JP3546640B2 - スタータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを始動するためのスタータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、例えば実公昭57−55970号公報に開示されたスタータがある。このスタータは、始動モータの回転を減速する遊星歯車減速装置と、この減速装置の回転出力を出力軸に伝達する一方向クラッチとを具備し、減速装置の各遊星歯車が一方向クラッチのアウタに連結されている。しかし、この構成では、一方向クラッチのアウタと出力軸とが、アウタの内周に配されたローラのみによって連結され、且つアウタが減速装置の遊星歯車と連結されていることから、エンジンを駆動する際に、エンジンの負荷変動に伴って発生する回転変動により、出力軸に対してアウタが傾き、一方向クラッチの役割である動力伝達や空転に悪影響を与える可能性があった。このため、上記の公報では、アウタと出力軸との間に軸受を配設してアウタの出力軸に対する傾きを防止する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、アウタと出力軸との間に軸受を配設した場合、その軸受に加わる圧力が高くなると、軸受や出力軸が変形する可能性があるため、単位面積当たりの圧力(以下、面圧と呼ぶ)を低下させる必要があった。この場合、同一の圧力であれば、軸受と出力軸との接触面積を増加させることにより対応できるが、その接触面積を増加させるためには、出力軸の径Dを大きくするか、または軸受と出力軸との接触部の軸方向長さLを長くする必要がある(なお、接触面積はDπLで求められる)。しかし、出力軸の径Dは、構造上所定値以上大きくすることができないため、結果として軸方向長さLを増加させなければならず、スタータの小型化(全長の短縮化)に反すると言ったデメリットがあった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、軸方向長さを長くすることなく、アウタの傾きを抑止できるスタータを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
一方向クラッチの外周にアウタの傾き、及びインナとアウタの中心軸のずれを規制する規制部材が配されている。この場合、アウタの内径に軸受を配置してアウタの傾きを抑える従来装置と比較して、規制部材と一方向クラッチとの接触部の径が増大するため、接触部の軸方向長さを長くすることなく規制部材に加わる面圧を低減できる。
また、規制部材は、軸方向にローラの少なくとも一部と重なる一方向クラッチの外周面との間に僅かな隙間を有して対向する円筒内周面を有している。この場合、一方向クラッチのアウタが出力軸(インナ)に対して同心に位置する(アウタが傾いていない)時は、一方向クラッチの外周面と規制部材の円筒内周面との間に隙間が確保されているが、出力軸に対しアウタが傾くと、一方向クラッチの外周面が規制部材の円筒内周面に当接することによりアウタの傾きが抑制される。
【0006】
さらに規制部材は、動力伝達経路に加わる衝撃を緩和するための滑り板と一体に設けられている。この場合、一方向クラッチの外周に緩衝装置としての滑り板を配置することにより、その滑り板と規制部材とを一体に設けることができる。
【0007】
(請求項2の手段)
請求項1に記載した規制部材は、減速装置のインターナルギヤと一体に設けられたリング形状部をさらに備えている。この場合、インターナルギヤが遊星ギヤの外周に配置されて大径であることから、そのインターナルギヤに近接して規制部材を設けることができる。
【0008】
(請求項3の手段)
規制部材は、前記滑り板の前記円筒内周面に配置され、前記一方向クラッチの外周面を回転自在に支持する軸受をさらに備える。この場合、一方向クラッチの外周面が常時軸受に摺接しているため、エンジンの負荷変動に伴うアウタの傾きを抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のスタータを図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1はスタータ1の断面図である。
本実施例のスタータ1は、外周にピニオン移動体2を具備する出力軸3、この出力軸3を駆動するための回転力を発生する始動モータ4、始動モータ4の回転を減速する遊星歯車減速装置(後述する)、この減速装置で減速された回転を出力軸3に伝達する一方向クラッチ(後述する)、始動モータ4への通電を制御する電磁スイッチ5、始動モータ4が起動する前にピニオン移動体2の回転を規制する回転規制部材6、及びスタータ1の前方側を覆うフロントケース7とスタータ1の後端部を覆うリヤケース8等から構成される。
