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JP3403330B2 - 熱間圧延における板幅制御方法 - Google Patents

熱間圧延における板幅制御方法

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JP3403330B2
JP3403330B2 JP08881998A JP8881998A JP3403330B2 JP 3403330 B2 JP3403330 B2 JP 3403330B2 JP 08881998 A JP08881998 A JP 08881998A JP 8881998 A JP8881998 A JP 8881998A JP 3403330 B2 JP3403330 B2 JP 3403330B2
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篤 石井
茂 小川
健二 山田
恭行 高町
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  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延における
板幅制御方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】熱間圧延における板幅は、粗圧延機群、仕
上圧延機群、仕上圧延機間および仕上最終圧延機からコ
イラー間のランアウトテーブル上において種々の要因に
よって変化する。従来の板幅制御方法としては、上記の
ような板幅変化量を測定または予測演算し、この測定値
または予測演算値に基づいて、粗水平ロール圧延機また
は仕上ロール圧延機入口に設置してある竪ロール圧延機
の開度を制御して板幅を制御する方法が知られている。
【0003】例えば、コイラー前または仕上圧延機出側
に設置された板幅計より板幅を測定し、この測定に基づ
き、粗竪ロール圧延機の開度を制御し板幅を制御する特
開昭60−203315号公報に示されている方法、ま
た、仕上圧延機における板幅広がり量と板幅縮み量と
を、圧延材の板幅、板厚、圧延機間の張力、材料温度、
変形抵抗値に基づき演算し、その演算値を竪ロール圧延
機のセットアップ制御に用いる登録No.199412
07号公報に示されている方法、また、ランアウトテー
ブル上のネッキングよる幅落ちの量、位置および長さの
実績値を用いて次圧延材の幅落ちを予測する学習を行な
い、粗バ−の該当部分の幅を予測された幅落ちに見合う
量まで竪ロール圧延機で広げる特開昭62−68617
号公報に示されている方法等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来法において、板幅計に基づくフィードバック制御を行
う方法の場合は、検出端と制御端が離れているため制御
の遅れが生じ、先端、後端の非定常部、定常部のスキッ
ドマーク部における高精度な板幅制御を行うことはほと
んど不可能であり、また、予測演算値に基づきフィード
フォーワードで制御する方法の場合、最終的な目標板幅
を圧延材の全長に渡って実現するためには、板幅制御を
行う竪ロール圧延機より下流で生じる全ての板幅変化の
長手方向分布を予測して制御することが必要であるが、
上記に示した従来法においてはこれが行われていない。
【0005】そこで、本発明は、高精度な板幅予測式を
用いることによって、板幅計に基づくフィードバック制
御ではなく、板幅制御を行う竪ロール圧延機より下流で
生じる全ての板幅変化の長手方向分布を予測、すなわ
ち、粗・仕上圧延機およびランアウトテーブル上で生じ
る板幅変化を先端・後端部、定常部の長手方向の各位置
で予測・演算し、これらの板幅変化予測値に基づいて竪
ロール圧延機の開度パターンを設定し、板幅を制御する
新しい方法を考案した。
【0006】以上のように本発明では、上記で述べたよ
うな問題点を新たな制御方法によって解消し、従来に比
してより高精度な板幅制御を実現し、板幅精度および歩
留を向上させることを目的としている。
【0007】ここで、言葉の定義として、圧延機の種類
を区別する場合は、水平ロール圧延機、竪ロール圧延機
と記述し、単に圧延機と記述した場合は、水平ロール圧
延機のみ、または、竪ロール圧延機のみ、または、水平
ロール圧延機と竪ロール圧延機の両方を含むことを意味
する。また、例えば、仕上圧延機群と記述した場合は、
仕上水平ロール圧延機のみが複数台ある場合、または、
仕上水平ロール圧延機が複数台あり、かつ、仕上竪ロー
ル圧延機があることを意味することにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来法の欠点を有利に排除しうる熱間圧延における板幅
制御法であり、請求項1では、粗最終水平ロール圧延機
より上流側に配備された制御対象竪ロール圧延機より上
流に圧延材が存在する時点で、圧延材の温度および板幅
の長手方向分布を測定または演算し、この圧延材の温度
の長手方向分布に基づき、該制御対象竪ロール圧延機よ
