JP3551704B2 - Image forming method, image forming apparatus and color filter manufacturing method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2種以上の色素が共存した水溶液を使用する画像形成方法、画像形成装置及びカラーフィルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気信号や光学信号に基づいて紙等の記録媒体に画像を記録する方法のうち、現在、プリンター等に利用されている方法としては、ドットインパクト法、熱転写法、熱昇華法、インクジェット法及び電子写真法が挙げられる。これらの方法は大きく3つの種類に分類される。
【0003】
第1の方法は、インクリボンやドナーフィルムなど色素分子が分散されたシートと紙等を直接接触させ、力学的なインパクトや熱により紙上に色素を転写する方法であり、このような方法としては、ドットインパクト法、熱転写法及び熱昇華法が挙げられる。しかし、これらの方法では、インク及び電力以外の消耗品が必要であり、またエネルギー効率も低いため、ランニングコストが高い。また、熱昇華法を除く他の方法では得られる製品の品質も悪い。
【0004】
第2の方法は非接触式の方法であり、このような方法としては、ヘッドから紙上へインクを噴射するインクジェット法が挙げられる。このインクジェット法はインク及び電力以外の消耗品は不要となる。しかし、ドットの大きさや飛翔方向等を完全に制御することが困難である。また、インクジェット法ではエネルギー効率は高くない。
【0005】
第3の方法は中間転写体を介して紙に画像を形成する方法であり、このような方法として、レーザースポットにより形成される感光体上の潜像にトナーを付着させ、これを紙に転写して画像を形成する電子写真法が挙げられる。この電子写真法では比較的繊細な像を形成することが可能である。しかし、電子写真法では、感光体上の潜像を形成したり、感光体上にトナーを吸着したり、吸着されたトナーを紙に転写するのに高電圧が必要となる。このため、消費電力が大きく、オゾンや窒素酸化物が発生するという問題点がある。
【0006】
また、第1、第2、第3の方法は、通常、画像形成時の作動音がかなり大きいという問題がある。
【0007】
一方、上記の方法のように汎用性はないが、他の画像形成方法も知られている。例えば、「カラー印刷装置」(特開昭60ー23051号)、「カラーフィルターの製造方法」(特開平4ー165306号)、「パターンニング方法及びそれに用いる電着用原板、カラーフィルターの製造方法及び光記録媒体の製造方法」(特開平7ー5320号)等である。これらは電着性を有する高分子中に顔料や染料が分散された溶液を使用して電着膜を形成する。ここで形成される電着膜は支持マトリックスとしての高分子膜中に色素が固定されたものであり、電着膜における色素の含有率は30%程度にすぎない。すなわち、消費されるエネルギーのわりに濃度の低い画像しか得られず、エネルギー効率上及び経済上の問題がある。また、これらの手法によりカラー画像又はカラーフィルターを得るには、減色法又は加色法で使用する原色の数に対応する数の塗布浴が必要であり、各色毎に必ず1回の電着工程が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、画像の濃度や色を調整することが可能で、環境に優しく、エネルギー消費量の少ない画像形成方法を提供することにある。
【0009】
また、本発明の別の目的は、カラー画像を得るための電着操作を簡易化することが可能な画像形成方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、上記画像形成方法を利用した画像形成装置を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、上記画像形成方法を利用したカラーフィルターの製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、水溶性の色素分子の中に、電気化学反応によって水溶液に溶解した状態から単独で析出可能な分子があることに着目し、以下の発明を完成させた。
【0013】
即ち、本発明の第1の画像形成方法は、電気化学反応によって水溶液に溶解した状態から単独で析出可能な色素を少なくとも1種類含む2種以上の同極性の色素群を特定のpHで共存状態で溶解させた水溶液に浸漬された又は接触した第1電極と、前記第1電極と協働して電気化学反応を引き起こすことが可能となるように設けられた第2電極との間に電圧を印加して、前記第1電極上に色素群で構成された混色画像を形成する工程を有する。
【0014】
この方法では、電気化学反応によって水溶液に溶解した状態から単独で析出可能な色素(以下、電着膜形成能力がある色素と称する)が他の色素を取り込んで第1電極上に析出し、混色画像が形成される。
【0015】
また、色素は水溶液として提供されるため、人体はもとより環境に与える悪影響も非常に少ない。
【0016】
さらに、リボン類を用いないため、色素及び電力以外の消耗品がない。また、画像形成時の印加電圧が0.6〜3V程度で済むので、極めて電力消費が少ない。このため、ランニングコストが安い。
【0017】
また、画像の色素含有率が高いので、濃度が高く、品質の良い画像の形成が可能となる。
【0018】
さらに、この方法では、両電極間に印加する電圧、印加時間などを制御することによって、画像の濃度を調整することが可能である。
【0019】
また、本発明の第2の画像形成方法は、電気化学反応によって水溶液に溶解した状態から単独で析出可能な色素を少なくとも1種類含む2種以上の異極性の色素群を特定のpHで共存状態で溶解させた水溶液に浸漬された又は接触した第1電極と、前記第1電極と協働して電気化学反応を引き起こすことが可能となるように設けられた第2電極との間に電圧を印加して、少なくとも前記第1電極上に前記色素群で構成された混色画像、又は前記色素群で構成され且つ前記混色画像の色とは異なる混色画像若しくは単一の色素で構成された単色画像を形成する工程を有する。
【0020】
この第2の画像形成方法においては、少なくとも第1電極上に混色画像、又はこの混色画像の色とは異なる混色画像若しくは単色画像が形成される。混色画像が形成されるメカニズムの詳細は明確ではないが一方の極性の色素が他方の極性の色素を取り込んで起きると考えられる。
【0021】
この第2の画像形成方法では、1種類の溶液で2色の画像を形成でき、カラー画像の形成プロセスを減少させたり、形成操作を簡便化できる。
【0022】
また、この方法では、両電極間に印加する電圧、印加時間などを制御することによって、画像の濃度や色を調整することが可能である。
【0023】
本発明の画像形成装置は、電気化学反応によって水溶液に溶解した状態から単独で析出可能な色素を少なくとも1種類含む2種以上の色素群を特定のpHで共存状態で溶解させた水溶液を入れる浴と、前記水溶液に浸漬される又は接触する第1電極と、前記第1電極と協働して電気化学反応を引き起こすことが可能となるように設けられた第2電極と、前記第1電極及び第2電極の間に電圧を印加する電圧印加手段と、を備える。
【0024】
この画像形成装置は、上記の利点を奏することができる。
本発明のカラーフィルターの形成方法は、上記画像形成方法によって、第1電極としての透明電極上に単色画像又は混色画像としての電着膜が形成されたカラーフィルターを製造する。
【0025】
この方法では、上記の利点を伴って、カラーフィルターが形成できる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0027】
本発明は、電気化学反応によって水溶液に溶解した状態から単独で析出可能な色素を少なくとも1種類含む2種以上の同極性の色素群を特定のpHで共存状態で溶解させた水溶液を使用する。このような色素は、一般に、酸性染料又は塩基性染料である。
【0028】
例えば、フルオレセイン系の色素であるローズベンガルやエオシンはpH4以上では水に溶けるが、それ未満では酸化されて水に不溶になり沈殿する。同様にジアゾ系のPro Jet Fast Yellow2(ゼネカ社製)はpH6以上では水に溶けるが、それ未満では沈殿する。参考として、濃度が20μMのPro Jet Fast Yellow2水溶液の吸収スペクトルを図1に示す。
【0029】
また、これらの色素を純水(pH6〜8)中に溶解した溶液に通電すると、色素は酸化されて水に不溶になり、陽極側の電極上に色素分子からなる電着膜が形成される。さらに、電着膜が形成された電極が陰極になるように電極間に電圧を印加するか、この電極をpH10〜12の水溶液に浸すことで、電着膜中の色素が還元されて水溶液中に再溶出する。参考として、透明電極ITO上に形成したPro Jet Fast Yellow 2電着膜の吸収スペクトルを図2に示す。
【0030】
