かを判断する(ステップS2)。
入力部6aからの起動信号ST1がオフ状態に有る場合には、予め作成されたNCプログラムの指令に従う通常の制御モードとして、NCプログラム解析処理・指令分配部4からの制御情報をそのまま各軸サーボ制御部12〜14および主軸制御部21に出力する(ステップS4)。
【0047】
入力部6aからの起動信号ST1がオン状態に有る場合、すなわち、振動検出器31によってしきい値Vth以上の振動が検出された場合、あるいは、エンドミルTを所定の送り軸方向に送りながら被加工物Wの切削加工を行なっている際に、ビビリ振動が発生または増大し、起動停止スイッチ33を作業者が操作してオンした場合には、制御情報変更部6aへの起動信号ST1はオン状態となり、振動抑制制御モードが実行される(ステップS3)。
図6に示した制御を行う場合には、入力部6cから起動信号ST1が入力されると、送り速度Fおよび回転速度Sをデータ記憶部6bに予め記憶された速度低下率、たとえば50%に基づいて低下させ、これらの制御情報を各軸サーボ制御部12〜14および主軸制御部21に送出する。
【0048】
各軸サーボ制御部12〜14では、変更後の送り速度Fと移動量とに基づいて、単位時間あたりの移動指令(速度指令)を算出する。
このとき、単位時間あたりの移動指令が急激に変化すると、NC工作機械に衝撃を与えるおそれがあるため、図6に示すように、所定の時間の間に一定の割合で減速されるようにする。なお、変更前の速度まで加速する際にも同様に所定の時間の間に一定の割合で増速されるようにする。
送り速度Fが1000mm/minから半分の500mm/minに変更されると、単位時間あたりの移動指令は変更前の半分となる。
【0049】
同時に、主軸制御部21では、変更後の回転速度Sに基づいて、主軸モータ23を回転させる速度指令を算出する。
主軸制御部21は、各軸サーボ制御部12〜14の場合と同様に、速度指令が急激に変化すると、NC工作機械に悪影響を与えるおそれがあるため、図6に示すように、所定の時間の間に減速されるようにする。なお、変更前の速度まで加速する際にも同様に所定の時間の間に一定の割合で増速されるようにする。
【0050】
また、たとえば、図7に示した制御を行う場合には、付加する正弦波指令の周期および振幅の情報を各軸サーボ制御部12〜14および主軸制御部21に送出する。すなわち、変更前の速度指令に付加する正弦波指令を作成するための情報を制御情報に付け加えて、各軸サーボ制御部12〜14および主軸制御部21に送出する。
なお、正弦波指令の周期および振幅の情報は、予めNC装置1における所定のパラメータで指定しておくことも可能である。
【0051】
上述のような動作を完了したら、再度ステップS1に戻って、NCプログラム解析処理・指令分配部4からのブロック単位の制御情報を取得する。
【0052】
本実施形態では、振動抑制制御モードの起動は、入力部6cからの起動信号ST1によって行われるが、振動抑制制御モードの終了は、起動停止スイッチ33を操作する場合には、起動停止スイッチ33をオフすることによって行うことができる。
一方、振動検出器31による振動検出によって振動抑制制御モードが起動された場合には、振動抑制制御モードの終了は、たとえば、一指令コード(ブロック)の実行が完了したら振動抑制制御モードを終了させ、予め作成されたNCプログラムに従う通常の制御モードに復帰させる構成とすることができる。
また、データ記憶部6cに予め設定された数の指令コードが実行されたら、通常の制御モードに復帰させたり、予め設定した時間が経過すると通常の制御モードに復帰させたりすることも可能であり、種々の態様が考えられる。
【0053】
さらに、振動抑制制御モードを起動および停止する方法として、予めNCプログラムにおいて振動抑制制御モードの起動および停止を指示しておくことも可能である。
すなわち、振動抑制制御モードを起動および停止させる指令コード(たとえば、GコードやMコード)を予め指定しておき、補助制御部6の制御情報変更部6aでは、この指令コードを認識して図6や図7において説明した振動抑制制御を実行する構成とすることも可能である。
【0054】
また、本実施形態では、主軸の回転速度Sおよび送り軸の送り速度Fの変調方法としては、図6および図7において説明したように、速度を低下させる方法、速度を正弦波状に変調させる方法について示したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、ビビリ振動が発生または増大した場合には、主軸の回転速度が機械系(切削系)の有する固有周波数から離間すればよく、たとえば、主軸の回転速度および送り軸の送り速度をさらに増加させてもよい。
また、主軸の回転速度Sおよび送り軸の送り速度Fの変調方法は、NC装置において設定されたパラメータによって予め設定する構成とすることも可能である。
【0055】
以上のように、本実施形態によれば、振動検出器31をNC工作機械に設けたビビリ振動の発生を検出し、補助制御部6の有する振動抑制制御モードを自動的に起動できるため、加工の自動化が可能となる。
また、起動停止スイッチ33を作業者が操作するのみで、補助制御部6の有する振動抑制制御モードの起動停止を行うことができるため、作業者は主軸および送り軸の速度調節が不要となり作業が簡略化される。
さらに、本実施形態によれば、補助制御部6の有する振動抑制制御モードを予め作成されたNCプログラムにおいて指定された指令コードによって起動停止することができるため、被加工物Wの切削加工においてビビリ振動の発生が予想される領域での振動抑制を予め自動的に行うことが可能となる。
【0056】
なお、本実施形態では、本発明の適用対象としてマシニングセンタの場合について説明したが、これ以外にも、主軸によって被加工物Wを回転させ、工具を送り制御するNC旋盤などにも適用可能である。
