JP3466779B2 - 甘味料組成物及びそれを用いる糖衣生成物の製造方法 - Google Patents
甘味料組成物及びそれを用いる糖衣生成物の製造方法Info
- Publication number
- JP3466779B2 JP3466779B2 JP15410195A JP15410195A JP3466779B2 JP 3466779 B2 JP3466779 B2 JP 3466779B2 JP 15410195 A JP15410195 A JP 15410195A JP 15410195 A JP15410195 A JP 15410195A JP 3466779 B2 JP3466779 B2 JP 3466779B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- erythritol
- sugar
- sweetener composition
- sugar coating
- manufactured
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Confectionery (AREA)
- Grain Derivatives (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
- Seasonings (AREA)
- Formation And Processing Of Food Products (AREA)
Description
びそれを用いる糖衣生成物の製造方法に関し、詳しくは
低カロリーで非う蝕性のエリスリトールを使用した糖衣
用甘味料組成物及び該組成物を用いる糖衣生成物の製造
方法に関する。更に詳しくは、エリスリトールの微結晶
を含有し、保存安定性の改良された流動性甘味料組成物
及びエリスリトールの微結晶を含有し、清涼感が高く、
しかも食感の改良された糖衣生成物の製造方法に関す
る。
糖の取り過ぎにより肥満,糖尿病,虫歯などの種々の健
康上の弊害が発生している。そこで、あらゆる食品,菓
子類に使用されている砂糖などの糖類を低カロリー、か
つ非う蝕性の糖アルコール類に置き換える試みがなされ
ている。また、医薬品においても同様の試みがなされて
いる。このような目的に供される糖質のうち特にエリス
リトールは、糖アルコールの中でもとりわけカロリーが
低く、砂糖4kcal/gに対して0kcal/gとさ
れている。また、エリスリトール粉末は、水への溶解熱
が−42.9cal/gと高く、口に入れた時に高い清
涼感が得られると言う他の糖質では見られない特色を有
している。しかし、このような特性を有しているにも拘
らず、エリスリトールは結晶性が著しく高いため、糖衣
の様な結晶化を伴う製造工程をもつ製品の場合は、使用
が制限されている。これは、砂糖などを使用する通常の
方法でエリスリトールを使用した場合、微結晶を析出さ
せることができず、結晶サイズが大きくなり、好ましく
ない物性や食感になるという欠点があるからである。こ
のように、従来はエリスリトールの使用範囲、対象が著
しく制限されている。
特公昭56−18180号公報があり、これにはエリス
リトールとサッカリンを用いた低カロリー、非う蝕性の
フォンダンの製法が提案されている。しかし、実際に調
製してみると、大きな双目状の結晶エリスリトールが生
じ、砂糖を用いて製造したフォンダンの滑らかさにはほ
ど遠い食感である。また、特開平1−225458号公
報にはエリスリトールと他の糖類を一定の量比で用い、
かつ水を一定の割合で含有させることによって口当たり
の滑らかなフォンダンを調製する方法が提案されてい
る。さらに、特開平5−137535号公報にはエリス
リトールと糖アルコールを所定の割合で含む甘味料組成
物に寒天又はファーセレランを配合したフォンダン様の
微結晶甘味料組成物が示されている。
を製造する場合には、エリスリトールほどカロリーは低
くないが、結晶性が低く、しかも砂糖と比較的似た物性
を持つマルチトール,ラクチトール,ソルビトールなど
が使用されているのが現状である。例えば、マルチトー
ルは特開昭61−249349号公報,特開昭61−2
63915号公報,特開平3−90020号公報などに
提案され、ラクチトールは特開平4−281748号公
報,特開平6−70688号公報などに提案され、また
ソルビトールは特公平5−63131号公報に提案され
ている。しかし、エリスリトールを用いた糖衣生成物に
関しては、特開平7−23759号公報にエリスリトー
ルと還元澱粉糖化物よりなる糖衣層で芯材を被覆したも
のが記載されているにすぎない。
糖の糖アルコールであるエリスリトールは、低カロリー
で、かつ非う蝕性であるという時代の要請に適った特性
を有している上に、その結晶粉末は、口に入れると、非
常に清涼感が高いという他に類を見ない物性を持ち合わ
せている。しかしながら、エリスリトールを使用してガ
ム,チョコレート,タブレットなどの菓子類や医薬品の
錠剤に低カロリーで、かつ非う蝕性の糖衣を形成しよう
とすると、エリスリトールの低い溶解度、高い結晶性等
の物性により、糖衣の生成を困難にしている。すなわ
ち、エリスリトールは20℃の水に対して約33%(w
/w)しか溶解しないため、水分の多い状態で糖衣シロ
ップとして使用する必要があるが、これは後工程で乾燥
の手間がより多くかかることになり、糖衣の製造上非常
に不利である。また、エリスリトールは結晶性が極めて
良いため、前記乾燥工程中に析出するエリスリトールの
結晶が大粒になり、滑らかな外観および食感の糖衣生成
物が得られないのが現状である。従って、この課題を解
決するために、より高濃度のエリスリトール溶液の調製
方法と微結晶を析出させる方法が求められていた。
題を解決すべく、鋭意検討を行った結果、エリスリトー
ルを主成分とする甘味料に微量の多糖類の増粘安定剤を
添加、共存させることにより、エリスリトールが多量に
配合されているにもかかわらず、エリスリトールの大き
な結晶が析出することなく、微細な結晶のみが析出、分
散した高濃度で実質的に均一な組成の安定した状態を維
持することができることを見出した。さらに、エリスリ
トールおよび多糖類の増粘安定剤を含有する甘味料組成
物を調製し、そのシロップを予め糖衣パン内に供給した
芯材に噴霧し、次いで乾燥するという操作を所望の厚さ
になるまで繰り返すことによって、芯材の表面に糖衣層
が形成されることを見出して、本発明を完成したのであ
る。
分としてエリスリトールを35〜65%(w/w)及び
カラギーナン,寒天,ファーセレラン,ペクチン,カー
ドラン,ジェランガム,キサンタンガム,アルギン酸ナ
トリウム及びタマリンドガムよりなる群から選ばれた少
なくとも1種の多糖類の増粘安定剤を0.03〜0.7
%(w/w)含有し、かつエリスリトール以外の糖質を
含まないか又はエリスリトール100重量部に対して4
3重量部以下の割合で含有し、かつエリスリトールの微
結晶が均一に分散した液状の糖衣用甘味料組成物であ
る。請求項3記載の本発明は、上記請求項1記載の糖衣
用甘味料組成物を糖衣パン内の芯材の表面に供給し、乾
燥することを特徴とする糖衣生成物の製造方法である。
甘味料組成物に用いられるエリスリトールは、公知の糖
アルコールであり、例えば日研化学株式会社から発売さ
れている市販品を用いることができる。エリスリトール
の構造は、炭素数が4つの糖アルコールで、分子量は1
22、融点119℃の無色透明の結晶で、甘味度は砂糖
の75〜80%程度で、非着色性、非消化性、非う蝕性
である。また、甘味質は砂糖に近いが、砂糖に比べて後
味が残らないという特性がある。市販品にはグラニュー
糖と外観がよく似た粒度のものと微粉タイプのものがあ
るが、本発明においてはいずれの形状のものもそのまま
使用できる。本発明の甘味料組成物においてエリスリト
ールは35〜65%(w/w)、好ましくは40〜60
%(w/w)の割合で含有させることができる。
リトールの他に各種の糖質を目的に応じて使用すること
ができる。例えば、低カロリーや非う蝕性の製品を目的
とする場合には、マルチトール,ラクチトール,キシリ
トール,還元水飴,還元パラチノース,ソルビトールな
どの糖アルコールやポリデキストロースが適している。
なお、ノンカロリーの製品を目的とする場合には、エリ
スリトールと多糖類の増粘安定剤のみとすることは言う
までもない。また、エリスリトールの冷感や清涼感を目
的とする場合や単にカロリーを抑制させるだけの場合に
は、前記糖アルコール類やポリデキストロースのみでな
く、ぶどう糖,果糖,砂糖,水飴,パラチノース,マル
トース,マルトトリオース,イソマルトオリゴ糖,フラ
クトオリゴ糖などの各種オリゴ糖や、デキストリン,コ
ーンスターチなどを使用することができる。以上のよう
に、目的に応じて前記の糖質を単独であるいは複数を選
択して使用することができる。
はエリスリトール100重量部に対して43重量部以下
の範囲とすることが好ましい。これら糖類の使用量が4
3重量部を超えると、乾燥工程でのエリスリトールの結
晶化が非常に遅くなり、生産効率が落ちるとともに、糖
衣層に粘着性が出て商品の物性として好ましくない結果
となる。
する多糖類の増粘安定剤としては粉末状,固形状等いず
れの形態でもよく、また市販製品を使用することができ
る。使用できる多糖類の増粘安定剤としては、通常食品
分野で使用されているものが挙げられ、具体的にはカラ
ギーナン,寒天,ファーセレラン,ペクチン,カードラ
ン,ジェランガム,キサンタンガム,アルギン酸ナトリ
ウム,タマリンドガムなどがある。これらはゲル化作用
を有するものであり、単独もしくは複数を組み合わせて
使用できる。本発明では、これらの増粘安定剤と共に、
アラビアガム,ローカストビーンガム,タラガム,プル
ラン,グアーガム,カルボキシメチルセルロースなどの
増粘剤の1種もしくは複数を適宜組み合わせて用いるこ
とができる。なお、本発明の甘味料組成物において、エ
リスリトールの微結晶をより長い期間安定な状態に維持
させる必要がある場合には、上記の増粘安定剤のうち、
寒天及びファーセレランの両方または一方を使用するこ
とが望ましい。本発明の甘味料組成物において増粘安定
剤は0.03〜0.7%(w/w)、好ましくは0.05〜0.
5%(w/w)、より好ましくは0.1〜0.3%(w/
w)含有させることができる。
増強するため、または甘味質を改良・調整するために、
必要に応じてアスパルテーム,ステビオサイド類,サッ
カリンナトリウム,アセスルファムK,ソーマチン,グ
リチルリチン,ネオヘスペリジンDCなどの高甘味度甘
味料を単独または複数で適宜配合することができる。ま
た、製品の味付けや味質の改良のため、マルトール,シ
ュガーフレーバー,ペパーミント,フルーツフレーバー
などの香料を添加したり、カラメル,ビートレット,ク
チナシ,ベニバナなどの天然色素や黄色4号,赤色2号
などの合成色素を適宜添加することもできる。
1例を示す。エリスリトールとポリデキストロースを固
形分重量比100:0〜100:43で含む糖質原料
に、所定量の水を加えて加熱、混合、溶解し、固形分濃
度35〜65%(w/w)の糖液を調製する。次いで、
この糖液に増粘安定剤を0.03〜0.7%(w/w)、好
ましくは0.05〜0.5%(w/w)、より好ましくは0.
