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JP3499876B2 - 末端官能化ポリマーを製造するためのアルコキシシリルキャッピング剤 - Google Patents

末端官能化ポリマーを製造するためのアルコキシシリルキャッピング剤

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Publication number
JP3499876B2
JP3499876B2 JP51430596A JP51430596A JP3499876B2 JP 3499876 B2 JP3499876 B2 JP 3499876B2 JP 51430596 A JP51430596 A JP 51430596A JP 51430596 A JP51430596 A JP 51430596A JP 3499876 B2 JP3499876 B2 JP 3499876B2
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polymer
group
capping
acetal
polymers
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ベニング,ロバート・チヤールズ
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シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー
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Publication date
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/30Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule
    • C08C19/42Addition of a reagent which reacts with a hetero atom or a group containing hetero atoms of the macromolecule reacting with metals or metal-containing groups
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/25Incorporating silicon atoms into the molecule
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、接着剤、シーラントおよび塗料の成分とし
て使用される官能化ポリマー(functionalised polymer
s)の製造に関する。特に、本発明は、末端官能基を付
加するためのリビング陰イオンポリマーのキャッピング
に関する。
sec−ブチルリチウムなどのリチウム開始剤による共
役ジエンの陰イオン重合および残留不飽和の水素添加
は、多くの文献に記載されている。モノ−開始およびジ
−開始リビング陰イオンポリマーをキャッピングして末
端官能基を形成することは、英国特許出願No.GB 227031
7に記載されている。
R1R2R3Si−O−A'−Li(R1、R2およびR3は、好ましく
は炭素数1〜10のアルキル、アルコキシ、アリールまた
はアルカリール基であり、A'は、好ましくは少なくとも
2個の炭素原子を有する分岐または直鎖架橋基であ
る。)の構造を有する保護された官能性開始剤(functi
onal initiators)を使用する陰イオン重合は、US 5,3
31,058に記載されている。そのような保護された官能性
開始剤による重合、および続くキャツピングによる第二
の末端官能基の生成によりテレケリックポリマーが生じ
るが、その様なテレケリックポリマーは、別の製造方法
においては、1,4−ジリチオブタンおよびリチウムナフ
タリドなどの二官能性開始剤によって得られるポリマー
をキャッピングすることにより製造することができる。
保護された官能基の使用により、ジ−開始ポリマーをエ
チレンオキシドなどの試薬でキャッピングする場合に生
じるイオンゲルの生成が回避される。これらのゲルは、
極性が比較的大きい溶媒混合物中でも生成し、続く加工
工程の妨げとなる。
ゲルを生成することなく二官能性テレケリックポリマ
ーを製造するための一つの方法は、下記構造: [式中、A"は、シクロヘキシルまたは−CR'R"−であ
り、ここでR'は炭素数1〜10の直鎖アルキルであり、R"
は水素または炭素数1〜10の直鎖アルキルである。]な
どの保護された官能性開始剤を使用することである。構
造(A)の化合物により、陰イオンポリマーの重合が高
