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JP3452114B2 - ダンパー装置 - Google Patents

ダンパー装置

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Publication number
JP3452114B2
JP3452114B2 JP15023697A JP15023697A JP3452114B2 JP 3452114 B2 JP3452114 B2 JP 3452114B2 JP 15023697 A JP15023697 A JP 15023697A JP 15023697 A JP15023697 A JP 15023697A JP 3452114 B2 JP3452114 B2 JP 3452114B2
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JP
Japan
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opening
damper device
closing
drive
cam body
Prior art date
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JP15023697A
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JPH10325669A (ja
Inventor
誠一朗 則武
Original Assignee
株式会社三協精機製作所
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Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社三協精機製作所 filed Critical 株式会社三協精機製作所
Priority to JP15023697A priority Critical patent/JP3452114B2/ja
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータ等を駆動源
とし、開口部に対して、バッフル等の開閉板を動作させ
るダンパー装置に関するもので、特に冷蔵庫内で冷気の
取り入れを制御するに好適なダンパー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のダンパー装置、特に冷蔵庫用のモ
ータ式ダンパー装置70は、図16および図17に示さ
れるように、回転支点軸71をはさんでバッフル72と
モータ等の駆動機構部73が配置される構造となってい
る(特開平6−109354号公報参照)。そして、バ
ッフル72や駆動機構部73内の部材間の係合にガタを
もたせる一方、バッフル72の後方には、バッフル72
とフレーム74の密閉度を高めるためにバッフル72の
閉じ方向に常時押圧する板バネ(図示省略)が配置され
ている。なお、この密閉度を一層向上させるために、バ
ッフル72のフレーム74への当接面にソフトテープ7
5を貼り、フレーム74を沈み込ませるようにして、開
口部76をバッフル72で完全に塞いでいる。
【0003】このような従来のモータ式ダンパー装置7
0では、モータの回転トルクをスピンドルによってスラ
スト方向トルクに変換している。そして、スピンドルの
スラスト方向トルクによって、バッフル72が回転支点
軸71を中心にして回動するように駆動されている。こ
のように、回転方向トルクをスラスト方向トルクに変え
ているため、各部品の精度を考慮すると、バッフル72
を閉じたときにガタツキを設ける必要が生じている。し
かも、このガタツキがあるため、板バネ等でバッフル7
2を押さえ込む必要が生じている。
【0004】また、このような構造のモータ式ダンパー
装置70は、図18に示すような形で冷蔵庫80に使用
されている。すなわち、この冷蔵庫80は、冷凍室81
と、冷蔵室82と、野菜室83に区分され、冷凍室81
の底部にエバポレータ84が設けられている。エバポレ
ータ84の後部にはファンモータ85が配設され、得ら
れた冷気を冷凍室81および冷蔵室82に送風循環させ
ている。
【0005】そして、エバポレータ84と冷蔵室82の
間には仕切坂86が設けられ、エバポレータ84の冷気
が直接冷蔵室82に流れるのを遮断している。一方、こ
の仕切坂86の後部と冷蔵庫80の後部内壁との間に
は、冷気流通路87が形成され、この冷気流通路87内
にモータ式ダンパー装置70が配設されている。そし
て、このモータ式ダンパー装置70のバッフル72が開
いた状態のとき、冷気の通り路である冷気流通路87が
クランク状態となるように構成されている。また、モー
タ式ダンパー装置70は、冷気流通路87の一部を形成
する仕切壁88に保持されるような形で設置されてい
る。
【0006】なお、最近において、冷蔵庫のミッドフリ
ーザー化に伴い、中央のエバポレータの部分で得られた
冷気を上部でかつ離れた位置にある冷蔵室へ回すような
タイプの冷蔵庫も現れている。
【0007】このモータ式ダンパー装置70は、上述の
ように冷気流通路87に直交するタイプであり、冷気の
流れを直角に曲げるものにしか使用できない。しかも、
このようなモータ式ダンパー装置70を使用する冷蔵庫
80では、冷気流通路87がクランク状となるため、冷
気流通路87が長くなり、冷気伝達の面でロスを生じて
いる。このロスは、最近のミッドフリーザー化された冷
蔵庫にとってはその冷気流通路87が長いこともあって
極めて不利となっている。しかも、冷気流通路87がク
ランク状となるため、図18に示すように、仕切り壁8
8の冷蔵庫80の内部への出っ張り幅Mが大きくなり、
冷蔵庫80の容積を減少させる一因となっている。
【0008】さらに、バッフル72の開動作が冷気の流
れに対し平行となる位置まで開くものではなく、図18
に示すように、斜め位置までしか開かないものであるた
め、冷気の流れに対し、バッフル72が抵抗となり、冷
気のすばやい拡散にとって好ましいものとはなっていな
い。また、モータ式ダンパー装置70自体についても、
駆動機構部73の幅Nが大きくなり、その部分が大きな
デッドスペースとなっている。
【0009】また、このようなモータ式ダンパー装置7
0を含め、冷蔵庫等に使用されるダンパー装置にあって
は、バッフル72が閉位置になるときは、冷気等を完全
に遮断することが要請されている。さらに、バッフル7
2の閉位置のとき、バッフル72等が他の部分と氷結
し、ロックしてしまわないようにする必要がある。さら
に、板バネでの押圧は、その力が強いものであり冷気の
完全遮断には好ましいが、バッフル72の位置によって
バネの押圧力が大きく異なるため、モータ等の駆動機構
部73の安定動作には好ましいものとは言えない。
【0010】さらに、最近では、冷蔵庫内が図18に示
す冷蔵庫80のように3つの部屋ではなく、4つ以上の
部屋に分割される冷蔵庫や各室すべての温度制御を行う
タイプの冷蔵庫が多くなりつつある。このため、図16
および図17に示す開口部76が1つのモータ式ダンパ
ー装置70を複数個使用したり、図19に示すように開
口部76を2つにしたダブルダンパー装置77が使用さ
れている。このダブルダンパー装置77は、フレーム7
4に2つの開口部76,76が形成され、モータ等の駆
動機構部73が背面の下方側に位置するように配置され
る。そして、図16および図17に示すようなバッフル
72が2つ設けられ、駆動機構部73内の1つの同期モ
ータ(図示省略)によって駆動され、開口部76,76
を開閉するようになっている。なお、このバッフル7
2,72の動作は、両者が共に開位置、両者が共に閉位
置、一方が開位置で他方が閉位置、他方が開位置で一方
が閉位置の4モードを取るようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図16,図17および
図19に示す従来のモータ式ダンパー装置70やダブル
ダンパー装置77では、モータの回転トルクをスピンド
ルで、スラスト方向に変換しているため、バッフル72
の開き角度に限界が生じやすいものとなっている。しか
も、バッフル72の閉じ方向の動作の駆動源は板バネと
なっているため、氷結等に対しての動作の確実性を保障
しにくいものとなっている。
【0012】また、図19に示す従来のダブルダンパー
装置77では、駆動機構部73内の1つの同期モータに
よって、上方側に配置される2つのバッフル72,72
を動作させる必要があるため、スピンドルを含む駆動機
構部73がどうしても大型化してしまう問題が生じてい
る。すなわち、ダブルダンパー装置77では、バッフル
72,72の各中心部分の根元側にスピンドルが突き当
たる構造となっているため、スピンドル間の距離Rが大
きくなり、そのため、駆動機構部73が大きくならざる
