JP3435418B2 - 酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法 - Google Patents
酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化亜鉛膜含有青色
発光体の製造方法に関し、詳しくは、酸化亜鉛(Zn
O)を合金化することなく、アルミニウムを含むZnO
膜が成膜された基板について簡易な熱処理を行うことに
よりZnO膜含有青色発光体を製造する方法に関する。
発光体の製造方法に関し、詳しくは、酸化亜鉛(Zn
O)を合金化することなく、アルミニウムを含むZnO
膜が成膜された基板について簡易な熱処理を行うことに
よりZnO膜含有青色発光体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
可視光領域に対する研究が広帯域ギャップ化合物半導体
であるZnS、ZnSe、ZnO等を用いて進められて
きたが、非化学量論による本質的な欠点により赤色、緑
色系統の発光特性のみが示されるものが大部分であっ
た。ところで、最近、平板ディスプレイ(FPD)分野
において、フルカラーを実現するために青色発光体が重
要視されている。このうちZnOを含むものについて
は、Znの割込み及びOの空格子点等により主に緑色に
発光するものが知られている。現在までの青色発光体に
おいては、主にAgがドーピングされたZnS(Zn
S:Ag)及び亜鉛ガル酸塩(Zincgallat
e:ZnGa2 O4 )等が一般的に用いられてきた。こ
のうちZnOを含む発光体の場合、合金状の粉末又は薄
膜状をなすZnGa 2 O4 を含むものが開発されてき
た。ZnOを含む青色発光体に関する研究としては、Z
nGa2 O4 に関する研究の他に、現在までTa[Unive
rsity/Government/Industry MicroelectronicsSympos
ium ,1997、Proceedings of Twelfth Biennial ,IEE
E, p.161] 、W[Mat, Res. Soc. Symp. Proc. V. 560
,89(1999)] を用いて合金化し、Ta2Zn3 O 8及
びZnWO4 からそれぞれ410〜417nm、及び4
90nmに発光中心を有して生じる陰極ルミネセンスに
関するものがなされてきた。
可視光領域に対する研究が広帯域ギャップ化合物半導体
であるZnS、ZnSe、ZnO等を用いて進められて
きたが、非化学量論による本質的な欠点により赤色、緑
色系統の発光特性のみが示されるものが大部分であっ
た。ところで、最近、平板ディスプレイ(FPD)分野
において、フルカラーを実現するために青色発光体が重
要視されている。このうちZnOを含むものについて
は、Znの割込み及びOの空格子点等により主に緑色に
発光するものが知られている。現在までの青色発光体に
おいては、主にAgがドーピングされたZnS(Zn
S:Ag)及び亜鉛ガル酸塩(Zincgallat
e:ZnGa2 O4 )等が一般的に用いられてきた。こ
のうちZnOを含む発光体の場合、合金状の粉末又は薄
膜状をなすZnGa 2 O4 を含むものが開発されてき
た。ZnOを含む青色発光体に関する研究としては、Z
nGa2 O4 に関する研究の他に、現在までTa[Unive
rsity/Government/Industry MicroelectronicsSympos
ium ,1997、Proceedings of Twelfth Biennial ,IEE
E, p.161] 、W[Mat, Res. Soc. Symp. Proc. V. 560
,89(1999)] を用いて合金化し、Ta2Zn3 O 8及
びZnWO4 からそれぞれ410〜417nm、及び4
90nmに発光中心を有して生じる陰極ルミネセンスに
関するものがなされてきた。
【0003】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、従来のZnOを含む発光体のように、WO3 、
Ta2 O5 、Ga2 O3 が新たなスピネル構造を達成す
るための合金化過程を経ることなく、若干量のドーパン
トを含むZnOをターゲットとしてスパッタリングによ
り、シリコン又はサファイア単結晶からなる基板上にZ
nO膜を成膜した後、熱処理を行うことにより、発光効
率が高く、平板ディスプレイ等に用いることができるZ
nO膜含有青色発光体を容易に製造することができる方
法を提供することを目的とする。
であり、従来のZnOを含む発光体のように、WO3 、
Ta2 O5 、Ga2 O3 が新たなスピネル構造を達成す
るための合金化過程を経ることなく、若干量のドーパン
トを含むZnOをターゲットとしてスパッタリングによ
り、シリコン又はサファイア単結晶からなる基板上にZ
nO膜を成膜した後、熱処理を行うことにより、発光効
率が高く、平板ディスプレイ等に用いることができるZ
