[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP3405203B2 - トロイダル型無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Info

Publication number
JP3405203B2
JP3405203B2 JP18203698A JP18203698A JP3405203B2 JP 3405203 B2 JP3405203 B2 JP 3405203B2 JP 18203698 A JP18203698 A JP 18203698A JP 18203698 A JP18203698 A JP 18203698A JP 3405203 B2 JP3405203 B2 JP 3405203B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid pressure
port
friction roller
gear ratio
control valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18203698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000018376A (ja
Inventor
俊一 忍足
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP18203698A priority Critical patent/JP3405203B2/ja
Publication of JP2000018376A publication Critical patent/JP2000018376A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3405203B2 publication Critical patent/JP3405203B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トロイダル型無段
変速機の変速制御装置に関し、特にアクチュエータの制
御入力変位とフィードバック機構の制御出力変位とをリ
ンク機構で連結し、更にこのリンク機構に流体圧制御弁
を連結して、それらのリンク機構が均衡するように作動
流体圧を制御するサーボ機構に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトロイダル型無段変速機として
は、例えば本出願人が先に提案した特開平10−148
244号公報に記載されるものがある。このトロイダル
型無段変速機は、同軸上に配設されて対をなす回転可能
な入力ディスク及び出力ディスクの対向面間に形成され
たトロイド状の溝内に、パワーローラと称する摩擦ロー
ラを配設し、この摩擦ローラをトラニオンと称する支持
機構で傾転可能に支持する。一方、この支持機構は、流
体圧シリンダによって、例えば前記摩擦ローラの軸線方
向と直交し且つ入出力ディスクの軸線方向と直交する方
向に駆動される。ここで、例えば摩擦ローラの軸線と入
出力ディスクの軸線とがずれると、摩擦ローラの回転方
向と入力ディスクからの入力方向とにずれが生じ、その
ずれの力の成分が摩擦ローラを傾転し、これにより両デ
ィスクに摩擦接触している摩擦ローラと入力ディスクと
の接触半径及び出力ディスクとの接触半径が変わるの
で、入出力間の変速比が変化する。なお、変速比は、所
謂車両減速比で表すと、車両減速比の大きい状態がロー
側であり、車両減速比の小さい状態がハイ側であるか
ら、当該車両減速比の大きくなる方向がダウンシフトで
あり、車両減速比の小さくなる方向がアップシフトにな
る。
【0003】ここで、前記摩擦ローラを傾転させるため
に前記支持機構を駆動する流体圧シリンダは、流体圧制
御弁によって流体圧の供給が制御される。また、前記摩
擦ローラが変速指令値通りに傾転するためにサーボ機構
が構成され、このサーボ機構によって流体圧制御弁が制
御される。より具体的には、変速指令値に応じた指令位
置に変位するステップモータ等のアクチュエータと、摩
擦ローラの傾転状態に応じたフィードバック位置に変位
するフィードバック機構とをリンク機構で連結し、この
リンク機構に流体圧制御弁のスプールを接続する。ここ
で、例えば変速指令値が前記アップシフトに相当するも
のである場合には、まずその変速指令値に応じた指令位
置にアクチュエータが変位する。このときには未だ摩擦
ローラの傾転状態が変化しておらず、従ってフィードバ
ック機構のフィードバック位置は、そのときの変速指令
値よりも変速比の大きい状態であるから、リンク機構と
流体圧制御弁との連結点が変位し、それに伴って流体圧
制御弁のスプールが、変速比を小さくする側に摩擦ロー
ラが傾転するように流体圧シリンダへの流体圧供給方向
に変位する。これによって、流体圧シリンダが前記支持
機構を駆動し、実際の摩擦ローラの傾転状態が変速指令
値に応じた変速比を達成すると、当該摩擦ローラの傾転
状態をフィードバックするフィードバック機構のフィー
ドバック位置が当該変速指令値に相当する変位となり、
これによって再びリンク機構と流体圧制御弁との連結点
が変位し、それに伴って流体圧制御弁のスプールは、摩
擦ローラが傾転しないように流体圧シリンダに流体圧を
供給しない位置に変位する。
【0004】従って、この種のトロイダル型無段変速機
では、入出力間の変速比を最大状態から最小状態まで無
段階に変更することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したア
クチュエータ,フィードバック機構,リンク機構及び流
体圧制御弁で構成される所望変速比サーボ機構は、変速
指令値に実際の変速比が追従することを前提としてい
る。従って、例えば変速指令値が変速比最大状態である
のに、実際の変速比が最小状態であるとか、或いはその
逆の状態であるようなときの対策が講じられていない。
特に、このうち、変速指令値が最ロー状態であるのに、
実際の変速比が最ハイ状態であるという状況は、入出力
ディスク及び摩擦ローラが常時摩擦接触しているという
構造上、システムが正常であっても、例えばエンジンが