を得ないものとなっている。
【0013】一方、この駆動機構部73の小型化を考慮
すると、どうしても、両開口部76,76の間の距離P
が小さくなりがちとなっている。両開口部76,76の
距離Pが小さくなると、開口部76,76につながる各
冷気流通路87間の断熱が不十分となり、一方の冷気流
通路87の温度の影響が他方の冷気流通路87に現れて
しまうこととなる。このため、各室に対してのシビアな
温度制御が困難となっている。
【0014】本発明は、以上のような問題に対処してな
されたものであり、バッフルの開き角度を大きくとれる
と共に駆動機構部を小型化できるダンパー装置を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、最近の冷蔵庫の
技術的な傾向に合わせて、このような効果を有するダブ
ルダンパー、すなわち、2つの開口部の開閉を行う2つ
の開閉板を設けたタイプのダンパー装置を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる問題を達成するた
め、請求項1記載のダンパー装置では、開口部を開閉す
るための開閉板と、この開閉板を駆動する駆動部とを有
するダンパー装置において、駆動部は、駆動源と、この
駆動源により回転駆動される係合部を有する駆動車と、
係合部と係合離脱可能な被係合部を各々備えると共に互
いに噛合する歯部を有し駆動車によって回転駆動される
一対の歯車対とを有し、駆動車が係合部を歯車対のどち
らか一方の被係合部に係合させながら回転することによ
って発生する歯車対の一方の回転を、開閉板の軸部に伝
達して開閉板の開閉動作を行っている。
【0016】加えて、請求項2記載のダンパー装置で
は、請求項1記載の発明に加えて、駆動車は、歯車対の
一方を回転させ開閉板を閉から開にした後、歯車対の他
方を回転させることにより歯車対の一方を逆方向に回転
させて開閉板を開から閉にしている。また、請求項3記
載のダンパー装置では、請求項1または2記載の発明に
加えて、駆動車は、係合部を複数備えている。さらに、
請求項4記載のダンパー装置では、駆動源は、駆動車を
双方向に回転駆動させるためのものとなっている。
【0017】また、上述した目的に鑑みて、請求項5記
載のダンパー装置では、開口部を開閉するための開閉板
と、この開閉板を駆動する駆動部とを有するダンパー装
置において、駆動部は、駆動源と、この駆動源により回
転駆動されるカム体と、歯車部が設けられると共に、カ
ム体に係合離脱可能に配置されカム体と係合することに
より駆動される動作レバーと、カム体の歯車部と噛合し
開閉板の軸部と係合する伝達歯車と、を有し、カム体を
回転駆動することにより発生する動作レバーの回転を開
閉板の軸部に伝達して開閉板の開閉動作を行っている。
【0018】さらに、請求項6記載のダンパー装置で
は、請求項5記載の発明に加えて、駆動源は、カム体を
双方向に回転させるための駆動源であり、開閉板は付勢
手段によって閉じ方向に付勢されている。また、請求項
7記載のダンパー装置では、請求項6記載の発明に加え
て、カム体は、一方向への回転時に動作レバーを一方へ
メカ的に回転させるための第1送り部と、他方向への回
転時に動作レバーを他方へメカ的に回転させるための第
2送り部とを有している。
【0019】また、上述したようなダブルダンパー装置
を提供するという目的に鑑みて、請求項8記載のダンパ
ー装置は、2つの開口部を開閉するための2枚の開閉板
と、この2枚の開閉板を駆動する駆動部とを有するダン
パー装置において、駆動部は、駆動源と、この駆動源に
より回転駆動される係合部を有する駆動車と、係合部と
係合離脱可能な被係合部を各々備えると共に互いに噛合
する歯部を備えた一対の歯車対と、この歯車対の一方に
従動し開閉板の一方を駆動する第1駆動軸と、駆動源に
より回転駆動されるカム体と、このカム体に係合して駆
動される動作レバーと、この動作レバーに従動し開閉板
の他方を駆動する第2駆動軸とを有し、駆動源により駆
動車と一体的に係合部及びカム体を回転駆動して第1駆
動軸及び第2駆動軸の一方もしくは両方を駆動させ2枚
の開閉板を開閉動作させている。
【0020】また、請求項9記載のダンパー装置は、請
求項8記載の発明に加えて、2枚の開閉板は、駆動部を
挟んで対向する位置に配置されている。請求項10記載
のダンパー装置は、請求項8または9記載の発明に加え
て、駆動車は、歯車対の一方を回転させ開閉板の一方を
閉から開にした後、歯車対の他方を回転させることによ
り歯車対の一方を逆方向に回転させて開閉板の一方を開
から閉にしている。また、請求項11記載のダンパー装
置は、請求項8,9または10記載の発明に加えて、駆
動車は、係合部を複数備えている。またさらに、請求項
12記載のダンパー装置は、請求項8,9,10または
11記載の発明に加えて、動作レバーは、閉方向に回転
付勢されていると共に、カム体により回転付勢に抗して
回転されると、開閉板の他方が閉から開になる。
【0021】また、請求項13記載のダンパー装置は、
請求項8,9,10,11または12記載の発明に加え
て、駆動源は、駆動車及びカム体を双方向に回転駆動さ
せるための駆動源となっている。さらに、請求項14記
載のダンパー装置は、請求項13記載の発明に加えて、
カム体には、一方への回転時に動作レバーを一方へメカ
的に回転させて開閉板の他方を閉から開にするための第
1送り部と、他方への回転時に動作レバーを他方へメカ
的に回転させて開閉板の他方を開から閉にするための第
2送り部が設けられている。
【0022】また、請求項15記載のダンパー装置は、
請求項8,9,10,11,12,13または14記載
の発明に加えて、開閉板のどちらか一方が開状態及び閉
状態となっているときに、他方の開閉板の開閉状態を切
り換えることにより、2枚の開閉板の開閉状態を開開、
開閉、閉開、閉閉の少なくとも4モードに形成可能とな
っている。さらに、また、請求項16記載のダンパー装
置は、請求項8,9,10,11,12,13,14ま
たは15記載の発明に加えて、駆動車には、カム体及び
係合部が一体的に形成されている。さらに、請求項17
記載のダンパー装置は、請求項16記載の発明に加え
て、カム体と係合部とは、駆動車の異なる面にそれぞれ
設けられている。
【0023】これらのダンパー装置は、いずれもモータ
等の駆動源の動力が、開閉板となるバッフルに伝達さ
れ、バッフルがフレームに設けられる開口部に対して開
閉動作する。請求項1から4記載のダンパー装置では、
互いに噛合している歯車対が、駆動源により回転駆動さ
れる駆動車の係合部に各々係合することにより、歯車対
の一方の回転を開閉板の軸部に伝達して、開閉板の開閉
動作を行っている。そのため、歯車対の諸元値を種々設
定することにより開閉板の開き角度を大きくすることが
できる。加えて、軸部に駆動力を伝達する歯車対の一方
の回転が、駆動車に拘束されているので、氷結等のトラ
ブルを防止することができる。
【0024】また、請求項5から7記載のダンパー装置
では、動作レバーを、駆動源により回転駆動されるカム
体及び伝達歯車を介して動作させることにより開閉板の
開閉動作を行っている。そのため、カム体と動作レバー
の係合する範囲を広く設定し、動作レバーの回動角度を
大きく取ることによって、開閉板の開き角度を大きく取
ることができる。加えて、カム体を双方向回転可能と
し、カム体に動作レバーをメカ的に一方に回転させる送
り部、他方に回転させる送り部の両方を設けると、動作
レバーがどちらの方向にもメカ的に送られることとな
り、氷結等のトラブルを防止することができる。
【0025】また、請求項8から17記載のダンパー装
置では、開口部は2つ設けられ、2つの開閉板が開口部
に対して開閉動作する。これら2つの開閉板の駆動機構
は、それぞれ異なった構成を有しており、一方の開閉板
は、歯車対と間欠回転機構を利用して開閉板の開閉動作
を短かいタイミングによって行わせると共にその開き角
度を大きくしている。他方の開閉板は、カム体と動作レ
バーの係合する範囲を広く設定し、動作レバーの回動角
度を大きく取ることによって、開閉板の開き角度を大き
くしている。また、カム体側の開閉板が開及び閉状態と
なっているときに、歯車対側の開閉板を駆動して開閉状
態を切り換えることによって、開開、開閉、閉開、閉閉
の4モードを形成することができるので、2つの部屋を
1つのダンパー装置によって温度制御すること等が可能
となる。
【0026】また、駆動部が両開閉板間に配設される
と、従来のような広いデッドスペースが発生しない。し
かも、駆動部が配設される場所は、十分な断熱を必要と
する場所であり、その断熱のための必要最低限のスペー
スに納まるように駆動部を設ければ、全くデッドスペー
スが生じないものとなる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1から図15に基づき、本発明
のダンパー装置の実施の形態を説明する。なお、この実
