JP3482452B2 - レーザ溶接用押圧ヘッド - Google Patents
レーザ溶接用押圧ヘッドInfo
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Description
ヘッドに関する。さらに詳しくは、例えば自動車のボデ
ィの接合部における重ね合わせ溶接のように、重ね合わ
せたワークを押圧して両者を密着させながら溶接を行う
レーザ溶接用押圧ヘッドに関する。
部における重ね合わせ溶接のように、重ね合わされた2
枚の鋼板等を押圧して両者を密着させ、その個所にレー
ザを照射して溶接作業を行う場合には、例えばレーザ溶
接ロボットのアームの先端にワークを押圧しながら溶接
を行うことが可能な溶接ヘッドを装着し、予めティーチ
ングした溶接経路に従って前記ヘッドにて溶接部近傍を
押圧しながら溶接することがなされている。そして、こ
のようなレーザ溶接用押圧ヘッドに関して、今までに種
々の提案がなされている。
は、レーザ光照射部からのレーザ光が照射されている部
分の近傍を押さえるローラと該ローラをワークに押し付
けるスプリングを有する押さえ装置を備えるレーザ溶接
装置が提案されている。
ダに備えられ上下に移動可能な転動体と、ヘッドに対し
て定位置に固定された転動体とにより、重ね合わされた
ワークを挟み込みんで溶接を行うレーザ溶接用ロボット
が提案されている。
圧シリンダと鋼球とを有する局部加圧装置によって、ワ
ークを押圧しながら溶接を行うレーザ溶接方法が提案さ
れている。
報の提案に係るレーザ溶接装置は、スプリングでローラ
を溶接面に押しつけているために、溶接面の上下方向の
変化によってスプリングが伸縮し、その伸縮によって押
しつけ力が変化し、常に一定荷重で押圧することができ
ない。この場合、定荷重ばねを用いることもできるが、
100kgfもの大荷重になると、ばねが非常に大きく
なり装着が困難になるという別の問題が生ずる。さら
に、定荷重ばねを用いると荷重を可変とすることもでき
ないという問題もある。
に係るレーザ溶接用ロボットおよび特開平10−113
783号公報の提案に係るレーザ溶接方法は、シリンダ
が大きいためにスペースを取る上、ストロークの大きな
シリンダで微少動作を制御するために制御バルブによる
制御が煩雑になるという問題がある。
術の課題に鑑みてなされたものであって、溶接面の上下
方向の変位にかかわらず一定の押圧力で溶接部を押し付
けることができるとともに、その押圧力を可変となし得
るレーザ溶接用押圧ヘッドを提供することを目的とす
る。
圧ヘッドは、溶接部近傍を転動しながら押圧するローラ
と、該ローラを所定の一定荷重で付勢する押圧機構と、
該押圧機構に所定の一定荷重を付与するエアシリンダ
と、前記押圧機構に装着されているレーザ照射装置とを
備え、前記エアシリンダは、ストロークの小さな薄型の
エアシリンダとされ、前記押圧機構は平板状の支持部材
を有し、前記支持部材の上部に前記エアシリンダが配設
され、その下部にリニアガイドによって溶接部材に対し
て上下方向に移動可能とされた移動部材が配設され、前
記エアシリンダの先端部は、前記移動部材の上端部に固
着され、前記ローラは前記移動部材の下部に固設される
ローラ支持部材に軸支され、前記レーザ照射装置は、前
記上端部と前記ローラ支持部材との間で前記移動部材に
基端が固配されたレーザ支持部材の先端部に、微動駆動
機構を介して装着され、前記ローラ支持部材は、移動部
材の下部に固設される上部部材と、該上部部材の水平部
に位置調整可能に接合される中間部材と、該中間部材の
傾斜垂直部に位置調整可能に接合されるローラ支持部材
とを有し、前記エアシリンダが、溶接中前記押圧機構に
所定の一定荷重を付与し、それにより溶接個所近傍が前
記ローラにより一定の押圧力で押圧されながら溶接がな
されることを特徴とする。
ては、微動駆動機構が、レーザ照射装置を溶接方向に対
して左右方向および上下方向に微動させる第1および第
2の微動駆動機構からなるのが好ましい。
おいては、レーザ照射装置がYAGレーザ照射装置であ
るのが好ましい。
においては、ローラが照射されたレーザに沿うよう傾斜
させられてなるのが好ましい。
ドは例えばロボットに装着される。
く構成されているので、常に一定の荷重で溶接部を押圧
でき、またレーザ溶接用押圧ヘッドの大型化を抑制しな
がら大きな荷重が得られる上に、その荷重を可変とでき
る。
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
圧ヘッド(以下、単に押圧ヘッドという)の斜視図を図
1に示す。
トによって溶接を行う場合に、そのアームの先端1に装
着されて溶接部近傍を押圧しながら溶接を行うものであ
る。つまり、上下に重なり合った鋼板等の第1溶接部材
2と第2溶接部材3との溶接部近傍を押圧しながらレー
ザ4によって溶接をなすものであり、取付部材5と、取
付部材5に装着された押圧機構6と、押圧機構6に装着
されたレーザ溶接機構7とを主要構成要素としてなる。
1先端に設けられたフランジの相フランジとされ、押圧
機構6を装着した状態でロボットアーム1の先端に装着
される。
の上部に配設されているエアシリンダ9と、支持部材8
に備えられた上下方向に伸びるリニアガイド10によっ
て上下方向に移動可能とされた移動部材11と、移動部
材11の下部11aに固設された押圧部12とを備えて
なる。
して略垂直となるように取付部材5に装着されている。
の構造であり、エアシリンダ9の先端部13は移動部材
11の上端部14に固着され、移動部材11を下方に押
しつけている。図示はされていないが、エアシリンダ9
は配管等によってレギュレータ(空気圧制御手段)と連
結されており、さらに前記レギュレータは配管等によっ
てエア供給源であるコンプレッサに連結されている。そ
して、前記コンプレッサから供給されたエアは、レギュ
レータによって設定された所望の圧力とされてエアシリ
ンダ9に送給される。レギュレータによってエア圧力を
設定することとしたので、容易にエア圧力を変化させる
ことができる上、常にエア圧力を一定とすることができ
る。そのため、エアシリンダ9は、常に一定の荷重で移
動部材11を下方に付勢することができるばかりでな
く、その荷重を可変とでき、例えば100kgfもの大
きな値であっても設定可能である。
ダ9の先端部13と固着され、それによりエアシリンダ
9のピストンロッド9aの進退にともなって、リニアガ
イド10に沿って支持部材8に対して上下方向に移動可
能とされる。また、移動部材11の適宜位置、例えば表
面中央部には、レーザ溶接機構7が装着される。
に固設されたローラ支持部材15と、ローラ支持部材1
5に軸支されたローラ16とから構成されてなる。
に、L字状の上部部材15aと、上部部材15aの水平
部の外面に接合されている概略逆L字状の中間部材15
bと、中間部材15bの外方に傾斜している傾斜垂直部
の外面に接合されているローラ支持部材15cとからな
るものとされ、上部部材15aの垂直部上部がその外面
を移動部材11の下部11aに当接させた状態でボルト
接合される。傾斜垂直部の傾斜角度は、ローラ16がレ
ーザ4に沿うようにその傾斜が調整されている。
もボルト接合とされるが、上部部材15aの水平部に設
けられるボルト挿通孔は長孔とされて中間部材15bの
取付け位置の調整が可能とされている。中間部材15b
とローラ支持部材15cとの接合もボルト接合とされる
が、中間部材15bの傾斜垂直部に設けられるボルト挿
通孔は長孔とされてローラ支持部材15cの取付け位置
の調整が可能とされている。
いることにより、ローラ16をレーザ4の照射位置近
傍、つまり溶接部近傍にセットすることができる。
支持部材15c下部にベアリングを介して回転自在に装
着されている回転軸15d先端にその中心を一致させて
装着されている。つまり、ローラ16はローラ支持部材
15cに軸支されている。前述したように、ローラ16
はレーザ4に沿うようにローラ支持部材15に装着され
ているので、ローラ16は溶接個所に極めて隣接した位
置を押圧することが可能となる。また、ローラ16はロ
ーラ支持部材15に軸支されているので、溶接部材面上
をスムーズに回転しながら移動できる。つまり、ローラ
16は溶接部材面上を転動可能される。
ーザ4を照射せしめて溶接を施すレーザ照射装置17
と、レーザ照射装置17を装着するとともに、移動部材
11に対してレーザ照射装置17を溶接方向に対し、上
下方向および左右方向に微動せしめるための駆動機構で
ある微動ステージ18と、微動ステージ18を装着して
いるレーザ溶接機構支持部材19とから構成されてな
る。
4は、例えばYAG(yttrium aluminum garnet)レー
ザとされる。YAGレーザはスポット径を小さくするこ
とが可能であるため、より精密な溶接を行うことができ
るので好ましい。また、YAGレーザは光ファイバ内を
導波することが可能であるので扱いやすく、図示はされ
ていないが、レーザ照射装置上部17aに光ファイバを
装着し、YAGレーザを光ファイバ内に導波させてレー
ザ照射装置17に送給することができる。そのため、複
数のミラーを用いてレーザをレーザ照射装置17まで導
いてくる必要がなく、構成を簡略化ができる。ただし、
他のレーザ、例えば炭酸レーザなどであっても本実施形
態に係る押圧ヘッドAに用いることはできる。
光ファイバによって導かれたYAGレーザを上部17a
より送給され、下方に向けてレーザ4を照射する。その
レーザ4の焦点位置は溶接個所もしくは溶接個所の上下
近傍とされる。
部に微動ステージ18が装着された状態でその基端が移
動部材11に固配される。
に示すように、レーザ照射装置17を溶接方向に対して
左右方向および上下方向のそれぞれに対して移動させる
第1微動駆動機構20Aおよび第2微動駆動機構20B
を有する。
よび図3(b)に示すように、一端部21aが突出形成
されているラック部材21と、ラック部材21に形成さ
れたラック21bと歯合する歯車22が中央部に形成さ
れた歯車軸23と、歯車軸23を回転自在に保持する摺
動ブロック24と、歯車軸23の両端に装着されたつま
み25とから構成されてなり、摺動ブロック24がレー
ザ照射装置17に固着される。また、ラック部材21の
突出形成されている端部21aの端面が、第2微動駆動
機構20Bに固着される。第1微動駆動機構20Aがか
かる構成とされていることにより、つまみ25の回転方
向に応じて摺動ブロック24が右方向あるいは左方向に
移動する。つまり、レーザ照射装置17が右方向あるい
は左方向に移動する。
よび図3(c)に示すように、摺動ラック部材26と、
摺動ラック部材26に形成されたラック26aと歯合す
る歯車27が中央部に形成された歯車軸28と、歯車軸
28を回転自在に保持するベースブロック29と、歯車
軸28の両端に装着されたつまみ25とから構成されて
なり、ベースブロック29がレーザ溶接機構支持部材1
9に固着される。また、摺動ラック部材26に、ラック
部材21の突出形成されている端部21aの端面が固着
される。第2微動駆動機構20Bがかかる構成とされて
いることにより、つまみ25の回転方向に応じて摺動ラ
ック部材26が上方向あるいは下方向に移動する。つま
り、レーザ照射装置17が上方向あるいは下方向に移動
する。
第2微動駆動機構20Bがかかる構成とされていること
により、第1微動駆動機構20Aおよび第2微動駆動機
構20Bを適宜操作することにより、レーザ照射装置1
7のレーザ4の照射位置を所望位置に調整できる。
構成に限定されるものではなく、レーザ照射装置17の
位置を溶接方向に対して上下方向および左右方向に微調
整できるものであれば他の構成とすることもできる。
による溶接について説明する。
宜操作し、レーザ照射装置17の位置を所望位置とす
る。例えば、レーザ4の焦点をローラ16により押圧さ
れている近傍とする。
グされた溶接経路に従ってロボットアーム1先端を移動
させ、レーザ4の焦点を所望の溶接経路に倣わせて押圧
ヘッドAを移動させる。ここでは、第2溶接部材3の上
に第1溶接部材2が重ねられ、第1溶接部材2の周縁部
が溶接個所となる(図2参照)。
表面に接し、押圧ヘッドAの移動によって第1溶接部材
2の溶接個所近傍を転動しながら押圧し、第1溶接部材
2と第2溶接部材3とを密着せしめている。
3はローラ16で押圧されながら、レーザ照射装置17
から照射されるレーザ4で溶接される。
場合に、溶接面が上下方向に変化しても、ローラ16が
エアシリンダ9により付勢されているので、ローラ16
は溶接面の上下変化に追従する。
よって所望のエア圧に設定されているので、ローラ16
が上下動した場合であっても、常に一定の荷重で溶接部
材を押圧している。
は、前述したようにともに移動部材11に固定されてい
るので、溶接面の上下方向の変化によってローラ16が
上下動した場合には、レーザ照射装置17も同様に上下
動する。そのため、溶接面からレーザ照射装置17まで
の距離は変わらず、レーザ4の焦点が溶接個所からずれ
ることはない。また、この溶接面の上下方向の変化は小
さいので、エアシリンダ9のストロークは小さくてよ
く、それがためエアシリンダ9を薄型エアシリンダとで
き、押圧ヘッドAの大型化が回避される。
れば、溶接面の上下方向の変化にかかわらず一定の荷重
で溶接部材を押圧することができる。また、その荷重は
容易に所望値とできるばかりでなく、100kgf程度
まで可変とされる。さらに、溶接面が上下方向に変化し
たとしても、レーザの焦点が溶接個所からずれることは
ない。その上、溶接方向に対して上下方向および左右方
向にレーザ照射装置を微調整することができる微動ステ
ージを設けたので、レーザの焦点位置を容易に変えるこ
とができる。
てきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるも
のではなく種々改変が可能である。例えば、この実施形
態では、溶接を施すためのレーザはYAGレーザとされ
ているが、それ以外に例えば炭酸ガスレーザ等の気体レ
ーザや半導体レーザとされてもよい。また、この実施形
態では押圧部材はローラとされているが、ローラの替わ
りに回動自在に支持される鋼球等とされてもよい。さら
に、この実施形態では、レーザ用押圧ヘッドはロボット
アームに装着されているが、本発明の適用はロボットア
ームに限定されるわけではなく、各種のレーザ溶接装置
に適用できる。
押圧ヘッドによれば、溶接面の上下方向の変化にかかわ
らず、一定荷重で溶接部を押圧しながらレーザ溶接がな
し得るという優れた効果が得られる。また、その荷重は
容易に所望の値とでき、しかもその値は100kgf程
度の大きさまで可変とされるという優れた効果も得られ
る。さらに、溶接面の上下方向の変化によってレーザの
焦点が溶接個所からずれることはないという優れた効果
も得られる。
に対して上下方向および左右方向にレーザの焦点位置を
容易に変えることができ、異なるレーザを用いて溶接を
する場合にも容易に対応できるという優れた効果も得ら
れる。
視図である。
接部材周辺の拡大図である。
動ステージの説明図であって、同(a)は微動ステージ
の斜視図であり、同(b)は同(a)のB方向から見た
第1微動駆動機構の断面図であり、同(c)は第2微動
駆動機構の長手方向断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 溶接部近傍を転動しながら押圧するロー
ラと、該ローラを所定の一定荷重で付勢する押圧機構
と、該押圧機構に所定の一定荷重を付与するエアシリン
ダと、前記押圧機構に装着されているレーザ照射装置と
を備え、前記エアシリンダは、ストロークの小さな薄型のエアシ
リンダとされ、 前記押圧機構は平板状の支持部材を有し、 前記支持部材の上部に前記エアシリンダが配設され、そ
の下部にリニアガイドによって溶接部材に対して上下方
向に移動可能とされた移動部材が配設され、 前記エアシリンダの先端部は、前記移動部材の上端部に
固着され、 前記ローラは前記移動部材の下部に固設されるローラ支
持部材に軸支され、前記レーザ照射装置は、前記上端部と前記ローラ支持部
材との間で前記移動部材に基端が固配されたレーザ支持
部材の先端部に、微動駆動機構を介して装着され、 前記ローラ支持部材は、移動部材の下部に固設される上
部部材と、該上部部材の水平部に位置調整可能に接合さ
れる中間部材と、該中間部材の傾斜垂直部に位置調整可
能に接合されるローラ支持部材とを有し、 前記エアシリンダが、溶接中前記押圧機構に所定の一定
荷重を付与し、それにより溶接個所近傍が前記ローラに
より一定の押圧力で押圧されながら溶接がなされること
を特徴とするレーザ溶接用押圧ヘッド。 - 【請求項2】 微動駆動機構が、レーザ照射装置を溶接
方向に対して左右方向および上下方向に微動させる第1
および第2の微動駆動機構からなることを特徴とする請
求項1記載のレーザ溶接用押圧ヘッド。 - 【請求項3】 レーザ照射装置がYAGレーザ照射装置
であることを特徴とする請求項1または2記載のレーザ
溶接用押圧ヘッド。 - 【請求項4】 ローラが照射されたレーザに沿うよう傾
斜させられてなることを特徴とする請求項1記載のレー
ザ溶接用押圧ヘッド。 - 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか一項
に記載のレーザ溶接用押圧ヘッドを備えてなることを特
徴とするロボット。
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DE (1) | DE60140247D1 (ja) |
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