【0010】
出力軸3は、始動モータ4の前方に配されて、フロントケース7の先端部に固定された軸受9と、センタケース10の内周筒部10aに固定された軸受11とを介して回転自在に支持され、センタケース10に対して軸方向の移動が規制されている。この出力軸3の後端中央部には、軸方向に沿って筒状に窪む凹部3aが設けられ、その凹部3aの内周に始動モータ4の回転軸12の先端を支持する軸受13が固定されている。また、出力軸3の外周面には、センタケース10より前方側(図1の左方向)の一部にヘリカルスプライン3bが設けられている。センタケース10は、出力軸3と直交する壁面10b(図2参照)を有し、この壁面10bの内径側に前記の内周筒部10aが設けられ、壁面10bの外径側にスタータ1後方へ筒状に延びる外周筒部10c(図2参照)が設けられて、この外周筒部10cがフロントケース7の内周面に圧入状態で固定されている。つまり、センタケース10はフロントケース7に対して軸方向及び回転方向の移動が規制されている。
【0011】
ピニオン移動体2は、ピニオンギヤ14とこのピニオンギヤ14より外径の大きい鍔部15とを有し、内周にヘリカルスプライン2aが設けられて、そのヘリカルスプライン2aが出力軸3のヘリカルスプライン3bに嵌合して出力軸3上を移動可能に配されている。
ピニオンギヤ14は、エンジンの駆動軸に設けられたリングギヤ16と噛み合って始動モータ4の回転力をリングギヤ16に伝達するもので、ピニオン移動体2の前側に設けられている。
鍔部15は、ピニオンギヤ14の後側に一体に設けられて、その外周に多数の凹凸部15aが形成されている。また、鍔部15の後部には、コロ17を介してピニオン移動体2に回転自在に支持されたワッシャ18が具備されている。
このピニオン移動体2は、出力軸3の先端側外周に固定されたカラー19とピニオン移動体2の前端面との間に介在されたリターンスプリング20によって常時スタータ1の後方側(図1の右方向)へ付勢されている。
【0012】
始動モータ4は、磁気枠を形成する円筒形状の継鉄21、この継鉄21の内周面に固着された固定磁極22(例えば複数の永久磁石)、この固定磁極22の内周に配されたアーマチャ23、このアーマチャ23に通電するためのブラシ24等から構成される。
アーマチャ23は、回転軸12の外周に電機子鉄心25が固定され、その電機子鉄心25に電機子コイル26が巻装された周知の構成を成すもので、回転軸12の両端が出力軸3の凹部3a内に固定された軸受13とブラシホルダ27に固定された軸受28とを介して回転自在に支持されている。また、アーマチャ23の後端部(図1の右端部)には、電機子コイル26と電気的及び機械的に結合された整流子29が設けられている。
【0013】
ブラシ24は、整流子29の径方向外周に形成されたブラシ収納室30に収納され、スプリング31により整流子29の外周面に付勢されている。ブラシ収納室30は、ブラシホルダ27に形成された箱状凹部と、継鉄21とブラシホルダ27とに挟持されたプレート32とで形成されている。なお、ブラシ24は、ブラシ収納室30を径方向(図1の上下方向)に摺動可能に配され、且つ回転方向に移動規制されている。
ブラシホルダ27は、始動モータ4の後部に配されて、その外周壁部がスタータ1の外形を構成する機枠体の一部を形成している。なお、機枠体は、フロントケース7、継鉄21、ブラシホルダ27、及びリヤケース8によって形成されている。
【0014】
減速装置は、サンギヤ33(外歯)、遊星ギヤ34、及びインターナルギヤ35(内歯)より構成される。
サンギヤ33は、始動モータ4の回転軸12の先端側外周に形成されて、回転軸12と一体に回転する。
遊星ギヤ34は、サンギヤ33とインターナルギヤ35との間に配設され、サンギヤ33が回転すると両ギヤ33、35に噛み合ってサンギヤ33の外周を自転しながら公転する。この遊星ギヤ34は、サンギヤ33の円周上に複数個配設され、それぞれ一方向クラッチのアウタ36に固定されたピン37に軸受38を介して回転自在に支持されている。
インターナルギヤ35は、図3(b)に示す様に、環状体に設けられて、その軸方向後部側の内周に遊星ギヤ34と噛み合う歯部35aを有し、軸方向前部側がリング形状に設けられ、そのリング形状部35bの前端面に円周方向に複数の凹凸部35cが設けられている。このインターナルギヤ35は、フロントケース7の内側に配されて、フロントケース7の壁面10bに対し円周方向に摺動可能な状態で組み込まれ、且つ下記の滑り板39に連結されている。
【0015】
滑り板39は、リン青銅等により形成され、図2に示す様に、センタケース10の壁面10bに当接する環状の滑り面39aと、この滑り面39aの内周縁から軸方向後方へ筒状に延びる円筒部39bとを有し、滑り面39aがワッシャ40を介してセンタケース10の壁面10bに対し所定の圧力で押圧保持されている。ワッシャ40は、滑り面39aの後側(図2の右側)に配されて、センタケース10の外周筒部10cの端部をかしめることで保持されている。これにより、滑り板39は、センタケース10とワッシャ40に対して所定の摩擦力により回転規制され、滑り板39に一定以上の回転力が加わった時に摩擦力に抗して回転することができる。なお、滑り板39とセンタケース10の壁面10bとの間、及び滑り板39とワッシャ40との間には、それぞれ潤滑グリスが充填されている。
この滑り板39は、図3(a)に示す様に、円筒部39bの先端に複数の凹凸部39cが設けられ、その凹凸部39cがインターナルギヤ35の凹凸部35cに係合して組み付けられている。従って、インターナルギヤ35は、滑り板39を介して回転規制され、滑り板39に一定以上の回転力が加わった時に滑り板39と一体に回転することができる。なお、滑り板39の円筒部39bの内径と、インターナルギヤ35のリング形状部35bの内径とは同一寸法に設定されている。
【0016】
一方向クラッチは、減速装置の回転出力を受けて回転するアウタ36、このアウタ36の内周に形成されたくさび状のカム室(図示しない)に配されたローラ41、動力伝達時にローラ41を介してアウタ36の回転が伝達されるインナ42、及びアウタ36の外周を覆ってローラ41の飛び出しを防止するクラッチカバー43等より構成され、インナ42が出力軸3の後端部に設けられている。
アウタ36は、出力軸3の後端部外周に配されて、遊星ギヤ34を軸支するピン37が圧入等によって固定され、各遊星ギヤ34がサンギヤ33の外周を回転(公転)することで各遊星ギヤ34と一体に回転する。
【0017】
ローラ41は、図示しないスプリングによってカム室の狭い方へ付勢されており、アウタ36が回転すると、カム室の内壁面とインナ42(出力軸3)の外周面との間に押圧され、アウタ36とインナ42とを連結してアウタ36の回転をインナ42に伝達する。また、インナ42の回転速度がアウタ36の回転速度より高くなると、スプリングの付勢力に抗してカム室の広い方へ移動することにより、インナ42とアウタ36との連結を解除する。
この一方向クラッチは、アウタ36の回転中心が出力軸3の軸心と一致する時に、クラッチカバー43の外周面と滑り板39の円筒部39bの内周面(本発明の円筒内周面)及びインターナルギヤ35のリング形状部35bの内周面(本発明の円筒内周面)との間に僅かな隙間S(例えば1mm以下)が確保されている(図2参照)。
【0018】
電磁スイッチ5は、スタータ1の後端部(ブラシホルダ27の後方)に配されて、椀状を成すリヤケース8に収容されている。
この電磁スイッチ5は、底面中央部に開口孔を有する円筒形状のフレーム44、このフレーム44の開口端にかしめ固定されるグランドプレート45、フレーム44内に収納される吸引コイル46、フレーム44の開口孔を通って吸引コイル46の内周を上下移動可能に配されたプランジャ47等を具備し、そのプランジャ47の移動に伴って始動モータ4の通電回路(図4参照)に介在されたモータ接点(下述する)を開閉する。
フレーム44、グランドプレート45、及びプランジャ47は、それぞれ鉄等の磁性体により設けられて電磁スイッチ5の磁気回路を構成している。
プランジャ47は、吸引コイル46の内周でエアギャップを介してグランドプレート45と対向し、吸引コイル46が通電されて磁気回路に磁束が流れると、グランドプレート45とプランジャ47との間に作用する磁力を受けてグランドプレート45側へ(図1の上方へ)吸引される。
【0019】
モータ接点は、図4に示す様に、バッテリ側固定接点48、モータ側固定接点49、及び可動接点50から成る。
バッテリ側固定接点48は、ケーブル51を通じてバッテリ52に接続されるバッテリ端子53と一体に設けられ、リヤケース8の内部で可動接点50に対向して配されている。バッテリ端子53は、外周にナット(図示しない)を螺着するための螺子部が形成され、その螺子部がリヤケース8から突出した状態でワッシャ54によりリヤケース8に固定されている。
モータ側固定接点49は、リード線55を通じて正極側のブラシ24と電気的に接続され、リヤケース8の内部でバッテリ側固定接点48と並んで可動接点50に対向して配されている。
【0020】
可動接点50は、プランジャ47と一体に設けられたロッド56の端部に絶縁部材57を介して取り付けられ、プランジャ47とともに移動して両固定接点48、49に当接(電気的に接触)することでモータ接点を閉じ、両固定接点48、49から離れることでモータ接点を開く。また、可動接点50は、両固定接点48、49に当接した際に、絶縁部材57を介してコンタクトスプリング58に付勢されることにより、両固定接点48、49に対して所要の接点圧で当接することができる。
ロッド56は、プランジャ47の上端面中央部からグランドプレート45の中央部に開けられた貫通孔(符号なし)を通り抜けて上方へ突出している。
コンタクトスプリング58は、ロッド56の外周に配されて、上端が絶縁部材57に係止され、下端がロッド56の外周に設けられた段差面に係止されている。
【0021】
回転規制部材6は、例えば棒状のバネ材をコイル状に巻回して、両端部6a、6bを略直角に同一方向へ折り曲げて形成されている。この回転規制部材6は、コイル状に巻回された部分がセンタケース10の壁面10bとセンタケース10の前側に固定されたプレート59との間に形成される空間に配されて、全体が図1の上下方向へ移動可能に設けられ、プレート59に固定されたスプリング60によって常時図1の上方へ付勢されている。
直角に折り曲げられた両端部6a、6bは、それぞれプレート59に設けられた開口部(図示しない)を通ってプレート59より前方側(図1の左側)へ取り出されている。
【0022】
一方の端部6aは、出力軸3の径方向上側でピニオン移動体2の鍔部15より外周に位置し、他方の端部6bは、出力軸3の径方向下側でピニオン移動体2より後方に位置している。但し、一方の端部6aは、ピニオン移動体2が出力軸3上を所定距離前進しても(例えば、ピニオンギヤ14の端面がリングギヤ16の端面に当接する位置まで移動した状態)、回転規制部材6が下方へ移動した時にピニオン移動体2の鍔部15に設けられた凹凸部15aに係合できる長さに設定されている。また、他方の端部6bには、電磁スイッチ5の吸引力を回転規制部材6に伝達するための紐状部材61の一端が連結されている。紐状部材61の他端は、プランジャ47の底部に連結されている。
この回転規制部材6は、紐状部材61を通じて電磁スイッチ5の吸引力が伝達されると、スプリング60の付勢力に抗して図1の下方へ移動し、電磁スイッチ5の吸引力が消滅すると、スプリング60の付勢力で初期位置(図1に示す位置)へ復帰する。
【0023】
次に、本実施例の作動を説明する。
キースイッチ62(図4参照)を閉じると、バッテリ52から電磁スイッチ5の吸引コイル46に電流が流れて磁力が発生し、その磁力によりプランジャ47が図1の上方へ吸引される。このプランジャ47の移動により、回転規制部材6の他方の端部6bが紐状部材61を通じて下方へ引っ張られるため、回転規制部材6全体がスプリング60を撓ませながら図1の下方へ移動する。これにより、回転規制部材6の一方の端部6aがピニオン移動体2の鍔部15に設けられた凹凸部15aに係合してピニオン移動体2の回転を規制する。
【0024】
一方、プランジャ47の移動によって可動接点50が両固定接点48、49に当接してモータ接点を閉じることにより、アーマチャ23に電流が流れてアーマチャ23が回転を開始する。但し、モータ接点が閉じた時点では、既にピニオン移動体2の回転が規制されている。アーマチャ23の回転は、減速装置で減速された後、一方向クラッチを介して出力軸3に伝達されて出力軸3が回転する。この出力軸3の回転によってピニオン移動体2も回転しようとするが、上記の様にピニオン移動体2の回転が規制されているため、出力軸3の回転がヘリカルスプライン3b、2aを通じてピニオン移動体2に推力として作用する。この結果、ピニオン移動体2が出力軸3上を前進してピニオンギヤ14がリングギヤ16と噛み合うことにより、始動モータ4の回転力がピニオンギヤ14からリングギヤ16に伝達されてエンジンを始動する。
【0025】
ピニオンギヤ14がリングギヤ16に噛み合うと、回転規制部材6の一方の端部6aが鍔部15の凹凸部15aから外れて、ピニオン移動体2の後部に配されたワッシャ18の後方に入り込むことにより、ピニオン移動体2の後退を規制する。
エンジンの始動によりピニオンギヤ14がリングギヤ16によって回転駆動されると、ピニオンギヤ14の回転速度(出力軸3の回転速度)がアウタ36の回転速度を上回るが、一方向クラッチの作用によって出力軸3の回転がアウタ36に伝達されることはなく、アーマチャ23は一定速度で回転することができる。また、ピニオンギヤ14がリングギヤ16に噛み合う時、あるいはエンジン始動後にエンジンの負荷変動に伴って発生する回転変動によりスタータ1の動力伝達経路に大きな衝撃力が加わると、滑り板39とインターナルギヤ35とが空転することにより衝撃が吸収される。この時、アウタ36が出力軸3に対して傾いても、滑り板39の円筒部39bの内周面及びインターナルギヤ35のリング形状部35bの内周面にクラッチカバー43の外周面が当接することでアウタ36の傾きが抑制され、良好なクラッチ性能を得ることができる。
