JP3408958B2 - 魚介類由来の有用物質を含む組成物およびその有用物質の製造方法 - Google Patents
魚介類由来の有用物質を含む組成物およびその有用物質の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚介類由来の廃棄
物から、経済的に水不溶解性(油溶解性)の有用成分を
分離する方法に関する、詳しくは、魚介類由来の廃棄物
中の蛋白を蛋白分解酵素で処理して、所定分子量範囲の
オリゴ蛋白に変換せしめる事により形成せしめた水中油
型の新規乳化組成物を固液分離して得られた固形物を有
機溶媒で抽出する事により有用物質を取得する方法に関
する。
物から、経済的に水不溶解性(油溶解性)の有用成分を
分離する方法に関する、詳しくは、魚介類由来の廃棄物
中の蛋白を蛋白分解酵素で処理して、所定分子量範囲の
オリゴ蛋白に変換せしめる事により形成せしめた水中油
型の新規乳化組成物を固液分離して得られた固形物を有
機溶媒で抽出する事により有用物質を取得する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】日本の魚介類の生産高は、年間数千万ト
ンに達すると言われ、国民の栄養源として資源の少ない
日本にあって極めて重要なる天然資源となっている。こ
れら魚介類は多種多様な形態に加工されている。その水
産加工過程で皮、内蔵、骨等が産業廃棄物として発生し
ており、一部は、肥料乃至家畜の飼料として利用されて
いるもの大部分はなんら利用されることなくしかも経費
をかけて廃棄処理を行っているのが現状である。近年そ
の処理方法に関する規制も厳しくなりつつあり、環境保
全の点からも、大きな問題になりつつある。
ンに達すると言われ、国民の栄養源として資源の少ない
日本にあって極めて重要なる天然資源となっている。こ
れら魚介類は多種多様な形態に加工されている。その水
産加工過程で皮、内蔵、骨等が産業廃棄物として発生し
ており、一部は、肥料乃至家畜の飼料として利用されて
いるもの大部分はなんら利用されることなくしかも経費
をかけて廃棄処理を行っているのが現状である。近年そ
の処理方法に関する規制も厳しくなりつつあり、環境保
全の点からも、大きな問題になりつつある。
【0003】例えば、イカ皮は水産加工業で温湯剥離さ
れて出てくる産業廃棄物で、少なくとも年間2000ト
ン以上発生していると見積もられている。これを原料と
して用いれば、産業廃棄物の有効利用という意味で環境
汚染防止の面からも大きな効果をもたらすと同時に、現
在多大な経費をかけて処理している廃棄物を、原料とし
て活用する事により、非常に安価に、有用物質を入手す
る事が出来る。
れて出てくる産業廃棄物で、少なくとも年間2000ト
ン以上発生していると見積もられている。これを原料と
して用いれば、産業廃棄物の有効利用という意味で環境
汚染防止の面からも大きな効果をもたらすと同時に、現
在多大な経費をかけて処理している廃棄物を、原料とし
て活用する事により、非常に安価に、有用物質を入手す
る事が出来る。
【0004】これら魚介類の廃棄物(皮、内蔵、骨、頭
部、尾部、ヒレ、貝柱、貝殻及び時として魚体全体)に
は、各種有用成分が多量乃至低濃度、微量濃度で含まれ
ている事が知られている。
部、尾部、ヒレ、貝柱、貝殻及び時として魚体全体)に
は、各種有用成分が多量乃至低濃度、微量濃度で含まれ
ている事が知られている。
【0005】例えば、水溶性成分としては、各種水溶性
ビタミン、各種ミネラル、多糖類、アミノ酸、コンドロ
イチン硫酸、酵素類、白子(プロタミン)、低級飽和脂
肪酸乃至低級不飽和脂肪酸のトリグリセリド、水不溶性
成分としては、カルシウム、高級飽和脂肪酸のトリグリ
セリド、不飽和脂肪酸(ミリストレイン酸、パルミトレ
イン酸、ネルボン酸の等のモノエン酸、アラキドン酸等
のテトラエン酸、イワシ酸等のペンタエン酸、ドコサヘ
キサエン酸のヘキサエン酸等)のトリグリセリドやフォ
スファジチジルコリン、フォスファジチジルエタノール
アミン等のリン脂質類等々が知られている。
ビタミン、各種ミネラル、多糖類、アミノ酸、コンドロ
イチン硫酸、酵素類、白子(プロタミン)、低級飽和脂
肪酸乃至低級不飽和脂肪酸のトリグリセリド、水不溶性
成分としては、カルシウム、高級飽和脂肪酸のトリグリ
セリド、不飽和脂肪酸(ミリストレイン酸、パルミトレ
イン酸、ネルボン酸の等のモノエン酸、アラキドン酸等
のテトラエン酸、イワシ酸等のペンタエン酸、ドコサヘ
キサエン酸のヘキサエン酸等)のトリグリセリドやフォ
スファジチジルコリン、フォスファジチジルエタノール
アミン等のリン脂質類等々が知られている。
【0006】これら成分は、それぞれの性質に応じて、
栄養補助食品、保湿剤、液晶材料、医薬品原料、抗菌剤
等日持ち剤、飼料等と幅広い用途に使用し得る。
栄養補助食品、保湿剤、液晶材料、医薬品原料、抗菌剤
等日持ち剤、飼料等と幅広い用途に使用し得る。
【0007】天然物からの抽出法は、原料の選択を適切
に行い、抽出法に工夫をこらすことで、目的化合物を安
価かつ容易に製造するには最も適した方法であるといえ
る。
に行い、抽出法に工夫をこらすことで、目的化合物を安
価かつ容易に製造するには最も適した方法であるといえ
る。
【0008】例えば、ドコサヘキサエン酸(以下DHA
と略す)を高濃度に含有する原料が探索され、マグロを
はじめとするカツオ、アジ、サバ、イワシ等青背の魚の
頭部、腹部、内蔵各部あるいは全体から調製する方法が
提示されている(特開昭63−164852号公報、特
開昭64−50890号公報)。
と略す)を高濃度に含有する原料が探索され、マグロを
はじめとするカツオ、アジ、サバ、イワシ等青背の魚の
頭部、腹部、内蔵各部あるいは全体から調製する方法が
提示されている(特開昭63−164852号公報、特
開昭64−50890号公報)。
【0009】しかしながら、分離操作の困難さ故に、所
望の有用物質によっては、魚介類以外の別の人工乃至天
然の原料を用いて合成反応、酵素反応などで製造する試
みがなされているのが現状である。
望の有用物質によっては、魚介類以外の別の人工乃至天
然の原料を用いて合成反応、酵素反応などで製造する試
みがなされているのが現状である。
【0010】例えば、高度不飽和脂肪酸のグリセリドエ
ステルを、脂肪酸間のリパーゼによるアシル基交換によ
り、合成した報告(JOURNAL OF FERME
NTATION AND BIOENGINEERIN
G VOL.69,PP23−25,1990 )があ
る。
ステルを、脂肪酸間のリパーゼによるアシル基交換によ
り、合成した報告(JOURNAL OF FERME
NTATION AND BIOENGINEERIN
G VOL.69,PP23−25,1990 )があ
る。
【0011】その他、リン脂質もしくはリゾリン脂質と
任意の脂肪酸または脂肪酸エステルとから酵素によるエ
ステル交換やアシル化により目的のリン脂質誘導体を得
た技術が開示されている(特開昭63−105686号
公報、特開昭63−185391号公報、特開平2−3
5093号公報、特開平5−236974号公報)。し
かし前記の報告例あるいは特許はいずれも導入される脂
肪酸がsn−1位もしくはsn−2位にランダムに入っ
たり、酵素反応率が低すぎる等の問題点が多く、工業的
実用化には大きな困難を抱えている。従って、所望の成
分をより高濃度で含有する選択された廃棄物から簡便な
方法で抽出する技術が望まれる。
任意の脂肪酸または脂肪酸エステルとから酵素によるエ
ステル交換やアシル化により目的のリン脂質誘導体を得
た技術が開示されている(特開昭63−105686号
公報、特開昭63−185391号公報、特開平2−3
5093号公報、特開平5−236974号公報)。し
かし前記の報告例あるいは特許はいずれも導入される脂
肪酸がsn−1位もしくはsn−2位にランダムに入っ
たり、酵素反応率が低すぎる等の問題点が多く、工業的
実用化には大きな困難を抱えている。従って、所望の成
分をより高濃度で含有する選択された廃棄物から簡便な
方法で抽出する技術が望まれる。
【0012】又、DHAを培地に添加して培養した微生