停止しているなどの前述のサーボ機構が機能しない状態
で、例えば車両を牽引したときに発生し得るものである
から、何らかの対策を講じる必要がある。
【0006】このような問題を解決するために、例えば
前記流体圧制御弁とリンク機構との連結点の動きに着目
し、リンク機構の作動範囲を機械的に規制することが考
えられる。具体的には、通常の制御では、変速指令値に
実際の変速比が即座に追従することから、特に前記流体
圧制御弁とリンク機構との連結点の変位量は、他の連結
点の変位量より小さいはずである。従って、この流体圧
制御弁とリンク機構との連結点若しくはその近傍の変位
量を機械的に規制すれば、前述のように変速指令値と実
際の変速比とが大幅にずれるという状況を回避すること
ができる。しかしながら、このようにリンク機構の動き
を機械的に規制するためには、リンク機構そのものやそ
れを規制する部材の機械的強度を高める必要があり、実
質的には各構成部材が大きくなって、レイアウト上の制
約を受けてしまう。
【0007】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、通常の変速比制御では発生しないが、何
らかの原因で発生するサーボ機構の作動状態に応じて、
流体圧の供給を適切に設定することで、レイアウト上の
制約等を受けることなく、サーボ機構の作動状態に応じ
た適切な対応を達成することができるトロイダル型無段
変速機の変速制御装置を提供することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記諸問題を解決するた
めに、本発明のトロイダル型無段変速機の変速制御装置
は、対向する回転可能な入力ディスク及び出力ディスク
間に配設される摩擦ローラと、この摩擦ローラを傾転可
能に支持する支持機構と、前記摩擦ローラを傾転させる
ために前記支持機構を駆動する流体圧シリンダと、変速
指令値に応じた指令位置に変位するアクチュエータと、
少なくとも前記摩擦ローラの傾転状態に応じてフィード
バック位置に変位するフィードバック機構と、前記アク
チュエータ及び前記フィードバック機構を連結するリン
ク機構と、このリンク機構に連結されて前記流体圧シリ
ンダへの流体圧を制御する流体圧制御弁とを備え、前記
流体圧制御弁は、流体圧の元圧が供給されるポンプポー
トと、そのポンプポートの何れか一方に形成され且つ変
速比を大きくする側に摩擦ローラを傾転するように前記
流体圧シリンダに流体圧を供給するロー側ポートと、前
記ポンプポートのロー側ポートと反対側に形成され且つ
変速比を小さくする側に摩擦ローラを傾転するように前
記流体圧シリンダに流体圧を供給するハイ側ポートと、
少なくとも前記ハイ側ポートのポンプポートと反対側に
形成されたドレンポートとを備え、前記アクチュエータ
が変速指令値に応じた指令位置に変位すると前記リンク
機構を介して前記流体圧制御弁のスプールが移動し、変
速指令値の変化に対応して前記流体圧シリンダに流体圧
を供給することで、前記摩擦ローラが入力ディスク及び
出力ディスク間に形成されるトロイド状の溝内で両ディ
スクと摩擦接触しながら傾転、入出力間の変速比を最
大状態から最小状態まで無段階に変更することができる
ようにすると共に、前記アクチュエータの指令位置が変
速比最大位置で且つ前記フィードバック機構のフィード
バック位置が変速比最小位置であるときには、前記リン
ク機構を介して流体圧制御弁のスプールが移動し、前記
ポンプポートがロー側ポートに連通され且つハイ側ポー
トがドレンポートに連通されて、変速比を大きくする側
に摩擦ローラを傾転させる流体圧を供給する構成とした
ことを特徴とするものである。また、対向する回転可能
な入力ディスク及び出力ディスク間に配設される摩擦ロ
ーラと、この摩擦ローラを傾転可能に支持する支持機構
と、前記摩擦ローラを傾転させるために前記支持機構を
駆動する流体圧シリン ダと、変速指令値に応じた指令位
置に変位するアクチュエータと、少なくとも前記摩擦ロ
ーラの傾転状態に応じてフィードバック位置に変位する
フィードバック機構と、前記アクチュエータ及び前記フ
ィードバック機構を連結するリンク機構と、このリンク
機構に連結されて前記流体圧シリンダへの流体圧を制御
する流体圧制御弁とを備え、前記流体圧制御弁は、流体
圧の元圧が供給されるポンプポートと、そのポンプポー
トの何れか一方に形成され且つ変速比を大きくする側に
摩擦ローラを傾転するように前記流体圧シリンダに流体
圧を供給するロー側ポートと、前記ポンプポートのロー
側ポートと反対側に形成され且つ変速比を小さくする側
に摩擦ローラを傾転するように前記流体圧シリンダに流
体圧を供給するハイ側ポートと、少なくとも前記ハイ側
ポートのポンプポートと反対側に形成されたドレンポー
トと、スプールに形成され且つ通常変速時は前記ポンプ
ポートとロー側ポートとを連通するロー側グルーブと、
スプールに形成され且つ通常変速時は前記ポンプポート
とハイ側ポートとを連通するハイ側グルーブとを備え、
前記アクチュエータが変速指令値に応じた指令位置に変
位すると前記リンク機構を介して前記流体圧制御弁のス
プールが移動し、変速指令値の変化に対応して前記流体
圧シリンダに流体圧を供給することで、前記摩擦ローラ
が入力ディスク及び出力ディスク間に形成されるトロイ
ド状の溝内で両ディスクと摩擦接触しながら傾転し、入
出力間の変速比を最大状態から最小状態まで無段階に変
更することができるようにすると共に、前記アクチュエ
ータの指令位置が変速比最小位置で且つ前記フィードバ
ック機構のフィードバック位置が変速比最大位置以上の
位置であるときには、前記リンク機構を介して流体圧制
御弁のスプールが移動し、前記ハイ側グルーブによって
前記ポンプポートがロー側ポートに連通され且つスプー
ルの外側を介してハイ側ポートがドレンポートに連通さ
れて、変速比が最大状態に固定される構成としたことを
特徴とするものである。
【0009】本発明は、前記アクチュエータ,フィード
バック機構,リンク機構及び流体圧制御弁で構成される
サーボ機構の通常変速比制御では現れない作動状態に対
して流体圧の供給方向を適切に設定することで前記課題
の解決を達成可能とする。このうち、前記アクチュエー
タの指令位置が変速比最大状態,つまり最ロー側で且つ
前記フィードバック機構のフィードバック位置が変速比
最小状態,つまり最ハイ側である状態は、入出力ディス
ク及び摩擦ローラが常時摩擦接触しているという構造
上、システムが正常であっても、例えばエンジンが停止
しているなどの前述のサーボ機構が機能しない状態で、
例えば車両を牽引したときに発生し得るものであり、そ
のようなときには変速比を大きくする側に摩擦ローラを
傾転させる流体圧を供給し、再び制御可能な状況とす
る。一方、前記アクチュエータの指令位置が変速比最小
状態で且つ前記フィードバック機構のフィードバック位
置が変速比最大状態である状況は、例えば摩擦ローラの
傾転状態を制御するための流体圧シリンダへの流体圧が
低下して、システムが所望する出力を得られない異常時
に発生するものであり、そのようなときにも変速比を大
きくする側に摩擦ローラを傾転させる流体圧を供給して
最ロー状態を維持することで、乗員に異常の発生を認識
させる。また、このようなサーボ機構の二つの異なる作
動状態で、共に変速比を大きくする側に摩擦ローラを傾
転させる流体圧を供給する構成としたために、例えば前
記流体圧制御弁のポート数を減少したり、それに伴って
スプールに形成されるグルーブの数を減少したりするこ
とができ、これにより流体圧制御弁をコンパクトにする
ことができるので、レイアウト上の制約を受けにくい。
【0010】
【発明の効果】而して、本発明のトロイダル型無段変速
機の変速制御装置によれば、アクチュエータの指令位置
が変速比最大位置で且つフィードバック機構のフィード
バック位置が変速比最小位置であるときには、リンク機
構を介して流体圧制御弁のスプールが移動し、ポンプポ
ートがロー側ポートに連通され且つハイ側ポートがドレ
ンポートに連通されて、変速比を大きくする側に摩擦ロ
ーラを傾転させる流体圧を供給する構成としたために、
例えば車両を牽引したときに発生し得るリンク機構の作
動状態を制御可能な状態に復帰することができる。ま
た、アクチュエータの指令位置が変速比最小位置で且つ
フィードバック機構のフィードバック位置が変速比最大
位置以上の位置であるときには、リンク機構を介して流
体圧制御弁のスプールが移動し、ハイ側グルーブによっ
てポンプポートがロー側ポートに連通され且つスプール
の外側を介してハイ側ポートがドレンポートに連通され
て、変速比が最大状態に固定される構成としたために、
異常時に発生するリンク機構の作動状態を変化させない
ことで乗員に異常の発生を認識させることができ、また
流体圧制御弁をコンパクトにすることができるので、レ
イアウト上の制約を受けにくい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のトロイダル型無段
変速機の変速制御装置の一実施形態を添付図面に基づい
て説明する。
【0012】まず、本実施形態のトロイダル型無段変速
機の概略構成について、図1を用いて、入力側から出力
側の順に簡潔に説明する。図示されない発動機であるエ
ンジンの回転力は、ミッションケース1内のトルクコン
バータ4を介して入力軸2に入力される。この入力軸2
の図示右方には、前記CVTシャフトと呼ばれる回転軸
3が同軸に配設されている。前記入力軸2にはオイルポ
ンプ5が取付けられており、そのオイルポンプ5の図示
右方には、遊星歯車機構8の固定要素切換えによって回
転軸3への入力回転方向を切換えるための前進クラッチ
機構6及び後進ブレーキ機構7を備えた前後進切換機構
9が配設されている。また、前記回転軸3には、トロイ
ド状の二つのキャビティ,つまり溝部を構成する第1及
び第2トロイダル変速機構10,11が互いに軸方向に
離間して配設されている。
【0013】前記入力軸2及び回転軸3間には、前記入
力軸2にニードルベアリング12を介して回転自在に支
持されて前記前後進切換機構9の遊星歯車機構8を構成
するサンギヤ13と、このサンギヤ13に形成されてい
る爪部13aに係合し且つ回転軸3に回転自在に支持さ
れたローディングカム14と、このローディングカム1
4に係合ローラ15を介して連結され且つ回転軸3にボ
ールスプライン16を介して支持された入力ディスク1
7とが介装されている。また、前記係合ローラ15は保
持器41で回転自在に保持されている。従って、前記入
力軸2に伝達されたエンジンからの回転力は、前後進切
換機構9を介してサンギヤ13の爪部13aからローデ
ィングカム14、係合ローラ15、入力ディスク17及
びボールスプライン16を順次経由して回転軸13に伝
達されるようになっている。
【0014】また、係合ローラ15がこれらのカム面の
リードに沿って移動することで入力トルクに比例した軸
線方向への推力,つまりスラスト力を発生するようにな
っている。また、前記入力カムであるローディングカム
14と出力カムである入力ディスク17との間には、両
者を離反させる方向に力を作用させ、予圧を付与するた
めの皿バネ42が介装されている。また、このローディ
ングカム14と入力ディスク17との間に所定の油圧を
供給することで、前記軸線方向への推力を調整できるよ
うにもなっている。なお、前記ローディングカム14
は、ボールベアリング44によって回転軸3に回転可能
に支持されている。
【0015】説明の便宜上、第1及び第2トロイダル変
速機構10,11から先に説明すると、第1トロイダル
変速機構10は、係合ローラ15から離間する側の面に
トロイド面17aが形成される上述の入力ディスク17
と、この入力ディスク17の対向面にトロイド面18a
が形成され、二つのトロイド面で第1のキャビティを構
成する,回転軸3に回転自在に支持される出力ディスク
18と、前記入力ディスク17のトロイド面17aと出
力ディスク18のトロイド面18aとで構成される溝部
に対して傾転可能に接触するパワーローラ(摩擦ロー
ラ)29とを備えている。前記パワーローラ29は、ト
ラニオンと称される後述の支持機構によって傾転可能に
支持されており、このトラニオンを後述する流体圧シリ
ンダで操作することにより、当該パワーローラ29と入
力ディスク17及び出力ディスク18との夫々の径方向
の接触位置を変え、入力ディスク17と出力ディスク1
8との間の変速比を連続的に変化させることができるよ
うになっている。
【0016】また、前記第2トロイダル変速機構11
は、前記第1トロイダル変速機構10と同様に入力ディ
