JP3497903B2 - Polyvinyl alcohol film for raw material of polarizing film - Google Patents
Polyvinyl alcohol film for raw material of polarizing filmInfo
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- JP3497903B2 JP3497903B2 JP00785595A JP785595A JP3497903B2 JP 3497903 B2 JP3497903 B2 JP 3497903B2 JP 00785595 A JP00785595 A JP 00785595A JP 785595 A JP785595 A JP 785595A JP 3497903 B2 JP3497903 B2 JP 3497903B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は延伸・配向処理性および
二色性物質の吸着(染色)処理性などの加工特性に優れ
た偏光膜の原反用ポリビニルアルコールフィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置は時計、電卓、ワー
プロおよび機械の計器類等の比較的小画面の表示装置と
して用いられ、表示品質に対する要求は特に厳しくはな
かった。しかし、近年液晶表示装置がラップトップワー
プロ、ラップトップパソコン、ノートブックパソコン用
のディスプレイとしてや自動車、航空機のインパネ用デ
ィスプレイまた液晶プロジェクター等として幅広く利用
されるようになり、大型化、表示品質の高級化および耐
久性の向上が要求されている。したがって、液晶表示装
置の構成要素である偏光膜に関しても、上記課題を達成
するために、大画面化、高偏光度且つ高透過度といった
光学特性の向上や耐水性、耐熱性、耐湿熱性および耐久
性の向上に加えて、さらに生産性向上や品質確保等の観
点から偏光膜の原反フィルムとして加工特性の向上が求
められている。
【0003】従来、偏光膜としてはヨウ素化合物や二色
性染料を吸着させたポリビニルアルコール(以下PVA
と略する)の一軸延伸フィルムがよく用いられており、
偏光性能および耐久性の向上が求められている。これに
対して、高重合度のPVAや高シンジオタクティックな
PVAを原反として使用する提案(例えば、特開平1−
105204号、特開平3−206402号)がなされ
ているが、高重合度や高シンジオタクティシティーの効
果は偏光特性や耐久性の点では認められるが、その性能
を充分発揮するためにはより高い温度で配向処理するこ
とが必要であったり、高温処理ではヨウ素化合物の脱着
や脱色による染色性の低下などの問題が生じる。また、
従来のPVAを用いた原反フィルムは二色性染料による
染色性が悪く、高温染色や長い染色時間を要したり染色
に斑ができるなどの問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の高性能な偏光膜の原反用ポリビニルアルコールフィル
ムに比べて、低い温度での配向処理が可能であり、また
二色性物質による染色性が高いなどの加工特性に優れた
偏光膜の原反用ポリビニルアルコールフィルムを提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題解
決に向けて鋭意検討した結果、シンジオタクティシティ
ーが55%以上であり、ω−ヒドロキシ−α−オレフィ
ン基およびオキシアルキレン基の中から選ばれる1種以
上の親水性の官能基を0.01〜1モル%含有するポリ
ビニルアルコール系重合体からなるフィルムを20〜4
0℃で5倍以上に一軸延伸してなる偏光膜の原反用ポリ
ビニルアルコールフィルムを見出だし、本発明を完成し
たものである。
【0006】以下、本発明を詳しく説明する。
【0007】本発明におけるPVA系重合体の重合度に
ついては特に制限はないが、フィルムの強度の点から5
00以上が好ましく、得られる偏光フィルムの偏光性能
の点からは1000以上が好ましく、1500以上がよ
り好ましい。PVA系重合体の重合度の上限についても
特に制限はないがフィルムの製膜性や偏光フィルムへの
加工性の観点から20000以下が好ましい。重合度の
好適な範囲は1500〜10000である。
【0008】本発明におけるPVA系重合体のシンジオ
タクティシティーは55%以上であることが必要であ
り、好ましくは58%以上である。シンジオタクティシ
ティーの上限については制限はないが、フィルムの製膜
性や延伸等の加工性の観点から75%以下が好ましい。
シンジオタクティシティーの好適な範囲は60〜68%
が最も好ましい。シンジオタクティシティーが55%よ
り低いと偏光特性,耐久性が低下する。尚、本発明でい
うPVA系重合体の「シンジオタクティシティー」は、
NMR法により測定したダイアッド表示による値であ
り、具体的には特開平3−121102号公報に記載さ
れた方法により測定される。
【0009】 本発明におけるPVA系重合体は、ω−
ヒドロキシ−α−オレフィン基およびオキシアルキレン
