JP3411529B2 - 自律移動ロボット - Google Patents
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Description
関し、特にたとえば、ペットロボット、介護ロボット、
掃除ロボットなどに適用され、障害物を回避しながら移
動する、自律移動ロボットに関する。
内を動き回り、部品を搬送している。この中には、床上
に表示されたマークに従って移動する単純なロボットも
あれば、カメラや超音波センサを使って周囲の状況を認
識しながら所定の行動をとる自律的なロボットもある。
また、自律型ロボットは、通常のオフィスビル内で掃除
ロボットや資料配達ロボットとしての利用も検討されて
おり、さらに一部では実際に利用されている。
トには行動命令を予め与えておく必要があり、かつ全て
の事態を想定して行動命令を設定するのは不可能に近
い。つまり、普段は障害物が何もないはずの廊下に大き
な段ボール箱が放置され、ロボットの進行を妨げている
場合、ロボットは段ボール箱を押して通路から片付ける
こともできるが、段ボール箱はその場から移動してはな
らないものなのかも知れない。このため、ロボットに与
える行動命令としては、単純な「進行を妨げるものがあ
れば押して片付ける」では不十分である。このように、
全ての事態に対処できる完全な行動命令を予め用意して
おくことは実際には不可能である。
らゆる事態を想定した行動命令を用意することなく事態
の解決を図ることができる、自律移動ロボットを提供す
ることである。
にある障害物を検出する検出手段、検出手段によって検
出された検出障害物が第1メモリに予め記憶された所定
障害物であるかどうかを判断する第1判断手段、第1判
断手段によって所定障害物ではないと判断したときのみ
周囲に人が存在するかどうかを判断する第2判断手段、
および第2判断手段によって人が存在すると判断したと
きのみ音声ヘルプメッセージを発生する手助け要求手段
を備える、自律移動ロボットである。
出され、この検出障害物が所定障害物であるかどうかが
第1判断手段によって判断される。第1判断手段が障害
物を所定障害物ではないと判断したとき、つまり未知の
障害物に遭遇したとき、周囲に人が存在するかどうかが
第2判断手段によって判断される。第2判断手段によっ
て人の存在が判断されると、手助け要求手段が音声ヘル
プメッセージを発生する。
は、検出障害物が所定障害物でないとき、人の存在を判
断する。好ましくは、複数の前記所定障害物が第1メモ
リに記憶され、第1判断手段は、検出障害物を複数の所
定障害物と比較して判断を行う。また、複数の所定障害
物に対応する複数の回避プログラムが第2メモリに記憶
される。検出障害物がいずれかの所定障害物である場
合、回避手段は、検出障害物に対応する回避プログラム
を第2メモリから読み出して回避行動を行う。
未知の障害物に遭遇したとき周囲に人が存在するかどう
かを判断し、人が存在するときに手助けを要求するよう
にしたため、あらゆる事態を想定した行動命令を用意す
ることなく事態の解決を図ることができる。
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
ット10を示す正面図である。この図1を参照して、こ
の実施例の自律移動ロボット(以下、単に「ロボット」
という。)10は、本体ないし筐体12を含み、筐体1
2の下部に軸16で回転可能に車輪14が設けられる。
この車輪14すなわち軸16がモータ36(図2)によ
って駆動され、これによってロボット10が任意の方向
に移動できる。
を独立して制御できるような動力伝達機構、たとえばデ
ファレンシャルギアなどが軸16または車輪14に関連
して組み込まれている。また、左右の車輪14を独立制
御するために、モータは2つ用いられてもよい。このよ
うな駆動系自体に特徴がある訳ではないので、駆動系の
構成は他に考えられる。
4つの側面には超音波センサ18が配置される。各超音
波センサ18は送波器と受波器との組合せであり、超音
波が送波器から出力されてから超音波が受波器によって
受信されるまでの時間を後述のマイクロコンピュータ2
6(図2)に出力する。マイクロコンピュータ26は、
超音波センサ18からの時間データによって部屋内での
ロボット10の位置や障害物の存在等を検出する。筐体
12の前面には、たとえばCCDカメラを有するイメー
ジセンサ20が設けられる。イメージセンサ20は、C