スク19,出力ディスク20,パワーローラ(摩擦ロー
ラ)30,支持機構及び流体圧駆動装置を有するが、回
転軸3にボールスプライン21を介して外嵌されている
入力ディスク19が、前記第1トロイダル変速機構10
から遠い側に配置されると共に、出力ディスク20は第
1トロイダル変速機構10に近い側に配置されている。
つまり、第1トロイダル変速機構10と第2トロイダル
変速機構11とは、図面上で線対称となるように構成さ
れている。また、第1トロイダル変速機構10の出力デ
ィスク18と回転軸3との間にはコロ軸受38が、第2
トロイダル変速機構11の出力ディスク20と回転軸3
との間にはコロ軸受39が夫々介装されている。
【0017】互いに対向する前記出力ディスク18,2
0の背面の間には出力ギヤ22が配設されており、この
出力ギヤ22の中心部両端から軸線方向に突設された筒
軸部18b,20bが、各出力ディスク18,20の内
部でそれらとスプライン結合されている。また、出力ギ
ヤ22は、トランスミッションケース1の内周壁に固着
されたギヤハウジング23に軸受24を介して回転自在
に支持されている。また、出力ギヤ22はカウンターギ
ヤ25に噛合しており、このカウンターギヤ25は前記
ギヤハウジング23に軸受26を介して回転自在に支持
されている。また、カウンターギヤ25の中心部にはカ
ウンターシャフト27の一端がスプライン結合されてお
り、このカウンターシャフト27の他端は軸受28を介
してトランスミッションケース1に回転自在に支持され
ていることから、両者は一体に回転するようになってい
る。従って、前記回転軸3に伝達されたエンジンからの
回転力は、前記第1及び第2トロイダル変速機構10,
11の入力ディスク17,19に分散され、前述したパ
ワーローラ29,30の傾転動作による所定の変速比で
各トロイダル変速機構10,11の出力ディスク18,
20に伝達された後、この出力ギヤ22で合成され、カ
ウンターギヤ25,カウンターシャフト27及びギヤ列
28を順次経由して出力軸33に伝達される。なお、前
記第2トロイダル変速機構11の入力ディスク19の背
面には皿バネ43が介装されており、その出力側に螺合
したナット40の締付けトルクを調整することで、前記
皿バネ42との間で発生するスラスト力の予圧状態を調
整することができるようになっている。
【0018】次に、前記パワーローラ29,30の支持
機構並びに流体圧シリンダについて図2を用いて説明す
る。前記第1及び第2トロイダル変速機構10,11の
入力ディスク17,19と出力ディスク18,20との
間に挟持されるパワーローラ29,30は、前記回転軸
3を挟んで所定の間隔に立設された一対のトラニオン
(図では一方のみを表示している)45に基端を支持さ
れた偏心軸46によって回転自在に支持される。この偏
心軸46は、パワーローラ29,30の回転中心軸と、
トラニオン45との基端支持軸とがずれているので、当
該パワーローラ29,30の傾転状態が変化に伴って、
図示上下方向,即ち図中のZ軸方向にパワーローラ2
9,30が変位するようになっている。
【0019】前記トラニオン45の図示下方に延設され
且つ前記パワーローラ29,30の傾転中心軸を構成す
る軸部47は、流体圧シリンダ48のピストン49に接
続される。また、このトラニオン45は、図示されない
アッパリンク装置やロワリンク装置によって、前記軸部
47を回転中心として回転自在に且つ当該軸部47の軸
線方向に変位可能に支持されている。従って、前記流体
圧シリンダ48のピストン49で図示上下に画成された
流体室50,51への流体圧を調整すると、当該ピスト
ン49の図示上下方向への移動に伴ってパワーローラ2
9,30をトラニオン45ごと図示上下方向,即ち前記
Z方向に変位させる。このとき、例えばパワーローラ2
9,30の軸線と入力ディスク17,19の軸線とがず
れると、パワーローラ29,30の回転方向と入力ディ
スク17,19からの入力方向とにずれが生じ、このず
れの力の成分がパワーローラ29,30を前記軸部47
を中心として傾転させ、これによりパワーローラ29,
30と入力ディスク17,19及び出力ディスク18,
20との接触半径が変化し、入出力間の変速比が変化す
る。
【0020】このパワーローラ29,30の傾転方向や
トラニオン45の変位方向は、前記回転軸3を挟む一対
のパワーローラ29,30間で全く逆方向となり、その
バランスを前記アッパリンク装置やロワリンク装置でと
るのであるが、ここでは前記流体圧シリンダ48のピス
トン49で画成された図示上方の流体室を、変速比を小
さくする側へのハイ側流体室50とし、図示下方の流体
室を、変速比を大きくする側へのロー側流体室51と
し、夫々への流路への流体圧をハイ側流体圧PHi及びロ
ー側流体圧PLOと称する。
【0021】また、前記パワーローラ29,30の傾転
中心となり且つそれと同様に回転するトラニオン45の
軸部47下端には、当該軸部47自体の回転状態,つま
りパワーローラ29,30の傾転状態をフィードバック
リンク53に伝達するためのプリセスカム52が設けら
れている。このプリセスカム52の側面には傾斜した案
内溝54が形成されており、この案内溝54内にL字状
のフィードバックリンク53の水平腕部53hの端部に
設けられた係合部材55が、図示されない押圧部材によ
って押付けられている。前記フィードバックリンク53
は、L字状の中間屈曲部分が揺動軸56によって揺動自
在に支持され、L字状垂直腕部53vの端部にはボール
57が取付けられている。前記プリセスカム52は、前
記パワーローラ29,30の傾転状態に応じて、トラニ
オン45の軸部47と共に回転するから、それに形成さ
れている傾斜した案内溝54とフィードバックリンク5
3の係合部材55との接触位置は、図示上下方向に変位
する。実質的には、前述のようにパワーローラ及び軸部
47を含むトラニオン45は、前記流体圧シリンダ48
によっても前記Z軸方向に変位するので、フィードバッ
クリンク53の係合部材55は、パワーローラ29,3
0の傾転状態並びにトラニオン45の変位状態に応じて
変位することになるが、トラニオン45の変位状態はパ
ワーローラ29,30の傾転状態とマクロ的に一意な関
係にあるので、フィードバックリンク53の係合部材5