い重合温度で開始される。保護された官能基は、共役ジ
エンポリマーの水素添加を受けることなく、メタンスル
ホン酸の存在下で容易に加水分解することができる。構
造(A)の開始剤を使用すると、エチレンオキシドまた
はオキセタンでキャッピングすることによりテレケリッ
クポリマーを得ることができる。しかし、オキセタンは
商業規模で容易に入手することができないし、エチレン
オキシドは、その反応性および毒性により、害となり得
る。
M.A.PetersおよびJ.M.DeSimoneによる最近の文献(Po
lym.Prepr.(Am.Cehm.Soc.Div.Polym.Chem.),1994,35
(2),484)には、モノ−開始およびジ−開始リビング
陰イオンポリマーを、エチレンオキシドまたはオキセタ
ンの代わりに下記構造: のクロロシランでキャッピングすることによるモノ−お
よびジ−官能性ポリマーの製造が記載されている。この
方法では、LiClを除去し、保護されたアルコール基をポ
リマー鎖末端に付加することにより、ゲルの生成を回避
する。
本発明は、モノ−開始またはジ−開始陰イオンポリマ
ーが、脱離基としての酸性アルコキシまたはフェノキシ
ラジカルおよび種々の保護された官能基を有するシリル
アルコキシまたはフェノキシ化合物によって効率よくキ
ャッピングされて、種々の条件下で安定である保護され
た末端官能基を生じるという発見である。保護された官
能基は、好ましくはアセタール基であるが、接着剤、シ
ーラントおよび塗料の製造に有用である、より反応性の
大きい末端官能基に容易に変換する基であれば何でもよ
い。
s−ブチルリチウムなどのモノ−リチウム開始剤また
はs−ブチルリチウムとm−ジイソプロペニルベンゼン
との二付加物(diadduct)などのジ−リチウム開始剤に
よる不飽和モノマーの陰イオン重合は、英国特許出願N
o.2270317に記載されている。重合により、1個以上の
末端リチウム原子が生じ、これは、エチレンオキシドま
たはオキセタンと容易に反応して、ポリマーを1分子に
つき1個以上の末端ヒドロキシル基でキャッピングす
る。末端ヒドロキシル基は、分子間に弱い会合を生じる
傾向があり、これは、これらの鎖がモノ−開始である場
合は悪影響はない。しかし、ジ−開始ポリマーをキャッ
ピングすることにより生成するジ−アルコキシドポリマ
ーは、会合して、加工が非常に困難となるイオンゲルを
生じる。
構造(B)の保護された官能性キャッピング剤を使用
すると、ゲルの生成が回避され、環状エーテルでのキャ
ッピングによって呈される問題が回避される。しかし、
この試薬を使用して低分子量ポリマー陰イオンをキャッ
ピングすると、大量の塩化リチウムが生成することにな
り、これが新たな問題となる。例えば、シリルエーテル
をアルコールに変換するための好ましい方法は、メタン
スルホン酸水溶液との接触を含む。高レベルのハライド
が該混合物に存在すると、重大な腐食問題が起こる。ま
た、ポリマーは、好ましくはNi/Al触媒(下記で詳細に
説明する)によって水素添加を行うが、この触媒は、高
レベルのハライドによって活性が損なわれる。構造
(B)でキャッピングしたポリマーを水素添加するため
には、恐らく、酸水溶液で洗浄してLiClを除去する必要
がある。また、その触媒は、水によっても不活性化され
るので、脱水工程も多分必要である。
保護された官能性キャッピング剤を使用して得られる
利点は、下記構造: [式中、Yは、下記に記載するように重合工程中は安定
であり、より反応性の大きい末端官能性に変換し得る、
保護された官能基、好ましくはアセタール基であり、Z
は、酸性アルコキシ(acidic alkoxy)またはフェノキ
シ基、好ましくはフェノキシラジカルまたはトリフルオ
ロエトキシラジカルである。]によって示される、酸性
アルコキシまたはフェノキシ脱離基および安定な保護基
を有するシリルアルコキシドまたはフェノキシドでモノ
−開始またはジ−開始ポリマーをキャッピングすること
により、ハライドイオンが導入されることなく実現され
る。アセタール基は、容易に導入され且つ開裂されるの
で、保護基として好ましく、構造(B)のt−ブチルジ
メチルシリルエーテル基または構造(A)のトリメチル
シリルエーテル基よりも、原料コストにおいて有利であ
る。
式(1)のアルコキシまたはフェノキシシリルキャッ
ピング剤は、適切なジメチルシラン(Z−Si(CH3
2H)を、保護された官能基を含むアリル化合物(CH2=C
H−CH2Y)によってヒドロシリル化(hydrosilation)す
ることにより製造される。ヒドロシリル化は、M.A.Pete
rsおよびJ.M.DeSimone(Polym.Prepr.(Am.Cehm.Soc.Di
v.Polym.Chem.),1994,35(2),484)によって一般的
に記載されているように、Pt触媒を使用して行った。ポ