り下流側の粗圧延機、仕上圧延機群の各圧延機と各圧延
機間、仕上最終圧延機からコイラー間における圧延材の
温度の長手方向分布を演算し、これら圧延材の温度の長
手方向分布に基づき、該制御対象竪ロール圧延機より下
流側の粗圧延機、仕上圧延機群の各圧延機と各圧延機
間、仕上最終圧延機からコイラー間において生じる圧延
材の板幅変化量の長手方向分布を演算し、これら演算板
幅変化量の合計の長手方向分布と圧延材の最終目標板幅
とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機の開度を圧延材
の長手方向に渡って演算し設定することを特徴とする熱
間圧延における板幅制御方法を開示し、請求項2では、
粗最終圧延機の出側または仕上圧延機群の入側におい
て、圧延材の温度、板幅を測定し、この圧延材の温度、
板幅に基づき、仕上圧延機入側に配備された竪ロール圧
延機の開度を制御し、請求項1記載の板幅制御を補うこ
とを特徴とする熱間圧延における板幅制御方法を開示
し、請求項3では、粗最終圧延機の出側または仕上圧延
機群の入側において、圧延材の温度、板幅を測定し、こ
の圧延材の温度、板幅に基づき、仕上圧延機群の圧延機
間の張力を制御し、請求項1記載の板幅制御を補うこと
を特徴とする熱間圧延における板幅制御方法を開示し、
請求項4では、仕上圧延機入側に配備された制御対象竪
ロール圧延機より上流に圧延材が存在する時点で、圧延
材の温度および板幅の長手方向分布を測定または演算
し、この圧延材の温度の長手方向分布に基づき、該制御
対象竪ロール圧延機より下流側の仕上圧延機群の各圧延
機と各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラー間におけ
る圧延材の温度の長手方向分布を演算し、これら圧延材
の温度の長手方向分布に基づき、該制御対象竪ロール圧
延機より下流側の仕上圧延機群の各圧延機と各圧延機
間、仕上最終圧延機からコイラー間において生じる圧延
材の板幅変化量の長手方向分布を演算し、これら演算板
幅変化量の合計の長手方向分布と圧延材の最終目標板幅
とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機の開度を圧延材
の長手方向に渡って演算し設定することを特徴とする熱
間圧延における板幅制御方法を開示し、請求項5では、
粗圧延機および/または仕上圧延機群の各圧延機の入側
および出側における圧延材の板クラウン量の長手方向分
布を演算し、これら各圧延機入側および出側の板クラウ
ン量の長手方向分布に基づいて、各圧延機における板ク
ラウン比率変化量の長手方向分布を演算し、この板クラ
ウン比率変化量の長手方向分布に基づいて、粗圧延機お
よび/または仕上圧延機群の各圧延機において生じる圧
延板幅変化量の長手方向分布を演算することを特徴とす
る請求項1または請求項4に記載の熱間圧延における板
幅制御方法を開示している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の原理について詳細
に説明する。図4に示すように、粗最終竪ロール圧延機
4、粗最終水平ロール圧延機5、ランアウトテーブル上
の冷却装置6、コイラー7、l(エル)台の水平ロール
圧延機を備えた仕上水平ロール圧延機群18および粗最
終水平ロール圧延機4より上流の粗水平ロール圧延機3
の出側に設置された板幅計8、温度計9を有する熱間圧
延機に本発明を適用する場合を考える。11は、粗最終
竪ロール圧延機制御装置、12は、粗最終水平ロール圧
延機制御装置、13は、仕上水平ロール圧延機制御装
置、14は、冷却制御装置、15は、コイラー制御装
置、16は、演算処理装置である。尚、粗最終竪ロール
圧延機制御装置11には、竪ロール開度制御機能を有
し、粗最終水平ロール圧延機制御装置12には、クラウ
ン・形状制御機能、圧下制御機能およびロール周速制御
機能を有し、仕上水平ロール圧延機制御装置13には、
圧延機間張力制御機能、クラウン・形状制御機能、圧下
制御機能、ロール周速制御機能およびルーパ制御機能を
有し、コイラー制御装置15には、張力制御機能、コイ
ラー周速制御機能を有する。
【0010】以下、図1に示すフローおよび図3に示し
た板幅変化量の定義に従って、本発明の板幅制御方法に
ついて説明する。演算処理装置16では、セットアップ
計算において、圧延材の仕上出側目標板厚、目標板クラ
ウン、コイラー巻き取り目標温度等より、粗最終水平ロ
ール圧延機における圧下率、ロール周速条件、仕上水平
ロール圧延機群の第1〜第l圧延機における圧下スケジ
ュール、クラウンスケジュール、各圧延機ロール周速、
圧延機間張力、ランアウトテーブル上における冷却装置
の冷却条件およびコイラーの巻き取り速度等の条件が決
定される。
【0011】粗最終竪ロール圧延機4の入側に設定され
た板幅計8、温度計9において、圧延材の板幅、温度を
長手方向の全長に渡って測定され、演算処理装置16へ
転送される。ここで、板幅計8、温度計9を有しない設
備の場合には、粗最終圧延機より上流の竪ロール圧延機
2の竪ロールの開度設定値およびロードセル22の圧延
