JP3557918B2 - 冷暖房及び給湯システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気吸着サイクル空調機と蒸気圧縮サイクル空調機とを組み合わせた太陽熱利用型の冷暖房及び給湯システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からエアコンシステムとして蒸気圧縮冷凍サイクル空調機が多用されているが、それ以外のエアコンシステムとして蒸気吸着サイクル空調機も知られている。なお、蒸気吸着サイクル空調機の開示例としては、特開平5−272832号公報等がある。
【0003】
この種の蒸気吸着サイクル空調機は、吸着剤の再生過程において他の熱エネルギーを取り込むことができるというメリットがある一方、種々の問題点も指摘されている。とりわけ、蒸気吸着サイクル空調機を使用するに際して問題となるのは、吸着剤が或る一定の温度状況下にないと蒸気吸着サイクル空調機自体が適切に作動しないという点である。換言すれば、蒸気吸着サイクル空調機を適切に作動させるためには吸着剤に対する温度制約がつきまとい、これが蒸気吸着サイクル空調機の普及を妨げる原因の一つとなっている。
【0004】
そこで、本件発明者は、蒸気吸着サイクル空調機に蒸気圧縮サイクル空調機を組み合わせたエアコンシステム(即ち、ハイブリッドエアコン)に関する発明を想起し、当該エアコンシステムに係る出願が本件出願人により既に行われた(特願平10−122354号参照;現時点では未公開)。
【0005】
このハイブリッドエアコンによれば、冷房に関し、外部熱源温度が高温域にある場合には、蒸気吸着サイクル空調機は適切に作動するため、蒸気吸着サイクル空調機のみを作動させる。一方、外部熱源温度が低温域にある場合には、もはや蒸気吸着サイクル空調機の適切な作動は得られないため、それ自体効率も高い蒸気圧縮サイクル空調機のみが作動される。そして、外部熱源温度が中温域にある場合には、蒸気吸着サイクル空調機と蒸気圧縮サイクル空調機とが併用される。すなわち、外部熱源の温度不足分を蒸気圧縮サイクル空調機を作動させることでアシストし、これにより蒸気吸着サイクル空調機の温度制約を取り除こうというものである
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記エアコンシステム(ハイブリッドエアコン)に関する出願をすることにより初期の目的は達成されたが、引き続き本件に関する研究を発明者が試みたところ、更なる改良発明を想起するに至った。
【0007】
すなわち、上記ハイブリッドエアコンの出願時点では、蒸気吸着サイクル空調機の温度制約を取り除いてその作動許容範囲を拡大することに主眼があったため、冷暖房運転をした際に発生するリターン湯の再利用までは考慮していなかった。しかしながら、蒸気吸着サイクル空調機を使用した場合のリターン湯は依然として比較的高い温度を保有しているため、これを再利用することができれば、より一層の省エネを図ることができる。
【0008】
本発明は上記背景に鑑み、蒸気吸着サイクル空調機と蒸気圧縮サイクル空調機とを組み合わせた太陽熱利用型のシステムにおいて、更なる省エネを図ることができる冷暖房及び給湯システムを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、太陽熱コレクタと接続された蓄湯槽と、この蓄湯槽と接続されかつ吸着過程と再生過程とを繰り返すことにより冷凍サイクルを構成する蒸気吸着サイクル空調機と、この蒸気吸着サイクル空調機と接続されかつ当該蒸気吸着サイクル空調機をアシスト可能な蒸気圧縮サイクル空調機と、を含んで構成され、冷房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が高温の場合には、当該熱水の熱を前記蒸気吸着サイクル空調機の再生過程で利用して冷房運転が行われ、冷房