nO膜含有青色発光体を容易に製造することができる方
法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1発明の酸化亜鉛膜含
有青色発光体の製造方法は、ドーパントが添加された酸
化亜鉛膜を、シリコン又はサファイア単結晶からなる基
板上に成膜した後、該基板を熱処理装置に入れて、所定
のガス雰囲気下で熱処理することを特徴とする。第2発
明の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法は、第1発明
において、前記ドーパントは、アルミニウム、インジウ
ム及びガリウムのうちの少なくとも1つを含むことを特
徴とする。第3発明の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造
方法は、第1又は第2発明において、前記酸化亜鉛膜
は、酸化アルミニウムが1〜3重量%添加された酸化亜
鉛をターゲットとし、RFマグネトロンスパッタリング
により前記酸化亜鉛の構成原子をスパッタ放出させて成
膜することを特徴とする。
有青色発光体の製造方法は、ドーパントが添加された酸
化亜鉛膜を、シリコン又はサファイア単結晶からなる基
板上に成膜した後、該基板を熱処理装置に入れて、所定
のガス雰囲気下で熱処理することを特徴とする。第2発
明の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法は、第1発明
において、前記ドーパントは、アルミニウム、インジウ
ム及びガリウムのうちの少なくとも1つを含むことを特
徴とする。第3発明の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造
方法は、第1又は第2発明において、前記酸化亜鉛膜
は、酸化アルミニウムが1〜3重量%添加された酸化亜
鉛をターゲットとし、RFマグネトロンスパッタリング
により前記酸化亜鉛の構成原子をスパッタ放出させて成
膜することを特徴とする。
【0005】第4発明の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製
造方法は、第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記
熱処理装置内の温度を毎秒1〜100℃の上昇速度で上
昇させることを特徴とする。第5発明の酸化亜鉛膜含有
青色発光体の製造方法は、第1乃至第4発明のいずれか
において、前記熱処理装置内の温度を600〜1000
℃にした後、3秒〜20分間保持することを特徴とす
る。第6発明の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法
は、第1乃至第5発明のいずれかにおいて、前記ガスは
水素であることを特徴とする。
造方法は、第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記
熱処理装置内の温度を毎秒1〜100℃の上昇速度で上
昇させることを特徴とする。第5発明の酸化亜鉛膜含有
青色発光体の製造方法は、第1乃至第4発明のいずれか
において、前記熱処理装置内の温度を600〜1000
℃にした後、3秒〜20分間保持することを特徴とす
る。第6発明の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法
は、第1乃至第5発明のいずれかにおいて、前記ガスは
水素であることを特徴とする。
【0006】本発明においては、ZnOを合金化するこ
となく、ドーパントが添加されたZnO膜成膜基板につ
いて水素雰囲気下で急速に熱処理を行うことにより、新
たな発光中心を有する青色発光体を容易に製造すること
ができる。この発光体は発光効率が高く、FED又はP
DP等の平板ディスプレイ素子に新たな青色発光体とし
て広く用いることが可能である。
となく、ドーパントが添加されたZnO膜成膜基板につ
いて水素雰囲気下で急速に熱処理を行うことにより、新
たな発光中心を有する青色発光体を容易に製造すること
ができる。この発光体は発光効率が高く、FED又はP
DP等の平板ディスプレイ素子に新たな青色発光体とし
て広く用いることが可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて具体的に説明する。まず、シリコン
又はサファイア単結晶からなる基板上に、半導体に添加
する少量の化学的な不純物であるドーパントが添加され
たZnO薄膜を成膜する。ドーパントはアルミニウム
(Al)、インジウム(In)及びガリウム(Ga)の
うちの少なくとも一つを含む。次に、前記ドーパントが
添加されたZnO薄膜が成膜された基板を熱処理装置に
入れて、多種のガス雰囲気下でZnO薄膜を急速に熱処
理する。熱処理装置内の温度を毎秒1〜100℃の上昇
速度で上昇させ、熱処理装置内の温度が600〜100
0℃に達したとき、その温度を保持した状態で3秒〜2