荷重、水平ロール圧延機3のロードセル23の圧延荷重
に基づいて、板幅、温度を推定演算することも可能であ
る。演算処理装置16では、この長手方向の温度測定値
および板幅測定値が、図2に示すように、圧延材の先端
部、定常部、後端部について、長手方向にn1 −1,n
2 −1,n3 −1に分割され、長手方向に分割された各
分割位置の板幅、温度が記憶される。ここで、第i番目
の分割位置(i=1〜n1 +n2 +n3 )の板幅はWR
(i) 、温度はTRO (i) と表すことする。この温度TRO
(i) に基づいて、粗最終竪ロール圧延機4、粗最終水平
ロール圧延機5、仕上水平ロール圧延機群18の各圧延
機と各圧延機間、仕上第l水平ロール圧延機からコイラ
ー7間の長手方向の各分割位置の同一点における圧延材
の温度を、セットアップ計算と同等の計算方法によって
演算する。
【0012】尚、仕上第l水平ロール圧延機からコイラ
ー7間の温度については、例えば、図4に示すように、
仕上第l水平ロール圧延機からコイラー7間をm−1分
割し、各分割区間の平均温度として求められる。ここ
で、圧延材の長手方向の第i番目(i=1〜n1 +n2
+n3 )の分割位置に対応する粗最終竪ロール圧延機4
における温度をTRP (i) 、粗最終水平ロール圧延機5に
おける温度をTRH (i) 、仕上水平ロール圧延機群18の
第1〜l圧延機における温度をTFR(1) (i) 〜TFR(l)
(i) 、第1−2圧延機間〜第(l−1)−l圧延機間に
おける温度をTFI (1) (i) 〜TFI(l-1) (i) 、仕上第l
水平ロール圧延機からコイラー7間をm−1分割した場
合の長手方向の各分割区間の平均温度をTROT(1) (i)
ROT(m-1) (i) と表すこととする。
【0013】さらに、演算処理装置16においては、こ
れら各位置で予測される圧延材の温度の長手方向分布に
基づき、粗最終水平ロール圧延機5、仕上水平ロール圧
延機群18の各圧延機と各圧延機間、仕上第l水平ロー
ル圧延機からコイラー7間において生じる圧延材の板幅
変化量を長手方向の全長に渡って演算される。
【0014】すなわち、圧延材の長手方向の第i番目の
分割位置に対応した粗最終水平ロール圧延機5において
生じる板幅変化量ΔWR (i) は、温度TRH (i) の関数と
して、先端部、定常圧延部、後端部毎に下記(1)式の
ように演算される。ただし、板幅変化量の符号は、板幅
拡がりの方向をプラス、板幅縮みの方向をマイナスと定
義することとする。
【数1】
【0015】ここで、ΔWRT、ΔWRM、ΔWRBは、圧延
材の先端部、定常圧延部、後端部の板幅変化量を演算す
る予測式を表し、例えば、昭和54年度塑性加工春季講
演論文集(1979)第489〜496頁で述べられて
いるような板幅予測式を用いて演算しても良い。この
際、圧下率、板厚、板幅等の圧延条件を考慮して演算す
ることは言うまでもない。
【0016】また、仕上水平ロール圧延機群18におい
て生じる圧延材の長手方向の第i番目の分割位置に対応
した板幅変化量の合計ΔWF (i) は、第1〜第l圧延機
において生じる板幅変化量および第1−2圧延機間〜第
(l−1)−l圧延機間において生じる板幅変化量の合
計として、下記(2)式のように演算される。
【数2】
【0017】ここで、ΔWFRは仕上水平ロール圧延機の
ロールバイトおよびその直近における板幅変化量を演算
する予測式、△WFIは、仕上水平ロール圧延機間におけ
る板幅変化量を演算する予測式を表す。仕上圧延におけ
る板幅変化は、圧延起因およびクリープ変形起因の現象
であると考えられ、例えば、定常部の板幅変化予測式と
しては、本発明者らが提案しているような特開平05−
285516号公報に示される方法があり、これを用い
て板幅変化量を算出しても良い。この場合、各圧延機の
長手方向の同一点の圧延材の板厚、圧下率、圧延機間張
力、圧延材変形抵抗、圧延材温度、圧延機間通過時間、
板クラウン比率変化量を板幅変化の予測パラメータとし
て求める必要があるが、長手方向の圧延材温度TFR(j)
(i) 、TFI(j) (i) (i=1〜n1 +n2 +n3 )に基
づき、セットアップ計算時の圧下スケジュール、クラウ
ンスケジュール、各圧延機ロール周速の値から、各圧延
機の長手方向の同一点における板厚、圧下率、変形抵抗
値、圧延機間通過時間および板クラウン比率変化量を算
出し、板幅変化量ΔWF (i) を演算すれば良い。このよ
うな板クラウン比率変化量を板幅変化の予測パラメータ
として板幅予測方法を、粗・仕上圧延機およびランアウ
トテーブル上における板幅変化の予測に適用すること
を、本発明の請求項5で開示している。
【0018】仕上圧延における板幅変化の予測は、上記
のように定常部の板幅変化予測式を用いれば、精度的に
十分であると考えられるが、例えば、先端部および後端
部の非定常部の板幅変化予測式を上記の定常部の板幅変
化予測式に加えれば、より高精度に板幅変化量の予測す
ることができる。この場合、圧延材の延伸のため、仕上
水平ロール圧延機群18の各圧延機を通過する際の非定
常部と定常部の境の点(i=n1 ,n1 +n2 )は、第