【0057】
第2実施形態
図10は、本発明が適用されたNC装置の第2の実施形態の構成を示す説明図であり、図11は図10における補助制御部の内部構成を示す説明図である。
図10に示すNC装置は、補助制御部6に各軸サーボモータ18〜20および主軸モータ23を流れる駆動電流値If,Isがフィードバックされる構成となっている。
すなわち、各軸サーボモータ18〜20および主軸モータ23を流れる駆動電流は、各軸サーボドライバ15〜17および主軸ドライバ22において検出され、補助制御部6にフィードバックされ、図11に示すように、補助制御部6の制御情報変更部6aに駆動電流値If,Isがそれぞれ読み込まれる。
【0058】
また、補助制御部6は第1の実施形態において説明した機能に加えて、いわゆる適応制御機能を有している。
すなわち、補助制御部6は、各軸サーボモータ18〜20および主軸モータ23にかかる負荷トルクが予め設定された範囲から外れる場合には、各軸サーボモータ18〜20または主軸モータ23にかかる負荷トルクが所定の範囲に収まるように各軸サーボモータ18〜20または主軸モータ23の速度を、予めNCプログラムで指定された主軸の回転速度Sや送り軸の送り速度Fを基準にして変更可能な適応制御機能を有している。
【0059】
このような適応制御機能を有することによって、たとえば切削加工時に過大な負荷が主軸モータ23や各軸サーボモータ18〜20にかかるのを防止することが可能になる。
同時に、加工時の主軸モータ23や各軸サーボモータ18〜20にかかる負荷トルクが予め定められた負荷トルクの範囲に収まるように主軸の回転速度Sまたは送り軸の送り速度Fを増減することにより、加工時間を短縮することができる。
なお、このような適応制御を実現する適応制御アルゴリズムについては、既に種々提案されており、ここでは説明を省略する。
【0060】
しかしながら、上述の適応制御機能によって、加工時の負荷トルクが許容する負荷トルクの範囲に収まるように、主軸の回転速度Sまたは送り軸の送り速度Fを独立に変更すると、上述したビビリ振動の場合と同様に、エンドミルTの回転速度の変更前と変更後または送り速度Fの変更前と変更後では被加工物Wの切削面の状態が異なり、切削面の品質が一定とならない。
【0061】
そこで、本実施形態では、補助制御部6の制御情報変更部6aは、適応制御機能を起動させた際に、主軸の回転速度Sと送り軸の送り速度Fとの比を一定に保ちながら変更する。
すなわち、主軸モータ23にかかる負荷トルクが予め定めた範囲に無い場合、または、各軸サーボ18〜20にかかる負荷トルクが予め定めた範囲に無い場合、主軸モータ23または各軸サーボ18〜20の速度を変更して負荷トルクを予め定めた範囲に収める際に、主軸の回転速度Sと送り軸の送り速度Fとの比を一定に保ちながら同時に変更する。速度の変更量は、例えば、適応制御アルゴリズムによって算出することができる。
この結果、エンドミルTの回転速度Sおよび送り軸の送り速度Fの変更前と変更後とで、エンドミルTによる被加工物Wの切削面の状態は略同様とすることができ、被加工物Wの切削面の品質を一定にすることが可能となる。
【0062】
なお、上述した主軸の回転速度Sと送り軸の送り速度Fとの比は、NCプログラムにおいて指定された回転速度Sと送り速度Fとの比とすることができ、また、補助制御部6のデータ記憶部6bに予め設定しておくことも可能である。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、NC工作機械における切削工具と被加工物との間に発生するビビリ振動の抑制が可能であるとともに、切削面の状態を均一にでき、加えて、加工の自動化が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用されたNC装置の一実施形態の構成図である。
【図2】図1の補助制御部の内部構成を示す説明図である。
【図3】本実施形態のNC装置が適用されうるマシニングセンタの一例を示す構成図である。
【図4】エンドミルによって被加工物の上端面を仕上げ切削している様子を示す図であって、(a)は上面図であり、(b)は側面図である。
【図5】NC装置の補助制御部の構成を示す説明図である。
【図6】振動抑制制御モードにおける制御方法の一例を示す説明図である。
【図7】振動抑制制御モードにおける制御方法の他の例を示す説明図である。
【図8】補助制御部における入力部の振動検出方法の一例を示す説明図である。
【図9】補助制御部における処理内容の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明が適用されたNC装置の第2の実施形態の構成を示す説明図である。
【図11】図10に示す補助制御部の内部構成を示す説明図である。
【符号の説明】
2…NC装置
4…NCプログラム解析処理・指令分配部
6…補助制御部
12〜14…各軸サーボ制御部
15〜17…各軸サーボドライバ
18〜20…各軸サーボモータ
21…主軸制御部
22…主軸ドライバ
23…主軸モータ
31…振動検出器
33…起動停止スイッチ
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for an NC machine tool.
[0002]
[Prior art]
In a machine tool such as a machining center or a lathe, when a cutting tool and a workpiece are relatively moved to cut the workpiece, so-called chattering may occur between the blade and the workpiece. is there.