また、キノンイミン染料の一つであるオキサジン系の塩基性染料Cathilon Pure Blue 5GH(C.I.Basic Blue 3)[保土ヶ谷化学製]やチアジン系の塩基性染料メチレンブルー(C.I.BasicBlue 9)はpHが10以下では水に溶解しているが、pHが10を越えると還元されて水に不溶になり析出する。Cathilon Pure Blue 5GHは、純水に容易に溶解し、カチオンとして水溶液中に存在しているがpHが11以上になると水に不溶になり析出する。参考として、濃度が20μMのCathilon Pure Blue 5GH水溶液の吸収スペクトルを図3に示す。
【0031】
また、これらの色素を純水中に溶解し、通電すると、色素は還元されて、陰極側の電極上に色素分子からなる電着膜が生成される。さらに、電着膜が形成された電極が陽極になるように電極間に電圧を印加するか、この電極をpH8以下の水溶液に浸すことで、電着膜中の色素は酸化されて水溶液中に再溶出する。参考として、透明電極ITO上に形成したCathilon Pure Blue
5GH電着膜の吸収スペクトルを図4に示す。
【0032】
本発明では、2種類以上の色素が錯体等を形成したり、沈殿することなく、共存できるように水溶液のpHを調整する。
【0033】
水溶液に含まれた色素が同一極性の色素(つまり、アニオン性の色素同士やカチオン性の色素同士)の場合には、この共存は、容易に達成可能である。
【0034】
一方、一般に、アニオン性又はカチオン性の色素水溶液(例えば、アニオン性のローズベンガル水溶液)と、この水溶液の極性とは異なる極性の、高分子化合物(例えば、ポリエチレンイミン)を含む色素水溶液とを混合すると中和して沈殿物が生じるが、本発明では、電着膜形成能力を有する色素を利用して画像を形成するため、高分子化合物は必須の要件ではなく、水溶液中での異なる極性の色素の共存が容易に達成される。
【0035】
本発明に使用可能な電着膜形成能力を有する色素としては、酸、アルカリ等の外部からの刺激で発色構造をとるカラーフォーマーを利用できる。その例としては、トリフェニルメタンフタリド系、フェノサジン系、フェノチアジン系、フルオラン系、インドリルフタリド系、スピロピラン系、アザフタリド系、ジフェニルメタン系、クロメノピラゾール系、ロイコオーラミン系、アゾメチン系、ローダミンラクタム系、ナフトラクタム系、トリアゼン系が挙げられ、より詳細にはローズベンガル、Pro Jet Fast Yellow 2、Cathilon Pure Blue 5GH、などが挙げられる。また、これらの電着膜形成能力を有する色素と共用することが可能な電着膜形成能力を有しない色素としては、イオン性を有する任意の色素を選択することが可能であり、例えば、アクリジン系、アザフタリド系、アジン系、アズレニウム系、アゾ系、アゾメチン系、アニリン系、アミジニウム系、アリザリン系、アントラキノン系、イソインドリノン系、インジゴ系、インジゴイド系、インドアニリン系、インドリルフタリド系、オキサジン系、カロチノイド系、キサンチン系、キナクリドン系、キナゾリン系、キノフタロン系、キノリン系、キノン系、グアニジン系、クロームキレート系、クロロフィル系、ケトンイミン系、ジアゾ系、シアニン系、ジオキサジン系、ジスアゾ系、ジフェニルメタン系、ジフェニルアミン系、スクエアリリウム系、スピロピラン系、チアジン系、チオインジゴ系、チオピリリウム系、チオフルオラン系、トリアリルメタン系、トリスアゾトリフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、トリフェニルメタンフタリド系、ナフタロシアニン系、ナフトキノン系、ナフトール系、ニトロソ系、ビスアゾオキサジアゾール系、ビスアゾ系、ビスアゾスチルベン系、ビスアゾヒドロキシペリノン系、ビスアゾフルオレノン系、ビスフェノール系、ビスラクトン系、ビラロゾン系、フェノキサジン系、フェノチアジン系、フタロシアニン系、フルオラン系、フルオレン系、フルギド系、ペリノン系、ペリレン系、ベンズイミダゾロン系、ベンゾピラン系、ポリメチン系、ポルフィリン系、メチン系、メロシアニン系、モノアゾ系、ロイコオーラミン系、ロイコキカンテン系、ローダミン系等の合成色素や、ウコン、クチナシ、ピプリカ、紅麹、ラック、ブドウ、ビート、シソ、ベリー、コーン、キャベツ、カカオ等に代表される天然色素が挙げられ、より具体的にはブリリアンドブルー等が挙げられる。
【0036】
なお、本発明では、高分子化合物は沈殿物を生じない場合に限り使用することができる。また、極性の異なる色素を使用する場合、単一色の画像が形成されるのか、両者が混合した混合色の画像が形成されるのかは色素の性質に依存するため、所望の色の画像を形成するのに最適な色素を組み合わせることが重要になる。
【0037】
本発明では、上記のように2種類以上の色素が共存した水溶液に通電することによって、画像を形成する。
【0038】
極性が同じ2種類の色素を混合した混合溶液に通電する場合には、色素の極性と反対の極性の電極に、混合液の色と同じ色の電着膜が形成される。例えば、電着膜形成能力があるアニオン染料であるローズベンガル(赤色)と、電着膜形成能力がないアニオン染料であるブリリアントブルー(青色)を混合した溶液に通電すると、陽極上には混合液の色と同じ紫色の電着膜が形成される。これは、ブリリアントブルーのイオンを取り込みながらローズベンガルが酸化されて陽極上に析出するためである。このように、同じ極性を持つ色素を混合すると一般に混合色の画像が得られる。また、この例からわかるように、極性が同じ2種類の色素を混合する場合には1種類の色素に電着膜形成能力があればよい。
【0039】
一方、極性が異なる2種類の色素を混合した混合溶液に通電する場合には、電極に印加される電圧の極性によって、異なる画像が形成される
例えば、電着膜形成能力があるアニオン染料であるPro Jet FastYellow2(黄色)と電着膜形成能力があるカチオン染料であるCathilon Pure Blue 5GH(青色)とを混合した水溶液の色はこれらの混合色である緑色になる。この溶液に通電すると、図5(A)に示すように、アニオン性色素A(ここでは、Pro Jet Fast Yellow2)がカチオン性色素C(ここでは、Cathilon Pure Blue 5GH)を取り込みながら酸化されて、陽極E1上に堆積し、混合液の色と同じ緑色の電着膜F1が形成される。一方、図5(B)に示すように、陰極E2上にカチオン性色素CであるCathilon Pure Blue 5GH単体の色と略同じ青色(製膜時にはCathilon Pure Blue 5GHが退色した薄黄色)の電着膜F2が形成される。このことからわかるように、電着膜形成能力がある極性が異なる2種類の色素を混合した混合液の場合、各色素の電着膜形成能力は失われることがなく、これに通電すると、各電極上に異なる色の電着膜を形成することができる。この例では、各極性の色素の少なくとも1種類が電着膜形成能力を有しているが、いずれか一方の極性の1種類の色素に電着膜形成能力があればよい。
【0040】
電極上に付着する色素の量はファラデーの法則に従うため、電着膜の厚さは、電着膜作成時の印加電圧、印加電荷量、印加電流、及びそれらの印加時間の少なくとも一つを制御することで、連続的に変化させ得る。換言すれば、印加電圧等を制御することによって電着膜(画像)の濃度を変化させることができる。
【0041】
また、本発明では、印加電圧等を制御することによって電着膜(画像)の色を変化させることができる。図6には、Cathilon Pure Blue5GHとPro Jet Fast Yellow2の1:1混合溶液に本発明を適用し、電極に印加する電圧の値及び極性と、YpeakとCpeakとの比との関係を示すグラフである。ここで、Ypeak及びCpeakとは、図7に示されるように、電着膜の吸収スペクトルをとったときのPro Jet Fast Yellow2の吸収極大点の高さ及びCathilon Pure Blue 5GHの吸収極大点の高さをそれぞれ表す。図6から、電極に印加する電圧の値及び極性を変えることによって、YpeakとCpeakとの比が変わること、換言すれば、電着膜の色が変化することがわかる。
【0042】
本発明では、溶液中の色素濃度(トータル)は、通常0.1mM〜1Mであり、各色素の割合は任意とすることができる。電着膜形成能力を有しない色素を含む場合には、電着膜形成能力を有する色素とそうでない色素の割合は、例えば、99:1〜1:10とすることができる。
【0043】
図8及び図9は本発明の方法により電極上に画像を形成するための装置の概略構成を示す。
【0044】
図8に示す装置では、2種類の色素が溶解した水溶液3に浸漬された第1電極である白金電極1と第2電極である白金電極2とが図示しない電源に接続されている。また、塩橋6を介して水溶液3と電気的に接続された飽和KCl水溶液4に参照電極としての飽和カロメル電極5が浸漬され、飽和カロメル電極5は図示しない電位差計を介して前記電源に接続されている。この装置では、例えば、水溶液3がローズベンガル(赤色)とブリリアントブルー(青色)との混合液である場合には、白金電極1が陽極となるように白金電極1、2の間に電圧を印加すると、白金電極1上に紫色の電着膜が形成される。また、水溶液3がPro Jet Fast Yellow2(黄色)とCathilon Pure Blue 5GH(青色)との混合液である場合には、陽極となった白金電極上に緑色の電着膜が形成され、陰極となった白金電極上に青色の電着膜が形成される。