1〜lの各圧延機毎に異なってくるため、これを各圧延
機毎に求める必要がある。
【0019】従って、先端部および後端部の板幅変化予
測式ΔWFRT 、ΔWFRB を(2)式に加え、第j圧延機
における非定常部と定常部の境の点をn1 (j) 、n
1 (j) +n2 (j) とすると、仕上水平ロール圧延機群1
8における板幅変化量の合計ΔWF (i) は、下記(3)
式のよう演算される。
【数3】
【0020】また、仕上第l水平ロール圧延機からコイ
ラー7間で生じる圧延材の長手方向の第i番目の同一点
に対応する板幅変化量の合計ΔWROT (i) は、仕上最終
水平ロール圧延機からコイラー7間をm−1分割した各
分割区間の板幅変化量を合計し、温度TROT(k) (i) (k
=1〜m−1)の関数として、下記(4)式のように求
められる。
【数4】
【0021】ここで、ΔWROT は、仕上最終水平ロール
圧延機からコイラー7間のランアウトテーブル上で生じ
る板幅変化量を演算する予測式を表す。このランアウト
テーブル上で生じる板幅変化は、相変態領域の600〜
900℃において生じるクリープ起因の挙動と考えられ
ることから、この温度領域のクリープ式を用いても良
い。この場合、仕上最終圧延機の出側の速度、コイラー
巻き取り速度等の条件から、m−1分割した各分割区間
の通過時間、平均張力値を算出し、圧延材温度TROT(k)
(i) (k=1〜m−1)に基づき、各分割区間の板幅変
化量を演算し、これを合計することより、仕上第l水平
ロール圧延機からコイラー7間の板幅変化量ΔWROT
演算することができる。
【0022】従って、上記(1)〜(4)式より、コイ
ラー7における圧延材の板幅の長手方向分布、すなわ
ち、長手方向の第i番目の分割位置に対応する板幅の予
測値Wc (i) は、下記(5)式のようになる。 Wc (i) =WR (i) +ΔWR (i) +ΔWF (i) +ΔWROT (i) (5)
【0023】ここで、圧延材の最終目標板幅をWT とす
ると、粗最終水平ロール圧延機5の出側における圧延材
の目標板幅の長手方向分布、すなわち、第i番目の分割
位置に対応する圧延材の目標板幅WRT (i) (i=1〜n
1 +n2 +n3 )は、演算板幅変化量の合計および圧延
材の最終目標板幅WT に基づき、下記(6)式より演算
される。 WRT (i) =WR (i) −(Wc (i) −WT ) =WT −(ΔWR (i) +ΔWF (i) +ΔWROT (i) ) (6)
【0024】次に、この粗最終水平ロール圧延機5の出
側目標板幅の長手方向分布WRT (i)を達成するように、
粗最終竪ロール圧延機4の入側において測定または演算
された板幅の長手方向分布WR (i) 、粗最終竪ロール圧
延機4における圧延材の温度の長手方向分布TRP (i)
基づき、粗最終竪ロール圧延機4の開度の長手方向分布
RS (i) を、例えば、以下の方法で演算し設定する。
【0025】粗最終竪ロール圧延機4における竪ロール
圧延時には、圧延材にドックボーンが生じ、このドック
ボーンを粗最終水平ロール圧延機5において水平ロール
圧延した場合、幅戻りが生じる。また、竪ロール圧延時
に生じる圧延荷重によって竪ロール圧延機が変形するた
め、上記目標板幅WRT (i) を達成するためには、この幅
戻り量および竪ロール圧延機の変形量を考慮し粗最終竪
ロール圧延機4のエッジング量を設定する必要がある。
ここで、第i番目の分割位置に対応する圧延材の幅戻り
量をΔWRE (i) とすると、上記粗最終圧延機出側の目標
板幅WRT (i) を達成するための粗最終竪ロール圧延機4
におけるエッジング量の長手方向の分布、すなわち、第
i番目の分割位置に対応するエッジング量ΔE
RT (i) は、下記(7)式により演算される。 ΔERT (i) =WR (i) −(WRT (i) −ΔWRE (i) ) (7)
【0026】ただし、エッジング量の符号の定義は、板
幅を減少させる方向をプラスとする。また、幅戻り量Δ
RE (i) は、エッジング量ΔERT (i) 、圧延材の温度T
RP (i ) 、板幅WR (i) で決まるので、幅戻り量ΔWRE
(i) は、これらの関数として下記(8)式のように表さ
れる。 ΔWRE (i) =ΔWRE(ΔERT (i) ,TRP (i) ,WR (i) ) (8) 従って、これら(7),(8)式を連立させて解くこと
により、未知数ΔERT (i ) ,ΔWRE (i) を求めることが
できる。
【0027】さらに、このエッジング量の長手方向分布
ΔERT (i) である時の粗最終竪ロール圧延機4における
圧延荷重の長手方向分布、すなわち、長手方向の第i番
目の分割位置に対応する圧延荷重PERT (i) は、下記
(9)式で演算される。 PERT (i) =PERT (ΔERT (i) ,TRP (i) ,WR (i) ) (9) この圧延荷重PERT (i) の時の粗最終竪ロール圧延機4
の変形量の長手方向分布、すなわち、第i番目の分割位
置に対応する変形量ΔSRT (i) は、下記(10)式によ
り演算される。 ΔSRT (i) =ΔSRT(PERT (i) ) (10)
【0028】従って、ドックボーンによる幅戻り量ΔW
RE (i) および竪ロール圧延時の粗最終竪ロール圧延機の
変形量ΔSRT (i) を考慮することにより、上記目標板幅
RT (i) を達成するための粗最終竪ロール圧延機4にお
ける開度設定値の長手方向分布、すなわち、長手方向の
第i番目の分割位置に対応する開度設定値ERS (i) は、
下記(11)式によって演算される。 ERS (i) =WRT (i) −ΔSRT (i) −ΔWRE (i) =W T (ΔWR (i) +ΔWRE (i) +ΔSRT (i) +ΔWF (i) +ΔWROT (i) ) (11)
【0029】このように、演算処理装置16において、
演算された開度設定値のパターンERS (i) (i=1〜n
1 +n2 +n3 )は、粗最終竪ロール圧延機制御装置1
1に転送され、粗最終竪ロール圧延機制御装置11によ
り、粗最終竪ロール圧延機4の竪ロールの開度パターン
を設定する。
【0030】粗最終竪ロール圧延機4において、竪ロー
ル圧延時の圧延荷重が測定可能な設備であれば、この圧
延荷重測定値に基づき、目標板幅を実現するための粗最
終竪ロール圧延機の開度制御を実施することにより、よ
り高精度な板幅制御が実現できることは言うまでもな
い。
【0031】また、上述したような粗最終竪ロール圧延
機4による開度制御のみでは、粗最終圧延機出側の目標
板幅WRT (i) を十分に達成できない場合には、本発明の
請求項2および請求項3で開示しているように、仕上水
平ロール圧延機の入側の竪ロール圧延機制御または仕上
圧延機群の圧延機間の張力制御を行い上記の板幅制御を
補う方法を適用することによって、より高精度な板幅制
御を実現することができる。
【0032】図5に示されるように、粗最終水平ロール
圧延機5の出側に板幅計25、温度計26、仕上水平ロ
ール圧延機群18と仕上竪ロール圧延機20を構成され
た仕上圧延機群からなる熱間圧延設備に、本発明の請求
項2で開示している方法を適用する場合を考える。すな
わち、上述したような本発明の請求項1で開示された板
幅制御方法によって制御された圧延材の板幅、温度が、
粗最終水平ロール圧延機4の出側の板幅計25および温
度計26で測定され、これら測定値は演算処理装置16
に転送される。演算処理装置16においては、直ちに、
長手方向の第i番目の分割位置に対応する板幅
F (i) ,温度TF (i) が演算される。この板幅WF
(i) と粗最終圧延機の出側の目標板幅WRT (i) の差を無
くすように、仕上竪ロール圧延機20の開度量が演算さ
れ、竪ロール圧延機制御装置21へ送られ、竪ロール圧
延機20の開度制御が行われる。この際、温度TF (i)
に基づき、上記(7)〜(11)式で求めたのと同様の
方法で、ドックボーンによる仕上第1水平ロール圧延機
の幅戻り量、竪ロール圧延機の変形量を考慮して、竪ロ
ール圧延機20の開度量の演算を行えば、より高精度化
が図れるのは言うまでもない。
【0033】また、本発明の請求項3で開示されている
ように、仕上圧延機群の圧延機間の張力制御を行うこと
により、上記の仕上竪ロール圧延機による板幅制御の補
正方法と同等の効果を得ることができる。例えば、図6
に示されるような粗最終圧延機5の出側に板幅計25、
温度計26に配置されている熱間圧延設備に適用する場
合を考える。すなわち、上記と同様に、粗最終竪ロール
圧延機4によって制御された圧延材の板幅、温度が粗最
終水平ロール圧延機5の出側の板幅計25および温度計
26で測定され、これら測定値は演算処理装置16に転
送される。演算処理装置16においては、直ちに、長手
方向の第i番目の分割位置に対応する板幅WF (i) ,温
度TF (i) が演算される。この板幅WF (i) と粗最終圧
延機の出側の目標板幅WRT (i) に基づき、仕上水平ロー
ル圧延機群18の長手方向の第i番目の分割位置に対応
する板幅制御量ΔWCON (i) が下記(12)式のように
算出される。 ΔWCON (i) =WRT (i) −WF (i) (12)
【0034】ただし、この場合、ΔWCON (i) の符号
は、マイナスが板幅を減少させる方向であり、プラスが
板幅を増加させる方向である。このΔWCON (i) に基づ
き、仕上水平ロール圧延機制御装置13の第1〜圧延
機間の張力制御量が演算さる。この張力制御量に基づ
き、仕上水平ロール圧延機制御装置13の張力制御機能
によって、圧延機間の張力が制御され、板幅が制御され
る。張力制御を行う圧延機は、板幅制御量ΔWCON (i)
および仕上水平ロール圧延機制御装置13の能力に依存
するが、仕上水平ロール圧延機群の第1〜までの全圧
延機あるいは特定の圧延機に設定する。また、板幅変化
と張力との関係は、特開平05−285516号公報に
示される式により求めることができる。尚、この張力変
更によって各圧延機の圧延荷重が変化し、板厚および板
クラウンが変化するが、元の板厚および板クラウン設定
値を保つように、仕上水平ロール圧延機制御装置13の
各圧延機の圧下制御機能およびクラウン・形状制御機能