リマーをキャッピングした後、米国特許5,391,663に記
載されているように、保護基をメタンスルホン酸との反
応により脱離する。
保護基を脱離するための方法は、種々のものが知られ
ている。総説に関しては、T.W.Greene,“有機合成にお
ける保護基(Protective Groups in Organic Synthesi
s)",J.Wiley and Sons,New York,1981を参照。好まし
い方法は、取り扱いが容易で、毒性が比較的低く、安価
である試薬の使用を含む。好ましい方法では、アセター
ル基を、0.1〜2重量%の水および5〜50体積%のイソ
プロパノール(IPA)の存在下、約50℃で、ポリマー溶
液を1〜10当量(アセタール末端基に対して)の強有機
酸、好ましくはメタンスルホン酸(MSA)と反応させる
ことにより脱離する。
モノ−開始は、s−ブチルリチウムを使用して優先的
に行う。ジ−開始は、英国特許出願No.GB 2270317に記
載されているように、s−ブチルリチウムとm−ジイソ
プロペニルベンゼンとの二付加物を使用して優先的に行
う。重合は、好ましくは、20〜60℃、最も好ましくは30
〜40℃の温度で開始する。一般に、重合温度は約100℃
以下を維持するのが適切である。この温度以を超える
と、微細構造を変化させ、キャッピング効率を制限する
副反応が重大となる可能性がある。重合は、好ましくは
5〜80%、最も好ましくは10〜40%の固体範囲で行うこ
とができる。固体範囲が大きい重合の場合は、望ましい
重合温度を超えるのを避けるために、増加分のモノマー
を加えるのが好ましい。開始剤を全モノマー充填に対し
て添加すべき場合は、重合を10〜20%の固体で行うのが
好ましい。
保護基は、40〜80℃の温度で少なくとも30分間、リチ
ウム部位(ジ−開始ポリマーの場合は、鎖毎に2個)1
個当り1.05〜2当量の構造(1)のキャッピング剤を反
応させることにより導入する。重合中に極性微細構造調
節剤が存在しなかった場合は、この工程中に、ジエチル
エーテルまたはグライムなどの非反応性配位剤(coordi
nating agent)を添加するのが好ましいと考えられる。
本発明のポリマーは、好ましくは、スチレン、1,3−
ブタジエンおよびイソプレンから成る群から選択される
重合した不飽和モノマーを含む。陰イオンポリマーが、
水素添加によって飽和すべき残留モノマー不飽和を含む
重合した1,3−ブタジエンを含む場合、共役ジエン炭化
水素の陰イオン重合は、典型的には、ジエチルエーテル
またはグライム(1,2−ジエトキシエタン)などの構造
調節剤で制御して、所望量の1,4−付加を得る。Re 27,1
45に記載されているように、ブタジエンポリマーまたは
コポリマーの1,2−付加のレベルは、水素添加後のエラ
ストマー特性に大きく影響を及ぼす可能性がある。水素
添加したポリマーは、最終の接着剤、シーラントまたは
塗料において、改善された熱安定性および耐候性を示
す。
末端官能基を有する1,3−ブタジエンポリマーの1,2−
付加は、下記にさらに詳細に説明するように、ポリマー
の粘度に影響を及ぼす。約40%の1,2−付加は、6体積
%のジエチルエーテルまたは1000ppmのグライムを伴う5
0℃での重合中に達成される。一般に、生成物を水素添
加すべき場合は、この範囲のビニル含量が望ましく、一
方、ポリマーをその不飽和形で使用すべき場合は、低い
ビニル含量が好ましい。
低分子量ブタジエンポリマーにおける少なくとも90
%、好ましくは少なくとも95%の不飽和の水素添加は、
米国特許Re 27,145および4,970,254ならびにUS No,5,16
6,277に記載されているように、ニッケル触媒によって
達成される。好ましいニッケル触媒は、実施例でさらに
詳細に記載する、2−エチルヘキサン酸ニッケルおよび
トリエチルアルミニウムの混合物である。ニッケル触媒
は、水素添加の後に、窒素中酸素の混合物を散布し(sp
arge)ながら、ポリマー溶液を、1部のポリマー溶液に
対して約0.5部の酸水溶液の体積比のリン酸水溶液(20
〜30重量%)と共に、約50℃で30〜60分間、攪拌するこ
とにより抽出するのが好ましい。この工程も、実施例で
さらに詳細に説明する。
分離した水相の生成を防ぐために、脱保護中に十分な
IPAが存在しなければならない。次いで、過剰の酸を、
塩基の希水溶液、好ましくは0.1N〜0.5Nの水酸化ナトリ
ウム、次いで水で洗浄することにより除去する。強有機
酸触媒の存在下でポリマーをアミノ樹脂とともに焼き付
け硬化することにより製造される塗料などのいくつかの
用途に対しては、ポリマーをその「保護された」形で使
用するが好ましい。保護されたポリマーの粘度はより低
く、上記したような条件により、硬化中に脱保護(アル
コールの生成)が行われる。
上記したように製造した共役ジエンポリマーは、二次
接着剤、塗料およびシーラントなどの末端官能化ポリマ
ーに対する通常の有用性を有する。さらに、そのポリマ
ーを使用すると、ポリウレタン、ポリエステル、ポリア
ミド、ポリカーボネートおよびエポキシ樹脂を改質する
ことができる。
本発明の組成物は、ゴム増量可塑剤(rubber extendi
ng plasticizers)などの可塑剤、または配合油、また
は有機もしくは無機顔料および染料を含むことができ
る。ゴム配合油は当業界で周知であり、飽和度の高い油
および芳香族性の高い油の両方を含む。好ましい可塑剤
としては、飽和度の高い油(例えば、ARCO製のTUFFLO 6
056および6240油)およびプロセス油(例えば、SHELL製
のSHELLFLEX 371油)が挙げられる。本発明組成物に使
用されるゴム配合油の量は、0〜500phr、好ましくは0
〜100phr、最も好ましくは0〜60phrの範囲で変えるこ
とが可能である。
本発明の任意成分は、熱分解、酸化、表皮形成および
着色を抑制する、または遅延させる安定剤である。安定
剤は、典型的には、組成物の製造、使用および高温貯蔵
中のポリマーの熱分解および酸化を防ぐために、市販化
合物に添加される。
塗料またはシーラント組成物には、種々の種類のフィ
ラーおよび顔料を含むことができる。これは、外面用塗
料またはシーラントの場合は特にそうであり、フィラー
の添加は、所望の外観を得るためだけでなく、塗料また
はシーラントの耐候性などの性能を改善するためでもあ
る。種々のフィラーを使用することができる。適するフ
ィラーとしては、炭酸カルシウム、粘土、タルク、シリ
カ、酸化亜鉛、二酸化チタンなどが挙げられる。フィラ
ーの量は、通常、使用するフィラーの種類および塗料ま
たはシーラントの意図する用途に応じて、組成物の溶媒
を除いた部分に対して0〜約65重量%の範囲である。特
に好ましいフィラーは、二酸化チタンである。
本発明のジヒドロキシル化共役ジエンポリマーはま
た、他のポリマーとブレンドして、その衝撃強さおよび
/または柔軟性を改善することができる。そのようなポ
リマーは、一般に、ポリアミド、ポリウレタン、ビニル
アルコールポリマー、ビニルエステルポリマー、ポリス
ルホン、ポリカーボネートおよびポリエステル(分子内
に反復エステル結合を有するポリアセトン様のポリエス
テル、およびジカルボン酸とグリコールとの重縮合によ
って形成される構造を有するポリアルキレンテレフタレ
ートなどのポリアルキレンアリーレート様のポリエステ
ルなど)などの縮合ポリマーである。ブレンドは、反応
器で、または配合工程の後の工程で作ることができる。
本発明の好ましい方法により、ジ−開始1,3−ブタジ
エンポリマーが、下記構造: [式中、Zはフェノキシ基またはトリフルオロエトキシ
基である。]によって表されるアセタール保護基を有す
るアルコキシまたはフェノキシシリルキャッピング剤に
よってキャッピングされる。式(2)のアルコキシまた
はフェノキシシリルキャッピング剤は、適切なジメチル
シラン(Z−Si(CH32H)を、酸触媒の存在下、エチ
ルビニルエーテルおよびアリルアルコールの反応により
得られるビニルアセタールでヒドロシリル化することに
より合成される。ヒドロシリル化は、M.A.Petersおよび
J.M.DeSimone(Polym.Prepr.(Am.Cehm.Soc.Div.Polym.
Chem.),1994,35(2),484)によって一般的に記載さ
れているように、Pt触媒を使用して行った。ポリマーを
キャッピングした後、保護基を、米国特許No.5,391,663
に記載されているように、メタンスルホン酸との反応に
より脱離する。
好ましい方法により、最終的に、ピーク分子量が500
〜200,000、最も好ましくは500〜20,000であるジヒドロ
キシル化飽和1,3−ブタジエンポリマーが得られる。ジ
ヒドロキシル化ポリマーは、5〜95%の1,2−付加を有
する不飽和であってもよく、または、30〜70%の1,2−
付加により水素添加することもできる。ポリマーは、好
ましくは、1分子につき、1.75〜2.0個、最も好ましく
は1.95〜2.0個の末端ヒドロキシル基を有する。
好ましい方法は、最初に、線状1,3−ブタジエンポリ
マーの両端に保護されたアセタール官能基を有する新規
中間体ポリマーを製造する。その中間体ポリマーは、接
着剤、シーラントおよび塗料を製造するための飽和形ま
たは不飽和形で販売することができ、提供者または顧客
のどちらかが、保護された官能基をヒドロキシル基に変
換する反応によって官能基を脱保護する。
好ましい方法は、s−ブチルリチウムおよびm−ジイ
ソプロペニルベンゼンの二付加物によるジ−開始、1,3
−ブタジエンの重合および構造(2)を有する酸性アル
コキシまたはフェノキシシリルアセタールによるキャッ
ピングを含む。その反応によりリチウムアルコキシドが