Chatter is self-excited vibration in which undulations having a certain regularity occur between the blade and the workpiece.
When this chatter occurs, the vibration of the machine gradually increases, and this vibration undesirably causes the cutting surface of the workpiece to be defective or an excessive load on the drive system.
[0003]
Generally, the vibration frequency of the chatter has a magnitude corresponding to the natural frequency of a mechanical system including a machine tool, a cutting tool, and a workpiece.
For example, when a cutting tool is attached to a spindle and rotated as in milling, chatter increases when the rotation speed of the spindle approaches the natural frequency of the mechanical system.
Chatter is also induced when the feed speed of the workpiece to the cutting tool is set to a certain speed.
Conventionally, when chatter occurs or when chatter is expected to occur, the operator must reduce the rotational speed of the spindle to an extent that chatter is empirically suppressed, The feed speed was reduced.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, if only the rotation speed of the spindle or only the feed speed is changed in order to suppress the chatter, the state of the cutting surface also changes before and after the rotation speed or the feed speed of the spindle is changed.
For example, in a cutting tool having a plurality of blades such as a milling cutter and an end mill, if one of the rotation speed and the feed speed of the spindle is changed, the feed amount per workpiece per blade is changed. Therefore, the state of the cutting surface varies, and the quality of the cutting surface varies in the same workpiece.
Conventionally, it is necessary for an operator to always monitor whether chatter occurs during machining and to determine the rotation speed and the feed speed of the main spindle, which makes it difficult to automate the machining.
[0005]
The present invention has been made in order to solve the conventional disadvantage, and it is possible to suppress chatter vibration generated between a cutting tool and a workpiece in an NC machine tool, and to make the state of a cutting surface uniform. It is an object of the present invention to provide a control device for an NC machine tool, which is capable of approaching to the above, and which enables automation of processing.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a control device for an NC machine tool having a spindle for rotating a tool or a workpiece, and a feed axis for relatively moving the workpiece and the tool, wherein the rotation speed of the spindle and the feed rate are controlled. By changing the feed speed of the shaft, vibration suppressing means for suppressing vibration generated between the tool and the workpiece by processing the workpiece by the tool, and A constant load range control means for controlling a load applied to the main shaft and the feed shaft by machining to a predetermined range by changing a rotation speed of the main shaft and a feed speed of the feed shaft; The means and the constant load range control means change the rotation speed of the spindle and the feed speed of the feed shaft while keeping the rotation speed of the spindle and the feed speed of the feed shaft constant. It has the means.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
First embodiment
Description of NC device
FIG. 1 is an explanatory diagram illustrating a configuration of an NC device to which the present invention has been applied. Note that the NC device NC is described as being capable of controlling a main shaft and three feed axes of X, Y, and Z axes.
In FIG. 1, an NC apparatus 1 according to the present embodiment includes an NC program analysis / command distribution unit 4, an auxiliary control unit 6, servo control units 12 to 14 for X, Y, and Z axes, X, Y, It has Z-axis servo drivers 15 to 17, a spindle control unit 21, and a spindle driver 22.
X, Y, and Z axis servo motors 18 to 20 are connected to the X, Y, and Z axis servo drivers 15 to 17, respectively. The X, Y, and Z-axis servo motors 18 to 20 are provided with rotational position detectors 18a to 20a such as optical rotary encoders.
A spindle motor 23 is connected to the spindle driver 22. The spindle motor 23 is provided with a rotational speed detector 23a such as a tacho generator or an optical encoder.
Further, a vibration detector 31 and a start / stop switch 33 are connected to the auxiliary control unit 6.
[0017]
The NC program analysis processing / command distribution unit 4 analyzes (decodes) the NC program 35 to convert the trajectory data into a position command to be moved for each feed axis, and also provides necessary control information such as a feed speed F and an acceleration. Outputs information etc. in block units (code units). Further, it outputs the rotational speed S and acceleration information of the spindle motor 23 specified in the NC program 35 as control information in block units.
[0018]
The auxiliary control unit 6 changes the block-based control information output from the NC program analysis processing / command distribution unit 4 into a predetermined form or adds new control information and outputs it. The detailed processing contents of the auxiliary control unit 6 will be described later.
[0019]
The NC program 35 is generally created by a CAD system or an automatic programming system, and is downloaded to the NC device 1 via a predetermined storage medium or by communication means.
[0020]
Each of the X, Y, and Z axis servo controllers 12 to 14 includes a position loop, a speed loop, and a current loop.
The position loop receives, for example, a position command (movement amount), which is control information in block units, converts them into position commands per unit time, and outputs the position command per unit time and the servomotors 18 to. A proportional operation is performed on the deviation from the position feedback signals from the rotational position detectors 18a to 20a for detecting the rotational position of the motor 20 (a position loop gain is multiplied), and this is output as a speed command for a speed loop.
The speed loop performs, for example, a proportional operation and an integral operation on a deviation between the speed command and a difference value (speed feedback signal) for each sampling time of the position feedback signal from the rotational position detectors 18a to 20a to generate a torque command. This is output to the current loop.
The current loop performs, for example, a current command by performing a proportional operation on a deviation between the output torque signal of each servo motor 18 to 20 converted from the drive current of each axis servo motor 18 to 20 and the torque command. The signals are converted into predetermined electric signals and output to the servo drivers 15 to 17.