5は、凡そパワーローラ29,30の傾転状態に応じて
前記Z軸方向に変位する。この係合部材55の変位はフ
ィードバックリンク53の揺動運動を経て、前記ボール
57の図示左右方向,即ち図中に示すX軸方向への変位
に変換される。従って、前記トラニオン45の軸部4
7,プリセスカム52,係合部材55及びボール57を
含むフィードバックリンク53が本発明のフィードバッ
ク機構を構成する。
【0022】次に、変速指令値に応じた変速比を達成す
るために前記流体圧シリンダ48の各流体室50,51
への流体圧を制御するサーボ機構を図3に示す。前記フ
ィードバックリンク53の他端に設けられたボール57
は、その球面が摺動するように、リンク機構を構成する
リンクアーム58の一端に形成されている係合部59に
係合する。また、このリンクアーム58の他端には個別
の係合部60が形成され、この係合部60に、減速機構
や送りネジ機構等からなる駆動機構61を介してステッ
プモータ62により前記ボール57の変位の方向,つま
りX軸方向に変位するスライダ63の突出先端部に設け
られたピン64が係合している。そして、このリンクア
ーム58の中央部は、ピン65を介して流体圧制御弁6
6内を摺動するスプール67が連結されている。なお、
前記ステップモータ62からスライダ63,ピン64ま
でをアクチュエータ69として扱う。
【0023】次に、前記流体圧制御弁66の詳細を図4
に示す。この流体圧制御弁66のバルブボディ68に
は、ポンプに連通しているポンプポート70がスプール
67の摺動方向中央部に形成され、その図示右方側に
は、前記各流体圧シリンダ48のロー側流体室51に連
通してロー側流体圧PLOを制御するロー側ポート71が
形成され、また前記ポンプポート70の図示左方には、
前記各流体圧シリンダ48のハイ側流体室50に連通し
てハイ側流体圧PHiを制御するハイ側ポート72が形成
されている。また、前記ロー側ポート71の図示右方側
及びハイ側ポート72の図示左方側には、夫々、ドレン
ポート73,74が形成されている。
【0024】前記流体圧制御弁66内に摺動可能に配設
されたスプール67は、三つのランド75,76,77
と、それらの間に形成された二つのグルーブ78,79
とを備える。図4は、変速指令値が変速比中間程度で、
実際の変速比も当該変速指令値に対応した安定状態或い
は定常状態を示しており、このような状態で、前記スプ
ール67の二つのグルーブ78,79は、前記ロー側ポ
ート71並びにハイ側ポート72の夫々に開口している
が、摺動方向中央のランド76は前記ポンプポート70
を閉塞し、摺動方向両端部のランド75,77は、夫
々、前記二つのドレンポート73,74を閉塞している
ので、前記各流体圧シリンダ48のロー側流体室51及
びハイ側流体室50内の流体圧PLO,PHiは、そのとき
の圧力で封入されている。なお、これ以後、前記リンク
機構を構成するリンクアーム58は、前記ステップモー
タ62を含むアクチュエータ69との連結点OA ,フィ
ードバック機構であるフィードバックリンク53との連
結点OF ,流体圧制御弁66のスプール67との連結点
S を結ぶ線分で図中に略記する。
【0025】このように変速指令値が変速比中間程度で
安定している状態から、例えば変速指令値が変速比の小
さい方向に変化すると、図5に示すようにアクチュエー
タ69とリンクアーム58との連結点OA が図示右方の
指令位置まで変位する。このときには実際の変速比は変
化しておらず、フィードバックリンク53とリンクアー
ム58との連結点OF は図示中央のフィードバック位置
のままである。すると、流体圧制御弁66のスプール6
7とリンクアーム58との連結点OS が図示右方に変位
し、それに伴ってスプール67も図示上半部に示すよう
に図示右動する。これにより、図示左方のグルーブ78
が前記ポンプポート70とハイ側ポート72とを連通し
て、前記各流体圧シリンダ48のハイ側流体室50にハ
イ側流体圧PHiを供給すると共に、図示右方のグルーブ
79は前記ロー側ポート71をドレンポート73に連通
するので、各流体圧シリンダ48のロー側流体室51の
ロー側流体圧PLOはドレンされる。その結果、前記第1
及び第2トロイダル変速機構10,11の実際の変速比
が当該変速指令値に一致してアップシフトが完了する
と、そのときのパワーローラ29,30の傾転状態が前
記フィードバック機構によってフィードバックされ、前
記フィードバックリンク53とリンクアーム58との連
結点OF が図示左方のフィードバック位置に変位するの
で、このフィードバック位置と前記指令位置とを結ぶリ
ンクアーム58上で、前記流体圧制御弁66のスプール
67との連結点OS は、前記安定状態の位置に復帰し、
前述と同様に各流体室50,51内の流体圧PHi,PLO
が封入されて安定する。
【0026】また、例えば変速指令値が変速比の大きい
方向に変化すると、アクチュエータ69とリンクアーム
58との連結点OA が図示左方の指令位置まで変位し、
それに伴って流体圧制御弁66のスプール67とリンク
アーム58との連結点OS が図示左方に変位し、それに
伴ってスプール67も図示下半部に示すように図示右動
する。これにより、図示右方のグルーブ79が前記ポン
プポート70とロー側ポート71とを連通して、前記各
流体圧シリンダ48のロー側流体室51にロー側流体圧
LOを供給すると共に、図示左方のグルーブ78は前記
ハイ側ポート72をドレンポート74に連通するので、
各流体圧シリンダ48のハイ側流体室50のハイ側流体
圧PHiはドレンされる。その結果、前記第1及び第2ト
ロイダル変速機構10,11の実際の変速比が当該変速
指令値に一致してダウンシフトが完了すると、そのとき
のパワーローラ29,30の傾転状態をフィードバック
する前記フィードバックリンク53とリンクアーム58
との連結点が図示右方のフィードバック位置に変位する
ので、このフィードバック位置と前記指令位置とを結ぶ
リンクアーム58上で、前記流体圧制御弁66のスプー
ル67との連結点O S は、前記安定状態の位置に復帰
し、前述と同様に各流体室50,51内の流体圧PHi
LOが封入されて安定する。
【0027】なお、前記図中に示す図示右方の指令位置
及び図示左方のフィードバック位置は、制御可能な車両
減速度が最も小さい状態,つまり制御可能な最ハイ状態
AH i ,OFHi であり、図示左方の指令位置及び図示右
方のフィードバック位置は、同じく制御可能な車両減速
度が最も大きい状態,つまり制御可能な最ロー状態O
ALO ,OFLO である。また、通常の変速指令値追従制御
がなされているときには、前記流体圧制御弁66とリン
クアーム58との連結点OS はさほど大きく変位しない
ことが分かる。
【0028】このトロイダル型無段変速機で達成される
変速比は、従来既存の自動変速機に類似しており、一般
的には車速が小さいほど、変速比が大きくなるようにな
っている。従って、通常変速比制御終了後の停車時の変
速比は最ローであり、アクチュエータ69とリンクアー
ム58との連結点OA は、前記最ロー状態OALO の指令
位置にあり、本来は、フィードバックリンク53とリン
クアーム58との連結点OF も、前記最ロー状態OFLO
のフィードバック位置にあって、前述のように流体圧制
御弁66のスプール67との連結点OS は、前記安定状
態の位置にあるはずである。
【0029】ところが、エンジンが停止していると、前
記サーボ機構に流体圧が供給されないから、変速指令値
への追従制御ができない。この状態で、例えば車両を牽
引すると、前記出力軸33に連結された出力ディスク1
8,20が強制的に回転され、それに伴ってパワーロー
ラ29,30も回転され、エンジンからの入力のない入
力ディスク17,29も回転される。このとき、入力デ
ィスク17,19には、前記皿バネ42,43等による
予圧力やトルクコンバータ4,エンジン等の負荷などの
影響でフリクション,つまり摩擦力が作用しており、そ
のためそれら入力ディスク17,19の回転速度が出力
ディスク18,20の回転速度より小さいという状況が
発生し、それらに同時に摩擦接触しているパワーローラ
29,30が自動的にハイ側に傾転する。その結果、図
6に示すように、前記アクチュエータ69とリンクアー
ム58との連結点OA は前記最ロー状態OALO の指令位
置にあるのに、フィードバックリンク53とリンクアー
ム58との連結点OF は前記最ハイ状態OFHi 或いは更
にハイ状態のフィードバック位置になってしまう。も
し、この状態のまま発進しようとすると実際の変速比が
最ハイ状態であることから発進加速性が低下することが
想定される。
【0030】これに対して、本実施形態では、このよう
にアクチュエータ69とリンクアーム58との連結点O
A ,即ちアクチュエータ69の指令位置が最ロー状態O
ALOにあるのに、フィードバックリンク53とリンクア
ーム58との連結点,即ちフィードバック機構のフィー
ドバック位置が最ハイ状態OFHi にあるとき、図6の図
示下半部に示すように、前記流体圧制御弁66のスプー
ル67の右方のグルーブ79によってポンプポート70
がロー側ポート71に連通され、左方のグルーブ78に
よってハイ側ポート72はドレンポート74に連通され
ることから、例えばエンジンが始動されて再びサーボ機
構に流体圧が供給されると、各流体圧シリンダ48のロ
ー側流体室51にロー側流体圧PLOが供給されることに
なる。トロイダル型無段変速機の構造上、実際の変速
は、出力ディスクが回転しないと行われないが、次の発
進時には、各トロイダル変速機構の変速比が即座に最ロ
ー側に変化するので、発進加速性を確保することができ
る。
【0031】一方、本実施形態では、アクチュエータ6
9とリンクアーム58との連結点OA ,即ちアクチュエ
ータ69の指令位置が最ハイ状態OAHi にあるのに、フ
ィードバックリンク53とリンクアーム58との連結点
F ,即ちフィードバック機構のフィードバック位置が
最ロー状態OFLO より更にロー側位置O FLO-MORE にある
とき、図6の上半部に示すように、前記流体圧制御弁6
6のスプール67の左方のグルーブ78によってポンプ
ポート70がロー側ポート71に連通され、左方のラン
ド75が抜けることによってハイ側ポート72はドレン
ポート74に連通される。従って、このような状態で
は、アクチュエータ69の指令位置が最ハイ状態である
にも係わらず、各トロイダル変速機構10,11の変速
比は最ロー側に固定されることになる。
【0032】ところが、このようなアクチュエータの指
令位置が最ハイ状態にあるのに、フィードバック機構の
フィードバック位置が最ロー状態になることは、少なく
ともシステムが正常にあるときには発生し得ない。つま
り、このような状態は、例えば前記各流体圧シリンダ4
8への供給圧が低下して、所望する出力を得られないと
いった異常時にのみ発生する。従って、本実施形態で
は、このような異常時に変速比を最ロー側に固定するこ
とで、乗員にシステムの異常を認識させることができ
る。
【0033】勿論、流体圧制御弁の構成によっては、ア
クチュエータの指令位置が最ハイ状態で且つフィードバ
ック機構のフィードバック位置が最ロー状態にあるとき
に、前記流体圧シリンダ48のハイ側流体室50に流体
圧を供給するようにして、制御可能な状態に復帰させる
ようにすることも可能である。しかしながら、そのよう
にするためには、そのような状態でのみ作用するための
ポートをバルブボディに形成しなければならず、同時に
そのポートを開閉制御するためのグルーブやランドをス
プールに形成しなければならないことから流体圧制御弁
が大型になり、レイアウト上の制約を受けてしまう。こ
れに対して、本実施形態では流体圧制御弁をコンパクト
化することができ、レイアウト上の制約を受けにくいと
いうメリットがある。
【0034】また、前述したように、例えば本実施形態
のサーボ機構のようにリンク機構をレイアウトすると、
通常の変速比制御時には、前記流体圧制御弁66とリン
クアーム58との連結点OS の変位が小さいのに対し、
図6に示すような、通常の変速比制御でないときの変位
が大きいことから、当該流体圧制御弁66とリンクアー
ム58との連結点OS の変位を機械的に規制することが
考えられるが、そのようにするためには、例えば前述の
牽引時に発生する大きな入力に耐えられるように、リン
クアーム58やそれを規制する部材の機械的強度を高め
る必要があり、通常は各部材が大型化するためにレイア
ウト上の制約を受けてしまう。その点からも、本実施形
態ではレイアウト上の制約を受けにくい。
【0035】なお、前記流体圧サーボ機構は前記実施形