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が中温の場合には、前記蒸気圧縮サイクル空調機を作動させて当該蒸気圧縮サイクル空調機からの熱と当該熱水の熱とを前記蒸気吸着サイクル空調機の再生過程で利用して冷房運転が行われ、暖房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が十分に高い場合には、当該熱水をそのまま利用して暖房運転が行われる冷暖房及び給湯システムにおいて、前記冷房運転時に蓄湯槽の熱水が蒸気吸着サイクル空調機で利用されて降温したリターン湯及び前記暖房運転時に蓄湯槽の熱水が暖房に利用されて降温したリターン湯を蓄湯槽に戻すと共に、当該リターン湯の温度が給湯に利用可能な所定温度以上である場合には当該リターン湯を給湯に利用する、ことを特徴としている。
【0010】
上記構成によれば、夏季なら夏季に応じた熱が又冬季なら冬季に応じた熱が太陽熱コレクタから得られる。この熱によって蓄湯槽に熱水が蓄湯される。
【0011】
夏季の冷房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が高温の場合には、蒸気吸着サイクル空調機は適切に作動するため、蒸気吸着サイクル空調機のみを作動させることにより冷房運転がなされる。すなわち、蓄湯槽内の熱水の熱が蒸気吸着サイクル空調機の再生過程で利用されて冷房運転が行われる。冷房に使用された熱水は降温されるものの、依然として高い温度を保有している。そこで、本発明では、冷房運転時に蓄湯槽の熱水が蒸気吸着サイクル空調機で利用されて降温したリターン湯を蓄湯槽に戻すと共に、当該リターン湯の温度が給湯に利用可能な所定温度以上である場合には当該リターン湯を給湯に利用するというものである。
【0012】
また、夏季の冷房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が下がってきて中温になった場合には、蒸気吸着サイクル空調機のみでは適切な作動が得られないため、蒸気圧縮サイクル空調機を作動させて蒸気吸着サイクル空調機をアシストしてやることにより冷房運転がなされる。すなわち、蒸気圧縮サイクル空調機を作動させて当該蒸気圧縮サイクル空調機からの熱と当該熱水の熱とを蒸気吸着サイクル空調機の再生過程で利用して冷房運転が行われる。これにより、蒸気吸着サイクル空調機の温度制約が取り除かれ、当該蒸気吸着サイクル空調機の作動許容範囲が拡大される。
【0013】
一方、冬季の暖房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が十分に高い場合には、当該熱水をそのまま利用して暖房運転がなされる。暖房に使用された熱水は降温されるものの、依然として高い温度を保有している。そこで、本発明では、暖房運転時に蓄湯槽の熱水が暖房に利用されて降温したリターン湯を蓄湯槽に戻すと共に、当該リターン湯の温度が給湯に利用可能な所定温度以上である場合には当該リターン湯を給湯に利用するというものである。
【0014】
このように本発明によれば、冷房運転時及び暖房運転時のいずれにおいても、リターン湯を給湯に利用することとしたので、熱をカスケード的に有効利用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係る冷暖房及び給湯システム10について説明する。
【0016】
図1には、本実施形態に係る冷暖房及び給湯システム10の概略構成図(熱伝達系統図)が示されている。この図に示されるように、本実施形態に係る冷暖房及び給湯システム10は、蒸気吸着サイクル空調機(水吸着式冷凍機)12、蒸気圧縮サイクル空調機(3コイル式小型圧縮式ヒートポンプ)14、及び太陽熱利用型の蓄湯槽16といった三つの要素を主要部として構成されており、本実施形態では、これらの要素をベースにして、後述する如く、室内冷暖房用の室内機18及び給湯器20に熱をカスケード的に利用しようとするものである。
【0017】
付言すると、「カスケード」とは本来的には滝が落ちるといった意味であるが、本明細書では、熱を高いところから低いところへ直列的に有効利用するという意味で使っている。
【0018】
ここで、上記三要素の概略構成について簡単に触れておく。
【0019】
蒸気吸着サイクル空調機12は、図示しない室内側ブライン回路が接続された蒸発器22と、図示しない凝縮器冷却用ブライン回路が接続された凝縮器24と、を備えている。これらの蒸発器22と凝縮器24との間には、シリカゲル等の吸着剤が収容された第1吸着槽26及び第2吸着槽28が並設されている。蒸発器22及び凝縮器24と第1吸着槽26及び第2吸着槽28との間には、第1開閉弁30、第2開閉弁32、第3開閉弁34、及び第4開閉弁36が介在されている。さらに、蒸発器22と凝縮器24とは、流量調整弁38を途中に備えたリターン管路40によって相互に接続されている。
【0020】
蒸気圧縮サイクル空調機14は、フロン等の熱媒体を圧送するためのコンプレッサ42と、熱媒体送給サイクル変更用の四方弁44と、第1蓄湯槽16に接続された第1熱交換器46と、ファン48が並設された第2熱交換器50と、第2蓄湯槽16に接続された第3熱交換器51と、直列的に配設された第1膨張弁52及び第1逆止弁54並びに第2膨張弁56及び第2逆止弁58と、第3熱交換器51への流路変更用の図示しない三方弁と、を含んで構成されている。
【0021】
蓄湯槽16は、蓄湯槽タンク60を備えている。蓄湯槽タンク60の上部外周及び下部外周には、蒸気圧縮サイクル空調機14と接続された第1熱交換器62及び第2熱交換器64が配設されている。さらに、蓄湯槽タンク60の下部外周には、太陽熱コレクタ66と接続された第3熱交換器68が配設されている。さらに、図示は省略するが、蓄湯槽タンク60は、前述した第1蓄湯槽16及び第2蓄湯槽16にそれぞれ配設された蓄湯槽側第1熱交換器及び蓄湯槽側第2熱交換器と接続されている他、室内側ブライン回路及び凝縮器冷却用ブライン回路とも接続されている。
【0022】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0023】
図2には、本実施形態に係る冷暖房及び給湯システム10を利用することにより実現される熱のカスケード化の夏冬ごとの温度パターンが示されている。以下、この温度パターンに沿って冷暖房及び給湯時の熱の流れについて説明していくことにする。
【0024】
この温度パターンに示されるように、夏季においては、まず、深夜電力を使って蒸気圧縮サイクル空調機14が作動されることにより、約20°Cの水道水が約60°Cまで加熱される(図1の矢印Aがこれに対応する)。約60°Cまで加熱された蓄湯槽タンク60内の熱水は、太陽熱コレクタ66によって更に約80°Cまで加熱される(図1の矢印Bがこれに対応する)。その結果、蓄湯槽タンク60内には、約80°Cに加熱された熱水が蓄湯される。
【0025】
次に、この蓄湯された熱水を利用して冷房運転がなされる。外部熱源として約80°Cの熱水を利用できる高温時には、蒸気吸着サイクル空調機12の適切な作動が得られるため、蓄湯槽16から供給された熱水を利用して(図1の矢印Cがこれに対応)、蒸気吸着サイクル空調機12のみを作動させて冷房運転がなされる(図1の矢印Dがこれに対応)。
【0026】
今仮に、第1吸着槽26の吸着剤が乾燥状態にあり、第2吸着槽28の吸着剤が吸着飽和状態にあるとした場合、第1吸着槽26側では吸着過程を行わせ、第2吸着槽28側で再生過程を行わせる。各開閉弁は、コントローラによって第1開閉弁30及び第4開閉弁36が開放状態とされ、第2開閉弁32及び第3開閉弁34が閉塞状態とされる。第1吸着槽26側では蒸発器22で生じた蒸気が第1吸着槽26の吸着剤に吸着され、この際に蒸発潜熱が奪われて蒸発器22が冷却される。この冷熱を室内側ブライン回路で冷房時の室内機18へ回して冷房運転を行う。一方、第2吸着槽28側では蓄湯槽16から第2吸着槽28の蓄湯槽側第2熱交換器へ熱水が供給され、当該第2吸着槽28内の吸着剤が加熱されて乾燥される。この際に生じた蒸気は第4開閉弁36を通って凝縮器24内へ入り、凝縮器冷却用ブライン回路で冷却されて液化される。液化された熱媒体は流量調整弁38を通って低圧化されて蒸発器22へ戻される。なお、第1吸着槽26と第2吸着槽28は、吸着過程と再生過程を交互に繰り返して使用される。
【0027】
上記の如くして冷房運転がなされた結果、図2に示される如く、熱水温度は約60°Cまで降温される。ところで、給湯器20に供給すべき給湯温度は約45°Cくらいである。そこで、本実施形態では、約60°Cに降温された温水をリターン湯として蓄湯槽タンク60の低温側に戻すことにする(図1の矢印Eがこれに対応)。そして、この約60°Cのリターン湯を薄めて約45°Cの温水とし、給湯に利用する(図1の矢印Fがこれに対応)。逆に観れば、蒸気吸着サイクル空調機12を使用した冷暖房及び給湯システム10であるがために、冷房時には約60°Cの熱を保有したリターン湯が得られ、これを給湯に有効利用しようとするものである。その後、給湯にも利用できない温度(約40°C)まで降温したら、排水するか或るいは給水用に使う。
【0028】
なお、上述した冷房運転は蓄湯槽16の熱水が高温時の場合であったが、中温時の場合には蒸気吸着サイクル空調機12を単独で作動させることはもはやできない。そこで、このような場合には、蒸気圧縮サイクル空調機14を作動させることにより、蓄湯槽16との熱交換だけでは不足する分をアシストしながら、蒸気吸着サイクル空調機12を作動させる(図1の矢印G、矢印Hがこれに対応)。具体的には、第1吸着槽26に接続された蓄湯槽側第1熱交換器(図示省略)を流れる空冷された熱媒体によって吸着剤を冷却するのに加えて、蒸気圧縮サイクル空調機14を三方弁で流路変更することなく冷房サイクルモードで作動させることにより第1熱交換器46でも吸着剤を冷却する(即ち、二系統で吸着剤を冷却する)。或いは、第2吸着槽28に接続された蓄湯槽側第2熱交換器(図示省略)を流れる中温の熱媒体によって吸着剤を加熱するのに加えて、蒸気圧縮サイクル空調機14を三方弁で流路変更した上で冷房サイクルモードで作動させることにより第2吸着槽28に接続された第3熱交換器51でも吸着剤を加熱する(即ち、二系統で吸着剤を加熱する)。これにより、蒸気吸着サイクル空調機12の温度制約が取り除かれ、作動許容範囲が拡大される。さらに熱水温度が下がった低温時の場合には、蒸気吸着サイクル空調機12を使用することなく、それ自体効率も高い蒸気圧縮サイクル空調機14を単独で作動させることにより冷房運転がなされる(図1の矢印Iがこれに対応)。
【0029】
一方、冬季において暖房運転する場合はどうかというと、この場合も、上述した夏季の冷房運転時におけるカスケード化と基本的には同様である。
【0030】
すなわち、冬季においては、まず、深夜電力を使って蒸気圧縮サイクル空調機14が作動されることにより、約5°Cの水道水が約60°Cまで加熱される(図1の矢印Aがこれに対応する)。約60°Cまで加熱された蓄湯槽タンク60内の熱水は、太陽熱コレクタ66によって更に約65°Cまで加熱される(図1の矢印Bがこれに対応する)。なお、冬季であるので、太陽熱コレクタ66を利用しても、夏季程には加熱することはできない。従って、蓄湯槽16には、約65°Cに加熱された熱水が蓄湯されることになる。
【0031】
そして、この約65°Cの熱水を使って、暖房運転が行われる。概略的には、蓄湯槽タンク60内の熱水が室内側ブライン回路を介して暖房時の室内機18へ直接的に送給されて暖房運転がなされる(図1の矢印Jがこれに対応)。暖房運転がなされた結果、図2に示される如く、熱水温度は約50°Cまで降温される。しかし、給湯器20に供給すべき給湯温度である約45°Cよりは高温である。そこで、本実施形態では、約50°Cに降温された温水をリターン湯として蓄湯槽タンク60の低温側に戻すことにする(図1の矢印Kがこれに対応)。そして、この約50°Cのリターン湯を薄めて約45°Cの温水とし、給湯に利用する(図1の矢印Fがこれに対応)。逆に観れば、蒸気吸着サイクル空調機12を使用した冷暖房及び給湯システム10であるがために、暖房時には約50°Cの熱を保有したリターン湯が得られ、これを給湯に有効利用しようとするものである。その後、給湯にも利用できない温度(約40°C)まで降温したら、排水するか或るいは給水用に使う。
【0032】
なお、冬季の日中等においてお湯が無くなってしまったような場合には、低温時の冷房のときと同様に、蒸気圧縮サイクル空調機14のみが作動されて暖房運転がなされる(図1の矢印Lがこれに対応)。
【0033】
このように本実施形態では、冷房運転時及び暖房運転時のいずれにおいても、約60°C或るいは約50°Cに降温したリターン湯を蓄湯槽16に戻して、約45°Cに薄めて給湯に利用する構成としたので、熱をカスケード的に有効利用することができる。その結果、蒸気吸着サイクル空調機12と蒸気圧縮サイクル空調機14とを組み合わせた太陽熱利用型の冷暖房及び給湯システム10において、更なる省エネを図ることができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1記載の本発明に係る冷暖房及び給湯システムは、冷房運転時に蓄湯槽の熱水が蒸気吸着サイクル空調機で利用されて降温したリターン湯及び暖房運転時に蓄湯槽の熱水が暖房に利用されて降温したリターン湯を蓄湯槽に戻すと共に、当該リターン湯の温度が給湯に利用可能な所定温度以上である場合には当該リターン湯を給湯に利用することとしたので、熱をカスケード的に利用することができ、その結果、蒸気吸着サイクル空調機と蒸気圧縮サイクル空調機とを組み合わせた太陽熱利用型のシステムにおいて、更なる省エネを図ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る冷暖房及び給湯システムの概略構成図(熱伝達系統図)である。
【図2】本実施形態に係る冷暖房及び給湯システムを利用することにより実現される熱のカスケード化を示す夏冬ごとの温度パターンである。
【符号の説明】
10 冷暖房及び給湯システム
12 蒸気吸着サイクル空調機
14 蒸気圧縮サイクル空調機
16 蓄湯槽
66 太陽熱コレクタ
Claims (1)
- 太陽熱コレクタと接続された蓄湯槽と、この蓄湯槽と接続されかつ吸着過程と再生過程とを繰り返すことにより冷凍サイクルを構成する蒸気吸着サイクル空調機と、この蒸気吸着サイクル空調機と接続されかつ当該蒸気吸着サイクル空調機をアシスト可能な蒸気圧縮サイクル空調機と、を含んで構成され、
冷房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が高温の場合には、当該熱水の熱を前記蒸気吸着サイクル空調機の再生過程で利用して冷房運転が行われ、冷房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が中温の場合には、前記蒸気圧縮サイクル空調機を作動させて当該蒸気圧縮サイクル空調機からの熱と当該熱水の熱とを前記蒸気吸着サイクル空調機の再生過程で利用して冷房運転が行われ、
暖房運転時において蓄湯槽内の熱水の温度が十分に高い場合には、当該熱水をそのまま利用して暖房運転が行われる冷暖房及び給湯システムにおいて、
前記冷房運転時に蓄湯槽の熱水が蒸気吸着サイクル空調機で利用されて降温したリターン湯及び前記暖房運転時に蓄湯槽の熱水が暖房に利用されて降温したリターン湯を蓄湯槽に戻すと共に、当該リターン湯の温度が給湯に利用可能な所定温度以上である場合には当該リターン湯を給湯に利用する、
ことを特徴とする冷暖房及び給湯システム。
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