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JP3490617B2 - 光送信器及び光通信システム - Google Patents

光送信器及び光通信システム

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Publication number
JP3490617B2
JP3490617B2 JP30673998A JP30673998A JP3490617B2 JP 3490617 B2 JP3490617 B2 JP 3490617B2 JP 30673998 A JP30673998 A JP 30673998A JP 30673998 A JP30673998 A JP 30673998A JP 3490617 B2 JP3490617 B2 JP 3490617B2
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signal
distortion
optical
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dummy
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多寿子 富岡
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアナログ的に伝送波
形の変化する光送信器及び光通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】無線通信用や放送用の帯域信号のよう
な、波形がアナログ的に変動する信号によって光パワー
を変調する光通信方式が、CATVや無線基地局収容系
など一部の通信システムに使用されている。
【0003】光通信に使用される光源は、通常半導体レ
ーザである。半導体レーザの駆動電流に変調をかけて出
力光パワーを直接変調する場合、波形がアナログ的に変
化する信号では、駆動電流に対応する出力光パワーの関
係が完全な線形でないために生じる歪成分が問題となる
ことがある。
【0004】このような問題を解決するために従来、電
気的に歪を補償するなどの手法が採られてきた。特開平
8−172232では、直流バイアス電流量に依存して
レーザの歪特性が変動し、歪が最小となる直流バイアス
電流量が駆動変調信号の大きさによって変化する性質を
利用している。あらかじめレーザの歪特性を記録したテ
ーブルを作成しておき、駆動変調信号の大きさを検出し
て、その駆動変調信号の大きさで最小の歪特性となるよ
うなバイアス点をテーブルを参照して探し出し、その値
に基づいてレーザのバイアス電流値を制御している。こ
のようにする事によって駆動変調信号の大きさによらず
歪の値の最も小さいバイアス点を使用することができ
る。しかし、この特許の請求項3にも見られるように、
歪の出方は駆動変調信号の大きさのみでなく、駆動変調
信号の周波数にも依存する。この特許では駆動変調信号
の周波数も加味したテーブルを作成することを提案して
いるが、歪の出方が変化する要因はこの2つだけではな
く、レーザの周囲温度の変化や、反射戻り光の量など様
々な要因がある。したがって、この特許の方法でそのよ
うな事態に対応するには、考え得るすべての要因を加味
したテーブルをあらかじめ作成しておく必要がある。し
かし、反射戻り光などはその偏波によって実効的な量が
変化し、実際のシステムの稼働中にその実効量を測定す
ることは非常に難しく、現実的でない。また、他の未知
の要因がある可能性もあり、そのような要因で発生する
歪変動には対応できない。さらに、半導体レーザの歪特
性は個体差が大きく、1つ1つの半導体レーザに関して
そのようなテーブルを作ることは現実的でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
方法では、最適なバイアス点を決定するために、あらゆ
る要因を加味したテーブルを作成しておく必要があっ
た。しかし、あらゆる要因をあらかじめ洗い出すのは困
難であり、また、パラメータの中には測定が非常に困難
なものもあって、現実的でなかった。
【0006】本発明は、変動要因によらず常に最適なバ
イアス点で動作する装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本願第1の発明では、任意のレベルをとり得
る信号によって半導体レーザの注入電流を駆動しその出
力光を送信する光送信器であって、前記半導体レーザの
非直線性によって発生した前記任意のレベルをとり得る
信号の歪成分の大きさを前記出力光から検出する歪成分
検出手段と、前記任意のレベルをとり得る信号の大きさ
を前記半導体レーザに入力する前又は前記出力光から検
出する信号検出手段と、前記歪成分の大きさ及び前記信
号検出手段で検出した前記信号の大きさから前記非直線
性を算出する非直線性算出手段と、この非直線性算出手
段により算出された前記非直線性が最小となるように、
前記半導体レーザの注入電流のバイアス量を制御するバ
イアス制御手段とを具備したことを特徴とする光送信器
を提供する。
【0008】周波数多重された電気信号のようにアナロ
グ的に波形が変化する信号で半導体レーザを駆動する場
レーザの非直線性によって発生する歪が問題とな
る。本発明では、半導体レーザの出力光を光電変換して
得られた電気信号から、駆動変調信号がレーザによって
歪んで生じた成分を抽出する。歪んで生じた成分の大き
さは、半導体レーザの歪量すなわち非直線性によって
変動する。したがって、歪んで生じた成分から半導体レ
ーザの歪量を検出することができる。[従来の技術]で
述べたように、半導体レーザは一般にその注入電流のバ
イアス量によって歪量(非直線性)が変化する特性を有
している。そこで本発明では、検出された歪量が小さく
なるように注入電流のバイアス量を制御する。このよう
にすることによって、歪量が変化する要因に関わらず、
そのときどきの歪量が最小になるようなバイアス電流量
に制御することができ、あらかじめ使用する半導体レー
ザの、種々の状況に対応した歪制御のためのテーブルが
不要になり、実現性の高い歪制御が可能となる。
【0009】 歪量の検出方法に関して、本願第の発
明では、任意のレベルをとり得る信号によって半導体レ
ーザの注入電流を駆動しその出力光を送信する光送信器
であって、前記任意のレベルをとり得る信号とは異なる
1つ以上のダミー信号を発生するダミー発生器を有し、
前記ダミー発生器から発生するダミー信号は、前記半導
体レーザの非直線性が目標より劣化している状態で、前
記ダミー信号の歪が検出可能な大きさであり、前記任意
のレベルをとり得る信号に前記ダミー信号を加えて前記
半導体レーザの注入電流を駆動して得られた出力光の一
部又は全部を光電変換して得られた信号から抽出した前
記ダミー信号の歪成分に基づいて、前記半導体レーザの
非直線性が最小となるように前記半導体レーザの注入電
流のバイアス量を制御することを特徴とする光送信器を
提供する。
【0010】半導体レーザを駆動する送信データ信号
に、例えば無変調キャリアなどのダミー信号を加える。
データ信号の場合、システムの形態によっては、その大
きさが一定していない、場合によっては信号がないこと
もあるために、歪むことによって生じた成分を常に検出
できるとは限らない。そこで、本発明では、ダミー信号
をデータ信号に加えて半導体レーザを駆動し、出力光を
光電変換して得られた電気信号から、ダミー信号が歪む
ことによって生じた成分を検出する。そこから半導体レ
ーザの歪量を検出し、歪量が最小となるように半導体レ
ーザのバイアス電流量を制御する。また、ダミーキャリ
アの大きさは、半導体レーザの非直線性が目標より劣化
している状態では、常に歪が検出できる程度の大きさに
する。その結果、常にレーザの歪量の監視、検出が可能
となり、より安定な制御が可能となる。
【0011】 次に、本願第の発明では、任意のレベ
ルをとり得る信号によって半導体レーザの注入電流を駆
動しその出力光を送信する光送信器と、光ファイバ伝送
路を介して前記光送信器から送信される出力光を受信す
る光受信器よりなる光通信システムであって、前記光送
信器は、前記任意のレベルをとり得る信号とは異なる1
つ以上のダミー信号を発生するダミー発生器を備え、前
記ダミー発生器から発生するダミー信号は、前記半導体
レーザの非直線性が目標より劣化している状態で、前記
ダミー信号の歪が検出可能な大きさであり、前記光受信
器は、前記任意のレベルをとり得る信号に前記ダミー信
号を加えて前記半導体レーザの注入電流を駆動して得ら
れた出力光の一部又は全部を光電変換する手段と、この
光電変換によって得られた信号から抽出した前記ダミー
信号の歪成分に基づいて、前記半導体レーザの非直線性
を算出する手段を備え、この算出された前記半導体レー
ザの非直線性が最小となるように前記半導体レーザの注
入電流のバイアス量を制御することを特徴とする光通信
システムを提供する。
【0012】 本発明の形態は歪量を検出して半導体レ
ーザのバイアス電流量にフィードバックする形態である
が、歪量の変化は比較的緩やかであり、フィードバック
に高速性は要求されない。本発明では、半導体レーザの
歪量をその半導体レーザを内部に有する装置内で検出し
ても良いが、特にそのようには限定しない。本願第
発明では、歪量の検出を、光送信器に光ファイバを介し
て接続されている光受信器で行う。検出された歪量また
は半導体レーザを制御するための情報は、なにがしかの
通信回線を通して、光送信器を有する装置に伝送され
る。光送信器を有する装置は、その情報を受け取った
ら、それに基づいて半導体レーザのバイアス電流量を制
御する。本発明の適用領域の一つに、無線通信のアンテ
ナ局を光ファイバで収容するシステムがあるが、そのよ
うな場合、アンテナ局の装置はできるだけ小型化した
い。本願第の発明のような形態をとることによって、
アンテナ局に置かれる光送信器の規模が縮小できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て説明する。なお、以下の説明では本願に本質的に関連
する部分のみを示し、増幅器、電源といった実施上は必
要になるが、本願の作用に直接関連しない部分は示さな
い。
【0014】図1は本願第1の発明の実施の形態を示す
ブロック図である。信号入力4から、CATV信号や無
線信号などのデータ信号が入力される。この信号は信号
ドライバ5によって半導体レーザ1の駆動に適した大き
さにされる。結合器6は信号ドライバ5の出力信号とバ
イアス電流源8から出力されたバイアス電流を結合させ
る。半導体レーザ1は結合器6の出力によって駆動さ
れ、注入電流変化にほぼ比例して光強度が変化する光信
号を出力する。出力された光信号は、光分岐結合器2に
よってその一部が分岐され、光電変換器9によって電気
信号に変換される。得られた電気信号は歪量検出部7に
入力され、歪量が検出される。バイアス電流制御装置3
は、歪量検出部7で検出された歪量が最小となるように
バイアス電流量を決定し、バイアス電流源8を制御す
る。
【0015】歪量検出部7で検出された歪量が最小にな
るようにバイアス電流制御装置3はバイアス電流を制御
する。例えば山登り法などの方法によって歪量が小さく
なるバイアス電流の変化の方向を見つけて制御する。許
容できる最大の歪量がある場合は、それ以下になるよう
に制御する。許容範囲内に入っていれば、その間は特に
制御しなくても良い。
【0016】本発明では、制御するパラメータがバイア
ス電流のみである。歪量が最小になるバイアス電流量の
最適点が存在するが、最適点であっても、そのときの状
態(温度、反射戻り光量など)によって歪量が異なる。
本発明の方法では歪が最小の最適点にすることはできて
も、最小の歪量が必ず特定の基準値を満たすとは限らな
い。したがって、制御の方法は基準値を満たすように制
御する方法より、最適点をさがす方法が望ましい。ある
いは、これらを両方用いても良い。すなわちある基準値
を設け、それより歪量が小さくなれば、それ以上制御し
ない。制御しても歪量が基準値より小さくならない場合
は、最小値をとるバイアス電流量に固定するよう制御
【0017】 歪量検出部7での歪量の検出方法につい
て説明する。図3は帯域信号に発生する歪の様子を説明
している。ある中心周波数Fsのまわりの限定された帯
域内に存在する帯域信号10のスペクトルが図3(a)
のようであるとする。直線性の良くない半導体レーザを
通過するなどすると、図3(b)や図3(c)のように
歪が発生する。図3(b)では帯域信号10の元の帯域
のまわりに、サイドローブ11が発生しており、図3
(c)は帯域信号10の高調波12が発生している。図
4は歪検出部の構成例のいくつかの形態を示したもので
ある。図4(a)は比較的簡易な構成であり、半導体レ
ーザの歪量(非直線性)を示す係数を検出するのではな
く、半導体レーザの非直線性によって発生した歪そのも
のの大きさを出力する。光電変換器9で得られた電気信
号から所望の歪成分、例えば、図3のサイドローブ11
や高調波12をフィルタ13で抽出し、検波器14でそ
の大きさを検出する。検波器14はダイオードのような
非同期検波器でも良いし、同期検波してもよい。このよ
うな構成では、半導体レーザのバイアス電流は、非直線
性を示す係数を小さくする方向ではなく、発生している
歪成分を小さくするように制御される。
【0018】このようにすると、例えば、半導体レーザ
の非直線性が大きく出てしまうようなバイアス電流量に
なっていても、駆動信号のパワーが小さいために、発生
している歪成分が十分小さいと判断してしまうことがあ
る。そのような状態のときに、突然パワーの大きい帯域
信号が入力すると制御が追いつかず、大量の歪を発生さ
せてしまう可能性がある。したがって図4(a)の構成
は、帯域信号のパワーの変動が激しいシステムには向い
ていない。しかし、非常に簡単な構成であるため、CA
TV信号などダイナミックレンジが小さくパワー変動の
ほとんどないシステムや、無線信号でも、アンテナ局へ
向けて送信する場合、また、信号ドライバに入力する前
に自動パワー制御などが挿入されて、パワー変動が小さ
くなっているシステムには使用することができる。
【0019】図4(a)の形態では、歪成分を検出する
ための主要な部分のみを示した。歪成分の周波数が高く
て扱いにくい場合や、Q値の低いフィルタで検出するた
めに歪成分の周波数を落としたい場合などは適宜、周波
数のダウンコンバータを挿入するなどの処理をすると良
い。
【0020】図4(b)は図4(a)の構成よりやや複
雑だが、半導体レーザの歪量すなわち非直線性を示す係
数を検出する構成である。図4(a)と同様に、半導体
レーザの出力光を光電変換器9で電気信号に変換し、フ
ィルタ13によって切り出して検波器14でその大きさ
を検波する。同時に、もとのデータ信号をフィルタ15
によって切り出し、検波器16によってその大きさを検
波する。これらを演算器17に入力しする。演算器17
はこれらの入力を適切な比および、適切なべき乗で割り
算し、半導体レーザの歪量を示す係数をバイアス制御装
置に出力する。このようにすると、半導体レーザの非直
線性を最小にするように制御されるため、信号のダイナ
ミックレンジや変動の速さに関する制限が無くなる。
【0021】図4(c)の構成でも、同様に半導体レー
ザの歪量を示す係数を検出できる。図4(b)の構成で
は、光信号からデータ信号も歪成分も取り出したが、図
4(c)では、データ信号は、半導体レーザに入力され
る前の駆動信号から分岐する。この場合、データ信号は
歪成分を持っていないため、検波器16の前にフィルタ
は不要である。光電変換器9で電気信号に変換された信
号から、フィルタ13によって歪成分が抽出される。フ
ィルタ13の出力は検波器14に入力され、歪成分の大
きさが検出される。一方、元の信号は分配器18によっ
て一部分配され、検波器16に入力され、その大きさが
検出される。検波器14の出力と検波器16の出力は演
算器17に入力され、適切な比および適切なべき乗で割
り算され、半導体レーザの歪量を示す係数が出力され
る。
【0022】上述の形態では、データ信号が歪んで発生
した成分より歪量を求めた。より安定に歪量を求めるた
めに、データ信号にダミー信号を加え、ダミー信号が歪
んで発生した成分を検出する。図5はダミー信号を用い
た場合の構成例である。信号入力4からデータ信号が入
力され、ダミー信号発生器20から出力されたダミー信
号と結合器19によって結合される。結合器19の出力
は信号ドライバで増幅され、結合器6によってバイア
ス電流と結合され、半導体レーザ1を駆動する。半導体
レーザ1の出力光は光分岐結合器2によって一部分岐さ
れ、光電変換器9に入力される。光電変換器9の出力信
号から、歪量検出部21によって、ダミー信号が歪んで
生じた歪成分を検出し、それを元にして半導体レーザ1
の歪量が検出される。検出された歪量はバイアス電流制
御装置3に入力され、歪量が最小となるようにバイアス
電流源8が制御される。
【0023】ダミー信号は常に安定したパワー、周波数
で供給されるため、もとの帯域信号のパワーや周波数が
変動しても、歪量を検出するための歪成分の検出が安定
して行える。したがって、ダイナミックレンジの大きい
信号や、データ信号の周波数が変動するシステムでも安
定して歪量の検出を行うことが可能となる。
【0024】ダミー信号の歪を検出する場合でも、デー
タ信号の歪を検出する場合と同様に、歪成分そのものが
小さくなるように制御しても良いし、データ信号、ダミ
ー信号の大きさと比較して半導体レーザの歪量、すなわ
ち、非直線性の係数を検出しても良い。
【0025】ダミー信号としては、変調信号を使用して
も良いが、より単純には無変調キャリアを使用すると良
い。図2を用いて無変調キャリアをダミー信号として使
用した場合の動作を説明する。図2(a)は結合器19
でデータ信号とダミーキャリアが結合された後のスペク
トルである。データ信号である帯域信号10と、2つの
ダミーキャリア34−1、34−2が多重されている。
これで半導体レーザ1を駆動すると半導体レーザの非直
線性によって図2(b)のように歪成分が発生する。図
2(b)は3次歪が発生した場合のスペクトルである。
サイドローブ11−1、11−2は帯域信号10が歪ん
で発生した成分であり、歪35−1、35−2はダミー
キャリア34−1、34−2の混変調歪である。歪検出
部21ではダミーキャリアの歪35−1または35−2
を検出し、それを元にして歪量を検出する。図2のよう
な周波数配置では、ダミーキャリアの歪35−2は帯域
信号10のサイドローブ11−2と近づいていて分離し
にくいので歪35−1の方を抽出すると良い。
【0026】歪量が最小となるレーザのバイアス電流の
最適値は、歪の次数によって異なることがある。そこ
で、適用されるシステムで問題となる次数の歪を最小に
するように、バイアス電流を制御する必要がある。図2
の例では、ダミーキャリアを2つ用意して、半導体レー
ザの3次歪による混変調を検出し、3次歪が最小になる
ようにフィードバックをかけている。もし、2次歪が問
題となるのであれば、2つのダミーキャリアの差周波ま
たは和周波を検出し、フィードバックすればよい。
【0027】また、ダミーキャリアの高調波が検出でき
る系であれば、ダミーキャリアを1つだけにして、その
高調波を検出しても良い。その場合、3次歪を検出する
ならば第3次高調波、2次歪を検出するならば第2次高
調波を検出すればよい。
【0028】歪量を検出する系は図4と同様である。ダ
ミーキャリアの歪成分の絶対量が小さくなるように制御
する方法の場合、図4(a)において、フィルタ13で
ダミーキャリアの歪を選択する。レーザの歪量(非線形
性の係数)まで検出して制御したい場合は、図4(b)
や図4(c)のようにすればよい。この時、フィルタ1
3でダミーキャリアの歪によって発生した成分が検出さ
れる。フィルタ15および検波器16でダミーキャリア
の大きさが検出される。演算器17によってこれらが適
切な比とべき乗で割り算され、歪量が検出される。
【0029】フィルタ15および検波器16で検出され
る成分は、ダミーキャリアではなく、データ信号の大き
さ、あるいはデータ信号、ダミーキャリアすべてを含む
全体の信号の大きさでもよい。全体の信号の大きさを検
出する場合は、図4(b)においてフィルタ15は無く
ても良い。信号入力4から入力されるデータ信号の大き
さはシステムの動作状況によって変化する可能性がある
が、ダミーキャリアは光送信器内で発生するもので、そ
の大きさは既知である。半導体レーザ1の電気−光変換
効率の変化によって、光電変換器9で検出された信号に
含まれるダミーキャリアの大きさは若干変動するが、そ
の変動幅は狭い。発生する歪のパワーは、その歪を形成
する元の信号のみでなく、レーザ1にかけられる信号全
体の大きさに依存する。そのため、データ信号の大きさ
または全体の信号の大きさを検出することにより、より
精度良く歪量が検出できる。このとき、演算器17はダ
ミーキャリアの大きさに当たる定数を記憶しており、信
号全体の大きさに対するダミーキャリアの大きさの比、
および、ダミーキャリアの大きさに対する歪成分の大き
さの比(べき乗比)からレーザの歪量を演算出力する。
【0030】レーザの電気−光変換効率の変動などに対
応し、より正確に歪量を検出するために、図6のように
ダミーキャリアの大きさ、データ信号(あるいは信号全
体)の大きさ、歪成分の大きさをそれぞれ検出しても良
い。図6(a)の構成では、光電変換器9の出力を3分
岐し、フィルタ13でダミーキャリアの歪成分、フィル
タ15でダミーキャリア、フィルタ22でデータ信号
(または信号全体)を抽出している。それぞれの出力は
検波器で大きさが検出され、演算器17に入力される。
演算器17ではそれらの値を演算して半導体レーザの歪
量を出力する。
【0031】図6(b)では光電変換器9の出力からは
歪成分のみを検出している。ダミーキャリア、データ信
号に関しては、信号ドライバ5の後段で分配器18によ
って分配し、分岐した後、ダミーキャリアはフィルタ1
5、データ信号はフィルタ22で抽出している。
【0032】図6(c)はデータ信号は信号入力4の後
段を分岐し、ダミーキャリアはダミー信号発生器20
出力を分配器24で分岐して、それぞれ検波器16、2
3でその大きさを検出している。ダミーキャリアの歪成
分は光電変換器9の出力から抽出している。図6(c)
の構成ではダミーキャリア、データ信号を検出する際に
フィルタが不要である。
【0033】これまでの実施の形態では、光送信器内部
で歪を検出した。しかし、レーザの非線形性が変化する
要因は、レーザの劣化、周囲温度の変化など非常にゆっ
くりしたものである。歪を検出してフィードバックをか
けるループの時定数は数10秒〜数分、数10分といっ
た長い時間で良い。そこで、本発明では、歪の検出を、
光送信器からの光信号を受信する光受信器を有する装置
内で行う。検出された歪(歪成分の大きさ、またはレー
ザの歪量)は光受信器を有する装置から光送信器になん
らかの通信回線を通して通知される。光送信器は通知さ
れた歪に関する情報を元に、レーザのバイアス電流を制
御する。
【0034】図7に実施の形態を示す。光送信器を有す
る装置25から出力された光信号は光ファイバ伝送媒体
26を通って、光受信器を有する装置27に送信され
る。光ファイバ伝送媒体26は、光送信器を有する装置
25と光受信器を有する装置27をつなぐ1本の光ファ
イバでも良いし、光送信器を有する装置25の他にも光
送信器を有する装置が1つ以上接続された、PON(p
assive optical network)の形
態になっていても良い。光受信器を有する装置27で検
出された歪に関する情報は、通信媒体32を経由して光
送信器を有する装置25に通知される。通信媒体32は
光ファイバ伝送媒体26と同様の光ファイバ伝送媒体で
も良いし、まったく別の回線、例えば電話回線、ISD
Nなどでもよい。
【0035】図8に光受信器を有する装置の形態を示
す。光ファイバ伝送媒体26からの光信号を光受信器2
8で電気信号に変換する。得られた電気信号を分岐し、
データ処理部29でデータ部を復調する。分岐した他方
は歪検出部30に入力され、歪に関する情報を検出す
る。検出された歪情報は、通信インターフェース31に
送られ、ここで通信媒体32に送り出されるのに適した
形態にされ、通信媒体32に送り出される。
【0036】歪検出部30の構成は図4(a),
(b)、図6(a)と同様で良い。あるいは、データ処
理部29がデータ信号の大きさなどを検出する構成にな
っているならば、歪検出部では独自にデータ信号の大き
さは検出せず、データ処理部29からもらってくればよ
い。
【0037】図9に光送信器の構成を示す。図1とは異
なり光分岐結合器、光電変換器、歪量検出部がない。バ
イアス制御装置3の歪情報入力33には、通信媒体32
を介して光受信器を有する装置27から送られてきた歪
に関する情報が入力される。バイアス制御装置3はその
情報に基づいて歪量(あるいは歪成分)が最小になるよ
うにバイアス電流を制御する。
【0038】光受信器を有する装置では、歪に関する情
報を検出するだけでなく、レーザのバイアスを制御する
情報まで作りだしてもよい。その場合、光送信器はレー
ザのバイアスを制御する情報を受け取って、それに従っ
てレーザのバイアスを制御する。
【0039】例えば制御アルゴリズムが山登り法の場合
について、歪情報を受け取る場合、バイアス制御情報を
受け取る場合の制御の違いについて例を示す。光送信器
が歪情報を受け取る場合は、バイアス制御装置3がレー
ザバイアス電流を少量変えて、その結果の歪量の変化に
関する情報が光受信器を有する装置27から送られてく
るまで待つ。通知された結果を受けて、レーザバイアス
電流の制御動作を決定し、実行する。
【0040】光送信器がバイアス電流を制御する情報を
受け取る場合は、光受信器を有する装置27が光送信器
のレーザバイアス電流を少量変える指示を出し、それを
受けて光送信器はレーザバイアス電流を少量変える。そ
の結果の歪量の変化を光受信器を有する装置27が検出
し、レーザバイアスの制御動作を決定し、決定した制御
動作を通信媒体32を介して光送信器を有する装置に通
知する。光送信器は指示された通りにレーザバイアスを
変化させる。
【0041】このように、制御処理の一部を光受信器を
有する装置で行うことによって、光送信器を有する装置
を小型化することができる。特にPONのような、光受
信器を有する装置に複数の光送信器を有する装置が接続
されている形態では、歪検出部を共用化できるという利
点がある。
【0042】
【発明の効果】本発明では、帯域データ信号を光送信す
る場合に問題となる半導体レーザの歪を、半導体レーザ
出力光から歪成分を検出し、歪が小さくなるように半導
体レーザのバイアス電流にフィードバックした。その結
果、歪量が変化する要因がどのようなものであっても、
歪が常に最小になるバイアス電流に制御することが可能
となり、伝送品質を良好に保つことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す図である。
【図2】本発明の原理を説明するための図である。
【図3】本発明の原理を説明するための図である。
【図4】本発明の実施の形態の一部を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態の一部を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態の一部を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態の一部を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 光分岐結合器 3 バイアス制御装置 4 信号入力 5 信号ドライバ 6 結合器 7 歪量検出 8 バイアス電流源 9 光電変換器 10 帯域信号 11 サイドローブ 12 高調波 13 フィルタ 14 検波器 15 フィルタ 16 検波器 17 演算器 18 分配器 19 結合器 20 ダミー信号発生器 21 歪量検出部 22 フィルタ 23 検波器 24 分配器 25 光送信器を有する装置 26 光ファイバ伝送媒体 27 光受信器を有する装置 28 光受信器 29 データ処理部 30 歪検出部 31 通信インターフェース 32 通信媒体 33 歪情報入力 34 ダミーキャリア 35 ダミーキャリアの歪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04B 10/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意のレベルをとり得る信号によって半導
    体レーザの注入電流を駆動しその出力光を送信する光送
    信器であって、 前記半導体レーザの非直線性によって発生した前記任意
    のレベルをとり得る信号の歪成分の大きさを前記出力光
    から検出する歪成分検出手段と、 前記任意のレベルをとり得る信号の大きさを前記半導体
    レーザに入力する前又は前記出力光から検出する信号検
    出手段と、 前記歪成分の大きさ及び前記信号検出手段で検出した前
    記信号の大きさから前記非直線性を算出する非直線性算
    出手段と、 この非直線性算出手段により算出された前記非直線性
    最小となるように、前記半導体レーザの注入電流のバイ
    アス量を制御するバイアス制御手段とを具備したことを
    特徴とする光送信器。
  2. 【請求項2】任意のレベルをとり得る信号によって半導
    体レーザの注入電流を駆動しその出力光を送信する光送
    信器と、光ファイバ伝送路を介して前記光送信器から送
    信される出力光を受信する光受信器よりなる光通信シス
    テムであって、 前記光受信器は、前記半導体レーザの非直線性によって
    発生した前記任意のレベルをとり得る信号の歪成分の大
    きさを前記出力光から検出する歪成分検出手段と、前記
    任意のレベルをとり得る信号の大きさを前記出力光から
    検出する信号検出手段と、前記歪成分の大きさ及び前記
    信号検出手段で検出した前記信号の大きさから前記非直
    線性を算出する非直線性算出手段とを備え、 この非直線性算出手段により算出された前記非直線性
    は、前記光送信器と前記光受信器とを結ぶ通信回線を介
    して前記光送信器に転送され、前記半導体レーザの前記
    非直線性が最小となるように、前記半導体レーザの注入
    電流のバイアス量が制御されることを特徴とする光通信
    システム。
  3. 【請求項3】前記光送信器は無線通信のアンテナ局に設
    置され、前記非直線性算出手段により算出された前記非
    直線性は、前記アンテナ局と前記光受信器とを結ぶ通信
    回線を介して前記光送信器に転送されることを特徴とす
    る請求項2記載の光通信システム。
  4. 【請求項4】任意のレベルをとり得る信号によって半導
    体レーザの注入電流を駆動しその出力光を送信する光送
    信器であって、 前記任意のレベルをとり得る信号とは異なる1つ以上の
    ダミー信号を発生するダミー発生器を有し、前記ダミー
    発生器から発生するダミー信号は、前記半導体レーザの
    非直線性が目標より劣化している状態で、前記ダミー信
    号の歪が検出可能な大きさであり、 前記任意のレベルをとり得る信号に前記ダミー信号を加
    えて前記半導体レーザの注入電流を駆動して得られた出
    力光の一部又は全部を光電変換して得られた信号から抽
    出した前記ダミー信号の歪成分に基づいて、前記半導体
    レーザの非直線性が最小となるように前記半導体レーザ
    の注入電流のバイアス量を制御することを特徴とする光
    送信器。
  5. 【請求項5】任意のレベルをとり得る信号によって半導
    体レーザの注入電流を駆動しその出力光を送信する光送
    信器と、光ファイバ伝送路を介して前記光送信器から送
    信される出力光を受信する光受信器よりなる光通信シス
    テムであって、 前記光送信器は、前記任意のレベルをとり得る信号とは
    異なる1つ以上のダミー信号を発生するダミー発生器を
    備え、前記ダミー発生器から発生するダミー信号は、前
    記半導体レーザの非直線性が目標より劣化している状態
    で、前記ダミー信号の歪が検出可能な大きさであり、 前記光受信器は、前記任意のレベルをとり得る信号に前
    記ダミー信号を加えて前記半導体レーザの注入電流を駆
    動して得られた出力光の一部又は全部を光電変換する手
    段と、こ の光電変換によって得られた信号から抽出した
    前記ダミー信号の歪成分に基づいて、前記半導体レーザ
    の非直線性を算出する手段を備え、 この算出された前記半導体レーザの非直線性が最小とな
    るように前記半導体レーザの注入電流のバイアス量を制
    御することを特徴とする光通信システム。
  6. 【請求項6】前記光送信器は無線通信のアンテナ局内に
    設置され、前記光受信器内で算出された前記非直線性
    は、前記アンテナ局と前記光受信器とを結ぶ通信回線を
    介して前記光送信器に転送されることを特徴とする請求
    項5記載の光通信システム。
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