施の形態のダンパー装置は、開口部及び開閉板をそれぞ
れ2つ有するダブルダンパー装置となっているが、各開
閉板を駆動するそれぞれの駆動機構は、単独で用いて、
シングルダンパー装置とすることも可能となっている。
また、このダブルダンパー装置は、冷蔵庫に使用される
ものとなっていると共に、モータで駆動されるモータ式
ダンパー装置となっている。
【0028】このダブルダンパー装置1は、図1および
図2に示すように、駆動部2と、駆動部2の両側に配置
される2つの樹脂製のフレーム3,3と、このフレーム
3,3にそれぞれ形成される2つの開口部4,4と、こ
の開口部4,4を開閉する2枚の開閉板としての樹脂製
のバッフル5a,5bとから主に構成されている。
【0029】駆動部2は、2枚のバッフル5a,5bを
駆動するものとなっており、図3および図4に示すよう
に、樹脂製のケース体6内に駆動部2を構成する各部材
が配置されている。すなわち、ケース体6内には、駆動
源としてのステッピングモータ7と、減速歯車列8と、
2つの係合部としての突起部9,9を有する駆動車10
と、この駆動車10に一体的に形成されたカム体11
と、突起部9,9に係合可能な一対の歯車対となる第1
動作歯車12及び第2動作歯車13と、カム体11に係
合する動作レバー14と、バッフル5aを駆動するため
の第1駆動軸としての駆動軸15と、バッフル5bを駆
動するための第2駆動軸としての駆動軸16がそれぞれ
配置されている。
【0030】ケース体6は、底面部17及び底面部17
の外周端部分から底面部17の垂直方向に延出するよう
に形成された側壁部18とからなるカップ状部材19
と、このカップ状部材19の開放部分を覆うように固定
された蓋状部材20とから構成されている。なお、ケー
ス体6の底面部17には、4箇所に挿通孔21,21,
21,21が設けられている。また、ケース体6の蓋状
部材20にも、挿通孔21,21,21,21と対応す
る位置にそれぞれ挿通孔22が設けられている。
【0031】挿通孔21は、一方のフレーム3の側壁3
aから突出された4本の筒状の固定用軸3bを挿通させ
るためのものとなっている。この固定軸3bの先端部分
には、固定用のタッピンネジ3cを挿入するための受け
孔3dが各々形成されている。一方、挿通孔22は、他
方のフレーム3側から固定用軸3b内に進出させるタッ
ピンネジ3cを挿通させるためのものとなっている。
【0032】すなわち、挿通孔21,22は、それぞれ
駆動部2を挟んで両側に対向する位置に配置されるフレ
ーム3,3を駆動部2に対して固定する際に、筒状の固
定用軸3b及びタッピンネジ3cをケース体6内に挿入
するための孔となっている。そして、タッピンネジ3c
を挿通孔22に挿通させて固定用軸3bに固定すること
により両フレーム3,3がケース体6に対して固定され
ることとなる。さらに、ケース体6の側壁部18には、
図1に示すように、溝部23,23が設けられており、
この溝部23内には、それぞれ断面三角状の係合突起2
3a,23aが設けられている。この係合突起23a,
23aは、各フレーム3に設けられた弾性を有する係合
腕部3e,3eを係止し、各フレーム3,3の駆動部2
に対する固定を確実なものにするためのものとなってい
る。
【0033】また、ケース体6の蓋状部材20には、他
方のバッフル5bの駆動軸16をケース体6の内部から
外部に突出させるための孔24が設けられている。さら
にカップ状部材19には、第1動作歯車12や動作レバ
ー14の回転規制を行うと共に、それらの誤組込みを防
止するための度当たり部25が一体的に設けられてい
る。さらに、ケース体6の底面部17には、一方のバッ
フル5aの駆動軸15をケース体6の内部から外部に突
出させるための孔26が設けられている。
【0034】また、ケース体6内には、複数の固定軸2
8,29,30,31,32,33,34,35,36
が立設されている。固定軸28,29は、ケース体6に
一体に設けられた樹脂性の軸で、先端に太径から細径に
切り替わる段部を有するものとなっている。そして、こ
の固定軸28,29は、ステッピングモータ7の位置決
めをするためのものとなっており、ステッピングモータ
7の上面に固定された地板37を上述の段部に載置する
と共に、地板37に形成された切欠き37a及び孔37
bに挿入されている。
【0035】固定軸30は、地板37上に立設された金
属製の軸で、固定軸31は、ケース体6の底面部17に
貫入固定された金属製の軸で、固定軸32,33,3
4,35,36は、ケース体6の底面部17に一体に設
けた樹脂性の軸となっている。なお、固定軸33,3
4,35,36は、図4に示されるように中心が空胴の
中空軸となっている。
【0036】固定軸30,31,32,33には、減速
歯車列8の第1減速歯車38、第2減速歯車39、第3
減速歯車40、第4減速歯車41がそれぞれ回転自在に
支承されている。さらに、固定軸34には、駆動車10
が回転自在に支承されている。駆動車10は、ケース体
6の底面部17と対向する側の面、すなわち図4におい
て下側の面に突起部9,9を有している。また、駆動車
10には、ケース体6の蓋状部材20と対向する側の
面、すなわち図4において上側の面に、カム体11が一
体的に設けられている。すなわち、カム体11と係合部
としての突起部9,9とは、駆動車10の異なる面にそ
れぞれ一体的に設けられており、同期して回転するよう
に構成されている。
【0037】また、固定軸35には、動作レバー14及
び一対の歯車対の一方となる第1動作歯車12が同軸上
に回転自在に支承されている。さらに、固定軸36に
は、一対の歯車対の他方となる第2動作歯車13が回転
自在に支承されている。なお、これらの歯車対となる第
1動作歯車12と第2動作歯車13とは、互いに噛合し
ており、同期して回転するように構成されている。
【0038】また、駆動源としてのステッピングモータ
7は、双方向回転させるための駆動源となっており、ス
テッピングモータ7の回転駆動力は、減速歯車列8で減
速されて駆動車10に伝達されることとなる。上述した
ように駆動車10は、突起部9,9及びカム体11と一
体的に形成されているので、ステッピングモータ7の回
転駆動力は突起部9,9及びカム体11に伝達されるこ
ととなる。
【0039】ステッピングモータ7は、固定軸42を有
し、この固定軸42にはピニオン43aを有するロータ
43が回転可能に嵌合している。すなわち、ステッピン
グモータ7のピニオン43aは、減速歯車列8の初段と
なる第1減速歯車38の歯部38aに噛み合い、この第
1減速歯車38のピニオン部38bは、第2減速歯車3
9の歯部39aに噛み合っている。そして、第2減速歯
車39のピニオン部39bは、第3減速歯車40の歯部
40aに噛み合い、この第3減速歯車40のピニオン部
40bは、第4減速歯車41の歯部41aに噛み合って
いる。さらに、この第4減速歯車41のピニオン部41
bは、駆動車10の受け歯部10aに噛み合っており、
減速歯車列8は、このようにしてステッピングモータ7
の回転を減速して、駆動車10に伝えている。
【0040】駆動車10は、嵌合孔10bを固定軸34
に挿通させることによって、ケース体6に双方向に回転
自在に支承されている。この駆動車10は、外周が第4
減速歯車41のピニオン部41bと噛み合う受け歯部1
0aとなっており、軸方向上側の面にカム体11が、ま
た軸方向下側の面には突起部9,9が一体的に形成され
ている。そのため、ステッピングモータ7の駆動力は、
減速歯車列8で減速されてカム体11及び突起部9,9
に伝達され、ステッピングモータ7の双方向回転によっ
てカム体11及び突起部9,9は双方向に回転可能にな
っている。
【0041】カム体11は、図5(A)及び(B)に示
すように、動作レバー14と係合離脱可能に配置されて
いる。カム体11は、小さい径の円弧状面で形成され動
作レバー14と係合しないように構成された非当接面部
11aと、大きい径の円弧状面で形成され動作レバー1
4と係合するように構成されたカム面11bと、非当接
面部11aより半径方向外側に立ち上がりカム面11b
に連続する第1送り部11cと、この第1送り部11c
から周方向に160°離れた位置に設けられた第2送り
部11dとから構成されている。なお、第2送り部11
dは、第1送り部11cより半径方向に径の大きい凸部
で形成されており、その先端部分はカム面11bより外
側に位置するようになっている。
【0042】動作レバー14は、嵌合孔14aを固定軸
35に挿通させることによって、ケース体6に回転自在
に支承されている。動作レバー14は、カム体11と係
合する係合部14bと、回転規制用凸片14c,14d
と、他方のバッフル5bの駆動軸16と一体的に回動す
る伝達歯車としての増速歯車44の歯部44aと噛合す
る歯車部14eとを有している。なお、後述するように
駆動軸16は閉方向に回転付勢されているので、それに
伴い動作レバー14も閉方向(矢示C方向)に回転付勢