CDカメラによって前方の物体を撮影し、撮影画像デー
タをマイクロコンピュータ26に出力する。
センサ22が設けられる。周囲に熱源(たとえば人間や
動物)が存在する場合、検知データがIRセンサ22か
らマイクロコンピュータ26に出力され、マイクロコン
ピュータ26は、この検知データによって周囲に熱源が
存在することを認識する。筐体12の上面にはまた、ス
ピーカ24が設けられる。スピーカ24は、マイクロコ
ンピュータ26によって生成された合成音声データを取
り込み、対応する合成音声を発する。
イクロコンピュータ26が設けられる。図2では1つの
マイクロコンピュータ26が図示されているが、必要に
応じて、複数のマイクロコンピュータを設けて、それぞ
れに画像処理,音声処理,駆動制御等のタスクを分担さ
せるようにしてもよい。しかしながら、ここでの説明で
は、便宜上、1つまたは複数のマイクロコンピュータを
マイクロコンピュータ26で代表させる。
して説明した超音波センサ18,イメージセンサ20お
よびIRセンサ22からの入力を受けるとともに、スピ
ーカ24に合成音声データを与える。図1では図示しな
かったが、ロボット10にはさらにエンコーダ32およ
びコンパス34が設けられる。エンコーダ32は左右の
車輪14に個別に設けられ、各車輪14の回転数に応じ
た数のパルス信号をマイクロコンピュータ26に入力す
る。マイクロコンピュータ26では、各エンーダ32か
らのパルス信号をカウントしてロボット10が移動して
いる速度や刻々変化する位置を計算する。コンパス34
はロボット10の方位(移動方向)を知るためのもので
ある。
使った部屋は、図3に示すように、4m四方のほぼ正方
形の部屋で、部屋の中は4つのブロックに分割されてい
る。ドアの部分がスタートで、対角の位置にゴール(目
標位置)が設定されている。この部屋の地図データはマ
イクロコンピュータ26のRAM30に予め記憶されて
おり、ロボット26は、地図データと上述のエンコーダ
32およびコンパス34からの入力とによって、現在位
置を知ることができる。RAM30にはまた、移動経路
データが記憶されており、ロボット10は、この移動経
路データに従って部屋の中を移動する。記憶された移動
経路は、図2に矢印で示される。一方、ROM28に
は、自律移動のためのメインプログラムが記憶されてい
るほか、複数の障害物の画像データおよび各障害物に対
応する複数の回避プログラムが記憶されている。
ROM28に記憶された図4に示すフロー図を処理す
る。まずステップS1で超音波センサ18から時間デー
タを取り込み、障害物に遭遇したかどうか判断する。図
3に示すようにロボット10の移動経路上に障害物38
がある場合、時間データの値は、ロボット10が障害物
38にぶつかる手前で所定の閾値を下回る。このとき、
マイクロコンピュータ26はステップS1でYESと判
断し、ステップS3に進む。一方、時間データが所定の
閾値以上のときは、ステップS7で移動経路データに従
って所定距離だけ移動し、その後処理を終了する。
撮影画像データをイメージセンサ20から取り込み、こ
の障害物38がROM28に登録済みの障害物であるか
未知の障害物であるかを判断する。具体的には、撮影さ
れた障害物38の画像を予め登録された複数の障害物の
画像と比較して判断を行う。ここで、障害物38が登録
済みのものであればステップS5に進み、この障害物3
8に対応する回避プログラムに従った回避行動を行う。
つまり、ROM28から障害物38に対応する回避プロ
グラムを読み出し、この回避プログラムを処理する。回
避行動を終えると、マイクロコンピュータ26はステッ
プS7で所定距離だけ移動し、処理を終了する。
る場合(未知の障害物の場合)、マイクロコンピュータ
26はステップS9に進み、ロボット10と同じブロッ
クに人間がいるかどうか判断する。具体的には、まずI
Rセンサ22から検知信号を取り込み、取り込んだ検知
信号に基づいて近くに熱源が存在するかどうか判断す
る。ここで、熱源が存在しなければ、ステップS13で
処理を中断し、所定時間経過してからステップS9に戻
る。一方、熱源が存在すれば、次はこの熱源の方向を向
き、熱源の撮影画像データをイメージセンサ20から取
り込む。撮影画像データが取り込まれると、この撮影画
像から熱源の画像を抽出し、さらに抽出した熱源の画像
から肌色領域を検出する。そして、検出した肌色領域の