態に限定されるものではない。また、流体圧制御弁の構
成も前記実施形態に限定されるものではない。要する
に、アクチュエータの指令位置が変速比最大状態で且つ
フィードバック機構のフィードバック位置が変速比最小
状態であるときに変速比を大きくする側に摩擦ローラを
傾転させる流体圧を供給し、且つアクチュエータの指令
位置が変速比最小状態で且つフィードバック機構のフィ
ードバック位置が変速比最大状態であるときに変速比を
大きくする側に摩擦ローラを傾転させる流体圧を供給す
ることで、前述と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トロイダル型無段変速機の一例を示す縦断面図
である。
【図2】図1のトロイダル型無段変速機に用いられる摩
擦ローラの支持機構,流体圧シリンダ,フィードバック
機構の構成図である。
【図3】図1のトロイダル型無段変速機に用いられるア
クチュエータ,フィードバック機構,流体圧制御弁のリ
ンク機構の構成図である。
【図4】図3の流体圧制御弁の構成図である。
【図5】図4の流体圧制御弁の作用説明図である。
【図6】図4の流体圧制御弁の作用説明図である。
【符号の説明】
1はトランスミッションケース 2は入力軸 3は回転軸 4はトルクコンバータ 9は前後進切換機構 10は第1トロイダル変速機構 11は第2トロイダル変速機構 16はボールスプライン 17は入力ディスク 18は出力ディスク 19は入力ディスク 20は出力ディスク 21はボールスプライン 22は出力ギヤ 29はパワーローラ(摩擦ローラ) 30はパワーローラ(摩擦ローラ) 40はナット 42は皿バネ 43は皿バネ 45はトラニオン(支持機構) 47は軸部 48は流体圧シリンダ 50はハイ側流体室 51はロー側流体室 52はプリセスカム(フィードバック機構) 53はフィードバックリンク(フィードバック機構) 54は案内溝(フィードバック機構) 58はリンクアーム(リンク機構) 62はステップモータ(アクチュエータ) 66は流体圧制御弁 67はスプール 69はアクチュエータ 70はポンプポート 71はロー側ポート 72はハイ側ポート 73はドレンポート 74はドレンポート 75はランド 76はランド 77はランド 78はグルーブ 79はグルーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 59/00 - 61/12 F16H 61/16 - 61/24 F16H 63/40 - 63/48 F16H 15/00 - 15/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する回転可能な入力ディスク及び出
    力ディスク間に配設される摩擦ローラと、この摩擦ロー
    ラを傾転可能に支持する支持機構と、前記摩擦ローラを
    傾転させるために前記支持機構を駆動する流体圧シリン
    ダと、変速指令値に応じた指令位置に変位するアクチュ
    エータと、少なくとも前記摩擦ローラの傾転状態に応じ
    てフィードバック位置に変位するフィードバック機構
    と、前記アクチュエータ及び前記フィードバック機構を
    連結するリンク機構と、このリンク機構に連結されて前
    記流体圧シリンダへの流体圧を制御する流体圧制御弁と
    を備え、前記流体圧制御弁は、流体圧の元圧が供給され
    るポンプポートと、そのポンプポートの何れか一方に形
    成され且つ変速比を大きくする側に摩擦ローラを傾転す
    るように前記流体圧シリンダに流体圧を供給するロー側
    ポートと、前記ポンプポートのロー側ポートと反対側に
    形成され且つ変速比を小さくする側に摩擦ローラを傾転
    するように前記流体圧シリンダに流体圧を供給するハイ
    側ポートと、少なくとも前記ハイ側ポートのポンプポー
    トと反対側に形成されたドレンポートとを備え、前記ア
    クチュエータが変速指令値に応じた指令位置に変位する
    と前記リンク機構を介して前記流体圧制御弁のスプール
    が移動し、変速指令値の変化に対応して前記流体圧シリ
    ンダに流体圧を供給することで、前記摩擦ローラが入力
    ディスク及び出力ディスク間に形成されるトロイド状の
    溝内で両ディスクと摩擦接触しながら傾転、入出力間
    の変速比を最大状態から最小状態まで無段階に変更する
    ことができるようにすると共に、前記アクチュエータの
    指令位置が変速比最大位置で且つ前記フィードバック機
    構のフィードバック位置が変速比最小位置であるときに
    は、前記リンク機構を介して流体圧制御弁のスプールが
    移動し、前記ポンプポートがロー側ポートに連通され且
    つハイ側ポートがドレンポートに連通されて、変速比を
    大きくする側に摩擦ローラを傾転させる流体圧を供給す
    る構成としたことを特徴とするトロイダル型無段変速機
    の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 対向する回転可能な入力ディスク及び出
    力ディスク間に配設される摩擦ローラと、この摩擦ロー
    ラを傾転可能に支持する支持機構と、前記摩擦ローラを
    傾転させるために前記支持機構を駆動する流体圧シリン
    ダと、変速指令値に応じた指令位置に変位するアクチュ
    エータと、少なくとも前記摩擦ローラの 傾転状態に応じ
    てフィードバック位置に変位するフィードバック機構
    と、前記アクチュエータ及び前記フィードバック機構を
    連結するリンク機構と、このリンク機構に連結されて前
    記流体圧シリンダへの流体圧を制御する流体圧制御弁と
    を備え、前記流体圧制御弁は、流体圧の元圧が供給され
    るポンプポートと、そのポンプポートの何れか一方に形
    成され且つ変速比を大きくする側に摩擦ローラを傾転す
    るように前記流体圧シリンダに流体圧を供給するロー側
    ポートと、前記ポンプポートのロー側ポートと反対側に
    形成され且つ変速比を小さくする側に摩擦ローラを傾転
    するように前記流体圧シリンダに流体圧を供給するハイ
    側ポートと、少なくとも前記ハイ側ポートのポンプポー
    トと反対側に形成されたドレンポートと、スプールに形
    成され且つ通常変速時は前記ポンプポートとロー側ポー
    トとを連通するロー側グルーブと、スプールに形成され
    且つ通常変速時は前記ポンプポートとハイ側ポートとを
    連通するハイ側グルーブとを備え、前記アクチュエータ
    が変速指令値に応じた指令位置に変位すると前記リンク
    機構を介して前記流体圧制御弁のスプールが移動し、変
    速指令値の変化に対応して前記流体圧シリンダに流体圧
    を供給することで、前記摩擦ローラが入力ディスク及び
    出力ディスク間に形成されるトロイド状の溝内で両ディ
    スクと摩擦接触しながら傾転し、入出力間の変速比を最
    大状態から最小状態まで無段階に変更することができる
    ようにすると共に、前記アクチュエータの指令位置が変
    速比最小位置で且つ前記フィードバック機構のフィード
    バック位置が変速比最大位置以上の位置であるときに
    は、前記リンク機構を介して流体圧制御弁のスプールが
    移動し、前記ハイ側グルーブによって前記ポンプポート
    がロー側ポートに連通され且つスプールの外側を介して
    ハイ側ポートがドレンポートに連通されて、変速比が最
    大状態に固定される構成としたことを特徴とするトロイ
    ダル型無段変速機の変速制御装置。
JP18203698A 1998-06-29 1998-06-29 トロイダル型無段変速機の変速制御装置 Expired - Fee Related JP3405203B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18203698A JP3405203B2 (ja) 1998-06-29 1998-06-29 トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18203698A JP3405203B2 (ja) 1998-06-29 1998-06-29 トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000018376A JP2000018376A (ja) 2000-01-18
JP3405203B2 true JP3405203B2 (ja) 2003-05-12

Family

ID=16111224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18203698A Expired - Fee Related JP3405203B2 (ja) 1998-06-29 1998-06-29 トロイダル型無段変速機の変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3405203B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3790191B2 (ja) * 2002-07-18 2006-06-28 ジヤトコ株式会社 トロイダル型無段変速機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000018376A (ja) 2000-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR19990023711A (ko) 토로이달식 무단변속기의 제어장치
JP2715444B2 (ja) トロイダル式無段変速機
JP2606383B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4048625B2 (ja) 変速比無限大無段変速機の変速制御装置
US5178043A (en) Control valve assembly of traction drive transmission
JP3856955B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3405203B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP3719355B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2636581B2 (ja) トロイダル無段変速機の変速制御装置
JP4066920B2 (ja) トロイダル型無段変速機用試験装置
US20020128113A1 (en) Control system for a continuously variable traction drive
JP3698931B2 (ja) トロイダル型無段変速機の油圧回路
JP3460676B2 (ja) 変速比無限大無段変速機の制御装置
JP3798200B2 (ja) 蓄圧制御型蓄圧装置
JP3517960B2 (ja) トロイダル無段変速機の変速制御装置
JP3427477B2 (ja) トロイダル無段変速機の変速制御装置
JPH06294462A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2001041309A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3376860B2 (ja) トロイダル型無段変速機の変速制御装置
JP4192495B2 (ja) 無段変速装置
JP2001214966A (ja) 変速比無限大無段変速機の変速比調整方法
JPH09166215A (ja) 無段変速機
JP3187959B2 (ja) トロイダル型無段変速機の油圧制御装置
JP4016745B2 (ja) 無段変速装置
JPH10274301A (ja) トロイダル型無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090307

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100307

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees