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JP3453597B2 - 半導体複合薄膜電極およびこれを用いた太陽電池 - Google Patents

半導体複合薄膜電極およびこれを用いた太陽電池

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JP3453597B2
JP3453597B2 JP2000335628A JP2000335628A JP3453597B2 JP 3453597 B2 JP3453597 B2 JP 3453597B2 JP 2000335628 A JP2000335628 A JP 2000335628A JP 2000335628 A JP2000335628 A JP 2000335628A JP 3453597 B2 JP3453597 B2 JP 3453597B2
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thin film
semiconductor
electrode
composite thin
metal
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浩二郎 原
和弘 佐山
裕則 荒川
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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    • Y02E10/542Dye sensitized solar cells

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  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Hybrid Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視光応答性に優
れた半導体複合薄膜電極ならびにそれを用いた太陽電池
に関する。
【0002】
【従来の技術および問題点】従来、光電変換をおこなう
太陽電池としては、結晶系シリコン、アモルファスシリ
コン、ガリウム砒素、インジウム燐、セレン化銅インジ
ウムなどの無機半導体材料を用いた乾式のp-n接合型の
ものが主に研究開発されてきた。このp-n接合型太陽電
池は、太陽エネルギー変換効率が高く、実験室レベルで
は理論値に近い値まで達成されているものもあるが、こ
れらの材料は、欠陥や不純物を含まない比較的純度の高
い材料が求められるため、その製造過程におけるコスト
が高く、現在、室外利用における完全な普及までには至
っていない。
【0003】このような問題を解決するため、最近、ル
テニウムなどの金属錯体や有機色素を光増感剤とし、ナ
ノ結晶からなるナノポーラス二酸化チタンや酸化亜鉛な
どの酸化物半導体薄膜電極とヨウ素レドックス電解液か
らなる高効率の色素増感型湿式太陽電池が報告されてい
る。この色素増感型太陽電池は、その変換効率の高さと
製造における低コスト化の二つの可能性から、注目を集
めている。
【0004】しかしながら、色素増感太陽電池の光増感
剤に用いられる金属錯体や有機色素は、可視光に吸収領
域を有するものの、その波長は比較的短波長のものに限
られ、これまで800 nm よりも長波長の光を利用できる
高効率の増感剤はほとんど見い出されていない。そのた
め、近赤外や赤外領域の光を有効利用できないため、太
陽エネルギー変換効率はシリコンなどの材料を用いたp-
n型太陽電池に比べて低い値にとどまっている。さら
に、増感色素の光照射下での安定性が疑問視されてお
り、電池の耐久性がまだ明らかになっていない。
【0005】また、金属硫化物、金属セレン化物、金属
テルル化物などの無機化合物半導体は、800−1100 nm
の近赤外や赤外領域に吸収を有する化合物が多く知られ
ており、光電変換材料として魅力的である。さらに、金
属錯体や有機色素が光照射下での安定性に問題があるの
に比べて、光照射下においてもレドックス電解液中で比
較的安定であることが報告されている。これまで、硫化
カドミウムやセレン化カドミウムなどの単結晶電極とレ
ドックス電解液を用いた光電気化学太陽電池が報告され
ている。しかし、単結晶電極を用いることから、実用化
を考えるとコストの問題が残る。
【0006】さらに、色素増感太陽電池と同様にナノポ
ーラスな二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオ
ブなどのバンドギャップが大きく紫外光応答性の酸化物
半導体薄膜電極の表面に金属硫化物などのコロイドを溶
液法により担持した半導体増感型複合電極が調製され、
それを用いた光電気化学セルも提案されている。 そし
て、この二種類の化合物半導体から成る複合電極の系で
は、半導体間の電子やホールの移動により、電荷分離の
効率が向上することが報告されている。
【0007】しかしながら、これまでに報告されている
ナノ粒子コロイド化合物担持半導体複合電極を用いた系
(例えば、J. Phys. Chem. B, 101, 7480 (1997))では、
その製法がまず担持半導体の原料となる金属イオンを含
む溶液中に基板電極を浸し、それをさらに硫化物イオン
などを含む溶液に浸すことにより基盤の半導体粒子上に
コロイド粒子を形成させるという方法のために、半導体
コロイドの担持量が少ないという問題点があった。その
ため、大きい光電流が得られず、色素増感型太陽電池な
どに比べて光エネルギー変換効率は、全く低い値にとど
まっていた。さらには、コロイド担持量を増加させるた
めには、溶液処理の過程を多数繰り返す必要があり、製
法に手間がかかる難点もあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情の下になされたものであって、色素増感型太陽電池
などに比べて光エネルギー変換効率が高く、しかも簡単
な製造方法で作製できる安価な半導体複合薄膜電極およ
びそれを用いた光エネルギー変換効率が高められた太陽
電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、導電性基
板上に、紫外光吸収特性を示し、大きなバンドギャップ
(ワイドギャップ)を有する金属酸化物や金属ハロゲン
化物などの化合物半導体薄膜を、例えば硫化水素、セレ
ン化水素あるいはテルル化水素などの気流中で処理する
ことにより得られる、その表面に可視光領域に吸収を持
つ金属硫化物、金属セレン化物、金属テルル化物薄膜層
を形成させた半導体複合薄膜電極が光エネルギー変換効
率に優れた太陽電池を与えることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0010】すなわち、本発明によれば、第一に、導電
性透明基板上に紫外光領域に吸収特性を有する多孔質の
半導体薄膜層、その表面に可視光領域に吸収特性を有す
る半導体薄膜層を順次設けてなる半導体複合薄膜電極の
製造方法であって、該導電性透明基板上に紫外光領域に
吸収特性を有する多孔質の半導体薄膜層を設け、その表
面に硫化水素、セレン化水素及びテルル化水素から選ば
れる少なくとも一種の気体を接触させることを特徴とす
る半導体複合薄膜電極の製造方法が提供される。第二
に、紫外光領域に吸収特性を有する半導体が、化合物半
導体であることを特徴とする上記第一に記載の半導体複
合薄膜電極の製造方法が提供される。第三に、可視光領
域に吸収特性を有する半導体が、金属硫化物、金属セレ
ン化合物及び金属テルル化合物から選ばれた少なくとも
一種の無機化合物半導体であることを特徴とする第一又
は第二に記載の半導体複合薄膜電極の製造方法が提供さ
れる。第四に、第一乃至第三に記載の何れかの方法で得
られた半導体複合薄膜電極を有することを特徴とする太
陽電池が提供される。
【0011】本発明の代表的な半導体複合薄膜電極は、
図1に示される。(1)は、電流を取り出すための導電性
透明基板、(2)は、半導体複合薄膜層、(3)は、紫外光領
域に吸収特性を有する多孔質の半導体薄膜層、(4)は、
可視光領域に吸収特性を有する半導体薄膜層を表してい
る。
【0012】本発明で用いられる半導体複合薄膜電極用
の導電性透明基板は、従来公知のものが全て使用でき、
例えばフッ素あるいはアンチモンドープの酸化スズ(NE
SA)、スズドープの酸化インジウム(ITO)、酸化亜鉛
などの導電性透明酸化物半導体薄膜をコートした透明ガ
ラスあるいは透明プラスチック基板が例示されるが、フ
ッ素ドープの酸化スズ薄膜をコートした透明ガラスが好
ましく使用される。
【0013】本発明で用いられる半導体複合薄膜電極に
おける紫外光領域に吸収特性を有する半導体薄膜層形成
材料は、周期律表第IVAからVB族に属する金属の酸化物
やハロゲン化物などであり、具体的には、TiO2、ZnO、I
n2O3、SnO2、Bi2O3、ZrO2、Nb2O5、Ta2O5、Cu2O、WO3
CdO、AgBr、AgI、CuI、CuBrなど金属酸化物および金属
ハロゲン化物などの大きいバンドギャップ(ワイドギャ
ップ)を有するものを挙げることができる。またこれら
の半導体薄膜層形成材料は単独で或いは2種以上の混合
物として使用することもできる。
【0014】紫外光領域に吸収特性を有する多孔質の半
導体薄膜層(以下、紫外光応答性薄膜層ともいう)は、
上記材料を従来公知の薄膜形成法、例えば蒸着、スクリ
ーン印刷法、スプレー法、ドクターブレード法等の薄膜
法により、導電性基板上に形成される。この紫外光応答
性薄膜層は、通常粒子径nm〜μmの子サイズからなる
ものであって、その膜厚は通常0.1〜200μm好ましくは
5〜20μmである。
【0015】本発明で用いられる半導体複合薄膜電極に
おける可視光領域に吸収特性を有する半導体薄膜層(以
下可視光応答性薄膜層ともいう)形成材料は、周期律表
第VIB族に属する元素(硫黄、セレン、テルルなど)を
含有する無機化合物半導体であり、具体的には、TiS2
In2S3、In2Se3、In2Te3、InTe、Bi2S3、Bi2Se3、CdS、C
dSe、CdTe、ZrS2、ZrSe2、ZrTe2、PtS2、TaS2、TaSe2
HfS2、HfSe2、Ag2S、Cu2S、SnS2、WS2、WSe2、WTe2、Mo
S2、MoSe2、MoTe2などの金属硫化物、セレン化物、テル
ル化物などを挙げることができる。またこれらの可視光
応答性薄膜層形成材料は単独で或いは2種以上の混合物
として使用することもできる。
【0016】これらの可視光応答性体薄膜層を前記紫外
光応答性薄膜層上に形成する方法としては、紫外光応
答性薄膜層に硫化水素、セレン化水素又はテルル水素を
直接接触させる方法、紫外光応答性薄膜層を塩化カド
ミウム、硫酸カドミウム、硫酸ビスマス、塩化インジウ
ム、硝酸インジウム、チタンテトライソプロポキシドな
どの金属塩化物、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属アルコ
キシド等の金属化合物で処理した後焼成し、紫外光応答
性薄膜層の表面に別の金属酸化物の層を形成させてか
ら、次いで硫化水素、セレン化水素又はテルル化水素で
処理する方法などがあげられる。およびの方法を行
う場合、その薄膜処理温度は、通常200〜500℃好
ましくは200〜300℃である。また処理反応時間に
特別な制約はないが、通常10分〜2時間好ましくは2
0分〜1時間である。
【0017】この可視光応答性薄膜層の膜厚は通常0.01
〜1μm好ましくは0.1〜0.5μmである。また、本発明
においては、その吸収特性を阻害しない範囲で、可視光
応答性薄膜層上に、さらに光増感剤として、これとは異
なる吸収波長を有するルテニウムなどを中心金属とする
金属錯体や有機色素(フタロシアニン、フェニルキサン
テン、クマリン、シアニン、アゾ、メロシアニンなど)
を吸着させてもよい。
【0018】本発明の対象となる、半導体複合薄膜電極
の膜厚は、通常2〜50μm、好ましくは5〜20μm
である。
【0019】本発明の太陽電池は、半導体複合薄膜電
極、レドックス電解液あるいはこれに代わるポリマーや
無機半導体材料を用いた固体電解質、スペーサーおよび
対極により構成される。
【0020】本発明の太陽電池に用いられるレドックス
電解質は、従来公知ものが全て使用でき、例えばI-/
I3 -、Br-/Br2、S2-/S2 2-、アントラキノン/ヒドロキノ
ンなどがあげられる。電解質としては、ヨウ素レドック
スの場合では、ヨウ素イオンを含むヨウ化リチウム、ヨ
ウ化カリウム、ヨウ化テトラアルキルアンモニウム塩な
どとヨウ素の混合物などが挙げられるが、好ましくはヨ
ウ化リチウムやテトラアルキルアンモニウムとヨウ素の
混合物である。臭素レドックスの場合では、臭素イオン
を含む臭化リチウム、臭化カリウム、臭化テトラアルキ
ルアンモニウムなどと臭素の混合物が用いられる。硫化
物イオンレドックスの場合は、硫化ナトリウム、硫黄、
水酸化ナトリウムの混合物を用いる。
【0021】レドックス電解質の濃度は、通常0.05〜1
M、好ましくは、0.1〜0.5Mである。
【0022】レドックス電解質を溶解する電解液溶媒
は、水あるいはアセトニトリル、メトキシアセトニトリ
ル、プロピオニトリル、メトキシプロピオ二トリル、エ
チレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチ
ルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロ
フラン、ニトロメタンなどの有機溶媒、あるいはそれら
の混合溶媒などが挙げられるが、アセトニトリルやプロ
ピレンカーボネートなどの有機溶媒が好ましい。
【0023】また、本発明においては、レドックス電解
液中にゲル化剤をふくみゲル化した擬固体化電解質を用
いてもよい。また、レドックス電解液の代わりに、ポリ
エチレンオキシド誘導体などのポリマーを用いた固体電
解質、CuI、CuBr、CuSCNなどのp型無機化合物半導体薄
膜層或いはレドックス電解液の代わりに、ポリチオフェ
ン、ポリピロールなどのp型有機半導体ホール輸送層を
用いてもよい。
【0024】本発明の太陽電池に用いる対極としては、
従来公知のものがそのまま適用でき、例えば導電性透明
ガラスあるいはプラスチック上に白金、カーボンあるい
は酸化ルテニウム電極などの酸化物半導体をコートした
電極が挙げられる。本発明で好ましく使用される対極
は、白金電極あるいはカーボン電極である。
【0025】本発明の太陽電池に用いるスペーサーは、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンビニルア
セテートなどのポリマーフィルムであり、その膜厚は15
〜120μm、好ましくは15〜30μmである。あるいは、
半導体電極と対極との接触を防ぐ構造を有しているセル
では、スペーサーを用いなくても良い。
【0026】本発明の代表的な太陽電池の模式図を図2
に示す。図2において、(1)は、導電性透明基板、(2)
は、半導体複合薄膜電極、(3)は、レドックス電解液あ
るいは、固体電解質、(4)は、対極である。図2におい
て、半導体複合薄膜電極側から太陽光あるいは、それに
近いスペクトル分布を有する光を照射すると、半導体複
合薄膜電極内の可視光応答性薄膜層が、そのバンドギャ
ップよりも大きいエネルギーを有する近赤外光、可視
光、紫外光などを吸収する。励起された電子は紫外光応
答性薄膜層の伝導帯準位に注入され、バックコンタクト
である導電性基体まで至る。電子を失った可視光応答性
薄膜層は、電解液中のレドックスイオン(I-イオンな
ど)により還元され、電子を受け取る。さらに、レドッ
クスイオン(I3 -イオンなど)は対極上で再還元され、
ヨウ素イオンが再生される。この電子の流れにより外部
電流を取り出すことができる
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0028】実施例1 粒子径が100~500 nmの酸化インジウム0.6 gに対して、
水1 mL、アセチルアセトン20μL、界面活性剤であるト
リトンX-100を少量加えて、水溶性のスラリーを調製し
た。これをドクターブレード法により酸化スズコートの
透明導電性ガラス基板上に均一になるように塗布し、電
気炉で空気中で約1時間焼成することにより、酸化イン
ジウム薄膜(白色)を得た。さらに、酸化インジウム薄
膜をガラス反応管をもちいて、100%硫化水素ガス気流中
において、200度20分間処理することにより、表面が橙
色の硫化インジウム・酸化インジウム複合薄膜電極を得
た。X線回折分析の結果、酸化インジウムと硫化インジ
ウム双方のピークが観測されたことから、酸化インジウ
ム上に硫化インジウム層が形成されていることが確認さ
れた。
【0029】比較例1 酸化インジウム薄膜(酸化スズコートの透明導電性ガラ
ス上に形成したもの)を0.4 M硝酸インジウム水和物の
メタノール溶液中に数秒間浸し、空気中で乾燥させた後
に、0.5 M硫化ナトリウム9水和物の水溶液中に浸した。
この操作を5回繰り返すことにより、酸化インジウムの
表面に硫化インジウムを析出させ、比較用の硫化インジ
ウム・酸化インジウム複合薄膜電極を得た。
【0030】実施例2 実施例1で得た複合薄膜電極と酸化スズコート透明導電
性ガラス基板に白金をスパッタした対極、ヨウ素レドッ
クス電解液(0.3 M ヨウ化テトラプロピルアンモニウム
-0.03Mヨウ素/エチレンカーボネート-アセトニトリル溶
液)およびポリエチレンフィルムスペーサー(膜厚30μ
m)からなる、光電気化学太陽電池を作製した。上記で
得た、太陽電池に太陽光と同じ光強度のAM1.5 (100 mW
cm-2)を照射し、その光電流電圧曲線を調べた。その結
果を図3に示す。図3から判るように、光短絡電流密度
Jsc=2.9 mA cm-2、 光開放電圧Voc=0.23 V、形状因子
(フィルファクター;ff)0.32で、太陽エネルギー変換
効率は0.21%に達している。
【0031】実施例3 実施例2において、電解液を6M ヨウ化カリウム-0.03M-
ヨウ素/H2Oに代えた以外は実施例2と同様に操作してそ
の光電流電圧曲線を調べた。その結果、Jsc=3.1 mA cm
-2, Voc=0.26 V, and ff=0.38で、太陽光エネルギー変
換効率0.31%を得た。
【0032】比較例2 実施例2において、半導体複合薄膜電極を比較例1のも
のに代えた以外は実施例2と同様にして太陽電池を作成
し、そのエネルギー変換効率を調べたところ、0.005%
(Jsc=0.2 mA cm-2, Voc=0.15 V, and ff=0.16)であっ
た。
【0033】
【発明の効果】本発明の半導体複合薄膜電極は、従来の
ものに比し、紫外光領域に吸収特性を有する多孔質の半
導体薄膜層の表面全体に可視光領域に吸収特性を有する
半導体が薄膜状となって多量に保持された構造を有し、
また簡便な方法により作製することができるものであ
る。また、この電極を有する本発明の太陽電池は、従来
法により作製された太陽電池に比べて、著しく高い光電
変換効率を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体複合薄膜電極の模式図。
【図2】本発明に係る代表的な太陽電池の模式図。
【図3】本発明の実施例2に係る太陽電池の光電流電圧
曲線。
