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JP3547189B2 - コンバインの刈刃駆動装置 - Google Patents

コンバインの刈刃駆動装置 Download PDF

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JP3547189B2
JP3547189B2 JP33390394A JP33390394A JP3547189B2 JP 3547189 B2 JP3547189 B2 JP 3547189B2 JP 33390394 A JP33390394 A JP 33390394A JP 33390394 A JP33390394 A JP 33390394A JP 3547189 B2 JP3547189 B2 JP 3547189B2
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喜代志 田中
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明はコンバインの前処理部における刈刃装置を駆動する刈刃駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来コンバインの前処理装置における刈刃機構には、実公平5ー25388号広報に示されるように上刈刃と下刈刃のそれぞれに連結しているベルクランクをクランクアームと駆動ロッドで駆動するクランク機構によって、上刈刃と下刈刃を左右逆方向にスライドせしめて刈取を行う刈刃駆動装置があり、この刈刃駆動装置のクランク部が前処理フレームの中心より右側の既刈地側に設けられ、駆動ロッドが第2伝動軸から伝達された駆動力で上下揺動しながらクランク部を左右揺動させるものが知られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしクランク部が前処理フレームの中心より右側の既刈地側に設けられていると、クランク部が刈取穀稈の搬送経路と重なるため穀稈搬送の妨げおよび搬送乱れ等の原因となり、加えて搬送時に落下する穀稈の藁屑,泥等が刈刃駆動軸に巻き付いてしまうという問題があった。さらに駆動ロッドが上下揺動するため駆動ロッドが圃場に当接し、これにより圃場が損傷する等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するための本発明のコンバインの刈刃駆動装置は、前方下方に向かって傾斜し、先端に左右方向の第2伝動軸ケース6が固定された伝動軸ホルダ4を介して上下揺動自在に機体1側に連結される前処理部3と、該前処理部3の前処理フレーム14の後部下方に横設された刈刃21と、該刈刃21の後方に刈刃21を左右スライド駆動させるクランク部37とを設け、さらに該クランク部37の駆動力を機体1側から伝動する縦伝動軸11を上記伝動軸ホルダ4内に内装したものにおいて、上記伝動軸ホルダ4を穀稈搬送経路の下方位置を通して設けるとともに、縦伝動軸11から直接刈刃駆動用の駆動力を取り出すクランク駆動部43を、伝動軸ホルダ4の第2伝動軸ケース6より機体1側の下方位置に設け、さらに上記クランク駆動部43を穀稈搬送経路の合流部9より前方に設けてなることを特徴としている。
【0005】
またクランク駆動部43とクランク部37をロッド42で連結し、該ロッド42が前後及び左右方向の平面内でクランク作動する機構としたことを第2の特徴としている。
【0006】
【作用】
伝動軸ホルダ4が穀稈搬送経路の下方位置を通り、さらに伝動軸ホルダ4の下方にクランク駆動部43が設けられているので、穀稈搬送経路とクランク駆動部43の間に伝動軸ホルダ4が存在することになる。このため伝動軸ホルダ4がクランク駆動部43上方を保護し、搬送中の穀稈から落とされる泥,袴,わら等の上方からの落下物がクランク駆動部43に巻き付かないようにクランク駆動部43の左右に落とす作用をする。またクランク駆動部43の動作により、クランク駆動部43とクランク部37を連結するロッド42が前後及び左右の平面内で駆動されるのでロッド42の初期セット位置より下方にロッド42が動くことがない。