Although the axis servo controllers 12 to 14 are realized by software in the present embodiment, they can also be realized by hardware.
[0021]
Each of the axis servo drivers 15 to 17 outputs a drive current obtained by amplifying the current command from each of the axis servo controllers 12 to 14 to each of the axis servo motors 18 to 20.
Each of the axis servo motors 18 to 20 is driven according to a drive current output from each of the axis servo drivers 15 to 17.
[0022]
The rotation position detectors 18a to 20a provided in the respective axis servo motors 18 to 20 output detection pulses corresponding to the rotation amounts of the respective axis servo motors 18 to 20 to the respective axis servo controllers 12 to 14.
As the rotational position detectors 18a to 20a, for example, an incremental type rotary encoder or an absolute type rotary encoder can be used. When an incremental type rotary encoder is used, since the rotary encoder outputs a position signal for each rotation as a rotation pulse signal, the number of rotation pulse signals must be managed in each axis servo control unit 12 to 14. Thereby, the absolute positions of the servomotors 18 to 20 can be managed.
With the above configuration, it is possible to control the rotational position of each axis servo motor 18-20.
[0023]
The spindle control unit 21 includes a speed loop and a current loop. That is, the spindle control unit 21 calculates a deviation between the rotation speed command of the spindle motor 23 obtained from the NC program analysis processing / command distribution unit 4 and the rotation speed signal from the rotation speed detector 23a, and performs a proportional operation. Then, an integral operation is performed to generate a torque command, which is output to a current loop.
The current loop performs, for example, a proportional operation on a deviation between the output torque signal of the spindle motor 23 converted from the drive current of the spindle motor 23 and the torque command to generate a current command, and outputs the current command to the spindle driver 22.
The spindle control unit 21 is realized by software in the present embodiment, but can also be realized by hardware.
The spindle driver 22 has, for example, a current control circuit including a PWM (pulse width modulation) inverter circuit, and controls the speed of the spindle motor 23 according to a current command output from the spindle control unit 21.
In the present embodiment, the case where the spindle control unit 21 is provided inside the NC device 1 has been described. However, the present invention is applied to a case where the spindle control unit 21 is provided separately from the NC device 1. Even if it is, it is applicable.
[0024]
The vibration detector 31 detects vibration generated between the tool driven by the spindle motor 23 and the workpiece.
As the vibration detector 31, for example, an acceleration sensor, an AE (acoustic emission) sensor, a sound sensor, or the like can be used.
The start / stop switch 33 is a switch operated by a worker provided in the NC device 1.
[0025]
Each function of the NC apparatus 1 shown in FIG. 1 is realized by, for example, hardware having a configuration as shown in FIG.
In FIG. 2, a microprocessor 41 includes a ROM (Read Only Memory) 42, a RAM (Random Access Memory) 43, interface circuits 44, 45, 46, a graphic control circuit 47, a display device 48, a keyboard 49, a software key 50, and the like. And connected via a bus.
The microprocessor 41 controls the entire NC device 1 according to a system program stored in the ROM 42.
[0026]
The ROM 42 has programs for realizing the NC program analysis / command distribution unit 4, the auxiliary control unit 6, the servo control units 12 to 14, the spindle control unit 21, and the like, and a program for controlling the entire NC device 1. Is stored.
The RAM 43 downloads programs stored in the ROM 42 and stores various NC programs, data, and the like.
[0027]
The graphic control circuit 47 converts the digital signal into a signal for display and supplies the signal to the display device 48.
As the display device 48, for example, a CRT display device or a liquid crystal display device is used. The display device 48 displays the shape, the processing conditions, the generated processing program, and the like when the operator creates the processing program interactively using the software key 50 or the keyboard 49.
The operator can input data according to the content (interactive data input screen) displayed on the display device 48.
On the screen of the display device 48, operations or data received on the screen are displayed in a menu format. Which item of the menu is selected is pressed by pressing a software key 50 below the menu.
The keyboard 49 is used to input data necessary for the NC device 1.
The above-described start / stop switch 33 is realized by, for example, the software key 50 or the keyboard 49.
[0028]
The interface circuit 44 converts a control command such as a position command output from the microprocessor 41 into a predetermined signal and outputs the signal to each axis servo driver 15 to 17.
Further, the interface circuit 44 sequentially counts the detection pulses from the position detectors 18 a to 20 a provided in the respective axis servo motors 18 to 20, and outputs the count value to the microprocessor 41.
The interface circuit 45 converts a control command such as a speed command output from the microprocessor 41 into a predetermined signal and outputs the signal to the spindle driver 22.
The interface circuit 46 converts the analog signal detected by the vibration detector 31 into a digital signal and outputs the digital signal to the microprocessor 41.
[0029]
Example of NC machine tool
Here, before describing the auxiliary control unit 6 of the NC apparatus 1 in detail, an example of a machining center as an NC machine tool to which the NC apparatus of the present embodiment can be applied will be described.
FIG. 3 is a configuration diagram showing an example of a machining center to which the NC device of the present embodiment can be applied.
The machining center shown in FIG. 3 is a so-called gate-type machining center, and is movably supported on the cross rail 37 by a cross rail 37 movably supported at both ends by respective axes of a column-shaped column 38. A headstock 55 is provided movably in a vertical direction (Z-axis direction) via a movable member 54.
[0030]
A female screw (not shown) is formed in the movable member 44 through the cross rail 37 in the horizontal direction, and a ball screw 61 is screwed into the female screw. A Y-axis servomotor 19 is provided at an end of the ball screw 61, and the ball screw 61 is driven to rotate by the Y-axis servomotor 19.
The rotation of the ball screw 61 allows the movable member 54 to move in the Y-axis direction, whereby the headstock 55 moves in the Y-axis direction.
[0031]
Further, a female screw (not shown) is formed in the movable member 54 in the vertical direction, and a ball screw 62 is screwed into the female screw. The Z-axis servo motor 20 is provided at an end of the ball screw 62. The ball screw 62 is rotationally driven by the Z-axis servomotor 20, whereby the headstock 55 movably provided on the movable member 54 is moved in the Z-axis direction.
[0032]
A spindle motor 31 is built in the headstock 55, and the spindle motor 31 rotationally drives a tool T such as an end mill provided at the tip of the headstock 55.
An X-axis table 35 is provided below the main shaft 55 so as to be movable in the X-axis direction. The X-axis table 35 is provided with an X-axis servo motor 18 via a feed mechanism including a ball screw and a female screw. It is connected.
The X-axis table 35 is moved in the X-axis direction by the rotation of the X-axis servo motor 18.
[0033]
The drive control of the X, Y, and Z axis servo motors 18, 19, and 20 is performed by the NC device 1 described above.
A female screw portion (not shown) is formed in the portal column 38, and the cross rail 37 is moved up and down by rotating a ball screw 32a screwed into the column screw 38 by a cross rail elevating motor 32.
Further, the tool T can be replaced with various tools by an automatic tool changer (ATC) 39, and various attachments can be replaced with various tools by an automatic tool changer (AAC) 40.
The above-described vibration detector 31 is installed on the headstock 55, and when chatter vibration occurs during machining by the tool T, the chatter vibration can be detected.
[0034]
Next, an example of cutting of a workpiece by the NC device 1 and the machining center described above will be described.
4A and 4B are views showing a state in which the upper end surface of the workpiece W is finish-cut by the end mill T. FIG. 4A is a top view, and FIG. 4B is a side view.
The workpiece W shown in FIG. 4 has a column portion R1 and a flange portion R2 formed continuously with the column portion R1.
In order to finish-cut the upper end face Fw of the flange portion R2 of the workpiece W having such a shape by the rotating end mill T, the end mill T is moved along the XY plane by a predetermined cutting amount in the Z-axis direction. This is performed by moving at a constant feed speed.
[0035]
At this time, a state in which the end mill T is located on the flange R2 of the workpiece W on the upper end face Fw as shown by the position PA and a state in which the end mill T is located on the support R1 of the workpiece W as shown by the position PB. appear.
In the workpiece W having the above-described shape, the mechanical rigidity of the flange R2 is lower than that of the support R1. Therefore, the frequency of chatter vibration generated during cutting is different between the case where the end mill T is located on the flange R2 and the case where it is located on the support R1.
Therefore, for example, when the end mill T moves from above the flange R2 of the workpiece W to above the support R1, or from above the support R1 to the flange R2, the amplitude of the chatter vibration suddenly increases. May be large.
This is considered because the rotation speed of the end mill T approaches the natural frequency of the cutting system including the end mill T and the workpiece W.
The shape of the workpiece W shown in FIG. 4 is merely an example, and the more the workpiece W has a more complicated shape, the more the above-mentioned chatter vibration is likely to occur.
[0036]
In the related art, when chatter vibration suddenly increases, the worker reduces the rotational speed of the end mill T to keep it away from the natural frequency of the cutting system, thereby suppressing chatter vibration.
However, when reducing the rotation speed of the end mill T, the feed speed in the X-axis and Y-axis directions of the end mill T was not changed.
For this reason, the state of the cut surface of the workpiece W by the end mill T before and after the change of the rotation speed of the end mill T is different, and it is difficult to make the quality of the cut surface constant, and there is a problem that it is desired to make the cut surface uniform. .
[0037]
Control method of the present invention
Here, control performed by the NC apparatus 1 according to the present embodiment to solve the above-described problem will be described.
When chatter vibration is generated or increased while cutting the workpiece W while feeding the end mill T in a predetermined feed axis direction, as shown in FIG. The rotation speed S of T (spindle motor 23) is reduced to a predetermined value. At the same time, the feed speed F of the feed shaft being driven during cutting is reduced so that the ratio with the rotation speed S of the end mill T is kept constant.
FIG. 6 shows a speed command pattern in the spindle control unit 21 and the servo control units 12 to 14 of each axis.
[0038]
In the example shown in FIG. 6, the rotation speed S and the feed speed F of the spindle motor 23 are reduced to 50% at the time t1, and the feed speed F before the change is returned at the time t2.
With such a control, the rotational speed of the end mill T is separated from the natural frequency of the cutting system, so that chatter vibration is suppressed.
In addition, since the ratio between the rotation speed S of the end mill T and the feed speed F of the feed shaft is kept constant, the feed amount of the end mill T with respect to the workpiece W per one blade is the rotation speed S and the feed amount. The speed F is kept the same before and after the speed is changed.
As a result, the state of the cut surface of the workpiece W by the end mill T before and after the change of the rotation speed of the end mill T can be substantially the same, and the quality of the cut surface of the workpiece W can be kept constant. It is possible to do.