【0045】
一方、図9に示す装置では、第1電極である白金電極1のみが上記水溶液3に浸漬され、塩橋7を介して水溶液3と電気的に接続された飽和KCl水溶液8に第2電極である白金電極2が浸漬されており、白金電極1、2は図示しない電源に接続されている。また、塩橋6を介して飽和KCl水溶液8と電気的に接続された飽和KCl水溶液4に参照電極としての飽和カロメル電極5が浸漬され、飽和カロメル電極5は図示しない電位差計を介して前記電源に接続されている。この装置では、例えば、水溶液3がローズベンガル(赤色)とブリリアントブルー(青色)との混合液である場合には、白金電極1が陽極となるように白金電極1、2の間に電圧を印加すると、白金電極1上に紫色の電着膜が形成される。また、水溶液3がPro Jet Fast Yellow2(黄色)とCathilon Pure Blue 5GH(青色)との混合液である場合には、白金電極1が陽極となるように白金電極1、2の間に電圧を印加すると、白金電極1上に緑色の電着膜が形成され、白金電極1が陰極となるように白金電極1、2の間に電圧を印加すると、白金電極1上に青色の電着膜が形成される。このように、電極に印加する電圧の極性を変化させるだけで1種類の混合溶液から2色の色素膜を得ることができる。
【0046】
図8及び図9の装置において、白金電極1、2間に印加される電圧は、通常0.6〜3Vである。
【0047】
2色の画像を同一の基板上に形成するには、図10に示す基板80のように、基板上に予め正の電圧を印加する領域と負の電圧を印加する領域を分離しておく必要がある。電極基板80は、ガラス等のような絶縁性の材料で形成された支持体82を備え、支持体82上にはマトリックス状に電極(例えば、白金電極)84が形成されている。各電極84は、各々独立して正又は負のうちの所望の電圧が印加されるように配線されることが好ましい。
【0048】
この基板80を用いて、図11に示すように、基板80上の2つの電極又は2つの領域を直流電源81を介して接続し、基板80を極性が異なる2種以上の色素が溶解した水溶液86に浸漬して、前記電極又は領域間に電圧を印加すれば、2色の画像、即ち、単一の色素で構成された単色画像及び2種以上の色素で構成された混色画像が同時に形成される。図11は、領域P上に単色画像が形成され、領域N上に混色画像が形成された基板80を示す。この方法は図8の装置で使用した原理と同じ原理を利用しており、基板80は第1電極と第2電極とを備えている。
【0049】
一方、図12に示すように、対向電極92、2つの直流電源94、95及びスイッチ93を用意し、スイッチ93を対向電極92と直流電源94の陰極側又は直流電源95の陽極側が接続されるように、対向電極92及び直流電源94、95に接続する。直流電源94の陽極側及び直流電源95の陰極側と基板80上の任意の電極又は領域とを接続し、基板80を極性が異なる2種以上の色素が溶解した水溶液に浸漬して、スイッチ93を直流電源94側に倒すと、基板80上の任意の電極又は領域上に単色画像又は混色画像が形成される。また、スイッチ93を直流電源95側に倒したときに、基板80上の任意の電極又は領域上に混色画像又は単色画像が形成される。この方法は単色画像及び混色画像を逐次形成することができる。このとき、対向電極92は基板80と共に前記水溶液に浸漬してもよいし、塩橋を用いて基板80が浸漬された水溶液とは異なる水溶液に浸漬してもよい。この方法では、基板80上の複数の電極はすべて第1電極であり、対向電極92が第2電極に相当する。
【0050】
本発明では、これらの装置において、電極として透明基板を使用した場合には、透明基板上に単色又は混合色の電着膜が形成されたカラーフィルターを作製することができる。
【0051】
また、本発明では、電極上に形成された画像を紙等の被転写媒体に転写してもよい。電極上に形成された画像を被転写媒体上に転写するには2通りの方法がある。一つは画像が形成された電極と被転写媒体を密着させて圧力を加えることによって、電極から被転写媒体に画像を転写する方法である。もう一つの方法は、図13に示したように、画像が形成された基板80と対向電極92を互いに対向するように配置し、基板80と対向電極92の間に被転写媒体96を配置して、基板80上の電極84の極性が製膜時の極性と反対になるように電極84と対向電極92との間に電圧を印加する方法である。これにより、電極84上に付着した色素は対向電極92に向かって移動し、電極84と対向電極92との間に配置された被転写媒体96上に転写される。電極上の画像の濃度に濃淡がある場合には、この画像に対応した転写画像を形成することができる。転写画像の濃度は、前記のように製膜時に印加電圧等を制御することにより電極上の画像の濃度を調整することによって調整してもよいが、転写時の印加電圧、印加電荷量、印加電流、及びそれらの印加時間の少なくとも一つを制御することによって調整してもよい。
【0052】
図14は、電極上に画像を形成し、形成された画像を圧力により被転写媒体に転写するための装置の概略構成を示す。図14に示す装置は、矢印B方向に回転可能なロール115を備えている。ロール115の外周には微細に分割された複数の第1電極が形成されている。ロール115の下方には、色素の混合溶液113が入った浴114が、ロール115の底部に配置された電極が混合溶液113に接触する又は浸漬されるように配置されている。浴114内には、第2電極112が浸漬している。ロール115の上方には転写用ロール116が配置されており、両ロール間に紙117が搬送される。転写用ロール116よりロール115の回転方向下流側には、ロール115上に残留した色素を除くためのクリーニングブレード118が設けられている。また、図14に示す装置は、ロール115の外周に形成された第1電極の各々、及び第2電極112に接続されたコントローラー119を備え、コントローラ119によりロール115上の個々の電極がそれぞれ独立に陽極又は陰極となるようにロール115上の電極と第2電極112との間に電圧が印加される。
【0053】
この装置では、ロール115上の電極上に形成された電着膜111は、この電着膜111が形成された電極がロール115の頂部に配置されたときに、この電着膜111と転写用ロール116との間に搬送された紙117上に転写用ロール116の押圧により転写される。
【0054】
また、図15は、電極上に画像を形成し、形成された画像を電圧の印加により被転写媒体に転写するための装置の概略構成を示す。図15に示す装置は、外周が導電性の材料で形成された転写用ロール120がコントローラ119と接続されている点が図14に示す装置と異なっており、この装置では、電着膜111が形成された電極の極性が画像形成時の極性と反対になるようにこの電極と転写用ロール120との間に電圧を印加することによって、紙117上に電着膜111が転写される。なお、この装置では、転写時に紙117に所望のpHの水を塗布してもよい。
【0055】
図14、図15に示す装置のように、複数の第1電極をローラ上に形成することによって、画像を連続的に形成することが可能になる。
【0056】
本発明を利用して3色以上のカラー画像を印刷する場合には、図14又は図15の装置が2つ組み合わされた装置、又は、1つのロールと、それぞれ2種以上の色素を含む2種の異なる混合液が入った2つの浴と、洗浄のための水が入った洗浄浴とを備える装置などを使用することができる。
【0057】
本発明では、第1及び第2電極の材料については特に制限はなく、金属、有機又は無機半導体などを利用することができるが、白金、金などの貴金属や、カーボンなどのように電気化学的に安定な材料が好ましい。カラーフィルターを製造するときに用いる透明基板には、ガラスや透明フイルムなどの透明な支持体上にITOや導電性ポリマーなどの電極が形成されたものを使用することができる。
【0058】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
図9に示す装置、及び0.02Mのローズベンガル水溶液(赤)と0.02Mのブリリアントブルー水溶液(青)とを混合した水溶液(pH=7.2)を使用した。飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が+1.0Vになるように白金電極1、2間に電圧を30秒間印加したところ、白金電極1上には紫色(混合色)の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて図13の装置を用いて対向電極92と白金電極1との間に紙を挟持し、対向電極92と白金電極1との間に−2.0Vの電圧を印加したところ、紙上に紫色の薄膜で形成された画像が得られた。
【0059】