【0007】
【実施例】
図1,図2は本発明の機構を応用したコンバインの前処理部3の側面図と全体合成平面図を示す。クローラ2に支持されている機体1の前方から上下揺動自在に伝動軸ホルダ4が前方に向かって軸支されており、該伝動軸ホルダ4の先端は前処理部3に一体的に固定されている第2伝動軸ケース6に固定されている。上記伝動軸ホルダ4はV字状に形成された左右搬送部7,8よりなる穀稈搬送経路の下方位置を通り、かつ合流部9を避けるようにく字状に屈曲している。このため内装される縦伝動軸11は第1縦伝動軸11aと第2縦伝動軸11bの2つに分割されており、伝動軸ホルダ4の屈曲にあわせて歯車12で連結されている。
【0008】
上記構造により前処理部3は伝動軸ホルダ4を介して機体1に対して上下揺動自在となっている。前処理部3の正面下端には、複数のデバイダ13が前処理フレーム14のデバイダフレーム14aに取り付けられており、該デバイダフレーム14aの後部下方には、刈取装置16が取り付けられている。またデバイダフレーム14a上方には後述する動作を行う掻込装置(スターホイル17等)及び上記左右搬送部7,8が設けられている。上記第2伝動軸ケース6は、前処理フレーム14の前処理横フレーム14b後部上方左右方向に取り付けられており、内部に第2伝動軸18が挿通支持されている。
【0009】
図2,図3に示すように、上記前処理フレーム14側に取り付けられた刈取装置16は、該前処理フレーム14に略全幅にわたって取り付けられたプレート状の受刃台19で支持され、該受刃台19には、上刈刃21aと下刈刃21bが各左右動自在に載置されている。そして前記上刈刃21aと下刈刃21bを後述する方法により左右逆方向にスライドさせることで、刈取装置16より前方に取り付けられたデバイダ13で掻き分けられた穀稈の刈取動作を行わせしめる。そして刈刃21で切断された穀稈は、掻込装置(スターホイール17等)で株元を後方に掻き寄せられて左右搬送部7,8で搬送され、搬送合流部9で左右から搬送された穀稈が合流し、更に後方上部に揚上搬送されていく。
【0010】
また前処理部3の駆動力は、機体1側のミッションケース(図示していない)側よりプーリ22を介して第1伝動軸ケース23に内装された第1伝動軸24に伝達入力され、ベベルギア26を介して前述の縦伝達軸11に伝達される。さらに縦伝動軸11からベベルギヤ27を介して前述の第2伝動軸18に伝達され、上記掻込,搬送動作等をさせるための駆動力については、第2伝動軸18から掻込装置,搬送部等各部に分配伝達される構造になっている。なお上記刈取動作を行わせしめる駆動力の伝達方法については後述する。
【0011】
図3,図4に示すように刈取装置16は、前記上刈刃21aと下刈刃21bに、プレート状のナイフヘッド28a,28bが固着されており、ナイフヘッド28a,28bの後端部には、上刈刃21a駆動用クランク29a及び下刈刃21b駆動用クランク29bのナイフ側係合部を収容するコ字形の切欠からなるナイフ側収容部31a,31bがそれぞれ形成されている。一方上記クランク29a,29bは平面視T字形及びL字形の交差部を軸32a,32bによりサポートブラケット33に軸支されており、サポートブラケット33は、前処理横フレーム14bに取り付けられている。
【0012】
そして両クランク29a,29bは、支点軸30で連結され連動して回動する機構となっている。またクランク29a,29bは、そのナイフ側先端に各突設されたピン34a,34bと該ピン34a,34bに回動自在に嵌合された筒状のローラ36a,36bを介し、前述したナイフヘッド28a,28bの後端に連結され、該ナイフヘッド28a,28bを介して上下刈刃21a,21bを逆方向にスライド駆動する従来公知の構成となっている。
【0013】
上記構造のクランク部37は平面視において前処理フレーム14の略中心位置に設けられており、前記クランク29aの未刈地側(平面視左側)方向に長尺になっているもう一端には、一端に円筒状のピン39が横設枢支された連結部41の他端が支点軸40を介して揺動自在に軸支されている。そして該連結部のピン39を介して上下揺動自在にクランクロッド42の前端が軸支されている。
【0014】
一方図5に示すように伝動軸ホルダ4の直下位置でかつ搬送合流部9前方位置において伝動軸ホルダ4は略鉛直下向きの開放部4aを持ち、開放部4a下方にクランク駆動部43が設けられている。クランク駆動部43は上方及び周方をコ字状断面形状を持つケース44で覆われ、クランク駆動部43内にはクランク駆動軸46が下方に突出して軸支されており、該クランク駆動軸46の上端はベベルギヤ47を介して第2縦伝動軸11bと連結している。そして該クランク駆動軸46の下端にはアーム48が固定されており、第2縦伝動軸11bからベベルギヤ47を介して直接駆動力を得た駆動軸46の回転により駆動軸46を中心にアーム48が前後左右方向の平面内を回転する。さらにアーム48の先端には支点軸49が下方に突設しており、該支点軸49に回動自在に上記連結部41と同様の構成の連結部51が軸支されるとともに、該連結部51の先端に上記連結部41と同様にしてクランクロッド42の他端が連結されている。なおクランクロッド42は上記取り付け方法であるため組付け時の自由度が大きく取れる。
【0015】
つまり該クランクロッド42はクランク部37より更に未刈地側方向に寄って設置され伝動軸ホルダ4の直下に位置する。そしてクランク駆動部43のアーム48の回転をアーム48の回転平面内での前後方向の動作に変換してクランク部37に伝達する。そしてクランクロッド42によってクランク29aが揺動することで、クランク29aとクランク29bの係合部の嵌合連結によりクランク29bがクランク29aと左右反対方向に揺動し、ナイフヘッド28a,28bが、左右に動作し上刈刃21aと下刈刃21bを左右逆方向にスライドさせる。
【0016】
【発明の効果】
以上のように構成される本発明の装置によれば、穀稈搬送経路の下方に伝動軸ホルダがあり、伝動軸ホルダの真下にクランク駆動部があるため、搬送中の穀稈から落とされる泥,袴,わら等は伝動軸ホルダ上を通過し、伝動軸ホルダの左右に落とされる。このため搬送中の穀稈から落とされる泥,袴,わら等のごみがクランク駆動部に巻き付くことがなくなるという利点があり、またクランク駆動部は縦伝動軸から直接駆動力を取るため構造が簡単となり、コストダウンとコンパクト化が可能となる。
【0017】
さらに前後左右方向の平面内でクランクロッドを揺動させるので、クランクロッド等が圃場等に当接して圃場を損傷させることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの前処理部合成側面図である。
【図2】コンバインの合成平面図である。
【図3】刈刃装置の平面図である。
【図4】クランクの結合状態を示す正面拡大断面図である。
【図5】刈刃駆動部の拡大側面図である。
【符号の説明】
1 機体
3 前処理部
4 伝動軸ホルダ
9 合流部
11 縦伝動軸
14 前処理フレーム
21 刈刃
37 クランク部
42 クランクロッド(ロッド)
43 クランク駆動部

Claims (2)

  1. 前方下方に向かって傾斜し、先端に左右方向の第2伝動軸ケース(6)が固定された伝動軸ホルダ(4)を介して上下揺動自在に機体(1)側に連結される前処理部(3)と、該前処理部(3)の前処理フレーム(14)の後部下方に横設された刈刃(21)と、該刈刃(21)の後方に刈刃(21)を左右スライド駆動させるクランク部(37)とを設け、さらに該クランク部(37)の駆動力を機体(1)側から伝動する縦伝動軸(11)を上記伝動軸ホルダ(4)内に内装したものにおいて、上記伝動軸ホルダ(4)を穀稈搬送経路の下方位置を通して設けるとともに、縦伝動軸(11)から直接刈刃駆動用の駆動力を取り出すクランク駆動部(43)を、伝動軸ホルダ(4)の第2伝動軸ケース(6)より機体(1)側の下方位置に設け、さらに上記クランク駆動部(43)を穀稈搬送経路の合流部(9)より前方に設けてなるコンバインの刈刃駆動装置。
  2. クランク駆動部(43)とクランク部(37)をロッド(42)で連結し、該ロッド(42)が前後及び左右方向の平面内でクランク作動する機構とした請求項1のコンバインの刈刃駆動装置。
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