されていることとなる。また、係合部14bは、動作レ
バー14の回転中心より半径方向外側に延出するように
形成された凸片で形成されており、カム体11のカム面
11b乗り上げるように配置されている。
【0043】また、回転規制用凸片14cは、例えば人
の手等でバッフル5bを動かすことにより、動作レバー
14が、図5(B)に示す位置からB方向に回転しよう
とした場合に、動作レバー14と増速歯車44との噛み
合いが外れるのを防止するためのものとなっている。す
なわち、動作レバー14がB方向に回転しようとする
と、増速歯車44と干渉して動作レバー14の回転範囲
を規制するようになっている。また、回転規制用凸片1
4dは、動作レバー14が、図5(A)に示す位置から
矢示C方向に回転しようとすると、ケース体6に設けら
れた度当たり部25に突き当たり動作レバー14の回転
範囲を規制するためのものとなっている。なお、回転規
制用凸片14dが、度当たり部25に突き当たるのを利
用して、後述する回転初期位置(0°)の検出をしてい
る。
【0044】この構成により、図5(A)に示す位置か
ら駆動車10が矢示A方向に回転すると、カム体11は
駆動車10と一体的に回動する。このとき、カム体11
は、最初の160°では動作レバー14の係合部14b
に対して非当接面部11aを対向させているので動作レ
バー14と係合せず、動作レバー14は動作しない。こ
のため、他方のバッフル5bの駆動軸16は、後述する
バネ付勢力によって閉位置で保持された状態となってい
る。そして、駆動車10が160°回転し、カム体11
の第1送り部11cが動作レバー14の係合部14bと
当接し始めると、動作レバー14を矢示B方向に送るこ
ととなる。
【0045】このとき、動作レバー14は、増速歯車4
4を回転させ、駆動軸16を閉位置から開位置に回動さ
せることとなる。さらに、駆動車10が同方向に回転す
ると、動作レバー14はカム体11のカム面11bに乗
り上げて、図5(B)に示すような位置関係、すなわち
回転付勢に抗した位置で位置保持されることとなる。そ
して、動作レバー14がカム面11bに乗り上げた状態
で、カム体11が矢示A方向に回転しても動作レバー1
4は動作しない。すなわち、カム面11bと動作レバー
14の係合部14bとが当接可能な範囲では、駆動軸1
6を開位置に保持することとなる。
【0046】なお、動作レバー14がカム面11bに乗
り上げた状態及びその状態から駆動車10が矢示A方向
にさらに80°回転して、図5(B)に示す状態となる
間では、回転規制用凸片14cが増速歯車44と干渉す
るようになっている。これによって、動作レバー14の
矢示B方向の回転角度が規制されている。なお、この実
施の形態では、ステッピングモータ7は、所定の回動範
囲(260°)正方向に回転すると逆回転をし始めるよ
うに設定されており、これに伴い動作レバー14の回転
は逆回転となる。
【0047】また、図5(B)の位置関係から駆動車1
0が矢示D方向に逆回転すると、動作レバー14がカム
面11bと係合している間は駆動軸16が開位置で保持
されることとなる。そして、駆動車10が矢示D方向に
80°回転すると、動作レバー14は、カム面11bか
ら外れ、カム体11との係合が離脱される。すると、動
作レバー14は、矢示C方向への回転付勢力によって、
矢示C方向に回動することとなる。すなわち、駆動軸1
6を回動させる付勢力は、増速歯車44を介して動作レ
バー14に伝わり、動作レバー14を矢示C方向に回動
させる。そして、動作レバー14がカム面11bと当接
せず、非当接面部11aと対向している範囲では、駆動
軸16は閉位置で位置保持されることとなる
【0048】なお、動作レバー14は、カム面11bか
ら外れても、氷結等の理由により、図5(B)に示した
位置のままC方向に回転しない場合もあるが、その場合
は、係合部14bに第2送り部11dが当接しながら送
ることによって、メカ的に動作レバー14は矢示A方向
に回転させられる。
【0049】また、図5(A)に示す位置から駆動車1
0が矢示D方向に回転し、第2送り部11dが係合部1
4bに当接しながら動作レバー14を矢示C方向に送ろ
うとすると、回転規制用凸片14dが度当たり部25に
突き当たるので、動作レバー14の回転角度が規制され
るようになっている。このように動作レバー14が度当
たり部25に突き当たり回転が規制されると、ステッピ
ングモータ7はその初期位置を認識することとなる。こ
のようにして、動作レバー14はカム体11によって、
所定の角度範囲内で双方向に回転させられ、他方のバッ
フル5bを開閉位置に回動させることとなる。
【0050】また、係合部としての突起部9,9は、駆
動車10の図4において下側の面に一体的に形成されて
おり、駆動車10と一体的に回転するようになってい
る。突起部9,9は、図6(A),(B)及び(C)に
示すように、各々駆動車10の回転中心部分より半径方
向外側に延出された突起状部材で形成されており、先端
部分が円弧状に形成されたものとなっている。そして、
この先端部分が第1動作歯車12の被係合部としての嵌
合凹部12aに入り込むことによって、駆動車10は第
1動作歯車12と係合可能となっている。すなわち、駆
動車10は、突起部9,9のうちの一つを第1動作歯車
12に係合させながら回転することによって、第1動作
歯車12を回転駆動することとなる。
【0051】なお、第1動作歯車12は、第2動作歯車
13と噛合しており、後述するように第1動作歯車12
の嵌合凹部12aと第2動作歯車13の被係合部として
の嵌合凹部13aとは、線対称関係にある。そのため、
駆動車10が突起部9,9を第1動作歯車12に係合さ
せながら回転すると、第2動作歯車13も同期して回転
し嵌合凹部12a,13a同士が接する位置にくること
となる。したがって、突起部9,9は、嵌合凹部12a
に係合しながら回転し、第1動作歯車12を所定の角度
回転させると直ちに第2動作歯車13の嵌合凹部13a
内に入り込むようになっている。
【0052】なお、突起部9,9は、先端部分が第2動
作歯車13の嵌合凹部13aに入り込むことによって、
第2動作歯車13と係合する。このように突起部9,9
のうちの一つが第2動作歯車13に係合しながら駆動車
10が回転することによって、第2動作歯車13を回転
駆動することとなる。なお、第2動作歯車13が回転す
ると、第1動作歯車12は同期して回転し原位置まで回
転することとなる。なお、この実施の形態では、突起部
9,9と第1動作歯車12及び第2動作歯車13とが係
合しながら駆動車10が回転する各範囲は80°で、か
つ、一方の突起部9と他方の突起部9とが、周方向に1
60°離れた位置に設けられている。
【0053】また、一対の歯車対の一方となる第1動作
歯車12は、嵌合孔12bを固定軸35に挿通させるこ
とによって、動作レバー14と同軸上にケース体6に回
転自在に支承されている。第1動作歯車12は、2つの
異なる径の大径扇型歯車12cと小径扇型歯車12dと
を周方向に一体的に並べた形状を有している。
【0054】大径扇型歯車12cの外周縁の周方向他端
近傍から途中部分までの区間には、歯車対の他方となる
第2動作歯車13と噛合するための歯部12eが形成さ
れている。また、大径扇型歯車12cの外周縁の周方向
一端近傍で歯部12eのない部分には、突起部9,9が
入り込んで係合するように形成された被係合部としての
嵌合凹部12aが形成されている。この嵌合凹部12a
は、第2動作歯車13の嵌合凹部13aと対応する位置
に形成されている。一方、小径扇型歯車12dの外周縁
には、一方のバッフル5aの駆動軸15と一体的に回動
する増速歯車45の歯部45aと噛合する歯車部12h
が設けられている。
【0055】一方、一対の歯車対の他方となる第2動作
歯車13は、嵌合孔13bを固定軸36に挿通させるこ
とによってケース体6に回転自在に支承されている。第
2動作歯車13は、扇型歯車で形成されており、外周縁
の周方向他端近傍から途中部分までの区間には、第1動
作歯車12の歯部12eと噛合するための歯部13cが
形成されている。このため、第2動作歯車13は、第1
動作歯車12が回転すると同期して回転することとな
る。
【0056】また、外周縁の周方向一端近傍で歯部13
cのない部分には、突起部9,9が入り込んで係合する
ように切欠き状に形成された被係合部としての嵌合凹部
13aが形成されている。このため、嵌合凹部13aに
突起部9,9を入り込ませながら駆動車10が回転する
と、第2動作歯車13は回転し第1動作歯車12を同期
回転させることとなる。なお、この嵌合凹部13aは、
第1動作歯車12aと対応する位置に設けられており、
図6(B)に示した位置においては、突起部9,9が第
1動作歯車12の嵌合凹部12aから第2動作歯車13
の嵌合凹部13aへの移行またはその逆の移行が可能と
なっている。
【0057】このような構成により第1動作歯車12
は、駆動車10が図6(A)に示す位置から図6(B)
に示す位置まで矢示A方向に100°回転すると、突起
部9の一方が嵌合凹部12aに入り込んで係合し駆動車
10によって回転させられる。この動作によって、第1
動作歯車12は、駆動車10の回転力を増速歯車45に
伝達し一方のバッフル5aの駆動軸15を閉位置から開
位置に駆動すると共に、第2動作歯車13を回転させる
ようになっている。すると、第1動作歯車12と第2動
作歯車13とは、それぞれ嵌合凹部12a,13aが接
する位置関係となる。
【0058】そして、さらに駆動車10が矢示A方向に
回転することによって、駆動車10は突起部9の一方を
第2動作歯車13の嵌合凹部13aに移動させて第2動
作歯車13を駆動し始める。このように駆動車10が第
2動作歯車13と係合しながら、図6(B)に示す位置
より図6(C)に示す位置まで矢示A方向に80°回転
すると、第2動作歯車13の回転に同期して回転し第1
動作歯車12は原位置まで戻ることとなる。すなわち、
第1動作歯車12の嵌合凹部12aと第2動作歯車13
の嵌合凹部13aとは、最も離れた位置関係となる。こ
の動作によって、第1動作歯車12は、一方のバッフル
5aの駆動軸15を開位置から閉位置に回動させること
となる。なお、図6(A)から図6(C)に示す位置ま
で駆動車10が矢示A方向に180°回転すると、突起
部9の他方が第1動作歯車12の嵌合凹部12a内に進
出し始めることとなる。
【0059】そして、図6(C)に示した位置からさら
に駆動車10を矢示A方向に80°回転させると、バッ
フル5aが開口部4に突き当たると共に0°の初期位置
からのステップ数が所定値となり、ステッピングモータ
7が停止する。この間の動作としては、第1動作歯車1
2と第2動作歯車13とが互いに嵌合凹部12a,13
aを接近させ、一方の駆動軸15は閉位置から開位置に
回動されることとなる。なお、駆動軸15が回転規制さ
れると、ステッピングモータ7はその位置で停止し、バ
ッフル5aは開位置で保持される。なお、人の手等によ
ってバッフル5aを回動させようとすると、駆動車10
は矢示A方向にさらに回転しようとするが、カム体11
の径方向への突出部が係合部14bに突き当たり、それ
以上は回転しないようになっている。
【0060】駆動車10が矢示A方向に計260°回転
した後、逆回転をし始めると、上述した動作の反対の動
作が始まる。すなわち、嵌合凹部12a,13aが接近
した位置関係から、駆動車10が突起部9の他方を嵌合
凹部12aに係合させながら矢示D方向に回転し、嵌合
凹部12a,13aが最も離れた位置となるように第1
動作歯車12を駆動する。この間の駆動車10の回転角
度は、80°となる。すると、図6(C)に示すような
位置関係となり、駆動軸15は閉位置に回動されること
となる。さらに、図6(C)から図6(B)に示す位置
まで、駆動車10が回転すると、嵌合凹部12a,13
aは再び接近し、駆動軸15は再び開位置に回動される
こととなる。そしてさらに、図6(B)から図6(A)
に示す位置まで、駆動車10が回転すると、嵌合凹部1
2a,13aは離れた位置関係となり、駆動軸15は閉
位置に駆動される。なお、詳細に言えば、図6(A)に
示す位置から20°駆動車10が矢示A方向に回転した
位置が閉位置の開始位置で、その後、駆動車10が20
°回転して初期位置(0°)となる。
【0061】一方、駆動源としてのステッピングモータ
7は、図4に示すようになっている。すなわち、ロータ
43は、バネ46によって一方側に付勢され、振動が防
止されている。なお、ロータ43は、ピニオン43aの
他にマグネット47を有し、そのマグネット47と対向
し、かつロータ43を囲むように、マグネットワイヤ4
8や、突出ピン49が設けられるボビン50、2つのコ
ア51,51および2つのステータケース52,52か
らなるステータが設けられている。
【0062】そして、ステータケース52,52をはさ
むように側板53と、取付板54とが設けられている。
加えて、基板55がブラケット56に取り付けられ、突
出ピン49が基板55の表面の印刷回路と接続されてい
る。一方、基板55には、外部から電力をステッピング
モータ7に供給するリード線57が接続されている。こ
のリード線57は、ケース体6の側壁部18に形成され
た切欠き58から取り出されている。
【0063】フレーム3,3は、図1,図2および図7
に示すように、厚さの薄い四角柱形状となっている。そ
して、フレーム3,3の内部に開口部4が形成されると
共に、バッフル5a,5bの駆動軸15,16と係合す
る軸部5c,5cがそれぞれ収納されている。各フレー
ム3の両側には、駆動軸15,16及び軸部5c,5c
を支持する側壁3a,3aが形成されていると共に、ケ
ース体6側の駆動軸15,16を支持する部分は、貫通
孔3f,3fとなっている。一方、軸部5c,5cの他
端側は、側壁3aに設けた有底孔3gに嵌入し、回動可
能に支持されている。なお、駆動軸15,16および軸
部5c,5cの互いに係合する部分は、それぞれ小判状
とされると共に若干の回動遊びをもって係合されてい
る。
【0064】また、一方のフレーム3の中央側の側壁3
aには、駆動部2を挟んでフレーム3同士を固定するた
めの4本の固定用軸3bが突出されている。これらの固
定用軸3bの先端部分には、受け孔3dがそれぞれ形成
されている。そして、固定用軸3bは、ケース体6の底
面部17に設けられた挿通孔21内に挿通される。ま
た、他方のフレーム3の中央側の側壁3aには、固定用
軸3の受け孔3d内に進出して両フレーム3,3を駆動
部2に対して固定するためのタッピンネジ3cを挿通す
るためのネジ挿通孔3hが4箇所設けられている。この
構成によって、両フレーム3,3は、駆動部2を形成す
るケース体6を挟むように固定されることとなる。
【0065】一方、開口部4は、フレーム3と平行に突
き出た開口形成部4aが開口4bの周囲を囲むことによ
り形成されている。そして、この開口形成部4aの開口
4bに面する部分は、バッフル5a,5bに当接する突
出部4cとなり、当接面を形成している。また、この突
出部4cと反対側に突出している部分、すなわちバッフ
ル5a,5bが当接する側と反対側の突出部4dには、
図7に示すように、バッフル5a,5bを強制的に閉じ
方向に付勢する付勢手段となる付勢ばね59,59の一
端を係止する係止部4e,4eが設けられている。そし
て、付勢ばね59,59は、それぞれこの係止部4e,
4eに一端が係止されていると共に、他端がバッフル5
a,5bの開口側突出部5d,5dに係止されている。
なお、この開口部4は、フレーム3と一体に形成されて
いるが、別部材としても差し支えない。
【0066】この構成によって、バッフル5a,5b
は、軸部5c,5cを回転中心として強制的に図7の矢
示A方向、すなわち閉じ方向に付勢されている。したが
って、バッフル5b側の駆動軸16及び増速歯車44
は、それぞれ常時閉じ方向に回転付勢され、動作レバー
14が矢示C方向に回転付勢されることとなる。そのた
め、動作レバー14は、カム体11のカム面11bとの
係合が解除されると、閉方向に回動するようになってい
る。すなわち、付勢ばね59は、駆動軸16を閉じ方向
に回動する駆動源となっている。なお、氷結等により動
作レバー14が閉じ方向に回動しない状態が生じたとし
ても、カム体11の第2送り部11dが動作レバー14
の係合部14bに突き当たり動作レバー14を閉じ方向
に回動させる。これにより、氷結等が生じてもバッフル
5bは確実に閉じることとなる。
【0067】一方、バッフル5a側の駆動軸15及び増
速歯車45も、常時閉じ方向に回転付勢されている。そ
して、バッフル5aが閉状態時には、突起部9,9と第
1動作歯車12及び第2動作歯車13が係合していない
状態、すなわち、がたついた状態となっており、ステッ
ピングモータ7の回転駆動力が伝達されていないことと
なる。このような構成により、バッフル5a,5bは、
完全に閉じた状態においては、付勢ばね59の付勢力に
よって閉じ状態となっていることとなる。
【0068】バッフル5a,5bの開口部4側には、緩
衝部材となるソフトテープ60が固着されバッフル5
a,5bの一部を構成している。なお、バッフル5a,
5bの背面側には、バッフル5a,5bの強度を保つた
め、リブを設けるようにしても良い。また、バッフル5
a,5bは、駆動軸15,16を支点として回動可能と
なっており、図7の矢示AもしくはB方向に開閉動作を
行う。なお、ソフトテープ60としては、突出部4cと
当接したときの沈み込み量が大きくなるように、発泡ポ
リウレタンとしているが、他の弾性部材、例えば発泡ポ
リエチレンやゴム部材等としても良い。
【0069】ステッピングモータ7の回路構成は、図8
に示す通りとなっている。すなわち、2つの巻線61
と、8つのトランジスタ62と、8つのダイオード63
から構成され、バイポーラ駆動されるように、各素子は
対称に配置されている。
【0070】このように構成されたダブルダンパー装置