基の中から選ばれる1種以上の親水性の官能基を0.0
1〜1モル%(好ましくは0.05〜0.9モル%、よ
り好ましくは0.08〜0.8モル%)含有しているこ
とが必要である。該官能基は化学的にPVA系重合体に
結合していることが好ましく、例えばアリルアルコー
ル、1−ブテン−4−オール、7−オクテン−1−オー
ルなどのω−ヒドロキシ−α−オレフィン、ポリエチレ
ンオキシドモノアリルエーテルおよびそれらの低級アル
キルエーテル等のオキシアルキレン基が挙げられる。こ
れらの官能基の導入方法に制限はなく、例えば後述する
共重合による方法や重合体に後反応により導入する方法
がある。
【0010】本発明のPVA系重合体の製造方法には制
限はなく、一般には以下のような方法で製造される。す
なわち、ピバリン酸ビニル,トリフルオロ酢酸ビニル,
トリクロロ酢酸ビニル等などのビニルエステルを重合し
て得られたポリビニルエステル系重合体を鹸化すること
により得られる。
【0011】本発明のポリビニルエステル系重合体の重
合方法としては、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合
法、乳化重合法などがあり、特に高重合度のPVAを得
るためにはこれらの重合方法に低温重合法を併用するこ
ともできる。本発明の特徴でもある親水性の官能基を有
するPVA系重合体は、ビニルエステルの重合時に該官
能基あるいはその誘導体(あるいは前駆体)を有する単
量体と共重合することによっても得られる。これらの単
量体については特に制限はなく、単量体が親水性の官能
基を有していても良いし、重合体製造後に加水分解やエ
ステル化、ケタール化のような化学反応により、親水性
の官能基に変換する前駆体であっても良い。
【0012】 この際に使用できる単量体としては、ア
リルアルコール、1−ブテン−4−オール、7−オクテ
ン−1−オールなどのω−ヒドロキシ−α−オレフィ
ン、ポリオキシエチレンモノアリルエーテル、ポリオキ
シプロピレンモノアリルエーテルおよびそれらの低級ア
ルキルエーテル等のオキシアルキレン基が挙げられる。
【0013】このようにして得られたポリビニルエステ
ル系重合体を鹸化することによってPVA系重合体が得
られるが、一般にはポリビニルエステルのアルコール溶
液で苛性ソーダなどのアルカリ触媒を用いてアルコリシ
スと呼ばれるエステル交換によって行われる。ビニルエ
ステルユニットがビニルアルコールユニットに変換され
る変換率である鹸化度には特に制限はないが、鹸化度が
低いと偏光フィルムとしての耐久性が低下する等の悪影
響を及ぼすことから90モル%以上が好ましく、95モ
ル%以上がより好ましい。
【0014】本発明のPVA系重合体の1,2−グリコ
ール結合量には特に制限はなく、一般的には1.6〜
1.8モル%のPVAが使用されるが、高偏光度や高耐
久性の観点からは1.6モル%以下が好ましい。
【0015】本発明の偏光膜用の原反フィルムの製法お
よび該原反フィルムを用いた偏光膜の製造方法には制限
はなく、例えば以下の方法が挙げられる。一例として、
先ず偏光膜用の原反フィルム用フィルムとなるPVA系
重合体フィルムを調製し、これにヨウ素や染料などの二
色性物質の吸着と延伸などによる配向処理を行う方法が
あり、この時二色性物質の吸着と延伸操作の順序は任意
である。本発明において偏光膜の原反フィルムの製法に
は制限はなく、一般的にはPVA水溶液から液膜を形成
しこれを乾燥しフィルムを得る方法が採られる。PVA
系共重合体溶液からの成膜はキャスト成膜や乾式成膜
(空気中や窒素等不活性気体中への押し出し)、湿式成
膜(PVA系重合体の貧溶媒中への押し出し)、乾湿式
成膜、ゲル成膜(PVA系重合体溶液を一旦ゲル化させ
た後フィルムを得る方法)によって行われるが、このと
きに使用される溶剤としてはジメチルスルホキシド、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、エチレン
グリコール、グリセリンおよび水等が単独または混合し
て使用される。また塩化リチウム、塩化カルシウム等の
無機塩の水溶液も単独または前記有機溶媒と混合して使
用できる。この中で水、ジメチルスルホキシドやジメチ
ルスルホキシドと水の混合溶媒が好んで使用される。ま
たこの溶液に二色性物質を混合し製膜してもよいし、フ
ィルムに柔軟性等を付与するためにグリセリンやジグリ
セリン、エチレングリコール等の多価アルコールおよび
その誘導体を含有させてもよい。
【0016】上記成膜法によって得られたPVA系重合
体からなるフィルムは二色性物質の吸着と一軸延伸によ
る配向処理が行われるか、もしくは成膜時に二色性物質
を添加したフィルムについては一軸延伸のみが行われ
る。吸着処理と配向処理は同時に行っても別々に行って
も問題なく、その順序は任意である。二色性物質の基材
フィルムへの吸着は、通常二色性物質を含有する液体中
にフィルムを浸漬させることにより行われるがその処理
条件や方法等に特に制限はなく、たとえば通常ヨウ素化
合物を用いる場合にはヨウ素−ヨウ化カリウムの水溶液
が用いられ、染料の場合には染料水溶液が用いられる。
また、これらの水溶液にホウ酸およびホウ砂等のホウ素
系化合物を添加しても良い。本発明の偏光膜に使用され
る二色性物質は、ヨウ素化合物のほか、いわゆる二色性
染料が単独または混合して用いられる。代表的なものと
してたとえばDirect black17,19,1
54、Direct brown44,106,19
5,210,223、Direct red2,23,
28,31,37,39,79,81,240,24
2,247、Direct blue1,15,22,
78,90,98,151,168,202,236,
249,270、Direct violet9,1
2,51,98、Direct green1,85、
Direct yellow8,12,44,86,8
7、Direct orange26、39,106,
107等が挙げられる。延伸による配向処理はフィルム
が含水または膨潤した状態で行う湿式延伸や乾燥状態で
行う乾熱式延伸で行われ、一軸方向に5倍以上の延伸を
行う。延伸時の温度は延伸の方法やその他の条件によっ
ても異なるが、通常20℃から40℃の間である。また
乾熱延伸時は不活性気体中で処理を実施するのが好まし
い。水中で延伸する際はホウ酸やホウ砂などの水溶液中
で行うのが一般的である。吸着と延伸が行われたフィル
ムは定長下空気中または不活性気体中で乾燥される。乾
燥されたフィルムは耐水性、耐湿熱性などを付与するた
め、さらに80℃から230℃の温度で熱処理を行って
も良い。また、基材フィルムへの二色性物質の吸着を強
固にすることや耐水性や耐湿熱性を付与する目的でホウ
酸やホウ砂のようなホウ素化合物を添加することがある
が、これは吸着や延伸と同時に実施してもこれらの処理
の前後や間のどの時点で実施しても任意である。本発明
の特徴はこれらの配向・吸着処理が従来のPVAフィル
ムに比べて容易に行えることである。従来のPVAで高
偏光性能を得るためには高い温度で配向処理する必要が
あり、特に高重合度PVAや高シンジオタクティシティ
ーPVAを使用するとより高い温度での配向処理が必要
となる。ヨウ素系の化合物を吸着させたフィルムをこの
ような高い温度で処理すると、ヨウ素系化合物の脱着、
脱色および染色斑が生じる。本発明のPVAを使用する
ことにより、従来のPVAに比べて3℃以上低い温度で
の延伸・配向処理により高い偏光性能を得られる。その
ため、吸着させたヨウ素系化合物の脱着等が軽減でき、
結果として染色性が良好となる。また、二色性染料によ
る染色性も本発明のPVAを使用することにより改善さ
れ、高い温度や長い染色時間を要することなく染色が可
能となる。
【0017】このようにして得られた偏光膜は、その両
面あるいは片面に光学的に透明で、かつ機械的強度を有
した保護膜(支持体)を貼り合わせて偏光板として使用
される。保護膜としては通常セルロースアセテート系フ
ィルム、アクリル系フィルム、ポリエステル系フィルム
等が使用され、中でも光学特性等の点から三酢酸セルロ
ースのようなセルロースアセテート系フィルムが一般に
使用される。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は実施例によりなんら制限されるも
のではない。透過度(T)、偏光度(V)、色相の測定
は日本電子機械工業会規格(EIAJ)LD−201−
1983に準拠し、分光光度計を用いて、C光源,二度
視野にて計算した。二色性比(Rd)は下記の式で得ら
れる偏光性能を示す値である。
Rd=log(T(1−V))/log(T(1+V))
【0019】参考例1〜6および比較例1〜6(高重合
度PVA)
表1に示すPVA系重合体の5%水溶液をポリエチレン
テレフタレートフィルム上に流延し、液膜を60℃で乾
燥し、120℃で3分間熱処理することにより、PVA
系重合体フィルムを得た。次に、得られたPVA系重合
体フィルムを原反に用いて、偏光フィルムを製造した。
(二色性物質がヨウ素系化合物の場合)
PVA系重合体フィルムを30℃の水に10分間浸漬
し、ヨウ素−ヨウ化カリウム溶液中(ヨウ素濃度0.0
25重量%,ヨウ化カリウム濃度0.03重量%)でヨ
ウ素化合物を吸着させた後、ホウ酸−ヨウ化カリウム溶
液中(ホウ酸濃度4重量%,ヨウ化カリウム濃度1.5
重量%)で一軸延伸し、50℃で乾燥し偏光フィルムを
作製した。
(二色性物質が有機染料の場合)
PVA系重合体フィルムを30℃の水に10分間浸漬
し、DirectBlue1水溶液(濃度2重量%)に
浸漬した後、ホウ酸水溶液中(ホウ酸濃度4重量%)で
一軸延伸し、50℃で乾燥し偏光フィルムを作製した。
上記の結果を、染色条件および延伸条件とともに表1に
示す。
【0020】
【表1】
【0021】参考例7〜10、実施例1〜2および比較
例7〜11(高シンジオタクティシティーPVA)
表2に示すPVA系重合体を用いて、参考例1〜6と同
様にして、PVA系重合体フィルムを得た。次に、得ら
れたPVA系重合体フィルムを原反に用いて、偏光フィ
ルムを製造した。上記の結果を、染色条件および延伸条
件とともに表2に示す。
【0022】
【表2】【0023】
【発明の効果】本発明は偏光膜の原反用のPVAフィル
ムは延伸・配向処理性および二色性物質の吸着(染色)
処理性などの加工特性に優れたものである。この原反フ
ィルムから得られた偏光膜は、高偏光度且つ高透過度と
いう優れた光学特性を有する。本発明で得られた偏光膜
は上記特徴を生かして高性能、高耐久性の液晶ディスプ
レイ、たとえば液晶テレビ、液晶プロジェクター、ワー
プロ用ディスプレイ、パソコン用ディスプレイ、OA機
器端末ディスプレイ、航空機や自動車のインパネ用ディ
スプレイとか、その他フィルター、サングラス、窓ガラ
ス、各種ライトの防眩用、各種センサー等に用いられ
る。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a raw material of a polarizing film which is excellent in processing characteristics such as stretch / alignment processability and dichroic substance adsorption (dyeing) processability. It relates to a polyvinyl alcohol film. Conventionally, a liquid crystal display device has been used as a display device having a relatively small screen such as a clock, a calculator, a word processor, and instruments of a machine, and the demand for display quality has not been particularly severe. However, in recent years, liquid crystal display devices have been widely used as displays for laptop word processors, laptop personal computers, notebook personal computers, displays for instrument panels of automobiles and aircraft, liquid crystal projectors, and the like. There is a demand for improvement in durability and durability. Therefore, in order to achieve the above-mentioned objects, the polarizing film, which is a component of the liquid crystal display device, has an improved optical characteristic such as a large screen, a high degree of polarization and a high transmittance, and has water resistance, heat resistance, wet heat resistance and durability. In addition to the improvement of the properties, it is required to improve the processing characteristics as a raw film of the polarizing film from the viewpoint of further improving the productivity and securing the quality. Conventionally, as a polarizing film, polyvinyl alcohol (hereinafter referred to as PVA) adsorbing an iodine compound or a dichroic dye has been used.
Is abbreviated as a uniaxially stretched film.
Improvements in polarization performance and durability are required. On the other hand, a proposal using a highly polymerized PVA or a highly syndiotactic PVA as a raw material (see, for example,
No. 105204, JP-A-3-206402), the effects of high polymerization degree and high syndiotacticity are recognized in terms of polarization characteristics and durability. It is necessary to perform the orientation treatment at a high temperature, and the high temperature treatment causes problems such as desorption of the iodine compound and deterioration of the dyeability due to decolorization. Also,
A conventional raw film using PVA has poor dyeing properties with a dichroic dye, and has problems such as high temperature dyeing, a long dyeing time, and spots in the dyeing. SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an alignment treatment at a lower temperature as compared with a conventional high-performance polyvinyl alcohol film used as a raw material for a polarizing film. An object of the present invention is to provide a polyvinyl alcohol film for use as a raw material of a polarizing film, which is excellent in processing characteristics such as a high dyeing property with a hydrophilic substance. The inventors of the present invention have conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems, and as a result, have found that syndiotacticity is 55% or more, and that ω-hydroxy-α-olefin
A film made of a polyvinyl alcohol-based polymer containing 0.01 to 1 mol% of at least one hydrophilic functional group selected from a hydroxyl group and an oxyalkylene group ;
The present invention has been completed by finding a polyvinyl alcohol film for a raw material of a polarizing film, which is uniaxially stretched 5 times or more at 0 ° C. Hereinafter, the present invention will be described in detail. [0007] The degree of polymerization of the PVA polymer in the present invention is not particularly limited.
It is preferably at least 00, and more preferably at least 1,000, more preferably at least 1500, from the viewpoint of the polarizing performance of the obtained polarizing film. The upper limit of the degree of polymerization of the PVA-based polymer is not particularly limited, but is preferably 20,000 or less from the viewpoints of film formability and processability into a polarizing film. The preferred range of the degree of polymerization is from 1500 to 10,000. [0008] The syndiotacticity of the PVA-based polymer in the present invention must be 55% or more, and preferably 58% or more. The upper limit of the syndiotacticity is not limited, but is preferably 75% or less from the viewpoint of film formability and processability such as stretching.
The preferred range of syndiotacticity is 60-68%
Is most preferred. If the syndiotacticity is lower than 55%, the polarization characteristics and durability are reduced. Incidentally, the “syndiotacticity” of the PVA polymer referred to in the present invention is:
It is a value based on a dyad display measured by the NMR method, and specifically, measured by the method described in JP-A-3-121102. In the present invention, the PVA-based polymer is ω-
Hydroxy-α-olefin group and oxyalkylene
One or more hydrophilic functional groups selected from among the group 0.0
It is necessary to contain 1 to 1 mol% (preferably 0.05 to 0.9 mol%, more preferably 0.08 to 0.8 mol%) . Functional group is preferably chemically bonded to the PVA polymer, allyl alcohol For example, 1-butene-4-ol, 7-octen-1-ol etc. ω- hydroxy -α- olefin, Oxyalkylene groups such as polyethylene oxide monoallyl ether and their lower alkyl ethers. There is no limitation on the method of introducing these functional groups, and examples thereof include a method by copolymerization described later and a method of introducing them into a polymer by a post-reaction. The method for producing the PVA polymer of the present invention is not limited, and is generally produced by the following method. That is, vinyl pivalate, vinyl trifluoroacetate,
It is obtained by saponifying a polyvinyl ester polymer obtained by polymerizing a vinyl ester such as vinyl trichloroacetate. The method for polymerizing the polyvinyl ester polymer of the present invention includes a solution polymerization method, a bulk polymerization method, a suspension polymerization method, an emulsion polymerization method and the like. Particularly, in order to obtain PVA having a high degree of polymerization, these polymerization methods are used. A low-temperature polymerization method can be used in combination with the polymerization method. The PVA-based polymer having a hydrophilic functional group, which is a feature of the present invention, can also be obtained by copolymerizing a vinyl ester with a monomer having the functional group or a derivative (or precursor) thereof during polymerization. There is no particular limitation on these monomers, and the monomers may have a hydrophilic functional group, or may be hydrophilic by a chemical reaction such as hydrolysis, esterification, or ketalization after polymer production. It may be a precursor which is converted into a functional group having a property. [0012] As the monomer which can be used in this, allyl alcohol, 1-butene-4-ol, 7-octen-1-ol etc. ω- hydroxy -α- olefin, polyoxyethylene monoallyl ether, poly And oxyalkylene groups such as oxypropylene monoallyl ether and their lower alkyl ethers. The PVA polymer is obtained by saponifying the polyvinyl ester polymer thus obtained. In general, a transesterification process called alcoholysis using an alcohol solution of polyvinyl ester and an alkali catalyst such as caustic soda is used. Done by The degree of saponification, which is a conversion rate at which the vinyl ester unit is converted into a vinyl alcohol unit, is not particularly limited. However, a low degree of saponification has an adverse effect such as a decrease in durability as a polarizing film. Is preferable, and 95 mol% or more is more preferable. The amount of 1,2-glycol bond of the PVA polymer of the present invention is not particularly limited, and is generally 1.6 to 1.5.
Although 1.8 mol% of PVA is used, it is preferably 1.6 mol% or less from the viewpoint of high polarization degree and high durability. The method for producing a raw film for a polarizing film of the present invention and the method for producing a polarizing film using the raw film are not limited, and examples thereof include the following methods. As an example,
First, there is a method in which a PVA-based polymer film to be used as a film for a raw film for a polarizing film is prepared, and an alignment treatment such as adsorption and stretching of a dichroic substance such as iodine or a dye is performed. The order of the adsorption of the volatile substance and the stretching operation is arbitrary. In the present invention, the method for producing the raw film of the polarizing film is not limited, and a method of forming a liquid film from an aqueous PVA solution and drying the liquid film to obtain a film is generally employed. PVA
Film formation from a system copolymer solution includes cast film formation and dry film formation (extrusion into an inert gas such as air or nitrogen), wet film formation (extrusion of a PVA-based polymer into a poor solvent), and dry / wet. The film formation is performed by formula film formation or gel film formation (a method of once gelling a PVA-based polymer solution to obtain a film), and the solvent used at this time is dimethylsulfoxide, dimethylformamide, dimethylacetamide, ethylene glycol. , Glycerin and water are used alone or in combination. In addition, an aqueous solution of an inorganic salt such as lithium chloride and calcium chloride can be used alone or as a mixture with the organic solvent. Among them, water, dimethyl sulfoxide or a mixed solvent of dimethyl sulfoxide and water is preferably used. Further, a dichroic substance may be mixed with the solution to form a film, or a polyhydric alcohol such as glycerin or diglycerin or ethylene glycol and a derivative thereof may be contained in order to impart flexibility or the like to the film. . The film made of the PVA-based polymer obtained by the above film forming method is subjected to an orientation treatment by adsorption of a dichroic substance and uniaxial stretching, or a film to which a dichroic substance is added during film formation. Only uniaxial stretching is performed. It does not matter if the adsorption treatment and the orientation treatment are performed simultaneously or separately, and the order is arbitrary. The adsorption of the dichroic substance to the substrate film is usually performed by immersing the film in a liquid containing the dichroic substance, but the treatment conditions and methods are not particularly limited. When used, an aqueous solution of iodine-potassium iodide is used, and in the case of a dye, an aqueous dye solution is used.
In addition, boron compounds such as boric acid and borax may be added to these aqueous solutions. As the dichroic substance used in the polarizing film of the present invention, in addition to an iodine compound, a so-called dichroic dye is used alone or in combination. Representative examples include Direct black 17, 19, 1
54, Direct brown 44, 106, 19
5, 210, 223, Direct red 2, 23,
28, 31, 37, 39, 79, 81, 240, 24
2,247, Direct blue1,15,22,
78, 90, 98, 151, 168, 202, 236,
249, 270, Direct violet 9, 1
2, 51, 98, Direct green 1, 85,
Direct yellow 8, 12, 44, 86, 8
7, Direct orange 26, 39, 106,
107 and the like. Orientation treatment by stretching the film is performed by dry thermal drawing performed by a wet stretching or dry state performed while water or swell, subjected to the stretching of 5 times or more in a uniaxial direction. The stretching temperature varies depending on the stretching method and other conditions, but is usually between 20 ° C and 40 ° C. Further, at the time of dry heat stretching, it is preferable to carry out the treatment in an inert gas. The stretching in water is generally performed in an aqueous solution such as boric acid or borax. The adsorbed and stretched film is dried in air or an inert gas at a constant length. The dried film may be further subjected to a heat treatment at a temperature of 80 ° C. to 230 ° C. in order to impart water resistance, wet heat resistance and the like. In addition, a boron compound such as boric acid or borax may be added for the purpose of strengthening the adsorption of the dichroic substance to the base film and for imparting water resistance and wet heat resistance. It may be performed at the same time as before or after the stretching or at any time before or after these treatments. A feature of the present invention is that these orientation / adsorption treatments can be performed more easily than conventional PVA films. In order to obtain high polarization performance with conventional PVA, it is necessary to perform an alignment treatment at a high temperature. In particular, when a high polymerization degree PVA or a high syndiotacticity PVA is used, an alignment treatment at a higher temperature is required. When a film on which an iodine compound is adsorbed is treated at such a high temperature, desorption of the iodine compound,
Bleaching and spotting occur. By using the PVA of the present invention, high polarization performance can be obtained by stretching / orienting at a temperature lower by 3 ° C. or more than conventional PVA. Therefore, desorption of the adsorbed iodine compound can be reduced,
As a result, the dyeability is improved. In addition, the dyeability of the dichroic dye is improved by using the PVA of the present invention, and dyeing can be performed without requiring a high temperature or a long dyeing time. The polarizing film thus obtained is used as a polarizing plate by laminating a protective film (support) having optical transparency and mechanical strength on both surfaces or one surface. As the protective film, a cellulose acetate film, an acrylic film, a polyester film, or the like is usually used. Among them, a cellulose acetate film such as cellulose triacetate is generally used from the viewpoint of optical characteristics and the like. EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples, but the present invention is not limited to the examples. The measurement of the transmittance (T), the degree of polarization (V), and the hue is based on the standard of the Electronic Industries Association of Japan (EIAJ) LD-201-.
Based on 1983, calculation was performed using a spectrophotometer with a C light source and twice viewing. The dichroic ratio (Rd) is a value indicating the polarization performance obtained by the following equation. Rd = log (T (1-V)) / log (T (1 + V)) Reference Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 to 6 (high polymerization degree PVA) 5% of the PVA polymer shown in Table 1 An aqueous solution was cast on a polyethylene terephthalate film, and the liquid film was dried at 60 ° C. and heat-treated at 120 ° C. for 3 minutes to obtain PVA.
A polymer film was obtained. Next, a polarizing film was manufactured using the obtained PVA-based polymer film as a raw material. (When the dichroic substance is an iodine-based compound) The PVA-based polymer film is immersed in water at 30 ° C. for 10 minutes, and is immersed in an iodine-potassium iodide solution (iodine concentration 0.0
After adsorbing the iodine compound at 25% by weight and a potassium iodide concentration of 0.03% by weight), the solution is adsorbed in a boric acid-potassium iodide solution (boric acid concentration of 4% by weight, potassium iodide concentration of 1.5%).
% By weight) and dried at 50 ° C. to produce a polarizing film. (When the dichroic substance is an organic dye) The PVA-based polymer film is immersed in water at 30 ° C. for 10 minutes, immersed in a DirectBlue 1 aqueous solution (concentration: 2% by weight), and then in a boric acid aqueous solution (boric acid concentration: 4% by weight) %) And dried at 50 ° C. to produce a polarizing film.
The above results are shown in Table 1 together with the dyeing conditions and the stretching conditions. [Table 1] Reference Examples 7 to 10, Examples 1 and 2, and Comparative Examples 7 to 11 (High Syndiotacticity PVA) The PVA polymers shown in Table 2 were used in the same manner as in Reference Examples 1 to 6, A PVA-based polymer film was obtained. Next, a polarizing film was manufactured using the obtained PVA-based polymer film as a raw material. The above results are shown in Table 2 together with the dyeing conditions and the stretching conditions. [Table 2] According to the present invention, a PVA film used as a raw material for a polarizing film is stretchable and orientable and adsorbs (dyes) a dichroic substance.
It has excellent processing characteristics such as processability. The polarizing film obtained from the raw film has excellent optical characteristics such as high polarization and high transmittance. The polarizing film obtained by the present invention is a high-performance and highly durable liquid crystal display, such as a liquid crystal television, a liquid crystal projector, a display for a word processor, a display for a personal computer, a display for an OA equipment terminal, and an instrument panel for an aircraft or a car, by utilizing the above characteristics. It is used for displays, filters, sunglasses, window glasses, anti-glare of various lights, various sensors, and the like.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−265727(JP,A) 特開 平5−245857(JP,A) 特開 昭60−230606(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/30 C08F 16/06 C08L 29/04 ────────────────────────────────────────────────── ─── Continuation of the front page (56) References JP-A-6-265727 (JP, A) JP-A-5-245857 (JP, A) JP-A-60-230606 (JP, A) (58) Field (Int.Cl. 7 , DB name) G02B 5/30 C08F 16/06 C08L 29/04
Claims (1)
であり、ω−ヒドロキシ−α−オレフィン基およびオキ
シアルキレン基の中から選ばれる1種以上の親水性の官
能基を0.01〜1モル%含有するポリビニルアルコー
ル系重合体からなるフィルムを20〜40℃で5倍以上
に一軸延伸してなる偏光膜の原反用ポリビニルアルコー
ルフィルム。(57) [Claim 1] Syndiotacticity of 55% or more, ω-hydroxy-α-olefin group and oxo group
A film made of a polyvinyl alcohol-based polymer containing 0.01 to 1 mol% of one or more hydrophilic functional groups selected from silalkylene groups is uniaxially stretched 5 times or more at 20 to 40 ° C. Polyvinyl alcohol film for raw material of polarizing film.
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