1〜0.3%(w/w)になるように添加し、均一に加熱
溶解したのち冷却する。その後、必要により少量のエリ
スリトールを結晶種として添加し、攪拌してエリスリト
ールの微結晶を析出させることにより目的とする甘味料
組成物を製造することができる。なお、本発明でいう微
結晶とは70μm以下、平均粒子径30〜40μmのサ
イズの結晶を意味する。上記甘味料組成物を製造するに
あたって使用される原料の混合、溶解などの操作、装置
等は既知の方法、装置等をそのまま用いればよく、何ら
特別な要件を必要としない。
成物を製造する方法について説明する。予め糖衣パン内
に収容した芯材を回転させながら、甘味料組成物を糖衣
パン内に滴下、噴霧等により供給する。この場合の甘味
料組成物は常温でよい。本発明の甘味料組成物の主成分
であるエリスリトールは、砂糖に比較して分子量が非常
に小さく、水溶液の粘度が低く、加温することによって
微結晶の一部が溶解する可能性があることなどから、常
温で甘味料組成物を供給することが望ましい。ここで、
芯材としてはチョコレート,錠菓,チューインガム,キ
ャンディー(グミキャンディー,ハード又はソフトキャ
ンディーなど),薬効成分を配合した経口用の医薬品
(トローチなど)等を挙げることができる。このよう
に、甘味料組成物を常温で供給できることは、チョコレ
ートなどのように商品の特性上加温することが好ましく
ないもの、また薬効成分などのように変質が心配される
医薬品の錠剤等への糖衣コーティングに有利である。次
いで、糖衣パンを回転させながら乾燥する。乾燥は、例
えば糖衣パンに乾燥用の風を当てて乾燥し、糖衣を生成
させる。乾燥用の風の温度は60℃以下が好ましく、本
発明の甘味料組成物は結晶化が速いため、常温(10〜
30℃)の風でも十分である。
質を主剤とするシロップを供給する工程と、送風により
乾燥、結晶化させる工程の2工程があり、これらの工程
を目的とする糖衣の厚さまたは重量になるまで繰り返し
行うものである。このようにして製造した糖衣生成物
に、仕上げ工程として艶出しのために、カルナバロウ,
ミツロウなどのワックス剤を必要に応じて添加すること
もできる。
工程よりなる方法の他に、芯材と糖衣層の間にコーンス
ターチ等のデンプンを粉体のまま掛けて一旦薄いデンプ
ンの層を形成させてから上記の工程に移る方法や、上記
の2工程の後にエリスリトールの微粉末を掛ける工程を
入れて3工程を繰り返す方法(ソフト掛け)、又は、こ
れらを組み合わせる方法などが知られているが、いずれ
の方法も本発明に適用することができる。
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。 実施例1 エリスリトール(日研化学株式会社製)800g、還元
水飴(商品名:エスイー20、日研化学株式会社製、濃
度70%製品)286g、寒天(米山薬品工業株式会社
製、試薬一級)4.6g及び水450gを混合し、95
℃で加熱、溶解した。次いで、この溶解物を40℃まで
冷却して、攪拌しながらエリスリトールの微結晶を析出
させた。その結果、微結晶が均一に分散した液状の甘味
料組成物が得られた。
ーセレラン(商品名:ゲルアップJ−1915、三栄源
エフエフアイ株式会社製)0.5g、ステビオサイド(商
品名:ステビアスィート日研95S、日研化学株式会社
製)0.5g及び水100gを混合し、95℃で加熱、溶
解した。次いで、この溶解物を攪拌しながら20℃まで
冷却したところ、微結晶が均一に分散した液状の甘味料
組成物が得られた。
キストロース(商品名:ライテス、ファイザー株式会社
製、濃度70%製品)10g、寒天(米山薬品工業株式
会社製、試薬一級)0.05g及び水40gを混合し、9
4℃で加熱、溶解した。次いで、この溶解物を攪拌しな
がら20℃まで冷却したところ、微結晶が均一に分散し
た液状の甘味料組成物が得られた。
キストロース(商品名:ライテスIII 、ファイザー株式
会社製、濃度70%製品)2.1g、還元乳糖粉末(商
品名:ラクチトールLC−0、日研化学株式会社製)
1.5g、ファーセレラン(商品名:ゲルアップJ−1
915、三栄源エフエフアイ株式会社製)0.5g及び水
56.4gを混合し、95℃で加熱、溶解した。次い
で、この溶解物を攪拌しながら20℃まで冷却したとこ
ろ、微結晶が均一に分散した液状の甘味料組成物が得ら
れた。
元水飴(商品名:エスイーP、日研化学株式会社製)1
0g、ファーセレラン(商品名:ゲルアップJ−191
5、三栄源エフエフアイ株式会社製)0.2g及び水55
gを混合した後、96℃で加熱、溶解した。次いで、こ
の溶解物を40℃まで冷却し、約0.5gのエリスリトー
ル微粉を結晶種として添加し、攪拌しながら20℃まで
冷却したところ、微結晶が均一に分散した液状の甘味料
