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JP3451955B2 - 結晶欠陥の評価方法及び結晶欠陥評価装置 - Google Patents

結晶欠陥の評価方法及び結晶欠陥評価装置

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Publication number
JP3451955B2
JP3451955B2 JP24256598A JP24256598A JP3451955B2 JP 3451955 B2 JP3451955 B2 JP 3451955B2 JP 24256598 A JP24256598 A JP 24256598A JP 24256598 A JP24256598 A JP 24256598A JP 3451955 B2 JP3451955 B2 JP 3451955B2
Authority
JP
Japan
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etching
conical
crystal defect
substrate
defects
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP24256598A
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English (en)
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健次 中嶋
博文 船橋
行彦 渡辺
友幸 吉田
康一 光嶋
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Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17090979&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3451955(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
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Publication of JP2000058509A publication Critical patent/JP2000058509A/ja
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  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体基板中な
どに存在する微小な結晶欠陥を検出して評価する方法及
び評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Si単結晶基板を用いたLSIにおい
て、結晶欠陥は、LSI製造プロセスの様々な段階で問
題となり、素子の特性や信頼性に影響を与える。特に、
微細化の進展するLSIプロセスでは、信頼性向上、歩
留り向上を図る上で、欠陥制御は重要なキーテクノロジ
ーの一つであり、ウエハメーカー、LSIメーカーを中
心に積極的な研究が行われている。
【0003】結晶欠陥といっても種類は様々であるが、
酸素析出欠陥は制御すべき欠陥の一つである。これは、
ウエハ内部の酸素析出欠陥は金属汚染のゲッタリング源
として有効に作用するが、表面近傍の酸素析出欠陥はデ
バイス特性に悪影響をおよぼすからである。また、素子
の微細化にともなうゲート酸化膜厚の薄膜化により、こ
れまでは問題とならなかったより微小な酸素析出欠陥を
も制御する必要がある。微小酸素析出欠陥の制御を行う
ためには、同欠陥を評価する技術が必要不可欠である。
【0004】このような酸素析出欠陥の最も簡便な評価
法としては、薬液による選択エッチングが、従来より採
用されている。また、より微小な酸素析出物の評価法と
しては、赤外レーザーを用いた方法(赤外レーザー明視
野干渉法;OPP:Optical Precipitate Profiler,赤
外トモグラフ法)や透過型電子顕微鏡(TEM)等があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】酸素析出欠陥の評価法
として最も簡便なのは薬液による選択エッチングである
が、欠陥サイズが1.0μm程度ないとピットとして顕
在化しない。赤外レーザーを用いた方法では簡便に0.
03μm程度のサイズの欠陥を検出できるがウエハ1枚
を評価するのに2時間程度要してしまう。また、赤外レ
ーザーを用いた方法では、原理的に深さ方向の分解能は
2μm程度しかない。透過型電子顕微鏡(TEM)は、
数nm程度の極微小な欠陥を検出できるが、試料作製に
大変な手間がかかる、欠陥密度が1010cm-3以上でな
いと観測が困難である、等の問題点がある。
【0006】本発明は、上述のような課題を解決するた
めになされ、微小な結晶欠陥を簡便かつ短時間で評価で
き、深さ方向の分解能にも優れた高精度な結晶欠陥評価
の可能な方法及び装置を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る結晶欠陥評価方法は、基板内又は所定
層内に含まれる結晶欠陥に対して高選択比の異方性エッ
チングによって該基板又は所定層をエッチングし、結晶
欠陥を頂点として形成されていく円錐状エッチング残渣
を前記基板又は層の表面に露出させ、前記円錐状エッチ
ング残渣に基づいて結晶欠陥を評価することを特徴とす
る。
【0008】また、本発明に係る結晶欠陥評価装置は、
基板内又は所定層内に含まれる結晶欠陥に対して高選択
比の異方性エッチングによって該基板又は所定層をエッ
チングし該結晶欠陥を頂点として形成され前記基板又は
層の表面に露出した円錐状エッチング残渣を捉える観察
手段と、前記円錐状エッチング残渣の数、又は該エッチ
ング残渣の円錐の大きさの両方又はいずれかのデータを
得て、前記基板内又は所定層中の結晶欠陥の密度又は深
さ方向への分布の両方又は一方を求めるデータ処理手段
と、を備える。
【0009】以上のように、本発明では、検出しようと
する結晶欠陥に対して選択比の大きい条件で異方性エッ
チングを行うことにより欠陥を検出する。検出原理を以
下に説明する。
【0010】図1は、高選択比異方性エッチングによる
酸素析出欠陥検出の原理を示している。熱処理によって
欠陥(酸素析出欠陥)が形成された試料(例えば、Si
ウエハ)を(図1(a)→(b)参照)、対SiO2
択比の大きい条件でエッチングすると、エッチングされ
にくい酸素析出物を頂点とする円錐状突起物がエッチン
グ残渣として形成される(図1(c))。得られた円錐
状エッチング残渣の数を数えれば、エッチングしたSi
試料中にあった酸素析出欠陥の密度を求めることができ
る。この円錐状エッチング残渣は、結晶欠陥(例えば酸
素析出欠陥)が存在すれば、その密度によらず発生する
ため、従来のTEMを用いて結晶欠陥評価を行う場合の
ように、評価は結晶欠陥密度によらず評価することがで
きる。異方性エッチングは、例えば、シリコン基板又は
シリコン膜中の酸素析出欠陥を評価する場合には、ハロ
ゲン系(Br、Cl、F)ガスを含むガスを用いてドラ
イエッチング(例えば反応性イオンエッチング)により
行う。この様な条件でエッチングを行えば、図1(c)
の様な酸素析出欠陥に起因した円錐状突起物が得られ
る。
【0011】また、本発明に係る円錐状エッチング残渣
は、エッチング条件が同じであれば、各円錐の底角は、
円錐の大きさによらず一定であるため、図2に示すよう
に、円錐状突起物の大きさ(底面の直径)に基づいて、
次式(1)により、酸素析出欠陥の表面からの位置Xox
を求めることができる。よって、酸素析出欠陥密度の深
さ方向の分布も求めることも可能である。なお、次式に
おいてDは、表面からのエッチング深さ、dは円錐状突
起物の底面直径、θは円錐状突起物の底角である。
【0012】
【数1】 XOX=D−(d/2)tanθ ・・・(1) また、写真撮影装置および画像処理装置等を組み合わせ
ることにより酸素析出欠陥密度およびその深さ方向の分
布を自動で求めることができる。
【0013】また、本発明においては、基板内又は所定
層内に含まれる結晶欠陥に対して高選択比の異方性エッ
チングで該基板又は所定層を異なる選択比でエッチング
し該結晶欠陥に起因して前記基板又は層の表面に露出し
た円錐状エッチング残渣を所定の観察手段がそれぞれ捉
え、データ処理手段が、異なる選択比のエッチングによ
ってそれぞれ得られた円錐状エッチング残渣のデータに
基づいて、結晶欠陥の大きさを評価することも採用可能
である。
【0014】更に、この異なる選択比のエッチングによ
って得られた円錐状エッチング残渣のそれぞれについ
て、上述のように残渣の数又は円錐の大きさの両方又は
いずれかのデータを得て、結晶欠陥の大きさとともに、
その欠陥の前記基板内又は所定層中の密度又は深さ方向
への分布の両方又は一方を求めてもよい。
【0015】これらのような処理を行うことで、より正
確に結晶欠陥の存在及びその状態更にはその分布状態を
知ることが可能となる。
【0016】
【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の好適な実施
の形態(以下、実施形態という)について図面を参照し
て説明する。
【0017】本発明では、基板内又は所定層内に含まれ
る結晶欠陥に対して高選択比の異方性エッチングによっ
て該基板又は所定層をエッチングする。この様なエッチ
ングを行うことで、図1(c)のように、基板又は層の
表面に結晶欠陥を頂点とした円錐状エッチング残渣が露
出する。得られた円錐状エッチング残渣は、光学顕微鏡
やSEM等で捕捉することができ、データ処理装置やパ
ーティクルカウンタ等によりその数を計測する。また、
図2に示す原理に基づいて、例えば光学顕微鏡等で得ら
れた画像から円錐の底面の直径dを計測し、円錐の底角
をSEMを用いて測定し、更に、エッチング前の基板
(層)表面からのエッチング深さDを測定し、式(1)
の演算を行うことで、結晶欠陥の表面からの深さ(位
置)XOXを求める。このような手法の採用により、深さ
方向の結晶欠陥の分布を求めることが可能となる。
【0018】図3は、本発明に係る結晶欠陥評価の為の
手順及び装置を概念的に示している。なお、以下におい
ては、各種半導体デバイスに用いられるシリコン基板又
はシリコン層中に熱処理によって発生する酸素析出欠陥
を評価対象試料とした場合を例に挙げて説明する。熱処
理が施された試料は、まず、その表面に形成された自然
酸化膜を除去するために洗浄装置に運ばれ、自然酸化膜
が除去される(S1)。自然酸化膜が除去された後試料
は、本発明の高選択比の異方性エッチングを行うために
エッチング装置、例えばRIE(reactive ion etchin
g)装置内に運ばれる。なお、上記自然酸化膜は、上述
のように洗浄によって除去する方法だけでなく、その
他、高選択比異方性エッチングの前に同一或いはその他
のエッチング装置内でエッチングしてもよい。
【0019】このエッチング装置内には、別途ガス供給
装置からエッチングガスが供給されている(S3)。エ
ッチングガスとしては、例えば、シリコン基板中の酸素
析出物に対し、一般的なマグネトロンRIE装置(Appl
ied Materials 社製、Precision 5000ETCH)を用い
てエッチングを行う場合に、ハロゲン系混合ガス(例え
ば、HBr/NF3 /He+O2 混合ガス)を用いるこ
とが好適である。このハロゲン系のエッチングガスは、
シリコン中の酸素析出欠陥に対し、そのエッチング選択
比がF、Cl、Brの順で選択比が高くなる。従って、
検出感度、つまり、この異方性エッチングによってより
多くの円錐状エッチング残渣を発生させるためには、B
r系ガスが最も好ましく、以下Cl、Fの順となる。
【0020】この様な異方性エッチングを行うことで、
エッチングされたシリコン基板表面には、図2に示すよ
うな円錐状エッチング残渣が露出する。ここで、RIE
によるエッチングを行うため、エッチング残渣の円錐側
面には、反応生成物が付着する事がある。異方性エッチ
ング中においては、円錐側面に付着する反応生成物が保
護膜となって円錐形状の維持に寄与すると考えられてい
るが、円錐の底面直径の測定に際しては、測定精度に悪
影響を与える可能性がある。そこで、本実施形態では、
異方性エッチング実行後(S2)、円錐状エッチング残
渣観察に先だって、試料を例えば希フッ酸に浸すこと
で、この円錐側面保護膜を除去する(S4)。但し、こ
の側面保護膜除去工程は必ずしも必要ではなく、省略す
ることもできる。
【0021】円錐側面保護膜を除去した後、本実施形態
では、円錐状エッチング残渣を捕捉して観察を行い、例
えば、円錐状エッチング残渣の底面部の大きさを評価す
る(S5)。この残渣の捕捉、観察には、光学顕微鏡、
SEM等が用られる。光学顕微鏡によって試料をその上
方(エッチング方向)から観察すれば、円錐状エッチン
グ残渣の露出面内の数をカウントでき、また、円錐の底
面直径dを求めることができる。更に、SEMを用いれ
ば、各円錐状エッチング残渣をより詳細に観察すること
ができるため、円錐を側面から観察することで、各円錐
の正確な底面直径dの測定に加え、円錐の底角θの検出
も可能となる。なお、異方性エッチングの条件が同じで
あれば、円錐の底角θは円錐の大きさによらずほぼ一定
となるから、行われた異方性エッチング条件に対応する
円錐の底角θが既知の場合には、SEMを利用した底角
θの算出処理は、必ずしも必要ではない。
【0022】また、図2に示すような異方性エッチング
前の試料の表面からエッチング後の表面までの距離、つ
まりエッチング深さDをより正確に求めるためには、本
実施形態では、異方性エッチングの際、試料の少なくと
も一部表面をマスキングして残し、この残った領域と、
異方性エッチング後の試料表面との段差(エッチング深
さD)を触針式の段差測定装置(例えば、テンコール社
製の触針式表面形状測定装置等、或いは多少手間がかか
るが走査型トンネル顕微鏡等)を用いて測定する(S
6)。但し、この段差測定は、エッチング深さを異方性
エッチングのエッチングスピード及びエッチング時間等
から求めることができる場合には省略することもでき
る。
【0023】以上のように光学顕微鏡、SEM、段差測
定装置などから得られた画像やデータから、円錐残渣
数、底面直径d及び底角θ、エッチング深さD等を測定
し、得られた値に基づいて上述の(1)式を演算すれ
ば、結晶欠陥の試料表面からの位置Xoxを求めることが
でき、試料深さ方向における結晶欠陥の分布が求められ
る。
【0024】本実施形態では、結晶欠陥評価の自動化を
図るために、観察装置や段差測定装置等で得られた画像
データをCPUなどのデータ処理装置に送出し、この処
理装置で画像データを処理し(例えば、二値化や輪郭強
調、輪郭抽出など)、自動的に円錐の底面直径d、底角
θ、あるいはエッチング深さDを求めている(S7)。
また、同様な試料に対してパーティクルカウンタを用い
れば、円錐状エッチング残渣の露出面内の数を自動カウ
ントすることもできる。
【0025】以上のようなデータ処理によって得られた
結果は、プリンタやモニタなどの出力装置に出力され
(S8)、評価者は、その出力結果から結晶欠陥の分布
などを知ることができ、結晶欠陥評価を行うことができ
る。
【0026】ここで、図4は、HBr/NF3 /He+
2 混合ガスを用いてシリコン基板を試料として高選択
比異方性エッチングを行った場合に検出された酸素析出
欠陥の顕微鏡写真(図4(a)は光学顕微鏡像、図4
(b)はSEM像)を示している。
【0027】また図5は、比較例として、同一試料のSe
cco液によるエッチング後の顕微鏡写真(図5(a)は
表面光学顕微鏡写真、図5(b)は断面光学顕微鏡写
真)を表している。図4から理解できるように、高選択
比異方性エッチング後のSi表面には、酸素析出欠陥を
頂点として円錐状エッチング残渣が形成されており(図
4(b))、光学顕微鏡では大小の丸い点(図中では黒
い点)として観測されている(図4(a))。この円錐
状エッチング残渣は面内にランダムに分布しており、そ
の高さはまちまちであるが、エッチング深さDよりも高
いものはない。さらに、図4(b)から円錐状突起物の
断面形状は大きさによらずほぼ同じ(図4の例では、底
角は約80°)であることがわかる。このことは、表面
からの観察により円錐状エッチング残渣の直径dを測定
し、そのサイズ分布を求めれば、酸素析出欠陥密度の深
さ方向分布を容易に求めることができることを裏付けて
いる。一方、図5に示すようにSecco液によるエッチン
グでは、試料断面には試料基板の中央付近に酸素析出欠
陥によるピットが認められるものの(白い点が酸素析出
欠陥に相当するピット)、試料表面には、酸素析出欠陥
が観測されていない。このことから、本発明のような高
選択比異方性エッチングにより、Secco液などの薬液に
よる選択エッチングでは検出できない試料表面などにお
ける微小な酸素析出欠陥を検出できることがわかる。
【0028】また、本発明の高選択性異方性エッチング
によれば、少なくとも十数nm程度の酸素析出欠陥を評
価することが可能であり、赤外レーザを用いて欠陥を検
出した場合に検出可能な欠陥の大きさ(30nm)と同
程度あるいはそれ以下の欠陥を検出できる。その上、赤
外レーザでは2μm程度しか得られない試料深さ方向の
分解能についても、本発明の手法では、0.1μm程度
の深さ方向分解能が得られる。
【0029】図6は、本発明によって検出可能な最小欠
陥サイズと本発明の異方性エッチングの選択比との関係
を示している。図から明らかなように、エッチングの選
択比に応じて検出可能な欠陥のサイズは変化する。具体
的には、エッチングの選択比が大きいと(s2)、小さ
い選択比の場合(s1)に検出可能な結晶欠陥サイズ
(d1)よりも、微小な結晶欠陥サイズ(d2)を検出
することができる。例えば、シリコン結晶材料中の酸素
析出欠陥を検出する場合に、上述のようにエッチングガ
スとしてBr系ガスを用いると、他のハロゲン系(Cl
系、F系)ガスを用いた場合よりも選択比が高く、より
微細なエッチング残渣を検出することが可能となる。ま
た、選択比の異なる2つの条件で異方性エッチングを行
い、それぞれで得られた円錐状エッチング残渣の密度分
布を測定し、両者の差を取れば、サイズd1とサイズd
2との間の大きさの結晶欠陥の分布を求めることもでき
る。そして、これを繰り返すことにより、各サイズの欠
陥の深さ方向の分布を取りうる全ての選択比でエッチン
グすることなく求めることが可能となる。
【0030】本発明においてエッチング表面に露出する
円錐状エッチング残渣の底角θが大きくなりすぎると、
平面内でより多くの円錐状エッチング残渣が得られる
が、円錐の底面の面積が微小となる。このため光学顕微
鏡を用いて残渣を観察し、かつその底面の直径dを検出
することが困難になる。また、反対に、エッチング残渣
の底角θが小さくなりすぎると、円錐の底面の面積が大
きくなるため、円錐状エッチング残渣の検出及び底面の
直径dの測定は容易となるが、エッチング方向の平面内
で複数の円錐状エッチング残渣が重なってしまい、検出
した残渣数が実際の結晶欠陥密度に対して誤差を多く含
むこととなる。従って、本実施形態においては、円錐状
エッチング残渣の底角θが、光学顕微鏡による検出及び
測定が容易で、かつ試料内で想定される結晶欠陥密度に
対して適切となるように、エッチング条件を設定するこ
とが好ましい。
【0031】なお、上述のパーティクルカウンタによっ
て円錐状エッチング残渣の数を計測する場合には、予め
パーティクルカウンタに対して校正を行っておくことが
好ましい。この校正は、具体的には、例えばある大きさ
の円錐状エッチング残渣を作成してその大きさ(例え
ば、底面の直径d)を予め測定し、また他の異なる大き
さの円錐状エッチング残渣を作成してその大きさを測定
し、これらを記憶しておくことで実現する。この様な校
正を行っておけば、実際に結晶欠陥を評価した際に、パ
ーティクルカウンタが計数したものがどの程度の大きさ
の残渣なのかを(計測したものが円錐状残渣であるかど
うかの判定も含めて)知ることができる。更に、こよう
なパーティクルカウンタを用いることで、円錐状エッチ
ング残渣の数を大きさ別に知ることが容易となり、例え
ば、残渣の数を底角直径d別に知ることができれば、結
晶欠陥の試料深さ方向での分布をより容易に評価するこ
とができる。
【0032】本実施形態において、試料の厚さ方向の結
晶欠陥分布をより簡易に検出するためには、試料の断面
を露出させ、この断面に対して上述の高選択比異方性エ
ッチングを施せば良い。これにより、試料断面方向の露
出面に図4(b)に示すような円錐状エッチング残渣が
発生することとなり、光学顕微鏡等を用いてその残渣を
観察し、数を計測すれば、上式(1)を演算せずとも、
試料厚さ方向への結晶欠陥分布を容易に評価することが
できる。
【0033】本実施形態において、結晶欠陥検出の対象
となる試料は、シリコンの基板には限られず他の材料基
板でもよく、更に基板上に形成されたシリコン層でもよ
い。また、Si材料中の酸素(SiO2)に限らず、エ
ッチングガス及びエッチング条件を材料に応じて適切な
ものとすることで、Si材料中の窒素(SiN)、炭素
(SiC)を本発明の高選択比異方性エッチングにより
検出する構成も採用可能である。なお、この場合、Si
N、SiCに対するエッチング材料としては、上記Si
2と同様にフッ素系のガスを用いることが可能であ
り、これらSiN、SiCに対して例えばフッ素系ガス
材料でエッチングすることで上記と同様の効果が得られ
る。また、SiO2材料中のSi、SiN材料中のS
i、SiC材料中のSiを評価することも可能である。
【0034】なお、本発明に係る結晶欠陥評価は破壊試
験ではあるが、例えば、スクライブライン上にパターン
を形成し、他の部分をマスクして本発明の異方性エッチ
ングを行うこととすれば、実ウエハで評価することが可
能となる。このため、半導体製造工程で、随時実ウエハ
の結晶欠陥を調べることができる。
【0035】[実施例]次に、各種半導体製造プロセス
を実施したウエハに対し、本発明の高選択比異方性エッ
チングを実施し、その適用性を調べた結果について示
す。
【0036】図7は、基板酸素濃度の異なるSiウエハ
に対してCMOSプロセスを実施し、また、その際、ド
ライブイン熱処理(ウェル形成のためのドーパントの拡
散や表面に無欠陥層を形成させるための熱処理)した後
のウエハを試料とし、高選択比異方性エッチングおよび
Secco液によるエッチングを行った場合のSi表面、断
面の顕微鏡写真を表している。
【0037】基板酸素濃度が低い場合(酸素濃度:1.