の設定値の変更を行う必要があることは言うまでもな
い。
【0035】また、仕上水平ロール圧延機入側に竪ロー
ル圧延機および仕上水平ロール圧延機に張力制御機能の
両方を有する設備については、上記の竪ロール圧延機に
よる開度制御および圧延機間張力制御の両方を組み合わ
せて板幅制御の補正を行えば、より高精度な板幅制御が
実現できることは言うまでもない。
【0036】次に、本発明の請求項4で開示されている
仕上圧延機入側に設置された竪ロール圧延機を制御端と
する方法について説明する。図7に示すように仕上水平
ロール圧延機群18とその入側に配置された仕上竪ロー
ル圧延機20からなる仕上圧延機群を備えた熱間圧延設
備に、本発明の請求項4で開示されている方法を適用す
る場合を考える。この場合、仕上水平ロール圧延機群1
8の第一水平ロール圧延機出側における圧延材の目標板
幅を設定し、仕上竪ロール圧延機20でこの目標板幅を
達成するように板幅制御を行う。この仕上第一水平ロー
ル圧延機出側における圧延材の目標板幅の長手方向分
布、すなわち、長手方向の第i番目の分割位置に対応す
る目標板幅WFT (i) は、下記(13)式より演算され
る。 WFT (i) =WT −(ΔWF (i) +ΔWROT (i) ) (13)
【0037】従って、この仕上第一水平ロール圧延機出
側の目標板幅WFT (i) を達成するための仕上竪ロール圧
延機20における開度設定値の長手方向分布、すなわ
ち、第i番目の分割位置に対応する開度設定値量EFS
(i) は、下記(14)式によって演算される。 EFS (i) =WFT (i) −ΔSFT (i) −ΔWFE (i) =W T (ΔWFE (i) +ΔSFT (i) +ΔWF (i) +ΔWROT (i) ) (14)
【0038】ここで、ΔWFE (i) は、長手方向の第i番
目の分割位置に対応する仕上第一水平ロール圧延時の幅
戻り量であり、△SFT (i) は、長手方向の第i番目の分
割位置に対応する仕上竪ロール圧延機の圧延時の変形
示す。これらは、上記(7)〜(10)式で求めたの
同様の方法で演算される。このように、演算された開度
設定値のパターンEFS (i) に基づいて、仕上竪ロール圧
延機制御装置21により、仕上竪ロール圧延機20の竪
ロールの開度パターンを設定する。
【0039】以上、本発明における板幅制御の過程を説
明したが、本発明では、粗圧延機および/または仕上圧
延機、ランアウトテーブル上で生じる板幅変化を考慮し
長手方向の各位置で予測・演算し、これらの板幅変化予
測値に基づいて竪ロール圧延機の開度パターンを設定、
制御するので、従来に比して高精度な板幅制御が実現で
きる。
【0040】
【実施例】図8に示すように、粗最終竪ロール圧延機
4、粗最終水平ロール圧延機5、ランアウトテーブル上
の冷却装置6、コイラー7、7台の圧延機を備えた仕上
水平ロール圧延機群17、粗最終水平ロール圧延機5の
出側に板幅計25、温度計26を、さらにそれより上流
の水平ロール圧延機3の出側に設置された板幅計8、温
度計9、コイラー7の入側に設置された板幅計24を有
する熱間圧延機に、本発明の板幅制御方法を適用した実
施例について説明する。
【0041】11は、粗最終竪ロール圧延機制御装置、
12は、粗最終水平ロール圧延機制御装置、13は、仕
上水平ロール圧延機制御装置、14は、冷却制御装置、
15は、コイラー制御装置、16は、演算処理装置であ
る。尚、粗最終竪ロール圧延機制御装置11には、竪ロ
ール開度制御機能を有し、粗最終水平ロール圧延機制御
装置12には、クラウン・形状制御機能、圧下制御機能
およびロール周速制御機能を有し、仕上水平ロール圧延
機制御装置13には、圧延機間張力制御機能、クラウン
・形状制御機能、圧下制御機能、ロール周速制御機能お
よびルーパ制御機能を有し、コイラー制御装置15に
は、張力制御機能、コイラー周速制御機能を有する。
【0042】演算処理装置16では、セットアップ計算
において、圧延材の仕上出側目標板厚、目標板クラウ
ン、コイラー巻き取り目標温度等より、粗最終水平ロー
ル圧延機における圧下率、ロール周速条件、仕上水平ロ
ール圧延機群の第1〜第7圧延機における圧下スケジュ
ール、クラウンスケジュール、各圧延機ロール周速、圧
延機間張力、ランアウトテーブル上における冷却装置の
冷却条件およびコイラーの巻き取り速度等の条件が決定
される。これらの条件の指令が粗最終水平ロール圧延機
制御装置12、仕上水平ロール圧延機制御装置13、冷
却制御装置14およびコイラー制御装置15に伝えられ
る。
【0043】粗最終竪ロール圧延機4の入側に設定され
た板幅計8、温度計9において、圧延材の板幅、温度を
長手方向の全長に渡って測定され、演算処理装置16へ
転送される。このデータを圧延材の先端部、定常部、後
端部について、長手方向にn1 −1,n2 −1,n3
1に分割され、長手方向に分割された各分割位置(i=
1〜n1 +n2 +n3 )の板幅、温度が記憶される。た
だし、n1 ,n2 ,n3 の値は、圧延材の板幅、粗・仕
上圧延機の圧延条件によって異なり、それぞれの条件毎
に設定さる。この温度に基づいて、粗最終竪ロール圧延