この実施例から、電着膜形成能力がある色素と、この色素の極性と同じ極性を持つが電着膜形成能力がない色素とを含む混合液から混合色の電着膜が形成でき、さらに第1電極の極性が製膜時の極性と反対になるように第1電極と対向電極との間に電圧を印加することで紙に画像を転写できることが分かる。
[実施例2]
図9に示す装置、及び0.02MのPro Jet Fast Yellow2(ゼネカ社製)水溶液(黄)と0.02MのCathilon PureBlue 5GH(保土谷化学製)水溶液(青)とを混合した水溶液(pH=7.2)を使用した。飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が+2.0Vになるように白金電極1、2間に電圧を30秒間印加したところ、白金電極1上には緑色(混合色)の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に緑色の薄膜で形成された画像が得られた。
【0060】
次に、図9に示す配置の装置において、飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が−2.0Vになるように白金電極1、2間に電圧を30秒間印加したところ、白金電極1上には薄黄色の薄膜が形成され、1分後には薄膜の色は青色に変化した。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に青色の薄膜で形成された画像が得られた。
【0061】
この実施例から、2種類の極性の異なる色素の混合液から2色の画像が得られ、さらに圧力を加えることで紙に画像を転写できることが分かる。
[実施例3]
図9に示す装置、及び0.02MのPro Jet Fast Yellow2水溶液(黄)と0.02MのCathilon Pure Blue 5GH水溶液(青)とを混合した水溶液を使用した。飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が+2.0Vになるように白金電極1、2間に電圧を30秒間印加したところ、白金電極1上には緑色(混合色)の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて図13の装置を用いて対向電極92と白金電極1との間に紙を挟持し、対向電極92と白金電極1との間に−2.0Vの電圧を30秒間印加したところ、紙上に緑色の薄膜で形成された画像が得られた。
【0062】
次に、図9に示すた配置の装置において、飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が−2.0Vになるように白金電極1、2間に電圧を30秒間印加したところ、白金電極1上には青色の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて図13の装置を用いて対向電極92と白金電極1との間に紙を挟持し、対向電極92と白金電極1との間に+2.0Vの電圧を30秒間印加したところ、紙上に青色の薄膜で形成された画像が得られた。 この実施例から、2種類の極性の異なる色素の混合液から2色の画像が得られ、さらに第1電極の極性が製膜時の極性と反対になるように第1電極と対向電極との間に電圧を印加することで紙に画像を転写できることが分かる。
[実施例4]
第1電極としてガラス基板の上に形成されたITO電極を使用した図9に示す装置、及び0.02MのPro Jet Fast Yellow 2水溶液(黄)と0.02MのCathilon Pure Blue 5GH水溶液(青)とを混合した水溶液を使用した。飽和カロメル電極5とITO電極、白金電極2間との電位差が+2.0VになるようにITO電極、白金電極2間に電圧を30秒間印加したところ、ITO電極上には緑色(混合色)の薄膜が形成された。この時の吸収スペクトルを図16に示す。
【0063】
次に、飽和カロメル電極とITO電極、白金電極2間との電位差が−1.0VになるようにITO電極、白金電極2間に電圧を90秒間印加したところ、ITO電極上には青色の薄膜が形成された。この時の吸収スペクトルを図17に示す。
【0064】
この実施例から、カラーフィルターとして利用可能な色素膜が透明電極上に形成できることが分かる。また、吸収スペクトルにより印加する電圧の極性の違いによって、形成される色素膜に違いがあることが明らかに裏付けられた。
[実施例5]
図9に示す装置、及び0.02MのPro Jet Fast Yellow2水溶液(黄)と0.02MのCathilon Pure Blue 5GH水溶液(青)とを混合した水溶液を使用した。飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が0Vから+3.0Vまで+0.5Vづつ変化するように飽和カロメル電極5と白金電極1、2間に電圧を印加し、各印加時間を20秒間としたところ、白金電極1上には印加した電圧に応じてそれぞれ色素濃度が違う緑色(混合色)の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に印加電圧に応じた画像濃度の緑色の薄膜で形成された画像が得られた。
【0065】
次に、図9に示す装置において、飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が0Vから−3.0Vまで−0.5Vづつ変化するように飽和カロメル電極5と白金電極1、2間に電圧を印加し、各印加時間を20秒間としたところ、白金電極1上には印加した電圧に応じてそれぞれ色素濃度が違う青色の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に印加電圧に応じた画像濃度の青色の薄膜で形成された画像が得られた。
【0066】
この実施例から、2種類の色素の混合液から2色の画像が得られ、さらに印加電圧によって色素膜の膜厚、換言すれば画像濃度が変化し、結果として画像濃度の異なる転写画像が得られることが分かる。
[実施例6]
図9に示す装置、及び0.02MのPro Jet Fast Yellow2水溶液(黄)と0.02MのCathilon Pure Blue 5GH水溶液(青)とを混合した水溶液を使用した。飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が+2.0Vとなるように飽和カロメル電極5と白金電極1、2間に電圧を印加し、印加時間を0秒間から50秒間まで10秒ごとに変化させたところ、白金電極1上には印加した時間に応じてそれぞれ色素濃度が違う緑色(混合色)の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に印加時間に応じた画像濃度の緑色の薄膜で形成された画像が得られた。
【0067】
次に、図9に示す装置において、飽和カロメル電極5と白金電極1、2間との電位差が−2.0Vとなるように飽和カロメル電極5と白金電極1、2間に電圧を印加し、印加時間を0秒間から50秒間まで10秒ごとに変化させたところ、白金電極1上には印加した時間に応じてそれぞれ色素濃度が違う青色の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に印加時間に応じた画像濃度の青色の薄膜で形成された画像が得られた。
この実施例から、2種類の色素の混合液から2色の画像が得られ、さらに電圧の印加時間によって色素膜の膜厚、換言すれば画像濃度が変化し、結果として画像濃度の異なる転写画像が得られることが分かる。
[実施例7]
図9に示す装置、及び0.02MのPro Jet Fast Yellow2水溶液(黄)と0.02MのCathilon Pure Blue 5GH水溶液(青)とを混合した水溶液を使用した。白金電極1に流れる電流が0mAから+10mA(電極の表面積は2cm2 )まで+1mAずつ変化するように、10秒間通電したところ、白金電極1上には通電した電流に応じてそれぞれ色素濃度が違う緑色(混合色)の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に電流量に応じた画像濃度の緑色の薄膜で形成された画像がそれぞれ得られた。
【0068】
次に、図9に示す装置において、白金電極1に流れる電流が0mAから−10mAまで−1mAずつ変化するように、10秒間通電したところ、白金電極1上には通電した電流に応じてそれぞれ色素濃度が違う青色の薄膜が形成された。次いで、白金電極1を水溶液から引き上げて紙に接触させて圧力を加えたところ、紙上に電流量に応じた画像濃度の青色の薄膜で形成された画像がそれぞれ得られた。
【0069】
この実施例から、2種類の色素の混合液から2色の画像が得られ、さらに通電する電流量によって色素膜の膜厚、換言すれば画像濃度が変化し、結果として画像濃度の異なる転写画像が得られることが分かる。
[実施例8]
スパッタリング法により、ガラス基板上にマトリックス状に白金電極が形成された図10に示す基板80を作成した。この基板上の電極を緑でマーキングする領域(第1電極)と青でマーキングする領域(第2電極)とに分け、図11に示すように、各領域の電極を接続し、0.02MのPro Jet Fast Yellow 2(ゼネカ社製)水溶液(黄)と0.02MのCathilon
Pure Blue 5GH(保土谷化学製)水溶液(青)との混合液中に浸漬した。次いで、緑でマーキングする領域の電極が陽極となるように両領域の電極に4Vの電圧を20秒間印加したところ、陽極側には緑(混合色)の薄膜が形成された。一方、陰極側には青の薄膜が形成された。次いで、基板80を紙に接触させて圧力を加えたところ、図18に示したように、紙上に緑と青の2色のパターンが一度に形成された。
【0070】
この実施例から、2種類の色素の混合液から2色の画像が一回の電圧印加で得られ、さらに一回の転写で2色の画像が同時に得られることがわかる。
【0071】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の画像形成方法によれば、画像の濃度を調整することが可能で、環境に対する影響が少なく、少ないエネルギー消費量で画像を形成することができる。
【0072】
また、本発明の第2の画像形成方法では、異なる極性の色素を混合した混合液に通電することによって、一種類の水溶液から2色の画像を形成することができる。
【0073】
本発明の画像形成装置も上記利点を奏することができる。
上記の画像形成方法を利用して、カラーフィルターを製造すると、その製造工程が大幅に削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用したアニオン性色素であるPro Jet FastYellow2の水溶液の吸収スペクトルを示す。
【図2】本発明に使用したアニオン性色素であるPro Jet FastYellow2の薄膜の吸収スペクトルを示す。
【図3】本発明に使用したカチオン性色素であるCathilon Pure Blue 5GH水溶液の吸収スペクトルを示す。
【図4】本発明に使用したカチオン性色素であるCathilon Pure Blue 5GHの薄膜の吸収スペクトルを示す。
【図5】電極の極性の違いにより異なる電着膜が形成される様子を説明した本発明の原理説明図である。
【図6】YpeakとCpeakとの比と電極に印加される電圧の値及び極性との関係を表したグラフである。
【図7】混色膜の吸収スペクトルである。
【図8】本発明に用いる装置の概略構成図である。
【図9】本発明に用いる別の態様の装置の概略構成図である。
【図10】本発明に使用される、支持体上にマトリックス状に電極が形成された基板を示す。
【図11】図10の基板上に2色の電着膜を同時に形成するための装置の概略構成図である。
【図12】図10の基板上に2色の電着膜を逐次形成するための装置の概略構成図である。
【図13】図10の基板上に形成された2色の電着膜を転写するための装置の概略構成図である。
【図14】本発明に用いられ、画像形成及び画像転写が可能な装置の概略構成図である。
【図15】本発明に用いられ、画像形成及び画像転写が可能な別の態様の装置の概略構成図である。
【図16】透明基板上に、Pro Jet Fast Yellow2とCathilon Pure Blue 5GHとの混合膜が形成されたカラーフィルターの前記混合膜の吸収スペクトルを示す。
【図17】透明基板上に、Cathilon Pure Blue 5GHの電着膜が形成されたカラーフィルターの前記電着膜の吸収スペクトルを示す。
【図18】図11の基板から得られた2色のパターンを示す。
【符号の説明】
1 白金電極(第1電極)
2 白金電極(第2電極)
3 水溶液
7 塩橋
8 飽和KCl溶液
80 基板
81 直流電源
84 電極
92 対向電極
93 スイッチ
94 直流電源
95 直流電源
96 被転写媒体
112 第2電極
113 水溶液
115 ローラー(第1電極)
116 転写ローラー
117 紙
119 コントローラー
120 転写ローラー(対向電極)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an image forming method, an image forming apparatus, and a color filter manufacturing method using an aqueous solution in which two or more dyes coexist.
[0002]
[Prior art]
Among methods of recording an image on a recording medium such as paper based on an electric signal or an optical signal, methods currently used in printers and the like include a dot impact method, a thermal transfer method, a thermal sublimation method, an inkjet method, and an electronic method. Photographic methods. These methods are roughly classified into three types.
[0003]
The first method is a method in which a sheet in which dye molecules are dispersed, such as an ink ribbon or a donor film, is brought into direct contact with paper or the like, and the dye is transferred onto the paper by mechanical impact or heat. , Dot impact method, thermal transfer method and thermal sublimation method. However, these methods require consumables other than ink and electric power, and have low energy efficiency, resulting in high running costs. In addition, the quality of products obtained by other methods other than the thermal sublimation method is poor.
[0004]
The second method is a non-contact method, and an example of such a method is an ink jet method in which ink is ejected from a head onto paper. This ink jet method does not require consumables other than ink and electric power. However, it is difficult to completely control the dot size, the flying direction, and the like. In addition, energy efficiency is not high in the ink jet method.
[0005]
The third method is a method of forming an image on paper via an intermediate transfer member. As such a method, toner is attached to a latent image on a photoreceptor formed by a laser spot, and this is transferred to paper. To form an image. In this electrophotography, a relatively delicate image can be formed. However, in the electrophotographic method, a high voltage is required to form a latent image on a photoconductor, adsorb toner on the photoconductor, and transfer the adsorbed toner to paper. For this reason, there is a problem that power consumption is large and ozone and nitrogen oxides are generated.
[0006]
In addition, the first, second, and third methods have a problem that the operation sound during image formation is usually quite loud.
[0007]
On the other hand, although there is no versatility as in the above method, other image forming methods are also known. For example, a "color printing apparatus" (Japanese Patent Application Laid-Open No. 60-23051), a "method of manufacturing a color filter" (Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-165306), a "patterning method and an electrodeposition original plate used therefor, a method of manufacturing a color filter, and the like" Manufacturing method of optical recording medium ”(JP-A-7-5320). These form an electrodeposition film using a solution in which a pigment or a dye is dispersed in a polymer having an electrodeposition property. The electrodeposited film formed here has a dye fixed in a polymer film as a support matrix, and the content of the dye in the electrodeposited film is only about 30%. That is, only an image having a low density can be obtained instead of consumed energy, and there are problems in energy efficiency and economy. Further, in order to obtain a color image or a color filter by these techniques, a number of coating baths corresponding to the number of primary colors used in the subtractive color method or the additive color method are required, and the electrodeposition step must be performed once for each color. Is required.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an image forming method which can adjust the density and color of an image, is environmentally friendly and consumes less energy.
[0009]
Another object of the present invention is to provide an image forming method capable of simplifying an electrodeposition operation for obtaining a color image.
[0010]
Another object of the present invention is to provide an image forming apparatus using the image forming method.
[0011]
Another object of the present invention is to provide a method for manufacturing a color filter using the above-described image forming method.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have focused on the fact that among the water-soluble dye molecules, there are molecules that can precipitate alone from a state of being dissolved in an aqueous solution by an electrochemical reaction, and have completed the following invention.
[0013]
That is, the first image forming method of the present invention is a method of coexisting, at a specific pH, two or more dye groups of the same polarity containing at least one dye that can be precipitated alone from a state dissolved in an aqueous solution by an electrochemical reaction. A voltage is applied between the first electrode immersed or in contact with the aqueous solution dissolved in and a second electrode provided so as to be capable of causing an electrochemical reaction in cooperation with the first electrode. Forming a mixed color image composed of a group of dyes on the first electrode by applying a voltage.
[0014]
In this method, a dye which can be precipitated alone from a state of being dissolved in an aqueous solution by an electrochemical reaction (hereinafter, referred to as a dye having an electrodeposition film forming ability) takes in another dye and precipitates on the first electrode, thereby causing color mixing. An image is formed.
[0015]
Further, since the pigment is provided as an aqueous solution, the adverse effect on the human body as well as the environment is very small.
[0016]
Further, since no ribbons are used, there are no consumables other than dyes and electric power. Further, since the applied voltage at the time of image formation is only about 0.6 to 3 V, power consumption is extremely low. Therefore, running costs are low.
[0017]
Further, since the dye content of the image is high, it is possible to form an image having high density and high quality.
[0018]
Further, in this method, it is possible to adjust the image density by controlling the voltage applied between both electrodes, the application time, and the like.
[0019]
Further, the second image forming method according to the present invention is characterized in that two or more different-polarity dye groups containing at least one kind of dye that can be solely precipitated from an aqueous solution by an electrochemical reaction coexist at a specific pH. A voltage is applied between the first electrode immersed or in contact with the aqueous solution dissolved in and a second electrode provided so as to be capable of causing an electrochemical reaction in cooperation with the first electrode. Applying, at least on the first electrode, a mixed-color image formed of the dye group, or a mixed-color image formed of the dye group and different from the color of the mixed-color image or a single-color image formed of a single dye Is formed.
[0020]
In the second image forming method, a mixed-color image, or a mixed-color image or a single-color image different from the color of the mixed-color image is formed on at least the first electrode. Although the details of the mechanism by which a mixed-color image is formed are not clear, it is considered that one polarity of dye takes up the other polarity of dye.
[0021]
In the second image forming method, a two-color image can be formed with one type of solution, and the color image forming process can be reduced and the forming operation can be simplified.
[0022]
Further, in this method, the density and color of an image can be adjusted by controlling the voltage applied between the two electrodes, the application time, and the like.
[0023]
The image forming apparatus of the present invention is a bath for containing an aqueous solution in which two or more dye groups containing at least one kind of dye that can be solely precipitated from an aqueous solution dissolved by an electrochemical reaction are co-dissolved at a specific pH. A first electrode immersed in or in contact with the aqueous solution, a second electrode provided to be capable of causing an electrochemical reaction in cooperation with the first electrode, and the first electrode and Voltage applying means for applying a voltage between the second electrodes.
[0024]
This image forming apparatus can provide the above advantages.
According to the method of forming a color filter of the present invention, a color filter in which an electrodeposited film as a single-color image or a mixed-color image is formed on a transparent electrode as a first electrode by the above-described image forming method.
[0025]
In this method, a color filter can be formed with the above advantages.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
[0027]
The present invention uses an aqueous solution in which two or more dye groups of the same polarity containing at least one kind of dye that can be solely precipitated from an aqueous solution dissolved by an electrochemical reaction are coexistent at a specific pH. Such a dye is generally an acid dye or a basic dye.
[0028]
For example, fluorescein dyes such as rose bengal and eosin are soluble in water at pH 4 or higher, but are oxidized and insoluble in water below pH 4 to precipitate. Similarly, diazo-based Pro Jet Fast Yellow 2 (manufactured by Zeneca) is soluble in water at pH 6 or higher, but precipitates at lower pH. For reference, FIG. 1 shows an absorption spectrum of a Pro
[0029]
When a current is applied to a solution in which these dyes are dissolved in pure water (pH 6 to 8), the dyes are oxidized and become insoluble in water, and an electrodeposition film made of dye molecules is formed on the anode electrode. . Further, by applying a voltage between the electrodes so that the electrode on which the electrodeposited film is formed becomes a cathode, or by immersing the electrode in an aqueous solution having a pH of 10 to 12, the dye in the electrodeposited film is reduced and Re-eluted. For reference, FIG. 2 shows an absorption spectrum of the Pro
[0030]
In addition, oxazine-based basic dye Cathilon Pure Blue 5GH (CI Basic Blue 3) [manufactured by Hodogaya Chemical] and thiazine-based basic dye methylene blue (CI Basic Blue 9), which are one of quinone imine dyes, are used. When the pH is 10 or less, it is dissolved in water, but when the pH exceeds 10, it is reduced and becomes insoluble in water and precipitates. Catilon Pure Blue 5GH easily dissolves in pure water and exists as a cation in an aqueous solution, but becomes insoluble in water and precipitates when the pH becomes 11 or more. For reference, FIG. 3 shows an absorption spectrum of a Catilon Pure Blue 5GH aqueous solution having a concentration of 20 μM.
[0031]
When these dyes are dissolved in pure water and energized, the dyes are reduced and an electrodeposited film made of dye molecules is formed on the cathode-side electrode. Further, by applying a voltage between the electrodes so that the electrode on which the electrodeposited film is formed becomes an anode, or by immersing the electrode in an aqueous solution having a pH of 8 or less, the dye in the electrodeposited film is oxidized and becomes an aqueous solution. Re-elute. For reference, Cathilon Pure Blue formed on a transparent electrode ITO
FIG. 4 shows the absorption spectrum of the 5GH electrodeposited film.
[0032]
In the present invention, the pH of the aqueous solution is adjusted so that two or more types of dyes can coexist without forming a complex or the like or precipitating.
[0033]
When the dyes contained in the aqueous solution are dyes of the same polarity (that is, anionic dyes or cationic dyes), this coexistence can be easily achieved.
[0034]
On the other hand, generally, an aqueous solution of an anionic or cationic dye (eg, an aqueous solution of rose bengal) is mixed with an aqueous solution of a dye having a polarity different from the polarity of the aqueous solution and containing a polymer compound (eg, polyethyleneimine). Then, a precipitate is generated by neutralization, but in the present invention, since an image is formed using a dye having an electrodeposition film forming ability, a polymer compound is not an essential requirement, and a polymer having a different polarity in an aqueous solution is used. Dye coexistence is easily achieved.
[0035]
As the dye having the ability to form an electrodeposition film that can be used in the present invention, a color former having a coloring structure by an external stimulus such as an acid or an alkali can be used. Examples thereof include triphenylmethanephthalide, phenosadine, phenothiazine, fluoran, indolylphthalide, spiropyran, azaphthalide, diphenylmethane, chromenopyrazole, leuco auramine, azomethine, rhodamine. Lactam-based, naphtholactam-based, and triazene-based, and more specifically, Rose Bengal, Pro
[0036]
In the present invention, the polymer compound can be used only when no precipitate is generated. In addition, when using dyes having different polarities, whether a single color image is formed or a mixed color image in which both are formed depends on the properties of the dye, so that a desired color image is formed. It is important to combine the most suitable dyes to do so.
[0037]
In the present invention, an image is formed by applying a current to an aqueous solution in which two or more dyes coexist as described above.
[0038]
When current is passed through a mixed solution in which two types of dyes having the same polarity are mixed, an electrodeposition film having the same color as the color of the mixed solution is formed on an electrode having a polarity opposite to the polarity of the dye. For example, when an electric current is applied to a mixed solution of rose bengal (red), which is an anion dye capable of forming an electrodeposition film, and brilliant blue (blue), which is an anion dye having no ability to form an electrodeposition film, a mixed solution is formed on the anode. A purple electrodeposited film having the same color as that of the above is formed. This is because rose bengal is oxidized while taking in brilliant blue ions and is deposited on the anode. As described above, when a dye having the same polarity is mixed, an image of a mixed color is generally obtained. Further, as can be seen from this example, when two types of dyes having the same polarity are mixed, it is sufficient that one type of dye has an electrodeposition film forming ability.
[0039]
On the other hand, when applying a current to a mixed solution in which two kinds of dyes having different polarities are mixed, different images are formed depending on the polarity of the voltage applied to the electrodes.
For example, the color of an aqueous solution obtained by mixing Pro Jet Fast Yellow 2 (yellow), which is an anion dye capable of forming an electrodeposited film, and Cathilon Pure Blue 5GH (blue), which is a cationic dye capable of forming an electrodeposited film, is a mixture of these colors. Is green. When this solution is energized, as shown in FIG. 5 (A), the anionic dye A (here, Pro Jet Fast Yellow 2) is oxidized while taking in the cationic dye C (here, Cathilon Pure Blue 5GH). An electrodeposited film F1 is deposited on the anode E1 and has the same color as the color of the mixed solution. On the other hand, as shown in FIG. 5 (B), the electrodeposition of a blue color substantially the same as the color of Cathilon Pure Blue 5GH alone (a pale yellow color of Cathilon Pure Blue 5GH during film formation) on the cathode E2 as shown in FIG. The film F2 is formed. As can be seen from this, in the case of a mixed solution in which two types of dyes having different polarities each having an electrodeposition film forming ability are mixed, the electrodeposition film forming ability of each dye is not lost. Electrodeposited films of different colors can be formed on the electrodes. In this example, at least one of the dyes of each polarity has the ability to form an electrodeposition film, but it is sufficient that one of the dyes of either polarity has the ability to form an electrodeposition film.
[0040]
Since the amount of dye adhering to the electrode follows Faraday's law, the thickness of the electrodeposited film controls at least one of the applied voltage, applied charge, applied current, and their application time during electrodeposition film formation. By doing so, it can be changed continuously. In other words, the density of the electrodeposited film (image) can be changed by controlling the applied voltage and the like.
[0041]
Further, in the present invention, the color of the electrodeposited film (image) can be changed by controlling the applied voltage and the like. FIG. 6 is a graph showing the relationship between the value and polarity of the voltage applied to the electrode, and the ratio between Ypeak and Cpeak, by applying the present invention to a 1: 1 mixed solution of Catilon Pure Blue 5GH and Pro
[0042]
In the present invention, the concentration (total) of the dye in the solution is usually 0.1 mM to 1M, and the ratio of each dye can be arbitrarily set. When a dye having no electrodeposition film-forming ability is contained, the ratio of the dye having the electrodeposition film-forming ability to the dye having no electrodeposition film-forming ability can be, for example, 99: 1 to 1:10.
[0043]
8 and 9 show a schematic configuration of an apparatus for forming an image on an electrode by the method of the present invention.
[0044]
In the apparatus shown in FIG. 8, a
[0045]
On the other hand, in the apparatus shown in FIG. 9, only the
[0046]
8 and 9, the voltage applied between the
[0047]
In order to form a two-color image on the same substrate, it is necessary to previously separate a region for applying a positive voltage and a region for applying a negative voltage on the substrate, as in a
[0048]
Using this
[0049]
On the other hand, as shown in FIG. 12, a
[0050]
In the present invention, when a transparent substrate is used as an electrode in these devices, a color filter in which a monochromatic or mixed color electrodeposition film is formed on the transparent substrate can be produced.
[0051]
Further, in the present invention, the image formed on the electrode may be transferred to a transfer medium such as paper. There are two methods for transferring an image formed on an electrode onto a transfer-receiving medium. One is a method of transferring an image from the electrode to the transfer medium by applying pressure by bringing the electrode on which the image is formed and the transfer medium into close contact with each other. In another method, as shown in FIG. 13, a
[0052]
FIG. 14 shows a schematic configuration of an apparatus for forming an image on an electrode and transferring the formed image to a medium to be transferred by pressure. The apparatus shown in FIG. 14 includes a
[0053]
In this apparatus, the electrodeposited film 111 formed on the electrode on the
[0054]
FIG. 15 shows a schematic configuration of an apparatus for forming an image on an electrode and transferring the formed image to a transfer medium by applying a voltage. The apparatus shown in FIG. 15 differs from the apparatus shown in FIG. 14 in that a
[0055]
By forming a plurality of first electrodes on a roller as in the apparatus shown in FIGS. 14 and 15, it is possible to form images continuously.
[0056]
When printing three or more color images using the present invention, an apparatus in which two apparatuses in FIG. 14 or FIG. 15 are combined, or one roll and two apparatuses each including two or more dyes For example, an apparatus having two baths containing different kinds of mixed liquids and a washing bath containing water for washing can be used.
[0057]
In the present invention, the materials of the first and second electrodes are not particularly limited, and metals, organic or inorganic semiconductors and the like can be used, but noble metals such as platinum and gold, and electrochemical materials such as carbon. A stable material is preferred. As a transparent substrate used for manufacturing a color filter, a transparent substrate in which an electrode such as ITO or a conductive polymer is formed on a transparent support such as glass or a transparent film can be used.
[0058]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail based on examples.
[Example 1]
The apparatus shown in FIG. 9 and an aqueous solution (pH = 7.2) obtained by mixing a 0.02 M aqueous solution of rose bengal (red) and a 0.02 M aqueous brilliant blue solution (blue) were used. When a voltage was applied between the
[0059]
From this example, a mixed color electrodeposition film can be formed from a mixed solution containing a dye having an electrodeposition film forming ability and a dye having the same polarity as the dye but having no electrodeposition film forming ability, It can be seen that an image can be transferred to paper by applying a voltage between the first electrode and the counter electrode such that the polarity of the first electrode is opposite to the polarity during film formation.
[Example 2]
9 and an aqueous solution (pH = 0.05M) obtained by mixing a 0.02M Pro Jet Fast Yellow 2 (manufactured by Zeneca) aqueous solution (yellow) and a 0.02M Cathilon PureBlue 5GH (Hodogaya Chemical) aqueous solution (blue). 7.2) was used. When a voltage was applied for 30 seconds between the
[0060]
Next, when a voltage was applied between the
[0061]
From this example, it can be seen that a two-color image can be obtained from a mixture of two kinds of dyes having different polarities, and the image can be transferred to paper by further applying pressure.
[Example 3]
The apparatus shown in FIG. 9 and an aqueous solution obtained by mixing a 0.02 M aqueous solution of Pro Jet Fast Yellow 2 (yellow) and a 0.02 M aqueous solution of Cathilon Pure Blue 5GH (blue) were used. When a voltage was applied for 30 seconds between the
[0062]
Next, in the apparatus having the arrangement shown in FIG. 9, a voltage was applied between the
[Example 4]
The apparatus shown in FIG. 9 using an ITO electrode formed on a glass substrate as the first electrode, and a 0.02 M aqueous solution of Pro Jet Fast Yellow 2 (yellow) and a 0.02 M aqueous solution of Cathilon Pure Blue 5GH (blue) Was used. When a voltage was applied for 30 seconds between the ITO electrode and the
[0063]
Next, when a voltage was applied for 90 seconds between the ITO electrode and the
[0064]
This example shows that a dye film usable as a color filter can be formed on a transparent electrode. Further, it was clearly supported that there was a difference in the formed dye film due to the difference in the polarity of the applied voltage based on the absorption spectrum.
[Example 5]
The apparatus shown in FIG. 9 and an aqueous solution obtained by mixing a 0.02 M aqueous solution of Pro Jet Fast Yellow 2 (yellow) and a 0.02 M aqueous solution of Cathilon Pure Blue 5GH (blue) were used. A voltage is applied between the saturated
[0065]
Next, in the apparatus shown in FIG. 9, the saturated
[0066]
From this example, two color images were obtained from a mixture of two dyes, and the thickness of the dye film, in other words, the image density was changed by the applied voltage. As a result, transferred images having different image densities were obtained. It is understood that it can be done.
[Example 6]
The apparatus shown in FIG. 9 and an aqueous solution obtained by mixing a 0.02 M aqueous solution of Pro Jet Fast Yellow 2 (yellow) and a 0.02 M aqueous solution of Cathilon Pure Blue 5GH (blue) were used. A voltage is applied between the saturated
[0067]
Next, in the apparatus shown in FIG. 9, a voltage is applied between the saturated
From this example, two color images were obtained from a mixture of two types of dyes, and the thickness of the dye film, in other words, the image density, changed depending on the voltage application time. As a result, transferred images having different image densities were obtained. Is obtained.
[Example 7]
The apparatus shown in FIG. 9 and an aqueous solution obtained by mixing a 0.02 M aqueous solution of Pro Jet Fast Yellow 2 (yellow) and a 0.02 M aqueous solution of Cathilon Pure Blue 5GH (blue) were used. The current flowing through the
[0068]
Next, in the apparatus shown in FIG. 9, when current was applied for 10 seconds so that the current flowing through the
[0069]
According to this embodiment, images of two colors are obtained from a mixture of two kinds of dyes, and the thickness of the dye film, in other words, the image density changes depending on the amount of current flowing, and as a result, transferred images having different image densities Is obtained.
Example 8
A
The sample was immersed in a mixed solution with Pure Blue 5GH (manufactured by Hodogaya Chemical) aqueous solution (blue). Next, when a voltage of 4 V was applied to the electrodes in both areas for 20 seconds so that the electrodes in the area marked in green became the anode, a green (mixed color) thin film was formed on the anode side. On the other hand, a blue thin film was formed on the cathode side. Next, when the
[0070]
From this example, it can be seen that a two-color image can be obtained from a mixture of two dyes by one voltage application, and a two-color image can be obtained simultaneously by one transfer.
[0071]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the image forming method of the present invention, the density of an image can be adjusted, the influence on the environment is small, and the image can be formed with a small amount of energy consumption.
[0072]
Further, in the second image forming method of the present invention, it is possible to form a two-color image from one kind of aqueous solution by applying a current to a mixed solution in which dyes having different polarities are mixed.
[0073]
The image forming apparatus of the present invention can also achieve the above advantages.
When a color filter is manufactured using the above-described image forming method, the number of manufacturing steps is greatly reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an absorption spectrum of an aqueous solution of Pro
FIG. 2 shows an absorption spectrum of a thin film of Pro
FIG. 3 shows an absorption spectrum of Cathilon Pure Blue 5GH aqueous solution, which is a cationic dye used in the present invention.
FIG. 4 shows an absorption spectrum of a thin film of Cathilon Pure Blue 5GH which is a cationic dye used in the present invention.
FIG. 5 is a diagram illustrating the principle of the present invention, illustrating how different electrodeposited films are formed depending on the polarity of the electrode.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the ratio of Ypeak and Cpeak and the value and polarity of a voltage applied to an electrode.
FIG. 7 is an absorption spectrum of a color mixture film.
FIG. 8 is a schematic configuration diagram of an apparatus used in the present invention.
FIG. 9 is a schematic configuration diagram of an apparatus according to another embodiment used in the present invention.
FIG. 10 shows a substrate used in the present invention, in which electrodes are formed in a matrix on a support.
11 is a schematic configuration diagram of an apparatus for simultaneously forming two color electrodeposition films on the substrate of FIG.
12 is a schematic configuration diagram of an apparatus for sequentially forming two-color electrodeposition films on the substrate of FIG.
13 is a schematic configuration diagram of an apparatus for transferring an electrodeposition film of two colors formed on the substrate of FIG.
FIG. 14 is a schematic configuration diagram of an apparatus used in the present invention and capable of image formation and image transfer.
FIG. 15 is a schematic configuration diagram of another embodiment of an apparatus capable of forming an image and transferring an image used in the present invention.
FIG. 16 shows an absorption spectrum of a color filter in which a mixed film of Pro
FIG. 17 shows an absorption spectrum of the electrodeposited film of a color filter in which an electrodeposited film of Cathilon Pure Blue 5GH is formed on a transparent substrate.
FIG. 18 shows two-color patterns obtained from the substrate of FIG.
[Explanation of symbols]
1 Platinum electrode (first electrode)
2 Platinum electrode (second electrode)
3 aqueous solution
7 Shiohashi
8 Saturated KCl solution
80 substrate
81 DC power supply
84 electrodes
92 Counter electrode
93 switch
94 DC power supply
95 DC power supply
96 Transfer media
112 2nd electrode
113 aqueous solution
115 roller (first electrode)
116 transfer roller
117 paper
119 Controller
120 Transfer roller (counter electrode)
Claims (18)
前記水溶液に浸漬される又は接触する第1電極と、
前記第1電極と協働して電気化学反応を引き起こすことが可能となるように設けられた第2電極と、
前記第1電極及び第2電極の間に電圧を印加する電圧印加手段と、
を備えた画像形成装置。A bath containing an aqueous solution in which two or more dye groups including at least one dye that can be precipitated alone from a state dissolved in the aqueous solution by an electrochemical reaction are dissolved in a coexisting state at a specific pH;
A first electrode immersed or in contact with the aqueous solution;
A second electrode provided to enable an electrochemical reaction to occur in cooperation with the first electrode;
Voltage applying means for applying a voltage between the first electrode and the second electrode;
An image forming apparatus comprising:
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