JP3554699B2 - Remodeling sash lower frame and remodeling method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設サッシ下枠をそのまま残した状態でその上に重ねて設置する改装サッシ下枠と、この改装サッシ下枠を利用した所謂カバー工法による改装工法に関する。
【0002】
【発明の背景】
近年、高齢者や小さな子供が躓いてしまったり、車椅子での通過を阻害するような段差を無くすという“バリアフリー”が、医療福祉施設、公共施設、教育施設は勿論のこと、マンション等の室内の仕様としても要求されてきている。
【0003】
ところで、こうした“バリアフリー”の要請は室内だけでなく、室外と室内とを仕切る躯体の出入口、例えばバルコニーと室内とを仕切るサッシ下枠についても求められるようになってきている。この要請を受けて新築される施設やマンション等の建物についてはその仕様を満足するようなサッシ下枠が徐々に利用されつつあるものの、既設の建物についてそれを実現するのはなかなか難しい。
【0004】
既設建物について新たなサッシ下枠を取り付ける改装工法としては、既設サッシ下枠を残したままその上に改装サッシ下枠を重ねて取り付けるカバー工法が知られている。このカバー工法は、既設サッシ下枠を完全に除去してから新たなサッシ下枠を取り付ける撤去工法よりも工事が簡単で、工事に伴って外壁等を損傷する虞も低く、しかも比較的低コストで行えるという点で優れている。しかしながら、在来のカバー工法では、先ず既設サッシ下枠と改装サッシ下枠とを連結する結合部材を既設サッシ下枠の上に取り付け、その上に改装サッシ下枠を固定するようにしている。そのため、改装サッシ下枠自体が、バルコニーの床面と室内の床面との間で、あたかもハードルのように凸状に介在するような格好となってしまうため、これでは車椅子で通過するのは不可能であった。また、既設サッシ下枠に隣接して室内の床面よりも一段高い膳板がが形成されている場合には、改装サッシ下枠の上端が膳板の上面よりも一段高く凸状に介在して、室内の床面から見ると高さ方向で2段の段差が生じることになる。こうなると、もちろん車椅子では通過不可能であるが、例えば高齢者や小さな子供が室内からバルコニーへ出ようとする際にも、持ち上げた足が膳板の上面から突出する改装サッシ下枠に引っ掛かって躓いて、一段低いバルコニーへ飛び込むように転倒してしまうようなことにもなりかねず危険であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
こうした背景に基づいてなされたのが本発明であって、その目的は、上述のような結合部材が不要で、取付状態で室内の床面又は膳板の上面に対して略面一にできるような改装サッシ下枠と、この改装サッシ下枠を利用する改装工法を提供することにある。さらに本発明は、室内の床面又は膳板の上面と、改装サッシ下枠の上端と、バルコニーの床面とを面一にしてバリアフリー化を実現する改装工法を提供することにもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明は、室の内外を仕切る躯体の出入口に介在する障子の戸車を受けるレールが、室内の床面又は該床面よりも一段高い位置にある膳板の上面よりも低い位置にある既設サッシ下枠の上に重ねて取付ける改装サッシ下枠について、障子の戸車を受けるレールを含む突設要素の上端が所定の略同じ高さで形成してある上板部と、該上板部から下方に伸長して既設サッシ下枠のレールに対して直接ネジ止めされるとともに、該上板部に一体形成した固定片及び該上板部とは別体で固定片の長さを補う補助固定片とを有する固定脚部と、を備えており、固定脚部を既設サッシ下枠のレールに対して直接ネジ止めした状態で、上板部の突設要素の上端が室内の床面又は膳板の上面と略同じ高さ位置となるようにしたことを特徴としている。
【0007】
この改装サッシ下枠は、上板部の突設要素の上端が所定の略同じ高さで形成してある。このため改装サッシ下枠そのものが平坦でバリアフリーである。そしてこの上板部には、既設サッシ下枠のレールに対して直接ネジ止めする固定脚部が形成される。このため従来のカバー工法における改装サッシ下枠のように、高さ方向に介在する結合部材が不要であり、取付状態で改装サッシ下枠の突出高さを小さくすることが可能で、改装サッシ枠自体の高さ方向における開口寸法も従来の改装サッシ下枠より大きくすることができる。また、固定脚部は、上板部に一体形成した固定片と、該上板部とは別体で固定片の長さを補う補助固定片とを有する。よって、固定脚部についてはその高さ方向に沿う長さを補助固定片により変更することで、メーカーや仕様に応じてサイズや形状が一様でない様々な既設サッシ下枠に適合させることができる。さらに、上板部の突設要素の上端は、固定脚部を既設サッシ下枠のレールに対して直接ネジ止めした状態で、室内の床面又は膳板の上面と略同じ高さ位置となる。従って、改装サッシ下枠の突設要素の上端を室内の床面と面一にすることが可能で、この場合には、室内の床面に対する改装サッシ下枠のバリアフリー化を実現することができる。また、改装サッシ下枠の突設要素の上端を室内の床面よりも一段高い膳板の上面と面一にすることも可能で、この場合には、従来の改装サッシ下枠を使用するよりも室内の床面に対する段差を1段少なくできる。
【0008】
上記改装サッシ下枠の上板部の突設要素は、すべての上端が同じ高さの場合だけでなく、車椅子での通行に支障がないと考えられる範囲の段差がある場合でもよい。また、突設要素を含む上板部と固定脚部の高さについても、固定脚部を既設サッシ下枠のレールに対して直接ネジ止めした状態で、上板部の突設要素の上端が室内の床面又は膳板の上面と完全にフラットになる場合だけでなく、車椅子での通行を阻害しない範囲で前記上端と床面又は上面との間に段差が生じる場合でもよい。これらの段差の高さについては、車椅子利用者の体格の相違や、手動か電動かの車椅子の種類の相違などがあるため一概には言えないが、約20mm程度の範囲であれば大方車椅子で通行可能であると考えられる。
【0010】
上記改装サッシ下枠については、水密性を高めるために、該上板部の室内側に形成してある前記レールの室外側位置に通水孔を貫通形成すると共に、この通水孔の下側に内部が中空の排水受け室を形成することができる。
【0011】