除かれ、シリルアセタール保護基がリビング陰イオンポ
リマー分子の両端にあるリチウムと置き変わる。
本発明の中間体ポリマーは、接着剤(感圧接着剤、触
圧接着剤、貼合せ接着剤および二次接着剤など)、シー
ラント(ウレタン建築シーラントなど)、塗料(自動車
用仕上塗料、金属用エポキシプライマー、ポリエステル
コイル被覆、アルキド保全塗料など)、フィルム(熱お
よび溶媒耐性を要するフィルムなど)、成形および押出
熱可塑性および熱硬化性部品(例えば、熱可塑性射出成
形ポリウレタンローラーまたは反応射出成形熱硬化性オ
ートバンパー、facieなど)の製造に有用である。
本発明は、1個または2個の末端シリルアセタール基
を有する飽和線状ポリブタジエンポリマーを製造するた
めの、本出願人が知っている最良の態様を含む下記実施
例によってさらに説明する。以下の実施例は、本発明を
特定の態様に限定するものではない。
実施例 ピーク分子量は、ピーク分子量が既知のポリブタジエ
ン基準物質で検定したゲル浸透クロマトグラフィー(GP
C)を使用して測定した。GPC分析用の溶媒は、テトラヒ
ドロフランであった。
ポリブタジエンの1,2−付加は、13C NMR(クロロホ
ルム溶液)によって測定した。
3種類の保護された官能性キャッピング剤、すなわ
ち、エチル(ジメチルエトキシシリルプロピル)アセト
アルデヒドアセタール(CA1)、エチル(ジメチルフェ
ノキシシリルプロピル)アセトアルデヒドアセタール
(CA2)およびエチル(ジメチル−3,3,3−トリフルオロ
エトキシシリルプロピル)アセトアルデヒドアセタール
(CA3)は、上記したように、適切なジメチルシラン
(各々、ジメチルエトキシシラン、ジメチルフェノキシ
シランおよびジメチル−3,3,3−トリフルオロエトキシ
シラン)のヒドロシリル化によって合成した。反応条件
は、これらの試薬に対して表1にまとめる。
実施例1 ポリ(ブタジエン)「モノ−オール」を、s−ブチル
リチウムによる開始によって合成し、一方、ポリ(ブタ
ジエン)「ジオール」は、ジイソプロペニルベンゼンと
2当量のs−ブチルリチウムとの生成物による開始によ
って合成した。特に断らない限り、ポリマー例1−1〜
3−2は、シクロヘキサン/ジエチルエーテル(10%)
中で合成し、メタノールを添加して未キャッピング鎖の
反応を停止した。構造(2)のアルコキシまたはフェノ
キシシリルアセタールキャッピング剤(すなわち、CA
1、CA2およびCA3)の場合、キャッピング剤を添加した
後、ポリマー陰イオンの特徴的な黄色がかなり退色し
た。サンプルをメタンスルホン酸を使用して脱保護し、
脱水(ロータリーエバポレーター)して、GPC、13C NM
RおよびHPLC分析を行った。脱保護前に採取したサンプ
ルを濃リン酸と接触させて、脱水の前にリチウム塩を除
去または中和した。この結果、下記で説明するように、
一つの場合を除いて、アセタール基の加水分解はあまり
生じなかった。
分析を簡単にするために、「モノ−開始」ポリマーを
使用してスクリーニング実験を行ったが、ジ−開始ポリ
マーの方が好ましい。結果を表2にまとめる。HPLCは、
プロトン末端ポリマーからアセタールキャッピングポリ
マーをはっきり分けることができなかったので、NMRデ
ータのみを使用して脱保護前のキャッピング効率を評価
した。脱保護生成物の分析結果も表2にまとめる。13C
NMR結果は、アセタール基の定量的加水分解と一致す
る。より酸性のアルコキシまたはフェノキシキャッピン
グ剤は、エトキシ類似体よりもかなり反応性が大きく、
THFまたは他の反応促進剤を添加しないでも、90%台の
キャッピング効率が得られた。
GPC分析により、ポリマー陰イオンの小さい画分が結
合したことが示された(最初のMWの2倍)。これは、酸
素結合(oxygen coupling)または、2個の「活性」リ
ガンドを有する少量のシラン不純物の存在によると考え
られる。キャッピング剤は、さらに精製することなく添
加した。これらの実験では、両方のキャッピング剤が中
位の温度で容易に反応することも示唆される。NMRによ
る分析では、40℃で30分間キャッピングしたサンプル
と、80℃に加熱した後、80℃で1時間保持したサンプル
との間のキャッピング効率の改善はあまり検出できなか
った。
実施例2 ジオールを合成するためのこの方法の有用性を評価す
るために、ジ−開始ブタジエンポリマー(実施例2−
1)を、40℃でフェノキシシリルアセタール化合物(CA
2)によりキャッピングし、同じセメント(cement)の
アリコートを過剰のエチレンオキシドと反応させた(実
施例2−2)。分析結果を表3にまとめる。シリルアセ
タールでキャッピングした生成物は、粘性のある液体の
ままであったが、エチレンオキシドでキャッピングした
生成物はゲルを生じた。脱保護の後、シリルアセタール
でキャッピングした生成物をHPLCおよび13C NMRによっ
て分析した。NMR結果は、フェノキシシリルアセタール
の場合の方が、エチレンオキシドの場合よりもキャッピ
ング効率がわずかに高いことを示す。HPLCクロマトグラ
ムは、この結論と一致する。エチレンオキシドでキャッ
ピングした生成物は、未官能化およびモノ−官能化物質
をかなり多く含み、ジオールは少ない。仮にトリオール
と識別したかなりの量の物質(三官能性リチウム化合物
による開始によって生成)も確認された。この重合にお
ける比較的高レベルのモノ−オールおよびトリ−オール
は共に、ジ−開始剤の最適収量が達成され得なかったこ
とを示唆するが、アルコキシまたはフェノキシシリル法
を使用して、ゲルの複雑な問題を生じることなく、EOキ
ャッピングにより得られる生成物に匹敵する生成物が得
られたことは明らかである。
実施例3 モノ−開始ポリマーをフェノキシシリルアセタール化
合物(CA2)でキャッピングした後、メタノールで反応
を停止して合成したサンプル(3−1)を、3時間かけ
て、3個の100ppmアリコートとして添加した300ppmの2.
5:1のAl:Ni触媒を使用して水素添加した。ポリマーの二
重結合の約95.6%が水素添加された。このセメントのサ
ンプルを、メタノールを添加することなく単離した(3
−2)。驚くべきことに、アセタールは、リン酸による
中和によって加水分解されたように見える。異常に高レ
ベルの懸濁塩も乾燥サンプル中に認められた。放置する
と、かなりの量の沈殿、恐らくはリチウムフェノキシド
が溶液から析出した。沈殿物からデカンテーションした
後、サンプルを上記したように水素添加した。達成され
た水素添加の程度はかなり低く、ほんの約56%であっ
た。収量減少の理由は明らかでないが、水素添加の前に
メタノールで反応を停止するのが好ましいと結論付ける
のが安全であると思われる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 国際公開94/20553(WO,A1) 国際公開94/10227(WO,A1) 国際公開90/15081(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/38 C08F 4/48 C08F 8/04 C08F 36/04

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】官能化ポリマーの製造方法であって、不飽
    和モノマーをモノリチウムまたはジリチウム開始剤で陰
    イオン重合し;及び 構造: [式中、Yは、より反応性の大きい末端官能性に変換し
    得る保護された官能基であり、Zは、酸性アルコキシま
    たはフェノキシ基である。]を有するアルコキシシリル
    化合物を添加することにより重合工程を停止し; 所望により、次いで、得られた化合物のエチレン性不飽
    和を選択的に水素添加する工程を含む、前記方法。
  2. 【請求項2】Yがアセタール基であることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】不飽和モノマーが1,3−ブタジエンである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】アルコキシシリル化合物として、 [式中、Zは酸性アルコキシ基である。]を添加するこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】重合工程を、20〜60℃の温度で、ジリチウ
    ム開始剤によって開始することを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】Zがトリフルオロエトキシ基であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】Zがフェノキシ基であることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】さらに、官能化ポリマーの残留不飽和を水
    素添加する工程を含むことを特徴とする請求項1〜7の
    いずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】1,3−ブタジエンまたはイソプレンの飽和
    または不飽和ポリマー;および1個以上の構造: [式中、Yは、より反応性の大きい末端官能性に変換し
    得る保護された官能基である。]を有する末端シリル基
    を含む、官能化ポリマー。
  10. 【請求項10】シリル基が構造: を有するシリルアセタール基であり、ポリマーが飽和し
    ていることを特徴とする請求項9に記載のポリマー。
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