1は、例えば図9に示すようなミッドフリーザー化され
た冷蔵庫64等に組み込まれる。ここで、図16に示す
ものと同一部材は同一符号で示し、説明を省略する。こ
の冷蔵庫64は、ミッドフリーザー化された冷蔵庫で、
中央に冷凍室81が設けられ、上部に冷蔵室82、下部
に野菜室83がそれぞれ設けられている。そして、冷蔵
室82まで冷気を送風するダクト65が形成されてお
り、このダクト65の冷蔵室82および野菜室83に通
ずる部分にこのダブルダンパー装置1がはめ込まれてい
る。すなわち、このダブルダンパー装置1のフレーム3
がダクト65の一部を形成するようにはめ込まれ、ダブ
ルダンパー装置1自体がダクト65を兼ねている。な
お、ダクト65の入口、換言すればエバポレータ84の
部屋の出口にこのダブルダンパー装置1を配設しても良
い。
【0071】次に、このダブルダンパー装置1の動作に
ついて説明する。なお、バッフル5a,5bの開閉状態
と、駆動車10の回転角度との関係は、図10から図1
4に示した動作図及び図15に示した動作説明図のよう
になる。なお、図10は、駆動車10の回転角度が0°
状態時で、(A)はバッフル5a開閉状態を、(B)は
バッフル5bの開閉状態をそれぞれ示している。また、
同様に、図11は駆動車10の20°状態時、図12は
駆動車10の100°状態時、図13は駆動車10の1
80°状態時、図14は駆動車10の260°状態時
で、図11から図14の各図の(A)はその時々のバッ
フル5aの開閉状態を、(B)はバッフル5bの開閉状
態をそれぞれ示している。
【0072】まず、最初にダブルダンパー装置1を冷蔵
庫64に組み込んだ後、初期設定を以下のような方法で
行う。すなわち、ステッピングモータ7を逆方向に回転
させて、駆動車10と一体的にカム体11及び突起部
9,9を回転させる。すると、カム体11の第2送り部
11dに送られて動作レバー14が回転し、図10
(B)に示すように、動作レバー14は回転規制用凸片
14dをケース体6に設けた度当たり部25に突き当て
てロックされ、駆動車10もロック状態となる。なお、
このとき、ステッピングモータ7には、0°を超えて回
転することが可能なステップ数の駆動信号を出力させて
いる。このように、本実施の形態では、駆動車10をロ
ックさせた状態からステッピングモータ7に余分な駆動
信号を出力させることによって、初期設定位置(0°)
を検出している。
【0073】この初期設定位置(0°)では、図10
(A)及び(B)に示すように、バッフル5a及び5b
共に閉状態となっている。なお、この実施の形態では、
図11(A)及び(B)に示すように初期設定位置(0
°)から20°回転した位置までは、バッフル5a,5
b共に閉状態のままである。バッフル5a,5bは、閉
状態時においては、ステッピングモータ7の駆動力が伝
達されていない状態となっている。この閉状態では、付
勢ばね59の回転付勢力によって、バッフル5a,5b
は、閉方向に回転付勢されていることとなる。
【0074】このような状態から冷蔵庫64の動作によ
り冷蔵庫64内の温度制御を行うCPU等が、このダブ
ルダンパー装置1に対し、バッフル5a,5bが関与す
る室への冷気導入の命令を行う。すると、ステッピング
モータ7のロータ43が駆動され、その回転がピニオン
43a、第1減速歯車38、第2減速歯車39、第3減
速歯車40、第4減速歯車41を介して駆動車10に伝
達される。なお、本実施の形態では、図15に示すよう
に、この駆動車10の回転角度によって、バッフル5
a,5bの開閉状態をそれぞれ制御している。
【0075】すなわち、駆動車10を、図11(A)及
び(B)に示す位置(20°)から正方向に80°回転
させて、図12(A)及び(B)に示す位置(100
°)にすると、カム体11は動作レバー14と係合せず
空回りすることとなる。したがって、動作レバー14は
回動せず、バッフル5bは閉状態のままとなる。この
間、突起部9の一方は、第1動作歯車12の嵌合凹部1
2a内に入り込みながら回転し第1動作歯車12を回転
させることとなる。
【0076】すると、第1動作歯車12に同期して第2
動作歯車13も回転し、第1動作歯車12と第2動作歯
車13とが嵌合凹部12a,13aを接近させた状態の
位置関係となる。そして、第1動作歯車12の歯部12
eと係合している増速歯車45が駆動軸15と一体的に
回転し、バッフル5aは開方向に回動されることとな
る。すなわち、この期間では、バッフル5bが閉状態を
維持している間にバッフル5aを閉状態から開状態に切
り換え、両バッフル5a,5bを閉閉モードから開閉モ
ードにしている。
【0077】また、駆動車10を、図12(A)及び
(B)に示した位置(100°)からさらに80°回転
させて、図13(A)及び(B)に示すような位置(1
80°)にすると、その間、カム体11の第1送り部1
1cが動作レバー14の係合部14bに当接しながら送
るので、動作レバー14が図13(B)において矢示B
方向に回転することとなる。すると、動作レバー14の
歯車部14eと係合している増速歯車44が駆動軸16
と一体的に回転し、バッフル5bは開方向に回動される
こととなる。なお、動作レバー14は、さらにカム体1
1が回転するとカム面11bに乗り上げて位置保持され
ることとなる。
【0078】一方、この間、突起部9の一方は、第1動
作歯車12の嵌合凹部12aから第2動作歯車13の嵌
合凹部13aに移動し、嵌合凹部13a内に入り込みな
がら回転して、第2動作歯車13を回転させることとな
る。すると、第2動作歯車13に同期して第1動作歯車
12が回転し、図13(A)に示すように、第1動作歯
車12と第2動作歯車13とが嵌合凹部12a,13a
を共に遠ざけた位置関係となる。この間、増速歯車45
は駆動軸15と一体的に回動し、バッフル5aは閉方向
に回動されることとなる。すなわち、この期間では、バ
ッフル5bは、閉状態から開状態へ、バッフル5aは、
開状態から閉状態へ共に回動され、両バッフル5a,5
bを開閉モードから閉開モードにしている。
【0079】また、さらに駆動車10を、図13(A)
及び(B)に示した位置(180°)から80°正方向
に回転させて、図14(A)及び(B)に示した位置
(260°)にすると、その間、カム体11は、動作レ
バー14の係合部14bをカム面11bに当接させなが
ら空回りすることとなる。したがって、動作レバー14
は回動せず、バッフル5bは開状態のままとなる。一
方、突起部9の一方は、この間第2動作歯車13の嵌合
凹部13aとの係合が解除され、それと入れ替わりに突
起部9の他方が第1動作歯車12の嵌合凹部12a内に
侵入してくる。そして、突起部9の他方が、第1動作歯
車12を回転させる。
【0080】すると、第1動作歯車12に同期して第2
動作歯車13も回転し、図14(A)に示すような第1
動作歯車12と第2動作歯車13とが嵌合凹部12a,
13aを接近させた状態の位置関係となる。そして、第
1動作歯車12の歯部12eと係合している増速歯車4
5が駆動軸15と一体的に回転し、バッフル5aは開方
向に回動されることとなる。すなわち、この期間では、
バッフル5bが開状態を維持している間にバッフル5a
を閉状態から開状態に切り換え、両バッフル5a,5b
を閉開モードから開開モードにしている。
【0081】なお、駆動車10が、初期位置(0°)か
ら、図14(A)及び(B)に示すような260°の位
置まで回転されると、ステッピングモータ7が逆回転す
るように設定されている。そして、ステッピングモータ
7によって駆動車10が逆回転させられると、80°回
転するごとに、先の順序とは逆にバッフル5a,5b
は、上述したモードを順次実行していく。
【0082】すなわち、駆動車10を260°の位置か
ら逆方向に回転させて180°の位置にすると、バッフ
ル5a,5bは開開モードから閉開モードとなる。ま
た、駆動車10を180°の位置から100°の位置ま
で回転させると、バッフル5a,5bは、閉開モードか
ら開閉モードとなる。さらに駆動車10を100°の位
置から20°の位置まで回転させると、バッフル5a,
5bは、開閉モードから閉閉モードとなる。
【0083】なお、駆動車10を20°の位置からさら
に逆方向に回転させて、カム体11の第2送り部11d
で動作レバー14を回転させ、動作レバー14の回転規
制用凸片14dを度当たり部25に突き当て、このとき
にステッピングモータ7に余分な駆動信号を出力させな
がら、駆動車10の回転をメカ的にロックすることによ
り、駆動車10の初期回転位置0°の位置検出を行うよ
うにしている。
【0084】なお、ここで、バッフル5a,5bの開閉
位置から開開位置への移行や閉閉位置から他の位置への
移行等4つのモード間の移動は、ステッピングモータ7
のステップ数と回転方向を検出し、制御することにより
自由に行うことができるものとなっている。
【0085】ここで、バッフル5a,5bの開位置から
閉位置およびその逆方向の移動時間は、パルスの発生レ