物菌体から抽出する方法も提示されている(特開平5−
123176号公報)。更には、イカのリン脂質がDH
Aを高濃度に含有することに着目し、その内蔵から調製
する方法(特開平2−8298号公報)やイカ皮からの
調製法(特開平6−321970号公報、特開平7−6
8157号公報)も報告されている。
物菌体から抽出する方法も提示されている(特開平5−
123176号公報)。更には、イカのリン脂質がDH
Aを高濃度に含有することに着目し、その内蔵から調製
する方法(特開平2−8298号公報)やイカ皮からの
調製法(特開平6−321970号公報、特開平7−6
8157号公報)も報告されている。
【0013】魚体から、これらの有用成分を分離する際
には、先ず水溶性成分と不水溶性成分とに、二分するの
が常法である。
には、先ず水溶性成分と不水溶性成分とに、二分するの
が常法である。
【0014】通常は、蒸煮法による。魚介類の廃棄物に
蒸気を通す事により、油分が分離してくる、しかしこの
際、水と油の界面が不明瞭で、見分けがつき難く、完全
な分離が出来ない。時として、全体がゲル化して、分離
操作が不能になる事さえある。
蒸気を通す事により、油分が分離してくる、しかしこの
際、水と油の界面が不明瞭で、見分けがつき難く、完全
な分離が出来ない。時として、全体がゲル化して、分離
操作が不能になる事さえある。
【0015】又、本方法は蒸気による加熱を必要とする
ために、熱に不安定な有効成分は、変質して活性を失う
恐れもある。一般に魚体中の成分は、空気中の酸素によ
る酸化に弱く、酸化されて所謂魚臭成分(アミン、アル
デハイド等)を発する様になる。魚臭を帯びた成分は、
その商品価値を著しく低下させてしまう事は言うまでも
ない。魚臭を除去する為に、高度な減圧蒸留処理をする
など、手間とコストをかけなければならない。更に、着
色分についても、加熱に伴い同様な、問題を惹起する。
ために、熱に不安定な有効成分は、変質して活性を失う
恐れもある。一般に魚体中の成分は、空気中の酸素によ
る酸化に弱く、酸化されて所謂魚臭成分(アミン、アル
デハイド等)を発する様になる。魚臭を帯びた成分は、
その商品価値を著しく低下させてしまう事は言うまでも
ない。魚臭を除去する為に、高度な減圧蒸留処理をする
など、手間とコストをかけなければならない。更に、着
色分についても、加熱に伴い同様な、問題を惹起する。
【0016】又は、魚体の総重量の約90%を占める水
分をまず除く為に、これを凍結乾燥、スプレードライ、
天日乾燥等各種の方法で乾燥した後、溶媒(ヘキサン、
アルコール等)で有用物を抽出する事も行われている。
しかし、その為には乾燥器等特別な設備を要しコスト高
であり、加熱を伴う場合は、有用成分の変質を伴う欠点
を有する事は前記の通りである。又、廃棄物発生工場に
必ずしも、隣接していない係る処理工場まで、高水分含
量のこの種原料を運ばねばならない、又水分が高いだけ
に、冷凍車を利用する等、充分な腐敗防止をせねばなら
ず(腐敗が始まれば、魚臭が発生商品価値が著しく低下
する事は前記の通りである)、輸送コスト負担も大きな
問題である。したがって、原料の抽出前の処理法とし
て、水分除去の為に、乾燥処理がなされるのが普通であ
る。
分をまず除く為に、これを凍結乾燥、スプレードライ、
天日乾燥等各種の方法で乾燥した後、溶媒(ヘキサン、
アルコール等)で有用物を抽出する事も行われている。
しかし、その為には乾燥器等特別な設備を要しコスト高
であり、加熱を伴う場合は、有用成分の変質を伴う欠点
を有する事は前記の通りである。又、廃棄物発生工場に
必ずしも、隣接していない係る処理工場まで、高水分含
量のこの種原料を運ばねばならない、又水分が高いだけ
に、冷凍車を利用する等、充分な腐敗防止をせねばなら
ず(腐敗が始まれば、魚臭が発生商品価値が著しく低下
する事は前記の通りである)、輸送コスト負担も大きな
問題である。したがって、原料の抽出前の処理法とし
て、水分除去の為に、乾燥処理がなされるのが普通であ
る。
【0017】生体試料の有する水分を除去する方法とし
ては、圧搾・風乾・加熱乾燥・真空乾燥・凍結乾燥等が
考えられる。水分をあるがままの姿のまま減少させよう
とすれば、圧搾のみでは水分除去率が不十分であり、風
乾・加熱乾燥・真空乾燥では、処理温度と処理時間の面
から問題が残る。この水を除去するに必要な凍結乾燥機
の運転コストは莫大である。又、乾燥効率を高める為
に、試料の表面積を可能な限り広くする必要がある。凍
結乾燥機への仕込み作業にかかる労力も膨大となる。
又、凍結乾燥機の宿命であるが、運転時間はどうしても
長くならざるをえない。製品の生産能力上、凍結乾燥機
にかかる設備投資はどうしても過重になる。それらの理
由により凍結乾燥工程を工業的製法に採用することは、
多大な不利益を招かざるを得ない。製品の品質を損なう
ことなく、凍結乾燥に変わりうる、容易で安価な脱水方
法が希求される所以である。
ては、圧搾・風乾・加熱乾燥・真空乾燥・凍結乾燥等が
考えられる。水分をあるがままの姿のまま減少させよう
とすれば、圧搾のみでは水分除去率が不十分であり、風
乾・加熱乾燥・真空乾燥では、処理温度と処理時間の面
から問題が残る。この水を除去するに必要な凍結乾燥機
の運転コストは莫大である。又、乾燥効率を高める為
に、試料の表面積を可能な限り広くする必要がある。凍
結乾燥機への仕込み作業にかかる労力も膨大となる。
又、凍結乾燥機の宿命であるが、運転時間はどうしても
長くならざるをえない。製品の生産能力上、凍結乾燥機
にかかる設備投資はどうしても過重になる。それらの理
由により凍結乾燥工程を工業的製法に採用することは、
多大な不利益を招かざるを得ない。製品の品質を損なう
ことなく、凍結乾燥に変わりうる、容易で安価な脱水方
法が希求される所以である。
【0018】又、魚介類由来の廃棄物によっては、例え
ばイカの皮表面は多糖類からなるヌメリ物質に覆われて
いる。この物質は溶剤によるリン脂質抽出工程を進めて
ゆくとき、往々にして濾過工程の濾過速度を大幅に低下
させる原因となることがある。
ばイカの皮表面は多糖類からなるヌメリ物質に覆われて
いる。この物質は溶剤によるリン脂質抽出工程を進めて
ゆくとき、往々にして濾過工程の濾過速度を大幅に低下
させる原因となることがある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、魚介類由来
の廃棄物から、それに含まれる水溶解性の有用成分と水
不溶性の有用成分を、それら有用成分を変質せしめる事
のない温和な条件下に、容易且つ経済的に抽出取得する
技術を提供するものである。
の廃棄物から、それに含まれる水溶解性の有用成分と水
不溶性の有用成分を、それら有用成分を変質せしめる事
のない温和な条件下に、容易且つ経済的に抽出取得する
技術を提供するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記した種々の問題の解
決策について、鋭意研究を進めた。魚介類由来の廃棄物
を、種々な蛋白分解酵素を用いて、蛋白を分解し、その
分解度に応じてペーストとエキスとの遠心分離を実施
し、油脂の分離の状態について検討を加えた。
決策について、鋭意研究を進めた。魚介類由来の廃棄物
を、種々な蛋白分解酵素を用いて、蛋白を分解し、その
分解度に応じてペーストとエキスとの遠心分離を実施
し、油脂の分離の状態について検討を加えた。
【0021】その結果、蛋白分解酵素のある組合せ条件
下で得られた乳化物を遠心分離した所、油層としては分
離しないが、油分を殆ど含有しない水溶液層と油を含む
沈澱部とに明確に分離される事を見いだした。
下で得られた乳化物を遠心分離した所、油層としては分
離しないが、油分を殆ど含有しない水溶液層と油を含む
沈澱部とに明確に分離される事を見いだした。
【0022】即ち、魚介類の廃棄物を蛋白分解酵素を用
いて廃棄物中の蛋白質を分解し、水可溶解性の分子量の
小さいペプタイド及びアミノ酸と、水不溶解性の分子量
の大きいペプタイドの区分の混合物を作成したところ乳
化状態を形成した。この新規乳化物を常法で、遠心分離
した所、油分を含む沈殿物と油分を殆ど含まない水層と