フロントページの続き (56)参考文献 Ralf Vogel,Sensit ization of highly porous,polycrystal line TiO2 electrod es by quantum size d CdS,CHEMICAL PHY SICS LETTERS,米国,1990 年11月 9日,volume 174/N o.3/4,241−246 A.Ennaoui,Photoel ectrochemical Ener gy Conversion Obta ined with Ultrathi n Organo−Metallic− Chemical−Vapor−Dep osi,J.Electrochem. Soc.,米国,1992年 9月,vol ume 139,No.9,2514−2518 Yoichi Yasaki,Sem iconductor sensiti zation of colloida l In2S3 on wide ba nd gap semiconduct or,Journal of Elec troanalytical Chem istry,米国,1999年 7月 9 日,volume 469,No.2,116 −122 M.Ashokkumar,Semi conductor sensitiz ation by RuS2 coll oids on TiO2 elect rodes,Chemical Phy sics Letters,米国,1994 年11月 4日,volume 229,N o.4/5,383−388 Di Liu,Electroche mical rectificatio n in CdSe + TiO2 c oupled semiconduct or films,J.Electro anal.Chem.,米国,1993年 4月 2日,volume 347,No. 1/2,451−456 Muthupandian Asho kkumar,Photoelectr ochemical Properti es of RuS2−Coated TiO2 Electrodes,Bu ll.Chem.Soc.Jpn.,日 本,1995年 9月15日,volume 68,No.9,2491−2496 S.Kohtani,Spectra l sensitization of a TiP2 semiconduc tor electrode by C dS microcrystals a nd its photoekectr och,CHEMICAL PHYSI CS LETTERS,米国,1993年 4月30日,volume 206,No. 1/4,166−170 Di Liu,Photoelect rochemical Behavio r of Thin CdSe and Coupled TiO2/CdSe Semiconductor Fil ms,J.Phys.Chem.,米 国,1993年10月14日,volume 97,No.41,10769−10773 R.Vogel,Quantum−S ized PbS,CdS,Ag2S, Sb2S3,and Bi2S3 Pa rticles as Sensiti zer for Various Na noporous Wide−B,J. Phys.Chem.,米国,1994年 3月24日,volume 98,No. 12,3183−3188 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 14/00 H01L 31/04

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性透明基板上に紫外光領域に吸収特性
    を有する多孔質の半導体薄膜層、その表面に可視光領域
    に吸収特性を有する半導体薄膜層を順次設けてなる半導
    体複合薄膜電極の製造方法であって、該導電性透明基板
    上に紫外光領域に吸収特性を有する多孔質の半導体薄膜
    層を設け、その表面に硫化水素、セレン化水素及びテル
    ル化水素から選ばれる少なくとも一種の気体を接触させ
    ることを特徴とする半導体複合薄膜電極の製造方法。
  2. 【請求項2】紫外光領域に吸収特性を有する半導体が、
    化合物半導体であることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体複合薄膜電極の製造方法。
  3. 【請求項3】可視光領域に吸収特性を有する半導体が、
    金属硫化物、金属セレン化合物及び金属テルル化合物か
    ら選ばれた少なくとも一種の無機化合物半導体であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体複合薄膜
    電極の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3何れかに記載の方法で得ら
    れた半導体複合薄膜電極を有することを特徴とする太陽
    電池。
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