1×1018cm-3)、図7左端列下段に示すように、Se
cco液によるエッチングでは表面、断面のいずれから観
察を行っても表面近傍に酸素析出欠陥は検出できていな
い。これに対し、本発明に係る高選択比異方性エッチン
グを施した場合には、エッチングによって露出した試料
の表面に、酸素析出欠陥に起因した円錐状エッチング残
渣が確認できる。一方、基板酸素濃度が高い場合には
(酸素濃度:1.3×1018cm-3、1.6×1018
-3)、Secco液によるエッチングにおいても図7の下
段に示す断面観察において、Si表面付近に酸素析出欠
陥によると思われるエッチピットが観測されており、こ
れに対応して本発明の高選択比異方性エッチングにより
多数の円錐状突起物が観測されている。
【0038】図8は、上述の図7等に用いた各試料につ
いて高選択比異方性エッチングで得られる円錐状突起物
(エッチング残渣)密度と、同一試料に対しウエハ中心
部でSecco液エッチングにより検出されるBMD(bulk
micro defects)密度の関係をプロットしたものであ
る。図8に示すように、本発明の高選択比異方性エッチ
ングを試料表面近傍の無欠陥領域(Denuded Zone層:D
Z層)に対して行ったところ、検出された円錐状エッチ
ング残渣密度は、同じ試料のウエハ中心部付近のBMD
密度にほぼ比例していることがわかった。つまり、上述
のようにSecco液エッチングでは検出できない微小な表
面付近の結晶欠陥に対しても、本発明の高選択比異方性
エッチングによってこれらが検出可能であることがわか
る。
【0039】
【発明の効果】以上示したように、本発明の結晶欠陥評
価では、高選択比異方性エッチングを用いることで、従
来の薬液による選択エッチングでは検出できない微小な
酸素析出欠陥が検出可能であり、各種プロセスを実施し
た際の酸素析出欠陥の評価に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の結晶欠陥評価原理を模式的に示す図
である。
【図2】 本発明で得られる円錐状エッチング残渣に基
づいて酸素析出欠陥の表面からの位置を求める原理を示
す説明図である。
【図3】 本発明に係る結晶欠陥評価方法及び装置を説
明するための図である。
【図4】 本発明に係る高選択比異方性エッチングの後
のシリコン基板試料の顕微鏡写真を示す図である。
【図5】 従来の結晶欠陥評価方式によって得られたシ
リコン基板試料のSecco液エッチング後の顕微鏡写真を
示す図である。
【図6】 本発明に係る高選択比異方性エッチングにお
ける選択比と検出可能な最小欠陥サイズとの関係を示す
図である。
【図7】 シリコン基板試料における酸素濃度と検出酸
素析出欠陥との関係を示す顕微鏡写真を示す図である。
【図8】 本発明の実施例に係る高選択比異方性エッチ
ングで検出される円錐状エッチング残渣密度とウエハ試
料中心部のSecco液エッチングによって検出されたBM
D密度との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 友幸 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 光嶋 康一 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平8−17803(JP,A) 特開 平9−162252(JP,A) 特開 平5−273296(JP,A) 特開 平7−118100(JP,A) 特開 昭55−68648(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 H01L 21/66

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板内又は所定層内に含まれる結晶欠陥
    に対して高選択比の異方性エッチングによって、該基板
    又は所定層をエッチングし、結晶欠陥を頂点として形成
    されていく円錐状エッチング残渣を前記基板又は層の表
    面に露出させ、 前記円錐状エッチング残渣に基づいて結晶欠陥を評価す
    ることを特徴とする結晶欠陥の評価方法。
  2. 【請求項2】 基板内又は所定層内に含まれる結晶欠陥
    に対して高選択比の異方性エッチングによって該基板又
    は所定層をエッチングし該結晶欠陥を頂点として形成さ
    前記基板又は層の表面に露出した円錐状エッチング残
    渣を捉える観察手段と、 前記円錐状エッチング残渣の数、又は該エッチング残渣
    の円錐の大きさの両方又はいずれかのデータを得て、前
    記基板内又は所定層中の結晶欠陥の密度又は深さ方向へ
    の分布の両方又は一方を求めるデータ処理手段と、 を備える結晶欠陥評価装置。
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