に、容易に分離された。係る方法で得られた沈殿物中に
は、水不溶解性の蛋白質と脂肪分が含まれており全脂肪
分の約90%以上が沈殿物として回収された。油脂分に
は、前述のエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸
等の高度不飽和脂肪酸のトリグリセライドやフォスファ
ジリジルコリン等が含まれていることを確認し、本発明
に至った。
いて廃棄物中の蛋白質を分解し、水可溶解性の分子量の
小さいペプタイド及びアミノ酸と、水不溶解性の分子量
の大きいペプタイドの区分の混合物を作成したところ乳
化状態を形成した。この新規乳化物を常法で、遠心分離
した所、油分を含む沈殿物と油分を殆ど含まない水層と
に、容易に分離された。係る方法で得られた沈殿物中に
は、水不溶解性の蛋白質と脂肪分が含まれており全脂肪
分の約90%以上が沈殿物として回収された。油脂分に
は、前述のエイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸
等の高度不飽和脂肪酸のトリグリセライドやフォスファ
ジリジルコリン等が含まれていることを確認し、本発明
に至った。
【0023】すなわち、本発明は、
(1)魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素で
処理して得られた水溶性のアミノ酸、分子量三万以下の
オリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分等
と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分子量
二万から十万の蛋白(固形分)とから形成され、かつ全
蛋白の50%以上が分子量2から10万である水中油型
(O/W型)の乳化組成物を固液分離し、得られた分子
量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる固形組成物を
有機溶媒で抽出することを特徴とする魚介類由来の水不
溶性の有用物質(組成物)の製造方法、 (2)魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素で
処理して得られた、水溶性のアミノ酸、分子量三万以下
のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分等
と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂と分子量二
万から十万の蛋白(固形分)から形成され、かつ全蛋白
の50%以上が分子量2〜10万である水中油型(O/
W型)の新規乳化組成物、 (3)魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素で
処理して得られた、水溶性のアミノ酸、分子量三万以下
のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分
等、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分子量
二万から十万の蛋白(固形分)から形成され、かつ全蛋
白の50%以上が分子量2から10万である水中油型
(O/W型)の乳化組成物を固液分離して得られた分子
量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる新規固形組成
物、 (4)蛋白分解酵素として(1)エンド型蛋白分解酵
素、(2)エキソ型蛋白分解酵素及び(3)エンド、エ
キソ両型蛋白分解酵素の内二種類以上を組合せて用いる
ことを特徴とする前記(1)記載の製造方法、 (5)処理後の蛋白の分子量が三〜五万であることを特
徴とする前記(1)記載の製造方法、 (6)処理後の蛋白の50%以上が分子量三〜五万であ
ることを特徴とする前記(3)記載の固形組成物、 (7)廃棄物がイカ皮であることを特徴とする前記
(1)記載の製造方法、 (8)廃棄物が鮭、マグロの目玉、魚卵であることを特
徴とする前記(1)記載の製造方法、 (9)有用物質(組成物)がリン脂質型のDHAを含む
前記(1)記載の製造方法、 (10)固液分離した固形分を乾燥後、有機溶媒で抽出
することを特徴とする前記(1)記載の製造方法。 (11)有機溶媒が、エタノール、ヘキサン、アセトン
の単独もしくは混合溶媒であることを特徴とする前記
(1)記載の製造方法。 (12)魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素
で処理して得られた水溶性のアミノ酸、分子量三万以下
のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分等
と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分子量
二万から十万の蛋白(固形分)とから形成され、かつ全
蛋白の50%以上が分子量2から10万である水中油型
(O/W型)の乳化組成物を固液分離し、得られた分子
量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる固形組成物を
有機溶媒で抽出することにより得られる魚介類由来の水
不溶性の有用物質(組成物)、に関する。
処理して得られた水溶性のアミノ酸、分子量三万以下の
オリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分等
と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分子量
二万から十万の蛋白(固形分)とから形成され、かつ全
蛋白の50%以上が分子量2から10万である水中油型
(O/W型)の乳化組成物を固液分離し、得られた分子
量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる固形組成物を
有機溶媒で抽出することを特徴とする魚介類由来の水不
溶性の有用物質(組成物)の製造方法、 (2)魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素で
処理して得られた、水溶性のアミノ酸、分子量三万以下
のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分等
と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂と分子量二
万から十万の蛋白(固形分)から形成され、かつ全蛋白
の50%以上が分子量2〜10万である水中油型(O/
W型)の新規乳化組成物、 (3)魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素で
処理して得られた、水溶性のアミノ酸、分子量三万以下
のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分
等、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分子量
二万から十万の蛋白(固形分)から形成され、かつ全蛋
白の50%以上が分子量2から10万である水中油型
(O/W型)の乳化組成物を固液分離して得られた分子
量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる新規固形組成
物、 (4)蛋白分解酵素として(1)エンド型蛋白分解酵
素、(2)エキソ型蛋白分解酵素及び(3)エンド、エ
キソ両型蛋白分解酵素の内二種類以上を組合せて用いる
ことを特徴とする前記(1)記載の製造方法、 (5)処理後の蛋白の分子量が三〜五万であることを特
徴とする前記(1)記載の製造方法、 (6)処理後の蛋白の50%以上が分子量三〜五万であ
ることを特徴とする前記(3)記載の固形組成物、 (7)廃棄物がイカ皮であることを特徴とする前記
(1)記載の製造方法、 (8)廃棄物が鮭、マグロの目玉、魚卵であることを特
徴とする前記(1)記載の製造方法、 (9)有用物質(組成物)がリン脂質型のDHAを含む