組成物が得られた。
トール(商品名:ソルビトールFP、日研化学株式会社
製)3g、ファーセレラン(商品名:ゲルアップJ−1
915、三栄源エフエフアイ株式会社製)0.2g及び水
34gを混合して96℃で加熱、溶解した。次いで、こ
の溶解物を40℃まで冷却し、約0.5gのエリスリトー
ル微粉を結晶種として添加し、攪拌しながら20℃まで
冷却したところ、微結晶が均一に分散した液状の甘味料
組成物が得られた。
どう糖(サンエイ糖化株式会社製)10g、キサンタン
ガム(商品名:サンエース、三栄源エフエフアイ株式会
社製)0.2g及び水40gを混合し、96℃で加熱、溶
解した。次いで、この溶解物を40℃まで冷却し、約0.
5gのエリスリトール微粉を結晶種として添加し、攪拌
しながら20℃まで冷却したところ、微結晶が均一に分
散した液状の甘味料組成物が得られた。
デキストロース(商品名:ライテスIII 、ファイザー株
式会社製、濃度70%製品)44g、還元水飴(商品
名:エスイー20、日研化学株式会社製、濃度70%製
品)176g、アラビアガム(米山薬品工業株式会社
製)40g、ファーセレラン(商品名:ゲルアップJ−
1915、三栄源エフエフアイ株式会社製)1g及び水
329gを混合し、94℃で加熱、溶解した。次いで、
この溶解物を40℃まで冷却し、結晶種としてエリスリ
トール微粉10gを添加、混合し、さらに冷却した。2
0℃まで冷却したところ、微結晶が均一に分散した液状
の甘味料組成物(ソフト掛け配合)が得られた。この微
結晶含有甘味料組成物は、経時的(15〜20℃で約1
ヶ月保存)にも安定なものであった。
デキストロース(商品名:ライテスIII 、ファイザー株
式会社製、濃度70%製品)75g、アラビアガム(米
山薬品工業株式会社製)40g、ファーセレラン(商品
名:ゲルアップJ−1915、三栄源エフエフアイ株式
会社製)4g及び水226gを混合して95℃で加熱、
溶解した。次いで、この溶解物を40℃まで冷却した
後、クチナシ黄色色素(商品名:サンイエローNo.3、三
栄源エフエフアイ株式会社製)8g、結晶種としてエリ
スリトール微粉5gを添加、混合し、さらに冷却した。
20℃まで冷却したところ、微結晶が均一に分散した液
状の甘味料組成物(ハード掛け配合)が得られた。この
微結晶含有甘味料組成物は、経時的(15〜20℃で約
3ヶ月保存)にも安定なものであった。
0.15g)500gを糖衣用のパンに入れ、20R/M
(r.p.m.)で転動させ、その錠菓に実施例8で調製した
甘味料組成物10gを噴霧し、60℃の風を当てて乾燥
させた。次に、エリスリトールの微粉末10gを錠菓に
振り掛けた。この操作を十数回繰り返し(いわゆるソフ
ト掛け)行い、糖衣層を形成させた。さらにその上に、
実施例9で調製した甘味料組成物10gを噴霧し、60
℃の風を当てて乾燥させる操作を十数回繰り返し(いわ
ゆるハード掛け)行い、微細な結晶を生成させ、非常に
滑らかな糖衣層を形成させた。
1、DMV製)400gと結晶セルロース(商品名:ア
ビセル301、旭化成工業株式会社製)100gを混合
後、滑沢剤としてステアリン酸マグネシウム1.5gを
加え、常法により打錠して製造したトローチ剤(直径6
mm,重量0.14g)400gを芯材として糖衣用のパ
ンに入れ、15R/Mで転動させ、該トローチ剤に実施
例3で調製した甘味料組成物3.2gを噴霧し、20℃
の風を当てて乾燥させた。この操作を数十回繰り返し
(いわゆるハード掛け)行い、糖衣層を形成させた。こ
の方法で得られた糖衣生成物は微細な結晶で構成され、
非常に滑らかな食感のトローチ剤であった。さらに、そ
の糖衣トローチ剤の表面にワックスを均一に塗布し、光
沢のあるトローチ錠が得られた。
ビアガム(米山薬品工業株式会社製)40g、ファーセ
レラン(商品名:ゲルアップJ−1915、三栄源エフ
エフアイ株式会社製)2g及び水358gを混合し、9
5℃で加熱、溶解した。次いで、この溶解物を20℃ま
で冷却したところ、微結晶が均一に分散した液状の甘味
料組成物が得られた。この甘味料組成物は、経時的(1
0〜15℃で2ヶ月保存)にも安定なものであった。
0.15g)500gを糖衣用のパンに入れ、20R/M
で転動させ、その錠菓に実施例12で調製した甘味料組
成物15gを噴霧し、30℃の風を当てて乾燥させた。
この噴霧と乾燥の操作を20回繰り返し行い、糖衣層を
形成させた。得られた糖衣生成物は、微細な結晶が積み
重なった非常に食感の滑らかなものであった。
ビアガム(米山薬品工業株式会社製)40g及び水38
0gを混合し、95℃で加熱、溶解した。次いで、この
溶解物を60℃の恒温槽に入れて保温した。一方、常法
により砂糖のみで製造した錠菓(直径6mm,重量0.1
5g)500gを糖衣用のパンに入れ、20R/Mで転
動させ、その錠菓に前記の60℃に保温した溶解液15
gを噴霧し、30℃の風を当てて乾燥させた。この噴霧
と乾燥の操作を20回繰り返し行い、糖衣層を形成させ
た。得られた糖衣生成物は、一部に大きな結晶が生成し
ているのが見られた。食べたときには少し舌にザラつき
を感じた。また、この糖衣生成物と実施例13で得られ
た本発明の糖衣生成物の表面を走査型電子顕微鏡(日本
電子株式会社製,JSM−5200型)にて観察(倍
率:350倍)した。その結果、図1に示したように、
本発明の糖衣生成物の方が明らかに細かく緻密な結晶が
形成されていることが確認できた。
料組成物を調製し、実施例1で得られた甘味料組成物と
共に20℃で保存し、経時的な安定性を検討した。その
結果、7日後には寒天を添加していない対照の甘味料組
成物は上部に結晶の存在しない水層が見られ始めたのに
対して、実施例1で得られた本発明の甘味料組成物は全
く分離しなかった。
成物を調製し、それらを試験管に液量が80mmの高さ
になるように入れて20℃で保存し、経時的な安定性を
検討した。なお、対照として、それぞれの甘味料組成物
から増粘安定剤を除いたものも調製し、それらも同一条
件で保存して本発明の甘味料組成物と安定性の比較を行
った。結果を第2表に示した。第2表から明らかなよう
に、調製後3時間後には増粘安定剤を添加していない対
照の甘味料組成物は上部に結晶の存在しない水層が見ら
れ始めたのに対して、本発明の甘味料組成物はこのよう
な現象が認められず、非常に安定性が高いことが判っ
た。すなわち、増粘安定剤の有無により甘味料組成物の
安定性が大きく異なっている。また、表示していない
が、増粘安定剤無添加のものは、分離面付近にグラニュ
ー糖状の大きな結晶が析出した。これは、単に甘味料組
成物としての均一性が損なわれること以外に、微結晶を
必要とする用途に使用する場合、製品の食感、形状など
に重大な問題を生じることを意味する。
豆500gを糖衣用のパンに入れ、20R/Mで転動さ
せ、該炒り大豆に実施例8で得た甘味料組成物10gを
噴霧して全体に行き渡らせ、微粉砕したエリスリトール
を16g加えて十分に転動し、乾燥させた。この噴霧、
乾燥を15回繰り返した後、35℃で湿度20%以下の
乾燥室で一晩静置、乾燥した。これにより、冷たい食感
を有する舌触りの良い製品が得られた。
糖衣パンに入れ、20R/Mで転動させ、これに実施例
8で得た甘味料組成物10gを噴霧して全体に行き渡ら
せ、エリスリトール微粉末とコーンスターチを重量比で
75:25に予め混合した色消し用の糖衣用粉末10g
を振りかけ、十分に転動、乾燥させた。この操作を10
回繰り返した後、30℃で湿度20%以下の乾燥室で一
晩静置、乾燥した。翌日、これを再び糖衣パンに戻し、
20R/Mで転動させ、これに実施例9で得た甘味料組
成物10gを噴霧し、次いで常温で風を当てて乾燥させ
る操作を12回繰り返し、微細な結晶を生成させ、非常
に滑らかな食感の糖衣チョコレートを得た。
ー、かつ非う蝕性のエリスリトールを主成分とし、エリ
スリトールの溶解度を越えた濃度域であってもエリスリ
トールを微結晶の形で均一に含有し、長期間安定な糖衣
用甘味料組成物である。さらに、この組成物を使用し
て、エリスリトールの微結晶を含有し、清涼感が高く、
しかも食感の改良された菓子や医薬品の糖衣生成物を製
造することが可能となる。
表面を観察(倍率:350倍)した顕微鏡写真であり、
(b)は比較例1で得られた糖衣生成物の表面を観察
(倍率:350倍)した顕微鏡写真である。
Claims (6)
- 【請求項1】 主成分としてエリスリトールを35〜6
5%(w/w)及びカラギーナン,寒天,ファーセレラ
ン,ペクチン,カードラン,ジェランガム,キサンタン
ガム,アルギン酸ナトリウム及びタマリンドガムよりな
る群から選ばれた少なくとも1種の多糖類の増粘安定剤
を0.03〜0.7%(w/w)含有し、かつエリスリ
トール以外の糖質を含まないか又はエリスリトール10
0重量部に対して43重量部以下の割合で含有し、かつ
エリスリトールの微結晶が均一に分散した液状の糖衣用
甘味料組成物。 - 【請求項2】 主成分としてエリスリトールを40〜6
0%(w/w)及び多糖類の増粘安定剤として寒天及び
/又はファーセレランを0.05〜0.5%(w/w)
含有する請求項1記載の糖衣用甘味料組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の糖衣用甘味料組成
物を糖衣パン内の芯材の表面に供給し、乾燥することを
特徴とする糖衣生成物の製造方法。 - 【請求項4】 芯材を回転させながら糖衣用甘味料組成
物を滴下あるいは噴霧させる請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 常温乃至60℃の温度で乾燥して結晶化
させる請求項3記載の方法。 - 【請求項6】 芯材がチョコレート,錠菓,チューイン
ガム,キャンディー及び医薬品のいずれかである請求項
3記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15410195A JP3466779B2 (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | 甘味料組成物及びそれを用いる糖衣生成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15410195A JP3466779B2 (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | 甘味料組成物及びそれを用いる糖衣生成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08322504A JPH08322504A (ja) | 1996-12-10 |
JP3466779B2 true JP3466779B2 (ja) | 2003-11-17 |
Family
ID=15576948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15410195A Expired - Lifetime JP3466779B2 (ja) | 1995-05-30 | 1995-05-30 | 甘味料組成物及びそれを用いる糖衣生成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3466779B2 (ja) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3630900B2 (ja) * | 1997-01-28 | 2005-03-23 | 株式会社ファンケル | グミキャンデイ組成物 |
AU3008800A (en) * | 2000-04-20 | 2001-10-25 | Mars, Incorporated | Heat stable confectionery |
JP2004137224A (ja) * | 2002-10-18 | 2004-05-13 | Nikken Chem Co Ltd | 糖衣液及び糖衣組成物 |
US20040180110A1 (en) * | 2003-03-14 | 2004-09-16 | Atul Mistry | Chewing gum and confectionery compositions containing an endothermic agent |
JP4559954B2 (ja) * | 2005-11-14 | 2010-10-13 | 昭和産業株式会社 | 風味改善用組成物及びそれらの使用、並びに風味改善方法 |
JP2007185187A (ja) * | 2005-12-16 | 2007-07-26 | Sanei Gen Ffi Inc | 低カロリーゼリーの調製方法 |
JP5046202B2 (ja) * | 2006-10-25 | 2012-10-10 | 浜田食品工業株式会社 | 糖衣錠およびその作製方法 |
RU2465785C2 (ru) * | 2007-04-16 | 2012-11-10 | Карджилл, Инкорпорейтед | Уменьшение органолептического охлаждающего действия полиолов |
JP4775312B2 (ja) * | 2007-04-27 | 2011-09-21 | 三菱商事フードテック株式会社 | 直接打錠用顆粒および打錠物 |
JP2010051234A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Kanro Kk | セルロースを含有するキャンディ |
JP6154095B2 (ja) * | 2010-07-29 | 2017-06-28 | 帝人ファーマ株式会社 | ビスホスホン酸の経口ゼリー状製剤 |
US20130243914A1 (en) * | 2012-03-16 | 2013-09-19 | Mp-Otha Corporation | Anhydrous Mix for a Food Product Coating |
JP2013215119A (ja) * | 2012-04-06 | 2013-10-24 | House Foods Corp | スナック食品及びその製造方法 |
JP5841564B2 (ja) * | 2013-06-19 | 2016-01-13 | ソントン食品工業株式会社 | 泣きに強いアイシング材 |
-
1995
- 1995-05-30 JP JP15410195A patent/JP3466779B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08322504A (ja) | 1996-12-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3649990B2 (ja) | 無糖糖衣剤様製品 | |
JP3466779B2 (ja) | 甘味料組成物及びそれを用いる糖衣生成物の製造方法 | |
US4714620A (en) | Soft, sugarless aerated confectionery composition | |
KR100463899B1 (ko) | 경질코팅에의해얻어지는무가당코팅및이의제조방법 | |
KR100378395B1 (ko) | 그레이니제과제품및상기제과제품의제조방법 | |
US20080166453A1 (en) | Low-calorie, no laxation bulking system | |
US6994889B2 (en) | Hard coating preparation, coating liquid and manufacturing process of hard coating preparation | |
US6875460B2 (en) | Co-crystallized polyols and hydrogenated maltodextrin | |
NO302095B1 (no) | Blanding til anvendelse som kunstig sötningsmiddel og fremgangsmåte for fremstilling av drops | |
JP3505367B2 (ja) | 甘味料組成物 | |
JP5184749B2 (ja) | マンニトールフォンダンおよびその製造方法 | |
US6855361B2 (en) | Sugar-free products with improved characteristics | |
US8911816B2 (en) | Coating composition and use thereof | |
KR20070042545A (ko) | 감각적으로 개선된, 특히 저장 안정성 경질 캔디 | |
JP4391732B2 (ja) | エリスリトールの結晶化阻害方法 | |
JP2937904B2 (ja) | 被膜ゼリー及びその製法 | |
US20050220940A1 (en) | Process for the production of edible coated cores and cores produced by the process | |
DE19549645C5 (de) | Zuckerfreie Produkte und Verfahren zu deren Herstellung |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030729 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080829 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090829 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090829 Year of fee payment: 6 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090829 Year of fee payment: 6 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100829 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100829 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110829 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120829 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130829 Year of fee payment: 10 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |