【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水性、生体親和性、
生崩壊性、生分解性を有するポリウレタン発泡体を安価
にかつ簡便に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン発泡体は、全ポリウレタン
の80%近くを占め、断熱材、緩衝材、防音材等として
多種の産業分野で使用されているが、近年、環境問題の
高まりと共に生崩壊性、生分解性を有する新しい発泡体
が待望されている。
【0003】ポリウレタンは、ポリオール化合物とイソ
シアネート化合物との反応により得られる高分子化合物
であり、原材料のポリオール化合物としては、一般にポ
リエーテルタイプ又はポリエステルタイプのものが用い
られ、そしてイソシアネート化合物としては、トルイレ
ンジイソシアネート(TDI)、ジフエニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート(HDI)等が主に使用されている。これらの原料
のみから製造されるポリウレタンは一般に生物による分
解を受け難い難分解性ポリマーである。
【0004】ポリウレタン発泡体に生分解性を付与させ
るために、従来、上記ポリオール化合物の一部あるいは
全部を生分解性高分子物質に代え、発泡剤の存在下でイ
ソシアネート化合物と反応させる試みが提案されてい
る。例えば、ポリオール化合物にセルロース等の多糖粉
末を混合し、イソシアネート化合物と反応させる方法
(特開平7−82336号公報);リグノセルロース物
質または殿粉とポリオール化合物を反応させて液化した
後、イソシアネート化合物と反応させる方法(特開平4
−106128号公報、特開平7−10985号公報、
特開平7−11032号公報、特開平6−136168
号公報);リグノセルロース物質をフエノール化合物等
を含んだ溶液に溶解液化した後、イソシアネート化合物
と反応させる方法(特開昭63−17961号公報);
ポリオール化合物にセリシン等のタンパク質を混合し、
イソシアネート化合物と反応させる方法(中村邦雄ら、
繊維学会誌、Vol.51,No.3,P111−117
(1995))などが知られている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】ポリウレタン発泡体
に生分解性を付与するために、生分解性高分子物質をポ
リオール化合物に添加する方法において、添加する生分
解性高分子物質に望まれる要件は次の二点である。
【0006】 イソシアネート化合物と反応し得る水
酸基、カルボニル基、アミノ基等を適度に有すること。
【0007】 それ自体液体であるか、ポリオール化
合物又はイソシアネート化合物と反応しない有機溶媒に
溶解することができ、液状物としてポリウレタン合成に
使用できること。
【0008】ポリオール化合物に添加して用いる生分解
性高分子物質が上記の要件を満たしていない場合、即
ち、使用する生分解性高分子物質にイソシアネート化合
物と反応し得る水酸基、カルボニル基、アミノ基等が存
在していないと、その高分子物質は反応に関与すること
なく、発泡体中に単に混合されている状態となる。これ
では発泡体の使用中に生分解高分子物質の脱落、溶出が
起こり及び/又は生分解性高分子部分のみが分解され、
従来のポリウレタン発泡体と何ら変わらないものが残存
することになる。他方、使用する生分解性高分子物質に
イソシアネート化合物と反応し得る水酸基、カルボニル
基、アミノ基等が多量に存在すると、反応によつて架橋
点が多くなり、できた発泡体は硬く、脆いものとなる。
また、ポリウレタン合成反応では、一般に、イソシアネ
ート基/活性基(イソシアネート化合物と反応し得る水
酸基、カルボニル基、アミノ基等)のモル比を0.8以
上に設定される。従つて、ポリオール成分全体の活性基
価が高くなると、それだけ反応するイソシアネート化合
物の量が多くなり、発泡体に占めるイソシアネート化合
物の重量割合が高くなる。これは、発泡体単位重量当た
りに生分解されにくい部分が増加することを意味し、好
ましくない。
【0009】生分解性高分子物質として、動植物由来の
天然高分子物質をポリオール化合物に混合して使用する
場合、天然高分子物質はイソシアネート化合物と反応し
得る水酸基、カルボニル基、アミノ基等をその構造上に
多く持つており、どうしても架橋点が多くなる。このた
め実用的には、天然高分子物質の配合量を少なくし、通
常のポリオール化合物の比率を高くする必要があるが、
そうすると発泡体に占める天然高分子物質の分率が低く
なり、発泡体の生分解性が低下する。また、連続気泡を
有する軟質ポリウレタン発泡体を製造するには、反応後
のポリウレタンの架橋点は少ないほうが好ましく、架橋
点が多くなるような方法は使用できない。ポリウレタン
発泡体の約70%が軟質フオームであることを考える
と、この問題の解決は非常に重要である。
【0010】次に前記の要件について、生分解性高分
子物質を含有するポリオール化合物が液体状態で使用で
きないと、イソシアネート化合物と均一に反応させるこ
とができず、反応の再現性が低く、親水性、生体親和
性、生崩壊性、生分解性に偏りのある発泡体しか得られ
ない。動植物由来の天然高分子物質は、そのほとんどが
ポリオール化合物又はイソシアネート化合物と反応しな
い有機溶媒に溶解しない。そのため動植物由来の天然高
分子物質は高温及び/又は高圧をかけて溶解したり、酸
触媒を使用して液化されているが、しかしこれらの方法
は、液状化の工程が煩雑であり、しかも液状化された高
分子物質の低分子量化や着色等の変質が起るという問題
がある。
【0011】本発明者らは、前記の如き問題を解決すべ
く鋭意検討を重ねた結果、今回、生分解性高分子物質と
して特定の活性基置換度をもつ多糖エステル誘導体を採
用し、まず多糖エステル誘導体を含有するポリウレタン
発泡体を製造し、次いで該発泡体中の多糖エステル誘導
体部分のエステル基の一部又は全てを脱エステル化する
ことによつて、生分解性の多糖を均一に分散含有するポ
リウレタン発泡体が得られることを見い出し、本発明を
完成するに至つた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、活性基置換度
が0.01〜1.5の範囲内にある多糖エステル誘導体と
ポリオール化合物の混合溶液を発泡剤の存在下にイソシ
アネート化合物と反応させ、生成する発泡体中の多糖エ
ステル誘導体部分のエステル基の少なくとも一部を脱エ
ステル化することを特徴とする生分解性ポリウレタン発
泡体の製造方法を提供するものである。
【0013】ポリオール成分として生分解性高分子物質
である多糖をポリオール化合物と併用する場合、多糖は
置換基導入等の化学修飾を施すことにより、ポリオール
化合物又はイソシアネート化合物と実質的に反応しない
有機溶媒に可溶性にする必要がある。この場合、多糖中
に存在するイソシアネート基と反応性を有する水酸基、
カルボニル基、アミノ基等の活性基の一部をイソシアネ
ート基との反応性を有しない置換基で封鎖することがで
きれば、封鎖されなかつた残りの活性基のみがイソシア
ネート化合物と反応し、架橋点が調節されたポリウレタ
ンを合成することができる。本発明は、この多糖に導入
する置換基としてエステル基を採用することにより、多
糖をポリオール化合物又はイソシアネート化合物と反応
しない有機溶媒に溶解することが可能となり、しかも、
ポリウレタン合成後に生成物をアルカリ溶液に浸漬する
等の方法で簡単に脱エステル化を行うことができ、それ
によつて本来多糖が持つ親水性、生体親和性、生分解性
等の特性を備えたポリウレタン発泡体の製造を可能とし
たものである。
【0014】本発明において用いることのできる多糖は
水酸基に加えてカルボキシル基やアミノ基のような活性
基をさらに有していてもよい生分解性の多糖であり、例
えば、セルロース、デンプン、アミロース、アミロペク
チン、プルラン、カードラン、マンナン、グルコマンナ
ン、キチン、キトサン、アルギン酸、デキストラン等が
挙げられる。これら多糖は生分解性である限り、分子
量、分岐構造の有無、構成糖の種類、配列などに特に制
約はないが、入手のし易さ等の点から一般にセルロース
が好ましい。
【0015】多糖に導入しうるエステル残基としては式
−COR(ここで、Rは脂肪族炭化水素基、特にアルキ
ル基を表わす)で示される基、例えば、アセチル基、プ
ロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。多糖エステ
ル誘導体はこれらエステル残基を1種のみ有することが
でき、或いはアセチル基とプロピオニル基、アセチル基
とブチリル基等の複数種類のエステル残基を有すること
もできる。エステル残基の種類を変化させることによつ
て、多糖の有機溶媒に可溶な多糖エステル誘導体を得る
ことができる。エステル残基の種類は、多糖エステル誘
導体の有機溶媒に対する溶解度に影響を及ぼし、用いる
ポリオール化合物や用いるイソシアネート化合物と反応
しない有機溶媒と親和性の高いエステル残基を多数導入
すれば、その溶解度は一般に高くなる。多糖エステル誘
導体を溶解させるポリオール化合物や用いるイソシアネ
ート化合物と反応しない有機溶媒によつて、導入するエ
ステル残基の種類や置換度を変化させることも可能であ
る。
【0016】さらに、各種の化学物質や有機溶剤と高い
親和性を有するヒドロキシアルキル多糖をエステル化し
た多糖誘導体もまた本発明において好適に使用すること
ができる。具体的に、ヒドロキシプロピル多糖のエステ
ル誘導体としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロ
ースアセテート、ヒドロキシプロピルセルロースプロピ
オネート、ヒドロキシプロピルセルロースブチレート、
ヒドロキシプロピルセルロースアセテート、プロピオネ
ート混合エステル、ヒドロキシプロピルセルロースアセ
テート・ブチレート混合エステル、ヒドロキシプロピル
デンプンアセテート、ヒドロキシプロピルデンプンプロ
ピオネート、ヒドロキシプロピルデンプンブチレート、
ヒドロキシプロピルデンプンアセテート・プロピオネー
ト混合エステル、ヒドロキシプロピルデンプンアセテー
ト・ブチレート混合エステルなどが挙げられ、ヒドロキ
シエチル多糖のエステル誘導体としては、例えば、ヒド
ロキシエチルセルロースアセテート、ヒドロキシエチル
セルロースプロピオネート、ヒドロキシエチルセルロー
スブチレート、ヒドロキシエチルセルロースアセテート
・プロピオネート混合エステル、ヒドロキシエチルセル
ロースアセテート・ブチレート混合エステル、ヒドロキ
シエチルデンプンアセテート、ヒドロキシエチルデンプ
ンプロピオネート、ヒドロキシエチルデンプンブチレー
ト、ヒドロキシエチルデンプンアセテート・プロピオネ
ート混合エステル、ヒドロキシエチルデンプンアセテー
ト・ブチレート混合エステルなどが挙げられる。
【0017】本発明に使用する多糖エステル誘導体の活
性基(イソシアネート化合物と反応し得る水酸基、カル
ボニル基、アミノ基等の基)の置換度は、厳密に限定さ
れるものではなく、用いる多糖の種類、併用するポリオ
ール化合物の種類等に応じて変えることができるが、一
般には、0.01〜1.5の範囲内、好ましくは0.1〜
1.3の範囲内とすることができる。ここで「活性基置
換度」とは、多糖エステル誘導体の構成単糖1個あたり
活性基数の平均値を意味し、従つて活性基置換度が高い
多糖エステル誘導体を用いればイソシアネート化合物と
反応し得る活性基が多くなり、架橋点の多いポリウレタ
ンを得ることができる。活性基置換度は多糖エステル誘
導体をフエニルイソシアネートと反応させ、導入された
フエニルカルバメート基を定量することにより測定する
ことができる[カルバニレーシヨン法;基本的な測定方
法は Methods in Carbohyrate Chemistry,Vol.3,p.
203,John W.Green 編修,New York,Academic Pre
ss(1963)に記載されている]。
【0018】イソシアネート化合物との反応後に生成す
る発泡体中の多糖エステル誘導体部分のエステル基の脱
エステル化反応は、それ自体既知の方法、例えば、酸ま
たはアルカリ性化合物を用いて、水又は有機溶媒中で行
うことができる。この脱エステル化反応に用いることが
できる酸、アルカリ、溶媒は特に制約されるものではな
く、酸としては、例えば、硫酸、塩酸、硝酸、過塩素酸
などの無機酸;酢酸、プロピオン酸などの有機酸が挙げ
られる。また、アルカリとしては、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物
や、ナトリウムメチラート、カリウムメチラート、ナト
リウムtert−ブトキシドなどのアルカリ金属アルコ
ラートを使用することができる。
【0019】上記脱エステル化反応は通常室温において
実施することができるが、場合によつては約100℃ま
での加温化に行なうこともできる。脱エステル化反応の
程度は、生成するポリウレタン発泡体に望まれる親水
性、発泡体の硬度、生崩壊の速度、生分解速度等の物性
に依存し、存在するエステル残基の実質的にすべてが除
去されるまで行なつてもよく、或いはその一部のみが除
去されるところでやめてもよい。脱エステル化の程度
は、例えば、残存しているエステル基を完全に加水分解
するのに必要なアルカリ量を逆滴定するアルカリ滴定法
により確認することができる。
【0020】一方、本発明において用いうるポリオール
化合物、イソシアネート化合物、発泡剤、触媒、整泡剤
等は特に制限されるものではなく、ポリウレタン発泡体
の製造に際して一般に使用されるものを同様に使用する
ことができる。例えば、ポリオール化合物としては2価
以上の低分子量又は高分子量のアルコール、好ましくは
ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールを
用いることができ、ポリエーテルポリオールとしては、
例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキ
シド・プロピレンオキシド共重合体、テトラヒドロフラ
ン・エチレンオキシド共重合体、テトラヒドロフラン・
プロピレンオキシド共重合体、その他のポリマーポリオ
ールなどが挙げられる。また、ポリエステルポリオール
としては、例えば、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ
(ジエチレンアジペート)、ポリ(プロピレンアジペー
ト)、ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(ヘキ
サメチレンアジペート)、ポリ(ネオペンチレンアジペ
ート)、(エチレンアジペート・ジエチレンアジペー
ト)共重合体、(エチレンアジペート・プロピレンジア
ジペート)共重合体、(エチレンアジペート・テトラメ
チレンアジペート)共重合体、(ヘキサメチレンアジペ
ート・ネオペンチレンアジペート)共重合体などが挙げ
られる。さらに、ポリ・イプシロン・カプロラクトン等
のカプロラクトン系ポリオール、ポリヘキサメチレンカ
ーボネート、シリコーン系ポリオールなども使用するこ
とができる。生分解性の観点からは、加水分解を受けや
すく、生分解性の高いポリエステルポリオール又はポリ
カプロラクトン系ポリオールが好ましい。これらは各々
単独で用いてもよく、あるいは2種以上を適宜に混合し
て用いることもできる。物性改良のため、2価以上のア
ルコール化合物、例えば1,4−ブタンジオールや1,5
−ヘキサンジオールなどを添加することもできる。溶液
粘度を低下させたり、親水性を付与する目的で、上記の
ポリオール化合物に、片末端封鎖ポリエチレングリコー
ル、片末端封鎖ポリプロピレングリコールや1価アルコ
ール類を加えることもできる。
【0021】これらのポリオール化合物は、必要に応じ
て、イソシアネート化合物と反応しない有機溶媒中に多
糖エステルと共に溶解し、溶液粘度を調整して用いるこ
とができる。その際に用いうる溶媒としては、例えば、
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル等のジアルキルグリコールエーテル;酢酸メ
チル、酢酸エチル等の酢酸エステル;ジクロロメタン、
トリクロロメタン、アセトン等が挙げられる。本発明に
おいて多糖エステル誘導体の使用量は、厳密に制限され
るものではなく、得られるポリウレタン発泡体に望まれ
る生分解性、親水性、生体親和性等の程度に応じて広い
範囲にわたつて変えることができるが、一般には、全ポ
リオール成分の5〜70重量%、好ましくは10〜60
重量%を占めるような割合で使用することができる。
【0022】イソシアネート化合物としては、例えば、
トルイレンジイソシアネート(TDI)、ジフエニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HDI)等が好適である。
【0023】発泡剤としては、気化性発泡剤が好まし
く、例えば、水;フロン11、フロン12、フロン2
2、フロン141b等のフレオン類;トリクロロフルオ
ロメタン、塩化メチレン等をそれぞれ単独で又は2種以
上組合わせて用いることができる。
【0024】触媒としては、例えば、DABCO、DB
U(サンアボツト(株)製)、ジエチルエタノールアミ
ン、N−エチルモルホリン等のアミン系触媒;ジブチル
錫ジラウレート、オクタン酸第一錫、オクタン酸鉛、ナ
フテン酸鉛、カルボン酸アルカリ金属塩などの有機金属
触媒等が挙げられ、これらは2種以上組合わせて用いる
こともできる。また、整泡剤としては、例えば、シリコ
ーン系整泡剤、ポリオキシアルキレンシロキサン共重合
体等を用いることができる。さらに、脂肪酸プロピレン
オキシド/エチレンオキシド付加物、スルホン化物、ポ
リオキシエチル化植物油等の界面活性剤やヒマシ油脂肪
酸アルカリ金属塩、塩化パラフイン等の気泡連通化剤を
用いてもよい。さらに、本発明のポリウレタン発泡体の
製造に際して、発泡体の柔軟性を向上させるために、可
塑剤を添加してもよい。使用しうる可塑剤としては、例
えば、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキ
シル、リン酸トリフエニル、リン酸トリクレシル等のリ
ン酸エステル系可塑剤;フタル酸ジ−n−オクチル、フ
タル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニ
ル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジメチル、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル等
のフタル酸エステル系可塑剤;オレイン酸ブチル、グリ
セリンモノオレイン酸エステル、アジピン酸ジ−2−エ
チルヘキシル、アジピン酸アルキル610、アゼライン
酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバ
シン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジブチル、
アジピン酸ジ−n−ヘキシル等の脂肪族/塩基酸エステ
ル系可塑剤;ジエチレングリコールジベンゾエート、ト
リエチレングリコールジ−2−エチルブチラート等の二
価アルコールエステル系可塑剤;アセチルリシノール酸
メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリル
ブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチル等の
オキシ酢酸エステル系可塑剤;その他、塩素化パラフイ
ン、塩素化ビフエニル2−ニトロビフエニル、ジノニル
ナフタリンo−およびp−トルエンスルホンエチルアミ
ド、シヨウ脳、アビエチン酸メチルなどが挙げられる。
これらの可塑剤は1種又はそれ以上用いることができ
る。
【0025】以上に述べた原料成分からの、ポリウレタ
ン発泡体の製造は、それ自体既知の方法に従つて行なう
ことができ、得られる発泡体の発泡倍率も、用途等に応
じて自由に変えることができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0027】実施例1
酢酸セルロース10g(酢化度=55%、平均重合度=
170、水酸基置換度=0.56)をアセトン100m
lに溶解し、10gのポリエチレングリコール(平均重
合度=400)、20gのポリエチレングリコールモノ
アルキルエーテル(日本油脂(株)製、ユニオツクスM
−400)及び60gのジエチレングリコールジメチル
エーテルを加えて混合した。この混合液の総重量が10
0gになるまで減圧下で濃縮し、ポリオール成分(1)
を調製した。
【0028】上記ポリオール成分(1)に、触媒として
DABCO−33LV(東洋曹達(株)製)、整泡剤と
してトーレシリコンSH−190(東レ(株)製)、発
泡剤として水、及びイソシアネート化合物としてコロネ
ートT−80(日本ポリウレタン(株)製)を加え発泡
反応させた。各成分の配合処方を表1に示す。
【0029】得られた発泡体を0.5M水酸化ナトリウ
ム水溶液に約10時間浸漬し脱エステル化した後、水洗
し、風乾した。
【0030】実施例2
酢酸・酪酸セルロース10g(酢化度=2%、酪酸化度
=52.0%、重量平均分子量=30,000、水酸基置
換度=0.25)をアセトン100mlに溶解し、90
gのポリプロピレングリコール(サンニツクスGP−3
000;三洋化成工業(株)製)を加えて混合した。こ
の混合液の総重量が100gになるまで減圧下で濃縮
し、ポリオール成分(2)を調製した。
【0031】このポリオール成分(2)を用いる以外は
実施例1と同様にして発泡体を得た。各成分の配合処方
を表1に示す。得られた発泡体を0.2Mのナトリウム
メトキシドのメタノール溶液に10時間浸漬し脱エステ
ル化した後、水洗し風乾した。
【0032】実施例3
酢酸・酪酸セルロース50g(酢化度=2%、酪酸化度
=53.0%、重量平均分子量=16,000、水酸基置
換度=0.25)をアセトン300mlに溶解し、50
gのポリエステルポリオール(NS−2;東邦理化工業
(株)製)と20gのジプロピレングリコールジメチル
エーテル(DMFDG;日本乳化剤(株)製)を加えて
混合した。この混合液の総重量が120gになるまで減
圧下で濃縮し、ポリオール成分(3)を調製した。
【0033】このポリオール成分(3)を用いる以外は
実施例1と同様にして発泡体を得た。各成分の配合処方
を表1に示す。脱エステル化は実施例1と同様にして行
つた。
【0034】実施例4
酢酸・プロピオン酸セルロース20g(酢化度=2.5
%、プロピオン酸化度=45.0%、重量平均分子量=
25,000、水酸基置換度=0.50)をアセトン20
0mlに溶解し、40gのポリエステルポリオール(プ
ラクセル220AL;ダイセル化学工業(株)製)を加
えて混合した。さらに40gのポリプロピレングリコー
ル(サンニツクスPP2000;三洋化成工業(株)
製)を加えて混合した。この混合液の総重量が100g
になるまで減圧下で濃縮し、ポリオール成分(4)を調
製した。
【0035】このポリオール成分(4)を用いる以外は
実施例1と同様にした発泡体を得た。各成分の配合処方
を表1に示す。脱エステル化は実施例1と同様に行つ
た。
【0036】実施例5
ヒドロキシプロピルセルロースL100g(日本曹達
(株)製、ヒドロキシプロポキシル基%=61.4%)
をピリジン・無水酢酸(容量比2/1)混合溶液300
0mlに混合し、撹拌下に100℃、40分反応させ
た。反応混合物を水に注下して、アセチル化ヒドロキシ
プロピルセルロースを得た。このアセチル化ヒドロキシ
プロピルセルロースの水酸基置換度は0.25であつ
た。
【0037】上記のアセチル化ヒドロキシプロピルセル
ロース20g(水酸基置換度=0.25)をアセトン2
00mlに溶解し、80gのポリプロピレングリコール
(サンニツクスPP3000;三洋化成工業(株)製)
を加えて混合した。この混合液の総重量が100gにな
るまで減圧下で濃縮し、ポリオール成分(5)を調製し
た。
【0038】このポリオール成分(5)を用いる以外は
実施例1と同様にして発泡体を得た。各成分の配合処方
を表1に示す。脱エステル化は実施例1と同様にして行
つた。
【0039】実施例6
カードラン100g(β−(1−3)−グルカン、和光
純薬(株)製)をピリジン・無水酢酸(容量比1/1)
混合溶液3000mlに混合し、撹拌下に100℃、1
5分反応させた。反応混合物を水に注下して、アセチル
化カードランを得た。このアセチル化カードランの水酸
基置換度は0.54であつた。
【0040】上記のアセチル化カードラン10g(水酸
基置換度=0.54)をアセトン100mlに溶解し、
10gのポリエチレングリコール(平均重合度=40
0)、20gのポリエチレングリコールモノアルキルエ
ーテル(日本油脂(株)製、ユニオツクスM−400)
及び60gのジエチレングリコールジメチルエーテルを
加えて混合した。この混合液の総重量が100gになる
まで減圧下で濃縮し、ポリオール成分(6)を調製し
た。
【0041】このポリオール成分(6)を用いる以外は
実施例1と同様にして発泡体を得た。各成分の配合処方
を表1に示す。脱エステル化は実施例1と同様にして行
つた。
【0042】比較例1
ポリプロピレングリコール(サンニツクスGP−300
0;三洋化成工業(株)製)を、触媒としてDABCO
−33LV(東洋曹達(株)製)、整泡剤としてトーレ
シリコンSH−190(東レ(株)製)、発泡剤として
水、及びイソシアネート化合物としてコロネートT−8
0(日本ポリウレタン(株)製)を用い発泡反応させ
た。各成分の配合処方を表1に示す。
【0043】発泡体の評価
以上に述べた実施例及び比較例で得られた発泡体を以下
の方法で評価した。
【0044】セルラーゼ分解テスト;発泡体中のセルロ
ース成分がセルロース分解酵素(セルラーゼ)により分
解され、この結果発泡体全体が崩壊する。崩壊までの時
間を分解性の指標とする。
【0045】試験用酵素液としては、0.1mMクエン
酸、0.2mM、Na2HPO4緩衝液(pH4.5)に、
NaN3を0.02重量%及びセルラーゼ(ONOZUK
AR−10)を0.5重量%溶解させたものを用いる。
wet状態の発泡体(10×10mm角)を2個、L字
管に入れ、10mLの酵素液に浸漬させる。これを往復
振とう70rpm、37℃の条件下で酵素反応に付す。
酵素の基質であるセルロースを含有する発泡体の形状の
経時的変化を目視で観察し、発泡体が崩壊した時間を記
録する。早く崩壊する発泡体の方が生分解性が高いと判
断される。
【0046】土中分解テスト;発泡体を7カ月間に亘り
土壌埋設した後、取り出して水洗し、発泡体の形状変化
と重量減少率を測定する。試験用発泡体としてはwet
状態の発泡体(100×100mm角)を5個使用。埋
設地は東京都足立区の日清紡東京工場敷地内。
【0047】結果は表1にまとめて示す。
【0048】
【表1】
Description: BACKGROUND OF THE INVENTION The present invention relates to hydrophilic, biocompatible,
Inexpensive biodegradable and biodegradable polyurethane foam
To a simple and convenient method. [0002] Polyurethane foams are all polyurethanes.
Accounts for nearly 80% of the total
It is used in various industrial fields, but in recent years
New foam with biodegradability and biodegradability as it grows
Is long-awaited. [0003] Polyurethane is obtained by isolating a polyol compound with iso-
Polymer compound obtained by reaction with cyanate compound
In general, polyol compounds as raw materials are generally
Uses reether type or polyester type
And isocyanate compounds
Diisocyanate (TDI), diphenylmethanediyl
Socyanate (MDI), hexamethylene diisocyanate
(HDI) is mainly used. These raw materials
Polyurethanes made from solely
It is a hardly decomposable polymer that is difficult to be dissolved. Polyurethane foam is made biodegradable
Conventionally, a part of the polyol compound or
Replace all with a biodegradable polymer and replace it with a foaming agent.
Attempts to react with socyanate compounds have been proposed.
You. For example, a polysaccharide powder such as cellulose is added to a polyol compound.
Method of mixing powder and reacting with isocyanate compound
(JP-A-7-82336); Lignocellulosic material
Liquefied by reacting starch or starch with polyol compounds
And then reacting it with an isocyanate compound (Japanese Unexamined Patent Publication No.
-106128, JP-A-7-10985,
JP-A-7-11032, JP-A-6-136168
Publication); lignocellulosic substances as phenolic compounds
Is dissolved and liquefied in a solution containing
(JP-A-63-17961);
Mix a protein such as sericin with a polyol compound,
Reaction with isocyanate compounds (Kunio Nakamura et al.
Journal of the Textile Society of Japan, Vol.51, No.3, P111-117
(1995)). [0005] Polyurethane foam
Biodegradable polymer substances to make them biodegradable.
In the method of adding to the riol compound,
The following two requirements are required for degradable polymer substances. Water that can react with isocyanate compounds
Having an acid group, a carbonyl group, an amino group, etc. appropriately. [0007] Liquid itself or polyolified
Compounds or organic solvents that do not react with isocyanate compounds
Can be dissolved and used as a liquid for polyurethane synthesis
Can be used. [0008] Biodegradation used in addition to the polyol compound
If the conductive polymer does not meet the above requirements,
That is, the biodegradable polymer used is
Hydroxyl group, carbonyl group, amino group, etc.
If not present, the polymer will take part in the reaction.
Instead, it is simply mixed in the foam. this
In the foam, the biodegradable polymer material falls off and elutes during use
Only the occurring and / or biodegradable polymer portion is degraded,
What remains the same as conventional polyurethane foam remains
Will do. On the other hand, the biodegradable polymer used
Hydroxyl group, carbonyl which can react with isocyanate compound
When a large amount of amino groups, amino groups, etc. are present, crosslinking occurs
The number of points increases and the resulting foam becomes hard and brittle.
In the polyurethane synthesis reaction, isocyanate is generally used.
Group / active group (water that can react with isocyanate compound)
(Molar ratio of acid group, carbonyl group, amino group, etc.)
Set above. Therefore, the active groups of the entire polyol component
The higher the value, the more reactive isocyanate compound
The amount of material increases and the isocyanate compound
The weight ratio of the object increases. This is the foam unit weight
Means that the portion that is not easily biodegradable increases.
Not good. As a biodegradable polymer substance, it is derived from animals and plants.
Mix natural polyols with polyols
In some cases, natural macromolecular substances react with isocyanate compounds
The resulting hydroxyl group, carbonyl group, amino group, etc.
It has many, and the number of cross-linking points inevitably increases. others
For practical use, reduce the amount of natural polymer
It is necessary to increase the ratio of the usual polyol compound,
Then the fraction of natural polymer in the foam is low
And the biodegradability of the foam decreases. In addition, open cells
After the reaction to produce a flexible polyurethane foam having
It is preferable that the number of crosslinking points of the polyurethane is small,
Methods that increase the number of points cannot be used. Polyurethane
Consider that about 70% of the foam is soft foam
And solving this problem is very important. Next, regarding the above requirements, the biodegradable
Polyol compound containing secondary substance can be used in liquid state
If not, it is not possible to react uniformly with the isocyanate compound.
Reaction, low reproducibility of reaction, hydrophilicity, biocompatibility
Only foams with a bias in properties, biodegradability and biodegradability
Absent. Most of natural macromolecules derived from animals and plants are mostly
Do not react with polyol compounds or isocyanate compounds
Does not dissolve in organic solvents. Therefore, the natural height derived from animals and plants
Molecular substances can be dissolved at elevated temperatures and / or pressures,
Liquefied using catalysts, but these methods
Liquefaction process is complicated, and liquefied high
Degradation of molecular substances such as low molecular weight and coloring
There is. The present inventors have to solve the above problems.
As a result of intensive studies, this time we
To obtain polysaccharide ester derivatives having a specific degree of substitution of active groups.
First, polyurethane containing polysaccharide ester derivative
Producing a foam and then deriving the polysaccharide ester in the foam
Deesterify some or all of the ester groups in the body part
As a result, the biodegradable polysaccharide is uniformly dispersed and contained.
It has been found that a urethane foam can be obtained, and the present invention
It was completed. According to the present invention, there is provided an active group substitution degree.
Is in the range of 0.01 to 1.5;
Isolate the mixed solution of the polyol compound in the presence of a blowing agent.
React with an anate compound to produce polysaccharide
Remove at least part of the ester group in the stele derivative
From biodegradable polyurethane characterized by stealing
A method for producing a foam is provided. A biodegradable polymer substance as a polyol component
When the polysaccharide is used in combination with a polyol compound,
Polyols can be modified by chemical modification such as introduction of substituents.
Does not substantially react with compounds or isocyanate compounds
It must be soluble in organic solvents. In this case, in the polysaccharide
A hydroxyl group having reactivity with an isocyanate group present in
Some of the active groups such as carbonyl group and amino group
Can be blocked with a substituent that has no reactivity with
If possible, only the remaining unblocked active groups are isocyanate
Polyurethane whose cross-linking point has been adjusted by reacting with
Can be synthesized. The present invention introduces this polysaccharide
The use of ester groups as substituents
React sugar with polyol compound or isocyanate compound
Can be dissolved in an organic solvent that does not
Immerse the product in alkaline solution after polyurethane synthesis
Deesterification can be easily performed by
The inherent hydrophilicity, biocompatibility, and biodegradability of polysaccharides
Enables the production of polyurethane foam with properties such as
It is a thing. The polysaccharide which can be used in the present invention is
Activities such as carboxyl group and amino group in addition to hydroxyl group
A biodegradable polysaccharide that may further have a group, e.g.
For example, cellulose, starch, amylose, amylopec
Chin, pullulan, curdlan, mannan, glucomanna
, Chitin, chitosan, alginic acid, dextran, etc.
No. As long as these polysaccharides are biodegradable,
The amount, presence or absence of branched structure, type of constituent sugars,
There is not about, but cellulose is generally easy to obtain.
Is preferred. The ester residue which can be introduced into the polysaccharide is represented by the formula
-COR (where R is an aliphatic hydrocarbon group, especially an alkyl group)
A) represents an acetyl group,
Lopionyl group, butyryl group and the like can be mentioned. Polysaccharide esthetic
Derivatives may have only one of these ester residues.
Or acetyl and propionyl, acetyl
And multiple types of ester residues such as butyryl group
Can also. By changing the type of ester residue
To obtain polysaccharide ester derivatives soluble in organic solvents of polysaccharide
be able to. The type of ester residue depends on the type of polysaccharide ester
Affects the solubility of the conductor in organic solvents and uses it
Reacts with polyol compounds and isocyanate compounds used
Introduces many ester residues with high affinity for organic solvents
If so, its solubility will generally be higher. Polysaccharide ester
Polyol compounds that dissolve conductors and isocyanes used
With the organic solvent that does not react with the
It is also possible to change the type and degree of substitution of the stele residue.
You. Furthermore, various chemical substances and organic solvents are expensive.
Esterification of hydroxyalkyl polysaccharides with affinity
Polysaccharide derivatives are also preferably used in the present invention.
Can be. Specifically, hydroxypropyl polysaccharide
As derivatives, for example, hydroxypropyl cellulose
Acetate, hydroxypropylcellulose propyl
Onate, hydroxypropylcellulose butyrate,
Hydroxypropylcellulose acetate, propione
Mixed ester, hydroxypropyl cellulose acetate
Tate butyrate mixed ester, hydroxypropyl
Starch acetate, hydroxypropyl starch pro
Pionate, hydroxypropyl starch butyrate,
Hydroxypropyl starch acetate propionate
G mixed ester, hydroxypropyl starch acetate
And butyrate mixed esters.
Examples of the ester derivative of the silethyl polysaccharide include hydr
Roxyethylcellulose acetate, hydroxyethyl
Cellulose propionate, hydroxyethyl cellulose
Subtilate, hydroxyethylcellulose acetate
・ Propionate mixed ester, hydroxyethyl cell
Loose acetate butyrate mixed ester, hydroxy
Siethyl starch acetate, hydroxyethyl starch
Propionate, hydroxyethyl starch butyrate
G, hydroxyethyl starch acetate propione
Mixed ester, hydroxyethyl starch acetate
And butyrate mixed ester. Activity of polysaccharide ester derivative used in the present invention
A hydroxyl group capable of reacting with an isocyanate compound,
The degree of substitution of carbonyl, amino, etc.) is strictly limited.
The type of polysaccharide used and the polio used
Can be changed according to the type of
Generally, it is in the range of 0.01 to 1.5, preferably 0.1 to 1.5.
1.3. Here, "Active base
"Conversion degree" refers to the per-constituent monosaccharide of the polysaccharide ester derivative
The average value of the number of active groups means that the degree of active group substitution is high.
If polysaccharide ester derivatives are used, isocyanate compounds and
Polyurethane with many reactive groups and many crosslinking points
Can be obtained. Degree of substitution of active group is polysaccharide ester
The conductor was reacted with phenyl isocyanate and introduced
Measured by quantifying the phenyl carbamate group
[Carbanillation method; Basic measurement method
The method is described in Methods in Carbohyrate Chemistry, Vol. 3, p.
203, John W. Edited by Green, New York, Academic Pre
ss (1963)]. Formed after reaction with the isocyanate compound
Of ester group of polysaccharide ester derivative part in foam
The esterification reaction is carried out by a method known per se, for example, acid or acid.
Or an alkaline compound in water or an organic solvent.
I can. It can be used for this deesterification reaction
The acids, alkalis and solvents that can be produced are not particularly limited.
Examples of acids include sulfuric acid, hydrochloric acid, nitric acid, and perchloric acid.
Inorganic acids such as acetic acid and organic acids such as propionic acid
Can be As the alkali, for example, sodium hydroxide
Hydroxides of alkali metals such as lithium and potassium hydroxide
And sodium methylate, potassium methylate, nato
Alkali metal alcohols such as lium tert-butoxide
Rats can be used. The above deesterification reaction is usually carried out at room temperature.
Can be carried out, but in some cases up to about 100 ° C.
Heating can also be performed. Of the deesterification reaction
The degree depends on the desired hydrophilicity of the resulting polyurethane foam.
Properties such as properties, foam hardness, biodegradation rate, biodegradation rate
And substantially all of the ester residues present are excluded.
Until they are removed, or only some of them are removed.
You may stop where you are leaving. Deesterification degree
For example, completely hydrolyzes the remaining ester groups
Titration method for back titration of the amount of alkali required to perform
Can be confirmed by On the other hand, polyols usable in the present invention
Compound, isocyanate compound, foaming agent, catalyst, foam stabilizer
Etc. are not particularly limited, polyurethane foam
Use the ones commonly used in the manufacture of
be able to. For example, as a polyol compound, divalent
The above low or high molecular weight alcohol, preferably
Polyether polyol or polyester polyol
It can be used, as a polyether polyol,
For example, polyethylene glycol, polypropylene glycol
Coal, polytetramethylene glycol, ethylene oxide
Sid / propylene oxide copolymer, tetrahydrofura
Ethylene oxide copolymer, tetrahydrofuran
Propylene oxide copolymer, other polymer polio
And the like. Also, polyester polyols
For example, poly (ethylene adipate), poly
(Diethylene adipate), poly (propylene adipate)
G), poly (tetramethylene adipate), poly (hex)
Samethylene adipate), poly (neopenthylene adipate)
), (Ethylene adipate / diethylene adipate)
G) copolymer, (ethylene adipate propylene dia)
(Dipate) copolymer, (ethylene adipate tetrame
(Tylene adipate) copolymer, (hexamethylene adipate)
And neopentylene adipate) copolymers
Can be Furthermore, poly-epsilon-caprolactone, etc.
Caprolactone-based polyol, polyhexamethyleneca
Carbonates, silicone polyols, etc.
Can be. From the viewpoint of biodegradability,
Quick and highly biodegradable polyester polyol or poly
Caprolactone-based polyols are preferred. These are each
They may be used alone, or two or more kinds may be appropriately mixed and used.
Can also be used. In order to improve the physical properties,
Alcohol compounds such as 1,4-butanediol and 1.5
Hexanediol and the like can be added. solution
For the purpose of lowering the viscosity or imparting hydrophilicity,
One-end-blocked polyethylene glycol
, One end blocked polypropylene glycol or monovalent alcohol
Tools can also be added. These polyol compounds may be used as required.
In organic solvents that do not react with isocyanate compounds.
Dissolve with the sugar ester and adjust the solution viscosity before use.
Can be. As a solvent that can be used at that time, for example,
Ethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol
Chole dimethyl ether, diethylene glycol diethyl
Dialkyl glycol ethers such as
Acetates such as chill and ethyl acetate; dichloromethane,
Trichloromethane, acetone and the like. In the present invention
The amount of polysaccharide ester derivative used is strictly limited.
Not what is desired in the resulting polyurethane foam
Wide depending on the degree of biodegradability, hydrophilicity, biocompatibility, etc.
It can vary over a range, but in general,
5 to 70% by weight of the riol component, preferably 10 to 60%
It can be used in proportions that occupy weight%. As the isocyanate compound, for example,
Toluylene diisocyanate (TDI), diphenylme
Tandiisocyanate (MDI), hexamethylenediyl
Socyanate (HDI) and the like are preferred. As the foaming agent, a vaporizable foaming agent is preferable.
For example, water; Freon 11, Freon 12, Freon 2
2, freons such as chlorofluorocarbon 141b; trichlorofluoro
Methane, methylene chloride, etc. alone or in combination of two or more
It can be used in combination with the above. As the catalyst, for example, DABCO, DB
U (manufactured by Sun Abbot Inc.), diethylethanolamine
Amine catalysts such as butane and N-ethylmorpholine; dibutyl
Tin dilaurate, stannous octoate, lead octoate, na
Organic metals such as lead phthalate and alkali metal carboxylate
Catalysts and the like, and these are used in combination of two or more.
You can also. Further, as a foam stabilizer, for example, silicone
Foam stabilizer, polyoxyalkylene siloxane copolymer
A body or the like can be used. In addition, fatty acid propylene
Oxide / ethylene oxide adducts, sulfonates,
Surfactants such as reoxyethylated vegetable oil and castor oil fat
Use a cell communication agent such as acid alkali metal salt and paraffin chloride.
May be used. Furthermore, the polyurethane foam of the present invention
During production, to improve the flexibility of the foam,
A plasticizer may be added. Examples of plasticizers that can be used include:
For example, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate
Syl, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, etc.
Ester plasticizers: di-n-octyl phthalate, phthalate
Di-2-ethylhexyl talate, diisononyl phthalate
Octyldecyl phthalate, dimethyl phthalate, lid
Diethyl phosphate, dibutyl phthalate, dihepti phthalate
, Diisodecyl phthalate, butylbenzyl phthalate, etc.
Phthalate plasticizers; butyl oleate, glue
Serine monooleate, di-2-adipate
Tylhexyl, alkyl adipate 610, azelaine
2-Ethylhexyl acid, dibutyl sebacate, seba
Di-2-ethylhexyl succinate, dibutyl adipate,
Aliphatic / basic acid esters such as di-n-hexyl adipate
Plasticizers: diethylene glycol dibenzoate,
Such as ethylene glycol di-2-ethyl butyrate
Polyhydric alcohol ester plasticizer; acetyl ricinoleic acid
Methyl, butyl acetyl ricinoleate, butyl phthalyl
Butyl glycolate, acetyl tributyl citrate, etc.
Oxyacetate plasticizers; other chlorinated paraffins
, Chlorinated biphenyl 2-nitrobiphenyl, dinonyl
Naphthalene o- and p-toluenesulfonethylamido
, Ginger brain, methyl abietic acid and the like.
One or more of these plasticizers can be used.
You. Polyurethane from the above-mentioned raw material components
The production of foams is carried out according to methods known per se.
The expansion ratio of the resulting foam is
Can be changed freely. The present invention will be described in more detail with reference to the following examples.
Although described, the present invention is limited to this embodiment only.
is not. [0027] Example 1 10 g of cellulose acetate (degree of acetylation = 55%, average degree of polymerization =
170, hydroxyl substitution degree = 0.56) with acetone 100m
1 g of polyethylene glycol (average weight).
Strength = 400), 20 g of polyethylene glycol mono
Alkyl ether (manufactured by NOF Corporation, UNIOTUX M)
-400) and 60 g of diethylene glycol dimethyl
Ether was added and mixed. The total weight of this mixture is 10
Concentrate under reduced pressure until the amount becomes 0 g, and polyol component (1)
Was prepared. The above-mentioned polyol component (1) can be used as a catalyst.
DABCO-33LV (manufactured by Toyo Soda Co., Ltd.) with foam stabilizer
Toray Silicon SH-190 (manufactured by Toray Industries, Inc.)
Water as a foaming agent and corone as an isocyanate compound
Add T-80 (manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.) and foam
Reacted. Table 1 shows the formulation of each component. The obtained foam was treated with 0.5M sodium hydroxide.
Immersed in an aqueous solution for about 10 hours and deesterified, then washed with water
And air-dried. [0030] Example 2 10 g of cellulose acetate / butyrate (degree of acetylation = 2%, degree of butyrate oxidation)
= 52.0%, weight average molecular weight = 30,000, hydroxyl group
Was dissolved in 100 ml of acetone, and 90
g of polypropylene glycol (Sanitsux GP-3)
000; manufactured by Sanyo Chemical Industry Co., Ltd.). This
Concentrated under reduced pressure until the total weight of the mixture becomes 100 g
Then, a polyol component (2) was prepared. Other than using this polyol component (2)
A foam was obtained in the same manner as in Example 1. Formulation of each component
Are shown in Table 1. The resulting foam is 0.2 M sodium
Soak in methanol solution of methoxide for 10 hours to remove esthetic
After washing, it was washed with water and air-dried. [0032] Example 3 50 g of cellulose acetate / butyrate (degree of acetylation = 2%, degree of butyrate oxidation)
= 53.0%, weight average molecular weight = 16,000, hydroxyl group
Was dissolved in 300 ml of acetone, and 50
g of polyester polyol (NS-2; Toho Rika Kogyo)
20 g of dipropylene glycol dimethyl
Add ether (DMFDG; Nippon Emulsifier Co., Ltd.)
Mixed. Reduce the total weight of this mixture to 120 g.
It concentrated under pressure and prepared the polyol component (3). Except for using this polyol component (3),
A foam was obtained in the same manner as in Example 1. Formulation of each component
Are shown in Table 1. Deesterification was carried out in the same manner as in Example 1.
I got it. [0034] Example 4 20 g of cellulose acetate / propionate (degree of acetylation = 2.5)
%, Degree of propion oxidation = 45.0%, weight average molecular weight =
25,000, degree of hydroxyl substitution = 0.50) with acetone 20
0 g of polyester polyol (p
Laxel 220AL; Daicel Chemical Industries, Ltd.)
And mixed. 40g of polypropylene glycol
(Sannics PP2000; Sanyo Chemical Industries, Ltd.)
Was added and mixed. The total weight of this mixture is 100 g
And concentrate under reduced pressure until the polyol component (4) is prepared.
Made. Except for using the polyol component (4),
A foam was obtained in the same manner as in Example 1. Formulation of each component
Are shown in Table 1. Deesterification proceeds as in Example 1.
Was. [0036] Example 5 Hydroxypropylcellulose L100g (Nippon Soda
(Manufactured by K.K., hydroxypropoxyl group% = 61.4%)
In a pyridine / acetic anhydride (2/1 by volume) mixed solution 300
0 ml and reacted at 100 ° C. for 40 minutes with stirring.
Was. The reaction mixture is poured into water and acetylated hydroxy
Propyl cellulose was obtained. This acetylated hydroxy
Hydroxy group substitution degree of propyl cellulose is 0.25
Was. The above acetylated hydroxypropyl cell
20 g of loin (degree of hydroxyl substitution = 0.25) is added to acetone 2
Dissolve in 00ml and 80g polypropylene glycol
(Sanitsux PP3000; manufactured by Sanyo Chemical Industry Co., Ltd.)
Was added and mixed. The total weight of this mixture becomes 100 g.
And concentrate under reduced pressure until the polyol component (5) is prepared.
Was. Except for using this polyol component (5),
A foam was obtained in the same manner as in Example 1. Formulation of each component
Are shown in Table 1. Deesterification was carried out in the same manner as in Example 1.
I got it. [0039] Example 6 Curdlan 100g (β- (1-3) -glucan, Wako
Junyaku Co., Ltd.) in pyridine / acetic anhydride (volume ratio 1/1)
The solution was mixed with 3000 ml of the mixed solution, and stirred at 100 ° C., 1
The reaction was performed for 5 minutes. The reaction mixture is poured into water and acetyl
Got a card run. The hydroxyl of this acetylated curdlan
The degree of group substitution was 0.54. 10 g of the above acetylated curdlan (hydroxyl
The degree of group substitution = 0.54) was dissolved in 100 ml of acetone,
10 g of polyethylene glycol (average degree of polymerization = 40
0), 20 g of polyethylene glycol monoalkyl ester
-Tel (manufactured by NOF Corporation, UNIOTUX M-400)
And 60 g of diethylene glycol dimethyl ether
In addition, they were mixed. The total weight of this mixture becomes 100 g
And concentrated under reduced pressure to prepare a polyol component (6).
Was. Except for using this polyol component (6),
A foam was obtained in the same manner as in Example 1. Formulation of each component
Are shown in Table 1. Deesterification was carried out in the same manner as in Example 1.
I got it. [0042] Comparative Example 1 Polypropylene glycol (Sanitsux GP-300
0; manufactured by Sanyo Chemical Industries, Ltd.)
-33LV (Toyo Soda Co., Ltd.), Toray as foam stabilizer
Silicon SH-190 (manufactured by Toray Industries, Inc.) as a foaming agent
Water and coronate T-8 as an isocyanate compound
0 (manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.)
Was. Table 1 shows the formulation of each component. [0043] Foam evaluation The foams obtained in Examples and Comparative Examples described above are as follows:
Was evaluated. [0044] Cellulase degradation test ; Cellulos in foam
Components are separated by cellulolytic enzyme (cellulase).
The whole foam collapses as a result. Time to collapse
The interval is used as an index of decomposition. As the test enzyme solution, 0.1 mM citrate was used.
Acid, 0.2 mM, Na Two HPO Four In a buffer (pH 4.5)
NaN Three 0.02% by weight and cellulase (ONOZUK)
AR-10) dissolved in 0.5% by weight.
2 wet foams (10 x 10 mm square), L-shaped
Place in a tube and immerse in 10 mL of enzyme solution. Round trip
The enzyme reaction is performed under the conditions of shaking at 70 rpm and 37 ° C.
The shape of the foam containing cellulose which is the substrate of the enzyme
Visually observe the change over time and note the time at which the foam collapsed.
Record. Foams that disintegrate faster have higher biodegradability
Refused. [0046] Soil decomposition test The foam for 7 months
After burying the soil, take it out, wash it with water, and change the shape of the foam
And measure the weight loss rate. Wet as test foam
Use 5 foams (100 x 100 mm square) in the state. Buried
The site is located on the site of Nisshinbo Tokyo Factory in Adachi-ku, Tokyo. The results are summarized in Table 1. [Table 1]
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C08G 18/00 - 18/87 Continuation of front page (58) Field surveyed (Int. Cl. 7 , DB name) C08G 18/00-18/87