データに基づいて、熱源が人間であるかどうか判断す
る。
合)も、マイクロコンピュータ26は、ステップS13
に進み、所定時間だけ処理を中断してからステップS9
に戻る。一方、熱源が人間である場合、マイクロコンピ
ュータ26はステップS9からステップS11に進み、
スピーカ24から合成音声によるヘルプメッセージを発
する。ここで、ヘルプメッセージとしては、「助けて下
さい。」のような漠然としたメッセージや、「前方の障
害物をどけてください。」のような具体的なメッセージ
が考えられる。ヘルプメッセージの出力を終えると、ス
テップS1に戻る。
あってもその熱源が人間でなければステップS13およ
びS9の処理が繰り返される。この結果、ロボット10
は障害物38の手前で停止し続ける。一方、熱源が近く
に存在し、かつこの熱源が人間であれば、ヘルプメッセ
ージによって人間に手助けを要求する。ヘルプメッセー
ジに応答して人間が障害物38を取り除いてやると、マ
イクロコンピュータ26はステップS1でNOと判断
し、ステップS7で移動経路データに従って所定距離だ
け移動する。そして、処理を終了する。マイクロコンピ
ュータ26は以上のようなフロー図の処理を繰り返し行
い、これによって、ロボット10は移動経路に沿ってゴ
ールに向かう。
録済みの障害物であればその障害物に対応する回避プロ
グラムに従って回避行動を行い、遭遇した障害物が登録
されていない未知の障害物であれば周囲の人に手助けを
要求するようにしたため、あらゆる事態を想定した回避
プログラムを用意することなく事態の解決を図ることが
できる。
を求める場合、単にロボットがメッセージを発するだけ
では人間は注意を払いにくく、注意を払っても助けると
いう行動まで至らないことが多い。このような問題を解
決する方法として、いわゆるアイキャッチのような人間
の気を引き付ける行動をとることが考えられる。たとえ
ば、障害物によって移動を妨げられたときに、手で頭を
抱えて首を振るなどの大げさな行動を行う場合である。
な行動をしても、逆に怖がられたりするおそれがある。
このような問題は、普段から周囲の人間との間で違和感
のない関係を作っておくことで解決できる。具体的に
は、以下に述べる方法で周囲の人間と良好な関係を築い
ておけばよい。
彼となく挨拶する。もし、すれ違う人間が無線バッジの
ようなID装置を携帯していれば、相手の名前を呼んで
挨拶する。また、「おはようございます、○○さん。」
や「△△さん、こんばんは。」というように、挨拶の内
容を時間によって変化させる。さらに、ロボッットが助
けを必要とする場合に、近くにいる人間の名前が特定で
きれば、ロボットはその人間の名前を呼んで助けを求め
る。また、助けてもらった人の名前が特定できる場合
に、助けてもらった回数を名前毎にカウントする。
できず助けが得られない場合、ロボットは、過去に最も
多く助けってもらった人の名前を発して、その人に連絡
してもらう。ロボットが発する名前の初期値は、ロボッ
トの製作者であってもよい。ロボットの要求を理解でき
なかった人は、ロボットが発した名前の人を呼んできて
その人の手助けの様子を観察すれば、どのような手助け
が必要だったかを理解でき、次回から自分で手助けでき
る。
図である。
である。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】移動経路上にある障害物を検出する検出手
段、 前記検出手段によって検出された検出障害物が第1メモ
リに予め記憶された所定障害物であるかどうかを判断す
る第1判断手段、 前記第1判断手段によって前記所定障害物ではないと判
断したときのみ周囲に人が存在するかどうかを判断する
第2判断手段、および 前記第2判断手段によって人が存在すると判断したとき
のみ音声ヘルプメッセージを発生する手助け要求手段を
備える、自律移動ロボット。 - 【請求項2】前記第1判断手段は前記検出障害物を前記
複数の所定障害物と比較して判断を行う、請求項1記載
の自律移動ロボット。 - 【請求項3】前記複数の所定障害物に対応する複数の回
避プログラムを記憶した第2メモリ、および 前記検出障害物がいずれかの前記所定障害物であるとき
前記検出障害物に対応する回避プログラムを前記第2メ
モリから読み出して回避行動を行う回避手段をさらに備
える、請求項2記載の自律移動ロボット。
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