ートで制御する。また、完全な開位置ではなく、開と閉
の中間にバッフル5a,5bを停止させることもでき
る。なお、開位置から閉位置までの移動角度を、この実
施の形態では45°としているが、他の角度も適宜採用
することができる。
【0086】この実施の形態では、開口部4がフレーム
3に対して垂直に形成されているので、フレーム3の厚
さを薄くすることができる。このため、フレーム3を含
む装置全体が小型になり、このダブルダンパー装置1を
他の機器、例えば冷蔵庫に取り付け易くなる。また、バ
ッフル5a,5bの開位置がフレーム3,3に対してほ
ぼ平行となる位置としているので、開状態のとき、フレ
ーム3,3に沿って流れてくる冷気は、バッフル5a,
5bや開口部4,4に遮られることがほとんどなく、直
進的に流れていく。このため、冷気の伝達ロスがなくな
り、冷気伝達と冷気拡散の効率が良い冷蔵庫となる。
【0087】また、この実施の形態では、パルス数によ
って制御しているにもかかわらず、確実にバッフル5
a,5bを閉位置や開位置にもっていくことができる。
すなわち、バッフル5a,5bは、ステッピングモータ
7の迷い時間やバッフル5a,5bの氷結等により、一
旦動作しない場合が生ずると、確実な閉動作や開動作が
行えないが、この実施の形態では、カム体11と動作レ
バー14及び突起部9,9と第1動作歯車12及び第2
動作歯車13を確実に当接させて送る機構の利用によ
り、メカ的に確実に閉位置や開位置とすることができ
る。このため、氷結による動作不良やあってはならない
冷気漏れが生じることがない。
【0088】加えて、第1動作歯車12と歯部12eと
増速歯車45の歯部45aの噛み合い部分、及び動作レ
バー14の歯車部14eの歯と増速歯車44の歯部44
aの噛み合い部分の歯数を調整するだけで、バッフル5
a,5bの動作角度を大きくできることとなる。なお、
この実施の形態では45°の動作角度を持たせている。
【0089】なお、上述の実施の形態は、本発明の好適
な実施の形態の例であるが、これに限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変
形実施可能である。例えば、バッフル5aを動作させる
機構のみを取り出し、1つのバッフルを駆動するシング
ルダンパーとしたり、同様にバッフル5bを動作させる
機構を利用したシングルダンパーとすることができる。
【0090】また、上述の実施の形態では、ステッピン
グモータ7は双方向回転としているが、動作レバー14
に突き当たるカム体11の出っ張り部分を取り除いた構
成とすると、ステッピングモータ7を一方向のみに回転
させても4モードを得ることができる。なお、この場
合、バッフル5b側の閉じ動作は、付勢ばね59に完全
に依存することとなる。
【0091】さらに、上述の実施の形態では、バッフル
5aを駆動する機構として、第1動作歯車12の回動を
増速歯車45を介して増速して駆動軸15に伝達するこ
とによって、駆動軸15の回動角度をより大きくする構
成をとっているが、特に必要がなければ、駆動軸15の
一端を第1動作歯車12の回転中心に直接固定する構成
とし、増速歯車45を省略しても良い。加えて、バッフ
ル5bを駆動する機構として、駆動軸16の一端をカム
体11の回転中心に直接固定する構成とし、増速歯車4
4も省略しても良い。
【0092】さらに、バッフル5a,5bの開口部4の
突出部4cと当接する部分にソフトテープ60を設けた
が、バッフル5a,5bの密閉度が厳しく要求されない
場合は、ソフトテープ60を省略しても良い。さらに、
上述の実施の形態では、減速輪列8を使用しているが、
減速輪列8は必ずしも必要がない。また、ステッピング
モータ7の駆動方法としては、バイポーラ駆動の他、ユ
ニポーラ駆動等他の駆動方法を適宜採用することができ
ると共にステップ角度やトルク等の各種仕様も、その使
用形態等に合わせ各種の値のものを採用することができ
る。
【0093】また、上述の実施の形態では、フレーム
3,3がダクト形状のダンパー装置となっているが、他
の構成のダンパー装置にも適用できる。また、冷蔵庫で
はなく、通風用のダクト等他の流体を制御する各種のダ
ンパー装置に適用することができる。さらに、フレーム
3,3をこのダンパー装置が取り付けられる側の枠、例
えば図9に示す冷蔵庫64の冷気送風用のダクト65を
利用して構成するようにしても良い。また、開口部4を
3つ以上並設したときは、その一部にこのダブルダンパ
ー装置1を採用することができる。またさらに、係合部
としての突起部9を複数、具体的には2つ設けたが、シ
ングルダンパーとする場合は、突起部9は1つとしても
良い。
【0094】また、ステッピングモータ7ではなく、D
CモータやAC同期モータ等、他の駆動源を使用しても
良い。その場合、上述の4モード等にこだわらなけれ
ば、一方向回転のみの駆動源としても良い。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のダブルダ
ンパー装置では、モータ等の駆動源の動力が、開閉板と
なるバッフルに伝達され、バッフルがフレームに設けら
れる開口部に対して開閉動作する構成となっており、請
求項1から4記載のダンパー装置では、互いに噛合して
いる歯車対が、駆動源により回転駆動される駆動車の係
合部に各々係合することにより、歯車対の一方の回転を
駆動軸に伝達して、開閉板の開閉動作を行っている。そ
のため、歯車対と間欠機構を利用して開閉板の開閉動作
を短いタイミングによって行わせると共にその開き角度
を大きくすることができる。加えて、駆動軸に駆動力を
伝達する歯車対の一方の回転が、駆動車に拘束されてい
るので、氷結等が生じても開閉板を確実に動作させるこ
とができる。
【0096】また、請求項5から7記載のダンパー装置
では、動作レバーを、駆動源により回転駆動されるカム
体及び伝達歯車を介して動作させることにより開閉板の
開閉動作を行っている。そのため、カム体と動作レバー
の係合する範囲を広く設定し、動作レバーの回動角度を
大きく取ることによって、開閉板の開き角度を大きく取
ることができる。加えて、カム体を双方向回転可能と
し、カム体に動作レバーをメカ的に一方に回転させる送
り部、他方に回転させる送り部の両方を設けると、動作
レバーがどちらの方向にもメカ的に送られることとな
り、氷結等が生じても開閉板を確実に動作させることが
できる。
【0097】また、請求項8から17記載のダンパー装
置では、開口部は2つ設けられ、2つの開閉板が開口部
に対して開閉動作する。これら2つの開閉板の駆動機構
は、それぞれの別の構成を有しており、一方の開閉板
は、歯車対の諸元値を種々設定することにより開閉板の
開き角度を大きくすることができ、他方の開閉板は、カ
ム体と動作レバーの係合する範囲を広く設定し、動作レ
バーの回動角度を大きく取ることによって、開閉板の開
き角度を大きく取ることができる。しかも、2つの機構
による開閉のタイミングをずらし、カム体側の開閉板が
開及び閉状態となっているときに、歯車対側の開閉板を
駆動して開閉状態を切り換えることによって、2つの開
閉板の開閉をずらすことで複数のモードが設定できるよ
うになる。
【0098】また、2枚の開閉板の間に駆動部を設けた
構成とすることにより、デッドスペースを減少させるこ
とができる。しかも、駆動部を配置することにより2つ
の開口部間の距離を長くできるので、断熱効果が高まり
シビアな温度制御を行うことができるものとなる。ま
た、駆動部が開閉板間にあるので、それぞれの開閉板へ
の動作伝達を行い易いものになると共に、開口部間の距
離設定が従来に比べ自由となる。このため、駆動部の機
構を単純化できると共に、断熱効果に合わせた設計が容
易にでき、しかも風路設計がし易くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のダンパー装置を上から見
た一部断面平面図とそのA−A線部分断面図である。
【図2】図1に示したダンパー装置の矢示II方向から
見た図で、図において左側のバッフルを開状態、右側の
バッフルを閉状態とした図である。
【図3】図1に示したダンパー装置の駆動部の内部構造
を表した平面図である。
【図4】図3に示した駆動部の展開縦断面図である。
【図5】図3に示した駆動部の駆動車及びカム体と動作
レバーとの関係を表した模式図で、(A)は閉状態の一
例で、(B)は開状態の一例を示したものである。
【図6】図3に示した駆動部の駆動車及び突起部と、第
1動作歯車及び第2動作歯車との関係を表した模式図
で、(A)は閉状態の一例で、(B)は開状態の一例
で、(C)は閉状態の他の例を示したものである。
【図7】図2のVII−VII断面図である。
【図8】図4に示した駆動部のステッピングモータの駆
動回路を示した回路図である。
【図9】図1のダンパー装置が冷蔵庫の中へ組み込まれ
た状態を説明するための図である。
【図10】図1に示したダンパー装置の駆動車の回転角
度が0°状態時の2つのバッフルの開閉動作を示した図
で、(A)は一方のバッフルと歯車対及び係合部との関
係、(B)は他方のバッフルと動作レバー及びカム体と
の関係を表した図である。
【図11】図1に示したダンパー装置の駆動車の回転角
度が20°状態時の2つのバッフルの開閉動作を示した
図で、(A)は一方のバッフルと歯車対及び係合部との
関係、(B)は他方のバッフルと動作レバー及びカム体
との関係を表した図である。
【図12】図1に示したダンパー装置の駆動車の回転角
度が100°状態時の2つのバッフルの開閉動作を示し
た図で、(A)は一方のバッフルと歯車対及び係合部と
の関係、(B)は他方のバッフルと動作レバー及びカム
体との関係を表した図である。
【図13】図1に示したダンパー装置の駆動車の回転角
度が180°状態時の2つのバッフルの開閉動作を示し
た図で、(A)は一方のバッフルと歯車対及び係合部と
の関係、(B)は他方のバッフルと動作レバー及びカム
体との関係を表した図である。
【図14】図1に示したダンパー装置の駆動車の回転角
度が260°状態時の2つのバッフルの開閉動作を示し
た図で、(A)は一方のバッフルと歯車対及び係合部と
の関係、(B)は他方のバッフルと動作レバー及びカム
体との関係を表した図である。
【図15】図1に示したダンパー装置のステッピングモ
ータの動作と、駆動車の回転動作と、2つのバッフルの
開閉動作との関係を示した図である。
【図16】従来のモータ式ダンパー装置の背面図であ
る。
【図17】従来のモータ式ダンパー装置の一部断面側面
図である。
【図18】従来のモータ式ダンパー装置やダブルダンパ
ー装置が冷蔵庫へ組み込まれる状態を説明するための図
である。
【図19】従来のダブルダンパー装置の正面図である。 〔図面の簡単な説明〕 1 ダブルダンパー装置 2 駆動部 4 開口部 5a,5b バッフル(開閉板) 5c 軸部 7 ステッピングモータ(駆動源) 9 突起部(係合部) 10 駆動車 11 カム体 11c 第1送り部 11d 第2送り部 12 第1動作歯車(歯車対の一方) 12a 嵌合凹部(被係合部) 12e 歯部 13 第2動作歯車(歯車対の他方) 13a 嵌合凹部(被係合部) 13c 歯部 14 動作レバー 14e 歯車部 15 駆動軸(第1駆動軸) 16 駆動軸(第2駆動軸) 44 増速歯車(伝達歯車) 59 付勢ばね(付勢手段)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を開閉するための開閉板と、この
    開閉板を駆動する駆動部とを有するダンパー装置におい
    て、上記駆動部は、駆動源と、この駆動源により回転駆
    動される係合部を有する駆動車と、上記係合部と係合離
    脱可能な被係合部を各々備えると共に互いに噛合する歯
    部を有し上記駆動車によって回転駆動される一対の歯車
    対とを有し、上記駆動車が上記係合部を上記歯車対のど
    ちらか一方の被係合部に係合させながら回転することに
    よって発生する上記歯車対の一方の回転を、上記開閉板
    の軸部に伝達して上記開閉板の開閉動作を行うことを特
    徴とするダンパー装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動車は、前記歯車対の一方を回転
    させ前記開閉板を閉から開にした後、前記歯車対の他方
    を回転させることにより前記歯車対の一方を逆方向に回
    転させて前記開閉板を開から閉にすることを特徴とする
    請求項1記載のダンパー装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動車は、前記係合部を複数備えた
    ことを特徴とする請求項1または2記載のダンパー装
    置。
  4. 【請求項4】 前記駆動源は、前記駆動車を双方向に回
    転駆動させるための駆動源であることを特徴とする請求
    項1,2または3記載のダンパー装置。
  5. 【請求項5】 開口部を開閉するための開閉板と、この
    開閉板を駆動する駆動部とを有するダンパー装置におい
    て、上記駆動部は、駆動源と、この駆動源により回転駆
    動されるカム体と、歯車部が設けられると共に、上記カ
    ム体に係合離脱可能に配置され上記カム体と係合するこ
    とにより駆動される動作レバーと、上記カム体の歯車部
    を噛合し上記開閉板の軸部と係合する伝達歯車と、を有
    し、上記カム体を回転駆動することにより発生する上記
    動作レバーの回転を上記開閉板の軸部に伝達して上記開
    閉板の開閉動作を行うことを特徴とするダンパー装置。
  6. 【請求項6】 前記駆動源は、前記カム体を双方向に回
    転させるための駆動源であり、前記開閉板は付勢手段に
    よって閉じ方向に付勢されていることを特徴とする請求
    項5記載のダンパー装置。
  7. 【請求項7】 前記カム体は、一方向への回転時に前記
    動作レバーを一方へメカ的に回転させるための第1送り
    部と、他方への回転時に前記動作レバーを他方向へメカ
    的に回転させるための第2送り部とを有していることを
    特徴とする請求項6記載のダンパー装置。
  8. 【請求項8】 2つの開口部を開閉するための2枚の開
    閉板と、この2枚の開閉板を駆動する駆動部とを有する
    ダンパー装置において、上記駆動部は、駆動源と、この
    駆動源により回転駆動される係合部を有する駆動車と、
    上記係合部と係合離脱可能な被係合部を各々備えると共
    に互いに噛合する歯部を備えた一対の歯車対と、この歯
    車対の一方に従動し上記開閉板の一方を駆動する第1駆
    動軸と、上記駆動源により回転駆動されるカム体と、こ
    のカム体に係合して駆動される動作レバーと、この動作
    レバーに従動し上記開閉板の他方を駆動する第2駆動軸
    とを有し、上記駆動源により上記駆動車と一体的に上記
    係合部及びカム体を回転駆動して上記第1駆動軸及び第
    2駆動軸の一方もしくは両方を駆動させ上記2枚の開閉
    板を開閉動作させることを特徴とするダンパー装置。
  9. 【請求項9】 前記2枚の開閉板は、前記駆動部を挟ん
    で対向する位置に配置されたことを特徴とする請求項8
    記載のダンパー装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動車は、前記歯車対の一方を回
    転させ前記開閉板の一方を閉から開にした後、前記歯車
    対の他方を回転させることにより前記歯車対の一方を逆
    方向に回転させて前記開閉板の一方を開から閉にするこ
    とを特徴とする請求項8または9記載のダンパー装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動車は、前記係合部を複数備え
    たことを特徴とする請求項8,9または10記載のダン
    パー装置。
  12. 【請求項12】 前記動作レバーは、閉方向に回転付勢
    されていると共に、前記カム体により回転付勢に抗して
    回転されると、前記開閉板の他方が閉から開になること
    を特徴とする請求項8,9,10または11記載のダン
    パー装置。
  13. 【請求項13】 前記駆動源は、前記駆動車及び前記カ
    ム体を双方向に回転駆動させるための駆動源であること
    を特徴とする請求項8,9,10,11または12記載
    のダンパー装置。
  14. 【請求項14】 前記カム体には、一方への回転時に前
    記動作レバーを一方へメカ的に回転させて前記開閉板の
    他方を閉から開にするための第1送り部と、他方への回
    転時に前記動作レバーを他方へメカ的に回転させて前記
    開閉板の他方を開から閉にするための第2送り部が設け
    られたことを特徴とする請求項13記載のダンパー装
    置。
  15. 【請求項15】 前記開閉板のどちらか一方が開状態及
    び閉状態となっているときに、他方の開閉板の開閉状態
    を切り換えることにより、2枚の開閉板の開閉状態を開
    開、開閉、閉開、閉閉の少なくとも4モードに形成可能
    なことを特徴とする請求項8,9,10,11,12,
    13または14記載のダンパー装置。
  16. 【請求項16】 前記駆動車には、前記カム体及び係合
    部が一体的に形成されたことを特徴とする請求項8,
    9,10,11,12,13,14または15記載のダ
    ンパー装置。
  17. 【請求項17】 前記カム体と前記係合部とは、前記駆
    動車の異なる面にそれぞれ設けられたことを特徴とする
    請求項16記載のダンパー装置。
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