[0039]
Further, as another control method, when chattering vibration is generated or increased while cutting the workpiece W while feeding the end mill T in a predetermined feed axis direction, in order to suppress this, For example, as shown in FIG. 7, it is possible to suppress chatter vibration by modulating the rotational speed S of the spindle motor 23 in a sine wave shape.
For example, when the rotation speed S for driving the spindle motor 23 is 2000 rpm and the feed speed F of the feed shaft is 1000 mm / min, a sine wave command having an amplitude of ± 200 rpm and a period T is added to the rotation speed command of 2000 rpm. At the same time, a sine wave command having an amplitude of ± 100 mm / min and a period T is added to a feed speed command of 1000 mm / min. Note that each sine wave command is added to the feed speed command and the rotation speed command so that the phases become equal.
As a result, the ratio between the rotation speed S of the spindle motor 23 and the feed speed F of the driven feed shaft is always constant.
In order to prevent the displacement of the feed axis, the length of the sine wave command is always an integral multiple of one cycle so that the integral value of the sine wave command added to the feed speed command and the rotation speed command becomes zero. In addition, information on the cycle and amplitude of the sine wave command can be specified in advance with predetermined parameters in the NC device 1, for example.
As a result, the state of the cut surface of the workpiece W by the end mill T can be substantially the same before and after the modulation of the rotation speed of the end mill T, and the quality of the cut surface of the workpiece W can be kept constant. It is possible to do.
[0040]
The method of determining the time t2 in FIGS. 6 and 7 is, for example, such that when the time set in advance by the predetermined parameter in the NC device 1 has passed, the modulation of the rotation speed S and the feed speed F is stopped, The modulation of the rotation speed S and the feed speed F may be stopped when the magnitude of the rotation speed S and the feed speed F are decreased, or the modulation of the rotation speed S and the feed speed F may be stopped when the processing for each block of the NC program is completed.
Further, in the present invention, it is possible to keep the rotation speed S and the feed speed F modulated until the predetermined machining is completed without setting the time t2 in FIGS. 6 and 7.
[0041]
Explanation of auxiliary control unit
Here, FIG. 5 is an explanatory diagram illustrating a configuration of the auxiliary control unit 6 of the NC device 1.
In FIG. 5, the auxiliary control unit 6 includes a control information change unit 6a, a data storage unit 6b, and an input unit 6c.
[0042]
The control information changing unit 6a controls the chattering vibration during the above-mentioned cutting process and controls information for keeping the quality of the cut surface constant in units of blocks output from the NC program analysis processing / command distribution unit 4. The control information is output to the respective axis servo controllers 12 to 14 and the main spindle controller 21 after changing and correcting the control information or adding new control information.
[0043]
The data storage unit 6b holds data necessary for correcting the control information in the control information changing unit 6a or adding new control information.
[0044]
When the control signal 33s is input from the start / stop switch 33 to the input unit 6c, the start signal ST1 to the control information change unit 6a is turned on in response thereto. Therefore, when the operator appropriately operates the start / stop switch 33, the start signal 6s output from the input unit 6c is turned on / off.
Further, a detection signal 31s of the vibration detector 31 is input to the input unit 6c.
For example, as shown in FIG. 8, when the chatter vibration increases and the amplitude of the detection signal 31 s of the vibration detector 31 exceeds the range of the predetermined threshold Vth, the input unit 6 c activates the control information change unit 6 a. The signal ST1 is turned on.
[0045]
Here, the processing content of the auxiliary control unit 6 will be described based on the flowchart shown in FIG.
First, the control information changing unit 6a acquires control information in block units from the NC program analysis processing / command distribution unit 4 (step S1).
The control information in block units from the NC program analysis processing / command distribution unit 4 input to the control information change unit 6a includes, for example, the feed amount (movement amount) of each feed axis of X to Z axes, the feed speed F, and the main spindle. The rotation speed S of the motor 23 is an example. The control information is output from the NC program analysis / command distribution unit 4 in code units (block units) such as a command code for linear cutting feed.
[0046]
Next, the control information changing section 6a determines whether or not the activation signal ST1 from the input section 6a is turned on (step S2).
When the start signal ST1 from the input unit 6a is in the off state, the control information from the NC program analysis / command distribution unit 4 is used as it is as a normal control mode according to the command of the NC program created in advance. Output to the control units 12 to 14 and the spindle control unit 21 (step S4).
[0047]
When the activation signal ST1 from the input unit 6a is in the ON state, that is, when the vibration detector 31 detects a vibration equal to or more than the threshold value Vth, or while feeding the end mill T in the predetermined feed axis direction, When chatter vibration occurs or increases during cutting of the object W and the operator operates the start / stop switch 33 to turn it on, the start signal ST1 to the control information changing unit 6a is turned on. And the vibration suppression control mode is executed (step S3).
When the control shown in FIG. 6 is performed, when the start signal ST1 is input from the input unit 6c, the feed speed F and the rotation speed S are reduced to a speed reduction rate previously stored in the data storage unit 6b, for example, 50%. The control information is sent to the axis servo controllers 12 to 14 and the spindle controller 21.
[0048]
Each of the axis servo controllers 12 to 14 calculates a movement command (speed command) per unit time based on the changed feed speed F and movement amount.
At this time, if the movement command per unit time changes abruptly, there is a possibility of giving an impact to the NC machine tool. Therefore, as shown in FIG. 6, the speed is reduced at a constant rate during a predetermined time. . In addition, when accelerating to the speed before the change, the speed is similarly increased at a constant rate during a predetermined time.
When the feed speed F is changed from 1000 mm / min to 500 mm / min, which is a half, the movement command per unit time is reduced to half before the change.
[0049]
At the same time, the spindle control unit 21 calculates a speed command for rotating the spindle motor 23 based on the changed rotation speed S.
As in the case of the axis servo controllers 12 to 14, if the speed command suddenly changes, the main spindle controller 21 may adversely affect the NC machine tool. Therefore, as shown in FIG. To be decelerated during. In addition, when accelerating to the speed before the change, the speed is similarly increased at a constant rate during a predetermined time.
[0050]
For example, when performing the control shown in FIG. 7, information on the cycle and amplitude of the sine wave command to be added is sent to each of the axis servo controllers 12 to 14 and the spindle controller 21. That is, information for creating a sine wave command to be added to the speed command before the change is added to the control information and sent to each of the axis servo controllers 12 to 14 and the spindle controller 21.
Note that the information on the cycle and amplitude of the sine wave command can be specified in advance using predetermined parameters in the NC device 1.
[0051]
When the above-described operation is completed, the process returns to step S1 again, and the control information in block units is acquired from the NC program analysis / command distribution unit 4.
[0052]
In the present embodiment, the start of the vibration suppression control mode is performed by the start signal ST1 from the input unit 6c, but the end of the vibration suppression control mode is determined by operating the start / stop switch 33 when the start / stop switch 33 is operated. It can be done by turning it off.
On the other hand, when the vibration suppression control mode is activated by the vibration detection by the vibration detector 31, the vibration suppression control mode is terminated, for example, when the execution of one command code (block) is completed, the vibration suppression control mode is terminated. Alternatively, it may be configured to return to the normal control mode according to the NC program created in advance.
It is also possible to return to the normal control mode when a preset number of command codes are executed in the data storage unit 6c, or to return to the normal control mode after a preset time has elapsed. Various embodiments are conceivable.
[0053]
Further, as a method of starting and stopping the vibration suppression control mode, it is possible to instruct the NC program to start and stop the vibration suppression control mode in advance.
That is, a command code (for example, a G code or an M code) for starting and stopping the vibration suppression control mode is specified in advance, and the control information changing unit 6a of the auxiliary control unit 6 recognizes the command code and recognizes the command code in FIG. Alternatively, a configuration may be employed in which the vibration suppression control described in FIG. 7 is executed.
[0054]
In this embodiment, as a method of modulating the rotation speed S of the main shaft and the feed speed F of the feed shaft, as described in FIGS. 6 and 7, a method of reducing the speed, a method of modulating the speed in a sine wave shape, and the like. However, the present invention is not limited to this. When chatter vibration occurs or increases, the rotation speed of the main shaft may be separated from the natural frequency of the mechanical system (cutting system). The rotation speed of the main shaft and the feed speed of the feed shaft may be further increased.
Further, the method of modulating the rotation speed S of the main shaft and the feed speed F of the feed shaft may be configured to be set in advance by parameters set in the NC device.
[0055]
As described above, according to this embodiment, the vibration detector 31 detects the occurrence of chatter vibration provided in the NC machine tool, and the vibration suppression control mode of the auxiliary control unit 6 can be automatically activated. Can be automated.
Further, since the start / stop of the vibration suppression control mode of the auxiliary control unit 6 can be performed only by the operator operating the start / stop switch 33, the operator does not need to adjust the speed of the main shaft and the feed shaft, and can perform work. Simplified.
Further, according to the present embodiment, the vibration suppression control mode of the auxiliary control unit 6 can be started and stopped by the command code specified in the NC program created in advance. Vibration suppression in an area where vibration is expected to occur can be automatically performed in advance.
[0056]
In the present embodiment, the case where the present invention is applied to a machining center has been described. However, the present invention is also applicable to an NC lathe that rotates a workpiece W by a spindle and feeds a tool. .
[0057]
Second embodiment
FIG. 10 is an explanatory diagram showing the configuration of the second embodiment of the NC apparatus to which the present invention is applied, and FIG. 11 is an explanatory diagram showing the internal configuration of the auxiliary control unit in FIG.
The NC device shown in FIG. 10 is configured such that the drive current values If and Is flowing through the respective axis servomotors 18 to 20 and the main shaft motor 23 are fed back to the auxiliary control unit 6.
That is, the drive current flowing through each of the axis servomotors 18 to 20 and the spindle motor 23 is detected by each of the axis servo drivers 15 to 17 and the spindle driver 22 and is fed back to the auxiliary control unit 6, as shown in FIG. The drive current values If and Is are read into the control information change section 6a of the control section 6, respectively.
[0058]
Further, the auxiliary control unit 6 has a so-called adaptive control function in addition to the function described in the first embodiment.
That is, when the load torque applied to each of the axis servomotors 18 to 20 and the spindle motor 23 is out of the preset range, the auxiliary control unit 6 sets the load torque applied to each of the axis servomotors 18 to 20 or the spindle motor 23 to a predetermined value. Can be changed based on the rotational speed S of the main shaft and the feed speed F of the feed shaft specified in advance by the NC program so that the speed falls within a predetermined range. It has a control function.
[0059]
By having such an adaptive control function, for example, it is possible to prevent an excessive load from being applied to the spindle motor 23 or the servomotors 18 to 20 during cutting.
At the same time, the rotational speed S of the spindle or the feed speed F of the feed shaft is increased or decreased so that the load torque applied to the spindle motor 23 or the servomotors 18 to 20 during machining falls within a predetermined load torque range. In addition, the processing time can be reduced.
Note that various adaptive control algorithms for realizing such adaptive control have already been proposed, and a description thereof will be omitted.
[0060]
However, when the rotational speed S of the main shaft or the feed speed F of the feed shaft is independently changed so that the load torque at the time of machining falls within the range of the allowable load torque by the above-described adaptive control function, the above-described chattering vibrations may occur. Similarly to the above, the state of the cut surface of the workpiece W is different before and after the change of the rotation speed of the end mill T or before and after the change of the feed speed F, and the quality of the cut surface is not constant.
[0061]
Therefore, in the present embodiment, when the adaptive control function is activated, the control information changing unit 6a of the auxiliary control unit 6 changes the ratio between the rotation speed S of the main shaft and the feed speed F of the feed shaft while keeping the ratio constant. I do.
That is, when the load torque applied to the spindle motor 23 is not in the predetermined range, or when the load torque applied to each of the axis servos 18 to 20 is not in the predetermined range, the rotation of the spindle motor 23 or each of the axis servos 18 to 20 is performed. When the speed is changed to keep the load torque within a predetermined range, the ratio is simultaneously changed while keeping the ratio between the rotation speed S of the main shaft and the feed speed F of the feed shaft constant. The speed change amount can be calculated by, for example, an adaptive control algorithm.
As a result, the state of the cutting surface of the workpiece W by the end mill T before and after the change of the rotation speed S of the end mill T and the feed speed F of the feed shaft can be substantially the same. It is possible to make the quality of the cutting surface constant.
[0062]
The ratio between the rotation speed S of the main shaft and the feed speed F of the feed shaft can be the ratio between the rotation speed S and the feed speed F specified in the NC program. It is also possible to set in advance in the data storage unit 6b.
[0063]
【The invention's effect】
Advantageous Effects of Invention According to the present invention, chatter vibration generated between a cutting tool and a workpiece in an NC machine tool can be suppressed, the state of a cutting surface can be made uniform, and automation of machining can be easily performed. Become.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of an embodiment of an NC apparatus to which the present invention is applied.
FIG. 2 is an explanatory diagram illustrating an internal configuration of an auxiliary control unit in FIG. 1;
FIG. 3 is a configuration diagram illustrating an example of a machining center to which the NC device according to the present embodiment can be applied;
4A and 4B are views showing a state in which the upper end surface of a workpiece is finish-cut by an end mill, wherein FIG. 4A is a top view and FIG. 4B is a side view.
FIG. 5 is an explanatory diagram illustrating a configuration of an auxiliary control unit of the NC device.
FIG. 6 is an explanatory diagram illustrating an example of a control method in a vibration suppression control mode.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing another example of the control method in the vibration suppression control mode.
FIG. 8 is an explanatory diagram illustrating an example of a method of detecting vibration of an input unit in an auxiliary control unit.
FIG. 9 is a flowchart illustrating an example of processing contents in an auxiliary control unit.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a configuration of an NC device according to a second embodiment of the present invention.
11 is an explanatory diagram showing an internal configuration of an auxiliary control unit shown in FIG.
[Explanation of symbols]
2 ... NC device
4: NC program analysis processing / command distribution unit
6 ... Auxiliary control unit
12-14 ... Each axis servo control unit
15-17: Each axis servo driver
18-20 ... Each axis servo motor
21: Spindle control unit
22 ... Spindle driver
23: Spindle motor
31 ... Vibration detector
33 ... Start / stop switch

Claims (1)

工具または被加工物を回転させる主軸と、前記被加工物と前記工具とを相対移動させる送り軸とを有するNC工作機械の制御装置であって、
前記主軸の回転速度および前記送り軸の送り速度を変化させることにより、前記工具による前記被加工物の加工により前記工具と前記被加工物との間に発生する振動を抑制する振動抑制手段と、
前記工具による前記被加工物の加工による前記主軸および送り軸にかかる負荷を、前記主軸の回転速度と前記送り軸の送り速度を変化させることにより予め定められた範囲に収める負荷一定範囲制御手段と、を有し、
前記振動抑制手段および前記負荷一定範囲制御手段は、前記主軸の回転速度および前記送り軸の送り速度を一定に保ちながら前記主軸の回転速度および送り軸の送り速度を変化させる手段を有する
NC工作機械の制御装置。
A control device for an NC machine tool having a main shaft for rotating a tool or a workpiece, and a feed shaft for relatively moving the workpiece and the tool,
By changing the rotation speed of the main shaft and the feed speed of the feed shaft, a vibration suppressing unit that suppresses vibration generated between the tool and the workpiece by machining the workpiece by the tool,
A load constant range control means for controlling the load applied to the spindle and the feed shaft by the processing of the workpiece by the tool to fall within a predetermined range by changing the rotation speed of the spindle and the feed speed of the feed shaft. , And
The NC machine tool has a means for changing the rotation speed of the main shaft and the feed speed of the feed shaft while maintaining the rotation speed of the main shaft and the feed speed of the feed shaft constant. Control device.
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