前記(1)記載の製造方法、 (10)固液分離した固形分を乾燥後、有機溶媒で抽出
することを特徴とする前記(1)記載の製造方法。 (11)有機溶媒が、エタノール、ヘキサン、アセトン
の単独もしくは混合溶媒であることを特徴とする前記
(1)記載の製造方法。 (12)魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素
で処理して得られた水溶性のアミノ酸、分子量三万以下
のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル分等
と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分子量
二万から十万の蛋白(固形分)とから形成され、かつ全
蛋白の50%以上が分子量2から10万である水中油型
(O/W型)の乳化組成物を固液分離し、得られた分子
量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる固形組成物を
有機溶媒で抽出することにより得られる魚介類由来の水
不溶性の有用物質(組成物)、に関する。
【0024】本発明においては、まず所望の有用物質を
含有する魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素
で処理する。この際、廃棄物の性状によっては、適度に
粉砕してやると、表面積が増え、酵素反応をより円滑に
進める事が出来るが、粉状の廃棄物であれば、必ずしも
粉砕処理を必要としない。粉砕及び撹拌は通常の装置で
充分で、特別なモノを要しない。
含有する魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解酵素
で処理する。この際、廃棄物の性状によっては、適度に
粉砕してやると、表面積が増え、酵素反応をより円滑に
進める事が出来るが、粉状の廃棄物であれば、必ずしも
粉砕処理を必要としない。粉砕及び撹拌は通常の装置で
充分で、特別なモノを要しない。
【0025】通常この種廃棄物は、腐敗防止の為に、凍
結されているので粉砕は容易である。本粉砕、及び撹拌
は酵素反応を円滑に進める為に実施するものであり、粉
砕片は、0.01乃至0.1cm程度になれば充分であ
る。かかる目的に食品粉砕用の中部コーポレーション製
フードプロセッサー等が便利である。廃棄物の種類によ
っては、骨片や貝殻等骨組織を含む事もあるが、これら
は油脂分と共に固形沈殿物として沈降し、本発明の効果
を妨げる事はない。水分の少ない廃棄物の場合、例えば
マグロの眼玉等の場合は、流動性を高めて酵素との接触
効率を高める為に、水を添加した方が良い。この時添加
した水は、沈殿とは分離されるので有用油脂分抽出の妨
げにはならず本発明の効果を得る事が出来る。
結されているので粉砕は容易である。本粉砕、及び撹拌
は酵素反応を円滑に進める為に実施するものであり、粉
砕片は、0.01乃至0.1cm程度になれば充分であ
る。かかる目的に食品粉砕用の中部コーポレーション製
フードプロセッサー等が便利である。廃棄物の種類によ
っては、骨片や貝殻等骨組織を含む事もあるが、これら
は油脂分と共に固形沈殿物として沈降し、本発明の効果
を妨げる事はない。水分の少ない廃棄物の場合、例えば
マグロの眼玉等の場合は、流動性を高めて酵素との接触
効率を高める為に、水を添加した方が良い。この時添加
した水は、沈殿とは分離されるので有用油脂分抽出の妨
げにはならず本発明の効果を得る事が出来る。
【0026】蛋白分解酵素は、エンド型ペプチダーゼ
(蛋白結合鎖の中程から切断するタイプの酵素)、エキ
ソ型ペプチダーゼ(蛋白結合鎖いずれか末端から切断す
るタイプの酵素、N末端から切断する酵素を特にアミノ
ペプチダーゼ、C末端から切断する酵素をカルボキシペ
プチダーゼという。)。両方の機能を有するエンド・エ
キソ両方型ペプチダーゼが使用可能である。本発明で
は、いずれか一種よりも2種類以上の型の酵素を混合し
て使用した方が有効である。
(蛋白結合鎖の中程から切断するタイプの酵素)、エキ
ソ型ペプチダーゼ(蛋白結合鎖いずれか末端から切断す
るタイプの酵素、N末端から切断する酵素を特にアミノ
ペプチダーゼ、C末端から切断する酵素をカルボキシペ
プチダーゼという。)。両方の機能を有するエンド・エ
キソ両方型ペプチダーゼが使用可能である。本発明で
は、いずれか一種よりも2種類以上の型の酵素を混合し
て使用した方が有効である。
【0027】添加濃度は、総蛋白量に対して0.1〜1
0重量%、好ましくは、0.5〜2重量%の範囲が望ま
しい。所望の乳化状態を得る為に、酵素反応条件は、魚
介類由来の廃棄物の種類に応じて、注意深く選定される
必要がある。例えば、蛋白の酵素分解反応が進行し過ぎ
て、蛋白の分子量が二万以下になったりすると水相と油
相の分離は困難になり本発明の効果を有する乳化組成物
は得られない。反応残蛋白が油脂分に比して少なくなる
と、充分に油を固体中に取り込めなかったり、取得した
固体沈殿物を乾燥中に、油分が滲み出し、製造中に取り
扱いが厄介になる等の問題が発生する。完全にアミノ酸
やそれに近いオリゴ蛋白にまで分解が進んだ場合も本発
明効果が得られない事は勿論である。
0重量%、好ましくは、0.5〜2重量%の範囲が望ま
しい。所望の乳化状態を得る為に、酵素反応条件は、魚
介類由来の廃棄物の種類に応じて、注意深く選定される
必要がある。例えば、蛋白の酵素分解反応が進行し過ぎ
て、蛋白の分子量が二万以下になったりすると水相と油
相の分離は困難になり本発明の効果を有する乳化組成物
は得られない。反応残蛋白が油脂分に比して少なくなる
と、充分に油を固体中に取り込めなかったり、取得した
固体沈殿物を乾燥中に、油分が滲み出し、製造中に取り
扱いが厄介になる等の問題が発生する。完全にアミノ酸
やそれに近いオリゴ蛋白にまで分解が進んだ場合も本発
明効果が得られない事は勿論である。
【0028】反対に蛋白の分解が不充分で、分子量十万
以上のままであると、同様に本発明の効果は得られな
い。
以上のままであると、同様に本発明の効果は得られな
い。
【0029】分子量測定は、ゲル濾過、SDS電気泳動
分析法等が知られているが、ゲル濾過法は簡便で実用的
ではあるが、担体との相互作用に注意をする必要があ
る、電気泳動法では、ホスホリラーゼb(分子量9.4
万)、アルブミン(6.7万)、オブアルブミン(4.
3万)、カーボニックアンヒドラーゼ(3万)、トリプ
シンインヒビター(2.0万)、α−ラクトアルブミン
(1.4万)の混合物を分子量マーカーとして、分子量
を決定出来る。泳動の蛋白の発色の程度からその分子量
と共に、蛋白量の測定も可能である。魚介類中の蛋白質
の平均分子量は通常60万前後であるが、本発明の効果
を得る為には、本発明の処理により、全蛋白質の50
%、より好ましくは70%以上を分子量2万〜10万と
することが重要である。より好ましくは3万から5万で
ある。
分析法等が知られているが、ゲル濾過法は簡便で実用的
ではあるが、担体との相互作用に注意をする必要があ
る、電気泳動法では、ホスホリラーゼb(分子量9.4
万)、アルブミン(6.7万)、オブアルブミン(4.
3万)、カーボニックアンヒドラーゼ(3万)、トリプ
シンインヒビター(2.0万)、α−ラクトアルブミン
(1.4万)の混合物を分子量マーカーとして、分子量
を決定出来る。泳動の蛋白の発色の程度からその分子量
と共に、蛋白量の測定も可能である。魚介類中の蛋白質
の平均分子量は通常60万前後であるが、本発明の効果
を得る為には、本発明の処理により、全蛋白質の50
%、より好ましくは70%以上を分子量2万〜10万と
することが重要である。より好ましくは3万から5万で
ある。
【0030】かかる分子量範囲のオリゴペプタイドは、
乳化効果を有しており、水溶性成分と油分を吸着した固
形蛋白とが乳化状態を形成する。驚くべき事にこの際、
油分は殆ど水層には分配せずに、固形蛋白との混合物に
なる事を本発明者等は見出した。その結果、遠心分離等
の簡単な固液分離法で、水層と油層とは明瞭に別れる。
即ち、油は固体蛋白の沈澱とともに沈降する為に、容易
に水層と分離が出来るのである。かかる分子量範囲に、
蛋白を分解する酵素反応条件は、使用する酵素の至適温
度や耐熱性、魚介類由来廃棄物の種類に勘案して設定す
る必要がある事は前述の通りであるが、通常は、反応温
度30〜80℃、反応時間0.5〜5時間好ましくは反
応温度30〜50℃、反応時間1〜2時間である。反応
中の酸化反応を抑えるために、抗酸化剤を添加しても良
い。例えば、ビタミンC、トコフェロール、ビタミン
E、カテキン等を用いる事が出来る。酵素反応の必要以
上の進行を止める為に、所望の乳化状態を得た後、酵素
を失活(非働体化)させた方が良い。通常は、80〜1
00度Cで5乃至20分間加熱すれば良い。
乳化効果を有しており、水溶性成分と油分を吸着した固
形蛋白とが乳化状態を形成する。驚くべき事にこの際、
油分は殆ど水層には分配せずに、固形蛋白との混合物に
なる事を本発明者等は見出した。その結果、遠心分離等
の簡単な固液分離法で、水層と油層とは明瞭に別れる。
即ち、油は固体蛋白の沈澱とともに沈降する為に、容易
に水層と分離が出来るのである。かかる分子量範囲に、
蛋白を分解する酵素反応条件は、使用する酵素の至適温
度や耐熱性、魚介類由来廃棄物の種類に勘案して設定す
る必要がある事は前述の通りであるが、通常は、反応温
度30〜80℃、反応時間0.5〜5時間好ましくは反
応温度30〜50℃、反応時間1〜2時間である。反応
中の酸化反応を抑えるために、抗酸化剤を添加しても良
い。例えば、ビタミンC、トコフェロール、ビタミン
E、カテキン等を用いる事が出来る。酵素反応の必要以
上の進行を止める為に、所望の乳化状態を得た後、酵素
を失活(非働体化)させた方が良い。通常は、80〜1
00度Cで5乃至20分間加熱すれば良い。
【0031】係る方法で得られた乳化物中には、水不溶
解性の蛋白質は、酵素により分解されて、水溶解性のア
ミノ酸や低分子ペプタイドが増加しており、又細胞中の
糖類や、蛋白質と結合していた塩類も水に可溶解化され
ている。本来水に可溶性の成分は、水層に、水不溶解性
のモノは沈澱層に移っている。沈殿物中には、水不溶解
性の前述油脂分の殆どが回収されていた。
解性の蛋白質は、酵素により分解されて、水溶解性のア
ミノ酸や低分子ペプタイドが増加しており、又細胞中の
糖類や、蛋白質と結合していた塩類も水に可溶解化され
ている。本来水に可溶性の成分は、水層に、水不溶解性
のモノは沈澱層に移っている。沈殿物中には、水不溶解
性の前述油脂分の殆どが回収されていた。
【0032】魚介類由来の廃棄物中の水分含量は通常8
0乃至90%であるが、かくして得られた沈殿物は、原
料廃棄物の重量の約2〜10%であり、又沈澱物中の中
の水分含量は、約40〜70%通常は65%前後と、元
に比べて、有用物質単位量当たりの水分含量は、格段に
低下しているので、油や蛋白等の分離抽出をする上で、
水を乾燥除去する負担が大幅に低減される。
0乃至90%であるが、かくして得られた沈殿物は、原
料廃棄物の重量の約2〜10%であり、又沈澱物中の中
の水分含量は、約40〜70%通常は65%前後と、元
に比べて、有用物質単位量当たりの水分含量は、格段に
低下しているので、油や蛋白等の分離抽出をする上で、
水を乾燥除去する負担が大幅に低減される。
【0033】湿沈澱そのままよりも、水分含量を10%
以下、好ましくは2%以下に乾燥しても良い、その方
が、後の抽出効率は良い事が多い。この場合でも、沈殿
物中に有用物質が濃縮され、量的に減少しているので、
乾燥負担は格段に減少している。
以下、好ましくは2%以下に乾燥しても良い、その方
が、後の抽出効率は良い事が多い。この場合でも、沈殿
物中に有用物質が濃縮され、量的に減少しているので、
乾燥負担は格段に減少している。
【0034】酵素反応であるため、蒸気を通じる煮蒸法
の如き過酷な加熱等は不要であり、熱に不安定な有効成
分を、いたずらに変質させずに濃縮されている。
の如き過酷な加熱等は不要であり、熱に不安定な有効成
分を、いたずらに変質させずに濃縮されている。
【0035】得られた沈殿物は、そのまま有機溶媒(ク
ロロホルム、ジクロルメタン、メタノール、エタノー
ル、アセトン、ヘキサン、トルエン等)で抽出するか、
一旦乾燥させた後、同様に有機溶媒で抽出してもよい。
魚介類由来の廃棄物の種類や所望の有用成分の種類や量
に応じて、効率的な溶媒乃至複合溶媒を選べば良い。例
えば、DHAリン脂質の場合は、エタノール、ヘキサン
等が有効である。抽出した有効成分は、常法により更
に、再結晶、クロマト分離、膜分離など、効果的な手段
を選択する事により、更に純度をあげて、例えば医薬品
用途に供する事の出来る高純度生理活性物質を得る事も
出来る。上記リン脂質についても、ヘキサン抽出液を貧
溶媒であるアセトンにて晶析させる事により、更に純度
を高める事が出来る。
ロロホルム、ジクロルメタン、メタノール、エタノー
ル、アセトン、ヘキサン、トルエン等)で抽出するか、
一旦乾燥させた後、同様に有機溶媒で抽出してもよい。
魚介類由来の廃棄物の種類や所望の有用成分の種類や量
に応じて、効率的な溶媒乃至複合溶媒を選べば良い。例
えば、DHAリン脂質の場合は、エタノール、ヘキサン
等が有効である。抽出した有効成分は、常法により更
に、再結晶、クロマト分離、膜分離など、効果的な手段
を選択する事により、更に純度をあげて、例えば医薬品
用途に供する事の出来る高純度生理活性物質を得る事も
出来る。上記リン脂質についても、ヘキサン抽出液を貧
溶媒であるアセトンにて晶析させる事により、更に純度
を高める事が出来る。
【0036】又、本沈澱物を乾燥後、必要ならば粉砕す
る事により、DHA等有用なる成分に富んだ粉末を得る
事ができる。従って、該粉末をより純度の高い有用成分
の抽出原料に用いるも良し、そのまま、機能性食品とし
て又、水産、家畜及びペットの飼料としての使用も可能
である。有用成分を含む、粉体形状をしているために、
取り扱いが簡便であり、空気酸化その他の変化も受け難
い点も利点である。一方、分離された水相部分にも前述
の様に、多数の有用成分が含まれており、そのまま魚介
類抽出エキスとして、食品、水産用飼料、ペット用の飼
料に供する事が出来る。又、本エキスを適宜溶媒抽出や
クロマト分離の手段により、有用成分を抽出して高純度
品を得る原料として用いる事も出来る。以上の通り、本
発明は、魚介類由来の廃棄物に含有される水溶性乃至水
不溶性有用成分を経済的に分離取得する方法を提供する
ものである。
る事により、DHA等有用なる成分に富んだ粉末を得る
事ができる。従って、該粉末をより純度の高い有用成分
の抽出原料に用いるも良し、そのまま、機能性食品とし
て又、水産、家畜及びペットの飼料としての使用も可能
である。有用成分を含む、粉体形状をしているために、
取り扱いが簡便であり、空気酸化その他の変化も受け難
い点も利点である。一方、分離された水相部分にも前述
の様に、多数の有用成分が含まれており、そのまま魚介
類抽出エキスとして、食品、水産用飼料、ペット用の飼
料に供する事が出来る。又、本エキスを適宜溶媒抽出や
クロマト分離の手段により、有用成分を抽出して高純度
品を得る原料として用いる事も出来る。以上の通り、本
発明は、魚介類由来の廃棄物に含有される水溶性乃至水
不溶性有用成分を経済的に分離取得する方法を提供する
ものである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、実施例により更に詳しく本
発明の説明を行うが、これら実施例は決して本発明を限
定するものではない。
発明の説明を行うが、これら実施例は決して本発明を限
定するものではない。
【0038】実施例1
凍結イカ皮をフードプロセッサー(中部コーポレーショ
ン)にて粉砕し、2000mlのビーカーに1000g
を計り取る。それをウォーターバスに固定し、可変回転
の攪拌機(EYELA製)に攪拌棒を取り付けビーカー
の中央にセットする。
ン)にて粉砕し、2000mlのビーカーに1000g
を計り取る。それをウォーターバスに固定し、可変回転
の攪拌機(EYELA製)に攪拌棒を取り付けビーカー
の中央にセットする。
【0039】攪拌を500rpmに合わせ攪拌しながら
イカ皮を50℃まで昇温する。攪拌しながら50℃にな
ったら、エンド型のアルカラーゼ(イボインダストリー
製)対原料0.3%、エキソ型のアマノM(アマノ製薬
製)対原料0.3%、エキソ・エンド型のアマノA(ア
マノ製薬製)0.3%及び、とれるであろう水溶性区分
即ちエキスの味と香りを改良するためデアミナーゼ(大
和化成製)対原料0.1%を少量の水に溶かして添加す
る。
イカ皮を50℃まで昇温する。攪拌しながら50℃にな
ったら、エンド型のアルカラーゼ(イボインダストリー
製)対原料0.3%、エキソ型のアマノM(アマノ製薬
製)対原料0.3%、エキソ・エンド型のアマノA(ア
マノ製薬製)0.3%及び、とれるであろう水溶性区分
即ちエキスの味と香りを改良するためデアミナーゼ(大
和化成製)対原料0.1%を少量の水に溶かして添加す
る。
【0040】尚、含有油脂に対し0.3%のビタミンE
を添加する。その後、2時間50℃を維持しながら酵素
反応を行わしめた後90℃にて15分間処理して酵素類
の失活を行った。
を添加する。その後、2時間50℃を維持しながら酵素
反応を行わしめた後90℃にて15分間処理して酵素類
の失活を行った。
【0041】酵素反応させた液(O/W型乳化組成物)
を、希釈した後、電気泳動分析にかけた。この時元の蛋
白の約75%が上記の処理により分子量が3.1万とな
っていた。
を、希釈した後、電気泳動分析にかけた。この時元の蛋
白の約75%が上記の処理により分子量が3.1万とな
っていた。
【0042】得られた乳化組成物を冷却後、高速遠心分
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけ、固形分と水溶性区分と
に分離した。
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけ、固形分と水溶性区分と
に分離した。
【0043】遠心分離後,遠心管を取り出し上部の水溶
性区分をビーカーに移し,沈殿物120gをかき取りス
テンレス製の平皿バットに移し、バット上に3〜5mm
位の厚さにして50〜60℃の乾燥機(タバイ製)に入
れ、12時間乾燥した。乾燥後、ステンレス製平皿バッ
トから取り外して小型粉砕機(イワタニ製)にかけて、
31gの粉末を得た。
性区分をビーカーに移し,沈殿物120gをかき取りス
テンレス製の平皿バットに移し、バット上に3〜5mm
位の厚さにして50〜60℃の乾燥機(タバイ製)に入
れ、12時間乾燥した。乾燥後、ステンレス製平皿バッ
トから取り外して小型粉砕機(イワタニ製)にかけて、
31gの粉末を得た。
【0044】以上操作の結果、分離された固形分と水溶
性区分から次の様なデータが得られた。水分はカールフ
ィッシャー法で、油脂分は、常法によりクロロホルム抽
出の重量法で測定した。なお、同様にして測定した原料
生イカ皮とイカ皮乾燥粉末のデータも同時に示す。
性区分から次の様なデータが得られた。水分はカールフ
ィッシャー法で、油脂分は、常法によりクロロホルム抽
出の重量法で測定した。なお、同様にして測定した原料
生イカ皮とイカ皮乾燥粉末のデータも同時に示す。
【0045】
水分 油分
原料生イカ皮 92.2% 1.5%
イカ皮乾燥粉末 1.2 19.8
本発明固形組成物の乾燥粉末 0.8 32.9
水溶性区分 93.5 0.2以下
となり、原料生イカ及びイカ皮を単に直接乾燥した粉末
より本発明での固形組成物乾燥粉末の方が油脂含量がそ
れぞれ、21.9倍、1.7倍を示している。尚水溶性
区分には油脂含有量がわずかしかない事が分かる。乾燥
粉末中の油分を、イヤトロスキャンで定量分析した所、
又フォスファジチジルコリン12.7%、フォスファジ
チジルエタノールアミン8.3%であった。加水分解エ
ステル交換後ガスクロで脂肪酸を定量した所、ドコサヘ
キサエン酸が38.1%、エイコサペンタエン酸が10
%であった。本発明の方法により遠心分離した固形組成
物にフォスファジチジルコリンのドコサヘキサエン酸及
びエイコサペンタエン酸誘導体が高濃度に抽出されてい
ることが認められた。
より本発明での固形組成物乾燥粉末の方が油脂含量がそ
れぞれ、21.9倍、1.7倍を示している。尚水溶性
区分には油脂含有量がわずかしかない事が分かる。乾燥
粉末中の油分を、イヤトロスキャンで定量分析した所、
又フォスファジチジルコリン12.7%、フォスファジ
チジルエタノールアミン8.3%であった。加水分解エ
ステル交換後ガスクロで脂肪酸を定量した所、ドコサヘ
キサエン酸が38.1%、エイコサペンタエン酸が10
%であった。本発明の方法により遠心分離した固形組成
物にフォスファジチジルコリンのドコサヘキサエン酸及
びエイコサペンタエン酸誘導体が高濃度に抽出されてい
ることが認められた。
【0046】尚、この固形組成物乾燥粉末をエタノール
抽出し、乾燥後ヘキサン抽出し、フォスファジチジルコ
リンの貧溶媒であるアセトンで晶析沈澱させた後ヌッチ
ェで濾過して得られたケーク9gを前記と同様に分析し
た所、フォスファジチジルコリン38.5%、フォスフ
ァジチジルエタノールアミンは11.4%であった。脂
肪酸分析の結果は、ドコサヘキサエン酸が39.5%、
エイコサペンタエン酸が13%であった。かくして、純
度の高いフォスファジチジルコリン、フォスファジチジ
ルエタノールアミンを取得する事が出来た。
抽出し、乾燥後ヘキサン抽出し、フォスファジチジルコ
リンの貧溶媒であるアセトンで晶析沈澱させた後ヌッチ
ェで濾過して得られたケーク9gを前記と同様に分析し
た所、フォスファジチジルコリン38.5%、フォスフ
ァジチジルエタノールアミンは11.4%であった。脂
肪酸分析の結果は、ドコサヘキサエン酸が39.5%、
エイコサペンタエン酸が13%であった。かくして、純
度の高いフォスファジチジルコリン、フォスファジチジ
ルエタノールアミンを取得する事が出来た。
【0047】比較例1
反応時間を4時間とした他は、実施例1と同様に操作し
た。遠心分離後の取得固体の量は、5gと著しく少な
く、取得固体中の油含量は、8%であり、充分量の油分
を回収する事は出来なかった。この時、酵素反応液を電
気泳動法で分析した所、前蛋白の87%が分子量、約
1.5万以下であった。
た。遠心分離後の取得固体の量は、5gと著しく少な
く、取得固体中の油含量は、8%であり、充分量の油分
を回収する事は出来なかった。この時、酵素反応液を電
気泳動法で分析した所、前蛋白の87%が分子量、約
1.5万以下であった。
【0048】比較例2
反応時間を1時間とした他は、実施例1と同様に操作し
た。酵素反応物の殆どはゲル化し、遠心分離操作が出来
なかった。液相分画を遠心分離して、12gの沈殿を得
たが、沈殿物中の油脂分は8.5%と著しく少なく、充
分量の油分を回収する事は出来なかった。この時、酵素
反応後液を、電気泳動法で分析した所、前蛋白の46%
が分子量、約12万、31%が13万以上であった。
た。酵素反応物の殆どはゲル化し、遠心分離操作が出来
なかった。液相分画を遠心分離して、12gの沈殿を得
たが、沈殿物中の油脂分は8.5%と著しく少なく、充
分量の油分を回収する事は出来なかった。この時、酵素
反応後液を、電気泳動法で分析した所、前蛋白の46%
が分子量、約12万、31%が13万以上であった。
【0049】実施例2
凍結オキアミをフードプロセッサー(中部コーポレーシ
ョン)にて粉砕し、2000mlのビーカーに1000
gを計り取る。それをウォーターバスに固定し、可変回
転の攪拌機(EYELA製)に攪拌棒を取り付けビーカ
ーの中央にセットする。
ョン)にて粉砕し、2000mlのビーカーに1000
gを計り取る。それをウォーターバスに固定し、可変回
転の攪拌機(EYELA製)に攪拌棒を取り付けビーカ
ーの中央にセットする。
【0050】攪拌を500rpmに合わせ攪拌しながら
50℃まで昇温する。攪拌しながら50℃になったら、
エンド型のプロテアーゼYP−SS(ヤクルト薬品製)
対原料0.5%、エキソ型のアロアーゼP−10(ヤク
ルト薬品製)対原料0.5%、を少量の水に溶かして添
加する。尚、含有油脂に対し0.3%のビタミンEを添
加する。その後、1時間50℃を維持しながら酵素反応
を行わしめた後90℃にて15分間処理して酵素類の失
活を行った。酵素反応させた液(O/W型乳化組成物)
を、希釈した後、電気泳動分析にかけた。この時元の蛋
白の約65%の分子量が3.7万であった。
50℃まで昇温する。攪拌しながら50℃になったら、
エンド型のプロテアーゼYP−SS(ヤクルト薬品製)
対原料0.5%、エキソ型のアロアーゼP−10(ヤク
ルト薬品製)対原料0.5%、を少量の水に溶かして添
加する。尚、含有油脂に対し0.3%のビタミンEを添
加する。その後、1時間50℃を維持しながら酵素反応
を行わしめた後90℃にて15分間処理して酵素類の失
活を行った。酵素反応させた液(O/W型乳化組成物)
を、希釈した後、電気泳動分析にかけた。この時元の蛋
白の約65%の分子量が3.7万であった。
【0051】得られた乳化組成物を冷却後、高速遠心分
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけた。
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけた。
【0052】遠心分離後、遠心管を取り出し上部の水溶
性区分をビーカーに移し、固形組成物をかき取りステン
レス製の平皿バットに移した。取得した沈殿物92g
を、固形組成物量の25%の水を加え水溶液にして実験
室用スプレードライヤー(フロイント製)にて乾燥粉末
33gを得た。
性区分をビーカーに移し、固形組成物をかき取りステン
レス製の平皿バットに移した。取得した沈殿物92g
を、固形組成物量の25%の水を加え水溶液にして実験
室用スプレードライヤー(フロイント製)にて乾燥粉末
33gを得た。
【0053】以上の操作の結果、分離された固形分を水
溶性区分から次の様なデータが得られた。
溶性区分から次の様なデータが得られた。
【0054】水分はカールフィッシャー法で油脂分は、
常法によりクロロホルム抽出の重量法で測定した。な
お、同様にして測定した原料生オキアミとオキアミ乾燥
粉末のデータも同時に示す。
常法によりクロロホルム抽出の重量法で測定した。な
お、同様にして測定した原料生オキアミとオキアミ乾燥
粉末のデータも同時に示す。
【0055】
水分 油分
原料生オキアミ 78.5% 3.1%
オキアミ乾燥粉末 1.0 13.9
本発明固形組成物乾燥粉末 1.2 48.5
水溶性区分 94.2 0.2以下
となり、原料オキアミ及びオキアミを単に直接乾燥した
粉末より本発明での固形組成物乾燥粉末の方が油脂含量
がそれぞれ、15.6倍、3.5倍を示している。
粉末より本発明での固形組成物乾燥粉末の方が油脂含量
がそれぞれ、15.6倍、3.5倍を示している。
【0056】尚水溶性区分には油脂含有量がわずかしか
ない事が分かる。
ない事が分かる。
【0057】実施例3
凍結マグロ目玉をフードプロセッサー(中部コーポレー
ション)にて粉砕し,3000mlのビーカーにその1
000gと水1000gを計り取る。それをウォーター
バスに固定し、可変回転の攪拌機(EYELA製)に攪
拌棒を取り付けビーカーの中央にセットする。
ション)にて粉砕し,3000mlのビーカーにその1
000gと水1000gを計り取る。それをウォーター
バスに固定し、可変回転の攪拌機(EYELA製)に攪
拌棒を取り付けビーカーの中央にセットする。
【0058】攪拌を500rpmに合わせ攪拌しながら
50℃まで昇温する。攪拌しながら50℃になったら、
エンド型のプロテアーゼYP−SS(ヤクルト薬品製)
対原料0.5%、エキソ型のアロアーゼP−10(ヤク
ルト薬品製)対原料0.5%、を少量の水に溶かして添
加する。尚含有油脂に対し0.3%のビタミンEを添加
する。その後,1時間50℃を維持しながら酵素反応を
行わしめた後90℃にて15分間処理して酵素類の失活
を行った。酵素反応させた液(O/W型乳化組成物)
を、希釈した後、電気泳動分析にかけた。この時元の蛋
白の約82.5%の分子量が4.1万であった。
50℃まで昇温する。攪拌しながら50℃になったら、
エンド型のプロテアーゼYP−SS(ヤクルト薬品製)
対原料0.5%、エキソ型のアロアーゼP−10(ヤク
ルト薬品製)対原料0.5%、を少量の水に溶かして添
加する。尚含有油脂に対し0.3%のビタミンEを添加
する。その後,1時間50℃を維持しながら酵素反応を
行わしめた後90℃にて15分間処理して酵素類の失活
を行った。酵素反応させた液(O/W型乳化組成物)
を、希釈した後、電気泳動分析にかけた。この時元の蛋
白の約82.5%の分子量が4.1万であった。
【0059】得られた乳化組成物を冷却後、高速遠心分
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけた。
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけた。
【0060】遠心分離後、遠心管を取り出し上部の水溶
性区分をビーカーに移し、固形組成物をかき取りステン
レス製の平皿バットに移した。取得した固形組成物62
0gに、固形組成物量の25%の水を加え水溶液にして
実験室用スプレードライヤー(フロイント製)にて乾燥
粉末226gを得た。以上操作の結果、分離された固形
分と水溶性区分から、次の様なデータが得られた。
性区分をビーカーに移し、固形組成物をかき取りステン
レス製の平皿バットに移した。取得した固形組成物62
0gに、固形組成物量の25%の水を加え水溶液にして
実験室用スプレードライヤー(フロイント製)にて乾燥
粉末226gを得た。以上操作の結果、分離された固形
分と水溶性区分から、次の様なデータが得られた。
【0061】水分はカールフィッシャー法で油脂分は、
常法によりクロロホルム抽出の重量法で測定した。な
お、同様にして測定した原料生マグロ目玉とマグロ目玉
乾燥粉末のデータも同時に示す。
常法によりクロロホルム抽出の重量法で測定した。な
お、同様にして測定した原料生マグロ目玉とマグロ目玉
乾燥粉末のデータも同時に示す。
【0062】
水分 油分
原料生マグロ目玉 66.5% 21.1%
マグロ目玉乾燥粉末 1.6 34.6
本発明固形組成物乾燥粉末 1.2 55.7
水溶性区分(濃縮後) 91.5 1.2
となり、原料生マグロ目玉及びマグロ目玉を直接乾燥し
た粉末より本発明での沈沈澱乾燥粉末の方が油脂含量が
それぞれ2.6倍、1.6倍強を示している。尚水溶性
区分には油脂含有量が少ない事が分かる。
た粉末より本発明での沈沈澱乾燥粉末の方が油脂含量が
それぞれ2.6倍、1.6倍強を示している。尚水溶性
区分には油脂含有量が少ない事が分かる。
【0063】実施例4
凍結イワシ内臓をフードプロセッサー(中部コーポレー
ション製)にて粉砕し3000mlのビーカーに100
0g計り取り、更に水1000gを加えた。それをウォ
ーターバスに固定し、可変回転の攪拌機(EYELA
製)に攪拌棒を取り付けビーカーの中央にセットする。
ション製)にて粉砕し3000mlのビーカーに100
0g計り取り、更に水1000gを加えた。それをウォ
ーターバスに固定し、可変回転の攪拌機(EYELA
製)に攪拌棒を取り付けビーカーの中央にセットする。
【0064】撹拌回転数を500rpmとして50℃ま
で昇温する。攪拌しながら50℃になったら、エンド型
のアルカラーゼ(ノボインダストリー製)対原料0.3
%、エキソ型のアマノM(アマノ製薬製)対原料0.3
%、エキソ・エンド型のアマノA(アマノ製薬製)0.
3%及び、とれるであろう水溶性区分即ちエキスの味と
香りを改良するためデアミナーゼ(大和化成製)対原料
0.1%を少量の水に溶かして添加する。尚含有油脂に
対し0.3%のビタミンEを添加する。その後、2時間
50℃を維持しながら酵素反応を行わしめた後90℃に
て15分間酵素類の失活を行った。酵素反応させた液
(O/W型乳化組成物)を、希釈した後、電気泳動分析
にかけた。この時元の蛋白の約67%の分子量が3.1
万であった。
で昇温する。攪拌しながら50℃になったら、エンド型
のアルカラーゼ(ノボインダストリー製)対原料0.3
%、エキソ型のアマノM(アマノ製薬製)対原料0.3
%、エキソ・エンド型のアマノA(アマノ製薬製)0.
3%及び、とれるであろう水溶性区分即ちエキスの味と
香りを改良するためデアミナーゼ(大和化成製)対原料
0.1%を少量の水に溶かして添加する。尚含有油脂に
対し0.3%のビタミンEを添加する。その後、2時間
50℃を維持しながら酵素反応を行わしめた後90℃に
て15分間酵素類の失活を行った。酵素反応させた液
(O/W型乳化組成物)を、希釈した後、電気泳動分析
にかけた。この時元の蛋白の約67%の分子量が3.1
万であった。
【0065】得られた乳化組成物を冷却後、高速遠心分
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけた。
離機(日立製作所製)の遠心管に入れ10.000rp
mにて20分間遠心分離にかけた。
【0066】遠心分離後、遠心管を取り出し上部の水溶
性区分1570gをビーカーに移し、固形組成物をかき
取りステンレス製の平皿バットに移した。取得した固形
組成物520gを、固形組成物量の25%の水を加え水
溶液にして実験室用スプレードライヤー(フロイント
製)にて乾燥粉末250gを得た。以上操作の結果、分
離された固形分と水溶性区分から次の様なデータが得ら
れた。
性区分1570gをビーカーに移し、固形組成物をかき
取りステンレス製の平皿バットに移した。取得した固形
組成物520gを、固形組成物量の25%の水を加え水
溶液にして実験室用スプレードライヤー(フロイント
製)にて乾燥粉末250gを得た。以上操作の結果、分
離された固形分と水溶性区分から次の様なデータが得ら
れた。
【0067】水分はカールフィッシャー法で油脂分は、
常法によりクロロホルム抽出の重量法で測定した。な
お、同様にして測定した原料生イワシ内臓とイワシ内臓
乾燥粉末のデータも同時に示す。
常法によりクロロホルム抽出の重量法で測定した。な
お、同様にして測定した原料生イワシ内臓とイワシ内臓
乾燥粉末のデータも同時に示す。
【0068】
水分 油分
原料生イワシ内蔵 67.4% 18.9%
イワシ内蔵乾燥粉末 1.3 45.2
本発明固形組成物乾燥粉末 1.5 74.1
水溶性区分 93.1 1.8
となり、原料イワシ内臓及びイワシ内臓を単に直接乾燥
した粉末より本発明での固形組成物乾燥粉末の方が有油
脂量がそれぞれ3.9倍、1.6倍強を示している。尚
水溶性区分には油脂含有量が少ない事が分かる。
した粉末より本発明での固形組成物乾燥粉末の方が有油
脂量がそれぞれ3.9倍、1.6倍強を示している。尚
水溶性区分には油脂含有量が少ない事が分かる。
【0069】
【発明の効果】本発明は、魚介類由来の廃棄物に含まれ
る水溶性及び水不溶性の有用物質を分離取得する際に、
油分を固体状の蛋白と共に水中油(O/W)型新規乳化
組成物となし、これを更に固液分離して、新規な固形組
成物を提供するものである。
る水溶性及び水不溶性の有用物質を分離取得する際に、
油分を固体状の蛋白と共に水中油(O/W)型新規乳化
組成物となし、これを更に固液分離して、新規な固形組
成物を提供するものである。
【0070】本固形組成物を原料として用いる事によ
り、従来煩雑な工程を必要とし、必ずしも収率の高くな
かった、魚介類の廃棄物に含まれる有用物の経済的工業
的抽出製造が可能となる。又、廃棄物の経済的利用に道
が拓け、益々深刻さを増す廃棄物処理による環境汚染の
低減効果も大きい。
り、従来煩雑な工程を必要とし、必ずしも収率の高くな
かった、魚介類の廃棄物に含まれる有用物の経済的工業
的抽出製造が可能となる。又、廃棄物の経済的利用に道
が拓け、益々深刻さを増す廃棄物処理による環境汚染の
低減効果も大きい。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 長崎 仁志
千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目6番地
株式会社エヌ・シー・エフ内
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
A23L 1/30 - 1/327
A23J 1/04 - 3/34
Claims (12)
- 【請求項1】魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解
酵素で処理して得られた水溶性のアミノ酸、分子量三万
以下のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラル
分等と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分
子量二万から十万の蛋白(固形分)とから形成され、か
つ全蛋白の50%以上が分子量2から10万である水中
油型(O/W型)の乳化組成物を固液分離し、得られた
分子量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる固形組成
物を有機溶媒で抽出することを特徴とする魚介類由来の
水不溶性の有用物質(組成物)の製造方法。 - 【請求項2】魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解
酵素で処理して得られた、水溶性のアミノ酸、分子量三
万以下のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラ
ル分等と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂と分
子量二万から十万の蛋白(固形分)から形成され、かつ
全蛋白の50%以上が分子量2〜10万である水中油型
(O/W型)の新規乳化組成物。 - 【請求項3】魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分解
酵素で処理して得られた、水溶性のアミノ酸、分子量三
万以下のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラ
ル分等、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び分
子量二万から十万の蛋白(固形分)から形成され、かつ
全蛋白の50%以上が分子量2から10万である水中油
型(O/W型)の乳化組成物を固液分離して得られた分
子量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる新規固形組
成物。 - 【請求項4】蛋白分解酵素として(1)エンド型蛋白分
解酵素、(2)エキソ型蛋白分解酵素及び(3)エン
ド、エキソ両型蛋白分解酵素の内二種類以上を組合せて
用いることを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項5】処理後の蛋白の分子量が三〜五万であるこ
とを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項6】処理後の蛋白の50%以上が分子量三〜五
万であることを特徴とする請求項3記載の固形組成物。 - 【請求項7】廃棄物がイカ皮であることを特徴とする請
求項1記載の製造方法。 - 【請求項8】廃棄物が鮭、マグロの目玉、魚卵であるこ
とを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項9】有用物質(組成物)がリン脂質型のDHA
を含む請求項1記載の製造方法。 - 【請求項10】固液分離した固形分を乾燥後、有機溶媒
で抽出することを特徴とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項11】有機溶媒が、エタノール、ヘキサン、ア
セトンの単独もしくは混合溶媒であることを特徴とする
請求項1記載の製造方法。 - 【請求項12】魚介類由来の廃棄物を、攪拌下に蛋白分
解酵素で処理して得られた水溶性のアミノ酸、分子量三
万以下のオリゴ蛋白及びビタミン、塩等の水溶性ミネラ
ル分等と、水不溶性の高度不飽和脂肪酸を含む油脂及び
分子量二万から十万の蛋白(固形分)とから形成され、
かつ全蛋白の50%以上が分子量2から10万である水
中油型(O/W型)の乳化組成物を固液分離し、得られ
た分子量二万から十万の蛋白及び油脂分からなる固形組
成物を有機溶媒で抽出することにより得られる魚介類由
来の水不溶性の有用物質(組成物)。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29263397A JP3408958B2 (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 魚介類由来の有用物質を含む組成物およびその有用物質の製造方法 |
CA002307600A CA2307600A1 (en) | 1997-10-24 | 1998-10-22 | Compositions containing useful substances derived from fishes and shellfishes, and process for yielding the useful substances |
US09/529,969 US6346276B1 (en) | 1997-10-24 | 1998-10-22 | Composition containing useful substances originating in fishes and shellfishes and process for the preparation of the substances |
EP98950347A EP1027833A1 (en) | 1997-10-24 | 1998-10-22 | Composition containing useful substances originating in fishes and shellfishes and process for the preparation of the substances |
AU96466/98A AU9646698A (en) | 1997-10-24 | 1998-10-22 | Composition containing useful substances originating in fishes and shellfishes and process for the preparation of the substances |
PCT/JP1998/004789 WO1999021434A1 (fr) | 1997-10-24 | 1998-10-22 | Composition contenant des substances utiles provenant de poissons, de mollusques et de crustaces, et procede de preparation de ces substances |
NO20002076A NO20002076L (no) | 1997-10-24 | 2000-04-19 | Blandinger inneholdende nyttige bestanddeler avledet fra fisk og skalldyr, samt fremgangsmÕte ved fremstilling derav |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29263397A JP3408958B2 (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 魚介類由来の有用物質を含む組成物およびその有用物質の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11123052A JPH11123052A (ja) | 1999-05-11 |
JP3408958B2 true JP3408958B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29263397A Expired - Fee Related JP3408958B2 (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 魚介類由来の有用物質を含む組成物およびその有用物質の製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
US (1) | US6346276B1 (ja) |
EP (1) | EP1027833A1 (ja) |
JP (1) | JP3408958B2 (ja) |
AU (1) | AU9646698A (ja) |
CA (1) | CA2307600A1 (ja) |
NO (1) | NO20002076L (ja) |
WO (1) | WO1999021434A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160114748A (ko) | 2014-02-05 | 2016-10-06 | 유겐가이샤 가츠미 | 장어 유래의 콜라겐 및 인간형 세라미드 성분을 포함한 조성물, 분말 및 그 제조방법 |
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AU2005264781B2 (en) * | 2004-07-19 | 2011-07-28 | Life Science Nutrition As | Composition comprising plant and/or fish oils and non-oxidizable fatty acid entities |
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GB0506788D0 (en) * | 2005-04-04 | 2005-05-11 | Biosea Man As | Process |
NZ563660A (en) * | 2005-05-23 | 2012-11-30 | Massachusetts Inst Technology | Compositions containing PUFA and/or uridine and methods of use thereof |
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JP5292105B2 (ja) * | 2007-01-11 | 2013-09-18 | 株式会社カネカ | 補酵素q10粒子の製造方法 |
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US8697138B2 (en) | 2007-03-28 | 2014-04-15 | Aker Biomarine As | Methods of using krill oil to treat risk factors for cardiovascular, metabolic, and inflammatory disorders |
EP2153736B1 (en) * | 2007-05-11 | 2017-04-19 | Bizen Chemical Co., Ltd. | Novel leukotriene receptor antagonist from marine sources |
US20100226977A1 (en) * | 2007-08-29 | 2010-09-09 | Aker Biomarine Asa | Low viscosity phospholipid compositions |
CA2839075A1 (en) * | 2007-08-29 | 2009-03-05 | Aker Biomarine Asa | A new method for making krill meal |
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AU2014203179C1 (en) | 2013-06-14 | 2017-05-04 | Aker Biomarine Antarctic As | Lipid extraction processes |
EP3102047B1 (en) * | 2014-01-08 | 2019-06-26 | Firmenich SA | Marine peptide emulsions |
GB201400431D0 (en) | 2014-01-10 | 2014-02-26 | Aker Biomarine As | Phospholipid compositions and their preparation |
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