機4、粗最終水平ロール圧延機5、仕上水平ロール圧延
機群17の各圧延機と各圧延機間、仕上第7水平ロール
圧延機からコイラー7間の長手方向の各分割位置の同一
点における圧延材の温度を、セットアップ計算と同等の
計算方法によって演算される。
【0044】さらに、演算処理装置16においては、こ
れら各位置で予測される圧延材の温度の長手方向分布に
基づき、粗最終水平ロール圧延機5、仕上水平ロール圧
延機群17の各圧延機と各圧延機間、仕上最終水平ロー
ル圧延機からコイラー間において生じる圧延材の板幅変
化量が、長手方向の各分割位置で(1)式、(2)式、
(4)式により演算される。これら演算板幅変化量の合
計の長手方向分布および圧延材の最終目標板幅に基づ
き、粗最終水平ロール圧延機5の出側における圧延材の
目標板幅が、長手方向の各分割位置で(6)式により演
算され、粗最終竪ロール圧延機4の入側における板幅、
粗最終竪ロール圧延機4における圧延材の温度の長手方
向の各分割位置での値に基づき、粗最終水平ロール圧延
機5の出側目標板幅の長手方向分布を達成するように、
最終竪ロール圧延機4の竪ロール圧延時に生じる圧延荷
重およびドックボーン形状の長手方向分布および粗最終
水平ロール圧延機5の圧延時に生じるドックボーン形状
による幅戻り量が、長手方向の各分割位置で(7)〜
(10)式により演算され、粗最終竪ロール圧延機4の
開度が、長手方向の各分割位置で(11)式により演算
される。この開度設定値のパターンは、粗最終竪ロール
圧延機制御装置11に転送され、粗最終竪ロール圧延機
制御装置11により、粗最終竪ロール圧延機4の竪ロー
ルの開度パターンを設定する。ここでは以上までを本発
明の新板幅制御方法の第1ステップと呼ぶことにする。
【0045】さらに、粗最終水平ロール圧延機5の出側
の板幅計25および温度計26で測定された板幅、温度
に基づき、仕上水平ロール圧延機群17における板幅制
御量が(12)式より、演算され、仕上水平ロール圧延
機制御装置13の張力制御機能によって、仕上水平ロー
ル圧延機群の第2〜3圧延機間、第3〜4圧延機間の張
力が制御され、板幅が制御される。また、ここでは、こ
れまでを新板幅制御方法の第2ステップと呼ぶことにす
る。
【0046】以上のようなシステムを用いて、板幅制御
精度に関して、従来板幅制御方法と本発明の新板幅制御
方法の第1、2ステップとの比較を行った。対象とした
圧延材は、それぞれ100本ずつで、次行程においてコ
イル内の板幅を測定した。また、従来制御方法を適用す
る場合は、コイラー7の入側に設置された板幅計24の
板幅測定に基づき、粗最終竪ロール圧延機4の開度の制
御を行うフィードバック方式で制御を行い、本発明の新
板幅制御方法との比較を行った。
【0047】その結果、従来板幅制御方法においては、
圧延材の長手方向の全長で定義した板幅の実測値と目標
値との差の標準偏差が2.5mmであったのに対し、本発
明の新板幅制御方法の第1ステップを適用した場合は
1.2mm、第2ステップを適用した場合は0.7mmと、
板幅精度が向上することが確認され、本発明の新板幅制
御方法の効果が検証された。
【0048】尚、上記の実施例では、粗最終竪ロール圧
延機を使用した場合であるが、図9に示すような仕上水
平ロール圧延機群19とその入側の仕上竪ロール圧延機
20から成る仕上圧延機群を有する設備にも、同様に本
発明を適用できることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、本発明で
は、粗圧延機および/または仕上圧延機、ランアウトテ
ーブル上で生じる板幅変化を考慮し長手方向の各位置で
予測・演算し、これらの板幅変化予測値に基づいて竪ロ
ール圧延機の開度パターンを設定、制御するので、従来
に比べ板幅精度を向上することができ、歩留を向上させ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の演算の流れを説明するための図。
【図2】板幅および温度測定値の長手方向の分割方法を
説明するための図。
【図3】長手方向の各分割位置における板幅変化量の定
義を説明するための図。
【図4】制御端を粗最終竪ロール圧延機とした場合の本
発明を説明するための装置の構成図。
【図5】本発明の請求項2の仕上竪ロール圧延機の開度
制御による板幅制御の補正方法を説明するための装置の
構成図。
【図6】本発明の請求項3の仕上圧延機群の圧延機間の
張力制御による板幅制御の補正方法を説明するための装
置の構成図。
【図7】制御端を仕上竪ロール圧延機とした場合の本発
明を説明するための装置の構成図。
【図8】粗最終圧延機入側の竪ロール圧延機を使用した
場合の本発明の実施例を説明するための装置の構成図。
【図9】仕上竪ロール圧延機を使用した場合の本発明の
実施例を説明するための装置の構成図。
【符号の説明】
1 圧延材 2 粗最終圧延機より上流の竪ロール圧延機 3 粗最終圧延機より上流の水平ロール圧延機 4 粗最終竪ロール圧延機 5 粗最終水平ロール圧延機 6 ランアウトテーブル上の冷却装置 7 コイラー 8 幅計 9 温度計 11 粗最終竪ロール圧延機制御装置 12 粗最終水平ロール圧延機制御装置 13 仕上水平ロール圧延機制御装置 14 冷却制御装置 15 コイラー制御装置 16 演算処理装置 17 7台の圧延機を備えた仕上水平ロール圧延機群 18 l台の圧延機を備えた仕上水平ロール圧延機群 19 6台の圧延機を備えた仕上水平ロール圧延機群 20 仕上水平ロール圧延機入側に設置された竪ロー
ル圧延機 21 仕上竪ロール圧延機制御装置 22 粗最終圧延機より上流の竪ロール圧延機のロー
ドセル 23 粗最終圧延機より上流の水平ロール延機のロー
ドセル 24 コイラー入側に設置さた板幅計 25 粗最終圧延機の出側に配置された板幅計 26 粗最終圧延機の出側に配置された温度計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高町 恭行 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (56)参考文献 特開 平6−31324(JP,A) 特開 昭62−68616(JP,A) 特開 昭62−296904(JP,A) 特開 平5−285516(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 37/00 - 37/78

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗最終水平ロール圧延機より上流側に配
    備された制御対象竪ロール圧延機より上流に圧延材が存
    在する時点で、圧延材の温度および板幅の長手方向分布
    を測定または演算し、この圧延材の温度の長手方向分布
    に基づき、該制御対象竪ロール圧延機より下流側の粗圧
    延機、仕上圧延機群の各圧延機と各圧延機間、仕上最終
    圧延機からコイラー間における圧延材の温度の長手方向
    分布を演算し、これら圧延材の温度の長手方向分布に基
    づき、該制御対象竪ロール圧延機より下流側の粗圧延
    機、仕上圧延機群の各圧延機と各圧延機間、仕上最終圧
    延機からコイラー間において生じる圧延材の板幅変化量
    の長手方向分布を演算し、これら演算板幅変化量の合計
    の長手方向分布と圧延材の最終目標板幅とに基づき、該
    制御対象竪ロール圧延機の開度を圧延材の長手方向に渡
    って演算し設定することを特徴とする熱間圧延における
    板幅制御方法。
  2. 【請求項2】 粗最終圧延機の出側または仕上圧延機群
    の入側において、圧延材の温度、板幅を測定し、この圧
    延材の温度、板幅に基づき、仕上圧延機入側に配備され
    た竪ロール圧延機の開度を制御し、請求項1記載の板幅
    制御を補うことを特徴とする熱間圧延における板幅制御
    方法。
  3. 【請求項3】 粗最終圧延機の出側または仕上圧延機群
    の入側において、圧延材の温度、板幅を測定し、この圧
    延材の温度、板幅に基づき、仕上圧延機群の圧延機間の
    張力を制御し、請求項1記載の板幅制御を補うことを特
    徴とする熱間圧延における板幅制御方法。
  4. 【請求項4】 仕上圧延機入側に配備された制御対象竪
    ロール圧延機より上流に圧延材が存在する時点で、圧延
    材の温度および板幅の長手方向分布を測定または演算
    し、この圧延材の温度の長手方向分布に基づき、該制御
    対象竪ロール圧延機より下流側の仕上圧延機群の各圧延
    機と各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラー間におけ
    る圧延材の温度の長手方向分布を演算し、これら圧延材
    の温度の長手方向分布に基づき、該制御対象竪ロール圧
    延機より下流側の仕上圧延機群の各圧延機と各圧延機
    間、仕上最終圧延機からコイラー間において生じる圧延
    材の板幅変化量の長手方向分布を演算し、これら演算板
    幅変化量の合計の長手方向分布と圧延材の最終目標板幅
    とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機の開度を圧延材
    の長手方向に渡って演算し設定することを特徴とする熱
    間圧延における板幅制御方法。
  5. 【請求項5】 粗圧延機および/または仕上圧延機群の
    各圧延機の入側および出側における圧延材の板クラウン
    量の長手方向分布を演算し、これら各圧延機入側および
    出側の板クラウン量の長手方向分布に基づいて、各圧延
    機における板クラウン比率変化量の長手方向分布を演算
    し、この板クラウン比率変化量の長手方向分布に基づい
    て、粗圧延機および/または仕上圧延機群の各圧延機に
    おいて生じる圧延板幅変化量の長手方向分布を演算する
    ことを特徴とする請求項1または請求項4に記載の熱間
    圧延における板幅制御方法。
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