0分間、熱処理を行う。
示す図面に基づいて具体的に説明する。まず、シリコン
又はサファイア単結晶からなる基板上に、半導体に添加
する少量の化学的な不純物であるドーパントが添加され
たZnO薄膜を成膜する。ドーパントはアルミニウム
(Al)、インジウム(In)及びガリウム(Ga)の
うちの少なくとも一つを含む。次に、前記ドーパントが
添加されたZnO薄膜が成膜された基板を熱処理装置に
入れて、多種のガス雰囲気下でZnO薄膜を急速に熱処
理する。熱処理装置内の温度を毎秒1〜100℃の上昇
速度で上昇させ、熱処理装置内の温度が600〜100
0℃に達したとき、その温度を保持した状態で3秒〜2
0分間、熱処理を行う。
【0008】本発明の第1実施例は、酸化アルミニウム
(Al2 O3 )が1〜3重量%、好ましくは2重量%添
加されたZnOをターゲットとして、RFマグネトロン
スパッタリングによりサファイア(0001)基板上
に、基板温度を常温から700℃まで変化させながらn
型酸化亜鉛薄膜(以下AZOという)を成膜するもので
ある。
(Al2 O3 )が1〜3重量%、好ましくは2重量%添
加されたZnOをターゲットとして、RFマグネトロン
スパッタリングによりサファイア(0001)基板上
に、基板温度を常温から700℃まで変化させながらn
型酸化亜鉛薄膜(以下AZOという)を成膜するもので
ある。
【0009】図1は、第1実施例において、基板の温度
を550℃に保持した状態で、アルゴン:酸素が1対1
であるプラズマガスを用い、Al2 O3 が2インチ厚さ
でドーピングされたZnOをターゲットとし、120W
のRF電力を印加して基板上に成膜した後、800〜1
000℃で3分間急速熱処理をした場合のAZOのX線
回折スペクトルを示すグラフである。図1に示したよう
に、550℃で成膜されたAZOはまず配向膜ZnO
(002)を有する多結晶として成長したことが判り、
800℃、900℃、1000℃において急速熱処理を
行った後も、多結晶をそのまま維持していることが判
る。
を550℃に保持した状態で、アルゴン:酸素が1対1
であるプラズマガスを用い、Al2 O3 が2インチ厚さ
でドーピングされたZnOをターゲットとし、120W
のRF電力を印加して基板上に成膜した後、800〜1
000℃で3分間急速熱処理をした場合のAZOのX線
回折スペクトルを示すグラフである。図1に示したよう
に、550℃で成膜されたAZOはまず配向膜ZnO
(002)を有する多結晶として成長したことが判り、
800℃、900℃、1000℃において急速熱処理を
行った後も、多結晶をそのまま維持していることが判
る。
【0010】第2実施例は、第1実施例により製造され
たサンプルを熱処理装置に入れた後、水素雰囲気下で、
装置内の温度を毎秒50〜100℃の上昇速度で600
〜1000℃になるまで上昇させ、3〜10分間保持し
た状態で熱処理を行うものである。
たサンプルを熱処理装置に入れた後、水素雰囲気下で、
装置内の温度を毎秒50〜100℃の上昇速度で600
〜1000℃になるまで上昇させ、3〜10分間保持し
た状態で熱処理を行うものである。
【0011】図2は、第2実施例において、水素雰囲気
下で熱処理されたZnOについて光学的特性を測定した
場合のスペクトル強度を示すグラフである。スペクトル
強度は光ルミネセンス(Photo luminescence:PL)法
により測定した。図2に示したように、550℃で成膜
されたAZOの場合(a)、明白なPLピークが見られ
ず、結晶欠陥による500〜650nm付近の広い深層
レベル放射のみが見られる。水素雰囲気下、温度600
℃で3分間急速熱処理を行った場合(b)は、382n
m(3.2eV)と406nm(3.05eV)とに新たな
深層レベル放射のピークが見られる。このうち3.2eV
において見られるピークは、水素による欠陥レベル等に
基づく不動態化によって生じることがよく知られている
が(T.Segiguchi ,N.Ohashi,and Y.Terada,Jpn.J.
Apl.Phys.36 ,L289(1997))、3.05eVの青色発光
についてはその源泉が確実には知られていない。
下で熱処理されたZnOについて光学的特性を測定した
場合のスペクトル強度を示すグラフである。スペクトル
強度は光ルミネセンス(Photo luminescence:PL)法
により測定した。図2に示したように、550℃で成膜
されたAZOの場合(a)、明白なPLピークが見られ
ず、結晶欠陥による500〜650nm付近の広い深層
レベル放射のみが見られる。水素雰囲気下、温度600
℃で3分間急速熱処理を行った場合(b)は、382n
m(3.2eV)と406nm(3.05eV)とに新たな
深層レベル放射のピークが見られる。このうち3.2eV
において見られるピークは、水素による欠陥レベル等に
基づく不動態化によって生じることがよく知られている
が(T.Segiguchi ,N.Ohashi,and Y.Terada,Jpn.J.
Apl.Phys.36 ,L289(1997))、3.05eVの青色発光
についてはその源泉が確実には知られていない。
【0012】水素雰囲気下、温度750℃で3分間急速
熱処理をした場合(c)は、3.2eV付近のバンドエッ
ジ放射は消えるが、406nm及び436nm付近のP
Lピークが見られ、温度750℃で10分間に時間を伸
ばして熱処理した場合(d)は、436nm(2.84
eV)付近のPLピーク強度が非常に大きくなることが判
る。
熱処理をした場合(c)は、3.2eV付近のバンドエッ
ジ放射は消えるが、406nm及び436nm付近のP
Lピークが見られ、温度750℃で10分間に時間を伸
ばして熱処理した場合(d)は、436nm(2.84
eV)付近のPLピーク強度が非常に大きくなることが判
る。
【0013】しかしながら、これをCHCl3 で処理し
た場合(d´)は、436nmのPLピーク強度が減少
し、深層レベル放射が再び増加することが判る。一方、
800〜900℃で3分間熱処理をする場合(e)及び
(f)は青色発光ピーク強度が徐々に減少し、1000
℃で熱処理した場合(g)は青色発光ピークが消失した
ことが判る。即ち、図2の(f)及び(g)は各々AZ
Oを水素雰囲気下でそれぞれ900、1000℃で3分
間熱処理しており、900℃までは青色発光が観測され
るが750℃で熱処理した場合と比較してピーク強度が
著しく低下しており、1000℃で熱処理した場合にお
いてピークは消失する。以上より、AZOを750〜9
00℃程度の温度にて、水素雰囲気下で熱処理を行うこ
とでAZOから青色発光が観測されることが判る。
た場合(d´)は、436nmのPLピーク強度が減少
し、深層レベル放射が再び増加することが判る。一方、
800〜900℃で3分間熱処理をする場合(e)及び
(f)は青色発光ピーク強度が徐々に減少し、1000
℃で熱処理した場合(g)は青色発光ピークが消失した
ことが判る。即ち、図2の(f)及び(g)は各々AZ
Oを水素雰囲気下でそれぞれ900、1000℃で3分
間熱処理しており、900℃までは青色発光が観測され
るが750℃で熱処理した場合と比較してピーク強度が
著しく低下しており、1000℃で熱処理した場合にお
いてピークは消失する。以上より、AZOを750〜9
00℃程度の温度にて、水素雰囲気下で熱処理を行うこ
とでAZOから青色発光が観測されることが判る。
【0014】図3は、第2実施例において、550℃で
成膜した後、水素ガス雰囲気下の熱処理を行わなかった
場合のAZOを示す走査電子顕微鏡写真である。図4
は、第2実施例において、600℃、水素雰囲気下で3
分間熱処理を行った場合のAZOを示す走査電子顕微鏡
写真であり、表面の粒子間に気孔が見える。図5は、第
2実施例において、750℃で10分間熱処理を行った
場合のAZOを示す走査電子顕微鏡写真であり、薄膜が
広く取り出されたように見える。図6は、第2実施例に
おいて、800℃で3分間熱処理を行った場合のAZO
を示す走査電子顕微鏡写真であり、図5において残って
いた部分も薄膜が取り出されたことが判る。このよう
に、表面の顕微鏡写真から粒子間の谷間に存する水素等
の小さい粒子による化学反応によって、大きい粒子のみ
が残され、さらに、水素によって還元が進められると粒
子等が取り出される形態で進められていくことが判る。
なお、本発明は前記実施例において説明した場合に限定
されるものではなく、本発明の技術的な思想内で当業者
によって考えられる程度の変更が可能であるのは言うま
でもない。
成膜した後、水素ガス雰囲気下の熱処理を行わなかった
場合のAZOを示す走査電子顕微鏡写真である。図4
は、第2実施例において、600℃、水素雰囲気下で3
分間熱処理を行った場合のAZOを示す走査電子顕微鏡
写真であり、表面の粒子間に気孔が見える。図5は、第
2実施例において、750℃で10分間熱処理を行った
場合のAZOを示す走査電子顕微鏡写真であり、薄膜が
広く取り出されたように見える。図6は、第2実施例に
おいて、800℃で3分間熱処理を行った場合のAZO
を示す走査電子顕微鏡写真であり、図5において残って
いた部分も薄膜が取り出されたことが判る。このよう
に、表面の顕微鏡写真から粒子間の谷間に存する水素等
の小さい粒子による化学反応によって、大きい粒子のみ
が残され、さらに、水素によって還元が進められると粒
子等が取り出される形態で進められていくことが判る。
なお、本発明は前記実施例において説明した場合に限定
されるものではなく、本発明の技術的な思想内で当業者
によって考えられる程度の変更が可能であるのは言うま
でもない。
【0015】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、ドーパントが添加された酸化亜鉛膜含有半導体につ
いて水素雰囲気下で急速に熱処理を行うので、新たな発
光中心を有する青色発光体を容易に製造することがで
き、この発光体は従来の合金状態で存在するZnOを含
む青色発光体に代わり得る。この発光体の発光効率は高
く、FED又はPDP等の平板ディスプレイ素子に新た
な青色発光体として用いることが可能である。
ば、ドーパントが添加された酸化亜鉛膜含有半導体につ
いて水素雰囲気下で急速に熱処理を行うので、新たな発
光中心を有する青色発光体を容易に製造することがで
き、この発光体は従来の合金状態で存在するZnOを含
む青色発光体に代わり得る。この発光体の発光効率は高
く、FED又はPDP等の平板ディスプレイ素子に新た
な青色発光体として用いることが可能である。
【図1】本発明の第1実施例において、550℃で成膜
された酸化亜鉛薄膜及び800〜1000℃の水素雰囲
気下で急速熱処理した後のX線回折スペクトルである。
された酸化亜鉛薄膜及び800〜1000℃の水素雰囲
気下で急速熱処理した後のX線回折スペクトルである。
【図2】本発明の本発明の第2実施例において、温度5
50℃で成膜された酸化亜鉛薄膜及び温度600〜10
00℃で急速熱処理された酸化亜鉛薄膜の光学特性スペ
クトルを示すグラフである。
50℃で成膜された酸化亜鉛薄膜及び温度600〜10
00℃で急速熱処理された酸化亜鉛薄膜の光学特性スペ
クトルを示すグラフである。
【図3】本発明の第2実施例において、550℃で成膜
した後、水素ガス雰囲気下の熱処理を行わなかった場合
のAZOを示す電子顕微鏡写真である。
した後、水素ガス雰囲気下の熱処理を行わなかった場合
のAZOを示す電子顕微鏡写真である。
【図4】本発明の第2実施例において、600℃、水素
雰囲気下で、3分間熱処理を行った場合のAZOを示す
電子顕微鏡写真である。
雰囲気下で、3分間熱処理を行った場合のAZOを示す
電子顕微鏡写真である。
【図5】本発明の第2実施例において、750℃で10
分間熱処理を行った場合のAZOを示す走査電子顕微鏡
写真である。
分間熱処理を行った場合のAZOを示す走査電子顕微鏡
写真である。
【図6】本発明の第2実施例において、800℃で3分
間熱処理を行った場合のAZOを示す走査電子顕微鏡写
真である。
間熱処理を行った場合のAZOを示す走査電子顕微鏡写
真である。
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C23C 26/00
C09K 11/00
C09K 11/54 CPB
H01L 21/203
H01L 33/00
Claims (6)
- 【請求項1】 ドーパントが添加された酸化亜鉛膜を、
シリコン又はサファイア単結晶からなる基板上に成膜し
た後、該基板を熱処理装置に入れて、所定のガス雰囲気
下で熱処理することを特徴とする酸化亜鉛膜含有青色発
光体の製造方法。 - 【請求項2】 前記ドーパントは、アルミニウム、イン
ジウム及びガリウムのうちの少なくとも1つを含む請求
項1記載の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法。 - 【請求項3】 前記酸化亜鉛膜は、酸化アルミニウムが
1〜3重量%添加された酸化亜鉛をターゲットとし、R
Fマグネトロンスパッタリングにより前記酸化亜鉛の構
成原子をスパッタ放出させて成膜する請求項1又は2記
載の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法。 - 【請求項4】 前記熱処理装置内の温度を毎秒1〜10
0℃の上昇速度で上昇させる請求項1乃至3のいずれか
に記載の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法。 - 【請求項5】 前記熱処理装置内の温度を600〜10
00℃にした後、3秒〜20分間保持する請求項1乃至
4のいずれかに記載の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造
方法。 - 【請求項6】 前記ガスは水素である請求項1乃至5の
いずれかに記載の酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR2001-58189 | 2001-09-20 | ||
KR1020010058189A KR20030025354A (ko) | 2001-09-20 | 2001-09-20 | 청색발광 ZnO 박막형광체의 제조방법 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003105559A JP2003105559A (ja) | 2003-04-09 |
JP3435418B2 true JP3435418B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
ID=19714460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001366928A Expired - Fee Related JP3435418B2 (ja) | 2001-09-20 | 2001-11-30 | 酸化亜鉛膜含有青色発光体の製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
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