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JP3461724B2 - ファイバグレーティング付きの光コネクタフェルール - Google Patents

ファイバグレーティング付きの光コネクタフェルール

Info

Publication number
JP3461724B2
JP3461724B2 JP16391398A JP16391398A JP3461724B2 JP 3461724 B2 JP3461724 B2 JP 3461724B2 JP 16391398 A JP16391398 A JP 16391398A JP 16391398 A JP16391398 A JP 16391398A JP 3461724 B2 JP3461724 B2 JP 3461724B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
fiber grating
fiber
ferrule
optical fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP16391398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11352333A (ja
Inventor
健一郎 浅野
英行 細谷
研一 富田
直樹 中尾
茂則 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP16391398A priority Critical patent/JP3461724B2/ja
Publication of JPH11352333A publication Critical patent/JPH11352333A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3461724B2 publication Critical patent/JP3461724B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Light Guides In General And Applications Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファイバグレーテ
ィング付きの光コネクタフェルールに係り、特に、長手
方向でコアの屈折率が周期的に変化するファイバグレー
ティングを組み込んでなるファイバグレーティング付き
の光コネクタフェルールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のSC形光コネクタ1(以
下、「光コネクタ」)を示す。図中2はフレーム、3は
光フェルール、4はかしめリング、4aはリング、5は
スプリング、6はストップリング、7はブーツ、8はつ
まみである。光フェルール3は、例えば、JIS C
5973に制定される光コネクタに適用されるものであ
り、光ファイバが内装固定される光フェルール本体9
と、該光フェルール本体9を保持する光フェルールホー
ルド10とで構成されている。光フェルール本体9の先
端面11にはPC(Physical Contact)研磨等の研磨
を施す。かしめリング4は、光フェルールホールド10
に加締め固定される。スプリング5は、ブーツ7内に挿
入されたストップリング6と、光フェルールホールド1
0の外周部に環状に突設されたフランジ部12との間に
介挿され、光フェルール3を前方(図5左側)へ付勢す
る。光フェルール3は、フレーム2内に形成された図示
していない飛び出し規制部等によって、フレーム2から
の飛び出しが規制されている。
【0003】ところで、近年では、光線路の障害を検知
するために、ユーザ宅と光線路とを接続する光コネクタ
内に誘電多層膜フィルタを嵌め込んで通信光を通過させ
かつ検査光を伝送装置側に反射させる光線路の監視シス
テムの導入が考えられている。例えば、図5に示す光コ
ネクタ1では、光フェルール3の端部をダイアモンドソ
ーにて切り込んで形成したスリットにフィルタを嵌め込
み、接着剤にて固定する。しかしながら、光フェルール
3にスリットフィルタを嵌め込む作業は光路に対する角
度の設定等に手間がかかり、非常に工数を必要とするも
のになっていた。
【0004】そこで、本出願人らは、ファイバグレーテ
ィングを利用することでフィルタと同等の機能を得る技
術を検討してきた。ファイバグレーティング13は帯域
反射(遮断)特性を有しているので、この特性を利用し
て通信光を透過して特定波長の監視光を反射するように
する。したがって、しかもその特性は前述の監視システ
ムに利用することが可能である。図6はファイバグレー
ティングを利用した光コネクタを示す。図6に示すよう
に、この光コネクタの光フェルール3には、先端部に予
めファイバグレーティング13を有する長めの光ファイ
バ14を挿入する。ファイバグレーティング13はすべ
て光フェルール3内に収納される。光ファイバ14のフ
ァイバグレーティング13以外の部分は、ピグテイル部
分として光フェルール3後方(図6右側)に引き出され
る。ファイバグレーティング13を全長にわたって光フ
ェルール3内に収納する理由は、ファイバグレーティン
グ13と周囲との線膨張係数が異なると、温度変化によ
ってファイバグレーティング13に応力歪みを与えてフ
ィルタ特性が変化する可能性があるためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図6に示し
た光コネクタの場合、ファイバグレーティング13の長
さ分の光フェルール3長を確保することが困難であると
いう問題点が生じていた。すなわち、ファイバグレーテ
ィング13のフィルタ特性はグレーティング長に依存す
るが、前記規格により標準のSC形光コネクタフェルー
ルの長さは決まっているため、要求されるフィルタ特性
を実現するためには、ファイバグレーティング長が標準
フェルール長を超えてしまい、標準品のハウジング内に
収納できないという問題が発生していた。このため、温
度変化しても、ファイバグレーティング13の温度特性
の変化を防止して目的の光特性が安定して得られ、しか
も標準品のハウジング内に収納することができる光コネ
クタフェルールの開発が求められていた。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、以下のような効果が得られるファイバグレーティ
ング付きの光コネクタフェルールを提供することを目的
とするものである。 (1)ファイバグレーティング部分が光コネクタフェル
ールの外側に位置されるため、要求される光フィルタ特
性に対応して任意長のファイバグレーティングを確保す
ることができる。 (2)線膨張係数が光ファイバに近い樹脂内にファイバ
グレーティングを埋設状態に収納することで、強度が向
上し、温度変化などによるファイバグレーティングに対
する応力歪みの発生を防止して目的の光特性が得られ
る。 (3)線膨張係数が光ファイバに近い剛直な補強スリー
ブ内に線膨張係数が光ファイバに近い樹脂を充填し、こ
の樹脂内にファイバグレーティングを埋設状態に収納す
ることで、強度が向上し、温度変化などによるファイバ
グレーティングに対する応力歪みの発生を防止して目的
の光特性が得られる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、中間部にて長手方向でコアの屈折率が周期
的に変化するファイバグレーティング部を予め形成した
光ファイバを挿入してあり、光ファイバの先端に確保し
たグレーティングを施していない挿入部を挿入して、研
磨される先端面と対向する後端側にファイバグレーティ
ング部を配置し、挿入した光ファイバの外側に補強チュ
ーブを被せてファイバグレーティング部を収納し、補強
チューブ内に、線膨張係数が5.4×10-5cm/c
m/K)に調整された樹脂を充填したことを特徴とする
請求項1記載のファイバグレーティング付きの光コネク
タフェルールを提供する。また、本発明は、中間部にて
長手方向でコアの屈折率が周期的に変化するファイバグ
レーティング部を予め形成した光ファイバを挿入してあ
り、光ファイバの先端に確保したグレーティングを施し
ていない挿入部を挿入して、研磨される先端面と対向す
る後端側にファイバグレーティング部を配置し、挿入し
た光ファイバの外側に線膨張係数が光ファイバに近い剛
直な補強スリーブを被せてファイバグレーティング部を
収納し、補強スリーブ内に、線膨張係数が5.4×10
-5cm/cm/K)に調整された樹脂を充填したこと
を特徴とする請求項1記載のファイバグレーティング付
きの光コネクタフェルールを提供する。また、本発明で
は、光ファイバの中間部が光フェルールに接触しない光
フェルールの外側に位置されている構成を採用すること
がより好ましい。
【0008】本発明では、予め中間部にファイバグレー
ティングを形成しておいた光ファイバを直接ファイバグ
レーティング付きの光コネクタフェルール(以下、「光
フェルール)に挿入する。ファイバグレーティング部
は、光フェルール内あるいは光フェルールの研磨される
先端面に対向する後端側に配置する。これにより、光フ
ァイバ内の伝送光の内、特定波長の光のみがファイバグ
レーティング部によって反射され、他の波長の伝送光が
透過する光特性が得られる。
【0009】補強チューブ内に充填する樹脂としては、
例えばエポキシ樹脂等を採用し、補強チューブ内でファ
イバグレーティング部を埋設状態にする。詳述するな
ら、この樹脂は、光ファイバのガラス部分(裸ファイ
バ)に近い線膨張係数を有するものであり、例えば線膨
張係数が光ファイバのガラス部分に近い5.4×10-5
cm/cm/K)であるものを採用することがより好
ましい。これにより、温度変化に対してファイバグレー
ティング部と該ファイバグレーティング部の周囲の樹脂
とが一体的に変形(膨張、収縮)するため、ファイバグ
レーティング部に対する応力歪みの発生が防止され、か
つ樹脂によって支持された状態が維持されるために、引
張強度が向上する。補強チューブとしては各種構成が採
用可能であり、光ファイバのみならず光フェルール全体
に被せるようにすることも可能である。この場合、補強
チューブは、光フェルールと光ファイバとにわたって装
着するので、光ファイバの光フェルールからファイバグ
レーティング部を含む領域を保護収納することができ、
これによりファイバグレーティング部の光特性が確実に
維持される。また、補強チューブも、線膨張係数が光フ
ァイバのガラス部分に近いことがより好ましい。
【0010】また、本発明では、光ファイバの先端に確
保したグレーティングを施していない挿入部を挿入し
て、研磨される先端面と対向する後端側にファイバグレ
ーティング部を配置し、挿入した光ファイバの外側に線
膨張係数が光ファイバに近い剛直な補強スリーブを被せ
てファイバグレーティング部を収納し、補強スリーブ内
に線膨張係数が光ファイバに近い樹脂を充填した構成も
採用可能である。補強スリーブの素材としては、例えば
LCP(液晶ポリマー:LiquidCrystalline Polymer。
例えばサーモトロピック主鎖型高分子液晶)やガラスを
採用する。補強スリーブ内に充填する樹脂としては、前
述したように、光ファイバのガラス部分(裸ファイバ)
に近い線膨張係数を有するものを採用する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1実施形態を、図
1および図2を参照して説明する。図中符号20はファ
イバグレーティング付きの光コネクタフェルール(以
下、「光フェルール」)、21は光コード、21aは光
ファイバ(光ファイバ単心線)、22は補強チューブ、
23は樹脂(エポキシ樹脂)、24は収縮チューブであ
る。
【0012】図1に示すように、光フェルール20はジ
ルコニアあるいはガラス系の硬質材等から円柱状に形成
され、図2に示すように、中心軸線上に貫通させた微細
孔26に挿入した光ファイバ21を内装固定している。
図1に示すように、光フェルール20の先端面27(図
1左下手前側)にはPC研磨を施している。また、光フ
ェルール20の後端側(図1右上奥側)には、他の部分
より縮径された突部28を突設している。図2に示すよ
うに、この突部28には、比較的フレキシブルな補強チ
ューブ22の一端部29が挿入され、さらに外側に装着
した収縮チューブ24によって抜け止めされている。補
強チューブ22としては、例えばハイトレル(東レ・デ
ュポン株式会社の商標)等を採用することが好ましい。
【0013】図1に示すように、光ファイバ21は、微
細孔26に挿入される屈折率変化の無い裸ファイバ部分
である挿入部30を先端に有し、例えば紫外線照射など
によって長手方向でコアの屈折率を周期的に変化させた
ファイバグレーティング部31を中間部に有している。
挿入部30は光ファイバ21先端から10mm程度の長
さに形成する。ファイバグレーティング部31の長さは
遮断波長によって決定されるが、本実施形態ではファイ
バグレーティング部31は遮断中心波長1.55μmと
1.65μmに対応して30〜40mmの長さに形成す
る。但し、遮断中心波長が1.55μmだけである場合
には、ファイバグレーティング部31の長さは20mm
程度で十分である。ファイバグレーティング部31は、
この挿入部30に連続してその後端側に形成しているの
で、図2に示すように、挿入部31を微細孔26に内装
固定した状態では、微細孔26の直後に位置するように
なっており、微細孔26内には挿入されない。因みに、
JIS5973で、光フェルール20の端面から機械的
基準面までの長さは7mm前後である。このファイバグ
レーティング部31は、全長が補強チューブ22内に収
納され、該補強チューブ22内に充填した樹脂23内に
埋設状態とされる。前記樹脂23として採用するエポキ
シ樹脂は、線膨張係数が光ファイバ21aに近い5.4
×10-5cm/cm/K)に調整されている。なお、
以下の実施形態でも、用いられる樹脂としては同様の線
膨張係数を有するものを採用する。
【0014】図1に示すように、光コード21は、外部
補強チューブ32と、該外部補強チューブ32の内面側
に層状に設けられるケブラ繊維33と、該ケブラ繊維3
3の内側に配置されて光ファイバ21aを被覆する内部
補強チューブ34とを備えて構成されている。内部補強
チューブ34は、φ0.9mmのナイロン製あるいはハ
イトレル製のチューブである。挿入部30やファイバグ
レーティング部31は、外部補強チューブ32から内部
補強チューブ34ごと引き出した上、該内部補強チュー
ブ34を除去し、次いで光ファイバ心線25の挿入部3
0側の図示しない表面被覆を除去してクラッド部を露出
させた状態で光フェルール20に挿入される。なお、微
細孔26内へ挿入しない中間部のファイバグレーティン
グ部31を形成する領域は、グレーティング付与工程が
可能な程度に心線被覆を除去すればよいので、心線被覆
を全ては除去しない場合もある。
【0015】以下、この光フェルール20の作用および
効果を説明する。この光フェルール20では、微細孔2
6に光ファイバ21aを内装固定する作業を、従来構成
の光コネクタにおけるフェルールに光ファイバを挿入す
る作業と同様の手順で行うことができるので、簡便かつ
短時間で組み立てることができる。すなわち、ファイバ
グレーティング部31を予め中間部に形成しておいた光
ファイバ21aを微細孔26に挿入するだけで、挿入部
30を微細孔26内に収納し、ファイバグレーティング
部31を微細孔26の直後に配置することができるの
で、従来構成の光コネクタの光フェルールに通常の光フ
ァイバ(裸ファイバ)を挿入する作業と何等変わりは無
い。したがって、光ファイバ21aを微細孔26に内装
固定するだけでファイバグレーティング部31を目的位
置に配置することができる。
【0016】また、補強チューブ22および収縮チュー
ブ24は、光ファイバ21aを光フェルール20に挿入
する前に予め光ファイバ21aに挿通しておき、光フェ
ルール20に光ファイバ21aの挿通部30を挿通後に
収縮チューブ24を加熱収縮させて補強チューブ22を
固着する。取り付けにあたり、補強チューブ22内には
予め樹脂23を充填しておく。この時、補強チューブ2
2の他端部35を光コード21の端末に差し込んだ状態
にする。その後、微細孔26から光コード21端末まで
の領域を図示しないフレーム2内に収納して光コネクタ
を完成させる。
【0017】完成した光コネクタでは、ファイバグレー
ティング部31を微細孔26から至近距離に配置できる
ことから、フレームの設計を変更すること無く長いグレ
ーティング長を採用することが可能になり、これによ
り、目的の帯域反射特性が得られる充分なグレーティン
グ長を確保することができる。また、補強チューブ22
の他端部35を光コード21の端末に差し込んだ状態に
することによって、補強チューブ22の長さを確保する
できるようにしたことも、グレーティング長の延長に寄
与している。
【0018】また、この光フェルール20では、ファイ
バグレーティング部31を補強チューブ22と樹脂24
とによって保護するので、ファイバグレーティング部3
1の光特性を安定に維持することができる。すなわち、
例えば、補強チューブ22に曲げ力や衝撃力が作用した
時には、該補強チューブ22自身の弾性と樹脂23の粘
性とによって応力が吸収されるため、ファイバグレーテ
ィング部31が負担する応力が大幅に軽減され、ファイ
バグレーティング部31の光特性には殆ど影響が無い。
このことは、引張力についても同様である。出願人らが
実施した引張試験では、φ0.25mmの光ファイバ単
心線に30mmにわたって形成したファイバグレーティ
ング部そのものの引張強度は1.136kgfであっ
た。これに対して、表面被覆の一部を除去してファイバ
グレーティング部を形成した光ファイバ単心線に光フェ
ルールを取り付け、さらにファイバグレーティング部を
補強チューブ22および樹脂23で補強したサンプルに
おいて、光フェルールと内部補強チューブ34との間に
引張荷重を作用させて実施した引張試験では、引張強度
は3.750kgfに上昇した。
【0019】さらに、この光フェルール20では、光フ
ァイバ21aに近い線膨張係数の樹脂23内にファイバ
グレーティング部31を埋設状態にしているため、温度
変化に対して樹脂23とファイバグレーティング部31
とが一体的に変形(膨張、収縮)するので、変形の過程
でファイバグレーティング部31には応力歪みが発生し
にくい。したがって、ファイバグレーティング部31が
温度変化によって変形しても目的の光特性が確実に得ら
れる。
【0020】なお、補強チューブ22は、線膨張係数が
光ファイバ21aに近いものを採用することがより好ま
しく、これにより、温度変化によるファイバグレーティ
ング部31での応力歪みの発生をより確実に防止するこ
とができ、目的の光特性がより確実に得られるようにな
る。本実施形態の補強チューブ22の素材として採用し
たハイトレルは、安価であるため、低コスト化すること
ができる。
【0021】以下、本発明の第2実施形態を図3および
図4を参照して説明する。なお、図中図1および図2と
同一の構成部分には同一の符号を付し、その説明を簡略
化する。本実施形態の光フェルール20aでは、光コー
ド21端末に露出させた光ファイバ21aの挿入部30
を微細孔26に挿入し、ファイバグレーティング部31
を比較的剛直な補強スリーブ36に収納して該補強スリ
ーブ36内に充填した樹脂23内に埋設状態にしてい
る。
【0022】補強スリーブ36はLCPやガラスから形
成し、その線膨張係数は光ファイバ21aのガラス部分
に近くなっている。特にガラスから形成した補強スリー
ブ36では、その線膨張係数を光ファイバ21aのガラ
ス部分と非常に近くすることが容易にでき、温度変化に
対してファイバグレーティング部31の光特性の変化を
極めて小さくすることができる。因みに、本実施形態の
ガラス材の線膨張係数は1.2×10-6である。ま
た、補強スリーブ36にLCP(液晶ポリマ)を用いる
ことも出来る。ここでは、全芳香族ポリエステルのサー
マトロピック主鎖型を用い、線膨張係数は6.0×10
-6である。補強スリーブ36の一端部37は光フェ
ルール20aに挿入して固定し、他端部38は内部補強
チューブ34の端末に挿入する。これにより、補強スリ
ーブ36の剛性で、微細孔26から内部補強チューブ3
4端末までの間に配置した光ファイバ21aが同一直線
上に安定に支持されるので、外力の作用によるファイバ
グレーティング部31の湾曲等の変形が防止され、ファ
イバグレーティング部31は温度変化によってのみ変形
される。したがって、ファイバグレーティング部31で
の発生は確実に防止されている。また、光ファイバ21
aが光コード21内でのみ湾曲可能になるので、湾曲半
径を維持することができる。
【0023】したがって、この光フェルール20aによ
れば、剛性を有する補強スリーブ36内にファイバグレ
ーティング部31を保護収納するので、ファイバグレー
ティング部31の光特性を確実に維持することができ
る。また、補強スリーブ36自体が光ファイバ21aの
ガラス部分に近い線膨張係数になっているので、ファイ
バグレーティング部31の温度特性の変化を小さくする
ことができ、目的の光特性を確実に得ることができる。
【0024】なお、光フェルールや光コード等は、図1
から図4に示した構成に限定されず、各種構成の採用が
可能であることは言うまでも無い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のファイバ
グレーティング付きの光コネクタフェルールによれば、
中間部にて長手方向でコアの屈折率が周期的に変化する
ファイバグレーティングを予め形成した光ファイバを挿
入してなる構成により、以下のような優れた効果を奏す
る。 (1)目的の光ファイバの中間にファイバグレーティン
グ部を形成して挿入するだけで、規格品の光コネクタフ
ェルールの場合と同様の作業により簡便に組み立てるこ
とができる。 (2)挿入された光ファイバの中間部が光フェルールに
接触しない光フェルールの外側に位置されることになる
ため、ファイバグレーティング長の制約が無く、フィル
タ設計の自由度が向上する。 (3)規格品の光コネクタフェルールから形状をそのま
ま使用することが可能になるので、低コスト化すること
ができる。
【0026】光ファイバの先端に確保したグレーティン
グを施していない挿入部を挿入して、研磨される先端面
と対向する後端側にファイバグレーティング部を配置
し、挿入した光ファイバの外側に補強チューブを被せて
ファイバグレーティング部の全長を収納し、補強チュー
ブ内に線膨張係数が光ファイバに近い樹脂を充填した構
成を採用すると、温度変化に対して樹脂とファイバグレ
ーティング部とが一体的に変形して、ファイバグレーテ
ィング部には変形による応力歪みが生じないので、目的
の光特性を確実に得ることができるといった優れた効果
を奏する。
【0027】光ファイバの先端に確保したグレーティン
グを施していない挿入部を挿入して、研磨される先端面
と対向する後端側にファイバグレーティング部を配置
し、挿入した光ファイバの外側に線膨張係数が光ファイ
バに近い剛直な補強スリーブを被せてファイバグレーテ
ィング部の全長を収納し、補強スリーブ内に線膨張係数
が光ファイバに近い樹脂を充填した構成を採用すると、
ファイバグレーティング部およびその周囲の部材の線膨
張係数均一であるため、温度変化に対して樹脂と補強ス
リーブとファイバグレーティング部とが一体的に変形し
て、ファイバグレーティング部には変形による応力歪み
が生じないので、目的の光特性を確実に得ることができ
るといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のファイバグレーティング付きの光コ
ネクタフェルールの第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】 図1のファイバグレーティング付きの光コネ
クタフェルールを示す正断面図である。
【図3】 本発明のファイバグレーティング付きの光コ
ネクタフェルールの第2実施形態を示す斜視図である。
【図4】 図3のファイバグレーティング付きの光コネ
クタフェルールを示す正断面図である。
【図5】 従来の光コネクタを示す分解斜視図である。
【図6】 ファイバグレーティング部を内装固定した光
フェルールの従来例を示す正面図である。
【符号の説明】
2…フレーム、20…ファイバグレーティング付きの光
コネクタフェルール(光フェルール)、20a…ファイ
バグレーティング付きの光コネクタフェルール(光フェ
ルール)、21a…光ファイバ(裸ファイバ)、22…
補強チューブ、23…樹脂、27…先端面、30…挿入
部、31…ファイバグレーティング部、36…補強スリ
ーブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細谷 英行 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フ ジクラ 佐倉工場内 (72)発明者 富田 研一 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 中尾 直樹 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 後藤 茂則 千葉県市川市田尻1−11−5 株式会社 スズキ技研内 (56)参考文献 特開 平9−269435(JP,A) 特開 平10−307231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/00 - 6/02 G02B 6/10 G02B 6/16 - 6/24 G02B 6/36 - 6/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間部にて長手方向でコアの屈折率が周
    期的に変化するファイバグレーティング部(31)を予
    め形成した光ファイバ(21a)を挿入してあり、 光ファイバの先端に確保したグレーティングを施してい
    ない挿入部(30)を挿入して、研磨される先端面(2
    7)と対向する後端側にファイバグレーティング部を配
    置し、挿入した光ファイバの外側に補強チューブ(2
    2)を被せてファイバグレーティング部を収納し、補強
    チューブ内に、線膨張係数が5.4×10-5cm/c
    m/K)に調整された樹脂(23)を充填したことを特
    徴とする請求項1記載のファイバグレーティング付きの
    光コネクタフェルール(20)。
  2. 【請求項2】 中間部にて長手方向でコアの屈折率が周
    期的に変化するファイバグレーティング部(31)を予
    め形成した光ファイバ(21a)を挿入してあり、 光ファイバの先端に確保したグレーティングを施してい
    ない挿入部(30)を挿入して、研磨される先端面(2
    7)と対向する後端側にファイバグレーティング部を配
    置し、挿入した光ファイバの外側に線膨張係数が光ファ
    イバに近い剛直な補強スリーブ(36)を被せてファイ
    バグレーティング部を収納し、補強スリーブ内に、線膨
    張係数が5.4×10-5cm/cm/K)に調整され
    た樹脂を充填したことを特徴とする請求項1記載のファ
    イバグレーティング付きの光コネクタフェルール(20
    a)。
  3. 【請求項3】 光ファイバの中間部が光フェルールに接
    触しない光フェルールの外側に位置されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載のファイバグレーティング
    付きの光コネクタフェルール。
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