この改装サッシ下枠によれば、該上板部の室内寄りに形成してある障子の戸車受け用レールの室外側位置に通水孔が貫通形成されているので、該レールの周囲に溜まる雨水を室内側に浸入させることなく、確実に排水処理することができる。従って、改装サッシ下枠と室内の床面、或いは改装サッシ下枠と膳板の上面が、それぞれ互いに面一であっても、改装サッシ下枠によって室内側への雨水の浸入を防ぐことができる。
【0012】
通水孔と排水受け室とが形成されている上記改装サッシ下枠については、排水受け室を画成する底壁や側壁等の壁面に、内部に溜まる雨水を外部に排出する排水口を穿設し、この排水口に排水管を接続して構成することができる。
【0013】
この改装サッシ下枠によれば、排水口と排水管を通じて雨水を改装サッシ下枠(排水受け室)から排出することができるから、排水受け室に雨水が溜まることがなく、高い水密性を発揮することができる。なお、排水管を接続しない場合であっても、例えば排水受け室のバルコニー側の側壁や底壁に排水口を穿設し、この排水口からそのまま既設バルコニーに雨水を排水するようにしてもよい。
【0014】
また、通水孔と排水受け室とが形成されている上記改装サッシ下枠については、上板部に、排水受け室に連通する通水孔を貫通形成したグレージングを着脱可能に設けるようにしてもよい。
【0015】
この改装サッシ下枠によれば、上板部に対してグレージングが着脱可能であるから、グレージングを取り外して排水受け室に溜まる土砂等を取り除く作業を簡単に行うことができる。そしてグレージングの裏面に通水孔を覆う網材を貼り付けておけば、落ち葉等の比較的大きめのゴミが排水受け室に入り込むのを阻止することが可能で、特にこうしたゴミが排水管に詰まって排水処理が阻害されるようなことはない。
【0016】
さらに、通水孔と排水受け室とを形成してある上記改装サッシ下枠については、排水受け室を二分する中間仕切を設けるようにし、その中間仕切には、二分された室内どうしを連通させる貫通孔が、サッシ下枠の長手方向における該排水受け室に対する排水管の接続箇所とは異なる箇所に位置決めされるように形成されているものとして構成できる。
【0017】
この改装サッシ下枠によれば、例えば排水管内を清掃するときのように、排水管から排水受け室へ雨水が逆流してくる場合であっても、逆流してきた雨水は一旦中間仕切と接触して勢いが緩衝されるので、通水孔から噴き上げて改装サッシ下枠から室内に浸水することを防ぐことができる。
【0018】
また、本発明は、上述の目的を達成すべく上記のような本発明の改装サッシ下枠を利用する次のような改装工法を提供する。即ち、本発明は、室の内外を仕切る出入口に介在する障子の戸車を受けるレールが室内の床面又は該床面よりも一段高い位置にある膳板の上面よりも低位置にある上板部が、既設バルコニーの床面よりも高い位置にある既設サッシ下枠に、上述した何れかの改装サッシ下枠を重ねて取り付ける改装工法であって、既設サッシ下枠に改装サッシ下枠を重ねて固定設置し、既設バルコニーの上に床面が改装サッシ下枠の突設要素の上端と略同じ高さ位置となるように改装床材を設置して、室内の床面又は膳板の上面と、改装サッシ下枠の突設要素の上端と、該改装床材の床面と、を略平坦に形成するようにしたことを特徴としている。
【0019】
この改装工法によれば、室内の床面又は膳板の上面と、改装サッシ下枠の突設要素の上端と、改装床材とが略平坦になるので、例えば車椅子であっても楽にバルコニーに出ることができるし、バルコニーをあたかも居間や部屋の一部として利用するようなことが可能となる。
【0020】
こうした改装工法で実現される室内の床面又は膳板の上面と、該改装サッシ下枠の突設要素の上端と、該改装床材の床面と、が“略平坦”になるとは、これらがすべて完全に平坦になる場合は勿論のこと、車椅子での通過を阻害しない範囲での段差があるような場合も含む意味である。なお、段差の高さについては、車椅子利用者の体格等の相違や、手動か電動かといった車椅子の種類の相違等があるため一概には言えないが、約20mm程度の範囲であれば大方、車椅子での通行に支障がないものと考えられる。
【0021】
また、上記改装工法で通水孔と排水受け室とが形成されている改装サッシ下枠を利用する場合には、様々な方法で排水受け室に溜まる雨水の排水処理が可能である。その一例として本発明の改装工法では、改装サッシ下枠の排水受け室を画成する壁面に、排水受け室に溜まる雨水を排水するための排水口を設け、この排水口を通じて既設バルコニーの床面に雨水を排水するものとして構成している。この場合には、排水口からそのまま既設バルコニーの床面に排水してもよいが、改装サッシ下枠の周囲に防水モルタルを充填して水密性を高めるようにする場合には、排水口に既設バルコニーの床面へ通じる長さの排水管を取り付けるようにして構成するとよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による改装サッシ下枠と、それを利用する改装工法の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態では、引き違い戸用の改装サッシ枠を例示するが、片引き戸用の改装サッシ枠として構成することも可能である。
【0023】
第1実施形態;先ず第1実施形態として、本発明の改装サッシ下枠と改装工法に基づいて、室内の床面からバルコニーにかけて段差をなくす改装例について説明する。
【0024】
〔改装サッシ枠1の説明〕
【0025】
図1で示すように、改装サッシ枠1は、改装下枠2、一対の改装縦枠3及び改装上枠4で構成され、室外側の障子Soと室内側の障子Siを引違い方向xで互いちがいに引き違えて開閉可能となっている。そして、後述するように改装サッシ枠1を構成する改装下枠2、改装縦枠3及び改装上枠4は、それぞれ既設サッシ枠の既設下枠12、既設縦枠13及び既設上枠14に被せて取り付けるようになっている。
【0026】
改装下枠2の説明; 改装下枠2は、アルミ材の押し出し成形によって、図2及び図3に表れるような断面形状として形成されている。上板部21上には、室外側から室内側にかけて“突設要素”としての縁壁21aと、図示せぬ網戸の戸車を受けるレール21bと、障子So,Siの戸車を受ける二つのレール21cと、立壁21dが突設されており、これらの上端は所定の同じ高さとなっている。
【0027】
縁壁21aは改装下枠2の室外側端部であることを示す部分である。その反対側の立壁21dは、主として改装下枠2に対する室内の水密性・気密性を与える機能を担っている。即ち、立壁21dの室外側の側面には、断面コ字状に突出する取付部21eが形成され、ここに取り付けられるゴム製のエアタイト材21fが室内側の障子Siの下枠に対して室内側から弾力的に押接し、室内に対する水密性・気密性を与える要素となっている。また、立壁21dの室内側には、結露水受け用の凹部が形成されている。
【0028】
障子So,Siのレール21c,21cの間には、断面下向きコ字状のグレージング22が取り付けてある。グレージング22の改装下枠2に対する取り付けは、下方に伸長する一対の係合脚22a(図3参照)を、上板部21の下に形成されている排水受け室23の係合溝23aに係入させるだけで簡単に行えるようにしてある。グレージング22には複数の長楕円形の通水孔22bが貫通形成されていて、レール21c,21cの間に溜まる雨水を排水受け室23に流し落とせるようにして水仕舞い性をよくしてある。
【0029】
また、グレージング22の上面には、通水孔22bよりも室内側の位置に“突設要素”としての立壁部22cが形成されており、その側面には断面コ字状の突出形状とした取付部22dが形成されている。この取付部22dには、室外側の障子Soの下枠に対して室内側から弾力的に押接するエアタイト材22eがスライドにより抜き差し可能として保持されている。そのため、エアタイト材22eが室外側の障子Soの下枠と押接している状態では、雨水が室内側の障子Siの下に入り込んでくることはない。また、グレージング22が改装下枠2から取り外せるので、エアタイト材22eを交換する場合には、グレージング22を改装下枠2から外してから、エアタイト材22eを取付凹部22cからスライドさせて抜き取り、新たなエアタイト材22eを取付凹部22cへスライドで差し込ませるようにして交換作業を楽に行うことができる。
【0030】
また、グレージング22には、通水孔22bを裏面側で覆うステンレス製の網材22fが取り付けてある。この網材22fの網目は、通水孔22bの通水性を損なわず、且つ、排水受け室23での排水処理を阻害するような落ち葉などの比較的大きめのゴミが入り込まない程度のサイズとなっており、本例では約1.5〜2mm四方程度の網サイズとなっている。
【0031】
そして、改装下枠2には以上の構成としたグレージング22が2本取り付けてあり、その1本の長さは改装下枠2の長さの半分の長さよりも若干長めのサイズで、他の1本の長さは半分よりも若干短めのサイズとなっている。そして改装下枠2の内部を掃除する際には、例えば図3で示すように、短いグレージング22を持ち上げて改装下枠2から取り外し露出する内部を掃除する。次いで、長いグレージング22を短いグレージング22があった位置へスライドさせて露出する内部からゴミ等を取り除く。また、図示は省略するが、障子Si,Soを共に閉じた状態のまま短いグレージング22を取り外して掃除を行ってから、長いグレージング22を短いグレージング22のあった場所へスライドさせて長いグレージング22のあった下側を掃除するようにしてもよい。以上のようにすれば、グレージング22や排水受け室23の内部を簡単に掃除できる。
【0032】
上板部21の下の排水受け室23には、中空の内部空間を上下で分割する中間仕切23bによって上部受け室23cと下部受け室23dが形成されている。中間仕切23bには貫通孔23eが形成されていて、上部受け室23cに流れ込む雨水はこの貫通孔23eを通じて下部受け室23dに流れ込む。そして、その底壁23fの排水口23gから排水管Pを伝って既設バルコニーの床面Bf1へ排水されることになる。なお、図2では示していないが、貫通孔23eを覆うように網材22fよりも網目の細かい網材を取り付けて、網材22fよりも小さな砂やゴミを下部受け室23dに流れ込まないようにしてもよい。
【0033】
なお、図2では説明の便宜上、貫通孔23eの形成位置と、下部受け室23dの底壁23fに形成された排水管Pを接続させる排水口23gの開口位置とが、改装下枠2の長手方向における同じ位置関係として表してあるが、実際は貫通孔23eと排水口23gの開口位置とは、改装下枠2の長手方向における異なる位置関係としてある。そのため、排水管Pから逆流してきた雨水が勢い良く下部受け室23dへ流れ込んできたような場合であっても、排水口23gから噴き上げる雨水は中間仕切23bによって勢いが緩衝されるので、中間仕切23bの貫通孔23eから雨水が上板部21の上へ勢い良く噴き上げてしまうような不具合はない。
【0034】
排水受け室23の底壁23fには下向きに垂下させた固定片23hが形成されている。固定片23hにはネジ孔が穿孔してあり、ネジNによって既設下枠12の上板部12aに突設された室外側のレール12bに対して固定されている。そして、この固定片23hと排水受け室23を画成する壁とによって“固定脚部”が構成されている。これらの固定片23hと排水受け室23の高さ方向に沿う長さサイズは、固定片23hを既設下枠12のレール12bに固定した状態で、改装下枠2の“突設要素”としての縁壁21a、レール21b、21c、立壁21d、立壁部22dの各上端が、室内の床面Rfと略同じ高さ位置となるようなサイズで形成されている。従って、室内の床面Rfに対する改装下枠2の“バリアフリー化”が実現されている。
【0035】
また、上板部21の室内側端部の裏面には逆L字状の支持部材24を備えていて、その横板部24aは上板部21に対してネジ固定されており、縦板部24bは室内の床に対してネジ固定されていて、上板部21に作用する荷重を支持するようになっている。なお、本例では支持部材24を改装下枠2と別体としてあるが、その理由は改装対象とする既設サッシ下枠の上板部12aの水平方向に対する傾斜の緩急がまちまちであるため、特定の長さで支持部材を改装サッシ下枠と一体成形すると、縦板部に相当する部分が長すぎて取り付けられないような場合があるからである。
【0036】
改装縦枠3の説明; 左右一対の縦枠3は、アルミ材の押し出し成形によって、図4で示すような室外に面する外枠部31と室内に面する内枠部32とを戸受け部33で一体的に繋げた全体形状として形成されている。
【0037】
外枠部31には、クランク形状の先端に防水用シール材Seの取付段部31aが形成されている。外枠部31の内側面には、室内に向けて突出する固定片31bが形成されていて、この改装縦枠3を既設縦枠13に固定するための取付金具5(図5参照)がここに固定されるようになっている。これと同様に、内枠部32にも固定フランジ32aが室外に向けて形成されていて取付金具5が固定される。
【0038】
改装上枠4の説明; 上枠4は、図2で示すように、アルミ材の押し出し成形によって、室外に面する外枠部41と室内に面する内枠部42とを天板部43で一体的に繋げた全体形状として形成されている。
【0039】
外枠部41の上端側は室内に向けてクランク形状としたシール材Seの取付段部41aが形成されている。また、その下には、室内に向けて突出する固定片41bが形成されていて、既設上枠14に対して改装上枠4を固定するための取付金具5がここに固定される。これと同様に内枠部42にも、その上端に固定フランジ42aが室外に向けて形成されていて取付金具5が固定されるようになっている。
【0040】
〔取付金具5の説明〕
【0041】
ここで、既設サッシ枠の縦枠13と上枠14に対して改装サッシ枠1の縦枠3と上枠4をそれぞれ固定するための取付金具5について説明する。取付金具5は、図5で示すように、略コ字状の二つの金具51,52を背板部51a,52aどうしを対面させて組み合わせ、各背板部51a,52aのボルト孔に挿通したボルト53をナット54で止めて構成されている。そして、各金具51,52には、押接フランジ51b,52bと溝状の係合部51c,52cが形成されている。なお、押接フランジ51b,52bには、弾力性があり滑りにくい材質の押接パッド51d,52dが取り付けてある。
【0042】
金具51の押接フランジ51bは、既設サッシ枠の縦枠13と上枠14の各内枠部13a,14aに対して内側から押接パッド51dを介して押接し、係合部51cには、改装サッシ枠1の縦枠3と上枠4の内枠部32,42に形成されている固定フランジ32a,42aが差し込まれる。
【0043】
金具52の押接フランジ52bは、既設サッシ枠の縦枠13と上枠14の各外枠部13b,14bに対して内側から押接パッド52dを介して押接し、係合部52cには、改装サッシ枠1の縦枠3と上枠4の外枠部31,41に形成されている固定片31b,41bが差し込まれる。
【0044】
そして、金具51と金具52によって改装サッシ枠1の縦枠3を既設サッシ枠の縦枠13に取り付けるには、図6(a)で示す状態から、ボルト53を締めていくと、図6(b)で示すように金具51,52どうしが相対的に離間していく。すると、押接フランジ51b,52bが縦枠13の内枠部13aと外枠部13bに対して内側から押接する。その一方で係合部51cには、縦枠3の内枠部32の固定フランジ32aが差し込まれ、係合部52cには縦枠3の外枠部31の固定片31bが差し込まれる。こうして、改装縦枠3が取付金具5によって既設縦枠13に対して強固に固定される。なお、改装上枠4も同じ要領で取付金具5を介して既設上枠14に対して強固に固定される。
【0045】
〔改装工法の説明〕
【0046】
次に改装工法について説明する。先ず、既設下枠12に対して改装下枠2を取り付けるが、その前に支持部材24の縦板部24bを床材Rfにネジ止めしておくと共に、改装下枠2の排水口23gに排水管Pを接続しておく。そして、改装下枠2の固定片23hのネジ孔と既設下枠12のレール12bのネジ孔どうしをネジ止めすると共に、改装下枠2の上板部21と支持部材24の横板部24aのネジ孔どうしをネジ止めする。これらのネジ止めは、改装下枠2の長手方向に沿って形成されている固定片23hと上板部21の複数箇所について行うようにする。こうして改装下枠2が既設下枠12に固定される。
【0047】
この固定状態で、排水管Pの先端よりもやや室内寄りの既設バルコニーの床面Bf1の上に図示せぬ型枠を設置してから、改装下枠2の下側をその長手方向にわたって防水モルタルで充填する。こうして形成される被覆部6は、改装下枠2に作用する荷重を受けたり、既設バルコニーの床面Bf1に溜まる雨水が改装下枠2の下側へ浸み込んで到達することがないようにする役割を担っている。また、この被覆部6が形成されることで、被覆部6よりも室外側の既設バルコニーの床面Bf1は、排水管Pから流れ出る雨水の側溝として利用することができる。そして、改装下枠2の縁壁21aの下端と被覆部6との間に防水用のシール材Seを打設してから、既設バルコニーの床面Bf1の上に、床面が縁壁21dの上端と同じ高さ位置となるような図示せぬ支持脚材を介して改装床材7を設置していく。
【0048】
そして、この改装下枠2の設置後又は設置前に、改装上枠4を既設上枠14に取り付ける(図2参照)。その取り付けに際しては、取付金具5を改装上枠4の長手方向に沿って400mmピッチ程度の間隔で配置し、上述の要領で取付金具5のボルト53を室内側から締め付けて改装上枠4を既設上枠14に固定する。従って、取付金具5のボルト53の締め付け作業を行うだけで改装上枠4の取付作業が済み、バーナーで溶接したり電気ドリルでネジ孔を形成する必要がある場合と比較して、作業労力を大幅に軽減することが可能で安全でもある。そして、固定が済んだら、室外側については、外枠部41の取付段部41aにスペーサSpを押し込み、さらに防水用のシール材Seを打設する。一方、室内側については化粧材Sbを図示のようにネジ止めする。
【0049】
次いで、改装縦枠3を既設縦枠13に取り付けるが(図4参照)、この取り付けに際しても、上述した取付金具5を各縦枠3の長手方向に沿って400mmピッチ程度の間隔で配置し、上述の要領で取付金具5のボルト53を室内側から締め付けて改装縦枠3を既設縦枠13に対して固定する。従って、取付金具5のボルト53の締め付け作業を行うだけで改装縦枠3の取付作業が済み、バーナーで溶接したり電気ドリルでネジ孔を形成する必要がある場合と比較して、作業労力を大幅に軽減することが可能で安全でもある。そして、固定が済んだら、室外側については、外枠部31の取付段部31aにスペーサSpを押し込み、さらに防水用のシール材Seを打設する。一方、室内側については化粧材Sbを図示のようにネジ止めする。
【0050】
以上のような作業によって既設サッシ枠に対して改装サッシ枠1を取り付けることができる。
【0051】
〔実施形態の変形例〕
【0052】
上記実施形態では、改装下枠2として図2で示すものを例示したが、例えば図7で示すような改装下枠2を利用してもよい。この改装下枠2が図2の改装下枠2と異なる点は、排水受け室23の構成である。図2の例では排水受け室23が中間仕切23bによって上下方向で上部受け室23cと下部受け室23dに分割してあるが、図7の改装下枠2では室内側受け室23cと室外側受け室23dに区切る中間仕切23iを上板部21の裏面側と底壁23fの上面側に形成された係合溝23jに差し込むようにしてある。そのため、上板部21に作用する荷重を上下方向で介在する中間仕切23iによって支持することができるため排水受け室23の剛性を高めることができる。また、図示は省略してあるが、中間仕切23iの室内側受け室23c側の面に網材を張り付けて、ゴミや砂等が室外側受け室23dに入り込まないようにしておいてもよい。
【0053】
また、上記実施形態では、改装下枠2に一体成形された固定片23hを既設下枠12のレール12bに直接固定する例を示したが、例えば図8(a)で示すように、固定片23hが短かすぎて既設下枠12のレール12bに届かないような場合には、長さを補うための断面L字状の補助固定片23kを固定片23hにネジ止めし、その補助固定片23kの下側をレール12bに対してネジ止めするようにしてもよい。また、既設下枠12のレール12bがストレートでない場合には、図8(b)で示すように固定してもよい。
【0055】
また、上記実施形態で形成した被覆部6については、既設バルコニーの床面Bf1の室外側端部の近くまで形成するようにしてもよい。このようにすれば、改装床材7を特別な支持部材がなくても敷設することが可能である。また、排水受け室23の下側にのみ防水モルタルを充填するようにすると共に、排水受け室23を画成するバルコニー側の側壁に排水口を設け、図2で示すような排水管Pを使用せずに、そのまま排水受け室23から排水口を通じて既設バルコニーの床面Bf1に雨水を流し落とすようにしてもよい。
【0056】
第2実施形態; 次に第2実施形態として、本発明の改装サッシ下枠と改装工法に基づいて、室内の床面よりも一段高い膳板の上面からバルコニーにかけて段差をなくす改装例について説明する。なお、本例の改装下枠やこれを利用する改装工法については第1実施形態と同じであるため、重複説明を省略する。
【0057】
この第2実施形態によれば、図9で示すように室内の床面Rfには既設サッシ下枠12寄りの端部に膳板Rsが形成されているが、膳板Rsから改装床材7の上面にかけては面一となっている。従って、小さい子供や高齢者が室内からバルコニーに出る際には、膳板Rsと改装下枠2を跨いでから、これらよりも低い既設バルコニーの床面Bf1に降りる必要はなく、膳板Rs分の段差を登るだけでよい。そして、膳板Rsに躓いて転んだとしても、改装床材7が既設バルコニーの床面Bf1よりも高い膳板Rsの上面と同一位置にあるので安全である。なお、図9には示していないが、膳板Rsの室内側に室内の床面Rfとの間に緩やかなスロープ部材を設置して、車椅子でも通行できるようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明の改装サッシ下枠によれば、室内の床面や膳板の上面に対して改装サッシ下枠の上端を略面一にすることができる。そしてこの改装サッシ下枠を利用する改装工法によれば、既設の建物であっても、室内の床面と、改装サッシ下枠と、改装バルコニーとのバリアフリーを実現することが可能で、改装後のバルコニーを居間や部屋の一部として利用したり、車椅子であっても難なくバルコニーへ出入りすることができる。また、膳板の上面と、改装サッシ下枠と、改装バルコニーとを面一にした場合には、従来の改装サッシ下枠と異なり段差が一段だけであるので、小さな子供や高齢者でも改装後のバルコニーへ安全に出入りすることができるようになる。さらに、本発明の改装サッシ下枠と改装工法によれば、従来の改装サッシ枠よりも改装サッシ枠の開口寸法を高さ方向で大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】室内側から見た引き違い戸用の改装サッシ枠を示す図。
【図2】図1のA−A線断面に沿う第1実施形態による改装サッシ枠の上枠と下枠周りの施工状態を示す断面図。
【図3】図2の改装サッシ下枠のグレージングの着脱状態を示す説明図。
【図4】図1のB−B線断面に沿う一実施形態による改装サッシ枠の縦枠周りの断面図。
【図5】図2と図4で示す改装サッシ枠を既設サッシ枠に固定するための取付金具を示す外観斜視図。
【図6】図5の取付金具の動作を示す図。
【図7】図1のA−A線断面に沿う他の実施形態による改装サッシ枠の上枠と下枠周りの断面図。
【図8】既設サッシ下枠に改装サッシ下枠を取り付ける他の実施形態を示す図。
【図9】図1のA−A線断面に沿う第2実施形態による改装サッシ枠の下枠周りの施工状態を示す断面図。
【符号の説明】
1 改装サッシ枠
2 改装下枠
21 上板部
21a 縁壁(突設要素)
21b 網戸用レール(突設要素)
21c 障子用レール(突設要素)
21d 立壁(突設要素)
22 グレージング
22b 通水孔
22c 立壁部(突設要素)
22f 網材
23 排水受け室(固定脚部)
23b 中間仕切
23c 上部受け室
23d 下部受け室
23e 貫通孔
23f 底壁
23g 排水口
23h 固定片(固定脚部)
23i 中間仕切
3 改装縦枠
4 改装上枠
5 取付金具
7 改装床材
12 既設下枠
13 既設縦枠
14 既設上枠
Rf 室内の床面
Rs 膳板
Si,So 障子[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a remodeling sash lower frame that is installed on top of an existing sash lower frame in a state where it is left as it is, and a remodeling method using a so-called cover method using the remodeling sash lower frame.
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In recent years, “barrier-free,” which eliminates the steps that prevent the elderly and small children from stumbling or hindering passage in wheelchairs, has been widely used in medical and welfare facilities, public facilities, educational facilities, and in apartments. Has also been required as a specification.
[0003]
By the way, such a demand for “barrier-free” is being demanded not only for indoors, but also for doorways of a frame that separates the room from the outside, such as a sash lower frame that separates a balcony from a room. In response to this request, sash lower frames satisfying the specifications are gradually being used for new facilities and condominium buildings, but it is difficult to achieve this for existing buildings.
[0004]
As a remodeling method for attaching a new sash lower frame to an existing building, a cover method is known in which a renovated sash lower frame is attached on top of an existing sash lower frame while leaving it. This cover method is simpler than the removal method in which the existing sash lower frame is completely removed and then a new sash lower frame is attached, and the risk of damaging the outer walls, etc., is reduced, and the cost is relatively low. It is excellent in that it can be done with. However, in the conventional cover construction method, first, a connecting member for connecting the existing sash lower frame and the renovated sash lower frame is mounted on the existing sash lower frame, and the renovated sash lower frame is fixed thereon. As a result, the remodeled sash lower frame itself looks like a hurdle between the floor of the balcony and the floor of the room in a convex shape, so it is impossible to pass in a wheelchair with this. It was impossible. In addition, in the case where a table plate higher than the floor in the room is formed adjacent to the existing sash lower frame, the upper end of the renovated sash lower frame is interposed in a convex shape one step higher than the upper surface of the table. Thus, when viewed from the floor in the room, two steps are generated in the height direction. In this case, of course, it is impossible to pass through a wheelchair, but for example, when the elderly or small children try to go out of the room to the balcony, the lifted feet are caught on the remodeled sash lower frame protruding from the upper surface of the tabletop It was dangerous that they could trip over and fall down into the lower balcony.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made based on such a background, and an object of the present invention is to eliminate the need for the above-described coupling member and to make the mounting member substantially flush with the floor surface or the upper surface of the dining table in the installed state. An object of the present invention is to provide a remodeling sash lower frame and a remodeling method using the remodeling sash lower frame. Another object of the present invention is to provide a refurbishment method for realizing barrier-free by making the floor of a room or the upper surface of a table board, the upper end of a remodeling sash lower frame, and the floor of a balcony flush.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the present invention provides a rail that receives a door of a shoji that is interposed at the entrance of a frame that separates the inside and outside of a room from the upper surface of the indoor floor surface or a top plate at a position one step higher than the floor surface. Also, for the refurbished sash lower frame that is mounted on the existing sash lower frame in a lower position, the upper end of the projecting element including the rail that receives the door of the shoji is formed at a predetermined substantially the same height as the upper plate portion. , The Extends downward from the upper plate and is directly screwed to the rail of the existing sash lower frame And a fixing piece integrally formed on the upper plate and an auxiliary fixing piece that supplements the length of the fixing piece separately from the upper plate. Fixed leg portion, and the fixed leg portion is directly screwed to the rail of the existing sash lower frame, and the upper end of the projecting element of the upper plate portion is in contact with the indoor floor surface or the upper surface of the dining table. At approximately the same height What I did It is characterized by.
[0007]
In this remodeled sash lower frame, the upper end of the projecting element of the upper plate portion is formed at a predetermined substantially the same height. . For this reason Remodeling sash lower frame itself is flat Is barrier-free . And, on this upper plate part, the fixed leg part which is screwed directly to the rail of the existing sash lower frame is formed. You. For this reason Traditional In the cover method Like the remodeled sash lower frame , The connecting member interposed in the height direction Unnecessary In the mounted state, the projecting height of the remodeled sash lower frame can be reduced, and the opening dimension in the height direction of the remodeled sash frame itself can be made larger than the conventional remodeled sash lower frame. Further, the fixing leg has a fixing piece integrally formed on the upper plate and an auxiliary fixing piece which supplements the length of the fixing piece separately from the upper plate. Therefore, by changing the length of the fixed leg portion along the height direction with the auxiliary fixing piece, it can be adapted to various existing sash lower frames whose sizes and shapes are not uniform according to the manufacturer and specifications. . Furthermore, the upper end of the projecting element of the upper plate part is With the fixed legs directly screwed to the rails of the existing sash lower frame, at the same height level as the indoor floor or the top of the table board Becomes . Therefore, it is possible to make the upper end of the projecting element of the renovated sash lower frame flush with the indoor floor surface. In this case, it is possible to realize barrier-free remodeling sash lower frame with respect to the indoor floor surface. it can. It is also possible to make the upper end of the protruding element of the renovated sash lower frame flush with the upper surface of the table board, which is one step higher than the indoor floor, in this case, instead of using the conventional renovated sash lower frame. Also, the step on the indoor floor can be reduced by one step.
[0008]
The projecting elements of the upper plate portion of the lower frame of the remodeled sash may not only have a case in which all upper ends have the same height, but also have a step in a range in which it is considered that there is no obstacle to a wheelchair. Regarding the height of the upper plate including the projecting elements and the fixed leg, the fixed leg is also attached to the rail of the existing sash lower frame. Screw directly Not only when the upper end of the projecting element of the upper plate part is completely flat with the indoor floor surface or the upper surface of the table board, but also in a range that does not hinder the passage in a wheelchair. And a step may occur between them. Regarding the height of these steps, it cannot be said unconditionally because there are differences in the physique of wheelchair users and differences in the type of wheelchair, whether manual or electric, but if it is in the range of about 20 mm, it is generally possible to use a wheelchair. It is considered passable.
[0010]
Regarding the remodeled sash lower frame, a water passage hole is formed at an outdoor position of the rail formed on the room side of the upper plate portion in order to enhance water tightness, and a lower side of the water passage hole is formed. A hollow drainage receiving chamber can be formed inside.
[0011]
According to the remodeled sash lower frame, since the water passage hole is formed to penetrate at the outdoor side position of the sliding door receiving rail of the sliding door formed closer to the room of the upper plate portion, the rainwater accumulated around the rail is provided. Can be reliably drained without infiltrating into the room side. Therefore, even if the renovated sash lower frame and the indoor floor surface or the renovated sash lower frame and the upper surface of the table board are flush with each other, it is possible to prevent rainwater from entering the indoor side by the renovated sash lower frame. .
[0012]
Regarding the above-mentioned remodeled sash lower frame in which the water passage hole and the drainage receiving chamber are formed, a drainage port for discharging the rainwater accumulated inside is drained to the bottom wall and side walls defining the drainage receiving chamber. And a drain pipe can be connected to this drain port.
[0013]
According to the remodeled sash lower frame, rainwater can be drained from the remodeled sash lower frame (drainage receiving room) through the drain port and drain pipe, so that rainwater does not accumulate in the drainage receiving room and high watertightness is exhibited. can do. Even when the drainage pipe is not connected, for example, a drainage hole may be formed in the side wall or the bottom wall on the balcony side of the drainage receiving room, and rainwater may be drained from the drainage hole to the existing balcony as it is. .
[0014]
Further, with respect to the remodeled sash lower frame in which the water passage hole and the drainage receiving chamber are formed, the upper plate portion is provided with a glazing formed through the water passage hole communicating with the drainage receiving chamber so as to be detachable. Is also good.
[0015]
According to the remodeled sash lower frame, since the glazing can be attached to and detached from the upper plate portion, the work of removing the glazing and removing soil and the like accumulated in the drainage receiving chamber can be easily performed. By attaching a mesh material covering the water holes to the backside of the glazing, it is possible to prevent relatively large debris such as fallen leaves from entering the drainage receiving chamber. The wastewater treatment will not be disturbed.
[0016]
Further, the remodeled sash lower frame having the water hole and the drainage receiving chamber is provided with an intermediate partition that divides the drainage receiving chamber into two, and the intermediate partition connects the two divided chambers. The through hole may be formed so as to be positioned at a location different from a location where the drain pipe is connected to the drain receiving chamber in the longitudinal direction of the sash lower frame.
[0017]
According to the remodeled sash lower frame, even when rainwater flows backward from the drainpipe to the drainage receiving chamber, such as when cleaning the inside of the drainpipe, the rainwater that has flown back once contacts the intermediate partition. Since the momentum is buffered, it is possible to prevent water from being blown up from the water passage hole and flooded into the room from the lower frame of the remodeled sash.
[0018]
The present invention also provides the following remodeling method using the above-described remodeling sash lower frame of the present invention to achieve the above object. That is, the present invention provides an upper plate portion in which a rail for receiving a sliding door of a shoji interposed at an entrance and exit that separates the inside and outside of a room is lower than the upper surface of the indoor floor surface or a top plate located at a position higher than the floor surface. However, the remodeling method of attaching any of the above-described remodeled sash lower frames to the existing sash lower frame at a position higher than the floor surface of the existing balcony, wherein the remodeled sash lower frame is stacked on the existing sash lower frame. Fix and install the renovated floor material on the existing balcony so that the floor is at the same height as the upper end of the protruding element of the remodeling sash lower frame, and The upper end of the projecting element of the lower frame of the refurbished sash and the floor surface of the renovated floor material are formed to be substantially flat.
[0019]
According to this refurbishment method, since the upper surface of the indoor floor surface or the top plate, the upper end of the projecting element of the renovation sash lower frame, and the renovation floor material are substantially flat, for example, even in a wheelchair, it is easy to use a balcony. You can go out and use the balcony as if it were a living room or part of a room.
[0020]
When the floor surface of the room or the upper surface of the dining table, the upper end of the projecting element of the lower frame of the renovated sash, and the floor surface of the renovated floor material, which are realized by such a renovation method, become “substantially flat”. This means that not only is completely flat, but also that there is a step in a range that does not hinder the passage in a wheelchair. It should be noted that the height of the step cannot be unconditionally determined because there are differences in the physique and the like of a wheelchair user and differences in the type of a wheelchair such as manual or electric, but if it is in a range of about 20 mm, It is considered that there is no obstacle to wheelchair traffic.
[0021]
Further, in the case where the remodeling sash lower frame in which the water passage hole and the drainage receiving chamber are formed by the above-described remodeling method is used, drainage treatment of rainwater accumulated in the drainage receiving chamber can be performed by various methods. As an example, in the remodeling method of the present invention, a drainage port for draining rainwater accumulated in the drainage receiving chamber is provided on a wall defining a drainage receiving chamber of the lower frame of the remodeling sash, and the floor surface of the existing balcony is provided through the drainage port. It is designed to drain rainwater into the area. In this case, the drainage may be drained directly to the floor of the existing balcony.However, if the waterproof mortar is to be filled around the lower frame of the renovated sash to increase watertightness, the existing drainage outlet may be used. It is preferable to attach a drain pipe of a length leading to the floor of the balcony.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a remodeling sash lower frame according to the present invention and a remodeling method using the same will be described with reference to the drawings. In the following embodiment, a refurbished sash frame for a sliding door is exemplified, but it is also possible to configure a refurbished sash frame for a single sliding door.
[0023]
First Embodiment First, as a first embodiment, a description will be given of a remodeling example in which a step is removed from a floor in a room to a balcony based on a remodeling sash lower frame and a remodeling method of the present invention.
[0024]
[Description of refurbished sash frame 1]
[0025]
As shown in FIG. 1, the refurbished sash frame 1 is composed of a refurbished
[0026]
Description of remodeling
[0027]
The edge wall 21a is a portion indicating that it is the outdoor end of the
[0028]
A
[0029]
On the upper surface of the
[0030]
The
[0031]
Two
[0032]
An upper receiving
[0033]
In FIG. 2, for convenience of description, the formation position of the through
[0034]
On the
[0035]
In addition, an inverted L-shaped
[0036]
Description of renovated vertical frame 3 A pair of left and right
[0037]
The
[0038]
Explanation of remodeling
[0039]
At the upper end side of the
[0040]
[Description of mounting bracket 5]
[0041]
Here, the mounting
[0042]
The
[0043]
The
[0044]
Then, in order to attach the
[0045]
[Explanation of renovation method]
[0046]
Next, the remodeling method will be described. First, the remodeling
[0047]
In this fixed state, a mold (not shown) is installed on the floor surface Bf1 of the existing balcony slightly closer to the room than the end of the drain pipe P, and then the lower side of the remodeling
[0048]
Then, after or before the installation of the remodeling
[0049]
Next, the renovated
[0050]
The renovated sash frame 1 can be attached to the existing sash frame by the above operations.
[0051]
[Modification of Embodiment]
[0052]
In the above embodiment, the modified
[0053]
Further, in the above-described embodiment, an example is shown in which the
[0055]
Further, the covering portion 6 formed in the above embodiment may be formed up to near the outdoor end of the floor surface Bf1 of the existing balcony. In this way, it is possible to lay the renovated
[0056]
Second Embodiment Next, as a second embodiment, a description will be given of a remodeling example in which a step is eliminated from the upper surface of a tabletop one step higher than the indoor floor surface to a balcony based on the remodeling sash lower frame and the remodeling method of the present invention. . Note that the remodeling lower frame of this example and the remodeling method using the same are the same as those in the first embodiment, and thus redundant description will be omitted.
[0057]
According to the second embodiment, as shown in FIG. 9, the dining table Rs is formed at the end near the existing sash
[0058]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the remodeling sash lower frame of this invention, the upper end of a remodeling sash lower frame can be made substantially flush with the indoor floor surface or the upper surface of a table board. According to the renovation method using the renovated sash lower frame, even in an existing building, it is possible to realize barrier-free access to the indoor floor, the renovated sash lower frame, and the renovated balcony. The rear balcony can be used as a living room or a part of a room, and even a wheelchair can easily enter and leave the balcony. In addition, when the upper surface of the dining table, the renovated sash lower frame, and the renovated balcony are flush with each other, only one step is required unlike the conventional renovated sash lower frame. You can safely get in and out of the balcony. Further, according to the remodeling sash lower frame and the remodeling method of the present invention, the opening dimension of the remodeling sash frame can be made larger in the height direction than the conventional remodeling sash frame.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a refurbished sash frame for a sliding door viewed from the indoor side.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a construction state around an upper frame and a lower frame of the refurbished sash frame according to the first embodiment, taken along the line AA of FIG. 1;
FIG. 3 is an explanatory diagram showing a state of attachment and detachment of glazing of a lower frame of the refurbished sash of FIG. 2;
FIG. 4 is a cross-sectional view around a vertical frame of the retrofit sash frame according to the embodiment, taken along the line BB of FIG. 1;
FIG. 5 is an external perspective view showing a mounting bracket for fixing the remodeled sash frame shown in FIGS. 2 and 4 to an existing sash frame.
FIG. 6 is a view showing the operation of the mounting bracket of FIG. 5;
FIG. 7 is a cross-sectional view around the upper frame and the lower frame of the refurbished sash frame according to another embodiment, taken along the line AA of FIG. 1;
FIG. 8 is a diagram showing another embodiment in which a remodeled sash lower frame is attached to an existing sash lower frame.
FIG. 9 is a cross-sectional view showing a construction state around the lower frame of the refurbished sash frame according to the second embodiment, taken along the line AA of FIG. 1;
[Explanation of symbols]
1 Remodeling sash frame
2 Remodeling lower frame
21 Upper plate
21a Edge wall (projecting element)
21b Screen door rail (projecting element)
21c Shoji rail (projecting element)
21d standing wall (projection element)
22 Glazing
22b water hole
22c standing wall (projecting element)
22f net material
23 Drainage receiving room (fixed legs)
23b Intermediate partition
23c upper receiving room
23d lower receiving room
23e Through hole
23f bottom wall
23g drain
23h Fixed piece (fixed leg)
23i intermediate partition
3 Renovated vertical frame
4 Remodeling upper frame
5 Mounting bracket
7 Renovated flooring
12 Existing lower frame
13 Existing vertical frame
14 Existing upper frame
Rf Indoor floor
Rs table
Si, So Shoji
Claims (7)
障子の戸車を受けるレールを含む突設要素の上端が所定の略同じ高さで形成してある上板部と、該上板部から下方に伸長して既設サッシ下枠のレールに対して直接ネジ止めされるとともに、該上板部に一体形成した固定片及び該上板部とは別体で固定片の長さを補う補助固定片とを有する固定脚部と、を備えており、固定脚部を既設サッシ下枠のレールに対して直接ネジ止めした状態で、上板部の突設要素の上端が室内の床面又は膳板の上面と略同じ高さ位置となるようにしたことを特徴とする改装サッシ下枠。The rail that receives the door sliding door that is interposed at the entrance of the frame that separates the inside and outside of the room is above the existing sash lower frame that is lower than the indoor floor surface or the upper surface of the tabletop that is one step higher than the floor surface. In the remodeling sash lower frame to be mounted on
An upper plate portion which the upper end of the projecting element comprising a rail which receives the door roller shoji is is formed at a predetermined substantially same height, directly to the rail of the existing sash sill extends downwardly from the upper plate portion And a fixing leg portion having a fixing piece integrally formed on the upper plate portion and an auxiliary fixing piece separately from the upper plate portion to supplement the length of the fixing piece. With the legs directly screwed to the rails of the existing sash lower frame, the upper ends of the protruding elements of the upper plate should be at approximately the same height as the indoor floor or the top of the table. The remodeled sash lower frame is characterized by.
既設サッシ下枠のレールに対して改装サッシ下枠の固定脚部を固定し、既設バルコニーの上に床面が改装サッシ下枠の突設要素の上端と略同じ高さ位置となるように改装床材を設置して、室内の床面又は膳板の上面と、改装サッシ下枠の突設要素の上端と、該改装床材の床面と、を略平坦に形成することを特徴とする改装工法。An upper plate portion on which a rail for receiving a door roller of a shoji interposed at an entrance partitioning the inside and outside of the room is located lower than the floor surface of the room or the upper surface of a dining table located at a position higher than the floor surface, and the rail is formed. Is a refurbishment method in which the remodeled sash lower frame according to any one of claims 1 to 4 is mounted on the existing sash lower frame at a position higher than the floor surface of the existing balcony,
Fix the fixed legs of the remodeled sash lower frame to the rails of the existing sash lower frame, and renovate the existing sash lower frame so that the floor surface is at approximately the same height as the upper ends of the projecting elements of the renovated sash lower frame. A floor material is installed, and an indoor floor surface or a top plate, an upper end of a projecting element of a remodeled sash lower frame, and a floor surface of the renovated floor material are formed substantially flat. Renovation method.
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