【0026】
エンジン始動後、キースイッチ62を開くと、吸引コイル46への電流が断たれてプランジャ47を吸引する吸引力が無くなるため、回転規制部材6はスプリング60の付勢力により図1の上方へ押し戻されて初期位置へ復帰する。これにより、それまでピニオン移動体2の後退を規制していた回転規制部材6の一方の端部6aがピニオン移動体2のワッシャ18から外れてピニオン移動体2の後退規制が解除される。その結果、ピニオン移動体2が出力軸3上を後退してリングギヤ16とピニオンギヤ14との噛み合いが解除される。
また、回転規制部材6が図1の上方へ移動するのに伴って、プランジャ47が紐状部材61を通じて下方へ引っ張られて移動するため、可動接点50が両固定接点48、49から離れてモータ接点が開くことにより、アーマチャ23への通電が断たれてアーマチャ23の回転が停止する。
【0027】
(本実施例の効果)
本実施例によれば、エンジンの負荷変動に伴ってアウタが傾いた時に、クラッチカバーの外周面が滑り板39の円筒部39bの内周面またはインターナルギヤ35のリング形状部35bの内周面に当接することでアウタ36の傾きを抑制できる。この場合、アウタ36の内径に軸受を配置してアウタ36の傾きを抑える従来装置と比較して、クラッチカバーの外周面と、円筒部39bの内周面またはリング形状部35bの内周面との接触部の径が増大するため、接触部の軸方向長さを長くすることなく円筒部39bの内周面またはリング形状部35bの内周面に加わる面圧を低減できる。
【0028】
(第2実施例)
図5はスタータ1の要部断面図である。
本実施例では、滑り板39の円筒部39bの内周に軸受63を配置して、この軸受63によりクラッチカバー43の外周面を回転自在に支持した一例を示す。この場合、クラッチカバー43の外周面が常時軸受63の内周面に摺接しているため、エンジンの負荷変動によるアウタ36の傾きを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スタータの全体断面図である(第1実施例)。
【図2】スタータの要部拡大断面図である。
【図3】(a)はセンタケースに滑り板とワッシャが組み付けられた状態を示す斜視図である。(b)はインターナルギヤの斜視図である。
【図4】始動モータの電気回路図である。
【図5】スタータの要部断面図である(第2実施例)。
【符号の説明】
1 スタータ
3 出力軸
4 始動モータ
14 ピニオンギヤ
33 サンギヤ(遊星歯車減速装置)
34 遊星ギヤ(遊星歯車減速装置)
35 インターナルギヤ(遊星歯車減速装置)
35b イータナルギヤのリング形状部(規制部材)
36 アウタ(一方向クラッチ)
39 滑り板
39b 滑り板の円筒部(規制部材)
41 ローラ(一方向クラッチ)
42 インナ(一方向クラッチ)
63 軸受(第2実施例)
Claims (3)
- 回転力が伝達されて回転する出力軸と、
この出力軸上を軸方向に移動可能に設けられたピニオンギヤと、
前記出力軸を駆動するための回転力を発生する始動モータと、
この始動モータの回転を減速する遊星歯車減速装置と、
この減速装置の遊星ギヤに連結されたアウタ、このアウタの内周に配されたローラ、及び動力伝達時に前記ローラを通じてアウタの回転が伝達されるインナを有し、このインナが前記出力軸に設けられた一方向クラッチと、
この一方向クラッチの外周に配されて、前記出力軸に対する前記アウタの傾き、及び前記インナと前記アウタとの中心軸のずれを規制する規制部材とを備え、
前記規制部材は、軸方向に前記ローラの少なくとも一部と重なる前記一方向クラッチの外周面との間に僅かな隙間を有して対向する円筒内周面を有し、
前記規制部材は、動力伝達経路に加わる衝撃を緩和するための滑り板と一体に設けられていることを特徴とするスタータ。 - 前記規制部材は、前記減速装置のインターナルギヤと一体に設けられたリング形状部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載したスタータ。
- 前記規制部材は、前記滑り板の前記円筒内周面に配置され、前記一方向クラッチの外周面を回転自在に支持する軸受をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載したスタータ。
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